保湿容器
【課題】保湿容器の密閉性を高めるとともに中身のウェットティッシュ等を片手で取り出しやすくする。
【解決手段】湿潤シート8を収納する容器本体1と、この容器本体に設けられた湿潤シート8の取出口2と、この取出口を開閉する容器本体にヒンジ結合された開閉蓋3とを具備する。容器本体に取出口より大きい開口部1dが形成され、取出口が弾性を有した軟質材製の半球体6にスリット状の切れ線として形成され、この半球体が開口部に被せられ固定される。これにより、湿潤シートを滑らかに取出口から引き出すことができ、しかもこの引き出し操作を片手で行うことが可能となる。また、この後続の湿潤シートを取り出す際にその先端部8aを指で摘みやすくなる。
【解決手段】湿潤シート8を収納する容器本体1と、この容器本体に設けられた湿潤シート8の取出口2と、この取出口を開閉する容器本体にヒンジ結合された開閉蓋3とを具備する。容器本体に取出口より大きい開口部1dが形成され、取出口が弾性を有した軟質材製の半球体6にスリット状の切れ線として形成され、この半球体が開口部に被せられ固定される。これにより、湿潤シートを滑らかに取出口から引き出すことができ、しかもこの引き出し操作を片手で行うことが可能となる。また、この後続の湿潤シートを取り出す際にその先端部8aを指で摘みやすくなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットティッシュ等の湿潤シートを収納する保湿容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ウェットティッシュ等の湿潤シートを収納する保湿容器は、湿潤シートを収納する容器本体と、この容器本体に形成された湿潤シートの取出口と、この取出口を開閉する容器本体にヒンジ結合された開閉蓋とを具備する。湿潤シートは、その多数のものがZ字状に折られ、隣り合うもの同士で折れ部が互いに他方の間に入り込むように積み重ねられた状態で容器本体内に収納され、あるいは連続状の湿潤シートが一定間隔で入れられた切取線上でジグザグ折りされた状態で容器本体内に収納され、あるいは切取線が所定間隔で設けられた連続シートがロール状に巻き取られた状態で容器本体内に収納される。最上位の湿潤シート又は始端側の湿潤シートを取出口から引き出すと、これに連なるように後続の湿潤シートの先端部分が取出口から引き出され、取出口の端に引っ掛かって停止する。以後同様にして湿潤シートが一枚ずつ取出口から取り出される。
【0003】
また、この種の保湿容器の開閉蓋は、湿潤シートに含浸したアルコール等の薬液、水等が蒸散しないように、湿潤シートの取出口の周辺部に密着するように、パッキン部材と共に設けられる(例えば、特許文献1,2,3,4,5参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平11−49206号公報
【特許文献2】特開2000−142842号公報
【特許文献3】特開2001−225879号公報
【特許文献4】特表2002−529322号公報
【特許文献5】特開2004−299768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ウェットティッシュ等の湿潤シートの先行するものが取出口から取り出されると、後続のものが先行するものに引きずられて取出口の縁に引っかかって停止し待機状態に保持される。ところが、取出口が大面積であるとか、円形等単純な形状であったりすると、後続の湿潤シートが容器本体内に落下し、次回の湿潤シートの取り出しが面倒になる。そのため、後続の湿潤シートの先端部が取出口に適正に保持されるように、従来の保湿容器の取出口は小面積に形成され(例えば、特許文献2参照。)、あるいは取出口の縁に湿潤シートの先端部を掛けるための突起等が形成される(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
ところが、従来の取出口は後続の湿潤シートを待機位置に保持することができるが、取出口が容器本体の硬い壁に形成されるので、湿潤シートを取り出そうとするときに、取出口から覗く湿潤シートの先端部を指で摘み難く、また、取り出す際に湿潤シートが取出口側に強い力で拘束されるので、湿潤シートに引きずられ容器本体が持ち上げられ、結局片手で容器本体を掴み、他方の手で湿潤シートを取り出さざるを得なくなるという問題がある。その場合、汚れた手で容器を押さえることになるので、容器が汚れるという問題も生じる。
【0007】
また、開閉蓋を常時開方向に付勢するバネ部材、開閉蓋による容器本体の密閉性を高めるためのパッキン部材等を保湿容器に設けるとすると、保湿容器の構造が複雑化し、部品点数や組立工数が増加するという問題がある。
【0008】
本発明はこのような問題を解消することができる保湿容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用する。
【0010】
すなわち、請求項1に係る発明は、湿潤シート(8)を収納する容器本体(1)と、この容器本体(1)又は容器本体(1)の着脱部材(18a)に設けられた湿潤シート(8)の取出口(2)と、この取出口(2)を開閉する上記容器本体(1)又は上記着脱部材(18a)にヒンジ結合された開閉蓋(3)とを具備した保湿容器において、上記容器本体(1)又は上記着脱部材(18a)に上記取出口(2)より大きい開口部(1d)が形成され、上記取出口(2)が弾性を有した軟質材製の半球体(6)にスリット状の切れ線として形成され、この半球体(6)が上記開口部(1d)に被せられ固定されたことを特徴とする。
