説明

修飾アクリルオリゴマーおよび同オリゴマーを含有する防汚コーティング

【課題】修飾アクリルオリゴマーおよびそれから製造される防汚コーティング、特に放射線硬化性の防汚コーティングを提供すること。
【解決手段】本発明は以下のモノマー
(1)アクリラートモノマー;
(2)フッ素化アクリラートモノマー、シロキサンモノマー、およびそれらの混合物からなる群から選択されるモノマー;ならびに
(3)必要により、第3級カルボン酸エステルモノマー;
に由来する重合単位を含む修飾アクリルオリゴマーを提供し、ここで前記オリゴマーは、エポキシ(メタ)アクリラート、ウレタンアクリラート、ポリエステルアクリラート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、およびそれらの混合物からなる群から選択される修飾剤に由来する部分をさらに含む。
本発明は、修飾アクリルオリゴマーを含む防汚コーティングも提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、修飾アクリルオリゴマーおよびそれから製造される防汚コーティング、特に放射線硬化性の防汚コーティングに関する。
【背景技術】
【0002】
コーティングは保護および装飾の目的のために、建築物、船、機械、ならびに電子、金属、および木製製品などに広く用いられる。しかし、コーティングは、環境中の浮遊粉塵、油含有スモッグ、電荷を持った不良導体、工業的酸性雨などの汚れを受けやすい。コーティングの耐汚染性が乏しい場合、装飾の能力は短期間で低下し、コーティングはその元の色を失い黒ずむか黄変し、コーティングの外観および保護特性は悪影響を受けるであろう。
【0003】
塗装業において有機フッ素ポリマーを使用することは慣例である。有機フッ素ポリマーは低い表面張力を有し、したがって、コーティング層と汚れの間の接着性が弱く、このことは汚れが塗装された表面に付着するのを困難にする。例えば、当業者にはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が低い表面張力特性を有することが良く知られている。特開平6-345823は、ヒドロキシル含有アクリラートモノマー、フルオロオレフィンモノマー、およびペルフルオロビニルモノマーを重合することにより得られるフッ素含有コポリマー樹脂を開示している。得られる樹脂を無黄変イソシアナート硬化剤により室温にて硬化させて、コーティング層を形成させる。コーティング層は良好な耐候性および撥水性を与える。特開平7-026204はフッ素含有ポリウレタンポリマーを開示している。このポリマーは、不飽和基を分子中に有し平均分子量が300〜3,000であるポリオール、およびペルフルオロアクリル酸またはペルフルオロビニルモノマーの重合によって調製される。特開平7-026204の有機フッ素ポリマーコーティングは、従来のコーティングより良好な耐候性、耐腐食性、および耐薬品性を有する。
【0004】
有機フッ素ポリマーに加えて、有機シリコーンも低い表面張力を有し、防汚の目的のために広く用いられる。シリコーンの添加剤をコーティングに加えることによって、防汚効果を得るために表面張力を減少できることが知られている。しかし、シリコーンの表面移動は活性成分の量が時間と共に減少することを引き起こし、これはシリコーンの防汚効果の持続性を制限する。
【0005】
ナノ材料は、より大きなサイズの同じ材料では現れない特性を有する。したがって、シリコーンの防汚効果の持続性を高めるためにナノテクノロジーをコーティングに応用することを目指した多くの研究がある。例えば、防汚効果を有するナノ構造表面、およびそのような表面のコーティングの分野への応用を対象とした研究がある。ロータス効果を例にとると、ハスの葉は繊維様の疎水性のナノ構造をその表面上に有することが知られている。疎水性のナノ構造は液滴の形状を維持し、同時にハスの葉と液滴または埃との間の接触面積を減少させ、そのためハスの葉の表面と液滴または埃との付着性が減少し、このことは液滴または埃が表面に付着するのを困難にする。さらに、液滴がハスの葉の表面を転がり落ちる際に埃の粒子は液滴に付着しやすく、このことは自浄効果をもたらす。台湾特許TW I248459号(中国特許CN 1266236号に対応する)は、防汚コーティング、およびナノテクノロジーのコーティングへの応用を開示している。台湾特許TW I248459号は、コーティング層の表面張力を減少させコーティング層の防汚特性を高めるための長い側鎖のフッ素セグメントまたはシリコーンセグメント、および、得られるフッ素含有コーティング薄膜に適合性を与えるための第3級カルボキシラートを利用している。台湾特許TW I248459号のコーティングは、従来型の熱硬化コーティングである。
