説明

作業車

【課題】運転部の前部と遮熱板との間にある部品のメンテナンスを簡単に行える作業車を提供する。
【解決手段】運転部よりも前側をボンネットで囲って形成されると共に、エンジンが搭載されるエンジンルームと、エンジンルームの後部において立設されたフレーム32と、フレーム32に取り付けられて、エンジンルームと運転部とを仕切る遮熱板34と、を備え、遮熱板34は、ボンネットを開放した状態において、フレーム32から取り外し自在である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転部よりも前側をボンネットで囲って形成されると共に、エンジンが搭載されるエンジンルームと、エンジンルームの後部において立設されたフレームと、フレームに取り付けられて、エンジンルームと運転部とを仕切る遮熱板と、を備えた作業車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、このような作業車として、例えば、特許文献1及び2に記載のトラクタがあった。特許文献1に記載のトラクタにおいては、遮熱板(文献では、「プレート30」)をダッシュパネルの前面に立設し、エンジンルームと運転部(文献では、「キャビン」)とを仕切っている。
【0003】
また、特許文献2に記載のトラクタにおいても、エンジンの後部に遮熱板(文献では、「遮蔽体」)を配置し、エンジンルームと運転部(文献では、「キャビン」)とを仕切っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−20754号公報(段落[0010]、図4,5)
【特許文献2】特開2002−264842号公報(段落[0011],[0012]、図2乃至5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、通常、運転部の前部と遮熱板との間には、ブレーキシリンダや、クラッチバルブ、パワステコントローラー等のようなメンテナンスが必要な部品が配設されている。特許文献1に記載のトラクタでは、遮熱板はエンジンルームの後方からエンジン後部のリヤプレートに固定してあるので、遮熱板が妨げとなってエンジンルームの側からはメンテナンスができない。よって、特許文献1に記載のトラクタでは、運転部の内部側から、各種メーターやスイッチ類等を装備したフロントパネル等、細々した内装部材を取り外してこれらの部品を露出させてからメンテナンスを行うこととなっていた。
【0006】
特許文献2のトラクタでも、遮熱板を構成する断熱材の左右両側が左右の前面ガラスの前面に貼り付けられているので、即ち、遮熱板が運転部の前面に固着されているので、遮熱板が妨げとなってエンジンルームの側からはメンテナンスができない。よって、特許文献2に記載のトラクタでも、特許文献1に記載のトラクタと同様に、運転部から内装部材を取り外してこれらの部品を露出させてからメンテナンスを行うこととなっていた。
【0007】
このように、特許文献1及び2に記載のトラクタでは、運転部の前部と遮熱板との間にある部品のメンテナンスは、運転部から細々とした内装部材を取り外してから行わなければならず、非常に手間のかかる作業となる虞があった。
【0008】
本発明の目的は、このような実情に鑑み、運転部の前部と遮熱板との間にある部品のメンテナンスを簡単に行える作業車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る作業車の第一の特徴構成は、運転部よりも前側をボンネットで囲って形成されると共に、エンジンが搭載されるエンジンルームと、前記エンジンルームの後部において立設されたフレームと、前記フレームに取り付けられて、前記エンジンルームと前記運転部とを仕切る遮熱板と、を備え、前記遮熱板は、前記ボンネットを開放した状態において、前記フレームから取り外し自在である点にある。
【0010】
本特徴構成によると、遮熱板は、ボンネットを開放した状態で、フレームから取り外し自在である。即ち、遮熱板はエンジンルームの側からの作業で自在に取り外せる。したがって、運転部の前部と遮熱板との間にある部品のメンテナンスに際して、ボンネットを開いて遮熱板をフレームから取り外せば、メンテナンス対象の部品を露出させられる。つまり、本特徴構成であれば、運転部から細々とした内装部材を取り外す必要がなく、簡単にメンテナンスを行うことが可能となる。
【0011】
本発明に係る作業車の第二の特徴構成は、前記フレームから取り外された前記遮熱板は、前記ボンネットを開放した状態において、機体左右方向にスライドして前記エンジンルームから抜き出し可能である点にある。
【0012】
本特徴構成によると、遮熱板は、フレームから取り外した後、機体左右方向にスライドして簡単にエンジンルームから抜き出すことができるので、メンテナンスの容易性がさらに向上する。
【0013】
