説明

保守システム、接続装置、保守方法および保守支援方法

【課題】豊富な知識や経験がない保守員でも、容易にコンピュータ装置の保守作業を行え、さらに、コンピュータ装置内のソフトウェアに障害がありコンピュータ装置が自立的に起動しない場合でもコンピュータ装置の保守を行うことが可能な保守システム、接続装置、保守方法および保守支援方法を提供する。
【解決手段】外部記憶装置20は、コンピュータ装置10と接続している状態でコンピュータ装置10に電源が投入された際に、コンピュータ装置10を起動し、保守サーバ30と接続する。保守サーバ30は、外部記憶装置20を介してコンピュータ装置10を診断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保守システム、接続装置、保守方法および保守支援方法に関し、特には、コンピュータ装置を保守する保守システム、接続装置、保守方法および保守支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータ装置を保守する保守システムが知られている。
【0003】
特許文献1には、インターネットを介してコンピュータ装置に接続し、そのコンピュータ装置を診断するコンピュータ遠隔診断修復サーバが記載されている。
【0004】
このコンピュータ遠隔診断修復サーバは、ユーザ端末から受信したエラーコードに基づいて、障害がソフトウェアとハードウェアのいずれのものかを判定し、その判定結果に応じて、その障害に対処する。
【0005】
しかしながら、このコンピュータ遠隔診断修復サーバは、インターネットに接続しているコンピュータ装置しか保守できない。
【0006】
従来、スタンド・アローン端末、社内ネットワークのみの接続、社外へのアクセス制限がある場合など、設置場所のネットワークを介してユーザサポートセンター(保守サーバ)に接続できないコンピュータ装置の診断を行うときには、保守員は、以下のような作業を行っていた。
【0007】
保守員は、コンピュータ装置の診断を行う前に、コンピュータ装置に適応するテスト・プログラムをフロッピー・ディスク媒体(以下、FD媒体)等に格納する。なお、テスト・プログラムは、コンピュータ装置の障害を診断するためのプログラムである。
【0008】
続いて、保守員は、FD媒体内のテスト・プログラムをコンピュータ装置に実行させて、コンピュータ装置の診断を行う。
【0009】
続いて、保守員は、障害があると診断された場合には、その診断結果に基づいて障害内容を特定する。
【0010】
コンピュータ装置のハードウェアに障害があるときには、保守員は、障害被擬部品を交換する。
【0011】
一方、オペレーション・システム(OS)やアプリケーション・ソフトウェアなどのソフトウェア(以下、ソフトウェア)に障害があるときには、保守員は、ソフトウェアの障害内容を特定し、修復ファイルのコピーを行ったり、再インストール作業を実施し、ソフトウェアを修復したりする。
【0012】
特許文献2には、USB(Universal Serial Bus)メモリ装置と携帯電話とを用いて、コンピュータ装置と保守サーバとの間の通信を行う保守システムが記載されている。
【0013】
この保守システムでは、USBメモリ装置は、コンピュータ装置からUSBインタフェイス(USBI/F)を介してログ情報を取得し、携帯電話は、USBメモリ装置からそのログ情報を取得して保守サーバに送信し、保守サーバから解析結果を受信し表示する。
【特許文献1】特開2005−228004号公報
【特許文献2】特開2006−343987号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
保守員が、保守サーバに接続できないコンピュータ装置を診断する場合、以下のような問題が生じる。
【0015】
(1)コンピュータ装置を診断するためには、保守員は、コンピュータ装置に適応するテスト・プログラムをFD媒体内に記録しておく必要があり、コンピュータ装置にテスト・プログラムを実行させなければならない。
【0016】
(2)保守員は、テスト・プログラムの診断結果を解析するために、コンピュータ装置に関する知識と経験が必要である。
【0017】
(3)保守員は、診断結果を充分に解析できない場合、診断結果を解析する部門への問い合わせが必要であったり、コンピュータ装置ごとに用意されているマニュアルを準備したりする必要がある。
【0018】
(4)ソフトウェア障害により再インストール作業を実施するためには、保守員は、コンピュータ装置内に保存されているユーザデータを消去することになり、ソフトウェアのインストールからネットワークとドライバなどの設定後に正常起動することを確認するまでに多大な時間が必要になる。
【0019】
また、特許文献2に記載の保守システムでは、コンピュータ装置内のソフトウェア(例えば、OS)に障害があり、その影響でコンピュータ装置が起動しない場合、保守を行うことができない。
【0020】
本発明の目的は、豊富な知識や経験がない保守員でも、容易にコンピュータ装置の保守作業を行え、さらに、コンピュータ装置内のソフトウェアに障害がありコンピュータ装置が自立的に起動しない場合でもコンピュータ装置の保守を行うことが可能な保守システム、接続装置、保守方法および保守支援方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するため、本発明による保守システムは、コンピュータ装置と接続する接続装置と、前記接続装置と接続する保守サーバと、を含む保守システムであって、前記接続装置は、前記コンピュータ装置と接続しデータ通信する接続端子と、前記保守サーバと通信可能な無線通信部と、前記接続端子が前記コンピュータ装置と接続している状態で前記コンピュータ装置に電源が投入された際に、前記コンピュータ装置を起動する起動部と、前記コンピュータ装置が前記起動部にて起動された場合に、前記無線通信部を介して前記保守サーバと接続する接続管理部と、を含み、前記保守サーバは、前記無線通信部と通信可能な情報送受信部と、前記情報送受信部が前記無線通信部と接続した場合に、前記接続装置を介して前記コンピュータ装置を診断する診断部と、を含む。
【0022】
