説明

保険適用方法、保険業務支援装置、ならびに、プログラム

【課題】 保険加入者の顧客満足度の向上と保険適用業務の効率化を図る。
【解決手段】
保険担当者は、保険担当者端末200を用いて、保険適用対象事案および被保険者に関する情報を保険業務支援装置100に入力する。保険業務支援装置100は、当該被保険者等の属性情報を取得し、取得した属性情報と、入力された保険適用対象事案とに基づいて、発生した保険適用対象事案に応じて被保険者等が選択可能な補償内容(サービス)を特定し、社内ネットワーク20を介して保険担当者端末200に出力する。保険担当者は、保険担当者端末200を用いて被保険者等が選択したサービスを保険業務支援装置100に入力する。保険業務支援装置100は、選択されたサービスを実施する実施事業者を選出し、選出した実施事業者の実施事業者端末300に通信ネットワーク10を介して発注情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保険適用方法、保険業務支援装置、ならびに、プログラムに関し、特に、保険適用時の顧客満足度向上や業務効率化に好適な保険適用方法、保険業務支援装置、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
損害保険をはじめとする各種保険事業においては、時代の変化や顧客の要望などを反映した多種多様な保険商品が開発されている。このような保険商品により被保険者が受ける補償は、従来、保険加入時の契約に基づく金銭の給付によりおこなわれていた。よって、保険事業においては、保険適用事案が発生した際の給付金の算出や給付にかかる作業等が重要な業務であり、このような業務を情報システムの活用によって効率化する手法も提案されている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−30597号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来からの金銭による補償では、被保険者やその関係者(近親者など)に対する補償として不十分である場合もある。これは、保険が適用されるような事案が発生した場合、被保険者やその関係者(被保険者等)には、通常の日常生活とは異なる生活が強いられることが多く、金銭の補償では解消されない負担や損失が発生するためである。
【0004】
例えば、自動車事故等による人身傷害で被保険者に入院治療が必要となった場合、被保険者本人やその近親者等は、入院にかかる手続や手配などといった煩雑な作業をおこなわなければならない。また、入院期間中には、その間に必要となる生活用品等の購入やレンタル品の手配なども随時必要となる。このような活動や料金等にかかる費用自体は、従来の保険商品で給付される給付金にて補償することができるが、実際に活動しなければならないのは被保険者等自身であることから、金銭の給付では解消できない種々の負担や損失を被保険者等は被ることになる。
【0005】
例えば、入院中の生活用品の購入費用が給付されたとしても、入院治療中の被保険者が購入のために行動することが困難な場合もあり、この場合、被保険者には多大な肉体的・精神的負担がかかることになる。
【0006】
その他にも、例えば、近親者の介添えや介護などが必要となるような場合には、家庭での家事時間や勤務先での労働時間などが浸食され、近親者の日常生活にも損失が発生することがある。また、被保険者が学生等である場合には、入院等の治療期間中に十分な学習ができず、本来習得できたはずの学力が習得できないなどといった損失も考えられる。
【0007】
すなわち、保険適用事案が発生することによって、定量的に求めることのできない副次的な損失も被保険者等は被ることになる。このような損失は、金銭的価値に換算することが困難であることはもとより、金銭が給付されることで解消されるものでもない。このため、従来からおこなわれている金銭の給付では、被保険者等に対する補償として不十分となる場合があった。
【0008】
なお、従来の保険商品においても、給付金以外の付帯サービスが補償されるものも存在するが、その内容については、保険加入時の契約において規定されたものに制限されていた。したがって、発生した保険適用事案の内容に応じて、保険加入者(被保険者等)が補償内容を選択することはできなかった。このため、契約内容によっては、保険料を支払っているにもかかわらず、被保険者が本当に必要とするサービスが補償されない場合もあり、保険加入者の顧客満足度を十分に満たせないこともあった。
【0009】
よって、発生した保険適用事案に応じて保険加入者(被保険者)が補償内容を選択でき、選択された補償内容(サービス)が現物給付される保険商品が提供されることにより、保険加入者の顧客満足度を向上させることが期待できる。しかしながら、このような保険商品自体これまで存在せず、当然ながら、このような保険商品を効率的に提供するための手法やシステム等も存在していなかった。
【0010】
本発明は上記実状に鑑みてなされたもので、発生した保険適用事案に応じて被保険者が補償内容を選択可能な保険の適用を効率的におこなうための保険適用方法等を提供することにより、保険加入者の顧客満足度を向上させることを目的とする。
【0011】
また、本発明は、発生した保険適用事案に応じて被保険者が補償内容を選択可能な保険の適用にかかる業務を支援するための保険業務支援装置等を提供することにより、保険業務の効率化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる保険適用方法は、
コンピュータに、
保険加入者に関する加入者情報と、サービスの実施が補償される保険商品に関する保険商品情報と、を予め記憶装置に記憶する記憶ステップと、
保険適用対象事案に関する事案情報の入力を受け付ける入力ステップと、
入力された事案情報と、前記記憶装置に記憶されている加入者情報および保険商品情報と、に基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別する判別ステップと、
少なくとも判別した補償内容を示す補償情報を出力する出力ステップと、
を実行させることで、発生した保険適用事案に応じて被保険者が補償内容を選択可能な保険を適用することを特徴とする。
【0013】
上記保険適用方法は、
前記コンピュータに、
前記出力ステップで出力された補償情報に基づいて選択された補償内容を示す情報の入力を受け付けることで、被保険者が選択したサービスを指定する指定ステップと、
前記指定ステップで指定されたサービスの実施を発注するための発注情報を作成し、作成した発注情報を、通信ネットワークを介して、当該サービスを実施する事業者の端末装置に送信することで、選択されたサービスの実施を発注する発注ステップと、
をさらに実行させることを特徴とする。
【0014】
上記保険適用方法において、
前記記憶ステップは、サービス実施事業者を示す事業者情報を、前記保険商品情報に対応づけて予め前記記憶装置に記憶し、
前記発注ステップは、前記事業者情報に基づいて、前記指定ステップで指定されたサービスを実施するサービス事業者を選択し、選択したサービス事業者の端末装置に前記発注情報を送信することが望ましい。
【0015】
上記保険適用方法において、
前記加入者情報は、各保険加入者の属性情報を含み、
前記判別ステップは、被保険者の前記属性情報に基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別することが望ましい。
【0016】
上記保険適用方法において、
前記保険商品情報は、各補償内容の実施にかかる費用を示す情報を含み、この場合、
前記判別ステップは、所定期間毎に所定の限度額を設定し、設定した限度額と、各補償内容の実施にかかる費用とに基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別してもよい。
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかる保険業務支援装置は、
保険加入者に関する加入者情報を予め記憶する加入者情報記憶手段と、
サービスの実施が補償される保険商品に関する保険商品情報を予め記憶する保険商品情報記憶手段と、
保険適用対象事案に関する事案情報の入力を受け付け、入力された事案情報と、前記加入者情報記憶手段に記憶された加入者情報と、前記保険商品情報記憶手段に記憶された保険商品情報と、に基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別する補償内容判別手段と、
