信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置
【課題】温度特性を改善することができる信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置を提供する。
【解決手段】変位計測装置10は、ギャップセンサ13、ギャップ長振幅特性テーブル14、信号レベル測定回路20を備え、信号レベル測定回路20は、カウンタ22、ADコンバータ23、CPU24を備え、カウンタ22は、ギャップセンサ13の出力信号の振幅が安定したことを正弦波信号の波数を計数することにより検出してトリガ信号をCPU24に出力し、CPU24は、トリガ信号を入力した後、遅延時間Δtの経過後にリード信号をADコンバータ23に出力し、ギャップセンサ13の出力信号の1周期期間内に予め定められた測定点の信号レベルを測定し、ギャップ長振幅特性テーブル14を参照してギャップ長Gのデータを取得する構成を備える。
【解決手段】変位計測装置10は、ギャップセンサ13、ギャップ長振幅特性テーブル14、信号レベル測定回路20を備え、信号レベル測定回路20は、カウンタ22、ADコンバータ23、CPU24を備え、カウンタ22は、ギャップセンサ13の出力信号の振幅が安定したことを正弦波信号の波数を計数することにより検出してトリガ信号をCPU24に出力し、CPU24は、トリガ信号を入力した後、遅延時間Δtの経過後にリード信号をADコンバータ23に出力し、ギャップセンサ13の出力信号の1周期期間内に予め定められた測定点の信号レベルを測定し、ギャップ長振幅特性テーブル14を参照してギャップ長Gのデータを取得する構成を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の回路としては、リセット機能を有するピークホールド回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1記載のピークホールド回路は、入力信号レベルと出力信号レベルとを比較するオペアンプで構成された比較器と、比較器の出力信号を半波整流するダイオードと、ダイオードの出力電流が供給されるコンデンサと、コンデンサに並列に接続された定電流源と、を備えている。
【0004】
この構成により、特許文献1記載のものは、入力信号レベルが出力信号レベルよりも高いときには、ダイオードを介してコンデンサに充電電流I1を供給するとともに、常時、定電流源が定電流I2(I1>I2)でコンデンサを放電することにより、入力信号のピークレベルを保持することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−096787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のような特許文献1記載のものは、オペアンプやダイオードといった比較的温度変化に対して影響を受けやすいアナログ素子により構成されているので、環境温度によって測定値が変動しやすいという問題があった。例えば、特許文献1記載のものを、車両のエンジンのピストンスカートとシリンダボアとの間のクリアランスの計測に用いる場合は、計測時の環境温度によって計測データに誤差が生じるという問題があった。
【0007】
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、温度特性を改善することができる信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る信号レベル測定回路は、上記目的達成のため、(1)対向配置された導電体との間のギャップ長に応じた被測定信号を出力するギャップセンサに接続され、前記被測定信号の信号レベルを測定する信号レベル測定回路であって、正弦波信号を発生して前記ギャップセンサに出力する正弦波信号発生手段と、前記被測定信号を入力する被測定信号入力手段と、前記被測定信号の振幅が安定したことを前記正弦波信号の波数を計数することにより検出してトリガ信号を出力するトリガ信号出力手段と、前記トリガ信号を入力してから前記被測定信号の1周期期間内に予め定められた測定点の信号を前記被測定信号入力手段が入力するまでの所定期間が経過したことを条件に前記測定点の信号レベルを測定する信号レベル測定手段と、を備える。
【0009】
この構成により、本発明に係る信号レベル測定回路は、被測定信号の振幅が安定した後に、被測定信号の1周期期間内に予め定められた測定点の信号を被測定信号入力手段が入力するまでの所定期間が経過したときに測定点の信号レベルを測定する。したがって、本発明に係る信号レベル測定回路は、比較的温度変化に対して影響を受けやすいアナログ素子を用いずに測定点の信号レベルを測定することができるので、温度特性を改善することができる。
【0010】
本発明に係る変位計測装置は、上記目的達成のため、(2)信号レベル測定回路と、前記正弦波信号発生手段が発生した前記正弦波信号を入力し、前記被測定信号を出力するギャップセンサと、前記ギャップ長と前記振幅との関係を示すギャップ長振幅特性テーブルと、前記ギャップ長振幅特性テーブルに基づいて、前記信号レベル測定手段が測定した前記信号レベルを前記ギャップ長に換算して前記導電体の変位を計測する変位計測手段と、を備える。