本発明による保守方法は、コンピュータ装置と接続しデータ通信する接続端子と無線通信部とを含む接続装置と、前記無線通信部と通信可能な情報送受信部を含む保守サーバと、を含む保守システムが行う保守方法であって、前記接続装置が、前記接続端子が前記コンピュータ装置と接続している状態で前記コンピュータ装置に電源が投入された際に、前記コンピュータ装置を起動する起動ステップと、前記接続装置が、前記コンピュータ装置が起動された場合に、前記無線通信部と前記情報送受信部とを接続する接続管理ステップと、前記保守サーバが、前記情報送受信部が前記無線通信部と接続した場合に、前記接続装置を介して前記コンピュータ装置を診断する診断ステップと、を含む。
【0023】
本発明による接続装置は、保守サーバによるコンピュータ装置の診断を支援する接続装置であって、前記コンピュータ装置と接続しデータ通信する接続端子と、前記保守サーバと通信可能な無線通信部と、前記接続端子が前記コンピュータ装置と接続している状態で前記コンピュータ装置に電源が投入された際に、前記コンピュータ装置を起動する起動部と、前記コンピュータ装置が前記起動部にて起動された場合に、前記無線通信部を介して前記保守サーバと接続する接続管理部と、を含む。
【0024】
本発明による保守支援方法は、コンピュータ装置と接続しデータ通信する接続端子と、前記コンピュータ装置を診断する保守サーバと通信可能な無線通信部と、を含む接続装置が行う保守支援方法であって、前記接続装置が、前記接続端子が前記コンピュータ装置と接続している状態で前記コンピュータ装置に電源が投入された際に、前記コンピュータ装置を起動する起動ステップと、前記接続装置が、前記コンピュータ装置が起動された場合に、前記無線通信部を介して前記保守サーバと接続する接続管理ステップと、を含む。
【0025】
上記発明によれば、接続装置は、接続端子がコンピュータ装置と接続している状態でコンピュータ装置に電源が投入された際に、コンピュータ装置を起動し、保守サーバと接続する。保守サーバは、接続装置を介してコンピュータ装置を診断する。
【0026】
このため、保守員が、スタンド・アローン端末、社内ネットワークのみの接続、社外へのアクセス制限がある場合など、ネットワークを介して外部接続ができないコンピュータ装置に、接続装置を接続して、コンピュータ装置に電源を投入すれば、コンピュータ装置は、接続装置によって起動され、保守サーバによって診断される。
【0027】
よって、豊富な知識や経験がない保守員でも、容易にコンピュータ装置の保守作業を行え、さらに、コンピュータ装置内のソフトウェアに障害がありその影響でコンピュータ装置が起動しない場合でも、接続装置によってコンピュータ装置を起動させることができ、コンピュータ装置の保守を行うことが可能になる。
【0028】
なお、前記接続管理部は、前記起動されたコンピュータ装置から当該コンピュータ装置を特定するための情報を取得し、当該情報を前記保守サーバに送信する情報送信管理部と、前記保守サーバから前記情報に適応する診断プログラムを受け付けた場合に、当該診断プログラムで前記コンピュータ装置を診断し、当該診断プログラムによる診断内容を前記保守サーバに送信する診断管理部と、前記保守サーバから前記診断内容に応じた診断結果を受け付けた場合に、当該診断結果を前記コンピュータ装置に出力する出力管理部と、を含み、前記診断部は、前記情報ごとに、当該情報に適応する診断プログラムを格納するプログラム格納部と、前記診断内容ごとに、当該診断内容に応じた診断結果を格納する診断結果格納部と、前記接続装置から前記情報を受け付けた場合に、当該情報に適応する診断プログラムを前記プログラム格納部から読み出し、当該診断プログラムを前記接続装置に送信するプログラム管理部と、前記接続装置から前記診断内容を受け付けた場合に、当該診断内容に応じた診断結果を前記診断結果格納部から読み出し、当該診断結果を前記接続装置に送信する診断解析部と、を含むことが望ましい。
【0029】
上記発明によれば、診断プログラムは自動的に選定され、また、診断プログラムの診断内容に応じた診断結果が自動的に得られる。このため、保守員の負担を軽減することが可能になる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、豊富な知識や経験がない保守員でも、容易にコンピュータ装置の保守作業を行え、さらに、コンピュータ装置内のソフトウェアに障害がありコンピュータ装置が自立的に起動しない場合でもコンピュータ装置の保守を行うことが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
【0032】
図1は、本発明の一実施例の保守システムを示したブロック図である。
【0033】
保守システムは、コンピュータ装置10と、外部記憶装置20と、保守サーバ30と、を含む。
【0034】
コンピュータ装置10は、スタンド・アローン端末、社内ネットワークのみの接続など、ネットワーク100を介して外部の装置(例えば、保守サーバ30)と接続できない環境にある。
【0035】
図2は、コンピュータ装置10の一例を示したブロック図である。
【0036】
図2において、コンピュータ装置10は、USBI/F101と、データ記録部102と、CPU103と、を含む。
【0037】
USBI/F101は、外部記憶装置20と接続し、情報の送受信を行う。
【0038】
データ記録部102は、例えば、HDD等の固定ディスクであり、コンピュータ装置10のコンピュータIDおよび型番、コンピュータ装置10の内部構成情報(部品であるハードウェアの部品番号、部品名および個数)、コンピュータ装置10にインストールされているソフトウェア(プログラム)に関する情報を記録している。
【0039】
以下では、コンピュータ装置10のコンピュータID、型番および内部構成情報を含む情報を、コンピュータ装置情報と称する。
【0040】
データ記録部102には、さらに、コンピュータ装置10にインストールされているソフトウェアが記録されている。
【0041】
CPU103は、種々のプログラムを実行することによって、コンピュータ装置10の動作を制御する。
【0042】
図1に戻って、外部記憶装置20は、接続装置の一例であり、保守員によって保有され、コンピュータ装置10と接続し、また、ネットワーク100を介して保守サーバ30と無線通信する。
【0043】
図3は、外部記憶装置20の一例を示したブロック図である。
【0044】
