便座装置
【課題】
良好な座り心地を確保しつつ、より利便性の高い便座装置を提供すること。
【解決手段】
内部に空洞58が設けられ、剛体であるベース部材50と、使用者が着座する部分であって、ベース部材50の材料よりも軟質の材料で形成され、ベース部材50のうち少なくとも上面52aを被覆し、使用者の着座にともなって弾性変形可能な被覆部材40と、を備える便座4であって、被覆部材40は、使用者が着座する着座面41aと、着座面41aの裏側に設けられベース部材50の上面52aに接触する接触面41bとを備え、ベース部材50は、嵌合穴523を上面52aに備え、被複部材40は、嵌合穴523に着脱自在に嵌合される突起部43を接触面41bに備え、被覆部材40のベース部材50に対する位置は、嵌合穴523と突起部43との間で作用する摩擦力によって保持される構成
としたこと。
良好な座り心地を確保しつつ、より利便性の高い便座装置を提供すること。
【解決手段】
内部に空洞58が設けられ、剛体であるベース部材50と、使用者が着座する部分であって、ベース部材50の材料よりも軟質の材料で形成され、ベース部材50のうち少なくとも上面52aを被覆し、使用者の着座にともなって弾性変形可能な被覆部材40と、を備える便座4であって、被覆部材40は、使用者が着座する着座面41aと、着座面41aの裏側に設けられベース部材50の上面52aに接触する接触面41bとを備え、ベース部材50は、嵌合穴523を上面52aに備え、被複部材40は、嵌合穴523に着脱自在に嵌合される突起部43を接触面41bに備え、被覆部材40のベース部材50に対する位置は、嵌合穴523と突起部43との間で作用する摩擦力によって保持される構成
としたこと。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便座装置に関する。
【背景技術】
【0002】
公知の便座装置が、後述の特許文献1に記載されている。
【0003】
この便座装置は、発泡密度の異なる複数の多孔質材料で構成した表面層(被覆部材)と、この表面層より硬質材料で形成された底板(ベース部材)とで構成される。表面層は、使用者が着座する部分であって、底板を被覆するように設けられている。表面層は、使用者の着座にともなって弾性的に変形する。
【特許文献1】特開2003−310481号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のものでは、使用者の着座する表面層が弾性変形可能に構成されているので、使用者にとっては良好な座り心地が確保されている。しかしながら、表面層と底板が一体になっているので、表面層を底板から取り外すことができない。例えば、表面層に多くの汚れが付着して、当該部分を入念に清掃したいと思ったとしても、表面層が底板から独立した状態とならないので、当該部分の清掃を十分に行えない可能性がある。
【0005】
このように、従来の便座装置においては、良好な座り心地は確保されているものの、清掃等の日常使用における利便性という面では改善の余地があった。
【0006】
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、良好な座り心地を確保しつつ、より利便性の高い便座装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、請求項1に記載の様に、内部に空洞が設けられ、剛体であるベース部材と、使用者が着座する部分であって、前記ベース部材の材料よりも軟質の材料で形成され、前記ベース部材のうち少なくとも上面を被覆し、使用者の着座にともなって弾性変形可能な被覆部材と、を備える便座装置であって、前記被覆部材は、使用者が着座する着座面と、前記着座面の裏側に設けられ前記ベース部材の上面に接触する接触面とを備え、前記ベース部材は、凹部を前記上面に備え、前記被複部材は、前記凹部に着脱自在に嵌合される突出部を前記接触面に備え、前記被覆部材の前記ベース部材に対する位置は、前記凹部と前記突出部との間で作用する摩擦力によって保持される構成としたことである。
【0008】
好ましくは、請求項2に記載の様に、前記凹部及び前記突出部の断面形状が多角形であると良い。
【0009】
好ましくは、請求項3に記載の様に、前記凹部と前記突出部がスプライン形状を成していると良い。
【0010】
好ましくは、請求項4に記載の様に、前記被覆部材において前記突起部が剛性の高い弾性体で形成されると良い。
【0011】
好ましくは、請求項5に記載の様に、前記ベース部材の前記空洞内にヒータが設けられると良い。
【0012】
好ましくは、請求項6に記載の様に、前記被覆部材の上方に便蓋が配設され、前記便蓋の下面に前記被覆部材と当接する脚部が配設され、前記脚部は前記ベース部材の材料よりも軟質の材料で形成されていると良い。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、被覆部材の突出部がベース部材の凹部に着脱自在に嵌合され、被覆部材のベース部材に対する位置が突出部と凹部との間で作用する摩擦力によって保持される。
【0014】
この構造では、例えば清掃時において、被覆部材を丸洗いしたい時などには、上述した摩擦力以上の大きさである上向きの力を被覆部材に加えれば、被覆部材をベース部材から簡単に取り外すことができるので、使用者にとっての利便性がより高くなる。
【0015】
また、使用者の着座に係る力や、表面清掃に係る力など、比較的小さな力が被覆部材に繰り返し加わっても、被覆部材のベース部材に対する位置ずれが起きたり、被覆部材がベース部材から上方に浮き上がったりすることがなく、使用者にとっての利便性がより高くなる。
【0016】
また、使用者の着座にともなって被覆部材が弾性変形可能なので、使用者にとっては良好な座り心地が確保される。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、凹部と突出部の間で作用する摩擦力がより大きくなるので、被覆部材のベース部材に対する位置がより確実に保持される。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、凹部と突出部の間で作用する摩擦力がより大きくなるので、被覆部材のベース部材に対する位置がより確実に保持される。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、前記突起部が部分的に剛性の高い弾性体で形成されるので、被覆部材のベース部材への装着安定性がさらに増す。また、被覆部材の着脱にともなって被覆部材の突起部が剛体であるベース部材の凹部に繰り返し嵌合されたとしても、被覆部材の突起部がへたりにくく、被覆部材の耐久性の観点でより好ましい。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、ベース部材が剛体であって、ベース部材の空洞内にヒータが設けられるので、使用者が被覆部材の着座面に繰り返し着座したとしても、着座に係る荷重がヒータに作用することがなく、ヒータの変形の心配がなく、ヒータの耐久性の観点でより好ましい。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、被覆部材の上方に便蓋が配設され、前記便蓋の下面に前記被覆部材と当接する脚部が配設され、前記脚部は前記ベース部材の材料よりも軟質の材料で形成されているので、便蓋が被覆部材に汚れ等が付着するのを防止するために前記被覆部材を覆う時に、前記便蓋の脚部が前記被覆部材に当接した時に生ずる力を減じて前記被覆部材に圧痕等が付くのを抑制することができ、前記被覆部材の外観保持の観点で好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を基に説明する。