前記補償内容判別手段が判別した補償内容を示す補償情報を生成し、生成した補償情報を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする。
【0018】
上記保険業務支援装置は、
前記保険商品により補償されるサービスの実施事業者に関する事業者情報を予め記憶する事業者情報記憶手段と、
前記出力手段が出力した補償情報に基づいて選択されたサービスを示す指定サービス情報の入力を受け付け、入力された指定サービス情報が示すサービスの実施事業者を前記事業者情報記憶手段に記憶された事業者情報に基づいて判別する実施事業者判別手段と、
前記指定サービス情報が示すサービスの実施を発注するための発注情報を生成し、前記実施事業者判別手段が判別した実施事業者の端末装置に、通信ネットワークを介して前記発注情報を送信する発注手段と、をさらに備えていることが望ましい。
【0019】
上記保険業務支援装置において、
前記保険商品情報は、少なくとも、前記保険商品により補償される複数のサービスを示すサービス情報と、各サービスの実施にかかる費用を示す費用情報とを含むものとすることができ、この場合、
前記補償内容判別手段は、所定期間毎に所定の限度額を設定し、設定した限度額と、前記保険商品情報記憶手段に記憶された前記費用情報とに基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別することが望ましい。
【0020】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかるプログラムは、
コンピュータに、
保険加入者に関する加入者情報と、補償内容を被保険者が選択可能な保険商品に関する保険商品情報と、前記保険商品により補償されるサービスの実施事業者を示す事業者情報と、を予め記憶する機能と、
保険適用対象事案に関する事案情報の入力を受け付ける機能と、
入力された事案情報と、前記加入者情報と前記保険商品情報と、に基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別する機能と、
判別した補償内容を示す補償情報を出力する機能と、
前記出力された補償情報に基づいて選択されたサービスを示す指定サービス情報の入力を受け付ける機能と、
前記事業者情報に基づいて、前記入力された指定サービス情報が示すサービスの実施事業者を判別する機能と、
前記入力された指定サービス情報に基づいて、指定されたサービスの実施を発注するための発注情報を作成する機能と、
作成した発注情報を、判別した実施事業者の端末装置に、通信ネットワークを介してサービス実施事業者の端末装置に送信して、前記指定されたサービスの実施を発注する機能と、
を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、受け付けた保険適用対象事案に関する情報と、保険加入者の属性などを示す情報とに基づいて、発生した保険適用対象事案に応じて被保険者等が選択できる補償内容(サービス)を判別して提示し、被保険者等が選択したサービスを指定することで、当該サービスを実施する事業者を特定し、特定した事業者の端末装置に、サービスの実施を発注する情報を自動的に送信して発注することができる。これにより、発生した保険適用対象事案に応じて被保険者等が補償内容を選択可能な保険商品の保険適用業務を効率的におこなうことができる。この結果、保険適用対象事案が発生した後に被保険者等が強いられる種々の不便を、個別の状況に応じたサービスを提供することで解消できるとともに、その適用がスムースにおこなわれるので、被保険者等の顧客満足度を向上させることができる。また、コンピュータを用いて、このような保険商品の保険適用業務をおこなうので、保険適用業務の効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明にかかる実施の形態を以下説明する。本実施の形態では、保険商品の開発・販売等をおこなう保険事業者(以下、「保険事業者TN」とする)が販売した保険商品について、当該保険商品による補償が被保険者に適用される場合を例に以下説明する。
【0023】
本実施の形態にかかる保険商品は、例えば、自動車保険などの損害保険であるものとし、発生した保険適用対象事案(詳細後述)に応じて保険加入者(被保険者)が補償内容を任意に選択することができるものとする。また、本実施の形態にかかる保険商品によって提供(給付)される補償は、金銭を給付する給付金の他、被保険者(保険加入者本人およびその関係者(近親者など)。以下、「保険加入者等」もしくは「被保険者等」とする)が受けることができるサービスであるものとする。また、補償されるサービスには、そのサービスを手配するための手続なども含まれるものとする。以下、本実施の形態における「保険商品」とは、上記のような特徴の保険商品をいう。
【0024】
図1は、本実施の形態にかかる保険適用システムの構成を模式的に示す図である。図示するように、本実施の形態にかかる保険適用システム1は、保険業務支援装置100と、複数の保険担当者端末200と、複数の実施事業者端末300と、から構成される。このうち、保険業務支援装置100と複数の実施事業者端末300とは、通信ネットワーク10を介して相互接続される。
【0025】
また、保険業務支援装置100と複数の保険担当者端末200は、いわゆるクライアント−サーバシステムを構成しており、保険業務支援装置100がサーバとして機能し、複数の保険担当者端末200がクライアントとして機能する。本実施の形態においては、保険担当者端末200が保険業務支援装置100に対する入出力端末として機能することとする。
【0026】
本実施の形態にかかる保険業務支援装置100は、例えば、メインフレームやワークステーションなどといった情報処理装置で構成され、保険事業者TNによって運用される。本実施の形態では、例えば、保険事業者TNの複数の拠点や部門を統括するような部門等(例えば、本社など)に保険業務支援装置100が設置されるものとする。
【0027】
また、保険担当者端末200は、保険事業者TNにおいて、保険商品の販売や保険適用業務などをおこなう担当者(例えば、営業担当者や顧客担当者など。以下、「保険担当者」とする)によって操作される端末装置であり、保険事業者TNの複数の拠点等(例えば、支店や代理店など)に設置される。よって、保険担当者端末200は、設置されている拠点での業務処理に用いられる端末装置とすることができ、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータなどで構成される。
【0028】
各保険担当者端末200は、例えば、保険事業者TNの社内ネットワーク20により保険業務支援装置100と接続されており、保険業務支援装置100との間で情報の送受信をおこなう。この場合の社内ネットワーク20は、例えば、LAN(Local Area Network:構内通信網)や、専用回線などを利用したWAN(Wide Area Network:広域通信網)などである。社内ネットワーク20は、第三者からアクセスできないネットワークであることが望ましい。
【0029】
また、実施事業者端末300は、保険事業者TNが販売する保険商品が適用されることで補償されるサービスを実施する事業者によって運用される情報処理装置であり、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータなどで構成される。実施事業者端末300は通信ネットワーク10を介して保険業務支援装置100と接続されるが、この場合の通信ネットワーク10は、例えば、インターネットなどとすることができる。
【0030】
次に、本実施の形態にかかる保険業務支援装置100の構成を図2を参照して説明する。図2は、保険業務支援装置100の構成を示すブロック図である。
【0031】
図示するように、本実施形態にかかる保険業務支援装置100は、制御部110、通信制御部120、入力制御部130、出力制御部140、プログラム格納部150、記憶部160、などから構成されている。
【0032】
制御部110は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)などから構成され、保険業務支援装置100の各部を制御するとともに、プログラム格納部150に格納されているプログラムの実行により、通信制御部120、入力制御部130、出力制御部140、記憶部160と協働して、後述する各処理を実現する。
