作業車両
【課題】燃料タンクが内装されるボンネットと、ボンネット後方のキャビンとを備え、燃料補給タンクが載置される補給台を設けた作業車両において、構造を複雑化されること無く、高い強度で、利便性の高い補給台を設けることが可能な作業車両を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、燃料タンクが内装されるボンネット6と、ボンネット6後方のキャビン4と、キャビン4側に支持されて燃料補給タンク15が載置される補給台16とを備え、補給台16上の燃料補給タンク15からボンネット6内の燃料タンクに燃料を補給する作業車両において、キャビン4のフロントピラー8に補給台16を上下回動可能に支持することにより、補給台16を、水平方向を向いて燃料補給タンク15を載置可能な載置姿勢と、上下方向を向いて収納される収納姿勢とに姿勢切換可能に構成する。
【解決手段】本発明は、燃料タンクが内装されるボンネット6と、ボンネット6後方のキャビン4と、キャビン4側に支持されて燃料補給タンク15が載置される補給台16とを備え、補給台16上の燃料補給タンク15からボンネット6内の燃料タンクに燃料を補給する作業車両において、キャビン4のフロントピラー8に補給台16を上下回動可能に支持することにより、補給台16を、水平方向を向いて燃料補給タンク15を載置可能な載置姿勢と、上下方向を向いて収納される収納姿勢とに姿勢切換可能に構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、補給台上の燃料補給タンクからボンネット内の燃料タンクに燃料を補給する作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料タンクが内装されるボンネットと、ボンネット後方のキャビンと、燃料補給タンクが載置される補給台とを備え、補給台上の燃料補給タンクからボンネット内の燃料タンクに燃料を補給する作業車両が従来公知である。
【0003】
このような作業車両では、燃料補給時の利便性や支持強度の観点から、補給台をどこに取付けるかが問題になるが、補給台を、ボンネット外側方に位置した状態で、水平方向を向いて燃料補給タンクを載置可能な載置姿勢と、上下方向を向いて収納される収納姿勢とに姿勢切換可能に、機体フレーム側に支持した特許文献1に示す作業車両や、補給台を、キャビンのフロント側に支持した特許文献2に示す作業車両が公知になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−347301号公報
【特許文献2】特開2005−145335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示す作業車両は、載置姿勢と収納姿勢とに姿勢切換可能に、補給台を支持しているため、利便性が高い反面、機体フレーム側の仕切りフレームに固設されるプレート部材であるベースに一体成形されて仕切りフレームを貫通するボス部に供給台の回動軸を軸回りに回動自在に支持しており、供給台を支持するために機体フレーム側の構造が複雑化するという課題がある。
【0006】
また、特許文献2に示す作業車両は、キャビンの正面側がボンネットに近接しているため、補給台の配置が容易というメリットがある一方で、キャビンの正面側に補給台を取付けるために、正面側を上下に仕切る仕切りプレート等を変形する必要があり、キャビン正面側の強度もそれ程高く無く、補給台の強度が不足する可能性もあるという課題を有する。
本発明は、上記課題を解決し、燃料タンクが内装されるボンネットと、ボンネット後方のキャビンとを備え、燃料補給タンクが載置される補給台を設けた作業車両において、構造を複雑化されること無く、高い強度で、利便性の高い補給台を設けることが可能な作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明の作業車両は、第1に、燃料タンクが内装されるボンネット6と、ボンネット6後方のキャビン4と、キャビン4側に支持されて燃料補給タンク15が載置される補給台16とを備え、補給台16上の燃料補給タンク15からボンネット6内の燃料タンクに燃料を補給する作業車両において、キャビン4のフロントピラー8に補給台16を上下回動可能に支持することにより、補給台16を、水平方向を向いて燃料補給タンク15を載置可能な載置姿勢と、上下方向を向いて収納される収納姿勢とに姿勢切換可能に構成してなることを特徴としている。
【0008】
第2に、補給台16を前記フロントピラー8に着脱可能に取付けてなることを特徴としている。
【0009】
第3に、補給台16を外側方に向かって開放されたコの字状に形成してなることを特徴としている。
【0010】
第4に、補給台16をフロントピラー8に支持するブラケット19を、補給台16上に載置された燃料補給タンク15の外側方への移動を規制する位置に配置してなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
以上のように構成される本発明の作業車両によれば、強度が高く且つ給油口にも近いキャビンのフロントピラーに、補給台を上下回動可能に支持しているため、機体フレーム側やキャビンのフロント側に補給台を設けた場合と比較して、構造を複雑化されること無く、高い強度で、補給台を設けることが可能であるとともに、載置姿勢と収納姿勢の姿勢切換によって利便性も確保されるという効果がある。
