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便座装置
説明

便座装置

【課題】表皮材を便座基材に確実に固定することができる便座装置を提供することを目的とする。
【解決手段】上板と底板とを有する便座基材と、前記上板の表面を被覆し、前記便座基材の内周側および外周側において前記上板と前記底板との間から前記便座基材の内部に巻き込まれた表皮材と、を備え、前記上板および底板の少なくともいずれかは、前記内周側および外周側の端部よりも内側に前記上板と前記底板との溶着の際の溶着代となる縦リブを有し、前記表皮材の端部は、溶着の際に軟化しその後に固化した便座基材により前記便座基材に固定されたことを特徴とする便座装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的に、便座装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、上板の上面を覆う表面層を備えた便座がある(特許文献1)。特許文献1に記載された便座では、表面層は、例えば樹脂により形成されている。
しかしながら、特許文献1に記載された便座では、表面層は、機械的に固定されている。そのため、表面層を固定するために例えばフックなどの係合部材が必要となる。また、表面層を固定させる作業の手間などが必要となる。そのため、表面層を上板や底板に確実に固定しつつ、製造コストを抑えるという点においては改善の余地がある。
【0003】
また、上ケースの上面に表面材が設けられた便座装置がある(特許文献2)。特許文献2に記載された便座装置では、表面材は、例えば樹脂により形成され、上ケースと底板との間に端部を挟まれた状態でレーザー溶着により固定される。
しかしながら、特許文献2に記載された便座装置では、レーザー溶着により表面材を固定するため、例えば振動溶着などの他の製造工程よりも製造コストが高くなるという問題がある。つまり、表面材を上ケースや底板に確実に固定しつつ、製造コストを抑えるという点においては改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−245667号公報
【特許文献2】特開2005−13722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、表皮材を便座基材に確実に固定することができる便座装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、上板と底板とを有する便座基材と、前記上板の表面を被覆し、前記便座基材の内周側および外周側において前記上板と前記底板との間から前記便座基材の内部に巻き込まれた表皮材と、を備え、前記上板および底板の少なくともいずれかは、前記内周側および外周側の端部よりも内側に前記上板と前記底板との溶着の際の溶着代となる縦リブを有し、前記表皮材の端部は、溶着の際に軟化しその後に固化した便座基材により前記便座基材に固定されたことを特徴とする便座装置である。
【0007】
この便座装置によれば、表皮材は、上板と底板との溶着の際に軟化しその後に固化した便座基材により便座基材に固定される。そのため、表皮材は、便座基材に確実にあるいは強固に固定される。また、溶着の際に形成される固化した便座基材により表皮材は固定されるため、製造コストを抑えることができる。
【0008】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記上板および底板の少なくともいずれかは、前記縦リブと、前記内周側および外周側の端部と、の間に前記軟化した便座基材を前記内周側および外周側の端部へ誘導する誘導路をさらに有することを特徴とする便座装置である。
【0009】
この便座装置によれば、縦リブと、内周側および外周側の端部と、の間に誘導路が形成されているため、軟化した便座基材は、より高温の状態で表皮材へ到達する。そのため、上板と底板との溶着の作業工程をより短くすることができる。
【0010】
また、第3の発明は、第2の発明において、前記上板および底板の少なくともいずれかは、前記誘導路の端部に前記軟化した便座基材を溜める基材溜め部をさらに有することを特徴とする便座装置である。
【0011】
この便座装置によれば、誘導路の端部に基材溜め部が形成されているため、表皮材と便座基材との間の隙間から便座装置の外側へ軟化した便座基材が流出することを抑えることができる。そのため、便座装置の外側にはみ出すバリを溶着後に削除する工程が不要となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の態様によれば、表皮材を便座基材に確実に固定することができる便座装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態にかかる便座装置を表す分解模式図である。
【図2】本実施形態にかかる便座装置を表す組立模式図である。
【図3】本実施形態にかかる便座装置の溶着を説明するための断面模式図である。
【図4】本発明の他の実施の形態にかかる便座装置の溶着を説明するための断面模式図である。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態にかかる便座装置の溶着を説明するための断面模式図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態にかかる便座装置の溶着を説明するための断面模式図である。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態にかかる便座装置の溶着を説明するための断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる便座装置を表す分解模式図である。