【0011】
上記保湿容器において、開閉蓋(3)が当接して取出口(2)を密閉するパッキン部材(12)を半球体(6)の周囲に設けてもよい。
【0012】
また、上記保湿容器において、半球体(6)を保持した環状の嵌合部材(7)を容器本体(1)又は着脱部材(18a)と嵌合させることにより、パッキン部材(12)をこの嵌合部材(7)と容器本体(1)又は着脱部材(18a)との間に挟持してもよい。
【0013】
また、上記保湿容器において、パッキン部材(12)に密着しうる環状突起(3b)を開閉蓋(3)に形成してもよい。
【0014】
また、上記保湿容器において、着脱部材(18a)を、容器本体(18)に形成された湿潤シート(8)の重畳体(5)又はロール(4)の挿入口を開閉する蓋体とすることができる。
【0015】
また、上記保湿容器において、パッキン部材(12)は半球体(6)と一体成形してもよいし、開閉蓋(3)を常時開方向に付勢するバネ部材(10)をパッキン部材(12)及び半球体(6)と一体成形してもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、湿潤シート(8)を収納する容器本体(1)と、この容器本体(1)又は容器本体(1)の着脱部材(18a)に設けられた湿潤シート(8)の取出口(2)と、この取出口(2)を開閉する上記容器本体(1)又は上記着脱部材(18a)にヒンジ結合された開閉蓋(3)とを具備した保湿容器において、上記容器本体(1)又は上記着脱部材(18a)に上記取出口(2)より大きい開口部(1d)が形成され、上記取出口(2)が弾性を有した軟質材製の半球体(6)にスリット状の切れ線として形成され、この半球体(6)が上記開口部(1d)に被せられ固定されたことから、湿潤シート(8)を滑らかに取出口(2)から引き出すことができ、しかもこの引き出し操作を片手で行うことが可能となる。また、この後続の湿潤シート(8)を取り出す際にその先端部(8a)を指で摘みやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
<実施の形態1>
図1乃至図4に示すように、この保湿容器は、湿潤シートを収納する容器本体1と、この容器本体1に形成された湿潤シートの取出口2と、この取出口2を開閉する容器本体1にヒンジ結合された開閉蓋3とを具備する。
【0019】
容器本体1は、たとえば合成樹脂により筒形に形成される。具体的には、この容器本体1は横断面が略円形の筒体として形成されるが、角筒形等所望の形状とすることができる。容器本体1の略円形の底壁1aは容器本体1の周壁に対し凹凸縁1bを介して着脱自在に嵌合する。凹凸縁1bの嵌合により、容器本体1内が密封状態に保たれる。凹凸縁1bの嵌合を解除してこの底壁1aを外すことにより、容器本体1内に湿潤シートを収納することができる。
【0020】
図7に示すように、湿潤シート8は、切取線4aが所定間隔で設けられた連続シートが巻き取られたロール4として容器本体1内に収納される。あるいは、湿潤シート8は、図8に示すように、切取線が所定間隔で設けられた連続シートが切取線上でジグザグに折り畳まれた重畳体5として容器本体1内に収納される。湿潤シート8の重なったものの全体には、アルコール等の薬液、水等が含浸している。この湿潤シート8の重なったものは当初図示しない袋内に詰められた状態で保湿容器の容器本体1内に収納される。湿潤シート8を保湿容器から一枚ずつ取り出す際に袋が容器本体1から取り出され、開封された後に中味の湿潤シート8の重なったもののみ又は開封された袋とともに容器本体1内に戻される。
【0021】
図1乃至図4に示すように、容器本体1の上端は天壁1cで閉じられ、この天壁1cには、図2乃至図4に示すように取出口2より大きい開口部1dが取出口2を取り囲むように形成される。
【0022】
開口部1dは湿潤シート8が容易に通過しうる大きさで形成される。この実施の形態1では略円形に形成されるが、他の形状とすることもできる。
【0023】
取出口2は、半球体6にスリット状の切れ線として形成される。半球体6は、弾性を有した軟質材で薄肉に形成される。軟質材としては、シリコンゴム、エラストマー等を用いることができ、望ましくはガスバリア性、水蒸気バリア性のある材料が使用される。
【0024】
半球体6は、容器本体1の天壁1cに開口部1dを覆うように被せられ、所定の固定手段により容器本体1の天壁1cに固定される。具体的には、図5に示すように、半球体6は、その周縁に連結された嵌合部材7が、天壁1cの開口部1dに環状に形成されたリム1eと嵌合することにより、天壁1cに固定される。例えば嵌合部材7は半球体6と二色成形(ダブルモールド)により一体化成形することができる。また、嵌合部材7を半球体6と別個に成形しておき、嵌合部材7をリム1eと嵌合させて両者間で半球体7の周縁を挟み込むようにしてもよい。
【0025】
取出口2となる切れ線は、望ましくは半球体6の頂点を通る大円上に形成される。これにより、取出口2が半球体6及び開口部1dの略中央に位置決めされる。
【0026】