【0011】
この構成により、本発明に係る変位計測装置は、比較的温度変化に対して影響を受けやすいアナログ素子を用いずに測定点の信号レベルを測定する信号レベル測定回路に接続されたギャップセンサにより導電体の変位を計測するので、温度特性を改善することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、温度特性を改善することができる信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態における変位計測装置のブロック構成図である。
【図2】本発明の実施の形態における変位計測装置の信号処理の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態における変位計測装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態における信号レベル測定回路の試作品の温度特性確認装置および試作確認結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
まず、本発明の実施の形態における変位計測装置の構成について、図1に示すブロック構成図を参照して説明する。
【0016】
図1に示すように、本発明の実施の形態における変位計測装置10は、導電体のターゲット30の変位を計測するものであって、ドライバアンプ11、コンデンサ12、ギャップセンサ13、ギャップ長振幅特性テーブル14、信号レベル測定回路20を備えている。
【0017】
信号レベル測定回路20は、例えば、マイクロコンピュータによって構成され、正弦波発生回路21、カウンタ22、ADコンバータ23、CPU24を備えている。
【0018】
ドライバアンプ11は、入力した正弦波信号を電流増幅してコンデンサ12に出力するようになっている。
【0019】
コンデンサ12は、ドライバアンプ11の出力信号の直流分を遮断する機能を有する。また、コンデンサ12は、ギャップセンサ13が有するコイルと特定の周波数で共振するよう設計されている。
【0020】
ギャップセンサ13は、渦電流式変位センサであり、高周波磁界を発生させるコイルを備えている。ギャップセンサ13のコイルにターゲット30が近づくほどターゲット30に発生する渦電流が大きくなり、その渦電流によって生じる上記高周波磁界とは逆向きの磁界によりギャップセンサ13のコイルの磁界が弱くなるため、ギャップセンサ13の出力信号の振幅を測定することにより、ターゲット30の表面30aとのギャップ長Gを計測することができる。
【0021】
このギャップセンサ13は、例えば、車両のエンジンのピストンスカートに取り付けられ、シリンダボアとのギャップ長Gを計測するために用いられる。この場合、取得されたギャップ長Gのデータは、ピストン周りの異音やピストンの変形の解析等に供される。
【0022】
ギャップ長振幅特性テーブル14は、ギャップ長Gと、ギャップセンサ13の出力信号の振幅との関係を示すデータを含む。このギャップ長振幅特性テーブル14のデータは、予め実験により求められたものであり、例えば、図示を省略したがマイクロコンピュータのROM内に記憶されている。
【0023】
正弦波発生回路21は、所定の周波数および振幅を有する正弦波信号を発生し、発生した正弦波信号をドライバアンプ11およびカウンタ22に出力するようになっている。この正弦波発生回路21は、本発明に係る正弦波信号発生手段を構成する。
【0024】
カウンタ22は、正弦波発生回路21が発生する正弦波信号の波数を計数するようになっている。また、カウンタ22は、ギャップセンサ13の出力信号の振幅が安定するのに要する期間(以下「待機期間」という。)、例えば、ADコンバータ23がギャップセンサ13の出力信号の入力を開始してからギャップセンサ13の出力信号の振幅が安定するまでの待機期間が経過したことを正弦波信号の波数を計数することにより検出し、その検出時にトリガ信号をCPU24に出力するようになっている。このカウンタ22は、本発明に係るトリガ信号出力手段を構成する。
【0025】
ADコンバータ23は、ギャップセンサ13の出力信号であるアナログ信号をデジタル信号に変換し、変換したデジタルデータをCPU24に出力するようになっている。このADコンバータ23は、本発明に係る被測定信号入力手段を構成する。
【0026】
CPU24は、カウンタ22からトリガ信号を入力した後、予め定められた遅延時間Δtの経過後に、ADコンバータ23からデータを読み出すためのリード信号をADコンバータ23に出力するようになっている。このリード信号を受信したADコンバータ23は、リード信号の受信時における入力データをデジタルデータに変換してCPU24に出力し、CPU24は、ギャップ長振幅特性テーブル14を参照し、受信したデジタルデータからギャップ長Gを求めるようになっている。このCPU24は、本発明に係る信号レベル測定手段および変位計測手段を構成する。
【0027】
なお、遅延時間Δtを発生する手段として、例えば、マルチバイブレータを用いる構成としてもよい。