また、図2は、本実施形態にかかる便座装置を表す組立模式図である。
なお、図2(a)は、本実施形態にかかる便座装置の組立状態を表す斜視模式図であり、図2(b)は、図2(a)に表した切断面A−Aにおける断面模式図である。
【0015】
本実施形態の便座装置400は、便座基材410と、その上に積層される表皮材460と、を備える。便座基材410は、図1に表したように、底板420と、上板430と、を有する。また、表皮材460は、図2(a)および図2(b)に表したように、便座装置400が組み立てられた状態において、便座基材410の上板430の表面を被覆する。
【0016】
底板420と上板430との固定については、溶着により行うことができる。溶着としては、振動溶着や、超音波溶着や、熱板溶着などを挙げることができる。あるいは、底板420と上板430との接触面に配設された電線に電流を流すことで発生する熱により、底板420と上板430とを溶着し固定することができる。
【0017】
表皮材460は、図2(b)に表したように、便座基材410の内周側および外周側において、上板430と底板420との間から便座基材410の内部に挿入され巻き込まれている。表皮材460の端部は、溶着の際に軟化しその後に固化した便座基材410bにより便座基材410に固定される。すなわち、便座基材410は、溶着の際に軟化し、便座基材410の内部に巻き込まれた表皮材460の端部と接触する。そうすると、表皮材460の端部の少なくとも一部は、軟化した便座基材410aの熱により軟化する。その後、軟化した表皮材460の端部は、軟化した便座基材410aと結合し、放熱あるいは冷却されて固化する。そして、表皮材460の端部は、固化した便座基材410bにより便座基材410に固定される。
【0018】
あるいは、便座基材410は、溶着の際に軟化し、便座基材410の内部に巻き込まれた表皮材460の端部と接触する。その後、軟化した便座基材410aは、放熱あるいは冷却されて固化する。そして、表皮材460の端部は、固化した便座基材410bの形状により便座基材410に固定される。
【0019】
すなわち、本願明細書において「固化した便座基材410bにより便座基材410に固定される」という範囲には、軟化した表皮材460と軟化した便座基材410aとが結合し固化することにより表皮材460の端部が便座基材410に固定される場合と、固化した便座基材410bの形状により表皮材460の端部が便座基材410に固定される場合と、の両方が含まれるものとする。底板420と上板430との溶着および表皮材460の固定については、後に詳述する。
【0020】
底板420および上板430は、便座装置400に座る使用者の体重を支える役割を有し、例えばポリプロピレン(PP:polypropylene)等の樹脂から形成される。一方、表皮材460は、便座装置400に座る使用者に直接接触し、柔らかな座り心地を与えたり、低温下でのヒヤリ感を低減する役割を有する。例えば、表皮材460は、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO:Thermo Plastic Olefin)や、発泡ポリプロピレンや、ポリプロピレンなどを積層したものにより形成される。そして、表皮材460の表面は、より平滑かつ緻密な表面を有し、汚れの付着を抑制することができる。つまり、表皮材460は、より良い座り心地を与えつつ、便座装置400の手入れの簡便さを与えることができる。
【0021】
なお、本実施形態にかかる便座装置400では、底板420と上板430との間に空洞部401が形成される。例えば、便座装置400を暖房するための図示しないヒータなどを、空洞部401に設置することができる。これによれば、便座装置400の着座面(人が着座する側の表皮材460の表面)を暖めることができる。
【0022】
図3は、本実施形態にかかる便座装置の溶着を説明するための断面模式図である。
なお、図3は、図2(b)に表した領域Bを拡大して眺めた拡大模式図である。
また、図3(a)は、溶着前の状態を表す断面模式図であり、図3(b)は、溶着後の状態を表す断面模式図である。さらに、便座基材410の内周側および外周側における溶着工程や溶着状態は同様であるため、以下の説明では、外周側の溶着を例に挙げて説明する。
【0023】
底板420は、図3(a)に表したように、上板430との接合部において、底板420と上板430との溶着の際の溶着代となる縦リブ421を有する。縦リブ421は、底板420の端部から上方(上板430の側)に向かって突出している。縦リブ421は、底板外周側端部423よりも内側に形成されている。縦リブ421と底板外周側端部423との間には、溶着の際に軟化した便座基材410aを底板外周側端部423へ誘導する底板誘導路425が形成されている。また、底板誘導路425における底板外周側端部423の側の端部には、溶着の際に軟化した便座基材410aを溜め、軟化した後に固化した便座基材410bを保持する基材溜め部427が形成されている。
【0024】