【0023】
図1乃至図3において、1は便器、2は人体局部洗浄装置で、21は後部装置収納部、21aは後部装置収納部の上カバー、21bは後部装置収納部の下カバーである。3は便蓋、4は便座で、後部装置収納部21に回動自在に取り付けられる。
【0024】
図4において、後部装置収納部21の下カバー21bには、便座4の電気制御を行う電気制御基板ユニット211、温水洗浄ノズル212、温水供給系ユニット213、着座検知手段214が設けられる。
【0025】
図5において、便座4(便座装置)は、被覆部材40と、被覆部材40が装着されるベース部材50から構成されている。被覆部材40は、平面部41と、側面部42と、平面部41の下面に複数個設けられた突起部43とから成っている。被覆部材40は、使用者が着座する部分であって、ベース部材50の材料よりも軟質な材料(発泡樹脂等)で形成される。被覆部材40は、ベース部材50のうち少なくとも上面52aを被覆し、使用者の着座にともなって弾性変形可能である。
【0026】
ベース部材50は、剛体であって、樹脂製の上方部材52、下方部材51が組み合わされた構成で、内部に空洞58が設けられている。空洞58内には、加熱用電気ヒータ56(ヒータ)が設けられる。加熱用電気ヒータ56は、上方部材52の裏面に両面テープ等で固定されている。加熱用電気ヒータ56にはコード状のヒータ線561が配設されている。そして、上方部材52の上面52aには、被覆部材40の複数個の突起部43に対応した位置に複数個の嵌合穴523(凹部)が形成されている。しかして、これら嵌合穴523は凹部形状であって(つまり貫通穴ではない)、外部からヒータ58が配設けられている空洞部58内への水分・湿気の侵入を防いでいる。
【0027】
これら突起部43と嵌合穴523は、略左右対称に円弧状または馬蹄形状に複数個配置されている。特に、便座4の中央開口部57の周辺領域の後半分は、しばしば使用者の臀部や大腿部が当接する箇所で、着座や離座を繰り返すことにより、装着された被覆部材40がベース部材50から浮き上がったりして離れやすい部位であるので、この領域に装着固定用の突起部43と嵌合穴523を対応させて適宜配置することは重要である。
【0028】
また、加熱用電気ヒータ56のヒータ線561は、上述の複数個の嵌合穴523を避けて嵌合穴523の裏側に形成された円筒形状部527の外周にできるだけ近接するように配設されている。これにより、ベース部材50の嵌合穴523とこれに嵌合される被覆部材40の突起部43とで形成される固定嵌合部の加熱用電気ヒータ56による表面温度が他の部分に比べて低下する割合を最小限にしている。しかも、これらの臀部が接触する領域は、冬場において加熱用電気ヒータ56による加温が必要な領域でもあり、被覆部材40の浮き防止固定機構とできるだけ均一な加熱の双方の機能が必要な領域であり、本構造によって成立させることができる。
【0029】
図6及び図7において、ベース部材50は、上方部材52と下方部材51が組み合わされた構成で、その内部には加熱用電気ヒータ56のヒータ線561が熱伝達用のアルミシート562に固着した状態で上方部材52の下面に接着されている。また、下方部材51とヒータ線561の間には断熱材55が装着され、ヒータ線561による下面方向への放熱を防いでいる。さらに、被覆部材40はベース部材50の上方部材52の表面(上面52a及び側面52b)の形状に対応して平面部41と側面部42が装着され、平面部41の突起部43が対応する上方部材52の嵌合穴523に嵌合され、またさらに側面部42の両側の下面部には小突起42a、42bが対応する上方部材52の両側の下面部にある凹部521a、521bと嵌合することで、被覆部材40が上方部材52の表面から浮き上がることを防止している。被覆部材40の平面部41には、使用者が着座する着座面41aと、上方部材52の上面52aと接触する接触面41bが設けられる。被覆部材40の平面部41において、接触面41bは着座面41aの裏側に設けられる。
【0030】
図8において、ベース部材50の上方部材52の中央部下面から垂下したボス上部522と下方部材51の対応するボス下部511が締結ネジ53で下方部材51を貫通する構造で、両部材を締結している。
【0031】
また、締結ネジ53の締結箇所には、その位置に合わせてゴム脚54が下方部材51の下面側から装着され、締結ネジ53を覆っているので、外側からは締結ネジ53が見えないようになっている。このことはベース部材50の外観性を向上させている。さらにゴム脚54は2個の組み付け用突起部541を持ち、下方部材51の対応する2個のゴム脚嵌合穴512を貫通して水密固定されている。
【0032】
また、図示はしていないが、ベース部材50の上方部材52と下方部材51の内周、外周の組み合わせ部分には、水密性のあるワイヤー状パッキンが配設されており、ベース部材50の全体的な水密性を保持している。
【0033】
図9において、被覆部材40の平面部41の下面に設けられた突起部43は、その断面が6角形や8角形等の多角形を成しており、角43aを有している。
【0034】
ベース部材50の上方部材52には、被覆部材40の平面部41の突起部43に対応する嵌合穴523が構成され、突起部43の角43aに対応した隅523aが設けられており、突起部43の外形寸法は、嵌合穴523の対応する穴寸法より適宜大きく設定してある。これにより突起部43は嵌合穴523に圧入状態で嵌合され、使用者の着座及び離座の繰り返しや、被覆部材40の平面部41及び側面部42の表面を雑巾などで拭き取り清掃する場合等に浮き上がりやズレが発生しないようになっている。なお、突起部43と嵌合穴523は、必ずしも対応する形状でなくてもよい。
【0035】
また図示はしないが、これらの突起部43は被覆部材40の平面部41や側面部42と同一の材料である必要はなく、例えば図9に示す形状と同一であっても、部分的に材質をゴム質等から成る、被覆部材40よりも剛性の高い弾性体としても良い。このようにすることで、被覆部材40のベース部材50への装着安定性が増すことになる。
【0036】
図10において、被覆部材40の平面部41の下面に設けられた突起部43は、その断面が複数条のスプライン形状を成しており、凸条43aと凹条43bを有している。
【0037】
ベース部材50の上方部材52には、被覆部材40の平面部41の突起部43に対応する嵌合穴523が構成され、突起部43の有する複数条のスプライン形状に対応した穴の外形状の凹部523a及び凸部523bが形成されている。
【0038】
さらに、嵌合穴523のスプライン形状寸法よりも、突起部43のスプライン形状寸法が適宜大きく設定してあるので、これにより突起部43は嵌合穴523に圧入状態で嵌合され、使用者の着座及び離座の繰り返しや、平面部41及び側面部42の表面を雑巾などで拭き取り清掃する場合等に、浮き上がりやズレが発生しないようになっている。なお、突起部43と嵌合穴523は、必ずしも対応する形状でなくてもよい。
【0039】
また、図9と同様に(図示はしない)、これらの突起部43は被覆部材40の平面部41や側面部42と同一の材料である必要はなく、例えば図10に示す形状と同一であっても、部分的に材質をゴム質等から成る、被覆部材40よりも剛性の高い弾性体としてもよい。このようにすることで、同様に被覆部材40のベース部材50への装着安定性が増すことになる。
