説明

便器固定装置

【課題】便器排水口と床排水口とを確実に接続できるとともに、便器本体を正確な位置に固定することが可能であり、かつ優れた施工作業性を発揮可能な便器固定装置を提供する。
【解決手段】本発明の便器固定装置は、便器固定部材80と床排水接続部材71とボルト82とを備えている。便器固定部材80には床面Fと当接する第1固定片80eが形成され、床排水接続部材71には床面Fと当接する第2固定片71fが形成されている。本発明の便器固定装置は、第1固定片80e及び第2固定片71fを同時に床面Fに固定するビス81をさらに備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器本体を床面に固定するための便器固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1〜3に従来の便器固定装置が開示されている。例えば特許文献1開示の便器固定装置は取付枠を備えている。取付枠は、便器本体の便鉢に形成された水封部に連通する便器排水口と、床面から立ち上げられた床排水管に形成された床排水口とを接続するものであり、これは便器本体を据え付ける床面と当接されるようになっている。この取付枠は、床面に複数本の固定ネジを挿通することにより、排水口が床排水管の床排水口と接続された状態で床面に固定されることとなる。また、便器本体には4個の貫通孔が設けられており、取付枠には垂直に延びる4個の固定片が形成されている。取付枠は、便器本体の各貫通孔から各固定片に固定ネジを挿通することにより、便器本体を固定することとなる。
【0003】
この便器固定装置を用いて便器本体を床面に固定しようとする場合、床面に取付枠を固定して取付枠の排水口と床排水管の床排水口とを接続した後、便器本体の便器排水口を取付枠の排水口に接続しつつ便器本体を取付枠に固定しなければならない。この際、便器排水口と排水口とを接続し難いことから、便器排水口と床排水口との接続が充分でなかったり、便器本体が正確な位置に固定されなかったりするおそれがある。
【0004】
一方、特許文献2開示の便器固定装置は、それぞれ別体の便器固定部材及び床排水接続部材と、木ネジとを備えている。便器固定部材には床面と当接する第1固定片が形成されており、便器固定部材は、その第1固定片から床面に1本のビスを挿通することにより、床面に固定されることとなる。床排水接続部材は便器本体の便器排水口と床排水管の床排水口とを接続するものである。この床排水接続部材には床面と当接する2個又は4個の第2固定片が形成されており、床排水接続部材は、各第2固定片から床面にそれぞれビスを挿通することにより、床面に固定されることとなる。また、便器固定部材は床排水接続部材と係合するようになっている。便器本体には単一の貫通孔が設けられている。1個の木ネジがその貫通孔に挿通され、その木ネジが貫通孔の周縁に係止するとともに便器固定部材を固定する。
【0005】
この便器固定装置を用いて便器本体を床面に固定しようとする場合、床面に床排水接続部材を固定した後、便器固定部材を床排水接続部材と係合させながら床面に固定し、次いで、便器排水口と床排水口との位置あわせを行いながら、便器本体を便器固定部材に固定できる。このため、この便器固定装置によれば、便器排水口と床排水口とを確実に接続できるとともに、便器本体を正確な位置に固定することが可能になっている。
【0006】
特許文献3開示の便器固定装置は、1本の固定ネジが便器本体の貫通孔を挿通して便器本体と便器固定部材とを固定しているとともに、2本のボルトが便器本体の貫通孔を挿通して便器本体と床排水接続部材とを固定している。他の構成及び作用は特許文献2の便器固定装置と同様である。
【0007】
【特許文献1】特開昭63−226421号公報
【特許文献2】特開平8−326135号公報
【特許文献3】特開2003−193541号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記特許文献2、3の便器固定装置を用いて便器本体を床面に固定しようとする場合、便器固定部材と床排水接続部材とをそれぞれ別のビス等により床面に固定しなければならず、施工時の作業性が悪い。
【0009】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、便器排水口と床排水口とを確実に接続できるとともに、便器本体を正確な位置に固定することが可能であり、かつ優れた施工作業性を発揮可能な便器固定装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の便器固定装置は、便器本体を据え付ける床面に固定される便器固定部材と、
