説明

使用者を支持し、使用者の状態を監視する装置

【課題】使用者監視システムは、使用者について有害な状態の発生を予測する。
【解決手段】使用者監視システムは、使用者支持装置の特徴に対応する第1の情報及び使用者の生理学的特性に対応する第2の情報を受信する。システムは、第1ならびに第2の情報の関数として状態スコアを計算する。場合によって、システムは、状態スコアが所定の閾値を超えると介護者に警告を出す。代替的あるいは追加的に、使用者監視システムは、位置の変化、心拍数、呼吸数のうち一つ以上を監視することにより、使用者支持装置上に支持された使用者が意識を取り戻したときに、介護者に警告を出す。また使用者の睡眠の質を監視し、睡眠の質に関する情報を1人以上の関係者に提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、各使用者支持装置に関する。より具体的に、しかし排他的にではなく、本開示は、各生命徴候(バイタルサイン)監視装置ならびに各移動検出システムを組み込む、または併用する各使用者支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者支持装置は、ベッド、椅子、ストレッチャー、座席、マットレス、治療用の表面、備品など、または使用者を支持する他の各装置を含むことができる。病院用ベッド、ストレッチャー、病院用マットレスならびに車椅子は、各使用者を支持するそのような装置の各実例である。消費者向けのベッド、椅子、家具もそのような各使用者支持装置の各実例であり、車両、ビジネス、会場用の座席も同様に該装置の実例に当てはまる。
【0003】
各生命徴候モニターは、体温、脈拍数、心拍数、血圧、呼吸数などの、使用者の一つ以上の生理学的パラメータを監視するだけでなく、呼気終末CO2、SpO2(場合によりパルスオキシメトリと呼ばれる、動脈血流中の酸素飽和度)などの他の身体兆候、及び使用者の生理学的状態の他の各表示器を監視する。移動および/または位置検出システムは、支持装置から使用者が出ようとしているかどうかを判断するために、使用者の移動を監視する。移動および/または位置検出システムは、場合によって病院用ベッドの一部として含まれていることがある。
【0004】
さまざまなシステムが開発されてきたが、これらの分野の技術、特に有害な状態の発生をその状態が起こる前に予測するということに関して、未ださらなる貢献と改良が必要である。
【0005】
<関連する出願への相互参照>
本出願は、米国特許法第119条(e)項に基づき、それぞれ2009年9月18日に出願された米国仮特許出願第61/243,714号、第61/243,741号、第61/243,806号ならびに第61/243,825号の利益を主張するもので、それぞれの内容を参照により本願明細書に援用する。
【0006】
本出願は、本願明細書と同時に提出され、「Sensor Control for Apparatuses for Supporting and Monitoring a Person」(代理人整理番号7175−213826)という名称の米国特許出願番号(不明)に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示には、添付の請求項に詳説に記述した各特徴および/または単独または任意の組み合わせにより特許性のある主題を構成しうる下記の各特徴のうち一つ以上の特徴が含まれている。
【0008】
使用者モニターシステムは、使用者を支持するよう構成された使用者支持装置を含むことができる。使用者支持装置は、使用者支持装置の特徴に対応する第1の情報を検出する少なくとも一つの第1のセンサーを備えることができる。当該システムは、使用者の生理学的特性に対応する第2の情報を検出する第2のセンサーを備えることができる。モニターシステムの制御装置は、第1のセンサーにより検出された第1の情報ならびに第2のセンサーにより検出された第2の情報を受信することができる。制御装置は、第1の情報ならびに第2の情報の関数として、状態スコアを計算することができる。通信システムは、制御装置に接続することができる。通信システムは、所定の閾値条件に違反する状態スコアに応答して、介護者に警告を出すことができる。
【0009】
使用者支持装置は、例えば病院用ベッドを備えることができる。第1のセンサーは、病院用ベッドの患者位置監視システムの一部として含むことができ、第1の情報には患者移動情報を含むことができる。幾つかの実施形態において、第1のセンサーには少なくとも一つのロードセルを含むことができる。第1のセンサーは、病院用ベッドのマットレスの内側領域内に位置付けることができる。また、第2のセンサーもマットレスの内側領域内に位置付けることができる。
【0010】
状態スコアは、患者が覚醒しているか(A)、音声に反応するか(V)、痛みに反応するか(P)、または無反応であるか(U)どうかに応じて、修正済み早期警告スコア(Modified Early Warning Score:MEWS)の一部に異なる整数を割り当てたMEWSを備えることができる。患者移動情報は、制御装置によってMEWSのA部分またはU部分に対応する適切な整数を自動的に割り当てるために使用できる。
【0011】
制御装置は使用者に対する音声クエリを開始でき、使用者がその音声クエリに口頭またはユーザー入力で応答すると、制御装置はMEWSのV部分に対応する適切な整数を自動的に割り当てることができる。制御装置は、使用者の手足に配置した膨張可能なカフあるいはスリーブの膨張と収縮とを制御することができる。患者移動情報が、カフまたはスリーブの膨張に応答して患者が十分な移動を行ったことを示した場合には、制御装置はMEWSのP部分に対応する適切な整数を自動的に割り当てることができる。第2のセンサーは、使用者の収縮期血圧、心拍数、呼吸数、体温を検出する複数のセンサーを備えることができ、制御装置が各センサーをそれぞれ使用してMEWSを計算する。
【0012】
使用者支持装置は、状態スコアを表示するためのグラフィックディスプレイを含む病院用ベッドを備えることができる。グラフィックディスプレイは、例えば使用者支持装置の機能を制御するために介護者が使用するタッチスクリーンディスプレイであってもよい。第2のセンサーには、使用者に接触し、第1の生理学的状態を検出するために動作する少なくとも一つの接触センサーと、使用者から離れた位置にあり、第2の生理学的状態を検出するために動作する少なくとも一つの非接触型センサーとを含むことができる。少なくとも一つの接触センサーならびに少なくとも一つの非接触型センサーは、病院用ベッドの一部として含めることができる。制御装置は、患者の電子医療記録(EMR)から患者情報を受信することができ、状態スコアも患者情報の関数であってもよい。
【0013】
また、本開示によれば、使用者モニターシステムは、使用者を支持する使用者支持装置を備えることができ、使用者支持装置は、使用者支持装置上の使用者の位置の変化、心拍数、呼吸数のうち少なくとも一つに関する情報を検出するセンサーと、センサーにより検出された情報を受信する制御装置とを有し、制御装置は情報を所定の閾値と比較することによって患者が起きているかどうかを判断し、また制御装置は患者が起きようとしていることに反応して介護者に警告を開始する。
【0014】
制御装置は、使用者の睡眠の質を情報の処理により判断することができる。システムは、制御装置に接続されて使用者の睡眠の質に関するデータを表示するディスプレイをさらに備えることができる。ディスプレイは、使用者支持装置に取り付けることができる。使用者支持装置は、病院用ベッドを備えることができ、病院用ベッドの患者移動監視システムの一部としてセンサーを含むことができる。
【0015】
さらに本開示によれば、使用者モニターシステムには、次に使用者支持装置上の使用者の位置の変化、心拍数、呼吸数のうち少なくとも一つに関する情報を検出するセンサーを有する使用者支持装置を含むことができる。システムには、センサーにより検出された情報を受信し、使用者の睡眠の質を情報の処理により判断することができる制御装置をさらに含むことができる。ディスプレイを含めることもでき、使用者の睡眠の質に関するデータをディスプレイに表示することもできる。
【0016】
使用者の睡眠の質に関するデータには、入眠までの時間、睡眠周期中に目覚めた回数、その周期に使用者が使用者支持装置を抜け出た回数、睡眠の段階に関係なく睡眠周期中の移動の量、睡眠の各段階の時間、睡眠時無呼吸が発生した量のうち少なくとも一つを含むことができる。使用者支持装置は、ディスプレイを取り付けできる病院用ベッドを備えることができる。
【0017】
幾つかの実施形態には、少なくとも一つのセンサー及び電子医療記録(EMR)からの各入力信号を受信し、有害な状態の発生の可能性に対応できる入力の関数として状態スコアを生成し、また状態スコアが所定の閾値を超える場合に介護者に警告を出すように構成された、使用者支持システム用の制御システムを含むことができる。
【0018】
単独、または上記に列挙した特徴及び/又は請求項に列挙した特徴などの他のいかなる特徴との組み合わせによる追加的な各特徴は、特許性のある主題を備えることができ、当業者にとっては、現時点で理解されている各実施形態を実施するための最良の形態を例証している以下のさまざまな実施形態の詳細な説明を考察することにより明らかとなるであろう。
【0019】
次に、各図面の例示的な各実施例を参照し、各図面において類似の数字は、全体を通して同一または類似の要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本開示の一つ以上の原理による使用者監視システムの概略図である。
【図2】例示的な一実施形態による、図1の使用者監視システムの使用者支持装置の側面斜視図である。
【図3】例示的な一実施形態による、図2の使用者支持装置上に支持できる使用者支持面の側面斜視図である。
【図4】例示的な一実施形態による、図2の使用者支持装置の上部フレームの側面斜視図である。
【図5】制御装置と複数のセンサーを含む例示的な一実施形態による、図2の使用者支持装置の制御システムの概略図である。
【図6】例示的な一実施形態による、図5の制御システムの制御装置によって実行できる手順を示すフローチャートである。
【図7】制御装置と複数のセンサーを含む例示的な一実施形態による、図2の使用者支持装置の制御システムの概略図である。
【図8】例示的な一実施形態による、図7の制御システムの制御装置によって実行される手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示は数多くの異なる形態をとりうる一方で、この開示の各原理の理解を促進するために、各図面に示した各実施形態を参照し、またそれらを説明するために特定の言い回しを使用する。従って、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に説明されているように、さまざまな変更、説明した各実施形態のさらなる修正、および本開示の各原理の任意のさらなる応用が考えられる。
