説明

保護付熱電対ジャンクションを有する熱電対アッセンブリ

温度測定を提供するための改善された熱電対アッセンブリが提供される。熱電対アッセンブリは、測定チップを有するシースと、シース内に収容される支持部材と、支持部材内に収容された第1線及び第2線とを含む。第1線及び第2線の各端部が互いに融合されてそれらの間に電熱対ジャンクションを形成する。凹部領域が支持部材の遠位端に形成され、電熱対ジャンクションが、凹部領域がシースの測定チップに対して実質的に固定された位置に電熱対ジャンクションを維持するように凹部領域のベースに固定的に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度測定デバイスに関し、より具体的には本発明は、半導体処理で使用する熱電対アッセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体処理チャンバは、基板の表面または表面上に様々な物質層を堆積するために使用される。処理チャンバは、低温処理、高温処理、またはその高温処理と低温処理の両方の組み合わせに使用されることができる。シリコンウェハなどの1つまたは複数の基板やワークは、処理チャンバ内のワーク支持体上に配置される。基板及びワーク支持体の双方は所望の温度に加熱される。典型的な化学蒸着(“CVD”)処理ステップでは、反応ガスが各加熱された基板上を通過し、それによって、CVD反応は、基板表面に反応ガスの反応物質の薄層を堆積する。また、処理は、原子層堆積(“ALD”)、プラズマ拡大原子層堆積(“PEALD”)、減圧CVD(“RPCVD”)又は基板上に材料の薄層を堆積させるための他のプロセスを含む。その後の工程を経て、これらの層は、集積回路に作られ、基板の大きさ及び回路の複雑さに応じて数十から数千又は何百万もの統合されたデバイスに作られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
様々なプロセスパラメータは、得られた堆積層の高品質を確保するために慎重に制御する必要がある。そのような重要なパラメータは、各処理ステップ中の基板の温度である。CVD中、例えば、成膜ガスが基板上に薄い層を堆積させるために特定の温度で反応する。温度は、基板の表面全体にわたって大きく変化する場合、堆積層は、不均一になるかあるいは完成した基板の表面に使用不能の領域につながる可能性の欠陥を有する。したがって、反応ガスが処理チャンバに導入されている間、基板温度が安定して均一であることが重要である。
【0004】
同様に、他の熱処理中に基板全体の温度の不均一性や不安定性は、基板の表面上に生じる構造の均一性に影響を与える。温度制御が重要になる他の処理は、酸化、窒化、ドーパント拡散、スパッタ堆積、フォトリソグラフィー、ドライエッチング、プラズマプロセス、および高温アニールを含むがこれに限定しない。
【0005】
処理される基板近傍の又は処理される基板に直に隣接する様々な位置で温度を測定するための方法及びシステムが知られている。一般的に、熱電対は、処理される基板の近くの様々な場所に配置されており、これらの熱電対は、基板の表面全体にわたってより均一な温度を提供することを支援するためにコントローラに作動的に接続される。例えば、バンビルゼンに発行された米国特許第6121061は、基板を囲む様々なポイントで温度を測定する複数のセンサを開示し、基板の前端近くに、後縁近くに、基板の側面に隣接して、及びそれらの中央近くの基板の下方に配置された熱電対を含む。
【0006】
半導体処理チャンバで使用されている熱電対は、通常、反応室内へ導入されるガス及び反応体からそれと共に配置された熱電対ワイヤを保護するための細長いシースを有する。また、熱電対は、通常、シースの長さを拡張し、それらがそれらの間に熱電対を形成するように異なる金属で形成された一対のワイヤを収容するように構成された支持部材を含む。より短い寿命は、スループット又は所定の時間にわたって処理されるワークの数が品質の重要な指標及びツール全体の所有コストである製造のより頻繁な休止時間を必要とするので、熱電対の寿命は、半導体処理ツールで重要である。したがって、熱電対は温度や圧力の周期的な変化に耐えることができることが重要である。短縮熱電対の寿命に関連する典型的な課題は、断線と一貫性のない温度測定を含む。熱電対の一貫性のない温度測定は、シースの測定チップに対するワイヤの接合(すなわち、熱電対の接点)の一貫性のない場所から生じる。ジャンクションの位置が変化すると、温度測定の精度と一貫性が減少する。熱電対で障害が発生したと考えられる場合の一例は、測定温度が正確でない場合、または測定から測定まで一貫性がないときである。反応チャンバは、その後、一時中止され、障害が発生した熱電対が取り除かれ、ツールの休止時間が収益性を低下させ、ツールの所有コストを増大する。従って、シースに対するジャンクションの移動を防止するためにジャンクションが配置されている一貫性のある位置を提供する熱電対の設計が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
