説明

便器洗浄装置及び便器洗浄システム

【課題】 既存の各種のロータンクに共通的に設置可能で見栄えよく配線コードを引き回せる便器洗浄装置及び便器洗浄システムを提供する。
【解決手段】 ロータンクに取り付ける便器洗浄装置であって、モータと、モータの出力を減速する減速手段を収容した筺体と、筺体の表面から突出し、手動による駆動力を入力する入力軸と、筺体の裏面から突出し、前記入力軸及び減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、前記裏面上において凹状に窪んだ配線コード取り回し部と、配線コード取り回し部の底部に設けられた配線コード貫通部と、配線コード貫通部から引き出された配線コードと、前記裏面上において配線コード取り回し部から筺体の側面に向けて設けられ配線コードを収容する溝状の第1の配線コード整線部と、前記裏面上において配線コード取り回し部から第2の側面に向けて設けられ配線コードを収容する溝状の第2の配線コード整線部と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器洗浄装置及び便器洗浄システムに関し、より詳細には、水洗便器のロータンクに取り付けて、電動により排水弁の開閉を制御してロータンクから水洗便器に洗浄水を供給可能とした便器洗浄装置及び便器洗浄システムに関する。
【背景技術】
【0002】
手動及び電動のいずれにても水洗便器に洗浄水を供給可能とした便器洗浄装置として、いわゆる「外付け式」の装置が開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。 図20は、このような外付け式の便器洗浄装置を取り付けた水洗便器システムを表す。
【0003】
また、図21は、その取り付け部の断面構造を表す模式図である。
すなわち、水洗便器300にはロータンク200が付設され、このロータンクの手動操作ハンドル100の取り付け位置の外壁部に便器洗浄装置10が設置されている。
その内部は、図21に例示した如くであり、ケーシング50の中にはモータ54が内蔵され、その出力軸56に接続されたギア58から、中間ギア60、62、64、66を介して引き上げロッド44に固定されたギア52に駆動力が伝達される。引き上げロッド44の回転に伴い、その先端に接続された鎖42を介して排水弁38が引き上げられて排出口36から洗浄水が便器300に排出される。
また、引き上げロッド44は、手動操作ハンドル100にも連結され、ハンドル100の手動操作によっても洗浄水の排出が可能とされている。
【0004】
便器洗浄装置10のモータ54には、配線コード76を介して駆動電力が供給される。図20に例示したシステムの場合、配線コード76は、便座400の後方に内蔵された制御部26に接続される。また、便座400の後方には、ノズル22から温水を噴射することにより人体臀部などを洗浄する人体洗浄装置24などを併設してもよい。
【0005】
便器洗浄装置10及び人体洗浄装置24の動作は、例えば、トイレの壁面に設置されたリモコン510により遠隔操作により実施してもよい。
【特許文献1】特開昭60−55136号公報
【特許文献2】特開平9−195356号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
すでに市場には、各種のロータンクが出回っている。これらのできるだけ多くの機種に適合でき、取り付けも容易な便器洗浄装置が実現できれば、ユーザは、ロータンクを買い換えることなく電動洗浄の恩恵に浴することができる。
【0007】
図22は、既存のロータンクの形態のいくつかを例示する模式図である。すなわち、同図(a)に表したものは、ロータンク200の正面左側に操作ハンドル100が設けられた、いわゆる「前ハンドル型」のロータンクである。また、図22(b)に表したものは、ロータンク200の向かって右側側面に操作ハンドル100が設けられた、いわゆる「右ハンドル型」のロータンクである。一方、図22(c)に表したものは、トイレ室のコーナーに配置可能な、いわゆる「隅付き型」のロータンクである。
【0008】
これらの具体例からも分かるように、ロータンクの外形状とその操作ハンドル100の取り付け位置には、各種の形式が存在する。そして、これら各種のロータンクに外付け式の便器洗浄装置10を取り付ける場合、便器洗浄装置の引き上げロッド44の回転角度範囲は予め決められているので、便器洗浄装置の取り付け角度も固定される。すると、便器洗浄装置10を制御部26に接続する配線コード76の処理が問題となる。
【0009】
図23及び図24は、外付け式の便器洗浄装置から配線コード76を引き回す態様を例示する模式図である。
例えば、便器洗浄装置10の下側面から配線コードを引き出すこととした場合、図23(a)及び(b)に表したように、ロータンク200の外壁に延在する配線コード76が目立ちやすく見栄えが悪い。
これに対して、例えば、便器洗浄装置10の右側面から配線コード76を引き出すこととした場合、図24(a)に表したように、「右ハンドル型」のロータンクの場合には配線コード76が目立ちにくくなる。ところが、この場合でも、図24(b)に表したように操作ハンドル100が左側に寄った「前ハンドル型」のロータンクに取り付けると、タンクの正面外壁を配線コード76が延在することとなり見栄えが悪い。
【0010】
従って、これら多種多様な既存のロータンクに共通的に設置でき、見栄えよく配線コードを引き回しするためには、便器洗浄装置からの配線コードの引き出し構造などに関して新規な工夫が必要とされる。