【0040】
以上の実施形態によれば、軟質材で構成された被覆部材40を、剛性のある樹脂からなるベース部材50に装着する場合に、使用者の着座時に臀部や大腿部が接触する着座領域の全面において、複数個の固定箇所を設けているので、着座と離座の繰り返しや、通常の雑巾などによる表面清掃で被覆部材40が浮き上がったりずれたりすることが起きにくく、被覆部材40の装着状態が安定する。
【0041】
また、被覆部材40のベース部材50への装着固定において、固定用の突起部43及び嵌合穴523の断面形状が多角形もしくは複数条のスプライン形状であるので、摩擦等に基づく嵌合力が大きくなっているので、十分な緊迫力が得られ、被覆部材40の浮き上がりやズレがなく被覆部材40の装着状態が安定し、被覆部材40のベース部材50に対する位置がより確実に保持される。
【0042】
また、被覆部材40を安定してベース部材50に装着嵌合させるために、使用者が実際に着座姿勢で臀部や大腿部を密着させる領域に複数箇所の嵌合固定部を設け、またそれらの嵌合固定部のボス形状部を避けるように加熱用電気ヒータ56を伝熱ができるだけ均一になるよう配設しているので、温度の集中や部分的低下に伴う不快感が極めて少ない。
【0043】
さらに、被覆部材40の突出部43がベース部材50の嵌合穴523に着脱自在に嵌合され、被覆部材40のベース部材50に対する位置が突出部43と嵌合穴523との間で作用する摩擦力によって保持されるので、例えば清掃時において、被覆部材40を丸洗いしたい時などには、上述した摩擦力以上の大きさである上向きの力を被覆部材40に加えれば、被覆部材40をベース部材50から簡単に取り外すことができるので、使用者にとっての利便性がより高くなる。
【0044】
さらに、使用者の着座に係る力や、表面清掃に係る力など、比較的小さな力が被覆部材40に繰り返し加わっても、被覆部材40のベース部材50に対する位置ずれが起きたり、被覆部材40がベース部材50から上方に浮き上がったりすることがなく、使用者にとっての利便性がより高くなる。
【0045】
さらに、使用者の着座にともなって被覆部材40が弾性変形可能なので、使用者にとっては良好な座り心地が確保される。
【0046】
さらに、被覆部材40の突出部43が部分的に剛性の高い弾性体(材料)で形成されると、被覆部材40のベース部材50への装着安定性がさらに増す。また、被覆部材40の着脱にともなって被覆部材40の突起部43が剛体であるベース部材50の嵌合穴523に繰り返し嵌合されたとしても、被覆部材40の突起部43がへたりにくく、被覆部材40の耐久性の観点でより好ましい。
【0047】
さらに、ベース部材50が剛体であって、ベース部材50の空洞58内に加熱用電気ヒータ56が設けられるので、使用者が被覆部材40の着座面41aに繰り返し着座したとしても、着座に係る荷重が加熱用電気ヒータ56に作用することがなく、加熱用電気ヒータ56の変形の心配がなく、加熱用電気ヒータ56の耐久性の観点でより好ましい。
【0048】
次に、便座装置の他の実施形態について説明する。
【0049】
図11において、便座24は、上方部材241と下方部材242からなるベース部材247と、上方部材241の表面を覆うように取り付けられた軟質材の発泡構造部材から成る被覆部材243を備え、上方部材241の内面にはアルミ箔245に固着したチュービングヒータ244が密着している。またチュービングヒータ244の内方には断熱部材246が下方部材242の内面に接するように構成されている。
【0050】
さらに、被覆部材243は、使用者の着座する範囲が均等肉厚で、且つ発泡倍率が均一となっているので、チュービングヒータ244からの熱を均一に伝達させることができる。
【0051】
また、被覆部材243やベース部材247の上方部材241は、金属繊維等の熱伝導性の高い材料を混合させているので、チュービングヒータ244からの熱伝導が良好で均一化されることによって、被覆部材243の表面温度が均一に保持できる。また、チュービングヒータ244からの熱伝導が良好で均一化されることから、消費電力も抑制することができ、省エネにもつながる。
【0052】
また、ベース部材247の上方部材241の内面にあるチュービングヒータ244は、対向する被覆部材243の上下方向の範囲内に収まっているので、被覆部材243に覆われていないベース部材247の下方部材242に高温が伝達されることがなく、温度安全性が高い。
【0053】
一方、便蓋23は閉じられた状態であり、先端付近に当接部25が構成され、中空部252を持つベース部材50の材料よりも軟質な材料(軟質材)から成る脚部251が取り付けられ、脚部251の嵌合部253が便蓋23の嵌合突起部232の溝に固定されている。また脚部251は対向する便座24の被覆部材243の表面形状と合致した形状の接触面254を有している。この中空部252を持つ軟質材から成る脚部251は便座24の先端領域の両側に左右対称に複数個が構成されているものである。またその他の方法として、先端領域に略円弧状の連続した長い突起形状としても良い。ここで軟質材は、例えばEPDMやNBR等のゴム材料やスチレン系エラストマー等の熱可塑性エラストマーが使用できる。
【0054】
このように便蓋23の当接部25は軟質材の脚部251と中空部252をもち、従来の便蓋のゴム脚などと比較しても相当に大きい接触面積を保持しているのに加えて、接触相手である便座24の被覆部材243の表面形状と合致した接触面254を有していることから、便蓋23の脚部251が便座24の被覆部材243に当接した時に生じる面圧は従来よりも格段に少なくすることができる。発明者の実験によれば、脚部251と被覆部材243との接触にともなう面圧を「250g/平方センチメートル」以下に保つことができれば、被覆部座243に圧痕を生じさせることはないというデータが得られた。また、便蓋23の閉状態においては、被覆部材243そのものの剛性よりも小さい剛性を持つ中空の軟質材で構成される脚部251が先に弾性変形するようになっている。したがって、便座24の被覆部材243の表面には、便蓋23の当接部25による圧痕等を生じさせることがない。
【0055】
図12において、便座24の先端中央部において、ベース部材247の上方部材241の一部が被覆部材243の開口穴249から突出して、突出部248を形成している。この突出部248の表面は、被覆部材243と同一の表面となっている。また、便蓋23の先端部には閉じた状態で便座24の突出部248と一致した箇所に当接部25が構成され、中空部252を持つ軟質材から成る脚部251が取り付けられ、脚部251の嵌合部253が便蓋23の嵌合突起部232の溝に固定されている。
【0056】
このように構成すれば、便蓋23の当接部25は便蓋23が閉じられた状態では常にベース部材247の上方部材241の一部に設けられた突出部248の表面に当接することになり、使用中に便蓋23の重さ等によって被覆部材243に圧痕等を生じる恐れもなく、また梱包輸送中や倉庫保管中においても同様の恐れがない。
【0057】
また、図11、図12に示した脚部251を図13に示すような構成に変えることができる。便蓋23の脚部251は前述した軟質材より軟らかい材料、例えば発砲ポリエチレン等の発泡樹脂から成る軟質部材254と軟質部材254を固定する固定部材255から成り、固定部材255には便蓋23の嵌合突起部232の溝に嵌合する突起部256が上部に形成され、この突起部256により前記溝に固定される。ここで、軟質部材254は接着、溶着、ねじ等の締結部材による締結等により固定部材255に固定されている。なお、固定部材255の材料は、便蓋23の嵌合突起部232の溝に嵌合して固定できる材料であれば良く、例えば前述の軟質材または、ベース部材50の材料が使用できる。
