説明

保護シール及び物品の実装方法

【課題】複雑に入り組んだ装置に部品を組み込んだ場合でも、容易に引き剥がすことができる保護シール及び物品の実装方法の提供。
【解決手段】保護シール1を、保護対象物6の保護面と略等しい形状の保護部2aと該保護部2aから突出する少なくとも1つの突出部2bとを備える保護層2と、保護層2の裏面側の保護部2aの少なくとも一部に配設される粘着層3と、保護層の表面側の突出部2bの基部に配設される、熱収縮性又は光収縮性を有する収縮層4とで構成し、保護対象物6に予め保護シール1を貼り付け、該部品を装置に組み込んだ後に熱又は光を印加することによって、収縮層4を収縮させて突出部2bを起立させる。これにより、複雑に入り組んだ装置に部品を組み込んだ場合でも、該部品から保護シール1を容易に引き剥がすことができ、製造時間を短縮して装置の低コスト化を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品を保護する保護シール及び物品の実装方法に関し、特に、取り外しが容易な保護シール及び該保護シールを用いた物品の実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、装置形状の小型化が進み、装置に内蔵される部品の形状も小型化が進んでいる。特に、携帯電話機などの携帯端末機器では、小さい筐体内に様々な部品を配置しなければならないため、必然的に部品が小型化されると共に、カメラモジュールや液晶表示画面などの損傷しやすい部品が高密度に実装されることになる。
【0003】
そこで、カメラモジュールや液晶表示画面などの損傷しやすい部品を装置に実装する際にこれらの物品が損傷しないように、保護シールを予め部品の保護面に貼り付けておき、装置への組み込みが終了した後にこの保護シールを部品から引き剥がす方法が用いられる(保護シールに関しては、例えば、下記特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3107152号(第2−3頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記保護シールは部品の実装中に容易に剥離しないように部品に密着しているため、保護シールを引き剥がす際には、保護シールの端部に予め設けられた突出部を手でつまんで引き剥がすことになるが、装置の小型化に伴って部品が複雑に入り組んで実装されるため、治工具等を用いずに人が素手で保護シールの引き剥がすことが困難になってきている。
【0006】
そのため、保護シールを引き剥がす作業に時間がかかり、その結果、製造時間が増加して装置の価格が上昇してしまうという問題が生じる。特に、携帯電話機などの携帯端末機器では低価格化が求められていることから製造時間の増加は重大な問題であり、容易に剥がすことができる保護シールの提案が求められている。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、複雑に入り組んだ装置に部品を組み込んだ場合でも、容易に引き剥がすことができる保護シール及び該保護シールを用いた物品の実装方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、物品の表面に貼り付ける保護シールであって、前記物品の前記表面と略等しい形状の保護部と該保護部の外側に突出する1以上の突出部とを備える保護層と、前記保護層の裏面側の前記保護部の少なくとも一部に配設される粘着層と、前記保護層の表面側の前記突出部の基部に配設される、熱によって収縮する特性を有する収縮層とで構成され、前記保護シールを前記物品に貼り付けた状態において、前記収縮層を加熱することによって前記収縮層が収縮し、前記突出部が前記表面側に起立するものである。
【0009】
また、本発明は、物品の表面に貼り付ける保護シールであって、前記物品の前記表面と略等しい形状の保護部と該保護部の外側に突出する1以上の突出部とを備える保護層と、前記保護層の裏面側の前記保護部の少なくとも一部に配設される粘着層と、前記保護層の表面側の前記突出部の基部に配設される、光によって収縮する特性を有する収縮層とで構成され、前記保護シールを前記物品に貼り付けた状態において、前記収縮層に特定の波長の光を照射することによって前記収縮層が収縮し、前記突出部が前記表面側に起立するものである。
【0010】