【0033】
より詳細には、プログラム格納部150に格納されているプログラムを実行することで、制御部110は、図3に示す各構成として機能する。すなわち、制御部110は、プログラムの実行により、情報受付部111、補償内容判別部112、情報生成部113、として機能する。
【0034】
情報受付部111は、通信制御部120や入力制御部130との協働により、入力された情報を受け付ける。本実施の形態では、特に、保険担当者端末200で入力された情報を、通信制御部120を介して受け付ける。本実施の形態において、情報受付部111は、保険事業者TNが販売する保険商品の適用対象となる事案(以下、「保険適用対象事案」とする)に関する情報(以下、「事案情報」とする)や、保険適用対象事案に応じて、被保険者が補償内容として選択指定したサービスを示す情報(以下、「指定サービス情報」とする)、などを受け付ける。
【0035】
本実施の形態にかかる保険商品の場合、保険適用対象事案は、例えば、自動車事故などといった、保険加入者の所有物等に損害が生じたり、保険加入者等の人身に傷害を受けたりする事案をいう。本実施の形態ではさらに、発生した事故等に起因する種々の事象も保険適用対象事案に含まれるものとする。本実施の形態では、例えば、事故により受けた人身傷害から回復するまでの間に被保険者等に必要となる種々の行為や事象(例えば、入院、転院、退院、通院、休学(復学)、休職(復職)、など)が含まれるものとする。
【0036】
なお、このような保険適用対象事案に関する事案情報には、事故等の発生場所や当該被保険者等を特定する情報の他、被保険者等が受けた人身傷害の内容や程度、および、回復状況などを示す情報も含まれるものとする。この場合の人身傷害の程度には、全治もしくは完治するまでの期間や必要入院日数などといった、医師の判断などに基づく客観的な程度基準の他、例えば、近親者等による介添えの要否などといった、被保険者等に個別の事案も含まれるものとする。
【0037】
また、指定サービス情報は、本実施の形態にかかる保険商品で補償されるサービスのうち、発生した保険適用対象事案に応じて、当該事案の被保険者等が任意に選択したサービスを示す情報である。
【0038】
情報受付部111は、このような事案情報や指定サービス情報などを受け付け、受け付けた情報に応じて、補償内容判別部112や情報生成部113に指示する。
【0039】
補償内容判別部112は、情報受付部111が事案情報を受け付けた場合に、当該保険適用対象事案の内容や被保険者等の属性などに基づいて、当該保険適用対象事案に応じて被保険者等が任意に選択可能な補償内容(サービス)を判別する。本実施の形態では、被保険者等の属性として、保険加入者本人の属性の他、当該保険加入者の近親者等についての属性も含まれるものとする。この場合の属性には、例えば、氏名、年齢(生年月日)、性別、居住地、職業等(有職・無職の別や、未就業者であるか否か、未就学者であるか否か、など)、勤務地、配偶者の有無、同居人の有無、他の加入保険の有無、などが含まれる。また、保険加入者本人の近親者等についての属性については、上記の他に当該保険加入者本人との続柄なども含まれる。
【0040】
本実施の形態では、このような保険加入者等の属性を示す属性情報や、保険適用対象事案と補償内容との関係を示す情報などが記憶部160に記録されている(詳細後述)。よって、補償内容判別部112は、情報受付部111が事案情報を受け付けたことにより、記憶部160にアクセスして各情報を参照し、当該保険適用対象事案において被保険者等が選択することのできる補償内容(サービス)を判別する。補償内容判別部112は、被保険者等が選択可能な補償内容(サービス)を判別すると、判別された補償内容(サービス)を示すための情報の生成を情報生成部113に指示する。
【0041】
情報生成部113は、情報受付部111または補償内容判別部112からの指示に応じて、出力する種々の情報を生成する。例えば、保険担当者端末200での入力に用いられる画面や、補償内容判別部112により被保険者が選択可能であると判別されたサービス(補償内容)を保険担当者に提示するための情報などを生成する。情報生成部113が生成した情報は、通信制御部120を介して保険担当者端末200に出力される。
【0042】
また、情報生成部113は、保険商品により提供される補償としてサービスを提供する場合に、サービス実施事業者に発注するための所定の発注情報を生成する。本実施の形態では、情報生成部113が電子メール作成・送受信機能(メールサーバー機能)を有しているものとし、サービス実施業者に発注指示するための電子メールを作成し、通信制御部120との協働により実施事業者端末300に送信する。
【0043】
本実施形態では、プログラムの実行によるソフトウェア処理で、制御部110が論理的に上記各構成として機能するものとするが、これらの構成を、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)などで構成し、ハードウェア処理により実現されてもよい。
【0044】
通信制御部120は、例えば、NIC(Network Interface Card)やモデムなどといった通信装置から構成され、保険業務支援装置100と社内ネットワーク10および通信ネットワーク20とを接続し、保険担当者端末200および実施事業者端末300との間で通信をおこなう。ここで、通信ネットワーク10は、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network:広域通信網)などである。
【0045】
入力制御部130は、例えば、キーボードやポインティングデバイスなどの入力装置13を接続し、ユーザの操作に応じた入力信号を制御部110に入力する。
【0046】
出力制御部140は、例えば、ディスプレイやプリンタなどの出力装置14を接続し、制御部110の処理結果などを出力装置14に出力する。
【0047】
プログラム格納部150は、例えば、ハードディスク装置などの記憶装置から構成され、制御部110が実行するプログラムを格納する。プログラム格納部150には、制御部110を、上述した情報受付部111、補償内容判別部112、情報生成部113、として機能させるためのプログラムが格納される。また、制御部110が、通信制御部120、入力制御部130、出力制御部140、記憶部160を制御するためのプログラムも格納される。すなわち、制御部110がプログラム格納部150に格納されている各プログラムを実行することにより、保険業務支援装置100全体として後述する各処理が実現される。
【0048】
記憶部160は、例えば、ハードディスク装置などの記憶装置から構成され、本実施の形態にかかる各処理を実現するために必要な種々の情報が記録される。本実施の形態では、図4に示すようなデータベース(DB)が記憶部160に構成される。図示するように、記憶部160には、保険事業者情報DB161、加入者情報DB162、保険商品情報DB163、サービス情報DB164、契約情報DB165、実施事業者情報DB166、適用事案情報DB167、などのデータベースが構成される。各データベースについて以下説明する。
【0049】
保険事業者情報DB161は、保険事業者TNに関する情報を格納し、本実施の形態では特に、保険事業者TNの保険担当者に関する情報などを格納する。本実施の形態では、少なくとも、保険担当者端末200を操作して保険業務支援装置100にアクセスすることが許可されている保険担当者に関する情報が格納されているものとする。保険事業者情報DB161に記録される情報の例を図5(a)に示す。
【0050】
図示するように、保険事業者情報DB161には、保険担当者毎に一意に割り当てられている識別情報(担当者ID)を主キーとしたレコードが作成されており、各レコードには、当該保険担当者の氏名や所属部署などを示す属性情報の他、保険担当者端末200を用いた保険業務支援装置100にアクセスする際に必要となる認証情報(例えば、ログインIDやパスワード)、などが記録される。
【0051】
なお、保険事業者情報DB161には、上記のような保険事業者TNの保険担当者に関する情報の他に、例えば、保険業務支援装置100にアクセスが許可されている保険担当者端末200を特定する情報(例えば、IPアドレスやMACアドレスなど)、などが記録されていてもよい。
