説明

修飾GLP−1の安定な処方剤

【課題】GLP−1化合物を含む薬学的処方剤、それらの使用および上記処方剤を調製する方法の提供。
【解決手段】ある特定の修飾GLP−1またはその類縁体を、緩衝液と一緒に水溶液中で配合し、約7〜約10のpH範囲で保持された高濃度の修飾GLP−1またはその類縁体の水溶液または懸濁液。
【効果】本処方剤は、推奨保管温度で所定の貯蔵寿命期間(通常2〜8℃で2〜3年)内で、さらに、一般の使用期間(通常、加速温度、例えば25℃または37℃で1ヶ月)は物理的に安定である。また、処方剤は化学的にも安定であり、それらを貯蔵安定性で且つ侵襲性(例えば、注射、皮下注射、筋内、静脈内または注入)ならびに非侵襲性(例えば、鼻内または肺内、経皮または経粘膜、例えば頬)の投与手段に適切なものにしている。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、GLP−1化合物を含む薬学的処方剤、それらの使用および上記処方剤を調製する方法に関する。
【発明の背景】
【0002】
ペプチドは医療において広く使用され、ペプチドは組換えDNA技術で生産することができるため、その重要性は今後もまた高まるであろう。
【0003】
インスリン分泌を調節するホルモンは、腸における栄養分の存在および吸収に応答して胃腸粘膜から放出されるホルモンの一群を示すいわゆる腸/島枢軸(enteroinsular axis)に属し、それらはインスリンの初期の増強された放出を促進する。インスリン分泌に対する増強効果、いわゆるインクレチン効果は、正常なブドウ糖耐性におそらく必須である。ガストリンおよびセクレチンを含む胃腸ホルモンの多くはインスリン向性である(コレシストキニンはヒトではインスリン向性ではない)が、唯一生理学的に重要なホルモン、すなわちインクレチン効果を招くホルモンは、グルコース依存性のインスリン向性ポリペプチド、すなわちGIP、およびグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)である。インスリン向性効果が理由で、1973年に単離されたGIPはすぐに糖尿病専門医の間でかなりの関心を呼んだ。しかしながら、その翌年以降に実施された数多くの研究により、GIPの欠陥分泌はインスリン依存性糖尿病(IDDM)またはインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の病因に関与しないことがはっきりと示された。さらに、インスリン向性ホルモンとして、GIPはNIDDMではほとんど無効であることがわかった。他のインクレチンホルモンであるGLP−1は、既知の最も強力なインスリン向性物質である。GIPと異なり、それはNIDDM患者におけるインスリン分泌を刺激するのに驚くほど効果的である。さらに、また他のインスリン向性ホルモン(おそらくセクレチンは除く)と対比して、GLP−1はまたグルカゴン分泌を強力に阻害する。これらの作用により、GLP−1は、特にNIDDMの患者において顕著な血中グルコース低減効果を有する。
【0004】
プログルカゴンの産物であるGLP−1は、セクレチン−VIPファミリーのペプチドの最も歴史の浅い成員の1つであるが、ブドウ糖代謝ならびに胃腸分泌および代謝における調節機能を有する重要な腸ホルモンとして既に確立されている。グルカゴン遺伝子は、膵臓および腸で別個にプロセシングされる。膵臓では、プロセシングは、1)プログルカゴン(PG)の位置33〜61を占有するグルカゴン自体、2)グリセンチン関連膵ペプチド、すなわちGRPPと呼ばれる場合が多い30個のアミノ酸(PG(1〜30))のN末端ペプチド、3)PG(64〜69)に相当するヘキサペプチド、および4)最終的には、いわゆる主要プログルカゴン断片(PG(72〜158))(ここには二つのグルカゴン様配列が埋められている)の形成ならびに並行分泌を引き起こす。グルカゴンは唯一の生物学的に活性な産物のようである。対照的に、腸粘膜においては、より大きな分子に埋められているのはグルカゴンであるのに対して、2つのグルカゴン様ペプチドは別個に形成される。
【0005】
かなりの注目がアシル化GLP−1化合物の薬理学的特性に焦点を当てられてきた一方で、それらの物理化学的特性および溶液構造特性についてはこれまでほとんど知られていない。かかる知識は、例えば生産、精製および配合研究中の合理的な取り扱いのために不可欠であり、最終的には延長メカニズム(protraction mechanism)のための構造的基礎を理解するために重要である。
【0006】
高分子に固有の易変性に起因して、多くのタンパク質ベースの薬剤製品について保管中の安定性(棚置き保存寿命)を確実に延長することは、重要な技術的挑戦である。タンパク質は、多くの小分子とは異なり、化学的分解および物理的分解の両方に感受性である。化学的分解は、共有結合、例えば加水分解、ラセミ化、酸化または架橋を包含する。物理的分解は自然構造に対するコンホメーション変化を包含し、これは高次構造の喪失、凝集、沈殿または表面への吸着を含む。GLP−1は凝集により不安定性になりやすいことが知られている。両方の分解経路は、最終的にはタンパク質薬剤の生物活性の喪失を招き得る。
【0007】
GLP−1およびGLP−1の類縁体ならびにそれらの断片は、例えば1型糖尿病および2型糖尿病の治療において潜在的に有用である。しかしながら、溶解度限界および内因性ジアミノペプチジルペプチダーゼに対する低い安定性により、これらの化合物の有用性は制限され、したがって依然としてこの分野で改善が必要とされる。
【0008】
WO99/43341号では、親油性置換基を有するGLP−1を含むある特定の薬学的処方剤が開示されている。開示された処方剤すべてがpH7.4で維持される。
【0009】
WO00/37098号では、GLP−1、防腐剤および張度改質剤を含むpH8.2〜8.8の貯蔵安定な処方剤が開示されている。
【0010】
ヒトGLP−1は、例えば回腸末端部、膵臓および脳におけるL細胞で合成されるプレプログルカゴンから生じる、37個アミノ酸残基のペプチドである。GLP−1(7−36)アミド、GLP−1(7−37)およびGLP−2を付与するプレプログルカゴンのプロセシングは、主にL細胞で行われる。このペプチドの断片および類縁体を記載するために簡単な系が使用される。即ち、例えば、Val−GLP−1(7−37)(またはVal8GLP−1(7−37))は、アミノ酸残基1番から6番を欠失させ、かつ天然に存在する位置8のアミノ酸残基(Ala)をValで置換することにより、GLP−1から形式的に得られるGLP−1の断片を示す。同様に、Lys34(Nε−テトラデカノイル)−GLP−1(7−37)は、位置34のLys残基のε−アミノ基がテトラデカノイル化されたGLP−1(7−37)を示す。便宜上、GLP−1(7−37)のアミノ酸配列を以下に付与する。ここではN末端Hisが7番であり、C末端Glyが37番である:
His−Ala−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Val−Ser−Ser−Tyr−Leu−Glu−Gly−Gln−Ala−Ala−Lys−Glu−Phe−Ile−Ala−Trp−Leu−Val−Lys−Gly−Arg−Gly。
【0011】
この本文中においてC末端が伸長されたGLP−1類縁体を参照する場合、位置38のアミノ酸残基は別記しない限りArgであり、位置39の任意のアミノ酸残基も別記しない限りArgであり、位置40の任意のアミノ酸残基は別記しない限りAspである。また、C末端伸長類縁体が位置41、42、43、44または45にまで伸長する場合、この伸長のアミノ酸配列は、別記しない限り、ヒトプレプログルカゴンにおける相当する配列で見られるのと同様である。
【発明の概要】
【0012】
我々は、緩衝液と一緒に水溶液中で配合される場合、ある特定の修飾GLP−1またはその類縁体は、約7〜約10のpH範囲で保持されるときに、高濃度の修飾GLP−1またはその類縁体について物理的に安定であることを発見した。本処方剤は、推奨保管温度で所定の貯蔵寿命期間(通常2〜8℃で2〜3年)内で物理的に安定である。さらに、本処方剤は、一般の使用期間(通常、加速温度、例えば25℃または37℃で1ヶ月)は物理的に安定である。また、本発明の処方剤は化学的にも安定であり、それらを貯蔵安定性で且つ侵襲性(例えば、注射、皮下注射、筋内、静脈内または注入)ならびに非侵襲性(例えば、鼻内または肺内、経皮または経粘膜、例えば頬)の投与手段に適切なものにしている。GLP−1化合物を含む本発明の処方剤は、GLP−1化合物の代わりに置換されたGLP−1(7−37)を含む同じ処方剤と比較すると、物理的安定性が相当増大し、通常貯蔵寿命が使用した試験では数秒から数ヶ月まで増大した。
【0013】
本発明の1つの目的は、GLP−1化合物および緩衝液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、GLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であるGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含み、ここで上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、また上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法を提供することである。
【0015】
本発明の1つの態様では、上記薬学的組成物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度のGLP−1化合物を有する。
【0016】
本発明の別の態様では、上記薬学的組成物は7.5〜10のpHを有する。
【0017】
1つの実施形態では、GLP−1化合物はArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)である。
【発明の説明】
【0018】
一態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する;但し、等張剤が存在し且つpHが7.4である場合、該等張剤はマンニトールまたはNaClではない。
【0019】
別の態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する;但し、等張剤が存在し且つpHが7.4である場合、該等張剤はマンニトールまたはNaClではない。
【0020】
さらなる態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL以上の濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する。
【0021】
さらなる態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL以上の濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する。
【0022】
さらなる態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する。
【0023】
さらなる態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する。
【0024】