本発明に係る作業車の第三の特徴構成は、前記エンジンルームの上部と前記運転部の上部とを仕切る固定式の上部遮熱板と、前記エンジンルームの下部と前記運転部の下部とを仕切る前記遮熱板としての下部遮熱板と、を備え、前記フレームの下部分に形成されて上下方向に延びる上下向き部分に、前記下部遮熱板を取り外し自在に取り付けると共に、前記フレームの上部分に形成されて前傾姿勢である傾斜部分に、前記上部遮熱板を前傾姿勢で取り外し不能に取り付けた点にある。
【0014】
本特徴構成のように、遮熱板を分割して下部遮熱板のみを取り外し自在とすることで、遮熱板のうち取り外す部分が小さくなって、取り外し作業がし易くなる。
【0015】
本発明に係る作業車の第四の特徴構成は、前記上部遮熱板と前記運転部の上部との間の空間に、前記ボンネットの揺動開閉軸となる機体左右方向向きの揺動軸を配設した点にある。
【0016】
本特徴構成であれば、上部遮熱板によってエンジンルームの上部と運転部の上部とを確実に仕切りながらも、上部遮熱板と運転部の上部との間の空間を有効に活用して、ボンネットが開放操作されるときに、ボンネットの上部後端が入り込むスペースとすることができる。このように、ボンネットの上部後端が入り込むスペースを確保するためにボンネットを高い位置に配設する必要がなく、ボンネットの設置高さを低く抑えられる。
【0017】
本発明に係る作業車の第五の特徴構成は、前記遮熱板は、前記エンジンルームの側から前記フレームに締結してある点にある。
【0018】
本特徴構成によれば、メンテナンスに際して遮熱板を取り外すときは、エンジンルームの側から締結を解除するだけで良く、即ち、ボルトやナットのような締結具を緩めるだけで良い。したがって、本特徴構成であれば、より簡単にメンテナンスを行うことが可能となる。
【0019】
本発明に係る作業車の第六の特徴構成は、前記エンジンルームにおいて前記エンジンの前方に配設されたラジエータと、前記ボンネットと前記ラジエータの外周との間に設けられて、前記エンジンルームを前後に仕切る仕切板と、前記仕切板から前方に向けて突設され、車両補機を支持するブラケットと、前記エンジンに連結された機体前部フレームから立設されて、前記ブラケットを下方から支持する支柱と、前記フレームまたは前記遮熱板と前記仕切板とを連結する連結部材と、を備えた点にある。
【0020】
本特徴構成であると、エンジンルームの後部で安定支持されたフレームまたは遮熱板が、連結部材、仕切板及びブラケットを介して、エンジンルームの前部で安定支持された支柱と連結されるので、これらの部材が一体的になって全体として堅牢なフレーム体を構成する。したがって、これらの各部材に取り付けた種々の車両補機をさらに安定支持することができる。なお、本特徴構成における「車両補機」とは、エンジンコントロールユニット、ラジエータ用のリザーブタンク、エアクリーナ、ヒューズボックス、リレーソケット等が含まれるものとするが、これに限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】トラクタの全体側面図である。
【図2】エンジンルーム内のレイアウトを示す側面図である。
【図3】エンジンルーム内のレイアウトを示す上面図である。
【図4】エンジンルーム内のレイアウトを示す左前上方からの斜視図である。
【図5】エンジンルーム内のレイアウトを示す右前上方からの斜視図である。
【図6】エンジンルーム内のレイアウトを示す左後上方からの斜視図である。
【図7】エンジンルーム内のフレーム構造を示す左前上方からの斜視図である。
【図8】エンジンルーム内のフレーム構造を示す左後上方からの斜視図である。
【図9】ラジエータよりも前側における各車両補機の取付構造を示す分解斜視図である。
【図10】各車両補機の取付構造を示す左側面図である。
【図11】ECUの取付構造を示す縦断左側面図である。
【図12】第一別実施形態に係るエンジンルーム内のレイアウトを示す左前上方からの斜視図である。
【図13】第一別実施形態に係るエンジンルーム内のレイアウトを示す右前上方からの斜視図である。
【図14】第一別実施形態に係る各車両補機のラジエータよりも前側における取付構造を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を四輪走行型のトラクタに適用した例を、図面に基づいて説明する。
【0023】
〔トラクタの概要〕
トラクタは、図1に示すごとく、エンジン1と、クラッチハウジング4と、ミッションケース5と、を備えている。エンジン1の左右両外側面に前後方向向きの機体前部フレーム2を夫々固定して、それらの先端部をフロントブラケット3で連結してある。エンジン1とミッションケース5とをクラッチハウジング4を介して前後に連結して、走行機体が構成されている。機体前部フレーム2に前輪FWを支持すると共に、ミッションケース5に後輪RWを支持してある。
【0024】
