説明

保守システム、保守用端末装置及びそれらに用いる保守監視ソフト起動方法

【課題】 複数の基地局装置と同じ数だけの保守監視ソフトを格納しておくことなく、複数の基地局装置各々のメンテナンスを正常に行えないというミスを防ぐことが可能な保守システムを提供する。
【解決手段】 保守用端末装置3の保守用ソフト起動プログラム31は基地局装置1−1に対して保守ソフトダウンロード要求を送信する。基地局装置1−1はまず保守ソフトダウンロード要求を正常に受信したことを通知するために、保守用端末装置3に対して保守ソフトダウンロード応答を送信し、保守監視ソフトデータ2−1を保守用端末装置3に対してダウンロードを行う。保守用端末装置3は保守監視ソフトデータ2−1を受信すると、保守監視ソフトデータ2−1を一時的に展開し、保守監視ソフトとして起動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は保守システム、保守用端末装置及びそれらに用いる保守監視ソフト起動方法に関し、特に移動体通信用基地局装置のメンテナンスを行う保守用端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、移動体通信用基地局装置(以下、基地局装置とする)のメンテナンスを行う場合には、専用のソフトウェアをインストールした保守用端末装置を現地に持参し、保守用端末装置を基地局装置に接続し、基地局装置と保守用端末装置との間で通信を行うことによって基地局装置のメンテナンスを行っている。
【0003】
上記の基地局装置以外の他の機器のメンテナンス、例えば修理支援の方法としては、複数の機器各々からの機器情報データを収集し、当該機器情報データに対応する修理支援プログラムを選択して実行する方法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
【特許文献1】特許第3434667号公報
【特許文献2】特開平10−83217号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしなから、上述した従来の基地局装置のメンテナンスでは、様々な装置形態並びにサービス内容によって、複数のソフトウェアの組み合わせにて動作する複数の基地局装置と同じ数だけの保守監視ソフトが存在するため、実際の基地局装置とは異なる基地局装置用の保守監視ソフトを格納した保守用端末装置を現地に持参してしまうという問題がある。
【0006】
この場合、基地局装置に保守用端末装置を接続し、通信が正常にできない等の不具合が発生することによって、初めて基地局装置と保守用端末装置とに格納された保守監視ソフトの不一致を確認することになる。
【0007】
また、仮に基地局装置と保守用端末装置との間で接続することができたとしても、正しく基地局装置にアクセスすることができずに、移動体通信のサービスに影響を与えてしまい、大きな損害を与えてしまう可能性がある。
【0008】
上述した特許文献1,2に記載の技術では、上記の各問題を解決すること、つまり基地局装置と保守用端末装置との間を接続してメンテナンスを行うことが可能であるが、保守用端末装置に複数の基地局装置と同じ数だけの保守監視ソフトを格納しておかなければならず、そのための記憶装置の容量が膨大なものになるという問題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、複数の基地局装置と同じ数だけの保守監視ソフトを格納しておくことなく、複数の基地局装置各々のメンテナンスを正常に行えないというミスを防ぐことができる保守システム、保守用端末装置及びそれらに用いる保守監視ソフト起動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による保守システムは、装置形態とサービス内容とによって用意されるソフトウェアの組み合わせから複数の種類が存在する複数の端末装置のメンテナンスを行う保守用端末装置を含む保守システムであって、
前記複数の端末装置各々に設けられかつ少なくとも当該端末装置の保守監視用ソフトウェアを保持する保持手段と、
前記保守用端末装置に設けられかつ前記保守用端末装置に接続された端末装置に対して当該端末装置の保持手段に保持された保守監視用ソフトウェアのダウンロードを要求する手段とを備え、
前記保守用端末装置にダウンロードされた保守監視用ソフトウェアの実行によって前記保守用端末装置に接続された端末装置のメンテナンスを行っている。
【0011】
本発明による保守用端末装置は、装置形態とサービス内容とによって用意されるソフトウェアの組み合わせから複数の種類が存在する複数の端末装置のメンテナンスを行う保守用端末装置であって、
