説明

保湿化粧料

【課題】十分な保湿効果を付与することができ、その効果を十分に持続させることができるとともに、塗布後のべたつき感がなく、使用感に優れる保湿化粧料の提供。
【解決手段】A)トリメチルグリシン、(B)水溶性であり、且つ、25℃において液状のアルキレンオキシド誘導体、並びに(C)多価アルコールを含有してなる保湿化粧料とする。所望により、(D)ジカルボン酸ビス(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)エステルおよび/又は(E)リン脂質、リン脂質誘導体およびリン脂質重合体の群から選ばれる少なくとも1種を含有させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保湿化粧料に関する。更に詳しくは、皮膚又は毛髪に好適に用いられる保湿化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚又は毛髪に潤いを与える化粧料としては、化粧水、霧状(ミスト)化粧水、ジェルなどの水系化粧料がある。これら水系化粧料は、水分を高配合し、多価アルコールやアミノ酸などの保湿成分を更に配合することにより、より好ましい保湿効果を皮膚又は毛髪に付与することができる。
【0003】
しかしながら、上記試みでは、保湿効果の持続性が乏しいといった欠点がある。そこで、持続性を高めるために多価アルコールやアミノ酸などの保湿成分を高配合する試みがなされているが、べたつき感が高まり使用感に劣ってしまうだけでなく、効果的な持続性が十分に得られ難いといった問題がある。そのため、油分を配合して皮膚上に皮膜を形成させ、水分の蒸発を防止し、保湿効果の持続性を高める試みもなされている。具体的には、ベタイン類、シリコーン類を含有する皮膚化粧料(例えば、特許文献1を参照)などが提案されている。
【0004】
しかしながら、保湿効果と持続性を十分に満足させる量の油分を配合した場合、持続性は向上する反面、塗布後のべたつき感、油っぽさ、皮膜の膜厚感といった使用感に劣るといった問題がある。また、皮膚や毛髪からの洗い落ちが悪くなるといった問題もある。
【0005】
このような問題点を解決するために、油分を配合しないで保湿効果を付与する試みもなされている。例えば、動植物抽出保湿成分、低分子量のヒアルロン酸、クエン酸を含有する液状皮膚化粧料(例えば、特許文献2を参照)、特定の植物抽出物と、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、多価アルコール、高級アルコール、リン脂質、糖脂質、ステロイド類から選ばれる成分を含有する皮膚外用剤(例えば、特許文献3および4を参照)、コエンザイムQ10、保湿成分を含有する保湿化粧料(例えば、特許文献5を参照)、水溶性多価アルコール、ヒアルロン酸などのムコ多糖類、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシドを含有する皮膚外用剤(例えば、特許文献6を参照)などが提案されている。
【0006】
しかしながら、これら試みに拠って、ある程度の保湿効果を付与することはできるものの、得られる保湿効果の持続性については未だ十分に満足しうるものではない。加えて、十分な保湿効果を付与するために保湿成分を高配合とすると、ベタつき感が高まり、使用感に劣るといった問題が依然としてある。
【0007】
そこで、最近では、親水性、親油性の両方の機能を持ち保湿効果を付与する成分として、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシグリコールなどのシクロヘキサンジカルボン酸ジエステル(例えば、特許文献7および8を参照)、グリセリンのアルキレンオキシド誘導体(例えば、特許文献9を参照)などが開発され、水を媒体とする化粧料に配合する試みがなされている。
【0008】
しかしながら、これら試みに拠っても、ある程度の保湿効果を付与することはできるものの、得られる保湿効果の持続性については未だ十分に満足しうるものではない。加えて、十分な持続性を付与するために保湿成分を高配合とすると、塗布時の肌へのなじみが悪く肌のきしみ感が生じたり、塗布後の肌のベタつき感が高まるなど使用感に劣るといった問題が依然としてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平07−173043号公報
【特許文献2】特開2002−179522号公報
【特許文献3】特開2003−267824号公報
【特許文献4】特開2003−335657号公報
【特許文献5】特開2004−99564号公報
【特許文献6】特開2009−23980号公報
【特許文献7】特開2008−127342号公報
【特許文献8】特開2009−35497号公報
【特許文献9】特開2006−199665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、十分な保湿効果を付与することができ、その効果を十分に持続させることができるとともに、塗布後のべたつき感がなく、使用感に優れる保湿化粧料を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
即ち、本発明は、
〔1〕(A)トリメチルグリシン、(B)水溶性であり、且つ、25℃において液状のアルキレンオキシド誘導体、並びに(C)多価アルコールを含有してなる保湿化粧料、
〔2〕前記(B)成分のアルキレンオキシド誘導体が、アルキレンオキシドポリオールエーテル、アルキレンオキシドアルキルエーテルおよびアルキレンオキシド共重合体の群から選ばれる少なくとも1種である前記〔1〕に記載の保湿化粧料、
〔3〕前記(C)成分が、少なくとも、グリセリン、ジグリセリンおよびポリグリセリンの群から選ばれる1種を含むことを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の保湿化粧料、
〔4〕更に、(D)ジカルボン酸ビス(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)エステルを含有してなる前記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の保湿化粧料、
〔5〕前記(D)成分が、シクロヘキサンジカルボン酸とポリオキシアルキレンアルキルエーテルとのジエステル化合物および/又はコハク酸とポリオキシアルキレンアルキルエーテルとのジエステル化合物である前記〔4〕に記載の保湿化粧料、
〔6〕前記(D)成分が、シクロへキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールおよび/又はコハク酸ビスエトキシジグリコールである前記〔4〕に記載の保湿化粧料、
〔7〕更に、(E)リン脂質、リン脂質誘導体およびリン脂質重合体の群から選ばれる少なくとも1種を含有してなる前記〔1〕〜〔6〕の何れかに記載の保湿化粧料、
〔8〕皮膚用であることを特徴とする前記〔1〕〜〔7〕の何れかに記載の保湿化粧料、並びに
〔9〕毛髪用であることを特徴とする前記〔1〕〜〔7〕の何れかに記載の保湿化粧料
に関する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の保湿化粧料は、皮膚に適用した場合、塗布時の肌なじみに優れ、きしみ感なく延展させることができるとともに、塗布後のべたつき感を低減して優れた保湿効果を付与し、その保湿効果が格段に持続するという効果を奏する。
【0013】
また、本発明の保湿化粧料を毛髪に適用した場合には、塗布時の毛髪へのなじみに優れ、きしみ感なく延展させることができるとともに、塗布後のべたつき感を低減して優れた潤い感を付与し、その潤い感が格段に持続するという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の保湿化粧料は、(A)トリメチルグリシン、(B)水溶性であり、且つ、25℃において液状のアルキレンオキシド誘導体、並びに(C)多価アルコールを含有する。