図3において、外部記憶装置20は、例えば、USBメモリ装置であり、USBI/F201と、無線情報送受信部202と、格納部203と、CPU204と、パスワード生成部205と、を含む。格納部203は、起動実行アプリケーション記録部203aと、ネットワーク設定アプリケーション記録部203bと、を含む。CPU204は、起動部204aと、接続管理部204bと、を含む。
【0045】
USBI/F201は、接続端子の一例であり、コンピュータ装置10(具体的には、USBI/F101)と接続し、情報の送受信すなわちデータ通信を行う。
【0046】
無線情報送受信部202は、無線通信部の一例であり、ネットワーク100を介して保守サーバ30と無線通信する。
【0047】
格納部203は、コンピュータにて読み取り可能な記録媒体であり、例えば、HDDなどの固定ディスクである。格納部203は、種々のプログラムを格納する。
【0048】
起動実行アプリケーション記録部203aは、起動実行アプリケーションを記録している。起動実行アプリケーションは、USBI/F201がコンピュータ装置10のUSBI/F101と接続している状態でコンピュータ装置10に電源が投入された際に、コンピュータ装置10を起動するとともにコンピュータ装置10の起動後の設定を規定するプログラムである。
【0049】
ネットワーク設定アプリケーション記録部203bは、ネットワーク設定アプリケーションを記録している。ネットワーク設定アプリケーションは、無線情報送受信部202がネットワーク100を介して保守サーバ30に接続するために必要なネットワークアドレスの設定を規定するプログラムである。
【0050】
CPU204は、格納部203に格納されたプログラムおよび保守サーバ30から受け付けたプログラムを実行して、種々の処理を実行する。
【0051】
例えば、CPU204は、起動実行アプリケーション記録部203a内の起動実行アプリケーションを実行することによって、起動部204aとして機能し、また、ネットワーク設定アプリケーション記録部203b内のネットワーク設定アプリケーションを実行することによって、接続管理部204bとして機能する。
【0052】
起動部204aは、USBI/F201がコンピュータ装置10のUSBI/F101と接続している状態でコンピュータ装置10に電源が投入された際に、コンピュータ装置10を起動する。
【0053】
接続管理部204bは、コンピュータ装置10が起動部204aにて起動された場合に、無線情報送受信部202を介して保守サーバ30と接続する。
【0054】
接続管理部204bは、無線情報送受信部202を用いてネットワーク100に接続する機能と、保守サーバ30と接続するために必要な端末IDと、保守サーバ30にログインし、保守サーバ30にて認証されるために必要なログインIDとパスワードを送信する機能と、を備える。
【0055】
図4は、接続管理部204bの主な機能を機能ブロックとして示したブロック図である。なお、図4において、図1および3に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0056】
図4において、接続管理部204bは、情報送信管理部204b1と、診断管理部204b2と、出力管理部204b3と、を含む。
【0057】
情報送信管理部204b1は、起動されたコンピュータ装置10からコンピュータ装置情報を取得し、そのコンピュータ装置情報を保守サーバ30に送信する。
【0058】
診断管理部204b2は、保守サーバ30から、コンピュータ装置情報内のコンピュータIDに適応するテスト・プログラム(診断プログラム)を受け付けた場合に、そのテスト・プログラムでコンピュータ装置10を診断し、そのテスト・プログラムによる診断内容を保守サーバ30に送信する。テスト・プログラムは、ハードウェアとソフトウェアに関する障害有無の診断を行うためのものである。
【0059】
出力管理部204b3は、保守サーバ30から、診断内容に応じた診断結果を受け付けた場合に、その診断結果をコンピュータ装置10に出力する。
【0060】
図3に戻って、パスワード生成部205は、保守サーバ30から受信したランダムな数値から、保守サーバ30にログイン(接続)するために必要なパスワードを生成する。
【0061】
なお、無線情報送受信部202は、外部記憶装置20と保守サーバ30がネットワーク100を介して接続を行うときに必要な端末ID(外部記憶装置20のID)の送信、保守サーバ30にログインし保守サーバ30にて認証されるために必要なログインIDとパスワードの送信、および、コンピュータ装置10に関連する情報(コンピュータ装置情報、テスト・プログラム、診断内容、および、診断結果)の送信を行うときには、情報の暗号化を行う。また、無線情報送受信部202は、その暗号化のときに使用する暗号鍵(保守サーバ30と共通の暗号鍵)を記録している。
【0062】
外部記憶装置20は、上記構成を有することによって、以下の機能を備える。
【0063】
外部記憶装置20は、コンピュータ装置10と接続することにより、コンピュータ装置10を電源投入後の起動を設定する機能を備える。
【0064】
外部記憶装置20は、無線機能を利用してネットワーク100に接続する機能、保守サーバ30に接続するために必要なパスワードを生成する機能、および、保守サーバ30と接続するために必要な端末IDと、保守サーバ30にログインし保守サーバ30にて認証されるために必要なログインIDおよびパスワードを送信する機能を備える。
【0065】
外部記憶装置20は、コンピュータ装置10に関連する情報(コンピュータ装置情報、テスト・プログラム、診断内容、および、診断結果)を保守サーバ30とネットワーク100を介して送受信を行う機能、および、その情報を暗号化する機能を備える。
【0066】
図1に戻って、保守サーバ30は、ユーザサポートセンターに設けられ、外部記憶装置20とネットワーク100を介して接続し、外部記憶装置20を介してコンピュータ装置10を診断する。
【0067】
図5は、保守サーバ30の一例を示したブロック図である。
【0068】
図5において、保守サーバ30は、情報送受信部301と、制御部302と、認証部303と、診断部304と、を含む。
【0069】
診断部304は、コンピュータ装置構成情報データベース格納部305と、プログラム格納部306と、テスト・プログラム管理部307と、診断結果格納部308と、診断解析部309と、を含む。