【0052】
加入者情報DB162は、保険事業者TNが販売する保険商品の加入者(保険加入者)に関する情報を格納する。加入者情報DB162に記録される情報の例を図5(b)に示す。図示するように、加入者情報DB162には、保険加入者毎に一意に割り当てられている識別情報(加入者ID)を主キーとしたレコードが作成され、各レコードには、当該保険加入者が加入している保険商品を示す情報(「保険商品」)の他、当該保険加入者本人に関する属性情報(本人属性)、当該保険加入者本人の関係者(近親者など)に関する属性情報(関係者属性)、当該保険加入者に対し補償適用処理がなされているか否かを示すフラグ(適用フラグ)、などが記録される。なお、保険商品を示す情報として、後述する保険商品IDが記録されるものとする。
【0053】
加入者情報DB162に記録される属性情報は、上述したような、被保険者等が選択可能な補償内容を判別する際に参照される属性を示す情報である。このような属性情報は、保険加入時の申し込み内容などに基づいて入力される他、例えば、保険適用対象事案が発生した際などに随時入力されるものとする。なお、本実施の形態では、加入保険を示す情報として、後述する保険商品IDが記録されるものとする。また、適用フラグは、保険適用中であれば「1」が記録され、保険適用中でなければ「0」が記録されるものとする。
【0054】
保険商品情報DB163は、保険事業者TNが販売する保険商品に関する情報を格納する。ここでは、少なくとも、各保険商品とその適用条件を示す情報が格納される。保険商品情報DB163に記録される情報の例を図5(c)に示す。図示するように、保険商品情報DB163には、保険商品毎に一意に割り当てられている識別情報(保険商品ID)を主キーとしたレコードが作成されており、各レコードには、当該保険商品の名称や保険料金額などを示す商品情報、当該保険商品の補償内容や適用される条件および適用対象などを示す補償内容情報、などが記録される。
【0055】
保険商品情報DB163に記録される補償内容情報には、例えば、補償が適用される期間中の所定期間毎に給付される給付金の金額とその単位期間を示す情報や、補償されるサービスの内容を示す情報などが含まれる。このような補償内容は、保険適用対象事案毎に予め定められているものとする。なお、補償が適用される期間中の所定期間毎に給付される給付金の限度額は、例えば、被保険者等の入院日数等に応じて増額されてもよい。
【0056】
サービス情報DB164は、保険事業者TNが販売する保険商品により補償されるサービスに関する情報を格納する。上述したように、本実施の形態にかかる保険商品は、保険適用対象事案が発生した場合に、給付金の他、被保険者等が所望する種々のサービスの提供を補償する。よって、サービス情報DB164は、このような、保険の適用によって提供されるサービスについての情報を格納する。
【0057】
サービス情報DB164に記録される情報の例を図6に示す。図示するように、サービス情報DB164には、サービス毎に一意に割り当てられている識別情報(サービスID)を主キーとしたレコードが作成されており、各レコードには、サービスの名称や内容などを示すサービス情報、当該サービスの実施にかかるコストを示すコスト情報、当該サービスを実施する事業者等を示す事業者情報、などが記録される。
【0058】
本実施の形態にかかる保険商品により補償されるサービスとして、例えば、入院中もしくは退院後の看護人(ホームヘルパー)の手配、入院中の物品購入(レンタル)の手配、転院の手配、入院中の家庭教師派遣の手配、退院時の交通機関(タクシーなど)の手配、退院後に必要となる挨拶に関するサービスの手配、などといった、被保険者等が必要とするサービスであって、被保険者等に煩雑な手続などが強いられるサービスの手配などを代行しておこなうサービスが含まれる。
【0059】
契約情報DB165は、保険加入者の契約内容を示す情報を格納する。契約情報DB165に記録される情報の例を図7(a)に示す。図示するように、契約情報DB165には、契約毎に一意に割り当てられている保険証券番号(証券番号)を主キーとしたレコードが作成されており、各レコードには、当該契約における保険加入者を示す加入者ID(加入者)、当該契約で販売された保険商品を示す保険商品ID(保険商品)、当該契約による補償適用期間を示す情報(補償期間)、などが記録される。
【0060】
実施事業者情報DB166は、保険事業者TNが販売する保険商品の適用により補償されるサービスを実施する事業者等(サービス事業者)に関する情報を格納する。本実施の形態では、保険事業者TNと予め所定の契約を締結しているサービス事業者が、本実施の形態にかかる保険商品の適用により補償されるサービスを実施するものとする。よって、実施事業者情報DB166には、このようなサービス事業者に関する情報が格納される。
【0061】
実施事業者情報DB166に記録される情報の例を図7(b)に示す。図示するように、実施事業者情報DB166には、サービス事業者毎に一意に割り当てられている識別情報(事業者ID)を主キーとしたレコードが作成され、各レコードには、当該サービス事業者の名称を示す情報、所在地、電話番号、ファクシミリ番号、電子メールアドレスなどといった連絡情報、当該サービス事業者が提供可能なサービスの内容を示す提供サービス情報、などが記録される。なお、本実施の形態では、病院などの医療施設も、被保険者に対し医療サービスを提供するサービス実施事業者とする。このような医療施設については、保険事業者TNと予め契約を結んでいない事業者についての情報も実施事業者情報DB166に格納されているものとする。
【0062】
適用事案情報DB167は、被保険者に対し現在保険を適用している事案に関する情報を格納する。適用事案情報DB167に記録される情報の例を図7(c)に示す。図示するように、適用事案情報DB167には、保険が適用された事案毎に一意に割り当てられている識別情報(事案ID)を主キーとしたレコードが作成され、各レコードには、対象となる事案の詳細を示す対象事案情報、保険適用対象事案発生後の保険適用期間中に発生した事象などの時系列順の履歴を示す履歴情報、被保険者の選択により指定されたサービスやサービスを提供したサービス実施事業者などを示す適用サービス情報、などが記録される。
【0063】
保険担当者端末200は、上述したように、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータなどから構成され、少なくとも、入力装置(キーボードやポインティングデバイスなど)、演算装置(CPUなど)、記憶装置(メモリやハードディスクなど)、出力装置(ディスプレイやプリンタなど)、などを有する他、例えば、モデムやルータなどの通信装置を有することで、社内ネットワーク20を介して保険業務支援装置100と通信可能な構成を備える。
【0064】
また、実施事業者端末300も、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータなどから構成され、少なくとも、入力装置(キーボードやポインティングデバイスなど)、演算装置(CPUなど)、記憶装置(メモリやハードディスクなど)、出力装置(ディスプレイやプリンタなど)、などを有する他、例えば、モデムやルータなどの通信装置を有することで、通信ネットワーク10を介して保険業務支援装置100と通信可能な構成を備える。この場合、実施事業者端末300は、例えば、保険業務支援装置100が送信する電子メールを受信する機能、あるいは、保険業務支援装置100が送信するファクシミリデータを受信する機能などを有しているものとする。
【0065】
以上のような構成の保険適用システム1の動作を以下説明する。本実施の形態では、保険適用対象事案が発生した場合に、保険適用システム1を用いて、本実施の形態にかかる保険商品にて補償されるサービスを被保険者に提供する業務をおこなう。この場合に保険業務支援装置100が実行する「保険適用処理」を、図8に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、プログラム格納部150に格納されているプログラムを実行することにより、制御部110が、情報受付部111、補償内容判別部112、情報生成部113、として機能し、記憶部160に構成されている各データベースとの協働により処理が実行される。
【0066】
