説明

修理部品配送システム、修理部品コールセンタ、コールセンタの修理部品配送方法、修理部品配送プログラム及び修理部品配送プログラムを記録した記録媒体

【課題】 ユーザの機器を修理する際に生じるダウンタイムを短縮する。
【解決手段】 コールセンタ1は、機器5のユーザ情報を格納したユーザ情報データベース9と、機器5から受信した異常状態情報に基づきユーザ情報データベース9を参照し、機器5を使用しているユーザ3のユーザ情報を抽出するユーザ情報抽出手段と、抽出されたユーザ情報に基づき該ユーザ3の訪問を指示する訪問指示情報を修理要員7の保持する端末12に送信する訪問指示情報送信手段と、端末12から修理要員7がユーザ3を訪問する訪問予定時刻を受信する訪問予定時刻受信手段と、異常状態情報に記録された異常箇所、訪問予定時刻受信手段により受信した訪問予定時刻及びユーザ情報のユーザ位置情報に基づき生成された発注指示情報を、パーツ在庫センタ8に送信する発注指示情報送信手段と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、修理部品配送システム、修理部品コールセンタ、コールセンタの修理部品配送方法、修理部品配送プログラム及び修理部品配送プログラムを記録した記録媒体に関し、特に、機器から通知された異常状態に基づいて、保守要員に修理を指示するともに修理部品を配送する修理部品配送システム、修理部品コールセンタ、コールセンタの修理部品配送方法、修理部品配送プログラム及び修理部品配送プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
日常的に使用する機会の多い複写機などのOA機器では、パーツの損傷などの故障が発生すると、修理を依頼されたカスタマーエンジニア(以下、CEという)がユーザを訪問し修理を行う。
【0003】
修理を行う際にはパーツの交換が必要な場合も多く、CEを派遣すると共に修理に必要なパーツを供給する保守用部品緊急配送システムが提案されている(例えば特許文献1参照。)。特許文献1記載の保守用部品緊急配送システムでは、パーツ類を運送会社に予め供給しておき、運送会社はパーツ類を地区毎の供給拠点に保管しておく。ユーザから保守依頼があるとメーカは、運送会社に保守現場と修理部品を指示するので、運送会社は、メーカの指示に従い保守現場に最も近い供給拠点から、指示された部品をユーザに宅配する。当該保守用部品緊急配送システムシステムによれば、ユーザの近くの供給拠点に予め保管されたパーツを託送するので、OA機器を使用できない期間(以下、ダウンタイムという)を短縮できる。
【0004】
しかしながら、ユーザからの保守依頼で修理部品を特定することは困難な場合が多く、CEが修理を行っている際に修理に必要なパーツが判明する場合が多い。かかる場合、当該パーツを入手して修理が完了するまでダウンタイムが発生する。従来、ダウンタイムを短縮するため、メーカや販売者は取り扱うパーツや消耗品の供給拠点を地区毎に設け、CEからの要請に応じてパーツ等の配送(バイク便、ハンドキャリ等)をユーザに行うサービス形態が取られている。かかるサービス形態であれば、CEがパーツを入手するため供給拠点に赴く必要がないので、短いダウンタイムで修理を終了することができる。
【特許文献1】特開2003−95444号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、CEがユーザ側からパーツや消耗品の配送を要求した場合、パーツ等が配送されるまで修理作業が中断するため、ダウンタイムを短縮するには限界があるという課題がある。ユーザに最も近い供給拠点に当該パーツの在庫がなかった場合、当該パーツの在庫を有する別の供給拠点から配送を受けるため、更に、ダウンタイムが増大してしまう。
【0006】
また、運送会社やバイク便等へ当該ユーザの場所、担当者や付近の地理などユーザ情報が充分伝達されていない場合、パーツの到達が遅延することとなり、ダウンタイムが増大する。
【0007】
上記課題に鑑み、本発明は、ユーザの機器を修理する際に生じるダウンタイムを短縮することができる修理部品配送システム、修理部品コールセンタ、コールセンタの修理部品配送方法、修理部品配送プログラム及び修理部品配送プログラムを記録した記録媒体、を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題を解決するため、本発明は、機器(図1の画像形成装置5)の異常を示す異常状態情報を該機器から受信したコールセンタ(図1の修理部品コールセンタ1)が、該機器のユーザ3に修理要員(図1のカスタマーエンジニア7)の派遣を指示すると共に、修理部品の発送をパーツ在庫センタ8に指示する修理部品配送システムにおいて、コールセンタ1は、機器5のユーザ情報を格納したユーザ情報データベース9と、機器から受信した異常状態情報に基づきユーザ情報データベース9を参照し、当該機器5を使用しているユーザ3のユーザ情報を抽出するユーザ情報抽出手段と、ユーザ情報抽出手段により抽出されたユーザ情報に基づき該ユーザ3の訪問を指示する訪問指示情報を修理要員の保持する端末12に送信する訪問指示情報送信手段と、端末12から当該修理要員7が前記ユーザ3を訪問する訪問予定時刻を受信する訪問予定時刻受信手段と、異常状態情報に記録された修理部品名、訪問予定時刻受信手段により受信した訪問予定時刻及びユーザ情報のユーザ位置情報に基づき生成された発注指示情報を、パーツ在庫センタ8に送信する発注指示情報送信手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、修理要員の訪問予定時刻に合わせてパーツ在庫センタに発注指示できるので、ユーザの機器を修理する際に生じるダウンタイムを短縮することができる修理部品配送システムを提供できる。