【0070】
診断結果格納部308は、障害情報データベース格納部308aと、障害被擬部品情報データベース格納部308bと、修復プログラム・データベース格納部308cと、を含む。
【0071】
情報送受信部301は、ネットワーク100に接続しており、外部記憶装置20から端末IDを受信し、パスワードを生成するために必要なランダムな数値を外部記憶装置20に送信し、外部記憶装置20からログインIDおよびパスワードを受信する。なお、情報送受信部301は、外部記憶装置20から受信した暗号化された情報を共通鍵にて復号化する。
【0072】
また、情報送受信部301は、外部記憶装置20にテスト・プログラムを送信し、コンピュータ装置10がテスト・プログラムを実行したときの、テスト・プログラムによるコンピュータ装置10の診断内容を受信し、診断内容に基づいて障害があると診断されたときに、診断結果を外部記憶装置20へ送信する。
【0073】
なお、情報送受信部301は、診断結果がハードウェア障害を示すときには障害被擬部品に関する情報を外部記憶装置20に送信し、診断結果がソフトウェア障害を示すときには修復プログラムを外部記憶装置20に送信する。
【0074】
制御部302は、保守サーバ30を制御する。
【0075】
認証部303は、外部記憶装置20がネットワーク100を介して保守サーバ30に接続するときに必要なパスワードを生成するために、ランダムな数値を生成し、外部記憶装置20からログインIDとパスワードを受信したときに外部記憶装置20の認証を行う。
【0076】
診断部304は、情報送受信部301が外部記憶装置20の無線情報送受信部202と接続した場合に、外部記憶装置20を介してコンピュータ装置10を診断する。
【0077】
コンピュータ装置構成情報データベース格納部305は、例えば、HDDなどの固定ディスクであり、コンピュータ装置10に関する構成情報であるコンピュータ装置構成情報データベース305Aを管理(格納)している。
【0078】
図6は、コンピュータ装置構成情報データベース305Aの一例を示した説明図である。
【0079】
図6において、コンピュータ装置構成情報データベース305Aでは、ユニークにふられているコンピュータID305aと、コンピュータ装置型番305bと、コンピュータ装置の内部構成に関する内部構成情報305cとが関連付けられている。内部構成情報305cは、部品番号305c1、部品名305c2および部品数305c3を含む。
【0080】
なお、コンピュータID305aと、コンピュータ装置型番305bと、内部構成情報305cとは、コンピュータ装置情報として、コンピュータ装置10のデータ記録部102に格納されている。
【0081】
図5に戻って、プログラム格納部306は、テスト・プログラムを格納する。
【0082】
図7は、プログラム格納部306内の情報の一例を示した説明図である。
【0083】
図7において、プログラム格納部306は、コンピュータID306aごとに、そのコンピュータIDに適応するテスト・プログラム306bを格納する。
【0084】
図5に戻って、テスト・プログラム管理部307は、コンピュータ装置10(コンピュータID)に適応するテスト・プログラムを特定する。
【0085】
例えば、テスト・プログラム管理部307は、外部記憶装置20から受け付けたコンピュータ装置情報がコンピュータ装置構成情報データベース格納部305に無い場合、外部記憶装置20から受け付けたコンピュータIDに関連付けられているテスト・プログラムをプログラム格納部306から読み取る。
【0086】
診断結果格納部308は、例えば、HDDなどの固定ディスクであり、診断内容ごとに、その診断内容に応じた診断結果を格納する。
【0087】
障害情報データベース格納部308aは、コンピュータ装置10にて行われたテスト・プログラムの診断内容から、障害があるかどうかの診断を行うための情報である障害情報データベース308Aを格納している。
【0088】
図8は、障害情報データベース308Aの一例を示した説明図である。
【0089】
図8において、障害情報データベース308Aでは、コンピュータ装置型番308A1と、診断結果情報308A2と、障害コード308A3と、ハードウェアの障害かソフトウェアの障害かを示すHW/SW情報308A4とが関連付けられている。
【0090】
図5に戻って、障害被擬部品情報データベース格納部308bは、コンピュータ装置10にて行われたテスト・プログラムの診断内容からハードウェアに関する障害と診断されたときに、障害コードから交換する被擬部品を特定するための障害被擬部品情報データベース308Bを格納している。
【0091】
図9は、障害被擬部品情報データベース308Bの一例を示した説明図である。
【0092】
図9において、障害被擬部品情報データベース308Bでは、障害コード308B1と、障害被擬部品の情報308B2が関連付けられている。なお、障害被擬部品の情報308B2は、部品番号308B2aと、部品名308B2bとを含む。
【0093】
図5に戻って、修復プログラム・データベース格納部308cは、コンピュータ装置10にて行われたテスト・プログラムの診断内容からソフトウェアに関する障害と診断されたときに、障害コードから修復するプログラムを特定するための修復プログラム・データベース308Cを格納している。
【0094】
図10は、修復プログラム・データベース308Cの一例を示した説明図である。
【0095】
図10において、修復プログラム・データベース308Cでは、障害コード308C1と、修復プログラムの情報308C2が関連付けられている。なお、修復プログラムの情報308C2は、プログラム名308C2aと、修復プログラム308C2bとを含む。
【0096】
図5に戻って、診断解析部309は、外部記憶装置20からコンピュータ装置10の診断内容を受信したときに、診断結果格納部308を参照して、障害があるかどうかの診断を行う。なお、本実施例では、コンピュータ装置10の診断内容には、コンピュータ装置10の型番が付与されている。
【0097】
例えば、診断解析部309は、外部記憶装置20からコンピュータ装置10の診断内容を受信した場合、障害情報データベース格納部308aを参照して、その診断内容に応じた障害コードおよびHW/SW情報を障害情報データベース格納部308aから読み出す。