【0015】
用いられる(A)成分のトリメチルグリシンは、グリシンベタイン又は単にベタインと称される成分である。本発明において、(A)成分は、市販品をそのまま用いることもできる。具体的には、例えば、アミノコート(商品名,旭化成ケミカルズ社製)などを例示することができる。また、本発明においては、トリメチルグリシンを含む混合原料を用いても良く、その市販品としては、例えば、プロデュウ400(商品名,味の素社製)などを例示することができる。
【0016】
(A)成分の含有量は、所望の効果が充分に発揮されるのであれば特に限定されないが、通常、持続性に優れる保湿効果を付与する観点から、化粧料中、0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.5質量%以上である。また、塗布後のべたつき感を低減する観点から、20質量%以下が好ましく、より好ましくは15質量%以下である。これらの観点から、(A)成分の含有量は、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜15質量%である。
【0017】
用いられる(B)成分のアルキレンオキシド誘導体は、水溶性であり、且つ、25℃において液状の成分である。本発明において「水溶性」とは、該成分0.5質量%濃度の水溶液が、15℃において完全に溶解している状態を示す。また、「液状」とは、25℃における性状が、流動性のある粘稠状又は非粘稠状であることを示す。
【0018】
本発明において、(B)成分の要件を満たさない成分、具体的には、25℃における性状が固形のアルキレンオキシド誘導体を用いて、保湿効果と持続性を十分に満足させる量を配合させた場合には、塗布後のべたつき感は低下する反面、形成される被膜の膜厚感が際立ち、更には、肌のツッパリ感が生じ、使用感に著しく劣るといった問題がある。
【0019】
また、25℃における性状が流動性のないワセリン状のアルキレンオキシド誘導体を用いて、保湿効果と持続性を十分に満足させる量を配合させた場合においても、持続性は向上する反面、塗布後のべたつき感、油っぽさ、被膜の膜厚感が際立ち、使用感に著しく劣るといった問題がある。
【0020】
一方、水溶性ではないアルキレンオキシド誘導体は、油分として作用するため、油分を配合したときと同様に、保湿効果と持続性を十分に満足させる量を配合した場合、持続性は向上する反面、塗布後のべたつき感、油っぽさ、皮膜の膜厚感といった使用感に劣るといった問題がある。また、皮膚や毛髪からの洗い落ちが悪くなるといった問題もある。
【0021】
水溶性であり、且つ、25℃において液状の(B)成分であるアルキレンオキシド誘導体としては、塗布時の肌のきしみ感と塗布後の肌のべたつき感を抑制する観点、並びに持続性に優れる保湿効果を付与する観点から、例えば、アルキレンオキシドの多価アルコールエーテル化合物であるアルキレンオキシドポリオールエーテル;アルキレンオキシドのアルキルエーテル化合物であるアルキレンオキシドアルキルエーテル;アルキレンオキシド(単量体)の2種以上からなる重合体であるアルキレンオキシド共重合体などが挙げられる。これら(B)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
【0022】
本発明においては、上記したアルキレンオキシドアルキルエーテル又はアルキレンオキシド共重合体の中でも分子量が900未満のものは、保湿効果および保湿持続性に劣ってしまうために好ましくない。
【0023】
尚、上記「分子量」とは、「International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第13版,CTFA,2010年」に記載されたINCI名から定義される組成式を基に、アルキレンオキサイドの構造、付加モル数および末端基から算出される分子量のことを言う。
【0024】
本発明で用いられる好適なアルキレンオキシドポリオールエーテルの具体例としては、例えば、ポリオキシエチレン(12)グリセリルエーテル、ポリオキシプロピレン(9)グリセリルエーテル、ポリオキシエチレン(24)ポリオキシプロピレン(24)グリセリルエーテル、ポリオキシエチレン(8)ポリオキシプロピレン(5)ポリオキシブチレン(3)グリセリルエーテルなどのアルキレンオキシドのグリセリルエーテル化合物;ポリオキシプロピレン(9)ジグリセリルエーテルなどのアルキレンオキシドのジグリセリルエーテル化合物;ポリオキシエチレン(300)ポリオキシプロピレン(75)ヘキシレングリコールなどのアルキレンオキシドのグリコールエーテル化合物;ポリオキシエチレン(20)メチルグルコシド、ポリオキシプロピレン(10)メチルグルコシドなどのアルキレンオキシドのメチルグルコースエーテル化合物;ポリオキシプロピレン(9)ソルビトールエーテルなどのアルキレンオキシドのソルビトールエーテル化合物などを例示することができる。尚、括弧内の数値は、アルキレンオキシドの付加モル数を表す。
【0025】
好適なアルキレンオキシドアルキルエーテルの具体例としては、例えば、ポリオキシエチレン(10)ポリオキシプロピレン(7)ブチルエーテル(C45H92O18,分子量:921.4)、ポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(17)ブチルエーテル(C89H180O35,分子量:1810.7)、ポリオキシエチレン(45)ポリオキシプロピレン(33)ブチルエーテル(C193H388O79,分子量:3973.8)などのアルキレンオキシドのブチルエーテル化合物などを例示することができる。尚、括弧内の数値は、アルキレンオキシドの付加モル数を表す。
【0026】
好適なアルキレンオキシド共重合体の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレン(12)ポリオキシプロピレン(35)共重合体(C129H260O48,分子量:2579.9)などのポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体を例示することができる。本発明においては、該共重合体における単量体の配列は特に限定されず、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などのアルキレンオキシド共重合体を用いることができる。尚、括弧内の数値は、アルキレンオキシドの付加モル数を表す。
【0027】
上記した好適な(B)成分は、市販品をそのまま用いることもできる。アルキレンオキシドのグリセリルエーテル化合物の市販品としては、例えば、ポリオキシエチレングリセリルエーテル:コニオンRG−120(商品名,新日本理化社製)、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル:ニューポール GP−600(商品名,三洋化成工業社製)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル:ユニルーブ 50TG−32(商品名,日油社製)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシブチレングリセリルエーテル:ウィルブライド S−753(商品名,日油社製)などを例示することができる。
【0028】
アルキレンオキシドのジグリセリルエーテル化合物の市販品としては、例えば、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル:SY−DP9,SY−DP14T(商品名,何れも阪本薬品工業社製)、ユニルーブ DGP-700,950(商品名,何れも日油社製)などを例示することができる。