また、本発明の方法は、装置に物品を実装する方法であって、保護対象となる前記物品の表面に、該表面と略等しい形状の保護部と該保護部の外側に突出する1以上の突出部とを備える保護層と、前記保護層の裏面側の前記保護部の少なくとも一部に配設される粘着層と、前記保護層の表面側の前記突出部の基部に配設される、熱によって収縮する特性を有する収縮層とで構成される保護シールを貼り付ける工程と、前記保護シールを貼り付けた前記物品を前記装置に実装する工程と、前記収縮層を加熱することによって前記収縮層を収縮させ、前記突出部を前記表面側に起立させる工程と、前記突出部をつまんで、前記保護シールを前記物品から引き剥がす工程と、を少なくとも有するものである。
【0011】
また、本発明の方法は、装置に物品を実装する方法であって、保護対象となる前記物品の表面に、該表面と略等しい形状の保護部と該保護部の外側に突出する1以上の突出部とを備える保護層と、前記保護層の裏面側の前記保護部の少なくとも一部に配設される粘着層と、前記保護層の表面側の前記突出部の基部に配設される、光によって収縮する特性を有する収縮層とで構成される保護シールを貼り付ける工程と、前記保護シールを貼り付けた前記物品を前記装置に実装する工程と、前記収縮層に特定の波長の光を照射することによって前記収縮層を収縮させ、前記突出部を前記表面側に起立させる工程と、前記突出部をつまんで、前記保護シールを前記物品から引き剥がす工程と、を少なくとも有するものである。
【0012】
本発明においては、前記保護層の法線方向から見て、前記収縮層と前記粘着層とは、相重ならないように配設されていることが好ましい。
【0013】
このように、本発明は上記構成により、予め保護シールを貼り付けた部品を装置に組み込んだ後に熱又は光を印加して収縮層を収縮させることにより突出部を起立させることができるため、複雑に入り組んだ装置に部品を組み込んだ場合でも、該部品から保護シールを容易に引き剥がすことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の保護シール及び物品の実装方法によれば、複雑に入り組んだ装置に部品を組み込んだ場合でも、該部品から保護シールを容易に引き剥がすことができ、これにより、保護シールの引き剥がし作業を容易にして製造時間を短縮し、装置の低コスト化を実現することができる。
【0015】
その理由は、保護シールを、物品の保護面と略等しい形状の保護部と該保護部から突出する少なくとも1つの突出部とを備える保護層と、保護層の裏面側の保護部の少なくとも一部に配設される粘着層と、保護層の表面側の突出部の基部に配設される、熱収縮性又は光収縮性を有する収縮層とで構成し、保護対象となる部品に予め保護シールを貼り付け、該部品を装置に組み込んだ後に熱又は光を印加することによって、収縮層を収縮させて突出部を起立させることができるからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
従来技術で示したように、携帯電話機などの携帯端末機器ではカメラモジュールや液晶表示画面などの損傷しやすい部品が実装されるため、これらの部品に予め保護シールを貼り付けておき、部品を装置に組み込んだ後に保護シールの周囲に設けた突出部をつまんで引き剥がす方法が用いられている。しかしながら、部品の小型化、実装の高密度化が進むと保護シールの引き剥がし作業が困難になり、製造時間が増加してしまうという問題が生じる。
【0017】
この問題は、保護シールの突出部が保護対象となる部品の表面に略平行に突出していることに起因している。そこで、本発明では、保護シールを、保護対象となる部品の保護面と略等しい形状の保護部と該保護部から突出する少なくとも1つの突出部とを備える保護層と、保護層の裏面(部品面)側の保護部の少なくとも一部に配設される粘着層と、保護層の表面側の突出部の基部に配設される、熱収縮性又は光収縮性を有する収縮層とで構成する。
【0018】
そして、この保護シールを保護対象となる部品に予め貼り付けておき、部品を装置に組み込んだ後に保護シールの収縮層に熱を加えたり特定の波長の光を照射する。これにより、収縮層が収縮して突出部が物品面と反対側に変形して起立するため、突出部をつまみやすくすることができ、これにより、保護シールの引き剥がし作業を容易にすることができる。
【0019】
なお、保護シール全体を熱膨張率の異なる複数のシートを貼り合わせて形成する構造も考えられるが、この構造では、保護シールの製造コストが高くなると共に、保護シール全体が熱によって変形するために突出部のみを変形させることができず、また、突出部が丸まってしまうことから突出部がつまみにくくなってしまうという欠点がある。一方、本願発明の構造では、突出部の基部のみに収縮層を設けているため、コストの上昇を抑えることができると共に、基部だけで変形させているため突出部が丸まることがなく確実に起立させることができるという顕著な効果が得られる。
