説明

倉庫、及び荷物の搬入搬出方法

【課題】倉庫における荷物の搬入搬出作業に際し、アクセスすべきでないバースに作業者が赴いて、搬入搬出すべきでない車両に対して誤って荷物の搬入搬出を行ってしまう不都合を大幅に削減することのできる倉庫、ならびに荷物の搬入搬出方法を提供する。
【解決手段】荷物C1の入出庫のために車両T1がバースB1に接車するときに、当該バースB1固有のバース番号表示位置近傍に当該車両T1の車両番号を表示し、表示された当該車両番号を目印として、当該バースBに接車した当該車両Tに対して荷物C1の搬入搬出を行い、前記搬入搬出を終了した車両T1が当該バースB1から発進するときに、当該車両番号の表示を取り消すようにした倉庫、ならびに荷物入出庫作業方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、倉庫、ならびに倉庫における荷物の搬入搬出方法に関し、特に搬入搬出用車両に対する荷物の搬入搬出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
倉庫における荷物の入出庫作業に際しての搬入搬出車両(以下、車両と呼ぶ)に対する荷物の搬入搬出方法については、従来から、荷物の入出庫用の車両が倉庫のバースに接車すると、倉庫内に設けられた入出庫荷物の格納場所と前記車両との間で入出庫荷物の搬入搬出を担当する作業員(以下、作業員と呼ぶ)が、予め与えられた作業指示票の指示及び/又は搬入搬出作業管理者(以下、管理者と呼ぶ)の指示に基づき、指示されたバース番号と車両の車両番号とを目印として、当該車両が接車しているバースに赴き、当該車両と指示された荷物格納場所との間で搬入搬出を行う方法が広く採用されている。また、各バースを荷物の種類や運送会社に対応させて専用バースを設定する方法も採用されている。
【0003】
このような従来の方法によれば、通常の倉庫において車両がバースに接車したときに、当該車両の下部に配置された車両番号を表示したプレートが荷捌き用プラットフォームの死角に入って作業員の目に触れることがない。従って、車両番号が作業者に指示されていても実際には目印としての機能を果たすことができないので、作業者はバース番号のみを目印として、そのバース番号に対応するバースに赴き、当該バースに接車している車両に対して、荷物の搬入搬出を行わざるをえない。その結果、多数のバースを有する倉庫においては、特に繁忙時などは、荷物をどの車両に対して搬入搬出するかを作業者が誤ってしまうという不都合が生じていた。しかも搬出を誤るとその後の追跡調査が容易ではなく、多大な工数が必要となるという問題点があった。また、車両の朝夕の入出庫時には、多数の車両が集中するため、できるだけ素早い作業が要求されるが、入出庫の車両が重なると後続車両は前の車両が作業を終了するまで待つことになり、付近の道路が渋滞を起こすという問題が生じている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような不都合を防止するため、作業者は、指示されたバース番号を記憶するか、適宜メモ用紙に記録するなどして、そのバース番号に対応するバースに正確に赴くことが求められているが、それでもなお、作業者によるバース番号の記憶やメモに誤りがあるか、管理者によるバース番号の連絡に錯誤があると、アクセスすべきでないバースに作業者が赴いて、搬入搬出すべきでない車両に対して誤って荷物の搬入搬出を行ってしまうという問題点が残される。さらに、各バースの利用率をアップさせて倉庫内の荷物の入出庫の回転を上げるという課題が残っている。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、従来方法による上述の問題点を克服するために、荷物を搬入搬出すべき車両の車両番号を作業者が容易に目視できるようにし、車両に対する荷物の搬入搬出の正確性を向上させるとともに、作業効率をアップさせることのできる荷物の搬入搬出方法を提供することを目的とする。また、かかる発明の方法を可能にする倉庫を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は先ず、荷物を格納するための複数に区分けされた格納場所と、前記荷物の入出庫の少なくともどちらか一方のために車両が接車する、固有のバース番号を付された複数のバースと、前記車両の車両番号と、前記車両が接車するバースのバース番号と、を入力する入力装置と、前記複数のバースの夫々の近傍に、当該バースに接車している車両の車両番号を表示する書き換え可能な表示装置と、を備えた倉庫を提供する。
【0007】
