作業車両
【課題】運転席下方のエンジンルーム内に搭載されたエンジンの着脱容易化を図る。
【解決手段】運転席(5)の下方に形成したエンジンルーム(7)内にエンジン(E)を搭載した作業車両において、エンジンルーム(7)の後部側の後部カバー枠(12)を着脱自在に構成し、後部カバー枠(12)を取外し、エンジンルーム(7)の後部側を開放してエンジン(E)を後方へ引き出す構成とする。また、エンジンルーム(7)の上部に電装収納ボックス(11)を設け、電装収納ボックス(11)内にエンジン(E)と配線で接続した電装部品(9)を取付けた電装取付パネル(14)を設け、後部カバー枠(12)は、電装収納ボックス(11)の後面カバーを兼用する構成とし、後部カバー枠(12)を取外して電装取付パネル(14)を後方へ取出す構成とする。
【解決手段】運転席(5)の下方に形成したエンジンルーム(7)内にエンジン(E)を搭載した作業車両において、エンジンルーム(7)の後部側の後部カバー枠(12)を着脱自在に構成し、後部カバー枠(12)を取外し、エンジンルーム(7)の後部側を開放してエンジン(E)を後方へ引き出す構成とする。また、エンジンルーム(7)の上部に電装収納ボックス(11)を設け、電装収納ボックス(11)内にエンジン(E)と配線で接続した電装部品(9)を取付けた電装取付パネル(14)を設け、後部カバー枠(12)は、電装収納ボックス(11)の後面カバーを兼用する構成とし、後部カバー枠(12)を取外して電装取付パネル(14)を後方へ取出す構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は、エンジンが運転席の下方に配置されているため、エンジン交換の際には、上方の運転席を取り外した後、エンジンを交換する必要があった。
また、特許文献1に示すような、エンジンのメンテナンス作業の効率を向上させるために、エンジンカバーや運転席を外側方へ移動させてエンジンの上部を開放する技術も存在するが、装置が大掛りであるためコストが増大する問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−148434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のものでは、運転席の取り外しが面倒であり、また、上記特許文献のように運転席を移動させるものであっても、エンジンの取り外しに際してはこれを上方に持ち上げなければならず、作業能率の低下を招く問題があった。
【0005】
本発明は、エンジンの着脱容易化を図ることを課題とする
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、運転席(5)の下方に形成したエンジンルーム(7)内にエンジン(E)を搭載した作業車両において、前記エンジンルーム(7)の後部側の後部カバー枠(12)を着脱自在に構成し、該後部カバー枠(12)を取外し、エンジンルーム(7)の後部側を開放してエンジン(E)を後方へ引き出す構成としたことを特徴とする作業車両とした。
【0007】
上記構成によると、エンジンルーム(7)の後部カバー枠(12)を取り外すことによって該エンジンルーム(7)を後方に大きく開放することができ、エンジン(E)の交換などの際には、このエンジン(E)をエンジンルーム(7)の後方開放部から後方へ引き出すことができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記エンジンルーム(7)の上部に電装収納ボックス(11)を設け、該電装収納ボックス(11)内にエンジン(E)と配線で接続した電装部品(9)を取付けた電装取付パネル(14)を設け、前記後部カバー枠(12)は、電装収納ボックス(11)の後面カバーを兼用する構成とし、該後部カバー枠(12)を取外して電装取付パネル(14)を後方へ取出す構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業車両とした。
【0009】
上記構成によれば、後部カバー枠(12)を取り外すと、電装収納ボックス(11)の後部も同時に開放され、エンジン(E)に付随する電装部品(9)や配線等をエンジン(E)から取外すことなくエンジン(E)と一緒に取り出すことができる。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記電装収納ボックス(11)の運転席(5)側の部位に開閉可能な蓋体(11l)を設け、前記電装取付パネル(14)を側面視において後上りに傾斜した姿勢で設け、電装部品(9)を電装取付パネル(14)の蓋体(11l)側の部位に取付たことを特徴とする請求項2記載の作業車両とした。
【0011】
上記構成によると、電装部品(9)や配線の配策状態を運転席(5)側から確認することができる。
請求項4記載の発明は、前記電装収納ボックス(11)の蓋体(11l)のうち、少なくとも上面カバー部(11U)と前面カバー部(11F)を左右方向の回動軸芯(X)を支点として開閉可能な構成としたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の作業車両とした。
【0012】