必要性は、ジャンクションとシースとの間の間隙が続いて生産される熱電対間で容易に繰り返し可能であるように容易に製造可能なシースの測定チップから離間されたガード付きジャンクションを含む温度検知熱電対のために存在する。本発明の一態様では、反応器内の温度を測定するための熱電対アッセンブリが提供される。熱電対アッセンブリは、シースの遠位端に配置された測定チップを有するシースを含む。また、熱電対アッセンブリは、支持部材を含む。支持部材の少なくとも一部分がシース内に収容される。第1線及び第2線が異なる金属で形成され、支持部材内に収容される。第1線及び第2線の各端部は互いに融合されてそれらの間に電熱対ジャンクションを形成する。凹部領域が支持部材の遠位端に形成され、支持部材の遠位端がシース内に収容される。電熱対ジャンクションは、凹部領域のベースに直に隣接して配置される。
【0008】
本発明の他の態様では、化学蒸着反応器内の温度を測定するための熱電対アッセンブリが提供される。熱電対アッセンブリは、細長い支持部材を含む。支持部材は、それと共に第1線及び第2線の少なくとも一部分を収容するように構成され、第1線及び第2線は異なる金属で形成される。また、熱電対アッセンブリは、測定チップを有する細長いシースを含む。シースは、支持部材の遠位端が測定チップでシースの内面と接するように支持部材を収容するように構成される。熱電対アッセンブリは、第1線及び第2線の各々の端部を融合することによって形成された電熱対ジャンクションを更に含む。凹部領域は、測定チップに隣接した支持部材の遠位端の中に形成され、電熱対ジャンクションは、シースの測定チップに対して実質的に固定された位置に維持される。
【0009】
本発明のさらに他の態様では、半導体処理反応器で使用するための温度制御システムが提供される。温度制御システムは、反応器内に配置された少なくとも一つの熱要素を含む。また、温度制御システムは、少なくとも一つの熱要素に作動的に接続されたコントローラを含み、コントローラは、少なくとも一つの熱要素を制御するように構成される。さらに、温度制御システムは、反応器内に配置された少なくとも一つの温度センサを含み、温度センサは、コントローラに温度データを提供するためにコントローラに作動的に接続される。少なくとも一つの温度センサは、熱電対アッセンブリであり、熱電対アッセンブリは、シースの遠位端に配置された測定チップを有するシースを含む。また、熱電対アッセンブリは、支持部材を含み、支持部材の少なくとも一部分がシース内に収容される。また、熱電対アッセンブリは、異なる金属で形成された第1線及び第2線を含み、第1線及び第2線の一部分が支持部材内に収容される。第1線及び第2線の各端部が互いに融合されてそれらの間に電熱対ジャンクションを形成する。凹部領域は、支持部材の遠位端に形成され、支持部材の遠位端は、シースの測定チップと接する。電熱対ジャンクションは、シースの測定チップに対して実質的に固定された位置に配置される。
【0010】
本発明の利点は、図示によって示され説明された本発明の実施形態の以下の説明から当業者に明らかになるであろう。実現されるように、本発明は、他の及び異なる実施形態が可能であり、その詳細は様々な点で変更が可能である。従って、図面及び説明は、本質的に例示し、制限的ではないとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、CVD反応器の実施形態の断面図である。
【図2】図2は、温度制御システムの実施形態の概略図である。
【図3】図3は、熱電対アッセンブリの実施形態である。
【図4】図4は、一般に当該分野で公知の熱電対の接点の拡大図である。
【図5】図5は、保護付き電熱対ジャンクションを有する熱電対アッセンブリの実施形態である。
【図6A】図6Aは、保護付き電熱対ジャンクションの実施形態の拡大断面図である。
【図6B】図6Bは、保護付き電熱対ジャンクションの他の実施形態の拡大断面図である。
【図6C】図6Cは、保護付き電熱対ジャンクションの他の実施形態の拡大断面図である。
【図6D】図6Dは、保護付き電熱対ジャンクションの更に別の実施形態の拡大断面図である。
【図6E】図6Eは、保護付き電熱対ジャンクションの更に別の実施形態の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照すると、半導体基板を処理するための化学蒸着(“CVD”)反応器10の例示的な実施形態が示される。図示の実施形態は、単一の基板で水平方向に流れる冷壁反応器であるが、本明細書中に記載された熱電対概念は、半導体処理反応器の他のタイプに使用されると共に、正確な温度センサを必要とする他の非半導体処理アプリケーションで使用されることを当業者に理解されるべきである。CVD反応器10は、反応空間14を画定する反応チャンバ12と、反応チャンバ12の両側に配置された熱要素16と、基板支持構造18とを含む。反応チャンバ12は、反応空間14の中に反応ガスを導入するインレット20と、そこを通じて反応ガスとプロセスの副産物が反応空間14を出るアウトレット22を有する細長い部材である。実施形態では、反応チャンバ12は、透明な石英で形成されている。反応チャンバ12は、その中の堆積プロセスに対して実質的に非反応性であるのに十分な他の材料で形成されることができることを当業者によって理解されるべきである。
【0013】
熱要素16は、図1に示されるように、上バンクと下バンクを形成する。熱要素16は、同じバンク内で隣接する熱要素16に対して離間して配向される。実施形態では、上バンクの熱要素16は、下バンクの熱要素16に対して実質的に垂直に配向される。熱要素16は、反応チャンバ12の壁によってかなり吸収することなく反応チャンバ12に放射エネルギを提供する。熱要素16は、処理される基板及び基板支持構造18の部分によって吸収される放射熱を提供するように構成される。
【0014】