【0022】
例示的な一実施形態は、ベッド状況情報、使用者の位置、電子医療記録情報、および生理学的情報のうち少なくとも一つに対応する各入力信号を受信し、有害な状態の発生の可能性に対応する状態スコアを生成し、また状態スコアが所定の閾値を超える場合に介護者に警告を出すように構成された使用者支持システムに連結された制御システムを含む。
【0023】
本開示の例示的な一実施形態による使用者モニターシステム3010を図1に示す。使用者モニターシステム3010は、使用者支持装置3014と通信する情報伝達・通信システム3012を含む。使用者モニターシステム3010は、介護者に情報伝達・通信システム3012を経由して使用者支持装置3014上に支持された使用者に関する情報を提供するよう構成される。例示的な一実施形態において、情報伝達・通信システム3012は、幾つかの実施形態において、病院内呼び出しを生成することができる各患者ステーション、及びその呼び出しに優先順位をつけ、それを保存するリモートマスターステーションを含む患者/看護師呼び出し(ナースコール)システム3012を備える。こうしたシステムの一実施例が、1996年10月1日にNovak氏等に付与された米国特許第5,561,412号に開示されており、その内容を全て参照により本願明細書に援用する。こうしたシステムの別の実施例が、2006年5月8日にShipley氏に付与された米国特許第4,967,195号に開示されており、その内容を全て参照により本願明細書に援用する。
【0024】
幾つかの実施形態において、情報伝達・通信システム3012には、多数のデータ装置を音声ステーションに接続できる適度な数の室内ネットワークがあるネットワークを介して音声ならびにデータを各パケットで伝達するシステム3012が含まれ、ここで音声ステーションによりそれぞれの室内ネットワークがパケットベースのネットワークに接続される。こうしたシステムの一実施例は、2008年1月1日にSchuman氏に付与された米国特許第7,315,535号において開示されており、その内容を全て参照により本願明細書に援用する。こうしたシステムの別の実施例が、2008年4月24日にSchuman氏に発行された米国特許公開公報第2008/0095156号に開示されており、その内容を全て参照により本願明細書に援用する。
【0025】
幾つかの実施形態によると、情報伝達・通信システム3012には、患者/看護師呼び出しシステム、看護師呼び出し/位置追跡用バッジ、電子医療記録(EMR)データベース、およびワークフロープロセスソフトウェアを用いてプログラムされた一つ以上のコンピュータを含む。こうしたシステムの一実施例は、2008年4月24日にCollins, Jr.氏等に発行された米国特許公開公報第2008/0094207号に開示されており、その内容を全て参照により本願明細書に援用する。こうしたシステムの別の例が、2007年9月13日にCollins, Jr.氏等に発行された米国特許公開番号第2007/0210917号に開示されており、その内容を全て参照により本願明細書に援用する。こうしたシステムのさらに別の実施例が、2008年1月15日にCollins, Jr.氏等に付与された米国特許第7,319,386号に開示されており、その内容を全て参照により本願明細書に援用する。ワークフロープロセスソフトウェアは、ヒルーロム社から入手可能なNaviCare(登録商標)ソフトウェアでもよいことが理解されるべきである。また、ワークフロープロセスソフトウェアは、2008年10月28日にSpear氏等に付与された米国特許第7,443,303号に開示されているシステムでもよいことも理解されるべきであり、その内容を全て参照により本願明細書に援用する。さらに、バッジはヒルーロム社のComLinx(登録商標)システムの一部として入手可能なタイプでもよいことが理解されるべきである。また、バッジは、Vocera Communications社から入手可能なタイプでもよいことも理解されるべきである。
【0026】
幾つかの実施形態によれば、リモート情報伝達・通信システム3012は、ベッド状況情報を、病院内の部門や病棟内でのさまざまな非ベッド呼び出しと共に、整理、保存、維持し、またその検索の促進を行い、さらに使用者支持装置、患者、介護者の状況ならびに位置を遠隔的に識別および監視するよう構成されている。こうしたシステムの一例は、2007年7月10日にUlrich氏等に付与された米国特許番号第7,242,308号に開示されており、その内容を全て参照により本願明細書に援用する。リモートステータスならびに位置モニタリングは、2007年7月10日にWildman氏等に付与された米国特許番号第7,242,306号に開示されたシステムでもよいことが理解されるべきであり、同特許の内容を全て参照により本願明細書に援用する。リモートステータスならびに位置モニタリングは、2007年10月25日にWildman氏等に発行された米国特許公開番号第2007/0247316号に開示されているシステムでもよいことも理解されるべきであり、同特許の内容を全て参照により本願明細書に援用する。
【0027】
本開示の例示的な一実施形態の使用者支持装置3014を図2に示す。使用者支持装置3014は、使用者の頭部および胴の一部分が位置する頭部H1、使用者の足が位置する足部F1を含む。使用者支持装置3014は、下部フレーム3016またはベース3016、上部フレーム3018、複数のサポート3020、制御システム3022を含む。当然のことながら、使用者支持装置3014には、一つのサポート3016のみ含めることができる。下部フレーム3016は、各キャスター3024により支えられる少なくとも一つの下部フレーム部を含む。サポート3020は、下部フレーム3016および上部フレーム3018を通って延びる縦軸Z1を定義し、下部フレーム3016に対して上部フレーム3018を移動させるよう構成される各リフト機構3020である。当然のことながら、サポート3020は、必要に応じて、少なくとも一つの固定列(不図示)としうる。幾つかの実施形態において、各サポート3020は、上部フレーム3018をトレンデンブルグ/逆トレンデンブルグ体位に移動させ、および/または下部フレーム3012に対して、上部フレーム3014を横方向に回転させることも理解されるべきである。
【0028】
使用者支持装置3014は、図2と図3に示すように、上部フレーム3018上の使用者支持面3026を支持する。使用者支持面3026は、連接する複数の位置で使用者(不図示)を支持するよう構成される。使用者支持面3026は、背面部B1ならびに主要部分M1を含む。使用者支持面3026は、発泡体および/または各流体袋3028がある一つ以上のサポートセクションおよび/または各層を覆う、外側カバーまたはティッキングC1を含む。幾つかの実施形態において、使用者支持面3026は、例えば各流体袋3028の連続的な膨張/収縮、各流体袋3028内の流体の急激な圧力変化、使用者支持面3026を通した流体の通過および/またはその他のさまざまな技術により、使用者に対して療法を施す。例えば、さまざまな実施形態において、表面3026の一つ以上の部分により、交互圧迫セラピー、連続ローテーションセラピー、ローエアロスセラピー、ブースト援助、パーカッション/バイブレーションセラピー、および/またはその他の療法が提供される。幾つかの実施形態において、使用者支持面3026は、別の使用者支持面3026上に覆い被さり、またその上に支持された使用者に療法を施すよう構成されているベッドカバー(不図示)を含むことが理解されるべきである。使用者支持面3026は、接続菅T1により使用者支持面3026に接続された流体供給FSから流体を受容する。幾つかの実施形態において、流体供給FSはガスブロワであり、また使用者支持面3026に供給される流体の流量ならびに温度のうち少なくとも一つを変化させるように構成される。
【0029】
上部フレーム3018は、図2及び図4に示す通り、使用者支持装置3014の少なくとも長さ分、頭側端部H1ならびに足側端部F1を通って上部フレーム3018の横方向中心に沿って延びる縦軸X1、および縦軸X1と直角で使用者支持装置3014の少なくとも幅の分、上部フレーム3018の長軸方向中心を通って延びる横軸Y1を定義する。上部フレーム3018は、デッキ3030、中間フレーム3032、および各サポート3020と接続され、デッキ3030および中間フレーム3032を支持する上部フレームベース3034を含む。上部フレーム3018は、幾つかの実施形態において、フットボードFB、ヘッドボードHB、および/またはサイドレールSRを含むことが理解されるべきである。デッキ3030は、頭部デッキセクションHD、座部デッキセクションSD、足部デッキセクションFDなどの複数のセクションから成り、当該複数のセクションは、互いにおよび/または中間フレーム3032に回動可能に接続され、横軸Y1を中心に連接する。
【0030】
制御システム3022は、図5に示す通り、使用者支持装置3014のさまざまな機能を制御し、および/または情報伝達・通信システム3012と交信するよう構成されている。当然のことながら、制御システム3022は、必要に応じて、情報伝達・通信システム3012により制御されるように構成することができる。一つの例示的な実施形態において、制御システム3022は、デッキ3030を中間フレーム3032に対して連接するように構成される。幾つかの実施形態において、制御システム3022は、使用者支持装置3014上に支持された使用者に療法を施すように構成される。一部の実施形態によれば、制御システム3022は、使用者が使用者支持装置3014を抜け出したときに、介護者に警告を出すように構成される。
【0031】
制御システム3022は、有害な状態の発生を予測し、介護者に警告を出すように構成されることが本開示により検討される。本明細書で検討される幾つかの実施形態において、制御システム3022は、使用者が意識を取り戻しつつあるときに介護者に警告を出すよう構成される。使用者が意識を取り戻したときに介護者に警告を出すことは、病院に入院した時点で使用者に意識がなく、また例えば、使用者支持装置に固定され、チューブによる食物摂取中で、手足の骨折または喪失があり、および/または失明しているといった場合に有用であることがあるが、これは使用者が意識を取り戻したときに不安になることや、介護者が到着してから使用者に声をかける前、および/または事態を説明する前に、使用者が自ら更なる外傷を負わせる原因となることがあるためである。
【0032】