さらなる態様では、本発明は、GLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL以上の濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0025】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は1mg/mL以上の濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0026】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0027】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0028】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物、水、および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0029】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物、水、および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0030】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物、水、および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0031】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物、水、および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0032】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物、水、および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.5〜10のpHを有する)方法に関する。
【0033】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物、水、および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.5〜10のpHを有する)方法に関する。
【0034】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.5〜10のpHを有する)方法に関する。
【0035】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.5〜10のpHを有する)方法に関する。
【0036】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する;但し、等張剤が存在し且つpHが7.4である場合、該等張剤はマンニトールまたはNaClではない。
【0037】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する;但し、等張剤が存在し且つpHが7.4である場合、該等張剤はマンニトールまたはNaClではない。
【0038】
本発明の一実施形態では、薬学的組成物は、水性処方剤、すなわち水を含む処方剤である。かかる処方剤は通常、溶液または懸濁液である。本発明のさらなる実施形態では、薬学的処方剤は水性溶液である。「水性処方剤」という用語は、少なくとも50%w/wで水を含む処方剤として定義される。同様に、「水性溶液」という用語は、少なくとも50%w/wで水を含む溶液として定義され、「水性懸濁液」という用語は、少なくとも50%w/wで水を含む懸濁液として定義される。
【0039】
別の実施形態では、薬学的処方剤は凍結乾燥された処方剤であり、そこへ医師または患者が使用前に溶媒を添加する。
【0040】
さらなる態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL以上の濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する。
【0041】
さらなる態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL以上の濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する。
【0042】
さらなる態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する。
【0043】
さらなる態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する。
【0044】
さらなる態様では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する;但し、等張剤が存在し且つpHが7.4である場合、該等張剤はマンニトールまたはNaClではない。
【0045】
さらなる実施形態では、本発明は、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤に関する;但し、等張剤が存在し且つpHが7.4である場合、該等張剤はマンニトールまたはNaClではない。
【0046】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL以上の濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0047】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は1mg/mL以上の濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0048】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0049】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する)方法に関する。
【0050】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有するが、但し等張剤が存在し、かつpHが7.4である場合、該等張剤はマンニトールまたはNaClではない処方剤)方法に関する。
【0051】
さらなる態様では、本発明はGLP−1化合物の物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記方法はGLP−1化合物および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含む(ここで、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有するが、但し等張剤が存在し、かつpHが7.4である場合、該等張剤はマンニトールまたはNaClではない処方剤)方法に関する。
【0052】
さらなる態様では、本発明は血中グルコースレベルを低減するか、1型糖尿病、II型糖尿病、肥満を治療するか、または胃酸分泌を阻害するか、またはβ−細胞のアポトーシスを阻害するか、またはβ−細胞の増殖を刺激する方法であって、これらの方法を必要とする患者に、有効量のGLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0053】
さらなる態様では、本発明は血中グルコースレベルを低減するか、1型糖尿病、II型糖尿病、肥満を治療するか、または胃酸分泌を阻害するか、またはβ−細胞のアポトーシスを阻害するか、またはβ−細胞の増殖を刺激する方法であって、これらの方法を必要とする患者に、有効量のGLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0054】
さらなる態様では、本発明は胃潰瘍を治療する方法であって、治療を必要とする患者に、有効量のGLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0055】
さらなる態様では、本発明は胃潰瘍を治療する方法であって、治療を必要とする患者に、有効量のGLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0056】
さらなる態様では、本発明は心筋梗塞を治療する方法であって、治療を必要とする患者に、有効量のGLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0057】
さらなる態様では、本発明は心筋梗塞を治療する方法であって、治療を必要とする患者に、有効量のGLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0058】
さらなる態様では、本発明はグルコース耐性減損(IGT)を治療する方法であって、治療を必要とする患者に、有効量のGLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0059】
さらなる態様では、本発明はグルコース耐性減損(IGT)を治療する方法であって、治療を必要とする患者に、有効量のGLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0060】
さらなる態様では、本発明は体重低減を必要とする被験体において体重を低減させる方法であって、被験体に、体重減少をもたらすのに有効な期間(上記期間は少なくとも4週間である)体重の減少を引き起こすのに十分な有効量の、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0061】
さらなる態様では、本発明は体重低減を必要とする被験体において体重を低減させる方法であって、被験体に、体重減少をもたらすのに有効な期間(上記期間は少なくとも4週間である)体重の減少を引き起こすのに十分な有効量の、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0062】
さらなる態様では、本発明は脂質代謝異常、発作、左心室肥大、不整脈、菌血症、敗血症、過敏性腸疾患、機能性消化不良を治療する方法であって、治療を必要とする患者に、有効量のGLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0063】
さらなる態様では、本発明は脂質代謝異常、発作、左心室肥大、不整脈、菌血症、敗血症、過敏性腸疾患、機能性消化不良を治療する方法であって、治療を必要とする患者に、有効量のGLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤を投与することを含み、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法に関する。
【0064】
「有効量」という用語は、有資格実施者により確定されるべき有効な用量であり、有資格実施者は、所望の応答を達成するように投与量を滴定し得る。用量の考慮に関する要素としては、効力、バイオアベイラビリティ、所望の薬物動態/薬力学プロフィール、治療の状態(例えば、糖尿病、肥満、体重減少、胃潰瘍)、患者関連要素(例えば、体重、健康状態、年齢等)、同時投与される薬剤(例えばインスリン)の存在、投与期間、または医療実施者に既知の他の要素が挙げられる。
【0065】
さらなる態様では、本発明は、血中グルコースレベルを低減するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0066】
さらなる態様では、本発明は、血中グルコースレベルを低減するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0067】
さらなる態様では、本発明は、I型糖尿病を治療するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0068】
さらなる態様では、本発明は、I型糖尿病を治療するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0069】
さらなる態様では、本発明は、II型糖尿病を治療するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0070】
さらなる態様では、本発明は、II型糖尿病を治療するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0071】
さらなる態様では、本発明は、肥満を治療するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0072】
さらなる態様では、本発明は、肥満を治療するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0073】
さらなる態様では、本発明は、体重を減らすため、通常II型糖尿病の被験体の体重を減らすための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0074】
さらなる態様では、本発明は、体重を減らすため、通常II型糖尿病の被験体の体重を減らすための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0075】
