説明

便座、便座装置及びトイレ装置

【課題】座り心地がよく水分などの侵入も防止できる便座、便座装置及びこれを備えたトイレ装置を提供する。
【解決手段】底板と、前記底板と対向して設けられ、前記底板との間に空洞を形成する上板と、前記底板と前記上板との接合部において固定され、前記底板の端面に密着しつつ前記底板と前記上板との接合部から延出し、前記上板の上面を覆う表面層と、を備えたことを特徴とする便座が提供される。または、底板と、前記底板と対向して設けられた中板と、前記中板と対向して設けられ、前記中板との間に空洞を形成する上板と、前記底板と前記中板との接合部において固定され、前記底板の端面に密着しつつ前記底板と前記中板との接合部から延出し、前記上板の上面を覆う表面層と、を備えたことを特徴とする便座が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便座、便座装置及びトイレ装置に関し、より具体的には、樹脂などからなる上板の上に表面層を設けた便座、便座装置及びこれを備えたトイレ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
腰掛便器の便座は、単に使用者の体重を支えるだけでなく、より柔軟な素材によって座り心地を高めることが望ましい。また、冬場など環境温度が低い場合など、便座に冷感を感じることなく快適に着座できるためにも、その表面の素材は重要な役割を有する。これに対して、便座本体の上にクッション材を設け、その上に便座カバーを設けた構造が開示されている(特許文献1)。また、便座の表面に設けられる表面層を、便座の上板と底板との接合部付近で固定する便座が開示されている(特許文献2、3)。
【0003】
しかし、この構造の場合、クッション材は便座に被せるだけであり、クッション材と便座との隙間に汚れや水が浸入し、隙間が汚れてしまうおそれがある。また、汚水などが浸入した場合には、隙間から臭いが発生するおそれもある。
一方で、例えば便座を暖房するための熱源に温風を用いる場合、便座の内部に流通させる温風の漏れや熱の漏れを防いだり、あるいは、外部からの小水などの浸入を防ぎ、且つ、人体の着座に充分に耐えうる強度を満たす構造が必要である。
【0004】
これらの要求に対して、一体成形や接着法等によって、水分の侵入を防止する構造も考えられる。しかし、環境を保護する観点からは、リサイクル性も商品価値の重要な要素であり、複数の素材を用いても容易に分解可能であることが望ましい。
【特許文献1】実開昭59−44399号公報
【特許文献2】特開2005−152395号公報
【特許文献3】特開2005−102809号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、座り心地がよく水分などの侵入も防止できる便座、便座装置及びこれを備えたトイレ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、底板と、前記底板と対向して設けられ、前記底板との間に空洞を形成する上板と、前記底板と前記上板との接合部において固定され、前記底板の端面に密着しつつ前記底板と前記上板との接合部から延出し、前記上板の上面を覆う表面層と、を備えたことを特徴とする便座が提供される。
【0007】
また、本発明の他の一態様によれば、底板と、前記底板と対向して設けられた中板と、前記中板と対向して設けられ、前記中板との間に空洞を形成する上板と、前記底板と前記中板との接合部において固定され、前記底板の端面に密着しつつ前記底板と前記中板との接合部から延出し、前記上板の上面を覆う表面層と、を備えたことを特徴とする便座が提供される。
【0008】
また、本発明の他の一態様によれば、送風部と、前記送風部により送風される空気を加熱する加熱部と、前記加熱された空気を噴出する吹出口と、が設けられたケーシングと、前記ケーシングに対して回動自在且つ着脱自在に軸支された上記のいずれかの便座と、を備え、前記吹出口から噴出された前記空気は、前記便座の前記空洞に送出されることを特徴とする便座装置が提供される。
【0009】
また、本発明のさらに他の一態様によれば、便器と、前記便器の上に設けられた上記の便座装置と、を備えたことを特徴とするトイレ装置が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、座り心地がよく水分などの侵入も防止できる便座、便座装置及びこれを備えたトイレ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる便座400の組立図である。
また、図2は、本実施形態の便座400の斜視図及びその一部を切断した拡大斜視図である。
【0012】
本実施形態の便座400は、基部410と、その上に積層されるクッション部450と、表面層460と、を備える。ただし、クッション部450は必ずしも設けなくてもよい。基部410は、例えば、底板420と、上板430と、からなる。なお、後に詳述するように、基部410はこれら2つ以外の構成要素を含んでいてもよい。
【0013】
底板420と上板430とは、例えばネジ440により固定することができる。また、このネジ440の上をクッションゴム442により覆うと、図示しない便器に対して便座400をソフトに当接させることができるとともに、ネジ440を隠して見栄えがよくなる。また、底板420と上板430とを固定した状態において、基部410の中には、空洞412が設けられている。後に詳述するように、この空洞412は、例えば便座400を暖房するための温風の風路として利用することも可能である。