【実施例】
【0020】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る保護シール及び物品の実装方法について、図1乃至図10を参照して説明する。図1は、本実施例に係る保護シールの構造を示す平面図及びA−A’線における断面図である。また、図2は、本実施例の保護シールの使用状態を示す図であり、図3は、図2のB−B’線における断面図である。また、図4は、保護シールを貼り付けた物品を下方から実装する状態を示す斜視図、図5は、その上面図及びC−C’線における断面図であり、図6は、保護シールを貼り付けた物品を上方から実装する状態を示す斜視図である。また、図7乃至図9は、本実施例の保護シールの構造のバリエーションを示す図であり、図10は、本実施例の保護シールの製造方法を示す図である。
【0021】
図1に示すように、本実施例の保護シール1は、保護対象となる部品の保護面と略等しい形状の保護部2aと該保護部2aの外側に設けられる、つまみやすい形状の1以上の突出部2bとを備える保護層2と、保護層2の裏面(物品面)側の保護部2aの少なくとも一部に配設される粘着性を有する粘着層3と、保護層2の表面側の突出部2bの基部に配設される熱収縮性又は光収縮性を有する収縮層4とで構成されている。
【0022】
この保護層2は、物品を保護することができ、かつ、突出部2bを起立させることができる程度の強度や剛性を有する材料で形成することができ、例えば、プラスチックフィルムなどで形成することができる。また、保護層2の形状や厚み、突出部2bの形状や数などは図の構造に限定されず、例えば、保護対象となる物品の保護面が矩形形状の場合は、図7(a)に示すように、矩形状の保護部2aに突起部2bを設けた構造としてもよいし、図7(b)に示すように、複数の突出部2b(各々の突出部2bの形状は同じであっても異なっていてもよい。)を設けてもよい。また、突出部2bを起立させやすくするために、図7(c)に示すように、突出部2bの基部の幅を狭くしたり、図7(d)に示すように、突出部2bの基部を薄くしたり、突出部2bの基部の表面側に切り込みを入れることも可能である。
【0023】
また、粘着層3は、自然状態では部品と保護層2とを確実に密着させ、突出部2bをつまんで引っ張ることにより保護シール1を簡単に剥がすことができる程度の粘着性を有する任意の材料を用いて形成することができる。なお、保護シール1を物品から引き剥がした時に粘着材料が残留しない場合は、保護部2aの全面に粘着層3を配設してもよいし、物品の表面と保護層2とが自然に密着する場合は必ずしも粘着層2を設ける必要はない。また、図1では、保護層2の保護部2aの全周に粘着層3を設けているが、例えば、図8(a)に示すように、保護部2aの周囲の一部(例えば4隅など)に粘着層3を配設してもよい。また、突出部2bを起立させやすくするために、図8(b)に示すように、突出部2bの基部に近接する部分には粘着層3を配設しないようにすることが好ましい。
【0024】
また、収縮層4は、通常の状態では収縮せず、加熱したり、特定の波長の光(例えば、赤外線など)を照射することによって体積が減少する任意の熱収縮材料又は光収縮材料を用いて形成することができる。なお、熱収縮材料又は光収縮材料自体が粘着性又は接着性を有する場合は保護層2の突出部2bの基部に該材料を塗布するなどして収縮層4を形成すればよく、熱収縮材料又は光収縮材料自体が粘着性又は接着性を持たない場合は該材料と保護層2とを所定の粘着材又は接着剤で固定すればよい。また、収縮層4は突出部2bの基部を含む領域に形成されていればよいが、突出部2bを確実に起立させるために、図9に示すように、複数の収縮層4を形成することもできる。また、突出部2bの全面に収縮層4を形成すると突出部2bが丸まってつまみにくくなる恐れがあることから、収縮層4は突出部2bの全面に形成しないことが好ましい。
【0025】
そして、図2に示すように、上記構造の保護シール1の粘着層3を保護対象物5に密着させる。ここで、図3(a)に示すように、保護対象物5に保護シール1が貼り付けられた状態では、突出部2bは保護対象物5の表面と水平な状態にあるため、保護シール1の引き剥がし作業が困難になる。そこで、保護対象物5を装置に組み込んだ後に、通常状態では印加されることのない条件の熱や光等を印加して収縮作用を発生させる。すると、収縮層3が収縮し、保護シール1の表面長さと裏面長さとの関係が、表面長さ<裏面長さとなり、図3(b)に示すように、突出部2bが保護対象物5と反対側の面に変形して起立するため、突出部2bを容易につまむことができるようになる。