基板支持構造18は、図1に示すように、その上に基板24が配置される基板ホルダ28と、サセプタ支持部材30とを含む。サセプタ支持部材30は、反応チャンバ12の下壁に依存するチューブ34を通じて下方に延びるシャフト32に接続される。モータ(図示せず)は、シャフト32を回転するように構成され、それによって、対応するように基板ホルダ28と基板24を回転する。実施形態では、基板ホルダ28は、シリコンカーバイド(SiC)被覆の黒鉛で形成され、サセプタ支持部材30は、透明な石英で形成される。基板支持機構18の部材が、反応チャンバ12の中に導入されたプロセスガスに関して実質的に不活性であり処理される基板24を支持するのに十分な材料で形成できることを当業者によって理解されるべきである。
【0015】
図1−2に示すように、複数の温度センサは、基板24と、基板24の近くの様々な場所で温度を測定するための基板ホルダ28とに隣接して配置される。図示の実施形態では、温度センサは、基板ホルダ28の下面に形成された盲目の空洞内に配置された中央温度センサ36、先端温度センサ38、後端温度センサ40、及び少なくとも一方側端の温度センサ42を含む。先端温度センサ38及び後端温度センサ40は、反応空間14内のガスの流れの方向Aに対して基板24の前端及び後端に隣接して配置される。温度センサは、温度センサのチップを囲むローカライズされた領域で温度を測定するように構成される。CVD反応器10の温度制御システム44は、処理される基板24に隣接して配置された複数の温度センサ36、38、40、42を含み、温度センサは、コントローラ46に垂直な位置で温度データを提供する温度コントローラ46に作動的に接続される。コントローラ46は、基板24に隣接して配置された少なくとも一つの熱要素16に作動的に接続される。温度コントローラ46は、処理される基板24全体にわたってほぼ均一な温度分布を維持するために温度センサが提供するデータに応じて熱要素(複数の熱要素)16に供給されるエネルギを調整するように構成されている。温度制御システム44は、コントローラ46にデータを提供するためのさまざまな場所に配置された任意の数の温度センサを含むことができることを当業者によって理解されるべきである。
【0016】
実施形態では、温度制御システム44で使用される温度センサは熱電対アッセンブリ48である。他の温度センサ36、38、40、42は、光高温計、当該分野で公知の熱電対及びそれらの組み合わせとして形成されることを当業者によって理解されるべきである。図3−4に示すように、熱電対アッセンブリの典型的な実施形態は、一般的に周知であり、シース50、支持部材52、カラー54、第1線56、第2線58、スプリング60、カップアッセンブリ62及びプラグ64を含む。シース50は、長手方向軸線を有する実質的に円筒形の細長い部材である。シース50は、温度測定が望まれる位置に直に隣接して配置されるように構成された測定チップを含む。また、支持部材52は、長手方向軸線を有する実質的に円筒形の細長い部材であり、支持部材52の一部分がシース50内に収容される。支持部材52は、あらゆるタイプのセラミック又は周期的温度変化及び熱電対アッセンブリ48がさらされる温度領域に耐えるのに十分な他の材料で形成されることができる。熱電対アッセンブリ48は、中央温度センサ36、先端温度センサ38、後端温度センサ40及び側端温度センサ42として使用されることができる。熱電対アッセンブリ48は、正確な温度センサが必要とされている他のアプリケーションで使用されることを当業者に理解されるべきである。図示の熱電対アッセンブリ48は、実質的に線形であるが、熱電対アッセンブリ48は、熱電対アッセンブリ48のチップが処理される基板又は処理される基板を支持する基板支持28に隣接した特に所望の位置に配置されるのを許容するのに十分な形状に形成されることができることを当業者に理解されるべきである。
【0017】
熱電対アッセンブリ48は、図4に示すように、第1線56と第2線58とを含み、第1線56及び第2線58は、異なる金属で形成される。実施形態では、第1線56は、プラチナで形成され、第2線58は、13%のロジウムを有するプラチナの合金で形成されている。第1線56及び第2線58は、それの間に熱電対を形成するのに十分な異なる材料で形成されることができることを当業者に理解されるべきである。第1線56及び第2線58は、支持部材52の長手方向軸線に沿って支持部材52の中心を通って形成された対応する穴68の中に収容される。第1線56及び第2線58の各々の一部は、シース50の測定チップ66に隣接して支持部材52の端部を超えて延びる。従来の熱電対アッセンブリでは、図4に示すように、第1線56及び第2線58の部分は、ビーズを形成するために互いに融合された測定チップ66又は熱電対ジャンクション70に隣接して支持部材52の端部を超えて延びる。スプリング60は、測定チップ66で熱電対の接点70とシース50の内面との間で一定の接触を確実にするように構成されている。スプリング60が一般的に、熱電対ジャンクション70をシース50と接触した状態に維持するために中央温度センサ36として使用された熱電対アッセンブリに使用されるが、スプリングは、前端、後端、又は側端の温度センサ38、40、42で使用した熱電対アッセンブリに必要ではないことを当業者に理解されるべきである。
【0018】