該便器本体の便鉢に形成された水封部に連通する便器排水口と、該床面から立ち上げられた床排水管に形成された床排水口とを接続し、該床面に固定される床排水接続部材と、
該便器本体に設けられた貫通孔に挿通され、該貫通孔の周縁に係止するとともに該便器本体と該便器固定部材とを固定する便器固定具とを備え、
前記便器固定部材には、前記床面と当接する第1固定片が形成され、
前記床排水接続部材には、該床面と当接する第2固定片が形成され、
該第1固定片及び該第2固定片を同時に該床面に固定する床固定具をさらに備えていることを特徴とする。
【0011】
本発明の便器固定装置を用いて便器本体を床面に固定しようとする場合、まず床面に床排水接続部材を位置させて床排水管の床排水口と整合させた後、便器固定部材の第1固定片と床排水接続部材の第2固定片とをともに床面に当接し、床固定具によって第1固定片及び第2固定片を同時に床面に固定できる。
【0012】
次いで、便器排水口と床排水口との位置あわせを行いながら、便器本体を床面に位置させ、便器本体の貫通孔から便器固定具を挿入し、便器固定具で便器本体と便器固定部材とを固定する。
【0013】
したがって、本発明の便器固定装置によれば、便器排水口と床排水口とを確実に接続できるとともに、便器本体を正確な位置に固定することが可能であり、かつ優れた施工作業性を発揮することが可能である。
【0014】
便器固定具としては、公知のビス、ネジ等を採用することができる。また、床固定具としても、公知のビス、ネジ等を採用することができる。
【0015】
本発明に係る床排水接続部材は、便器本体の便器排水口と床排水管の床排水口とを直接接続してもよい。便器排水口と床排水口とを直接接続する場合には床排水接続部材が排水流路を構成することとなる。
【0016】
便器本体は、便鉢の下端に形成された流入口から、設置時に流入口より高い位置の便器排水口まで延びる上昇流路を有し得る。そして、床排水接続部材は、床面に固定され、床排水口と整合する接続部を有する排水接続ソケットと、便器排水口と排水接続ソケットとを接続する排水接続管とからなり得る。この場合、排水接続管及び床排水接続部材が排水流路を構成し、便器本体と排水接続管とが分離されることから、便器本体及び床排水接続部材を簡易なものとすることができる。
【0017】
排水接続管は、1つの部材で構成されてもよく、2つ以上の部材で構成されてもよい。排水接続管を上流側の案内管と下流側の接続管本体とで構成する場合、便器本体に案内管を固定するとともに、接続管本体を排水接続ソケットに接続した後、便器本体及び案内管を床面に載置することにより、案内管を接続管本体に容易に接続することが可能になる。
【0018】
便器固定部材は、設置時に左右で下方から上方に延びる脚部と、両脚部を連結し、便器固定具により便器本体と固定される固定部とを有し得る。そして、各脚部から第1固定片が後方向に延出して形成されていることが好ましい。また、排水接続ソケットは、接続部に形成され、床排水口と連通可能に排水接続管を嵌合する接続口と、接続部から延出する2片の第2固定片とを有していることが好ましい。この場合、便器固体部材の後方に床排水接続部材が位置し、一般的に便鉢の後方に位置する便器排水口と床排水管の床排水口とを排水接続管及び排水接続ソケットによって容易に接続することが可能になる。
【0019】
第1固定片と第2固定片とは互いに嵌め合わせ可能に形成されていることが好ましい。例えば、第1固定片及び第2固定片の一方には係止凹部が形成され、第1固定片及び第2固定片の他方には係止凹部と嵌合する係止凸部が形成されていることが可能である。この場合、施工者は、第1固定片と第2固定片とを嵌め合わせて同時に床面に固定しようとするため、本発明の効果を確実に奏することができる。
【0020】
係止凹部及び係止凸部は嵌合状態が一通りに制限されていることが好ましい。この場合、施工者の誤った施工を防止することが可能であり、本発明の効果をより確実に奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の便器固定装置を洋風水洗式便器に具体化した実施例1、2を図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0022】
実施例1の洋風水洗式便器は、図1及び図2に示すように、便器本体1と、床排水接続部材60と、便器固定部材80と、便器洗浄装置100と、吸気装置200とを備えている。床排水接続部材60は、案内管62、接続管本体65及び排水接続ソケット71からなる。案内管62と接続管本体65とが排水接続管である。なお、便座及び便蓋の図示は省略する。
