説明

個人の健康およびウェルネスの管理のためのシステムおよび方法

【課題】個人の健康およびウェルネスを管理する。
【解決手段】システム(10)は、ユーザのユーザプロファイルを生成する入力を受け取る。ユーザプロファイルには、ターゲット生理学的パラメータレベル、栄養摂取、および身体フィットネス活動を含む初期健康状態目標が関連付けられている。システム(10)は、ある期間にわたり、測定されたユーザの生理学的パラメータ、食事摂取、および身体活動に関する生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータを受け取り、受け取ったデータを解析し、初期健康状態目標に関連した生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体フィットネス活動と比較する。システム(10)は、受け取ったデータの解析、ならびに、そのデータと初期健康状態目標に関連した生理学的指標、栄養指標、および身体活動指標との比較に基づく、個人用の健康およびウェルネス状態の更新を、ユーザに伝達する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、健康およびウェルネス管理のための自動化されたシステムおよび方法に関する。より具体的には、本発明は、健康およびウェルネスデータを収集し追跡するための、またそれらのデータの解析および共有を通して健康およびウェルネスを在宅管理するための自動化されたシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ヘルスケアシステムは、病気、慢性症状の発症、傷害などのような既に現れている健康事象に対応することに焦点を当てていた。最近では、こうしたヘルスケアの反応モデルは、病気および傷害予防により重点を置くことによって少なくなっている。当初、遺伝子スクリーニングなどにより、いくつかの病気に対するリスク因子/素因の評価に基づく、病気の早期発見および特定の病状のリスクを有しうる個人の識別に関する医学的スクリーニングに予防の焦点が当てられていた。例えば、心拍数、血圧、体重、血中酸素濃度など様々な生理学的パラメータをモニタする目的で、在宅患者モニタリングのための装置および方法が開発されている。そして、取得したパラメータを、後段の解析のための処理ユニットに送信することができ、フィードバックがヘルスケア提供者に送られて、病気の早期発見が可能になる。
【0003】
様々な生理学的パラメータの在宅患者モニタリングにより、潜在的な病気が早期に示されるが、生理学的パラメータのモニタリングそれ自体は、患者の健康およびウェルネスの全体像を与えることに限られ、患者の健康を改善するための勧告もしくは指針を提供することができない。すなわち、今日、栄養、身体活動、フィットネスなどのようなライフスタイルの選択もまた、個人の全体的な健康およびウェルネスに重要な役割を果たしていることが知られている。さらに、多くの慢性症状(例えば、糖尿病)に対しては、栄養および身体フィットネスの観点から、推奨されるライフスタイルの選択に従うことができることが、個人の生活の質を維持し慢性症状を抑えることに重要な役割を果たしている。しかし、現在、消費者は、栄養、フィットネス/身体活動レベル、ならびに、在宅の医学的および生体的測定(すなわち、生理学的パラメータの測定)を含めて、臨床環境外で消費者の健康およびウェルネスのあらゆる側面を消費者が管理できるような適切な資源を持っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,261,690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、単一の使いやすく理解しやすい個人向け健康およびウェルネス管理システムに、患者の生理学的データ、栄養データ、および身体活動データのそれぞれを含む健康およびウェルネスデータを収集し追跡する能力を統合するシステムおよび方法が必要とされている。また、患者が自身の健康およびウェルネスを積極的に管理できるように患者に勧告を与えることが可能になるように、かかる健康およびウェルネス管理システムが、資格のある健康専門家とともに上記のようなデータを管理、解析、共有することが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態は、ユーザの健康およびウェルネスデータを収集し追跡するための、またそれらのデータの解析およびユーザとの共有を通して健康およびウェルネスを在宅管理するための自動化されたシステムおよび方法を提供し、それにより、ユーザが、その健康およびウェルネスの個人が制御する側面を管理できるようにする。
【0007】