又、本発明は、複数のバースを有する倉庫において入出庫の少なくともどちらか一方の車両に対して荷物の搬入搬出を行う荷物入出庫作業方法であって、荷物の入出庫のために車両がバースに接車するときに、当該バース固有のバース番号表示位置近傍に当該車両の車両番号を表示し、表示された当該車両番号を目印として、当該バースに接車した当該車両に対して荷物の搬入搬出を行い、前記搬入搬出を終了した車両が当該バースから発進するときに、当該車両番号の表示を取り消すようにしたことを特徴とする荷物入出庫作業方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、複数のバースを有する倉庫における荷物の入出庫に際し、アクセスすべきでないバースに作業者が赴いて、搬入搬出すべきでない車両に対して誤って荷物の搬入搬出を行ってしまうという不都合の発生する可能性を、大幅に削減することができる。また、作業を誤って異なる車両に荷物を搬出しても、その後の追跡調査が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明による具体的な実施例の最良の形態を、以下、図1乃至10を参照して説明する。図1は、本発明に係わる倉庫の平面を示す図である。図1において、X、Y、Zはそれぞれ荷物を格納するための格納場所であり、例えばXは常温倉庫、Yは冷蔵倉庫、Zは低温倉庫とする。格納場所X、Y、Zは、それぞれX1〜X12、Y1〜Y12、Z1〜Z12に区分されている。T1〜T16は荷物を搬入搬出するトラックを表しており、各トラックはそれぞれB1〜B16のバースに接車している。B1〜B16のバースに接車したT1〜T16のトラックの背後には荷捌きスペースが設けられ、F1〜F2により表示されるフォークリフトがトラックT1〜T16と荷物格納場所X1〜X12、Y1〜Y12、Z1〜Z12との間を移動することにより、荷物の入出庫が行われる。なお、各バースB1〜B16にはトラック運転者及びフォークリフトを操縦する作業者から目視可能な場所に、各バースに付された固有のバース番号B1〜B16が表示されている。
【実施例1】
【0010】
図2は実施例1を説明するための模式図であって、実施例1で使われる入力装置及び表示装置を示している。なお図2は、荷物の搬入搬出のためにトラックT1がバースB1に接車した状態を示している。本実施例1においては、トラックT1の後部が荷捌きスペースに接する場所の近傍に、当該バース番号を表示する表示装置が配置されている。当該表示装置には、図2に示すように当該バースのバース番号B1が予め表示されており、同じ表示装置がすべてのバースにおいてそれぞれに固有のバース番号を予め表示して配置されている。なお、当該表示装置に予め表示されたバース番号の下部空白部は、書き込み消し込み可能なホワイトボードで構成されている。本実施例1では、このホワイトボードが本発明の入力装置と表示装置の双方の機能を兼ね備えることになる。なお、各バースの外側にはトラック運転者から判別できる位置にバース番号が表示されている。
【0011】
上記の倉庫において、図3に示す搬入搬出方法のフローチャートに沿って、本発明の実施例1による具体的な荷物の搬入搬出の態様を説明する。例えば車両番号4501のトラックT1が荷物C1の搬入のためにバースに接車する場合、倉庫に入場する当該トラックT1の運転者は空いているバースに自由に接車する。次に管理者事務所において管理者に当該トラックの車両番号(4501)とバース番号(この場合B1のバースとする)を含む荷物搬入情報を告知する(S100)。一方、当該管理者は作業者に対して、バース番号B1に接車した車両番号4501のトラックが搬入した荷物を所定の格納場所(例えばY10)に入庫するよう、指示を出す(S120)。当該トラックT1の運転者は荷捌きスペースの所定の場所に配置された表示装置のホワイトボードに図4に示すように当該車両の車両番号4501を記入する(S112)。一方、管理者から指示を受けた作業者は、告知されたバースB1に赴き(S121)、図4に示すホワイトボードに記載された車両番号4501の表示を目視することにより、当該トラックT1が正しい作業対象トラックであることを確認したうえで(S122)、トラックT1から荷物C1を積み下ろし、指示された格納場所Y10に当該荷物C1を格納する(S123)。作業者と運転者とが当該搬入搬出作業が完全に終了したことを確認すると(S113)、作業者は次の作業のための待機状態に入り(S124)、一方、運転者は前記ホワイトボードに記載された車両番号4501の消し込みを行い(S114)、トラックT1を発進して当該倉庫から退場する。なお、運転者がホワイトボードを消去しなくても、次に接車する車両の運転者が書き直してもよい。