【0006】
従来のコーティングは揮発性であり、硬化速度が遅く、環境に優しくない。したがって、この業界の研究者達は近年、放射線硬化技術を開発する多大な努力を行ってきた。コーティングに放射線(特に紫外線)を照射することにより、コーティングに含まれる樹脂がフリーラジカルの架橋を介して硬化することになる。一般的に言えば、放射線硬化技術としては、放射線源および溶媒の種類に応じて、紫外線硬化技術、非紫外線硬化技術、オイルコーティングの光硬化技術、および水性コーティングの光硬化技術が挙げられる。放射線硬化技術による製品のうち80%を超えるものが紫外線硬化技術を用いて製造される。放射線硬化技術は以下のような利点をもたらす。すなわち、そこで用いられるコーティングが揮発性有機化合物を含有せず、早く硬化できること;この技術自体の効率が高く、省エネルギー型であり、熱感受性の基材に適しているおり、高速の自動車製造工程で使用できること;および、硬化した製品が優れた性能を有することである。したがって、放射線硬化技術は、エレクトロニクス、通信、建築物、および包装、特にプラスチックコーティングにおいて広く用いられる。プラスチックコーティングは高温に耐えることができず、そのため放射線硬化技術はそれらの製造において決定的な利点を有し、徐々に従来の硬化技術に取って代わっている。
【0007】
上記に示したように、いかにしてナノテクノロジーをコーティングに応用し、フッ素ポリマーおよび有機シリコーンを用いて表面張力を低下させ防汚効果を得るか、またいかにして従来の硬化メカニズムを放射線硬化メカニズムで置き換えるかは、この分野で多くの注目を集めてきた問題である。
【特許文献1】特開平6-345823
【特許文献2】特開平7-026204
【特許文献3】台湾特許TW I248459号
【特許文献4】中国特許CN 1266236号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主な目的は、フッ化炭素側鎖および/またはシリコーン側鎖を有し、コーティングに用いて防汚効果をもたらすことができる修飾アクリルオリゴマーを提供することである。加えて、前記オリゴマーは感光性基を有し、放射線硬化メカニズムに適している。
【0009】
本発明の別の目的は、低い表面エネルギーを有するフッ化炭素分子が自己集合によってコーティング層の表面上に疎水性のナノ構造を形成し、シリコーン側鎖と共に相乗効果を生み出し、その結果防汚効果を高めるように、フッ化炭素側鎖と主鎖または他の側鎖との間の不適合性を利用することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的または他の目的を達成するために、本発明は以下のモノマー:
(1)アクリラートモノマー;
(2)フッ素化アクリラートモノマー、シロキサンモノマー、およびそれらの混合物からなる群から選択されるモノマー;および
(3)必要により、第3級カルボン酸エステルモノマー;
に由来する重合単位を含む修飾アクリルオリゴマーを提供し、
ここで前記オリゴマーはエポキシ(メタ)アクリラート、ウレタンアクリラート、ポリエステルアクリラート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、およびそれらの混合物からなる群から選択される修飾剤に由来する部分をさらに含む。
【0011】
本発明の防汚コーティングは優れた持続的な防汚効果を有し、放射線硬化メカニズムに適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明のオリゴマーを形成するのに用いられるアクリラートモノマーは、次の一般式
【0013】
【化1】