制御システム3022は、図5に示す通り、複数のセンサー3036、各制御モジュール3038、およびディスプレイ3040を含む。各センサー3036および/または各制御モジュール3038は、幾つかの実施形態において、上部フレーム3018に接続される。当然のことながら、各センサー3036および/または各制御モジュール3038は、他の実施形態において、必要に応じて、下部フレーム3016、サポート3020に接続する、および/または使用者支持面3020内に組み込む、またはそれに接続することができる。一つの例示的な実施形態において、各センサー3036、各制御モジュール3038、およびディスプレイ3040は、互いに直接接続される。別の例示的な実施形態において、各センサー3036、各制御モジュール3038、およびディスプレイ3040は、ネットワーク3042を通じて互いに動作可能なように接続される。
【0033】
ネットワーク3042は、さまざまなモジュール3038、センサー3036、ディスプレイ3040、および/またはネットワーク3042と動作可能なように接続されたその他の設備との間の通信を容易にする。一つの例示的な実施形態において、ネットワーク3042は、使用者支持装置3014上のCANネットワークを備える。別の例示的な実施形態において、ネットワーク3042は情報伝達・通信システム3012の一部である。幾つかの実施形態においては、ネットワーク3042は、シリアル・ペリフェラル・インタフェース(SPI)ネットワークを備える。当然のことながら、ネットワーク3042は、二つ以上の装置間の通信を容易にできるその他のタイプのネットワーク、または通信プロトコルでもよい。モジュール3038は、必要に応じてネットワーク3042に無線で接続されるよう構成できることも理解されるべきである。一つの例示的な実施形態においては、制御モジュール3038は、ネットワークノードとなるためにネットワーク3042とネゴシエーションをする。本開示により検討される幾つかの実施形態によれば、各制御モジュール3038は、ネットワーク3042上の任意のノードに位置する、および/またはネットワーク3042上の複数のノード全体に分散させることができる。
【0034】
例示的な実施例において、各センサー3036は、図5に示す通り、各制御モジュール3038に動作可能に接続され、使用者に接触するセンサー(接触センサー3044)および/または使用者に接触しないセンサー(非接触型センサー3046)を含む。一つの例示的な実施形態において、各接触センサー3044は、所望のパラメータを測定するために使用者の組織に接触する。別の例示的な実施形態において、各非接触型センサー3046は、使用者支持面3026内に統合される。各非接触型センサー3046は、必要に応じて、使用者に接触するティッキングC1の一部に統合できることが理解されるべきである。幾つかの実施形態において、各非接触型センサー3046は、上部フレーム3018、各サポート3020、および/または下部フレーム3016のうち少なくとも一つに接続される。当然のことながら、各非接触型センサー3046は、必要に応じて、各キャスター3024に接続する、および/または各キャスター3024により連動することができる。
【0035】
センサー3036は、限定はされないが、例えば使用者の生理学的情報、使用者支持装置3014上の使用者の位置および/または使用者支持面3026、使用者支持面3026内の各袋3028内の流体の圧力、またはその他の各種パラメータを含む、さまざまなパラメータを検出するよう構成されている。一つの例示的な実施形態において、各接触センサー3044は、図5に示す通り、使用者の血圧を検出するように構成された血圧センサー3048、酸素が占める使用者の血流内のヘモグロビン結合部位の量を検出するように構成された各酸素飽和レベル(SpO2)センサー3050、使用者の体温を検出するように構成された各温度センサー3052、使用者の心臓が収縮する速度を検出するように構成された各心拍数センサー3054、および使用者の呼吸数を検出するように構成された各呼吸数センサー3056を含む。各SpO2センサー3050は、幾つかの実施形態において、パルスオキシメータ装置を備えることが理解されるべきである。各接触センサー3044は、その他の実施形態において、他の生理学的および生化学的パラメータを測定するよう構成されることが理解されるべきである。
【0036】
幾つかの実施形態において、各非接触型センサー3046には、使用者支持装置3014上に支持された使用者の力のプロフィールおよび/または分布を検出するように構成された各力感知センサー3058、各袋3028内またはその間の圧力を測定するように構成された各圧力センサー3060、使用者の体温を検出するように構成された各温度センサー3062、使用者の心臓が収縮する速度を検出するように構成された各心拍数センサー3064、使用者の呼吸数を検出するように構成された各呼吸数センサー3066、および例えば図5に示すように縦軸X1に対する頭部デッキセクションHDの角度などの使用者支持装置3014の状況に対応する情報を検出するよう構成された他の各センサーのうち一つ以上が含まれる。
【0037】
幾つかの実施形態において、各力感知センサー3058は、中間フレーム3032を上部フレーム3018の角に近接する上部フレームベース3034に接続し、使用者支持装置3014上の使用者の体重を測定するよう構成された各ロードセル3058である。代替的または追加的に、各力感知センサー3058は、幾つかの実施形態において、各圧電センサーおよび/または細長いセンサー片またはセンサー列3058を備える。幾つかの実施形態において、各圧力センサー3060は、隣接する各袋3028間の交信ができるように、各袋3028の間に接続される。幾つかの実施形態において、各圧力センサー3060は各袋3028内に位置し、袋3028内の圧力を測定する。
【0038】
幾つかの実施形態において、各心拍数センサー3064ならびに各呼吸数センサー3066は、表面3026に統合される。本明細書で検討される幾つかの実施形態において、各心拍数センサー3064ならびに各呼吸数センサー3066は、各力感知センサー3058および/または各圧力センサー3060である。各センサー3036は、さまざまな他の生理学的特性を検出できるように構成されることが理解されよう。幾つかの実施形態において、各心拍数センサー3064ならびに各呼吸数センサー3066は、横軸Y1に平行な軸に沿って、および/または縦軸X1に平行な軸に沿って各流体袋3028上に配置された各圧力片センサーである。
【0039】
各制御モジュール3038は、必要に応じてそれぞれが異なる動作をするように構成できる。本開示によれば、単一の制御モジュール3038は、必要に応じて複数の異なる操作を実行するように構成できる。オプションとして、単一の制御モジュール3038は、単独でまたは少なくとも一つの他の制御モジュール3038と連動して操作を実行するように構成できる。検討された一実施形態において、使用者位置監視モジュール(不図示)(PPM)などの一つの制御モジュール3038は、使用者支持装置3014上の使用者の位置を検出するよう構成される。代替的または追加的に、療法制御モジュール(不図示)などの第2の制御モジュール3038は、各流体袋3028内の圧力を検出および/または調節するよう構成される。オプションとして、生理学的パラメータモニター(不図示)などの第3の制御モジュール3038は、使用者の生理学的情報を検出するよう構成される。幾つかの実施形態において、目覚め検出器(不図示)といった第4の制御モジュール3038は、使用者が意識を取り戻しつつある時を検出するよう構成される。
【0040】
各制御モジュール3038は、ソフトウェアまたはハードウェアを使用して実装される。幾つかの実施形態において、各制御モジュール3038はソフトウェア内に実装され、一つ以上の操作を実行するように構成される。幾つかの実施形態において、例えば各モジュール3038は、一つのモジュールからの情報が受信側モジュールのメモリアドレスに送信されるメモリメールボックスを経由して通信するように構成される。その他の実施形態において、各ソフトウェアモジュールは、各制御モジュール3038が各ソフトウェアモジュールが承認した情報を監視または定期的にチェックする、スタックなどのメモリ記憶域に情報を格納するよう構成される。
【0041】
検討された実施形態において、制御モジュール3038はハードウェアを使用して実装される。制御モジュール3038は、図5に示す通り、制御装置3074、あるいはプロセッサ3074ならびにメモリ3076を含む。制御装置3074は、単一の構成要素または動作可能なように接続されたひとまとまりの構成要素として提供され、さらにデジタル回路、アナログ回路、またはこれらのタイプの両方の混成的な組合せから成ることができる。複数構成要素の形態の場合、制御装置3074は、他に対して離れた位置にある一つ以上の構成要素を有する。制御装置3074には、独立して操作するよう、パイプライン処理配置、並列処理配置、および/または当業者であれば考え付く別の配置に配列された複数の処理装置を含むことができる。
【0042】
幾つかの実施形態において、プロセッサ3074は、一つ以上の処理装置及びメモリを含む、ソリッドステート集積回路型のプログラマブルマイクロプロセシングデバイスである。制御装置3074には、一つ以上の信号調整器、変調器、復調器、演算論理装置(ALU)、中央処理装置(CPU)、制限器、発振器、制御時計、増幅器、信号調整器、フィルタ、フォーマット変換装置、通信ポート、クランプ、遅延器、記憶素子、および/または当業者であれば考え付くであろう所望の通信を実行する他の回路または機能的な構成要素を含むことができる。幾つかの実施形態において、制御装置3074は、さまざまなシステム構成要素間および/または必要に応じて図示されたシステムには含まれていない構成要素間の通信をするコンピュータネットワークインタフェースを含む。列挙した各実施例は、制御装置3074の範囲内に該当する構造をすべて網羅したリストであることを意図しておらず、実装方法および/または動作方法が実質的に異なりうる各構造を部分的に列挙しただけである。
【0043】
制御装置3074は、各センサー3036からの各信号に対応する各入力信号、および/または他の各モジュール3038からの各出力信号を、ネットワーク3042を経由して受信するように構成される。情報は、図5に示すように制御装置3074に動作可能に接続されたメモリ3076内に格納される。当然のことながら、幾つかの実施形態において、メモリ3076は制御装置に統合される。制御装置3074は、さまざまな制御、管理および/または調節の各関数を定義する動作ロジック3078を実行するよう構成されている。この動作ロジック3078は、ソフトウェア、ファームウェアおよび/または専用ハードウェアの形態であり、これには例えば、一つ以上の汎用または専用コンピュータ、プロセッサ、その他の制御回路、またはネットワーク上で実行される汎用または専用のプログラム言語、またはプログラムを使用している一連のプログラムによる命令、コード、電子ファイル、コマンド、または有線の状態機械、および/または当業者が考え付くであろうさまざまな形態をとることができる。