【0026】
図2及び図3では、突出部2bの周囲にスペースがあるため、保護シール1の引き剥がし作業がある程度容易であるが、例えば、図4及び図5(a)に示すように、突出部2bの周囲にスペースがない場合は、図5(b)に示すように、保護シール1は装置6の表面と略等しい面に配置され、保護シール1の突出部2bをつまむことができない。このような形態であっても、保護シール1に熱又は光を印加することによって、図5(c)に示すように突出部2bが装置6の面から起き上がった状態になるため、突出部2bを容易につまむことができるようになる。なお、ここでは保護対象物5の表面と装置6の表面とが略一致する状態を示したが、保護対象物5の表面が装置6の表面よりも低い位置にある場合でも、本実施例の保護シール1であれば突出部2bをつまむことができるため、部品の配置や装置の構造の自由度を高めることができる。
【0027】
また、図4及び図5では、保護シール1が貼り付けられた保護対象物5(例えばカメラモジュールなど)を装置6の下側から実装する構造を示したが、例えば、図6に示すように、保護シール1が貼り付けられた保護対象物5(例えば液晶表示画面など)を装置6の上側から実装する構造に対しても同様に適用することができる。この構造の場合も、保護シール1は装置6の表面と略等しい面に配置されるため、そのままでは保護シール1の突出部2bをつまむことができないが、保護シール1に熱又は光を印加することによって、突出部2bが装置6の面から起き上がった状態になるため、突出部2bを容易につまむことができるようになる。
【0028】
なお、この保護シール1は任意の製造方法で製造することができ、例えば、シート状のプラスチックフィルムなどを切り抜いて保護層2を形成した後、個々の保護層2に対して、その表面及び裏面に収縮層4と粘着層3とを配設して形成することもできるが、保護シール1のコストを削減するために、例えば図10に示すように、保護層2が配列されたシート状のプラスチックフィルムの表面側に収縮層4を直線状に形成した後、保護層2を切り抜くことによって効率的に保護シール1を製造することができる。
【0029】
このように、保護シール1を、保護対象物5の保護面と略等しい形状の保護部2aと該保護部2aから突出する少なくとも1つの突出部2bとを備える保護層2と、保護層2の裏面(部品面)側の保護部2aの少なくとも一部に配設される粘着層3と、保護層2の表面側の突出部2bの基部に配設される収縮層4とで構成し、保護対象物5を装置に組み込んだ後に保護シール1の収縮層4に熱を加えたり特定の波長の光を照射することにより、収縮層4を収縮させて突出部2bを起立させることができるため、保護シール2の引き剥がし作業を容易にして製造時間を短縮し、装置の低コスト化を図ることができる。
【0030】
なお、上記実施例では、保護層2の表面側に熱収縮性又は光収縮性を有する収縮層4を形成したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、保護層2の表面側に、保護層2よりも熱膨張率の小さい部材を配置したり、保護層2の裏面(粘着層3を形成する面)側に保護層2よりも熱膨張率の大きい部材を配置することによっても突出部2bを表面側に起立させることが可能である。
【0031】
また、上記実施例では、装置の組立時に物品を保護するために使用される保護シール1について記載したが、装置の使用時に物品を保護するために使用される保護シール(例えば、液晶表示画面を保護するシールなど)に対しても同様に適用することができ、保護シールの引き剥がしを容易にすることによって、保護シールの交換作業を容易にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、物品を保護するために使用される任意の保護シールに対して適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施例に係る保護シールの構造を示す平面図及びA−A’線における断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る保護シールの使用状態を示す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る保護シールの使用状態を示す図であり、図2のB−B’線における断面図である。
【図4】本発明の一実施例に係る保護シールを貼り付けた物品を下方から実装する状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施例に係る保護シールを貼り付けた物品を装置に組み込んだ状態を示す図であり、図4の上面図及びC−C’線における断面図である。