【0058】
このように構成すれば、図11、図12に示した脚部251の軟質材より軟らかくて便蓋23の嵌合突起部232の溝に固定できない材料を嵌合突起部232の溝に固定部材255を用いて固定することができ、これにより便蓋23を閉めた時脚部251と当接する被覆部材243の面圧がより減少して、被覆部材243の表面には圧痕等を生じさせることがない。
【0059】
なお、図11〜図13に示した本発明の実施形態では、便蓋23の脚部251を便蓋23の嵌合突起部232の溝に固定しているが、着脱可能に嵌着する場合も有りうる。
【0060】
図14において、ベース部材247の上方部材241に取り付けられた被覆部材243の略中央部領域と、閉じられた状態の便蓋23の対向する部分領域233が殆どスキマなく接触する当接部234aを構成している。
【0061】
この場合、前述のようにほとんどスキマなく接触する当接部234aの範囲は、便座24の先端から長手方向に略1/2程度にまで構成されているので、便蓋23の閉じたときの荷重によって、被覆部材243の略中央部領域と部分領域233との間に発生する面圧を充分に小さくすることができ、被覆部材243の表面が凹んだりすることがない。
【0062】
図15において、製品の輸送や保管の為の梱包形態の第1実施例を示すもので、便座24の被覆部材243と閉じた便蓋23の当接部25の脚部251の間に、軟質材のシート材26を介在させているので、被覆部材243は輸送中や保管中に圧痕が付いたり凹んだり等の永久変形を起こすことがない。
【0063】
図16において、製品の輸送や保管の為の梱包形態の第2実施例を示すもので、便座24の被覆部材243に対して便蓋23を全閉させないで便蓋23の当接部25が便座24の被覆部材243に接触しないように所定のスキマを保持した形態に梱包部材31で包装したので、被覆部材243は輸送中や保管中に圧痕が付いたり凹んだり等の永久変形を起こすことがない。
【0064】
図17において、製品の輸送や保管の為の梱包形態の第3実施例を示すもので、便座24の被覆部材243をベース部材247の上方部材241から取り外して、他の部材と接触することがないような形態に梱包部材31で同梱包装したので、被覆部材243は輸送中や保管中に圧痕が付いたり凹んだり等の永久変形を起こすことがない。
【0065】
図18において、製品の輸送や保管の為の梱包形態の第4実施例を示すもので、便蓋23を便座24と後部装置収納部21から取り外して他の部材と接触することがないような形態に梱包部材31で同梱包装したので、被覆部材243は輸送中に圧痕が付いたり凹んだり等の永久変形を起こすことがない。
【0066】
以上の実施形態によれば、便蓋23の便座24への当接部25(脚部251)が軟質材でできているので弾性変形しやすく、便座24の被覆部材243を変形させることなく便蓋23を閉じることができる。
【0067】
また、上述の脚部251は、便座24の被覆部材243に対して広い設置面積を持ち、また被覆部材243の表面形状と一致しているので、脚部251と被覆部材243との間に発生する面圧を小さく抑えることができて、被覆部材243に圧痕や永久変形を起こすことがない。
【0068】
また、別案では被覆部材243の一部に開口部を設けて、その開口部にベース部材247の一部を同一面として突出させて、その突出面に便蓋23の突起部が直接当接するようにしたので、便蓋の突起部すなわち脚部251が小さくても被覆部材243に圧痕や永久変形が生じる恐れがない。
【0069】
また、さらに別案では、便蓋23の突起部をなくして便座24の被覆部材243の相当に広い所定面積に対して、便蓋23の平面部がスキマなく直接に広範囲に接地するように構成したので、被覆部材243への面圧を小さく抑えることができて、被覆部材243に圧痕や永久変形が生じる恐れがない。
【0070】
また、梱包形態において、便座24の被覆部材243と便蓋23の突起部との間に軟質材シートを介在させたので長期間の梱包保管においても、被覆部材243に圧痕や永久変形が生じる恐れがない。
【0071】
また、別案の梱包形態においては、便蓋23が便座24に重ならないように所定の開き角度を保持して梱包固定する手法、または便座24の被覆部材243を便座から取り外して同梱する手法、または便蓋23を後部装置収納部21から取り外して同梱する手法を用いているので、いずれの場合にも便蓋23の突起部で便座24の被覆部材243の表面に圧痕や永久変形が生じる恐れがない。
【0072】
以上、本発明を上記実施の態様に則して説明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものではなく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明に係る便座4を備えた一般的なトイレ装置の図。
【図2】本発明に係る便座4を備えた一般的なトイレ装置の図。
【図3】本発明に係る便座4を備えた一般的なトイレ装置の図。
【図4】本発明に係る便座4を備えた一般的なトイレ装置の図。
【図5】便座4の分解斜視図。
【図6】図4におけるA−A線に沿う断面図。
【図7】図4におけるB−B線に沿う断面図。
【図8】図4におけるC−C線に沿う断面図。
【図9】被覆部材40とベース部材50との嵌合部を示す図。
【図10】被覆部材40とベース部材50との嵌合部を示す図。
【図11】便座4の他の実施形態を示す図。
【図12】便座4の他の実施形態を示す図。
【図13】便座4の他の実施形態を示す図。
【図14】便座4の他の実施形態を示す図。
【図15】便座4の他の実施形態を示す図。
【図16】便座4の他の実施形態を示す図。
【図17】便座4の他の実施形態を示す図。
【図18】便座4の他の実施形態を示す図。
【符号の説明】
【0074】
23 便蓋
251 脚部
4 便座(便座装置)
40 被覆部材
41a 着座面
41b 接触面
43 突起部(突出部)
50 ベース部材
52a 上面
56 加熱用電気ヒータ(ヒータ)
58 空洞
523 嵌合穴(凹部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、便座装置に関する。
【背景技術】
【0002】
公知の便座装置が、後述の特許文献1に記載されている。
【0003】
この便座装置は、発泡密度の異なる複数の多孔質材料で構成した表面層(被覆部材)と、この表面層より硬質材料で形成された底板(ベース部材)とで構成される。表面層は、使用者が着座する部分であって、底板を被覆するように設けられている。表面層は、使用者の着座にともなって弾性的に変形する。
【特許文献1】特開2003−310481号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のものでは、使用者の着座する表面層が弾性変形可能に構成されているので、使用者にとっては良好な座り心地が確保されている。しかしながら、表面層と底板が一体になっているので、表面層を底板から取り外すことができない。例えば、表面層に多くの汚れが付着して、当該部分を入念に清掃したいと思ったとしても、表面層が底板から独立した状態とならないので、当該部分の清掃を十分に行えない可能性がある。
【0005】
このように、従来の便座装置においては、良好な座り心地は確保されているものの、清掃等の日常使用における利便性という面では改善の余地があった。
【0006】