【0044】
例示的な実施形態において、制御装置3074は、例えば図6のフローチャートに示す通り、処理手順3080の形式で動作ロジック3078を含む。処理手順3080は、ブロック3082、3084、3086、3088で示した動作/条件を含む。処理手順3080は、使用者の状態に対応する状態スコアを生成するために使用され、有害な状態の発生を予測するために、閾値と比較される。
【0045】
各閾値は、病院固有の標準プロトコルに従い確立される、および/または必要に応じて修正可能な一般的な閾値である。幾つかの実施形態において、標準的な病院固有のプロトコルにより設定された事前設定の各閾値は、使用者の電子医療記録(EMR)、患者プロフィールに存在する情報をもとに、および/または処理手順3080により生成された状態スコアをもとに、自動的に選択されたものである。代替的または追加的に、各閾値は、使用者支持装置3014のインターフェース(不図示)を介して、手動でプロトコルを選択する、または一般的な各閾値を修正することで介護者により設定される。幾つかの検討された実施形態において、各閾値は使用者の電子医療記録(EMR)にある記録に基づいて自動的に修正される。当然のことながら、各閾値は使用者固有とすることができ、また使用者のEMRに組み込むことができる。当然のことながら、各閾値は、類似の特性がある複数の人に対して使用できる患者プロフィールに組み込むこともできる。幾つかの実施形態において、各閾値は、情報伝達・通信システム3012を通じて、介護者によって修正される。
【0046】
例示的な処理手順3080は、一つの例示的な実施形態において、各センサー3036が少なくとも一つのイベントならびに量に対応する電子データ信号をネットワーク3042上に供給する演算3082で開始される。幾つかの実施形態において、各センサー3036は、各電子データ信号を、各モジュール3038がソフトウェアに実装されているメモリメールボックスまたはレジスタ(不図示)に供給する。幾つかの実施形態において、各センサー3036は、各データ信号を実質的かつ連続的に供給し、また他の実施形態では、各センサー3036は、各データ信号を所定の間隔で供給する。各センサー3036からのデータ信号は、図6のブロック3082に示す通り、心拍数、呼吸数、体温、血圧および/またはSpO2を表すものである。使用者支持装置3014の機能に対応する、例えば、装置3014の患者の位置および/または移動監視システムの力感知センサー3044からの各信号などの各データ信号は、ネットワークにも供給され、また処理手順3080の各センサー3036からの各信号と類似の方法で使用される。
【0047】
ブロック3084の条件において、制御装置3074は、各センサー3036によりネットワーク3042に供給されたそれぞれのデータ信号を調べ、関連するモジュール3038がデータを承認しているかどうかを判断する。モジュール3038がそのデータを承認していない場合には、アルゴリズムはブロック3082に戻り、さらに入手するデータを待機する。
【0048】
ブロック3084で、モジュール3038がデータを承認したと判断した場合には、アルゴリズムはブロック3086の演算に進み、データは有害な事象または状態を予測するために使用されるアルゴリズムに入力される。幾つかの実施形態において、各データ信号は、場合によっては関する所定の閾値がある一つ以上の標準的な病院固有のプロトコルを選択するために使用できる。代替的または追加的に、各データ信号は、病院固有のプロトコルを選択する、および/またはプロトコルに関連した所定の各閾値を設定するために使用されるアルゴリズムに入力できる。
【0049】
ブロック3088の演算において、制御装置3074は、使用者の状態に対応する状態スコアを生成するために、および/または使用者の状態のグラフ表示を生成するためにアルゴリズムを実行する。一つの実施形態において、アルゴリズムは、非接触型センサー3046から使用者の心拍数、呼吸数、体温に対応する入力、および接触センサー3044から使用者の血圧ならびにSpO2に対応する入力を受信する。その他の実施形態においては、すべての入力は、接触センサー3044から受信できることが理解されるべきである。制御装置3074は、状態スコアの計算および/またはグラフの生成をするアルゴリズムに従って各データ入力を処理する。
【0050】
幾つかの実施形態において、アルゴリズムは各入力をデータ点に組み合わせ、座標が各入力の値により定義される通常の点からの多次元の測定空間で、データ点の距離に基づいた一次元の視覚化空間で構成される状態スコアの計算に使用される。その他の検討された実施形態において、アルゴリズムは次元数圧縮マッピング法(dimensionality reduction mapping technique)を使用して、n次元の測定空間からの入力をm次元の視覚化空間にマッピングし、m次元視覚化空間をディスプレイ3040に表示する。このアルゴリズムおよび技法を使用しているシステムの一例は、2006年4月18日にTarassenko氏等に付与された米国特許第7,031,857号に開示されており、この内容を全て参照により本願明細書に援用する。米国特許第7,031,857号の教示による一つの状態スコアは、OBS Medicalが販売しているVisensia(登録商標)システムにより生成できるVisensia(登録商標)指数として知られている。Visensia(登録商標)指数は、心拍数、呼吸数、血圧、体温、SpO2データをもとにスコアを作成する。
【0051】
上記を踏まえて、Visensia(登録商標)指数は、使用者の生理学的データのみによる状態スコア、またはその関数であることが理解される。本開示によれば、Visensia(登録商標)指数を計算するために使用される一部またはすべての生理学的データは、使用者支持装置3014の一部として含まれる一つ以上のセンサーにより得られる。このことが、既知の従来の技術とは区別される。Visensia(登録商標)指数といった状態スコアを計算するために必要な、一部の生理学的データが、使用者支持装置3014の一部として含まれていない設備および/またはセンサーにより得られる範囲で、こうしたデータは、状態スコアを計算する目的で、この開示に従い、制御装置3074に転送される。例えば、データは図5に概略的に示したように、場合によっては使用者のEMRから制御装置3074に転送される。他の例では、使用者支持装置3014は、状態スコアの計算に必要なデータを得るために、装置3014と共存する生理学的モニタリング設備に交信できるように接続される。前述の実施例において、制御装置3074は、必要なデータをEMRまたは共存する設備から得るために、および/または必要なデータをネットワーク送信から取り出すために、自動的にクエリを開始する。こうして制御装置3074は、各介護者または各使用者の側で、それ以上の行動を一切必要とすることなく、状態スコアを自動的に計算する。ただし、必要な一部またはすべての生理学的データが、装置3014のユーザーインタフェースを使用して介護者によって入力されることは、本開示の範囲内である。
【0052】
別の検討された実施形態において、状態スコアは、修正済み早期警告スコア(MEWS)を備える。本開示によれば、MEWSを計算するために必要なデータは、使用者支持装置3014の一部として含まれている各センサーから取得、手動による各ユーザー入力により取得、装置3014の制御装置3074と交信する別個のモニタリング設備から取得、および/または使用者のEMRから取得される。MEWSは、以下の表に基づき計算された既知のスコアである。
【0053】

【0054】
MEWSテーブルにおいて、使用者について表の行に対応するデータのさまざまな読取値を基に列見出しにあるさまざまな整数を加算する。スコアが5以上の場合は、死亡の可能性を示す。MEWSの収縮期血圧、心拍数、呼吸数、体温の部分については、情報要素は使用者支持装置3014の各センサー3036を使用し、および/または上記で考察した使用者の生理学的データを取得するその他の各方法を使用して取得される。MEWSのAVPU部分は、以下に考察するように、使用者支持装置3014からの情報を使用して取得することが本開示により検討される。
【0055】
MEWSのAVPU部分は、使用者が覚醒の状態か(A)、音声に反応するか(V)、痛みに反応するか(P)、または無反応であるか(U)を示す。前述の通り、幾つかの実施形態において、使用者支持装置3014は、患者の位置および/または移動を検出する各ロードセル、各圧電センサー、および/または各力感知抵抗器(FSR)といったセンサーを含む、患者位置監視システムがある病院用ベッドを備える。本開示によれば、患者移動情報は制御装置により使用され、患者の移動の量に応じて、MEWSのAVPUラインのA部分またはU部分に対応する適切な整数を自動的に割り当てる。例えば、患者が15分または1時間といった閾値の時間、またはこれら特定の時間を上回るあるいは下回る何らかの閾値の間で移動がない場合には、MEWSのAVPUラインのU部分に対する整数が、制御装置3074により自動的に割り当てられる。患者に特定の時間内に閾値の量だけの移動があった場合には、MEWSのAVPUラインのA部分に対する整数が、制御装置3074により自動的に割り当てられる。
【0056】
幾つかの実施形態において、制御装置3074が、使用者に対する音声クエリを開始することが本開示により検討されている。使用者が音声クエリに口頭で、または音声クエリで言及された特定のボタンを押すといった、指定されたユーザー入力をすることにより応答した場合は、制御装置3074は、MEWSのV部分に対応する適切な整数を自動的に割り当てる。幾つかの実施形態において、音声クエリは、予め録音されたメッセージである。音声クエリは、使用者が閾値の時間の間に活動しなかった場合に、制御装置3074により開始される。言い換えれば、幾つかの実施形態において、音声クエリはMEWSのU部分に割り当てるための条件が満たされた後でのみ開始される。こうして音声クエリに対して使用者が適切に応答した場合、MEWSのAVPU部分は、UではなくVとして割り当てられる。従って、装置3014には、それを通して音声クエリを再生するためのスピーカーまたは音声発生用の装置などのそれに類似したもの、また場合によっては、使用者の口頭による応答を拾うマイクがある。適切な対話型音声認識(IVR)ソフトウェアは、こうした各実施形態で提供されている。
【0057】
