説明

使用限界の表示器を有する尿の切換装置

ゆっくり排水しているカートリッジの上に表示器が置かれる。排出が遅くなりカートリッジの上に尿が溜まると、尿は浮き子ハウジング内に入り、表示器の色を変化させる。表示器は切換装置のレンズを介して目視できる。表示器は色を変えるために化学反応を受けるディスクか異なった色を有する側に裏返る浮き子であろう。カートリッジが適切に作動しているときには浮き子は第1の色を表示する。浮き子が裏返ると使用者は第2の色を確認できる。色の変化はカートリッジが交換時期となり取り替えが必要であることを示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
使用限界の表示器を有する尿の切換装置に関する。本願は、2006年12月2日に予備出願番号第60/741748、及び2005年12月21日に予備出願番号第60/752861として出願された各出願の優先権主張出願である。
【背景技術】
【0002】
無水式の小便器(排水口から臭いが放出することを防止するための水を必要としない小便器)は、下水または浄化システムに通じる排水口に取り付けられたカートリッジを使用する。カートリッジの中には、排水口からの臭気またはカートリッジを通って漏れる臭気をを防ぐための液体を含むトラップが設けられる。時間経過にともない尿に含まれる沈殿物によりカートリッジの排出能力と容量が次第に低下する。また使用時間の経過後には、尿はカートリッジからゆっくり徐々に流れ出すので、カートリッジの上面部分に尿が逆流する状態となる。この時点でカートリッジ全体を取り替える必要がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、使用限界になったことを、視覚的に表示できる表示器を有する無水式のカートリッジを提供することを目的としている。
【0004】
本発明の別の目的は、新しいカートリッジから取り除かれ再利用可能な表示器を有する無水式のカートリッジを提供することである。
【0005】
本発明の上記の目的及び他の目的は本発明の以下の開示から当業者において明らかになるだろう。
【0006】
カートリッジの上が乾いているときにゆっくりと排水している第1の条件と、十分な量の液体に曝される第2の条件下で表示器が置かれる。遅い排出によりカートリッジの上で尿が溜まる状態になると、尿は浮き子ハウジングに入り、色などの状態の変化を表示器を引き起こす。表示器は切換装置のレンズを介して見える。表示器は色を変えるために化学反応を受けるディスクまたは異なった色を有する側を上にしてひっくり返える浮き子であろう。カートリッジが適切に作動しているときには浮き子は第1の色を表示する。浮き子が裏返る(flipping)と第2の色が表れるので使用者が確認できることになる。この色の変化によりカートリッジは取り替えが必要であることが示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、表示器と共に使用される場合のあるカートリッジを図示している。カートリッジ20はハウジング22と漏斗形状の上面部分24を有する。この上面部分24には、少なくとも1個の排水穴26と中央開口部とが提供される。カートリッジハウジングは下水に通じる排水口に接続され、臭気がカートリッジから出ないようにするための従来からのトラップを有する。
【0008】
表示器の立体分解図が図2に図示されている。尿の切換装置30は、液体の全ての流れが直接表示器に指向されることを防止する。中央開口は、浮き子40と中央開口を覆うレンズ38に対して使用者が視覚的にアクセスすることを許容する。浮き子40は、浮き子回転軸42と、第1の条件で緑色などの色になる浮き子上面部44と、第2の条件で赤色などの色になる丸い底面46とを有する。浮き子40は浮き子ハウジング50中に静止している。付属軸52が浮き子ハウジングから下向きに延設されており、カートリッジの上面部分24の中央開口の中に収まることでカートリッジに表示器を固定している。リセットボタン60は後述するようにハウジングの底面に係合している。また底面には液体の出口を許容する開口が設けられている。
【0009】
浮き子ハウジング50と切換装置30との係合状態は図3に明確に図示されている。バッフルの底面の表面から形成された付属カラー32は適所に浮き子ハウジングを固定する。レンズ38の上面部分は浮き子ハウジング50と切換装置30の上面部分の間にはさみ込まれる。液体が浮き子ハウジングに入るときに、空気が漏出ることを許容するようにハウジングの上面部分の側壁に空気口が提供される。バッフル36を有する空気口34が切換装置にも提供される。
【0010】
図4は、浮き子を軸周りに回転させるために、浮き子ハウジング中に形成されたクレイドル中に合致される浮き子軸42を明確に図示している。切換装置に対して浮き子ハウジングを付属させた後にリセットボタンが引っ込められ自由に浮き子が運動可能にされる。浮き子がその上面部分の平たんな側44が透明な観測レンズ38から露出するまで切換装置が操作される。浮き子が適切な位置になるとリセットボタンは適所に浮き子を固定するために閉じられる。非作動位置では、浮き子は平たんな側を上にして安定した位置にある。この位置では、浮き子はリセットボタンの上面の上に当接しているタブ43によってさらに維持される。カートリッジがその使用限界の終わりに近づくと、尿はより遅い状態で徐々に流れ出る。