【0012】
以上、本実施例1においては、荷物の搬入について説明したが、搬出の場合も、荷物の積み下ろしと積み上げの点を除けば、基本的に上記の説明と同じステップを辿るので、ここでは更なる説明を割愛する。
【実施例2】
【0013】
実施例1においては、ホワイトボードへ車両番号を書き込むことで、バース番号とのダブルチェックを行うという、システム的に簡便でコスト的に安価な方法を提示したが、本実施例2においては、車両番号の入力と表示を電子化した荷物の搬入搬出方法を説明する。図5は実施例2を説明するための模式図であって、実施例2で使われる表示装置を示している。なお図5は、荷物の搬入搬出のためにトラックT1がバースB1に接車した状態を示している。本実施例2においては、トラックT1が接車するバース上部の作業者からよく見える場所に、当該バース番号と接車したトラックT1の車両番号と入出庫の別を表示する掲示板が表示装置として配置されている。当該掲示板には、図5に示すように当該バースのバース番号B1が予め表示されており、同じ掲示板がすべてのバースにおいてそれぞれに固有のバース番号を予め表示して配置されている。なお当該掲示板には、さらに車両番号を表示するデジタル表示板と入出庫の別を示す点灯ランプとが組み込まれている。なお本実施例2では、車両番号の入力装置として、図6に示すテンキー等の入力用端末がバース近傍の複数箇所に配置されているものとする。
【0014】
以下、図7に示す搬入搬出方法のフローチャートに沿って、本発明の実施例2による具体的な荷物の搬入搬出の態様を説明する。例えば車両番号4501のトラックT1が荷物C1の搬入のためにバースに接車する場合、倉庫に入場する当該トラックT1の運転者は先ず空いているバースに自由に接車する。次に、管理者事務所において管理者に当該トラックの車両番号(4501)及びバース番号(この場合B1とする)を含む荷物搬入情報を告知する(S200)。一方、当該管理者は作業者に対して、バース番号B1に接車した車両番号4501のトラックが搬入した荷物を所定の格納場所(例えばY10)に入庫するよう、指示を出す(S220)。管理者に告知を終えた運転者はバース近傍に複数台配置された適宜のテンキー入力装置(図6)を使用して、入出庫のいずれかと告知したバース番号とトラックT1の車両番号4501とを入力する(S212)。入力内容がテンキー入力装置(図6)の入力内容表示部に表示されるので、入力が正しくない場合は訂正キー等を使って再入力を行う(S213のNO)。入力が正しい場合は、確認キーを押す(S213のYES)。確認キーが押下げられると、テンキー入力装置により入力したバース番号に対応するバース(本実施例ではバースB1)上部に配置された掲示板に、図8に示すようにその入力内容が表示される(S214)。一方、管理者から指示を受けた作業者は、告知されたバースB1に赴き(S221)、図8に示す掲示板に出力された車両番号4501の表示を目視することにより、当該トラックT1が正しい作業対象トラックであることを確認したうえで(S222)、トラックT1から荷物C1を積み下ろし、指示された格納場所Y10に当該荷物C1を格納する(S223)。作業者と運転者とが当該搬入搬出作業が完全に終了したことを確認すると(S215)、作業者は次の作業のための待機状態に入り(S224)、一方、運転者は前記テンキー入力装置(図6)のクリアーキーを押し下げることにより、先に入力した内容を消去し、トラックT1を発進して当該倉庫から退場する(S216)。なお、運転者がテンキー入力装置を消去しなくても、次に接車する車両の運転者が消去して新たに入力してもよい。
【0015】
上述の実施例2では、車両番号の入力装置として、図6に示すテンキー等の入力用端末をバース近傍の複数箇所に配置した構成で実施例を説明したが、当該テンキー等の入力用端末を管理者事務所に配置して、テンキーによる入力操作を運転者ではなく管理者に行わせる方法も可能である。さらに、本実施例2では、バース番号を車両番号等と合わせて掲示板に表示させているが、別途、各バースの所定の場所に固有のバース番号を記した札等を貼付しておくなどして、掲示板へのバース番号の表示を省略することも可能である。また、本実施例2では、掲示板に入出庫の別を示す点灯ランプを設けたが、これを入庫時には赤、出庫時には青のランプを点灯させることなどにより、作業者にとって入出庫の別が容易に判別できるようにすることも可能である。
【0016】
なお上述の実施例2の説明では、車両番号の入力装置として、図6に示すテンキー等の入力用端末をバース近傍の複数箇所に配置した構成により説明したが、当該テンキー等の入力用端末をすべてのバースの専用入力装置として1対1に対応させて配置し、各バースの所定の場所に固有のバース番号を記した札等を貼付しておくことにより、テンキー入力装置によるバース番号の入力と掲示板へのバース番号の表示を省略することも可能である。