上板430は、底板420との接合部において、底板420と上板430との溶着の際に縦リブ421を受ける受けリブ431を有する。受けリブ431は、上板外周側端部433よりも内側に形成されている。受けリブ431と上板外周側端部433との間には、溶着の際に軟化した便座基材410aを上板外周側端部433へ誘導する第1の上板誘導路435が形成されている。また、受けリブ431よりも内側には、溶着の際に軟化した便座基材410aを上板外周側端部433へ誘導する、あるいは軟化した便座基材410aが空洞部401の側へ移動することを抑える第2の上板誘導路436が形成されている。
【0025】
本実施形態では、底板420と上板430とが振動溶着により接合される場合を例に挙げて説明する。まず、図3(a)に表したように、底板420と上板430とが溶着される前の状態では、表皮材460は、上板430に巻き込まれている。続いて、図3(a)に表した矢印A1、A2のように、上板430と底板420とを互いに接触する方向に加圧する。そして、上板430および底板420を加圧しつつ、上板430および底板420の少なくともいずれかを水平方向に振動させる。
【0026】
そうすると、上板430と底板420との接合部において、摩擦熱が発生する。その摩擦熱により、縦リブ421の先端部は次第に軟化していく。このとき、縦リブ421の先端部は、受けリブ431よりも細い形状を有するため、振動エネルギーは、縦リブ421の先端部に集中する。そのため、縦リブ421の先端部は、より短時間で効率的に軟化する。
【0027】
そして、縦リブ421の先端部が軟化するにつれて、図3(b)に表したように、上板430と底板420との少なくともいずれかの便座基材410が軟化する。軟化した便座基材410aは、底板誘導路425、第1の上板誘導路435、および第2の上板誘導路436に誘導され、底板外周側端部423および上板外周側端部433へ移動する。このとき、図3(a)および図3(b)に表したように、底板誘導路425および第1の上板誘導路435が基材溜め部427へ向かって傾斜している場合には、軟化した便座基材410aは、基材溜め部427へ移動しやすい。
【0028】
続いて、軟化した便座基材410aは、基材溜め部427に溜まり、表皮材460の端部と接触する。そうすると、表皮材460の端部の少なくとも一部は、軟化した便座基材410aの熱により軟化する。その後、軟化した表皮材460の端部は、軟化した便座基材410aと結合し、放熱あるいは冷却されて固化する。そして、表皮材460の端部は、固化した便座基材410bにより便座基材410に固定される。
【0029】
あるいは、軟化した便座基材410aは、基材溜め部427に溜まり、表皮材460の端部と接触する。その後、軟化した便座基材410aは、放熱あるいは冷却されて固化する。そして、表皮材460の端部は、固化した便座基材410bの形状により便座基材410に固定される。
【0030】
このとき、図3(b)に表したように、上板430と底板420との接合部は、溶着後の状態において、上板外周側端部433と底板外周側端部423との合わせ部(隙間の部分)と同等あるいは上方に位置する。そのため、軟化した便座基材410aは、表皮材460の端部へ移動しやすい。なお、振動溶着の際の振動は、ある程度の量の便座基材410が軟化したときに適宜停止される。あるいは、振動溶着の際の振動は、所定時間が経過したときに適宜停止される。
【0031】
本実施形態によれば、表皮材460は、上板430と底板420との溶着の際に軟化しその後に固化した便座基材410bにより便座基材410に固定される。そのため、表皮材460は、便座基材410に確実にあるいは強固に固定される。軟化した表皮材460と軟化した便座基材410aとが結合し固化する場合には、表皮材460は、より強固に便座基材410に固定される。また、溶着の際に形成される固化した便座基材410bにより表皮材460は固定されるため、製造コストを抑えることができる。さらに、便座装置400の全周に亘って、固化した便座基材410bにより表皮材460が固定された場合には、表皮材460と便座基材410との間の隙間から水などの液が進入することを抑えることができる。
【0032】
また、底板420には底板誘導路425が形成され、上板430には第1および第2の上板誘導路435、436が形成されているため、軟化した便座基材410は、より高温の状態で表皮材460および基材溜め部427へ到達する。そのため、上板430と底板420との溶着の作業工程をより短くすることができる。これにより、製造コストを抑えることができる。さらに、底板誘導路425における底板外周側端部423の側の端部には、基材溜め部427が形成されているため、表皮材460と便座基材410との間の隙間から便座装置400の外側へ軟化した便座基材410aが流出することを抑えることができる。そのため、便座装置400の外側にはみ出すバリを溶着後に削除する工程が不要となる。これにより、製造コストを抑えることができる。
【0033】
なお、本実施形態では、底板420の縦リブ421と、表皮材460の少なくとも端部と、は同種の材料により形成されていてもよい。ここで、本願明細書において「同種の材料」とは、互いに相溶性を有する材料をいうものとし、具体的には、例えば、「エラストマーが添加してあるものを含むオレフィン系樹脂」を挙げることができる。また、本願明細書において「相溶性」とは、「二種類または多種類の物質が相互に親和性を有し、溶液または混和物を形成する性質」をいうものとする。
【0034】