【0010】
本発明の一形態において、コールセンタは、画像形成装置の部品展開表と、部品展開表を、異常状態情報に記録された異常箇所に基づき参照し、修理部品を決定する修理部品決定手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、部品展開表に基づいて、部品展開表に基づいて修理部品を決定できるので、CEがユーザを訪問する前に修理部品を決定できる。
【0012】
また、本発明の一形態において、パーツ在庫センタは、発注指示情報送信手段により送信された訪問予定時刻に基づき修理部品を前記ユーザへ発送するパーツ発送手段、を有する、ことを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、パーツ在庫センタは修理要員の訪問予定時刻に合わせて修理部品を発送できるので、修理要員と修理部品がほぼ同時間帯にユーザに到着できる。
【0014】
また、本発明の一形態において、機器は、該機器の位置を示す機器位置情報を取得する機器位置情報取得手段を有し、機器位置情報取得手段により取得された機器位置情報を前記異常状態情報と共に前記コールセンタに送信し、発注指示情報送信手段は、発注指示情報と共に、機器から送信された機器位置情報又はユーザ位置情報の少なくとも一方を、前記パーツ在庫センタに送信する、ことを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、GPS衛生6等から該機器の位置を示す機器位置情報を取得してパーツ在庫センタに送信することで、機器の位置を特定できるので、正確かつ迅速に修理部品を配送できる。
【0016】
また、本発明の一形態において、コールセンタは、ユーザ位置情報又は機器位置情報に基づき、ユーザに所定時間内に修理部品を配送できるパーツ在庫センタを選択する在庫センタ選択手段を有し、発注指示情報送信手段は、在庫センタ選択手段により選択されたパーツ在庫センタに発注指示情報を送信する、ことを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、ユーザに所定時間内に修理部品を配送できるパーツ在庫センタを選択することができる。
【0018】
また、本発明の一形態において、端末は、訪問指示情報送信手段により送信された訪問指示情報を受信した場合、当該端末の端末位置情報を取得する端末位置情報取得手段と、端末位置情報取得手段により取得した端末位置情報と訪問指示情報のユーザ位置情報又は機器位置情報に基づき、訪問予定時刻を算出する訪問予定時刻算出手段と、を有することを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、端末がGPS衛星等により位置情報を取得することで、修理要員の訪問予定時刻を正確に算出できる。
【0020】
また、本発明の一形態において、パーツ発送手段は、発注指示情報送信手段により送信された機器位置情報をナビゲーションシステムに入力するナビ情報入力手段を、有する、ことを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、GPS衛星等から取得した機器の位置情報をそのまま配送者のナビゲーションシステムに入力できるので、ユーザの位置を正確かつ短時間に伝達できる。
【0022】
また、本発明は、機器の異常を示す異常状態情報を該機器から受信して、該機器に修理要員の派遣を指示すると共に修理部品の発送をパーツ在庫センタに指示する修理部品コールセンタにおいて、機器のユーザ情報を格納したユーザ情報データベースと、機器から受信した異常状態情報に基づきユーザ情報データベースを参照し、当該機器を使用しているユーザのユーザ情報を抽出するユーザ情報抽出手段と、ユーザ情報抽出手段により抽出されたユーザ情報に基づき該ユーザの訪問を指示する訪問指示情報を修理要員の保持する端末に送信する訪問指示情報送信手段と、端末から当該修理要員が前記ユーザを訪問する訪問予定時刻を受信する訪問予定時刻受信手段と、異常状態情報に記録された修理部品名、訪問予定時刻受信手段により受信した訪問予定時刻及び前記ユーザ情報のユーザ位置情報に基づき生成された発注指示情報を、パーツ在庫センタに送信する発注指示情報送信手段と、を有することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の一形態において、画像形成装置の部品展開表と、部品展開表を、異常状態情報に記録された異常箇所に基づき参照し、修理部品を決定する修理部品決定手段と、を有することを特徴とする。
【0024】
また、本発明の一形態において、ユーザ位置情報又は機器が取得した該機器の位置を示す機器位置情報に基づき、ユーザに所定時間内に修理部品を配送できるパーツ在庫センタを選択する在庫センタ選択手段を有し、発注指示情報送信手段は、在庫センタ選択手段により選択されたパーツ在庫センタに発注指示情報を送信する、ことを特徴とする。
【0025】
また、本発明は、機器の異常を示す異常状態情報を該機器から受信して、該機器に修理要員の派遣を指示すると共に修理部品の発送をパーツ在庫センタに指示するコールセンタの修理部品発注方法において、機器から受信した異常状態情報に基づき、機器のユーザ情報を格納したユーザ情報データベースを参照し、当該機器を使用しているユーザのユーザ情報を抽出するユーザ情報抽出ステップと、ユーザ情報抽出ステップにより抽出されたユーザ情報に基づき該ユーザの訪問を指示する訪問指示情報を修理要員の保持する端末に送信する訪問指示情報送信ステップと、端末から当該修理要員が前記ユーザを訪問する訪問予定時刻を受信する訪問予定時刻受信ステップと、異常状態情報に記録された修理部品名、訪問予定時刻受信手段により受信した訪問予定時刻及び前記ユーザ情報のユーザ位置情報に基づき生成された発注指示情報を、パーツ在庫センタに送信する発注指示情報送信ステップと、を有することを特徴とする。