エンジン1よりも後方、かつ、クラッチハウジング4及びミッションケース5の上方に、「運転部」としてのキャビン6を配設してある。キャビン6の前端部よりも前側を、ボンネット9、フロントグリル7、左右のサイドパネル8で囲って、エンジンルームERを形成してある。即ち、エンジン1はエンジンルームERに搭載されている。ボンネット9は、エンジンルームERの後上端部(後述する揺動軸36a(図7,8参照))を揺動支点として上下に揺動自在であって、前開きが可能である。そして、エンジン1の排熱がキャビン6に流れ込まないように、かつ、その排熱によってキャビン6が加熱されないように、エンジンルームERとキャビン6との間を、後述する上部遮熱板33及び下部遮熱板34によって仕切っている。
【0025】
キャビン6には、運転座席6aと、各種メーターやスイッチ類等を装備したフロントパネル6bと、前輪FWの操向操作を行うステアリングハンドル6cと、を備えている。フロントパネル6bの内部には、パワステコントローラー6dや、ブレーキシリンダ6e、クラッチバルブ6f等を内装してある。パワステコントローラー6dや、ブレーキシリンダ6e、クラッチバルブ6f等は、フロントパネル6bと下部遮熱板34との間に位置している。なお、下部遮熱板34は、後述する本発明に係る「フレーム」としての後ポストフレーム32に取り外し自在に取り付けられている。
【0026】
エンジン1はディーゼルエンジンである。エンジン1の周辺には、特に図示はしないが、例えば、蓄圧型燃料噴射装置(コモンレール噴射システム)、燃料供給ポンプ、排気循環装置等の制御機器や、吸気温度センサ、吸気圧センサ、水温センサ、負荷センサ等の検出機器が多数備えられている。エンジンルームERには、検出機器からの情報を受け、制御機器を適正に制御するエンジンコントロールユニット(以下、「ECU」と称する。図2参照)14が設けられている。
【0027】
〔エンジンルーム内のレイアウト〕
エンジンルームER内における車両補機のレイアウトについて説明する。図2に示すごとく、エンジン1をエンジンルームERの最後尾に配備し、エンジン1の前側にラジエータ11を配備してある。ラジエータ11の前面には、不図示の防塵ネットを取り外し自在に取り付けてある。ラジエータのラジエータ11はエンジンルームERの左右両内側面に亘る幅を有している。ラジエータ11の背面側にファンシュラウド12を配備し、図6に示すごとく、ファン13を内装してある。ファン13はエンジン1によって駆動され、外部の空気を、フロントグリル7等を介してエンジンルームER内に吸引し、ラジエータ11の前方からエンジン1の側へ送る。図9に示すごとく、ラジエータ11は、その下部を機体前部フレーム2に支持してあり、その上部を、エンジンルームERを前後に仕切る後述の仕切板31bに支持してある。
【0028】
図9に示すごとく、ラジエータ11の前側において、左右の機体前部フレーム2の上部に亘る平板状のベースフレーム30を備えている。図10に示すごとく、左右の機体前部フレーム2の上部に機体左右方向向きの補助部材30cが固定されており、ベースフレーム30は補助部材30cにボルト固定されている。そして、図2に示すごとく、エンジンルームERの最前部において、ベースフレーム30にバッテリー19を載置固定してある。図2,4,5,9に示すごとく、ベースフレーム30の上面部には、板金を折り曲げ加工等して形成され、バッテリー19を位置決め固定するバッテリー取付部30aを突設してある。ベースフレーム30の上面部には、その他に、後述するコンデンサ15を下方から支持する下レール部30bを取り付けてある。下レール部30bは丸鋼からなり、正面視で逆U字形状となるよう構成されて、その両下端部がベースフレーム30に溶接固定されて、ベースフレーム30から立設している。
【0029】
図2,3,4,5に示すごとく、ラジエータ11とバッテリー19との間に、キャビン6の内部に配備された不図示のエアコンの冷媒を凝縮するコンデンサ15と、エンジン1への吸気を冷却するインタークーラー16と、オイルクーラー17、をラジエータ11に近い側からこの順に、ラジエータ11と平行な姿勢で配設してある。また、燃料クーラー18を、インタークーラー16の下方に配設してある。コンデンサ15、インタークーラー16、燃料クーラー18、及び、オイルクーラー17は、後述する前ポストフレーム31に支持してあり、機体左右方向の略中央に位置する。なお、ラジエータ11、コンデンサ15、インタークーラー16、燃料クーラー18、及び、オイルクーラー17の相互間の隙間を可能な限り小さく設定し、エンジンルームERを機体前後方向にコンパクトにしてある。
【0030】
図2,3,4,5に示すごとく、仕切板31bの前方、かつ、ラジエータ11よりも上側の位置に、ECU14を配設してある。さらに、ECU14の前方に、ラジエータ11用のリザーブタンク20を配設してある。ECU14及びリザーブタンク20は、コンデンサ15、インタークーラー16等の略上方であって、エンジンルームERにおいて、機体左右方向の略中央、かつ、機体前後方向のやや前寄りの上部付近に位置している。また、リザーブタンク20の前方に、エアクリーナ21を配設してある。エアクリーナ21は、バッテリー19の略上方であって、エンジンルームERにおいて、機体左右方向のやや右寄り、かつ、機体前後方向最前部のやや上部寄りの箇所に位置している。ECU14、リザーブタンク20、及び、エアクリーナ21は、後述する前ポストフレーム31に支持してある。なお、図2,3,4に示すごとく、二つのヒューズボックス22及びリレーソケット23を、リザーブタンク20の略左側方の箇所に配設してある。ヒューズボックス22及びリレーソケット23も、前ポストフレーム31に支持してある。