【0014】
を有し、上記式中、R1は、ハロゲン、H、CH3、またはC2H5であり;R2は、H、CH3、C2H5、C3H7、C4H9、C6H13、C2H4OH、C3H6OH、C10H17(イソボルニル)、または次式の基である。
【0015】
【化2】

【0016】
上記のアクリラートモノマーの例としては、限定はされないが、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリラート、メチルメタクリラート、ブチルアクリラート、ブチルメタクリラート、2-ヒドロキシエチルアクリラート、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、2-ヒドロキシプロピルメタクリラート、ヘキシルエチルアクリラート、イソボルニルメタクリラート、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0017】
オリゴマーを、感光性基をオリゴマーに結合させるための修飾剤と反応させるために、本発明で用いられるアクリラートモノマーは、ヒドロキシル(-OH)、カルボキシル(-COOH)、またはエポキシ
【0018】
【化3】

【0019】
の反応基を有する少なくとも1つのモノマーを含む。例えば、反応基を有するモノマーは、(メタ)アクリル酸、エポキシ(メタ)アクリラート、ヒドロキシエチルアクリラート(HEA)、ヒドロキシプロピルアクリラート(HPA)、2-ヒドロキシエチルメタクリラート(2-HEMA)、ヒドロキシプロピルメタクリラート(HPMA)、2-ヒドロキシプロピルメタクリラート(2-HPMA)、およびそれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、本発明で用いられるアクリラートモノマーはヒドロキシル(-OH)の反応基を有する少なくとも1つのモノマーを含み、これはヒドロキシエチルアクリラート、ヒドロキシプロピルアクリラート、2-ヒドロキシエチルメタクリラート、ヒドロキシプロピルメタクリラート、2-ヒドロキシプロピルメタクリラート、およびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0020】
本発明のアクリラートモノマーの量は、オリゴマーを形成するのに用いられるモノマーの総重量を基準として20〜85重量%、好ましくは50〜80重量%の範囲である。ヒドロキシル(-OH)、カルボキシル(-COOH)、またはエポキシ
【0021】
【化4】

【0022】
の反応基を有するモノマーの量は、アクリラートモノマーの総重量を基準として5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲である。
【0023】
本発明のオリゴマーを形成するのに用いられるフッ素化アクリラートモノマーは、次の一般式
RfCH2CH2O(O)CC(R)=CH2
を有し、式中、Rfは直鎖状または分岐状のペルフルオロアルキル鎖CxF2x+1であり、式中、xは1〜20の範囲の整数であり、Rは、H、CH3、C2H5、またはC3H7である。好ましくは、フッ素化アクリラートモノマーは、フッ素化-アルキルアクリラート、フッ素化-アルキルメタクリラート、またはそれらの混合物を含む。より好ましくは、フッ素化アクリラートモノマーは、上記の式を有し式中、xが6〜14の範囲であるフッ素化-アルキルアクリラートまたはフッ素化-アルキルメタクリラート、またはそれらの混合物である。
【0024】
本発明によれば、フッ素化アクリラートモノマーの量は、オリゴマーを形成するのに用いられるモノマーの総重量を基準として0〜40重量%、好ましくは1〜20重量%の範囲である。
【0025】
本発明のオリゴマーを形成するのに用いられるシロキサンモノマーは、次の一般式
【0026】
【化5】

【0027】
を有し、上記式中、R7およびR8は、独立に、H、Me、CH2=CH、NH2、NH2-C3H6、OH-C2H4OC3H6、CH2=CCH3-COO、CH2=CH-COO、CH2=CCH3-COOC2H4、CH2=CCH3-COOC3H6、または
【0028】
【化6】

【0029】
であり、上記式中、p=10〜250である。
【0030】
本発明によれば、シロキサンモノマーの量は、オリゴマーを形成するのに用いられるモノマーの総重量を基準として0〜40重量%、好ましくは1〜20重量%の範囲である。
【0031】
本発明のオリゴマーは場合により、硬さ、頑強さ、またはコーティングの他の特性を調節する目的で、第3級カルボン酸エステルモノマーに由来する重合単位を含んでいてもよい。本発明のオリゴマーを形成するのに用いられる第3級カルボン酸エステルは、次の一般式
【0032】
【化7】

【0033】
を有し、上記式中、R3、R4、およびR5は、独立に、直鎖状または分岐状のC1〜C7アルキルを表し、好ましくはR3、R4、およびR5の炭素原子数の合計は9、10、または11であり; R6
【0034】
【化8】

【0035】
からなる群から選択される。
【0036】
好ましい第3級カルボン酸エステルモノマーは、飽和第3級デカン酸ビニル、第3級ノナン酸ビニル、および飽和第3級デカン酸エポキシプロピル、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される。存在する場合、第3級カルボン酸エステルモノマーの量は、オリゴマーを形成するのに用いられるモノマーの総重量を基準として5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲である。
【0037】
オリゴマーが放射線硬化メカニズムに適したものになりうるようにオリゴマーに感光性基を結合させるために、感光性基を含有する修飾剤をさらに加えて本発明のオリゴマーを修飾して、オリゴマーにC=C二重結合などの感光性基を含有させる。本発明で用いられる修飾剤はオリゴマーの反応基であるヒドロキシル(-OH)、カルボキシル(-COOH)、またはエポキシ
【0038】
【化9】

【0039】
と反応し、次いでオリゴマーを修飾することができる。上記の修飾剤は、エポキシ(メタ)アクリラート、ウレタンアクリラート、ポリエステルアクリラート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリラートおよびそれらの混合物からなる群から選択される。
【0040】
好ましくは、本発明で用いられる修飾剤は次の一般式
【0041】
【化10】