【0017】
以上、本実施例2においては、荷物の搬入について説明したが、搬出の場合も、荷物の積み下ろしと積み上げの点を除けば、基本的に上記の説明と同じステップを辿るので、ここでは更なる説明を割愛する。
【実施例3】
【0018】
上記の実施例1及び実施例2では、車両番号等の入力装置をホワイトボードやテンキー等の入力用端末としており、いずれの場合も、マニュアルで車両番号等を入力する必要があったが、本実施例3では、搬入搬出用車両にはETC車載器が搭載されていることを前提に、ETC読み取り装置を入力装置とした荷物の搬入搬出方法を説明する。
【0019】
図9は、本実施例3を説明するための倉庫の平面を示す図である。図9では、図1に示した倉庫の構成要件に加えて、入場車両用のETC読み取り装置と、退場車両用のETC読み取り装置とが、車両入出路の所定の場所に設置されている。本実施例3においては、車両番号の入力装置として当該ETC読み取り装置が使用され、バース番号の入力装置として管理者用コンピュータ(図示せず)が使用されている。ここで、前記ETC読み取り装置は管理者用コンピュータ(図示せず)に接続されており、管理者用コンピュータ(図示せず)はさらに各バースに配置された図5に記載の表示装置に接続されているものとする。なお、表示装置は実施例2の掲示板を使用するものとする。
【0020】
上記の倉庫において、以下、図10に示す搬入搬出方法のフローチャートに沿って、本発明の実施例3による具体的な荷物の搬入搬出の態様を説明する。例えば車両番号4501のトラックT1が荷物C1の搬入のために倉庫に入場し、入場車両用ETC読み取り装置を通過すると(S300)、トラックT1の車両番号4501が当該入場車両用ETC読み取り装置により読み取られ(S301)、当該車両番号データが管理者用コンピュータに伝送される(S302)。管理者は、伝送された車両番号4501を判別キーとして、当日の搬入車両番号を含む荷物搬入情報データから、当該トラックT1が接車すべきバースのバース番号(この場合B1とする)を決定し(S303)、当該バース番号B1と入出庫の別(この場合は入庫)を管理者用コンピュータに入力する(S304)。この入力に基づいて、バースB1上部に設けられたバースB1専用の掲示板に、図8に示すように入庫と車両番号4501とが自動的に表示される(S305)。管理者は、トラック運転者に対して当該トラックT1を接車すべきバースB1を告知し(S306)、一方、作業者に対してバースB1に赴き、車両番号4501のトラックが搬入した荷物を所定の格納場所(例えばY10)に入庫するよう、指示を出す(S307)。管理者の指示に基づき、当該トラックT1の運転者はトラックT1をバースB1に接車させる(S308)。一方、管理者から指示を受けた作業者は、告知されたバースB1に赴き(S309)、図8に示す掲示板に出力された車両番号4501の表示を目視することにより、当該トラックT1が正しい作業対象トラックであることを確認したうえで(S310)、トラックT1から荷物C1を積み下ろし、指示された格納場所Y10に当該荷物C1を格納する(S311)。作業者と運転者とが当該搬入搬出作業が完全に終了したことを確認すると(S312)、作業者は次の作業のための待機状態に入り(S313)、一方、運転者はトラックT1を発進して当該倉庫から退場し、退場車両用ETC読み取り装置を通過すると(S314)、トラックT1の車両番号4501が当該退場車両用ETC読み取り装置により読み取られ(S315)、当該車両番号データが管理者用コンピュータに伝送される(S316)。トラックT1が退場したことを管理者用コンピュータにより認識した管理者が当該管理者用コンピュータの確認キーを押下げることにより(S317)、バースB1の専用掲示板の表示が自動的に消去される(S318)。なお、ETCに挿入されるカードは本システムの倉庫専用に作成したものを利用してもよい。
【0021】
以上、本実施例3においては、荷物の搬入について説明したが、搬出の場合も、荷物の積み下ろしと積み上げの点を除けば、基本的に上記の説明と同じステップを辿るので、ここでは更なる説明を割愛する。
【0022】
本発明に係わる実施例1乃至3の説明により、バース近傍に設置されたホワイトボードや掲示板の表示装置にバース番号と車両番号とが表示されるので、作業者によるそのダブルチェックを可能としたことで作業者の錯誤による搬入搬出作業のミスが大幅に削減されることは明らかである。なお、使用するソフトによって、倉庫内のバースと荷物格納場所の入出庫履歴管理も可能であり、これらのデータを業務の改善に利用することもできる。