【0031】
エンジンルームERのうち、仕切板31bよりも後方側においては、図2,3,4,5に示すごとく、エンジン1の他に、主要なものとしてマフラー24が配設されている。アングル材で構成した二つのマフラー取付部材37を、前後方向向き且つ互いに平行な姿勢で、エンジン1の上部に取り付けてある。そして、左右のマフラー取付部材37にマフラー24を載置し、ボルト固定してある。マフラー24は、排ガス規制に対応したDPF(Diesel Particulate Filter)システムによるものであって、従来のマフラー24よりも相当大型なものである。したがって、本トラクタのエンジンルームERの高さは、全体的に従来のものよりもやや高めに設定してある。また、マフラー24の前方、かつ、エンジン1の上方であって、エンジンルームERの左寄りには、ターボチャージャ25を配設してある。
【0032】
以下に、エンジン1への吸入空気(吸気)の流れの概要を説明する(特に、図3乃至5参照)。空気は、下向きの吸気口21aからエアクリーナ21に吸入されて除塵された後、ECU14の左側方を通る第一吸気管26を介して仕切板31bよりも後方へ移動し、ターボチャージャ25に流入する。ターボチャージャ25によって圧縮された空気は、第一吸気管26の下方を通る第二吸気管27を介して再び仕切板31bよりも前方へ移動し、インタークーラー16に流入される。インタークーラー16によって冷却された空気は、ECU14の右側方を通る第三吸気管28を介して、エンジン1が配設された仕切版31bよりも後方に移動し、エンジン1の吸気口1aに供給される。
【0033】
〔前ポストフレームについて〕
前ポストフレーム31は、図7及び図8に示すごとく、ラジエータ11の上部に亘って取り付けられる横架材31aと、横架材31aの後端部から立設されて、ラジエータ11を境にエンジンルームERを前後に仕切る仕切板31bと、仕切板31bから前方に向けて突設される左右一対のブラケット31cと、エアクリーナ21を取り付けるACブラケット31dと、ECU14の前側を囲うECU前部カバー31eと、ベースフレーム30と共に補助部材30cにボルト固定されるベースプレート31g(図10参照)と、ベースプレート31gから夫々略垂直に立設されて、左右のブラケット31cを下方から支持する左右一対の支柱31f,31fと、を一体的に備えている。横架材31a、仕切板31b、ブラケット31c、ACブラケット31d、ECU前部カバー31eは、板金の折り曲げ加工によって形成してある。また、支柱31fは、丸パイプによって構成してある。
【0034】
横架材31aは、図10に示すごとく、ラジエータ11の上部形状に沿うように、断面略L字形状に形成してある。支柱31fは、丸パイプで構成してある。仕切板31bはボンネット9の内側形状に沿う形状に形成してある。仕切板31bの外周部にはボンネット9を閉じた時にボンネット9と仕切板31bとの隙間を塞ぐパッキン材を取り付けてある。仕切版31bには、上述した第一吸気管26、第二吸気管27、及び第三吸気管28を貫通させられるように、切り欠きや孔等を設けてある(図7,8参照)。
【0035】
図7に示すごとく、ブラケット31cについては、その最後部を仕切板31bに溶接してあると共に、その根元側の下部を横架材31aに溶接してある。両支柱31fについては、その上端部をブラケット31cの内側面に溶接してある。本構成により、前ポストフレーム31とラジエータ11とが側面視で門型のフレームを構成し、夫々の足下のみをベースフレーム30に固定した場合と比べて、各段に安定する。
【0036】
ACブラケット31dは、図7に示すごとく、その両端部を左右のブラケット31cの前端部に夫々溶接して支持してある。ACブラケット31dはエアクリーナ21を取り付けるものあって、比較的広い面積を要するので、ACブラケット31dの高さは、ブラケット31cの高さよりも高く設定してある。そして、図7,11に示すごとく、ACブラケット31dは、上端の位置をブラケット31cの上端の位置と揃えて配設してある。ECU前部カバー31eは、図11に示すごとく、断面U字形状に形成してあって、左右のブラケット31cの中央よりもやや前寄りに、機体左右方向向きの姿勢で溶接してある。
【0037】
なお、図3,7に示すごとく、左側のブラケット31cの外側面に、ヒューズブラケット31hを機体左右方向向きの姿勢で溶接してある。ヒューズブラケット31hは、正面視L字形状であって、ヒューズボックス22を支持するものである。また、図5,7に示すごとく、横架材31aの前面下端部の略全長に亘って、上レール部31iを溶接してある。上レール部31iは、機体前後方向において、上述した下レール部30bと対応する位置に配設されており、かつ、後述するコンデンサ15のケース15a(図9参照)の上端部と係合可能な下向きの溝を構成している(図10,11参照)。
