説明

保冷米びつ装置

【課題】高周囲温度でも冷却性能が劣らず、白米の品質を維持する保冷米びつ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】冷凍サイクル装置35を、圧縮機31、放熱器32、放熱用送風機36の上部に冷却器33、冷却用送風機37を配置した積層構造としたことにより、冷凍サイクル装置35のコンパクト化を可能にし、さらに、吸気ダクト1bあるいは排気ダクト41を設けたことにより、設置環境の悪い場所に設置されても放熱器32の放熱作用を促す気流の吸気空間、あるいは排気空間を確保するようにした。したがって、熱源を冷凍サイクル装置35とし、安定した冷却性能を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精米した白米を所定の範囲の温度で貯蔵(保存)を要する保冷米びつ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の保冷米びつ装置として、図11に示す如く冷却熱源にペルチェ方式を利用した保冷米びつ装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この装置は、貯蔵室100の外周を断熱パネル101で囲い、貯蔵室100と断熱パネル101との間に冷気の循環空間102を形成して、冷却装置103で生成した冷気を循環させ、貯蔵室100を間接的に冷却するものである。冷却装置103は、ペルチェ素子104と循環ファン105からなり、ペルチェ素子104の冷却面を循環空間102に配置し、循環ファン105でその冷却面の冷気を循環させて貯蔵室100内を冷却している。
【0004】
冷却装置103の制御は、循環空間102内の温度を検出する温度センサに基づいて行われ、その空間102の温度に応じてペルチェ素子104への通電を制御している。また、ペルチェ素子104の放熱面を空冷する放熱ファン106を備え、放熱面に外気を作用させて放熱を促進させることにより、冷却面の冷却性能を保持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−315634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のようなペルチェ素子104を熱源とする保冷米びつ装置の構成では、一般に冷却能力が小さいため、周囲温度が高くなると十分な冷却能力が得られなくなり、白米の品質を劣化させてしまうという欠点があった。さらに詳述すると、ペルチェ方式で高い冷却性能を確保する場合、ペルチェ素子本体や、駆動回路が高価となり、安価に構成することが困難となる。
【0007】
さらに、ペルチェ方式は、連続して庫内冷却側の循環ファン105とペルチェ素子104の放熱ファン106が運転しているため、その音源が耳障りとなっていた。
【0008】
また、圧縮機を具備したヒートポンプによる冷却方式を採用することも想定できるが、米びつ本体の大型化や、設置環境、組立て工数のアップ、冷凍サイクル部品のサービス性を考慮した構成とする課題がある。
【0009】
また、保冷米びつ装置は、放熱側の吸排気流を確保する必要があり、本体の周囲に所定の空間を確保する必要があるが、場合によっては棚等が密着して配置され、放熱作用を阻害することも考えられる。
【0010】
上記特許文献1には、放熱のための空間確保と思われるガード体107、108が吸気口109と排気口110にそれぞれ設けられているが、吸気と排気がそれぞれ同一面であるため、保冷米びつ装置の設置に多くの制約条件が伴う構成となっている。
【0011】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ヒートポンプ装置を熱源としながらも、熱源をペルチェ方式とする構成と同等の収納容積を維持する米びつ本体とし、さらに、運転の静寂性を向上すると共に設置環境にかかわらず冷却性能の安定化をはかり、また、放熱作用のための空間を容易に確保する構成を具備した保冷米びつ装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の保冷米びつ装置は、本体の機械室において、冷凍サイクル装置を構成する冷却器と冷却用送風機を圧縮機の上部に配置し、また、前記圧縮機、冷却器、冷却用送風機の積層構造を収容する収容空間部を形成し、さらに吸気ダクトを放熱器前面に配置し、フレッシュエアーを吸込むようにしたものである。
【0013】
かかる構成により、熱源とするヒートポンプ装置をコンパクトに構成することができ、また、ヒートポンプ作用によって安定した冷却性能を得ることができ、収容した白米等の貯蔵物の品質を安定した状態で維持することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の保冷米びつ装置は、ヒートポンプ装置を熱源とするため、保冷米びつ装置が、環境温度に変化が生じる場所に設置された場合であっても、安定して貯蔵物を冷却することができる。また、前記ヒートポンプ装置は、圧縮機と、冷却器および冷却用送風機を積層構造としているため、設置に要する面積が小さいコンパクトな構成とすることができ、比較的小型の保冷米びつ装置への組込みも容易となり、組立て性、メンテナンス性に優れた構成とすることができる。また、狭小スペースに設置された場合でも、放熱器にフレッシュエアーを吸込む吸気ダクトを設けてあり、冷却性能の低下を抑制することができる。