【0098】
その読み出されたHW/SW情報がHW障害を示す場合、診断解析部309は、障害被擬部品情報データベース格納部308bを参照して、その読み出された障害コードに応じた障害被擬部品情報を読み出し外部記憶装置20に送信する。
【0099】
一方、その読み出されたHW/SW情報がSW障害を示す場合、診断解析部309は、修復プログラム・データベース格納部308cを参照して、その読み出された障害コードに応じた修復プログラムを読み出し外部記憶装置20に送信する。
【0100】
保守サーバ30は、上記構成を有することによって、以下の機能を備える。
【0101】
保守サーバ30は、外部記憶装置20と接続するときに、外部記憶装置20を認証するために必要なパスワードを生成する機能を備える。
【0102】
保守サーバ30は、外部記憶装置20がネットワーク100を介して保守サーバ30に接続するときに必要な端末IDと、ログインするときに必要なログインIDおよびパスワードと、を認証する機能を備える。
【0103】
保守サーバ30は、外部記憶装置20から受信した暗号化された情報を暗号鍵(外部記憶装置20と共通の暗号鍵)にて復号化する機能を備える。
【0104】
保守サーバ30は、外部記憶装置20にコンピュータ装置10用のテスト・プログラムを送信する機能と、テスト・プログラムの診断内容に基づいて障害があると診断したときには障害内容を特定する機能と、特定した障害内容を外部記憶装置20にネットワーク100を介して送信する機能を備える。
【0105】
なお、保守サーバ30は、コンピュータ装置10がハードウェアに関する障害を有すると診断したときに障害被擬部品に関する情報をネットワーク100を介して外部記憶装置20に送信する機能と、コンピュータ装置10がソフトウェアに関する障害を有すると診断したときに障害を修復するためのソフトウェアを外部記憶装置20に送信する機能を備える。
【0106】
次に、動作の概要を説明する。
【0107】
コンピュータ装置10の診断を行うときに、保守員は、コンピュータ装置10のUSBI/F101に外部記憶装置20をセットし、コンピュータ装置10に電源を投入する。
【0108】
コンピュータ装置10は、外部記憶装置20に記録されている起動実行アプリケーション(例えば、ブート・プログラム)に従って起動する。
【0109】
コンピュータ装置10が起動した後、外部記憶装置20は、無線データ通信機能を利用してネットワーク100を介して外部接続する設定を行い、ネットワーク100を介して保守サーバ30に認証され接続する。
【0110】
このとき、保守サーバ30は、コンピュータ装置10を外部ファイル装置として認識する。
【0111】
保守サーバ30は、ネットワーク100および外部記憶装置20を介して、コンピュータ装置10にテスト・プログラムを送信し、診断を行う。このとき、保守サーバ30(診断解析部309)は、コンピュータ装置10に保持されているオペレーション・システムなどもファイルとして認識し診断する。
【0112】
障害があるときには、保守サーバ30は、障害内容の特定を行う。
【0113】
ハードウェアに関する障害があるときには、保守サーバ30は、障害被擬部品の情報を、ネットワーク100を介して外部記憶装置20に送信し、コンピュータ装置10でその情報を表示する。
【0114】
ソフトウェアに関する障害があるときには、保守サーバ30は、修復プログラムをネットワーク100を介して外部記憶装置20に送信し、コンピュータ装置10のソフトウェアを修復する。
【0115】
なお、外部記憶装置20を介してコンピュータ装置10と保守サーバ30のネットワーク接続が確立した後は、共通鍵暗号方式により情報を暗号化し、その暗号化された情報の送受信が行われる。
【0116】
次に、動作を説明する。
【0117】
図11Aおよび11Bは、保守システムの動作を説明するためのフローチャートであり、図12は、外部記憶装置20からコンピュータ装置10が起動する動作を説明するためのフローチャートであり、図13は、外部記憶装置20が保守サーバ30とネットワーク接続する動作を説明するためのフローチャートである。
【0118】
以下、図11A、図11B、図12および図13を参照して、保守システムの動作を説明する。
【0119】
外部記憶装置20のUSBI/F201が、コンピュータ装置10のUSBI/F101に接続される(ステップA1)。
【0120】
続いて、コンピュータ装置10に電源が投入される(ステップA2)。
【0121】
続いて、コンピュータ装置10は、外部記憶装置20から出力される識別信号(図12のステップA31参照)を受信することにより、外部記憶装置20が接続されていることを認識する(ステップA3)。
【0122】
外部記憶装置20(起動部204a)は、自動再生ファイル(AUTORUN−START.infなど)を起動し(図12のステップA41参照)、その後、起動実行アプリケーション記録部203aに記録されている起動実行プログラム(ブートプログラムなど)を実行する(ステップA4)。
【0123】
コンピュータ装置10は、外部記憶装置20(起動部204a)からの指示にしたがって装置起動を行う。換言すると、起動部204aは、コンピュータ装置10を起動する。
【0124】
このとき、コンピュータ装置10は、コンピュータ装置10内の固定ディスク(HDDなど)から起動していないため、コンピュータ装置10内のソフトウェアを、ファイルとして認識する(ステップA5)。
【0125】
続いて、外部記憶装置20(接続管理部204b)は、自動再生ファイル(AUTORUN−NET.infなど)を起動し(図13のステップA61参照)、その後、ネットワーク設定アプリケーション記録部203bに記録しているネットワーク設定プログラムを実行する(ステップA6)。
【0126】
外部記憶装置20(情報送信管理部204b1)は、無線データ通信機能を利用して、無線情報送受信部202とネットワーク100とを接続し(図13のステップA71参照)、保守サーバ30に外部記憶装置20内の端末IDを送信する。このとき、端末IDは、外部記憶装置20と保守サーバ30で共通に保持している暗号鍵で暗号化(共通鍵暗号方法)されて送信される(ステップA7)。
【0127】