【0012】
また、補給台を前記フロントピラーに着脱可能に取付けることにより、不要な場合には、補給台を取外すこともできるため、利便性がさらに向上するという効果がある。
【0013】
また、補給台を外側方に向かって開放されたコの字状に形成することにより、補給台が把持し易くなり、姿勢切換を迅速に行うことが可能になるという効果がある。
【0014】
さらに、補給台をフロントピラーに支持するブラケットを、補給台上に載置された燃料補給タンクの外側方への移動を規制する位置に配置することにより、燃料補給時の燃料補給タンクのズレ落ちを、別途別部材を設けることなく防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を提供したトラクタの側面図である。
【図2】本発明を提供したトラクタの平面図である。
【図3】本発明を提供したトラクタの正面図である。
【図4】本発明を提供したトラクタの斜視図である。
【図5】(A),(B)は、補給台の支持構造を示す本トラクタの前側の斜視図及び側面図である。
【図6】補給台の平面図である。
【図7】(A)は姿勢切換機構の構成を示す正面図であり、(B)は(A)のB−B断面図である。
【図8】本発明の別実施形態を示すトラクタの要部斜視図である。
【図9】(A)乃至(C)は、それぞれ補給台の別実施例を示す平面図である。
【図10】(A)及び(B)は、それぞれ補給台の別実施例を示す平面図である。
【図11】本トラクタの別実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下図示する例に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1乃至4は、本発明を提供したトラクタの側面図、平面図、正面図及び斜視図である。図示するトラクタは、前後一対の前輪1,1及び後輪2,2によって支持された機体フレーム3上の後半部にオペレータが乗込む操縦部(図示しない)を覆うキャビン4を立設し、機体フレーム3上のキャビン4前方にエンジン(図示しない)を配置するエンジンルーム(図示しない)を形成し、このエンジンルームを開閉自在なボンネット6等によって覆うことにより走行機体7が構成されており、この走行機体7の後方には昇降リンク(図示しない)を介してロータリ耕耘装置等の作業機(図示しない)が昇降駆動可能に連結されている。本トラクタは、操縦部に乗込んだオペレータの操作によって、圃場を走行しながら、耕耘作業等を作業を圃場に対して行う。
【0017】
上記キャビン4は、四隅の前側に配置された左右一対の上下方向の支柱であるフロントピラー8と、四隅の後側に配置された左右一対の上下方向の支柱であるリヤピラー9と、上記4本の支柱8,9の上端側に支持固定されて操縦部の上方を覆うルーフ11とによってフレーム部を構成しており、正面及び背面側には透明なパネル12が嵌め込み固定され、左右の各側面側に開閉扉13が開閉自在に設置されている。
【0018】
上記ボンネット6内には、エンジンの他、燃料タンクが固設されており、ボンネット6上面の後部には、キャップ14が設けられ、このキャップ14を取外すことにより、ボンネットが閉じられた状態のまま、燃料タンクの燃料補給用の給油口にアクセス可能な状態になる。
【0019】
なお、この給油口を介して、燃料補給タンク15(図5参照)から燃料タンク内に燃料を補給する際、この燃料補給タンク15を何処に置くかが問題になる。このため、本トラクタでは、このボンネット6の左右の一方側(図示する例では右側)側方且つキャビン4の前方に、燃料補給タンク15を載置する補給台16が設けられ、この補給台16上に載置された燃料補給タンク15からボンネット6に内装された燃料タンク内に燃料を補給する。
【0020】
次に、図5乃至7に基づき、補給台16について詳述する。
図5(A),(B)は、補給台の支持構造を示す本トラクタの前側の斜視図及び側面図であり、図6は、補給台の平面図である。補給台16は、燃料補給タンクが載置される載置部17及び直線状の回動軸部18を有しており、載置部17は丸パイプをコの字状に屈曲成形することにより構成され、回動軸部18は載置部17の一端側(基端側,支持端側)内周に外周が嵌合挿入された状態で固定されることにより構成されており、補給台16は全体としてコの字状をなしている。
【0021】
上記形状の補給台は、コの字状の開放側が常時外側方(図示する例では、右側方)を向いた状態で、ブラケット19によって、回動軸部18が左右のフロントピラー8の一方側(図示する例では右側)に上下回動自在に支持されている。
【0022】
この上下回動自在な支持構造及びブラケット19側に設置された姿勢切換機構21によって、補給台16は、載置部17の先端側(自動端側)が回動軸部18と略同一高さに位置した水平方向を向いて燃料補給タンク15を載置部17に載置可能な載置姿勢と、載置部17の先端側が回動軸部18の真上に位置した上下方向を向いてキャビン4の正面側に沿って収納される上方収納姿勢(収納姿勢)と、載置部17の先端側が回動軸部18の真下に位置した上下方向を向いてキャビン4の正面側に沿って収納される下方収納姿勢(収納姿勢)と、に姿勢切換可能に構成される。