上述したように、半球体6は弾性のある軟質材で作られていることから、図6に示すように、取出口2は容易に拡開して湿潤シート8の通り抜けを許容し、湿潤シート8が通過した後は直ちに口を閉じて容器本体1内を密閉する。半球体6の弾性変形により生じる力は弱いので、湿潤シート8を引く力によって容器本体1が持ち上げられるようなことはなく、湿潤シート8は円滑に取出口2を天壁1cの上方へと通過する。そして、後続する湿潤シート8の先端部8aが取出口2のやや先の待機位置まで引き出されて取出口2に挟まれた状態で停止し、容器本体1内に落下しないように保持される。また、取出口2が後続する湿潤シート8の先端部8aを挟んだまま閉じるので、湿潤シート8の含浸液の揮散が防止される。
【0027】
なお、湿潤シート8の取り出しは、図6中二点鎖線で示すように、半球体6の片半分6aを容器内部側に反転させた状態でも行うことができる。この場合は、湿潤シート8を取出口2外により円滑に引き出すことができる。また、半球体6の片半分6aと嵌合部材7との境界には半球体6よりも更に薄肉の凸条20が必要に応じて設けられる。この凸条20の存在により半球体6の片半分6aは図5中の実線で示す上昇位置と二点差線で示す下降位置との間でより円滑に屈曲反転させることができる。半球体6の片半分6aの縁には、この片半分6aを下降位置から上昇位置へと引き戻す際に指を掛けるためのつまみ片19が必要に応じて設けられる。
【0028】
図3乃至図5に示すように、開閉蓋3は、天壁1c上の半球体6を上方から覆うように設けられる。天壁1cにおける半球体6の周辺は凹状に形成され、開閉蓋3は半球体6をこの凹部ごと覆う。開閉蓋3は、図5及び図6に示すように、その後部が天壁1cの後部にヒンジピン9を介して連結される。開閉蓋3はこのヒンジピン9を介して上下方向に回動可能であり、このヒンジピン9を支点に回動することにより、半球体6を隠蔽し又は開放する。
【0029】
また、開閉蓋3の後部と天壁1cの後部との間には、開閉蓋3を常時開方向に付勢するバネ部材10がヒンジピン9に対応するように介装される。バネ部材10は、上記半球体6と同じ弾性を有する軟質材で形成される。バネ部材10は、必要に応じて半球体6と一体で成形される。図5に示すように、このバネ部材10がヒンジピン9の近傍で開閉蓋3と天壁1cとの間に屈曲状態で介装される。バネ部材10の作用により、開閉蓋3はヒンジピン9を支点にして常時上方向に回動して半球体6を露出させようとする。
【0030】
図5及び図6に示すように、この保湿容器には開閉蓋3を閉状態に保持するためのロック手段が設けられる。具体的には、開閉蓋3の前端部にロック片11が開閉蓋3と一体的に設けられる。開閉蓋3が閉まった状態では、開閉蓋3のロック片11が容器本体1の側壁の一部を切り欠いた係止片21に引っ掛かることにより閉状態が維持される。係止片21を指で押すことでロックが外れ、開閉蓋3はバネ部材10の弾性作用によりヒンジピン9の回りを上方向に回動し、半球体6を露出させる。
【0031】
また、図5及び図6に示すように、開閉蓋3がその閉時に当接して取出口2を密閉するパッキン部材12が半球体6の周囲に設けられる。具体的には、パッキン部材12は開口部1dのリム1eを囲むように天壁1c上に載せられ、嵌合部材7により天壁1c上に押圧保持される。
【0032】
パッキン部材12は、弾性を有する軟質材で成形される。望ましくは、パッキン部材12はバネ部材10と同じ材料で一体成形される。
【0033】
開閉蓋3の内面には、パッキン部材12に対応するように、押圧部3bが環状リブとして形成される。開閉蓋3が閉じられると、図5に示すように、押圧部3bがパッキン部12を天壁1c側に押圧し、これにより取出口2の回りはより高度に密封され、湿潤シート8からの含浸液の揮散が防止される。
【0034】
次に、上記構成の保湿容器の作用について説明する。
【0035】
湿潤シート8は当初多数枚積み重ねられた状態で袋内に詰められ、保湿容器の容器本体1内に収納された状態で販売される。
【0036】
使用者は、購入当初容器本体1の底壁1aを外して袋を取り出し、袋を開いて湿潤シート8の重畳体5又はロール4を取り出し、この重畳体5又はロール4を容器本体1内に収納し、湿潤シート8の先端部8aを取出口2から容器本体1外へと引き出し、再び底壁1aで容器本体1を閉じ、開閉蓋3を閉じる。
【0037】
湿潤シート8を使用する場合、ロック片11に指を掛けて開閉蓋3のロックを解除する。開閉蓋3はバネ部材10の復元力により自動的に上方に回動し、半球体6の上面を開放する。
【0038】
使用者は、半球体6の取出口2から覗く湿潤シート8の先端部8aを指で摘んで取出口2から容器本体1外に引き出す。
【0039】
湿潤シート8は取出口2から引き出されつつ、その縁に扱かれる。これにより、アルコール等の余剰の含浸液が容器本体1内に戻される。また、取出口2が形成された半球体6は弾性を有する軟質材で形成されているので、湿潤シート8の取り出しの際、容易に変形する。この半球体6の弾性変形により生じる力は湿潤シート8を引っ張る力に比べて極めて小さいので、湿潤シート8を引く力によって容器本体1が持ち上げられるようなことはなく、湿潤シート8は円滑に取出口2外に引き出される。
【0040】
この先行する湿潤シート8が引き出されると、後続する湿潤シート8の先端部8aが取出口を少しばかり過ぎた待機位置まで引き出されて停止する。これにより、湿潤シート8の先端部8aは半球体6の取出口2の縁に保持され、容器本体1内への落下が防止される。
【0041】
なお、図6中、二点鎖線で示すように、半球体6の片半分6aを容器本体1の内部側に反転させた状態で湿潤シート8を引き出すこともできる。この場合は、湿潤シート8をより円滑に取出口2から引き出すことができる。