MEWSスコアのAVPUラインのP部分を選択するかどうかの判断に関し、装置3014は、患者にある程度の不快感を負わせた後、口頭での応答または移動などの使用者の反応を監視する。例えば、幾つかの実施形態において、装置3014は、使用者の手足に配置された膨張可能なカフまたはスリーブを含み、制御装置3074が、カフまたはスリーブの膨張及び収縮を制御する。患者移動情報が、カフまたはスリーブの膨張に反応して患者が十分な移動を行ったことを示した場合には、制御装置は、MEWSのAVPUラインのP部分に対応する適切な整数を自動的に割り当てる。代替的または追加的に、聞き取れる痛みや不快感を患者が音声で表現したかどうかを確認するためにマイクが使用され、この時点でMEWSのAVPUラインのP部分に関する整数が割り当てられる。このPの整数を割り当てるかどうかを判断する各ステップは、幾つかの実施形態において、Uの整数および/またはVの整数を割り当てるかどうかを判断する各ステップの後にはじめて実行される。つまり、患者にある程度の不快感を与えるように使用者装置3014を動作させることは、最後の手段としてのみ実行される。MEWSのAVPUの整数の割り当てにおいては、割り当てられた関連性のある整数のなかで最も低い整数であることが理解されよう。覚醒している使用者は、例えば音声に対しても反応することは明らかである。
【0058】
上述のMEWSならびにVisensia(登録商標)指数は、本開示による各状態スコアの数例にすぎない。本開示の教示は、あらゆるタイプの状態スコアに広く適用可能であることを目的としている。
【0059】
再度図6を参照すると、ブロック3090の演算において、制御装置3074は、計算された状態スコア(図6では「指数値」または単に「指数」と言及することがある)と所定の各閾値とを比較して、有害な状態が起こる可能性、有害な状態が起こるまでの時間、および/または状態スコアが閾値までどの程度あるかのうち、少なくとも一つの判断をする。
【0060】
ブロック3100の条件において、制御装置3074により状態スコアが閾値よりも大きいことが判断された場合には、一つの例示的な実施形態において、状態スコアを含めたステータスの更新が、情報伝達・通信システム3012を通じて介護者に伝達される、および/またはブロック3110に示した通りディスプレイ3040に表示される。つまり、状態スコアがその閾値を超えた場合には、幾つかの実施形態において、状態スコア及び警戒信号のうち少なくとも一つが介護者に伝達される。その他の実施形態において、警戒状態は、特定の閾値よりも大きい状態スコアではなく、小さい状態スコアに対応できる。「よりも大きい」という用語は、状態を超えて大きい、及び状態以上であるといううちの一つ又はその両方を包含することを意図しており、また、「より小さい」という用語は、状態未満である、及び状態以下であるといううちの一つ又はその両方を包含することを意図している。
【0061】
上記で示唆した通り、幾つかの実施形態において、状態スコアおよび/または警戒信号は、情報伝達・通信システム3012を通じて介護者に伝達される。代替的または追加的に、状態スコアおよび/または警戒信号は、ディスプレイ3040に表示される。さらに他の実施形態において、状態スコアおよび/または警戒信号は、OBS Medicalが販売するVisensia(登録商標)警戒システムに伝達される。さらなる実施形態において、状態スコアは、使用者のEMRに伝達され、そこに格納される。
【0062】
ディスプレイ3040は、液晶ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、プラズマスクリーン、発光ダイオードディスプレイ、陰極線管ディスプレイ、またはその他の従来型ディスプレイといったあらゆる適切なディスプレイである。ディスプレイ3040は、幾つかの実施形態において、複数のパラメータを状態スコアと共にディスプレイ上に表示させることができる。幾つかの検討された実施形態において、ディスプレイ3040は、各接触センサー3044が検出した生理学的および/または生化学的情報を状態スコアと共に表示する。従って、ディスプレイ3040について、生理学的および/または生化学的情報をディスプレイ3040上に状態スコアと共に表示することは、本開示の範囲内である。さらにその他の実施形態において、ディスプレイ3040は、状態スコアと共に、例えば頭部デッキセクションHDの角度またはPPM搭載のインジケータなどの、ベッド状況情報および/またはグラフィックをディスプレイ上に表示する。またさらに他の検討された実施例において、ディスプレイ3040は、ベッド状況情報および/またはグラフィックを円グラフなどの患者状態グラフィックと共に表示する。ディスプレイ3040上に表示可能なその他の情報には、力プロフィール情報および/またはグラフィック、使用者位置情報および/またはグラフィック、重量、および他の生理学的情報を含む。
【0063】
次に図7及び図8を参照すると、各センサー3036は、各制御モジュール3038に動作可能に接続され、さまざまなパラメータを検出するように構成されており、当該さまざまなパラメータには、例えば使用者の生理学的情報、使用者支持装置3014上の使用者の位置および/または使用者支持面3026、使用者支持面3026内の各袋3028内部の流体の圧力、又は他の各種パラメータなどが含まれるが、それらに限定されるものではない。上述の通り、各センサー3036は、使用者の組織に接触するよう構成された各センサー、および/または使用者の組織に接触しないように構成されたセンサーであってもよい。幾つかの実施形態において、各センサー3036は、図4及び図7に示す通り、上部フレーム3018に接続された各力感知センサー3044であり、上部フレーム3018にかかる力を測定するように構成されている。幾つかの実施形態において、各センサー3036は、上部フレーム3018にかかる力を測定するように構成されている各力感知センサー3044であり、中間フレーム3032及びデッキ3030を上部フレームベース3034に接続させるように、中間フレーム3032と上部フレームベース3034との間に位置付けられる。
【0064】
幾つかの検討された実施形態において、各センサー3036は、図4に示すように使用者支持面3026に統合され、使用者支持面3026にかかる力の変化を測定するように構成された、各力感知センサー3044である。代替的または追加的に、各力感知センサー3044は、各サポート3020および/または下部フレーム3016に接続される。各キャスター3024に統合される、および/または各キャスター3024により連動される各センサー3044も、本開示の範囲内である。幾つかの実施形態において、各力感知センサー3044は、中間フレーム3032の各角に近接して接続された各ロードセルである。その他の実施形態において、各センサー3044は、圧電センサーおよび/または細長いセンサー片またはセンサー列3038である。当然のことながら、他の力感知センサータイプを備える各力感知センサー3044が提供可能であり、上部フレーム3018上および/または使用者支持面3026内の他の位置に配置することができる。
【0065】
幾つかの実施形態において、各センサー3036は、図7で示す通り、使用者支持面3026に統合され、使用者支持面3026にある各流体袋3028内またはその間の圧力を測定するよう構成された各圧力センサー3046である。各圧力センサー3046は、幾つかの実施形態において、隣接する各袋3028間の交信ができるように各袋3028の間に接続される。当然のことながら、各圧力センサーは、各袋3028内部に配置でき、および/または、そうでなければ袋3028内の圧力を測定するように位置付けできる。各袋3028に各気送菅、各ホース、または他のタイプの各管によって接続された各圧力センサー3046も同様に、本開示によって検討される。
【0066】
幾つかの実施形態において、図7で示す通り、各センサー3036は、使用者支持面3026に統合された各生理学的センサー3048であり、使用者支持面3026上に支持されている使用者のさまざまな生理学的パラメータを測定するように構成されている。任意で、各生理学的センサー3048は、マットレス3046に接続する代わりに、上部フレーム3018、各サポート3020および/または下部フレーム3016に接続することができる。上記で示した通り、幾つかの実施形態において、力感知センサー3044および/または圧力センサー3046は、各生理学的パラメータを検出するように構成される。例えば、幾つかの実施形態において、使用者支持面3026に支持されている使用者の心拍数および/または呼吸数を検出するために、一つ以上の生理学的センサー3048が使用される。代替的または追加的に、一つ以上の生理学的センサー3048は、使用者の体温を検出するように構成される。幾つかの実施形態において、各生理学的センサー3048は、使用者支持面3026にかかる使用者の体重を検出するように構成される。幾つかの実施形態において、各生理学的センサー3048は、横軸Y1に平行な軸に沿い、および/または縦軸X1に平行な軸に沿って、各流体袋3028上に配置された各圧力片センサーである。
【0067】
幾つかの実施形態において、一つ以上のセンサー3036は、アナログデータ信号を発生し、制御装置3074に直接に接続される。その他の実施形態において、一つ以上のセンサー3036が、例えばシリアルデジタルデータ信号などのデジタルデータ信号を発生し、制御装置3074と交信するために、例えば、SPIネットワークなどのネットワーク3042に接続される。各データ信号は、制御装置3074と動作可能に接続されるメモリ3076に格納できる。上述の通り、メモリ3076は、幾つかの実施形態において、制御装置3074に統合される。
【0068】
幾つかの実施形態において、図8に示す通り、制御装置3074は、さまざまな制御、管理、および/または調整機能を定義する動作ロジック3062を実行する。この動作ロジック3062は、一連のプログラムによる命令、コード、電子ファイル、またはコマンドなど、一つ以上の汎用または専用目的コンピュータ、プロセッサ、その他の制御回路、またはネットワーク上で実行可能な汎用または専用目的のプログラム言語またはプログラムを使用したソフトウェア、ファームウェア、および/または専用ハードウェアの形態、或いは有線の状態機械、および/あるいは当業者であれば考え付くであろう他の形態とすることができる。
【0069】
例示的な一実施形態において、制御装置3074には、例えば、図8のフローチャートに示す通り、プロシージャ3064の形態で動作ロジック3062が含まれる。プロシージャ3064は、ブロック3066、3068、3070、3072、3074で示された各演算/条件を含む。プロシージャ3064は、心拍数(HR)、呼吸数(RR)、および/または使用者の移動を所定の閾値と比較することにより、使用者の意識回復を判断するために使用される。
【0070】