【0023】
上記姿勢切換機構21について説明するために、まず、回動軸部18について説明すると、該回動軸部18は、載置部17側の円柱部18aと、フロントピラー8側の円柱状のネジ部18bと、円柱部18aとネジ部18bとを連接する円柱状の外装部18cとを有し、円柱部18a、外装部18c及びネジ部18bは同一軸心上に配置された状態で一体的に形成されるが、その径は、円柱部18a→外装部18c→ネジ部18bの順に小さくなっている。また、円柱部18aの外周には一対の係止ピン(係合部)22,22が外方に向かって相互に対称に一体的に突設されている。
【0024】
図7(A)は姿勢切換機構の構成を示す正面図であり、(B)は(A)のB−B断面図である。姿勢切換機構21は、両端が開放された円筒状の支持筒23を備えている。この支持筒23の一端は回動軸部18が挿入される挿入端となり、他端は着脱自在なキャップ24によって閉塞される閉塞端となり、支持筒23の外周側には上記ブラケット19にボルト固定されるプレート状の一対の取付部26、26が一体的に突出形成され、上記挿入端には、凹状に軸方向に窪み上記係止ピン22が係脱自在に係合挿入される係止溝23aが凹設されている。係止溝23aは、円状の挿入端に、90度間隔毎に設けられ、対称な一対の上記係止ピン22,22を係合させることが可能に構成されている。このように構成される支持筒23は、上記一対の取付部26,26を介してブラケット19に閉塞端側が挿通された状態でボルト固定される。
【0025】
支持筒23の内周の挿入端側半部は、上記円柱部18aを嵌合状態で軸方向にスライド可能な程度の径を有する円柱状の空間であるスライド部27になり、支持筒23の内周の閉塞端側半部は、スライド部27よりも径が大きく外装部18c外周を覆うように外装部に装着されるコイル状の圧縮スプリング29が挿入可能な円柱状の空間である付勢部28になる。
【0026】
また、姿勢切換機構21は、スライド部27よりも大きな外径を有して圧縮スプリング29の両端を受止める一対の受けリング31,32と、回動軸部18のネジ部18bに係合されるナット33とを有している。一方の受けリング31は、付勢部28のスライド部27側端部に配置されて外装部18cが軸方向にスライド自在に挿通されるスライド側受けリングとなり、他方の受けリング32は、ネジ部18bが挿入された状態で上記ナット33によって外装部18cのネジ部18b側端部にネジ止めされる抜け止め側受けリングとなる。
【0027】
上記構成の回動軸部18及び姿勢切換機構21によれば、回動軸部18を支持筒23に挿入端から挿入した後、スライド側受けリング31を上述のように配置し、付勢部28側に位置する外装部18cに圧縮スプリング29を外装した後、ナット33によって抜け止め側受けリング32をネジ止めする。
【0028】
この組付作業が完了すると、回動軸部18は、抜け止め側受けリング32によって回動軸部18の挿入された支持筒23からの抜けが防止された状態且つ一対の受けリング31,32間の圧縮スプリング29によって挿入方向に常時弾性的に付勢された状態で、支持筒23に、軸方向にスライド自在且つ軸回りに回動自在に支持される。
【0029】
そして、一対の対称な係止ピン22を対応する一対の係止溝23aに係止することにより、支持筒23に対して回動軸部18の回動位置が固定され、補給台16が所定の回動姿勢で保持される。この際、回動軸部18は、圧縮スプリング29により挿入側に付勢されているため、係止ピン22の係止溝23aからの抜けが防止される。
【0030】
また、圧縮スプリング29の弾性力に抗して、回動軸部18を引き抜き側にスライドさせると、係止ピン22の係合溝23aへの係止が解除され、支持筒23に対して、回動軸部18の軸回り回動が許容される状態になる。この一対の係止ピン22を係止させる一対の対称配置された係止溝23aを変更することにより、補給台16を、載置姿勢と、上方収納姿勢と、下方収納姿勢との何れかに切換える。
【0031】
また、ブラケット19は、フロントピラー8から前方突出する上下方向に長い板状部材であり、このブラケット19から垂直方向ボンネット6側に突出するように補給台16の回動軸部18が軸支されており、載置姿勢に切換えられた補給台16の外側方側にブラケット19が位置するとともに、支持筒23の閉塞端側の上記キャップ24がブラケット19から外側方側に露出した状態になる。
【0032】
このため、補給台16上に載置された燃料補給タンク15の外側方への移動がブラケット19によって規制され、補給台16からの燃料供給タンク15のズレ落ちが防止される。
【0033】
また、キャップ24を取外して開放された閉塞端側を介して、支持筒23内の回動軸部18からナット33、抜け止め側受けリング32、圧縮スプリング29及びスライド側受けリング31を取外すことにより、補給台16のフロントピラー8からの取外し作業を効率的に行うことが可能になる。なお、ブラケット19にボルト固定された支持筒23自体を、該ブラケット19から取外すことによっても、補給台16を取外すことができる。すなわち、補給台16は、フロントピラー8に着脱自在に支持されている。
【0034】