電装部品(9)や配線(10)等の点検、整備を行う際には、電装収納ボックス(11)の上面カバー部(11U)及び前面カバー部(11F)側をオープンすることによって点検、整備が運転席(5)側から容易に行える。
【0013】
請求項5記載の発明は、前記電装取付パネル(14)には、電装部品(9)の横側に位置して本機側の装置の制御を行うコントローラ(15)を並設したことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の作業車両とした。
【0014】
コントローラ(15)の点検にあっても、電装部(9)の点検と同時に運転席(5)側から容易に行える。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明によれば、エンジンルーム(7)の後部カバー枠(12)を取り外すことによって、エンジンルーム(7)を後方に大きく開放し、エンジン(E)を後方開放部分から引き出すことができるので、従来のようにエンジン(E)上方の運転席やその周辺の運転席設置部材を取り外したり、エンジン(E)を上方に持ち上げたりする作業が不要となり、エンジン(E)の着脱作業を容易に能率よく行うことができる。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明による効果を奏するものでありながら、エンジンルーム(7)の後部カバー枠(12)を取り外すと、電装収納ボックス(11)の後部も同時に開放されるので、エンジン(E)に付随する電装部品や配線等をエンジン(E)から分解することなくエンジン(E)と一緒に取り出すことができ、電装系のメンテナンスも能率よく行なえる。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明による効果に加えて、電装取付パネル(14)が運転席(5)側に傾斜させて設けており、電装収納ボックス(11)の運転席(5)側に設けた蓋体(11l)を開放することで、運転席(5)側からの点検や整備が容易に行える。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、上記請求項2又は請求項3記載の発明による効果を奏するものでありながら、電装収納ボックス(11)その一部をオープンすることによって電装部品(9)等の点検、整備を運転席側から容易に行うことができる。
【0019】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項3又は請求項4記載の発明による効果を奏するものでありながら、コントローラ(15)の動作チェックや点検を運転席(5)側から容易に行うことができ、電装部品(9)とコントローラ(15)を接続する配線の配策距離を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】コンバインの側面図
【図2】コンバインの平面図
【図3】コンバイン要部の側面図
【図4】エンジンルームの後部カバー枠の背面図
【図5】同上要部の側面図
【図6】コンバインの要部の側面図
【図7】同上要部の背面図
【図8】エンジンルーム及び電装収納ボックスの斜視図
【図9】電装部品及びコントローラ取付パネルの平面図
【図10】エンジン及びその他付属装置の背面図
【図11】ラジエータカバーの側面図
【図12】脱穀部の要部の側断面図
【図13】同上要部の背面図
【図14】同上要部の平面図
【図15】脱穀部の要部の側面図
【図16】同上要部の平面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1及び図2は、作業車両の一例としてコンバインの側面図及び平面図を示すものであり、この走行車体1には、左右一対の走行クローラ2,2を備え、後部に搭載した脱穀部(脱穀装置)4の前方部に刈取部3を設置し、刈取部3の横側部には運転席5や操作ボックス6等からなる運転操作部を備え、更に、前記運転操作部の後方で、且つ前記脱穀部4の横側部には、脱穀部からの1番穀粒を受け入れて一時的に貯留するグレンタンクGを装備している。
【0022】
なお、前記運転席は前部側を支点として前方側へ回動させることができる。また、グレンタンクGは、後部側を支点としてサイドオープンすることができる。
運転席5のやや後方下方には、エンジンEが枠組み構成されたエンジンルーム7内で車体1上に搭載されている。また、エンジンEのエアクリーナ8の上方部には、該エンジンに付随する電装部品9や配線(ハーネス)10等を収納する電装ボックス11が運転席5の後部位置に配備されている。
【0023】
エンジンルーム7の後部側のカバー枠12は、車体1側及びルーム枠に対し開閉自在に止着され、4箇所の止め具13a、13b、13c、13dを外して、後部カバー枠12を取り外すと、エンジンルーム7の後方側が大きく開放されるようになっている。また、この後部カバー枠12は電装ボックス11の後面カバー部11Bを兼ねるように一体的且つ1枚状に構成されている。すなわち、後部カバー枠12を取り外すと、電装収納ボックス11の後部側も後方に大きく開放されるようになっている。
【0024】