【0011】
本発明はかかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、既存の各種のロータンクに共通的に設置可能で見栄えよく配線コードを引き回せる便器洗浄装置及び便器洗浄システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の一態様によれば、
排水弁を有するロータンクに取り付け可能であって出力軸を介して前記排水弁を引き上げる便器洗浄装置であって、
モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
前記筺体の第1の主面から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
前記筺体の第2の主面から突出し、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
前記第2の主面上において凹状に窪んだ配線コード取り回し部と、
前記配線コード取り回し部の底部に設けられた配線コード貫通部と、
前記配線コード貫通部から引き出された配線コードと、
前記第2の主面上において前記配線コード取り回し部から前記筺体の第1の側面に向けて設けられ前記配線コードを収容可能な溝状の第1の配線コード整線部と、
前記第2の主面上において前記配線コード取り回し部から前記筺体の第1の側面とは異なる第2の側面に向けて設けられ前記配線コードを収容可能な溝状の第2の配線コード整線部と、
を備えたことを特徴とする便器洗浄装置が提供される。
【0013】
上記構成によれば、第1及び第2の配線コード整線部のいずれかを介して配線コードを異なる方向に引き出すことができる。その結果として、ロータンクに取り付けた状態において、見栄えよく配線コードを引き回すことができる。
【0014】
ここで、前記配線コード整線部の開口端から突出し内部に収容される配線コードを固定する整線リブをさらに備えたものとすれば、配線コード整線部に収容された配線コードの脱落を防止できる。
また、前記第1及び第2の配線コード整線部の前記側面における終端部の外壁面は、その周囲の側面の部分と連続的に形成され、且つ前記終端部の厚みは、その周囲の側面の部分よりも肉薄に形成されてなるものとすれば、施工時に配線コードを圧接したり、あるいはドライバやカッターまたは手爪などで容易に破壊削除して配線コード位置決め穴を形成できる。
また、前記第1及び第2の配線コード整線部は、前記側面から前記配線コードを引き出すための配線コード位置決め穴を有するものとすれば、そのまま配線コードを外部に引き出すことができる。
また、前記第1及び第2の配線コード整線部の少なくともいずれかに埋め込み可能とされ、前記配線コード位置決め穴を塞ぐプラグをさらに備えたものとすれば、配線コードを収容しない配線コード整線部に埋め込むことにより、配線コード位置決め穴を塞ぐことができ、外観がすっきりして見栄えがよくなるとともに、水分や湿気の侵入も防ぐことができる。
【0015】
一方、本発明の他の一態様によれば、
排水弁を有するロータンクに取り付け可能であって出力軸を介して前記排水弁を引き上げる便器洗浄装置であって、
モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
前記筺体の第1の主面から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
前記筺体の第2の主面から突出し、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
前記第2の主面上に設けられた配線コード貫通部と、
前記配線コード貫通部から引き出された配線コードと、
前記配線コード貫通部を覆うように設けられる中空の整線部材であって、前記中空内に引き出された前記配線を外側に引き出すための複数の配線コード位置決め穴を有する整線部材と、
を備えたことを特徴とする便器洗浄装置が提供される。
【0016】
上記構成によれば、ロータンクに取り付けた状態において、配線部材に設けられた複数の配線コード位置決め穴のうちの最も適したものから配線コードを引き出すことにより、見栄えよく配線コードを引き回すことができる。
【0017】
また一方、本発明の他の一態様によれば、
排水弁を有するロータンクに取り付け可能であって出力軸を介して前記排水弁を引き上げる便器洗浄装置であって、
モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
前記筺体の第1の主面から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
前記筺体の第2の主面から突出し、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
前記筺体の第1の側面に設けられた配線コード差し込み用コネクタと、
前記筺体の第2の側面に設けられた配線コード差し込み用コネクタと、
を備えたことを特徴とする便器洗浄装置が提供される。
【0018】
上記構成によれば、ロータンクに取り付けた状態において、第1及び第2の配線コード差し込み用コネクタのうちで適したものに配線コードを差し込んで接続することにより、見栄えよく配線コードを引き回すことができる。
【0019】
また一方、本発明の他の一態様によれば、
