説明

便座加熱方式

【課題】トイレの便座の暖房の温度制御を短時間に行うことができ、トイレの未使用時間帯では電力の使用をオフにし、電力エネルギーの消費を極端に少なくすることができる便座の加熱方式を提供する。
【解決手段】トイレ室への利用者の入室を検知するまでは、便座を温めるヒータへの電力の供給を停止する。トイレ室への利用者の入室を検知すると、電力源として備えられた電気2重層キャパシタに蓄積された電力を急速放電させ、便座ヒータに瞬間的に加熱電流を流し、便座を短時間で一定温度まで暖める。その後は、利用者がトイレ室を退室したことを検知するまで、電源からの電力をヒータに供給する。利用者がトイレ室から退室したこと(トイレ室に人がいないこと)を検知したら、電源からの電力を電気2重層キャパシタに供給し、電気2重層キャパシタの充電動作を行う。所定の値まで充電された後は、電源からの電力の供給が停止される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレで使用される便座の暖房および人体洗浄用の水の加温を、電力エネルギーの消費を少なくして行うことができるトイレの便座加熱方式に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題への配慮、原油価格の高騰などエネルギーを巡る状況は悪化しており、例えば、電力の需要の増大に対応して、新たに原子力や火力発電所を建設することは、安全性の観点からも環境汚染の増大への危惧により、特に建設予定地の住民からの強い反対があり容易ではない。
【0003】
そのため、家庭や工場、オフィス等の広い範囲で使用されている電子、電気機器は極力その消費電力を少なくすることが求められている。この電子機器等の具体的な例としては、テレビ受像機、ビデオ機器などの家庭電気製品、パソコン、各種サーバー、コピー機等のOA機器を挙げることができる。これらの電子機器は、夜間などの稼動されない時間帯では、電源をオフにして、電力負荷装置の動作を停止させることが省エネルギー化に貢献することになる。
【0004】
この省エネルギーを考慮している製品として、トイレ関連製品が挙げられる。最近のトイレでは、洗浄用の水の温度を使用者が不快に感じるような冷たい温度のまま使用せず、体温よりは低いが使用者が冷たく感じる温度以上に暖めて洗浄用に使用者に照射している。また、トイレの便座も、ヒータにより暖めることができるように設計されており、例えば冬季に便座に座った際に便座が暖められていないと、使用者はその冷たさに不快感を持つことになる。特に冬季の夜間においては、冷たい便座に座ることは使用者の健康にも悪影響を及ぼす。
【0005】
このため、最近のトイレの洗浄用の水は温められており、使用者は、適温に温められた温水により、洗浄をすることができる。また、便座も便座の中にヒータが埋めこめられており、そのヒータに通電することによって、常時便座の温度も使用者が座った際に冷たさを感じることがないような適温となるように作られている。
【0006】
特許文献1には、自動で人体の有無を検知するセンサユニットを、本体とは別にトイレ室内に配設し、そのセンサユニットをトイレ入り口の壁へ配設することにより、トイレ室内の大きさに応じて人体に違和感を与えることなく、最適なタイミングで人体の有無を検出することができるトイレ装置が開示されている。この人体検知の信号に基づいて暖房便座の暖房温度制御などを実行し。電力エネルギーの効率的使用を実現している。
【特許文献1】特開2006−320747
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1では、人体検知手段の検出状態に基づいて便座の暖房の設定温度を変えるようにすることを特徴とした暖房便座が示されている。この特許文献1では、便座の暖房の設定温度を変えること以外に、人体検出手段の検出状態に基づいて、便座暖房手段への通電状態を変えることを特徴とした暖房便座が示されている。そして、便座暖房手段への通電状態を変える例として、暖房手段の暖房の通電を停止すること、暖房手段の暖房の通電率を低下させることが開示されている。
【0008】
この特許文献1に記載された暖房便座は、人体検出手段により人体無しの状態のとき、暖房手段への通電状態を変えるようにしたので、トイレの利用者がいないときの電力の消費を少なくすることが可能である。しかしながら、トイレ利用者がトイレ室に入って人体検出手段が人体検出してから、トイレの便座の加熱処理を行っても、トイレ利用者が便座に座るまでの短い時間内では、便座の温度が適温まで上昇しないケースも生じる。
【0009】