以上のように構成される本トラクタは、補給台16をキャビン4正面側に沿って収納する収納姿勢として、上方収納姿勢と下方収納姿勢の2つの姿勢を有しているため、キャビン4内のオペレータが前方斜め下方を目視する際に、補給台16が邪魔にならないように、オペレータの体格に合わせて、補給台16の収納姿勢を上記2つから選択することが可能になり、利便性及び汎用性が高い。また、補給台16は、外側方側が常時開放されているため、ボンネットの外側方にいる作業者が補給台16をスムーズが把持することが可能になる。
【0035】
次に、図8に基づき、本発明の別実施形態について上述の例と異なる構成を説明する。
図8は、本発明の別実施形態に示すトラクタの要部斜視図である。図示するトラクタは、プレート状のブラケット19がキャビン4の正面側に沿って平行になるように、フロントピラー8に取付固定されており、このため、補給台16の回動軸部18及び支持筒23がキャビン4から前方に突出した状態になる。
【0036】
そして、補給台16が側面視コの字状をなす上方収納姿勢及び下方収納姿勢と、回動軸部18に対して載置部17の先端側が外側方に位置する外側載置姿勢(載置姿勢)と、回動軸部18に対して載置部17の先端側が内側方に位置する内側載置姿勢(載置姿勢)との4姿勢に姿勢切換可能になる。
【0037】
次に、図9及び10に基づき、補給台の別実施例について、上述の例と異なる点を説明する。
図9(A)乃至(C)は、それぞれ補給台の別実施例を示す平面図である。同図(A)に示すように、直線状の回動軸部18に端部周面にL字状の屈曲形成された丸パイプである載置部17の端部を溶着することにより、コの字の補給台16を構成してもよい。また、同図(B)に示すように、L字状の屈曲形成された丸パイプである載置部17の端部周面に直線状の回動軸部18に端部を溶着することにより、コの字の補給台16を構成してもよい。さらに、同図(C)に示すように、丸パイプをL字状の屈曲形成することにより載置部17を構成し、回動軸部18の円柱部18aをL字状の屈曲形成し、回動軸部18の円柱部18aの端部外周を、載置部17の端部の内周側に嵌合挿入して溶着等により固定することにより、コの字状の補給台16を構成してもよい。
【0038】
図10(A)及び(B)は、それぞれ補給台の別実施例を示す平面図である。同図(A)に示すように、載置部17と回動軸部18を一体成形し、コの字状の補給台16を構成してもよい。また、同図(B)に示すように、補給台16の回動軸線L上に、該回動軸線Lに対して垂直方向に延びる載置部17の把持部17aが位置するように、直線状の回動軸部18とコの字状の載置部17とを、S字状に迂回する迂回部34を介して連接してもよい。これによって、回動軸部18と載置部17との間にスペースSが形成され、該スペースS及び把持部17aによって、姿勢切換時における補給台16の載置部17の把持が容易になり、上記姿勢切換作業を容易に行うことが可能になる。
【0039】
次に、図11に基づき、本トラクタの別実施形態について、上述の例と異なる点を説明する。
図11は、本トラクタの別実施形態を示す斜視図である。図示するトラクタでは、走行機体7の前方に除雪や排土作業等を行うドーザ36が昇降自在に連結されている。該ドーザ36は、ボンネット6の両側方にそれぞれ配置された左右のアーム37,37と、左右のアーム37,37の基端部をそれぞれ上下揺動可能に機体フレーム3に支持する左右の支持ブラケット38,38と、左右のアーム37,37の先端部の間に上下回動可能に支持される左右方向のブレード39と、アーム39を上下揺動駆動させる油圧シリンダーである昇降シリンダー41と、ブレード39をアーム39に対して上下回動駆動させる油圧シリンダーである回動シリンダー42と、を備えており、上記各油圧シリンダー41,42と走行機体7側の油圧タンク(図示しない)とは各種油圧管43を介して接続されており、該複数の油圧管43がボンネット6の左右の一方側(図示する例では右側)側方を通るように配管されるとともに、ボンネット6の上記一方側側方には、油圧シリンダー41,42に対して圧油の供給・排出を行う油圧バルブユニット44が設置されている。
【0040】
この油圧バルブユニット44側の上記支持ブラケット38の外側面には、ブラケット19を介して、補給台16が支持されている。なお、この供給台16は、ボンネット6側が開放されて外側方側が閉塞されたコの字をなすとともに、上述の姿勢切換機構21によって、載置姿勢、上方収納姿勢又は下方収納姿勢の何れかに姿勢切換可能に支持され、上記油圧バルブユニット44の正面側に配置されている。そして、下方収納姿勢時の補給台16によって、上記油圧バルブユニット44の前方がカバーされて保護される。
【符号の説明】
【0041】
4 キャビン
6 ボンネット
8 フロントピラー(支柱)
15 燃料補給タンク
16 補給台
【技術分野】
【0001】
この発明は、補給台上の燃料補給タンクからボンネット内の燃料タンクに燃料を補給する作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料タンクが内装されるボンネットと、ボンネット後方のキャビンと、燃料補給タンクが載置される補給台とを備え、補給台上の燃料補給タンクからボンネット内の燃料タンクに燃料を補給する作業車両が従来公知である。
【0003】