排水弁を有するロータンクに取り付け可能であって出力軸を介して前記排水弁を引き上げる便器洗浄装置であって、
モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
前記筺体の第1の主面から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
前記第2の主面上に設けられた多角形柱状の突出基部であって、その複数の側面のそれぞれに接続端子が設けられた多角形柱状の突出基部と、
前記突出基部から突出し、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
前記突出基部を挿入可能な貫通穴と、前記貫通穴の内壁面に露出した端子と、前記端子に接続された配線コードと、を有し、前記貫通穴に前記突出基部を挿入した状態において、前記接続端子のいずれかと前記端子とが接触可能とされたコネクタケースと、
を備えたことを特徴とする便器洗浄装置が提供される。
【0020】
上記構成によれば、ロータンクに取り付けた状態において、複数の接続端子のうちの最適なものと端子とを接続させることにより、見栄えよく配線コードを引き回すことができる。
【0021】
また一方、本発明の他の一態様によれば、
排水弁を有するロータンクに取り付け可能であって出力軸を介して前記排水弁を引き上げる便器洗浄装置であって、
モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
前記筺体の第1の主面から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
前記筺体の第2の主面から突出した多角形柱状の突出基部と、
前記突出基部から突出し、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
前記筺体の側面に設けられた配線コード貫通部と、
前記配線コード貫通部から引き出された配線コードと、
を備え、
前記第1の主面に対して平行な前記入力軸の断面形状と、前記第2の主面に対して平行な前記突出基部の断面形状と、前記第2の主面に対して平行な前記出力軸の断面のいずれもが90°を単位する回転対称であることを特徴とする便器洗浄装置が提供される。
【0022】
上記構成によれば、筺体を90°ずつ回転させて取り付け可能とすることにより、配線コードを最適な方向に引き出すことができる。この時、入力軸に接続される操作ハンドルと出力軸に接続される引き上げロッドは、筺体の取り付け角度に応じて適宜回転させて固定でき、本来の取り付け方向を維持できる。
【0023】
一方、本発明の便器洗浄システムは、上記いずれかの便器洗浄装置と、前記便器洗浄装置の動作を制御する制御信号を前記配線コードを介して供給する制御部と、を備えたことを特徴とする。上記構成によれば、既存の各種のロータンクに共通的に設置可能で見栄えよく配線コードを引き回せる便器洗浄システムを提供できる。
【0024】
また、前記制御部が便座に付設されたものすれば、独立した制御部を手洗い室の中に設置する必要がなくなり、コンパクト且つ見栄えよく、また配線の引き回しなども不要な便器洗浄システムを実現できる。
【0025】
また、前記便座は、使用者の局部を水または温水により洗浄する局部洗浄装置も有するものとすれば、局部洗浄装置と電源部などを共有でき、同時に、局部洗浄機能も付加された高機能の自動便器システムが実現できる。
【発明の効果】
【0026】
以上詳述したように、本発明によれば、既存の各種のロータンクに共通的に設置可能で見栄えよく配線コードを引き回せる便器洗浄装置を低コストで提供できる。その結果として、ユーザは、ロータンクを買い換えることなく低コストで電動洗浄の恩恵に浴することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を説明する。
図1は、本発明の第1の具体例の便器洗浄装置をその裏面側から眺めた斜視図である。すなわち、同図は、便器洗浄装置10をロータンクに対する取り付け面の側から眺めた模式図である。
また、図2は、この便器洗浄装置10をロータンク200に取り付けた状態を表す断面図である。
【0028】
すなわち、本具体例の便器洗浄装置10は、「外付け式」の装置である。本体ケース(筺体)50の表面側には操作ハンドル100が取り付けられ、ケース裏面側には引き上げロッド44を差込み保持する螺合部30が突出している。この螺合部30には、 螺旋溝が形成されている。図2に表したように、ロータンク200の側壁に設けられた取り付け穴202を貫通させた螺合部30にナット92を係合させることにより固定される。引き上げロッド44の先端は、図21に関して前述したように鎖を介してロータンク200の排水弁に接続され、引き上げロッド44が手動または電動で回転すると排水弁を引き上げて洗浄水が排出される。
【0029】
そして、図1に表したように、本体ケース50の裏面には螺合部30を取り囲み凹状に窪んだ配線コード取り回し部71が形成され、その底部に設けられた配線コード貫通部70から配線コード76が引き出されている。また、配線コード取り回し部71から本体ケース50の側面に向けて、溝状の配線コード整線部72が配設されている。図1の具体例の場合、略環状の配線コード取り回し部71から、上下左右の四方の側面に向けて4つの配線コード整線部72が設けられている。
【0030】
図3は、配線コード整線部72の一部を拡大した斜視図である。
また、図4は、配線コード整線部72の終端部の付近をケース裏面側から眺めた平面図である。
