便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器
【解決手段】便後の洗浄及び便座の消毒に使われる水洗便器で、便器、便座、便後洗浄装置、便座消毒装置および制御回路からなる。便後洗浄装置は給水弁、洗浄弁、ポンプ、肛門洗浄・陰部洗浄用の噴射装置等からなる。便座消毒装置は給水タンク、便座回転機構、給水排水機構及び紫外線殺菌機構等からなる。肛門洗浄・陰部洗浄用の噴射装置は外管体、内管体,ノズル、ケーシングからなり、ケーシングの端面に開口部が設けられており、外管体の狭径部を通すことができ、その内壁が狭径部の外壁と共にケーシングの開口部に繋ぐリング状隙間を形成しているため、肛門洗浄・陰部洗浄と同時に自己洗浄も実現できる。即ちノズルに落ちた汚れ物を洗浄することで噴射装置の組合せ応用を実現している。同時に、本発明の便座消毒装置は構造上全面改善されたため、便後の洗浄と組合せ、便座の洗浄、乾燥、紫外線殺菌を行い、公共場所で使われる便座の衛生を確保できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の水洗便器、特に便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
社会の発展及び人々の生活水準の向上に伴い、身体洗浄装置としての便後洗浄装置及び便器便座洗浄消毒装置は、人々に健康的、衛生的で、疾患を防止できるライフスタイルを提供したので、益々人々に認められ、好まれている。
【0003】
便後洗浄装置を利用すると、トイレットペーパーを使わずに済むことができる。従来の技術では、装置は弁芯、弁体と前後弁キャップから構成された洗浄弁、ポンプ、水タンク、バルブ制御装置とノズル装置からなっている。そのうち、ノズル装置の洗浄機能は、洗浄弁で肛門洗浄或いは陰部洗浄の噴射体に水を提供し、噴射体に入った水が先端のノズルに到着した後、ノズルの微小な穴から水流を噴射し、人体の肛門等を洗浄することを実現したものである。近年、いくつかの国の著名なサニタリー製造者は新製品を発売し、噴射体が肛門に対して斜めに噴射できることをアピールしている。これらの会社がこのような措置を講じる理由は十分に理解できる。なぜなら、数多くの製品はノズルを人体肛門の真下に設置されたため、噴射体のノズルが上に水流を噴射し、人体の肛門を洗浄する時に、肛門に付着した大便が洗い落とされると同時に、ノズル周辺の平面に垂直に落ちてしまう。それに、多くのお客さまは排便を急ぐ場合又は洗浄する時に肛門への刺激により、大腸の連鎖反応となり、大便が制御できずに排出され、ノズルに落ちてしまい、ノズル或いは噴射体の汚染となるためである。このような噴射体が肛門に対して斜めに噴射する設計は前述の汚染問題を本格的に解決できず、水が大面積に飛散し、お客様に不便を与えてしまう。
【0004】
便器便座洗浄消毒装置は主に、町の街や横町の公共トイレ、機関、会社で使う公用トイレなどの公共場所、特に通行客が集中している鉄道、航空、長距離旅客運送中枢の水洗便器の便座の衛生を確保するためである。当該装置は主に便器の後部に取付けられた給水タンク、水洗浄機構、排水機構、便座回転機構、熱空気乾燥機構、紫外線殺菌機構と自動制御機構からなっている。使用者の使用後に、便座は自動制御機構の制御により給水タンクの消毒室に回転し、逐次に水洗浄機構、熱空気乾燥機構、紫外線殺菌機構を駆動し、便座の洗浄、乾燥、殺菌を行い、便座の使用衛生と安全を確保している。従来の装置では、排水機構は上部から水洗浄機構の水タンクを通し、更に便器の洗浄給水口に接続しているため、水タンクの貯水量に影響するほか、製造上でも面倒である。前記の関連技術の詳細状況については、本出願者が1998年8月16日付で提出した、出願番号が99113981.Xである「便後洗浄装置」の発明特許及び2005年2月22日付で提出した、出願番号が200510023995.4である「便座消毒機能を有する水洗便器」の発明特許の出願に含まれており、ここで参考までに引用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、前記の欠点を克服するために、人体の肛門を噴射で洗浄すると同時にノズル等の自己洗浄及び便座の洗浄を実現できる、便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の目的を実現する技術は下記の通り:本発明である便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器は、便器、便座、便後洗浄装置、便座消毒装置と自動制御回路装置からなっている。このうち、前述の便後洗浄装置には、給水弁、弁芯・弁体と前後弁キャップからなった洗浄弁、ポンプ、水タンク、弁制御装置、制御回路、噴射外管体・伸縮式内管体および内管体と繋いだノズルからなった肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置、扇形洗浄管が含まれている。前述の肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置と扇形洗浄管は洗浄弁に取り付けられ、洗浄弁と共に制御可能な給水機構を構成しており、前述の便座消毒装置は、便器の後部に設けられ、給水タンク、便座回転機構、給水排水機構、清水洗浄機構、熱空気乾燥機構と紫外線殺菌機構からなったもので、その特徴は下記の通り:
当該便座は上環と下底からなった中空環であり、上環後部の横方向に上向きに突起したカバー状の突起部で、体積が他の中空部より大きい中空部を形成している。前述の洗浄弁と洗浄弁に取り付けられた噴射装置は洗浄弁の後弁キャップによって便座中空部の中部ベースプレートに取り付けられている。
前述の肛門洗浄、陰部洗浄用噴射装置はそれぞれ下記の部品からなっている:
前部に狭径部を持っている管体である外管体。且つ、外管体の片端に半径方向で内側に突出したリング状の凸壁を持ち、相手端に半径方向で外側に突起した取付ベースを持っている。
細長い管体である内管体。その片端に外径が管体外径より小さいヘッド部を持ち、相手端に半径方向で外に突出し、外管体の内径と同じか、それより小さい外径があり、かつ、その周面にシール溝を持ったスライドベースを持っている。前述の内管体は外管体に取り付けられ、その前部は外管体のリング状凸壁にあるリング穴を通し、外管体と内管体の間にリング状の空間隙間を形成している。
スプリング:コイルスプリングを採用し、前述の外管体と内管体から形成された隙間に取り付けられ、その両端をそれぞれ外管体のリング状凸壁と内管体のスライドベースに当てる。
ノズル:肛門洗浄或いは陰部洗浄ノズルのことで、同じ構造形式又は違い構造形式を採用できるが、ノズルの後端に挿し溝が設けられており、挿し溝によって内管体のヘッド部にはめ込める。
シール部品:Vリングで、スライドベースのシール溝に設けられている。
ケーシング:下記の部品からなっている:
片端に半径方向内のリング状フランジ部があり、周壁に給水穴があり、リング状フランジ部のリング状壁に二つ又はこれ以上の開口部を均一に設けたソケット、及び
ソケットに取り付けられ、給水穴と繋いだ接続管。前述のケーシングは、外管体の狭径部に挿し込み、狭径部後の管体部分と密閉接合し、その内壁と狭径部の外壁でリング状の隙間を形成する。また、前述のケーシング開口部はケーシングと狭径部から形成された隙間を繋いでおり、接続管のフリー端は導管によって、給水弁とポンプの間にある減圧水タンクから引き出されたオーバーフロー管に接続している。
【0007】
前述の水洗便器:このうち、前述のケーシング開口部は内から外に広げており、且つ開口部の内壁が外に傾斜し、その傾斜延長線GLはケーシングの中心軸線と交差し、角度αを形成する。α=5〜15°である。
【0008】
前述の水洗便器:このうち、洗浄弁に取付けられた前記の肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置は同じ角度で下向きに傾斜し、その外管体軸線が水平面の傾斜角度と同じで、全て20〜30°の間にあり、25°が最適である。
【0009】
前述の水洗便器:このうち、前述の肛門洗浄噴射装置の外管体は便器の縦方向軸線の垂直面に位置しており、これに対し、前述の陰部洗浄噴射装置の外管体は縦方向軸線の垂直面からずらして傾斜に配置しており、肛門洗浄噴射装置との夾角は10〜15°で、12.5°が最適である。
【0010】
前述の水洗便器:このうち、陰部洗浄噴射装置のノズル中軸線と対し、前述の肛門洗浄噴射装置のノズル上表面は下向きに傾斜しており、当該上表面が水平面との夾角は40〜50°で、44°が最適である。
【0011】
前述の水洗便器:このうち、述の便後洗浄装置には熱空気ユニットも設けられており、当該熱空気ユニットはファンとエアダクトからなり、前述のファンは便座のカバー状突起部の中空部内側の片側に設けられており、前述のエアダクトの片側は抜差し接合方式でファンの送風口と繋ぎ、相手端は便座の下縁に密着し、便座穴の中央部に向かっている。
【0012】
前述の水洗便器:このうち、前述の便座消毒装置には下記の装置が含まれている:便器の後部に設けられた立体四辺形の給水タンク。給水タンク前部に外向きで、便座を収納できる開放的な消毒室が設けられ、その後部にそれぞれ便座洗浄水液用の清水タンク、肛門洗浄・陰部洗浄用の水タンクとポンプ室が設けられ、底部に便器の後縁から便器口まで延伸した取付ベースプレートが設けられ、清水タンクと取付ベースプレートに覆った便座部分との間に仕切り板が設けられている。当該仕切り板に二つの通風口が設けられ、前述の通風口に通風格子が設けられ、前述の熱空気乾燥機構が通風格子に取付けてある。前述の取付ベースプレートの後部に排水貫通穴が設けられ、清水タンク、水タンク底面と取付ベースプレートの間に側壁まで延伸する側板部を持っており、前述の排水貫通穴は便器の給水口と差し向かっている。
【0013】
前述の水洗便器:このうち、前述の給水排水機構は水源に繋ぐ給水ホース、前述の仕切り板の後ろにある熱空気乾燥機構の下部から取付ベースプレートの排水貫通穴と接続したペアになっているエルボ・ジョイント、クイックカップリングを含めた制御可能な排出電磁弁からなっている。前述の給水排水機構の排水電磁弁給水口は給水ホースに繋ぎ、出水口がベースプレートに取付けられた排水貫通穴にあるエルボ・ジョイントにつながっている。
【0014】
前述の水洗便器:このうち、前述の便座回転機構は取付ベースプレートに取付けられたモータ、減速機、それぞれ側板部と便座突起部を接続する両側の側壁に取付けられたピンスピンドルユニット、及びピンスピンドルユニットとモータの間に取付けられ、便座の回転を駆動できる駆動・追従プーリーと駆動ベルトから構成されたベルト伝動機構からなっている。利用者が便座から離れた後、便座は便器から消毒室に伝動され、消毒後に便器に戻らせる。側板部の支持穴両側或いは内外にそれぞれブランジ部が設けられ、便座突起部両側の側壁及追従プーリーに軸穴が設けられており、前述の軸穴はキー型である。
【0015】
前述の水洗便器:このうち、前述のピンスピンドルユニットは一つの軸ピン、一つのスプリングと一つのクランプからなっている。このうち、前述の軸ピンは棒状の軸部と片側にある帽状のヘッド部から構成された構造部品で、軸ピンのヘッド部は便座突起部両側の側壁取付穴とマッチングした断面形状を有し、前述の軸ピンは軸部から側板部の支持穴を通して、便座の取付穴に挿入することができ、その帽状のヘッド部が軸部との隙間は側板部の外フランジ部を容易に収納でき、前述のクランプは追従プーリー側の軸ピンスピンドル部に締め付けられており、前述のスプリングは軸ピンスピンドル部に嵌められ、その両端がクランプと側板部の間に位置している。
【0016】
前述の水洗便器:このうち、前述の便座下部の便座穴に近い中空部に若干の便器内壁に向けたノズルが設けられている。前述の清水洗浄機構は清水タンク前表面に設けられ消毒室に向けた複数の清水ノズル、一台以上の清水タンクと接続し、ポンプ室に設けられた清水ポンプ、及び三ポート洗浄弁である清水セパレータからなっている。三ポート洗浄弁は一つの入水口、二つの出水口及び清水セパレータの開閉制御を行うセパレータ伝動機構からなり、その入水口は清水ポンプに接続し、二つの出水口はそれぞれ清水ノズルと便器ノズルに接続している。
【0017】
前述の水洗便器:このうち、前述の熱空気乾燥機構は前部にPTCセラミックヒーターを設けた熱空気乾燥機である。
【0018】
前述の水洗便器の特徴は下記の通り:前述の紫外線殺菌機構は二つあり、それぞれ紫外線ランプ、ランプ架台とバラストからなり、それぞれ便座消毒室の上部と仕切り板前の清水タンク下部に設けられ、洗浄後に消毒室に収納された便座の紫外線殺菌を行う。