このような作業車両では、燃料補給時の利便性や支持強度の観点から、補給台をどこに取付けるかが問題になるが、補給台を、ボンネット外側方に位置した状態で、水平方向を向いて燃料補給タンクを載置可能な載置姿勢と、上下方向を向いて収納される収納姿勢とに姿勢切換可能に、機体フレーム側に支持した特許文献1に示す作業車両や、補給台を、キャビンのフロント側に支持した特許文献2に示す作業車両が公知になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−347301号公報
【特許文献2】特開2005−145335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示す作業車両は、載置姿勢と収納姿勢とに姿勢切換可能に、補給台を支持しているため、利便性が高い反面、機体フレーム側の仕切りフレームに固設されるプレート部材であるベースに一体成形されて仕切りフレームを貫通するボス部に供給台の回動軸を軸回りに回動自在に支持しており、供給台を支持するために機体フレーム側の構造が複雑化するという課題がある。
【0006】
また、特許文献2に示す作業車両は、キャビンの正面側がボンネットに近接しているため、補給台の配置が容易というメリットがある一方で、キャビンの正面側に補給台を取付けるために、正面側を上下に仕切る仕切りプレート等を変形する必要があり、キャビン正面側の強度もそれ程高く無く、補給台の強度が不足する可能性もあるという課題を有する。
本発明は、上記課題を解決し、燃料タンクが内装されるボンネットと、ボンネット後方のキャビンとを備え、燃料補給タンクが載置される補給台を設けた作業車両において、構造を複雑化されること無く、高い強度で、利便性の高い補給台を設けることが可能な作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明の作業車両は、第1に、燃料タンクが内装されるボンネット6と、ボンネット6後方のキャビン4と、キャビン4側に支持されて燃料補給タンク15が載置される補給台16とを備え、補給台16上の燃料補給タンク15からボンネット6内の燃料タンクに燃料を補給する作業車両において、キャビン4のフロントピラー8に補給台16を上下回動可能に支持することにより、補給台16を、水平方向を向いて燃料補給タンク15を載置可能な載置姿勢と、上下方向を向いて収納される収納姿勢とに姿勢切換可能に構成してなることを特徴としている。
【0008】
第2に、補給台16を前記フロントピラー8に着脱可能に取付けてなることを特徴としている。
【0009】
第3に、補給台16を外側方に向かって開放されたコの字状に形成してなることを特徴としている。
【0010】
第4に、補給台16をフロントピラー8に支持するブラケット19を、補給台16上に載置された燃料補給タンク15の外側方への移動を規制する位置に配置してなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
以上のように構成される本発明の作業車両によれば、強度が高く且つ給油口にも近いキャビンのフロントピラーに、補給台を上下回動可能に支持しているため、機体フレーム側やキャビンのフロント側に補給台を設けた場合と比較して、構造を複雑化されること無く、高い強度で、補給台を設けることが可能であるとともに、載置姿勢と収納姿勢の姿勢切換によって利便性も確保されるという効果がある。
【0012】
また、補給台を前記フロントピラーに着脱可能に取付けることにより、不要な場合には、補給台を取外すこともできるため、利便性がさらに向上するという効果がある。
【0013】
また、補給台を外側方に向かって開放されたコの字状に形成することにより、補給台が把持し易くなり、姿勢切換を迅速に行うことが可能になるという効果がある。
【0014】
さらに、補給台をフロントピラーに支持するブラケットを、補給台上に載置された燃料補給タンクの外側方への移動を規制する位置に配置することにより、燃料補給時の燃料補給タンクのズレ落ちを、別途別部材を設けることなく防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を提供したトラクタの側面図である。
【図2】本発明を提供したトラクタの平面図である。
【図3】本発明を提供したトラクタの正面図である。
【図4】本発明を提供したトラクタの斜視図である。
【図5】(A),(B)は、補給台の支持構造を示す本トラクタの前側の斜視図及び側面図である。
【図6】補給台の平面図である。
【図7】(A)は姿勢切換機構の構成を示す正面図であり、(B)は(A)のB−B断面図である。
【図8】本発明の別実施形態を示すトラクタの要部斜視図である。
【図9】(A)乃至(C)は、それぞれ補給台の別実施例を示す平面図である。
【図10】(A)及び(B)は、それぞれ補給台の別実施例を示す平面図である。
【図11】本トラクタの別実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下図示する例に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1乃至4は、本発明を提供したトラクタの側面図、平面図、正面図及び斜視図である。図示するトラクタは、前後一対の前輪1,1及び後輪2,2によって支持された機体フレーム3上の後半部にオペレータが乗込む操縦部(図示しない)を覆うキャビン4を立設し、機体フレーム3上のキャビン4前方にエンジン(図示しない)を配置するエンジンルーム(図示しない)を形成し、このエンジンルームを開閉自在なボンネット6等によって覆うことにより走行機体7が構成されており、この走行機体7の後方には昇降リンク(図示しない)を介してロータリ耕耘装置等の作業機(図示しない)が昇降駆動可能に連結されている。本トラクタは、操縦部に乗込んだオペレータの操作によって、圃場を走行しながら、耕耘作業等を作業を圃場に対して行う。