この結果、便座の暖房は、トイレに人が入ったか、トイレ室内に人体がいないかなどの状態に無関係に通電し、便座の温度制御および洗浄用水の温度制御を1日中行っている。このため、人体がトイレ室に入り、便座に座っている時間および洗浄用の温水を照射する時間は数分から数10分程度の短い時間であるにも拘らず、便座や温水の温度制御は1日24時間継続して行われており、電力エネルギーの無駄な消費量は無視できないものである。
【0010】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、トイレの便座の暖房や人体に照射する温水の温度制御を短時間に行うことができ、トイレの未使用時間帯では電力の使用をオフにし、電力エネルギーの消費を極端に少なくすることができるトイレの温水および便座の加熱方式を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に基づく便座加熱方式は、トイレ室に置かれた便座と、便座を暖めるために設けられた便座ヒータと、便座ヒータによって暖められる便座の温度を制御する制御回路と、トイレ室に利用者が入ったことを検知するための人体検知手段と、便座ヒータに加熱電力を供給する電源と、電源の入力側に設けられ、電源への電力の供給のオンとオフの切り換えを行う第1のスイッチと、電源の出力側に設けられた電気2重層キャパシタと、電気2重層キャパシタの充放電を制御するキャパシタ制御回路と、電気2重層キャパシタと便座ヒータとの間に設けられた第2のスイッチと、人体検知手段からの人体検知信号に基づき、人体がトイレ室にいないことを検出している期間、第1のスイッチをオフとし、電源への電力供給を停止し、人体がトイレ室に入ったことを検知すると、第1のスイッチをオンにして電源に電力の供給を行うように制御する第1のスイッチ制御回路と、人体検知手段からの検知信号に基づき、人体がトイレ室に入ったことを検知すると、電気2重層キャパシタと便座ヒータとの間の第2のスイッチをオンにし、電気2重層キャパシタに蓄積された電力を急速放電させ、便座ヒータにその電力を供給するように制御する第2のスイッチ制御回路とを備えたことを特徴としている。
【0012】
また、本発明に基づく便座加熱方式では、人体洗浄用の水を加熱する洗浄水加熱手段も備えており、電気2重層キャパシタと洗浄水の加熱手段との間には第2のスイッチが設けられており、人体検知手段からの検知信号に基づき、人体がトイレ室に入ったことを検出すると、電気2重層キャパシタと便座ヒータおよび洗浄水加熱手段との間の第2のスイッチをオンにし、電気2重層キャパシタに蓄積された電力を急速放電させ、便座ヒータと共に洗浄水加熱手段にその電力を供給するようにしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明においては、例えば、トイレ室への利用者の入室を検知するまでは、便座を温めるヒータへの電力の供給を停止する。すなわち、ヒータ電源への入力電力の供給を完全に停止する。トイレ室への利用者の入室を検知すると、電力源として備えられた電気2重層キャパシタに蓄積された電力を急速放電させ、便座ヒータに瞬間的に加熱電流を流す。すなわち、本発明では、電気2重層キャパシタの急速な充放電特性を最大限活用し、必要な電力を必要なときに使用するように構成したので、大きな省エネルギー効果が達成できる。
【0014】
この結果、便座は、短時間に一定温度まで暖められ、その後は、利用者がトイレ室を退室したことを検知するまで、電源からの電力をヒータに供給する。利用者がトイレ室から退室したこと(トイレ室に人がいないこと)を検知したら、電源からの電力を電気2重層キャパシタに供給し、電気2重層キャパシタの充電動作を行う。電気2重層キャパシタの充電電圧はモニターされ、所定の値まで充電された後には、電源への電力の供給が停止される。
【0015】
このように、便座を暖めるためのヒータへの電力の供給は、実際にトイレの利用者がトイレ室に入っている時間に限定され、トイレ室が空きの状態のときには、電源には電力の供給が停止されているので、便座加熱用のヒータへの通電は、1日のうち、トイレが使用されているトータルの時間である数十分の間だけになり、1日中ヒータを加熱する従来方式に比べて大幅な省エネルギー効果が達成される。このような便座加熱方式と同様に洗浄水の適温への加熱も実行される。したがって、便座の加熱方式による省エネルギー効果に加えて、洗浄水の加熱時間をも著しく短くすることができ、使用エネルギーの削減効果は非常に大きいものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。図1は、電力エネルギーの消費を著しく少なくし、短時間に便座を適温まで暖めることができ、また、洗浄用の温水の温度を短時間に適温にすることができる本発明を用いたトイレの基本的な構成を示している。なお、図中実線で示された経路は、電力の供給経路であり、点線で示された経路は、制御信号や検出データ類の信号の供給経路である。