【0029】
アルキレンオキシドのグリコールエーテル化合物の市販品としては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンヘキシレングリコールエーテル:ニューポール 75 H−90000(商品名,三洋化成工業社製)などを例示することができる。
【0030】
アルキレンオキシドのメチルグルコースエーテル化合物の市販品としては、例えば、ポリオキシエチレンメチルグルコシド:マクビオブライドMG−10E,MG−20E(商品名,何れも日油社製)、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド:マクビオブライドMG−10P,MG−20P(商品名,何れも日油社製)などを例示することができる。
【0031】
アルキレンオキシドのソルビトールエーテル化合物の市販品としては、例えば、ポリオキシプロピレンソルビトールエーテル:ニューポール SP−750(商品名,三洋化成工業社製)などを例示することができる。
【0032】
アルキレンオキシドのブチルエーテル化合物の市販品としては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル:ユニルーブ 50MB−26(商品名,日油社製)、ニューポール 50HB−260,50HB−5100(商品名,何れも三洋化成工業社製)などを例示することができる。
【0033】
アルキレンオキシド共重合体の市販品としては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体:プロノン #202B(商品名,日油社製)などを例示することができる。
【0034】
本発明においては、上記した(B)成分の中でも、塗布時のきしみ感を更に低減させる観点、並びに保湿効果を更に持続させる観点から、アルキレンオキシドポリオールエーテルを用いることが最も好ましい。
【0035】
(B)成分の含有量は、所望の効果が充分に発揮されるのであれば特に限定されないが、通常、塗布時の肌のきしみ感と塗布後の肌のべたつき感を抑制する観点、並びに持続性に優れる保湿効果を付与する観点から、化粧料中、0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.5質量%以上である。また、塗布時の肌なじみ感の悪化を低減する観点から、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下である。これらの観点から、(B)成分の含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜5質量%である。
【0036】
用いられる(C)成分の多価アルコールとしては、グリコール類、グリセリン類などが挙げられる。グリコール類の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオールなどを例示することができる。また、グリセリン類としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどを例示することができる。これら(C)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。本発明においては、持続性に優れる保湿効果を付与する観点から、少なくとも、グリセリン、ジグリセリンおよびポリグリセリンの群から選ばれる1種を含む多価アルコールを用いることが好ましい。尚、本発明において「グリセリン」とは、「グリセリン」と「濃グリセリン」の双方を意味する。
【0037】
(C)成分の含有量は、所望の効果が充分に発揮されるのであれば特に限定されないが、通常、塗布時の肌のきしみ感と塗布後の肌のべたつき感を抑制する観点、並びに持続性に優れる保湿効果を付与する観点から、化粧料中、0.5質量%以上が好ましく、より好ましくは2質量%以上である。また、塗布時の肌なじみ感の悪化を低減する観点から、30質量%以下が好ましく、より好ましくは25質量%以下である。これらの観点から、(C)成分の含有量は、0.5〜30質量%が好ましく、より好ましくは2〜25質量%である。
【0038】
本発明においては、上記した(A)〜(C)成分の総含有量は、化粧料中、1〜35質量%の範囲内で調製することが好ましく、5〜30質量%の範囲内で調製することがより好ましい。その理由は、(A)〜(C)成分の総含有量が1質量%未満では、十分な保湿効果を付与することができず、また、総含有量が35質量%を超えると、塗布後のべたつき感が際立つために何れも好ましくないからである。
【0039】
本発明の保湿化粧料には、べたつき感などの使用感を損なわない範囲内で、更に保湿効果を高める観点から、(D)ジカルボン酸ビス(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)エステルを含有させることもできる。用いられる(D)成分のジカルボン酸ビス(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)エステルとは、ジカルボン酸とポリオキシアルキレンアルキルエーテルとのジエステル化合物である。
【0040】
ジエステル化合物を構成するジカルボン酸の具体例としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、グルタル酸、アジピン酸、ペメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アセトンジカルボン酸、フタル酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸などを例示することができる。また、ジエステル化合物を構成するポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルなどが挙げられる。具体的には、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどを例示することができる。本発明においては、保湿効果を付与する観点から、上記したジカルボン酸と、上記したポリオキシアルキレンアルキルエーテルとのジエステル化合物が用いられる。
【0041】
好適な(D)成分としては、持続性に優れる保湿効果を付与する観点から、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸とジエチレングリコールモノエチルエーテルとのジエステル化合物、具体的には、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第13版,第1巻,CTFA,2010年,p.331):BIS−ETHOXYDIGLYCOL CYCLOHEXANE 1,4−DICARBOXYLATEで表記される、シクロへキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールと称される化合物、並びにコハク酸とジエチレングリコールモノエチルエーテルとのジエステル化合物、具体的には、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第13版,第1巻,CTFA,2010年,p.331−332):BIS−ETHOXYDIGLYCOL SUCCINATEで表記される、コハク酸ビスエトキシジグリコールと称される化合物を用いることが好ましく、中でも、シクロへキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールを用いることがより好ましい。
【0042】