【0028】
次に、本発明の実施の形態における変位計測装置10の動作について、図1、図2および図3を参照して説明する。
【0029】
図2において、図2(a)は正弦波発生回路21の出力波形、図2(b)はカウンタ22の生成波形、図2(c)はCPU24の処理タイミング図、図2(d)はADコンバータ(ADC)23の入力波形の一例を示している。図3は、変位計測装置10の動作を示すフローチャートである。以下、変位計測装置10が、図2(d)に示した測定点Aの電圧に相当するギャップ長Gを計測する動作について説明する。測定点Aは、ギャップセンサ13の出力電圧の最大値を示す点である。
【0030】
正弦波発生回路21は、所定の周波数および振幅値の正弦波信号を発生し、ドライバアンプ11およびカウンタ22に出力する(ステップS11)。本実施の形態では、正弦波発生回路21が発生する正弦波信号は、図2(a)に示すように、周波数が50kHz、振幅値が2Vppとする。また、正弦波発生回路21が正弦波信号を出力開始した時刻をt0とする(図2(c)参照)。
【0031】
カウンタ22は、入力した正弦波信号の波数を計数し(ステップS12)、待機期間を経過したか否かを判断する(ステップS13)。この処理を図2を参照して具体的に説明する。
【0032】
図2(b)に示すように、カウンタ22は、パルス信号D0〜D2を生成する。このパルス信号D0〜D2は、待機期間を60μsec(図2(d)参照)とした場合を想定して設定されたものである。この待機期間は、例えば、実験により予め求めた時間である。なお、カウンタ22が生成するパルス信号D0〜D2は、図示のものに限定されず、待機期間に応じて種々の構成が可能である。
【0033】
まず、カウンタ22は、図2(a)に示すように、正弦波発生回路21が発生した正弦波信号と、予め定められた閾値電圧Esとに基づいてパルス信号D0を生成する。ここで、閾値電圧Es=1Vとする。詳細には、パルス信号D0は、正弦波信号の増加方向で閾値と交差する時刻で立ち上がり、この時刻から正弦波信号の1周期後の時刻で立ち下がるパルス信号である。
【0034】
また、カウンタ22は、パルス信号D1を生成する。このパルス信号D1は、パルス信号D0が立ち下がる時刻で立ち上がり、パルス信号D0の次の立ち下がり時刻で立ち下がるパルス信号である。図示の例では、パルス信号D1が立ち下がる時刻は、正弦波信号の1周期分を波数1個として計数すると3.5個分(70μsec)に相当している。なお、パルス信号D1は、カウンタ22が後述するリセット信号を入力した時刻でも立ち下がる。
【0035】
さらに、カウンタ22は、パルス信号D2を生成する。このパルス信号D2は、パルス信号D1が立ち下がる時刻で立ち上がり、後述のリセット信号を入力した時刻で立ち下がるパルス信号である。
【0036】
図2に示した例では、カウンタ22は、正弦波信号の波数を計数し、計数値が待機期間を超えなければ(ステップS13で「No」)ステップS13を繰り返し、計数値が待機期間を超えれば(ステップS13で「Yes」)超えた時刻、すなわち、パルス信号D2が立ち上がる時刻t1においてトリガ信号をCPU24に出力する(ステップS14)。
【0037】
CPU24は、トリガ信号を入力した時刻t1から遅延時間Δtだけ待機する(ステップS15)。ここで、遅延時間Δtは、測定点Aを測定するために予め定められた時間であり、5μsecである。
【0038】
続いて、CPU24は、時刻t1から遅延時間Δt経過した時刻t2において、ADコンバータ23からデータを読み出すためのリード信号をADコンバータ23に出力する(ステップS16)。
【0039】
ADコンバータ23は、リード信号を受信した時刻の、アナログの入力電圧をデジタル値に変換してCPU24に出力し、CPU24はそのデジタル値のデータを取得する(ステップS17)。
【0040】
次に、CPU24は、ギャップ長振幅特性テーブル14を参照し、取得したデジタル値のデータをギャップ長Gのデータに換算する処理を行って(ステップS18)、ギャップ長Gのデータを取得する(ステップS19)。
【0041】
そして、CPU24は、上記データ処理が終了した時刻t3においてリセット信号をカウンタ22に出力する(ステップS20)。その結果、リセット信号を受信したカウンタ22では、パルス信号D1およびD2がローレベルとなる。
【0042】
なお、上述の動作説明では、ギャップセンサ13の出力電圧が最大になる測定点Aの測定についての例を挙げた。この場合、信号レベル測定回路20は、被測定信号の最大値のピールレベルを保持するピークホールド検出回路として機能することになる。
【0043】
他方、信号レベル測定回路20において、遅延時間Δtを所定値に設定することにより、正弦波信号の1周期期間内に任意に定めた測定点を計測することも可能である。例えば、ギャップセンサ13の出力電圧が最小になる測定点B(図2(d)参照)を測定する場合、遅延時間Δtを15μsecとすればよい。この場合、信号レベル測定回路20は、被測定信号の最小値のピールレベルを保持するピークホールド検出回路として機能することになる。その他、信号レベル測定回路20は、測定点AとBとの間の任意の測定点等についても測定可能である。