前記複数の端末装置各々に設けられかつ少なくとも当該端末装置の保守監視用ソフトウェアを保持する保持手段に保持された保守監視用ソフトウェアのダウンロードを自装置に接続された端末装置に対して要求する手段を備え、
自装置にダウンロードされた保守監視用ソフトウェアの実行によって自装置に接続された端末装置のメンテナンスを行っている。
【0012】
本発明による保守監視ソフト起動方法は、装置形態とサービス内容とによって用意されるソフトウェアの組み合わせから複数の種類が存在する複数の端末装置のメンテナンスを行う保守用端末装置を含む保守システムに用いられる保守監視ソフト起動方法であって、前記保守用端末装置側に、前記複数の端末装置各々に設けられかつ少なくとも当該端末装置の保守監視用ソフトウェアを保持する保持手段に保持された保守監視用ソフトウェアのダウンロードを前記保守用端末装置に接続された端末装置に対して要求する処理を備え、前記保守用端末装置にダウンロードされた保守監視用ソフトウェアの実行によって前記保守用端末装置に接続された端末装置のメンテナンスを行っている。
【0013】
すなわち、本発明の保守用端末装置は、複数種の移動体通信用基地局装置(以下、基地局装置とする)の保守監視を行う際、複数種の基地局装置の保守監視を一つの保守用ソフトウェアで実行可能とすることを特徴としている。
【0014】
従来、複数種の基地局装置各々の保守監視を行うためには、複数種の保守用ソフトウェアを保守用端末装置に格納する必要があるが、本発明では複数種の基地局装置の保守監視を行う際、保守用端末装置に格納するソフトウェアを1つに統一しているので、複数種の基地局装置の保守監視を一つの保守用ソフトウェアで実行可能となる。
【0015】
本発明の保守用端末装置による保守監視ソフト起動方法では、保守監視ソフトのデータを各基地局装置側に持たせ、保守用端末装置に格納した保守監視ソフト起動プログラムにて、各基地局装置から保守を行う際に必要となる保守監視ソフトデータをダウンロードにて入手し、その保守監視ソフトデータにて各基地局装置の保守を行う。
【0016】
これによって、本発明の保守用端末装置では、出向いた先で、必要な保守監視ソフトデータの格納漏れに気付いて余分な手間をかけることや、基地局装置用ではない保守監視ソフトを誤って使用したために、保守を正常に行えないというミスを防ぐことが可能となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、以下に述べるような構成及び動作とすることで、複数の基地局装置と同じ数だけの保守監視ソフトを格納しておくことなく、複数の基地局装置各々のメンテナンスを正常に行えないというミスを防ぐことができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による保守システムの構成を示すブロック図である。図1において、本発明の一実施例による保守システムは移動体通信用基地局装置(以下、基地局装置とする)1−1〜1−4と、保守用端末装置3とから構成されている。
【0019】
基地局装置1−1〜1−4は装置形態とサービス内容とによって用意されるソフトウェアの組み合わせから複数の種類が存在する。図1においては、基地局装置1−1〜1−4各々の装置形態をTYPE A〜C、サービス内容毎に存在するソフトウェアのバージョンをVer1〜3にて示す。つまり、図1では、基地局装置1−1を「TYPE A Ver1」、基地局装置1−2を「TYPE B Ver1」、基地局装置1−3を「TYPE A Ver3」、基地局装置1−4を「TYPE C Ver2」としている。
【0020】
また、基地局装置1−1〜1−4は上記の装置形態及びサービス内容に応じて保守監視ソフトデータ2−1〜2−4をそれぞれ格納している。さらに、保守用端末装置3にはそれら保守監視ソフトデータ2−1〜2−4を起動するための保守監視ソフト起動プログラム31を格納している。
【0021】
図2は図1の基地局装置1−1及び保守用端末装置3の構成例を示すブロック図である。図2において、基地局装置1−1は保守機能部11−1と、データ記憶機能部12−1とから構成され、保守用端末装置3は通信機能部32と、制御機能部33と、記憶機能部34とから構成されている。尚、図示していないが、基地局装置1−2〜1−4は上記の基地局装置1−1と同様の構成となっている。
【0022】
保守機能部11−1は基地局装置1−1内の保守監視を行う機能部であり、基地局装置1−1の保守業務を行うために保守用端末装置3と通信を行う他、基地局装置1−1内の各機能部(図示せず)へのアクセス等を行う。