この保険適用処理では、保険適用対象事案が発生した場合に、保険適用対象事案や被保険者などを特定するための「対象特定処理」(ステップS100)、被保険者が選択可能な補償内容(サービス)を判別して提示するための「補償内容判別処理」(ステップS200)、被保険者が選択したサービスの実施をサービス実施事業に発注するための「発注処理」(ステップS300)が、保険業務支援装置100を用いて順次実行することで、被保険者に保険を適用するための業務を支援する。各処理について以下説明する。なお、本実施の形態では、発生した保険適用対象事案に応じて被保険者が補償内容を選択できる保険商品を対象とした場合を説明する。
【0067】
まず、「対象特定処理」について図9に示すフローチャートを参照して説明する。本処理は、保険事業者TNの保険担当者が、保険担当者端末200を用いて保険業務支援装置100にアクセスすることを契機に開始される。この場合、保険担当者は、例えば、保険適用対象事案が発生した保険加入者からの電話連絡などに応じて保険担当者端末200を操作し、保険業務支援装置100にアクセスする。
【0068】
保険担当者端末200からのアクセスがあると、情報受付部111が、保険事業者情報DB161に記録されている認証情報に基づいたアクセス者の認証(ログイン認証)をおこなう(ステップS101)。すなわち、保険事業者情報DB161に登録されている保険担当者のみが保険業務支援装置100にアクセス可能となるよう制限される。
【0069】
ログイン認証によりアクセスが許可されると(ステップS102:Yes)、情報生成部113が、保険適用対象事案が発生した場合の処理であるか、発生後の経過処理であるかを選択するための「処理選択画面」(図10(a))を生成し、通信制御部120との協働により、社内ネットワーク20を介して保険担当者端末200に送信する(ステップS103)。
【0070】
保険担当者端末200では、ディスプレイなどの出力装置に、図10(a)に示すような処理選択画面が表示される。図示するように、処理選択画面には、例えば、保険適用対象事案の発生時の処理である「新規事案処理」と、発生した保険適用対象事案についての経過処理である「経過処理」とが選択可能に表示される。保険担当者は、保険担当者端末200を操作して、おこなう処理を選択する。ここでは、新規事案処理を選択することとする。保険担当者端末200は、選択された処理内容を示す情報(以下、「処理内容情報」とする)を、社内ネットワーク20を介して保険業務支援装置100に送信する。
【0071】
保険業務支援装置100では、通信制御部120が保険担当者端末200から処理内容情報を受信すると、保険業務支援装置100に入力する。通信制御部120からの入力により、情報受付部111が、処理内容情報を受け付ける(ステップS104)。情報生成部113は、処理内容情報が受け付けられたことに応じて、次に表示する画面を生成する。情報生成部113は、発生した保険適用対象事案の当事者となった保険加入者(被保険者)を特定するための「被保険者情報入力画面」(図10(b))を生成し、通信制御部120との協働により社内ネットワーク20を介して保険担当者端末200に送信する(ステップS105)。
【0072】
保険担当者端末200では、ディスプレイなどの出力装置に被保険者情報入力画面が表示される。この被保険者情報入力画面には、例えば、証券番号や被保険者の氏名などを入力するエリアが用意されており、被保険者からの連絡に基づいて、保険担当者がこれらの情報(被保険者特定情報)を入力する。ここでは、保険担当者が保険担当者端末200を操作して被保険者特定情報を入力し、社内ネットワーク20を介して、入力された被保険者特定情報が保険業務支援装置100に送信される。
【0073】
保険業務支援装置100では、保険担当者端末200から送信された被保険者特定情報を通信制御部120が受信し、制御部110に入力される。入力された被保険者特定情報は、情報受付部111により受け付けられることで、被保険者が特定される(ステップS106)。ここでは、情報受付部111が加入者情報DB162あるいは契約情報DB165にアクセスし、被保険者特定情報が示す被保険者の氏名や証券番号などに基づいて、対象となる保険加入者を特定する。
【0074】
また、情報受付部111は、ステップS104で受け付けた処理内容情報に基づいて、対象とする事案が、新たに発生した事案(新規事案)であるか、すでに保険適用を開始している事案であるかを判別する(ステップS107)。
【0075】
すでに保険適用中である場合(ステップS107:No)、情報受付部111は、適用事案情報DB167にアクセスし、入力された被保険者特定情報が示す被保険者についての事案情報を取得することで(ステップS108)、対象とする事案を特定する(ステップS111)。
【0076】
一方、新たに発生した事案であり、まだ保険適用が開始されていない場合(ステップS107:Yes)、情報受付部111が、加入者情報DB162における当該被保険者のレコードの適用フラグを、保険適用中であることを示すフラグに更新するとともに、情報生成部113が、発生した保険適用対象事案を指定するための「事案情報入力画面」(図10(c))を生成し、社内ネットワーク20を介して保険担当者端末200に送信する(ステップS109)。
【0077】
保険担当者端末200では、ディスプレイなどの出力装置に事案情報入力画面が表示される。この事案情報入力画面には、発生した保険適用対象事案の詳細を指定するための入力エリア等が用意されており、保険担当者が、被保険者からの連絡に応じて、発生した保険適用対象事案の詳細を示す情報(以下、「事案情報」とする)を入力する。ここでは、例えば、保険適用対象事案の種類や発生場所、被保険者が受けた傷害の内容や程度、傷害の回復に必要な措置(例えば、入院や通院など)やその期間(例えば、予定入院日数など)、保険適用対象事案の発生時に利用された医療施設(事故後に搬送された病院など)、などが入力される。
【0078】
保険担当者が保険担当者端末200を操作して事案情報を入力すると、保険担当者端末200は、入力された事案情報を、社内ネットワーク20を介して保険業務支援装置100に送信する。
【0079】
保険業務支援装置100では、保険担当者端末200から送信された事案情報を通信制御部120が受信し、制御部110に入力される。入力された事案情報が情報受付部111で受け付けられ、適用事案情報DB167に記録される(ステップS110)。これにより、発生した保険適用対象事案が特定される(ステップS111)。
【0080】
なお、ステップS108においては、情報受付部111が適用事案情報DB167にアクセスして新たなレコードを作成し、入力された事案情報などを格納する。このとき、情報受付部111は、加入者情報DB162にアクセスし、加入している保険の種類などを特定し、適用事案情報DB167に記録する。
【0081】
このようにして、発生した保険適用対象事案と被保険者が特定されると、「対象特定処理」は終了し、図8に示す「保険適用処理」のフローに戻る。この場合、「補償内容判別処理」が実行される(ステップS200)。この「補償内容判別処理」を、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0082】
処理が開始されると、まず、情報生成部113により、対象とする事案について、被保険者等が選択可能な補償内容(サービス)を特定する段階であるか、すでに被保険者等により補償内容(サービス)が選択された段階であるかを保険担当者に選択させるための処理選択画面を生成し、通信制御部120との協働により、社内ネットワーク20を介して保険担当者端末200に送信する(ステップS201)。
【0083】
保険担当者端末200では、ディスプレイなどの出力装置に、処理選択画面が表示され、保険担当者が保険担当者端末200を操作して、いずれの処理を実行するかを選択する。ここでは、保険適用対象事案が発生した場合であるため、被保険者等により選択可能な補償内容(サービス)を特定する処理を選択する。保険担当者端末200は、保険担当者により選択された処理内容を示す情報(処理内容情報)を、社内ネットワーク20を介して保険業務支援装置100に送信する。
【0084】