【0044】
次に、試作品の温度特性確認結果について図4を参照して説明する。
【0045】
図4(a)に示すように、恒温槽50を用意し、恒温槽50の内部に信号レベル測定回路20および従来回路40を設置した。ここで、信号レベル測定回路20は、図1に示した構成から正弦波発生回路21を取り除いたもので、この正弦波発生回路21は恒温槽50の外部に設置した。また、従来回路40は、従来のピークホールド回路と、このピークホールド回路のアナログ出力値をデジタル値に変換するADコンバータ23とを組み合わせたものである。
【0046】
上述の構成において、正弦波発生回路21に周波数が50kHz、振幅が2Vppの正弦波信号を発生させて信号レベル測定回路20および従来回路40に入力し、所定温度における各回路のADコンバータ23のデジタル出力値を求めた。
【0047】
その結果を図4(b)に示す。図4(b)において、横軸は環境温度(℃)、縦軸は室温(27℃)を基準とした変化量(digit:ディジット)を表している。なお、評価に用いたADコンバータ23の仕様温度上限は75℃であるため、75℃を超えた測定結果は参考値とする。
【0048】
図4(b)に示すように、本実施の形態における信号レベル測定回路20は、従来回路40と比べて大幅に温度特性を改善することができた。具体的には、例えば、環境温度75℃において、従来回路40では変化量が約160ディジットであるのに対し、信号レベル測定回路20での変化量は約10ディジットである。また、参考値ではあるが、環境温度100℃において、従来回路40では変化量が約430ディジットであるのに対し、信号レベル測定回路20での変化量は約215ディジットである。この結果は、本実施の形態における変位計測装置10が、従来のものよりも、大幅に温度特性を改善してギャップ長Gを計測することができることを示している。
【0049】
以上のように、本実施の形態における信号レベル測定回路20は、CPU24が、トリガ信号を入力してから被測定信号の1周期期間内に予め定められた測定点Aの信号をADコンバータ23が入力するまでの遅延時間Δtが経過したときに測定点Aの信号レベルを測定する。
【0050】
したがって、本発明に係る信号レベル測定回路20は、比較的温度変化に対して影響を受けやすいアナログ素子を用いずに測定点の信号レベルを測定することができるので、温度特性を改善することができる。
【0051】
また、本実施の形態における変位計測装置10は、比較的温度変化に対して影響を受けやすいアナログ素子を用いずに測定点の信号レベルを測定することができる信号レベル測定回路20に接続されたギャップセンサ13によりターゲット30の変位を計測するので、温度特性を改善することができる。
【0052】
なお、上述の実施形態では、1つのマイクロコンピュータによって信号レベル測定回路20を構成したので、正弦波発生回路21、カウンタ22、ADコンバータ23、CPU24の温度特性を揃えることができて好ましいが、本発明はこれに限定されない。
【0053】
また、上述の実施形態において、信号レベル測定回路20が正弦波発生回路21を含む構成としたが、変位計測装置10が正弦波発生回路21を含む構成としてもよい。
【0054】
以上説明したように、本発明に係る信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置は、温度特性を改善することができるという効果を有し、車両のエンジンのピストン周りの異音やピストンの変形の解析等に用いられる信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置等として有用である。
【符号の説明】
【0055】
10 変位計測装置
11 ドライバアンプ
12 コンデンサ
13 ギャップセンサ
14 ギャップ長振幅特性テーブル
20 信号レベル測定回路
21 正弦波発生回路(正弦波信号発生手段)
22 カウンタ(トリガ信号出力手段)
23 ADコンバータ(被測定信号入力手段)
24 CPU(信号レベル測定手段、変位計測手段)
30 ターゲット(導電体)
30a ターゲットの表面
40 従来回路
50 恒温槽
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の回路としては、リセット機能を有するピークホールド回路が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1記載のピークホールド回路は、入力信号レベルと出力信号レベルとを比較するオペアンプで構成された比較器と、比較器の出力信号を半波整流するダイオードと、ダイオードの出力電流が供給されるコンデンサと、コンデンサに並列に接続された定電流源と、を備えている。
【0004】