電装部品9等は、電装取付パネル14に取り付けられ、電装取付パネル14は、側面視において後端側が上位で、前端側(運転席側)が下位となるよう上下方向に傾斜し、運転席側から見易くなるように斜設されている。また、この電装取付パネル14は収納ボックス11の左右側面カバー部11L,11Rにわたって着脱自在に止着され、下方のエアクリーナ8側から取り外しができるようになっている。
【0025】
なお、エンジンEをエンジンルーム7から後方に引き出す時には、前記電装取付パネル14も取り外してエンジンEと一緒に電装収納ボックス11から取り出すことができる。
また、前記電装収納ボックス11は、少なくとも上面カバー部(蓋板)11Uと前面カバー部(蓋板)11Fからなる蓋体11lを左右横方向の回動軸芯(ヒンジ)Xを支点として揺動開閉できるように構成されている。この蓋板11U,11Fをオープンすると、電装収納ボックス内の電装部品9やハーネス10等の点検、整備を運転席5側から容易に行うことができる。
【0026】
電装部9の左側には、コンバイン各部の制御部をコントロールするコントローラ15が並設され、電装取付パネル14上にセットされている。
エンジンルームの天板16に上下調節、前後スライド調節可能な運転席を固定配置し、運転席の後部側に天板の開閉支点を設け、エアクリーナを収納する吸気室の側板まで大きくオープン可能な構成としている。
【0027】
エンジンのオイルレベルゲージやハーネスのヒューズ等の点検が可能な比較的小さい窓はあったが、ヘッドカバーにある給油口、インジェクションノズル等のメンテナンスはやりづらかった。特に、コモンレールエンジンなどはインジケータや吸気系のメンテナンスはますます行いづらくなっていた。メンテナンス性がよくなかった最も大きい要因は運転席とその上下調節のチューブ(サポート)がエンジン前方部に配置固定されていたことである。かかる欠点は上記構成により改善することができる。
【0028】
エンジンEの前側に配置された燃料タンク19の燃料フィルタ21は、運転席前側のフロアステップ20の下部に配置し、エア抜き用の手動ポンプ22は上下方向に操作できるようにフロアステップの一部を開閉可能又は着脱可能な構成としている。
【0029】
燃料フィルタをフロアステップの下方に配置するものは広く知られているが、エア抜きの手動ポンプの操作が横方向(水平方向)のものでは補助ステップの間口から手を入れる場合が多く、奥行きが300mm以上もあるため、操作性が悪くなる問題があった。かかる問題点は上記構成により改善することができるものである。
【0030】
エンジンEを囲ったエンジンルーム7上方の吸気室(電装収納ボックスによって包囲されている。)23内にエアクリーナ8を装備し、該エアクリーナ8からのダスト排出口24の終端部をエンジンルーム7内に臨ませた構成において、ダスト排出口24の近傍に位置する隔壁用プレート25を着脱自在に構成し、このプレート25を外すとエアクリーナの清掃、ラジエータ26へのラジエータ水の補給、点検が容易に行えるように構成している。
【0031】
従来は、隔壁に穴を開けている程度で、塵埃は吸気室内に排出していた為、その塵埃をエアクリーナが吸込み、性能の低下を招く問題があった。上記本例によると、塵埃を確実に吸気室外へ排出するため、塵埃をエアクリーナが吸込むことがない。また、隔壁のプレートを外すことにより、ラジエータの給水口内が直視できるため、冷却水の点検、補給が容易に行える。なお、隔壁プレートの着脱は、ノブボルト等の工具レスで簡単に着脱できるように構成しておくとよい。
【0032】
エンジンのブローバイフィルタ27は、エンジンルーム7の外側に配置して設けた構成としている。ブローバイフィルタをエンジンルームの外に設けることにより、エンジンファンにて発生した熱風がブローバイフィルタにて抵抗になることなくエンジンルームより排出される。そのため、ラジエータの冷却効率がアップし、燃費の向上、馬力ロスも少なくなる。
【0033】
ラジエータ26の外側には、ラジエータカバー28が上下方向の縦軸29を回動支点として内外に揺動開閉可能に構成されている。ラジエータカバー28は、オープンする時、これが一定以上開かないように本体側フレームとラジエータカバーとを結ぶケーブル30によって規制するようにし、そして、そのケーブル30の一端側(始端側)は本体側フレームに枢着し、他端側(終端側)はカバー28側の2個の通し穴31a,31bを通して枢支ピン32により枢着した構成としている。従来は、ケーブルの両端を枢着し、カバーと本体との間にケーブルが存在するため、開閉した場合ケーブルがはみ出したり、引っ掛る等の不具合があった。本例では、ケーブルの終端側をカバーの2個の通し穴に通して案内しカバー内に挿入するため、ケーブルがカバー外にはみ出すことなくカバーを開閉することができる。
【0034】
次に、コンバインに搭載する脱穀部の構成例について説明すると、図例(図12〜図14)に示す脱穀装置(脱穀部)4は、脱穀フィードチェン40により株元を挟持しながら搬送される穀稈の穂先部を扱室41内で駆動回転する扱胴42により脱穀処理するよう構成している。扱室41のフィードチェン40側とは反対側一側には、前記扱胴42と平行して2番処理胴43と排塵処理胴44を同一軸芯上に軸架させて設け、2番処理胴43は扱室からの2番物を受け入れて2番処理室内を前方に向けて搬送しながら脱粒処理し、排塵処理胴44は扱室からの排塵処理物を受け入れて排塵処理室45内を後方に向けて搬送しながら脱粒処理するように構成している。扱室の後方には脱穀後の排藁を搬送して後方の排藁カッター47に供給する排藁搬送装置46を備えている。