【0019】
前述の水洗便器:このうち、前述の自動制御回路装置は給水タンクの上部に設けられ、それぞれ給水排水機構、便座回転機構、清水洗浄機構、熱空気乾燥機構及び紫外線殺菌機構の動作を制御する。
【0020】
前述の水洗便器:このうち、前述の清水セパレータは一つの三ポート弁座、一つの弁芯と弁芯を回転する回転軸からなり、ベルト伝動機構の便座架台上部の位置に取付けられている。清水セパレータ伝動機構は第一と第二プーリー、第二ベルトからなったもので、第一プーリーをモータ減速器の出力軸に、第二プーリーを弁芯回転軸に取り付け、第一と第二プーリーを第二ベルトで繋ぐことで、同じモータで清水セパレータ本体に設けられた二つの出水口の給水を実現する。即ち、便座が便器の水平方向にある時に、便器内壁にある便器ノズルに給水し、便座が消毒室の垂直方向にある時に清水ノズルに給水する。
【0021】
前述の水洗便器:このうち、前述の自動制御回路装置は赤外線センサーと自動制御モジュール又はコントローラからなり、前述の赤外線センサーは給水タンクの上部に設けられ、前述の自動制御モジュールは各制御ボタンを有するリモコンボックスに製作できる。自動制御モジュールが出力した電気信号はそれぞれ、排水電磁弁、モータ、薬液ポンプ、清水ポンプ、ファン、電気ヒーター、紫外線ランプの継電器の開閉と接続している。
【発明の効果】
【0022】
前記の通り、本発明の発明者は長期的な研究と実践により、噴射で人体の肛門を洗浄する同時に自己洗浄を実現できるノズルを設計した。この噴射体は組合せノズルで、一つの水平面と45°の角度で斜めに噴射するノズルが従来のノズル(水平方向と25°の角度)と平行しており、4つの穴を有するケーシングがノズル或いは噴射体の四面(斜めに上向き)を洗浄する。役割を分担したこのノズルセットは45°で斜めに人体の肛門、肛門周りの汚れ物を洗浄し、いったん洗い落とした汚れ物が垂直に噴射体平面或いは側面に落ちた場合、ケーシングの4つの穴からの噴射により洗い落とせる。このように、肛門洗浄噴射装置のノズルセットは斜めに清水を人体の肛門に噴射し、人体の肛門を洗浄すると同時に、自己清潔用のノズルは便後洗浄装置の洗浄機能を果たし、構造が簡単で、操作性が良く、性能の信頼性が高いという特長を持っている。また、本発明の便座消毒機能は、構造上で全面的な改善を行い、便後洗浄と組み合わせることができ、使用者の使用後に速やかに便座の洗浄、乾燥、紫外線殺菌を行い、公共場所で使われる便座の衛生を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器の局部断面図である。
【図2】図2は図1の便座を便器の位置から給水タンクの消毒室に回転した後の局部断面図である。
【図3】図3は給水タンクの上部を撤去した後の便座の平面イメージ図である。
【図4a】図4aは、図3の便座側面図である。
【図4b】図4bは、図3のY−Y線に沿って作成した断面図である。
【図4c】図4cは、図3のX−X線に沿って作成した断面図である。
【図5】図5は便座後部の突起部に取付られた噴射装置と熱空気装置の断面図である。
【図6】図6は図7のA部拡大図である。
【図7】図7はケーシングを取付けた肛門洗浄噴射装置の内管体が外管体から突き出した時の断面図である。
【図8】図8は便座に取付けられ、洗浄弁と接続した肛門洗浄、陰部洗浄噴射装置の側面図であり、その軸線が水平面との夾角を示している。
【図9】図9は、洗浄弁と接続した肛門洗浄、陰部洗浄噴射装置の立体イメージ図である。
【図10】図10は図9において洗浄弁と接続した肛門洗浄、陰部洗浄噴射装置の平面図である。
【図11】図11は肛門洗浄噴射装置において、使用者に噴射する水流が水平面との夾角関係のイメージ図である。
【図12】図12は本発明の便後洗浄及び便座消毒装置のシステム制御と機能部品の配管接続図である。
【図13a】図13aは、リモコンが蓋を閉めた時の正面図である。
【図13b】図13bは、リモコンが蓋を開いた時の正面図である。
【図14】図14は図1における給水タンクの局部断面側面図であり、その内部の取付構造を示している。
【図15】図15は図2における便座の側面図であり、便座の下部に噴射穴の設置及び便座に取付けた噴射装置の配置を示している。
【図16】図16は図15におけるN部の拡大図であり、便座の反転或いは回転構造の接続関係を示している。
【図17】図17はそれぞれ清水洗浄システムの水セパレータの正面図である。
【図18】図18は本発明の便座消毒装置の側面図で、消毒室後部の清水タンクの壁面におけるノズルの配置状態である。
【図19】図19は本発明の自動制御用システム制御回路のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0025】
[具体的な実施形態]
図1から図6の通り、本発明の便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器は、便器1、便座2、便後洗浄装置及び便座消毒装置からなり、このうち、前述の便後洗浄装置は、給水弁3、減圧水タンク14、ポンプ4、水タンク5、洗浄弁6、肛門洗浄・陰部洗浄用噴射装置7及び8、扇形洗浄管9、弁制御装置10、熱空気ユニット11、リモコン12、並びにシステム制御回路13からなっている。
【0026】
便器1は基本的に通常な内部構造を有する便器を採用するが、後部がやや広めな外形が望ましい。便座2は上環と下底を結合した方式を採用し、その後部或いは上環後部の横方向に上に突出したカバー状突起部21を有し、高さが他の部分より大きい中空部22を形成する。それに、突起部21の差し向かっている両側の側壁23上に同じ軸線を有する二つの取付穴24を設けている。突起部21の差し向かっている両側は、やや縮めた厚さの側壁23′であり、前述と同じように、同じ軸線を有する二つの取付穴24′を設けている。
【0027】
給水弁3とポンプ本体4も通常の構造を採用したもので、その仕様は給水量と給水圧によって選定できる。水タンク5は肛門洗浄、陰部洗浄の貯水用以外に、水の加熱用にヒーター15を設けており、その取付位置について次に説明する。
【0028】
図7〜図9の通り、洗浄弁6は、一つの弁芯、一つの弁体と板状の前、後弁キャップ63、64からなっている。洗浄弁6は四ポート弁で、前、後弁キャップ63、64はそれぞれ一つの給水口と三つの出水口を有し、洗浄弁が動作する時に、弁芯に儲けられた溝と弁体にある給水、出水口を繋ぐことで、水の分配を行い、何れかの出水口から流しだし、肛門洗浄、陰部洗浄及び便座の扇形洗浄作業に使われる。この分配は弁制御装置によって選択的に実行されるものである。弁制御装置は、モータ66、減速機67と弁制御ユニット68からなり、このうち、モータ66は低圧交流モータを採用している。例えば24V交流同期モータ等である。減速機67はギヤボックスを採用し、その入力軸はモータ66の出力軸と繋がっている。弁制御ユニット68はリング状の遮光板、光電管板部品と制御回路基板からなり、このうち、前述のリング状遮光板は一定の角度で仕切られた4つの放射状の張出し爪であり、光電管板部品は断面が溝形で、溝の幅が張出し爪と同じか、やや広めで、前述の遮光板の何れかの張出し爪を嵌める方式でプリント基板に固定し、給水口の水を前述の遮光板の張出し爪を覆った出水口から流しだすようにしている。洗浄弁6と弁制御装置の詳細な構造及び使用メカニズムについては潘定国に授与した中国発明特許No.99113981.Xをご参照ください。
【0029】
二つの噴射装置7、8及び/又は扇形洗浄管9は、洗浄弁6の後弁キャップ64に設けられ、それぞれその上部にある三つの出水口と接続し、制御可能な給水を実現する。ノズル装置7、8はそれぞれ肛門洗浄と陰部洗浄ノズル装置であり、ノズルは洗浄の要求により各種の内・外部幾何形状又は構造を有する肛門洗浄、陰部洗浄ノズルに設計できる以外に、その他の部品の構造は殆ど同じである。従って、文章の長さを短縮するために、本文では、肛門洗浄ノズル装置7を例として説明する。肛門洗浄ノズル装置7は、一つの外管体71、一つの内管体72、スプリング73、一つのケーシング74、一つのノズル75及びシール部品76からなり、このうち外管体71は、前部に狭径部711を有する管体で、且つ、外管体片側の半径方向で内側に突出したリング状凸壁712を有し、相手側に半径方向で外側に突出した取付ベース713を有する。内管体72は細長い管体であり、片側に外径がその管体外径より小さいヘッド部721を有し、相手側に半径方向で外に突出したスライドベース722を有し、当該スライドベース722の外径は外管体71の内径と同じか、それ以下であり、且つその周面にシール部品76を設置するシール溝723を有する。通常は前述のシール部品がVリングである。内管体72は伸縮で外管体71に取付け、その前部が外管体71のリング状凸壁712のリング穴を通し、外管体71と内管体72の間でリング状隙間を形成する。スプリング73はコイルスプリングであり、前述の外管体71と内管体72で形成された隙間に取り付けられ、その両端がそれぞれ外管体71のリング状凸壁712と内管体72のスライドベース722に当てており、肛門洗浄ノズル装置7の噴射後に内管体72がスプリングの弾力で外管体71に戻すことを確保する。ノズル75の後端に挿し溝が設けられており、挿し溝によって内管体72のヘッド部721に嵌める。そうすると、内管体が水流の働きにより、スプリングの弾力を克服し、前に伸展し、水流の水圧がなくなった時に、内管体72はスプリングの回復力により自動的に外管体71に戻す。注意すべきなのは、洗浄弁に取り付けられた噴射装置が正確な陰部洗浄と肛門洗浄位置までの距離の差異により、陰部洗浄用ノズル装置8の内管体82の長さは肛門洗浄用ノズル装置7の内管体72の長さより大きい。ケーシング74はソケット741と接続管742からなり、このうち、ソケット741の片側は半径方向でのリング状フランジ部743を有し、且つその周壁に給水穴が設けられ、接続管742がソケット741に取付けられ、給水穴と繋いでいる。ケーシング74は外管体71の狭径部711に挿入し、溶接又は粘着の方式で狭径部後部の管体(一部)と密封接続し、ケーシング74の内壁と狭径部711の外壁の間でリング状の空間或いは隙間744を形成する。また、ケーシング74のリング状フランジ部743のリング状壁に二つ又はこれ以上の半径方向開口部745を均一に設けており、これらの半径方向開口部は外管体狭径部711の外壁と密接に差し向かっており、軸方向の壁穴746を形成している。
【0030】
良い実施例では、ケーシング74の半径方向開口部745は内側から外側へ広がっており、その内壁はケーシングのフリー側に傾斜し、リング状ケーシングの中心軸線と一定の角度αを形成している。α=5〜15°である。
【0031】
更に図8から図10の通り、ノズル装置7と8は外管体71(81)の取付ベース78(88)にガスケットを付けた状態でネジを使って洗浄弁6の後弁キャップ64のノズル取付部に取付けることができる。一方、後弁キャップ64のノズル取付部の外壁は下に向けた傾斜の平面で、陰部洗浄と肛門洗浄ノズル装置7と8の給水口は後弁キャップ64の三つの出水穴の中の二つとずらした状態で接続しており、その軸線も後部からノズルに向けて下へ傾斜しているが、その角度は同じか、同じ傾斜平面で保持しており、その軸線が水平面との傾斜角は20〜30°の間で、25°が最適である。
【0032】
それに、同じ傾斜平面に取付けられた二つのノズル装置が動作する時にスムーズに要求された洗浄位置に到着することを確保する為に、肛門洗浄噴射装置7は通常、便器の縦方向軸線の垂直面に設置され、陰部洗浄噴射装置8は通常、縦方向軸線の垂直面とずらした角度の位置に設置され、肛門洗浄噴射装置と一定の角度でずらしているため、陰部洗浄と肛門洗浄噴射装置の取付位置は一定の角度でずらしており、その軸線の夾角は10〜15°で、12.5°が最適である。
【0033】
良い実施例では、肛門洗浄、陰部洗浄ノズル装置75と85は外形上で違っている。陰部洗浄ノズル装置85のノズル軸線を外管体の軸線と同じ直線に設計し、肛門洗浄噴射装置のノズル軸線を外管体の軸線と同じ直線にならないように設計し、その上表面が陰部洗浄噴射装置8のノズル軸線に対し下へ傾斜し、当該上表面が平面との夾角は40〜50°で、44°が最適である。
【0034】
扇形洗浄管9は曲がり管で、後弁キャップ64のもう一つの出水穴に差し込んでおり、その管口は下向きで便器1の内壁に向かっている。
【0035】
図5の通り、熱空気ユニット11はファン111とエアダクト112からなり、当該熱空気ユニット11のファン111は便座2のカバー状突起部の中空部内の片側に取付けられており、前述のエアダクト112の片端は抜差し接合方式でファン111の吹出口とつなぎ、相手端は便座の下縁に密着し、便座2の便座穴中央部に向かっている。