保険業務支援装置100では、通信制御部120が、保険担当者端末200から送信された処理内容情報を保険業務支援装置100に入力する。情報受付部111は、通信制御部120からの入力により、処理内容情報を受け付ける(ステップS202)。情報受付部111は、受け付けた処理内容情報に基づき、保険担当者が選択した処理が、補償内容(サービス)の特定であるか、すでに選択されたサービスの発注であるかを判別する(ステップS203)。すでに選択されたサービスの発注である場合(ステップS203:No)、「補償内容判別処理」を終了し、「保険適用処理」(図8)のフローに戻る。この場合、選択されたサービスを発注するための「発注処理」(詳細後述)が実行される(ステップS300)。
【0085】
一方、保険担当者が選択した処理が、被保険者等が選択可能な補償内容(サービス)の特定(判別)である場合には(ステップS203:Yes)、補償内容判別部112が加入者情報DB162にアクセスし、対象特定処理のステップS106で特定された被保険者のレコードから、当該被保険者本人の属性情報と当該被保険者本人の関係者(近親者など)の属性情報(以下、「被保険者等の属性情報」とする)を取得する(ステップS204)。
【0086】
補償内容判別部112が当該被保険者等の属性情報を取得すると、取得された属性情報を修正可能に表示する「属性情報表示画面」(図12)を情報生成部113が生成し、通信制御部120と社内ネットワーク20を介して保険担当者端末200に送信する(ステップS205)。
【0087】
保険担当者端末200では、ディスプレイなどの出力装置に属性情報表示画面が表示される。ここには、既に加入者情報DB162に登録済みの属性情報が修正可能に表示される他、未登録の項目について入力可能に表示される。保険担当者は、被保険者との電話連絡などにより、すでに登録されている属性情報の正否を確認するとともに、未登録項目についての通知を要求する。保険担当者は保険担当者端末200を操作し、被保険者からの連絡に基づいた属性情報の修正・追加などをおこなう。保険担当者端末200は、保険担当者により修正もしくは追加された属性情報を、社内ネットワーク20を介して保険業務支援装置100に送信する。
【0088】
保険業務支援装置100では、保険担当者端末200から送信された属性情報を通信制御部120が受信し、制御部110に入力する。情報受付部111は、加入者情報DB162にアクセスし、入力された属性情報に修正もしくは追加がある場合には、当該被保険者のレコードに記録されている属性情報を更新する(ステップS206)。
【0089】
次に補償内容判別部112は、発生した保険適用対象事案の内容と、被保険者が契約している保険商品の補償内容に基づいて、サービスの提供を補償する際の所定期間毎の限度額を決定する(ステップS207)。ここでは、補償内容判別部112が、保険事業者情報DB161の各データベースにアクセスし、適用される保険が補償する所定期間毎の給付金金額を特定し、この給付金金額をサービス補償の限度額とする。なお、サービス補償の限度額は、例えば、被保険者等の入院日数等に応じて増額されてもよい。また、被保険者等に対してサービスが提供された場合(詳細後述)は、サービスの内容に応じて減額される。
【0090】
補償内容判別部112は、所定期間毎の限度額を決定すると、被保険者が契約している保険商品の内容と限度額とに基づいて、サービス情報DB164に記録されているサービスのうち、当該被保険者が選択可能なサービス(補償内容)がいずれであるかを判別して特定する(ステップS208)。ここでは、所定期間毎に被保険者が選択可能な補償内容を特定した後、サービス情報DB164に記録されている各サービスのコスト情報に基づき、所定期間毎に決定された限度額内で補償することができるサービスを、被保険者が選択可能な補償内容として特定する。
【0091】
保険商品と限度額とに基づいて、選択可能な補償内容が判別されると、補償内容判別部112は、被保険者等の属性情報や発生した保険適用対象事案の内容などに基づいて、特定された補償内容の中から、さらに当該被保険者等に好適な補償内容(サービス)がいずれであるかを判別して特定する(ステップS209)。ここでは、被保険者等の状況に応じたサービスを、保険事業者TNから被保険者等に提案するために、補償内容判別部112が好適なサービスを選出する。
【0092】
この場合、例えば、図13や図14に示すように、被保険者等の状況に応じた好適なサービスが所定期間毎に選出される。
【0093】
補償内容判別部112は、被保険者等に好適な補償内容となるサービスを特定すると、補償内容判別部112が特定したサービスを示す選択可能サービス情報を情報生成部113が生成し、通信制御部120との協働により、社内ネットワーク20を介して保険担当者端末200に送信し(ステップS210)、「補償内容判別処理」を終了する。ここでは、保険担当者端末200を操作することによって、特定されたサービスが選択可能となるような選択可能サービス情報が生成される。
【0094】
保険担当者端末200では、保険業務支援装置100から送信された選択可能サービス情報がディスプレイなどの出力装置に表示される。保険担当者は、例えば、電話連絡などによって、当該被保険者等が選択可能なサービス(補償内容)がいずれであるかを通知する。あるいは、保険業務支援装置100から送信された選択可能サービス情報を、例えば、プリンタなどの出力装置で印字出力したものを、保険担当者が当該被保険者等を訪問して、選択可能なサービス(補償内容)を説明する。
【0095】
このような保険担当者の活動により、選択可能なサービス(補償内容)が被保険者等に通知される。被保険者等は、提案されたサービスの中から、提供を希望するサービスを選択して、保険担当者に通知する。選択されたサービスを通知された保険担当者は、保険担当者端末200を用いて、選択されたサービスを実施するための業務をおこなう。ここでは、保険事業者TNと契約を結んだサービス実施事業者にサービスの実施を発注することで、サービスの実施がおこなわれる。この場合、保険業務支援装置100により「発注処理」が実行される(ステップS300)。この「発注処理」を図15に示すフローチャートを参照して説明する。
【0096】
ここで、保険担当者が電話連絡などによって、選択可能なサービスを被保険者等に通知し、被保険者等がその場で選択した場合は、上記「補償内容判別処理」(ステップS200)から継続して「発注処理」が実行される。一方、保険担当者が被保険者等を訪問するなどして選択可能な補償内容を通知した場合は、再度、上記「対象特定処理」(ステップS100)を実行した上で、「補償内容判別処理」において、保険担当者が「選択されたサービスの発注をおこなう処理」であることを選択することで(ステップS203:No)、「発注処理」が実行されるものとする。
【0097】
処理が開始されると、情報生成部113が、上記「補償内容判別処理」のステップS210で生成した選択可能サービス情報を生成し、通信制御部120との協働により、社内ネットワーク20を介して保険担当者端末200に送信する(ステップS301)。すなわち、被保険者等が選択可能な補償内容(サービス)を示す情報が、保険担当者が保険担当者端末200を操作することで選択できる形式で、保険担当者端末200のディスプレイに表示される。
【0098】
保険担当者は、保険担当者端末200を操作し、被保険者等が選択したサービス(補償内容)を選択する。保険担当者端末200は、選択されたサービスを示す情報(以下、「選択サービス情報」とする)を、社内ネットワーク20を介して保険業務支援装置100に送信する。
【0099】
保険業務支援装置100では、保険担当者端末200から送信された選択サービス情報を通信制御部120が受信し、制御部110に入力する。情報受付部111は、通信制御部120からの入力により、選択サービス情報を受け付ける(ステップS302)。
【0100】
情報受付部111によって、選択サービス情報が受け付けられると、補償内容判別部112が、適用事案情報DB167にアクセスして、サービス提供の対象となる保険適用対象事案を特定する(ステップS303)。また、加入者情報DB162にアクセスし、被保険者等の属性情報を取得する(ステップS304)。
【0101】
次に補償内容判別部112は、実施事業者情報DB166にアクセスし、ステップS301で受け付けた選択サービス情報が示すサービス内容と、ステップS303で特定した保険適用対象事案やステップS304で取得した被保険者等の属性情報に基づいて、被保険者等が選択したサービスを実施するのに好適な実施事業者を特定する(ステップS305)。ここでは、例えば、被保険者等がサービスを必要とする場所でサービス提供可能な実施事業者を選択するなどにより、好適な実施事業者が特定される。