【0035】
前記排塵処理胴44の後端側は、後側板48によって軸受支持してあり、後側板48の下部側は、処理胴軸48aを挟む左右側を該処理胴軸48a近くまで切り欠くことによって処理室内の排塵処理物が後方に抜け易くなるように構成している。
【0036】
排藁搬送装置46の排藁挟持稈6aに続く延長挟持稈6bの回動支点軸が前記後側板48の切欠部に大きくかぶらない位置に排藁延長挟持機構を設け、排藁延長挟持稈回動用ケーブルは排塵口に対して平行に配策している。
【0037】
排塵処理室45終端(排塵処理胴44終端側)側出口のケーシング形状を右側後方に向けて拡がる構造とし、排塵処理物が既刈地側に向け拡散して排出案内される拡散ガイド板49までの範囲にわたって、排藁カッター47の切断藁拡散装置50の駆動軸51に拡散ラセン52を設け、排塵処理胴終端からの排塵処理物を機体右側(既刈地側)に向けて拡散処理するように構成している。拡散ラセン52の終端側に設けられた跳ね出し板53は、拡散ガイド板49より右側に配置している。
【0038】
排塵処理胴44と排塵ファン54との間にあって、排塵処理室終端の排塵口からの排塵処理物を受けて後方下方に案内落下させる排塵ガイド板55を、排塵処理室終端の受網端部から後方下方に向けて傾斜する排塵流下板57と同傾斜に設け、排塵ガイド板55の終端位置が、下方にある揺動選別棚56の終端(ストローラック終端)が最後方位置に移動したときの選別棚終端位置と略同一となるよう配置構成している。これによると、排塵処理室終端からの排塵物が揺動選別棚上に落下するのを防止することができる。
【0039】
また、前記排塵流下板57及び排塵ガイド板55と、カッターを閉じたときに相対する排藁カッター前面に設けてあるカッタフロントカバー58との隙間が下方側ほど大きく(末広がり)なるように構成することで、排塵処理室終端から排出される藁屑などが停滞なくスムースに排出落下されることになる。
【0040】
扱室の前側に設置した扱胴駆動ギヤケース36を囲むように設けてある扱胴入力カバー37の上面で、ギヤケース36の上方に掃除口38とこの掃除口を開閉する揺動開閉自在な開閉蓋39を設けている。これにより、ギヤケースの上面に溜まったゴミや籾を扱胴入力カバーを取り外すことなく掃除口から簡単に取り除くことができる。
【0041】
図15及び図16に示す実施例では、脱穀フィードチェン40の内側にシンクロチェン(引継ぎ搬送チェン)60を設けてある構成のものにおいて、シンクロチェン60への駆動ベルト61をテンションするテンションプーリ62のテンションアーム63にあって、該テンションアーム63の非作用部を延長してL型のレバー64形状に構成すると共に、該レバー64を脱穀フィードチェン40の手前で操作できる構成としている。シンクロチェンは、フィードチェンの内側にあり、また、シンクロ駆動ベルトは更に奥側にあるため、刈取部のオープン時などで、シンクロ駆動ベルトを外すときに苦労する場合がある。本例では、上記のように、レバーを延長してフィードチェンの手前側でベルトテンションの解除作業ができ、作業が容易で能率よく行える。
【符号の説明】
【0042】
1 走行車体
5 運転席
7 エンジンルーム
9 電装部品
10 配線
11 電装収納ボックス
11B 後面カバー部
11U 上面カバー部
11F 前面カバー部
12 後部カバー枠
13 止め具
14 電装取付パネル
15 コントローラ
E エンジン
X 回動軸芯
【技術分野】
【0001】
この発明は、作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は、エンジンが運転席の下方に配置されているため、エンジン交換の際には、上方の運転席を取り外した後、エンジンを交換する必要があった。
また、特許文献1に示すような、エンジンのメンテナンス作業の効率を向上させるために、エンジンカバーや運転席を外側方へ移動させてエンジンの上部を開放する技術も存在するが、装置が大掛りであるためコストが増大する問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−148434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のものでは、運転席の取り外しが面倒であり、また、上記特許文献のように運転席を移動させるものであっても、エンジンの取り外しに際してはこれを上方に持ち上げなければならず、作業能率の低下を招く問題があった。
【0005】
本発明は、エンジンの着脱容易化を図ることを課題とする
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、運転席(5)の下方に形成したエンジンルーム(7)内にエンジン(E)を搭載した作業車両において、前記エンジンルーム(7)の後部側の後部カバー枠(12)を着脱自在に構成し、該後部カバー枠(12)を取外し、エンジンルーム(7)の後部側を開放してエンジン(E)を後方へ引き出す構成としたことを特徴とする作業車両とした。