【0031】
溝状の配線コード整線部72の開口端には、整線リブ73が溝の幅方向に突出して設けられ、その中に収容される配線コード76を固定できるようにされている。そして、溝状の配線コード整線部72は、本体ケース50の側面において終端している。その終端部51は、本体ケース50の外側壁と一体的な連続面を構成している。ただし、終端部51の厚みは、その周囲のケース外側壁の厚みよりも薄く形成され、容易に削除可能とされている。
【0032】
図1に表した具体例の場合、向かって左側に設けられた配線コード貫通部70から引き出された配線コード76は、配線コード取り回し部71に沿って引き上げロッド44の反対側まで引き回され、向かって右側の配線コード整線部72に埋設され、本体ケース50の右側側面から外部に引き出されている。この時、配線コード76が引き出される終端部51は削除され、本体ケース50の側面に、配線コード位置決め穴74が形成される。本体ケース50の材質としては、プラスチックやその他各種の樹脂などを用いることができる。そして、終端部51を肉薄に形成すれば、例えば、配線コード76を圧接することにより容易に破壊して配線コード位置決め穴74を形成できる。あるいは、ドライバやカッター、施工者の手爪などにより終端部51を削除して配線コード位置決め穴74を形成してもよい。
図1の具体例の場合、配線コード76が引き出されない上下及び左側の3箇所の終端部51は、本体ケース50の側壁と一体連続的な外壁面を構成している。このようにすれば、すっきりとした外観を維持でき、水分や湿気の侵入も抑止できる。
【0033】
図5は、本具体例の便器洗浄装置をロータンク200に取り付けた状態を例示する斜視図である。
すなわち、本具体例においては、配線コード76を便器洗浄装置10の上下左右のいずれの側面から引き出すことも可能である。従って、図5(a)に例示した「右ハンドル型」のロータンク200の場合には、正面から見て裏側に配線コード76を引き出すことにより、外観をすっきりとさせ見栄えよくできる。
一方、図5(b)に例示したように左側に偏ってハンドルが設けられた「前ハンドル型」のロータンク200に取り付ける場合には、便器洗浄装置10の向かって左側から配線コード76を引き出すことにより、配線コード76が目立たず外観をすっきりさせることができる。
また一方、図5(c)に例示した如く、便器洗浄装置10から下向きに配線コード76を引き出すこともでき、あるいは、これとは逆に上向きに引き出すことも可能である。
【0034】
以上説明したように、本具体例によれば、配線コード76を最適な方向に引き出すことができ、外観をすっきりとさせ見栄えよくできる。また、配線コード76の引き出し方向に応じて複数の機種を製造する必要がなくなるので、製造コストも下げることができる。
【0035】
次に、本発明の便器洗浄システムの望ましい実施の形態について説明する。
【0036】
図6は、本発明の実施の形態にかかる便器洗浄システムを例示する模式図である。
図7は、便器洗浄装置10と便座400との接続を例示する模式図である。
【0037】
便器洗浄装置10は、ロータンク200の側面に取り付けられ、ロータンク200の裏面側に配線コード76が目立たないように引き出されている。配線コード76は、固定具98により適宜固定され、ロータンク200の裏面側に引き回される。
【0038】
一方、便器300の上に便座400が設けられ、便座400の後方には制御部(図示せず)が内蔵されて、便座400の背面に接続口402が設けられている。配線コード76の先端に設けられたコネクタ78は、接続口402に接続される。
【0039】
便座400には、操作部が設けられ、例えば、DC24ボルトの駆動信号を適宜供給することより、便器洗浄装置10の動作を制御することができる。
【0040】
つまり、使用者は、ロータンク200に設けられた操作ハンドル100を操作することなく、便座400に設けられた手元スイッチを操作することによって洗浄水を便器に流すことができ、便利である。
【0041】
また、便座400に人感センサを設け、例えば、使用者が近づいた時、または便座400に着座した時に、予備洗浄水を流すように便器洗浄装置10を動作させることができる。つまり、便器300が使用される前に、予備洗浄水を流してそのボウル面を濡らした状態とすることにより、汚物などの付着を抑制することができ清潔である。
【0042】
また一方、人感センサにより、使用者が離れた時、または便座400から立ち上がった時に、自動的に洗浄水を便器300に流すように便器洗浄装置10を動作させることもできる。このようにすれば、いわゆる「自動洗浄」が可能であり、お年寄りや身体障害者あるいは子供などに対しても使い勝手のよい便器洗浄システムが実現できる。
【0043】
またさらに、このような便座に、いわゆる局部洗浄装置を組み合わせることもできる。すなわち、便座400に腰掛けた使用者の臀部などを水(温水)により洗浄する装置を組み込むことより、さらに高機能で使い勝手に優れた便器洗浄システムが実現される。この場合、例えば局部洗浄の終了に対応して洗浄水を流すように便器洗浄装置10を動作させることもできる。
【0044】
また、本発明の便器洗浄システムにおいては、リモートコントロールにより操作することもできる。