【0015】
さらに、冷却室と循環風路を直結した構成により、冷却された冷気を効率よく循環させ、貯蔵物を効果的に間接冷却することができる。
【0016】
また、冷却器の水受け皿と、冷却室用の断熱蓋と、冷風の循環風路を一つの構造体とすることができ、部品点数およびコスト、組立て工数の削減を可能とし、さらに、水受け皿の容積空間内に冷却器の一部を収納することにより、圧縮機、冷却器および冷却用送風機で形成される積層構造体の高さ寸法をより小さくすることができ、限られた機械室の空間内への設置作業を一層容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態1における保冷米びつ装置の前扉を開放した状態の斜視図
【図2】同実施の形態1における保冷米びつ装置の冷凍サイクル装置の組み込み状態を示す米びつを外した状態の背面からの分解斜視図
【図3】同実施の形態1における保冷米びつ装置の内部構造を示す側面から見た断面図
【図4】同実施の形態1における保冷米びつ装置の内部構造を示す背面板を外した状態で一部を切欠いた背面図
【図5】同実施の形態1における保冷米びつ装置の循環風路の形成状態を示す本体の背面側からの分解斜視図
【図6】同実施の形態1における保冷米びつ装置の循環風路を構成する断熱蓋の分解斜視図
【図7】同実施の形態1における保冷米びつ装置の吸気ダクトの一部を切り欠いた斜視図
【図8】同実施の形態1における保冷米びつ装置の排気ダクトの斜視図
【図9】本発明の実施の形態2における保冷米びつ装置の内部構造を示す背面板を外した状態で一部を切欠いた背面図
【図10】図10は、本発明の実施の形態3における保冷米びつ装置の循環風路の形成状態を示す本体の背面側からの分解斜視図
【図11】従来のペルチェ装置を具備した米びつ装置の内部構造を示す側面断面図
【発明を実施するための形態】
【0018】
請求項1に記載の発明は、筺体状の本体に、該本体の内部を、貯蔵物を収容する貯蔵部が配置された収納室と、前記収納室の下方に位置する機械室に区画する断熱区画壁を設け、前記収納室に、前記貯蔵部の外周面に面した循環風路を形成する断熱壁体を設け、前記機械室に、圧縮機、放熱器および冷却器を具備した冷凍サイクル装置と、前記冷却器により熱交換された冷気を前記循環風路内へ供給する冷却用送風機を配置し、さらに、前記冷却器と冷却用送風機を、前記圧縮機の上部に配置し、さらに、前記断熱区画壁における前記貯蔵部の底面と対向する箇所に、両端が前記循環風路に連通した冷却室を設け、この冷却室内に前記冷却器と冷却用送風機を配置し、さらに、前記冷却室の底面部に、前記冷却器と前記冷却用送風機を前記冷却室内へ配置するための開口部と、この開口部を閉塞する断熱蓋を設け、さらに、前記断熱蓋に、該断熱蓋の厚さ方向に窪み、かつ前記冷却器の結露水を受ける水受け皿部を設け、この水受け皿部内に前記冷却器の一部を収納し、さらに、前記放熱器を、前記本体の一壁面に設けた吸気口に対向して設け、また、前記本体における前記吸気口を設けた面と異なる壁面に排気口を設け、少なくとも前記吸気口または排気口が設けられた壁面のいずれか一方に、該壁面より所定の寸法で突出するスペーサーが取り付けられるようにしたものである。
【0019】
かかる構成によれば、貯蔵物の冷却貯蔵のための熱源をヒートポンプ装置としたことにより、保冷米びつ装置が、環境温度に変化が生じる場所に設置された場合であっても、安定して貯蔵物を冷却することができる。また、前記ヒートポンプ装置は、圧縮機と、冷却器および冷却用送風機を積層構造としているため、設置に要する面積が小さいコンパクトな構成とすることができ、比較的小型の保冷米びつ装置への組込みも容易となり、組立て性、メンテナンス性に優れた構成とすることができる。
【0020】
また、冷風の循環風路を形成する冷却器の水受け皿と、冷却室用の断熱蓋を一つの構造体で構成することができ、部品点数およびコスト、組立て工数の削減が可能となるものである。
【0021】
さらに、水受け皿の容積空間内に前記冷却器の一部を収納することにより、圧縮機、冷却器および冷却用送風機で形成される積層構造体の高さ寸法をより小さくすることができ、限られた機械室の空間内への設置作業を一層容易とすることができる。
【0022】
さらに、前記冷却室と循環風路が直結した構成となり、冷却器により冷却された冷気を効率よく循環させることができる。
【0023】
また、前記機械室を形成する本体の異なる壁面に吸気口と排気口を設けたことにより、吸気口から流入した気流の急な旋回を抑制した流れ構成が可能となり、放熱作用の効率低下を抑制し、また気流音の静寂な運転を可能にすることができる。
【0024】