【0017】
図1において、1はAC商用電力の入力端子であり、入力端子1は、第1のスイッチ2を介してスイッチング電源3に接続されている。スイッチング電源3は、交流入力電力を整流しており、整流された直流電力は、人体に照射する洗浄水の水量を調節するためのモータ5と、洗浄水を暖めるための洗浄水ヒータ6と、便座を暖めるための便座ヒータ7に供給される。モータ5は、洗浄水の照射水量を任意に調節するための水量制御回路8によって制御されている。また、洗浄水を暖める洗浄水ヒータ6は、先浄水の温度を所定の範囲に調整するための制御回路9によって加熱電流が調整される。
【0018】
また、便座を暖めるためのヒータ7は、便座の温度を調整するための制御回路10によって加熱電流が調整される。なお、スイッチング電源3とモータ5との間には第2のスイッチ11が設けられており、スイッチング電源3と洗浄水ヒータ6および便座ヒータ7との間には第3のスイッチ12が設けられている。この第1と第2のスイッチ11、12は、リレー13によってオン、オフされる。
【0019】
スイッチング電源3の出力側にはキャパシタブロック14が接続されている。このキャパシタブロック14は、例えば、4つの電気2重層キャパシタセルC1〜4が直列に接続され、直列接続されたキャパシタブロック14は、スイッチング電源3からモータ5、ヒータ6および7への電力供給ラインに並列に接続されている。この複数の電気2重層キャパシタを直列に接続した理由は、十分な電力容量を確保し、所定の電圧の電力を供給するためである。
【0020】
このキャパシタブロック14には4つのキャパシタの残存電力量をモニターする機能と、モニターした残存電力量が規定値以下となった場合には、キャパシタの充電モードを開始するための信号を発生するキャパシタ制御回路15が接続されている。このキャパシタ制御回路15は、キャパシタブロック11内のキャパシタC1〜4を充電するモードにされたときに、各キャパシタの充電状態を制御する機能も有している。
【0021】
なお、前記したAC入力端子1とスイッチング電源3との間に設けられた第1のスイッチ2は、リレー16によってオンオフされ、このリレー16によって第1のスイッチ2がオンの状態とされると、AC入力端子2とスイッチング電源3との間は電気的に接続され、電源3にはAC電力が供給される。一方、リレー16によって第1のスイッチ2がオフの状態とされると、AC入力端子2からスイッチング電源3へのAC電力の供給は停止される。
【0022】
このリレー16を介しての第1のスイッチ2のオンオフの制御、および、リレー13を介しての第2と第3のスイッチ11、12のオンオフの制御は、主制御回路18によって行われる。この主制御回路18には、トイレ室の中に設けられ、人体がトイレ室内に入ったこと、逆にトイレの中からトイレの利用者が出て行ったことをモニターする人体検知手段17からの信号も供給される。なお、キャパシタブロック14内のキャパシタから放電により出力される電力の電圧は、例えば、キャパシタブロック14の出力側に設けられたDC−DCコンバータ20により、例えば、12Vの一定電圧に維持される。このような構成の動作を次に説明する。
【0023】
主制御回路18には、キャパシタ制御回路15によって得られる各キャパシタC1〜C4の蓄電容量に関する情報が供給され、適宜な入力手段によって、洗浄水の温度や便座の暖房温度などが設定される。更に、主制御回路15には、人体検知手段19からの検知信号も供給されており、主制御回路18は、供給や設定された各種データに基づいて各構成要素の制御を行う。
【0024】
初期状態では、キャパシタブロック14内の電気2重層キャパシタC1〜C4は充電されていない。したがって、まずキャパシタへの充電動作が実行される。この充電に当たっては、キャパシタ制御回路15によって各キャパシタの充電がバランスよく行われており、充電による電力の損失は極めて少なくされている。キャパシタ制御回路15によって、所定のキャパシタの充電が終了すると、キャパシタ制御回路15から供給される充電終了の信号に基づき、主制御回路18はリレー16を駆動し、第1のスイッチ2をオフとする。
【0025】