【0017】
上記キャビン4は、四隅の前側に配置された左右一対の上下方向の支柱であるフロントピラー8と、四隅の後側に配置された左右一対の上下方向の支柱であるリヤピラー9と、上記4本の支柱8,9の上端側に支持固定されて操縦部の上方を覆うルーフ11とによってフレーム部を構成しており、正面及び背面側には透明なパネル12が嵌め込み固定され、左右の各側面側に開閉扉13が開閉自在に設置されている。
【0018】
上記ボンネット6内には、エンジンの他、燃料タンクが固設されており、ボンネット6上面の後部には、キャップ14が設けられ、このキャップ14を取外すことにより、ボンネットが閉じられた状態のまま、燃料タンクの燃料補給用の給油口にアクセス可能な状態になる。
【0019】
なお、この給油口を介して、燃料補給タンク15(図5参照)から燃料タンク内に燃料を補給する際、この燃料補給タンク15を何処に置くかが問題になる。このため、本トラクタでは、このボンネット6の左右の一方側(図示する例では右側)側方且つキャビン4の前方に、燃料補給タンク15を載置する補給台16が設けられ、この補給台16上に載置された燃料補給タンク15からボンネット6に内装された燃料タンク内に燃料を補給する。
【0020】
次に、図5乃至7に基づき、補給台16について詳述する。
図5(A),(B)は、補給台の支持構造を示す本トラクタの前側の斜視図及び側面図であり、図6は、補給台の平面図である。補給台16は、燃料補給タンクが載置される載置部17及び直線状の回動軸部18を有しており、載置部17は丸パイプをコの字状に屈曲成形することにより構成され、回動軸部18は載置部17の一端側(基端側,支持端側)内周に外周が嵌合挿入された状態で固定されることにより構成されており、補給台16は全体としてコの字状をなしている。
【0021】
上記形状の補給台は、コの字状の開放側が常時外側方(図示する例では、右側方)を向いた状態で、ブラケット19によって、回動軸部18が左右のフロントピラー8の一方側(図示する例では右側)に上下回動自在に支持されている。
【0022】
この上下回動自在な支持構造及びブラケット19側に設置された姿勢切換機構21によって、補給台16は、載置部17の先端側(自動端側)が回動軸部18と略同一高さに位置した水平方向を向いて燃料補給タンク15を載置部17に載置可能な載置姿勢と、載置部17の先端側が回動軸部18の真上に位置した上下方向を向いてキャビン4の正面側に沿って収納される上方収納姿勢(収納姿勢)と、載置部17の先端側が回動軸部18の真下に位置した上下方向を向いてキャビン4の正面側に沿って収納される下方収納姿勢(収納姿勢)と、に姿勢切換可能に構成される。
【0023】
上記姿勢切換機構21について説明するために、まず、回動軸部18について説明すると、該回動軸部18は、載置部17側の円柱部18aと、フロントピラー8側の円柱状のネジ部18bと、円柱部18aとネジ部18bとを連接する円柱状の外装部18cとを有し、円柱部18a、外装部18c及びネジ部18bは同一軸心上に配置された状態で一体的に形成されるが、その径は、円柱部18a→外装部18c→ネジ部18bの順に小さくなっている。また、円柱部18aの外周には一対の係止ピン(係合部)22,22が外方に向かって相互に対称に一体的に突設されている。
【0024】
図7(A)は姿勢切換機構の構成を示す正面図であり、(B)は(A)のB−B断面図である。姿勢切換機構21は、両端が開放された円筒状の支持筒23を備えている。この支持筒23の一端は回動軸部18が挿入される挿入端となり、他端は着脱自在なキャップ24によって閉塞される閉塞端となり、支持筒23の外周側には上記ブラケット19にボルト固定されるプレート状の一対の取付部26、26が一体的に突出形成され、上記挿入端には、凹状に軸方向に窪み上記係止ピン22が係脱自在に係合挿入される係止溝23aが凹設されている。係止溝23aは、円状の挿入端に、90度間隔毎に設けられ、対称な一対の上記係止ピン22,22を係合させることが可能に構成されている。このように構成される支持筒23は、上記一対の取付部26,26を介してブラケット19に閉塞端側が挿通された状態でボルト固定される。
【0025】
支持筒23の内周の挿入端側半部は、上記円柱部18aを嵌合状態で軸方向にスライド可能な程度の径を有する円柱状の空間であるスライド部27になり、支持筒23の内周の閉塞端側半部は、スライド部27よりも径が大きく外装部18c外周を覆うように外装部に装着されるコイル状の圧縮スプリング29が挿入可能な円柱状の空間である付勢部28になる。
【0026】