【0042】
を有するウレタンアクリラートであり、上記式中、m=0、1、2、または3、n=1〜5、R9はHまたはCH3であり、Gは二価の有機基である。好ましくは、Gは二価の芳香族基または二価の脂肪族基である。より好ましくは、Gは
【0043】
【化11】

【0044】
からなる群から選択され、上記式中、各Yは、独立に、水素、ハロゲン、C1〜C4ペルフルオロアルキル、またはC1〜C4アルキルである。本発明の一実施形態によれば、Gは
【0045】
【化12】

【0046】
であり、YはC1〜C2アルキルである。
【0047】
本発明によれば、修飾剤の量は、オリゴマーおよび修飾剤の総重量を基準として20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%の範囲である。
【0048】
本発明の修飾アクリルオリゴマーは、アクリラートモノマー、フッ素化アクリラートモノマー、および/またはシロキサンモノマー、および任意選択の第3級カルボン酸エステルモノマーの重合により調製され、次いでエポキシ(メタ)アクリラート、ウレタンアクリラート、ポリエステルアクリラート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリラートおよびそれらの混合物からなる群から選択される修飾剤で修飾される。
【0049】
本発明の好ましい実施形態によれば、本発明の修飾アクリルオリゴマーは、アクリラートモノマー、第3級カルボン酸エステルモノマー、フッ素化アクリラートモノマー、およびシロキサンモノマーに由来する重合単位、ならびにウレタンアクリラート修飾剤に由来する部分を含む。
【0050】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、本発明の修飾アクリルオリゴマーは式(1)
【0051】
【化13】

【0052】
を有し、上記式中、R11は、ハロゲン、H、CH3、またはC2H5であり;
R12は、H、CH3、C2H5、C3H7、C4H9、C2H4OH、C3H6OH、C10H17、または
【0053】
【化14】

【0054】
であり、R15
【0055】
【化15】

【0056】
であり、上記式中、m=0、1、2、または3、好ましくは0または1; n=1〜5、好ましくは1または2; R9はHまたはCH3であり; Gは
【0057】
【化16】

【0058】
であり; YはC1〜C2アルキルであり;
R3〜R5は本明細書前記に定義される通りであり;
Rfは直鎖状または分岐状のペルフルオロアルキル鎖CxF2x+1であり、式中、xは1〜20の範囲の整数であり;
R14
【0059】
【化17】