この結果、スイッチング電源3には電力の供給が停止され、洗浄水の水量を調節するモータ5、洗浄水を温める洗浄水ヒータ6、便座を温める便座ヒータ7への電流の供給もストップする。当然のことながら、例えば、冬季であれば、ヒータへの電流の供給を停止すると、短時間に便座ヒータや洗浄水の温度が低下し。仮にその状態で人が便座に座り、洗浄水を用いると、その冷たさに大きな不快感を持つことになる。なお、ここまでに説明した初期状態では、トイレ室に人が入っていない状態を前提としている。
【0026】
このトイレ室へ人が入っていない初期状態で、第1のスイッチ2がオフとされているが、同様に電源回路3の出力側に設けられた第2と第3のスイッチ11、12もオフにされている。ここで、トイレ室に人が入ると人体の検知手段19が人の入室を検知し、その入室検知信号は、主制御回路18に供給される。主制御回路17は、入室検知信号の供給を受けて、リレー13を駆動し、第2と第3のスイッチ11、12をオンにすると共にキャパシタ制御回路15を制御し、キャパシタブロック14内の各電気2重層キャパシタC1〜C4に蓄積されていた電力エネルギーを瞬間的に放電させる。なお、キャパシタブロック14から放電された電力は、例えば、キャパシタブロック14の後段に設けられたDC−DCコンバータ20によって、例えば、12Vに昇圧され、モータ5、洗浄水ヒータ6、便座ヒータ7に供給される。
【0027】
この結果、便座ヒータ7および洗浄水ヒータ6には、キャパシタブロック14内の各キャパシタC1〜C4に蓄電されていた電力が短時間に供給され、ヒータ6,7は高い温度にまで一気に加熱される。この結果、ヒータへの通電が停止されていた便座と洗浄水の温度は、ヒータ6、7への急速な加熱電流の供給により、短時間に適温近辺の所定の温度範囲にまで上昇させられる。
【0028】
なお、ヒータ6、7には、キャパシタブロック14からの放電による加熱電流が、瞬間的に供給されるが、このとき、第1のスイッチ2がオンとなっているので、スイッチング電源3にはAC入力端子1からの電力が供給される。第1のスイッチ2を介してスイッチング電源3に供給されたAC電力は、直流に整流され、直流電力が、第1のスイッチ2と同様にオンとされた第2と第3のスイッチ11、12を介してモータ5、ヒータ6、7に供給される。このようなスイッチの接続状態とすることにより、従来の便座や洗浄水の温度を人体にとって好適な温度に維持する機能を有した便器と、同様な電力の供給ラインを実現することができる。
【0029】
すなわち、モータ5は洗浄水の流量の調整を行うもので、流量制御回路8によって、モータ5への電力の調整がなされ、洗浄水の水量は主制御回路18からの水量に関する制御信号に基づき、流量制御回路8によるモータ5の回転数の制御により調整することができる。このとき同時に洗浄水ヒータ6にも第3のスイッチ12を介して洗浄水の加熱電流が供給される。この加熱電流の値は、設定された水温に応じた電流がヒータ6に流されるように、洗浄水温度制御回路9によって制御される。
【0030】
さらに、便座加熱ヒータ7用の電流がスイッチ12を介して流され、ヒータ7への電流値は、便座の温度を参照して便座温度制御回路10によって制御し、あらかじめ主制御回路18に設定した温度に便座の温度が一致するように制御回路10は動作する。このように、第1から第3のスイッチ2、11、12がすべてオンとされ、便座や洗浄水の温度が設定した温度に維持される。この状態で、電源3からの電力に余剰がある場合には、その余剰電力は、キャパシタブロック14内の各電気2重層キャパシタC1〜C4の充電に用いられる。
【0031】
このような状態から、トイレの利用者が退室すると、人体検知手段17は、トイレ室内に人がいないことを検知してその信号を主制御回路18に供給する。主制御回路18は、トイレ利用者の退室信号に基づいて第2と第3のスイッチ11、12をオフにし、モータ5やヒータ6、7への電力の供給を停止する。この後は電源3からの電力は専らキャパシタブロック14内の各キャパシタの充電に用いられる。キャパシタ制御回路15は、各キャパシタC1〜C4がバランスよく充電されるように制御する。
【0032】
また、各キャパシタの充電が満充電、あるいは、満充電レベルに対して所定の割合にまで行われると、充電終了の信号が主制御回路18に供給される。主制御回路18は、充電終了の信号に基づいてリレー16を駆動し、第1のスイッチ2をオフにする。この結果、スイッチング電源3には電力が供給されないので、電源駆動電力も発生せず、また、モータ5、ヒータ6,7の各電力負荷にも電力の供給は行われず、トイレの利用者がいない期間には、電力の消費がほとんどなくなり、省エネルギー効果は極めて大きいものとなる。例えば、一般家庭におけるトイレの使用時間は、1日24時間のうちの数10分程度、長くても1時間程度であることに鑑みると、便座や洗浄水を暖めるための電力の供給時間の短縮に伴う節電効果は極めて大きいことが理解される。