さらなる態様では、本発明は、胃潰瘍を治療するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0076】
さらなる態様では、本発明は、胃潰瘍を治療するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0077】
さらなる態様では、本発明は、β細胞のアポトーシスを阻害するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0078】
さらなる態様では、本発明は、β細胞のアポトーシスを阻害するための、GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤の調製のためのGLP−1化合物の使用であって、上記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、上記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、上記処方剤は7.0〜10のpHを有する使用に関する。
【0079】
「治療」という用語は、疾患、状態または障害と闘う目的での患者、例えば哺乳類、特にヒトの管理および世話として定義され、症状または合併症の発症を防止するための、症状または合併症を軽減するための、あるいは疾患、状態または障害を排除するためのGLP−1化合物の投与を包含する。本発明によるGLP−1化合物を含有する薬学的組成物は、かかる治療を必要とする患者に非経口投与されてもよい。非経口投与は、注射器、任意にペン状注射器を用いて、皮下、筋内または静脈内注射により実施され得る。あるいは、非経口投与は、注入ポンプを用いて実施することができる。さらなる選択肢は、鼻または肺スプレーの形態でGLP−1化合物を投与するための溶液または懸濁液であり得る組成物である。さらなる選択肢として、本発明のGLP−1化合物を含有する薬学的組成物はまた、例えばパッチ、任意にイオン導入パッチ由来の経皮投与、あるいは経粘膜(例えば、頬)投与に適応させることができる。
【0080】
薬学的処方剤は、それが混濁度を示す場合に物理的に不安定であることがわかっている。GLP−1(7−37)の薬学的処方剤は、それが調製後に瞬時に混濁状態になるため物理的に不安定であることがわかっているのに対して、GLP−1化合物、例えば、Arg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)を含む同じ薬学的処方剤は、5℃で90日以上物理的に安定であることがわかっている。本処方剤によっては、5℃で11ヶ月以上および22ヶ月以上安定であるものもある。
【0081】
処方剤の物理的安定性は、様々な期間、上面充填ガラスカートリッジにおいて種々の温度で処方剤を保管した後に視覚的検査および混濁度を用いて評価される。処方剤の視覚的検査は、暗い背景を用いて鋭い集束光中で実施される。処方剤の混濁度は、0〜3の混濁度の度合いを視覚的スコアにランク付けすることを特徴とする(混濁度を示さない処方剤は視覚的スコア0に相当し、日中視覚的混濁度を示す処方剤は視覚的スコア3に相当する)。処方剤は、それが日中視覚的混濁度を示す場合に、タンパク質凝集に関して物理的に不安定であると類別される。
【0082】
本発明の一実施形態では、GLP−1化合物を含む薬学的処方剤は、視覚的検査により測定される場合に、5℃で12週以上および15ヶ月以上の間物理的に安定である。
【0083】
本発明の別の実施形態では、GLP−1化合物を含む薬学的処方剤は、視覚的検査により測定される場合に、25℃で12週以上の間物理的に安定である。
【0084】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物を含む薬学的処方剤は、視覚的検査により測定される場合に、37℃で12週以上の間物理的に安定である。
【0085】
本発明の別の実施形態では、処方剤は、7.5〜10の範囲のpHを有する。本発明の別の実施形態では、処方剤は、7.5〜9.5の範囲のpHを有する。本発明のさらなる実施形態では、処方剤は、7.0〜9.5の範囲のpHを有する。本発明のさらなる実施形態では、処方剤は、7.0〜8.0の範囲のpHを有する。本発明のさらなる実施形態では、処方剤は、7.5〜8.0の範囲のpHを有する。本発明のさらなる実施形態では、処方剤は、9.0〜10の範囲のpHを有する。
【0086】
本発明のさらなる実施形態では、緩衝液は、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸塩、グリシルグリシン、ヒスチジン、グリシン、リシン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、およびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、またはそれらの混合物からなる群から選択される。これらの特定の緩衝液それぞれが本発明の代替実施形態を構成する。本発明の好ましい実施形態では、緩衝液は、グリシルグリシン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、またはそれらの混合物である。
【0087】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、0.1mg/mL〜80mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1mg/mL〜80mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、0.1mg/mL〜50mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1mg/mL〜50mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、0.1mg/mL〜20mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1mg/mL〜20mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、0.1mg/mL〜10mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1mg/mL〜10mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、0.1〜5mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1〜5mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、0.1〜0.5mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、0.6〜1mg/mLの濃度で存在する。これらの特定の濃度範囲それぞれが本発明の代替実施形態を構成する。
【0088】
本発明のさらなる実施形態では、処方剤は、薬学的に許容可能な防腐剤をさらに含む。本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、フェノール、m−クレゾール、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、2−フェノキシエタノール、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、2−フェニルエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、およびチメロサール、またはそれらの混合物からなる群から選択される。これらの特定の防腐剤それぞれが本発明の代替実施形態を構成する。本発明の好ましい実施形態では、防腐剤はフェノールまたはm−クレゾールである。
【0089】
本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、0.1mg/mL〜20mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、0.1mg/mL〜5mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、5mg/mL〜10mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、防腐剤は、10mg/mL〜20mg/mLの濃度で存在する。これらの特定の濃度範囲それぞれが本発明の代替実施形態を構成する。
【0090】
薬学的組成物における防腐剤の使用は当業者に既知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, 1995を参照とする。
【0091】
本発明のさらなる実施形態では、処方剤は等張剤をさらに含む。本発明のさらなる実施形態では、等張剤は、塩(例えば、塩化ナトリウム)、多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、キシリトール、マンニトール、ソルビトールまたはグリセロール)、単糖(例えば、グルコースまたはマルトース)、二糖(例えば、スクロース)、アミノ酸(例えば、L−グリシン、L−ヒスチジン、アルギニン、リシン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、トレオニン)、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400)、またはそれらの混合物からなる群から選択される。本発明のさらなる実施形態では、等張剤は、塩化ナトリウム、グリセロール、マンニトール、グルコース、スクロース、L−グリシン、L−ヒスチジン、アルギニン、リシン、またはそれらの混合物からなる群から選択される。これらの特定の等張剤それぞれが本発明の代替実施形態を構成する。本発明の好ましい実施形態では、等張剤はマンニトールまたはグリセロールである。
【0092】
本発明のさらなる実施形態では、等張剤は、1mg/mL〜50mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、等張剤は、1mg/mL〜7mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、等張剤は、8mg/mL〜16mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、等張剤は、17mg/mL〜50mg/mLの濃度で存在する。これらの特定の濃度範囲それぞれが本発明の代替実施形態を構成する。
【0093】
薬学的組成物における等張剤の使用は当業者に既知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, 1995を参照とする。
【0094】
本発明のさらなる実施形態では、処方剤は、キレート剤をさらに含む。本発明のさらなる実施形態では、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸およびアスパラギン酸の塩、ならびにそれらの混合物から選択される。これらの特定のキレート剤それぞれが本発明の代替実施形態を構成する。
【0095】
本発明のさらなる実施形態では、キレート剤は、0.1mg/mL〜5mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、キレート剤は、0.1mg/mL〜2mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、キレート剤は、2mg/mL〜5mg/mLの濃度で存在する。
【0096】
薬学的組成物におけるキレート剤の使用は当業者に既知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, 1995を参照とする。
【0097】