さらに、前記吸気口または排気口のいずれか一方に、前記スペーサーが取り付けられるようにしたことにより、保冷米びつ装置が、放熱器の放熱を阻害しない環境に設置される場合には、前記スペーサーを取外した状態にして、保冷米びつ装置の設置スペースを小さくすることができる。
【0025】
また、前記スペーサーを取り付けた場合は、該スペーサーが本体壁面から突出するため、前記本体周辺に、吸気、もしくは排気のための空間を確保することができ、放熱作用の効率低下の抑制をより確実なものとし、冷却性能の低下を抑制することができる。
【0026】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記貯蔵部の底面および該底面に対向する冷却室の底面をそれぞれ同一方向の傾斜面としたものである。
【0027】
かかる構成とすることにより、前記貯蔵部内の貯蔵物を円滑に排出させるための傾斜面に沿って前記冷却室を傾斜させ、これに伴い前記機械室内に高さが異なる空間を形成することができる。その結果、この高さの異なりを利用して前記圧縮機と冷却器と冷却用送風装置の積層構造を収容することができ、限られたスペースの合理的な活用が可能となる。
【0028】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記スペーサーを、少なくとも一面に開口を具備し、かつ前記壁面より突出するダクトとしたものである。
【0029】
かかる構成とすることにより、放熱空気の吸込み、または吹出しの方向を、前記ダクトの開口によって規制するため、放熱のための気流方向を適切な方向とすることができ、保冷米びつ装置の設置環境に適応した気流の方向制御とすることができる。
【0030】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記ダクトを、該ダクトに設けた開口の向きが変更できるように取り付けたものである。
【0031】
かかることにより、保冷米びつ装置の設置条件により、効率的な吸気または排気の方向を選択することができ、最適な放熱作用が得られる設置条件を形成することができる。
【0032】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、前記放熱器を本体床面方向に傾斜して設けたものである。
【0033】
かかる構成とすることにより、前記傾斜に伴って前記放熱器と吸込み口の間に、吸気空間を確保することができ、吸込み口に取り付けるダクトの壁面からの突出寸法を抑えることができ、保冷米びつ装置の全幅寸法を抑えることができる。
【0034】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における保冷米びつ装置の前扉を開放した状態の斜視図である。図2は、同実施の形態1における保冷米びつ装置の冷凍サイクル装置の組み込み状態を示す米びつを外した状態の背面からの分解斜視図である。図3は、同実施の形態1における保冷米びつ装置の内部構造を示す側面から見た断面図である。図4は、同実施の形態1における保冷米びつ装置の内部構造を示す背面板を外した状態で一部を切欠いた背面図である。図5は、同実施の形態1における保冷米びつ装置の循環風路の形成状態を示す本体の背面側からの分解斜視図である。図6は、同実施の形態1における保冷米びつ装置の循環風路を構成する断熱蓋の分解斜視図である。図7は、同実施の形態1における保冷米びつ装置の吸気ダクトの一部を切り欠いた斜視図である。図8は、同実施の形態1における保冷米びつ装置の排気ダクトの斜視図である。
【0035】
図1乃至図8において、筐体形状に形成された米びつ本体1は、上面に、蓋2によって閉塞され、かつ白米(貯蔵物)を投入するための投入口3を具備し、前面に、白米の残量の目視のための残量確認窓4、および白米の取り出しのための計量操作レバー12aをそれぞれ具備したパネル部5と、パネル部5を閉塞する開閉可能な前扉6を具備し、背面には、背面板15が着脱可能に取付けられ、また、底部には、米びつ本体1の移動を容易にするキャスター7を具備している。
【0036】
また、米びつ本体1の内部は、発泡性の断熱材等からなる断熱区画壁8により、共に背面が開放された収納室9と機械室30に区画され、収納室9には、投入口3に開口した矩形の米びつ(本発明の貯蔵部に相当)10と、米びつ10内の白米を所定量に計量し、米受け容器11に排出する計量操作部12等が設けられている。
【0037】
さらに、米びつ10は、米びつ本体1の内面と所定間隔あけて配置され、また、米びつ10の周囲は、その間隔を利用して収納室9と機械室30に区画する断熱区画壁8と、この断熱区画壁8と連続する左右の断熱壁体13と、前後の断熱壁体14によって囲われている。これらの断熱壁体13、14についても、断熱区画壁8と同様に、発泡性の断熱材等によって形成されている。
【0038】