本発明の一態様によれば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、命令を含むコンピュータプログラムを格納しており、命令は、コンピュータによって実行されたとき、コンピュータに、当該のユーザのユーザプロファイルを生成するために入力を受け取らせる。ユーザプロファイルには、ターゲット生理学的パラメータレベル、栄養摂取、および身体フィットネス活動を含む初期健康状態目標が関連付けられている。命令はさらに、コンピュータに、ある期間にわたって、当該のユーザについての生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータを受け取らせ、生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータのそれぞれを解析させる。これらの生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータはそれぞれ、当該のユーザについての複数の測定された生理学的パラメータ、食事摂取、および身体活動を対象とする。命令はさらに、コンピュータに、生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータのそれぞれを、初期健康状態目標に関連した生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体フィットネス活動と比較させ、解析された生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータ、ならびに、解析された生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータと、初期健康状態目標に関連した生理学的パラメータレベル、栄養摂取、および身体フィットネス活動との比較に基づく、個人用の健康およびウェルネス状態の更新を、当該のユーザに伝達させる。
【0008】
本発明の別の態様によれば、当該のユーザに関する健康およびウェルネスを管理するための方法は、ユーザ入力に応答して健康およびウェルネス管理システム上で当該のユーザについてのユーザプロファイルを生成するステップと、当該のユーザについてのユーザプロファイルに関連付けられた初期健康およびウェルネス目標を設定するステップとを含み、初期健康およびウェルネス目標は、ターゲット生理学的パラメータレベル、栄養摂取レベル、および身体フィットネス活動レベルを初期健康およびウェルネス目標に関連付ける。この方法はまた、健康およびウェルネス管理システムによって、ある期間にわたって、当該のユーザについての生理学的データ、栄養摂取データ、および身体フィットネス活動データを取得し追跡するステップと、ユーザの健康およびウェルネスにおける傾向と、初期健康およびウェルネス目標に関連した生理学的パラメータレベル、栄養摂取レベル、および身体フィットネス活動レベルのコンプライアンスと、栄養摂取レベル、身体フィットネス活動レベル、および取得した生理学的データの間の相関とのうちの少なくとも1つを決定するために、健康およびウェルネス管理システムを使用して、生理学的データ、栄養摂取データ、および身体フィットネス活動データのそれぞれを解析するステップとを含む。方法は、生理学的データ、栄養摂取データ、および身体フィットネス活動データの解析に基づいて、個人用健康およびウェルネス状態の更新を当該のユーザに伝達するステップをさらに含む。
【0009】
本発明のさらに他の態様によれば、健康およびウェルネス管理システムは、健康およびウェルネスデータをユーザに表示するように構成された表示画面と、プロセッサとを含む。プロセッサは、ターゲット生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体活動レベルを含む当該のユーザに固有の初期健康およびウェルネス目標を策定し、ある期間にわたって、複数の使用可能装置から当該のユーザについての生理学的パラメータ、食事摂取、および身体活動に関するデータを自動的に受け取り、受け取った生理学的パラメータ、食事摂取、および身体活動のそれぞれについてのデータを解析するようにプログラムされている。プロセッサはさらに、生理学的パラメータ、食事摂取、および身体活動に関する解析データを示す表示画面上の個人用健康ダッシュボードを生成するようにプログラムされている。この個人用健康ダッシュボードは、ユーザの生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体活動レベルの傾向表と、初期健康およびウェルネス目標のコンプライアンスと、初期健康およびウェルネス目標を満たすための栄養摂取および身体フィットネス活動レベルについての当該のユーザに対する勧告とのうちの少なくとも1つを表示する。
【0010】
上記および他の利点および特徴は、添付図面に関連して示す以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明から、より容易に理解されよう。
【0011】
図面は、本発明を実施するために現時点で企図される実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による健康およびウェルネス管理システムを示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による、図1の健康およびウェルネス管理システムによって生成された個人用健康ダッシュボード表示を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による、対象の患者の健康およびウェルネスを収集、追跡、および管理するためのコンピュータに実装された技術を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態による、2型糖尿病の患者を管理するための図1の健康およびウェルネス管理システムを実装する例を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態による、大学の運動選手を管理するための図1の健康およびウェルネス管理システムを実装する例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1を参照すると、本発明の一実施形態による健康およびウェルネス管理システム10が示されている。