尚、(D)成分は、市販品をそのまま用いることもできる。シクロへキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールの市販品としては、例えば、Neosolue−Aqulio(商品名,日本精化社製)などを例示することができる。また、コハク酸ビスエトキシジグリコールの市販品としては、例えば、ハイアクオスター DCS(商品名,高級アルコール工業社製)などを例示することができる。
【0043】
(D)成分の含有量は、所望の効果が充分に発揮されるのであれば特に限定されないが、通常、塗布時の肌なじみ感を向上させる観点、並びに持続性に優れる保湿効果を付与する観点から、化粧料中、0.01質量%以上が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上である。また、塗布時のきしみ感を低減させる観点から、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下である。これらの観点から、(D)成分の含有量は、0.01〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%である。
【0044】
(D)成分を更に含有した場合、上記した(A)〜(D)成分の総含有量は、化粧料中、1〜40質量%の範囲内で調製することが好ましく、5〜30質量%の範囲内で調製することがより好ましい。その理由は、(A)〜(D)成分の総含有量が1質量%未満では、十分な保湿効果を付与することができず、また、総含有量が40質量%を超えると、塗布後のべたつき感が際立つために何れも好ましくないからである。
【0045】
本発明の保湿化粧料には、べたつき感などの使用感を損なわない範囲内で、更に保湿効果を高める観点から、(E)リン脂質、リン脂質誘導体およびリン脂質重合体の群から選ばれる少なくとも1種を含有させることもできる。用いられるリン脂質の具体例としては、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、卵黄レシチン、大豆レシチンなどの天然リン脂質;ジラウロイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、パルミトイル・オレオイルホスファチジルコリンなどの合成リン脂質などを例示することができる。
【0046】
用いられるリン脂質誘導体の具体例としては、例えば、水素添加大豆レシチン、水素添加卵黄レシチン、水素添加ホスファチジルコリン、水素添加ホスファチジルセリン、水酸化大豆レシチンなどを例示することができる。
【0047】
用いられるリン脂質重合体の具体例としては、例えば、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル・メタクリル酸ナトリウム共重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド共重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ステアリル共重合体などを例示することができる。
【0048】
好適な(E)成分としては、塗布時の肌なじみ感を更に向上させる観点、並びに保湿効果を更に持続させる観点から、リン脂質誘導体、リン脂質重合体を用いることが好ましく、中でも、水素添加大豆レシチン、水酸化大豆レシチン、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体を用いることがより好ましい。
【0049】
上記した(E)成分は、市販品をそのまま用いることもできる。水素添加大豆レシチンの市販品としては、例えば、NIKKOL レシノール S−10(商品名,日光ケミカルズ社製)などを例示することができる。水酸化大豆レシチンの市販品の市販品としては、例えば、NIKKOL レシノール SH50(商品名,日光ケミカルズ社製)などを例示することができる。2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体の市販品としては、例えば、Lipidure−PMB(商品名,日油社製)などを例示することができる。
【0050】
(E)成分の含有量は、所望の効果が充分に発揮されるのであれば特に限定されないが、通常、保湿効果を更に高め、より一層持続させる観点から、化粧料中、0.001質量%以上が好ましく、より好ましくは0.005質量%以上である。また、塗布後のべたつき感を低減する観点から、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下である。これらの観点から、(E)成分の含有量は、0.001〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.005〜5質量%である。
【0051】
また、本発明の保湿化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲内に限り、化粧料において保湿効果を付与する成分として公知の油性成分を含有させることもできる。具体的な油性成分としては、例えば、ヒマワリ油、綿実油、大豆油、オリーブ油、ヤシ油、ヒマシ油、ホホバ油、椿油、ミンク油、シア脂、マカデミアナッツ油、水素添加ホホバ油、月見草湯、ローズヒップ油、ハッカ油などの油脂;カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ミツロウ、コメヌカロウ、セラックロウ、鯨ロウ、ラノリンなどのロウ類;セレシン、パラフィン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレン末、ポリエチレンワックス、ワセリン、スクワランなどの炭化水素油;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸などの高級脂肪酸;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、ベヘニルアルコール、セトステアリルアルコール、オクチルドデカノールなどの高級アルコール;オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソノニル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ネオペンタン酸イソステアリル、コハク酸ジオクチル、トリオレイン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルなどの脂肪酸エステル;メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、糖変性シリコーンなどのシリコーン類などを例示することができる。これら油性成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
【0052】
油性成分の含有量は、化粧料中、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下である。その理由は、10質量%を超えて配合すると、油性成分特有の油っぽさやべたつき感が際立ち、本発明の効果を打ち消してしまうために好ましくないからである。
【0053】