図8は、このような用途に用いることができるリモートコントロール装置を例示する模式図である。このリモートコントロール装置510は、例えば、便座400に内蔵された制御部に操作信号を適宜送信し、便器洗浄装置10を動作させることができる。また、便座400に組み込まれた局部洗浄装置の動作も併せて制御可能としてもよい。さらにまた、このリモートコントロール装置510に人感センサを組み込んで、前述の如く予備洗浄水を流したり、自動洗浄を実行させることもできる。
【0045】
このようなリモートコントロール装置510を手洗い室の壁面などに適宜設けておけば、使用者は、手元で各種の操作を実行でき、非常に使い勝手のよい便器洗浄システムが実現できる。
【0046】
そして、本発明によれば、便器洗浄装置10からの配線コード76の引き出し方向を最適な方向に適宜選択可能とし、便器洗浄装置10をロータンク200に外付けした状態においても、配線コード76が目立たず外観をすっきりとさせ見栄えよくできる。さらに、水分や湿気の侵入も抑止でき、高い信頼性も得られる。なお、便器洗浄装置10としては、前述した第1具体例のものに限定されず、以下説明する第2乃至第7具体例の便器洗浄装置をはじめとして本発明の範囲に包含されるすべての便器洗浄装置を用いることができる。
【0047】
次に、本発明の便器洗浄装置10の他の具体例について説明する。
図9は、本発明の第2の具体例の便器洗浄装置をその裏面側から眺めた斜視図である。同図については、図1乃至図8に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例においては、上下左右四方に向けて配設された配線コード整線部72に終端部は設けられておらず、配線コード位置決め穴74が開口している。配線コード位置決め穴74がそれほど大きくない場合には、このように予め開口させて形成しても外観にそれほど影響を与えない。また、第1具体例に関して前述した終端部51を削除する手間が省けるという点では有利である。
【0048】
次に、本発明の第3の具体例として、配線コード位置決め穴74にプラグ75を挿入する便器洗浄装置について説明する。
図10は、本発明の第3の具体例の便器洗浄装置をその裏面側から眺めた斜視図である。 また、図11は、本具体例の便器洗浄装置の要部を表す一部拡大図である。すなわち、同図は、配線コード整線部72の端部をケース裏面側から眺めた平面図である。
【0049】
本具体例においても、第2具体例と同様に、配線コード整線部72に終端部51は設けられず、配線コード位置決め穴74が開口している。そして、図10及び図11(a)に表したように、配線コード位置決め穴74を介して配線コード76を外部に引き出すことができる。一方、配線コード76を通さない時には、図10及び図11(b)に表したように、配線コード位置決め穴74にプラグ75を挿入することにより、外観をすっきりさせ、湿気や水分などの侵入も抑制できる。
【0050】
プラグ75の材料としては、例えば、プラスチックやその他各種の樹脂など、本体ケース50と同質の材料でもよく、あるいはゴムなど比較的軟質の材料としてもよい。本体ケース50と同一の材料とした場合には、外観的に均一となり、見栄えがよい。ゴムなどの軟質な材料により形成した場合には、着脱が容易であり且つ封止性にも優れる。
【0051】
次に、本発明の第4の具体例の便器洗浄装置について説明する。
図12は、本発明の第4の便器洗浄装置を表す斜視組立図である。
また、図13は、この便器洗浄装置をロータンクに取り付けた状態を表す断面図である。
【0052】
本具体例についても、図1乃至図11に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0053】
本具体例においては、本体ケース50の裏面側に整線部材77が配設される。整線部材77は、一面が開放された中空筺状をなし、その開放面に対向した主面には、略四角形の開口79が設けられている。また、整線部材77の四方の側面には、配線コード76を通すための配線コード位置決め穴74が設けられている。ロータンク200への取り付けに際しては、本体ケース50の裏面側に突出する四角柱状の突出基部32を整線部材77の開口79に貫通させ、整線部材77をロータンク200の外壁と本体ケース50との間に挟持した状態で、螺合部30にナット92を嵌合させ固定する。
【0054】
本体ケース50の裏面の突出基部32の近傍には、配線コード貫通部70が設けられ、配線コード76が引き出されている。この配線コード76は、整線部材77の内部中空空間において適宜引き回され、所定の方向において配線コード位置決め穴74を介して外側に引き出される。
【0055】
本具体例によれば、中空の整線部材77の中で配線コード76を適宜引き回し、四方に開口した配線コード位置決め穴74のうちの最適の位置のものから配線コード76を外側に引き出すことができる。また、整線部材77の外寸は、本体ケース50の外寸よりも小さくすることができ、図13に表した取り付け状態からも分かるように、配線コード76を通さない状態での配線コード位置決め穴74がそれほど目立たない。つまり、外観を比較的すっきりとしつつ、配線コード76を最適な方向に引き出すことができる。
【0056】
なお、本体ケース50に設けられた突出基部32が略正方形柱状である場合には、整線部材77の開口79も略正方形状とし、90度単位で回転可能となる。この場合には、整線部材77の一側面のみに配線コード位置決め穴74を開口し、配線コード76を引き出したい方向に整線部材77を回転させて固定することができる。このようにすれば、配線コード76が引き出されない方向には配線コード位置決め穴74が開口せず、外観をさらにすっきりさせ、湿気や水分の侵入を抑制できる。