熱電対ジャンクション70と熱電対アッセンブリ48温度を測定する位置との間の距離は、熱電対アッセンブリ48の設計の重要な特性である。熱電対アッセンブリ48を製造する工程では、測定チップ66内の熱電対ジャンクション70の位置が熱電対から熱電対まで実質的に一定であることが重要である。スプリング60は、支持部材52に一体に取り付けられたカラー54上にスプリング力を及ぼすように構成され、カラー54にかけられたスプリング力は、カラー54を測定チップ66の方に付勢し、熱電対ジャンクション70と測定チップ66との一定の接触を確実にする。以前の周知の熱電対アッセンブリの組み立て中、熱電対ジャンクション70は摺動し又は測定チップ66内でオフセットになり、それによって、熱電対アッセンブリ48によって測定された温度の精度が低下する。さらに、反応チャンバ12(図1)内の熱サイクル中に、温度変化は、熱電対ジャンクション70が摺動又は測定チップ66内でオフセットさせる。さらに、熱電対ジャンクション70は、シース50内で支持部材52の端部を超えて延びるので、熱電対ジャンクション70と第1線56及び第2線58の一部分とは、CVD反応器内で熱要素16にさらされる。この熱要素16に対する直接的な露呈は、反応チャンバ12の熱サイクル中で熱電対ジャンクション70と第1線56及び第2線58を損傷させる。さらに、熱電対ジャンクション70は支持部材52の端部を超えて延びるので熱電対ジャンクション70と第1線56及び第2線58は、反応チャンバ内で熱要素16にさらされる。このように、熱電対ジャンクション70がさらされる高温と組み合わせでスプリング60の圧縮力は、時間をかけて熱電対ジャンクション70の形状を変形する。この変形は、熱電対によって測定された温度の精度に悪影響を与える。
【0019】
改善された熱電対アッセンブリ100の例示的な実施形態が図5に示される。熱電対アッセンブリ100は、シース102、支持部材104、カラー106、第1線108、第2線110、スプリング112、カップアッセンブリ114及びプラグ116を含む。実施形態では、シース102は、長手方向軸線を有する実施的に円筒形の細長い部材である。シース102は、温度測定が望まれる位置に直に隣接して配置されるように構成された測定チップ118を含む。実施形態では、シース102は、透明な石英で形成されている。熱電対アッセンブリ100が反応チャンバ12内に収められる温度範囲に十分に耐えることができる材料で形成されることを当業者は理解されるべきである。また、支持部材104は、長手方向軸線を有する実質的に円筒形の細長い部材であり、支持部材104の一部分がシース102内に収容される。支持部材104は、シース102内に収容されるのに十分な形状として形成されることを当業者に理解されるべきである。支持部材104は、セラミック又は周期的温度変化及び熱電対アッセンブリ100がさらされる温度領域に耐えるのに十分な他の材料で形成されることができる。熱電対アッセンブリ100は、図2に示すように、中央温度センサ36、先端温度センサ38、後端温度センサ40及び側端温度センサ42として使用されることができる。熱電対アッセンブリ100は、正確な温度センサが必要とされている他のアプリケーションで使用されることを当業者に理解されるべきである。図示の熱電対アッセンブリ100は、実質的に線形であるが、熱電対アッセンブリ100は、熱電対アッセンブリ100のチップ118が特に所望の位置に配置されるのを許容するのに十分な形状に形成されることができることを当業者に理解されるべきである。
【0020】
熱電対アッセンブリ100は、図5に示すように、第1線108と第2線110とを含み、第1線108及び第2線110は、異なる金属で形成される。実施形態では、第1線108は、プラチナで形成され、第2線110は、13%のロジウムを有するプラチナの合金で形成されている。第1線108及び第2線110は、それの間に熱電対を形成するのに十分な異なる材料で形成されることができることを当業者に理解されるべきである。第1線108及び第2線110は、支持部材104の長手方向軸線に沿って支持部材104の中心を通って形成された対応する穴120の中に収容される。
【0021】
実施形態では、図6A−6Dに示すように、測定チップ118に隣接した支持部材104のチップは、凹部領域122を形成する。図6Aに示された実施形態では、凹部領域122は、傾斜した側面124を含む。傾斜した側面124は、傾斜した側面124が支持部材104の遠位端から離れる方向に延びるように支持部材104の長手方向軸線の方に内方に傾斜する。ベース126は、支持部材104の端部において凹部領域122に底面を形成する。ベース126は、実質的に平面である。凹部領域122は、支持部材104の端部の中に概ね頭を切断された円錐形状のくぼみを形成する。凹部領域122は、支持部材104の遠位端を形成する縁部128によって囲まれる。実施形態では、傾斜した側面124は、縁部128が実質的に平らな棚を形成するように支持部材104の外面から半径方向内方に離間される。他の実施形態では、傾斜した側面124は、支持部材104の遠位端が環状のリングを形成するように支持部材104の外面(図示せず)から延びる。実施形態では、凹部領域122は、支持部材104を成形するときに形成されることができる。他の実施形態では、凹部領域122は、支持部材104の一部分を切断又は粉砕することによって形成されることができる。凹部領域122は、熱電対ジャンクション130を保護するために構成された側壁138を提供するのに十分な方法によって形成されることを当業者によって理解されるべきである。
【0022】