この構成により、特許文献1記載のものは、入力信号レベルが出力信号レベルよりも高いときには、ダイオードを介してコンデンサに充電電流I1を供給するとともに、常時、定電流源が定電流I2(I1>I2)でコンデンサを放電することにより、入力信号のピークレベルを保持することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−096787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のような特許文献1記載のものは、オペアンプやダイオードといった比較的温度変化に対して影響を受けやすいアナログ素子により構成されているので、環境温度によって測定値が変動しやすいという問題があった。例えば、特許文献1記載のものを、車両のエンジンのピストンスカートとシリンダボアとの間のクリアランスの計測に用いる場合は、計測時の環境温度によって計測データに誤差が生じるという問題があった。
【0007】
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、温度特性を改善することができる信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る信号レベル測定回路は、上記目的達成のため、(1)対向配置された導電体との間のギャップ長に応じた被測定信号を出力するギャップセンサに接続され、前記被測定信号の信号レベルを測定する信号レベル測定回路であって、正弦波信号を発生して前記ギャップセンサに出力する正弦波信号発生手段と、前記被測定信号を入力する被測定信号入力手段と、前記被測定信号の振幅が安定したことを前記正弦波信号の波数を計数することにより検出してトリガ信号を出力するトリガ信号出力手段と、前記トリガ信号を入力してから前記被測定信号の1周期期間内に予め定められた測定点の信号を前記被測定信号入力手段が入力するまでの所定期間が経過したことを条件に前記測定点の信号レベルを測定する信号レベル測定手段と、を備える。
【0009】
この構成により、本発明に係る信号レベル測定回路は、被測定信号の振幅が安定した後に、被測定信号の1周期期間内に予め定められた測定点の信号を被測定信号入力手段が入力するまでの所定期間が経過したときに測定点の信号レベルを測定する。したがって、本発明に係る信号レベル測定回路は、比較的温度変化に対して影響を受けやすいアナログ素子を用いずに測定点の信号レベルを測定することができるので、温度特性を改善することができる。
【0010】
本発明に係る変位計測装置は、上記目的達成のため、(2)信号レベル測定回路と、前記正弦波信号発生手段が発生した前記正弦波信号を入力し、前記被測定信号を出力するギャップセンサと、前記ギャップ長と前記振幅との関係を示すギャップ長振幅特性テーブルと、前記ギャップ長振幅特性テーブルに基づいて、前記信号レベル測定手段が測定した前記信号レベルを前記ギャップ長に換算して前記導電体の変位を計測する変位計測手段と、を備える。
【0011】
この構成により、本発明に係る変位計測装置は、比較的温度変化に対して影響を受けやすいアナログ素子を用いずに測定点の信号レベルを測定する信号レベル測定回路に接続されたギャップセンサにより導電体の変位を計測するので、温度特性を改善することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、温度特性を改善することができる信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態における変位計測装置のブロック構成図である。
【図2】本発明の実施の形態における変位計測装置の信号処理の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態における変位計測装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態における信号レベル測定回路の試作品の温度特性確認装置および試作確認結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
まず、本発明の実施の形態における変位計測装置の構成について、図1に示すブロック構成図を参照して説明する。
【0016】
図1に示すように、本発明の実施の形態における変位計測装置10は、導電体のターゲット30の変位を計測するものであって、ドライバアンプ11、コンデンサ12、ギャップセンサ13、ギャップ長振幅特性テーブル14、信号レベル測定回路20を備えている。
【0017】
信号レベル測定回路20は、例えば、マイクロコンピュータによって構成され、正弦波発生回路21、カウンタ22、ADコンバータ23、CPU24を備えている。
【0018】
ドライバアンプ11は、入力した正弦波信号を電流増幅してコンデンサ12に出力するようになっている。
【0019】
コンデンサ12は、ドライバアンプ11の出力信号の直流分を遮断する機能を有する。また、コンデンサ12は、ギャップセンサ13が有するコイルと特定の周波数で共振するよう設計されている。
【0020】
ギャップセンサ13は、渦電流式変位センサであり、高周波磁界を発生させるコイルを備えている。ギャップセンサ13のコイルにターゲット30が近づくほどターゲット30に発生する渦電流が大きくなり、その渦電流によって生じる上記高周波磁界とは逆向きの磁界によりギャップセンサ13のコイルの磁界が弱くなるため、ギャップセンサ13の出力信号の振幅を測定することにより、ターゲット30の表面30aとのギャップ長Gを計測することができる。