健康およびウェルネス管理システム10は、栄養、フィットネスおよび身体活動、ならびに在宅の医学的および生体的検査を含むユーザが直接制御するすべての健康に関連した側面に焦点を合わせた単一のアクセスポイントを介して、ユーザがその健康およびウェルネスを管理する能力を与えることにより、ユーザの健康の全体的モデルを提供するように設計されている。また、健康およびウェルネス管理システム10は、健康およびウェルネス目標を設定し、より良い個人用の指針を得るために、ユーザが、かかりつけの医師、他の臨床医、フィットネス専門家、栄養士、ライフスタイルコーチのようなユーザの健康およびウェルネスの助言者と連絡する方法として、上述の健康およびライフスタイルデータを収集し追跡する能力を利用する手段を提供する。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態によれば、健康およびウェルネス管理システム10は、専用装置あるいはコンピュータまたはウェブベースのプログラムの形態とすることができる。健康およびウェルネス管理システム10が専用装置の形態である場合、このような装置は、データを格納し解析するためのメモリおよび処理能力を有するように構成され、また、Wi−Fiネットワークまたはセルラベースのネットワークによって提供される無線接続を介するなどして、インターネットに接続するように構成されるであろう。同様に、健康およびウェルネス管理システム10がラップトップコンピュータに格納されたプログラムの形態である場合は、ラップトップコンピュータが、データの格納および解析ならびにインターネットへの接続のためのメモリおよび処理能力を提供することになる。別の実施形態では、健康およびウェルネス管理システム10は、遠隔に配置された中央サーバに格納され、コンピュータ、または例えばPDAやiPhone(商標)のような他のウェブ対応のモバイルデバイスによって、インターネットを介してシステム10にアクセスできるようにされる。
【0015】
また、図1に示すように、上記の各実施形態では、健康およびウェルネス管理システム10が、複数のモジュール12、14、16、18、20を含むコンピュータ可読記憶媒体またはプロセッサ11を備える。モジュール12、14、16、18、20は、健康およびウェルネス管理システム10が、ユーザの全ての健康に関連する側面を管理しモニタする単一のアクセスポイントとして動作するように、データの取得、格納、処理、および機能の共有を行う。また、そのようにして、モジュール12、14、16、18、20は、特定の健康およびウェルネス目標に向けての進捗を決定し、また、そのような進捗を他の健康およびウェルネス助言者に伝達するために、この健康およびライフスタイルデータを追跡し共有することを実現する。
【0016】
これら複数のモジュールに含まれるものとして、システムの個々のユーザに対応する健康およびウェルネス管理システム10上の1つまたは複数のユーザプロファイルの設定を行うユーザ管理モジュール12がある。ユーザ管理モジュール12によってユーザプロファイルを作成することにより、健康およびウェルネス管理システム10が、個々のユーザの健康およびウェルネスをモニタできるマルチユーザシステムとして動作することが可能になる。ユーザについてユーザプロファイルを作成する際、ユーザ管理モジュール12は、マルチユーザシステムにおいて個人の健康およびウェルネスデータが保護されるように、パスワード保護や暗号化などにより、プロファイルに対するアクセスを許可または拒否するためのアクセス資格証明情報を設定することもできる。
【0017】
ユーザ固有の健康およびウェルネスデータに基づいてユーザの個別のプロファイルを設定する際に、ユーザ管理モジュール12は、データ収集モジュール14およびデータ管理モジュール16と協力して動作する。すなわち、ユーザプロファイルを生成する際、ユーザ管理モジュール12は、ユーザの固有の特徴を識別するデータ収集モジュール14を介して初期入力データを受け取り、次いで、データ管理モジュール16が、この情報を活用して、ユーザプロファイルを生成するための個人別健康情報を提供する。データ収集モジュール14の受け取る具体的情報には、ユーザの過去の既往歴(すなわち、病気、手術、慢性疾患)、家族歴、現在の症状の評価、および/または、健康に関連する行動、ならびに、現在の薬物および栄養補助食品に関する情報を含むことができる。また、具体的情報として、様々な生理学的パラメータの現在の測定値を含むこともできる。したがって、例えば、データ収集モジュール14は、現在の健康状態を示すユーザの現在の体重、身長、および血圧に関するデータを受け取ることができる。
【0018】
本発明のいくつかの実施形態によれば、データ収集モジュール14によって受け取られる健康に関連するデータは、ユーザによって手作業で入力されるか、または、健康およびウェルネス管理システム10に関連付けまたは登録された使用可能健康モニタ装置によって自動的に供給されうる。データを手作業でデータ収集モジュール14に入力するために、データ入力画面を、健康およびウェルネス管理システム10上のディスプレイ(例えば、専用装置、コンピュータ、またはモバイルデバイス上のディスプレイ)に提供することができ、データは、ディスプレイ上に示された質問に応答してキーボードの文字入力によって入力されるか、または、ディスプレイ上に示されたダイアログ/ドロップダウンメニューを通してクリックによって入力されることは、理解されよう。
