説明

便座装置

【課題】小水や塵埃等の汚れ成分が吸込口内に流入することを十分に防止することができる便座装置を提供する。
【解決手段】便座ボックス2の前部に脱臭用の吸込口17が設けられ、この吸込口17を覆うシャッタ18が設けられている。洗浄ノズル11を前進させると、シャッタ18が押されて開く。トイレルーム内に人体が検知されるときにはシャッタ18を閉とし、脱臭ファン21を作動させるが、着座使用時及び便座3を起立させて便器使用するときにはシャッタ18を閉とし、汚れ成分の吸込口17内への流入を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレの便器に設置される便座装置に係り、特に便鉢内の空気を吸込口から吸引し、脱臭処理した後、排風する脱臭手段を備えた便座装置に関する。
【背景技術】
【0002】
脱臭機能を備えた温水洗浄便座装置は、空気吸引用のダクトを便鉢に臨んで開口するように設置し、このダクトの下流に吸引用のファン及び活性炭等の脱臭器を設置し、臭気含有空気を該脱臭器で処理した後、排風するよう構成している。
【0003】
このような便座では、脱臭装置の空気吸引用のダクトは、その先端の吸込口が便鉢に開放しているので、特に男性の小用の際に小水の飛沫を浴びやすく、吸込口部分の内部流路が濡れてしまうことがある。
【0004】
また、従来の便座装置にあっては、トイレットペーパーの切り屑や空気中の塵埃などがダクトへ吸引され、ダクト内壁に付着することがある。
【0005】
このような小水や塵埃がダクトに入り込むことを防止するために、吸込口の前方に遮壁を垂設することが特開平8−113970、特開2011−52397に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−113970
【特許文献2】特開2011−52397
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1,2のように、吸込口前方に遮壁を垂設しても、小水や塵埃等の汚れ成分が吸込口内に流入することは十分には防止できない。
【0008】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決し、小水や塵埃等の汚れ成分が吸込口内に流入することを十分に防止することができる便座装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の便座装置は、便器の後部上面に設置されるケースと、該ケースに開閉回動可能に支持された便座と、該ケースに設置された、便鉢内の空気を吸込口を介して吸引し、脱臭する脱臭手段とを備えた便座装置において、該吸込口を覆った閉状態と、該吸込口を便鉢に向って開放させた開状態とをとりうるシャッタと、該シャッタの開閉を制御するシャッタ制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明では、トイレルーム内の人体を検知する人体検知センサが設けられており、前記シャッタ制御手段は、該人体検知センサが人体非検知であるときにはシャッタを閉とすることが好ましい。
【0011】
本発明では、着座センサ及び便座起立状態検知手段が設けられており、前記シャッタ制御手段は、前記便座に着座中であるとき及び便座が起立状態であるときには該シャッタを閉とすることが好ましい。
【0012】
本発明では、前記脱臭手段は吸引ファンを備えており、前記人体検知センサが人体を検知すると、該吸引ファンを作動させるファン制御手段が設けられていてもよい。
【0013】
本発明では、前記シャッタ制御手段は、前記着座センサが脱座を検知すると、前記シャッタを開とし、前記ファン制御手段は、前記着座センサが脱座を検知すると、前記ファンの風量を増大させるよう構成されてもよい。
【0014】
本発明では、前記ファン制御手段に風量増大信号を与えて前記ファンの風量を増大させる風量増大用スイッチを備えてもよい。
【0015】
本発明では、前記ケースから突出可能な人体洗浄用ノズルが設けられており、前記シャッタは、前記閉状態において、後退した状態の該ノズルの先端を覆うよう構成されてもよい。
【0016】
前記シャッタは前記ケースに回動自在に支持された板状体よりなり、前記ノズルを前進させると、該シャッタが該ノズルに押されて開状態となるよう構成されてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の便座装置にあっては、脱臭手段の吸込口を開閉するシャッタが設けられているので、吸込口内への小水や塵埃等の汚れ成分の流入を防止することができる。