【0026】
また、本発明の一形態において、画像形成装置の部品展開表を、異常状態情報に記録された異常箇所に基づき参照し、修理部品を決定する修理部品決定ステップと、を有することを特徴とする。
【0027】
また、本発明の一形態において、ユーザ位置情報又は機器が取得した該機器の位置を示す機器位置情報に基づき、ユーザに所定時間内に修理部品を配送できるパーツ在庫センタを選択する在庫センタ選択ステップを有し、発注指示情報送信ステップは、在庫センタ選択ステップにより選択されたパーツ在庫センタに発注指示情報を送信する、ことを特徴とする。
【0028】
また、本発明は、コンピュータに、請求項9又は10記載のコールセンタの修理部品配送方法を実行させるための修理部品配送プログラムを提供する。
【0029】
また、本発明は、請求項11記載の修理部品配送プログラムを記録した記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0030】
ユーザの機器を修理する際に生じるダウンタイムを短縮することができる修理部品配送システム、修理部品コールセンタ、コールセンタの修理部品配送方法、修理部品配送プログラム及び修理部品配送プログラムを記録した記録媒体、を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら、実施例を挙げて説明する。本実施の形態の概略を説明する。図1は、本実施の形態の修理部品配送システムの全体構成図を示す。
【0032】
修理部品配送システムでは、ユーザ3にある複写機等の画像形成装置5が車内LANやイントラネットのようなネットワーク4と接続されている。また、画像形成装置5は、GPS(Global Positioning System)衛星6から受信する電波の到達時間から座標データを算出し、当該画像形成装置5の位置を示す機器位置情報を取得できる。修理部品コールセンタ(以下、単にコールセンタという)1は、インターネット等のネットワーク2を介して複数(図では1つのみ記載)のパーツ在庫センタ8と接続されている。
【0033】
(1)異常状態情報の送信
図1のような修理部品配送システムでは、画像形成装置5に異常が生じると、異常が生じたこと及び異常の箇所を示す異常状態情報をネットワーク4及び2を介してコールセンタ1へ送信する。図2(a)は異常状態情報の一例を示す。異常状態情報には、少なくとも異常状態が生じたことと異常の箇所が含まれ、この他、画像形成装置5のシリアルナンバや異常の発生した日時等、が含まれている。
【0034】
(2)ユーザ情報の抽出、修理部品の特定
画像形成装置5が異常状態情報をコールセンタ1に送信すると、コールセンタ1は、保有するユーザ情報データベース(以下、ユーザ情報DBという)9を参照して、画像形成装置5のシリアルナンバ等からユーザ3のユーザ情報を抽出する。
【0035】
図2(b)は、ユーザ情報DB9に格納されているユーザ情報の一例を示す。ユーザ情報DB9には、画像形成装置の型番、シリアルナンバ、顧客名、設置日、アクセスキー、ユーザ位置情報(住所)、設置場所、階数、連絡先等が記憶されている。アクセスキーは、コールセンタ1から画像形成装置5にアクセスするための暗号鍵であり、コールセンタ1が更に画像形成装置5の異常状態を診断するような場合に使用される。
【0036】
異常状態情報として画像形成装置5からシリアルナンバが送信されれば画像形成装置5を使用しているユーザを特定できる。なお、図2(b)以外に、画像形成装置5の仕様、等を格納しておいてもよい。
【0037】
また、コールセンタ1は、異常状態情報に含まれる画像形成装置5の異常箇所に基づき、交換する必要のある修理部品を決定する。修理部品の決定には、生産管理における部品展開の考え方を用いる。部品展開では、例えば、製品及び製品を構成する部品を上位から下位に階層的に表し,下位の部品を使って上位の部品や製品を組み立てる関係を表す部品構成図や部品構成表を用いる。
【0038】
図3は、部品展開における部品展開表の一例を示す。図3の部品展開表では画像形成装置5を構成する部品を5つの階層で表した。第1階層の部品をA、B、C…とし、以下、第1階層の部品を構成する部品が第5階層まで展開されている。各部品の左上の数字は上位の部品又は画像形成装置5を1個組み立てるために必要なその部品の個数である。
【0039】
コールセンタ1は、予め完成製品毎に部品展開表を有しているので、異常箇所に対応する部品に基づいて、修理に必要となる下位の部品を含め修理部品を決定する。例えば、部品Aが異常箇所であった場合、コールセンタ1は、第5階層までの部品から消耗品や摩耗する部品など故障しうる部品を抽出し、該部品から下位の層へ展開される部品から、同型の画像形成装置5の修理統計(故障の多い部品の統計)や、画像形成装置5の修理履歴や部品交換履歴などに基づき、第5階層までの部品から修理部品及びその個数を決定する。
【0040】
なお、異常の程度に基づき部品交換の必要性の有無を判定してもよいし、交換の可能性があれば修理部品を配送し、最終的に部品交換が必要なかった場合、カスタマーエンジニア(以下、CEという)7がパーツを引き取ってもよい。
【0041】
(3)訪問指示情報の送信
コールセンタ1は、CE7が携帯する端末12に、当該顧客への訪問を指示する訪問指示情報を送信する。図2(c)は端末12に送信される訪問指示情報の一例を示す。訪問指示情報には、コール管理ナンバ、顧客名、ユーザ位置情報、画像形成装置の型番、異常箇所等、CE7がユーザ3で作業するために必要な情報が含まれる。異常箇所に加え、修理部品決定手段107が決定した修理部品を法網指示情報に加えてもよい。