【0007】
上記構成によると、エンジンルーム(7)の後部カバー枠(12)を取り外すことによって該エンジンルーム(7)を後方に大きく開放することができ、エンジン(E)の交換などの際には、このエンジン(E)をエンジンルーム(7)の後方開放部から後方へ引き出すことができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記エンジンルーム(7)の上部に電装収納ボックス(11)を設け、該電装収納ボックス(11)内にエンジン(E)と配線で接続した電装部品(9)を取付けた電装取付パネル(14)を設け、前記後部カバー枠(12)は、電装収納ボックス(11)の後面カバーを兼用する構成とし、該後部カバー枠(12)を取外して電装取付パネル(14)を後方へ取出す構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業車両とした。
【0009】
上記構成によれば、後部カバー枠(12)を取り外すと、電装収納ボックス(11)の後部も同時に開放され、エンジン(E)に付随する電装部品(9)や配線等をエンジン(E)から取外すことなくエンジン(E)と一緒に取り出すことができる。
【0010】
請求項3記載の発明は、前記電装収納ボックス(11)の運転席(5)側の部位に開閉可能な蓋体(11l)を設け、前記電装取付パネル(14)を側面視において後上りに傾斜した姿勢で設け、電装部品(9)を電装取付パネル(14)の蓋体(11l)側の部位に取付たことを特徴とする請求項2記載の作業車両とした。
【0011】
上記構成によると、電装部品(9)や配線の配策状態を運転席(5)側から確認することができる。
請求項4記載の発明は、前記電装収納ボックス(11)の蓋体(11l)のうち、少なくとも上面カバー部(11U)と前面カバー部(11F)を左右方向の回動軸芯(X)を支点として開閉可能な構成としたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の作業車両とした。
【0012】
電装部品(9)や配線(10)等の点検、整備を行う際には、電装収納ボックス(11)の上面カバー部(11U)及び前面カバー部(11F)側をオープンすることによって点検、整備が運転席(5)側から容易に行える。
【0013】
請求項5記載の発明は、前記電装取付パネル(14)には、電装部品(9)の横側に位置して本機側の装置の制御を行うコントローラ(15)を並設したことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の作業車両とした。
【0014】
コントローラ(15)の点検にあっても、電装部(9)の点検と同時に運転席(5)側から容易に行える。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の発明によれば、エンジンルーム(7)の後部カバー枠(12)を取り外すことによって、エンジンルーム(7)を後方に大きく開放し、エンジン(E)を後方開放部分から引き出すことができるので、従来のようにエンジン(E)上方の運転席やその周辺の運転席設置部材を取り外したり、エンジン(E)を上方に持ち上げたりする作業が不要となり、エンジン(E)の着脱作業を容易に能率よく行うことができる。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明による効果を奏するものでありながら、エンジンルーム(7)の後部カバー枠(12)を取り外すと、電装収納ボックス(11)の後部も同時に開放されるので、エンジン(E)に付随する電装部品や配線等をエンジン(E)から分解することなくエンジン(E)と一緒に取り出すことができ、電装系のメンテナンスも能率よく行なえる。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明による効果に加えて、電装取付パネル(14)が運転席(5)側に傾斜させて設けており、電装収納ボックス(11)の運転席(5)側に設けた蓋体(11l)を開放することで、運転席(5)側からの点検や整備が容易に行える。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、上記請求項2又は請求項3記載の発明による効果を奏するものでありながら、電装収納ボックス(11)その一部をオープンすることによって電装部品(9)等の点検、整備を運転席側から容易に行うことができる。
【0019】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項3又は請求項4記載の発明による効果を奏するものでありながら、コントローラ(15)の動作チェックや点検を運転席(5)側から容易に行うことができ、電装部品(9)とコントローラ(15)を接続する配線の配策距離を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】コンバインの側面図
【図2】コンバインの平面図
【図3】コンバイン要部の側面図
【図4】エンジンルームの後部カバー枠の背面図