【0018】
トイレルーム内に人体が居ないときにシャッタを閉とすることにより、トイレ非使用時に汚れ成分が吸込口内に流入することが防止される。
【0019】
着座中にシャッタを閉とすることにより、便等の汚れ成分の吸込口への流入が防止される。
【0020】
便座が起立状態にあるときにシャッタを閉とすることにより、立使用時の男子小水等の汚れ成分の吸込口への流入が防止される。また、便器消清掃時における跳ね水等の汚れ成分の吸込口への流入が防止される。
【0021】
脱臭手段の吸引ファンをトイレ内人体存在時に作動させることにより、脱臭が行われる。この場合、前記のように着座中及び便座起立状態時にシャッタを閉として吸引ファンを作動させると、シャッタ周囲の隙間から空気が吸込口に吸引され脱臭される。
【0022】
脱座が検知されたときには、シャッタを開とし、ファンの吸引風量を増大させることにより、便鉢内の臭気の脱臭処理を強力に行うことができる。
【0023】
本発明では、風量増大用スイッチを設け、このスイッチを操作することによりファンの吸引風量を増大させ、脱臭を強力に行うようにしてもよい。
【0024】
本発明では、吸込口を覆うシャッタによって併せて人体洗浄用のノズルの先端を覆うように構成してもよい。これにより、着座使用時における汚物や、便座を起立させた男子小使用(立使用)時の小水がノズルに付着することが防止される。
【0025】
なお、このシャッタをノズルで押して開けるよう構成した場合には、シャッタ開放専用の駆動装置が不要となり、低コストとなる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】実施の形態に係る便座装置のシャッタ開放時における下方からの斜視図である。
【図2】実施の形態に係る便座装置のシャッタ閉時における下方からの斜視図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】実施の形態に係る便座装置を備えた洋風便器の斜視図である。
【図6】実施の形態に係る便座装置の回路ブロック図である。
【図7】実施の形態に係る便座装置の作動を示すタイミングチャートである。
【図8】実施の形態に係る便座装置の作動を示すタイミングチャートである。
【図9】実施の形態に係る便座装置の作動を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図1〜図9を参照して実施の形態について説明する。
【0028】
図5は実施の形態に係る便座装置を備えた洋風便器の斜視図である。
【0029】
洋風便器1の後部上面にケースとしての便座ボックス2が設置されている。この便座ボックス2に便座3及び便蓋4が起倒方向回動可能に取り付けられている。便座ボックス2内には、図6の通り、この便座3の起倒駆動用の便座駆動装置5と便蓋4の起倒駆動用の便蓋駆動装置6とが設けられている。これらの駆動装置5,6はモータ及びギヤよりなる。
【0030】
便座ボックス2の上面にはトイレルームへの入室を検知する第1の光電センサ7と焦電センサ8とが設けられている。この焦電センサ8は、トイレルーム内の便器前方領域のほぼ全体のエリアの人体を検知可能である。第1の光電センサ7は、トイレルーム出入口よりも若干便器1に近いエリアを検知領域とするものである。
【0031】
便座ボックス2の前面には第2の光電センサ9が設けられている。この光電センサ9は、前記光電センサ7と同じエリアの人体を検知するためのものである。
【0032】
また、便座ボックス2の前面には光電センサよりなる着座センサ10が設けられている。ただし、着座センサとしては、静電容量変化型のものなど各種のものを用いることができる。
【0033】
なお、上記の光電センサ7,9,10は、赤外線の投光器と、反射赤外線を受光する受光器とからなる。
【0034】
図1の通り、便座ボックス2には、便座3に着座した人体の臀部に向って温水を噴出する温水洗浄ノズル11及びビデノズル12、該臀部に向って温風を吹き出す温風乾燥ファン(図示略)、吸込口17(図1)を介して便鉢1a内から臭気含有空気を脱臭ファン(吸引ファン)21(図6)によって吸引し、活性炭等によって脱臭処理後、排気する脱臭装置(図示略)等が設けられている。なお、この実施の形態では、脱臭ファン21は作動時の排気風量が3段階のモード(最も少ない風量のLowモード、中間風量のHighモード及び最も多い風量のターボモード)にわたって切り替え可能となっている。
【0035】