【0057】
次に、本発明の第5の具体例の便器洗浄装置について説明する。
図14は、本発明の第5の便器洗浄装置を表す斜視組立図である。
また、図15は、この便器洗浄装置をロータンクに取り付けた状態を表す断面図である。
【0058】
本具体例においては、本体ケース50の複数の側面にコネクタ81が設けられている。これらコネクタ81は、本体ケース50に内蔵されるモータ用の制御基板55あるいはモータ54に直接、接続されている。また、配線コード76の先端にはピンジャック80が設けられている。便器洗浄装置10をロータンク200に取り付けた状態において、複数のコネクタ81のうちで、最適な方向に設けられたコネクタ81にピンジャック80を差し込むことにより、配線コード76を引き出すことができる。このようにすれば、配線コード76が目立たず外観をすっきりさせることができる。
【0059】
次に、本発明の第6の具体例の便器洗浄装置について説明する。
図16は、本発明の第6の便器洗浄装置を表す斜視組立図である。
また、図17は、この便器洗浄装置をロータンクに取り付けた状態を表す断面図である。
【0060】
本具体例においては、配線コード76の先端にコネクタケース82が接続されている。コネクタケース82は、略四角形の貫通穴83を有する枠状体であり、本体ケース50の突出基部32に挿入される。コネクタケース82の貫通穴83の内壁面には配線コード76に接続された端子84が設けられている。
一方、本体ケース50の突出基部32の複数の側面には、それぞれ端子85が設けられている。これら端子85は、本体ケース50に内蔵されたモータの制御基板55あるいはモータ54に直接、接続されている。
【0061】
コネクタケース82を突出基部32に挿入すると、その端子84が突出基部32の端子85と接触し配線コード76の電気的な接続がなされる。コネクタケース82を突出基部32に挿入する際の向きにより、配線コード76を最適な方向に引き出し、端子84、85を介して電気的な接続を達成できる。
【0062】
本具体例の場合、配線コード76が引き出されない側面には位置決め穴などが設けられないので、外観をすっきりとさせ、水分や湿気の侵入も抑止できる。また、コネクタケース82を突出基部32に挿入してロータンクに取り付けた状態においては、端子84、85なども露出しないので、ショートなどの心配もなく、安全性も確保できる。
【0063】
次に、本発明の第7の具体例の便器洗浄装置について説明する。
図18及び図19は、本発明の第7の便器洗浄装置を表す斜視組立図である。すなわち、図18は、本具体例の便器洗浄装置10を引き上げロッド44の側から眺めた組立図であり、図19は、操作ハンドル100の側から眺めた組み立て図である。
【0064】
本具体例においては、ロータンクに対する便器洗浄装置10の取り付け角度が可変にされている。すなわち、本体ケース50の表面側には入力軸68が突出し、一方、裏面側には出力軸69が突出している。入力軸68には、ストッパ102がネジ103により固定され、このストッパに操作ハンドル100を圧入して固定可能とされている。一方、出力軸69の先端には、十字形状の嵌合凹部69Aが設けられている。そして、引き上げロッド44の根元には、この嵌合凹部69Aに適合し挿入可能な十字形状の嵌合凸部44Aが設けられている。嵌合凸部44Aを嵌合凹部69Aに挿入し、ピン86をはめ込むことにより、引き上げロッド44を出力軸69に固定できる。
また、配線コード76は、本体ケース50の一側面から引き出されている。
【0065】
この便器洗浄装置10は、図2などに関して前述したように、ロータンク200の壁面に設けられた取り付け穴202に突出基部32を挿入して螺合部30にナットを嵌合させて固定する。この時、ロータンクの取り付け穴202と、突出基部32は、それぞれ略正方形状であり、90°を単位とする回転対称である。つまり、便器洗浄装置10を90度ずつ回転させて取り付けることができる。従って、図5(a)〜(c)に例示した如く、配線コード76の引き出し方向を上下左右のいずれかに自由に変えることができ、配線コード76が目立たず見栄えよく取り付けることができる。
【0066】
またこの時、入力軸68も略正方形状、すなわち、90°を単位とする回転対称であるので、本体ケース50の取り付け角度に応じて、ストッパ102を90度ずつ適宜回転させてネジ103により固定できる。つまり、本体ケース50の取り付け角度を変えても、操作ハンドル100は本来必要とされる方向に取り付けることができる。
【0067】
同様に、出力軸の嵌合凹部69Aも略十字形状、すなわち、90°を単位とする回転対称であるので、本体ケース50の取り付け角度に応じて、引き上げロッド44を90度ずつ適宜回転させ嵌合凸部44Aを嵌合凹部69Aに挿入固定できる。つまり、本体ケース50の取り付け角度を変えても、引き上げロッド44は、本来必要とされる方向に取り付けることができる。
【0068】
以上説明したように、本具体例によれば、本体ケース50を90度ずつ回転させて取り付け可能とすることにより、配線コード76を最適な方向に引き出すことができる。この時、操作ハンドル100と引き上げロッド44は、本体ケース50の取り付け角度に応じて適宜回転させて固定でき、本来の取り付け方向を維持できる。
【0069】
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