保守サーバ30(情報送受信部301および制御部302)は、受信した端末IDを、外部記憶装置20と共通に保持している暗号鍵で復号化(共通鍵暗号方法)し、認証部303にて生成したランダムな数値情報を外部記憶装置20に送信する(ステップA8)。
【0128】
外部記憶装置20(パスワード生成部205)は、受信したランダムな数値情報から、保守サーバ30にログインするために必要なパスワードを生成する(ステップA9)。
【0129】
外部記憶装置20(情報送信管理部204b1)は、ログインIDと生成したパスワードを、保守サーバ30に送信する(ステップA10)。
【0130】
保守サーバ30では、認証部303が、ログインIDとパスワードに基づいて、外部記憶装置20の認証を行う。
【0131】
認証部303は、外部記憶装置20がパスワードを生成するために使用するアルゴリズムと同じアルゴリズムでパスワードを生成し、そのパスワードと外部記憶装置20からのパスワードとの比較し、それらが一致した場合、外部記憶装置20を認証する。
【0132】
認証部303は、認証できない場合は、外部からの第三者による不正アクセスと認識し、アクセスを拒否し動作を終了する。一方、認証部303は、認証した場合は、ステップA12に進む(ステップA11)。
【0133】
ステップA12では、保守サーバ30(認証部303)は、認証情報を外部記憶装置20に送信する。
【0134】
外部記憶装置20(情報送信管理部204b1)は、認証情報を受け付けると、コンピュータ装置10のデータ記録部102に記録されているコンピュータ装置情報(コンピュータID、型番および内部構成情報)を抽出する(ステップA13)。
【0135】
外部記憶装置20(情報送信管理部204b1)は、そのコンピュータ装置情報を暗号化し、ネットワーク100を介して保守サーバ30に送信する(ステップA14)。
【0136】
保守サーバ30の情報送受信部301は、ネットワーク100を介して受信したコンピュータ装置情報を復号化し、テスト・プログラム管理部307は、コンピュータ装置10に関するコンピュータ装置情報と、コンピュータ装置構成情報データベース305A内のコンピュータID305aとの比較を行う(ステップA15)。
【0137】
テスト・プログラム管理部307は、ステップA15での比較の結果、コンピュータ装置構成情報データベース305Aに、受信したコンピュータIDと一致するコンピュータIDがない場合は、ステップA19を実行し、一致するコンピュータIDがある場合は、ステップA17を実行する(ステップA16)。
【0138】
ステップA17では、テスト・プログラム管理部307は、コンピュータ装置10に関するコンピュータIDとコンピュータ装置型番とPKGなど内部構成情報を、コンピュータ装置構成情報データベース305Aと比較する(ステップA17)。
【0139】
テスト・プログラム管理部307は、ステップA17での比較の結果、コンピュータ装置構成情報データベース305に、コンピュータIDとコンピュータ装置型番と内部構成情報と一致する情報がある場合、ハードウェア障害は無い(正常に稼働している)と診断し、ステップA32を実行し、コンピュータIDとコンピュータ装置型番と内部構成情報と一致する情報がない場合、ハードウェア障害がある(障害により一致しない)と診断し、ステップA19を実行する(ステップA18)。
【0140】
ステップA19では、テスト・プログラム管理部307は、コンピュータIDに関連付けられているテスト・プログラムをプログラム格納部306から検索し、外部記憶装置20に送信する。なお、コンピュータID関連付けられているテスト・プログラムがプログラム格納部306に無い場合、テスト・プログラム管理部307は、例えば、テスト・プログラムを送信しなくてもよいし、または、デフォルトで設定されているテスト・プログラムを送信してもよい。
【0141】
外部記憶装置20(診断管理部204b2)は、受信したテスト・プログラムを実行し、その実行中のプログラムをコンピュータ装置10に適用する(ステップA20)。
【0142】
コンピュータ装置10は、テスト・プログラムにより診断が開始される(ステップA21)。
【0143】
コンピュータ装置10は、テスト・プログラムによる診断内容を外部記憶装置20に送信する(ステップA22)。
【0144】
外部記憶装置20(診断管理部204b2)は、コンピュータ装置10にて実施したテスト・プログラムによる診断内容を、ネットワーク100を介して保守サーバ30に送信する(ステップA23)。
【0145】
保守サーバ30(診断解析部309)は、コンピュータ装置10にて実施したテスト・プログラムの診断内容を解析する。具体的には、診断解析部309は、外部記憶装置20からコンピュータ装置10の診断内容を受信した場合、障害情報データベース格納部308aを参照して、その診断内容に応じた障害コードおよびHW/SW情報があるか確認する(ステップA24)。
【0146】
ステップA24での診断内容の解析の結果、診断解析部309は、障害が無いと診断する場合(診断内容に応じた障害コードおよびHW/SW情報が無い場合)、外部記憶装置20に、その診断結果をネットワーク100を介して送信し、ステップA26を実行し、障害があると診断する場合(診断内容に応じた障害コードおよびHW/SW情報がある場合)は、ステップA28を実行する(ステップA25)。
【0147】
ステップA26では、外部記憶装置20(出力管理部204b3)は、保守サーバ30から受信した診断結果をコンピュータ装置10に送信する。その後、コンピュータ装置10は診断結果を表示する(ステップA27)。
【0148】
ステップA28では、診断解析部309は、障害情報データベース格納部308aを参照して、その診断内容に応じた障害コードおよびHW/SW情報を障害情報データベース格納部308aから読み出し、HW/SW情報に基づいて、ハードウェア関連の障害かどうかの切り分けを行う。ハードウェア関連の障害であると診断する場合は、診断解析部309は、ステップA29を実行し、ハードウェア関連ではないと診断する場合は、ステップA32を実行する(ステップA28)。
【0149】
ステップA29では、診断解析部309は、障害被擬部品情報データベース格納部308bを参照して、その読み出された障害コードに応じた障害被擬部品情報を読み出して障害被擬部品の特定を行う。診断解析部309は、障害内容と、特定した障害被擬部品の情報に関しては、ネットワーク100を介して外部記憶装置20に送信する(ステップA29)。