上記のノズル11,12はモータを動力源とした前後進装置によって前進及び後退するよう構成されている。なお、ノズル11,12にラックが設けられ、モータの駆動軸に固着されたギヤが該ラックに噛合している。
【0036】
便座ボックス2の前部下面であって、左右方向の中央付近2aには、このノズル11,12を通過させるための開口13,14が設けられている。また、この開口13,14に隣接して温風吹出口16,便鉢内から空気を吸引するための吸込口17が設けられると共に、便鉢1a内を照明するための照明器15が設けられている。
【0037】
これらの開口13,14,温風吹出口16,吸込口17及び照明器を15を覆うようにシャッタ18が設けられている。この実施の形態では、シャッタ18はヒンジアーム19によって回動可能に便座ボックス2に支持されている。
【0038】
図3,4の通り、このヒンジアーム19は、軸心方向を便器左右方向とした軸部19bと、該軸部19bから離反する方向に延在した直棒部19aと、該直棒部19aの先端から延出した円弧状部19cとを有している。円弧状部19cは軸部19bに対して等半径となるように周方向に延在している。この円弧状部19cは、便座ボックス2に設けられた小孔を通って便座ボックス2外へ延出している。この円弧状部19cの先端にシャッタ18が連結されている。この実施の形態では、軸部19bにつる巻きコイルばね(図示略)が巻回されており、シャッタ18は図2及び図4に示すシャッタ閉状態となるように該ばねによって付勢されている。
【0039】
シャッタ18を開けるにはノズル11又はノズル12(この実施の形態ではノズル11)を前進させる。ノズル11が前進すると、シャッタ18がノズル11に押されて図1,3のように開く。シャッタ18は前記ヒンジアーム19によって支持されているので、シャッタ18は前方に移動しながら開き出す。そのため、シャッタ18が開き出すときにシャッタ18が便座ボックス2と干渉しない。
【0040】
ノズル11を後退させると、シャッタ18は前記つる巻きコイルばねの付勢力によって図2,4のように便座ボックス2の前記中央付近2aの下面に重なった閉状態となる。この実施の形態では、シャッタ18の閉状態において、シャッタ18と便座ボックス2の下面との間に若干の隙間が形成されるよう構成されている。そのため、シャッタ18を閉とした状態で脱臭ファン21を作動させると、この隙間を通って空気が吸込口17内に吸引される。
【0041】
なお、照明器15が点灯するとき及び温風ファンが作動するときにはいずれもノズル11が前進してシャッタ18を開け、照明器15の消灯及び温風ファンの停止が行われるときにはノズル11が後退し、シャッタ18が閉まる。脱臭ファン21の作動と関連したシャッタ18の開閉動作については後述する。
【0042】
便座3には便座ヒータが設けられている。この便座ヒータは、トイレの非使用時には通電されず、第1の光電センサ7又は焦電センサ8が人体を検知すると通電開始され、急速に昇温するよう構成された急速暖房タイプのものである。
【0043】
この洋風便器1の側方のトイレルーム壁面にリモコン20が設置されている。このリモコン20には、肛門洗浄用操作スイッチ(シャワースイッチ)、ビデ洗浄用操作スイッチ、温風を吹き出させるドライスイッチ、肛門洗浄(シャワー洗浄)、ビデ洗浄、温風乾燥等の作動をストップさせるストップスイッチ等が設置されている。また、リモコン20には、洗浄ノズルの前進限位置を調節するスイッチ、洗浄の広がりを調整するためのワイド洗浄入/切スイッチのほか、洋風便器1の便鉢に多量の水を流す大洗浄用スイッチと、便鉢に少量の水を流す小洗浄用スイッチとが設けられている。
【0044】
リモコン20には、脱臭ファン21の風量を通常の脱臭作動時よりも多くするためのターボ脱臭スイッチが設けられている。
【0045】
さらに、リモコン20には、便座3及び便蓋4をマニュアル操作によって開閉させるための便座開閉スイッチ及び便蓋開閉スイッチが設けられている。リモコン20には、温水を噴出させることなくノズル11,12を前進させるノズル掃除スイッチが設けられている。このノズル掃除スイッチによってノズル11又はノズル12を前進させることにより、所望のときにシャッタ18を開けることができる。
【0046】
リモコン20内には、前記各スイッチの操作信号を便座ボックス2に向けて発信する発信回路が設置されている。
【0047】
図6の通り、便座ボックス2内には、前記駆動装置5,6、ノズル11,12の前後進装置11a,12a及び照明器15への通電を制御するための制御ユニット30が設けられている。便座ボックス2には、リモコン20からの信号を受信するための信号受信部31が設けられている。センサ7〜10及び信号受信部31からの信号は制御ユニット30に入力される。