すなわち、本発明の便器洗浄装置及び便器洗浄システムを構成する要素について当業者が設計変更を加えたものであっても、本発明の要旨を備えたものであれば、本発明の範囲に包含される。
【0070】
例えば、便器洗浄装置10の外形状、サイズ、内蔵するモータやギアなどの数やそれらの減速比、あるいはこれらの配置関係などについては、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の要旨を含む限り本発明の範囲に包含される。
また、便器洗浄システムを構成する制御部、操作部やリモコンなどの形状や構造あるいはそれらの配置関係についても、当業者が適宜設計変更を加えたものも本発明の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1の具体例の便器洗浄装置をその裏面側から眺めた斜視図である。
【図2】第1具体例の便器洗浄装置10をロータンク200に取り付けた状態を表す断面図である。
【図3】配線コード整線部72の一部を拡大した斜視図である。
【図4】配線コード整線部72の終端部の付近をケース裏面側から眺めた平面図である。
【図5】第1具体例の便器洗浄装置をロータンクに取り付けた状態を例示する斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかる便器洗浄システムを例示する模式図である。
【図7】便器洗浄装置10と便座400との接続を例示する模式図である。
【図8】リモートコントロール装置を例示する模式図である。
【図9】本発明の第2の具体例の便器洗浄装置をその裏面側から眺めた斜視図である。
【図10】本発明の第3の具体例の便器洗浄装置をその裏面側から眺めた斜視図である。
【図11】第3具体例の便器洗浄装置の要部を表す一部拡大図である。
【図12】本発明の第4の便器洗浄装置を表す斜視組立図である。
【図13】第4具体例の便器洗浄装置をロータンクに取り付けた状態を表す断面図である。
【図14】本発明の第5の便器洗浄装置を表す斜視組立図である。
【図15】第5具体例の便器洗浄装置をロータンクに取り付けた状態を表す断面図である。
【図16】本発明の第6の便器洗浄装置を表す斜視組立図である。
【図17】第6具体例の便器洗浄装置をロータンクに取り付けた状態を表す断面図である。
【図18】本発明の第7の便器洗浄装置を表す斜視組立図である。
【図19】本発明の第7の便器洗浄装置を表す斜視組立図である。
【図20】外付け式の便器洗浄装置を取り付けた水洗便器システムを表す。
【図21】取り付け部の断面構造を表す模式図である。
【図22】既存のロータンクの形態のいくつかを例示する模式図である。
【図23】外付け式の便器洗浄装置から配線コード76を引き回す態様を例示する模式図である。
【図24】外付け式の便器洗浄装置から配線コード76を引き回す態様を例示する模式図である。
【符号の説明】
【0072】
10 便器洗浄装置
22 ノズル
24 人体洗浄装置
26 制御部
30 螺合部
32 突出基部
36 排出口
38 排水弁
42 鎖
44 引き上げロッド
44A 嵌合凸部
50 本体ケース(ケーシング)
51 終端部
52 ギア
54 モータ
55 制御基板
56 出力軸
58 ギア
60〜66 中間ギア
68 入力軸
69 出力軸
69A 嵌合凹部
70 配線コード貫通部
71 配線コード取り回し部
72 配線コード整線部
73 整線リブ
74 配線コード位置決め穴
75 プラグ
76 配線コード
77 整線部材
78 コネクタ
79 開口
80 ピンジャック
81 コネクタ
82 コネクタケース
83 貫通穴
84 端子
85 端子
86 ピン
92 ナット
98 固定具
100 手動操作ハンドル
102 ストッパ
103 ネジ
200 ロータンク
202 取り付け穴
300 水洗便器
400 便座
402 接続口
510 リモコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排水弁を有するロータンクに取り付け可能であって出力軸を介して前記排水弁を引き上げる便器洗浄装置であって、
モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
前記筺体の第1の主面から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
前記筺体の第2の主面から突出し、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
前記第2の主面上において凹状に窪んだ配線コード取り回し部と、
前記配線コード取り回し部の底部に設けられた配線コード貫通部と、
前記配線コード貫通部から引き出された配線コードと、
前記第2の主面上において前記配線コード取り回し部から前記筺体の第1の側面に向けて設けられ前記配線コードを収容可能な溝状の第1の配線コード整線部と、
前記第2の主面上において前記配線コード取り回し部から前記筺体の第1の側面とは異なる第2の側面に向けて設けられ前記配線コードを収容可能な溝状の第2の配線コード整線部と、
を備えたことを特徴とする便器洗浄装置。
【請求項2】
前記配線コード整線部の開口端から突出し内部に収容される配線コードを固定する整線リブをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の便器洗浄装置。
【請求項3】