そして、表面層460は、基部410に対して、フック462により固定される。
【0014】
ここで、各要素を構成する材料について説明すると、まず、底板420と上板430は、便座400に座る使用者の体重を支える役割を有し、例えば、ポリプロピレンやABSなどの樹脂、アルミニウムや合金などの金属などにより形成することができる。
クッション部450は、便座400に座る使用者を軟らかく受け止めて体重を分散させることにより座り心地をよくする役割を有し、例えば、ポリエチレンやポリウレタンなどを用いた軟質の発泡樹脂や、空隙を有する繊維状の樹脂などにより形成することができる。また、その厚みは、例えば1〜10ミリメートル程度とすることができる。
【0015】
表面層460は、便座400に座る使用者に直接接触し、柔らかな座り心地を与えたり、低温下でのヒヤリ感を低減する役割を有する。また、表面層460は、内部への水分の侵入を防ぎ、汚れが付着しにくいものであることが望ましい。このためには、通気穴や間隙がない非通水性の表皮層を表面層460の最表面に設けることが望ましい。一例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)などからなるクッション層、ポリウレタンなどからなる中間層、フッ素系シリコン樹脂などからなる表面被覆層、をこの順に積層したものを用いることができる。また、その全体の厚みは、例えば、0.1〜数ミリメータ程度とすることができる。
また、表面層460を固定するフック462は、樹脂や金属などにより形成することができる。
【0016】
図3は、本実施形態の便座400の断面構造の具体例を表す模式図である。
また、図4は、その一部拡大図であり、(a)は基部410の一部断面図、(b)はクッション部450及び表面層460を取り付けた状態の一部断面図である。なお、図3以降の各図については、既出の図面と同様に要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0017】
本具体例においては、図3に表したように、底板420と上板430との間に、弾性体470が設けられている。弾性体470は、弾性力のある軟質の材料からなり、例えば、ポリエチレンやポリウレタンなどの発泡樹脂などにより形成することができる。なお、図4は、説明の便宜上、弾性体470を取り除いた状態を表す。
底板420の内周及び外周の両端部には、上方に突出した第1の凸壁422と、その外側において上方に突出した第2の凸壁424と、がそれぞれ設けられている。これら凸壁422、424は、いずれも、底板420の内周と外周に沿ってループ状に連続的に立設されている。
【0018】
一方、上板430の内周及び外周の両端部には、下方に突出した第3の凸壁432と、その外側において下方に突出した第4の凸壁434と、がそれぞれ設けられている。これら凸壁432、434も、上板430の内周と外周に沿ってループ状に連続的に立設されている。
【0019】
また、上板430には、柱状の支持部(ボス)438が設けられている。支持部438にはネジ穴が設けられ、底板420を貫通するネジ440により螺旋止め可能とされている。ネジ440を設ける位置は、例えば、図5に平面図として表したように、便座400の周方向に4箇所とし略均等な間隔で設けることができる。
底板420と上板430とを固定した状態において、その内周及び外周の両端部において、第3の凸壁432は、第1の凸壁422と第2の凸壁424との間に突出する。一方、第2の凸壁424と、第4の凸壁434と、は、所定の間隔をおいて対向し、それらの内壁面(空洞412に近い側面)が略同一面上にある。
【0020】
また、底板420と上板430とを固定した状態において、弾性体470は、第1の凸壁422とこれに対向する上板430の内部壁端面431との間に挟み込まれて潰された状態となる。こうすることにより、便座400の外側に対して空洞412を気密及び液密に維持することが可能となる。
【0021】
図3に表したように、表面層460は、その両端に固定された端面J字状のフック462を有する。フック462は、例えば、合成繊維などの糸状体463により表面層460に縫合して固定することができる。あるいは、表面層460とフック462とを溶着や接着剤により固定してもよい。この時、図示したように、表面層460の端部を内側に折り返すことにより、表面層460の端部を外部に露出させることなく、またフック462に対する接続部も外部から隠すことができる。
【0022】
図4(b)に表したように、便座400を組み立てた状態においては、表面層460は、底板420と上板430との接合部から外に向かって延出し、上板430を覆う。そして、表面層460は、端面が底板420の第2の凸壁424に近接して相対する上板430の第4の凸壁434によって底板420の端面421に密着し、隙間が殆どない状態とされている。
【0023】
また、フック462は、第1〜第4の凸壁422、424、432、434により保持された状態で固定される。具体的には、フック462は、第2及び第4の凸壁424、434と、第3の凸壁432と、の間に形成された空間436を延在し、第3の凸壁432の先端を回り込んで、第1及び第3の凸壁422、432の間に形成された空間にその先端が保持された状態となる。
【0024】