組み立て中に、図6Aに示されるように、第1線108及び第2線110の一部分は凹部領域122の中にそれらの対応する穴120から延びる。第1線108及び第2線110のさらされた部分は、ビーズ又は熱電対ジャンクション130を形成するために互いに融合される。熱電対ジャンクション130は、凹部領域122のベース126に直接隣接して又はベース126と接触して配置され、傾斜した側面124によって保護される。ひとたび熱電対ジャンクション130が形成されると、支持部材104は、縁部128が測定チップ118でシース102の内面と接するまでシース102の中に挿入される。組み立てられると、熱電対ジャンクション130は、シース102の測定チップ118に対して実質的に固定した位置に配置される。
【0023】
図6A−6Dは、シース102の内面と接する熱電対ジャンクション130を図示し、図6Eは、シースに対して離間された関係に配置された熱電対ジャンクション130を図示する。熱電対アッセンブリ100は、熱電対ジャンクション130がシース102と接するか直に隣接するが、熱電対ジャンクション130がスプリング112からスプリング力に従わないで測定チップ118に対して実質的に固定された場所又は位置に存在するように組み立てられることができることを当業者によって理解されるべきである。例えば、実施形態では、熱電対ジャンクション130は、熱電対ジャンクション130が測定チップ118でシース102の内面と接するように凹部領域122内に配置される。しかしながら、スプリング112は、シースの内面に対して支持部材104を付勢するので、熱電対ジャンクション130は、静止し、スプリング112からシース102に対するスプリング力を受けない。他の実施形態では、ジャンクションは、シース112の内面に直に隣接して離間配置されたように配置される。
【0024】
図6Bに示す熱電対アッセンブリ100の他の実施形態では、凹部領域122は、側面132とベース134とを含む。側面132は、支持部材104の長手方向軸線に対して実質的に平行なように支持部材104の厚さの中に遠位端から延びる。ベース134は、支持部材104の端部で凹部領域122の底面を形成する。ベース134は、側面132に対して90度に形成された平面である。凹部領域122は、支持部材104の端部の中に概ね円筒形のくぼみを形成する。凹部領域122は、支持部材104の遠位端を形成する縁部128によって囲まれる。実施形態では、側面132は、縁部128が実質的に平らな棚を形成するように支持部材104の外面から半径方向内方に離間される。
【0025】
組み立て中に、図6Bに示されるように、第1線108及び第2線110の一部分は凹部領域122の中にそれらの対応する穴120から延びる。第1線108及び第2線110のさらされた部分は、ビーズ又は熱電対ジャンクション130を形成するために互いに融合される。熱電対ジャンクション130は、凹部領域122のベース126に直接隣接して又はベース126と接触して配置され、側面132によって保護される。ひとたび熱電対ジャンクション130が形成されると、支持部材104は、縁部128が測定チップ118でシース102の内面と接するまでシース102の中に挿入される。組み立てられると、熱電対ジャンクション130は、シース102の測定チップ118に対して実質的に固定した位置に配置される。
【0026】
図6Cに示す実施形態では、凹部領域122は傾斜した面136を含む。傾斜した面136は、傾斜した面136が支持部材104の遠位端から離れる方向に延びるように支持部材104の長手方向軸線の方に内方に傾斜する。凹部領域122は、支持部材104の端部の中に概ね半球状のくぼみを形成する。凹部領域122は、支持部材104の遠位端を形成する縁部によって囲まれる。実施形態では、傾斜した側面136は、縁部128が実質的に平らな棚を形成するように支持部材104の外面から半径方向内方に離間される。他の実施形態では、傾斜した側面136は、支持部材104の遠位端が環状のリングを形成するように支持部材104の外面から延びる。実施形態では、凹部領域122は、支持部材104を成形するときに形成されることができる。他の実施形態では、凹部領域122は、支持部材104の一部分を切断又は粉砕することによって形成されることができる。凹部領域122は、熱電対ジャンクション130を保護するために構成された側壁138を提供するのに十分な方法によって形成されることを当業者によって理解されるべきである。
【0027】
組み立て中に、図6Cに示されるように、第1線108及び第2線110の一部分は凹部領域122の中にそれらの対応する穴120から延びる。第1線108及び第2線110のさらされた部分は、ビーズ又は熱電対ジャンクション130を形成するために互いに融合される。熱電対ジャンクション130は、凹部領域122のベース126に直接隣接して又はベース126と接触して配置され、傾斜した面136によって保護される。ひとたび熱電対ジャンクション130が形成されると、支持部材104は、縁部128が測定チップ118でシース102の内面と接するまでシース102の中に挿入される。組み立てられると、熱電対ジャンクション130は、シース102の測定チップ118に対して実質的に固定した位置に配置される。
【0028】