本発明のさらなる実施形態では、処方剤は、高分子量ポリマーまたは低分子化合物からなる群から選択される安定剤をさらに含む。本発明のさらなる実施形態では、安定剤は、ポリエチレングリコール(例えば、PEG3350)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、種々の塩(例えば、塩化ナトリウム)、L−グリシン、L−ヒスチジン、イミダゾール、アルギニン、リシン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、トレオニン、およびそれらの混合物から選択される。これらの特定の安定剤それぞれが本発明の代替実施形態を構成する。本発明の好ましい実施形態では、安定剤は、L−ヒスチジン、イミダゾールおよびアルギニンからなる群から選択される。
【0098】
本発明のさらなる実施形態では、高分子量ポリマーは、0.1mg/mL〜50mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、高分子量ポリマーは、0.1mg/mL〜5mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、高分子量ポリマーは、5mg/mL〜10mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、高分子量ポリマーは、10mg/mL〜20mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、高分子量ポリマーは、20mg/mL〜30mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、高分子量ポリマーは、30mg/mL〜50mg/mLの濃度で存在する。
【0099】
本発明のさらなる実施形態では、低分子量化合物は、0.1mg/mL〜50mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、低分子量化合物は、0.1mg/mL〜5mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、低分子量化合物は、5mg/mL〜10mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、低分子量化合物は、10mg/mL〜20mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、低分子量化合物は、20mg/mL〜30mg/mLの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態では、低分子量化合物は、30mg/mL〜50mg/mLの濃度で存在する。
【0100】
薬学的組成物における安定剤の使用は当業者に既知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, 1995を参照とする。
【0101】
本発明のさらなる実施形態では、処方剤は界面活性剤をさらに含む。本発明のさらなる実施形態では、界面活性剤は、洗浄剤、エトキシ化ヒマシ油、ポリグリコリル化グリセリド、アセチル化モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポロキサマー(例えば、188および407)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン誘導体(例えば、アルキル化誘導体およびアルコキシル化誘導体)(ツイーン、例えばTween−20またはTween−80)、モノグリセリドまたはそのエトキシ化誘導体、ジグリセリドまたはそのポリオキシエチレン誘導体、グリセロール、コール酸またはその誘導体、レシチン、アルコールおよびリン脂質、グリセロリン脂質(レシチン、ケファリン、ホスファチジルセリン)、グリセロ糖脂質(ガラクトピラノシド)、スフィンゴリン脂質(スフィンゴミエリン)、およびスフィンゴ糖脂質(セラミド、ガングリオシド)、DSS(ドクセートナトリウム、CAS登録番号[577−11−7]、ドクセートカルシウム、CAS登録番号[128−49−4]、ドクセートカリウム、CAS登録番号[7491−09−0])、SDS(ドデシル硫酸ナトリウムまたはラウリル硫酸ナトリウム)、ジパルミトイルホスファチジン酸、カプリル酸ナトリウム、胆汁酸またはその塩およびグリシンまたはタウリン結合体、ウルソデオキシコール酸、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、N−ヘキサデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホンサン塩、陰イオン性(アルキル−アリール−スルホン酸塩)一価界面活性剤、パルミトイルリゾホスファチジル−L−セリン、リゾリン脂質(例えば、エタノールアミン、コリン、セリンまたはトレオニンの1−アシル−sn−グリセロ−3−リン酸エステル)、リゾホスファチジルコリンおよびホスファチジルコリンのアルキル誘導体、アルコキシル(アルキルエステル)誘導体、アルコキシ(アルキルエーテル)誘導体(例えば、リゾホスファチジルコリンのラウリルおよびミリストイル誘導体、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ならびに極性ヘッド基、すなわちコリン、エタノールアミン、ホスファチジン酸、セリン、トレオニン、グリセロール、イノシトールの修飾体)、ならびに正に荷電したDODAC、DOTMA、DCP、BISHOP、リゾホスファチジルセリンおよびリゾホスファチジルトレオニン、両性イオン性界面活性剤(例えば、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニオ−1−プロパンスルホン酸塩、3−コラミド−1−プロピルジメチルアンモニオ−1−プロパンスルホン酸塩、ドデシルホスホコリン、ミリストイルリゾホスファチジルコリン、鶏卵リゾレシチン)、陽イオン性界面活性剤(第四アンモニウム塩基)(例えば、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム)、非イオン性界面活性剤、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー(Pluronics/Tetronics、Triton X-100、ドデシルβ−D−グルコピラノシド)または高分子界面活性剤(Tween-40、Tween-80、Brij-35)、フシジン酸誘導体−(例えば、タウロジヒドロフシジン酸ナトリウム等)、長鎖(C6〜C12)脂肪酸およびその塩(例えば、オレイン酸およびカプリル酸)、アシルカルニチンおよび誘導体、リシン、アルギニンまたはヒスチジンのNα−アシル化誘導体、リシンまたはアルギニンの側鎖アシル化誘導体、リシン、アルギンンまたはヒスチジンおよび中性アミノ酸または酸性アミノ酸の任意の組合せを含むジペプチドのNα−アシル化誘導体、中性アミノ酸および2つの荷電アミノ酸の任意の組合せを含むトリペプチドのNα−アシル化誘導体から選択されるか、あるいは界面活性剤は、イミダゾール誘導体またはそれらの混合物からなる群から選択され得る。これらの特定の界面活性剤それぞれが本発明の代替実施形態を構成する。
【0102】
薬学的組成物における安定剤の使用は当業者に既知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th edition, 1995を参照とする。
【0103】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、リシン残基を有するGLP−1(7−36)またはその類縁体から選択され、ここで任意にスペーサーを介した親油性置換基が上記リシンのε−アミノ基に結合されている。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1個のリシン残基を有するGLP−1(7−36)類縁体から選択され、ここで任意にスペーサーを介した親油性置換基が上記リシンのε−アミノ基に結合されている。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1個のリシン残基を有するArg26,34,Lys36GLP−1(7−36)から選択され、ここで任意にスペーサーを介した親油性置換基が上記リシンのε−アミノ基に結合されている。
【0104】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、リシン残基を有するGLP−1(7−37)類縁体から選択され、ここで任意にスペーサーを介した親油性置換基が上記リシンのε−アミノ基に結合されている。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1個のリシン残基を有するGLP−1(7−37)類縁体から選択され、ここで任意にスペーサーを介した親油性置換基が上記リシンのε−アミノ基に結合されている。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1個のリシン残基を有するArg34GLP−1(7−37)またはArg26GLP−1(7−37)から選択され、ここで任意にスペーサーを介した親油性置換基が上記リシンのε−アミノ基に結合されている。
【0105】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、リシン残基を有するGLP−1(7−38)またはその類縁体から選択され、ここで任意にスペーサーを介した親油性置換基が上記リシンのε−アミノ基に結合されている。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1個のリシン残基を有するGLP−1(7−38)類縁体から選択され、ここで任意にスペーサーを介した親油性置換基が上記リシンのε−アミノ基に結合されている。本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、1個のリシン残基を有するGly8,Arg26,34,Glu37,Lys38GLP−1(7−38)から選択され、ここで任意にスペーサーを介した親油性置換基が上記リシンのε−アミノ基に結合されている。
【0106】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、任意にスペーサーを介した1個の親油性置換基を有するGLP−1(7−36)またはその類縁体から選択される。さらなる実施形態では、親油性置換基は、位置18〜37、通常26〜34のアミノ酸残基のいずれか1個に結合されている。GLP−1(7−36)の場合では、親油性置換基は、位置18〜36、通常26〜34のアミノ酸残基のいずれか1個に結合されている。GLP−1(7−38)類縁体の場合では、親油性置換基は、位置18〜38、通常26〜34のアミノ酸残基のいずれか1個に結合されている。
【0107】
本文中、「類縁体」という名称は、親ペプチドの1つまたは複数のアミノ酸残基が別のアミノ酸で置換されたペプチド、および/または親ペプチドの1つまたは複数のアミノ酸残基が欠失されたペプチド、および/または1つまたは複数のアミノ酸残基は親ペプチドに付加されたペプチドを示すのに使用される。かかる付加は、親ペプチドのN末端またはC末端のいずれか、あるいはその両方で行うことができる。通常、「GLP−1(7−37)またはその類縁体」は、GLP−1(7−36)、GLP−1(7−37)、およびGLP−1(7−38)、および少なくとも1個、好ましくは3個、より好ましくは5個のアミノ酸残基が別のアミノ酸残基で置換されたそれらの類縁体を含む。この状況では、GLP−1化合物は、好ましくは1μM以下、例えば100nM以下(当該技術分野で既知であるように測定される、例えばWO98/08871号を参照)の親和性定数(K)または効力(EC50)でGLP−1受容体に結合する。「GLP−1化合物」という用語は、GLP−1(7−37)およびその類縁体、ならびに上述のもののいずれかの誘導体を包含する。GLP−1類縁体の誘導体は、GLP−1類縁体の1つまたは複数のアミノ酸残基上に例えばエステル、アルキルまたは親油性官能基を導入することにより化学的に修飾されるGLP−1類縁体である。GLP−1化合物を同定する方法は、WO93/19175号(Novo Nordisk A/S)に記載されている。本処方剤で使用することができる適切なGLP−1化合物の例は、例えばWO98/08871号、WO99/43705号、WO99/43706号、WO99/43707号、WO99/43708号、WO99/43341号(これらは参照により本明細書に援用される)に開示されている。
【0108】