【0023】
データ記憶機能部12−1は基地局装置1−1が本来の機能である、移動体通信用基地局装置としての機能を果たすためのさまざまなデータやソフトウェア等を格納する記憶媒体を備えている。この記憶媒体としては、例えばRAM(ランダムアクセスメモリ)やROM(リードオンリメモリ)、ハードディスクや光磁気ディスク等が使用可能である。
【0024】
保守用端末装置3は持ち運び可能な構成で、一般的にはノート型パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)が使用可能である。
【0025】
保守用端末装置3の通信機能部32は基地局装置1−1の保守機能部11−1と通信を行う。この場合、通信方法としては、一般的に広く使われている通信方法であれば、特に制限はないが、基地局装置1−1の保守機能部11−1においても同様の通信を行う構成が必要となる。例えば、その通信方法としては、Ethernet(登録商標)や光通信等のケーブル接続や、無線LAN(Local Area Network)等の無線にて通信を行う方法、または赤外線にて通信を行う方法等が考えられる。
【0026】
制御機能部33は保守用端末装置3の制御を行う部分であり、一般的にはCPU(中央処理装置)が用いられ、ここではその周辺装置全ての総称として記載することとする。
【0027】
記憶機能部34は、一般的に広く使用されている記憶媒体を示しており、その記憶媒体としては、例えばRAMやROM、ハードディスクや光磁気ディスク等が使用可能である。
【0028】
図3は本発明の一実施例による保守システムの動作を示すシーケンスチャートである。これら図1〜図3を参照して本発明の一実施例による保守システムの動作について説明する。
【0029】
本発明の一実施例による保守システムでは、各基地局装置1−1〜1−4において、保守を行うために必要な保守用端末装置3に格納するソフトウェアを1つに統一することによって、どのような装置形態並びにサービス内容であっても、一台の保守用端末装置3から保守を行うことを可能としている。以下、基地局装置1−1と保守用端末装置3とにおいて通信を行う場合について説明する。
【0030】
基地局装置1−1と保守用端末装置3とにおいて通信を行うために、保守用端末装置3の制御機能部33は記憶機能部34にアクセスし、記憶機能部34に格納している基地局装置1−1と保守用端末装置3との通信を行うための制御が記載されている保守用ソフト起動プログラム31を実行する。
【0031】
保守用ソフト起動プログラム31は保守用端末装置3の制御機能部33にて動作し、通信機能部32から基地局装置1−1の保守機能部11−1に対して、保守ソフトダウンロード要求を送信する(図3のa1)。
【0032】
基地局装置1−1の保守機能部11−1は保守用端末装置3から保守ソフトダウンロード要求を受信すると、まず保守ソフトダウンロード要求を正常に受信したことを通知するために、保守用端末装置3に対して保守ソフトダウンロード応答を送信する(図3のa2)。保守用端末装置3は通信機能部32にて受信した保守ソフトダウンロード応答を制御機能部33にて処理し、保守監視ソフトデータ2−1のダウンロード待ち状態となる。
【0033】
基地局装置1−1の保守機能部11−1は保守ソフトダウンロード応答を送信した後、データ記憶機能部12−1に対して、データ記憶機能部12−1内にある保守監視ソフトデータ要求を実施する(図3のa3)。データ記憶機能部12−1は保守監視ソフトデータ要求が実施されると、保守機能部11−1に対して保守監視ソフトデータ2−1を転送する(図3のa4)。保守機能部11−1はデータ記憶機能部12−1から転送された保守監視ソフトデータ2−1を保守用端末装置3に対してダウンロードを行う(図3のa5)。
【0034】
保守用端末装置3の通信機能部32は保守監視ソフトデータ2−1を受信した場合に、制御機能部33にて処理を実施し、記憶機能部34で通信機能部32にて受信した保守監視ソフトデータ2−1を一時的に展開し(図3のa6)、保守監視ソフトとして起動する(図3のa7)。
【0035】
保守監視ソフトデータ2−1に関しては、従来、使用していた基地局装置1−1専用の保守監視ソフトと同様に、保守用端末装置3上で動作し、基地局装置1−1専用の保守監視ソフトであるため、従来と遜色のない保守業務を行うことが可能となる(図3のa8)。
【0036】