【0150】
外部記憶装置20(出力管理部204b3)は、保守サーバ30から受信した障害内容と障害被擬部品の情報を、コンピュータ装置10に送信し(ステップA30)、コンピュータ装置10は障害内容と障害被擬部品の情報を表示する(ステップA31)。
【0151】
図14は、障害内容と障害被擬部品の情報の表示の一例を示した説明図である。
【0152】
ステップA32では、診断解析部309は、修復プログラム・データベース格納部308cを参照して、障害コードに応じた修復プログラムを読み出し、修復プログラムの特定を行う。
【0153】
診断解析部309は、特定した修復プログラムを、ネットワーク100を介して外部記憶装置20に送信する(ステップA33)。
【0154】
外部記憶装置20(出力管理部204b3)は、受信した修復プログラムを実行し、その実行中のプログラムをコンピュータ装置10に送信する(ステップA34)。
【0155】
コンピュータ装置10は、修復プログラムを実行後、実行結果を表示する(ステップA35)。
【0156】
図15は、修復プログラムの実行結果の表示の一例を示した説明図である。
【0157】
本実施例によれば、以下のような効果を奏する。
【0158】
1)スタンド・アローン端末や社内ネットワークのみの接続、社外へのアクセス制限がある場合など外部接続ができないコンピュータ装置10が、外部記憶装置20の無線データ通信機能を利用しネットワーク100を介して保守サーバ30に接続することにより、診断と修復ができることである。
【0159】
2)外部記憶装置20を利用して、コンピュータ装置10の電源投入後の起動設定と保守サーバ30に無線接続するための端末ID、ログインするためのログインIDと認証用パスワードの送信を行うことにより、保守員など人手を介することなく、保守サーバユーザサポートセンターへ自動的に無線接続することができることである。
【0160】
3)外部記憶装置20を利用してコンピュータ装置10の起動を行うことにより、コンピュータ装置10にソフトウェア(オペレーション・システムも含めて)の障害があるときなどのコンピュータ装置10自体が起動しないときでも、修復を行うことができることである。
【0161】
4)外部記憶装置20がコンピュータ装置情報を取得し、保守サーバ30がその情報に基づき自動的に適応するテスト・プログラムを送信し、そのテスト・プログラムによってコンピュータ装置10の診断が実行されることにより、保守員の知識と経験に依存することなくコンピュータ装置10の診断と障害の特定ができることである。
【0162】
5)コンピュータ装置10に障害があるときに、障害被擬部品の特定とソフトウェアの修復を自動的に行うことができ、一定品質以上のサービスを提供することができることである。
【0163】
以上説明した実施例において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0164】
【図1】本発明の一実施例の保守システムを示したブロック図である。
【図2】コンピュータ装置10の一例を示したブロック図である。
【図3】外部記憶装置20の一例を示したブロック図である。
【図4】接続管理部204bの機能ブロック図である。
【図5】保守サーバ30の一例を示したブロック図である。
【図6】コンピュータ装置構成情報データベース305Aの一例を示した説明図である。
【図7】プログラム格納部306内の情報の一例を示した説明図である。
【図8】障害情報データベース308Aの一例を示した説明図である。
【図9】障害被擬部品情報データベース308Bの一例を示した説明図である。
【図10】修復プログラム・データベース308Cの一例を示した説明図である。
【図11A】保守システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図11B】保守システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】コンピュータ装置10が起動する動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】ネットワーク接続動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】障害内容と障害被擬部品の情報の表示の一例を示した説明図である。
【図15】修復プログラムの実行結果の表示の一例を示した説明図である。
【符号の説明】
【0165】
10 コンピュータ装置
101 USBI/F
102 データ記録部
103 CPU
20 外部記憶装置
201 USBI/F
202 無線情報送受信部
203 格納部
203a 起動実行アプリケーション記録部
203b ネットワーク設定アプリケーション記録部
204 CPU
204a 起動部
204b 接続管理部
204b1 情報送信管理部
204b2 診断管理部
204b3 出力管理部
205 パスワード生成部
30 保守サーバ
301 情報送受信部
302 制御部
303 認証部
304 診断部
305 コンピュータ装置構成情報データベース格納部
306 プログラム格納部
307 テスト・プログラム管理部
308 診断結果格納部
308a 障害情報データベース格納部
308b 障害被擬部品情報データベース格納部
308c 修復プログラム・データベース格納部
100 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ装置と接続する接続装置と、前記接続装置と接続する保守サーバと、を含む保守システムであって、
前記接続装置は、
前記コンピュータ装置と接続しデータ通信する接続端子と、
前記保守サーバと通信可能な無線通信部と、
前記接続端子が前記コンピュータ装置と接続している状態で前記コンピュータ装置に電源が投入された際に、前記コンピュータ装置を起動する起動部と、
前記コンピュータ装置が前記起動部にて起動された場合に、前記無線通信部を介して前記保守サーバと接続する接続管理部と、を含み、
前記保守サーバは、
前記無線通信部と通信可能な情報送受信部と、
前記情報送受信部が前記無線通信部と接続した場合に、前記接続装置を介して前記コンピュータ装置を診断する診断部と、を含む保守システム。