【0011】
やがて、尿がカートリッジの上面部分に逆流することで、浮き子ハウジングの底面の開口に尿が通過する高さになるポイントに到達する。この結果、浮き子はその軸42がレンズ38から延設されたポストの底面に接触するまで上昇することになる。浮き子はレンズ38への作動位置である赤い側を露出するために軸42の周りに浮力で回転される。遅い排出によってタブ43が再びリセットボタンの表面上に接触するまで減少に伴うレベルにしたがって浮き子はゆっくり沈むことになるであろう。そしてカートリッジから完全に徐々に流れ出した後も浮き子は作動位置を維持する。赤い側が見えるときにはカートリッジを取り替えることを指示する。切換装置と表示器は再利用されるであろう。
【0012】
図5において表示器の第2の実施形態を図示しており、中央開口126と排水口穴を最上壁124に有したカートリッジハウジング120が図示されている。図示のように切換装置130は通風口134を備えたドーム型であり、尿が表示器に直接注がれることを防ぐために表示器の残った部品を覆うように構成されている。
【0013】
表示器足150は、ハウジングを浮き子140に提供する。浮き子140には第1の実施形態と同様に1つの緑色などの色の平たんな上面表面と第2の色である赤などの丸い底面の表面を備える。浮き子は積極的な浮力を作成するために空洞であり液体に露出されると軸142を中心に回転するであろう。
【0014】
表示器足は浮き子の丸い底面を収容するように丸い底面から延設された付属軸152を有する。この付属軸が中央開口126の中で摩擦係合されると、表示器足は表示器カバーの中央開口の中で合致される。
カートリッジ120が表示器をサポートする状態について、図6の部品の相互係合状態から見ることができる。浮き子140は表示器足150内に位置しておりカバー160が接着などの従来からの方法により表示器150に接続される。また表示器足は超音波溶着などの従来からの全ての方法によっても切換装置に接続することができる。また図示されるように中央部位において浮き子への視覚アクセスを可能にするために切換装置130の中央開口の中に透明なレンズ138が設けられる。レンズ138のポストと表示器140の間で、浮き子140の軸142が保持されるので、適切な条件下で浮き子の回転が許容される。
【0015】
図7は切換装置130の底面側を図示する。この切換装置の外周面にはタブ133が形成されており、カートリッジ124の上面表面の上で切換装置の縁部が位置されることで、液体が切換装置の下を通ることを許容している。第1のフランジの組は互いに切り離される4つのアーチ形部材である。第2のフランジ137の組は第1のセットから放射状に外面的に形成される。各フランジの中央部分にはアーチ形部分が形成されており液体とフランジとの間の表面張力が空気口134を妨げさせないようにしている。空気口は上昇した液面に対応して切換装置の下部から空気が逃げるようにしている。
【0016】
図8において透明なレンズ138は中央開口の中で切換装置の中央開口132の内部に合致することが分かる。また、T形の断面を有する一対のポスト139を形成している。
【0017】
図9において、表示器足150が図示されている。表示器足150の外側表面には外面的に延設されたパネル158が提供されている。これらのパネルはカバー160が付けられる表面となる。パネル152の各辺に沿うように液体の通路となるスロット153が形成される。
【0018】
図10は表示器足の内部表面の詳細を示している。4つのポストが内部表面に提供されている。2つのポスト154はT形をしているレンズポスト139を収容する一方、他の2つのポスト155は滑らかな内部表面を通過する。壁156がポストの間で延設されており、この壁156はポストの高さよりも低い高さを有する。液体が遅い排出によりカートリッジの上面部分に表面124に逆流すると液体はスロット153を通り抜けることになる。液面が壁156の高さより上まで上昇すると、浮き子が収容されている表示器足のアーチ形の裏側が液体で満たされる結果、浮き子が軸142を中心に回転することになる。表示器足は液体を徐々に流れ出すことができないので浮き子はその作動位置に維持される。
【0019】
図11は上述したように表示器足の外部のパネル152に取り付けられる一連のパネル162を有する表示器カバー160を示している。
【0020】