このようにフック462が固定された状態において、フック462に縫合(あるいは固定)された表面層460は、第4の凸壁434の先端面からその外側面に回り込み、上板430との間にクッション部450を挟持した状態で積層固定される。
【0025】
この時、表面層460と、底板420の端面421と、を密着させ、これらの間に隙間が生じないようにすることができる。つまり、表面層460の端部を底板420と上板430との間に挟持して固定することができる。こうすると、フック462を便座400の側面に露出させず隠すことができる。なお、表面層460と底板420とが密着した時に表面層460を傷めないように、底板420の端面421を、図4に表した如く丸みを帯びた曲面にするとよい。
【0026】
またさらに、底板420の側面427と、表面層460と、を略同一面とすることができる。つまり、完成した便座400の側面において、底板420と表面層460との境界部に大きな段差や隙間が生ずることがなく、見栄えがすっきりするとともに、ホコリや汚れの侵入や付着も防止でき、また拭き掃除をするときにも雑巾などが引っかかることがない。
【0027】
一方、第1〜第4の凸壁422、424、432、434により形成される間隙の空間にフック462が保持された状態で固定することにより、例えば表面層460を引っ張る外力が作用しても、フック462が外れることはない。
【0028】
また、第1〜第4の凸壁422、424、432、434により略J字状の間隙を形成し、この間隙に、断面が略J字状のフック462を挿入した状態で固定することにより、便座400の内部の空洞412を外部に対して気密及び液密に維持する効果が得られる。
【0029】
前述したように、底板420と上板430とを固定した状態において、弾性体470は、これらの間に挟み込まれて潰された状態となる。こうすることにより、便座400の外側に対して空洞412を気密及び液密に維持することが可能となる。
【0030】
このように、弾性体470及びフック462により液密や気密を保持することにより、例えば、便座400を暖房するための温風を空洞412に流した場合に、温風の漏れを防ぎ効率よく暖房することができる。またさらに、例えば便座400を水拭きする場合や、さらに便座400を取り外して水で丸洗いするような場合にも、空洞412への水の侵入を防止できる。その結果として、空洞412などに水分が侵入することによるカビや異臭の発生を防止できる。
【0031】
一方、便座400に使用者が座る場合のみならず、便座400の上に人が立ち上がった場合など、便座400に大きな負荷がかかることもある。このような場合でも、本実施形態によれば、ネジ440と支持部438により便座400の中央部において体重を支持するばかりでなく、便座400の内周側及び外周側の両端部において、弾性体470を介在した底板420及び上板430と、フック462を介在した第3の凸壁432及び底板420と、表面層460を介在した第4の凸壁434及び第2の凸壁424と、によりそれぞれ重量が分散して支持される。つまり、便座400に負荷される重量を中央の支持部438と、便座400の内周側及び外周側の両端部においてそれぞれ分散して支持することにより、機械的な強度を大幅に向上させることができる。
【0032】
さらに、便座400の内周及び外周のほぼ全体に亘りフック462をループ状にほぼ連続的に設け、このフック462により表面層460に適度な張力を与えて固定することにより、皺やたるみなどを発生させることなく、上板430の3次元的な立体形状にあわせてその表面に表面層460をきれいに張ることができる。
【0033】
図6及び図7は、本具体例の便座400の組立手順を例示する模式図である。
まず、図6(a)に表したように、表面層460にフック462を固定する。その方法としては、前述したように、糸状体463により縫合してもよく、または溶着や接着剤などにより固定してもよい。
次に、図6(b)に表したように、クッション部450を上板430の上に配置する。この際に、例えばテープや接着剤などで仮止めしてもよい。
【0034】
そして、図7(a)に表したように、表面層460を上板430に固定する。この際には、例えば上板430の内周側または外周側において第3の凸壁432にフック462を引っかけ、クッション部450の上で表面層460に張力を作用させつつ、反対側のフック462を上板430の反対側の第3の凸壁432に引っかけて固定する。このようにして、クッション部450を挟持した状態で表面層460が上板430に固定される。
【0035】
しかる後に、図7(b)に表したように、底板420を上板430にネジ440により固定する。そして、ネジ440の上にクッションゴム442を被せて、便座400が完成する。
【0036】
以上説明したように、本実施例形態によれば、フック462により表面層460を上板430に固定し、しかる後に、底板420と上板430とを固定することにより、表面層460の端部を底板420と上板430との間に挟持して固定することができる。この構造は組立が簡単であり、表面層460に皺やたるみを生じさせずに上板430の表面にきれいに張ることができる。また、便座400を分解し、表面層460を交換することも可能である。つまり、表面層460が劣化・破損した場合や、使用者の好みなどに応じて表面層460を張り替えることができる。またさらに、便座400を廃棄する場合にも、底板420、上板430、クッション部450、表面層460をそれぞれ分離することができる。つまり、材料毎に分別して廃棄することができ、環境保全やリサイクルの観点からも優れた便座400を実現できる。
【0037】