【0036】
図13a、図13b及び図12の通り、リモコン12及びシステム制御回路13は前述の便後洗浄装置にとって、リモコン12にケース、パネル121、蓋123、液晶ディスプレー124とボタン122があり、パネル121に設置された主なボタン122には、肛門洗浄、陰部洗浄、扇形(洗浄),水流速度、冷暖、停止及びポンプ等の制御ボタンがあり、操作性が優れている。システム制御回路13にはある赤外線又は無線受信デバイス131が含まれており、当該デバイスは以下で記述する消毒室上部における消毒給水装置の外壁に取付けられている。その内部構造、つまり各回路モジュールの接続により構成された制御回路及び便後洗浄装置の操作過程について、下記に説明する。
【0037】
図1、図2、図12〜図16の通り、便座消毒装置は、給水タンク20、便座回転機構30、給水排水機構40、清水洗浄機構50、熱空気乾燥機構60、紫外線殺菌機構70、システム制御回路13(その一部)からなる。このうち、
【0038】
給水タンク20は立体四辺形の形状にすることができ、便器1の後部或いは便器後端から便器の開口部に近い位置で縦方向で取り付け、前から後ろへ前部を開放的で、便座を収納できる消毒室201、便座洗浄水用の清水タンク202、肛門洗浄、陰部洗浄用の水タンク5、ポンプ室203及び取付ベースプレート204からなっている。ここにおいて、水タンク5は便後洗浄装置用のもので、給水タンク20と一体にするのは構造の簡単化とスペース節約のためである。取付ベースプレート204は便器の後縁から便器口まで延伸しており、便座2の後部をベースプレート204にあることを確保している。それに、清水タンク202、水タンク5等の底面が取付ベースプレート204との間に側壁が延伸した側板部205を有し、清水タンク202、水タンク5等の底面と取付ベースプレート204に覆った便座2の一部の間に仕切り板206を設けており、仕切り板206の後部と給水タンク20の側板部205との間に仕切り室209を設けている。当該仕切り板206に二つの通風口207を設けており、二つの通風口207にそれぞれ通風柵208を取付けている。前述の熱空気乾燥機構60は通風柵208後部にある仕切り室209に取付けられている。給水排水機構40の取付及び便座回転機構30の接続のために、取付ベースプレート204の後部に便器の給水口に向けて配置された排水貫通穴2041が設けられている。給水タンク20の側板部205下部にペアになっている架台穴2052(図16には一つだけ示している)が設けられている。
【0039】
給水排水機構40は、水源に接続した給水ホース401、ペアになっているエルボ・ジョイント402とクイックジョイント403を含めた制御可能な排出電磁弁404からなり、このうち、当該ペアになっているエルボ・ジョイント402は相互に接続することで90oの曲がりを形成し、前述の仕切り板206後部にある熱空気乾燥機構60の仕切り室209の裏開口部から導入し、エルボ・ジョイント402下部の開口部を取付ベースプレート204の排水貫通穴2041につなぎ、クイックジョイント403を有する制御可能な排出電磁弁404はホース401とエルボ・ジョイント402の上部開口部の間に接続する。つまり、前述の給水排水機構の排出電磁弁404の給水口が給水ホース401と繋ぎ、出水口がベースプレートに取付けられた排水貫通穴2041にあるエルボ・ジョイント402と繋ぐことである。このように、前述の簡単な構成部品と取付構造からなった給水排水機構40は直接に便器1に便後の洗浄用水を提供することができ、保守が便利で、水も節約できる。
【0040】
図15〜図17の通り、便座回転機構30は、モータ301、減速機302、ピンスピンドルユニット303とベルト伝動機構304からなっている。モータ301と減速機302は通常の設備で、モータは減速機302に減速された後に、減速機302の出力軸で規定された回転速度に達する。ピンスピンドルユニット303は軸支持部品として、それぞれ架台穴2052の側板部205と便座突起部21に接続する両側の側壁23に取付けられている。ベルト伝動機構304は駆動及び追従プーリー3041、3042と駆動ベルト3043からなり、ピンスピンドルユニット303とモータ減速機302の間に取付けられ、便座の回転を駆動する。即ち、利用者が便後に便座から離れた時に、便座は便器1の口から上に回転し、消毒室201に入る。消毒室201の中で消毒した後、下に回転し、便器1の口に戻る。便座支持2のスムーズな回転を確保するために、側板部205の支持穴2052両側或いは内外にそれぞれ一つのリング状フランジ部2045、2046を設け、便座突起部21両側の側壁に取付穴24(24´)及び追従プーリー3042の軸穴を設けており、これらの軸穴は全てキー形、四辺形或いは六辺形のもので、ピンスピンドルユニット303と確実に接続できる。
【0041】
良い実施例では、ピンスピンドルユニット303は、軸ピン3031、スプリング3032及びクランプ3033からなり、このうち、軸ピン3031はキャップ状ヘッド部と中間軸部を有するT字構造部品であり、軸ピンの軸部のヘッド部或いはフリーは、便座突起部両側の側壁取付穴24及び追従プーリー3042の軸穴とマッチングする断面形状を有する。例えば、軸ピン3031は軸部から便座架台支持穴を通して追従プーリー3042の軸穴及び便座の取付穴24に挿入、固定し、そのキャップ状ヘッド部の軸部との隙間は便座架台の外フランジ部2046を容易に収納できる。前述のクランプ3033は追従プーリー3042位置に近い軸ピン3031の軸部に固定され、前述のスプリング3032は軸ピンスピンドル部に嵌められ、その両端がクランプ3033と便座架台内壁の間に位置し、且つ内フランジ部2046に覆われる。側板部205が便座突起部の側壁23との距離が近い場合、スプリング3032を収納しやすいために、追従プーリー3042の片側に拡大穴3048を設け、スプリング3032をカバーする内フランジ部2046をプーリーの拡大穴3048に挿入し、着脱と保守の便利を図る。
【0042】
清水洗浄機構50を紹介する前に、便座消毒装置の付加部分として、前述の便座2の残留部分、即ち便座2下部の便座穴近くの内中空部に、便座の下底或いはベースプレートの対応穴に埋められ、便器の内壁に向けたノズル25を設けることができる。
【0043】
図1、図2、図18〜図19の通り、清水洗浄機構50は、複数の清水ノズル501、一台以上の清水ポンプ502、清水セパレータ503及びセパレータ伝動機構504からなっている。清水ノズル501は清水タンク前表面に設けられ、消毒室に向かっている。清水ノズル501が直接に便座の上環に当てて噴射できるように、便座2の形状によって設けたほうが良い。清水ポンプ502は通常のポンプであり、その入水口がチューブによって清水タンク202と接続し、ポンプ室203に設置されている。清水セパレータ503は三ポート洗浄弁で、一つの入水口と二つの出水口を有し、その入水口もチューブによって清水タンク202と接続し、二つの出水口はそれぞれ清水ノズル501と便器ノズル25に繋がっている。セパレータ伝動機構504は清水セパレータ503の開閉制御及び出水口の水流分配を行う。
【0044】
更に図17と図18の通り、清水セパレータ503は、構造上で主に一つの三ポート弁座5031、一つの弁芯と弁芯を回転する回転軸5033からなり、モータ減速機302の上部にあるもう一つの位置に設けられ、且つ上下に差し向かっている。清水セパレータ伝動機構504は、第一プーリー(図で未表示)、第二プーリー5041、5042及び第二ベルト5043からなり、第一プーリーもモータ減速機302の出力軸に取付けられており、又は第一プーリーは駆動プーリー3041の一部分である。即ち当該駆動プーリーに二つのベルト溝を有することである。第二プーリー5042は弁芯の回転軸5033に取付けられ、第一と第二プーリーに第二ベルト5043を取付ける。この取付方式では、同じモータ301で弁芯を駆動し、清水セパレータ503本体に設けられた二つの出水口に交替で給水させる。便座が水平で便器1の口に位置する場合に、便器内壁の便器ノズル25に給水し、便座が垂直で消毒室201内に位置する場合、清水ノズル501に給水する。ここで、便座2と清水セパレータ503の接続メカニズム及び回転関係は下記の通り。便座回転機構30の駆動プーリーと清水セパレータ503の第一プーリー5041は全てモータ減速機出力軸に取付けられ、それに第一、第二プーリー5041、5042と駆動、追従プーリー3041、3042の半径が同じなので、同期回転が実現できる。そうすると、利用者が便器1から離れた後、清水ポンプ502は動作し、水が清水セパレータ503の入水口に流れ、その出水口が便器ノズル25と繋がっているため、水流は便器ノズル25を通し、便器の洗浄を行う。一定の時間(プログラミングによる)が経つと、モータ301が運転し、清水ポンプ502が止まり、便座2を時計回りで90°回転し、消毒室201に入り、これと同時に清水セパレータ503の回転軸5033も90°回転する。追従プーリー3042にあるボス3045が側板部205に設けられたマイクロスイッチ3046との接触により,システム制御回路は信号を受信し、モータを停止させ、更に清水ポンプ502を再起動し、水流を清水セパレータ503の入水口からもう一つの出水口に流させ、当該出水口が接続した清水ノズル501に提供し、便座2の洗浄を実行する。一定の時間が経つと、給水が停止し、同時に熱空気乾燥機構60を起動し、熱空気で洗浄後の便座2を乾燥し、更に一定の時間が経つと、紫外線ランプを起動し、消毒を行う。乾燥と消毒の時間が経つと、同時に熱空気乾燥機構60と紫外線ランプを停止し、次の利用者の利用まで待機する。
【0045】
熱空気乾燥機構60は前部にPTCセラミックヒーターを取付けた熱空気乾燥機である。
【0046】
紫外線殺菌機構70は二つあり、それぞれ紫外線ランプ、架台及びバラスト(図で未表示)からなり、便座消毒室201上部のトップ壁と、仕切り板前の清水タンク底部とに取付けられており、図2に示された通り、洗浄後に消毒室201に収納された便座2の紫外線殺菌を行う。
【0047】
システム制御回路13(便後洗浄装置を含む)は、給水タンクの上部に取付けられており、それぞれ便座回転機構30、給水排水機構40、清水洗浄機構50、熱空気乾燥機構60、紫外線殺菌機構70の動作を制御する。
【0048】
最後に、図19の通り、本発明の全体図13から分るように、自動制御を実現する主な設備はリモコン12及びシステム制御回路13である。前に述べた通り、リモコン12のパネル121に設置された主なボタン122には、肛門洗浄、陰部洗浄、扇形(洗浄),水流速度、冷暖、停止及びポンプ等の便後洗浄装置用制御ボタンが含まれているため、便座消毒装置の制御ボタンには清水ポンプ502も含まれている。清水セパレータ503、紫外線殺菌機構、給水排水機構40電磁弁のボタンもリモコン12のパネル121に設置されている。システム制御回路13には、消毒室上部の消毒給水装置の前壁又は外壁に取付けられた赤外線又は無線受信デバイス131以外に、デコーダー132、入力回路133、メモリ・コントロール・ユニット134、光電変換回路A及びB(135,136)、駆動回路A及びB(137,138)も含まれており、それぞれ消毒給水装置の内外部位に設けられている。受信デバイス131はデコーダー132と電気接続し、後者の出力側は入力回路133の入力側に入力し、入力回路133には室温、水温、便座温度等のセンサーが接続されており、入力回路133の出力側がメモリ・コントロール・ユニット134に接続している。メモリ・コントロール・ユニット134は複数の表示灯と接続しており、その出力側が二ルートに分けて、それぞれ光電変換回路A及びB(135,136)に接続し、更に光電変換回路A及びB(135,136)の出力側がそれぞれ駆動回路A及びB(137,138)に接続している。駆動回路A(137)の出力側が接続した各制御部品には、給水弁3、洗浄弁6、ポンプ4,502、水タンク5の加熱器、熱空気ユニット11、便座2の加熱器等が含まれている。駆動回路B(138)の出力側が接続した各制御部品には、清水ポンプ502、清水セパレータ503のモータ駆動、紫外線殺菌機構、給水排水機構40の制御可能な排出電磁弁404が含まれている。
【0049】