【0023】
便器本体1は、便鉢2の上部内周にリム3を有している。また、便器本体1は、便鉢2の下端に形成された流入口2aが便鉢2の裏面で後方に延びる上昇流路2bに連通している。上昇流路2bは設置時に流入口2aより高い最高位部2cに位置する便器排水口2dまで延びている。こうして、便鉢2の下方には第1の水封部4aが形成される。
【0024】
便器本体1の便器排水口2dは水平後方に開口しており、便器排水口2d回りにはパッキン61が設けられ、パッキン61は案内管62に挿入している。
【0025】
また、便器本体1の上面には便鉢2より後方に一対の凹部1aが凹設されており、各凹部1aの底面には便鉢2の下方の空間に連通する貫通孔1bが貫設されている。各凹部1aの外側には便座及び便蓋を取り付けるための取付穴1cが貫設されている。凹部1a及び取付穴1cの後方には、案内管62、接続管本体65、排水接続ソケット71、便器洗浄装置100及び吸気装置200を収納する収納空間1dが上下で貫通した状態で形成されている。
【0026】
案内管62は水平方向から鉛直下方向に湾曲しており、内部は下り傾斜する案内流路62aとされている。案内管62の上端は便器排水口2dと接続され、案内管62の下端は後述する接続管本体65の上流口63aと接続されている。また、案内管62には、上方に延びて吸気装置200の吸引タンク201と接続される筒部62bが形成されている。
【0027】
案内管62の下端に接続管本体65が接続されている。接続管本体65は、図3に示すように、上流管63と下流管64とからなる。
【0028】
上流管63は、上端に水平に開口する上流口63aが形成され、上流口63aから設置時に上流口63aより低い位置まで延び、そこで湾曲して他端に斜め上方に開口する接続口63dが形成されたものである。下流管64は、一端に斜め下方に開口する被接続口64aが形成され、被接続口64aから設置時に高い位置まで延び、そこで湾曲して他端で下方に開口する下流口64dが形成されたものである。
【0029】
上流管63と下流管64とは、接続口63d及び被接続口64a回りに設けた接続部材66によって一体に接続され、接続管本体65とされている。この接続管本体65はとぐろを巻いており、内部が排水流路65aを構成している。接続管本体65における上流管63の上流口63a内には略円筒状のオリフィス部材67が設けられている。オリフィス部材67の下端は、オリフィスを形成するように小径にされている。また、上流管63の上流口63a回りにはパッキン68が装着されている。案内管62はこのパッキン68を介して上流口63a及びオリフィス部材67に挿入されることで上流管63に接続される。
【0030】
一方、この洋風水洗式便器が据え置かれる床面Fには、上端に床排水口70aをもつ床排水管70が立ち上げられている。また、床面Fには、便器固定部材80と排水接続ソケット71とが固定されている。
【0031】
便器固定部材80は、設置時に左右で下方から互いに徐々に近づくように上方に延びる脚部80aと、両脚部80aの上端を連結するブラケット80bと、ブラケット80bの両端に固定された固定部80cとを有している。両脚部80a及びブラケット80bは金属製であり、両固定部80cは樹脂製である。各脚部80aの下端には、床面Fと平行に短く前方に延びるサブ固定片80dと、床面Fと平行に長く後方に延びる第1固定片80eとが設けられている。
【0032】
両サブ固定片80dには、図4に示すように、ネジ穴80fが貫設されている。両第1固定片80eは、床面Fと平行に延びた後、上方に一旦屈曲して再度床面Fと平行に延び、最後に幅が狭くされて下方に屈曲している。上方に屈曲してから床面Fと平行に延びている部分にはネジ穴80gが貫設されている。幅が狭くされて下方に屈曲している部分が係止凸部80hである。
【0033】
排水接続ソケット71は、図3に示すように、床面Fと平行に延びる平板状の基部71mを有している。基部71mの底面には、図1に示すように、大径用の床排水口70aと整合する第1凹部71aと、小径用の床排水口70aと整合する第2凹部71bとが同心に凹設されている。また、基部71mの上面には、図3に示すように、第1凹部71a及び第2凹部71bと同心の接続部71eが突設されており、接続部71eの中心には接続管本体65の下流管64と嵌合する接続口71cが開口されている。さらに、基部71mの上面には接続管本体65の下方側の湾曲部分を支持する支持部71dが形成されている。
【0034】