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、良好な座り心地を確保しつつ、より利便性の高い便座装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明にて講じた技術的手段は、請求項1に記載の様に、内部に空洞が設けられ、剛体であるベース部材と、使用者が着座する部分であって、前記ベース部材の材料よりも軟質の材料で形成され、前記ベース部材のうち少なくとも上面を被覆し、使用者の着座にともなって弾性変形可能な被覆部材と、を備える便座装置であって、前記被覆部材は、使用者が着座する着座面と、前記着座面の裏側に設けられ前記ベース部材の上面に接触する接触面とを備え、前記ベース部材は、凹部を前記上面に備え、前記被複部材は、前記凹部に着脱自在に嵌合される突出部を前記接触面に備え、前記被覆部材の前記ベース部材に対する位置は、前記凹部と前記突出部との間で作用する摩擦力によって保持される構成としたことである。
【0008】
好ましくは、請求項2に記載の様に、前記凹部及び前記突出部の断面形状が多角形であると良い。
【0009】
好ましくは、請求項3に記載の様に、前記凹部と前記突出部がスプライン形状を成していると良い。
【0010】
好ましくは、請求項4に記載の様に、前記被覆部材において前記突起部が剛性の高い弾性体で形成されると良い。
【0011】
好ましくは、請求項5に記載の様に、前記ベース部材の前記空洞内にヒータが設けられると良い。
【0012】
好ましくは、請求項6に記載の様に、前記被覆部材の上方に便蓋が配設され、前記便蓋の下面に前記被覆部材と当接する脚部が配設され、前記脚部は前記ベース部材の材料よりも軟質の材料で形成されていると良い。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、被覆部材の突出部がベース部材の凹部に着脱自在に嵌合され、被覆部材のベース部材に対する位置が突出部と凹部との間で作用する摩擦力によって保持される。
【0014】
この構造では、例えば清掃時において、被覆部材を丸洗いしたい時などには、上述した摩擦力以上の大きさである上向きの力を被覆部材に加えれば、被覆部材をベース部材から簡単に取り外すことができるので、使用者にとっての利便性がより高くなる。
【0015】
また、使用者の着座に係る力や、表面清掃に係る力など、比較的小さな力が被覆部材に繰り返し加わっても、被覆部材のベース部材に対する位置ずれが起きたり、被覆部材がベース部材から上方に浮き上がったりすることがなく、使用者にとっての利便性がより高くなる。
【0016】
また、使用者の着座にともなって被覆部材が弾性変形可能なので、使用者にとっては良好な座り心地が確保される。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、凹部と突出部の間で作用する摩擦力がより大きくなるので、被覆部材のベース部材に対する位置がより確実に保持される。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、凹部と突出部の間で作用する摩擦力がより大きくなるので、被覆部材のベース部材に対する位置がより確実に保持される。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、前記突起部が部分的に剛性の高い弾性体で形成されるので、被覆部材のベース部材への装着安定性がさらに増す。また、被覆部材の着脱にともなって被覆部材の突起部が剛体であるベース部材の凹部に繰り返し嵌合されたとしても、被覆部材の突起部がへたりにくく、被覆部材の耐久性の観点でより好ましい。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、ベース部材が剛体であって、ベース部材の空洞内にヒータが設けられるので、使用者が被覆部材の着座面に繰り返し着座したとしても、着座に係る荷重がヒータに作用することがなく、ヒータの変形の心配がなく、ヒータの耐久性の観点でより好ましい。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、被覆部材の上方に便蓋が配設され、前記便蓋の下面に前記被覆部材と当接する脚部が配設され、前記脚部は前記ベース部材の材料よりも軟質の材料で形成されているので、便蓋が被覆部材に汚れ等が付着するのを防止するために前記被覆部材を覆う時に、前記便蓋の脚部が前記被覆部材に当接した時に生ずる力を減じて前記被覆部材に圧痕等が付くのを抑制することができ、前記被覆部材の外観保持の観点で好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を基に説明する。
【0023】
図1乃至図3において、1は便器、2は人体局部洗浄装置で、21は後部装置収納部、21aは後部装置収納部の上カバー、21bは後部装置収納部の下カバーである。3は便蓋、4は便座で、後部装置収納部21に回動自在に取り付けられる。
【0024】
図4において、後部装置収納部21の下カバー21bには、便座4の電気制御を行う電気制御基板ユニット211、温水洗浄ノズル212、温水供給系ユニット213、着座検知手段214が設けられる。
【0025】
図5において、便座4(便座装置)は、被覆部材40と、被覆部材40が装着されるベース部材50から構成されている。被覆部材40は、平面部41と、側面部42と、平面部41の下面に複数個設けられた突起部43とから成っている。被覆部材40は、使用者が着座する部分であって、ベース部材50の材料よりも軟質な材料(発泡樹脂等)で形成される。被覆部材40は、ベース部材50のうち少なくとも上面52aを被覆し、使用者の着座にともなって弾性変形可能である。
【0026】
ベース部材50は、剛体であって、樹脂製の上方部材52、下方部材51が組み合わされた構成で、内部に空洞58が設けられている。空洞58内には、加熱用電気ヒータ56(ヒータ)が設けられる。加熱用電気ヒータ56は、上方部材52の裏面に両面テープ等で固定されている。加熱用電気ヒータ56にはコード状のヒータ線561が配設されている。そして、上方部材52の上面52aには、被覆部材40の複数個の突起部43に対応した位置に複数個の嵌合穴523(凹部)が形成されている。しかして、これら嵌合穴523は凹部形状であって(つまり貫通穴ではない)、外部からヒータ58が配設けられている空洞部58内への水分・湿気の侵入を防いでいる。
【0027】
これら突起部43と嵌合穴523は、略左右対称に円弧状または馬蹄形状に複数個配置されている。特に、便座4の中央開口部57の周辺領域の後半分は、しばしば使用者の臀部や大腿部が当接する箇所で、着座や離座を繰り返すことにより、装着された被覆部材40がベース部材50から浮き上がったりして離れやすい部位であるので、この領域に装着固定用の突起部43と嵌合穴523を対応させて適宜配置することは重要である。
【0028】
また、加熱用電気ヒータ56のヒータ線561は、上述の複数個の嵌合穴523を避けて嵌合穴523の裏側に形成された円筒形状部527の外周にできるだけ近接するように配設されている。これにより、ベース部材50の嵌合穴523とこれに嵌合される被覆部材40の突起部43とで形成される固定嵌合部の加熱用電気ヒータ56による表面温度が他の部分に比べて低下する割合を最小限にしている。しかも、これらの臀部が接触する領域は、冬場において加熱用電気ヒータ56による加温が必要な領域でもあり、被覆部材40の浮き防止固定機構とできるだけ均一な加熱の双方の機能が必要な領域であり、本構造によって成立させることができる。