左右の断熱壁体13は、図5に示す如く米びつ10を左右より挟んで設けられ、前後の断熱壁体14は、パネル部5の内面と、米びつ本体1を形成する背面板15の内面にそれぞれ設けられている。そして、背面板15を米びつ本体1の背面に取付けることにより、米びつ10は断熱壁体13、14によって囲われた構成となり、また、機械室30の開放面も閉塞される。ここで、パネル部5側の断熱壁体14と米びつ10の間には、米びつ10の前面が面する空間部(本発明の循環風路に相当)16が形成されている。
【0039】
また、左右の断熱壁体13の背面側には、図5に示す如く米びつ10の背面が面する吹出し風路(本発明の循環風路に相当)17が上下方向に形成され、さらに、左右の断熱壁体13の上部に、吹出し風路17と連通する流入口18を設けている。したがって、吹出し風路17は、背面板15が装着されると、断熱状態の風路となる。
【0040】
さらに、左右の断熱壁13の内面には、一方が流入口18と連通し、他方がパネル部5側の空間部16に開口した空洞部(本発明の循環風路に相当)19が設けられ、この空洞部19の形成によって米びつ10の左右面が空洞部19内に面している。
【0041】
また、米びつ10の上部には、通気孔20が全周に亘って設けられている。したがって、米びつ10の内部は、左右に位置する通気孔20を介して空洞部19と連通し、前後に位置する通気孔20を介してパネル部5側の空間部16と吹出し風路17にそれぞれ連通している。
【0042】
さらに、米びつ10の底面は、白米の排出が円滑となるよう漏斗状に形成されている。したがって、底面は、少なくとも傾斜した三面を有している。なお、米びつ10の底面は、漏斗状に限るものではなく、底面全体が一方向に傾斜した形状であっても構わない。
【0043】
収納室9と機械室30に区画する断熱区画壁8において、米びつ10における底面の背面側に近い面には、一方が吹出し風路17と連通し、他方に収納室9内に開口する吸い込み口21を形成した冷却室22が形成されている。この冷却室22は、米びつ10の前記底面の傾斜(背面側から延びる傾斜)と略平行の空間となるようにその底面が傾斜されている。そして、冷却室22の底面の一部には、開口部23が設けられ、その開口部23は、着脱可能に取付けられた成型可能な断熱材等からなる断熱蓋24によって閉塞されている。
【0044】
断熱蓋24の内面には、その厚さ方向に窪んだ水受け皿部25が設けられている。そして、水受け皿部25における最も低位となる箇所には、後述するドレンホース38が接続されるドレン口26(図6)を設けている。また、断熱蓋24の一側には、後述する配管34b、34cおよび冷却用送風機27のリード線(図示せず)を引き回すための凹部27が設けられている。
【0045】
さらに、断熱蓋24の内面には、水受け皿部25に隣接して取付け壁28が一体に設けられている。この取付け壁28は、後述する冷却用送風機37を取付けるためのもので、略中央部の空間を介して一対設けられ、相互に対向する面には、取付け用の溝28aがそれぞれ設けられている。
【0046】
機械室30内には、圧縮機31、放熱器32、減圧装置(図示せず)、および冷却器33を具備した冷凍サイクル装置35、およびこの冷凍サイクル装置35の運転を制御する制御装置42が配置され、圧縮機31、放熱器32、減圧装置、および冷却器33は、配管34a、34b、34cにより、圧縮機31からの冷媒がこれらを循環するように接続されている。
【0047】
そして、放熱器32には、放熱作用を促進させる放熱用送風機36が取付けられ、冷却器33には、冷却作用を促進させる冷却用送風機37が隣接して配置されている。
【0048】
ここで、冷却器33と冷却用送風機36は、圧縮機31の上方に位置し、断熱区画壁8に形成された冷却室22内に配置されている。そして、冷却器33は、その下部が断熱蓋24に形成した水受け皿部25の容積空間内に位置するように配置され、冷却用送風機37は、取付け壁28に形成された取付け用の溝28aに、その外郭の左右を挿入することにより配置固定されている。
【0049】
そして、冷却器33に接続された配管34b、34cおよび冷却用送風機37のリード線を断熱蓋24の凹部27へ嵌め込むことにより、断熱蓋24による冷却室22における開口部23の閉塞を可能とし、機械室30との断熱が行なわれる。必要に応じて、凹部27にウレタンフォーム等の断熱材を充填し、配管34b、34cと凹部27の隙間を埋め、断熱をより確実とすることもできる。
【0050】
また、放熱器32は、米びつ本体1の側面において、機械室30に面して形成した吸気口1aに面して取付けられ、その機械室30の内部寄りに放熱用送風機36が配置されている。ここで、吸気口1aの前面には、吸気ダクト1bが米びつ本体1の壁面から突出して設けられている。
【0051】
この吸気ダクト1bは、一例として説明すると、図7に示す如く、周面の一つを開口1cとする容器状に形成され、周縁にはフランジ1dが設けられている。また、開口1cには、網1eを設け、ねずみ等の小動物、あるいはゴキブリ等の虫の侵入を阻止する構成としている。そして、四辺に設けたフランジ1dを米びつ本体1の壁面に適宜ネジ止めすることにより吸気ダクト1bが米びつ本体1に固定される構成となっている。本実施の形態1においては、開口1cが床面に対向するように吸気ダクト1bを取り付けている。