また、基部71mには、床面Fと平行に互いに離れる方向に延びる第2固定片71fが一体に形成されている。両第2固定片71fの先端側の上面には、図4に示すように、前後方向に延びる凸部71gが突設されており、凸部71gより先端側は便器固定部材80の第1固定片80eの肉厚分だけ肉薄に形成されている。両第2固定片71fの肉薄の部分にはネジ穴71hが貫設されている。また、両第2固定片71fの肉薄の部分の後方側面には、便器固定部材80の係止凸部80hと整合する係止凹部71iが凹設されている。
【0035】
図1に示すように、便器洗浄装置100は水道管と接続されており、便器洗浄装置100は開閉弁101を介して便器本体1のリム3に設けられたノズルに接続されている。また、吸気装置200は、作動によって負圧を生じる負圧発生装置202と、この負圧発生装置202と開閉弁203を介して接続された吸引タンク201とを有している。
【0036】
この洋風水洗式便器を床面Fに施工するに際し、まず排水接続ソケット71を床面Fに固定する。この場合、図3に示すように、初めに床排水管70の床排水口70aと第1凹部71a又は第2凹部71bとが整合するように、床面Fに排水接続ソケット71を位置させる。床排出管70の外周面と第1凹部71a又は第2凹部71bの内周面との間には接着剤を介在させる。
【0037】
この後、便器固体部材80を排水接続ソケット71の前方に位置させ、排水接続ソケット71を便器固定部材80とともに床面Fに固定する。この際、便器固定部材80の第1固定片80eは、図4に示すように、屈曲されて形成され、かつ係止凸部80hを有している一方、サブ固定片80dはそのようになっていない。また、排水接続ソケット71の第2固定片71fは、凸部71gを有して薄肉に形成され、かつ係止凹部71iを有している。このため、便器固定部材80のサブ固定片80dは排水接続ソケット71の第2固定片71fと嵌め合わせできず、便器固定部材80の第1固定片80eが排水接続ソケット71の第2固定片71fと嵌め合わせ可能である。このため、施工者は、誤ることなく、第1固定片80eを第2固定片71fに重ね合わせることによって嵌め合わせることができる。そして、便器固定部材80の前後方向、位置、向きを間違えず、ネジ穴80g、ネジ穴71hに便器固定具としての共通のビス81を挿通させることができる。また、サブ固定片80dのネジ穴80fにもビス81を挿通させる。こうして、第1固定片80e及び第2固定片71fを同時に床面Fに固定できる。
【0038】
また、便器本体1に案内管62を固定する。そして、上流管63と下流管64とを一体に組み付けて接続管本体65とし、排水接続ソケット71の接続口71cに接続管本体65の下流口64dを挿入する。一方、図3及び図5に示すように、接続管本体65の上流口63aにオリフィス部材67及びパッキン68を装着する。なお、上流管63にパッキン68を予め組み付けておくことも可能である。この後、便器本体1及び案内管62を床面Fに載置すれば、案内管62を接続管本体65に容易に接続することが可能である。また、オリフィス部材67を容易に排水流路65aに設けることが可能になる。なお、本発明は、案内管62、上流管63及び下流管64が一体のものであってもよい。
【0039】
そして、図2に示すように、便器本体1の凹部1aを介して貫通孔1aに便器固定具としてのボルト82を挿通し、座金83を介してボルト82を便器固定部材80の固定部80cにねじ込む。
【0040】
したがって、この便器固定装置によれば、便器排水口2dと床排水口70aとを案内管62及び接続管本体65を介して確実に接続できるとともに、便器本体1を正確な位置に床面Fに上方から固定することが可能になる。また、この際、優れた施工作業性を発揮することが可能である。
【0041】
以上のように構成された洋風水洗式便器では、便器洗浄装置100によってリム3に洗浄水が供給される。このため、便器本体1では、上昇流路2bによって洗浄水が封水となる第1の水封部4aが便鉢2に形成されるとともに、接続管本体65内の排水流路65a内にも第2の水封部4bが形成される。そして、この洋風水洗式便器では、吸気装置200によって排水流路65a内の空気を吸引する。
【0042】
これによって第1の水封部4aに確実にサイホン作用を生じ、第1の水封部4a内の汚物は、便器本体1の便器排水口2d、案内管62、接続管本体65に至り、床排水口70aから床排水管70に排出されることとなる。
【実施例2】
【0043】
実施例2の洋風水洗式便器は便器固定装置の排水接続ソケットを変更したものである。図6に示すように、この排水接続ソケット72は支持部71dを有していない。他の構成は実施例1の排水接続ソケット71と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0044】