【0102】
補償内容判別部112によりサービス実施事業者が特定されると、情報生成部113は、当該サービス実施事業者にサービスの実施を発注するための発注情報を生成する(ステップS306)。ここでは、例えば、発注するサービスの内容、サービスの実施場所や日時、依頼主である被保険者等についての情報、などを含んだ電子メールを作成する。
【0103】
情報生成部113は、作成した発注情報を、通信制御部120との協働により、通信ネットワーク10を介して、特定されたサービス実施事業者の実施事業者端末300に送信(出力)し(ステップS307)、処理を終了する。これにより、被保険者等が選択したサービスの実施が、サービス実施事業者に発注され、被保険者等に対し提供される。
【0104】
このようにして、サービスが被保険者等に提供されると、被保険者等に提供されたサービスの内容に関する情報が適用事案情報DB167に記録される。そして、保険適用期間中の時間経過に応じて、補償内容が順次更新される。すなわち、保険適用期間中に上述した補償内容判別処理を再度実行することにより、その時点で被保険者等が選択可能な補償内容(サービス)が判別される。この場合、補償内容判別部112により、所定期間毎の限度額が再度決定される。
【0105】
この所定期間毎の限度額は、例えば、所定期間毎に給付される給付金の累積金額などに基づいて決定される。例えば、図13および図14に例示したように、入院3日後から10日毎に¥100,000の給付金が退院するまで給付される場合、入院3日目から13日目まで(第1期間)の限度額は、¥100,000となり、第1期間の間に被保険者等が選択可能なサービスは、この限度額内で提供可能なものになる。次に、入院14日目から23日目(第2期間)にさらに¥100,000が給付されるが、第1期間で被保険者等がサービスの提供を受けなかった場合、第1期間の限度額と第2期間の限度額の累積額である¥200,000を限度額として、サービスを選択することができる。一方、第1期間において、被保険者等がサービスの提供を受けた場合には、そのサービスの提供にかかるコストを上記累積金額から減じた金額が、第2期間までの限度額となる。
【0106】
この結果、被保険者等に提供されたサービスの内容に応じ、所定期間毎の限度額は減額されることとなる。但し、所定期間毎の限度額は、例えば被保険者等の入院日数等に応じて増額されてもよいので、上記の過程を通じ、所定期間毎の限度額は増減してもよいこととなる。このような限度額の算出をおこなう場合、補償内容判別部112は、適用事案情報DB167に随時記録される履歴情報に基づいて、その時点での被保険者等の状況(例えば、入院中である、退院後の療養期間である、など)を認識するとともに、履歴情報が示す日時情報に基づいて、所定期間毎の限度額を算出する。
【0107】
以上のように、本実施の形態にかかる保険業務支援装置100を用いて「保険適用処理」をおこなうことにより、発生した保険適用対象事案に応じて被保険者等が補償内容を選択可能な保険商品の保険適用業務を効率的におこなうことができる。これにより、保険適用対象事案が発生した後に被保険者等が強いられる種々の不便を、個別の状況に応じたサービスを提供することで解消できるとともに、その適用がスムースにおこなわれるので、被保険者等の顧客満足度を向上させることができる。また、保険業務支援装置100などの情報システムを用いて、このような保険商品の保険適用業務をおこなうので、保険適用業務の効率化を図ることができる。
【0108】
上記実施の形態は一例であり、本発明の適用範囲はこれに限られない。すなわち、種々の応用が可能であり、あらゆる実施の形態が本発明の範囲に含まれる。
【0109】
例えば、上記実施の形態では、サービス実施事業者にサービスの実施を発注するための発注情報を電子メールとしたが、これに限られず、任意の形態で発注情報が生成・出力されてもよい。例えば、プリンタなどの出力装置によって印字出力し、ファクシミリ通信によりサービス実施事業者に送信されてもよい。
【0110】
また、上記実施の形態では、自動車保険などの損害保険の場合を例に説明したが、保険の種類はこれに限られず任意であり、発生した保険適用対象事案に応じて被保険者等が補償内容(サービス)を選択可能であれば、種々の保険商品についての保険適用に本発明を適用することができる。
【0111】
上記実施の形態では、所定期間毎に限度額を設定し、限度額内で提供できるサービスを特定したが、限度額の設定は任意であり、限度額を設定せずにサービスを特定するようにしてもよい。
【0112】
また、上記実施の形態では、保険担当者端末200を保険事業者TNの拠点に設置した情報処理装置から構成したが、例えば、保険担当者が携行できる携帯型の端末装置(例えば、ノート型パーソナルコンピュータやPDA(Personal Data Assistance)など)により保険担当者端末200を構成してもよい。この構成によれば、例えば、保険担当者が被保険者等を訪問した場合などに、その場で保険適用業務をおこなうことができ、より効率的に保険適用業務を進めることができる。この場合、例えば、保険業務支援装置100にRAS(Remote Access Server)などの認証機能を構成し、端末固有の識別情報や電話回線番号などに基づいて認証することで、社内ネットワーク20を利用したアクセスをおこなう。あるいは、例えば、VPN(Virtual Private Network)などのセキュリティ機能を用いることにより、インターネットなどの通信ネットワーク10を介したアクセスを実現してもよい。このようなアクセス方法は、保険事業者TNの各拠点に設置されている保険担当者端末200を用いる場合に適用してもよい。
【0113】
上記実施の形態では、保険事業者TN側の情報システムをクライアント−サーバシステムにより構成した例を示したが、本発明を実施するための情報システムの形態はこれに限られず任意である。例えば、保険業務支援装置100の入力装置13や出力装置14を用いて上述した各種の入出力をおこなってもよい。あるいは、保険担当者端末200のそれぞれに、上述した情報受付部111、補償内容判別部112、情報生成部113、などと同等の機能を構成することにより、各保険担当者端末200が上述した各処理を実行してもよい。この場合、保険業務支援装置100に構成されている各データベースを利用して処理をおこなってもよい他、例えば、各保険担当者端末200に上述した各データベースを構成して処理をおこなってもよい。すなわち、上述した各処理は、複数の情報処理装置の協働により実行されてもよい他、単体の情報処理装置により実行されてもよい。
【0114】
また、上記実施の形態では、保険事業者TNの保険担当者のみが情報の入出力をおこなうものとしたが、例えば、提供する情報やアクセス可能な者を制限することなどにより、保険加入者が情報の入出力をおこなえるようにしてもよい。この場合、例えば、パーソナルコンピュータなどの任意の情報処理装置を用いて、インターネットなどの通信ネットワーク10を介して保険業務支援装置100にアクセスし、各保険加入者が選択可能な補償内容(サービス)を照会できるようにする。これにより、保険加入者自身で事前に補償内容のシミュレーションをおこなえる他、保険適用事案が発生した後の保険担当者とのやりとりをスムースに進めることができる。また、保険加入者等によって、サービスの発注をおこなえるようにしてもよい。
【0115】
上記実施の形態にかかる保険業務支援装置100および保険担当者端末200は、専用装置から構成可能であることはもとより、汎用のコンピュータ装置などを用いて構成することもできる。すなわち、このような汎用装置に上述したプログラムをインストールして実行させることで、上記実施の形態にかかる保険業務支援装置100または保険担当者端末200として機能させることができる。
【0116】
このようなプログラムの提供方法は任意であり、例えば、CD−ROMなどの記憶媒体に格納して配布可能であることはもとより、プログラムデータを搬送波に重畳することで、所定の通信媒体(例えば、インターネットなど)を介して配布することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の実施の形態にかかる保険適用システムの構成を示す図である。
【図2】図1に示す保険業務支援装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2に示す制御部により実現される機能を示す機能ブロック図である。