以上のように好適な実施形態に基づき本発明を記述した。ここで本発明は適宜変更及び修正が可能であり、種々の構成があることは当業者にとって明らかだろう。例えば浮き子およびハウジングは、液面が上昇しないことが期待されるカートリッジの上面壁の下に位置している。またレンズまたは浮き子を含む目視手段はカートリッジの上面壁に形成される。従来のセラミック製の小便器に浮き子とハウジングアセンブリを最適な液面レベルで組み入れ、適切な使用条件下で上昇するようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】無水式のカートリッジの外観斜視図である。
【図2】表示器の立体分解図である。
【図3】表示器を底面側から見た横断面の外観斜視図である。
【図4】表示器を上面側から見た横断面の外観斜視図である。
【図5】表示器の第2の実施形態の立体分解図である。
【図6】表示器の第2の実施形態の横断面図である。
【図7】図5の切換装置を底面側から見た外観斜視図である。
【図8】第2の実施形態で使用されるレンズを底面側から見た外観斜視図である。
【図9】付属軸を有する表示器足を底面側から見た外観斜視図である。
【図10】表示器足を上面側から見た外観斜視図である。
【図11】表示器カバーを底面側から見た外観斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その上面に少なくとも1個の排水穴を有するカートリッジと、表示器とを備えた無水式の小便器であって、
前記表示器は、
液体の進入を許可する少なくとも1つの開口を有するハウジングと、
前記ハウジング内に設けられ、前記開口を介して目視される浮き子とを備え、
前記浮き子は、乾いているときに第1の色を表示し、液体に露出されると第2の色を表示する無水式の小便器。
【請求項2】
前記浮き子は、軸周りに回転することで前記第1の色と前記第2の色の間で切り換えられる請求項1に記載の無水式の小便器。
【請求項3】
前記ハウジングの前記開口は、前記ハウジングの底面に位置する請求項1に記載の無水式の小便器。
【請求項4】
前記ハウジングの前記開口は、前記ハウジングの側壁に位置する請求項1に記載の無水式の小便器。
【請求項5】
前記浮き子は前記第1の色である平たんな上面と丸い底面とを有し、前記丸い底面は前記第2の色である請求項1に記載の無水式の小便器。
【請求項6】
カバーをさらに含み、前記カバーは中央開口を有するリングを有し、前記リングから上方に向けて延設される複数のフランジを備え、前記ハウジングは前記リングの中央開口から延設される請求項1に記載の無水式の小便器。
【請求項7】
前記カートリッジの上面の上の切換装置をさらに備え、前記切換装置は開口を有する請求項1に記載の無水式の小便器。
【請求項8】
前記切換装置の前記開口を覆う透明なレンズをさらに備える請求項7に記載の無水式の小便器。
【請求項9】
表示器であって、
液体の進入を許可する少なくとも1つの開口を有するハウジングと、
前記ハウジングの上に設けられ、開口を有する切換装置と、
前記ハウジング内に設けられ、前記切換装置の前記開口を介して目視される浮き子とを備え、
前記浮き子は、乾いているときに第1の色を表示し、液体に露出されると第2の色を表示する表示器。
【請求項10】
前記浮き子は、軸周りに回転することで前記第1の色と前記第2の色の間で切り換えられる請求項9に記載の表示器。
【請求項11】
前記ハウジングの前記開口は、前記ハウジングの底面に位置する請求項9に記載の表示器。
【請求項12】
前記ハウジングの前記開口は、前記ハウジングの側壁に位置する請求項9に記載の表示器。
【請求項13】
その上面に少なくとも1個の排水穴を有するカートリッジと、表示器とを備えた無水式の小便器であって、
前記表示器は、
液体の進入を許可する少なくとも1つの開口を有するハウジングと、
前記ハウジング内に設けられ、前記開口を介して目視される合図手段とを備え、
前記合図手段は、乾いているときに第1の色を表示し、液体に露出されると第2の色を表示する無水式の小便器。
【請求項14】
前記合図手段は浮き子である請求項13に記載の無水式の小便器。
【請求項15】
前記カートリッジの上面の上の切換装置をさらに備え、前記切換装置は開口を有する請求項13に記載の無水式の小便器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−518560(P2009−518560A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−543510(P2008−543510)
【出願日】平成18年12月4日(2006.12.4)
【国際出願番号】PCT/US2006/046102
【国際公開番号】WO2007/064938
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(508160990)ファルコン ウォータフリー テクノロジーズ, エルエルシー (1)
【氏名又は名称原語表記】FALCON WATERFREE TECHNOLOGIES, LLC
【住所又は居所原語表記】11835 West Olympic Boulevard, Suite 1020,Los Angeles, CA 90024, U.S.A.
【Fターム(参考)】