「親油性置換基」という用語は、4〜40個の炭素原子を含み、かつ約0.1mg/100mL(水)〜約250mg/100mL(水)の範囲、例えば約0.3mg/100mL(水)〜約75mg/100mL(水)の範囲の20℃の水中の溶解度を有することを特徴とする。例えば、オクタン酸(C8)は68mg/100mLの20℃での水中の溶解度を有し、デカン酸(C10)は15mg/100mLの20℃での水中の溶解度を有し、オクタデカン酸(C18)は0.3mg/100mLの20℃での水中の溶解度を有する。
【0109】
親油性置換基は、それが結合されるアミノ酸残基のアミノ基とアミド結合形成する親油性置換基のカルボキシル基を用いて、GLP−1(7−37)またはその類縁体のアミノ基に結合され得る。あるいは、親油性置換基は、親油性置換基のアミノ基がアミノ酸残基のカルボキシル基とアミド結合を形成するような様式で、上記アミノ酸残基に結合されてもよい。さらなる選択肢として、親油性置換基は、エステル結合を介してGLP−1(7−37)またはその類縁体に連結されてもよい。形式上、エステルは、GLP−1(7−37)またはその類縁体のカルボキシル基と置換されるべき置換基(substituent-to-be)の水酸基との間の反応により、あるいはGLP−1(7−37)またはその類縁体と置換されるべき置換基のカルボキシル基との間の反応により形成され得る。さらなる代替法として、親油性置換基は、GLP−1(7−37)またはその類縁体の第一アミノ基に導入されるアルキル基であり得る。
【0110】
さらなる代替法では、親油性置換基は、スペーサーのカルボキシル基がGLP−1(7−37)またはその類縁体のアミノ基とアミド結合を形成するような様式で、スペーサーを用いて、GLP−1(7−37)またはその類縁体に結合されてもよい。スペーサーは、少なくとも2つの官能基、すなわち一方は親油性置換基の官能基に結合するもの、および他方は親GLP−1(7−37)またはその類縁体の官能基に結合するものを含有しなくてはならない。本文中で「スペーサー」という用語は、本文では、少なくとも2つの官能基、すなわち一方は親油性置換基の官能基に結合するもの、および他方はGLP−1化合物の官能基に結合するものを含有する二価部分を示すのに使用される。適切なスペーサーの例は、コハク酸、リシル、グルタミル、アスパラギル、グリシル、β−アラニルおよびγ−アミノブタノイル、またはGly−Lysのようなジペプチドであり、それらそれぞれが個々の実施形態を構成する。スペーサーがコハク酸である場合、その一方のカルボキシル基はアミノ酸残基のアミノ基とアミド結合を形成してもよく、その他方のカルボキシル基は親油性置換基のアミノ基とアミド結合を形成してもよい。スペーサーが、シリル、グルタミル、アスパラギル、グリシル、β−アラニルまたはγ−アミノブタノイルである場合、それらのカルボキシル基はアミノ酸残基のアミノ基とアミド結合を形成してもよく、それらのアミノ基は親和性置換基のカルボキシル基とアミド結合を形成してもよい。Lysがスペーサーとして使用される場合、場合によっては、Lysのε−アミノ基と親油性置換基との間にさらなるスペーサーが挿入されてもよい。1つの好ましい実施形態では、かかるさらなるスペーサーは、Lysのε−アミノ基と、および親和性置換基中に存在するアミノ基とアミド結合を形成するコハク酸である。別の好ましい実施形態では、かかるさらなるスペーサーは、Lysのε−アミノ基とアミド結合を、および親和性置換基中に存在するカルボキシル基と別のアミド結合を形成するGluまたはAspであり、すなわち親油性置換基は、Nε−アシル化リシン残基である。1つの実施形態では、スペーサーは、CysまたはMetを除くアミノ酸残基、あるいはGly−Lysのようなジペプチドである。本発明の目的では、「Gls−Lysのようなジペプチド」という語句は、CysまたはMetを除く2つのアミノ酸の任意の組合せ、通常C末端アミノ酸残基がLys、HisまたはTrp、通常Lysであり、N末端アミノ酸残基がAla、Arg、Asp、Gly、Glu、Gln、Ile、Leu、Val、Phe、Pro、Ser、Tyr、Thr、Lys、HisおよびTrpであるジペプチドを意味する。通常、GLP−1化合物のアミノ基は、アミノ酸残基またはジペプチドスペーサーのカルボキシル基とアミド結合を形成し、アミノ酸残基またはジペプチドスペーサーのアミノ基は親油性置換基のカルボキシル基とアミド結合を形成する。
【0111】
本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、8〜40個の炭素原子を有する。本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、10〜24個の炭素原子を有する。本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、12〜24個の炭素原子を有する。本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、12〜18個の炭素原子を有する。本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、14〜18個の炭素原子を有する。
【0112】
本発明のさらなる実施形態では、スペーサーが存在する。本発明のさらなる実施形態では、スペーサーはアミノ酸から選択される。本発明のさらなる実施形態では、スペーサーはCysまたはMetを除くアミノ酸残基である。別の実施形態では、スペーサーはGly−Lysのようなジペプチドである。さらなる実施形態では、スペーサーは、リシル、グルタミル、アスパラギル、グリシル、β−アラニルおよびγ−アミノブタノイルから選択され、それらそれぞれが個々の実施形態を構成する。通常使用されるスペーサーは、グルタミル、アミノブチロイル、およびβ−アラニル(β−Ala)である。
【0113】
別の実施形態では、スペーサーは、1〜7個のメチレン基を有する未分岐状のアルカンα,ω−ジカルボン酸基であり、このスペーサーは、親ペプチドのアミノ基と親油性置換基のアミノ基との間に架橋を形成する。通常スペーサーはコハク酸である。
【0114】
親油性置換基(複数可)は、親GLP−1(7−37)またはその類縁体のアミノ酸の以下の官能基の1つに結合され得る官能基を含有する:
(a)N末端アミノ酸のα炭素に結合されるアミノ基、
(b)C末端アミノ酸のα炭素に結合されるカルボキシ基、
(c)任意のLys残基のε−アミノ基、
(d)任意のAspおよびGlu残基のR基のカルボキシ基、
(e)任意のTyr、SerおよびThr残基のR基のヒドロキシ基、
(f)任意のTrp、Asn、Gln、ArgおよびHis残基のR基のアミノ基、または
(g)任意のCys残基のR基のチオール基。
【0115】
本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、任意のAspおよびGlu残基のR基のカルボキシ基に結合される。
【0116】
本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、C末端アミノ酸のα炭素に結合されたカルボキシ基に結合される。
【0117】
本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、任意のLys残基のε−アミノ基に結合される。
【0118】
親油性置換基はそれぞれ、親GLP−1(7−37)またはその類縁体のアミノ酸の官能基に結合され得る官能基を含有する。例えば、親油性置換基は、アミド結合を用いて親GLP−1(7−37)またはその類縁体のアミノ基に結合させることができるカルボキシル基を含有し得る。
【0119】
本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、部分的または完全に水素化したシクロペンタノフェナトレン骨格を含む。
【0120】
本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、直鎖または分岐状アルキル基である。
【0121】
本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、直鎖または分岐状脂肪酸のアシル基である。
【0122】
本発明のさらなる実施形態では、親油性置換基は、式CH(CHCO−(式中、nは4〜38の整数である)を有するアシル基である。さらなる実施形態では、親油性置換基は、以下の個々の実施形態であるCH(CH12CO−、CH(CH14CO−、CH(CH16CO−、CH(CH18CO−、CH(CH20CO−、およびCH(CH22CO−から選択される。特定の実施形態では、親油性置換基はテトラデカノイルである。別の特定の実施形態では、親油性置換基はヘキデカノイルである。
【0123】
本発明の別の実施形態では、親油性置換基は、カルボン酸基のような負に荷電した基を有する。例えば、親油性置換基は、式HOOC(CHCO−(式中、mは4〜38の整数、好ましくは12〜38の整数である)を有する直鎖または分岐状アルカンα,ω−ジカルボン酸のアシル基であってもよく、最も好ましくは、HOOC(CH14CO−、HOOC(CH16CO−、HOOC(CH18CO−、HOOC(CH20CO−、またはHOOC(CH22CO−である。
【0124】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、Arg26,34,Lys36−(N−ε−(γ−L−グルタミル(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−36)である。
【0125】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、Arg26,Lys34−(N−ε−(γ−L−グルタミル(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)である。
【0126】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、Gly,Arg26,34,Glu37,Lys38−(N−ε−(γ−L−グルタミル(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−38)である。
【0127】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、Arg34,Lys26−(N−ε−(γ−アミノブチロイル(N−γ−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)である。
【0128】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、Arg34,Lys26−(N−ε−(β−アラニル(N−β−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)である。
【0129】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、Arg34,Lys26−(N−ε−(β−アラニル−(N−β−テトラデカノイル)))−GLP−1(7−37)である。
【0130】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、Arg34,Lys26−(N−ε−(γ−アミノブチロイル)−(N−γ−テトラデカノイル))−GLP−1(7−37)である。
【0131】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、Arg34,Lys26−(N−ε−(β−アラニル−(N−β−16−ヒドロキシヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)である。
【0132】
本発明のさらなる実施形態では、GLP−1化合物は、Arg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)である。
【0133】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0134】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0135】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0136】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0137】