各閾値は、幾つかの実施形態において、病院固有の標準プロトコルに従い確立されるか、および/または、その他の実施形態において、各介護者により、または自動的に修正できる一般的な閾値とすることができる。幾つかの実施形態において、標準的な病院固有のプロトコルにより設定された事前設定の閾値は、使用者の電子医療記録(EMR)、患者プロフィールに存在する情報をもとに、および/または各状態スコア/指数をもとに場合によって自動的に選択されたものである。その他の実施形態において、各閾値は、使用者支持装置3014のインタフェース(不図示)を通じて、手動で各プロトコルを選択するか、一般的な各閾値を修正することにより介護者によって設定される。さらに別の検討された実施形態において、各閾値は、使用者のEMRをもとに自動的に修正される。各閾値が使用者固有であり、また使用者のEMRに組み込むことができることは、本開示の範囲内である。幾つかの実施形態において、各閾値は類似の特性がある複数の人に使用される患者プロフィールに組み込まれる。幾つかの検討された実施形態において、各閾値は、情報伝達・通信システム3012を通じて介護者によって修正される。代替的または追加的に、各閾値は、特定の使用者とって適切な閾値は何であるかをシステムに教えるために、例えば、初期の閾値設定及び使用者が眠っているか起きているかを認知することにより、修正または確立される。
【0071】
プロシージャ3064は、幾つかの実施形態において、各力感知センサー3044ならびに生理学的センサー3048が、事象および量のうち少なくとも一つに対応する各電子データ信号をネットワーク3042に供給する(すなわち、読み込むまたは配置する)演算3066で始まる。検討された実施形態によれば、各力感知センサー3044及び各生理学的センサー3048のうち少なくとも一つが、電子データ信号をネットワーク3042上に直接、または使用者支持装置3014のその他の回路を経由して供給する。代替的または追加的に、各力感知センサー3044ならびに各生理学的センサー3048のうち少なくとも一つが、メモリメールボックスまたはレジスタに電子データ信号を供給する。上述の通り、各力感知センサー3044および/または生理学的センサー3048は、各データ信号を幾つかの実施形態においては連続的に、および/またはその他の実施形態では所定の間隔で供給する。
【0072】
ブロック3068の条件文において、各制御モジュール3038は、ネットワーク3042上にある各力感知センサー3044ならびに各生理学的センサー3048により供給された各データ信号を調べ、モジュール3038がデータを承認したかどうかを判断する。モジュール3038がデータを承認した場合には、データは動作ロジック3062に入力され、アルゴリズム3064はブロック3070に進む。モジュール3038がデータを承認しない場合には、アルゴリズム3064は、図8に示す通りブロック3066に戻る。
【0073】
ブロック3070の演算において、制御装置3074は、供給されたデータと一つ以上の所定の閾値を比較して、表面3020に対して使用者が移動したかどうか、またどの程度移動したか、および/または使用者の呼吸数および/または心拍数が増大または減少したかどうかを判断する。
【0074】
ブロック3072の条件文において、一つ以上の任意の閾値を超えた場合には、制御装置3074は、ブロック3077の演算で示された警戒信号を生成し、また使用者が間もなく意識を取り戻すという警告を介護者に情報伝達・通信システム3012を通じて伝達する。幾つかの実施形態において、制御装置3074は、力プロフィール、心拍数、および/または呼吸数ならびにそれぞれの変化量など、患者の移動に関するデータも介護者に伝達する。幾つかの実施形態において、制御装置3074は、警戒信号を使用者支持装置3014に接続されたディスプレイ3040に伝達する。幾つかの実施形態において、制御装置3074は、警戒信号をワイヤレスで、または情報伝達・通信システム3012を経由して、介護者ステーション、モバイルページング機器、携帯電話、ペンダント、あるいは遠隔ディスプレイ(不図示)のうちの一つ以上に伝達する。当然のことながら、制御装置3074は、必要に応じて、警戒信号をインターコムシステム(不図示)経由で伝達することもできる。幾つかの検討された実施形態において、制御装置3074は、使用者支持装置3014に接続され、および/または病室の外側に位置する照明(不図示)を点灯させ、介護者に患者が間もなく意識を取り戻す状態であるという警告を出す。
【0075】
本開示によれば、使用者支持装置3014は、使用者の睡眠の質に関する情報を報告する。そうした情報は、幾つかの実施形態において、ディスプレイ3040に表示される。代替的または追加的に、睡眠の質の情報は使用者のEMRに転送される。さらに代替的または追加的に、睡眠の質の情報は、リモートコンピュータデバイスの画面に表示される。こうして睡眠の質の情報は、幾つかの実施形態において、システム3012を通じて、介護者ステーション、モバイルページング機器、携帯電話、ペンダント、あるいは上記で言及したタイプの遠隔ディスプレイのうちの一つ以上に伝達される。睡眠の質の情報は、装置3014のマットレスまたはベッドフレームに含まれる各センサー3036が検出した情報の分析によって制御装置3074が判断する。
【0076】
睡眠の質は、1)ベッドに取り付けた加速度計によって、またはベッドの患者位置の各ロードセルおよび/または移動監視システムによって測定した不穏状態、2)心拍数の変動性、3)呼吸数の変動性、および/または4)脳波(EEG)の読取値のうちの一つ以上の分析など、多数の方法によって判断される。これらの各パラメータの一つ以上を監視することで、特にパラメータ2〜4を監視することにより、使用者が最も安らかな段階の眠りとみなされる深い段階の眠り(段階III及びIV)にあるかどうかを判断するための既知の技術である。本開示が検討した使用者のEMRの監視および/または表示および/または報告および/または保存のための睡眠の質の別の態様として、1)入眠までの時間(例えば、使用者に眠る準備ができてから、使用者が実際に眠るまでの時間)、2)使用者が睡眠周期中に目覚めた回数、3)その周期に使用者が使用者支持装置を抜け出た回数、4)睡眠の段階に関係なく、睡眠周期中の移動または不穏状態の量、5)深い眠り(段階III及びIV)の時間の量を含む睡眠の各段階の時間(すなわち、段階I〜IV)、ならびに6)睡眠時無呼吸が発生した量などがある。
【0077】
睡眠の質の情報により、例えばヘルスケア施設に滞在中の使用者の快適さに関する指標が提供される。ある程度の健康ならびに治癒の度合いは、睡眠の質と量に関係する。従って、睡眠の質の情報は、介護者に患者がとっている睡眠に関して知らせ、患者が受けるべき、日常的な治療の種類を決定する上で助けとなる。また睡眠の質の情報は、ホールの騒音、介護者の妨害、その他を理由に患者が睡眠をとれないということに関して、患者が介護者または病院管理者に対して抱くであろう論議または不満を解決する際に有用となる可能性がある。睡眠の質の監視、表示、報告システムの詳細は、Zeo社に発行された米国特許公開公報第2010/0099954号に図と説明があり、その内容を全て参照により本願明細書に援用する。本開示によれば、上記第2010/0099954号公報に開示されたシステムと類似した、または実質的に同一のシステムが、病院用ベッドに統合される。
【0078】
本明細書に記載した一切の理論、動作メカニズム、証明、所見は、本開示の原理の理解をさらに高めることを意図し、いかなる方法でも本開示をそうした理論、動作メカニズム、実例となる実施形態、証明、または所見に依存するものとすることを意図していない。上記の説明において、好ましい、望ましいという用語の使用は、そのように記載した特徴がより望ましいことを示すが、それが必要なわけではなく、その記載のない各実施形態も本開示の範囲内に入るものと考えられることが理解されるべきであり、その範囲は、以下の各請求項に画定される。
【0079】
各請求項を読む際に、単数形(原文で「a」/「an」)、「少なくとも一つ」、「少なくとも一部分」など)の単語が使用されている場合、請求項にそれに反する内容が具体的に述べられていない限り、請求項を一つの項目だけに限定することを意図したものではない。「少なくとも一部分」および/または「一部分」という用語が使用されている場合、その項目には、これに反して具体的に記載のない限り、一部分および/または項目全体が含まれる。
【0080】
本開示の各実施形態を、各図面ならびに上述の説明において詳細に例証および説明してきたが、これらの記述は例示的なものであり、性質を制限するものではないと考えられ、厳選した実施形態のみが表示及び説明されていること、また本明細書に画定された、または以下の各請求項のいずれかにより画定された本開示の精神の範囲内に該当する本開示のすべての変更、修正、等価物は保護されることが望ましいことが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者を支持するよう構成され、使用者支持装置の特徴に対応する第1の情報を検出する少なくとも一つの第1のセンサーを有する使用者支持装置と、
使用者の生理学的特性に対応する第2の情報を検出する第2のセンサーと、
前記第1のセンサーにより検出された前記第1の情報を受信、及び前記第2のセンサーにより検出された前記第2の情報を受信し、状態スコアを前記第1の情報及び前記第2の情報の関数として計算する制御装置と、
前記制御装置に接続され、所定の閾値条件に違反する前記状態スコアに応答して介護者に警告を出す通信システムと
を備える使用者モニターシステム。
【請求項2】
前記使用者支持装置は病院用ベッドを備え、前記第1のセンサーは前記病院用ベッドの患者位置監視システムの一部として含まれ、前記第1の情報は患者移動情報を備える、請求項1に記載の使用者モニターシステム。
【請求項3】
前記第1のセンサーは、前記病院用ベッドの前記患者位置監視システムの少なくとも一つのロードセルを備える、請求項2に記載の使用者モニターシステム。
【請求項4】
前記第1のセンサーは前記病院用ベッドのマットレスの内側領域内に位置する、請求項2に記載の使用者モニターシステム。
【請求項5】
前記第2のセンサーは前記マットレスの内側領域内に位置する、請求項4に記載の使用者モニターシステム。
【請求項6】
前記状態スコアは、患者が覚醒しているか(A)、音声に反応するか(V)、痛みに反応するか(P)、または無反応であるか(U)どうかにより、修正済み早期警告スコア(MEWS)の一部に割り当てられた異なる各整数を有するMEWSを備え、前記患者移動情報は前記MEWSのA部分あるいはU部分に対応する適切な整数を自動的に割り当てる前記制御装置によって使用される、請求項2に記載の使用者モニターシステム。
【請求項7】
前記制御装置が前記使用者に対する音声クエリを開始し、前記使用者が前記音声クエリに口頭で又はユーザー入力を行うことによって応答すると、前記制御装置は前記MEWSの前記V部分に対応する適切な整数を自動的に割り当てる、請求項6に記載の使用者モニターシステム。
【請求項8】