以下、本実施形態の便座400の他の具体例について説明する。
図8(a)は、本実施形態の便座400の第2の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図である。
また、図9は、本具体例の便座400の平面構造を表す模式図である。
【0038】
本具体例においては、底板420の内周側及び外周側に、嵌合フック428がそれぞれ立設されている。嵌合フック428は、上板430の内部側壁に設けられた嵌合溝437と嵌合し、底板420と上板430とを固定する役割を有する。このような嵌合フック428を例えば、図9に例示した如く、底板420の内周側と外周側とにそれぞれ点在させることにより、便座400の内周及び外周においても、底板420と上板430とを固定し、機械的な耐久性を増すことができる。
【0039】
また、弾性体470に穴を開けて嵌合フック428を貫通させるようにしてもよい。こうすれば、図8に例示した如く、嵌合フック428の外側(外部に近い側)においても弾性体470を底板420と上板430との間に介在させ、機械的な強度とともに、気密性と液密性を確保することができる。
そして、本具体例においても、表面層460は、底板420の端面421に密着し、隙間が殆どない状態とされている。
【0040】
また、本具体例において、矢印Aで表したように、便座400に使用者の体重などの負荷がかかると、その負荷は、矢印Bで表したように、弾性体470を介在した底板420と上板430との対向部において支持される。また、これとは別に、上板430が矢印Cの方向に広がろうとする力が作用する。これに対して、本具体例においては、底板420に設けられた第2の凸壁424が、矢印Dで表したように、フック462を介して上板430の第3の凸壁432を押さえつける。つまり、上板430が広がろうとする動きを、第2の凸壁424により遮断し、上板430の変形を抑制しつつ荷重の負荷に耐えることができる。なお、この作用は、図3〜図5に関して前述した具体例においても同様である。
【0041】
また、図8には嵌合フック428を底板420に立設した具体例を表したが、本発明はこれには限定されず、上板430に嵌合フックを設け、底板に設けた嵌合溝と嵌合するようにしてもよい。またさらに、底板420と上板430の両方に嵌合フックを設けてもよい。
【0042】
図10(a)は、本実施形態の便座400の第3の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図である。
また、図11は、本具体例の便座400の平面構造を表す模式図である。
【0043】
本具体例においても、底板420の内周側及び外周側に、嵌合フック429がそれぞれ立設されている。ただし、この嵌合フック429は、上板430の内部側壁に連なる対向面に設けられた嵌合溝439に挿入されて嵌合し、底板420と上板430とを固定する役割を有する。このような嵌合フック429を例えば、図11に例示した如く、底板420の内周側と外周側とのそれぞれ全周にわたって連続的に設けることにより、便座400の内周及び外周においても、底板420と上板430とを固定し、機械的な耐久性を増すことができる。
【0044】
また、本具体例においては、上板430に柱状の支持部438(図3参照)は設けられず、底板420と上板430とは嵌合フック429のみにより固定されている。このようにすれば、組立の工程が簡略となる。なお、柱状の支持部438を設け、ネジ440により固定してもよい。
【0045】
また、本具体例においても、矢印Aで表したように荷重がかかった時に、矢印Bで表したように対抗支持するとともに、上板430が矢印Cで表したように広がろうとする動きを第2の凸壁424により矢印Dの方向に対抗して遮断し、荷重に対して分散支持することができる。
そして、本具体例においても、表面層460は、底板420の端面421に密着し、隙間が殆どない状態とされている。
【0046】
図12(a)は、本実施形態の便座400の第4の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図である。
また、図13は、本具体例の便座400の平面構造を表す模式図である。
【0047】
本具体例においても、底板420の内周側及び外周側に、嵌合フック429がそれぞれ立設されている。一方、上板430の対抗面には、この嵌合フック429に対抗してシール部444が埋め込まれている。シール部444は、軟質の樹脂からなり、嵌合フック429が圧入されるとこれを取り囲んでその形状に応じて適宜変形し、嵌合フック429を固定する。シール部444の材料としては、例えば、軟質樹脂を混入したポリマーアロイを用いることができる。具体的には、エラストマーを混入したポリプロピレンなどを用いることができる。このように、軟質のシール部444により嵌合フック429を包み込んで固定するようにした場合、その結合部で、機械的な強度のみならず、気密性や液密性も確保することが可能となる。特に、図12に表したように、シール部444が底板420と上板430との間に介在するように設けた場合には、嵌合フック429を図13に表したように不連続に配置しても、気密性や液密性が確保される。
【0048】
本具体例においても、上板430に柱状の支持部438(図3参照)は設けられず、底板420と上板430とは嵌合フック429のみにより固定されている。このようにすれば、組立の工程が簡略となる。なお、柱状の支持部438を設け、ネジ440により固定してもよい。