また、姿勢切換機構21は、スライド部27よりも大きな外径を有して圧縮スプリング29の両端を受止める一対の受けリング31,32と、回動軸部18のネジ部18bに係合されるナット33とを有している。一方の受けリング31は、付勢部28のスライド部27側端部に配置されて外装部18cが軸方向にスライド自在に挿通されるスライド側受けリングとなり、他方の受けリング32は、ネジ部18bが挿入された状態で上記ナット33によって外装部18cのネジ部18b側端部にネジ止めされる抜け止め側受けリングとなる。
【0027】
上記構成の回動軸部18及び姿勢切換機構21によれば、回動軸部18を支持筒23に挿入端から挿入した後、スライド側受けリング31を上述のように配置し、付勢部28側に位置する外装部18cに圧縮スプリング29を外装した後、ナット33によって抜け止め側受けリング32をネジ止めする。
【0028】
この組付作業が完了すると、回動軸部18は、抜け止め側受けリング32によって回動軸部18の挿入された支持筒23からの抜けが防止された状態且つ一対の受けリング31,32間の圧縮スプリング29によって挿入方向に常時弾性的に付勢された状態で、支持筒23に、軸方向にスライド自在且つ軸回りに回動自在に支持される。
【0029】
そして、一対の対称な係止ピン22を対応する一対の係止溝23aに係止することにより、支持筒23に対して回動軸部18の回動位置が固定され、補給台16が所定の回動姿勢で保持される。この際、回動軸部18は、圧縮スプリング29により挿入側に付勢されているため、係止ピン22の係止溝23aからの抜けが防止される。
【0030】
また、圧縮スプリング29の弾性力に抗して、回動軸部18を引き抜き側にスライドさせると、係止ピン22の係合溝23aへの係止が解除され、支持筒23に対して、回動軸部18の軸回り回動が許容される状態になる。この一対の係止ピン22を係止させる一対の対称配置された係止溝23aを変更することにより、補給台16を、載置姿勢と、上方収納姿勢と、下方収納姿勢との何れかに切換える。
【0031】
また、ブラケット19は、フロントピラー8から前方突出する上下方向に長い板状部材であり、このブラケット19から垂直方向ボンネット6側に突出するように補給台16の回動軸部18が軸支されており、載置姿勢に切換えられた補給台16の外側方側にブラケット19が位置するとともに、支持筒23の閉塞端側の上記キャップ24がブラケット19から外側方側に露出した状態になる。
【0032】
このため、補給台16上に載置された燃料補給タンク15の外側方への移動がブラケット19によって規制され、補給台16からの燃料供給タンク15のズレ落ちが防止される。
【0033】
また、キャップ24を取外して開放された閉塞端側を介して、支持筒23内の回動軸部18からナット33、抜け止め側受けリング32、圧縮スプリング29及びスライド側受けリング31を取外すことにより、補給台16のフロントピラー8からの取外し作業を効率的に行うことが可能になる。なお、ブラケット19にボルト固定された支持筒23自体を、該ブラケット19から取外すことによっても、補給台16を取外すことができる。すなわち、補給台16は、フロントピラー8に着脱自在に支持されている。
【0034】
以上のように構成される本トラクタは、補給台16をキャビン4正面側に沿って収納する収納姿勢として、上方収納姿勢と下方収納姿勢の2つの姿勢を有しているため、キャビン4内のオペレータが前方斜め下方を目視する際に、補給台16が邪魔にならないように、オペレータの体格に合わせて、補給台16の収納姿勢を上記2つから選択することが可能になり、利便性及び汎用性が高い。また、補給台16は、外側方側が常時開放されているため、ボンネットの外側方にいる作業者が補給台16をスムーズが把持することが可能になる。
【0035】
次に、図8に基づき、本発明の別実施形態について上述の例と異なる構成を説明する。
図8は、本発明の別実施形態に示すトラクタの要部斜視図である。図示するトラクタは、プレート状のブラケット19がキャビン4の正面側に沿って平行になるように、フロントピラー8に取付固定されており、このため、補給台16の回動軸部18及び支持筒23がキャビン4から前方に突出した状態になる。
【0036】
そして、補給台16が側面視コの字状をなす上方収納姿勢及び下方収納姿勢と、回動軸部18に対して載置部17の先端側が外側方に位置する外側載置姿勢(載置姿勢)と、回動軸部18に対して載置部17の先端側が内側方に位置する内側載置姿勢(載置姿勢)との4姿勢に姿勢切換可能になる。
【0037】
次に、図9及び10に基づき、補給台の別実施例について、上述の例と異なる点を説明する。
図9(A)乃至(C)は、それぞれ補給台の別実施例を示す平面図である。同図(A)に示すように、直線状の回動軸部18に端部周面にL字状の屈曲形成された丸パイプである載置部17の端部を溶着することにより、コの字の補給台16を構成してもよい。また、同図(B)に示すように、L字状の屈曲形成された丸パイプである載置部17の端部周面に直線状の回動軸部18に端部を溶着することにより、コの字の補給台16を構成してもよい。さらに、同図(C)に示すように、丸パイプをL字状の屈曲形成することにより載置部17を構成し、回動軸部18の円柱部18aをL字状の屈曲形成し、回動軸部18の円柱部18aの端部外周を、載置部17の端部の内周側に嵌合挿入して溶着等により固定することにより、コの字状の補給台16を構成してもよい。
【0038】