図6Dに示す実施形態では、凹部領域122は傾斜した面140を含む。傾斜した面140は、傾斜した面140が支持部材104の遠位端から離れる方向に延び、傾斜した面140が支持部材104の長手方向軸線上に又はその軸線に実質的に近傍にポイントを形成するように支持部材104の長手方向軸線の方に内方に傾斜する。凹部領域122は、支持部材104の端部の中に概ねV形状又は円錐形のくぼみを形成する。凹部領域122は、支持部材104の遠位端を形成する縁部128によって囲まれる。実施形態では、傾斜した面140は、縁部128が実質的に平らな棚を形成するように支持部材104の外面から半径方向内方に離間される。他の実施形態では、縁部128が半径方向に延びる厚さがほとんどない又は全くない棚を形成するように傾斜した側面136は支持部材104の外面から延びる。実施形態では、凹部領域122は、支持部材104の端部の中に傾斜した表面140を切断又は粉砕することによって形成されることができる。凹部領域122は、熱電対ジャンクション130を保護するために構成された側壁138を提供するのに十分な方法によって形成されることを当業者によって理解されるべきである。
【0029】
組み立て中に、図6Dに示されるように、第1線108及び第2線110の一部分は凹部領域122の中にそれらの対応する穴120から延びる。第1線108及び第2線110のさらされた部分は、ビーズ又は熱電対ジャンクション130を形成するために互いに融合される。熱電対ジャンクション130は、傾斜した面140が半径方向内方に延びるように傾斜した面140によって形成されたポイントに直に隣接して配置される。ひとたび熱電対ジャンクション130が形成されると、支持部材104は、縁部128が測定チップ118でシース102の内面と接するまでシース102の中に挿入される。組み立てられると、熱電対ジャンクション130は、シース102の測定チップ118に対して実質的に固定した位置に配置される。
【0030】
図6A−6Dに示された凹部領域122は、支持部材104の長手方向軸線に沿って実質的に対称なくぼみであるように示される。しかしながら、支持部材104の端部は、凹部領域122を含む必要はなく、その長手方向軸線を中心にして対称である必要はない。例えば、図6Eは、支持部材の端部が、支持部材の傾斜した面142が実質的に平らで支持部材104の長手方向軸線にたいして傾斜して形成されるように切り捨てられた実施形態を示す。それに隣接して熱電対ジャンクション130が平らに形成された支持部材104の端部がくぼみ又は凹部領域を含み、あるいは、熱電対ジャンクション130が測定チップ118でシース102の内面に対して相対的に配置されるのを許容するように形状づけられることを当業者に理解されるべきである。
【0031】
実施形態では、熱電対ジャンクション130は、図6A−6Eに示されるように、測定チップ118でシース102の内面と接合関係である。支持部材104の側壁138とシース102との間の接触は、測定チップ118に対して熱電対ジャンクション130を付勢するスプリング力が実質的にないようにスプリング112によって支持部材104にかけられたスプリング力のほぼすべてを吸収する。スプリング力が支持部材104とシース102との間の接触によって吸収されるので、熱電対ジャンクション130は、スリップ又は変形しないで測定チップ118と接触して実質的に固定された位置にある。他の実施形態では、図6Eに示されるように、熱電対ジャンクション130は、測定チップ118でシース102の内面に直に隣接して配置され、それによって、熱電対ジャンクション130とシース102との間に少しの間隙を提供する。熱電対ジャンクション130は測定チップ118でシース102の内面と接触して又は内面から離れる方向に離間され、支持部材104とシース102との接触は、熱電対から熱電対まで測定チップ118に対して実施的に固定された位置に熱電対ジャンクション130が存在するのを許容するように、測定チップ118に対して熱電対ジャンクション130を典型的に付勢するスプリング力を減少又は排除するように構成されることを当業者に理解されるべきである。
【0032】
図6Eに示された実施形態では、熱電対ジャンクション130が測定チップ118でシース102の内面から離間される距離は、約1mmである。他の実施形態では、熱電対ジャンクション130が測定チップ118でシース102の内面から離間される距離は、約0.5mmである。さらに他の実施形態では、熱電対ジャンクション130が測定チップ118でシース102の内面から離間される距離は、約5mmより小さく、より具体的には約1mmより小さい。他の実施形態では、熱電対ジャンクション130が測定チップ118でシース102の内面から離間される距離は、約0.1mm乃至1.5mmである。熱電対ジャンクション130との間の離間された距離は、あらゆる距離にすることができるが、離間された距離は、各熱電対アッセンブリ100に対する熱電対ジャンクション130と測定チップ118との間の離間された距離が実質的に同じであるように続いて製造される熱電対間のメンテナンスを容易にする必要がある。
【0033】