【0042】
湿潤シート8がそれ以上必要でない場合は、使用者により開閉蓋3が閉じられる。使用者が開閉蓋3をバネ部材10の付勢力に抗して閉じると、開閉蓋3のロック片11が容器本体1の外壁面に引っ掛かり、これにより開閉蓋3が閉状態に保持される。
【0043】
開閉蓋3が閉じると、図5に示すように、取出口2の回りが密封され、湿潤シート8の含浸液の揮散が防止され、さらには取出口2からの容器本体1内における湿潤シート8の含浸液の揮散が防止される。
【0044】
<実施の形態2>
図9に示すように、この実施の形態2の保湿容器では、容器本体14が略直方体に形成される。また、取出口2が半球体6にスリット状又はスロット状に形成される。開閉蓋3は容器本体14にインテグラルヒンジにより連結される。
【0045】
この保湿容器には、図8に示した湿潤シート8がジグザグに積み重ねられたものが収納され、或いは多数の湿潤シート8がZ字状に折られ、隣り合うもの同士で折れ部が互いに他方の間に入り込むように積み重ねられたものが収納される。
【0046】
なお、この実施の形態2において実施の形態1のものと同じ部分には同一符号を付して示すこととし、重複した説明を省略する。
【0047】
<実施の形態3>
図10に示すように、この実施の形態3では、実施の形態1の場合と異なり、容器本体18の着脱部材18aに半球体6が取り付けられ、この半球体6に湿潤シート8の取出口2が形成され、この取出口2を開閉する開閉蓋3が着脱部材18aに連結される。
【0048】
着脱部材18aは、具体的には容器本体18に形成された湿潤シート8の重畳体5又はロール4の挿入口を開閉するための蓋体である。この場合、この蓋体は容器本体18にネジ、凹凸嵌合等の適宜手段により取り付けられている。
【0049】
なお、この実施の形態3において実施の形態1のものと同じ部分には同一符号を付して示すこととし、重複した説明を省略する。
【0050】
<実施の形態4>
図11に示すように、この実施の形態4では、実施の形態1〜3の場合と異なり、半球体6、パッキン部材12、バネ部材10の三者が、例えばシリコン樹脂で一体成形されている。これにより、半球体6、パッキン部材12及びバネ部材10を保湿容器に速やかに且つ正確に組み込むことができる。
【0051】
なお、この実施の形態4において実施の形態1のものと同じ部分には同一符号を付して示すこととし、重複した説明を省略する。
【0052】
本発明は以上説明したように構成されるが、上記実施の形態1,2,3に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態1に係る保湿容器を開閉蓋の開いた状態で示す斜視図である。
【図2】図1に示す保湿容器を開閉蓋の閉じた状態で示す平面図である。
【図3】図2中、III−III線矢視断面図である。
【図4】図2中、IV−IV線矢視断面図である。
【図5】図3中、要部の拡大図である。
【図6】図5中、開閉蓋を開いた状態で示す拡大図である。
【図7】湿潤シートを巻き取ったロールから湿潤シートを取り出している状態を示す斜視図である。
【図8】湿潤シートをジグザグ折りした重畳体から湿潤シートを取り出している状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る保湿容器を開閉蓋の開いた状態で示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る保湿容器を開閉蓋の開いた状態で示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態4に係る保湿容器を示す図5と同様な拡大図である。
【符号の説明】
【0054】
1…容器本体
1d…開口部
2…取出口
3…開閉蓋
3b…環状突起
4…ロール
5…重畳体
6…半球体
7…嵌合部材
7b…環状突起
8…湿潤シート
9…ヒンジ
10…バネ部材
12…パッキン部材
18…容器本体
18a…着脱部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットティッシュ等の湿潤シートを収納する保湿容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ウェットティッシュ等の湿潤シートを収納する保湿容器は、湿潤シートを収納する容器本体と、この容器本体に形成された湿潤シートの取出口と、この取出口を開閉する容器本体にヒンジ結合された開閉蓋とを具備する。湿潤シートは、その多数のものがZ字状に折られ、隣り合うもの同士で折れ部が互いに他方の間に入り込むように積み重ねられた状態で容器本体内に収納され、あるいは連続状の湿潤シートが一定間隔で入れられた切取線上でジグザグ折りされた状態で容器本体内に収納され、あるいは切取線が所定間隔で設けられた連続シートがロール状に巻き取られた状態で容器本体内に収納される。最上位の湿潤シート又は始端側の湿潤シートを取出口から引き出すと、これに連なるように後続の湿潤シートの先端部分が取出口から引き出され、取出口の端に引っ掛かって停止する。以後同様にして湿潤シートが一枚ずつ取出口から取り出される。
【0003】
また、この種の保湿容器の開閉蓋は、湿潤シートに含浸したアルコール等の薬液、水等が蒸散しないように、湿潤シートの取出口の周辺部に密着するように、パッキン部材と共に設けられる(例えば、特許文献1,2,3,4,5参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平11−49206号公報