これによれば、便座基材410の接合部と表皮材460の少なくとも端部とが同種の材料であるため、すなわち軟化した便座基材410aと表皮材460の少なくとも端部とは相互に親和性を有するため、軟化した表皮材460と軟化した便座基材410aとは、異種の材料により形成された場合よりも互いに結合しやすい。そのため、固化した便座基材410bにより表皮材460の固定強度をより高めることができる。
なお、本願明細書では、表皮材460の端部が、底板420の縦リブ421と同種の材料により形成された場合だけではなく、底板420の縦リブ421と同種の材料が表皮材460の端部に含浸された場合についても、「底板420の縦リブ421と、表皮材460の表面と、が同種の材料により形成された」という範囲に含まれるものとする。
【0035】
また、本実施形態では、表皮材460の少なくとも端部は、底板420の縦リブ421の溶融温度よりも低い溶融温度を有する材料により形成されていてもよい。これによれば、表皮材460の端部の溶融温度が縦リブ421の溶融温度よりも高い場合と比較すると、表皮材460の端部の少なくとも一部は、軟化した便座基材410aの熱により軟化されやすい。そのため、上板430と底板420との接合部と、表皮材460と、の間にある程度の距離があっても、表皮材460を便座基材410に確実に固定することができる。言い換えれば、軟化した便座基材410が放熱あるいは冷却されてより低温になっても、表皮材460を便座基材410に確実に固定することができる。
【0036】
次に、本発明の他の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図4は、本発明の他の実施の形態にかかる便座装置の溶着を説明するための断面模式図である。
なお、図4は、図2(b)に表した領域Bを拡大して眺めた拡大模式図に相当する。
【0037】
本実施形態の底板420aの底板誘導路425aは、図3に関して前述した底板420の底板誘導路425のようには傾斜していない。つまり、図4に表したように、本実施形態の底板誘導路425aは、縦リブ421から基材溜め部427へ向かって略水平に延在している。底板420aのその他の構造は、図1〜図3に関して前述した底板420の構造と同様である。また、上板430の構造は、図1〜図3に関して前述した如くである。
【0038】
本実施形態によれば、軟化した便座基材410aは、底板誘導路425a、第1の上板誘導路435、および第2の上板誘導路436に誘導され、底板外周側端部423および上板外周側端部433へ移動する。そして、底板誘導路425aと第1の上板誘導路435との間には、図3に関して前述した実施形態の場合よりも多くの軟化した便座基材410aおよび固化した便座基材410bが溜まる。
【0039】
そのため、より多くの軟化した便座基材410aが放熱あるいは冷却されて固化すると、表皮材460の端部は、より多くの固化した便座基材410bにより固定される。これにより、表皮材460をより確実にあるいはより強固に便座基材410に固定することができる。
【0040】
図5は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる便座装置の溶着を説明するための断面模式図である。
なお、図5は、図2(b)に表した領域Bを拡大して眺めた拡大模式図に相当する。
【0041】
本実施形態の上板430aの第1の上板誘導路435aは、図3に関して前述した上板430の第1の上板誘導路435のようには傾斜していない。つまり、図5に表したように、本実施形態の第1の上板誘導路435aは、底板420との接合部から上板外周側端部433へ向かって略水平に延在している。上板430aのその他の構造は、図1〜図3に関して前述した上板430の構造と同様である。また、底板420の構造は、図1〜図3に関して前述した如くである。
【0042】
本実施形態によれば、第1の上板誘導路435aは、軟化した便座基材410aが上方へ移動することを抑えることができる。そのため、軟化した便座基材410aは、底板誘導路425、第1の上板誘導路435a、および第2の上板誘導路436に誘導され、底板外周側端部423および上板外周側端部433へ移動する。その後、図3に関して前述したように、表皮材460の端部は、固化した便座基材410bにより便座基材410に固定される。
【0043】
図6は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる便座装置の溶着を説明するための断面模式図である。
なお、図6は、図2(b)に表した領域Bを拡大して眺めた拡大模式図に相当する。
【0044】
本実施形態の上板430bは、上板外周側端部433の端面において傾斜した上板傾斜面433aを有する。また、本実施形態の底板420bは、底板外周側端部423の端面において傾斜した底板傾斜面423aを有する。言い換えれば、上板430bは、底板420bの底板外周側端部423との合わせ部において傾斜した上板傾斜面433aを有する。また、底板420bは、上板430bの上板外周側端部433との合わせ部において傾斜した底板傾斜面423aを有する。上板430bおよび底板420bのその他の構造は、図1〜図3に関して前述した上板430および底板420のそれぞれの構造と同様である。
【0045】