【図5】同上要部の側面図
【図6】コンバインの要部の側面図
【図7】同上要部の背面図
【図8】エンジンルーム及び電装収納ボックスの斜視図
【図9】電装部品及びコントローラ取付パネルの平面図
【図10】エンジン及びその他付属装置の背面図
【図11】ラジエータカバーの側面図
【図12】脱穀部の要部の側断面図
【図13】同上要部の背面図
【図14】同上要部の平面図
【図15】脱穀部の要部の側面図
【図16】同上要部の平面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1及び図2は、作業車両の一例としてコンバインの側面図及び平面図を示すものであり、この走行車体1には、左右一対の走行クローラ2,2を備え、後部に搭載した脱穀部(脱穀装置)4の前方部に刈取部3を設置し、刈取部3の横側部には運転席5や操作ボックス6等からなる運転操作部を備え、更に、前記運転操作部の後方で、且つ前記脱穀部4の横側部には、脱穀部からの1番穀粒を受け入れて一時的に貯留するグレンタンクGを装備している。
【0022】
なお、前記運転席は前部側を支点として前方側へ回動させることができる。また、グレンタンクGは、後部側を支点としてサイドオープンすることができる。
運転席5のやや後方下方には、エンジンEが枠組み構成されたエンジンルーム7内で車体1上に搭載されている。また、エンジンEのエアクリーナ8の上方部には、該エンジンに付随する電装部品9や配線(ハーネス)10等を収納する電装ボックス11が運転席5の後部位置に配備されている。
【0023】
エンジンルーム7の後部側のカバー枠12は、車体1側及びルーム枠に対し開閉自在に止着され、4箇所の止め具13a、13b、13c、13dを外して、後部カバー枠12を取り外すと、エンジンルーム7の後方側が大きく開放されるようになっている。また、この後部カバー枠12は電装ボックス11の後面カバー部11Bを兼ねるように一体的且つ1枚状に構成されている。すなわち、後部カバー枠12を取り外すと、電装収納ボックス11の後部側も後方に大きく開放されるようになっている。
【0024】
電装部品9等は、電装取付パネル14に取り付けられ、電装取付パネル14は、側面視において後端側が上位で、前端側(運転席側)が下位となるよう上下方向に傾斜し、運転席側から見易くなるように斜設されている。また、この電装取付パネル14は収納ボックス11の左右側面カバー部11L,11Rにわたって着脱自在に止着され、下方のエアクリーナ8側から取り外しができるようになっている。
【0025】
なお、エンジンEをエンジンルーム7から後方に引き出す時には、前記電装取付パネル14も取り外してエンジンEと一緒に電装収納ボックス11から取り出すことができる。
また、前記電装収納ボックス11は、少なくとも上面カバー部(蓋板)11Uと前面カバー部(蓋板)11Fからなる蓋体11lを左右横方向の回動軸芯(ヒンジ)Xを支点として揺動開閉できるように構成されている。この蓋板11U,11Fをオープンすると、電装収納ボックス内の電装部品9やハーネス10等の点検、整備を運転席5側から容易に行うことができる。
【0026】
電装部9の左側には、コンバイン各部の制御部をコントロールするコントローラ15が並設され、電装取付パネル14上にセットされている。
エンジンルームの天板16に上下調節、前後スライド調節可能な運転席を固定配置し、運転席の後部側に天板の開閉支点を設け、エアクリーナを収納する吸気室の側板まで大きくオープン可能な構成としている。
【0027】
エンジンのオイルレベルゲージやハーネスのヒューズ等の点検が可能な比較的小さい窓はあったが、ヘッドカバーにある給油口、インジェクションノズル等のメンテナンスはやりづらかった。特に、コモンレールエンジンなどはインジケータや吸気系のメンテナンスはますます行いづらくなっていた。メンテナンス性がよくなかった最も大きい要因は運転席とその上下調節のチューブ(サポート)がエンジン前方部に配置固定されていたことである。かかる欠点は上記構成により改善することができる。
【0028】
エンジンEの前側に配置された燃料タンク19の燃料フィルタ21は、運転席前側のフロアステップ20の下部に配置し、エア抜き用の手動ポンプ22は上下方向に操作できるようにフロアステップの一部を開閉可能又は着脱可能な構成としている。
【0029】
燃料フィルタをフロアステップの下方に配置するものは広く知られているが、エア抜きの手動ポンプの操作が横方向(水平方向)のものでは補助ステップの間口から手を入れる場合が多く、奥行きが300mm以上もあるため、操作性が悪くなる問題があった。かかる問題点は上記構成により改善することができるものである。
【0030】
エンジンEを囲ったエンジンルーム7上方の吸気室(電装収納ボックスによって包囲されている。)23内にエアクリーナ8を装備し、該エアクリーナ8からのダスト排出口24の終端部をエンジンルーム7内に臨ませた構成において、ダスト排出口24の近傍に位置する隔壁用プレート25を着脱自在に構成し、このプレート25を外すとエアクリーナの清掃、ラジエータ26へのラジエータ水の補給、点検が容易に行えるように構成している。
【0031】