【0033】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。例えば、スイッチ9のオンオフ制御をメカニカルリレー8によって行ったが、寿命やノイズによる影響が少ないなどの理由から、トライアックやSSRなどの半導体によるオンオフ制御を行うことが望ましい。また、電気2重層キャパシタの範疇には、純電気2重層キャパシタのみならず、リチウムイオンキャパシタのごとき、その一部に電気2重層が形成されるハイブリッドキャパシタも含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明に基づく便座加熱方式を用いたトイレの基本構成を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
1 AC入力端子
2 第1のスイッチ
3 スイッチング電源
5 モータ
6 洗浄水ヒータ
7 便座ヒータ
8 モータ制御回路
9 洗浄水温度制御回路
10 便座温度制御回路
11、12 スイッチ
13、16 リレー
14 キャパシタブロック
15 キャパシタ制御回路
17 人体検知手段
18 主制御回路
20 DC−DCコンバータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレ室に置かれた便座と、便座を暖めるために設けられた便座ヒータと、便座ヒータによって暖められる便座の温度を制御する制御回路と、トイレ室に利用者が入ったことを検知するための人体検知手段と、便座ヒータに加熱電力を供給する電源と、電源の入力側に設けられ、電源への電力の供給のオンとオフの切り換えを行う第1のスイッチと、電源の出力側に設けられた電気2重層キャパシタと、電気2重層キャパシタの充放電を制御するキャパシタ制御回路と、電気2重層キャパシタと便座ヒータとの間に設けられた第2のスイッチと、人体検知手段からの人体検知信号に基づき、人体がトイレ室にいないことを検出している期間、第1のスイッチをオフとし、電源への電力供給を停止し、人体がトイレ室に入ったことを検知すると、第1のスイッチをオンにして電源に電力の供給を行うように制御する第1のスイッチ制御回路と、人体検知手段からの検知信号に基づき、人体がトイレ室に入ったことを検知すると、電気2重層キャパシタと便座ヒータとの間の第2のスイッチをオンにし、電気2重層キャパシタに蓄積された電力を急速放電させ、便座ヒータにその電力を供給するように制御する第2のスイッチ制御回路とを備えた便座加熱方式。
【請求項2】
電気2重層キャパシタは、複数の電気2重層キャパシタを直列に接続してキャパシタブロックを構成し、キャパシタブロックは電源から便座を加熱するヒータへの電力供給ラインに並列に接続されている請求項1記載の便座加熱方式。
【請求項3】
キャパシタ制御回路は、電気2重層キャパシタの端子電圧をモニターしており、端子電圧が所定の電圧以下まで放電したときは、第1のスイッチをオンとし、電源からの電力によって電気2重層キャパシタを充電するように構成した請求項1〜2の何れかに記載の便座加熱方式。
【請求項4】
人体洗浄用の水を加熱する洗浄水加熱ヒータを有しており、洗浄水加熱ヒータは、前記第2のスイッチ手段の便座ヒータが接続された一方の端子に共通接続されており、人体検知手段からの検知信号に基づき、人体がトイレ室に入ったことを検知すると、第2のスイッチをオンにし、電気2重層キャパシタに蓄積された電力を急速放電させ、便座ヒータと共に洗浄水加熱ヒータにその電力を供給するように構成された請求項1〜3の何れかに記載の便座加熱方式。
【請求項5】
電源へ供給される電力は、AC商用電力であり、AC電力は電源により直流電力に変換される請求項1〜4の何れかに記載の便座加熱方式。

【図1】
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【公開番号】特開2009−95366(P2009−95366A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−266662(P2007−266662)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【出願人】(507306285)株式会社サンデン (3)
【出願人】(504216723)アドバンスト・キャパシタ・テクノロジーズ株式会社 (13)
【Fターム(参考)】