【0052】
さらに、吸気ダクト1bは、吸込み口1aを覆う大きさに形成されており、この吸気ダクト1bを取り付ける際に、保冷米びつ装置の設置環境、条件等に応じて、開口1cの位置(向き)を、前扉6(前面)方向、あるいは背面板15(背面)方向、さらには蓋2(天面)方向と選択し、ネジ止めすることにより、最適な方向からの吸気が期待できる。
【0053】
また、図7に示す如く、四辺に設けたフランジ1dの相対する間隔寸法wを同一とし、吸気口1aの上下に位置し、かつ吸気ダクト1bの相対する辺のフランジ1dを支持するフック1f等を米びつ本体1に設けた構成とすることにより、該フック1f等によって吸気ダクト1bを上下方向から支持することができる。また、その構成は、左右方向でのスライド装着と取り外しを可能とする。
【0054】
したがって、吸気ダクト1bの装着の要否が任意に選定でき、また、吸気ダクト1bを装着する場合においても、支持する辺を選定することにより、その開口1cを任意の方向にしてフック1fにより吸気ダクト1bを支持することもできる。なお、必要に応じてネジ等の手段にて固定すれば、米びつ本体1の振動に伴う異音の発生を抑制することができる。
【0055】
なお、単に吸気口1aの周りに吸い込みのための空間を確保する場合は、棒状のスペーサー(図示せず)を着脱可能に突出して取り付ける構成とすればよい。
【0056】
また、放熱器32は、図4に示す如く、放熱用送風機36の送風方向における放熱器32の一部が、機械室30に面する断熱壁体13の厚さt方向の投影面内に位置し、機械室30内への突出を抑制した取付け構成となっている。
【0057】
さらに、機械室30内には、断熱蓋24の水受け皿部25に接続されたドレンホース38と、ドレンホース38からのドレン水を受ける蒸発皿39と、下部がこの蒸発皿39内のドレン水に浸漬した吸水シート40が設けられている。この蒸発皿39と吸水シート40は、図4に示す如く、放熱器32と熱交換した温風が通過する位置に配置されており、前記温風によってドレン水の蒸発が促進されるように構成されている。また、必要に応じて周知の如く、冷凍サイクル装置35の高圧側の配管34aと蒸発皿39を熱交換させるようにしてもよい。
【0058】
また、背面板15には、機械室30に開口した排気口15aと、この排気口15aに対向して排気ダクト41が設けられている。排気ダクト41は、一例として説明すると、図8に示す如く、吸気ダクト1bと同様に、周面の一つを開口41aとする容器状に形成され、周縁にはフランジ41bが設けられている。また、開口41aには、網41cを設け、ねずみ等の小動物、あるいはゴキブリ等の虫の侵入を阻止する構成としている。そして、フランジ41bを背面板15にネジ止めすることにより、排気ダクト41が背面板15を介して米びつ本体1に固定される構成となっている。本実施の形態1においては、開口41aが蓋2(天面)に対向するように排気ダクト41を取り付けている。
【0059】
さらに、排気ダクト41は、排気口15aを覆う大きさに形成されており、この排気ダクト41を取り付ける際に、保冷米びつ装置の設置環境、条件等に応じて、開口41aの位置(向き)を、前扉6(前面)方向、あるいは背面板15(背面)方向、さらには床面(下面)方向と選択し、ネジ止めすることにより、最適な方向への排気が期待できる。
【0060】
なお、単に排気口15aの周りに吹出しのための空間を確保する場合は、棒状のスペーサー(図示せず)を着脱可能に突出して取り付ける構成とすればよい。
【0061】
また、吸気ダクト1bと同様に、排気ダクト41の四辺に設けたフランジ41bの間隔寸法w1を同一とし、米びつ本体1に設けたフック41d等によって上下方向から排気ダクト41を支持することにより、左右方向でのスライド装着と取り外しを可能とすることができる。したがって、排気ダクト41の装着の要否、および排気ダクト41の装着時における開口41aを任意の方向に設定でき、必要に応じて固定することにより、米びつ本体1の振動に伴う異音の発生を抑制することができる。
【0062】
なお、吸気ダクト1bと排気ダクト41を同一寸法、同一形状とすることにより、互換性をもたせることが可能となり、利便性を向上することができ、また、吸気ダクト1bと排気ダクト41の生産性を高めることができる。
【0063】
上述の如く、吸気口1aと排気口15aは、吸気ダクト1b、排気ダクト41の装着の
有無にかかわらず、閉塞された機械室30内における放熱のための気流経路を構成している。
【0064】
次に、保冷米びつ装置における貯蔵物(白米)の冷却貯蔵を行う動作について説明する。
【0065】
図3および図4において、圧縮機31および放熱用送風機36、冷却用送風機37を運転することにより、冷凍サイクルが形成される。したがって、放熱器32では、矢印Xで示す如く気流効果を得ながら放熱作用が行われ、冷却器33側では、矢印Yで示す如く気流効果を得ながら冷却(吸熱)作用が行われる。
【0066】