【0060】
であり、上記式中、R8は、Me、CH2=CH、OH-C2H4OC3H6、または
【0061】
【化18】

【0062】
であり、p=10〜250であり;
zは、0、1、2または3であり;
aは2〜20の範囲の値であり;
bは5〜50の範囲の値であり;
cは0〜15の範囲の値であり;
dは5〜20の範囲の値であり;
eは0〜30の範囲の値である。
【0063】
式(1)の重合単位は任意の適切な順序に並べることができることに注目するべきである。例えば、式(1)のオリゴマーは、重合単位がランダムに並んでオリゴマーの骨格を形成しているランダムオリゴマーであってもよく、例えば、限定はされないが、abcde、abecdなどである。
【0064】
本発明の修飾アクリルオリゴマーの調製に関する特別な制限はない。本発明の修飾アクリルオリゴマーは、当業者に周知の任意の方法によって調製することができる。本発明によれば、アクリラートモノマー、フッ素化アクリラートモノマー、および/またはシロキサンモノマー、および任意選択の第3級カルボン酸エステルモノマーを適切な開始剤および溶媒と混合して重合を行い、次いで重合生成物を修飾剤で修飾する。上記の重合で用いられる開始剤および溶媒は特別な制限を受けず、当業者に周知である。
【0065】
本発明にしたがって得られる修飾アクリルオリゴマーはフッ化炭素側鎖および/またはシリコーン側鎖を有し、したがって、良好な撥水性および防汚効果をもたらすことができ、防汚コーティングに有用である。オリゴマーがフッ化炭素側鎖を含有する場合、フッ化炭素側鎖は主鎖または他の側鎖と不適合性であり、比較的低い比重を有するため、オリゴマーがさらに重合して前記コーティング層を形成するときに、フッ化炭素側鎖は自動的にコーティング層の表面に移動し疎水性のナノ構造を形成し、最終的に、コーティング層の表面張力が低下する。上記のコーティング層はロータス効果を有するものと類似した特徴的な構造を有し、耐汚染性、撥水性、および良好な持続性の点から見て利点を有する。本発明の好ましい実施形態において、オリゴマーはフッ化炭素側鎖およびシリコーン側鎖の両方を含有し、シリコーン側鎖およびフッ化炭素側鎖の相乗効果により防汚効果を効果的に向上させることができる。
【0066】
さらに、本発明の修飾アクリルオリゴマーは感光性基を含有するため、熱硬化メカニズムだけでなく放射線硬化メカニズムにも適しており、したがって、放射線硬化性コーティングを提供することができる。
【0067】
図1は本発明の一実施形態による修飾アクリルオリゴマー100の構造を表し、ここでオリゴマーの主鎖107は、シリコーン/フッ化炭素側鎖101、光硬化性基を含有する側鎖105、およびアクリラートモノマーに由来する他の側鎖103を含有する。放射線に曝露されると、本発明のオリゴマーの光硬化性基は互いに反応し、図2に示される架橋構造200を生じさせることになる。
【0068】
本発明はさらに、本発明の修飾オリゴマーを含む防汚コーティングを提供する。修飾オリゴマーの含有量は特に限定はされない。修飾オリゴマーはコーティング中に任意の適切な比率で存在することができる。例えば、本発明の修飾オリゴマーは防汚コーティングとして直接用いるか;または場合により、コーティングの流動性を改善するために、適切な溶媒、コモノマー、またはそれらの組合せを加えて用いることができる。
【0069】
上記の溶媒およびコモノマーの種類は、当業者には明らかである。修飾オリゴマーに加えて、コーティングが他の成分を含有する場合、修飾オリゴマーの量は、コーティングの総重量を基準として20〜90重量%の範囲であるのが好ましい。
【0070】
本発明で用いられる溶媒は当業者には明らかである。溶媒の例には、限定はされないが、ベンゼン化合物、エステル、ケトン、またはそれらの混合物が含まれる。本発明のコーティング中の溶媒の量は特に限定はされず、コーティングの総重量を基準として5〜50重量%の範囲であるのが好ましい。
【0071】
本発明のコーティングに適したベンゼン溶媒は、ベンゼン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、トリメチルベンゼン、スチレン、およびそれらの混合物からなる群から選択することができるが、それらに限定されない。本発明のコーティングに適したエステル溶媒は、酢酸エチル、酢酸ブチル、カルボン酸ジエチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エトキシエチル、酢酸エトキシプロピル、およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、ならびにそれらの混合物からなる群から選択することができるが、それらに限定されない。本発明のコーティングに適したエステル溶媒は、アセトン、メチルエチルケトン、およびメチルイソブチルケトン、ならびにそれらの混合物からなる群から選択することができるが、それらに限定されない。
【0072】