【特許文献2】特開2000−142842号公報
【特許文献3】特開2001−225879号公報
【特許文献4】特表2002−529322号公報
【特許文献5】特開2004−299768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ウェットティッシュ等の湿潤シートの先行するものが取出口から取り出されると、後続のものが先行するものに引きずられて取出口の縁に引っかかって停止し待機状態に保持される。ところが、取出口が大面積であるとか、円形等単純な形状であったりすると、後続の湿潤シートが容器本体内に落下し、次回の湿潤シートの取り出しが面倒になる。そのため、後続の湿潤シートの先端部が取出口に適正に保持されるように、従来の保湿容器の取出口は小面積に形成され(例えば、特許文献2参照。)、あるいは取出口の縁に湿潤シートの先端部を掛けるための突起等が形成される(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
ところが、従来の取出口は後続の湿潤シートを待機位置に保持することができるが、取出口が容器本体の硬い壁に形成されるので、湿潤シートを取り出そうとするときに、取出口から覗く湿潤シートの先端部を指で摘み難く、また、取り出す際に湿潤シートが取出口側に強い力で拘束されるので、湿潤シートに引きずられ容器本体が持ち上げられ、結局片手で容器本体を掴み、他方の手で湿潤シートを取り出さざるを得なくなるという問題がある。その場合、汚れた手で容器を押さえることになるので、容器が汚れるという問題も生じる。
【0007】
また、開閉蓋を常時開方向に付勢するバネ部材、開閉蓋による容器本体の密閉性を高めるためのパッキン部材等を保湿容器に設けるとすると、保湿容器の構造が複雑化し、部品点数や組立工数が増加するという問題がある。
【0008】
本発明はこのような問題を解消することができる保湿容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成を採用する。
【0010】
すなわち、請求項1に係る発明は、湿潤シート(8)を収納する容器本体(1)と、この容器本体(1)又は容器本体(1)の着脱部材(18a)に設けられた湿潤シート(8)の取出口(2)と、この取出口(2)を開閉する上記容器本体(1)又は上記着脱部材(18a)にヒンジ結合された開閉蓋(3)とを具備した保湿容器において、上記容器本体(1)又は上記着脱部材(18a)に上記取出口(2)より大きい開口部(1d)が形成され、上記取出口(2)が弾性を有した軟質材製の半球体(6)にスリット状の切れ線として形成され、この半球体(6)が上記開口部(1d)に被せられ固定されたことを特徴とする。
【0011】
上記保湿容器において、開閉蓋(3)が当接して取出口(2)を密閉するパッキン部材(12)を半球体(6)の周囲に設けてもよい。
【0012】
また、上記保湿容器において、半球体(6)を保持した環状の嵌合部材(7)を容器本体(1)又は着脱部材(18a)と嵌合させることにより、パッキン部材(12)をこの嵌合部材(7)と容器本体(1)又は着脱部材(18a)との間に挟持してもよい。
【0013】
また、上記保湿容器において、パッキン部材(12)に密着しうる環状突起(3b)を開閉蓋(3)に形成してもよい。
【0014】
また、上記保湿容器において、着脱部材(18a)を、容器本体(18)に形成された湿潤シート(8)の重畳体(5)又はロール(4)の挿入口を開閉する蓋体とすることができる。
【0015】
また、上記保湿容器において、パッキン部材(12)は半球体(6)と一体成形してもよいし、開閉蓋(3)を常時開方向に付勢するバネ部材(10)をパッキン部材(12)及び半球体(6)と一体成形してもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、湿潤シート(8)を収納する容器本体(1)と、この容器本体(1)又は容器本体(1)の着脱部材(18a)に設けられた湿潤シート(8)の取出口(2)と、この取出口(2)を開閉する上記容器本体(1)又は上記着脱部材(18a)にヒンジ結合された開閉蓋(3)とを具備した保湿容器において、上記容器本体(1)又は上記着脱部材(18a)に上記取出口(2)より大きい開口部(1d)が形成され、上記取出口(2)が弾性を有した軟質材製の半球体(6)にスリット状の切れ線として形成され、この半球体(6)が上記開口部(1d)に被せられ固定されたことから、湿潤シート(8)を滑らかに取出口(2)から引き出すことができ、しかもこの引き出し操作を片手で行うことが可能となる。また、この後続の湿潤シート(8)を取り出す際にその先端部(8a)を指で摘みやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
<実施の形態1>
図1乃至図4に示すように、この保湿容器は、湿潤シートを収納する容器本体1と、この容器本体1に形成された湿潤シートの取出口2と、この取出口2を開閉する容器本体1にヒンジ結合された開閉蓋3とを具備する。
【0019】