尚、本発明の保湿化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記した成分の他に通常化粧品に用いられる成分、例えば、エタノール、イソプロパノール、などの低級アルコール;モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸エチレングリコール、ソルビタンモノイソステアレート、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、サポニンなどの非イオン性界面活性剤;N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ステアリン酸カリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウムなどの陰イオン性界面活性剤;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドなどの陽イオン性界面活性剤;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−[3−アルキル(12,14)オキシ−2−ヒドロキシプロピル]−L−アルギニン塩酸塩液などの両性界面活性剤;キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、ヘクトライト、ベントナイト、無水ケイ酸などの水溶性増粘剤;トコフェロールおよびその誘導体、アスコルビン酸およびその誘導体などのビタミン類;ジブチルヒドロキシトルエン、亜硫酸塩などの酸化防止剤;フェノキエタノール、オクトキシグリセリン、パラベンなどの防腐成分;パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルなどの紫外線吸収剤;無機顔料、パール化剤、植物抽出エキス、金属イオン封鎖剤、香料、pH調整剤などを目的に応じて適宜配合することができる。
【0054】
本発明の保湿化粧料は、塗布時のなじみに優れ、きしみ感なく延展させることができるとともに、塗布後のべたつき感を低減して優れた保湿効果を付与し、その保湿効果が持続するという効果を奏するものであるから、皮膚用又は毛髪用の保湿化粧料として好適に用いることができる。
【0055】
また、保湿化粧料の剤型についても、所望の効果が充分に発揮されるのであれば特に限定されないが、例えば、液状、乳液状、クリーム状、ジェル状などの種々の剤型として用いることができる。また、剤型が、液状、乳液状であり、皮膚用の保湿化粧料とする場合には、不織布やコットンなどの担体に含浸させて用いることもできる。
【実施例】
【0056】
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。尚、配合量は、特記しない限り「質量%」を表す。
【0057】
(試料の調製1)
表1および表2に記した組成に従い、実施例1〜7および比較例1〜4の各保湿化粧料を常法に準じて液状の剤型に調製し、下記評価に供した。
【0058】
尚、表中、「POE」はポリオキシエチレン、「POP」はポリオキシプロピレン、「POB」はポリオキシブチレンの略であり、括弧内の数値は、アルキレンオキシドの付加モル数を表す。
【0059】
【表1】

【0060】
【表2】

【0061】
(試験例1:保湿効果の持続性の評価(角質水分量の測定))
実施例および比較例で得られた各試料の保湿効果の持続性について、10名の被験者により個々に評価した。すなわち、各被験者の前腕内側部を固形石鹸で洗浄後、タオルで軽く拭取り、温度21±2℃,湿度50±5%の恒温恒湿室にて10分間馴化させた。その後、測定部位の角質水分量を皮表角層水分量測定装置(Corneometer CM820;Courage+Khazaka electronic社製)にて初期値を測定した。
【0062】
次いで、2×2cmコットンに各試料を2mL含浸させ、先と同様の測定部位に10分間貼付した後、コットンを取り除いた。除去直後を0分とし、10分後、20分後、30分後、90分後、120分後の角質水分量を先と同様に測定した。その後、流水で測定部位を洗い流し、自然乾燥させ、20分後の角質水分量を測定した。結果を表3に示す。
【0063】
尚、表3に示す測定結果は、10名の被験者の平均値を採用し、塗布後の最大角質水分量を100%とした場合の角質水分量の変化を表したものである。
【0064】
【表3】

【0065】
表3に示された試験結果から、各実施例の保湿化粧料は、一定時間経過後においても高い水分量を保持しており、保湿効果が持続していることが分かる。これに対し、比較例1〜4の本発明の構成を充足しない保湿化粧料では、塗布20分経過後においては高い水分量を保持しているが、経時的にその水分量は失われ、保湿効果が持続していないことが分かる。
【0066】
また、驚くべき事に、本発明の保湿化粧料は、水洗い後においても比較例と対比して、高い水分量を保持していることが明らかであり、優れた保湿効果を付与するものであることが分かる。このことは、(A)〜(C)成分を含有する実施例7が、(A)〜(C)成分の総含有量が同じであるが、本発明の構成を充足しない比較例1および2と比較して優れた保湿持続性を発揮している結果からも明らかである。更に、成分(A)〜(D)成分を含有する実施例1は、実施例7と比較して更に優れた保湿持続性を発揮していることも分かる。
【0067】
(試料の調製2)
表4〜表6に記した組成に従い、実施例8〜16および比較例5〜10の各保湿化粧料を常法に準じて液状の剤型に調製し、皮膚に用いられる形態として下記評価に供した。結果を表4〜表6に併記する。また、評価はすべて、温度21±2℃,湿度50±5%の恒温恒湿の条件下で実施した。
【0068】
尚、表中、「POE」はポリオキシエチレン、「POP」はポリオキシプロピレン、「POB」はポリオキシブチレンの略であり、括弧内の数値は、アルキレンオキシドの付加モル数を表す。
【0069】
(試験例2:塗布時の評価)
化粧を施していない女性専門評価パネル10名により、各実施例および各比較例で得られた試料を、実際に顔面へ塗布して使用試験を行ってもらい、塗布時の「肌へのなじみ」および「肌のきしみ感のなさ」に関し、以下の5段階の評価基準に従って官能評価した。
【0070】
尚、「肌のきしみ感のなさ」については、きしみ感なく、延び広がりに優れるものを「良好」として評価した。また、評価は、下記評価基準により算出された平均点から下記判定基準にしたがって判定を行った。
【0071】
<評価基準>
5点:非常に良好
4点:良好
3点:普通
2点:不良
1点:非常に不良
【0072】
<判定基準>
◎:平均4.0点以上
○:平均3.0点以上4.0点未満
△:平均2.0点以上3.0点未満
×:平均2.0点未満
【0073】
(試験例3:塗布後の評価)
同パネルにより、試験例2の塗布から5分後の「肌のべたつき感のなさ」および「保湿効果(しっとり感)」に関し、試験例2で用いた「評価基準」および「判定基準」に則って同様に官能評価した。
【0074】
(試験例4:保湿効果の持続の評価)
同パネルにより、試験例2の塗布から1時間後の「保湿効果の持続」に関し、試験例2で用いた「評価基準」および「判定基準」に則って同様に官能評価した。
【0075】
【表4】

【0076】
【表5】

【0077】
【表6】

【0078】
表4〜表6に示された結果から、皮膚に用いられる形態で使用された各実施例の保湿化粧料は、各比較例と対比して、塗布時の肌なじみが良く、きしみ感なく延展させることができるとともに、塗布後のべたつき感がなく、優れた保湿効果を奏し、そのしっとりとした保湿効果が持続していることが分かる。これに対し、比較例5〜10の本発明の構成を充足しない保湿化粧料では、本発明の効果の全てを十分に満足させる結果が得られていないことが分かる。
【0079】
一方、本発明の保湿化粧料は、皮膚以外にも毛髪に適用することもでき、毛髪用の保湿化粧料としても好適に用いることができる。即ち、本発明の保湿化粧料は、毛髪に適用した場合、塗布時のなじみに優れ、きしみ感なく延展させることができるとともに、塗布後のべたつき感を低減して優れた潤い感を付与し、その潤い感が持続するという効果を奏する。
【0080】
毛髪に用いられる保湿化粧料の剤型についても、所望の効果が充分に発揮されるのであれば特に限定されないが、例えば、液状、乳液状、クリーム状、ジェル状、ワックス状、泡状などの種々の剤型として用いることができる。
【0081】
(試料の調製3)