図6A−6Dに示されるように、熱電対ジャンクション130は、支持部材104に形成された凹部領域122のベースに配置される。凹部領域122のベースに隣接して配置されると、スプリング112が熱電対アッセンブリ100の測定チップ118の方に支持部材104を付勢するようにスプリング112は熱電対ジャンクション130に圧縮力を伝えない。一般的に周知の中央熱電対では、スプリングは、ジャンクションと測定チップとの間に接触を維持するためにジャンクションを測定チップと接触状態に付勢する。しかしながら、ジャンクションにかけられたこのスプリング力は、シースの内面に対してジャンクションを圧縮させ、典型的に、熱電対の温度測定のエラー及び早期故障を生じるジャンクションの変形を生じる。これに対して、本発明の改善された熱電対アッセンブリ100の熱電対ジャンクション130は、スプリング112からのスプリング力によって支持部材104とシース102との間の一定の圧縮のもとに熱電対ジャンクション130があった場合に生じる熱電対ジャンクション130が測定チップ118に対して摺動せず又はオフセットにならないように、測定チップ118でシース102と接触してあるいはシース102に直に隣接して、凹部領域122内に実質的に固定された位置にあることができる。熱電対ジャンクション130は、シース102に対して摺動しない又はオフセットにならないで支持部材104の凹部領域122内に実質的に固定された位置にあるので、熱電対アッセンブリ100によって提供された温度データは、一貫性がある。さらに、シース102に対する熱電対ジャンクション130の不慮の摺動又はオフセットを防止することは、熱電対アッセンブリ100の温度データが反応チャンバ12内の多くの熱サイクル後に一貫性があるため、熱電対アッセンブリ100の寿命を増加させる。
【0034】
凹部領域122は、熱電対アッセンブリ100の支持部材104の遠位端の中に形成された概ねくぼんだ領域である。図6A−6Dに示す実施形態では、凹部領域122は、支持部材104の長手方向軸線を中心に実質的に対称である。凹部領域122は、支持部材104の長手方向軸線を中心に非対称にすることができることを当業者は理解されるべきである。また、凹部領域122の形状は、凹部領域122のベースに配置された熱電対ジャンクション130を実質的に囲むのに十分な形状にすることができることを当業者は理解されるべきである。凹部領域122によって形成されたくぼみは、側壁138が完全にジャンクションを囲むように支持部材104の遠位端の方に凹部領域122のベースから延びる側壁138を形成する。さらに、シース102の測定チップ118に対して実質的に固定された位置に熱電対ジャンクション130を維持することに加えて、凹部領域122の側壁138は、熱要素16(図1)によって生じた放射熱から熱電対ジャンクション130の保護を提供する。従って、熱電対ジャンクション130は、直接放射線から遮蔽され、それによって、熱電対ジャンクション130及び凹部領域122内の第1線108、第2線110のさらされた部分への損傷を減少する。
【0035】
図6A−6Eに示されるように、シース102の測定チップ118は、シース102の遠位端にある曲がったチップとして形成される。代替的な実施形態では、測定チップ118は、シース102の側壁138に実質的に垂直に形成されることができる。測定チップ118の形状は、あらゆる形状にすることができることを当業者は理解されるべきである。凹部領域122のベースの実質的に固定された位置に形成されたジャンクション及び測定チップ118での支持部材104の縁部128とシース102の内面との間の接触は、熱電対ジャンクション130が続いて起こる熱電対100の製造中測定チップ118に対して実質的に同じ位置に配置されるのを許容する。熱電対ジャンクション130は、凹部領域122内に実質的に固定された位置に維持されるので、熱電対ジャンクション130と測定チップ118との間の関係は実質的に一定である。製造業の熱電対における重要な変数の一つは、シース102の測定チップ118に対し実質的に固定された位置に熱電対ジャンクション130を一貫して維持する能力である。続いて製造される熱電対の測定チップ118に対する熱電対ジャンクション130の実質的に一貫性のある位置を提供する能力は、製造中又は反応チャンバインサートの熱サイクル中にジャンクションが摺動し、圧縮された平坦になり、あるいは支持部材の遠位端でオフセットになる一般的に周知の熱電対以上の改善を提供する。
【0036】
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は限定されず、変形は本発明から逸脱しないでなされることができる。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって定義され、クレームの意味内に入るすべてのデバイス、プロセス、方法は、文字どおりに又は等価的にそこに包含されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学蒸着反応器内の温度を測定するための熱電対アッセンブリであって、
シースの遠位端に配置された測定チップを有するシースと、
支持部材であって、支持部材の少なくとも一部分がシース内に収容される支持部材と、
異なる金属で形成された第1線及び第2線であって、第1線及び第2線の一部分が支持部材内に収容され、第1線及び第2線の各端部が互いに融合されてそれらの間に電熱対ジャンクションを形成する、第1線及び第2線と、
支持部材の遠位端に形成された凹部領域であって、支持部材の遠位端がシースと接し、電熱対ジャンクションが凹部領域のベースに直に隣接して配置された、凹部領域とを備える、熱電対アッセンブリ。
【請求項2】
請求項1記載の熱電対アッセンブリにおいて、
電熱対ジャンクションは、シースの測定チップから固定された離間された距離で配置される熱電対アッセンブリ。
【請求項3】
請求項2記載の熱電対アッセンブリにおいて、
電熱対ジャンクションとシースの測定チップとの間の固定された離間された距離は、5mmよりも小さい熱電対アッセンブリ。
【請求項4】
請求項2記載の熱電対アッセンブリにおいて、
電熱対ジャンクションとシースの測定チップとの間の固定された離間された距離は、1mmよりも小さい熱電対アッセンブリ。