本実施形態によれば、上板外周側端部433と底板外周側端部423との合わせ部において、傾斜した上板傾斜面433aおよび底板傾斜面423aが形成されているため、表皮材460と便座基材410との間の隙間から便座装置400の外側へ軟化した便座基材410aが流出することをより抑えることができる。そのため、便座装置400の外側にはみ出すバリを溶着後に削除する工程が不要となる。これにより、製造コストをより抑えることができる。
【0046】
図7は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる便座装置の溶着を説明するための断面模式図である。
なお、図7は、図2(b)に表した領域Bを拡大して眺めた拡大模式図に相当する。
【0047】
本実施形態では、上板430cの受けリブ431の端部に、上板430cとは別体の誘導体441が付設されている。誘導体441は、例えば圧縮変形可能なパッキンなどである。また、誘導体441は、溶着の際の温度に耐え得る材料により形成されている。
【0048】
図7に表したように、誘導体441は、底板420との接合部の近傍に付設され、溶着の際に軟化した便座基材410aを底板外周側端部423へ誘導する。あるいは、誘導体441は、軟化した便座基材410aが上方へ移動することを抑えることができる。そのため、軟化した便座基材410aは、底板誘導路425、誘導体441、および第2の上板誘導路436に誘導され、底板外周側端部423および上板外周側端部433へ移動する。その後、図3に関して前述したように、表皮材460の端部は、固化した便座基材410bにより便座基材410に固定される。
【0049】
本実施形態によれば、表皮材460を便座基材410に確実に固定することができる。また、作業者は、上板430cの上板外周側端部433に表皮材460を巻き込ませた後に、上板430cの受けリブ431の端部に誘導体441を付設することができる。これによれば、作業者は、受けリブ431と上板外周側端部433との間のより広い隙間に表皮材460の端部をより楽に挿入することができる。その後、作業者は、上板外周側端部433に表皮材460を巻き込ませ、受けリブ431の端部に誘導体441を付設することにより、表皮材460が溶着前に上板430cから外れることを防止できる。
【0050】
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、表皮材460は、上板430と底板420との溶着の際に軟化しその後に固化した便座基材410bにより便座基材410に固定される。そのため、表皮材460は、便座基材410に確実にあるいは強固に固定される。また、溶着の際に形成される固化した便座基材410bにより表皮材460は固定されるため、製造コストを抑えることができる。
【0051】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、底板420および上板430などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや底板誘導路425、第1の上板誘導路435、第2の上板誘導路436、および誘導体441の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、図3〜図7に関して前述した溶着の説明では、便座装置400の外周側の溶着を例に挙げて説明したが、外周側と内周側との溶着工程や溶着状態は同様である。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0052】
400 便座装置、 401 空洞部、 410、410a、410b 便座基材、 420、420a、420b 底板、 421 縦リブ、 423 底板外周側端部、 423a 底板傾斜面、 425、425a 底板誘導路、 427 基材溜め部、 430、430a、430b、430c 上板、 431 受けリブ、 433 上板外周側端部、 433a 上板傾斜面、 435、435a 第1の上板誘導路、 436 第2の上板誘導路、 441 誘導体、 460 表皮材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上板と底板とを有する便座基材と、
前記上板の表面を被覆し、前記便座基材の内周側および外周側において前記上板と前記底板との間から前記便座基材の内部に巻き込まれた表皮材と、
を備え、
前記上板および底板の少なくともいずれかは、前記内周側および外周側の端部よりも内側に前記上板と前記底板との溶着の際の溶着代となる縦リブを有し、
前記表皮材の端部は、溶着の際に軟化しその後に固化した便座基材により前記便座基材に固定されたことを特徴とする便座装置。
【請求項2】
前記上板および底板の少なくともいずれかは、前記縦リブと、前記内周側および外周側の端部と、の間に前記軟化した便座基材を前記内周側および外周側の端部へ誘導する誘導路をさらに有することを特徴とする請求項1記載の便座装置。
【請求項3】
前記上板および底板の少なくともいずれかは、前記誘導路の端部に前記軟化した便座基材を溜める基材溜め部をさらに有することを特徴とする請求項2記載の便座装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−70983(P2012−70983A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−218837(P2010−218837)
【出願日】平成22年9月29日(2010.9.29)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】