【0038】
〔車両補機等の前ポストフレームへの組付について〕
ECU14、及び、エアクリーナ21やリザーブタンク20等の車両補機の前ポストフレーム31への組付要領について詳述する。図11に示すごとく、ECU14は、横架材31aの上部と、ECU前部カバー31eの下部分の上部と、の夫々にボルト固定されている。そして、ECU14に対して上方からECU上部カバー38(図9参照)を被せ、ECU上部カバー38の前端部をECU前部カバー31eにボルト固定すると共に、ECU上部カバー38の後端部を仕切板31bにボルト固定してある。このようにして、ECU14の上、左右、前後を、ECU上部カバー38とECU前部カバー31eと仕切板31bとで覆ってある。
【0039】
リザーブタンク20は、図3,9,10,11に示すごとく、ACブラケット31dと左右のブラケット31cとECU前部カバー31eとで囲われる空間に配設され、ECU前部カバー31eの前部にボルト固定されている。エアクリーナ21は、図9,10,11に示すごとく、ACブラケット31dの前部にボルト固定されている。
【0040】
コンデンサ15は、図9に示すごとく、四方をケース15aで囲ってあり、その前部には防塵ネット15bを取り外し自在に配設してある。コンデンサ15を組付ける際には、ケース15aの上端部と下端部とを、図10,11に示すごとく、上レール部31iと下レール部30bとに夫々係合させて、ケース15aの上端部を上レール部31iにボルト固定する。よって、コンデンサ15は、前ポストフレーム31とベースフレーム30とに固定されて安定する。コンデンサ15は、ボルト固定を解除すれば、ボンネット9を開けた状態(図1の二点鎖線で示す状態)で、上レール部31iと下レール部30bとをガイドとして、機体左外側に抜き出し自在である。これにより、防塵ネット15b等のメンテナンスが容易である。
【0041】
図2,9,10に示すごとく、インタークーラー16は、左右の支柱31f,31fの直後側に配設し、左右の支柱31f,31fに溶接された取付部(符号なし)にボルト固定してある。オイルクーラー17は、左右の支柱31f,31fの直前側に配設し、各支柱31f,31fに溶接された取付部(符号なし)にボルト固定してある。燃料クーラー18は、左右の支柱31f,31fの直後側、かつ、インタークーラー16の下方に配設し、各支柱31f,31fに溶接された取付部(符号なし)とベースフレーム30に溶接された取付部(符号なし)とにボルト固定してある。
【0042】
図3,9,10に示すごとく、二つのヒューズボックス22は、ヒューズブラケット31hを前後から挟み込むように配設され、ヒューズブラケット31hにボルト固定してある。また、リレーソケット23は、図3,4,5,9に示すごとく、リザーブタンク20と左側のブラケット31cとの間に配設し、左側のブラケット31cの内側面にボルト固定してある。
【0043】
このように、エンジンルームERのうち、特にラジエータ11よりも前側において各車両補機のレイアウトに工夫を凝らし、ラジエータ11よりも風上側かつエンジンルームERの上部にスペースを作り出し、その高い位置にECU14を配設したので、洗車時等にエンジンルームERの下側から侵入する水に対して、ECU14の防水性を向上させることができる。また、ECU14の上、左右、前後を囲い覆っているので、埃や砂の侵入を防止することができる。
【0044】
また、前ポストフレーム31をラジエータ11及びベースフレーム30に支持して安定させ、その前ポストフレーム31に周辺の機器の多くを組み付けてあるので、各機器別に支持部材を設けるのと比べて、部品点数を少なく抑えられる。
【0045】
さらに、仕切板31bに隣接するブラケット31cにECU14を支持するので、ECU14の位置が従来に比べてエンジン1に近い。よって、エンジン1周りの検出機器や制御機器とECU14とを接続するハーネスの長さが短くて済み、その取り回しスペースも縮小される。
【0046】
〔後ポストフレームについて〕
後ポストフレーム32は、図7及び図8に示すごとく、エンジン1の最後端の上部にボルト固定される(図2,3,4,6参照)ベースプレート32aと、ベースプレート32aからやや前傾姿勢で立設された左右二つの支柱32b,32bと、左右の支柱32b,32bの上端部同士を連結する上部プレート32dと、機体左右方向向きの姿勢で左右の支柱32b,32bに溶接された取付プレート32cと、を一体的に備えている。後ポストフレーム32には、上部遮熱板33と下部遮熱板34とを取り付けてある。
【0047】
なお、本実施形態においては、キャビン6の下部に不図示のサスペンションを備えており、キャビン6は、その下部前端付近を支点として前後揺動可能である。このため、キャビン6と支柱32bとが接触しないように、支柱32bを上述のごとく前傾姿勢にした。つまり、キャビン6にサスペンションを備えないような場合には、支柱32bを前傾姿勢にしても、前傾姿勢にしなくても、何れでも良い。