もう一つの実施例では、リモコン12は小さなボックスで、パネル121と蓋123が設けられている。パネル121は二つのエリアに分けてボタン122を配置しているが、蓋123に若干の開口部が設けられており、その片側がパネル121とツイスト接続している。蓋123がパネル121に閉められた時に、開口部にあわせたボタン122が挿入できる。従って、リモコン12は遠隔制御と手元制御という二つの操作方法を有し、そのうち、手元制御の部分はリモコンの蓋123の開口部から露出したボタンで、プログラミング部分は、蓋123を開けた時に露出したボタンである。前述のように、遠隔制御の場合、下記の作業を必要とする。
【0050】
まず、操作要求に従い、簡単なプログラミングを行う。プログラミングは利用者の年齢及び利用要求に合わせて行うもので、例えば洗浄、乾燥時間、水流の強弱、温度のプログラミング等である。家族メンバーが男性の場合、前部洗浄(陰部洗浄)が要らないので、後部洗浄(肛門洗浄)→洗浄水量選択→乾燥→温度の選択(等のプログラム)→最後に保存→ボタン「1」(或いは「2」、或いは「3」、或いは「4」)。
【0051】
次に、ユーザ(利用者)が利用する時、パネル121にあるボタン「1」を押すだけで、水洗便器は前述のプログラムで動作するようになる。
【0052】
リモコン12は利用者が直接に触れるように、水洗便器の周りに放置しておくことができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の水洗便器、特に便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
社会の発展及び人々の生活水準の向上に伴い、身体洗浄装置としての便後洗浄装置及び便器便座洗浄消毒装置は、人々に健康的、衛生的で、疾患を防止できるライフスタイルを提供したので、益々人々に認められ、好まれている。
【0003】
便後洗浄装置を利用すると、トイレットペーパーを使わずに済むことができる。従来の技術では、装置は弁芯、弁体と前後弁キャップから構成された洗浄弁、ポンプ、水タンク、バルブ制御装置とノズル装置からなっている。そのうち、ノズル装置の洗浄機能は、洗浄弁で肛門洗浄或いは陰部洗浄の噴射体に水を提供し、噴射体に入った水が先端のノズルに到着した後、ノズルの微小な穴から水流を噴射し、人体の肛門等を洗浄することを実現したものである。近年、いくつかの国の著名なサニタリー製造者は新製品を発売し、噴射体が肛門に対して斜めに噴射できることをアピールしている。これらの会社がこのような措置を講じる理由は十分に理解できる。なぜなら、数多くの製品はノズルを人体肛門の真下に設置されたため、噴射体のノズルが上に水流を噴射し、人体の肛門を洗浄する時に、肛門に付着した大便が洗い落とされると同時に、ノズル周辺の平面に垂直に落ちてしまう。それに、多くのお客さまは排便を急ぐ場合又は洗浄する時に肛門への刺激により、大腸の連鎖反応となり、大便が制御できずに排出され、ノズルに落ちてしまい、ノズル或いは噴射体の汚染となるためである。このような噴射体が肛門に対して斜めに噴射する設計は前述の汚染問題を本格的に解決できず、水が大面積に飛散し、お客様に不便を与えてしまう。
【0004】
便器便座洗浄消毒装置は主に、町の街や横町の公共トイレ、機関、会社で使う公用トイレなどの公共場所、特に通行客が集中している鉄道、航空、長距離旅客運送中枢の水洗便器の便座の衛生を確保するためである。当該装置は主に便器の後部に取付けられた給水タンク、水洗浄機構、排水機構、便座回転機構、熱空気乾燥機構、紫外線殺菌機構と自動制御機構からなっている。使用者の使用後に、便座は自動制御機構の制御により給水タンクの消毒室に回転し、逐次に水洗浄機構、熱空気乾燥機構、紫外線殺菌機構を駆動し、便座の洗浄、乾燥、殺菌を行い、便座の使用衛生と安全を確保している。従来の装置では、排水機構は上部から水洗浄機構の水タンクを通し、更に便器の洗浄給水口に接続しているため、水タンクの貯水量に影響するほか、製造上でも面倒である。前記の関連技術の詳細状況については、本出願者が1998年8月16日付で提出した、出願番号が99113981.Xである「便後洗浄装置」の発明特許及び2005年2月22日付で提出した、出願番号が200510023995.4である「便座消毒機能を有する水洗便器」の発明特許の出願に含まれており、ここで参考までに引用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、前記の欠点を克服するために、人体の肛門を噴射で洗浄すると同時にノズル等の自己洗浄及び便座の洗浄を実現できる、便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の目的を実現する技術は下記の通り:本発明である便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器は、便器、便座、便後洗浄装置、便座消毒装置と自動制御回路装置からなっている。このうち、前述の便後洗浄装置には、給水弁、弁芯・弁体と前後弁キャップからなった洗浄弁、ポンプ、水タンク、弁制御装置、制御回路、噴射外管体・伸縮式内管体および内管体と繋いだノズルからなった肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置、扇形洗浄管が含まれている。前述の肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置と扇形洗浄管は洗浄弁に取り付けられ、洗浄弁と共に制御可能な給水機構を構成しており、前述の便座消毒装置は、便器の後部に設けられ、給水タンク、便座回転機構、給水排水機構、清水洗浄機構、熱空気乾燥機構と紫外線殺菌機構からなったもので、その特徴は下記の通り:
当該便座は上環と下底からなった中空環であり、上環後部の横方向に上向きに突起したカバー状の突起部で、体積が他の中空部より大きい中空部を形成している。前述の洗浄弁と洗浄弁に取り付けられた噴射装置は洗浄弁の後弁キャップによって便座中空部の中部ベースプレートに取り付けられている。
前述の肛門洗浄、陰部洗浄用噴射装置はそれぞれ下記の部品からなっている:
前部に狭径部を持っている管体である外管体。且つ、外管体の片端に半径方向で内側に突出したリング状の凸壁を持ち、相手端に半径方向で外側に突起した取付ベースを持っている。
細長い管体である内管体。その片端に外径が管体外径より小さいヘッド部を持ち、相手端に半径方向で外に突出し、外管体の内径と同じか、それより小さい外径があり、かつ、その周面にシール溝を持ったスライドベースを持っている。前述の内管体は外管体に取り付けられ、その前部は外管体のリング状凸壁にあるリング穴を通し、外管体と内管体の間にリング状の空間隙間を形成している。
スプリング:コイルスプリングを採用し、前述の外管体と内管体から形成された隙間に取り付けられ、その両端をそれぞれ外管体のリング状凸壁と内管体のスライドベースに当てる。
ノズル:肛門洗浄或いは陰部洗浄ノズルのことで、同じ構造形式又は違い構造形式を採用できるが、ノズルの後端に挿し溝が設けられており、挿し溝によって内管体のヘッド部にはめ込める。
シール部品:Vリングで、スライドベースのシール溝に設けられている。
ケーシング:下記の部品からなっている:
片端に半径方向内のリング状フランジ部があり、周壁に給水穴があり、リング状フランジ部のリング状壁に二つ又はこれ以上の開口部を均一に設けたソケット、及び
ソケットに取り付けられ、給水穴と繋いだ接続管。前述のケーシングは、外管体の狭径部に挿し込み、狭径部後の管体部分と密閉接合し、その内壁と狭径部の外壁でリング状の隙間を形成する。また、前述のケーシング開口部はケーシングと狭径部から形成された隙間を繋いでおり、接続管のフリー端は導管によって、給水弁とポンプの間にある減圧水タンクから引き出されたオーバーフロー管に接続している。
【0007】
前述の水洗便器:このうち、前述のケーシング開口部は内から外に広げており、且つ開口部の内壁が外に傾斜し、その傾斜延長線GLはケーシングの中心軸線と交差し、角度αを形成する。α=5〜15°である。
【0008】
前述の水洗便器:このうち、洗浄弁に取付けられた前記の肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置は同じ角度で下向きに傾斜し、その外管体軸線が水平面の傾斜角度と同じで、全て20〜30°の間にあり、25°が最適である。
【0009】
前述の水洗便器:このうち、前述の肛門洗浄噴射装置の外管体は便器の縦方向軸線の垂直面に位置しており、これに対し、前述の陰部洗浄噴射装置の外管体は縦方向軸線の垂直面からずらして傾斜に配置しており、肛門洗浄噴射装置との夾角は10〜15°で、12.5°が最適である。
【0010】
前述の水洗便器:このうち、陰部洗浄噴射装置のノズル中軸線と対し、前述の肛門洗浄噴射装置のノズル上表面は下向きに傾斜しており、当該上表面が水平面との夾角は40〜50°で、44°が最適である。
【0011】
前述の水洗便器:このうち、述の便後洗浄装置には熱空気ユニットも設けられており、当該熱空気ユニットはファンとエアダクトからなり、前述のファンは便座のカバー状突起部の中空部内側の片側に設けられており、前述のエアダクトの片側は抜差し接合方式でファンの送風口と繋ぎ、相手端は便座の下縁に密着し、便座穴の中央部に向かっている。
【0012】
前述の水洗便器:このうち、前述の便座消毒装置には下記の装置が含まれている:便器の後部に設けられた立体四辺形の給水タンク。給水タンク前部に外向きで、便座を収納できる開放的な消毒室が設けられ、その後部にそれぞれ便座洗浄水液用の清水タンク、肛門洗浄・陰部洗浄用の水タンクとポンプ室が設けられ、底部に便器の後縁から便器口まで延伸した取付ベースプレートが設けられ、清水タンクと取付ベースプレートに覆った便座部分との間に仕切り板が設けられている。当該仕切り板に二つの通風口が設けられ、前述の通風口に通風格子が設けられ、前述の熱空気乾燥機構が通風格子に取付けてある。前述の取付ベースプレートの後部に排水貫通穴が設けられ、清水タンク、水タンク底面と取付ベースプレートの間に側壁まで延伸する側板部を持っており、前述の排水貫通穴は便器の給水口と差し向かっている。
【0013】
前述の水洗便器:このうち、前述の給水排水機構は水源に繋ぐ給水ホース、前述の仕切り板の後ろにある熱空気乾燥機構の下部から取付ベースプレートの排水貫通穴と接続したペアになっているエルボ・ジョイント、クイックカップリングを含めた制御可能な排出電磁弁からなっている。前述の給水排水機構の排水電磁弁給水口は給水ホースに繋ぎ、出水口がベースプレートに取付けられた排水貫通穴にあるエルボ・ジョイントにつながっている。
【0014】
前述の水洗便器:このうち、前述の便座回転機構は取付ベースプレートに取付けられたモータ、減速機、それぞれ側板部と便座突起部を接続する両側の側壁に取付けられたピンスピンドルユニット、及びピンスピンドルユニットとモータの間に取付けられ、便座の回転を駆動できる駆動・追従プーリーと駆動ベルトから構成されたベルト伝動機構からなっている。利用者が便座から離れた後、便座は便器から消毒室に伝動され、消毒後に便器に戻らせる。側板部の支持穴両側或いは内外にそれぞれブランジ部が設けられ、便座突起部両側の側壁及追従プーリーに軸穴が設けられており、前述の軸穴はキー型である。
【0015】
前述の水洗便器:このうち、前述のピンスピンドルユニットは一つの軸ピン、一つのスプリングと一つのクランプからなっている。このうち、前述の軸ピンは棒状の軸部と片側にある帽状のヘッド部から構成された構造部品で、軸ピンのヘッド部は便座突起部両側の側壁取付穴とマッチングした断面形状を有し、前述の軸ピンは軸部から側板部の支持穴を通して、便座の取付穴に挿入することができ、その帽状のヘッド部が軸部との隙間は側板部の外フランジ部を容易に収納でき、前述のクランプは追従プーリー側の軸ピンスピンドル部に締め付けられており、前述のスプリングは軸ピンスピンドル部に嵌められ、その両端がクランプと側板部の間に位置している。
【0016】
前述の水洗便器:このうち、前述の便座下部の便座穴に近い中空部に若干の便器内壁に向けたノズルが設けられている。前述の清水洗浄機構は清水タンク前表面に設けられ消毒室に向けた複数の清水ノズル、一台以上の清水タンクと接続し、ポンプ室に設けられた清水ポンプ、及び三ポート洗浄弁である清水セパレータからなっている。三ポート洗浄弁は一つの入水口、二つの出水口及び清水セパレータの開閉制御を行うセパレータ伝動機構からなり、その入水口は清水ポンプに接続し、二つの出水口はそれぞれ清水ノズルと便器ノズルに接続している。
【0017】
前述の水洗便器:このうち、前述の熱空気乾燥機構は前部にPTCセラミックヒーターを設けた熱空気乾燥機である。
【0018】
前述の水洗便器の特徴は下記の通り:前述の紫外線殺菌機構は二つあり、それぞれ紫外線ランプ、ランプ架台とバラストからなり、それぞれ便座消毒室の上部と仕切り板前の清水タンク下部に設けられ、洗浄後に消毒室に収納された便座の紫外線殺菌を行う。