容器本体1は、たとえば合成樹脂により筒形に形成される。具体的には、この容器本体1は横断面が略円形の筒体として形成されるが、角筒形等所望の形状とすることができる。容器本体1の略円形の底壁1aは容器本体1の周壁に対し凹凸縁1bを介して着脱自在に嵌合する。凹凸縁1bの嵌合により、容器本体1内が密封状態に保たれる。凹凸縁1bの嵌合を解除してこの底壁1aを外すことにより、容器本体1内に湿潤シートを収納することができる。
【0020】
図7に示すように、湿潤シート8は、切取線4aが所定間隔で設けられた連続シートが巻き取られたロール4として容器本体1内に収納される。あるいは、湿潤シート8は、図8に示すように、切取線が所定間隔で設けられた連続シートが切取線上でジグザグに折り畳まれた重畳体5として容器本体1内に収納される。湿潤シート8の重なったものの全体には、アルコール等の薬液、水等が含浸している。この湿潤シート8の重なったものは当初図示しない袋内に詰められた状態で保湿容器の容器本体1内に収納される。湿潤シート8を保湿容器から一枚ずつ取り出す際に袋が容器本体1から取り出され、開封された後に中味の湿潤シート8の重なったもののみ又は開封された袋とともに容器本体1内に戻される。
【0021】
図1乃至図4に示すように、容器本体1の上端は天壁1cで閉じられ、この天壁1cには、図2乃至図4に示すように取出口2より大きい開口部1dが取出口2を取り囲むように形成される。
【0022】
開口部1dは湿潤シート8が容易に通過しうる大きさで形成される。この実施の形態1では略円形に形成されるが、他の形状とすることもできる。
【0023】
取出口2は、半球体6にスリット状の切れ線として形成される。半球体6は、弾性を有した軟質材で薄肉に形成される。軟質材としては、シリコンゴム、エラストマー等を用いることができ、望ましくはガスバリア性、水蒸気バリア性のある材料が使用される。
【0024】
半球体6は、容器本体1の天壁1cに開口部1dを覆うように被せられ、所定の固定手段により容器本体1の天壁1cに固定される。具体的には、図5に示すように、半球体6は、その周縁に連結された嵌合部材7が、天壁1cの開口部1dに環状に形成されたリム1eと嵌合することにより、天壁1cに固定される。例えば嵌合部材7は半球体6と二色成形(ダブルモールド)により一体化成形することができる。また、嵌合部材7を半球体6と別個に成形しておき、嵌合部材7をリム1eと嵌合させて両者間で半球体7の周縁を挟み込むようにしてもよい。
【0025】
取出口2となる切れ線は、望ましくは半球体6の頂点を通る大円上に形成される。これにより、取出口2が半球体6及び開口部1dの略中央に位置決めされる。
【0026】
上述したように、半球体6は弾性のある軟質材で作られていることから、図6に示すように、取出口2は容易に拡開して湿潤シート8の通り抜けを許容し、湿潤シート8が通過した後は直ちに口を閉じて容器本体1内を密閉する。半球体6の弾性変形により生じる力は弱いので、湿潤シート8を引く力によって容器本体1が持ち上げられるようなことはなく、湿潤シート8は円滑に取出口2を天壁1cの上方へと通過する。そして、後続する湿潤シート8の先端部8aが取出口2のやや先の待機位置まで引き出されて取出口2に挟まれた状態で停止し、容器本体1内に落下しないように保持される。また、取出口2が後続する湿潤シート8の先端部8aを挟んだまま閉じるので、湿潤シート8の含浸液の揮散が防止される。
【0027】
なお、湿潤シート8の取り出しは、図6中二点鎖線で示すように、半球体6の片半分6aを容器内部側に反転させた状態でも行うことができる。この場合は、湿潤シート8を取出口2外により円滑に引き出すことができる。また、半球体6の片半分6aと嵌合部材7との境界には半球体6よりも更に薄肉の凸条20が必要に応じて設けられる。この凸条20の存在により半球体6の片半分6aは図5中の実線で示す上昇位置と二点差線で示す下降位置との間でより円滑に屈曲反転させることができる。半球体6の片半分6aの縁には、この片半分6aを下降位置から上昇位置へと引き戻す際に指を掛けるためのつまみ片19が必要に応じて設けられる。
【0028】
図3乃至図5に示すように、開閉蓋3は、天壁1c上の半球体6を上方から覆うように設けられる。天壁1cにおける半球体6の周辺は凹状に形成され、開閉蓋3は半球体6をこの凹部ごと覆う。開閉蓋3は、図5及び図6に示すように、その後部が天壁1cの後部にヒンジピン9を介して連結される。開閉蓋3はこのヒンジピン9を介して上下方向に回動可能であり、このヒンジピン9を支点に回動することにより、半球体6を隠蔽し又は開放する。
【0029】
また、開閉蓋3の後部と天壁1cの後部との間には、開閉蓋3を常時開方向に付勢するバネ部材10がヒンジピン9に対応するように介装される。バネ部材10は、上記半球体6と同じ弾性を有する軟質材で形成される。バネ部材10は、必要に応じて半球体6と一体で成形される。図5に示すように、このバネ部材10がヒンジピン9の近傍で開閉蓋3と天壁1cとの間に屈曲状態で介装される。バネ部材10の作用により、開閉蓋3はヒンジピン9を支点にして常時上方向に回動して半球体6を露出させようとする。
【0030】
図5及び図6に示すように、この保湿容器には開閉蓋3を閉状態に保持するためのロック手段が設けられる。具体的には、開閉蓋3の前端部にロック片11が開閉蓋3と一体的に設けられる。開閉蓋3が閉まった状態では、開閉蓋3のロック片11が容器本体1の側壁の一部を切り欠いた係止片21に引っ掛かることにより閉状態が維持される。係止片21を指で押すことでロックが外れ、開閉蓋3はバネ部材10の弾性作用によりヒンジピン9の回りを上方向に回動し、半球体6を露出させる。