このように、本実施例では、保守用端末装置3に、基地局装置1−1〜1−4の全装置形態において使用可能な保守用ソフト起動プログラム31を格納しておき、基地局装置1−1〜1−4側で専用の保守監視ソフトデータ2−1〜2−4を持つことで、予め基地局装置1−1〜1−4の装置形態及びソフトウェアの確認を実施し、専用の保守監視ソフトを準備する必要がないため、予め基地局装置1−1〜1−4の装置構成やサービス内容を調べる手間を省くことができる。
【0037】
また、今まで、作業者が基地局装置に対応した保守監視ソフトを保守用端末装置の記憶機能部に格納してある複数の保守監視ソフトから選択して起動し、保守業務を実施することで、誤った保守監視ソフトにて保守業務を実施してしまう可能性があるが、本実施例では、基地局装置1−1〜1−4に対応した専用の保守監視ソフトデータ2−1〜2−4を保守業務を行う基地局装置1−1〜1−4からダウンロードすることによって、誤った保守監視ソフトを使用することがなくなるので、誤った操作を基地局装置1−1〜1−4に対して行うことを防ぐことができる。
【0038】
さらに、今まで、基地局装置1−1〜1−4各々の装置形態毎に、保守用端末装置を用意するか、保守用端末装置の記憶機能部に全ての装置形態に対応する保守監視ソフトを格納しているが、本実施例では、基地局装置1−1〜1−4に対応した専用の保守監視ソフトデータ2−1〜2−4を保守業務を行う基地局装置1−1〜1−4からダウンロードすることによって、記憶機能部34の容量を削減することができ、保守用端末装置3にかかる費用を抑えることができる。
【0039】
図4は本発明の他の実施例による保守システムの構成を示すブロック図である。図4において、本発明の他の実施例による保守システムは、上述した本発明の一実施例による保守システムが基地局装置1−1〜1−4において全て異なった保守監視ソフトデータ2−1〜2−4を保存しているのに対し、基地局装置4−1〜4−4に同一のデータとして結合保守監視ソフトデータ5を格納している。
【0040】
図5は図4の基地局装置4−1及び保守用端末装置3の構成例を示すブロック図である。図5において、基地局装置4−1は保守機能部41−1と、データ記憶機能部42−1とから構成され、保守用端末装置3は通信機能部32と、制御機能部33と、記憶機能部34とから構成されている。尚、図示していないが、基地局装置4−2〜4−4は上記の基地局装置4−1と同様の構成となっている。
【0041】
図6は図4の結合保守監視ソフトデータ5の構成例を示す図である。図6において、結合保守監視ソフトデータ5は基地局装置4−1〜4−4毎に異なる保守監視ソフトデータを結合し、一つのデータとしたものである。
【0042】
つまり、結合保守監視ソフトデータ5は「TYPE A Ver1用の保守監視ソフトデータ」51、「TYPE A Ver2用の保守監視ソフトデータ」52、「TYPE B Ver1用の保守監視ソフトデータ」53、「TYPE B Ver2用の保守監視ソフトデータ」54、「TYPE C Ver1用の保守監視ソフトデータ」55、・・・・から構成されている。
【0043】
図7は本発明の他の実施例による保守システムの動作を示すシーケンスチャートである。これら図4〜図7を参照して本発明の他の実施例による保守システムの動作について説明する。以下、基地局装置4−1の場合に関して、上述した本発明の一実施例による保守システムとの差分について説明する。
【0044】
基地局装置4−1の保守機能部41−1は基地局装置4−1がどのような装置形態並びにサービス内容を実施しているかを判断することが可能である。そこで、保守機能部41−1は保守ソフトダウンロード応答を送信する際に(図7のb2)、基地局装置4−1の装置構成並びにサービス内容を基地局装置状態報告として保守用端末装置3の通信機能部32経由で制御機能部33に対して送信する(図7のb4)。
【0045】
保守用端末装置3の制御機能部33は保守ソフトダウンロード応答を受信したことによって、保守監視ソフトデータ5の待ち状態となり、さらに基地局装置状態報告を受信したことによって、基地局装置4−1の種類が「TYPE A Ver 1」であることを判断する。
【0046】
保守用端末装置3の制御機能部33は結合保守監視ソフトデータ5を受信した際に(図7のb6)、記憶機能部34に受信した結合保守監視ソフトデータ5から「TYPE A Ver1用の保守監視ソフトデータ」51が格納されているエリアの保守監視ソフトのみを展開することによって(図7のb7)、上記の実施例と同様に、従来から使用されていた基地局装置4−1専用の保守監視ソフトと同様に、保守用端末装置3上で動作するため、従来と遜色のない保守業務を行うことができる(図7のb8,b9)。
【0047】