本発明で用いられるコモノマーは、当業者にとって明らかなもののいずれであってもよい。コモノマーの例には、1,6-ヘキサンジオールジアクリラート(HDDA)、トリプロピレングリコールジアクリラート(TPGDA)、ネオペンチルグリコールジアクリラート(NPGDA)、エトキシ化ビスフェノール-Aジアクリラート(BPA4EODA)、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌラートトリアクリラート(THEICTA)、トリメチロールプロパントリアクリラート(TMPTA)、ペンタエリスリトールトリアクリラート(PET3A)、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリラート(TMP3EOTA)、プロポキシ化グリセリルトリアクリラート(G3POTAまたはG3.5POTA)、ペンタエリスリトールテトラアクリラート(PET4A)、ジトリメチロールプロパンテトラアクリラート(DiTMP4A)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリラート(DPHA)、またはそれらの混合物が含まれるが、それらに限定されない。本発明のコーティングに用いられるコモノマーの量は特に限定はされず、コーティングの総重量を基準として10〜60重量%の範囲であるのが好ましい。
【0073】
本発明の防汚コーティングを放射線硬化メカニズムにおいて用いようとする場合、光開始剤をコーティングに加えて放射線硬化性の防汚コーティングを得ることができる。前記光開始剤は光照射を受けるとフリーラジカルを生成し、次いでフリーラジカルの伝達を介して重合を引き起こすことになる。光開始剤の種類は当業者にとって明らかである。本発明で用いられる適切な光開始剤の種類に関する具体的な制限はない。前記光開始剤の例には、ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(Eternal社のIrgacure 184など)、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、N-フェニルグリシン、9-フェニルアクリジン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、4,4'-ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、2,4,5-トリアリールイミダゾール二量体、またはそれらの組合せが含まれるが、それらに限定されない。好ましくは、光開始剤はベンゾフェノンまたは1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンであり、より好ましくはベンゾフェノンである。本発明のコーティングで用いられる光開始剤の量は、コーティングの総重量を基準として3〜15重量%の範囲である。加えて、本発明の防汚コーティングは場合により、限定はされないが第3級アミンなどの光開始助剤を含む。
【0074】
本発明の防汚コーティングは、顔料および/または当業者に明らかである任意の添加剤をさらに含んでいてもよい。上記の添加剤の例には、分散剤、湿潤剤、消泡剤、促進剤、レベリング剤、光安定剤、紫外線吸収剤、沈殿防止剤、潤滑剤、つや消し剤、またはそれらの組合せが含まれるが、それらに限定されない。
【0075】
本発明のコーティングは、当業者に明らかである任意の方法によって塗布することができる。例えば、スクリーン印刷、カーテンコーティング、ローラーコーティング、スプレーコーティングなどの方法によりコーティングを所望の表面上へ塗布してそこにコーティング層を形成することができ;次いでコーティング層を熱または放射線により硬化させる。例えば、本発明のコーティングを以下のステップを含む方法により塗布してもよい:
(1)本発明の修飾オリゴマーを、任意選択のコモノマー、溶媒、光開始剤、および他の添加剤と共に混合および撹拌して、コーティングを形成するステップ;
(2)コーティング層を形成するようにコーティングを基材上へ塗布するステップ;および
(3)ステップ(2)で調製されるコーティング層にエネルギービームを照射してコーティング層を硬化させるステップ。
エネルギービームとは特定の波長範囲にある光源を意味し、それは例えば、紫外線、赤外線、可視光、または熱線(原子核線または放射線)であり、好ましくは紫外線である。照射の強度は100〜1000mJ/cm2、好ましくは200〜800mJ/cm2の範囲であった。
【0076】
本発明を下記の実施例においてさらに説明することにする。しかし、実施例は本発明の範囲に対していかなる制限も行わないこととする。当業者によって容易に実現されうる本発明におけるいかなる修正または変更も、本明細書および付随する特許請求の範囲の開示に包含される。
【0077】
(実施例)
略語の定義:
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
MMA:メチルメタクリラート
IBMA:イソボルニルメタクリラート
BA:ブチルアクリラート
n-BMA:n-ブチルメタクリラート
2-HPMA:2-ヒドロキシプロピルメタクリラート
Zonyl(商標):2-(ペルフルオロアルキル)-エチルアクリラートを含有する混合物(「ペルフルオロアルキル」基はC8-、C10-、およびC12-ペルフルオロアルキルを含む)(Du Pont社)
AS:シリコーンメチルメタクリラート(Silaplane、CHISSO社、日本)
Veova 10:ネオデカン酸のビニルエステル(Hexion Specialty Chemicals、シンガポール)
PMA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート
TBPB:t-ブチルペルベンゾアート
IPDI:イソホロンジイソシアナート
TDI:トルエンジイソシアナート
HDDA:1,6-ヘキサンジオールジアクリラート
2-HEA:2-ヒドロキシエチルアクリラート
【0078】
調製実施例
オリゴマーの調製:
オリゴマーおよび溶媒を含有する混合物1および2を、表1に示す量および反応条件にて、モノマー、溶媒、および開始剤から調製した。
【0079】
【表1】