【0049】
また、本具体例においても、矢印Aで表したように荷重がかかった時に、矢印Bで表したように対抗支持するとともに、上板430が矢印Cで表したように広がろうとする動きを第2の凸壁424により矢印Dの方向に対抗して遮断し、荷重に対して分散支持することができる。
そして、本具体例においても、表面層460は、底板420の端面421に密着し、隙間が殆どない状態とされている。
【0050】
図14(a)は、本実施形態の便座400の第5の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図であり、(c)は、さらにその一部拡大図である。
また、図15は、本具体例の便座400の平面構造を表す模式図である。
【0051】
本具体例においては、底板420と上板430との間に、中板480が設けられている。中板480は、その内周側と外周側の両端が上板430と固定され、その内部に空洞412が形成されている。中板480と上板430との固定方法としては、溶着や接着剤を用いることができる。
【0052】
また、中板480の下面には、内周側と外周側の両端部において下方に突出した第5の凸壁482及びその外側において下方に突出した第6の凸壁484がそれぞれ立設されている。
【0053】
一方、底板420の内周側と外周側の両端部においては、上方に突出した第1の凸壁422と第2の凸壁424がそれぞれ立設されている。第1の凸壁422は、図15に表したように、底板420の内周側及び外周側において、連続的にまたは点在して設けることができる。
【0054】
前述した各具体例と同様に、これら第1、第2、第5、第6の凸壁422、424、482、484により形成される間隙の空間にフック462が保持固定される。また、フック462の先端には、嵌合突起462A、462Bがそれぞれ設けられている。そして、これら嵌合突起に対応して、第1の凸壁422と第5の凸壁482に、嵌合突起422A、482Bがそれぞれ設けられている。
【0055】
中板480と上板430とを接合し、上板430の上にクッション部450を配置し、フック462の嵌合突起462Bを、中板480の内周側及び外周側の第5の凸壁482の嵌合突起482Bにそれぞれ嵌合させることにより、表面層460を上板430の上に張ることができる。
【0056】
しかる後に、底板420を中板480の下面に位置合わせしはめ込むことにより、嵌合突起462Aと422Aとが嵌合する。また、中板480に設けられたネジ受け部488のネジ穴にネジ440をねじ込むことにより、底板420と中板480とが中央部においても固定される。
【0057】
このようにして便座400が完成した状態においては、図3及び図4に関して前述したものと同様に、表面層460の端部が底板420と中板480との間に挟持され、隙間や段差がほとんどない状態で固定することができる。
また、中板480と上板430とを接合することにより形成される空洞412は、気密性や液密性を十分に確保することができる。
【0058】
またさらに、底板420と中板480との接続部は、第1、第2、第5、第6の凸壁422、424、482、484により形成される間隙にフック462が保持固定された構造を有し、気密性や液密性を確保することができる。つまり、底板420と中板480との間に形成される内部空間に外部から水分などが侵入することを防止でき、内部にカビや異臭が発生することを防止できる。
【0059】
また、便座400に使用者の体重などの荷重が負荷された場合には、その荷重をまず中板480と上板430との接合部において受け、それがその下方の底板420との接続部において支持される。そして、図14(b)に矢印Cで表したように、中板480が撓んで第5の凸壁482が外に向けて広がろうとする動きは、第2の凸壁424により遮断され、中板480の変形を抑制しつつ荷重を受け止めることができる。
そして、本具体例においても、表面層460は、底板420の端面421に密着し、隙間が殆どない状態とされている。
【0060】
図16(a)は、本実施形態の便座400の第6の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図であり、(c)は、表面層460の端部の一部拡大図である。
【0061】
本具体例においては、表面層460の端部に係止穴464が設けられている。上板430の第3の凸壁422をこの係止穴464に挿入することにより、表面層460に適度な張力を与え、上板430に固定することができる。
また、係止穴464からみて表面層460の端部側には、補強部466が設けられている。補強部466は、例えば、樹脂や金属などからなる芯状体をシート状の表面層460の母材により包み込んで固定した構造を有する。例えば、図16(c)において上下方向に延在する芯状体がシート状の母材の中に縫い込まれている。このような補強部466を設けることにより、表面層460が係止穴464の部分から破れたり破損することを防ぎ、第3の凸壁432により係止されて与えられる張力を均一に表面層460に分散させて、皺やたるみなどが生ずることなく表面層460を上板430の上に張ることができる。
【0062】
また、本具体例においても、底板420に設けられた第2の凸壁424と、上板430に設けられた第4の凸壁434と、により表面層460を挟持して固定することができる。このようにすれば、表面層460と底板420との間に隙間が生ずることがなく、気密性や液密性を高めることができる。
【0063】