このように、本実施例では、保守監視ソフトデータを統一することによって、誤って異なる保守監視ソフトを基地局装置4−1〜4−4に格納することを防ぐことができるので、保守監視ソフトデータを各基地局装置4−1〜4−4に格納する際の誤りを防ぐことができる。
【0048】
次に、本発明の別の実施例について説明する。本発明の別の実施例はそのシステム構成と、基地局装置4−1〜4−4及び保守用端末装置3の構成とが上述した本発明の他の実施例と同様であるが、本発明の他の実施例では保守用端末装置3の制御機能部33が展開するソフトウェアを判断しているのに対し、本発明の別の実施例では基地局装置4−1の保守機能部41−1が判断している点で異なる。以下、基地局装置4−1の場合に関して、本実施例と上記の本発明の他の実施例との差分について説明する。
【0049】
本実施例では、基地局装置4−1のデータ記憶機能部42−1から結合保守監視ソフトデータ5を受け取った保守機能部41−1が、基地局装置4−1がどのような装置形態並びにサービス内容を実施しているかを判断することが可能であるため、保守用端末装置3に送信する必要のある「TYPE A Ver1用の保守監視ソフト」51が格納されているエリアから必要な保守監視ソフトデータのみを抜き出して保守用端末装置3にダウンロードする。
【0050】
保守用端末装置3は、上述した本発明の一実施例と同様に、受信したデータを展開することによって、従来から使用されていた基地局装置4−1専用の保守監視ソフトと同様に、保守用端末装置3上で動作するため、従来と遜色のない保守業務を行うことが可能となる。
【0051】
このように、本実施例では、保守監視ソフトデータを統一することによって、誤って異なる保守監視ソフトを基地局装置4−1〜4−4に格納することを防ぐことができるため、保守監視ソフトデータを各基地局装置4−1〜4−4に格納する際の誤りを防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、上述した基地局装置のメンテナンスを行う保守用端末装置以外にも、装置形態とサービス内容とによって用意されるソフトウェアの組み合わせから複数の種類が存在する端末装置のメンテナンスを行う保守用端末装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一実施例による保守システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の基地局装置及び保守用端末装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例による保守システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図4】本発明の他の実施例による保守システムの構成を示すブロック図である。
【図5】図4の基地局装置及び保守用端末装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】図4の結合保守監視ソフトデータの構成例を示す図である。
【図7】本発明の他の実施例による保守システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0054】
1−1〜1−4,
4−1〜4−4 移動体通信用基地局装置
2−1〜2−4 保守監視ソフトデータ
3 保守用端末装置
5 結合保守監視ソフトデータ
11−1,41−1 保守機能部
12−1,42−1 データ記憶機能部
31 保守監視ソフト起動プログラム
32 通信機能部
33 制御機能部
34 記憶機能部
51 TYPE A Ver1用の保守監視ソフトデータ
52 TYPE A Ver2用の保守監視ソフトデータ
53 TYPE B Ver1用の保守監視ソフトデータ
54 TYPE B Ver2用の保守監視ソフトデータ
55 TYPE C Ver1用の保守監視ソフトデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置形態とサービス内容とによって用意されるソフトウェアの組み合わせから複数の種類が存在する複数の端末装置のメンテナンスを行う保守用端末装置を含む保守システムであって、
前記複数の端末装置各々に設けられかつ少なくとも当該端末装置の保守監視用ソフトウェアを保持する保持手段と、
前記保守用端末装置に設けられかつ前記保守用端末装置に接続された端末装置に対して当該端末装置の保持手段に保持された保守監視用ソフトウェアのダウンロードを要求する手段とを有し、