通常、本発明は、7mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0138】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.1の薬学的処方剤に関する。
【0139】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.1の薬学的処方剤に関する。
【0140】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.1の薬学的処方剤に関する。
【0141】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.1の薬学的処方剤に関する。
【0142】
通常、本発明は、7mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.1の薬学的処方剤に関する。
【0143】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0144】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0145】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0146】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0147】
通常、本発明は、7mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0148】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH8.1の薬学的処方剤に関する。
【0149】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH8.1の薬学的処方剤に関する。
【0150】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH8.1の薬学的処方剤に関する。
【0151】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH8.1の薬学的処方剤に関する。
【0152】
通常、本発明は、7mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH8.1の薬学的処方剤に関する。
【0153】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0154】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0155】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0156】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0157】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0158】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0159】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0160】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシルグリシン、16.0mg/mLのグリセロール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0161】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシルグリシン、16.0mg/mLのグリセロール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0162】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシルグリシン、16.0mg/mLのグリセロール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0163】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシルグリシン、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0164】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシルグリシン、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0165】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシルグリシン、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH7.9の薬学的処方剤に関する。
【0166】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、17.0mg/mLのマンニトール、および18mg/mLのベンジルアルコールの水溶液から構成されるpH7.0の薬学的処方剤に関する。
【0167】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、17.0mg/mLのマンニトール、および18mg/mLのベンジルアルコールの水溶液から構成されるpH7.0の薬学的処方剤に関する。
【0168】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、17.0mg/mLのマンニトール、および18mg/mLのベンジルアルコールの水溶液から構成されるpH7.0の薬学的処方剤に関する。
【0169】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、17.0mg/mLのマンニトール、および18mg/mLのベンジルアルコールの水溶液から構成されるpH7.0の薬学的処方剤に関する。
【0170】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、38.5mg/mLのマンニトール、および3mg/mLのm−クレゾールまたは1.5mg/mLのフェノールのいずれかの水溶液から構成されるpH7.0の薬学的処方剤に関する。
【0171】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、38.5mg/mLのマンニトール、および3mg/mLのm−クレゾールまたは1.5mg/mLのフェノールのいずれかの水溶液から構成されるpH7.0の薬学的処方剤に関する。
【0172】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、38.5mg/mLのマンニトール、および3mg/mLのm−クレゾールまたは1.5mg/mLのフェノールのいずれかの水溶液から構成されるpH7.0の薬学的処方剤に関する。
【0173】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、38.5mg/mLのマンニトール、および3mg/mLのm−クレゾールまたは1.5mg/mLのフェノールのいずれかの水溶液から構成されるpH7.0の薬学的処方剤に関する。
【0174】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、17.0mg/mLのマンニトール、および18mg/mLのベンジルアルコールの水溶液から構成されるpH7.8の薬学的処方剤に関する。
【0175】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、17.0mg/mLのマンニトール、および18mg/mLのベンジルアルコールの水溶液から構成されるpH7.8の薬学的処方剤に関する。
【0176】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、17.0mg/mLのマンニトール、および18mg/mLのベンジルアルコールの水溶液から構成されるpH7.8の薬学的処方剤に関する。
【0177】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム、17.0mg/mLのマンニトール、および18mg/mLのベンジルアルコールの水溶液から構成されるpH7.8の薬学的処方剤に関する。
【0178】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0179】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0180】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0181】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0182】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1mg/mLのEDTAまたは1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0183】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1mg/mLのEDTA/1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0184】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.4の薬学的処方剤に関する。
【0185】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.4の薬学的処方剤に関する。
【0186】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.4の薬学的処方剤に関する。
【0187】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、7mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.4の薬学的処方剤に関する。
【0188】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、7mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.4の薬学的処方剤に関する。
【0189】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、7mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH7.4の薬学的処方剤に関する。