【0019】
前述の水洗便器:このうち、前述の自動制御回路装置は給水タンクの上部に設けられ、それぞれ給水排水機構、便座回転機構、清水洗浄機構、熱空気乾燥機構及び紫外線殺菌機構の動作を制御する。
【0020】
前述の水洗便器:このうち、前述の清水セパレータは一つの三ポート弁座、一つの弁芯と弁芯を回転する回転軸からなり、ベルト伝動機構の便座架台上部の位置に取付けられている。清水セパレータ伝動機構は第一と第二プーリー、第二ベルトからなったもので、第一プーリーをモータ減速器の出力軸に、第二プーリーを弁芯回転軸に取り付け、第一と第二プーリーを第二ベルトで繋ぐことで、同じモータで清水セパレータ本体に設けられた二つの出水口の給水を実現する。即ち、便座が便器の水平方向にある時に、便器内壁にある便器ノズルに給水し、便座が消毒室の垂直方向にある時に清水ノズルに給水する。
【0021】
前述の水洗便器:このうち、前述の自動制御回路装置は赤外線センサーと自動制御モジュール又はコントローラからなり、前述の赤外線センサーは給水タンクの上部に設けられ、前述の自動制御モジュールは各制御ボタンを有するリモコンボックスに製作できる。自動制御モジュールが出力した電気信号はそれぞれ、排水電磁弁、モータ、薬液ポンプ、清水ポンプ、ファン、電気ヒーター、紫外線ランプの継電器の開閉と接続している。
【発明の効果】
【0022】
前記の通り、本発明の発明者は長期的な研究と実践により、噴射で人体の肛門を洗浄する同時に自己洗浄を実現できるノズルを設計した。この噴射体は組合せノズルで、一つの水平面と45°の角度で斜めに噴射するノズルが従来のノズル(水平方向と25°の角度)と平行しており、4つの穴を有するケーシングがノズル或いは噴射体の四面(斜めに上向き)を洗浄する。役割を分担したこのノズルセットは45°で斜めに人体の肛門、肛門周りの汚れ物を洗浄し、いったん洗い落とした汚れ物が垂直に噴射体平面或いは側面に落ちた場合、ケーシングの4つの穴からの噴射により洗い落とせる。このように、肛門洗浄噴射装置のノズルセットは斜めに清水を人体の肛門に噴射し、人体の肛門を洗浄すると同時に、自己清潔用のノズルは便後洗浄装置の洗浄機能を果たし、構造が簡単で、操作性が良く、性能の信頼性が高いという特長を持っている。また、本発明の便座消毒機能は、構造上で全面的な改善を行い、便後洗浄と組み合わせることができ、使用者の使用後に速やかに便座の洗浄、乾燥、紫外線殺菌を行い、公共場所で使われる便座の衛生を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器の局部断面図である。
【図2】図2は図1の便座を便器の位置から給水タンクの消毒室に回転した後の局部断面図である。
【図3】図3は給水タンクの上部を撤去した後の便座の平面イメージ図である。
【図4a】図4aは、図3の便座側面図である。
【図4b】図4bは、図3のY−Y線に沿って作成した断面図である。
【図4c】図4cは、図3のX−X線に沿って作成した断面図である。
【図5】図5は便座後部の突起部に取付られた噴射装置と熱空気装置の断面図である。
【図6】図6は図7のA部拡大図である。
【図7】図7はケーシングを取付けた肛門洗浄噴射装置の内管体が外管体から突き出した時の断面図である。
【図8】図8は便座に取付けられ、洗浄弁と接続した肛門洗浄、陰部洗浄噴射装置の側面図であり、その軸線が水平面との夾角を示している。
【図9】図9は、洗浄弁と接続した肛門洗浄、陰部洗浄噴射装置の立体イメージ図である。
【図10】図10は図9において洗浄弁と接続した肛門洗浄、陰部洗浄噴射装置の平面図である。
【図11】図11は肛門洗浄噴射装置において、使用者に噴射する水流が水平面との夾角関係のイメージ図である。
【図12】図12は本発明の便後洗浄及び便座消毒装置のシステム制御と機能部品の配管接続図である。
【図13a】図13aは、リモコンが蓋を閉めた時の正面図である。
【図13b】図13bは、リモコンが蓋を開いた時の正面図である。
【図14】図14は図1における給水タンクの局部断面側面図であり、その内部の取付構造を示している。
【図15】図15は図2における便座の側面図であり、便座の下部に噴射穴の設置及び便座に取付けた噴射装置の配置を示している。
【図16】図16は図15におけるN部の拡大図であり、便座の反転或いは回転構造の接続関係を示している。
【図17】図17はそれぞれ清水洗浄システムの水セパレータの正面図である。
【図18】図18は本発明の便座消毒装置の側面図で、消毒室後部の清水タンクの壁面におけるノズルの配置状態である。
【図19】図19は本発明の自動制御用システム制御回路のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0025】
[具体的な実施形態]
図1から図6の通り、本発明の便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器は、便器1、便座2、便後洗浄装置及び便座消毒装置からなり、このうち、前述の便後洗浄装置は、給水弁3、減圧水タンク14、ポンプ4、水タンク5、洗浄弁6、肛門洗浄・陰部洗浄用噴射装置7及び8、扇形洗浄管9、弁制御装置10、熱空気ユニット11、リモコン12、並びにシステム制御回路13からなっている。
【0026】
便器1は基本的に通常な内部構造を有する便器を採用するが、後部がやや広めな外形が望ましい。便座2は上環と下底を結合した方式を採用し、その後部或いは上環後部の横方向に上に突出したカバー状突起部21を有し、高さが他の部分より大きい中空部22を形成する。それに、突起部21の差し向かっている両側の側壁23上に同じ軸線を有する二つの取付穴24を設けている。突起部21の差し向かっている両側は、やや縮めた厚さの側壁23′であり、前述と同じように、同じ軸線を有する二つの取付穴24′を設けている。
【0027】
給水弁3とポンプ本体4も通常の構造を採用したもので、その仕様は給水量と給水圧によって選定できる。水タンク5は肛門洗浄、陰部洗浄の貯水用以外に、水の加熱用にヒーター15を設けており、その取付位置について次に説明する。
【0028】
図7〜図9の通り、洗浄弁6は、一つの弁芯、一つの弁体と板状の前、後弁キャップ63、64からなっている。洗浄弁6は四ポート弁で、前、後弁キャップ63、64はそれぞれ一つの給水口と三つの出水口を有し、洗浄弁が動作する時に、弁芯に儲けられた溝と弁体にある給水、出水口を繋ぐことで、水の分配を行い、何れかの出水口から流しだし、肛門洗浄、陰部洗浄及び便座の扇形洗浄作業に使われる。この分配は弁制御装置によって選択的に実行されるものである。弁制御装置は、モータ66、減速機67と弁制御ユニット68からなり、このうち、モータ66は低圧交流モータを採用している。例えば24V交流同期モータ等である。減速機67はギヤボックスを採用し、その入力軸はモータ66の出力軸と繋がっている。弁制御ユニット68はリング状の遮光板、光電管板部品と制御回路基板からなり、このうち、前述のリング状遮光板は一定の角度で仕切られた4つの放射状の張出し爪であり、光電管板部品は断面が溝形で、溝の幅が張出し爪と同じか、やや広めで、前述の遮光板の何れかの張出し爪を嵌める方式でプリント基板に固定し、給水口の水を前述の遮光板の張出し爪を覆った出水口から流しだすようにしている。洗浄弁6と弁制御装置の詳細な構造及び使用メカニズムについては潘定国に授与した中国発明特許No.99113981.Xをご参照ください。
【0029】
二つの噴射装置7、8及び/又は扇形洗浄管9は、洗浄弁6の後弁キャップ64に設けられ、それぞれその上部にある三つの出水口と接続し、制御可能な給水を実現する。ノズル装置7、8はそれぞれ肛門洗浄と陰部洗浄ノズル装置であり、ノズルは洗浄の要求により各種の内・外部幾何形状又は構造を有する肛門洗浄、陰部洗浄ノズルに設計できる以外に、その他の部品の構造は殆ど同じである。従って、文章の長さを短縮するために、本文では、肛門洗浄ノズル装置7を例として説明する。肛門洗浄ノズル装置7は、一つの外管体71、一つの内管体72、スプリング73、一つのケーシング74、一つのノズル75及びシール部品76からなり、このうち外管体71は、前部に狭径部711を有する管体で、且つ、外管体片側の半径方向で内側に突出したリング状凸壁712を有し、相手側に半径方向で外側に突出した取付ベース713を有する。内管体72は細長い管体であり、片側に外径がその管体外径より小さいヘッド部721を有し、相手側に半径方向で外に突出したスライドベース722を有し、当該スライドベース722の外径は外管体71の内径と同じか、それ以下であり、且つその周面にシール部品76を設置するシール溝723を有する。通常は前述のシール部品がVリングである。内管体72は伸縮で外管体71に取付け、その前部が外管体71のリング状凸壁712のリング穴を通し、外管体71と内管体72の間でリング状隙間を形成する。スプリング73はコイルスプリングであり、前述の外管体71と内管体72で形成された隙間に取り付けられ、その両端がそれぞれ外管体71のリング状凸壁712と内管体72のスライドベース722に当てており、肛門洗浄ノズル装置7の噴射後に内管体72がスプリングの弾力で外管体71に戻すことを確保する。ノズル75の後端に挿し溝が設けられており、挿し溝によって内管体72のヘッド部721に嵌める。そうすると、内管体が水流の働きにより、スプリングの弾力を克服し、前に伸展し、水流の水圧がなくなった時に、内管体72はスプリングの回復力により自動的に外管体71に戻す。注意すべきなのは、洗浄弁に取り付けられた噴射装置が正確な陰部洗浄と肛門洗浄位置までの距離の差異により、陰部洗浄用ノズル装置8の内管体82の長さは肛門洗浄用ノズル装置7の内管体72の長さより大きい。ケーシング74はソケット741と接続管742からなり、このうち、ソケット741の片側は半径方向でのリング状フランジ部743を有し、且つその周壁に給水穴が設けられ、接続管742がソケット741に取付けられ、給水穴と繋いでいる。ケーシング74は外管体71の狭径部711に挿入し、溶接又は粘着の方式で狭径部後部の管体(一部)と密封接続し、ケーシング74の内壁と狭径部711の外壁の間でリング状の空間或いは隙間744を形成する。また、ケーシング74のリング状フランジ部743のリング状壁に二つ又はこれ以上の半径方向開口部745を均一に設けており、これらの半径方向開口部は外管体狭径部711の外壁と密接に差し向かっており、軸方向の壁穴746を形成している。
【0030】
良い実施例では、ケーシング74の半径方向開口部745は内側から外側へ広がっており、その内壁はケーシングのフリー側に傾斜し、リング状ケーシングの中心軸線と一定の角度αを形成している。α=5〜15°である。
【0031】
更に図8から図10の通り、ノズル装置7と8は外管体71(81)の取付ベース78(88)にガスケットを付けた状態でネジを使って洗浄弁6の後弁キャップ64のノズル取付部に取付けることができる。一方、後弁キャップ64のノズル取付部の外壁は下に向けた傾斜の平面で、陰部洗浄と肛門洗浄ノズル装置7と8の給水口は後弁キャップ64の三つの出水穴の中の二つとずらした状態で接続しており、その軸線も後部からノズルに向けて下へ傾斜しているが、その角度は同じか、同じ傾斜平面で保持しており、その軸線が水平面との傾斜角は20〜30°の間で、25°が最適である。
【0032】
それに、同じ傾斜平面に取付けられた二つのノズル装置が動作する時にスムーズに要求された洗浄位置に到着することを確保する為に、肛門洗浄噴射装置7は通常、便器の縦方向軸線の垂直面に設置され、陰部洗浄噴射装置8は通常、縦方向軸線の垂直面とずらした角度の位置に設置され、肛門洗浄噴射装置と一定の角度でずらしているため、陰部洗浄と肛門洗浄噴射装置の取付位置は一定の角度でずらしており、その軸線の夾角は10〜15°で、12.5°が最適である。
【0033】
良い実施例では、肛門洗浄、陰部洗浄ノズル装置75と85は外形上で違っている。陰部洗浄ノズル装置85のノズル軸線を外管体の軸線と同じ直線に設計し、肛門洗浄噴射装置のノズル軸線を外管体の軸線と同じ直線にならないように設計し、その上表面が陰部洗浄噴射装置8のノズル軸線に対し下へ傾斜し、当該上表面が平面との夾角は40〜50°で、44°が最適である。
【0034】
扇形洗浄管9は曲がり管で、後弁キャップ64のもう一つの出水穴に差し込んでおり、その管口は下向きで便器1の内壁に向かっている。
【0035】