【請求項5】
請求項1記載の熱電対アッセンブリにおいて、
電熱対ジャンクションは、シースの測定チップと接する熱電対アッセンブリ。
【請求項6】
請求項1記載の熱電対アッセンブリにおいて、
縁部が支持部材の遠位端で凹部領域の回りに形成される熱電対アッセンブリ。
【請求項7】
請求項6記載の熱電対アッセンブリにおいて、
縁部は、支持部材の長手方向軸線に対して実質的に垂直に延びる棚である熱電対アッセンブリ。
【請求項8】
請求項6記載の熱電対アッセンブリにおいて、
縁部は、測定チップでシースの内面と接する熱電対アッセンブリ。
【請求項9】
請求項1記載の熱電対アッセンブリにおいて、
電熱対ジャンクションは、凹部領域のベースに対して実質的に固定した位置に維持される熱電対アッセンブリ。
【請求項10】
請求項1記載の熱電対アッセンブリにおいて、
凹部領域の周りに形成された側壁を更に備え、側壁は、電熱対ジャンクションを保護する熱電対アッセンブリ。
【請求項11】
請求項1記載の熱電対アッセンブリにおいて、
凹部領域は、実質的に半球状のくぼみを形成する熱電対アッセンブリ。
【請求項12】
請求項1記載の熱電対アッセンブリにおいて、
凹部領域は、実質的に円筒形のくぼみを形成する熱電対アッセンブリ。
【請求項13】
請求項1記載の熱電対アッセンブリにおいて、
凹部領域は、先端が切り取られた円錐形のくぼみを形成する熱電対アッセンブリ。
【請求項14】
請求項1記載の熱電対アッセンブリにおいて、
凹部領域は、円錐形のくぼみを形成する熱電対アッセンブリ。
【請求項15】
請求項1記載の熱電対アッセンブリにおいて、
第1線は、プラチナで形成され、第2線は、約13%のロジウムを有するプラチナの合金で形成される熱電対アッセンブリ。
【請求項16】
化学蒸着反応器内の温度を測定するための熱電対アッセンブリであって、
それと共に第1線及び第2線の少なくとも一部分を収容するように構成された細長い支持部材であって、第1線及び第2線は異なる金属で形成された細長い支持部材と、
測定チップを有する細長いシースであって、支持部材の遠位端が測定チップでシースの内面と接するように支持部材を収容するように構成された細長いシースと、
第1線及び第2線の各々の端部を融合することによって形成された電熱対ジャンクションと、
細長い支持部材の遠位端の中に形成された凹部領域であって、電熱対ジャンクションがシースの測定チップに対して実質的に固定された位置に維持される熱電対アッセンブリ。
【請求項17】
半導体処理反応器で使用するための温度制御システムであって、
反応器内に配置された少なくとも一つの熱要素と、
少なくとも一つの熱要素に作動的に接続され、少なくとも一つの熱要素を制御するように構成されたコントローラと、
コントローラに温度データを提供するためにコントローラに作動的に接続された、反応器内に配置された少なくとも一つの温度センサであって、熱電対アッセンブリを備える少なくとも一つの温度センサとを備え、
熱電対アッセンブリは、
シースの遠位端に配置された測定チップを有するシースと、
支持部材であって、支持部材の少なくとも一部分がシース内に収容される支持部材と、
異なる金属で形成された第1線及び第2線であって、第1線及び第2線の一部分が支持部材内に収容され、第1線及び第2線の各端部が互いに融合されてそれらの間に電熱対ジャンクションを形成する、第1線及び第2線と、
支持部材の遠位端に形成された凹部領域であって、支持部材の遠位端がシースの測定チップと接し、電熱対ジャンクションがシースの測定チップに対して実質的に固定された位置に配置される、凹部領域とを有する温度制御システム。
【請求項18】
請求項17記載の温度制御システムにおいて、
凹部領域は、電熱対ジャンクションを囲む側壁を形成し、それによって、少なくとも一つの熱要素からの放射エネルギから電熱対ジャンクションを保護する温度制御システム。
【請求項19】
請求項17記載の温度制御システムにおいて、
凹部領域は、支持部材の遠位端の実質的に半球状のくぼみとして形成される温度制御システム。
【請求項20】
請求項17記載の温度制御システムにおいて、
凹部領域は、支持部材の遠位端の実質的に円筒形のくぼみとして形成される温度制御システム。
【請求項21】
請求項17記載の温度制御システムにおいて、
凹部領域は、平面として形成され、平面は、支持部材の長手方向軸線に対して傾斜して配向される温度制御システム。
【請求項22】
請求項17記載の温度制御システムにおいて、
支持部材の遠位端で凹部領域の周りに形成された縁部を更に備え、縁部は、電熱対ジャンクションと測定チップとの間に離間した距離を提供するためにシースの内面と接する温度制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【公表番号】特表2012−526282(P2012−526282A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509857(P2012−509857)
【出願日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/033244
【国際公開番号】WO2010/129428
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(505217767)エイエスエム・アメリカ・インコーポレイテッド (4)
【氏名又は名称原語表記】ASM AMERICA INC.
【Fターム(参考)】