【0190】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1mg/mLのEDTAまたは1.55mg/mLのL−Hisのいずれかの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0191】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1mg/mLのEDTAまたは1.55mg/mLのL−Hisのいずれかの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0192】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および4mg/mLのポロキサマー188または30mg/mLのPEG35000のいずれかの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0193】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および4mg/mLのポロキサマー188または30mg/mLのPEG35000のいずれかの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0194】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および4mg/mLのポロキサマー188または30mg/mLのPEG35000のいずれかの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0195】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、グリシン、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および4mg/mLのポロキサマー188または30mg/mLのPEG35000のいずれかの水溶液から構成されるpH9.4の薬学的処方剤に関する。
【0196】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0197】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0198】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0199】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0200】
通常、本発明は、7mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、16.0mg/mLのグリセロール、および7mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0201】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0202】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0203】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0204】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0205】
通常、本発明は、7mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、および5mg/mLのフェノールの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0206】
通常、本発明は、1mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0207】
通常、本発明は、2mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0208】
通常、本発明は、3mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0209】
通常、本発明は、5mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0210】
通常、本発明は、7mg/mLのArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)、リン酸水素二ナトリウム、36.9mg/mLのマンニトール、5mg/mLのフェノール、および1.55mg/mLのL−Hisの水溶液から構成されるpH8.4の薬学的処方剤に関する。
【0211】
本明細書中に記載する実施形態の2つ以上の任意の考え得る組合せは、本発明の範囲内に包含される。
【0212】
親ペプチドであるGLP−1(7−37)またはその類縁体は、ポリペプチドをコードするDNA配列を含有し、かつペプチドの発現を可能にする条件下で適切な栄養培地中でポリペプチドを発現することが可能な宿主細胞を培養することを含む方法により生産することができ、その後、生じたペプチドは培養から回収される。
【0213】
細胞を培養するのに使用される培地は、宿主細胞を成長させるのに適した任意の従来の培地、例えば適切なサプリメントを含有する最小培地または複合培地であり得る。適切な培地は市販されているか、または公表された(例えば、American Type Culture Collectionのカタログに)方法に従って調製され得る。次に、細胞により生産されたペプチドは、当該ペプチドのタイプに応じて、遠心分離または濾過により培地から宿主細胞を分離すること、塩(例えば、硫酸アンモニウム)を用いて上清または濾液のタンパク質様構成成分を沈殿させること、各種クロマトグラフィ手順(例えば、イオン交換クロマトグラフィ、ゲル濾過クロマトグラフィ、アフィニティクロマトグラフィ等)による精製を含む従来の手順により培地から回収され得る。
【0214】
親ペプチドをコードするDNA配列は適切には、例えば標準的な技法に従ってゲノムまたはcDNAライブラリーを調製することおよび合成オリゴヌクレオチドを用いたハイブリダイゼーションによりペプチドのすべてまたは一部をコードするDNA配列をスクリーニングすることにより得られるゲノムまたはcDNA起源であり得る(例えば、Sambrook, J, Fritsch, EF and Maniatis, T, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York, 1989を参照)。ペプチドをコードするDNA配列はまた、確立された標準的な方法、例えばBeaucage and Caruthers, Tetrahedron Letters 22 (1981), 1859-1869に記載されるホスホアミダイト方法、あるいはMatthes et al., EMBO Journal 3 (1984), 801-805に記載される方法により合成的に調製されてもよい。DNA配列はまた、例えば米国特許第4,683,202号、またはSaiki et al., Science 239 (1989), 487-491に記載されるように、特定のプライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応により調製されてもよい。
【0215】
DNA配列は、利便性よく組換えDNA手順にさらされ得る任意のベクターに挿入されてもよく、ベクターの選択は、それが導入されるべき宿主細胞に依存する場合が多い。したがって、ベクターは自己複製ベクター、すなわち染色体外物として存在するベクター(その複製は染色体複製に依存しない)、例えばプラスミドであり得る。あるいは、ベクターは、宿主細胞に導入されると、宿主ゲノムに組み込まれて、それが組み込まれた染色体(複数可)と一緒に複製されるものであってもよい。
【0216】
ベクターは好ましくは、ペプチドをコードするDNA配列がプロモーターのようなDNAの転写に必要とされるさらなるセグメントに操作可能に連結される発現ベクターである。プロモーターは、選択される宿主細胞において転写活性を示す任意のDNA配列であってもよく、また宿主細胞にとって同種または異種のいずれかのタンパク質をコードする遺伝子に由来してもよい。各種細胞において本発明のペプチドをコードするDNAの転写を誘導する適切なプロモーターの例は当該技術分野で既知であり、例えば上述のSambrook等を参照されたい。
【0217】
ペプチドをコードするDNA配列はまた、必要な場合には適切なターミネーター、ポリアデニル化シグナル、転写エンハンサー配列、および翻訳エンハンサー配列に操作可能に結合されてもよい。本発明の組換えベクターは、ベクターが当該宿主細胞において複製することを可能にするDNA配列をさらに含んでもよい。
【0218】
ベクターはまた、選択マーカー、例えばその産物が宿主細胞における欠陥を捕捉する遺伝子、または薬剤、例えばアンピシリン、カナマイシン、テトラマイシン、クロラムフェニコール、ネオマイシン、ハイグロマイシンまたはメトトレキサートに対して耐性を付与する遺伝子を含んでもよい。
【0219】
宿主細胞の分泌経路に本発明の親ペプチドを誘導するために、分泌シグナル配列(リーダー配列、プレプロ配列またはプレ配列としても知られる)が組換えベクターに供給されてもよい。分泌シグナル配列は、正確なリーディングフレームにおいてペプチドをコードするDNA配列に連結される。分泌シグナル配列は一般に、ペプチドをコードするDNA配列に対して5’に配置される。分泌シグナル配列は通常当該ペプチドに関連したものであってもよく、あるいは別の分泌タンパク質をコードする遺伝子由来であってもよい。
【0220】
それぞれ本ペプチドをコードするDNA配列、プロモーターおよび任意にターミネーターおよび/または分泌シグナル配列を連結し、複製に必要な情報を含有する適切なベクターにそれらを挿入するのに使用される手順は当業者に既知である(例えば、上述のSambrook等を参照)。
【0221】
DNA配列または組換えベクターが導入される宿主細胞は、本ペプチドを生産することが可能である任意の細胞であってよく、細菌、酵母、真菌および高等真核細胞を包含する。当該技術分野で既知でありかつ使用される適切な宿主細胞の例は、大腸菌、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、または哺乳類BHKもしくはCHO細胞系であるが、これらに限定されない。
【薬学的処方剤の実施例】
【0222】
以下では、「化合物1」は、Arg34,Lys26(Nε−(γ−Glu(Nα−ヘキサデカノイル)))GLP−1(7−37)を意味すると意図される。
【0223】
処方剤の物理的安定性は、様々な期間、上面充填ガラスカートリッジにおいて処方剤を保管した後に視覚的検査および混濁度を用いて評価される。カートリッジは5℃±3℃で、および/また高温(例えば25℃または37℃)で保管される。
【0224】
処方剤の視覚的検査は、暗い背景を用いて鋭い集束光中で実施される。処方剤の混濁度は、0〜3の混濁度の度合いを視覚的スコアにランク付けすることを特徴とする(混濁度を示さない処方剤は、視覚的スコア0に相当し、日中視覚的混濁度を示す処方剤は視覚的スコア3に相当する)。処方剤は、それが日中視覚的混濁度を示す場合に、タンパク質凝集に関して物理的に不安定であると類別される。
【0225】
混濁度はまた、比濁計を備えた比濁分析用混濁度ユニット(NTU)で測定され、それはFormazin標準で較正されている。10NTUを超える混濁度を有する処方剤を物理的に不安定であるとみなす。
【0226】
赤外測定により、混濁度がタンパク質関連性であることがわかった。したがって、混濁度化合物1試料における沈殿物を、半固形ペレットとして遠心分離後に単離した。ペレット上のアミド領域におけるフーリエ変換赤外測定により、溶液中の化合物1に対してβ−シート構造の高い吸収および増大した量、ならびにそれに付随するα−へリックスにおける減少が示され、それは凝集化合物1と一致する。
【実施例1】
【0227】
防腐剤、等張剤および緩衝液を溶解して、pHを指定pHに調整した。その後、化合物1またはGLP−1(7−37)をゆっくり攪拌しながら溶解させた。水酸化ナトリウムおよび/または塩酸を用いて、pHを指定pHに調整した。最終的に、0.22μmの滅菌フィルタに通して濾過することにより、処方剤を滅菌した。
【表1】

【0228】
GLP−1(7−37)を有する処方剤は、それが3に相当する視覚的スコアおよび364NTUの混濁度を有するためにちょうど1日で物理的に不安定であるのに対し、化合物1を有する処方剤は12週以上の間物理的に安定であることがわかる。
【実施例2】
【0229】
緩衝液を溶解して、pHを指定pHに調整した。その後、化合物1をゆっくり攪拌しながら溶解させた。水酸化ナトリウムおよび/または塩酸を用いて、pHを指定pHに調整した。最終的に、0.22μmの滅菌フィルタに通して濾過することにより、処方剤を滅菌した。
【0230】
物理的安定性は実施例1と同様に視覚的検査およびNTUの混濁度測定で評価する。
【表2】

【0231】
処方剤は22ヶ月以上の間物理的に安定であることがわかる。
【実施例3】
【0232】