【0080】
修飾剤AおよびBの調製:
修飾剤A
27.5重量部の2-HEAおよび52.5重量部のIPDIを混合し、40〜50℃まで2時間加熱して、以下の構造を有する修飾剤Aを得た。
【0081】
【化19】

【0082】
修飾剤B
27.5重量部の2-HEAおよび41.2重量部のTDIを混合し、40〜50℃まで2時間加熱して、以下の構造を有する修飾剤Bを得た。
【0083】
【化20】

【0084】
(実施例1〜4)
得られた混合物1および2をそれぞれ修飾剤AおよびBと反応させることにより、オリゴマーを修飾した。次いで、反応生成物をコモノマーおよび他の添加剤と混合して本発明の防汚コーティングを得た。調製の条件は表2に示す通りである。
【0085】
【表2】

【0086】
コーティングの耐汚染性試験
実施例1〜4の防汚コーティングを基材[PA-757、Chi-Mei社]にコートし、紫外線により硬化させ、次いで耐汚染性試験を行った。試験の結果を下記の表3に示す。
【0087】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の修飾オリゴマーの構造を示す図である。
【図2】本発明の修飾オリゴマーの架橋構造を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
100 修飾アクリルオリゴマー
101 シリコーン/フッ化炭素側鎖
103 アクリラートモノマーに由来する他の側鎖
105 光硬化性基を含有する側鎖
107 主鎖
200 架橋構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のモノマー
(1)アクリラートモノマー;
(2)フッ素化アクリラートモノマー、シロキサンモノマー、およびそれらの混合物からなる群から選択されるモノマー;ならびに
(3)必要により、第3級カルボン酸エステルモノマー;
に由来する重合単位を含み、エポキシ(メタ)アクリラート、ウレタンアクリラート、ポリエステルアクリラート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、およびそれらの混合物からなる群から選択される修飾剤に由来する部分をさらに含む、修飾アクリルオリゴマー。
【請求項2】
前記修飾剤がウレタンアクリラートである、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項3】
前記修飾剤が以下の一般式
【化1】

を有し、前記式中、m=0、1、2、または3、n=1〜5、R9はHまたはCH3であり、Gは2価の有機基である、請求項2に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項4】
Gが2価の芳香族基または2価の脂肪族基である、請求項3に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項5】
Gが
【化2】

からなる群から選択され、前記式中、各Yは、独立に、水素、ハロゲン、C1〜C4ペルフルオロアルキル、またはC1〜C4アルキルである、請求項4に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項6】
Gが
【化3】

であり、YがC1〜C2アルキルである、請求項5に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項7】
前記修飾剤が、オリゴマーおよび修飾剤の総重量を基準として20〜60重量%の範囲の量で用いられる、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項8】
アクリラートモノマーが以下の一般式
【化4】

を有し、前記式中、R1は、ハロゲン、H、CH3、またはC2H5であり; R2は、H、CH325374961324361017、または以下の式(化5)の基である、請求項1に記
【化5】

載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項9】
アクリラートモノマーが、ヒドロキシル、カルボキシル、またはエポキシの反応基を有する少なくともつのモノマーを含む、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項10】
前記アクリラートモノマーが、メタアクリル酸、エポキシメタアクリラート、ヒドロキシエチルアクリラート、ヒドロキシプロピルアクリラート、ヒドロキシエチルメタクリラート、ヒドロキシプロピルメタクリラート、ヒドロキシプロピルメタクリラート、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項9に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項11】
前記アクリラートモノマーが、ヒドロキシエチルアクリラート、ヒドロキシプロピルアクリラート、ヒドロキシエチルメタクリラート、ヒドロキシプロピルメタクリラート、ヒドロキシプロピルメタクリラート、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項10に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項12】
アクリラートモノマーが、オリゴマーを形成するのに用いられるモノマーの総重量を基準として20〜85重量%の範囲の量で用いられる、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項13】
反応基を有する前記少なくとも1つのモノマーが、使用するアクリラートモノマーの総重量を基準として5〜50重量%の範囲の量で用いられる、請求項9に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項14】
第3級カルボン酸エステルが、飽和第3級デカン酸ビニル、飽和第3級ノナン酸ビニル、および飽和第3級デカン酸エポキシプロピルからなる群から選択される、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項15】
第3級カルボン酸エステルモノマーが、オリゴマーを形成するのに用いるモノマーの総重量を基準として5〜50重量%の範囲の量で用いられる、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項16】
フッ素化アクリラートモノマーが以下の一般式
RfCH2CH2O(O)CC(R)=CH2
を有し、前記式中、Rfは直鎖状または分岐状のペルフルオロアルキル鎖CxF2x+1であり、前記式中、xは1〜20の範囲の整数であり、Rは、H、CH3、C2H5、またはC3H7である、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項17】
フッ素化アクリラートモノマーが、フッ素化-アルキルアクリラート、フッ素化-アルキルメタクリラート、またはそれらの混合物である、請求項16に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項18】
フッ素化アクリラートモノマーが、オリゴマーを形成するのに用いるモノマーの総重量を基準として0〜40重量%の範囲の量で用いられる、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項19】
シロキサンモノマーが以下の一般式
【化6】

を有し、前記式中、R7およびR8は、独立に、H、Me、CH2=CH、NH2、NH2-C3H6、OH-C2H4OC3H6、CH2=CCH3-COO、CH2=CH-COO、CH2=CCH3-COOC2H4、CH2=CCH3-COOC3H6、または
【化7】