ここで、機械室30においては、矢印Xで示す如く米びつ本体1の吸気口1aから吸込まれた外気が、放熱器32と熱交換した温風となり、蒸発皿39内のドレン水の蒸発を促し、排気口15aを介して排気ダクト41から米びつ本体1の外へ排出される。
【0067】
一方、断熱区画壁8で区画された収納室9側では、冷却室22内の冷却器33により冷却された冷気が、冷却用送風機37によって吹出し風路17から左右の断熱壁体13の流入口18へ流入する。このとき、一部の冷気は、米びつ10の上部に設けられた通気孔20から米びつ10内に流入する。
【0068】
そして、左右の断熱壁体13の流入口18へ流入した冷気は、空洞部19を通過し、パネル部5側の空間部16から冷却室22の吸込み口21へと流れるが、空洞部19を通過する際に、一部の冷気は米びつ10の上部に設けた通気孔20から米びつ10内へ流入し、パネル部5側の空間部16に開口する通気孔20より該空間部16へ流出し、冷却室22の吸込み口21へと流れる。
【0069】
上述の如く、冷却室22、吹出し風路17、空洞部19、空間部16と冷気を循環させることにより、米びつ10は、表面からの間接冷却を主体に冷却されることになり、米びつ10内の白米(貯蔵物)を合理的に冷却することができる。
【0070】
なお、米びつ10の過冷却を防止するために、周知の如く検出温度により冷凍サイクル装置35を断続運転させ、白米の保管温度を調節することもできる。
【0071】
また、上述の冷却動作に伴い、冷却室22内の冷却用送風機37は、その送風方向が米びつ10の底面の傾斜と略平行となるように、断熱蓋24に傾斜して設けられているため、圧力損失を抑えた送風が行なえ、送風効率の低下、送風音の増加を抑制することができる。
【0072】
さらに、冷却器33に結露したドレン水は、断熱蓋24の水受け皿部25で受けられ、ドレン口26からドレンホース38を介して蒸発皿39へ導かれ、吸水シート40に滲み込み、放熱器32からの温風により蒸発し、放熱に伴う温風と共に排気ダクト41から外部へ排出される。したがって、ドレン水の処理も支障なく行なうことができる。
【0073】
また、冷凍サイクル装置35の機械室30内への組み込みは、予め圧縮機31、放熱器32、減圧装置、冷却器33等を、配管34a、34b、34cによって接続した完成状態で組み込むことができるため、放熱器32、冷却器33等を個別に米びつ本体1内へ組み入れ、溶接するといった作業が不要となり、組立作業性を大幅に改善することができる。
【0074】
換言すると、冷凍サイクル装置35を組み込む機械室30の開放面を、米びつ本体1の
背面に設けたことにより、米びつ10の底面、すなわち冷却室22の底面の傾斜において、高い位置まで伸びる空間(広い面積)側から冷凍サイクル装置35の挿入、装着が可能となり、しかも冷却室22の底面も、パネル部5側が低位となるように傾斜しているため、開放面側から冷却室22の底面に形成した開口部23の位置確認も容易となる。
【0075】
また、冷却器33の冷却室22内への配置、および冷却用送風機37を取付けた断熱蓋24による開口部23の閉塞作業も、前記開放面(背面)側からの目視確認が可能となり、容易に行なうことができる。なお、放熱器32は、米びつ本体1の側面に沿って位置させ、ねじ止め等の適宜手段で開口1aに面して固定し、また、圧縮機31についても周知の手段を用いて米びつ本体1の底面に固定すればよい。
【0076】
さらに、メンテナンス等の都合で、冷凍サイクル装置35を機械室30から取り出す場合は、手順を逆にし、行なえばよいものである。
【0077】
すなわち、断熱蓋24を取り外し、圧縮機31および放熱器32の固定も解除し、冷却器33が円弧を描いて移動するように圧縮機31を持って操作することにより、冷却室22から冷却器33を取り出すことができる。その結果、冷凍サイクル装置35を分解することなく機械室30から取り出すことができる。かかる圧縮機31の操作は、限られた容積の機械室30において、その天井(冷却室22の底面)を、パネル部5側が低く、背面側が高くなる傾斜面とすることにより行なえるもので、しかもその傾斜面も、米びつ10内の白米(貯蔵物)の排出を円滑にするために形成した底面の傾斜を利用して形成したものであり、冷凍サイクル装置35の合理的な装着、取り出しを可能にしつつ、貯蔵物の収容量を確保した構成を得ることができるものである。
【0078】
さらに、保冷米びつ装置の設置場所として、冷蔵庫、食器棚等の隙間の狭小スペースに設置されることが考えられる。例えば、保冷米びつ装置の前扉6側から見て右側面に冷蔵庫が密着して設置される場合、本実施の形態1においては、吸気ダクト1bにより、放熱器32の吸気空間を確保しているため、吸気口1aからの吸気作用が阻害されることもなく、放熱器32の放熱作用を適切に行なうことができる。
【0079】
また、吸気口1a周辺の環境に応じて前述の如く吸気ダクト1bの開口1cの位置を、前面(パネル部5)側、背面(背面板15)側、天面(蓋2)側の任意の位置に設定することにより、より最適な方向からの吸気作用が可能となり、吸気作用をより効果的に行なうことができる。