【0048】
ベースプレート32aは、クッションゴムGを介してエンジン1の上部に取り付けるので、走行機体(エンジン1等)の振動が吸収される。支柱32bは、丸パイプによって構成してある。図2に示すごとく、支柱32bの上端部の位置が、マフラー24の上端部の位置と同程度となるまで、支柱32bはエンジンルームERの上部まで延びている。また、支柱32bは、マフラー24の高さ方向略中央付近に相当する位置で屈曲させてある。支柱32bのうち屈曲箇所よりも上側の部分は、マフラー24の形状に沿って上側程前倒し(前傾姿勢)に傾斜させてある。支柱32bのうち屈曲箇所よりも下側の部分は、やや前傾姿勢ではあるものの、概ね上下方向向きに延びている。上部プレート32dは、図7に示すごとく、板金の折り曲げ加工によって形成されており、両支柱32b,32bの上端部は上部プレート32dの下面部に溶接されている。上部プレート32dの上面部は図2に示すごとく、略水平となっている。取付プレート32cは、図7,8に示すごとく、支柱32bの屈曲箇所よりも下側部分の上下二箇所において、両支柱32b,32bの背面部に溶接されている。
【0049】
〔前後のポストフレームの連結について〕
図7,8に示すごとく、前ポストフレーム31と後ポストフレーム32とは、連結部材35によって連結してある。連結部材35は、機体前後方向向きの姿勢の丸パイプ二本と、両丸パイプの前端部を連結する断面略L字形状の前繋ぎ部材35aと、両丸パイプの後端部を連結する断面略L字形状の後繋ぎ部材35bと、を備えている。図11に示すごとく、連結部材35をやや前下がりの姿勢として、前繋ぎ部材35aを、仕切板31bのうち強度が高い下端付近にボルト固定することによって、連結部材35の前端部を前ポストフレーム31に連結してある。図4,5,7に示すごとく、後繋ぎ部材35bを上部プレート32dの上面部にボルト固定することによって、連結部材35の後端部を後ポストフレーム32に連結してある。
【0050】
これにより、エンジンルームERの前部でベースフレーム30に安定支持された支柱31fと、エンジンルームERの後部でエンジン1に安定支持された支柱32bとが、連結部材35、仕切板31b及びブラケット31cを介して連結される。この結果、前ポストフレーム31と後ポストフレーム32とが一体的になって、全体として堅牢なフレーム体を構成する。したがって、前ポストフレーム31や後ポストフレーム32に取り付けられた各車両補機をさらに安定支持することができる。
【0051】
後繋ぎ部材35bの上部には、ボンネット9の揺動支点となる揺動軸36aを取り付ける揺動軸支持材36を固定してある。揺動軸支持材36は、後繋ぎ部材35bに固定される平板状のベース部材36bと、ベース部材36bの上部に機体左右方向向きの姿勢で固定された左右一対のリング部材36cと、を備えている。そして、ボンネット9の取付部9bを左右のリング部材36cの間に配し、揺動軸36aを左右のリング部材36cと取付部9bとに挿通保持する。これにより、ボンネット9は機体左右方向向きの揺動軸36aを中心として、上下に揺動自在である。
【0052】
なお、ベース部材36bは、上部遮熱板33の上部を凹状に切り込んだ箇所から、上部遮熱板33よりも後側に突出している。つまり、揺動軸36aは、上部遮熱板33とキャビン6の上部との間の空間(上部遮熱板33の上部の後方近傍)に配設されている(図2参照)。これにより、ボンネット9が開放操作されたとき、ボンネット9の上部後端部分は、上部遮熱板33とキャビン6の上部との間の空間に入り込むことができる。この結果、ボンネット9の上部後端が入り込むスペースを確保するためにボンネット9を高い位置に配設する必要がなく、ボンネット9の設置高さを低く抑えられる。また、ボンネット9が閉められているとき、揺動軸36aに軸支されるボンネット9のフレーム(不図示)は、上部遮熱板33の切り込んだ部分に収容される。
【0053】
連結部材35の機体前後方向の中央付近には、ボンネット9の開閉動作を補助すると共に、開閉動作による衝撃を緩衝するダンパ9aを取り付けるダンパ取付部35cを左右二箇所突設してある。ダンパ取付部35cに、ダンパ9aのボトム側の端部を上下揺動可能な状態で取り付ける。なお、ダンパ9aは従来のものを使用しているので特に説明はしない。
【0054】
この結果、後ポストフレーム32と連結部材35にはボンネット9の荷重がかかってしまうが、上述したように、後ポストフレーム32は前ポストフレーム31と連結されて堅牢なフレーム体を構成しているので、ボンネット9は安定支持され、また、ボンネット9の開閉動作を円滑に行うことができる。
【0055】
〔遮熱板の取付構造について〕