図5の通り、熱空気ユニット11はファン111とエアダクト112からなり、当該熱空気ユニット11のファン111は便座2のカバー状突起部の中空部内の片側に取付けられており、前述のエアダクト112の片端は抜差し接合方式でファン111の吹出口とつなぎ、相手端は便座の下縁に密着し、便座2の便座穴中央部に向かっている。
【0036】
図13a、図13b及び図12の通り、リモコン12及びシステム制御回路13は前述の便後洗浄装置にとって、リモコン12にケース、パネル121、蓋123、液晶ディスプレー124とボタン122があり、パネル121に設置された主なボタン122には、肛門洗浄、陰部洗浄、扇形(洗浄),水流速度、冷暖、停止及びポンプ等の制御ボタンがあり、操作性が優れている。システム制御回路13にはある赤外線又は無線受信デバイス131が含まれており、当該デバイスは以下で記述する消毒室上部における消毒給水装置の外壁に取付けられている。その内部構造、つまり各回路モジュールの接続により構成された制御回路及び便後洗浄装置の操作過程について、下記に説明する。
【0037】
図1、図2、図12〜図16の通り、便座消毒装置は、給水タンク20、便座回転機構30、給水排水機構40、清水洗浄機構50、熱空気乾燥機構60、紫外線殺菌機構70、システム制御回路13(その一部)からなる。このうち、
【0038】
給水タンク20は立体四辺形の形状にすることができ、便器1の後部或いは便器後端から便器の開口部に近い位置で縦方向で取り付け、前から後ろへ前部を開放的で、便座を収納できる消毒室201、便座洗浄水用の清水タンク202、肛門洗浄、陰部洗浄用の水タンク5、ポンプ室203及び取付ベースプレート204からなっている。ここにおいて、水タンク5は便後洗浄装置用のもので、給水タンク20と一体にするのは構造の簡単化とスペース節約のためである。取付ベースプレート204は便器の後縁から便器口まで延伸しており、便座2の後部をベースプレート204にあることを確保している。それに、清水タンク202、水タンク5等の底面が取付ベースプレート204との間に側壁が延伸した側板部205を有し、清水タンク202、水タンク5等の底面と取付ベースプレート204に覆った便座2の一部の間に仕切り板206を設けており、仕切り板206の後部と給水タンク20の側板部205との間に仕切り室209を設けている。当該仕切り板206に二つの通風口207を設けており、二つの通風口207にそれぞれ通風柵208を取付けている。前述の熱空気乾燥機構60は通風柵208後部にある仕切り室209に取付けられている。給水排水機構40の取付及び便座回転機構30の接続のために、取付ベースプレート204の後部に便器の給水口に向けて配置された排水貫通穴2041が設けられている。給水タンク20の側板部205下部にペアになっている架台穴2052(図16には一つだけ示している)が設けられている。
【0039】
給水排水機構40は、水源に接続した給水ホース401、ペアになっているエルボ・ジョイント402とクイックジョイント403を含めた制御可能な排出電磁弁404からなり、このうち、当該ペアになっているエルボ・ジョイント402は相互に接続することで90oの曲がりを形成し、前述の仕切り板206後部にある熱空気乾燥機構60の仕切り室209の裏開口部から導入し、エルボ・ジョイント402下部の開口部を取付ベースプレート204の排水貫通穴2041につなぎ、クイックジョイント403を有する制御可能な排出電磁弁404はホース401とエルボ・ジョイント402の上部開口部の間に接続する。つまり、前述の給水排水機構の排出電磁弁404の給水口が給水ホース401と繋ぎ、出水口がベースプレートに取付けられた排水貫通穴2041にあるエルボ・ジョイント402と繋ぐことである。このように、前述の簡単な構成部品と取付構造からなった給水排水機構40は直接に便器1に便後の洗浄用水を提供することができ、保守が便利で、水も節約できる。
【0040】
図15〜図17の通り、便座回転機構30は、モータ301、減速機302、ピンスピンドルユニット303とベルト伝動機構304からなっている。モータ301と減速機302は通常の設備で、モータは減速機302に減速された後に、減速機302の出力軸で規定された回転速度に達する。ピンスピンドルユニット303は軸支持部品として、それぞれ架台穴2052の側板部205と便座突起部21に接続する両側の側壁23に取付けられている。ベルト伝動機構304は駆動及び追従プーリー3041、3042と駆動ベルト3043からなり、ピンスピンドルユニット303とモータ減速機302の間に取付けられ、便座の回転を駆動する。即ち、利用者が便後に便座から離れた時に、便座は便器1の口から上に回転し、消毒室201に入る。消毒室201の中で消毒した後、下に回転し、便器1の口に戻る。便座支持2のスムーズな回転を確保するために、側板部205の支持穴2052両側或いは内外にそれぞれ一つのリング状フランジ部2045、2046を設け、便座突起部21両側の側壁に取付穴24(24´)及び追従プーリー3042の軸穴を設けており、これらの軸穴は全てキー形、四辺形或いは六辺形のもので、ピンスピンドルユニット303と確実に接続できる。
【0041】
良い実施例では、ピンスピンドルユニット303は、軸ピン3031、スプリング3032及びクランプ3033からなり、このうち、軸ピン3031はキャップ状ヘッド部と中間軸部を有するT字構造部品であり、軸ピンの軸部のヘッド部或いはフリーは、便座突起部両側の側壁取付穴24及び追従プーリー3042の軸穴とマッチングする断面形状を有する。例えば、軸ピン3031は軸部から便座架台支持穴を通して追従プーリー3042の軸穴及び便座の取付穴24に挿入、固定し、そのキャップ状ヘッド部の軸部との隙間は便座架台の外フランジ部2046を容易に収納できる。前述のクランプ3033は追従プーリー3042位置に近い軸ピン3031の軸部に固定され、前述のスプリング3032は軸ピンスピンドル部に嵌められ、その両端がクランプ3033と便座架台内壁の間に位置し、且つ内フランジ部2046に覆われる。側板部205が便座突起部の側壁23との距離が近い場合、スプリング3032を収納しやすいために、追従プーリー3042の片側に拡大穴3048を設け、スプリング3032をカバーする内フランジ部2046をプーリーの拡大穴3048に挿入し、着脱と保守の便利を図る。
【0042】
清水洗浄機構50を紹介する前に、便座消毒装置の付加部分として、前述の便座2の残留部分、即ち便座2下部の便座穴近くの内中空部に、便座の下底或いはベースプレートの対応穴に埋められ、便器の内壁に向けたノズル25を設けることができる。
【0043】
図1、図2、図18〜図19の通り、清水洗浄機構50は、複数の清水ノズル501、一台以上の清水ポンプ502、清水セパレータ503及びセパレータ伝動機構504からなっている。清水ノズル501は清水タンク前表面に設けられ、消毒室に向かっている。清水ノズル501が直接に便座の上環に当てて噴射できるように、便座2の形状によって設けたほうが良い。清水ポンプ502は通常のポンプであり、その入水口がチューブによって清水タンク202と接続し、ポンプ室203に設置されている。清水セパレータ503は三ポート洗浄弁で、一つの入水口と二つの出水口を有し、その入水口もチューブによって清水タンク202と接続し、二つの出水口はそれぞれ清水ノズル501と便器ノズル25に繋がっている。セパレータ伝動機構504は清水セパレータ503の開閉制御及び出水口の水流分配を行う。
【0044】
更に図17と図18の通り、清水セパレータ503は、構造上で主に一つの三ポート弁座5031、一つの弁芯と弁芯を回転する回転軸5033からなり、モータ減速機302の上部にあるもう一つの位置に設けられ、且つ上下に差し向かっている。清水セパレータ伝動機構504は、第一プーリー(図で未表示)、第二プーリー5041、5042及び第二ベルト5043からなり、第一プーリーもモータ減速機302の出力軸に取付けられており、又は第一プーリーは駆動プーリー3041の一部分である。即ち当該駆動プーリーに二つのベルト溝を有することである。第二プーリー5042は弁芯の回転軸5033に取付けられ、第一と第二プーリーに第二ベルト5043を取付ける。この取付方式では、同じモータ301で弁芯を駆動し、清水セパレータ503本体に設けられた二つの出水口に交替で給水させる。便座が水平で便器1の口に位置する場合に、便器内壁の便器ノズル25に給水し、便座が垂直で消毒室201内に位置する場合、清水ノズル501に給水する。ここで、便座2と清水セパレータ503の接続メカニズム及び回転関係は下記の通り。便座回転機構30の駆動プーリーと清水セパレータ503の第一プーリー5041は全てモータ減速機出力軸に取付けられ、それに第一、第二プーリー5041、5042と駆動、追従プーリー3041、3042の半径が同じなので、同期回転が実現できる。そうすると、利用者が便器1から離れた後、清水ポンプ502は動作し、水が清水セパレータ503の入水口に流れ、その出水口が便器ノズル25と繋がっているため、水流は便器ノズル25を通し、便器の洗浄を行う。一定の時間(プログラミングによる)が経つと、モータ301が運転し、清水ポンプ502が止まり、便座2を時計回りで90°回転し、消毒室201に入り、これと同時に清水セパレータ503の回転軸5033も90°回転する。追従プーリー3042にあるボス3045が側板部205に設けられたマイクロスイッチ3046との接触により,システム制御回路は信号を受信し、モータを停止させ、更に清水ポンプ502を再起動し、水流を清水セパレータ503の入水口からもう一つの出水口に流させ、当該出水口が接続した清水ノズル501に提供し、便座2の洗浄を実行する。一定の時間が経つと、給水が停止し、同時に熱空気乾燥機構60を起動し、熱空気で洗浄後の便座2を乾燥し、更に一定の時間が経つと、紫外線ランプを起動し、消毒を行う。乾燥と消毒の時間が経つと、同時に熱空気乾燥機構60と紫外線ランプを停止し、次の利用者の利用まで待機する。
【0045】
熱空気乾燥機構60は前部にPTCセラミックヒーターを取付けた熱空気乾燥機である。
【0046】
紫外線殺菌機構70は二つあり、それぞれ紫外線ランプ、架台及びバラスト(図で未表示)からなり、便座消毒室201上部のトップ壁と、仕切り板前の清水タンク底部とに取付けられており、図2に示された通り、洗浄後に消毒室201に収納された便座2の紫外線殺菌を行う。
【0047】
システム制御回路13(便後洗浄装置を含む)は、給水タンクの上部に取付けられており、それぞれ便座回転機構30、給水排水機構40、清水洗浄機構50、熱空気乾燥機構60、紫外線殺菌機構70の動作を制御する。
【0048】
最後に、図19の通り、本発明の全体図13から分るように、自動制御を実現する主な設備はリモコン12及びシステム制御回路13である。前に述べた通り、リモコン12のパネル121に設置された主なボタン122には、肛門洗浄、陰部洗浄、扇形(洗浄),水流速度、冷暖、停止及びポンプ等の便後洗浄装置用制御ボタンが含まれているため、便座消毒装置の制御ボタンには清水ポンプ502も含まれている。清水セパレータ503、紫外線殺菌機構、給水排水機構40電磁弁のボタンもリモコン12のパネル121に設置されている。システム制御回路13には、消毒室上部の消毒給水装置の前壁又は外壁に取付けられた赤外線又は無線受信デバイス131以外に、デコーダー132、入力回路133、メモリ・コントロール・ユニット134、光電変換回路A及びB(135,136)、駆動回路A及びB(137,138)も含まれており、それぞれ消毒給水装置の内外部位に設けられている。受信デバイス131はデコーダー132と電気接続し、後者の出力側は入力回路133の入力側に入力し、入力回路133には室温、水温、便座温度等のセンサーが接続されており、入力回路133の出力側がメモリ・コントロール・ユニット134に接続している。メモリ・コントロール・ユニット134は複数の表示灯と接続しており、その出力側が二ルートに分けて、それぞれ光電変換回路A及びB(135,136)に接続し、更に光電変換回路A及びB(135,136)の出力側がそれぞれ駆動回路A及びB(137,138)に接続している。駆動回路A(137)の出力側が接続した各制御部品には、給水弁3、洗浄弁6、ポンプ4,502、水タンク5の加熱器、熱空気ユニット11、便座2の加熱器等が含まれている。駆動回路B(138)の出力側が接続した各制御部品には、清水ポンプ502、清水セパレータ503のモータ駆動、紫外線殺菌機構、給水排水機構40の制御可能な排出電磁弁404が含まれている。
【0049】