【図4】図2に示す記憶部に構成されるデータベースの例を示す図である。
【図5】図4に示すデータベースに記録される情報の例を示す図であり、(a)は保険事業者情報DBに記録される情報の例を示し、(b)は加入者情報DBに記録される情報の例を示し、(c)は保険商品情報DBに記録される情報の例を示す。
【図6】図4に示すサービス情報DBに記録される情報の例を示す図である。
【図7】図4に示すデータベースに記録される情報の例を示す図であり、(a)は契約情報DBに記録される情報の例を示し、(b)は実施事業者情報DBに記録される情報の例を示し、(c)は適用事案情報DBに記録される情報の例を示す。
【図8】本発明の実施の形態にかかる「保険適用処理」を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8に示す保険適用処理で実行される「対象特定処理」を説明するためのフローチャートである。
【図10】図9に示す対象特定処理で表示される画面の表示例を示す図であり、(a)は「処理選択画面」の表示例を示し、(b)は「被保険者情報入力画面」の表示例を示し、(c)は「事案情報入力画面」の表示例を示す。
【図11】図8に示す保険適用処理で実行される「補償内容判別処理」を説明するためのフローチャートである。
【図12】図11に示す補償内容判別処理で表示される「属性情報表示画面」の表示例を示す図である。
【図13】図11に示す補償内容判別処理において特定されるサービスの例を示す図である。
【図14】図11に示す補償内容判別処理において特定されるサービスの他の例を示す図である。
【図15】図8に示す保険適用処理で実行される「発注処理」を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0118】
10 通信ネットワーク
20 社内ネットワーク
100 保険業務支援装置
111 情報受付部
112 補償内容判別部
113 情報生成部
161 保険事業者情報DB
162 加入者情報DB
163 保険商品情報DB
164 サービス情報DB
165 契約情報DB
166 実施事業者情報DB
167 適用事案情報DB
200 保険担当者端末
300 実施事業者端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
保険加入者に関する加入者情報と、サービスの実施が補償される保険商品に関する保険商品情報と、を予め記憶装置に記憶する記憶ステップと、
保険適用対象事案に関する事案情報の入力を受け付ける入力ステップと、
入力された事案情報と、前記記憶装置に記憶されている加入者情報および保険商品情報と、に基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別する判別ステップと、
少なくとも判別した補償内容を示す補償情報を出力する出力ステップと、
を実行させることで、発生した保険適用事案に応じて被保険者が補償内容を選択可能な保険を適用することを特徴とする保険適用方法。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記出力ステップで出力された補償情報に基づいて選択された補償内容を示す情報の入力を受け付けることで、被保険者が選択したサービスを指定する指定ステップと、
前記指定ステップで指定されたサービスの実施を発注するための発注情報を作成し、作成した発注情報を、通信ネットワークを介して、当該サービスを実施する事業者の端末装置に送信することで、選択されたサービスの実施を発注する発注ステップと、
をさらに実行させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の保険適用方法。
【請求項3】
前記記憶ステップは、サービス実施事業者を示す事業者情報を、前記保険商品情報に対応づけて予め前記記憶装置に記憶し、
前記発注ステップは、前記事業者情報に基づいて、前記指定ステップで指定されたサービスを実施するサービス事業者を選択し、選択したサービス事業者の端末装置に前記発注情報を送信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の保険適用方法。
【請求項4】
前記加入者情報は、各保険加入者の属性情報を含み、
前記判別ステップは、被保険者の前記属性情報に基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の保険適用方法。
【請求項5】
前記保険商品情報は、各補償内容の実施にかかる費用を示す情報を含み、
前記判別ステップは、所定期間毎に所定の限度額を設定し、設定した限度額と、各補償内容の実施にかかる費用とに基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の保険適用方法。
【請求項6】
保険加入者に関する加入者情報を予め記憶する加入者情報記憶手段と、
サービスの実施が補償される保険商品に関する保険商品情報を予め記憶する保険商品情報記憶手段と、
保険適用対象事案に関する事案情報の入力を受け付け、入力された事案情報と、前記加入者情報記憶手段に記憶された加入者情報と、前記保険商品情報記憶手段に記憶された保険商品情報と、に基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別する補償内容判別手段と、
前記補償内容判別手段が判別した補償内容を示す補償情報を生成し、生成した補償情報を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする保険業務支援装置。
【請求項7】
前記保険商品により補償されるサービスの実施事業者に関する事業者情報を予め記憶する事業者情報記憶手段と、
前記出力手段が出力した補償情報に基づいて選択されたサービスを示す指定サービス情報の入力を受け付け、入力された指定サービス情報が示すサービスの実施事業者を前記事業者情報記憶手段に記憶された事業者情報に基づいて判別する実施事業者判別手段と、
前記指定サービス情報が示すサービスの実施を発注するための発注情報を生成し、前記実施事業者判別手段が判別した実施事業者の端末装置に、通信ネットワークを介して前記発注情報を送信する発注手段と、をさらに備える、
ことを特徴とする請求項6に記載の保険業務支援装置。
【請求項8】
前記保険商品情報は、少なくとも、前記保険商品により補償される複数のサービスを示すサービス情報と、各サービスの実施にかかる費用を示す費用情報とを含み、
前記補償内容判別手段は、所定期間毎に所定の限度額を設定し、設定した限度額と、前記保険商品情報記憶手段に記憶された前記費用情報とに基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別する、
ことを特徴とする請求項6または7に記載の保険業務支援装置。
【請求項9】
コンピュータに、
保険加入者に関する加入者情報と、補償内容を被保険者が選択可能な保険商品に関する保険商品情報と、前記保険商品により補償されるサービスの実施事業者を示す事業者情報と、を予め記憶する機能と、
保険適用対象事案に関する事案情報の入力を受け付ける機能と、
入力された事案情報と、前記加入者情報と前記保険商品情報と、に基づいて、被保険者が選択可能な補償内容を判別する機能と、
判別した補償内容を示す補償情報を出力する機能と、
前記出力された補償情報に基づいて選択されたサービスを示す指定サービス情報の入力を受け付ける機能と、
前記事業者情報に基づいて、前記入力された指定サービス情報が示すサービスの実施事業者を判別する機能と、
前記入力された指定サービス情報に基づいて、指定されたサービスの実施を発注するための発注情報を作成する機能と、
作成した発注情報を、判別した実施事業者の端末装置に、通信ネットワークを介してサービス実施事業者の端末装置に送信して、前記指定されたサービスの実施を発注する機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−293457(P2006−293457A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−109449(P2005−109449)
【出願日】平成17年4月6日(2005.4.6)
【出願人】(595140170)東京海上日動火災保険株式会社 (13)