【0042】
コール管理ナンバは、画像形成装置5から送信された異常状態情報を識別するための他と重複しない識別番号である。コール管理ナンバにより、画像形成装置5からのコール(異常の通知)と修理部品の手配とを確実に一致させることができる。
【0043】
CE7が携帯する端末12は、例えば携帯電話であるが、PDA(Personal Data Assistant)やノートパソコン、PHS(Personal Handy-phone System)等、情報処理及び外部との通信が可能なコンピュータであればよい。
【0044】
(4)訪問予定時刻の送信
CE7は訪問指示情報を受信すると、ユーザ3へ訪問可能な訪問予定時刻をコールセンタ1に送信する。CE7は、顧客数や画像形成装置5の数、故障頻度等を勘案の上、充分な人数が配置されているので、交通に要する時間(例えば30分程度)のみでユーザ3を訪問できる。
【0045】
なお、CE7は、訪問指示情報の異常箇所を参照し、該異常箇所を修理できる修理部品を携帯している場合、訪問予定時刻と共にその旨をコールセンタ1に送信する。これにより、パーツ在庫センタから修理部品を配送する処理が必要なくなりコストを低減できる。
【0046】
(5)発注指示情報の送信
コールセンタ1は、異常箇所、ユーザ位置情報及び訪問予定時刻に基づき発注指示情報を生成し、パーツ在庫センタ8に送信する。図2(d)は、発注指示情報の一例を示す。発注指示情報は、コール管理ナンバ、受注部品名(修理部品名)、訪問予定時刻、顧客名及びユーザ位置情報等を有する。パーツ在庫センタ8は、顧客名に基づき配送先を決定し、また、CE7の訪問予定時刻とほぼ同時刻又はそれ以前に修理部品が到着するように配送時間(到着時間)を決定する。
【0047】
なお、パーツ在庫センタ8は、個々のユーザにアクセスしやすいように複数存在する。したがって、コールセンタ1は、ユーザ3に最も近いパーツ在庫センタ8に修理部品11の在庫の有無を問い合わせ、仮になかった場合、次にユーザ3に近いパーツ在庫センタ8に問い合わせる。
【0048】
(6)CE7の訪問、修理部品の配送
修理部品11は、バイク便10やハンドキャリー(以下、バイク便等10という)によってユーザ3に配送される。CE7は訪問指示情報に基づきユーザ3を訪問する。バイク便等10は、ユーザ3のユーザ位置情報、すなわち住所をバイク便10のカーナビゲーションシステムやハンドキャリの携帯型ナビゲーションシステムに入力することで、迅速にユーザ3に配送することができる。
【0049】
また、バイク便等10は、CE7の訪問予定時刻を参照してCE7の訪問とほぼ同時か訪問よりも前に修理部品11を配送する(ユーザ3に到着する)。
【0050】
以上の概略で説明したように、本実施の形態の修理部品配送システムでは、CE7がユーザを訪問する時刻に合わせて修理部品11をユーザ3に配送できるので、CE7は修理に必要な修理部品11を待つ時間がなくなり、ダウンタイムを大きく短縮できる。また、CE7が修理を開始した後に、修理部品11を入手するためいったんパーツ在庫センタに戻り、再度ユーザ3を訪問するという事態を回避できる。
【0051】
続いて、コールセンタ1、端末12、ユーザ3の画像形成装置5及びパーツ在庫センタ8の機能について図4に基づき説明する。なお、一部概略の説明と重複する。
【0052】
画像形成装置5は、異常情報送信手段151及び機器位置情報取得手段152とを有するように構成される。異常情報送信手段151は、当該画像形成装置の異常を示す異常状態情報又は該機器の位置を示す機器位置情報をコールセンタ1に送信する。
【0053】
画像形成装置5は、例えば、自己診断機能により故障が検出された場合、紙詰まりの発生頻度、メンテナンスを要するメンテナンスコール、顧客がパネル操作した際に生じた不具合、等に応じて、異常を検出する。画像形成装置5は、異常の種類や異常箇所(パーツ)を判別し異常状態情報を生成し、異常情報送信手段151により図2(a)のような異常状態情報を送信する。
【0054】
機器位置情報取得手段152は、画像形成装置5の機器位置情報を取得する。機器位置情報は、上述のように、GPS衛星6から受信した電波に基づき算出した座標データであることが好適である。異常が発生した画像形成装置5の特定は、シリアルナンバだけでも可能であるが、座標データを取得しておくことで、当該ユーザの位置を正確に伝達可能となる。したがって、異常情報送信手段151は、異常状態情報と共に機器位置情報を送信することが好適となる。
【0055】
コールセンタ1は、異常状態情報受信手段101,ユーザ情報抽出手段102、訪問指示情報送信手段103、訪問予定時刻受信手段104、発注指示情報送信手段105、在庫センタ選択手段106及び修理部品決定手段107を有するように構成される。
【0056】
異常状態情報受信手段101は、画像形成装置5から送信された異常状態情報及び機器位置情報を受信する。コールセンタ1はユーザ情報DB9を保有しているので、ユーザ情報抽出手段102はユーザ情報DB9を参照して、画像形成装置5のシリアルナンバ等からユーザ3のユーザ情報(1レコード)を抽出する。
【0057】
画像形成装置5を使用しているユーザ3のユーザ情報が抽出されたら、訪問指示情報送信手段103は、図2(c)のような訪問指示情報を生成し、CE7の保持する端末12に送信する。なお、訪問指示情報は、例えば、ユーザ情報DB9の1レコード全てを含んでいてもよい。
【0058】
訪問指示情報送信手段103が訪問指示情報を送信するCE7は、ユーザ3を担当するCEが判明していれば当該CEであるし、ユーザ3を担当するCEが判明していないような場合、ユーザ3の住所を参照してユーザ3に近いCEの拠点(例えばCEの所属する修理会社)に訪問指示情報を送信する。