また、前述した各具体例と同様に、矢印Aで表したように便座400に使用者の体重などの荷重が負荷された場合には、その荷重をまず矢印Bで表したように弾性体470を挟んで底板420と上板430との対抗部において受けて支持される。また、矢印Cで表したように、上板430が撓んで第3の凸壁432が外に向けて広がろうとする動きは、矢印Dで表したように第2の凸壁424により遮断され、上板430の変形を抑制しつつ荷重を受け止めることができる。
そして、本具体例においても、表面層460は、底板420の端面421に密着し、隙間が殆どない状態とされている。
【0064】
図17(a)は、本実施形態の便座400の第7の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図である。
本具体例においては、クッション部450が設けられていない。すなわち、上板430の上に表面層460が直接積層されている。この場合、例えば表面層460の厚みを増したり、軟質材料からなる層を表面層460に付加することにより、座り心地を軟らかくすることができる。そして、本具体例においても、表面層460は、底板420の端面421に密着し、隙間が殆どない状態とされている。
【0065】
なお、本具体例は、第1及び第3〜第6具体例にいずれにも適用することが可能である。つまり、第1及び第3〜第6具体例のいずれにおいても、クッション部450を省略することかでき、これらいずれも本発明の範囲に包含される。
【0066】
以上、図1〜図17を参照しつつ、本発明の実施の形態にかかる便座400について説明した。これらいずれの便座400においても、例えば、暖房のためにヒータを内蔵させることができる。また、空洞412に温風を流すことにより暖房可能としてもよい。
以下、本発明の実施の形態にかかる便座を備え、温風による暖房を可能とした便座装置及びトイレ装置について説明する。
【0067】
図18は、本実施形態の便座400を備えた便座装置及びトイレ装置の模式斜視図である。
【0068】
本具体例の便座装置は、水洗便器300の上部に設けられたケーシング500を有する。なお、水洗便器300の洗浄機構としては、いわゆる「ロータンク式」でもよく、あるいはロータンクを用いない「水道直圧式」であってもよい。
【0069】
ケーシング500には、便座400及び便蓋600がそれぞれ開閉自在に軸支されている。また、便座400は、ケーシング500に対して着脱可能とされている。例えば、その軸支部にロック機構などを設け、便座400を所定の角度まで開いた状態でこのロック機構を解除することにより、便座400をケーシング500から取り外し、その後再び取り付けることができるようにすることができる。このようにすれば、便座400をケーシング500から取り外して丸洗いすることも可能となり、また、便座400を軸支するケーシング500の軸支部の周辺も十分に清掃することが可能となる。
【0070】
図1〜図17に関して前述したように、本実施形態の便座400は、気密性や液密性が高く、水洗いなどをしても内部の空洞412に水が侵入することを防止できる。そのため、空洞412内にカビや異臭などが発生することなく、便座400を水洗いして常に清潔な状態に維持できる。
【0071】
なお、便座400のみならず便蓋600もケーシング500に対して着脱可能としてもよい。またさらに、これら便座400及び便蓋600は、手動により開閉できるとともに、電動開閉機構により自動的に開閉可能としてもよい。そして、本実施形態においては、ケーシング500に温風供給手段550が設けられ、便座400の中に温風を導入することにより便座400の暖房が可能とされている。
【0072】
またさらに、ケーシング500には、衛生洗浄装置としての機能部を併設してもよい。すなわち、この便座装置は、便座400に座った使用者の「おしり」などに向けて水を噴出する吐水ノズル615を有する洗浄機能部などを適宜備える。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加熱されたお湯も含むものとする。またさらに、本具体例の便座装置は、便座に座った使用者の「おしり」などに向けて温風を吹き付けて乾燥させる温風乾燥機能や、便器のボウル内の空気を吸い込み、フィルタや触媒などを介して臭気成分を低減させる脱臭機能や、トイレ室内に温風を吹き出してトイレ室を暖房する室内暖房機能などを有するものとすることができる。これらの動作は、例えば、ケーシング500とは別体として設けられたリモコン200により操作可能としてもよい。ただし、本発明においては、吐水ノズル615やその他の付加機能部は必ずしも設けなくてもよく、便座400の温風暖房機構が設けられていればよい。
【0073】
図19は、本実施形態の便座暖房機構を表す概念図である。
本具体例は、温風循環式の便座装置である。ケーシング500の中には、温風供給手段550として、例えば、ファン552とヒータ554とが設けられている。ファン552から送出された空気はヒータ554により加熱されて温風が生成され、この温風は送出部560を介して、便座400の中に導入される。便座400の中には、温風の風路となる空洞412が形成されており、送出部560から便座400の空洞412に導入された温風は、便座400の中を流れ、戻入部570を介してケーシング500の温風供給手段550に戻る。すなわち、本具体例の便座暖房機構は、便座400が閉じられた状態において、温風供給手段550、送出部560、空洞412、戻入部570、温風供給手段550という循環路を形成し、温風がこの循環路を繰り返し流れるようにされている。このようにすれば、排熱を抑制して熱効率の優れた温風暖房が可能となる。そして、この温風暖房機構の動作は、例えばリモコン200により制御可能とされている。すなわち、リモコン200に便座400の温度を表示させたり、温度を設定可能とすることができる。