もう一つの実施例では、リモコン12は小さなボックスで、パネル121と蓋123が設けられている。パネル121は二つのエリアに分けてボタン122を配置しているが、蓋123に若干の開口部が設けられており、その片側がパネル121とツイスト接続している。蓋123がパネル121に閉められた時に、開口部にあわせたボタン122が挿入できる。従って、リモコン12は遠隔制御と手元制御という二つの操作方法を有し、そのうち、手元制御の部分はリモコンの蓋123の開口部から露出したボタンで、プログラミング部分は、蓋123を開けた時に露出したボタンである。前述のように、遠隔制御の場合、下記の作業を必要とする。
【0050】
まず、操作要求に従い、簡単なプログラミングを行う。プログラミングは利用者の年齢及び利用要求に合わせて行うもので、例えば洗浄、乾燥時間、水流の強弱、温度のプログラミング等である。家族メンバーが男性の場合、前部洗浄(陰部洗浄)が要らないので、後部洗浄(肛門洗浄)→洗浄水量選択→乾燥→温度の選択(等のプログラム)→最後に保存→ボタン「1」(或いは「2」、或いは「3」、或いは「4」)。
【0051】
次に、ユーザ(利用者)が利用する時、パネル121にあるボタン「1」を押すだけで、水洗便器は前述のプログラムで動作するようになる。
【0052】
リモコン12は利用者が直接に触れるように、水洗便器の周りに放置しておくことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器であって、当該水洗便器は、便器、便座、便後洗浄装置、便座消毒装置および自動制御回路装置からなっており、このうち、
前記便後洗浄装置には、給水弁、弁芯・弁体と前後弁キャップからなった洗浄弁、ポンプ、水タンク、弁制御装置、制御回路、噴射外管体・伸縮式内管体および内管体と繋がれたノズルからなる肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置、扇形洗浄管が含まれており、
前記肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置と扇形洗浄管とは洗浄弁に取り付けられ、洗浄弁と共に制御可能な給水機構を構成しており、
前記便座消毒装置は便器の後部に設けられて、給水タンク、便座回転機構、給水排水機構、清水洗浄機構、熱空気乾燥機構および紫外線殺菌機構からなっている、
当該水洗便器において、
(i) 前記便座は上環と下底からなった中空環であり、上環後部の横方向に上向きに突起したカバー状の突起部で、体積が他の中空部より大きい中空部を形成しており、前記洗浄弁と洗浄弁に取り付けられた噴射装置とは、洗浄弁の後弁キャップによって便座中空部の中部ベースプレートに取り付けられており、
(ii) 前記肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置はそれぞれ下記の部品、即ち、
前部に狭径部を持っている管体である外管体であって、その片端に半径方向で内側に突出したリング状の凸壁を持ち、相手端に半径方向で外側に突起した取付ベースを持っている外管体と、
細長い管体である内管体であって、その片端に外径が管体外径より小さいヘッド部を持ち、相手端に半径方向で外に突出し、外管体の内径と同じかそれより小さい外径があり、且つ、その周面にシール溝を持ったスライドベースを持っている内管体であり、この内管体は外管体に取り付けられ、その前部は外管体のリング状凸壁にあるリング穴を通し、外管体と内管体の間にリング状の空間隙間を形成してなる内管体と、
スプリングであって、コイルスプリングを採用し、前記外管体と内管体から形成された隙間に取り付けられ、その両端をそれぞれ外管体のリング状凸壁と内管体のスライドベースに当てているスプリングと、
肛門洗浄或いは陰部洗浄用のノズルであって、同じ構造形式又は違い構造形式を採用できるが、各ノズルの後端に挿し溝が設けられており、その挿し溝によって内管体のヘッド部にはめ込めるノズルと、
シール部品であって、Vリングからなり、スライドベースのシール溝に設けられているシール部品と、
ケーシングと、からなっており、
(iii) 前記ケーシングは、下記の部品、即ち、
片端に半径方向内のリング状フランジ部があり、周壁に給水穴があり、リング状フランジ部のリング状壁に二つ又はそれ以上の開口部を均一に設けたソケット、及び
ソケットに取り付けられ、給水穴と繋がれた接続管
からなっており、
当該ケーシングは外管体の狭径部に挿し込まれ、狭径部後の管体部分と密閉接合し、その内壁と狭径部の外壁でリング状の隙間を形成するものであり、また、前記ケーシング開口部はケーシングと狭径部から形成された隙間を繋いでおり、接続管のフリー端は導管によって、給水弁とポンプの間にある減圧水タンクから引き出されたオーバーフロー管に接続している、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項2】
請求項1に記載の水洗便器において、前記ケーシング開口部は内から外に広がっており、且つ開口部の内壁が外に傾斜し、その傾斜延長線GLはケーシングの中心軸線と交差し、角度α(α=5〜15°)を形成する、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項3】
請求項1に記載の水洗便器において、洗浄弁に取付けられた前記肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置は同じ角度で下向きに傾斜し、その外管体軸線が水平面の傾斜角度と同じで、全て20〜30°の間にある、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項4】
請求項1に記載の水洗便器において、前記肛門洗浄噴射装置の外管体は便器の縦方向軸線の垂直面に位置しており、これに対し、前記陰部洗浄噴射装置の外管体は縦方向軸線の垂直面からずらして傾斜配置されており、肛門洗浄噴射装置との夾角は10〜15°である、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項5】
請求項1に記載の水洗便器において、陰部洗浄噴射装置のノズル中軸線に対し、前記肛門洗浄噴射装置のノズル上表面は下向きに傾斜しており、当該上表面と水平面との夾角は40〜50°である、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項6】
請求項1に記載の水洗便器において、前記便後洗浄装置には熱空気ユニットも設けられており、当該熱空気ユニットはファンとエアダクトからなり、前記ファンは便座のカバー状突起部の中空部内側の片側に設けられており、前記エアダクトの片側は抜差し接合方式でファンの送風口と繋がれ、相手端は便座の下縁に密着し、便座穴の中央部に向かっている、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項7】
請求項1に記載の水洗便器において、前記便座消毒装置には下記の装置、即ち、便器の後部に設けられた立体四辺形の給水タンクが含まれており、
給水タンク前部に外向きで、便座を収納できる開放的な消毒室が設けられ、その後部にそれぞれ便座洗浄水液用の清水タンク、肛門洗浄、陰部洗浄用の水タンク及びポンプ室が設けられ、底部に便器の後縁から便器口まで延伸した取付ベースプレートが設けられ、清水タンクと取付ベースプレートに覆った便座部分との間に仕切り板が設けられており、当該仕切り板に二つの通風口が設けられ、前記通風口に通風格子が設けられ、前記熱空気乾燥機構が通風格子に取付けてあり、前記取付ベースプレートの後部に排水貫通穴が設けられ、清水タンク、水タンク底面と取付ベースプレートの間に側壁まで延伸する側板部を持っており、前記排水貫通穴は便器の給水口と差し向かっている、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項8】
請求項7に記載の水洗便器において、
前記給水排水機構は、水源に繋がれた給水ホース、前記仕切り板の後ろにある熱空気乾燥機構の下部から取付ベースプレートの排水貫通穴と接続したペアになっているエルボ・ジョイント、クイックカップリングを含めた制御可能な排出電磁弁からなっており、
前記給水排水機構の排水電磁弁給水口は給水ホースに繋がれ、出水口がベースプレートに取付けられた排水貫通穴にあるエルボ・ジョイントにつながっている、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項9】
請求項7に記載の水洗便器において、
前記便座回転機構は、取付ベースプレートに取付けられたモータ、減速機、それぞれ側板部と便座突起部を接続する両側の側壁に取付けられたピンスピンドルユニット、並びにピンスピンドルユニットとモータの間に取付けられ、便座の回転を駆動できる駆動及び追従プーリーと駆動ベルトから構成されたベルト伝動機構からなっており、利用者が便座から離れた後、便座は便器から消毒室に伝動され、消毒後に便器に戻されるものであり、
側板部の支持穴両側或いは内外にそれぞれブランジ部が設けられ、便座突起部両側の側壁及び追従プーリーに軸穴が設けられており、前記軸穴はキー型である、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項10】
請求項9に記載の水洗便器において、
前記ピンスピンドルユニットは、一つの軸ピン、一つのスプリング及び一つのクランプからなっており、このうち、前記軸ピンは、棒状の軸部と片側にある帽状のヘッド部から構成された構造部品で、軸ピンのヘッド部は便座突起部両側の側壁取付穴とマッチングした断面形状を有し、前記軸ピンは軸部から側板部の支持穴を通して、便座の取付穴に挿入することができ、その帽状のヘッド部の軸部との隙間は側板部の外フランジ部を容易に収納でき、
前記クランプは、追従プーリー側の軸ピンスピンドル部に締め付けられており、
前記スプリングは、軸ピンスピンドル部に嵌められ、その両端がクランプと側板部の間に位置している、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項11】
請求項9に記載の水洗便器において、前記便座下部の便座穴に近い中空部に便器内壁に向けたノズルが設けられており、
前記清水洗浄機構は、清水タンク前表面に設けられ消毒室に向けた複数の清水ノズル、一台以上の清水タンクと接続しポンプ室に設けられた清水ポンプ、及び三ポート洗浄弁である清水セパレータからなっており、前記三ポート洗浄弁は、一つの入水口、二つの出水口及び清水セパレータの開閉制御を行うセパレータ伝動機構からなり、その入水口は清水ポンプに接続し、二つの出水口はそれぞれ清水ノズルと便器ノズルに接続している、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項12】
請求項1に記載の水洗便器において、前記熱空気乾燥機構は、前部にPTCセラミックヒーターを設けた熱空気乾燥機である、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項13】
請求項7に記載の水洗便器において、前記紫外線殺菌機構は二つあり、それぞれ紫外線ランプ、ランプ架台及びバラストからなり、それぞれ便座消毒室の上部と仕切り板前の清水タンク下部に設けられ、洗浄後に消毒室に収納された便座の紫外線殺菌を行う、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項14】
請求項1に記載の水洗便器において、前記自動制御回路装置は、給水タンクの上部に設けられ、給水排水機構、便座回転機構、清水洗浄機構、熱空気乾燥機構及び紫外線殺菌機構の動作を制御する、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項15】
請求項11に記載の水洗便器において、
前記清水セパレータは、一つの三ポート弁座、一つの弁芯、及び弁芯を回転する回転軸からなり、ベルト伝動機構の便座架台上部の位置に取付けられており、
清水セパレータ伝動機構は、第一及び第二プーリー、並びに第二ベルトからなるものであり、第一プーリーをモータ減速器の出力軸に、第二プーリーを弁芯回転軸に取り付け、第一と第二プーリーを第二ベルトで繋ぐことで、同じモータで清水セパレータ本体に設けられた二つの出水口の給水を実現するものであり、即ち、便座が便器の水平方向にあるときに便器内壁にある便器ノズルに給水し、便座が消毒室の垂直方向にあるときに清水ノズルに給水する、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項16】
請求項1に記載の水洗便器において、前記自動制御回路装置は、赤外線センサーと自動制御モジュール又はコントローラとからなり、前記赤外線センサーは給水タンクの上部に設けられ、前記自動制御モジュールは各制御ボタンを有するリモコンボックスに製作できる、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項1】