【0059】
図5(a)は、端末12に送信され、端末12の表示装置に表示された訪問指示情報の一例を示す。表示装置に表示されることで、CE7はユーザ3を訪問する必要があることを視覚的に認識できる。
【0060】
訪問予定時刻受信手段104は、端末12から、CE7が画像形成装置5のユーザ3を訪問する訪問予定時刻を受信する。訪問予定時刻については後述する。
【0061】
発注指示情報送信手段105は、異常情報送信手段101が受信した異常状態情報に基づき、図2(d)のような修理部品を発注する発注指示情報を生成し、パーツ在庫センタ8に送信する。修理部品は、修理部品決定手段107が画像処理手段5の部品展開表に基づき決定する。
【0062】
ところで、パーツ在庫センタ8は、分布して存在するそれぞれのユーザへの配送時間が偏らないように複数(例えば3カ所)配置されている。このため、発注指示情報送信手段105は、複数あるパーツ在庫センタのうちどのパーツ在庫センタに発注するか選択する。在庫センタ選択手段106は、ユーザ位置情報に基づき、ユーザ3に所定時間内に修理部品を配送できるパーツ在庫センタ8を選択する。所定時間内とは、好適にはCE7がユーザ3を訪問する訪問予定時刻に間に合う時間であるが、単純に最短時間でユーザ3に修理部品を配送できるパーツ在庫センタ8を選択すればよい。
【0063】
パーツ在庫センタ8は、パーツ発送手段181とナビ情報入力手段182とを有するように構成される。パーツ発送手段181は、受注処理を行い、修理部品の発注伝票の生成を行う。そして、コールセンタ1から受信した訪問予定時刻を配送時刻に指定して、ユーザ3へ修理部品11を発送する。修理部品11を配送する者は、上記のとおり、バイク便やハンドキャリの配送担当者等である。
【0064】
ナビ情報入力手段182は、バイク便等が所持する携帯端末のナビゲーションシステムやナビゲーション装置に、機器位置情報取得手段152が取得した画像形成装置5の機器位置情報を入力する。したがって、バイク便等10は、ナビ情報入力手段182が携帯端末やナビゲーションシステムに入力した機器位置情報に基づき探索された経路にしたがって、ユーザ3へ修理部品11を配送できる。
【0065】
CE7の端末12は、端末位置情報取得手段121と訪問予定時刻算出手段122とを有するように構成される。端末位置情報取得手段121は、訪問指示情報送信手段103により送信されるユーザ位置情報を受信した場合、当該端末12の端末位置情報を取得する。端末位置情報とは、端末12の座標データをいう。端末12はGPS衛星6から座標データを受信したり、携帯基地局との電波強度により端末位置情報を取得できる。
【0066】
訪問予定時刻算出手段122は、端末位置情報取得手段121により取得した端末位置情報と訪問指示情報のユーザ位置情報に基づき訪問予定時刻を算出する。端末12は、端末位置情報により取得したCE7の所在場所とユーザ3の住所との例えば距離に基づき、訪問可能な予定時刻を算出する。
【0067】
また、端末12は、端末位置情報が示す位置とユーザ3のユーザ位置情報が示す位置とを含む地図データをコールセンタ1からダウンロードし、端末12に搭載された所定のナビゲーションシステムを利用して、CE7の所在場所からユーザ3の所在場所までの経路や乗り換え案内を表示してもよい。
【0068】
図5(b)は、端末12の表示装置に表示された、ユーザ3までの経路及び予想される所要時間の一例を示す。ナビゲーションシステムが経路案内を行うと共にVICS(Vehicle Information and Communication System)等により道路の混み具合や速度制限を考慮して、訪問予定時刻を精度よく算出可能になる。
【0069】
なお、訪問予定時刻算出手段122を用いずに、CE7が予想した訪問の予定時刻を端末12に入力してもよい。
【0070】
続いて、コールセンタ1のハードウェア構成について図6に基づき説明する。コールセンタ1は、ネットワーク2との接続手段と端末12との通信手段を有する情報処理装置であればよい。したがって、コールセンタ1は図6のようなコンピュータ(サーバ)により構成される。
コールセンタ1は、それぞれバス39で相互に接続されているCPU31、入出力制御部32、ドライブ装置33、通信部34、主記憶部35、記憶装置36、表示制御部37を有するように構成される。
【0071】
CPU31は、コールセンタ1が行う処理を統括的に制御し、例えば、次述の修理部品配送プログラム40を主記憶部35にロードして実行する。入出力制御部32は、キーボード及びマウスなどにより入力される様々な操作指示を処理するために用いられる。通信部34は、インターネットやLANなどのネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えばモデム、ルータ等で構成される。主記憶部35は、オペレーティングシステムやプログラム、データを一時保管する記憶領域である。
【0072】
ドライブ装置33は、DVD−ROMやCD−ROM、フラッシュメモリ等の記憶媒体38が挿入可能であり、記録媒体38からプログラムやデータを読み込み、また記録媒体38にプログラムやデータを書き込むことも可能である。表示制御部37は、GUI(Graphycal User Interface)画面を形成し、管理者が操作する際に各種ウィンドウやデータ等を表示する。
【0073】
記憶装置36には、修理部品配送プログラム40が記録媒体38やインターネットを介してインストールされている。修理部品配送プログラム40は、図6のコンピュータを、図4に示したコールセンタ1の各手段、すなわち、