【0080】
さらに、放熱器32側に冷蔵庫等が設置されることなく、吸気口1aの周囲に十分な空間が確保された設置環境であれば、吸気ダクト1bを取り外しての使用が可能となり、円滑な吸気作用が期待できる。
【0081】
かかる場合において、吸気ダクト1bに変えて、四辺の枠寸法が吸気ダクト1bと同じ寸法wの枠付き金網(図示せず)等を取り付けることにより、虫、ねずみ等の小動物の吸気口1aからの侵入を抑制することができる。
【0082】
一方、排気ダクト41についても、機械室30内の温風を排出する機能に加えて、米びつ本体1と設置される部屋の壁面43との間隔を維持するスペーサーの機能も有している。したがって、壁面43に米びつ本体1が密着して設置され、機械室30内の温風の排出が阻害され、不都合が生じることもない。
【0083】
また、排気口15aの周囲に十分な空間が確保された設置環境であれば、排気ダクト41を取り外しての使用が可能となり、円滑な排気作用が期待できる。かかる場合において
も、吸気ダクト1bの場合と同様に、枠付き金網等を取り付けることにより、虫、ねずみ等の小動物の排気口15aからの侵入を抑制することができる。
【0084】
さらに、前述の吸気ダクト1bの場合と同様に、排気ダクト41の開口41aの方向を設置環境等に応じて選択することにより、機械室30から吐出された高温の排気が吸気ダクト1b側へショートサーキットすることを防ぐことができる。
【0085】
また、冷凍サイクル装置35は、圧縮機31を含め、可動部が多いため、様々な運転音が発生するが、吸気ダクト1b、排気ダクト41を設けたことにより、吸気口1a、排気口15aから漏れ出る音を反射、吸収することができ、その結果、外部へ漏れ出る音を抑制することができる。
【0086】
上述の如く、本実施の形態1の保冷米びつ装置は、ヒートポンプ装置35を熱源としながらも、熱源をペルチェ方式とする構成と同等の収納容積を維持する米びつ本体1とし、さらに、運転の静寂性を向上すると共に冷却性能の安定化をはかり、また、組立て、および保守・点検の作業性に優れた保冷米びつ装置を提供することができる。
【0087】
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2における保冷米びつ装置の内部構造を示す背面板を外した状態で一部を切欠いた背面図である。なお、先の実施の形態1と同一の構成要件については、同一の符号を付し、ここでは、先の実施の形態1と相違する点を主体に説明する。また、全体の斜視図、冷凍サイクル装置の組み込み状態、さらに気流の流れ構造については、図1乃至図4を援用する。
【0088】
図9において、本実施の形態2は、放熱器32aを、本体床面に対して傾斜した状態となるように取り付け、放熱器32aの前面下部に吸気のための空間44を確保し、必要に応じて、米びつ本体1の床面に切欠き45を設け、吸気空間を拡大して確保することもできる。
【0089】
また、必要に応じて、切欠き45部分に金網(図示せず)を設け、虫、あるいはねずみ等の小動物の侵入を抑制する構成とすることもできる。
【0090】
したがって、放熱器32aの放熱気流は、吸気ダクト1bの開口1c(および切欠き45)から放熱器32aを通過し、放熱器32aの放熱作用を促進しながら機械室30内を流れ、排気口15aを通過し、排気ダクト41の開口41aより排出される。
【0091】
かかる構成によれば、米びつ本体1の上面から見た投影面内に、吸気のための空間を確保しているため、先の実施の形態1の作用効果に加えて、吸気ダクト1bの米びつ本体1からの張り出し寸法を極力抑えることができ、保冷米びつ装置の全幅寸法を抑えることができる。
【0092】
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3における保冷米びつ装置の循環風路の形成状態を示す本体の背面側からの分解斜視図である。なお、先の実施の形態1と同一の構成要件については、同一の符号を付し、ここでは、先の実施の形態1と相違する点を主体に説明する。また、全体の斜視図、冷凍サイクル装置の組み込み状態、さらに気流の流れ構造については、図1乃至図4を援用する。
【0093】
図10において、本実施の形態3は、吸気口101a、排気口115aの形状を円形とし、これらに取り付けられる吸気ダクト111、排気ダクト141に、円筒形の接続部1
11a、141aを設けた構成が先の実施の形態1と相違している。
【0094】
さらに詳述すると、吸気ダクト111は、円錐台形状で、かつその周面に複数の吸気孔111bを設けた空洞の吸気部111cと、この吸気部111cの底面に設けた接続部111aからなり、吸気口101aに接続部111aを回転可能、かつ着脱可能に嵌合した構成となっている。
【0095】
したがって、吸気ダクト111を任意の角度回転することにより、吸気孔111bの位置を任意に設定することができる。必要に応じて、周知の機構を採用し、その位置を維持するように構成してもよい。
【0096】