【0031】
また、図5及び図6に示すように、開閉蓋3がその閉時に当接して取出口2を密閉するパッキン部材12が半球体6の周囲に設けられる。具体的には、パッキン部材12は開口部1dのリム1eを囲むように天壁1c上に載せられ、嵌合部材7により天壁1c上に押圧保持される。
【0032】
パッキン部材12は、弾性を有する軟質材で成形される。望ましくは、パッキン部材12はバネ部材10と同じ材料で一体成形される。
【0033】
開閉蓋3の内面には、パッキン部材12に対応するように、押圧部3bが環状リブとして形成される。開閉蓋3が閉じられると、図5に示すように、押圧部3bがパッキン部12を天壁1c側に押圧し、これにより取出口2の回りはより高度に密封され、湿潤シート8からの含浸液の揮散が防止される。
【0034】
次に、上記構成の保湿容器の作用について説明する。
【0035】
湿潤シート8は当初多数枚積み重ねられた状態で袋内に詰められ、保湿容器の容器本体1内に収納された状態で販売される。
【0036】
使用者は、購入当初容器本体1の底壁1aを外して袋を取り出し、袋を開いて湿潤シート8の重畳体5又はロール4を取り出し、この重畳体5又はロール4を容器本体1内に収納し、湿潤シート8の先端部8aを取出口2から容器本体1外へと引き出し、再び底壁1aで容器本体1を閉じ、開閉蓋3を閉じる。
【0037】
湿潤シート8を使用する場合、ロック片11に指を掛けて開閉蓋3のロックを解除する。開閉蓋3はバネ部材10の復元力により自動的に上方に回動し、半球体6の上面を開放する。
【0038】
使用者は、半球体6の取出口2から覗く湿潤シート8の先端部8aを指で摘んで取出口2から容器本体1外に引き出す。
【0039】
湿潤シート8は取出口2から引き出されつつ、その縁に扱かれる。これにより、アルコール等の余剰の含浸液が容器本体1内に戻される。また、取出口2が形成された半球体6は弾性を有する軟質材で形成されているので、湿潤シート8の取り出しの際、容易に変形する。この半球体6の弾性変形により生じる力は湿潤シート8を引っ張る力に比べて極めて小さいので、湿潤シート8を引く力によって容器本体1が持ち上げられるようなことはなく、湿潤シート8は円滑に取出口2外に引き出される。
【0040】
この先行する湿潤シート8が引き出されると、後続する湿潤シート8の先端部8aが取出口を少しばかり過ぎた待機位置まで引き出されて停止する。これにより、湿潤シート8の先端部8aは半球体6の取出口2の縁に保持され、容器本体1内への落下が防止される。
【0041】
なお、図6中、二点鎖線で示すように、半球体6の片半分6aを容器本体1の内部側に反転させた状態で湿潤シート8を引き出すこともできる。この場合は、湿潤シート8をより円滑に取出口2から引き出すことができる。
【0042】
湿潤シート8がそれ以上必要でない場合は、使用者により開閉蓋3が閉じられる。使用者が開閉蓋3をバネ部材10の付勢力に抗して閉じると、開閉蓋3のロック片11が容器本体1の外壁面に引っ掛かり、これにより開閉蓋3が閉状態に保持される。
【0043】
開閉蓋3が閉じると、図5に示すように、取出口2の回りが密封され、湿潤シート8の含浸液の揮散が防止され、さらには取出口2からの容器本体1内における湿潤シート8の含浸液の揮散が防止される。
【0044】
<実施の形態2>
図9に示すように、この実施の形態2の保湿容器では、容器本体14が略直方体に形成される。また、取出口2が半球体6にスリット状又はスロット状に形成される。開閉蓋3は容器本体14にインテグラルヒンジにより連結される。
【0045】
この保湿容器には、図8に示した湿潤シート8がジグザグに積み重ねられたものが収納され、或いは多数の湿潤シート8がZ字状に折られ、隣り合うもの同士で折れ部が互いに他方の間に入り込むように積み重ねられたものが収納される。
【0046】
なお、この実施の形態2において実施の形態1のものと同じ部分には同一符号を付して示すこととし、重複した説明を省略する。
【0047】
<実施の形態3>
図10に示すように、この実施の形態3では、実施の形態1の場合と異なり、容器本体18の着脱部材18aに半球体6が取り付けられ、この半球体6に湿潤シート8の取出口2が形成され、この取出口2を開閉する開閉蓋3が着脱部材18aに連結される。
【0048】
着脱部材18aは、具体的には容器本体18に形成された湿潤シート8の重畳体5又はロール4の挿入口を開閉するための蓋体である。この場合、この蓋体は容器本体18にネジ、凹凸嵌合等の適宜手段により取り付けられている。
【0049】
なお、この実施の形態3において実施の形態1のものと同じ部分には同一符号を付して示すこととし、重複した説明を省略する。
【0050】
<実施の形態4>
図11に示すように、この実施の形態4では、実施の形態1〜3の場合と異なり、半球体6、パッキン部材12、バネ部材10の三者が、例えばシリコン樹脂で一体成形されている。これにより、半球体6、パッキン部材12及びバネ部材10を保湿容器に速やかに且つ正確に組み込むことができる。
【0051】
なお、この実施の形態4において実施の形態1のものと同じ部分には同一符号を付して示すこととし、重複した説明を省略する。
【0052】
本発明は以上説明したように構成されるが、上記実施の形態1,2,3に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態1に係る保湿容器を開閉蓋の開いた状態で示す斜視図である。