画像形成装置5から受信した異常状態情報に基づきユーザ情報DB9を参照し、画像形成装置5を使用しているユーザ3を抽出するユーザ情報抽出手段102と、
ユーザ情報抽出手段102により抽出されたユーザ3の訪問を指示する訪問指示情報をCE7の保持する端末12に送信する訪問指示情報送信手段103と、
端末12からCE7が画像形成装置5のユーザ3を訪問する訪問予定時刻を受信する訪問予定時刻受信手段104と、
ユーザ情報又は機器位置情報に基づき、ユーザ3に所定時間内に修理部品を配送できるパーツ在庫センタ8を選択する在庫センタ選択手段106と、
異常状態情報に基づき修理部品を発注する発注指示情報、訪問予定時刻受信手段104により受信した訪問予定時刻及びユーザ情報を、パーツ在庫センタ8に送信する発注指示情報送信手段105と、として機能させる。
【実施例1】
【0074】
以上の構成に基づき、画像形成装置の異常発生から修理部品の配送及びCE7の訪問までの処理を図7のフローチャート図に基づき説明する。
【0075】
まず、画像形成装置5に異常(ADFにて紙送りがスムース行われないADFの異常)が発生する(S1)。
【0076】
画像形成装置5は、例えば、ADFが紙送りを完了できない場合をカウントして所定回数以上になった場合、異常状態情報を生成する。したがって、画像形成装置5は、ADF又はADFの所定部品(以下、ADF部品と称す)を異常箇所として、異常発生日時、ADF部品及びシリアルナンバから成る異常状態情報を生成する。なお、画像形成装置5を操作する者が操作パネルからCEの訪問を依頼するCEコールを行うことで異常状態情報を生成してもよい。異常状態情報送信手段151は、生成された異常状態情報をコールセンタ1に送信する(S2)。
【0077】
コールセンタ1の異常状態情報受信手段101は、画像形成装置5から異常状態情報を受信する。ユーザ情報抽出手段102は、異常状態情報のシリアルナンバをキーにしてユーザ情報DB9を参照し、画像形成装置5を保有するユーザ3を特定すると共に、ユーザ位置情報をユーザ情報DB9から抽出する(S3)。ユーザ位置情報が抽出されたら、訪問指示情報送信手段103が訪問指示情報をCE7の端末12に送信する。
【0078】
訪問指示情報を受信した端末12は、端末位置情報取得手段121により端末12の端末位置情報を取得し、該端末位置情報と訪問指示情報のユーザ3のユーザ位置情報(住所)に基づき訪問予定時刻を算出する。端末12は、算出した訪問予定時刻をコールセンタ1に送信する(S4)。また、CE7は、図5(a)や(b)のように表示される顧客名や地図を参照してユーザ3へ向かう。
【0079】
コールセンタ1は、訪問予定時刻受信手段104によりCE7の訪問予定時刻を受信する。修理部品決定手段107が、異常箇所に基づき部品展開表を参照して修理部品を決定するので、在庫センタ選択手段106は、ユーザ3のユーザ位置情報に基づき、ユーザ3に所定時間内、より好ましくは修理部品の配送時間が最短となるパーツ在庫センタ8を選択する。なお、配送時間が最短のパーツ在庫センタにADF部品の在庫がなかった場合、配送時間が次に短いADF部品の在庫を有するパーツ在庫センタを選択する。
【0080】
次いで、発注指示情報送信手段105が、図2(d)のような発注指示情報を、選択したパーツ在庫センタ8に送信する(S6)。本実施例の発注指示情報は、受注部品(修理部品)としてADF部品の型番を有する。
【0081】
パーツ発送手段181は、受注処理、発注伝票の生成を行うと共に、コールセンタ1から受信した訪問予定時刻又はそれよりも前の時刻を配送時刻に指定して、ユーザ3へADF部品を発送する(S7)。発送する場合にはユーザ位置情報をバイク便等10に伝達する。 以上のような手順により、ADF部品及びCE7はほぼ同時刻にユーザ3に到着することができる(S8)。
【0082】
本実施の形態の修理部品配送システムによれば、複写機等の画像形成装置に異常が生じた場合、CEと部品がほぼ同時刻にユーザに到着するので、CEが訪問してから修理部品を取り寄せる場合よりも大幅にダウンタイムを短縮することができる。
【実施例2】
【0083】
本実施例では、画像形成装置3の機器位置情報取得手段152により取得した機器位置情報を利用して修理部品を配送する修理部品配送システムについて説明する。図8は、画像形成装置の異常発生から修理部品の配送及びCE7の訪問までの処理を示すフローチャート図である。図8において、図7と同様の処理については簡単に説明する。
【0084】
まず、画像形成装置5に異常(ADFにて紙送りがスムース行われないADFの異常)が発生する(S11)。
【0085】
また、画像形成装置5は、機器位置情報取得手段152により、GPS衛星6から機器位置情報を取得する。異常情報送信手段151は、異常状態情報及び機器位置情報をコールセンタ1に送信する(S12)。
【0086】
コールセンタ1の異常状態情報受信手段101は、画像形成装置5から異常状態情報及び機器位置情報を受信する。ユーザ情報抽出手段102は、ユーザ情報DB9を参照し、画像形成装置5を保有するユーザ3を特定し、訪問指示情報送信手段103が訪問指示情報をCE7の端末12に送信する(S13)。本実施例の訪問指示情報は、ユーザ位置情報の代わりに(又はユーザ位置情報と共に)機器位置情報を有する。機器位置情報は、GPS衛星6から受信した例えば座標データであるので、ユーザ3の位置を正確に取得できる。
【0087】
訪問指示情報を受信した端末12は、端末位置情報取得手段121により端末12の端末位置情報を取得し、該端末位置情報と機器位置情報に基づき訪問予定時刻を算出する。端末12は、算出した訪問予定時刻をコールセンタ1に送信する(S14)。CE7は、図5(a)や(b)のように表示される顧客名や地図を参照してユーザ3へ向かう。