【0021】
このギャップセンサ13は、例えば、車両のエンジンのピストンスカートに取り付けられ、シリンダボアとのギャップ長Gを計測するために用いられる。この場合、取得されたギャップ長Gのデータは、ピストン周りの異音やピストンの変形の解析等に供される。
【0022】
ギャップ長振幅特性テーブル14は、ギャップ長Gと、ギャップセンサ13の出力信号の振幅との関係を示すデータを含む。このギャップ長振幅特性テーブル14のデータは、予め実験により求められたものであり、例えば、図示を省略したがマイクロコンピュータのROM内に記憶されている。
【0023】
正弦波発生回路21は、所定の周波数および振幅を有する正弦波信号を発生し、発生した正弦波信号をドライバアンプ11およびカウンタ22に出力するようになっている。この正弦波発生回路21は、本発明に係る正弦波信号発生手段を構成する。
【0024】
カウンタ22は、正弦波発生回路21が発生する正弦波信号の波数を計数するようになっている。また、カウンタ22は、ギャップセンサ13の出力信号の振幅が安定するのに要する期間(以下「待機期間」という。)、例えば、ADコンバータ23がギャップセンサ13の出力信号の入力を開始してからギャップセンサ13の出力信号の振幅が安定するまでの待機期間が経過したことを正弦波信号の波数を計数することにより検出し、その検出時にトリガ信号をCPU24に出力するようになっている。このカウンタ22は、本発明に係るトリガ信号出力手段を構成する。
【0025】
ADコンバータ23は、ギャップセンサ13の出力信号であるアナログ信号をデジタル信号に変換し、変換したデジタルデータをCPU24に出力するようになっている。このADコンバータ23は、本発明に係る被測定信号入力手段を構成する。
【0026】
CPU24は、カウンタ22からトリガ信号を入力した後、予め定められた遅延時間Δtの経過後に、ADコンバータ23からデータを読み出すためのリード信号をADコンバータ23に出力するようになっている。このリード信号を受信したADコンバータ23は、リード信号の受信時における入力データをデジタルデータに変換してCPU24に出力し、CPU24は、ギャップ長振幅特性テーブル14を参照し、受信したデジタルデータからギャップ長Gを求めるようになっている。このCPU24は、本発明に係る信号レベル測定手段および変位計測手段を構成する。
【0027】
なお、遅延時間Δtを発生する手段として、例えば、マルチバイブレータを用いる構成としてもよい。
【0028】
次に、本発明の実施の形態における変位計測装置10の動作について、図1、図2および図3を参照して説明する。
【0029】
図2において、図2(a)は正弦波発生回路21の出力波形、図2(b)はカウンタ22の生成波形、図2(c)はCPU24の処理タイミング図、図2(d)はADコンバータ(ADC)23の入力波形の一例を示している。図3は、変位計測装置10の動作を示すフローチャートである。以下、変位計測装置10が、図2(d)に示した測定点Aの電圧に相当するギャップ長Gを計測する動作について説明する。測定点Aは、ギャップセンサ13の出力電圧の最大値を示す点である。
【0030】
正弦波発生回路21は、所定の周波数および振幅値の正弦波信号を発生し、ドライバアンプ11およびカウンタ22に出力する(ステップS11)。本実施の形態では、正弦波発生回路21が発生する正弦波信号は、図2(a)に示すように、周波数が50kHz、振幅値が2Vppとする。また、正弦波発生回路21が正弦波信号を出力開始した時刻をt0とする(図2(c)参照)。
【0031】
カウンタ22は、入力した正弦波信号の波数を計数し(ステップS12)、待機期間を経過したか否かを判断する(ステップS13)。この処理を図2を参照して具体的に説明する。
【0032】
図2(b)に示すように、カウンタ22は、パルス信号D0〜D2を生成する。このパルス信号D0〜D2は、待機期間を60μsec(図2(d)参照)とした場合を想定して設定されたものである。この待機期間は、例えば、実験により予め求めた時間である。なお、カウンタ22が生成するパルス信号D0〜D2は、図示のものに限定されず、待機期間に応じて種々の構成が可能である。
【0033】
まず、カウンタ22は、図2(a)に示すように、正弦波発生回路21が発生した正弦波信号と、予め定められた閾値電圧Esとに基づいてパルス信号D0を生成する。ここで、閾値電圧Es=1Vとする。詳細には、パルス信号D0は、正弦波信号の増加方向で閾値と交差する時刻で立ち上がり、この時刻から正弦波信号の1周期後の時刻で立ち下がるパルス信号である。
【0034】
また、カウンタ22は、パルス信号D1を生成する。このパルス信号D1は、パルス信号D0が立ち下がる時刻で立ち上がり、パルス信号D0の次の立ち下がり時刻で立ち下がるパルス信号である。図示の例では、パルス信号D1が立ち下がる時刻は、正弦波信号の1周期分を波数1個として計数すると3.5個分(70μsec)に相当している。なお、パルス信号D1は、カウンタ22が後述するリセット信号を入力した時刻でも立ち下がる。