表7〜表9に記した組成に従い、実施例17〜25および比較例11〜16の各保湿化粧料を常法に準じて液状の剤型に調製し、毛髪に用いられる形態として下記評価に供した。結果を表7〜表9に併記する。また、評価はすべて、温度21±2℃,湿度50±5%の恒温恒湿の条件下で実施した。
【0082】
尚、表中、「POE」はポリオキシエチレン、「POP」はポリオキシプロピレン、「POB」はポリオキシブチレンの略であり、括弧内の数値は、アルキレンオキシドの付加モル数を表す。
【0083】
(試験例5:塗布時の評価)
専門評価パネル10名により、23℃、湿度60%の恒温恒湿下で一晩放置した毛束(長さ10cm、重量10g)に各実施例および各比較例で得られた試料の2gを塗布してもらい、塗布時の「毛髪へのなじみ」および「毛髪のきしみ感のなさ」に関し、以下の5段階の評価基準に従って官能評価した。
【0084】
尚、「毛髪のきしみ感のなさ」については、きしみ感なく、延び広がりに優れるものを「良好」として評価した。また、評価は、下記評価基準により算出された平均点から下記判定基準にしたがって判定を行った。
【0085】
<評価基準>
5点:非常に良好
4点:良好
3点:普通
2点:不良
1点:非常に不良
【0086】
<判定基準>
◎:平均4.0点以上
○:平均3.0点以上4.0点未満
△:平均2.0点以上3.0点未満
×:平均2.0点未満
【0087】
(試験例6:塗布後の評価)
同パネルにより、試験例4の塗布から5分後の「毛髪のべたつき感のなさ」および「毛髪の潤い感」に関し、試験例5で用いた「評価基準」および「判定基準」に則って同様に官能評価した。
【0088】
(試験例7:潤い感の持続の評価)
同パネルにより、試験例5の塗布から1時間後の「毛髪の潤い感の持続」に関し、試験例5で用いた「評価基準」および「判定基準」に則って同様に官能評価した。
【0089】
【表7】

【0090】
【表8】

【0091】
【表9】

【0092】
表7〜表9に示された結果から、毛髪に用いられる形態で使用された各実施例の保湿化粧料は、各比較例と対比して、塗布時の毛髪へのなじみが良く、きしみ感なく延展させることができるとともに、塗布後のべたつき感がなく、優れた潤い感を奏し、その潤い感が持続していることが分かる。これに対し、比較例11〜16の本発明の構成を充足しない保湿化粧料では、本発明の効果の全てを十分に満足させる結果が得られていないことが分かる。
【0093】
以下、本発明に係る保湿化粧料の処方例を示す。尚、含有量は質量%である。
【0094】
(処方例1:保湿化粧水)
トリメチルグリシン 0.5
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(10E.O.) 1.0
グリセリン 4.0
1,3−ブチレングリコール 8.0
1,2−ペンタンジオール 0.5
ポリエチレングリコール20000 0.5
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.5
水酸化大豆レシチン 1.0
グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
エタノール 4.0
精製水 残 部
合計 100.0
【0095】
(処方例2:保湿化粧水)
トリメチルグリシン 4.0
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
グリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) 0.5
濃グリセリン 8.0
1,3−ブチレングリコール 4.0
ポリエチレングリコール1500 1.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.5
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・
メタクリル酸ブチル共重合体(5%溶液) 0.5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.5
ヒドロキシプロピルセルロース 0.1
メチルパラベン 0.1
精製水 残 部
合計 100.0
【0096】
(処方例3:保湿白濁化粧水)
トリメチルグリシン 6.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.) 2.0
濃グリセリン 8.0
ジクリセリン 1.0
ジプロピレングリコール 8.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 1.5
水酸化大豆レシチン 1.0
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシル
テトラデシルエーテル(30E.O.)(6P.O.) 0.2
エタノール 8.0
フェノキシエタノール 0.1
(スチレン/ビニルピロリドン)共重合体エマルジョン 0.4
精製水 残 部
合計 100.0
【0097】
(処方例4:乳化保湿化粧水(クリームインフェイスウォーター))
トリメチルグリシン 8.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.) 2.0
グリセリン 8.0
1,3−ブチレングリコール 8.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.1
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・
メタクリル酸ブチル共重合体(5%溶液) 2.0
グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル 0.3
キサンタンガム 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.1
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.05
シリコーンエマルジョン 1.0
水酸化カリウム 適 量
精製水 残 部
合計 100.0
【0098】
(処方例5:皮脂抑制化粧水)
トリメチルグリシン 2.0
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
グリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) 1.0
濃グリセリン 2.0
ジプロピレングリコール 2.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 4.0
水酸化大豆レシチン 0.1
エタノール 40.0
l−メントール 0.05
架橋ポリスチレン 1.0
精製水 残 部
合計 100.0
【0099】
(処方例5:アフターシェイブウォーター)
トリメチルグリシン 2.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.) 4.0
濃グリセリン 4.0
1,3−ブチレングリコール 4.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 5.0
水酸化大豆レシチン 0.5
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシル
テトラデシルエーテル(30E.O.)(6P.O.) 0.4
エタノール 30.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
イソプロピルメチルフェノール 0.1
l−メントール 0.05
乳酸 0.02
水酸化ナトリウム 適 量
精製水 残 部
合計 100.0
【0100】
(処方例6:スキンウォータークリーム)