上部遮熱板33は、図2,7,8に示すごとく、支柱32bの屈曲箇所からボンネット9の下面部までの間(支柱32bの傾斜部分の範囲)において、前傾姿勢で支柱32bに取り付けられ、エンジンルームERの上部とキャビン6の上部とを仕切る平板状の鋼板である。本発明に係る「遮熱板」としての下部遮熱板34は、支柱32bの屈曲箇所からエンジン1の上部までの間(支柱32bの上下向き部分の範囲)で、支柱32bに取り付けられ、エンジンルームERの下部とキャビン6の下部とを仕切る平板状の鋼板である。上部遮熱板33と下部遮熱板34とは、協働して、エンジンルームERとキャビン6とを略隙間無く(ハーネス等のスペースは除く)仕切っている。上部遮熱板33は、両支柱32b,32bの背面部に溶接固定されている。下部遮熱板34は、図7,8に示すごとく、上下の取付プレート32cに対して左右両端二箇所ずつボルトSBで固定されている。
【0056】
図2,7,8に示すごとく、下部遮熱板34の取付プレート32cへのボルト固定は、下部遮熱板34から前向きに突設したスタッドボルトSB(頭部に回り止めを施した機体前向きのボルトでも良い)と、機体前側からのナットNとの締め付けによって行う。上下の取付プレート32cは、ボンネット9の左右両内側面に亘る長さを有しており(図3参照)、また、スタッドボルトSBを挿通させる孔を下部遮熱板34のできるだけ左右両端に近い位置に設けてあるので(図8参照)、ボンネット9を開放すれば(本実施形態では、サイドパネル8も取り外す必要がある)、ナットNは手の届く近い位置に露出する。
【0057】
したがって、下部遮熱板34の後ポストフレーム32へのボルト固定は、ボンネット9を開放した状態(本実施形態では、サイドパネル8も取り外す必要がある)で、エンジンルームERの側からナットNを緩める作業によって解除することができる。そして、ボルト固定を解除すれば、下部遮熱板34は平板状であるので、機体左右方向にスライドしてエンジンルームERから抜き出すことができる。このように、下部遮熱板34はエンジンルームERの側から自在に取り外すことができ、下部遮熱板34を取り外すことにより、キャビン6の前部のうち、マフラー24よりも下側の部分が大きく露出する。即ち、フロントパネル6bに内装されて、キャビン6の前部と下部遮熱板34との間に位置するパワステコントローラー6dや、ブレーキシリンダ6e、クラッチバルブ6f等がエンジンルームERの側に露出する。よって、これらの部品のメンテナンスに際しては、キャビン6の内装部材であるフロントパネル6b等を取り外さずとも良く、簡単にメンテナンスを行うことが可能となる。
【0058】
〔第一別実施形態〕
上述の実施形態において、エンジンルームER内における各車両補機のレイアウトについて説明したが、これらのレイアウトはこれに限られるものではなく、別のレイアウトであっても良い。エンジンルームER内における各車両補機の別のレイアウトの一例を、実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態と上述の実施形態とでは、リザーブタンク20、ヒューズボックス22、リレーソケット23のレイアウトが大きく異なり、他の車両補機については、略同じレイアウトである。なお、上述の実施形態と同じ構成については説明を省略し、図面においては同じ符号を付す。
【0059】
図12乃至14に示すごとく、リザーブタンク20は、右側のブラケット31cの右側面(外側面)前部に溶接されたRTブラケット31jに、上方から異形嵌合させて固定してある。本実施形態においては、左側の支柱31fは左側のブラケット31cの左側面(外側面)に固定してあるが、右側の支柱31fは、リザーブタンク20の邪魔にならないように、右側のブラケット31cの左側面(内側面)に固定してある。ヒューズボックス22は、ECU前部カバー31eの前面左部に機体前後方向向きの姿勢で溶接されたヒューズブラケット31hにボルト固定してある。つまり、ヒューズボックス22はエアクリーナ21の上方に位置している。リレーソケット23は、ACブラケット31dの前面右上部にボルト固定してある。つまり、リレーソケット23はエアクリーナ21の上方、かつ、ヒューズボックス22の右側方に位置している。
【0060】
〔その他の別実施形態〕
(1)上述の実施形態においては、連結部材35の後端部(後繋ぎ部材35b)を、後ポストフレーム32のうち、左右の支柱32bの上端部を連結している上部プレート32dに連結する例を示したが、これに限られるものではない。例えば、連結部材35の後端部(後繋ぎ部材35b)は、後ポストフレーム32に固定された上部遮熱板33に連結しても良い。また、上述の実施形態においては、前ポストフレーム31と後ポストフレーム32とを連結部材35によって連結したが、前ポストフレーム31と後ポストフレーム32とは連結していなくても良い。
【0061】
(2)上述の実施形態においては、ECU14の下側には特にカバー部材を設けなかったが、ECU14の下側にカバー部材を設け、さらにECU14に対する防水性を向上させても良い。
【0062】
(3)上述の実施形態においては、遮熱板を上部遮熱板33と下部遮熱板34とに上下に二分割し、下部遮熱板34のみを取り外し自在に構成したが、上部遮熱板33が取り外し自在であっても構わない。また、特に図示はしないが、一体物の遮熱板を取り外し自在に構成しても、遮熱板を三以上に分割し、全てを取り外し自在に構成しても、一部のみを取り外し自在に構成してあっても良い。もちろん、横方向に二分割し、左右夫々の方向に抜き出す構成であっても良い。