前記制御装置が、前記使用者の手足に配置された膨張可能なカフ又はスリーブの膨張と収縮を制御し、前記カフまたはスリーブの膨張に反応する患者によって、前記患者移動情報が十分な患者移動を示す場合に、前記制御装置は前記MEWSの前記P部分に対応する適切な整数を自動的に割り当てる、請求項6に記載の使用者モニターシステム。
【請求項9】
前記第2のセンサーは使用者の収縮期血圧、心拍数、呼吸数、及び体温を検出する複数のセンサーを備え、前記複数のセンサーのそれぞれを使用して前記制御装置が前記MEWSを計算する、請求項6に記載の使用者モニターシステム。
【請求項10】
前記使用者支持装置は、前記状態スコアを表示するグラフィックディスプレイを含む病院用ベッドを備える、請求項1に記載の使用者モニターシステム。
【請求項11】
前記グラフィックディスプレイは、前記使用者支持装置の各機能を制御するために介護者が使用するタッチスクリーンディスプレイを備える、請求項10に記載の使用者モニターシステム。
【請求項12】
前記使用者支持装置は病院用ベッドを備え、前記第2のセンサーは、前記使用者に接触して第1の生理学的状態を検出するために動作する少なくとも一つの接触センサーと、使用者から離れた位置にあり第2の生理学的状態を検出するために動作する少なくとも一つの非接触型センサーとを備え、前記少なくとも一つの接触センサー及び前記少なくとも一つの非接触型センサーは前記病院用ベッドの一部として含まれている、請求項1に記載の使用者モニターシステム。
【請求項13】
前記制御装置は、前記患者の電子医療記録(EMR)から患者情報を受信し、また前記状態スコアも前記患者情報の関数である、請求項1に記載の使用者モニターシステム。
【請求項14】
使用者支持装置上の使用者の位置の変化、心拍数、及び呼吸数のうち少なくとも一つに関する情報を検出するセンサーを有する、使用者を支持する使用者支持装置と、
前記センサーが検出した情報を受信し、前記情報を前記所定の閾値と比較することによって患者が目覚めているかどうかを判断し、前記患者が起きようとしていることに応答して介護者に警告を出し始める制御装置と
を備える使用者モニターシステム。
【請求項15】
前記制御装置は、前記情報を処理し、前記制御装置に接続されて前記使用者の睡眠の質に関するデータを表示するディスプレイをさらに備えることにより前記使用者の睡眠の質を判断する、請求項14に記載の使用者モニターシステム。
【請求項16】
前記ディスプレイは前記使用者支持装置に取り付けられる、請求項15に記載の使用者モニターシステム。
【請求項17】
前記使用者支持装置は病院用ベッドを備え、前記センサーは前記病院用ベッドの患者移動監視システムの一部を備える、請求項14に記載の使用者モニター。
【請求項18】
使用者支持装置上の使用者の位置の変化、心拍数、呼吸数のうち少なくとも一つに関する情報を検出するセンサーを有する、使用者を支持する使用者支持装置と、
センサーが検出した前記情報を受信し、前記使用者の睡眠の質を前記情報の処理により判断する制御装置と、
前記使用者の睡眠の質に関するデータを表示するディスプレイと
を備える、使用者モニターシステム。
【請求項19】
前記使用者の睡眠の質に関するデータは、入眠までの時間、睡眠周期中に目覚めた回数、前記周期に前記使用者が前記使用者支持装置を抜け出た回数、睡眠の段階に関係なく前記睡眠周期中の移動の量、睡眠の各段階の時間、及び睡眠時無呼吸が発生した量のうち少なくとも一つを備える、請求項18に記載の使用者モニターシステム。
【請求項20】
前記使用者支持装置は病院用ベッドを備え、前記ディスプレイは前記病院用ベッドに取り付けられる、請求項20に記載の使用者モニターシステム。
【請求項21】
その上に使用者を支持するよう構成された使用者支持装置と、
前記使用者支持装置上に支持された使用者の生理学的特性及び前記使用者支持装置の特性のうち少なくとも一つを検出し、少なくとも一つのデータ信号を生成するよう構成された少なくとも一つのセンサーを含む制御システムと、
前記各センサーに動作可能に結合され、状態スコアを前記少なくとも一つのデータ信号の関数として計算するよう構成された制御装置と、
前記制御システムに動作可能に結合され、前記状態スコアが所定の閾値を超える場合に介護者に警告を出すよう構成された通信システムと
を備える、使用者モニターシステム。
【請求項22】
少なくとも一つの患者パラメータを表示する領域と、
前記少なくとも一つのパラメータに基づく状態スコアを表示する領域と、
少なくとも一つの使用者支持装置パラメータを表示する領域と
を備えるディスプレイ装置。
【請求項23】
少なくとも一つのパラメータに基づく状態スコアを表示する領域と、
少なくとも一つの使用者支持装置パラメータを表示する領域と
を備えるディスプレイ装置。
【請求項24】
少なくとも一つの患者パラメータを表示する領域と、
前記少なくとも一つのパラメータに基づく状態スコアのグラフ表示を表示する領域と、
少なくとも一つの使用者支持装置パラメータを表示する領域と
を備えるディスプレイ装置。
【請求項25】
患者の生理学的データに基づいて前記患者に関する指数を表示するディスプレイと、
使用者支持装置及び前記ディスプレイと交信する制御システムと
を備える通信システム。
【請求項26】
患者の生理学的データに基づいて前記患者に関する指数を表示するディスプレイと、
使用者支持装置及び前記ディスプレイと交信する制御システムと
を備え、前記制御システムは前記使用者支持装置からのセンサーステータスを表す各信号を受信する、通信システム。
【請求項27】
患者の生理学的データに基づいて前記患者に関する指数を表示するディスプレイと、
使用者支持装置及び前記ディスプレイと交信する制御システムと
を備え、前記制御システムは前記使用者支持装置からの各信号に基づいて少なくとも部分的に前記指数を計算する、通信システム。
【請求項28】
患者の生理学的データに基づいて前記患者に関する指数を表示するディスプレイと、
使用者支持装置及び前記ディスプレイと交信する制御システムと
を備え、前記指数は前記使用者の健康状態を表す、通信システム。
【請求項29】
ベッド上に設けられたセンサーと、
前記センサーから得られた患者の生理学的データに基づいて前記患者に関する指数を表示するディスプレイと、
前記センサー及び前記ディスプレイと交信する通信装置と
を備えるシステム。
【請求項30】
使用者の生理学的特性に対応する情報を受信することと、
前記情報の関数として状態スコアを計算することと、
前記状態スコアが所定の閾値よりも大きい場合に介護者に警告を出すことと
を備える、有害な状態の発生を予測する方法。
【請求項31】
組織接触型のセンサー及び組織非接触型のセンサーからの少なくとも一つのデータ信号を受信することと、
前記少なくとも一つのデータ信号の関数として状態スコアを計算することと、
前記状態スコアが所定の閾値よりも大きい場合に介護者に警告を出すことと
を備える、有害な状態の発生を予測する方法。
【請求項32】
組織非接触型のセンサーからの少なくとも一つのデータ信号を受信することと、
前記少なくとも一つのデータ信号の関数としての状態スコアを計算することと、
前記状態スコアが所定の閾値よりも大きい場合、介護者に警告を発信することと
を備える、有害な状態の発生を予測する方法。
【請求項33】
前記所定の閾値が、電子医療記録、患者プロフィール、及び介護者のうち少なくとも一つからの情報の関数である、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項34】
前記各接触センサーは、血圧、組織の温度、組織血中酸素含有量、心拍数、呼吸数のうち少なくとも一つを測定するよう構成された、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項35】
前記非接触型センサーは、使用者支持装置のステータス、袋の圧力、心拍数、呼吸数、相対湿度、使用者支持面にかかる力の量のうち少なくとも一つを測定するよう構成された、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項36】
前記状態スコアは使用者支持装置のステータス信号の関数として計算される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項37】
前記各非接触型センサーは、前記使用者支持装置ならびに使用者支持面のうち少なくとも一つに統合された、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項38】
前記状態スコアはVisensia指数である、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項39】
前記センサーは組織に接触するよう構成された、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項40】
前記センサーは組織に接触しないよう構成された、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項41】
前記センサーは、血圧、組織の温度、組織血中酸素含有量、心拍数、呼吸数、相対湿度、使用者支持面にかかる力の量のうち少なくとも一つを検出するよう構成された、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項42】
前記制御装置は、使用者の電子医療記録(EMR)からの情報を受信するよう構成され、前記制御装置は少なくとも一つのデータ信号ならびにEMR情報の関数として前記状態スコアを計算する、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項43】
前記少なくとも一つのセンサーは、使用者支持装置の使用者接触面に統合されている、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項44】
前記制御装置は前記状態スコアを、生理学的特性と、前記使用者支持装置の特性およびステータスのうち少なくとも一つとの関数として計算するよう構成された、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項45】
前記通信システムは病院ネットワークの一部であり、前記制御装置はネットワーク上の少なくとも一つのノードである、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項46】
前記制御装置は、患者プロフィールからの情報を受信するよう構成され、前記制御装置は前記状態スコアを少なくとも一つのデータ信号ならびに前記患者プロフィール情報の関数として計算する、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項47】