この排水接続ソケット72により通常の接続管を接続することが可能である。なお、この排水接続ソケット72によって実施例1のようなとぐろを巻いた接続管本体65を接続することも可能ではある。他の作用効果は実施例1と同様である。
【0045】
以上において、本発明を実施例1、2に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
【0046】
例えば、内部が下り傾斜する案内流路を便器本体が有していても良い。この場合、案内流路の下流が便器排水口となる。
【0047】
また、便鉢の下端に便器排水口を設け、上昇流路を便器本体とは別体の配管によって構成することも可能である。この場合、本発明の便器固定装置にその配管を接続することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は水洗式便器に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】実施例1の洋風水洗式便器の一部模式の断面図である。
【図2】実施例1の洋風水洗式便器の要部斜視図である。
【図3】実施例1の便器固定装置の分解斜視図である。
【図4】実施例1の便器固定装置に係り、要部拡大斜視図である。
【図5】実施例1の便器固定装置の斜視図である。
【図6】実施例2の便器固定装置の斜視図である。
【符号の説明】
【0050】
1…便器本体
F…床面
80…便器固定部材
2…便鉢
4a…水封部
2d…便器排水口
70…床排水管
70a…床排水口
65a…排水流路
60…床排水接続部材
1b…貫通孔
82…ボルト(便器固定具)
80e…第1固定片
71f…第2固定片
81…ビス(床固定具)
2a…流入口
2b…上昇流路
62…案内管、65…接続管本体(排水接続管)
71、72…排水接続ソケット
80a…脚部
80c…固定部
71c…接続口
71e…接続部
71i…係止凹部
80h…係止凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器本体を据え付ける床面に固定される便器固定部材と、
該便器本体の便鉢に形成された水封部に連通する便器排水口と、該床面から立ち上げられた床排水管に形成された床排水口とを接続し、該床面に固定される床排水接続部材と、
該便器本体に設けられた貫通孔に挿通され、該貫通孔の周縁に係止するとともに該便器本体と該便器固定部材とを固定する便器固定具とを備え、
前記便器固定部材には、前記床面と当接する第1固定片が形成され、
前記床排水接続部材には、該床面と当接する第2固定片が形成され、
該第1固定片及び該第2固定片を同時に該床面に固定する床固定具をさらに備えていることを特徴とする便器固定装置。
【請求項2】
前記便器本体は、前記便鉢の下端に形成された流入口から、設置時に該流入口より高い位置の前記便器排水口まで延びる上昇流路を有し、
前記床排水接続部材は、前記床面に固定され、前記床排水口と整合する接続部を有する排水接続ソケットと、該便器排水口と該排水接続ソケットとを接続する排水接続管とからなる請求項1記載の便器固定装置。
【請求項3】
前記便器固定部材は、設置時に左右で下方から上方に延びる脚部と、両該脚部を連結し、前記便器固定具により前記便器本体と固定される固定部とを有し、
各該脚部から前記第1固定片が後方向に延出して形成され、
前記排水接続ソケットは、前記接続部に形成され、前記床排水口と連通可能に前記排水接続管を嵌合する接続口と、該接続部から延出する2片の前記第2固定片とを有している請求項2記載の便器固定装置。
【請求項4】
前記第1固定片と前記第2固定片とは互いに嵌め合わせ可能に形成されている請求項1乃至3のいずれか1項記載の便器固定装置。
【請求項5】
前記第1固定片及び前記第2固定片の一方には係止凹部が形成され、該第1固定片及び該第2固定片の他方には該係止凹部と嵌合する係止凸部が形成されている請求項4記載の便器固定装置。
【請求項6】
前記係止凹部及び前記係止凸部は嵌合状態が一通りに制限されている請求項5記載の便器固定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−274565(P2008−274565A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−116137(P2007−116137)
【出願日】平成19年4月25日(2007.4.25)
【出願人】(000000479)株式会社INAX (1,429)
【Fターム(参考)】