【0023】
しかしながら上記実施例3の説明において、搬入搬出車両が所定のバースに接車するときに、当該バースの番号を作業者に告知するステップが管理者の業務とされているため、管理者の錯誤によるバース番号の告知ミスが発生する懸念もなしとはしない。この場合、管理者用コンピュータ(図示せず)に、倉庫内の荷物格納場所(X1〜X12、Y1〜Y12、Z1〜Z12)の使用状況等の管理情報をはじめ、当日中の入出庫作業及び車両番号を含む配車状況等の業務情報がデータとしてすべてストックされており、通常の倉庫管理業務ソフトに基づいて業務を遂行できる体制が整っているのであれば、管理者がバース番号を作業者に対して告知するステップに一切介入することなく、当該ソフトによりバース番号を自動的に決定し告知することが可能になる。つまり、上記の懸念を完全に払拭するために、実施例3を一段と改良して、搬入搬出用車両の入場時に当該車両の車両番号をETC読み取り装置で読み取り、読み取られた車両番号を判別キーとして、荷物の格納場所データと空きバースの位置関係から、搬入搬出作業を最も短時間で終わらせることのできるバース番号をコンピュータが自動的にシミュレートして決定し、さらに接車すべきバース番号をコンピュータ音声装置及び/又はデジタル表示装置により運転者に告知し、作業者に対して自動データ通信システムにより赴くべきバース番号と車両番号と作業内容とを通知し、バースの表示装置に自動的に車両番号と入出庫の別を表示するようにし、さらに搬入搬出作業終了後、搬入搬出用車両の退場をETC読み取り装置が読み取って自動的に表示装置の表示を消去するとともに当該搬入搬出業務の終了をコンピュータに認識させるようにしたソフトがあれば、倉庫内における荷物の搬入搬出作業の大幅な省力化の実現が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係わる倉庫の平面を示す図
【図2】実施例1を説明するための入力装置及び表示装置を示す模式図
【図3】実施例1による搬入搬出方法を説明するフローチャート
【図4】実施例1を説明するための入力装置及び表示装置を示す模式図
【図5】実施例2を説明するための表示装置を示す模式図
【図6】実施例2を説明するための入力装置を示す模式図
【図7】実施例2による搬入搬出方法を説明するフローチャート
【図8】実施例2を説明するための表示装置を示す模式図
【図9】実施例3を説明するための倉庫の平面を示す図
【図10】実施例3による搬入搬出方法を説明するフローチャート
【符号の説明】
【0025】
B バース
C 荷物
F フォークリフト
T トラック
X 常温倉庫
Y 冷蔵倉庫
Z 低温倉庫

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物を格納するための複数に区分けされた格納場所と、
前記荷物の入出庫の少なくともどちらか一方のために車両が接車する、固有のバース番号を付された複数のバースと、
前記車両の車両番号と、前記車両が接車するバースのバース番号と、を入力する入力装置と、
前記複数のバースの夫々の近傍に、当該バースに接車している車両の車両番号を表示する書き換え可能な表示装置と、
を備えた倉庫。
【請求項2】
複数のバースを有する倉庫において入出庫の少なくともどちらか一方の車両に対して荷物の搬入搬出を行う荷物入出庫作業方法であって、
荷物の入出庫のために車両がバースに接車したときに、当該バース固有のバース番号表示位置近傍に当該車両の車両番号を表示し、
表示された当該車両番号を目印として、当該バースに接車した当該車両に対して荷物の搬入搬出を行い、
前記搬入搬出を終了した車両が当該バースから発進するとき、又は発進した後に、当該車両番号の表示を取り消すようにしたことを特徴とする荷物入出庫作業方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2007−131426(P2007−131426A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−327124(P2005−327124)
【出願日】平成17年11月11日(2005.11.11)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2005年(平成17年)8月24日 「日刊水産経済新聞」に発表
【出願人】(000000181)岩崎通信機株式会社 (133)
【出願人】(505419958)横浜冷凍 株式会社 (1)
【Fターム(参考)】