従来は、隔壁に穴を開けている程度で、塵埃は吸気室内に排出していた為、その塵埃をエアクリーナが吸込み、性能の低下を招く問題があった。上記本例によると、塵埃を確実に吸気室外へ排出するため、塵埃をエアクリーナが吸込むことがない。また、隔壁のプレートを外すことにより、ラジエータの給水口内が直視できるため、冷却水の点検、補給が容易に行える。なお、隔壁プレートの着脱は、ノブボルト等の工具レスで簡単に着脱できるように構成しておくとよい。
【0032】
エンジンのブローバイフィルタ27は、エンジンルーム7の外側に配置して設けた構成としている。ブローバイフィルタをエンジンルームの外に設けることにより、エンジンファンにて発生した熱風がブローバイフィルタにて抵抗になることなくエンジンルームより排出される。そのため、ラジエータの冷却効率がアップし、燃費の向上、馬力ロスも少なくなる。
【0033】
ラジエータ26の外側には、ラジエータカバー28が上下方向の縦軸29を回動支点として内外に揺動開閉可能に構成されている。ラジエータカバー28は、オープンする時、これが一定以上開かないように本体側フレームとラジエータカバーとを結ぶケーブル30によって規制するようにし、そして、そのケーブル30の一端側(始端側)は本体側フレームに枢着し、他端側(終端側)はカバー28側の2個の通し穴31a,31bを通して枢支ピン32により枢着した構成としている。従来は、ケーブルの両端を枢着し、カバーと本体との間にケーブルが存在するため、開閉した場合ケーブルがはみ出したり、引っ掛る等の不具合があった。本例では、ケーブルの終端側をカバーの2個の通し穴に通して案内しカバー内に挿入するため、ケーブルがカバー外にはみ出すことなくカバーを開閉することができる。
【0034】
次に、コンバインに搭載する脱穀部の構成例について説明すると、図例(図12〜図14)に示す脱穀装置(脱穀部)4は、脱穀フィードチェン40により株元を挟持しながら搬送される穀稈の穂先部を扱室41内で駆動回転する扱胴42により脱穀処理するよう構成している。扱室41のフィードチェン40側とは反対側一側には、前記扱胴42と平行して2番処理胴43と排塵処理胴44を同一軸芯上に軸架させて設け、2番処理胴43は扱室からの2番物を受け入れて2番処理室内を前方に向けて搬送しながら脱粒処理し、排塵処理胴44は扱室からの排塵処理物を受け入れて排塵処理室45内を後方に向けて搬送しながら脱粒処理するように構成している。扱室の後方には脱穀後の排藁を搬送して後方の排藁カッター47に供給する排藁搬送装置46を備えている。
【0035】
前記排塵処理胴44の後端側は、後側板48によって軸受支持してあり、後側板48の下部側は、処理胴軸48aを挟む左右側を該処理胴軸48a近くまで切り欠くことによって処理室内の排塵処理物が後方に抜け易くなるように構成している。
【0036】
排藁搬送装置46の排藁挟持稈6aに続く延長挟持稈6bの回動支点軸が前記後側板48の切欠部に大きくかぶらない位置に排藁延長挟持機構を設け、排藁延長挟持稈回動用ケーブルは排塵口に対して平行に配策している。
【0037】
排塵処理室45終端(排塵処理胴44終端側)側出口のケーシング形状を右側後方に向けて拡がる構造とし、排塵処理物が既刈地側に向け拡散して排出案内される拡散ガイド板49までの範囲にわたって、排藁カッター47の切断藁拡散装置50の駆動軸51に拡散ラセン52を設け、排塵処理胴終端からの排塵処理物を機体右側(既刈地側)に向けて拡散処理するように構成している。拡散ラセン52の終端側に設けられた跳ね出し板53は、拡散ガイド板49より右側に配置している。
【0038】
排塵処理胴44と排塵ファン54との間にあって、排塵処理室終端の排塵口からの排塵処理物を受けて後方下方に案内落下させる排塵ガイド板55を、排塵処理室終端の受網端部から後方下方に向けて傾斜する排塵流下板57と同傾斜に設け、排塵ガイド板55の終端位置が、下方にある揺動選別棚56の終端(ストローラック終端)が最後方位置に移動したときの選別棚終端位置と略同一となるよう配置構成している。これによると、排塵処理室終端からの排塵物が揺動選別棚上に落下するのを防止することができる。
【0039】
また、前記排塵流下板57及び排塵ガイド板55と、カッターを閉じたときに相対する排藁カッター前面に設けてあるカッタフロントカバー58との隙間が下方側ほど大きく(末広がり)なるように構成することで、排塵処理室終端から排出される藁屑などが停滞なくスムースに排出落下されることになる。
【0040】
扱室の前側に設置した扱胴駆動ギヤケース36を囲むように設けてある扱胴入力カバー37の上面で、ギヤケース36の上方に掃除口38とこの掃除口を開閉する揺動開閉自在な開閉蓋39を設けている。これにより、ギヤケースの上面に溜まったゴミや籾を扱胴入力カバーを取り外すことなく掃除口から簡単に取り除くことができる。
【0041】
図15及び図16に示す実施例では、脱穀フィードチェン40の内側にシンクロチェン(引継ぎ搬送チェン)60を設けてある構成のものにおいて、シンクロチェン60への駆動ベルト61をテンションするテンションプーリ62のテンションアーム63にあって、該テンションアーム63の非作用部を延長してL型のレバー64形状に構成すると共に、該レバー64を脱穀フィードチェン40の手前で操作できる構成としている。シンクロチェンは、フィードチェンの内側にあり、また、シンクロ駆動ベルトは更に奥側にあるため、刈取部のオープン時などで、シンクロ駆動ベルトを外すときに苦労する場合がある。本例では、上記のように、レバーを延長してフィードチェンの手前側でベルトテンションの解除作業ができ、作業が容易で能率よく行える。