であり、前記式中、p=10〜250である、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項20】
シロキサンモノマーが、オリゴマーを形成するのに使用するモノマーの総重量を基準として0〜40重量%の範囲の量で用いられる、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項21】
アクリラートモノマー、第3級カルボン酸エステルモノマー、フッ素化アクリラートモノマー、およびシロキサンモノマーに由来する重合単位を含み、修飾剤がウレタンアクリラートである、請求項1に記載の修飾アクリルオリゴマー。
【請求項22】
式(1)
【化8】

を有し、前記式中、R11が、ハロゲン、H、CH3、またはC2H5であり;
R12が、H、CH3、C2H5、C3H7、C4H9、C2H4OH、C3H6OH、C10H17、または
【化9】

であり;
R15
【化10】

であり;前記式中、m=0、1、2、または3; n=1〜5; R9はHまたはCH3であり; Gは
【化11】

であり; YはC1〜C2アルキルであり;
R3〜R5は、独立に、直鎖状または分岐状のC1〜C7アルキルを表し、R3、R4、およびR5の炭素原子数の和は、9、10、または11であり;
Rfは直鎖状または分岐状のペルフルオロアルキル鎖CxF2x+1であり、前記式中、xは1〜20の範囲の整数であり;
R14
【化12】

であり、R8は、Me、CH2=CH、OH-C2H4OC3H6、または
【化13】

であり、p=10〜250であり;
zは、0、1、2、または3であり;
aは2〜20の範囲の値であり;
bは5〜50の範囲の値であり;
cは0〜15の範囲の値であり;
dは5〜20の範囲の値であり;
eは0〜30の範囲の値である、
修飾アクリルオリゴマー。
【請求項23】
アクリラートモノマーと、フッ素化アクリラートモノマー、シロキサンモノマー、およびそれらの混合物からなる群から選択されるモノマーと、任意選択の第3級カルボン酸エステルモノマーとを重合させるステップと;次いで重合生成物を、エポキシ(メタ)アクリラート、ウレタンアクリラート、ポリエステルアクリラート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、およびそれらの混合物からなる群から選択される修飾剤で修飾するステップとを含む、修飾アクリルオリゴマーの調製方法。
【請求項24】
請求項1または22に記載の修飾アクリルオリゴマーを含む、防汚コーティング。
【請求項25】
光開始剤をさらに含む、請求項24に記載の防汚コーティング。
【請求項26】
光開始剤が、ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、N-フェニルグリシン、9-フェニルアクリジン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、4,4'-ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、2,4,5-トリアリールイミダゾール二量体、またはそれらの組合せからなる群から選択される、請求項25に記載のコーティング。
【請求項27】
修飾アクリルオリゴマーが、コーティングの総重量を基準として20〜90重量%の範囲の量で用いられる、請求項25に記載のコーティング。
【請求項28】
光開始剤が、コーティングの総重量を基準として3〜15重量%の範囲の量で用いられる、請求項25に記載のコーティング。
【請求項29】
光開始助剤、溶媒、コモノマー、顔料、添加剤、およびそれらの混合物からなる群から選択される成分をさらに含む、請求項25に記載のコーティング。
【請求項30】
溶媒が、ベンゼン化合物、エステル、ケトン、またはそれらの混合物である、請求項29に記載のコーティング。
【請求項31】
ベンゼン化合物が、ベンゼン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、トリメチルベンゼン、スチレン、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項30に記載のコーティング。
【請求項32】
エステルが、酢酸エチル、酢酸ブチル、カルボン酸ジエチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、エトキシエチルアセタート、エトキシプロピルアセタート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項30に記載のコーティング。
【請求項33】
ケトンが、アセトン、メチルエチルケトン、およびメチルイソブチルケトン、ならびにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項30に記載のコーティング。
【請求項34】
コモノマーが、1,6-ヘキサンジオールジアクリラート、トリプロピレングリコールジアクリラート、ネオペンチルグリコールジアクリラート、エトキシ化ビスフェノール-Aジアクリラート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌラートトリアクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、ペンタエリスリトールトリアクリラート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリラート、プロポキシ化グリセリルトリアクリラート、ペンタエリスリトールテトラアクリラート、ジ-トリメチロールプロパンテトラアクリラート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリラート、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項30に記載のコーティング。
【請求項35】
添加剤が、分散剤、湿潤剤、消泡剤、促進剤、レベリング剤、光安定剤、紫外線吸収剤、沈殿防止剤、つや消し剤、潤滑剤、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項29に記載のコーティング。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−102627(P2009−102627A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−251585(P2008−251585)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(500202322)長興化學工業股▲ふん▼有限公司 (30)
【Fターム(参考)】