【0074】
送出部560においては、ケーシング500の側に温風の吹出口が設けられ、便座400の側にも、この吹出口に対応した導入口が設けられている。戻入部570についても、便座400の側に温風の吹出口が設けられ、ケーシング500の側も、これに対応した導入口が設けられたものとすることができる。なお、戻入部570は送出部560に隣接させてもよい。
以上説明したように、本具体例においては、便座400の中に温風を導入し暖房可能とされている。そして、本実施形態によれば、第1〜第7具体例に関して前述したように、空洞412の気密を維持することにより、温風の漏れを防止し、便座400を効率的に暖房することができる。
【0075】
また、第1〜第4具体例と第6及び第7具体例の便座の場合、空洞の下に弾性体470が設けられている。この弾性体470の材料として、例えば発泡樹脂などを用いた場合には断熱効果も得られる。つまり、空洞412から下方への熱の放散を防止し、上板430の方向のみを効率的に暖房することが可能となる。弾性体470が断熱効果を有するためには、弾性体470の熱伝導率が底板420を構成する材料の熱伝導率よりも低いことが望ましい。
【0076】
一方、第5具体例の場合には、中板480と底板420との間に空気層が設けられている。この場合にも、この空気層が断熱層としての役割を果たす。つまり、空洞412から下方への熱の放散を防止し、上板430の方向のみを効率的に暖房することが可能となる。
【0077】
図20は、便座400の断面を表す模式図である。
便座400の底板420の一部が後方(図20に向かって左側)に延在して、一対の軸支部490を構成している。軸支部490は、ケーシング500に対して回動自在に軸支される。そして、便座400を閉じた状態においてケーシング500に隣接する底板420の一部に、導入口414が開口している。また、底板420には、この導入口414に対応して、図示しない吹出口も開口している。ケーシング500の送出部560から送出された温風は、導入口414から空洞412の中に導入され、空洞412を流れて、吹出口から排出され、戻入部570に戻る。
【0078】
図21は、ケーシング500と便座400の間に設けられた送出部560の断面構造を例示する概念図である。
本具体例の場合、ケーシング500には、突出したダクト(吹出口)562が設けられている。ダクト562の先端にはダンパ(開閉板)564が開閉自在に設けられている。ダクト562は、便座400を開いた状態においては後退し、ケーシング500の前端面が略平坦な面となるようにしてもよい。便座400を閉じた状態においてはダクト562は突出し、便座400に設けられた導入口414に挿入された状態となる。この状態で便座400の空洞412に温風を導入することができる。この時、例えばダンパ564の開き角度を調節することにより、矢印で表したように水平方向からみて斜め下方に向けて温風をやや下向きに吹き出させることができる。このようにすると、ダクト562から吹き出した温風が直ちに上板430の裏面に衝突することを防止できる。その結果として、送出部560の近傍において、便座400の座面の温度が高くなることを防止できる。
【0079】
なお、ダンパ564の開き角度を調節する代わりに、ダクト562をやや下向きに傾斜
また、ダクト562の周囲に、弾性材料からなるパッキン568を適宜設けることにより、送出部560おける温風の「漏れ」を抑制できる。また、戻入部570においても同様の構造を採用することができる。
このような構造にすれば、便座400をケーシング500から取り外して清掃や水洗いなどする際にも、簡単に取り外し、再装着することができる。そして、図1〜図17に関して前述したように、本実施形態の便座400は、気密性や液密性が高く、水洗いなどをしても内部の空洞412に水が侵入することを防止できる。そのため、空洞412内にカビや異臭などが発生することなく、便座400を水洗いして常に清潔な状態に維持できる。
【0080】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、図1乃至図21に関して前述した各具体例は、技術的に可能な範囲において適宜組み合わせることができ、これらも本発明の範囲に包含される。
また、便座、便座装置及びトイレ装置の構造や動作の内容についても、図1乃至図21に関して前述したものには限定されず、当業者が適宜設計変更することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができるものも本発明の要旨を含む限り、本発明の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の実施の形態にかかる便座400の組立図である。
【図2】本実施形態の便座400の斜視図及びその一部を切断した拡大斜視図である。
【図3】本実施形態の便座400の断面構造の具体例を表す模式図である。
【図4】便座400の断面構造の具体例の一部拡大図である。
【図5】ネジ440を設ける位置を表す平面図である。
【図6】第1具体例の便座400の組立手順を例示する模式図である。
【図7】第1具体例の便座400の組立手順を例示する模式図である。