【0035】
さらに、カウンタ22は、パルス信号D2を生成する。このパルス信号D2は、パルス信号D1が立ち下がる時刻で立ち上がり、後述のリセット信号を入力した時刻で立ち下がるパルス信号である。
【0036】
図2に示した例では、カウンタ22は、正弦波信号の波数を計数し、計数値が待機期間を超えなければ(ステップS13で「No」)ステップS13を繰り返し、計数値が待機期間を超えれば(ステップS13で「Yes」)超えた時刻、すなわち、パルス信号D2が立ち上がる時刻t1においてトリガ信号をCPU24に出力する(ステップS14)。
【0037】
CPU24は、トリガ信号を入力した時刻t1から遅延時間Δtだけ待機する(ステップS15)。ここで、遅延時間Δtは、測定点Aを測定するために予め定められた時間であり、5μsecである。
【0038】
続いて、CPU24は、時刻t1から遅延時間Δt経過した時刻t2において、ADコンバータ23からデータを読み出すためのリード信号をADコンバータ23に出力する(ステップS16)。
【0039】
ADコンバータ23は、リード信号を受信した時刻の、アナログの入力電圧をデジタル値に変換してCPU24に出力し、CPU24はそのデジタル値のデータを取得する(ステップS17)。
【0040】
次に、CPU24は、ギャップ長振幅特性テーブル14を参照し、取得したデジタル値のデータをギャップ長Gのデータに換算する処理を行って(ステップS18)、ギャップ長Gのデータを取得する(ステップS19)。
【0041】
そして、CPU24は、上記データ処理が終了した時刻t3においてリセット信号をカウンタ22に出力する(ステップS20)。その結果、リセット信号を受信したカウンタ22では、パルス信号D1およびD2がローレベルとなる。
【0042】
なお、上述の動作説明では、ギャップセンサ13の出力電圧が最大になる測定点Aの測定についての例を挙げた。この場合、信号レベル測定回路20は、被測定信号の最大値のピールレベルを保持するピークホールド検出回路として機能することになる。
【0043】
他方、信号レベル測定回路20において、遅延時間Δtを所定値に設定することにより、正弦波信号の1周期期間内に任意に定めた測定点を計測することも可能である。例えば、ギャップセンサ13の出力電圧が最小になる測定点B(図2(d)参照)を測定する場合、遅延時間Δtを15μsecとすればよい。この場合、信号レベル測定回路20は、被測定信号の最小値のピールレベルを保持するピークホールド検出回路として機能することになる。その他、信号レベル測定回路20は、測定点AとBとの間の任意の測定点等についても測定可能である。
【0044】
次に、試作品の温度特性確認結果について図4を参照して説明する。
【0045】
図4(a)に示すように、恒温槽50を用意し、恒温槽50の内部に信号レベル測定回路20および従来回路40を設置した。ここで、信号レベル測定回路20は、図1に示した構成から正弦波発生回路21を取り除いたもので、この正弦波発生回路21は恒温槽50の外部に設置した。また、従来回路40は、従来のピークホールド回路と、このピークホールド回路のアナログ出力値をデジタル値に変換するADコンバータ23とを組み合わせたものである。
【0046】
上述の構成において、正弦波発生回路21に周波数が50kHz、振幅が2Vppの正弦波信号を発生させて信号レベル測定回路20および従来回路40に入力し、所定温度における各回路のADコンバータ23のデジタル出力値を求めた。
【0047】
その結果を図4(b)に示す。図4(b)において、横軸は環境温度(℃)、縦軸は室温(27℃)を基準とした変化量(digit:ディジット)を表している。なお、評価に用いたADコンバータ23の仕様温度上限は75℃であるため、75℃を超えた測定結果は参考値とする。
【0048】
図4(b)に示すように、本実施の形態における信号レベル測定回路20は、従来回路40と比べて大幅に温度特性を改善することができた。具体的には、例えば、環境温度75℃において、従来回路40では変化量が約160ディジットであるのに対し、信号レベル測定回路20での変化量は約10ディジットである。また、参考値ではあるが、環境温度100℃において、従来回路40では変化量が約430ディジットであるのに対し、信号レベル測定回路20での変化量は約215ディジットである。この結果は、本実施の形態における変位計測装置10が、従来のものよりも、大幅に温度特性を改善してギャップ長Gを計測することができることを示している。
【0049】
以上のように、本実施の形態における信号レベル測定回路20は、CPU24が、トリガ信号を入力してから被測定信号の1周期期間内に予め定められた測定点Aの信号をADコンバータ23が入力するまでの遅延時間Δtが経過したときに測定点Aの信号レベルを測定する。
【0050】
したがって、本発明に係る信号レベル測定回路20は、比較的温度変化に対して影響を受けやすいアナログ素子を用いずに測定点の信号レベルを測定することができるので、温度特性を改善することができる。
【0051】