トリメチルグリシン 2.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(10E.O.) 1.0
濃グリセリン 1.0
ジグリセリン 4.0
1,3−ブチレングリコール 4.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 1.0
水酸化大豆レシチン 2.0
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.15
エデト酸二ナトリウム 0.05
エタノール 5.0
メチルパラベン 0.1
シリコーンエマルジョン 2.0
水酸化カリウム 適 量
精製水 残 部
合計 100.0
【0101】
(処方例7:スキンモイスチャージェル)
トリメチルグリシン 4.0
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
グリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) 0.5
濃グリセリン 4.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.5
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・
メタクリル酸ブチル共重合体(5%溶液) 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
キサンタンガム 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.3
フェノキシエタノール 0.3
エタノール 4.0
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.05
水酸化カリウム 適 量
精製水 残 部
合計 100.0
【0102】
(処方例8:シートマスク(含浸液))
トリメチルグリシン 4.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.) 2.0
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
グリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) 0.5
濃グリセリン 4.0
ジプロピレングリコール 4.0
1,3−ブチレングリコール 8.0
ポリエチレングリコール1500 1.0
1,2−オクタンジオール 0.2
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 1.0
水酸化大豆レシチン 1.0
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・
メタクリル酸ブチル共重合体(5%溶液) 2.0
キサンタンガム 0.05
クエン酸 0.01
水酸化カリウム 適 量
精製水 残 部
合計 100.0
【0103】
(処方例9:スキンコンディショナー)
トリメチルグリシン 2.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(10E.O.) 1.0
濃グリセリン 2.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 2.0
水酸化大豆レシチン 0.5
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・
メタクリル酸ブチル共重合体(5%溶液) 0.5
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.2
モノステアリン酸グルセリル 0.2
流動パラフィン 1.0
2−エチルヘキサン酸セチル 1.0
フェノキシエタノール 0.2
カルボキシビニルポリマー 0.1
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.1
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.05
水酸化カリウム 適 量
精製水 残 部
合計 100.0
【0104】
(処方例10:乳液)
トリメチルグリシン 4.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.) 4.0
濃グリセリン 4.0
ジプロピレングリコール 8.0
1,2−オクタンジオール 0.1
1,2−ペンタンジオール 0.5
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 4.0
水素添加大豆レシチン 1.0
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・
メタクリル酸ブチル共重合体(5%溶液) 0.5
モノラウリン酸デカグリセリル 0.8
2−エチルヘキサン酸セチル 2.0
メチルポリシロキサン 0.2
デカメチルシクロペンタシロキサン 2.0
グリセリンモノ2−エチルヘキシルエーテル 0.2
キサンタンガム 0.05
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.1
カルボキシビニルポリマー 0.1
水酸化カリウム 適 量
精製水 残 部
合計 100.0
【0105】
(処方例11:スキンクリーム)
トリメチルグリシン 1.0
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
グリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) 2.0
濃グリセリン 8.0
ジグリセリン 2.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 4.0
水素添加大豆レシチン 1.0
モノステアリン酸グリセリル 0.3
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.7
α−オレフィンオリゴマー 0.5
ワセリン 0.5
水素添加ホホバ油 0.5
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
ステアリン酸 0.5
ステアリルアルコール 0.5
フェノキシエタノール 0.3
キサンタンガム 0.05
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.25
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.05
水酸化カリウム 適 量
精製水 残 部
合計 100.0
【0106】
(処方例12:ヘアウォーターミスト(モイスチャライジングウォーター))
トリメチルグリシン 0.5
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(10E.O.) 1.5
グリセリン 1.0
ジグリセリン 1.5
ジプロピレングリコール 4.0
ポリエチレングリコール400 0.5
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.5
水酸化大豆レシチン 0.1
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシル
テトラデシルエーテル(30E.O.)(6P.O.) 0.3
エタノール 20.0
精製水 残 部
合計 100.0
【0107】
(処方例13:トリートメントウォーター(スムージングウォーター))
トリメチルグリシン 0.5