【図8】(a)は、本実施形態の便座400の第2の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図である。
【図9】第2具体例の便座400の平面構造を表す模式図である。
【図10】(a)は、本実施形態の便座400の第3の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図である。
【図11】第3具体例の便座400の平面構造を表す模式図である。
【図12】(a)は、本実施形態の便座400の第4の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図である。
【図13】第4具体例の便座400の平面構造を表す模式図である。
【図14】(a)は、本実施形態の便座400の第5の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図であり、(c)は、さらにその一部拡大図である。
【図15】第5具体例の便座400の平面構造を表す模式図である。
【図16】(a)は、本実施形態の便座400の第6の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図であり、(c)は、表面層460の端部の一部拡大図である。
【図17】(a)は、本実施形態の便座400の第7の具体例の断面構造を表す模式図であり、(b)は、その一部拡大図である。
【図18】本実施形態の便座400を備えた便座装置及びトイレ装置の模式斜視図である。
【図19】本実施形態の便座暖房機構を表す概念図である。
【図20】便座400の断面を表す模式図である。
【図21】ケーシング500と便座400の間に設けられた送出部560の断面構造を例示する概念図である。
【符号の説明】
【0082】
200 リモコン、300 水洗便器、400 便座、410 基部、412 空洞、414 導入口、420 底板、421 端面、422 凸壁、422A 嵌合突起、424 凸壁、427 側面、428 嵌合フック、429 嵌合フック、430 上板、431 内部壁端面、432 凸壁、434 凸壁、436 空間、437 嵌合溝、438 支持部、439 嵌合溝、440 ネジ、442 クッションゴム、444 シール部、450 クッション部、460 表面層、462 フック、462A 嵌合突起、462B 嵌合突起、463 糸状体、464 係止穴、466 補強部、470 弾性体、480 中板、482 凸壁、482B 嵌合突起、484 凸壁、488 ネジ受け部、490 軸支部、500 ケーシング、550 温風供給手段、552 ファン、554 ヒータ、560 送出部、562 ダクト、564 ダンパ、568 パッキン、570 戻入部、600 便蓋、615 吐水ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板と、
前記底板と対向して設けられ、前記底板との間に空洞を形成する上板と、
前記底板と前記上板との接合部において固定され、前記底板の端面に密着しつつ前記底板と前記上板との接合部から延出し、前記上板の上面を覆う表面層と、
を備えたことを特徴とする便座。
【請求項2】
底板と、
前記底板と対向して設けられた中板と、
前記中板と対向して設けられ、前記中板との間に空洞を形成する上板と、
前記底板と前記中板との接合部において固定され、前記底板の端面に密着しつつ前記底板と前記中板との接合部から延出し、前記上板の上面を覆う表面層と、
を備えたことを特徴とする便座。
【請求項3】
前記底板と前記空洞との間に設けられた弾性体をさらに備え、
前記弾性体は、前記接合部の少なくとも一部において前記底板と前記上板との間に介在してなることを特徴とする請求項1記載の便座。
【請求項4】
前記弾性体は、前記空洞から前記底板への熱の伝達を抑制することを特徴とする請求項3記載の便座。
【請求項5】
前記表面層は、端部にフックを有し、
前記フックは、前記接合部に形成された間隙に保持固定されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の便座。
【請求項6】
前記フックは、前記便座の内周及び外周の全長にわたって設けられたことを特徴とする請求項5記載の便座。
【請求項7】
前記表面層は、クッション層と、前記クッション層の表面側に設けられた非通水性の表皮層と、を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の便座。
【請求項8】
前記上板と前記表面層との間に挟持されたクッション部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の便座。
【請求項9】
送風部と、前記送風部により送風される空気を加熱する加熱部と、前記加熱された空気を噴出する吹出口と、が設けられたケーシングと、
前記ケーシングに対して回動自在且つ着脱自在に軸支された請求項1〜8のいずれか1つに記載の便座と、
を備え、
前記吹出口から噴出された前記空気は、前記便座の前記空洞に送出されることを特徴とする便座装置。
【請求項10】
便器と、
前記便器の上に設けられた請求項9記載の便座装置と、
を備えたことを特徴とするトイレ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図4】
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