【0029】
図6及び図7において、ベース部材50は、上方部材52と下方部材51が組み合わされた構成で、その内部には加熱用電気ヒータ56のヒータ線561が熱伝達用のアルミシート562に固着した状態で上方部材52の下面に接着されている。また、下方部材51とヒータ線561の間には断熱材55が装着され、ヒータ線561による下面方向への放熱を防いでいる。さらに、被覆部材40はベース部材50の上方部材52の表面(上面52a及び側面52b)の形状に対応して平面部41と側面部42が装着され、平面部41の突起部43が対応する上方部材52の嵌合穴523に嵌合され、またさらに側面部42の両側の下面部には小突起42a、42bが対応する上方部材52の両側の下面部にある凹部521a、521bと嵌合することで、被覆部材40が上方部材52の表面から浮き上がることを防止している。被覆部材40の平面部41には、使用者が着座する着座面41aと、上方部材52の上面52aと接触する接触面41bが設けられる。被覆部材40の平面部41において、接触面41bは着座面41aの裏側に設けられる。
【0030】
図8において、ベース部材50の上方部材52の中央部下面から垂下したボス上部522と下方部材51の対応するボス下部511が締結ネジ53で下方部材51を貫通する構造で、両部材を締結している。
【0031】
また、締結ネジ53の締結箇所には、その位置に合わせてゴム脚54が下方部材51の下面側から装着され、締結ネジ53を覆っているので、外側からは締結ネジ53が見えないようになっている。このことはベース部材50の外観性を向上させている。さらにゴム脚54は2個の組み付け用突起部541を持ち、下方部材51の対応する2個のゴム脚嵌合穴512を貫通して水密固定されている。
【0032】
また、図示はしていないが、ベース部材50の上方部材52と下方部材51の内周、外周の組み合わせ部分には、水密性のあるワイヤー状パッキンが配設されており、ベース部材50の全体的な水密性を保持している。
【0033】
図9において、被覆部材40の平面部41の下面に設けられた突起部43は、その断面が6角形や8角形等の多角形を成しており、角43aを有している。
【0034】
ベース部材50の上方部材52には、被覆部材40の平面部41の突起部43に対応する嵌合穴523が構成され、突起部43の角43aに対応した隅523aが設けられており、突起部43の外形寸法は、嵌合穴523の対応する穴寸法より適宜大きく設定してある。これにより突起部43は嵌合穴523に圧入状態で嵌合され、使用者の着座及び離座の繰り返しや、被覆部材40の平面部41及び側面部42の表面を雑巾などで拭き取り清掃する場合等に浮き上がりやズレが発生しないようになっている。なお、突起部43と嵌合穴523は、必ずしも対応する形状でなくてもよい。
【0035】
また図示はしないが、これらの突起部43は被覆部材40の平面部41や側面部42と同一の材料である必要はなく、例えば図9に示す形状と同一であっても、部分的に材質をゴム質等から成る、被覆部材40よりも剛性の高い弾性体としても良い。このようにすることで、被覆部材40のベース部材50への装着安定性が増すことになる。
【0036】
図10において、被覆部材40の平面部41の下面に設けられた突起部43は、その断面が複数条のスプライン形状を成しており、凸条43aと凹条43bを有している。
【0037】
ベース部材50の上方部材52には、被覆部材40の平面部41の突起部43に対応する嵌合穴523が構成され、突起部43の有する複数条のスプライン形状に対応した穴の外形状の凹部523a及び凸部523bが形成されている。
【0038】
さらに、嵌合穴523のスプライン形状寸法よりも、突起部43のスプライン形状寸法が適宜大きく設定してあるので、これにより突起部43は嵌合穴523に圧入状態で嵌合され、使用者の着座及び離座の繰り返しや、平面部41及び側面部42の表面を雑巾などで拭き取り清掃する場合等に、浮き上がりやズレが発生しないようになっている。なお、突起部43と嵌合穴523は、必ずしも対応する形状でなくてもよい。
【0039】
また、図9と同様に(図示はしない)、これらの突起部43は被覆部材40の平面部41や側面部42と同一の材料である必要はなく、例えば図10に示す形状と同一であっても、部分的に材質をゴム質等から成る、被覆部材40よりも剛性の高い弾性体としてもよい。このようにすることで、同様に被覆部材40のベース部材50への装着安定性が増すことになる。
【0040】
以上の実施形態によれば、軟質材で構成された被覆部材40を、剛性のある樹脂からなるベース部材50に装着する場合に、使用者の着座時に臀部や大腿部が接触する着座領域の全面において、複数個の固定箇所を設けているので、着座と離座の繰り返しや、通常の雑巾などによる表面清掃で被覆部材40が浮き上がったりずれたりすることが起きにくく、被覆部材40の装着状態が安定する。
【0041】
また、被覆部材40のベース部材50への装着固定において、固定用の突起部43及び嵌合穴523の断面形状が多角形もしくは複数条のスプライン形状であるので、摩擦等に基づく嵌合力が大きくなっているので、十分な緊迫力が得られ、被覆部材40の浮き上がりやズレがなく被覆部材40の装着状態が安定し、被覆部材40のベース部材50に対する位置がより確実に保持される。
【0042】
また、被覆部材40を安定してベース部材50に装着嵌合させるために、使用者が実際に着座姿勢で臀部や大腿部を密着させる領域に複数箇所の嵌合固定部を設け、またそれらの嵌合固定部のボス形状部を避けるように加熱用電気ヒータ56を伝熱ができるだけ均一になるよう配設しているので、温度の集中や部分的低下に伴う不快感が極めて少ない。
【0043】
さらに、被覆部材40の突出部43がベース部材50の嵌合穴523に着脱自在に嵌合され、被覆部材40のベース部材50に対する位置が突出部43と嵌合穴523との間で作用する摩擦力によって保持されるので、例えば清掃時において、被覆部材40を丸洗いしたい時などには、上述した摩擦力以上の大きさである上向きの力を被覆部材40に加えれば、被覆部材40をベース部材50から簡単に取り外すことができるので、使用者にとっての利便性がより高くなる。
【0044】
さらに、使用者の着座に係る力や、表面清掃に係る力など、比較的小さな力が被覆部材40に繰り返し加わっても、被覆部材40のベース部材50に対する位置ずれが起きたり、被覆部材40がベース部材50から上方に浮き上がったりすることがなく、使用者にとっての利便性がより高くなる。
【0045】
さらに、使用者の着座にともなって被覆部材40が弾性変形可能なので、使用者にとっては良好な座り心地が確保される。
【0046】
さらに、被覆部材40の突出部43が部分的に剛性の高い弾性体(材料)で形成されると、被覆部材40のベース部材50への装着安定性がさらに増す。また、被覆部材40の着脱にともなって被覆部材40の突起部43が剛体であるベース部材50の嵌合穴523に繰り返し嵌合されたとしても、被覆部材40の突起部43がへたりにくく、被覆部材40の耐久性の観点でより好ましい。
【0047】
さらに、ベース部材50が剛体であって、ベース部材50の空洞58内に加熱用電気ヒータ56が設けられるので、使用者が被覆部材40の着座面41aに繰り返し着座したとしても、着座に係る荷重が加熱用電気ヒータ56に作用することがなく、加熱用電気ヒータ56の変形の心配がなく、加熱用電気ヒータ56の耐久性の観点でより好ましい。
【0048】
次に、便座装置の他の実施形態について説明する。
【0049】