【0048】
[便器が着座使用されるときのシャッタ18及び脱臭ファン21の作動]
便器が着座使用されるときのシャッタ18及び脱臭ファン21の制御について図7を参照して説明する。
【0049】
トイレルーム内に人体が存在しないときは、脱臭ファン21は停止し、シャッタ18は閉となっている。トイレ使用者がトイレルームに入室すると、まず当該人体が焦電センサ8で検知され、続いて光電センサ7によって検知され、これに伴ってノズル11が前進してシャッタ18が開き、また脱臭ファン21がHighモードで作動開始する。さらに、便蓋4が開放する。便座3は倒伏したままである。
【0050】
図7では、焦電センサ8の人体検知に伴ってシャッタ18を開とし、脱臭ファン21を始動させているが、これらは光電センサ7の人体検知時としてもよい。また、便蓋4の開のタイミングを焦電センサ8の人体検知時としてもよい。なお、便鉢内からの吸引排風を早期に安定したものとするために、焦電センサ8が人体を検知すると脱臭ファン21を作動させるのが好ましい。
【0051】
便蓋4が開くと、光電センサ7及び焦電センサ8は便蓋4の背後に隠れることになるので、この便蓋4の開放以降は第2の光電センサ9によってトイレルーム内の人体を検知する。
【0052】
その後、人が便座3に着座すると着座センサ10によって着座が検知され、ノズル11を後退させてシャッタ18を閉とすると共に、脱臭ファン21をLowモードとする。なお、着座中に脱臭ファン21をLowモードとするのは、尿などの飛沫がシャッタ18の隙間を通って吸込口17内に吸引されることを防ぐためである。
【0053】
着座中にノズル11,12で臀部洗浄する場合、脱臭ファン21はLowモードでもよく、水滴吸い込み防止のために停止してもよい。
【0054】
その後、人が便座3から立ち上がり(脱座)、着座センサ10が人体不検知となると、ノズル11が前進し、シャッタ18が開くと共に、脱臭ファン21がターボモードとなり、ファン回転数が多くなり、便鉢内からの吸引風量が増大し、強力な脱臭が行われる。その後、人が便器1から離反すると、第2の光電センサ9が人体不検知となる。これに対応して、便蓋4が閉まる。
【0055】
脱座(人が便座3から立ち上がる)後、所定時間(例えば60〜300秒)が経過すると脱臭ファン21が停止すると共に、ノズル11を後退させてシャッタ18を閉める。
【0056】
なお、便蓋4の閉のタイミングは、脱座から所定時間(例えば30〜60秒)が経過した時点や、第2の光電センサ9が人体不検知となったとき又はそれから所要時間(例えば30〜60秒)が経過したときとしてもよい。
【0057】
なお、脱座後、光電センサ9が人体不検知となる前に再び着座したときには、その時点で脱臭ファン21をLowモードとすると共に、シャッタ18を閉める。
【0058】
[男子小使用時のシャッタ18及び脱臭ファン21の制御]
男子小使用時のシャッタ18及び脱臭ファン21の制御について図8を参照して説明する。
【0059】
図7の場合と同様に、トイレ使用者がトイレルームに入室すると、まず当該人体が焦電センサ8及び光電センサ7によって検知され、これに伴ってノズル11が前進してシャッタ18が開となり、また、脱臭ファン21がHighモードにて始動する。さらに、便蓋4が開放する。便座3は倒伏したままである。
【0060】
便器1に近づいた人が便器1を男子小用に使用するために、便座3を起立させるべく、リモコン20の便座開スイッチを押すと、リモコン20からの便座開信号が送信される。この便座開信号が信号受信部31で受信されると、便座3が起立する。また、脱臭ファン21がLowモードとなると共に、ノズル11が後退してシャッタ18が閉まる。その後、人が便器1から離反すると、第2の光電センサ9が人体不検知となる。第2の光電センサ9が人体不検知となったとき又はそれから所要時間(例えば30〜60秒)が経過したときに便座3及び便蓋4を閉める。また、第2の光電センサ9が人体不検知となると、脱臭ファン21がターボモードとなると共に、シャッタ18が開とされる。その後、所定時間(例えば60〜300秒)経過すると、脱臭ファン21が停止すると共に、シャッタ18が閉となる。
【0061】
なお、便座3が起立状態にあるときには、シャッタ18を閉とし、脱臭ファン21を停止してもよい。
【0062】
[男子小使用の後、着座使用する場合の脱臭ファン21及びシャッタ18の制御]
男子小使用の後、着座使用する場合の脱臭ファン21及びシャッタ18の制御について図9を参照して説明する。
【0063】