【符号の説明】
【0042】
1 走行車体
5 運転席
7 エンジンルーム
9 電装部品
10 配線
11 電装収納ボックス
11B 後面カバー部
11U 上面カバー部
11F 前面カバー部
12 後部カバー枠
13 止め具
14 電装取付パネル
15 コントローラ
E エンジン
X 回動軸芯
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転席(5)の下方に形成したエンジンルーム(7)内にエンジン(E)を搭載した作業車両において、前記エンジンルーム(7)の後部側の後部カバー枠(12)を着脱自在に構成し、該後部カバー枠(12)を取外し、エンジンルーム(7)の後部側を開放してエンジン(E)を後方へ引き出す構成としたことを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記エンジンルーム(7)の上部に電装収納ボックス(11)を設け、該電装収納ボックス(11)内にエンジン(E)と配線で接続した電装部品(9)を取付けた電装取付パネル(14)を設け、前記後部カバー枠(12)は、電装収納ボックス(11)の後面カバーを兼用する構成とし、該後部カバー枠(12)を取外して電装取付パネル(14)を後方へ取出す構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
【請求項3】
前記電装収納ボックス(11)の運転席(5)側の部位に開閉可能な蓋体(11l)を設け、前記電装取付パネル(14)を側面視において後上りに傾斜した姿勢で設け、電装部品(9)を電装取付パネル(14)の蓋体(11l)側の部位に取付たことを特徴とする請求項2記載の作業車両。
【請求項4】
前記電装収納ボックス(11)の蓋体(11l)のうち、少なくとも上面カバー部(11U)と前面カバー部(11F)を左右方向の回動軸芯(X)を支点として開閉可能な構成としたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の作業車両。
【請求項5】
前記電装取付パネル(14)には、電装部品(9)の横側に位置して本機側の装置の制御を行うコントローラ(15)を並設したことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の作業車両。
【請求項1】
運転席(5)の下方に形成したエンジンルーム(7)内にエンジン(E)を搭載した作業車両において、前記エンジンルーム(7)の後部側の後部カバー枠(12)を着脱自在に構成し、該後部カバー枠(12)を取外し、エンジンルーム(7)の後部側を開放してエンジン(E)を後方へ引き出す構成としたことを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記エンジンルーム(7)の上部に電装収納ボックス(11)を設け、該電装収納ボックス(11)内にエンジン(E)と配線で接続した電装部品(9)を取付けた電装取付パネル(14)を設け、前記後部カバー枠(12)は、電装収納ボックス(11)の後面カバーを兼用する構成とし、該後部カバー枠(12)を取外して電装取付パネル(14)を後方へ取出す構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
【請求項3】
前記電装収納ボックス(11)の運転席(5)側の部位に開閉可能な蓋体(11l)を設け、前記電装取付パネル(14)を側面視において後上りに傾斜した姿勢で設け、電装部品(9)を電装取付パネル(14)の蓋体(11l)側の部位に取付たことを特徴とする請求項2記載の作業車両。
【請求項4】
前記電装収納ボックス(11)の蓋体(11l)のうち、少なくとも上面カバー部(11U)と前面カバー部(11F)を左右方向の回動軸芯(X)を支点として開閉可能な構成としたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の作業車両。
【請求項5】
前記電装取付パネル(14)には、電装部品(9)の横側に位置して本機側の装置の制御を行うコントローラ(15)を並設したことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の作業車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−115164(P2012−115164A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−265321(P2010−265321)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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