便後洗浄及び便座消毒に使われる水洗便器であって、当該水洗便器は、便器、便座、便後洗浄装置、便座消毒装置および自動制御回路装置からなっており、このうち、
前記便後洗浄装置には、給水弁、弁芯・弁体と前後弁キャップからなった洗浄弁、ポンプ、水タンク、弁制御装置、制御回路、噴射外管体・伸縮式内管体および内管体と繋がれたノズルからなる肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置、扇形洗浄管が含まれており、
前記肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置と扇形洗浄管とは洗浄弁に取り付けられ、洗浄弁と共に制御可能な給水機構を構成しており、
前記便座消毒装置は便器の後部に設けられて、給水タンク、便座回転機構、給水排水機構、清水洗浄機構、熱空気乾燥機構および紫外線殺菌機構からなっている、
当該水洗便器において、
(i) 前記便座は上環と下底からなった中空環であり、上環後部の横方向に上向きに突起したカバー状の突起部で、体積が他の中空部より大きい中空部を形成しており、前記洗浄弁と洗浄弁に取り付けられた噴射装置とは、洗浄弁の後弁キャップによって便座中空部の中部ベースプレートに取り付けられており、
(ii) 前記肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置はそれぞれ下記の部品、即ち、
前部に狭径部を持っている管体である外管体であって、その片端に半径方向で内側に突出したリング状の凸壁を持ち、相手端に半径方向で外側に突起した取付ベースを持っている外管体と、
細長い管体である内管体であって、その片端に外径が管体外径より小さいヘッド部を持ち、相手端に半径方向で外に突出し、外管体の内径と同じかそれより小さい外径があり、且つ、その周面にシール溝を持ったスライドベースを持っている内管体であり、この内管体は外管体に取り付けられ、その前部は外管体のリング状凸壁にあるリング穴を通し、外管体と内管体の間にリング状の空間隙間を形成してなる内管体と、
スプリングであって、コイルスプリングを採用し、前記外管体と内管体から形成された隙間に取り付けられ、その両端をそれぞれ外管体のリング状凸壁と内管体のスライドベースに当てているスプリングと、
肛門洗浄或いは陰部洗浄用のノズルであって、同じ構造形式又は違い構造形式を採用できるが、各ノズルの後端に挿し溝が設けられており、その挿し溝によって内管体のヘッド部にはめ込めるノズルと、
シール部品であって、Vリングからなり、スライドベースのシール溝に設けられているシール部品と、
ケーシングと、からなっており、
(iii) 前記ケーシングは、下記の部品、即ち、
片端に半径方向内のリング状フランジ部があり、周壁に給水穴があり、リング状フランジ部のリング状壁に二つ又はそれ以上の開口部を均一に設けたソケット、及び
ソケットに取り付けられ、給水穴と繋がれた接続管
からなっており、
当該ケーシングは外管体の狭径部に挿し込まれ、狭径部後の管体部分と密閉接合し、その内壁と狭径部の外壁でリング状の隙間を形成するものであり、また、前記ケーシング開口部はケーシングと狭径部から形成された隙間を繋いでおり、接続管のフリー端は導管によって、給水弁とポンプの間にある減圧水タンクから引き出されたオーバーフロー管に接続している、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項2】
請求項1に記載の水洗便器において、前記ケーシング開口部は内から外に広がっており、且つ開口部の内壁が外に傾斜し、その傾斜延長線GLはケーシングの中心軸線と交差し、角度α(α=5〜15°)を形成する、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項3】
請求項1に記載の水洗便器において、洗浄弁に取付けられた前記肛門洗浄及び陰部洗浄用噴射装置は同じ角度で下向きに傾斜し、その外管体軸線が水平面の傾斜角度と同じで、全て20〜30°の間にある、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項4】
請求項1に記載の水洗便器において、前記肛門洗浄噴射装置の外管体は便器の縦方向軸線の垂直面に位置しており、これに対し、前記陰部洗浄噴射装置の外管体は縦方向軸線の垂直面からずらして傾斜配置されており、肛門洗浄噴射装置との夾角は10〜15°である、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項5】
請求項1に記載の水洗便器において、陰部洗浄噴射装置のノズル中軸線に対し、前記肛門洗浄噴射装置のノズル上表面は下向きに傾斜しており、当該上表面と水平面との夾角は40〜50°である、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項6】
請求項1に記載の水洗便器において、前記便後洗浄装置には熱空気ユニットも設けられており、当該熱空気ユニットはファンとエアダクトからなり、前記ファンは便座のカバー状突起部の中空部内側の片側に設けられており、前記エアダクトの片側は抜差し接合方式でファンの送風口と繋がれ、相手端は便座の下縁に密着し、便座穴の中央部に向かっている、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項7】
請求項1に記載の水洗便器において、前記便座消毒装置には下記の装置、即ち、便器の後部に設けられた立体四辺形の給水タンクが含まれており、
給水タンク前部に外向きで、便座を収納できる開放的な消毒室が設けられ、その後部にそれぞれ便座洗浄水液用の清水タンク、肛門洗浄、陰部洗浄用の水タンク及びポンプ室が設けられ、底部に便器の後縁から便器口まで延伸した取付ベースプレートが設けられ、清水タンクと取付ベースプレートに覆った便座部分との間に仕切り板が設けられており、当該仕切り板に二つの通風口が設けられ、前記通風口に通風格子が設けられ、前記熱空気乾燥機構が通風格子に取付けてあり、前記取付ベースプレートの後部に排水貫通穴が設けられ、清水タンク、水タンク底面と取付ベースプレートの間に側壁まで延伸する側板部を持っており、前記排水貫通穴は便器の給水口と差し向かっている、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項8】
請求項7に記載の水洗便器において、
前記給水排水機構は、水源に繋がれた給水ホース、前記仕切り板の後ろにある熱空気乾燥機構の下部から取付ベースプレートの排水貫通穴と接続したペアになっているエルボ・ジョイント、クイックカップリングを含めた制御可能な排出電磁弁からなっており、
前記給水排水機構の排水電磁弁給水口は給水ホースに繋がれ、出水口がベースプレートに取付けられた排水貫通穴にあるエルボ・ジョイントにつながっている、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項9】
請求項7に記載の水洗便器において、
前記便座回転機構は、取付ベースプレートに取付けられたモータ、減速機、それぞれ側板部と便座突起部を接続する両側の側壁に取付けられたピンスピンドルユニット、並びにピンスピンドルユニットとモータの間に取付けられ、便座の回転を駆動できる駆動及び追従プーリーと駆動ベルトから構成されたベルト伝動機構からなっており、利用者が便座から離れた後、便座は便器から消毒室に伝動され、消毒後に便器に戻されるものであり、
側板部の支持穴両側或いは内外にそれぞれブランジ部が設けられ、便座突起部両側の側壁及び追従プーリーに軸穴が設けられており、前記軸穴はキー型である、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項10】
請求項9に記載の水洗便器において、
前記ピンスピンドルユニットは、一つの軸ピン、一つのスプリング及び一つのクランプからなっており、このうち、前記軸ピンは、棒状の軸部と片側にある帽状のヘッド部から構成された構造部品で、軸ピンのヘッド部は便座突起部両側の側壁取付穴とマッチングした断面形状を有し、前記軸ピンは軸部から側板部の支持穴を通して、便座の取付穴に挿入することができ、その帽状のヘッド部の軸部との隙間は側板部の外フランジ部を容易に収納でき、
前記クランプは、追従プーリー側の軸ピンスピンドル部に締め付けられており、
前記スプリングは、軸ピンスピンドル部に嵌められ、その両端がクランプと側板部の間に位置している、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項11】
請求項9に記載の水洗便器において、前記便座下部の便座穴に近い中空部に便器内壁に向けたノズルが設けられており、
前記清水洗浄機構は、清水タンク前表面に設けられ消毒室に向けた複数の清水ノズル、一台以上の清水タンクと接続しポンプ室に設けられた清水ポンプ、及び三ポート洗浄弁である清水セパレータからなっており、前記三ポート洗浄弁は、一つの入水口、二つの出水口及び清水セパレータの開閉制御を行うセパレータ伝動機構からなり、その入水口は清水ポンプに接続し、二つの出水口はそれぞれ清水ノズルと便器ノズルに接続している、
ことを特徴とする水洗便器。
【請求項12】
請求項1に記載の水洗便器において、前記熱空気乾燥機構は、前部にPTCセラミックヒーターを設けた熱空気乾燥機である、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項13】
請求項7に記載の水洗便器において、前記紫外線殺菌機構は二つあり、それぞれ紫外線ランプ、ランプ架台及びバラストからなり、それぞれ便座消毒室の上部と仕切り板前の清水タンク下部に設けられ、洗浄後に消毒室に収納された便座の紫外線殺菌を行う、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項14】
請求項1に記載の水洗便器において、前記自動制御回路装置は、給水タンクの上部に設けられ、給水排水機構、便座回転機構、清水洗浄機構、熱空気乾燥機構及び紫外線殺菌機構の動作を制御する、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項15】
請求項11に記載の水洗便器において、
前記清水セパレータは、一つの三ポート弁座、一つの弁芯、及び弁芯を回転する回転軸からなり、ベルト伝動機構の便座架台上部の位置に取付けられており、
清水セパレータ伝動機構は、第一及び第二プーリー、並びに第二ベルトからなるものであり、第一プーリーをモータ減速器の出力軸に、第二プーリーを弁芯回転軸に取り付け、第一と第二プーリーを第二ベルトで繋ぐことで、同じモータで清水セパレータ本体に設けられた二つの出水口の給水を実現するものであり、即ち、便座が便器の水平方向にあるときに便器内壁にある便器ノズルに給水し、便座が消毒室の垂直方向にあるときに清水ノズルに給水する、ことを特徴とする水洗便器。
【請求項16】
請求項1に記載の水洗便器において、前記自動制御回路装置は、赤外線センサーと自動制御モジュール又はコントローラとからなり、前記赤外線センサーは給水タンクの上部に設けられ、前記自動制御モジュールは各制御ボタンを有するリモコンボックスに製作できる、ことを特徴とする水洗便器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2009−540160(P2009−540160A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514613(P2009−514613)
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【国際出願番号】PCT/CN2006/002342
【国際公開番号】WO2007/147295
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(508368655)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【国際出願番号】PCT/CN2006/002342
【国際公開番号】WO2007/147295
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(508368655)
【Fターム(参考)】
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