前記使用者支持装置はフレームおよび使用者支持面を含み、前記マットレスは、データをVisensia指数を生成するよう設定された制御装置に送信する各生理学的センサーを有する、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項48】
前記制御装置は、前記使用者支持装置に接続される及び統合されるセンサーのうち少なくとも一つの生理学的センサーから各生理学的信号を受信し、前記各信号をもとに指数を生成し、前記各信号は介護者に警告を出すよう構成された、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項49】
前記制御装置は、電子医療記録、患者プロフィール、前記各センサーにより生成された前記各信号のうち少なくとも一つからの情報の関数として指数を計算する、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項50】
前記Visensia指数は使用者の体重の関数として計算される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項51】
前記Visensia指数は、使用者支持装置のステータス及び特性信号のうち少なくとも一つの関数として計算される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項52】
前記Visensia指数は、介護者の入力の関数として計算される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項53】
前記支持装置のパラメータは画像として表示される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項54】
前記状態スコアはグラフ及び画像のうちの一つとして表示される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項55】
前記指数は、介護者の各入力及び各電子医療記録のうち少なくとも一つに基づいた修正済み早期警告スコアである、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項56】
使用者支持装置上に支持された使用者が意識を取り戻しつつある場合を判断する方法であって、
少なくとも一つのセンサーによって前記使用者の第1の生理学的特性及び前記使用者支持装置にかかる第1の力を検出することと、
少なくとも一つのセンサーによって前記使用者の第2の生理学的特性及び前記使用者支持装置にかかる第2の力を検出することと、
力の変化及び生理学的特性の変化を画定するために、前記第1の力及び前記第1の生理学的特性のうち少なくとも一つと、前記第2の力及び前記第2の生理学的特性のうちそれに対応するものとを比較することと、
前記力の変化および前記生理学的特性の変化と、対応する所定の閾値とを比較することと、
ネットワーク上の使用者ステータス信号を読み込むことと
を備える方法。
【請求項57】
少なくとも一つのセンサーが使用者支持装置に接続され、前記センサーは前記使用者支持装置にかかる力及び前記使用者支持装置上に支持された使用者の生理学的特性を検出するよう構成されている、支持装置上の使用者を支持するよう構成された使用者支持装置と、
前記各センサーに動作可能に接続され、前記各センサーから少なくとも一つの電子信号を受信するよう構成されている制御装置であって、前記制御装置は命令セット及び警戒システムを含み、前記命令セットは前記制御装置に、力の変化及び生理学的変化を画定するよう第1の力信号を第2の力信号と、また第1の生理学的信号を第2の生理学的信号と比較させ、前記力の変化ならびに前記生理学的変化は所定の各閾値と比較され、前記警戒システムは、前記力の変化ならびに前記生理学的変化のうち少なくとも一つが前記所定の閾値を超えた場合に、前記制御装置と交信し、介護者に警告を出すように構成されている、制御装置と
を備える、使用者監視システム。
【請求項58】
使用者支持装置上に支持された使用者が意識のない状態から目覚めようとしているときを予測する方法であって、
少なくとも一つのセンサーによって、前記使用者支持装置上の前記使用者の位置の変化、心拍数、呼吸数のうち少なくとも一つを検出することと、
前記位置の変化、心拍数、呼吸数のうち少なくとも一つが所定の閾値を超えているかどうかを判断することと、
「意識がある」及び「意識がない」のうち一つである使用者ステータス信号をネットワークに供給することと
を備える方法。
【請求項59】
使用者支持装置上に支持された使用者が意識を取り戻しつつある場合に介護者に警告を出す方法であって、
少なくとも一つのセンサーによって、前記使用者支持装置上の前記使用者の位置の変化、心拍数、呼吸数のうち少なくとも一つを検出することと、
前記位置の変化、心拍数、呼吸数のうち少なくとも一つが所定の閾値を超えているかどうかを判断することと、
前記位置の変化、心拍数、呼吸数のうち少なくとも一つが所定の閾値を超えた場合に介護者に警告を発信することと
を備える方法。
【請求項60】
前記使用者ステータス信号は「意識がある」及び「意識がない」のうち一つである、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項61】
第1の位置と第2の位置、第1の心拍数と第2の心拍数、また第1の呼吸数と第2の呼吸数のうち少なくとも一つの間の差異が、対応する少なくとも一つの所定の閾値よりも大きい場合に、前記使用者ステータス信号の「意識がある」を前記ネットワークに供給する、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項62】
第1の力と第2の力、第1の心拍数と第2の心拍数、また第1の呼吸数と第2の呼吸数のうち少なくとも一つの間の差異が対応する少なくとも一つの所定の閾値よりも小さい場合に、前記使用者ステータス信号の「意識がない」を前記ネットワークにロードする、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項63】
生理学的パラメータは心拍数及び呼吸数のうち少なくとも一つである、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項64】
介護者が前記使用者のステータスを確認するステップと、前記介護者が前記使用者の前記ステータスが正しいかどうかを承認するステップとをさらに含む、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項65】
前記少なくとも一つの所定の閾値は、前記使用者のステータスが正しいかどうかの前記介護者の承認に基づいて調節可能である、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項66】
前記少なくとも一つの所定の閾値は前記使用者の各電子医療記録に基づいて設定される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項67】
前記少なくとも一つの所定の閾値は患者プロフィールに基づいて設定される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項68】
前記第1の力及び前記第2の力のうち少なくとも一つは力プロフィールでありうる、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項69】
前記第1の力を前記使用者支持装置上の前記使用者の前記第1の位置を決定するために使用できる、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項70】
前記第2の力を前記使用者支持装置上の前記使用者の前記第2の位置を決定するために使用でき、前記第1の位置と前記第2の位置を比較して、前記使用者支持装置に対する前記使用者の位置の変化を判断できる、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項71】
前記第1の力及び前記第2の力のうち少なくとも一つを前記使用者の体重を決定するために使用できる、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項72】
前記使用者支持装置の少なくとも一つの機能を、前記使用者ステータス信号の関数として制御するステップをさらに含む、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項73】
前記所定の各閾値を超える力の変化ならびに生理学的変化は使用者が意識を取り戻していることを表す、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項74】
前記警戒システムに点滅光を含めることができる、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項75】
前記警戒システムは前記使用者のステータスを表示できる、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項76】
前記警戒システムは警告をモバイル機器に通信できる、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項77】
前記警戒システムは前記警告をワークステーションに通信できる、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項78】
前記各生理学的信号は心拍数及び呼吸数のうち少なくとも一つである、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項79】
各生理学的特性を検出する前記各センサーは使用者支持面の使用者接触面に統合される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項80】
力を検出する各センサーは前記使用者支持装置のフレームに統合される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。
【請求項81】
各生理学的特性を検出する前記各センサーは使用者支持面の袋に統合される、すべての請求項のいずれか一項に記載のシステム、方法、および/または装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−120874(P2011−120874A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−207040(P2010−207040)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(501453167)ヒル−ロム サービシーズ,インコーポレイティド (54)
【Fターム(参考)】