また、排気ダクト141についても、一面に開口141bを設けた空洞の排気部141cと、開口141bを設けた面と隣接する面に接続部141aを設けた構成であり、排気口115aに接続部141aを回転可能、かつ着脱可能に嵌合している。
【0097】
したがって、排気ダクト141を任意の角度回転することにより、開口141bの位置を任意に設定することができる。必要に応じて、周知の機構を採用し、その位置を維持するように構成してもよい。
【0098】
上記構成において、放熱器32の放熱気流は、吸気ダクト111の吸気孔111bから吸気部111cおよび接続部111aを流れ、放熱器32aを通過する。このとき放熱器32aの放熱作用を促進し、機械室30内を流れて、排気口115aの接続部141aを通過し、排気ダクト141の排気部141cを通過し、開口141bより排出される。
【0099】
かかる構成によれば、吸気ダクト111の吸気孔111b、および排気ダクト141の開口141bの方向が、実施の形態1と比較して、小刻みに設定することができ、またその設定も吸気ダクト111および排気ダクト141を、吸気口101a、排気口115aから外すことなく行なうことができ、操作が容易となる。
【0100】
したがって、保冷米びつ装置の設置環境に対してよりきめ細かな対応が可能となり、放熱気流の流通の阻害を抑制し、冷凍サイクルの効率低下を抑制することができる。
【0101】
また、保冷米びつ装置の設置環境によっては、吸気ダクト111、排気ダクト141を取り外すことも可能であり、円滑な気流効果が期待できる。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明は、周囲温度が高い環境に設置された場合でも安定した冷却性能が得られ、白米等の品質を安定して維持することができる。しかもコンパクトに冷凍サイクル装置を構成することができ、限られた収容容積の機械室内への配置も可能となり、ペルチェ素子を熱源としていた程度の小型の保冷装置等に適用することができる。
【符号の説明】
【0103】
1 米びつ本体
1a 吸気口
1b 吸気ダクト
8 断熱区画壁
9 収納室
10 米びつ(貯蔵部)
13 断熱壁体
14 断熱壁体
15a 排気口
16 空間部(循環風路)
17 吹出し風路(循環風路)
19 空洞部(循環風路)
22 冷却室
23 開口部
24 断熱蓋
25 水受け皿部
30 機械室
31 圧縮機
32 放熱器
32a 放熱器
33 冷却器
35 冷凍サイクル装置
36 放熱用送風機
37 冷却用送風機
41 排気ダクト
101a 吸気口
111 吸気ダクト
115a 排気口
141 排気ダクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筺体状の本体に、該本体の内部を、貯蔵物を収容する貯蔵部が配置された収納室と、前記収納室の下方に位置する機械室に区画する断熱区画壁を設け、前記収納室に、前記貯蔵部の外周面に面した循環風路を形成する断熱壁体を設け、前記機械室に、圧縮機、放熱器および冷却器を具備した冷凍サイクル装置と、前記冷却器により熱交換された冷気を前記循環風路内へ供給する冷却用送風機を配置し、さらに、前記冷却器と冷却用送風機を、前記圧縮機の上部に配置し、さらに、前記断熱区画壁における前記貯蔵部の底面と対向する箇所に、両端が前記循環風路に連通した冷却室を設け、この冷却室内に前記冷却器と冷却用送風機を配置し、さらに、前記冷却室の底面部に、前記冷却器と前記冷却用送風機を前記冷却室内へ配置するための開口部と、この開口部を閉塞する断熱蓋を設け、さらに、前記断熱蓋に、該断熱蓋の厚さ方向に窪み、かつ前記冷却器の結露水を受ける水受け皿部を設け、この水受け皿部内に前記冷却器の一部を収納し、さらに、前記放熱器を、前記本体の一壁面に設けた吸気口に対向して設け、また、前記本体における前記吸気口を設けた面と異なる壁面に排気口を設け、少なくとも前記吸気口または排気口が設けられた壁面のいずれか一方に、該壁面より所定の寸法で突出するスペーサーが取り付けられるようにした保冷米びつ装置。
【請求項2】
前記貯蔵部の底面および該底面に対向する冷却室の底面をそれぞれ同一方向の傾斜面とした請求項1に記載の保冷米びつ装置。
【請求項3】
前記スペーサーを、少なくとも一面に開口を具備し、かつ前記壁面より突出するダクトとした請求項1または2に記載の保冷米びつ装置。
【請求項4】
前記ダクトを、該ダクトに設けた開口の向きが変更できるように取り付けた請求項3に記載の保冷米びつ装置。
【請求項5】
前記放熱器を本体床面方向に傾斜して設けた請求項1から4のいずれか一項に記載の保冷米びつ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図5】
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【図10】
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【図11】
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