図11において、便座24は、上方部材241と下方部材242からなるベース部材247と、上方部材241の表面を覆うように取り付けられた軟質材の発泡構造部材から成る被覆部材243を備え、上方部材241の内面にはアルミ箔245に固着したチュービングヒータ244が密着している。またチュービングヒータ244の内方には断熱部材246が下方部材242の内面に接するように構成されている。
【0050】
さらに、被覆部材243は、使用者の着座する範囲が均等肉厚で、且つ発泡倍率が均一となっているので、チュービングヒータ244からの熱を均一に伝達させることができる。
【0051】
また、被覆部材243やベース部材247の上方部材241は、金属繊維等の熱伝導性の高い材料を混合させているので、チュービングヒータ244からの熱伝導が良好で均一化されることによって、被覆部材243の表面温度が均一に保持できる。また、チュービングヒータ244からの熱伝導が良好で均一化されることから、消費電力も抑制することができ、省エネにもつながる。
【0052】
また、ベース部材247の上方部材241の内面にあるチュービングヒータ244は、対向する被覆部材243の上下方向の範囲内に収まっているので、被覆部材243に覆われていないベース部材247の下方部材242に高温が伝達されることがなく、温度安全性が高い。
【0053】
一方、便蓋23は閉じられた状態であり、先端付近に当接部25が構成され、中空部252を持つベース部材50の材料よりも軟質な材料(軟質材)から成る脚部251が取り付けられ、脚部251の嵌合部253が便蓋23の嵌合突起部232の溝に固定されている。また脚部251は対向する便座24の被覆部材243の表面形状と合致した形状の接触面254を有している。この中空部252を持つ軟質材から成る脚部251は便座24の先端領域の両側に左右対称に複数個が構成されているものである。またその他の方法として、先端領域に略円弧状の連続した長い突起形状としても良い。ここで軟質材は、例えばEPDMやNBR等のゴム材料やスチレン系エラストマー等の熱可塑性エラストマーが使用できる。
【0054】
このように便蓋23の当接部25は軟質材の脚部251と中空部252をもち、従来の便蓋のゴム脚などと比較しても相当に大きい接触面積を保持しているのに加えて、接触相手である便座24の被覆部材243の表面形状と合致した接触面254を有していることから、便蓋23の脚部251が便座24の被覆部材243に当接した時に生じる面圧は従来よりも格段に少なくすることができる。発明者の実験によれば、脚部251と被覆部材243との接触にともなう面圧を「250g/平方センチメートル」以下に保つことができれば、被覆部座243に圧痕を生じさせることはないというデータが得られた。また、便蓋23の閉状態においては、被覆部材243そのものの剛性よりも小さい剛性を持つ中空の軟質材で構成される脚部251が先に弾性変形するようになっている。したがって、便座24の被覆部材243の表面には、便蓋23の当接部25による圧痕等を生じさせることがない。
【0055】
図12において、便座24の先端中央部において、ベース部材247の上方部材241の一部が被覆部材243の開口穴249から突出して、突出部248を形成している。この突出部248の表面は、被覆部材243と同一の表面となっている。また、便蓋23の先端部には閉じた状態で便座24の突出部248と一致した箇所に当接部25が構成され、中空部252を持つ軟質材から成る脚部251が取り付けられ、脚部251の嵌合部253が便蓋23の嵌合突起部232の溝に固定されている。
【0056】
このように構成すれば、便蓋23の当接部25は便蓋23が閉じられた状態では常にベース部材247の上方部材241の一部に設けられた突出部248の表面に当接することになり、使用中に便蓋23の重さ等によって被覆部材243に圧痕等を生じる恐れもなく、また梱包輸送中や倉庫保管中においても同様の恐れがない。
【0057】
また、図11、図12に示した脚部251を図13に示すような構成に変えることができる。便蓋23の脚部251は前述した軟質材より軟らかい材料、例えば発砲ポリエチレン等の発泡樹脂から成る軟質部材254と軟質部材254を固定する固定部材255から成り、固定部材255には便蓋23の嵌合突起部232の溝に嵌合する突起部256が上部に形成され、この突起部256により前記溝に固定される。ここで、軟質部材254は接着、溶着、ねじ等の締結部材による締結等により固定部材255に固定されている。なお、固定部材255の材料は、便蓋23の嵌合突起部232の溝に嵌合して固定できる材料であれば良く、例えば前述の軟質材または、ベース部材50の材料が使用できる。
【0058】
このように構成すれば、図11、図12に示した脚部251の軟質材より軟らかくて便蓋23の嵌合突起部232の溝に固定できない材料を嵌合突起部232の溝に固定部材255を用いて固定することができ、これにより便蓋23を閉めた時脚部251と当接する被覆部材243の面圧がより減少して、被覆部材243の表面には圧痕等を生じさせることがない。
【0059】
なお、図11〜図13に示した本発明の実施形態では、便蓋23の脚部251を便蓋23の嵌合突起部232の溝に固定しているが、着脱可能に嵌着する場合も有りうる。
【0060】
図14において、ベース部材247の上方部材241に取り付けられた被覆部材243の略中央部領域と、閉じられた状態の便蓋23の対向する部分領域233が殆どスキマなく接触する当接部234aを構成している。
【0061】
この場合、前述のようにほとんどスキマなく接触する当接部234aの範囲は、便座24の先端から長手方向に略1/2程度にまで構成されているので、便蓋23の閉じたときの荷重によって、被覆部材243の略中央部領域と部分領域233との間に発生する面圧を充分に小さくすることができ、被覆部材243の表面が凹んだりすることがない。
【0062】
図15において、製品の輸送や保管の為の梱包形態の第1実施例を示すもので、便座24の被覆部材243と閉じた便蓋23の当接部25の脚部251の間に、軟質材のシート材26を介在させているので、被覆部材243は輸送中や保管中に圧痕が付いたり凹んだり等の永久変形を起こすことがない。
【0063】
図16において、製品の輸送や保管の為の梱包形態の第2実施例を示すもので、便座24の被覆部材243に対して便蓋23を全閉させないで便蓋23の当接部25が便座24の被覆部材243に接触しないように所定のスキマを保持した形態に梱包部材31で包装したので、被覆部材243は輸送中や保管中に圧痕が付いたり凹んだり等の永久変形を起こすことがない。
【0064】
図17において、製品の輸送や保管の為の梱包形態の第3実施例を示すもので、便座24の被覆部材243をベース部材247の上方部材241から取り外して、他の部材と接触することがないような形態に梱包部材31で同梱包装したので、被覆部材243は輸送中や保管中に圧痕が付いたり凹んだり等の永久変形を起こすことがない。
【0065】
図18において、製品の輸送や保管の為の梱包形態の第4実施例を示すもので、便蓋23を便座24と後部装置収納部21から取り外して他の部材と接触することがないような形態に梱包部材31で同梱包装したので、被覆部材243は輸送中に圧痕が付いたり凹んだり等の永久変形を起こすことがない。
【0066】
以上の実施形態によれば、便蓋23の便座24への当接部25(脚部251)が軟質材でできているので弾性変形しやすく、便座24の被覆部材243を変形させることなく便蓋23を閉じることができる。
【0067】