【図2】図1に示す保湿容器を開閉蓋の閉じた状態で示す平面図である。
【図3】図2中、III−III線矢視断面図である。
【図4】図2中、IV−IV線矢視断面図である。
【図5】図3中、要部の拡大図である。
【図6】図5中、開閉蓋を開いた状態で示す拡大図である。
【図7】湿潤シートを巻き取ったロールから湿潤シートを取り出している状態を示す斜視図である。
【図8】湿潤シートをジグザグ折りした重畳体から湿潤シートを取り出している状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る保湿容器を開閉蓋の開いた状態で示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る保湿容器を開閉蓋の開いた状態で示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態4に係る保湿容器を示す図5と同様な拡大図である。
【符号の説明】
【0054】
1…容器本体
1d…開口部
2…取出口
3…開閉蓋
3b…環状突起
4…ロール
5…重畳体
6…半球体
7…嵌合部材
7b…環状突起
8…湿潤シート
9…ヒンジ
10…バネ部材
12…パッキン部材
18…容器本体
18a…着脱部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
湿潤シートを収納する容器本体と、この容器本体又は容器本体の着脱部材に設けられた湿潤シートの取出口と、この取出口を開閉する上記容器本体又は上記着脱部材にヒンジ結合された開閉蓋とを具備した保湿容器において、上記容器本体又は上記着脱部材に上記取出口より大きい開口部が形成され、上記取出口が弾性を有した軟質材製の半球体にスリット状の切れ線として形成され、この半球体が上記開口部に被せられ固定されたことを特徴とする保湿容器。
【請求項2】
請求項1に記載の保湿容器において、上記開閉蓋がその閉時に当接して上記取出口を密閉するパッキン部材が上記半球体の周囲に設けられたことを特徴とする保湿容器。
【請求項3】
請求項2に記載の保湿容器において、上記半球体を保持した環状の嵌合部材が上記容器本体又は上記着脱部材と嵌合することにより、上記パッキン部材がこの嵌合部材と上記容器本体又は上記着脱部材との間に挟持されたことを特徴とする保湿容器。
【請求項4】
請求項2に記載の保湿容器において、上記パッキン部材に密着しうる環状突起が上記開閉蓋に形成されたことを特徴とする保湿容器。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の保湿容器において、上記着脱部材が、上記容器本体に形成された湿潤シートの重畳体又はロールの挿入口を開閉する蓋体であることを特徴とする保湿容器。
【請求項6】
請求項2に記載の保湿容器において、上記パッキン部材が上記半球体と一体成形されたことを特徴とする保湿容器。
【請求項7】
請求項6に記載の保湿容器において、開閉蓋を常時開方向に付勢するバネ部材が上記パッキン部材及び上記半球体と一体成形されたことを特徴とする保湿容器。
【請求項1】
湿潤シートを収納する容器本体と、この容器本体又は容器本体の着脱部材に設けられた湿潤シートの取出口と、この取出口を開閉する上記容器本体又は上記着脱部材にヒンジ結合された開閉蓋とを具備した保湿容器において、上記容器本体又は上記着脱部材に上記取出口より大きい開口部が形成され、上記取出口が弾性を有した軟質材製の半球体にスリット状の切れ線として形成され、この半球体が上記開口部に被せられ固定されたことを特徴とする保湿容器。
【請求項2】
請求項1に記載の保湿容器において、上記開閉蓋がその閉時に当接して上記取出口を密閉するパッキン部材が上記半球体の周囲に設けられたことを特徴とする保湿容器。
【請求項3】
請求項2に記載の保湿容器において、上記半球体を保持した環状の嵌合部材が上記容器本体又は上記着脱部材と嵌合することにより、上記パッキン部材がこの嵌合部材と上記容器本体又は上記着脱部材との間に挟持されたことを特徴とする保湿容器。
【請求項4】
請求項2に記載の保湿容器において、上記パッキン部材に密着しうる環状突起が上記開閉蓋に形成されたことを特徴とする保湿容器。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の保湿容器において、上記着脱部材が、上記容器本体に形成された湿潤シートの重畳体又はロールの挿入口を開閉する蓋体であることを特徴とする保湿容器。
【請求項6】
請求項2に記載の保湿容器において、上記パッキン部材が上記半球体と一体成形されたことを特徴とする保湿容器。
【請求項7】
請求項6に記載の保湿容器において、開閉蓋を常時開方向に付勢するバネ部材が上記パッキン部材及び上記半球体と一体成形されたことを特徴とする保湿容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−100749(P2008−100749A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−286541(P2006−286541)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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