【請求項2】
請求項1に記載の保守システムにおいて、
前記接続管理部は、
前記起動されたコンピュータ装置から当該コンピュータ装置を特定するための情報を取得し、当該情報を前記保守サーバに送信する情報送信管理部と、
前記保守サーバから前記情報に適応する診断プログラムを受け付けた場合に、当該診断プログラムで前記コンピュータ装置を診断し、当該診断プログラムによる診断内容を前記保守サーバに送信する診断管理部と、
前記保守サーバから前記診断内容に応じた診断結果を受け付けた場合に、当該診断結果を前記コンピュータ装置に出力する出力管理部と、を含み、
前記診断部は、
前記情報ごとに、当該情報に適応する診断プログラムを格納するプログラム格納部と、
前記診断内容ごとに、当該診断内容に応じた診断結果を格納する診断結果格納部と、
前記接続装置から前記情報を受け付けた場合に、当該情報に適応する診断プログラムを前記プログラム格納部から読み出し、当該診断プログラムを前記接続装置に送信するプログラム管理部と、
前記接続装置から前記診断内容を受け付けた場合に、当該診断内容に応じた診断結果を前記診断結果格納部から読み出し、当該診断結果を前記接続装置に送信する診断解析部と、を含む、保守システム。
【請求項3】
保守サーバによるコンピュータ装置の診断を支援する接続装置であって、
前記コンピュータ装置と接続しデータ通信する接続端子と、
前記保守サーバと通信可能な無線通信部と、
前記接続端子が前記コンピュータ装置と接続している状態で前記コンピュータ装置に電源が投入された際に、前記コンピュータ装置を起動する起動部と、
前記コンピュータ装置が前記起動部にて起動された場合に、前記無線通信部を介して前記保守サーバと接続する接続管理部と、を含む接続装置。
【請求項4】
請求項3に記載の接続装置において、
前記接続管理部は、
前記起動されたコンピュータ装置から当該コンピュータ装置を特定するための情報を取得し、当該情報を前記保守サーバに送信する情報送信管理部と、
前記保守サーバから前記情報に適応する診断プログラムを受け付けた場合に、当該診断プログラムで前記コンピュータ装置を診断し、当該診断プログラムによる診断内容を前記保守サーバに送信する診断管理部と、
前記保守サーバから前記診断内容に応じた診断結果を受け付けた場合に、当該診断結果を前記コンピュータ装置に出力する出力管理部と、を含む接続装置。
【請求項5】
コンピュータ装置と接続しデータ通信する接続端子と無線通信部とを含む接続装置と、前記無線通信部と通信可能な情報送受信部を含む保守サーバと、を含む保守システムが行う保守方法であって、
前記接続装置が、前記接続端子が前記コンピュータ装置と接続している状態で前記コンピュータ装置に電源が投入された際に、前記コンピュータ装置を起動する起動ステップと、
前記接続装置が、前記コンピュータ装置が起動された場合に、前記無線通信部と前記情報送受信部とを接続する接続管理ステップと、
前記保守サーバが、前記情報送受信部が前記無線通信部と接続した場合に、前記接続装置を介して前記コンピュータ装置を診断する診断ステップと、を含む保守方法。
【請求項6】
請求項5に記載の保守方法において、
前記接続管理ステップは、
前記接続装置が、前記起動されたコンピュータ装置から当該コンピュータ装置を特定するための情報を取得し、当該情報を前記保守サーバに送信する情報送信管理ステップと、
前記接続装置が、前記保守サーバから前記情報に適応する診断プログラムを受け付けた場合に、当該診断プログラムで前記コンピュータ装置を診断し、当該診断プログラムによる診断内容を前記保守サーバに送信する診断管理ステップと、
前記接続装置が、前記保守サーバから前記診断内容に応じた診断結果を受け付けた場合に、当該診断結果を前記コンピュータ装置に出力する出力管理ステップと、を含み、
前記診断ステップは、
前記保守サーバが、前記接続装置から前記情報を受け付けた場合に、当該情報に適応する診断プログラムを、前記情報ごとに当該情報に適応する診断プログラムを格納するプログラム格納部から、読み出し、当該診断プログラムを前記接続装置に送信するプログラム管理ステップと、
前記保守サーバが、前記接続装置から前記診断内容を受け付けた場合に、当該診断内容に応じた診断結果を、前記診断内容ごとに当該診断内容に応じた診断結果を格納する診断結果格納部から読み出し、当該診断結果を前記接続装置に送信する診断解析ステップと、を含む、保守方法。
【請求項7】
コンピュータ装置と接続しデータ通信する接続端子と、前記コンピュータ装置を診断する保守サーバと通信可能な無線通信部と、を含む接続装置が行う保守支援方法であって、
前記接続装置が、前記接続端子が前記コンピュータ装置と接続している状態で前記コンピュータ装置に電源が投入された際に、前記コンピュータ装置を起動する起動ステップと、
前記接続装置が、前記コンピュータ装置が起動された場合に、前記無線通信部を介して前記保守サーバと接続する接続管理ステップと、を含む保守支援方法。
【請求項8】
請求項7に記載の保守支援方法において、
前記接続管理ステップは、
前記接続装置が、前記起動されたコンピュータ装置から当該コンピュータ装置を特定するための情報を取得し、当該情報を前記保守サーバに送信する情報送信管理ステップと、
前記接続装置が、前記保守サーバから前記情報に適応する診断プログラムを受け付けた場合に、当該診断プログラムで前記コンピュータ装置を診断し、当該診断プログラムによる診断内容を前記保守サーバに送信する診断管理ステップと、
前記接続装置が、前記保守サーバから前記診断内容に応じた診断結果を受け付けた場合に、当該診断結果を前記コンピュータ装置に出力する出力管理ステップと、を含む保守支援方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11A】
image rotate

【図11B】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2008−269315(P2008−269315A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−111795(P2007−111795)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】