また、本実施の形態における変位計測装置10は、比較的温度変化に対して影響を受けやすいアナログ素子を用いずに測定点の信号レベルを測定することができる信号レベル測定回路20に接続されたギャップセンサ13によりターゲット30の変位を計測するので、温度特性を改善することができる。
【0052】
なお、上述の実施形態では、1つのマイクロコンピュータによって信号レベル測定回路20を構成したので、正弦波発生回路21、カウンタ22、ADコンバータ23、CPU24の温度特性を揃えることができて好ましいが、本発明はこれに限定されない。
【0053】
また、上述の実施形態において、信号レベル測定回路20が正弦波発生回路21を含む構成としたが、変位計測装置10が正弦波発生回路21を含む構成としてもよい。
【0054】
以上説明したように、本発明に係る信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置は、温度特性を改善することができるという効果を有し、車両のエンジンのピストン周りの異音やピストンの変形の解析等に用いられる信号レベル測定回路およびそれを備えた変位計測装置等として有用である。
【符号の説明】
【0055】
10 変位計測装置
11 ドライバアンプ
12 コンデンサ
13 ギャップセンサ
14 ギャップ長振幅特性テーブル
20 信号レベル測定回路
21 正弦波発生回路(正弦波信号発生手段)
22 カウンタ(トリガ信号出力手段)
23 ADコンバータ(被測定信号入力手段)
24 CPU(信号レベル測定手段、変位計測手段)
30 ターゲット(導電体)
30a ターゲットの表面
40 従来回路
50 恒温槽
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向配置された導電体との間のギャップ長に応じた被測定信号を出力するギャップセンサに接続され、前記被測定信号の信号レベルを測定する信号レベル測定回路であって、
正弦波信号を発生して前記ギャップセンサに出力する正弦波信号発生手段と、
前記被測定信号を入力する被測定信号入力手段と、
前記被測定信号の振幅が安定したことを前記正弦波信号の波数を計数することにより検出してトリガ信号を出力するトリガ信号出力手段と、
前記トリガ信号を入力してから前記被測定信号の1周期期間内に予め定められた測定点の信号を前記被測定信号入力手段が入力するまでの所定期間が経過したことを条件に前記測定点の信号レベルを測定する信号レベル測定手段と、
を備えたことを特徴とする信号レベル測定回路。
【請求項2】
請求項1に記載の信号レベル測定回路と、
前記正弦波信号発生手段が発生した前記正弦波信号を入力し、前記被測定信号を出力するギャップセンサと、
前記ギャップ長と前記振幅との関係を示すギャップ長振幅特性テーブルと、
前記ギャップ長振幅特性テーブルに基づいて、前記信号レベル測定手段が測定した前記信号レベルを前記ギャップ長に換算して前記導電体の変位を計測する変位計測手段と、
を備えたことを特徴とする変位計測装置。
【請求項1】
対向配置された導電体との間のギャップ長に応じた被測定信号を出力するギャップセンサに接続され、前記被測定信号の信号レベルを測定する信号レベル測定回路であって、
正弦波信号を発生して前記ギャップセンサに出力する正弦波信号発生手段と、
前記被測定信号を入力する被測定信号入力手段と、
前記被測定信号の振幅が安定したことを前記正弦波信号の波数を計数することにより検出してトリガ信号を出力するトリガ信号出力手段と、
前記トリガ信号を入力してから前記被測定信号の1周期期間内に予め定められた測定点の信号を前記被測定信号入力手段が入力するまでの所定期間が経過したことを条件に前記測定点の信号レベルを測定する信号レベル測定手段と、
を備えたことを特徴とする信号レベル測定回路。
【請求項2】
請求項1に記載の信号レベル測定回路と、
前記正弦波信号発生手段が発生した前記正弦波信号を入力し、前記被測定信号を出力するギャップセンサと、
前記ギャップ長と前記振幅との関係を示すギャップ長振幅特性テーブルと、
前記ギャップ長振幅特性テーブルに基づいて、前記信号レベル測定手段が測定した前記信号レベルを前記ギャップ長に換算して前記導電体の変位を計測する変位計測手段と、
を備えたことを特徴とする変位計測装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2013−108767(P2013−108767A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251849(P2011−251849)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000004695)株式会社日本自動車部品総合研究所 (1,981)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(000004695)株式会社日本自動車部品総合研究所 (1,981)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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