【0088】
コールセンタ1は、訪問予定時刻受信手段104によりCE7の訪問予定時刻を受信する。また、修理部品決定手段107が、異常箇所に基づき部品展開表を参照して修理部品を決定するので、在庫センタ選択手段106は、機器位置情報に基づき、ユーザ3に所定時間内、より好ましくは修理部品の配送時間が最短となるパーツ在庫センタ8を選択する(S15)。
【0089】
次いで、発注指示情報送信手段105が、図2(d)のような発注指示情報を、選択したパーツ在庫センタ8に送信する(S16)。本実施例の発注指示情報は、ユーザ位置情報の代わりに(又はユーザ位置情報と共に)機器位置情報を有する。
【0090】
パーツ発送手段181は、受注処理、発注伝票の生成を行うと共に、コールセンタ1から受信した訪問予定時刻又はそれよりも前の時刻を配送時刻に指定して、ユーザ3へADF部品を発送する(S17)。
【0091】
発送する場合には、ナビ情報入力手段182が機器位置情報をバイク便等10のナビゲーションシステムに入力する。バイク便等10のナビゲーションシステムにナビ情報入力手段182が機器位置情報(座標データ)を入力することで、マニュアルでユーザ3の住所等を入力する必要がなく、正確かつ迅速に機器位置情報を伝達できる。
【0092】
なお、ナビ情報入力手段182による機器位置情報の入力は、携帯基地局の搬送波や無線LANによりデータ通信として行うことで、無線で行うことができるので更に好適である。
【0093】
図5(c)は、バイク便等が所持する携帯端末やナビゲーションシステムに表示されたユーザ3までの経路及び配送時刻を示す。バイク便等10は、図5(c)のような経路案内を参考にすることで、迅速にユーザ3へ到達できる。また、ユーザ3の位置を口頭でなく、データ通信により伝達できるのでコミュニケーション時間を短縮すると共に正確な伝達が可能となる。
【0094】
なお、バイク便等10は、端末12の機器位置情報を随時取得して、バイク便等10のナビゲーションシステムにCE7の位置を表示してもよく、また、CE7は、バイク便等10の位置を随時取得して、端末12のナビゲーションシステムにバイク便等10の位置を表示してもよい。このようにすることで、CE7とバイク便等10は互いの現在位置を確認できる。
【0095】
以上のような手順により、ADF部品及びCE7はほぼ同時刻にユーザ3に到着することができる(S18)。
【0096】
本実施例によれば、画像形成装置の機器位置情報をGPS衛星から取得して、バイク便等に入力できるので、ユーザの位置を正確かつ迅速に伝達でき、ダウンタイムを短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】修理部品配送システムの全体構成図である。
【図2】異常状態情報、ユーザ情報DB、訪問指示情報及び発注指示情報の一例を示す図である。
【図3】画像形成装置の部品展開表の一例である。
【図4】コールセンタ、端末、画像形成装置5及びパーツ在庫センタの機能構成図である。
【図5】端末の表示装置に表示される内容の一例である。
【図6】コールセンタのハードウェア構成を示す図である。
【図7】画像形成装置の異常発生から修理部品の配送及びCEの訪問までの手順を示すフローチャート図である。
【図8】画像形成装置の機器位置情報に基づき、修理部品を配送する手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0098】
1 コールセンタ
2、4 ネットワーク
3 ユーザ
5 画像形成装置
6 GPS衛星
7 カスタマーエンジニア(CE)
8 パーツ在庫センタ
9 ユーザ情報DB
10 バイク便等
11 修理部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の異常を示す異常状態情報を該機器から受信したコールセンタが、該機器のユーザに修理要員の派遣を指示すると共に、修理部品の発送をパーツ在庫センタに指示する修理部品配送システムにおいて、
前記コールセンタは、前記機器のユーザ情報を格納したユーザ情報データベースと、
前記機器から受信した前記異常状態情報に基づき前記ユーザ情報データベースを参照し、当該機器を使用しているユーザのユーザ情報を抽出するユーザ情報抽出手段と、
前記ユーザ情報抽出手段により抽出されたユーザ情報に基づき該ユーザの訪問を指示する訪問指示情報を前記修理要員の保持する端末に送信する訪問指示情報送信手段と、
前記端末から当該修理要員が前記ユーザを訪問する訪問予定時刻を受信する訪問予定時刻受信手段と、
前記異常状態情報に記録された異常箇所、前記訪問予定時刻受信手段により受信した訪問予定時刻及び前記ユーザ情報のユーザ位置情報に基づき生成された発注指示情報を、前記パーツ在庫センタに送信する発注指示情報送信手段と、
を有することを特徴とする修理部品配送システム。
【請求項2】
前記コールセンタは、
前記画像形成装置の部品展開表と、
前記部品展開表を、前記異常状態情報に記録された異常箇所に基づき参照し、修理部品を決定する修理部品決定手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載の修理部品配送システム。
【請求項3】
前記パーツ在庫センタは、
前記発注指示情報送信手段により送信された前記訪問予定時刻に基づき前記修理部品を前記ユーザへ発送するパーツ発送手段、を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の修理部品配送システム。
【請求項4】
前記機器は、該機器の位置を示す機器位置情報を取得する機器位置情報取得手段を有し、
前記機器位置情報取得手段により取得された機器位置情報を前記異常状態情報と共に前記コールセンタに送信し、