防腐剤および緩衝液を溶解して、pHを指定pHに調整した。その後、化合物1をゆっくり攪拌しながら溶解させた。水酸化ナトリウムおよび/または塩酸を用いて、pHを指定pHに調整した。最終的に、0.22μmの滅菌フィルタに通して濾過することにより、処方剤を滅菌した。
【0233】
物理的安定性は実施例1と同様に視覚的検査およびNTUの混濁度測定で評価する。
【表3】

【0234】
処方剤は10ヶ月以上の間物理的に安定であり、また22ヶ月以上の間でさえ物理的に安定であることがわかる。
【実施例4】
【0235】
防腐剤、等張剤および緩衝液を溶解して、pHを指定pHに調整した。その後、化合物1をゆっくり攪拌しながら溶解させた。水酸化ナトリウムおよび/または塩酸を用いて、pHを指定pHに調整した。最終的に、0.22μmの滅菌フィルタに通して濾過することにより、処方剤を滅菌した。
【0236】
物理的安定性は実施例1と同様に視覚的検査およびNTUの混濁度測定で評価する。
【表4】

【0237】
処方剤によっては14ヶ月以上の間安定であると既に測定されたものもあり、22ヶ月以上の間安定であると既に測定されたものもあることがわかる。
【実施例5】
【0238】
防腐剤、等張剤、緩衝液ならびにキレート剤、安定剤および界面活性剤から選択されるさらなる添加剤(複数可)を溶解して、pHを指定pHに調整した。その後、化合物1をゆっくり攪拌しながら溶解させた。水酸化ナトリウムおよび/または塩酸を用いて、pHを指定pHに調整した。最終的に、0.22μmの滅菌フィルタに通して濾過することにより、処方剤を滅菌した。
【0239】
物理的安定性は実施例1と同様に視覚的検査およびNTUの混濁度測定で評価する。
【表5】

【0240】
処方剤によっては14ヶ月以上の間安定であると既に測定されたものもあり、22ヶ月以上の間安定であると既に測定されたものもあることがわかる。
【実施例6】
【0241】
防腐剤、等張剤および緩衝液を溶解して、pHを指定pHに調整した。その後、化合物1をゆっくり攪拌しながら溶解させた。水酸化ナトリウムおよび/または塩酸を用いて、pHを指定pHに調整した。最終的に、0.22μmの滅菌フィルタに通して濾過することにより、処方剤を滅菌した。物理的安定性は5℃,25℃および37℃で続けた。
【0242】
物理的安定性は実施例1と同様に視覚的検査およびNTUの混濁度測定で評価する。
【表6】

【0243】
処方剤は、15ヶ月以上の間5℃で保管した後に物理的に安定であり、また25℃および37℃での保管後に、処方剤は12週以上の間物理的に安定であることがわかる。
【実施例7】
【0244】
修飾GLP−1の化学的安定性は、安定剤としてアミノ酸(荷電塩基性)およびイミダゾールを使用することで有意に改善することができる。
【表7】

【0245】
上記表から、RP−HPLCにより分析した化合物1の純度は、安定剤としてヒスチジンまたはアルギニンを含む調製物において有意に改善されることが明らかである。さらに、SE−HPLCにより分析される化合物1の二量体の形成は、イミダゾール、ヒスチジンおよびアルギニンを有する調製物において明らかに低減される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
GLP−1化合物および緩衝液を含む薬学的処方剤であって、前記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、前記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、前記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤;但し、等張剤が存在し且つpHが7.4である場合、該等張剤はマンニトールまたはNaClではない。
【請求項2】
前記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在する、請求項1に記載の薬学的処方剤。
【請求項3】
水をさらに含む、請求項1に記載の薬学的処方剤。
【請求項4】
水をさらに含む、請求項2に記載の薬学的処方剤。
【請求項5】
GLP−1化合物および緩衝液の水溶液を含む薬学的処方剤であって、前記GLP−1化合物はGLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であり、前記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、前記処方剤は7.0〜10のpHを有する薬学的処方剤;但し、等張剤が存在し且つpHが7.4である場合、該等張剤はマンニトールまたはNaClはではない。
【請求項6】
前記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在する、請求項5に記載の薬学的処方剤。
【請求項7】
前記処方剤は7.5〜10のpHを有する、請求項3及び請求項5のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項8】
前記処方剤は7.5〜10のpHを有する、請求項4及び請求項6のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項9】
前記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜80mg/mL、0.1mg/mL〜50mg/mL、0.1mg/mL〜20mg/mL、0.1mg/mL〜10mg/mL、概しては0.1〜5mg/mLの濃度で存在する、請求項1、3、5及び7のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項10】
前記GLP−1化合物は1mg/mL〜80mg/mL、1mg/mL〜50mg/mL、1mg/mL〜20mg/mL、1mg/mL〜10mg/mL、概しては1〜5mg/mLの濃度で存在する、請求項2、4、6及び8のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項11】
防腐剤をさらに含む、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項12】
前記防腐剤は0.1mg/mL〜20mg/mLの濃度で存在する、請求項11に記載の薬学的処方剤。
【請求項13】
等張剤をさらに含む、請求項1ないし12のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項14】
前記等張剤は1mg/mL〜50mg/mLの濃度で存在する、請求項13に記載の薬学的処方剤。
【請求項15】
キレート剤をさらに含む、請求項1ないし14のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項16】
前記キレート剤は0.1mg/mL〜5mg/mLの濃度で存在する、請求項15に記載の薬学的処方剤。
【請求項17】
安定剤をさらに含む、請求項1ないし16のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項18】
前記安定剤は、L−ヒスチジン、イミダゾールおよびアルギニンからなる群から選択される、請求項17に記載の薬学的処方剤。
【請求項19】
前記安定剤は、高分子量ポリマーおよび/または低分子量化合物であり、かつ0.1mg/mL〜50mg/mLの濃度で存在する、請求項17に記載の薬学的処方剤。
【請求項20】
界面活性剤をさらに含む、請求項1ないし19のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項21】
前記GLP−1化合物は、リシン残基(例えば、1個のリシン)を有するGLP−1(7−36)、GLP−1(7−37)またはGLP−1(7−38)類縁体から選択され、任意にスペーサーを介した親油性置換基が前記リシンのε−アミノ基に結合されている、請求項1ないし20のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項22】
前記GLP−1(7−36)、GLP−1(7−37)またはGLP−1(7−38)類縁体は、Arg34GLP−1(7−37)、Arg26,34,Lys36GLP−1(7−36)、Arg26GLP−1(7−37)、またはGly8,Arg26,34,Glu37,Lys38GLP−1(7−38)から選択される、請求項21に記載の薬学的処方剤。
【請求項23】
前記親油性置換基は、8〜40個、好ましくは12〜24個、例えば14〜18個の炭素原子を有する、請求項1ないし22のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項24】
前記スペーサーが存在し、かつアミノ酸、例えば、β−Ala、L−Glu、アミノブチロイルから選択される、請求項1ないし23のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項25】
前記GLP−1化合物はArg34,Lys26(N−ε−(γ−Glu(N−α−ヘキサデカノイル)))−GLP−1(7−37)である、請求項1ないし24のいずれか1項に記載の薬学的処方剤。
【請求項26】
GLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であるGLP−1化合物の、物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、前記GLP−1化合物および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含み、前記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、前記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法。
【請求項27】
前記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在する、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
GLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であるGLP−1化合物の、物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、前記GLP−1化合物、水、および緩衝液を含有する処方剤を調製することを含み、前記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、前記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法。
【請求項29】
前記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在する、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
GLP−1(7−37)またはその類縁体(ここで、親ペプチドのアミノ酸残基は任意にスペーサーを介して結合された親油性置換基を有する)であるGLP−1化合物の、物理的に安定な薬学的処方剤を調製する方法であって、前記GLP−1化合物および緩衝液を含有する水溶液を調製することを含み、前記GLP−1化合物は0.1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在し、前記処方剤は7.0〜10のpHを有する方法。
【請求項31】
前記GLP−1化合物は1mg/mL〜100mg/mLの濃度で存在する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記処方剤は7.5〜10のpHを有する、請求項26ないし31のいずれか1項に記載の方法。

【公開番号】特開2012−51894(P2012−51894A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−209396(P2011−209396)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【分割の表示】特願2003−508375(P2003−508375)の分割
【原出願日】平成14年6月27日(2002.6.27)
【出願人】(509091848)ノヴォ ノルディスク アー/エス (42)
【Fターム(参考)】