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.) 2.0
グリセリン 1.0
ジグリセリン 2.0
1,3−ブチレングリコール 4.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.5
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・
メタクリル酸ブチル共重合体(5%溶液) 0.2
ポリオキシプロピレングリセリルエーテル(9P.O.) 0.2
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシル
テトラデシルエーテル(30E.O.)(6P.O.) 0.3
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.1
ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチル
メタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩(20%溶液) 1.0
エタノール 8.0
香料 0.05
精製水 残 部
合計 100.0
【0108】
(処方例14:カールウォーター)
トリメチルグリシン 2.0
ポリオキシブチレンポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
グリセリルエーテル(3B.O.)(8E.O.)(5P.O.) 1.0
濃グリセリン 1.0
ポリグリセリン 0.5
ジプロピレングリコール 1.5
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.5
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・
メタクリル酸ブチル共重合体(5%溶液) 0.5
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 0.5
酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体 1.0
エタノール 10.0
フェノキシエタノール 0.1
パントテニルアルコール 1.0
精製水 残 部
合計 100.0
【0109】
(処方例15:アウトバストリートメント)
トリメチルグリシン 4.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(10E.O.) 2.0
濃グリセリン 5.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.5
水素添加大豆レシチン 0.5
高重合メチルポリシロキサン 0.3
デカメチルシクロペンタシロキサン 1.2
セチルアルコール 3.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン 1.5
精製水 残 部
合計 100.0
【0110】
(処方例16:モイスチャライジングヘアクリーム)
トリメチルグリシン 8.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.) 2.0
グリセリン 2.0
ジグリセリン 4.0
ジプロピレングリコール 8.0
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 2.0
水酸化大豆レシチン 0.5
モノステアリン酸グリセリル 1.0
モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.0
ジステアリン酸ポリエチレングリコール(250E.O.) 0.02
ベヘニルアルコール 0.5
流動パラフィン 4.0
メチルフェニルポリシロキサン 0.5
カルボキシビニルポリマー 0.2
エデト酸ニナトリウム 0.05
フェノキシエタノール 0.2
トリエタノールアミン 適 量
精製水 残 部
合計 100.0
【0111】
(処方例17:モイスチャライジングヘアワックス)
トリメチルグリシン 4.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド(20E.O.) 4.0
濃グリセリン 2.0
ジグリセリン 8.0
1,3−ブチレングリコール 8.0
1,2−オクタンジオール 0.3
高重合ポリエチレングリコール 0.1
シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 2.0
水素添加大豆レシチン 0.5
モノステアリン酸グリセリル 4.0
モノステアリン酸ソルビタン 4.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 4.0
ステアリン酸 0.5
パラフィンワックス 0.5
流動パラフィン 2.5
メチルフェニルポリシロキサン 1.0
メチルポリシロキサン 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.1
エデト酸ニナトリウム 0.05
エタノール 4.0
トリエタノールアミン 適 量
精製水 残 部
合計 100.0

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)トリメチルグリシン、(B)水溶性であり、且つ、25℃において液状のアルキレンオキシド誘導体、並びに(C)多価アルコールを含有してなる保湿化粧料。
【請求項2】
前記(B)成分のアルキレンオキシド誘導体が、アルキレンオキシドポリオールエーテル、アルキレンオキシドアルキルエーテルおよびアルキレンオキシド共重合体の群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の保湿化粧料。
【請求項3】
前記(C)成分が、少なくとも、グリセリン、ジグリセリンおよびポリグリセリンの群から選ばれる1種を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の保湿化粧料。
【請求項4】
更に、(D)ジカルボン酸ビス(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)エステルを含有してなる請求項1〜3の何れかに記載の保湿化粧料。
【請求項5】
前記(D)成分が、シクロヘキサンジカルボン酸とポリオキシアルキレンアルキルエーテルとのジエステル化合物および/又はコハク酸とポリオキシアルキレンアルキルエーテルとのジエステル化合物である請求項4に記載の保湿化粧料。
【請求項6】
前記(D)成分が、シクロへキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールおよび/又はコハク酸ビスエトキシジグリコールである請求項4に記載の保湿化粧料。
【請求項7】
更に、(E)リン脂質、リン脂質誘導体およびリン脂質重合体の群から選ばれる少なくとも1種を含有してなる請求項1〜6の何れかに記載の保湿化粧料。
【請求項8】
皮膚用であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の保湿化粧料。
【請求項9】
毛髪用であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の保湿化粧料。

【公開番号】特開2013−14540(P2013−14540A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148369(P2011−148369)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(390011442)株式会社マンダム (305)
【Fターム(参考)】