前記発注指示情報送信手段は、前記発注指示情報と共に、前記機器から送信された前記機器位置情報又は前記ユーザ位置情報の少なくとも一方を、前記パーツ在庫センタに送信する、
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の修理部品配送システム。
【請求項5】
前記コールセンタは、
前記ユーザ位置情報又は前記機器位置情報に基づき、前記ユーザに所定時間内に前記修理部品を配送できる前記パーツ在庫センタを選択する在庫センタ選択手段を有し、
前記発注指示情報送信手段は、前記在庫センタ選択手段により選択されたパーツ在庫センタに前記発注指示情報を送信する、
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の修理部品配送システム。
【請求項6】
前記端末は、前記訪問指示情報送信手段により送信された訪問指示情報を受信した場合、当該端末の端末位置情報を取得する端末位置情報取得手段と、
前記端末位置情報取得手段により取得した前記端末位置情報と前記訪問指示情報のユーザ位置情報又は前記機器位置情報に基づき、前記訪問予定時刻を算出する訪問予定時刻算出手段と、
を有することを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の修理部品配送システム。
【請求項7】
前記パーツ発送手段は、前記発注指示情報送信手段により送信された前記機器位置情報をナビゲーションシステムに入力するナビ情報入力手段を、有する
ことを特徴とする請求項3ないし6いずれか記載の修理部品配送システム。
【請求項8】
機器の異常を示す異常状態情報を該機器から受信して、該機器に修理要員の派遣を指示すると共に修理部品の発送をパーツ在庫センタに指示する修理部品コールセンタにおいて、
前記機器のユーザ情報を格納したユーザ情報データベースと、
前記機器から受信した前記異常状態情報に基づき前記ユーザ情報データベースを参照し、当該機器を使用しているユーザのユーザ情報を抽出するユーザ情報抽出手段と、
前記ユーザ情報抽出手段により抽出されたユーザ情報に基づき該ユーザの訪問を指示する訪問指示情報を前記修理要員の保持する端末に送信する訪問指示情報送信手段と、
前記端末から当該修理要員が前記ユーザを訪問する訪問予定時刻を受信する訪問予定時刻受信手段と、
前記異常状態情報に記録された異常箇所、前記訪問予定時刻受信手段により受信した訪問予定時刻及び前記ユーザ情報のユーザ位置情報に基づき生成された発注指示情報を、前記パーツ在庫センタに送信する発注指示情報送信手段と、
を有することを特徴とする修理部品コールセンタ。
【請求項9】
前記画像形成装置の部品展開表と、
前記部品展開表を、前記異常状態情報に記録された異常箇所に基づき参照し、修理部品を決定する修理部品決定手段と、
を有することを特徴とする請求項8記載の修理部品コールセンタ。
【請求項10】
前記ユーザ位置情報又は前記機器が取得した該機器の位置を示す機器位置情報に基づき、前記ユーザに所定時間内に前記修理部品を配送できる前記パーツ在庫センタを選択する在庫センタ選択手段を有し、
前記発注指示情報送信手段は、前記在庫センタ選択手段により選択されたパーツ在庫センタに前記発注指示情報を送信する、
ことを特徴とする請求項8又は9記載の修理部品コールセンタ。
【請求項11】
機器の異常を示す異常状態情報を該機器から受信して、該機器に修理要員の派遣を指示すると共に修理部品の発送をパーツ在庫センタに指示するコールセンタの修理部品発注方法において、
前記機器から受信した前記異常状態情報に基づき、前記機器のユーザ情報を格納したユーザ情報データベースを参照し、当該機器を使用しているユーザのユーザ情報を抽出するユーザ情報抽出ステップと、
前記ユーザ情報抽出ステップにより抽出されたユーザ情報に基づき該ユーザの訪問を指示する訪問指示情報を前記修理要員の保持する端末に送信する訪問指示情報送信ステップと、
前記端末から当該修理要員が前記ユーザを訪問する訪問予定時刻を受信する訪問予定時刻受信ステップと、
前記異常状態情報に記録された異常箇所、前記訪問予定時刻受信手段により受信した訪問予定時刻及び前記ユーザ情報のユーザ位置情報に基づき生成された発注指示情報を、前記パーツ在庫センタに送信する発注指示情報送信ステップと、
を有することを特徴とするコールセンタの修理部品配送方法。
【請求項12】
前記ユーザ位置情報又は前記機器が取得した該機器の位置を示す機器位置情報に基づき、前記ユーザに所定時間内に前記修理部品を配送できる前記パーツ在庫センタを選択する在庫センタ選択ステップを有し、
前記発注指示情報送信ステップは、前記在庫センタ選択ステップにより選択されたパーツ在庫センタに前記発注指示情報を送信する、
ことを特徴とする請求項11記載のコールセンタの修理部品配送方法。
【請求項13】
前記画像形成装置の部品展開表を、前記異常状態情報に記録された異常箇所に基づき参照し、修理部品を決定する修理部品決定ステップを有する、
ことを特徴とする請求項11又は12記載の修理部品配送方法。
【請求項14】
コンピュータに、請求項11ないし13記載のコールセンタの修理部品配送方法を実行させるための修理部品配送プログラム。
【請求項15】
請求項14記載の修理部品配送プログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−285505(P2006−285505A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−102851(P2005−102851)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)