前記保守用端末装置にダウンロードされた保守監視用ソフトウェアの実行によって前記保守用端末装置に接続された端末装置のメンテナンスを行うことを特徴とする保守システム。
【請求項2】
前記保守監視用ソフトウェアは、前記複数の種類毎に異なることを特徴とする請求項1記載の保守システム。
【請求項3】
前記保持手段は、前記複数の種類各々に対応する保守監視用ソフトウェアを統合したソフトウェアを保持することを特徴とする請求項2記載の保守システム。
【請求項4】
前記保守用端末装置に接続された端末装置の種類を判別する手段と、その判別結果に基づいて前記統合したソフトウェアから前記保守監視用ソフトウェアを抜き出して実行する手段とを前記保守用端末装置に含むことを特徴とする請求項3記載の保守システム。
【請求項5】
自装置の種類を判別する手段と、その判別結果に基づいて前記統合したソフトウェアから前記保守監視用ソフトウェアを抜き出して前記保守用端末装置にダウンロードする手段とを前記端末装置に含むことを特徴とする請求項3記載の保守システム。
【請求項6】
装置形態とサービス内容とによって用意されるソフトウェアの組み合わせから複数の種類が存在する複数の端末装置のメンテナンスを行う保守用端末装置であって、
前記複数の端末装置各々に設けられかつ少なくとも当該端末装置の保守監視用ソフトウェアを保持する保持手段に保持された保守監視用ソフトウェアのダウンロードを自装置に接続された端末装置に対して要求する手段を有し、
自装置にダウンロードされた保守監視用ソフトウェアの実行によって自装置に接続された端末装置のメンテナンスを行うことを特徴とする保守用端末装置。
【請求項7】
前記保守監視用ソフトウェアは、前記複数の種類毎に異なることを特徴とする請求項6記載の保守用端末装置。
【請求項8】
前記保持手段が前記複数の種類各々に対応する保守監視用ソフトウェアを統合したソフトウェアを保持していることを特徴とする請求項7記載の保守用端末装置。
【請求項9】
自装置に接続された端末装置の種類を判別する手段と、その判別結果に基づいて前記統合したソフトウェアから前記保守監視用ソフトウェアを抜き出して実行する手段とを含むことを特徴とする請求項8記載の保守用端末装置。
【請求項10】
前記端末装置の種類を判別結果に基づいて前記統合したソフトウェアから前記保守監視用ソフトウェアを抜き出されてダウンロードされるソフトウェアヲ実行して当該端末装置のメンテナンスを行うことを特徴とする請求項8記載の保守用端末装置。
【請求項11】
装置形態とサービス内容とによって用意されるソフトウェアの組み合わせから複数の種類が存在する複数の端末装置のメンテナンスを行う保守用端末装置を含む保守システムに用いられる保守監視ソフト起動方法であって、前記保守用端末装置側に、前記複数の端末装置各々に設けられかつ少なくとも当該端末装置の保守監視用ソフトウェアを保持する保持手段に保持された保守監視用ソフトウェアのダウンロードを前記保守用端末装置に接続された端末装置に対して要求する処理を有し、前記保守用端末装置にダウンロードされた保守監視用ソフトウェアの実行によって前記保守用端末装置に接続された端末装置のメンテナンスを行うことを特徴とする保守監視ソフト起動方法。
【請求項12】
前記保守監視用ソフトウェアが前記複数の種類毎に異なることを特徴とする請求項11記載の保守監視ソフト起動方法。
【請求項13】
前記保持手段が前記複数の種類各々に対応する保守監視用ソフトウェアを統合したソフトウェアを保持していることを特徴とする請求項12記載の保守監視ソフト起動方法。
【請求項14】
前記保守用端末装置側に、前記保守用端末装置に接続された端末装置の種類を判別する処理と、その判別結果に基づいて前記統合したソフトウェアから前記保守監視用ソフトウェアを抜き出して実行する処理とを含むことを特徴とする請求項13記載の保守監視ソフト起動方法。
【請求項15】
前記保守用端末装置が、前記端末装置の種類を判別結果に基づいて前記統合したソフトウェアから前記保守監視用ソフトウェアを抜き出されてダウンロードされるソフトウェアを実行して当該端末装置のメンテナンスを行うことを特徴とする請求項13記載の保守監視ソフト起動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−58980(P2006−58980A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−237828(P2004−237828)
【出願日】平成16年8月18日(2004.8.18)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】