図8の場合と同様に、トイレ使用者がトイレルームに入室すると、まず当該人体が焦電センサ8及び光電センサ7によって検知され、これに伴ってノズル11が前進してシャッタ18が開となり、また、脱臭ファン21がHighモードにて始動する。さらに、便蓋4が開放する。便座3は倒伏したままである。
【0064】
便器1に近づいた人が便器1を男子小用に使用するために、便座3を起立させるべく、リモコン20の便座開スイッチを押すと、リモコン20からの便座開信号が送信される。この便座開信号が信号受信部31で受信されると、便座3が起立し、脱臭ファン21がLowモードとなると共に、ノズル11が後退してシャッタ18が閉まる。
【0065】
その後、便器1を着座使用するために、リモコン20の便座閉スイッチを押すと、リモコン20は便座閉信号を発信し、この便座閉信号が信号受信部31で受信されると、便座3が倒伏回動し、閉となる。また、シャッタ18が開となる。その後の脱臭ファン21及びシャッタ18並びに便座3及び便蓋4の動作は図7の場合と同一である。
【0066】
シャッタ18は、上記のように脱臭ファン21の作動に関連して開閉するだけでなく、お尻乾燥時(温風ファン作動時)に開とされる。なお、清掃時にノズル11を前進させてシャッタ18を開放させ、ノズル11と共に、シャッタ18の裏側やシャッタ18で覆われる便座ボックス下面領域を入念に清掃できる。
【0067】
上記各実施の形態では、ケースとして便座ボックスが示されているが、ロータンクカバーなどであってもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 洋風便器
1a 便鉢
2 便座ボックス
3 便座
4 便蓋
7 第1の光電センサ
8 焦電センサ
9 第2の光電センサ
10 着座センサ
11,12 ノズル
13,14 開口
15 照明器
17 吸込口
18 シャッタ
19 ヒンジアーム
20 リモコン
21 脱臭ファン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器の後部上面に設置されるケースと、
該ケースに開閉回動可能に支持された便座と、
該ケースに設置された、便鉢内の空気を吸込口を介して吸引し、脱臭する脱臭手段と
を備えた便座装置において、
該吸込口を覆った閉状態と、該吸込口を便鉢に向って開放させた開状態とをとりうるシャッタと、
該シャッタの開閉を制御するシャッタ制御手段と
を備えたことを特徴とする便座装置。
【請求項2】
請求項1において、トイレルーム内の人体を検知する人体検知センサが設けられており、
前記シャッタ制御手段は、該人体検知センサが人体非検知であるときにはシャッタを閉とすることを特徴とする便座装置。
【請求項3】
請求項2において、着座センサ及び便座起立状態検知手段が設けられており、前記シャッタ制御手段は、前記便座に着座中であるとき及び便座が起立状態であるときには該シャッタを閉とすることを特徴とする便座装置。
【請求項4】
請求項2又は3において、前記脱臭手段は吸引ファンを備えており、
前記人体検知センサが人体を検知すると、該吸引ファンを作動させるファン制御手段が設けられていることを特徴とする便座装置。
【請求項5】
請求項4において、前記シャッタ制御手段は、前記着座センサが脱座を検知すると、前記シャッタを開とし、前記ファン制御手段は、前記着座センサが脱座を検知すると、前記ファンの風量を増大させることを特徴とする便座装置。
【請求項6】
請求項4又は5において、前記ファン制御手段に風量増大信号を与えて前記ファンの風量を増大させる風量増大用スイッチを備えたことを特徴とする便座装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項において、前記ケースから突出可能な人体洗浄用ノズルが設けられており、
前記シャッタは、前記閉状態において、後退した状態の該ノズルの先端を覆うことを特徴とする便座装置。
【請求項8】
請求項7において、前記シャッタは前記ケースに回動自在に支持された板状体よりなり、前記ノズルを前進させると、該シャッタが該ノズルに押されて開状態となることを特徴とする便座装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−64235(P2013−64235A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202091(P2011−202091)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】