【0063】
(4)上述の実施形態においては、遮熱板(下部遮熱板34)を機体左右方向にスライドさせて抜き出す構成としたが、これに限られるものではない。ボンネット9の開放状態や遮熱板の周辺のレイアウトによっては、特に図示はしないが、遮熱板を機体上下方向にスライドさせて抜き出す構成や、機体前後方向向きの軸芯回りに回転させて抜き出す構成であっても良い。
【0064】
(5)上述の実施形態においては、上部遮熱板33及び下部遮熱板34を、後ポストフレーム32のうち、左右の支柱32b,32bの背面部に取り付ける例を示したが、これに限らず、左右の支柱32b,32bの正面部に取り付けていても良い。また、遮熱板としての機能を発揮できる状態であれば、上部遮熱板33及び下部遮熱板34のうち何れか一方を、左右の支柱32b,32bの正面部に取り付け、他方を左右の支柱32b,32bの背面部に取り付けても良い。
【0065】
(6)上述の実施形態においては、上部遮熱板33及び下部遮熱板34を鋼板で構成した例を示したが、これに限らず、上部遮熱板33及び下部遮熱板34は、鋼板に断熱材を貼り付けたものであっても良い。
【0066】
(7)上述の実施形態においては、エンジンルームERの前部をフロントグリル7で囲うと共に、エンジンルームERの左右両側部をサイドパネル8で囲うように構成したが、上述のボンネット8の下方への折り返し部分をさらに延長して、フロントグリル7とサイドパネル8とを兼ねたボンネットとしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、トラクタに限らず、エンジンルームとキャビンとの間を遮熱板によって仕切っている作業車であれば、バックホー等の建設作業機にも適用可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 エンジン
2 機体前部フレーム
6 キャビン(運転部)
9 ボンネット
11 ラジエータ
14 ECU(車両補機)
20 リザーブタンク(車両補機)
21 エアクリーナ(車両補機)
22 ヒューズボックス(車両補機)
23 リレーソケット(車両補機)
31b 仕切板
31c ブラケット
31f 支柱
32 後ポストフレーム(フレーム)
34 下部遮熱板(遮熱板)
35 連結部材
ER エンジンルーム
SB スタッドボルト(ボルト)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転部よりも前側をボンネットで囲って形成されると共に、エンジンが搭載されるエンジンルームと、
前記エンジンルームの後部において立設されたフレームと、
前記フレームに取り付けられて、前記エンジンルームと前記運転部とを仕切る遮熱板と、を備え、
前記遮熱板は、前記ボンネットを開放した状態において、前記フレームから取り外し自在である作業車。
【請求項2】
前記フレームから取り外された前記遮熱板は、前記ボンネットを開放した状態において、機体左右方向にスライドして前記エンジンルームから抜き出し可能である請求項1に記載の作業車。
【請求項3】
前記エンジンルームの上部と前記運転部の上部とを仕切る固定式の上部遮熱板と、
前記エンジンルームの下部と前記運転部の下部とを仕切る前記遮熱板としての下部遮熱板と、を備え、
前記フレームの下部分に形成されて上下方向に延びる上下向き部分に、前記下部遮熱板を取り外し自在に取り付けると共に、前記フレームの上部分に形成されて前傾姿勢である傾斜部分に、前記上部遮熱板を前傾姿勢で取り外し不能に取り付けてある請求項1または2に記載の作業車。
【請求項4】
前記上部遮熱板と前記運転部の上部との間の空間に、前記ボンネットの揺動開閉軸となる機体左右方向向きの揺動軸を配設してある請求項3に記載の作業車。
【請求項5】
前記遮熱板は、前記エンジンルームの側から前記フレームに締結してある請求項1から4の何れか一項に記載の作業車。
【請求項6】
前記エンジンルームにおいて前記エンジンの前方に配設されたラジエータと、前記ボンネットと前記ラジエータの外周との間に設けられて、前記エンジンルームを前後に仕切る仕切板と、前記仕切板から前方に向けて突設され、車両補機を支持するブラケットと、前記エンジンに連結された機体前部フレームから立設されて、前記ブラケットを下方から支持する支柱と、前記フレームまたは前記遮熱板と前記仕切板とを連結する連結部材と、を備えた請求項1から5の何れか一項に記載の作業車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−201158(P2012−201158A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65909(P2011−65909)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】