図10(A)及び(B)は、それぞれ補給台の別実施例を示す平面図である。同図(A)に示すように、載置部17と回動軸部18を一体成形し、コの字状の補給台16を構成してもよい。また、同図(B)に示すように、補給台16の回動軸線L上に、該回動軸線Lに対して垂直方向に延びる載置部17の把持部17aが位置するように、直線状の回動軸部18とコの字状の載置部17とを、S字状に迂回する迂回部34を介して連接してもよい。これによって、回動軸部18と載置部17との間にスペースSが形成され、該スペースS及び把持部17aによって、姿勢切換時における補給台16の載置部17の把持が容易になり、上記姿勢切換作業を容易に行うことが可能になる。
【0039】
次に、図11に基づき、本トラクタの別実施形態について、上述の例と異なる点を説明する。
図11は、本トラクタの別実施形態を示す斜視図である。図示するトラクタでは、走行機体7の前方に除雪や排土作業等を行うドーザ36が昇降自在に連結されている。該ドーザ36は、ボンネット6の両側方にそれぞれ配置された左右のアーム37,37と、左右のアーム37,37の基端部をそれぞれ上下揺動可能に機体フレーム3に支持する左右の支持ブラケット38,38と、左右のアーム37,37の先端部の間に上下回動可能に支持される左右方向のブレード39と、アーム39を上下揺動駆動させる油圧シリンダーである昇降シリンダー41と、ブレード39をアーム39に対して上下回動駆動させる油圧シリンダーである回動シリンダー42と、を備えており、上記各油圧シリンダー41,42と走行機体7側の油圧タンク(図示しない)とは各種油圧管43を介して接続されており、該複数の油圧管43がボンネット6の左右の一方側(図示する例では右側)側方を通るように配管されるとともに、ボンネット6の上記一方側側方には、油圧シリンダー41,42に対して圧油の供給・排出を行う油圧バルブユニット44が設置されている。
【0040】
この油圧バルブユニット44側の上記支持ブラケット38の外側面には、ブラケット19を介して、補給台16が支持されている。なお、この供給台16は、ボンネット6側が開放されて外側方側が閉塞されたコの字をなすとともに、上述の姿勢切換機構21によって、載置姿勢、上方収納姿勢又は下方収納姿勢の何れかに姿勢切換可能に支持され、上記油圧バルブユニット44の正面側に配置されている。そして、下方収納姿勢時の補給台16によって、上記油圧バルブユニット44の前方がカバーされて保護される。
【符号の説明】
【0041】
4 キャビン
6 ボンネット
8 フロントピラー(支柱)
15 燃料補給タンク
16 補給台
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料タンクが内装されるボンネット(6)と、ボンネット(6)後方のキャビン(4)と、キャビン(4)側に支持されて燃料補給タンク(15)が載置される補給台(16)とを備え、補給台(16)上の燃料補給タンク(15)からボンネット(6)内の燃料タンクに燃料を補給する作業車両において、キャビン(4)のフロントピラー(8)に補給台(16)を上下回動可能に支持することにより、補給台(16)を、水平方向を向いて燃料補給タンク(15)を載置可能な載置姿勢と、上下方向を向いて収納される収納姿勢とに姿勢切換可能に構成してなる作業車両。
【請求項2】
補給台(16)を前記フロントピラー(8)に着脱可能に取付けてなる請求項1の作業車両。
【請求項3】
補給台(16)を外側方に向かって開放されたコの字状に形成してなる請求項1又は2の作業車両。
【請求項4】
補給台(16)をフロントピラー(8)に支持するブラケット(19)を、補給台(16)上に載置された燃料補給タンク(15)の外側方への移動を規制する位置に配置してなる請求項1,2又は3の作業車両。
【請求項1】
燃料タンクが内装されるボンネット(6)と、ボンネット(6)後方のキャビン(4)と、キャビン(4)側に支持されて燃料補給タンク(15)が載置される補給台(16)とを備え、補給台(16)上の燃料補給タンク(15)からボンネット(6)内の燃料タンクに燃料を補給する作業車両において、キャビン(4)のフロントピラー(8)に補給台(16)を上下回動可能に支持することにより、補給台(16)を、水平方向を向いて燃料補給タンク(15)を載置可能な載置姿勢と、上下方向を向いて収納される収納姿勢とに姿勢切換可能に構成してなる作業車両。
【請求項2】
補給台(16)を前記フロントピラー(8)に着脱可能に取付けてなる請求項1の作業車両。
【請求項3】
補給台(16)を外側方に向かって開放されたコの字状に形成してなる請求項1又は2の作業車両。
【請求項4】
補給台(16)をフロントピラー(8)に支持するブラケット(19)を、補給台(16)上に載置された燃料補給タンク(15)の外側方への移動を規制する位置に配置してなる請求項1,2又は3の作業車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−25866(P2011−25866A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−175354(P2009−175354)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
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