前記第1及び第2の配線コード整線部の前記側面における終端部の外壁面は、その周囲の側面の部分と連続的に形成され、且つ前記終端部の厚みは、その周囲の側面の部分よりも肉薄に形成されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の便器洗浄装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の配線コード整線部は、前記側面から前記配線コードを引き出すための配線コード位置決め穴を有することを特徴とする請求項1または2に記載の便器洗浄装置。
【請求項5】
前記第1及び第2の配線コード整線部の少なくともいずれかに埋め込み可能とされ、前記配線コード位置決め穴を塞ぐプラグをさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の便器洗浄装置。
【請求項6】
排水弁を有するロータンクに取り付け可能であって出力軸を介して前記排水弁を引き上げる便器洗浄装置であって、
モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
前記筺体の第1の主面から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
前記筺体の第2の主面から突出し、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
前記第2の主面上に設けられた配線コード貫通部と、
前記配線コード貫通部から引き出された配線コードと、
前記配線コード貫通部を覆うように設けられる中空の整線部材であって、前記中空内に引き出された前記配線を外側に引き出すための複数の配線コード位置決め穴を有する整線部材と、
を備えたことを特徴とする便器洗浄装置。
【請求項7】
排水弁を有するロータンクに取り付け可能であって出力軸を介して前記排水弁を引き上げる便器洗浄装置であって、
モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
前記筺体の第1の主面から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
前記筺体の第2の主面から突出し、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
前記筺体の第1の側面に設けられた配線コード差し込み用コネクタと、
前記筺体の第2の側面に設けられた配線コード差し込み用コネクタと、
を備えたことを特徴とする便器洗浄装置。
【請求項8】
排水弁を有するロータンクに取り付け可能であって出力軸を介して前記排水弁を引き上げる便器洗浄装置であって、
モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
前記筺体の第1の主面から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
前記第2の主面上に設けられた多角形柱状の突出基部であって、その複数の側面のそれぞれに接続端子が設けられた多角形柱状の突出基部と、
前記突出基部から突出し、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
前記突出基部を挿入可能な貫通穴と、前記貫通穴の内壁面に露出した端子と、前記端子に接続された配線コードと、を有し、前記貫通穴に前記突出基部を挿入した状態において、前記接続端子のいずれかと前記端子とが接触可能とされたコネクタケースと、
を備えたことを特徴とする便器洗浄装置。
【請求項9】
排水弁を有するロータンクに取り付け可能であって出力軸を介して前記排水弁を引き上げる便器洗浄装置であって、
モータと前記モータの出力を減速する減速手段とを収容した筺体と、
前記筺体の第1の主面から突出し、手動による駆動力を入力可能とした入力軸と、
前記筺体の第2の主面から突出した多角形柱状の突出基部と、
前記突出基部から突出し、前記入力軸及び前記減速手段から回転駆動力を出力可能な出力軸と、
前記筺体の側面に設けられた配線コード貫通部と、
前記配線コード貫通部から引き出された配線コードと、
を備え、
前記第1の主面に対して平行な前記入力軸の断面形状と、前記第2の主面に対して平行な前記突出基部の断面形状と、前記第2の主面に対して平行な前記出力軸の断面のいずれもが90°を単位する回転対称であることを特徴とする便器洗浄装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1つに記載の便器洗浄装置と、
前記便器洗浄装置の動作を制御する制御信号を前記配線コードを介して供給する制御部と、
を備えたことを特徴とする便器洗浄システム。
【請求項11】
前記制御部が便座に付設されたことを特徴とする請求項10記載の便器洗浄システム。
【請求項12】
前記便座は、使用者の局部を水または温水により洗浄する局部洗浄装置も有することを特徴とする請求項11記載の便器洗浄システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2006−200192(P2006−200192A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−12035(P2005−12035)
【出願日】平成17年1月19日(2005.1.19)
【出願人】(000010087)東陶機器株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】