また、上述の脚部251は、便座24の被覆部材243に対して広い設置面積を持ち、また被覆部材243の表面形状と一致しているので、脚部251と被覆部材243との間に発生する面圧を小さく抑えることができて、被覆部材243に圧痕や永久変形を起こすことがない。
【0068】
また、別案では被覆部材243の一部に開口部を設けて、その開口部にベース部材247の一部を同一面として突出させて、その突出面に便蓋23の突起部が直接当接するようにしたので、便蓋の突起部すなわち脚部251が小さくても被覆部材243に圧痕や永久変形が生じる恐れがない。
【0069】
また、さらに別案では、便蓋23の突起部をなくして便座24の被覆部材243の相当に広い所定面積に対して、便蓋23の平面部がスキマなく直接に広範囲に接地するように構成したので、被覆部材243への面圧を小さく抑えることができて、被覆部材243に圧痕や永久変形が生じる恐れがない。
【0070】
また、梱包形態において、便座24の被覆部材243と便蓋23の突起部との間に軟質材シートを介在させたので長期間の梱包保管においても、被覆部材243に圧痕や永久変形が生じる恐れがない。
【0071】
また、別案の梱包形態においては、便蓋23が便座24に重ならないように所定の開き角度を保持して梱包固定する手法、または便座24の被覆部材243を便座から取り外して同梱する手法、または便蓋23を後部装置収納部21から取り外して同梱する手法を用いているので、いずれの場合にも便蓋23の突起部で便座24の被覆部材243の表面に圧痕や永久変形が生じる恐れがない。
【0072】
以上、本発明を上記実施の態様に則して説明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものではなく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明に係る便座4を備えた一般的なトイレ装置の図。
【図2】本発明に係る便座4を備えた一般的なトイレ装置の図。
【図3】本発明に係る便座4を備えた一般的なトイレ装置の図。
【図4】本発明に係る便座4を備えた一般的なトイレ装置の図。
【図5】便座4の分解斜視図。
【図6】図4におけるA−A線に沿う断面図。
【図7】図4におけるB−B線に沿う断面図。
【図8】図4におけるC−C線に沿う断面図。
【図9】被覆部材40とベース部材50との嵌合部を示す図。
【図10】被覆部材40とベース部材50との嵌合部を示す図。
【図11】便座4の他の実施形態を示す図。
【図12】便座4の他の実施形態を示す図。
【図13】便座4の他の実施形態を示す図。
【図14】便座4の他の実施形態を示す図。
【図15】便座4の他の実施形態を示す図。
【図16】便座4の他の実施形態を示す図。
【図17】便座4の他の実施形態を示す図。
【図18】便座4の他の実施形態を示す図。
【符号の説明】
【0074】
23 便蓋
251 脚部
4 便座(便座装置)
40 被覆部材
41a 着座面
41b 接触面
43 突起部(突出部)
50 ベース部材
52a 上面
56 加熱用電気ヒータ(ヒータ)
58 空洞
523 嵌合穴(凹部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空洞が設けられ、剛体であるベース部材と、使用者が着座する部分であって、前記ベース部材の材料よりも軟質の材料で形成され、前記ベース部材のうち少なくとも上面を被覆し、使用者の着座にともなって弾性変形可能な被覆部材と、を備える便座装置であって、
前記被覆部材は、使用者が着座する着座面と、前記着座面の裏側に設けられ前記ベース部材の上面に接触する接触面とを備え、前記ベース部材は、凹部を前記上面に備え、前記被複部材は、前記凹部に着脱自在に嵌合される突出部を前記接触面に備え、前記被覆部材の前記ベース部材に対する位置は、前記凹部と前記突出部との間で作用する摩擦力によって保持されることを特徴とする便座装置。
【請求項2】
前記凹部及び前記突出部の断面形状が多角形であることを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【請求項3】
前記凹部と前記突出部がスプライン形状を成していることを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【請求項4】
前記被覆部材において前記突起部が剛性の高い弾性体で形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の便座装置。
【請求項5】
前記ベース部材の前記空洞内にヒータが設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の便座装置。
【請求項6】
前記被覆部材の上方に便蓋が配設され、前記便蓋の下面に前記被覆部材と当接する脚部が配設され、前記脚部は前記ベース部材の材料よりも軟質の材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【請求項1】
内部に空洞が設けられ、剛体であるベース部材と、使用者が着座する部分であって、前記ベース部材の材料よりも軟質の材料で形成され、前記ベース部材のうち少なくとも上面を被覆し、使用者の着座にともなって弾性変形可能な被覆部材と、を備える便座装置であって、
前記被覆部材は、使用者が着座する着座面と、前記着座面の裏側に設けられ前記ベース部材の上面に接触する接触面とを備え、前記ベース部材は、凹部を前記上面に備え、前記被複部材は、前記凹部に着脱自在に嵌合される突出部を前記接触面に備え、前記被覆部材の前記ベース部材に対する位置は、前記凹部と前記突出部との間で作用する摩擦力によって保持されることを特徴とする便座装置。
【請求項2】
前記凹部及び前記突出部の断面形状が多角形であることを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【請求項3】
前記凹部と前記突出部がスプライン形状を成していることを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【請求項4】
前記被覆部材において前記突起部が剛性の高い弾性体で形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の便座装置。
【請求項5】
前記ベース部材の前記空洞内にヒータが設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の便座装置。
【請求項6】
前記被覆部材の上方に便蓋が配設され、前記便蓋の下面に前記被覆部材と当接する脚部が配設され、前記脚部は前記ベース部材の材料よりも軟質の材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の便座装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2008−253721(P2008−253721A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−219177(P2007−219177)
【出願日】平成19年8月27日(2007.8.27)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月27日(2007.8.27)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】
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