【図6】本発明の一実施例に係る保護シールを貼り付けた物品を上方から実装する状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施例に係る保護シール(保護層)の構造のバリエーションを示す図である。
【図8】本発明の一実施例に係る保護シール(粘着層)の構造のバリエーションを示す図である。
【図9】本発明の一実施例に係る保護シール(収縮層)の構造のバリエーションを示す図である。
【図10】本発明の一実施例に係る保護シールの製造方法を示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 保護シール
2 保護層
2a 保護部
2b 突出部
3 粘着層
4 収縮層
5 保護対象物
6 装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の表面に貼り付ける保護シールであって、
前記物品の前記表面と略等しい形状の保護部と該保護部の外側に突出する1以上の突出部とを備える保護層と、前記保護層の裏面側の前記保護部の少なくとも一部に配設される粘着層と、前記保護層の表面側の前記突出部の基部に配設される、熱によって収縮する特性を有する収縮層とで構成され、
前記保護シールを前記物品に貼り付けた状態において、前記収縮層を加熱することによって前記収縮層が収縮し、前記突出部が前記表面側に起立することを特徴とする保護シール。
【請求項2】
物品の表面に貼り付ける保護シールであって、
前記物品の前記表面と略等しい形状の保護部と該保護部の外側に突出する1以上の突出部とを備える保護層と、前記保護層の裏面側の前記保護部の少なくとも一部に配設される粘着層と、前記保護層の表面側の前記突出部の基部に配設される、光によって収縮する特性を有する収縮層とで構成され、
前記保護シールを前記物品に貼り付けた状態において、前記収縮層に特定の波長の光を照射することによって前記収縮層が収縮し、前記突出部が前記表面側に起立することを特徴とする保護シール。
【請求項3】
前記保護層の法線方向から見て、前記収縮層と前記粘着層とは、相重ならないように配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の保護シール。
【請求項4】
装置に物品を実装する方法であって、
保護対象となる前記物品の表面に、該表面と略等しい形状の保護部と該保護部の外側に突出する1以上の突出部とを備える保護層と、前記保護層の裏面側の前記保護部の少なくとも一部に配設される粘着層と、前記保護層の表面側の前記突出部の基部に配設される、熱によって収縮する特性を有する収縮層とで構成される保護シールを貼り付ける工程と、
前記保護シールを貼り付けた前記物品を前記装置に実装する工程と、
前記収縮層を加熱することによって前記収縮層を収縮させ、前記突出部を前記表面側に起立させる工程と、
前記突出部をつまんで、前記保護シールを前記物品から引き剥がす工程と、を少なくとも有することを特徴とする物品の実装方法。
【請求項5】
装置に物品を実装する方法であって、
保護対象となる前記物品の表面に、該表面と略等しい形状の保護部と該保護部の外側に突出する1以上の突出部とを備える保護層と、前記保護層の裏面側の前記保護部の少なくとも一部に配設される粘着層と、前記保護層の表面側の前記突出部の基部に配設される、光によって収縮する特性を有する収縮層とで構成される保護シールを貼り付ける工程と、
前記保護シールを貼り付けた前記物品を前記装置に実装する工程と、
前記収縮層に特定の波長の光を照射することによって前記収縮層を収縮させ、前記突出部を前記表面側に起立させる工程と、
前記突出部をつまんで、前記保護シールを前記物品から引き剥がす工程と、を少なくとも有することを特徴とする物品の実装方法。
【請求項6】
前記保護層の法線方向から見て、前記収縮層と前記粘着層とは、相重ならないように配設されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の物品の実装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−23139(P2007−23139A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−206676(P2005−206676)
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】