【0019】
データ収集モジュール14に自動的にデータを入力するために、使用可能装置構成および管理モジュール18(すなわち、「使用可能化モジュール」)が、健康およびウェルネス管理システム10内に設けられる。使用可能化モジュール18は、様々な健康モニタ装置22の健康およびウェルネス管理システム10への登録を行い、それにより、データが装置22からデータ収集モジュール14に転送できるようにする。様々な健康モニタ装置と健康およびウェルネス管理システム10との間の(すなわち、専用装置/コンピュータへの)データ転送のために、シリアル接続またはUSBポートのような物理接続を実装することができ、あるいは、赤外線またはRF伝送のような無線伝送を使用することもできる。
【0020】
特定のユーザについての健康およびウェルネスデータをデータ収集モジュール14が受信すると、データ管理モジュール16が、ユーザ管理モジュール12によって生成されるユーザプロファイルに対する個人別健康情報を提供するために、取得情報を解析する。すなわち、ユーザに現在の健康状態のサマリを提供するユーザプロファイルが、生成される。
【0021】
ユーザプロファイルを生成するためにユーザ管理モジュール12にデータを提供することに加えて、データ管理モジュール16はまた、ユーザプロファイルを生成する際に収集されたデータに部分的に基づくことができる個別ユーザのための初期健康およびウェルネス関連目標を生成する。すなわち、データ管理モジュール16は、ユーザが健康なライフスタイルを実現し維持する可能性を最大限にするためにユーザが取り組む必要がありうる健康に関連する領域を識別することを目的として、初期健康およびライフスタイルデータを解析する。計画および/または目標のセットが、例えば、提案された健康的な日課の形態で提供されうる。提案された健康的な日課は、ユーザの生活に適切な栄養、運動、投薬、および選択された日常生活の活動を組み込むための具体的な提案の任意の組み合わせを含むことができる。これらの提案された活動をユーザの生活に組み込むことを可能にするやり方の指針として、スケジュールを提供してもよい。
【0022】
初期健康およびウェルネス目標(複数可)を生成するための他の入力として、医師、ヘルスコーチもしくはフィットネストレーナ、および栄養士のような資格のある健康専門家が、勧告または入力を提供してもよい。そうした資格のある健康専門家は、健康なライフスタイル、事前設定の運動能力の目標などを実現し維持するためにユーザが取り組む必要がありうる健康に関連する領域を識別することを目的として、ユーザに関して取得された初期健康およびウェルネスデータの個別解析を行うことができる。
【0023】
ユーザプロファイルおよびユーザプロファイルに関連付けられた目標を生成すると、健康およびウェルネス管理システム10は、ある期間にわたりユーザの健康およびウェルネスをモニタするように動作する。動作中、健康およびウェルネス管理システム10は、ユーザからの手動入力によって、または、複数の使用可能健康モニタ装置またはセンサ22のうちの1つから自動的に、ユーザから健康およびウェルネスデータを定期的に取得する。
【0024】
前述のように、データを自動的に取得するために、複数の装置またはセンサ22は、様々な生理学的パラメータまたは個人の活動レベルを示すデータを提供するように、(使用可能化モジュール18を介して)健康およびウェルネス管理システム10に対し使用可能にされリンクされうる。健康およびウェルネス管理システム10に対し使用可能にされリンクされる装置22は、例えば、スケール、血圧測定装置、パルス酸素濃度計、トレッドミル、エリプティカル、バイク、またはランニングモニタ装置のような、生理学的および身体活動データを提供する任意の数およびタイプの装置を含むことができる。したがって、生理学的および身体活動データは、例えば、ユーザの体重、心拍数、脈拍数、心拍変動、EKGまたはECG、呼吸速度、中核体温、血圧、体脂肪、水和レベル、活動レベル、酸素消費量、および、グルコースまたは血糖値を含むことができる。本発明の一例示的実施形態によれば、使用可能化モジュール18は、使用可能装置22が、ユーザによる操作を必要とせず(または、極めて最小限の操作で)、すなわち受動データ収集として、共通の送信可能データフォーマットを使用してデータ収集モジュール14にデータを送信するようにする。
【0025】
本発明の一例示的実施形態によれば、健康およびウェルネス管理システム10の種々のモジュール12、14、16、18は、使用可能装置22と協働して、使用可能装置22のマルチユーザの使用、ならびに、受信データを特定のユーザに結び付けるための使用可能装置22から健康およびウェルネス管理システム10への送信データの認証を可能にする。例えば、使用可能装置22は、健康およびウェルネス管理システム10に登録されたユーザ(すなわち、ユーザ管理モジュール12に格納されたユーザプロファイルを有するユーザ)からユーザIDを受け取るように構成することができる。(1つまたは複数の)使用可能装置でユーザがその身元を認証すると、その装置は、生理学的パラメータ、身体活動、または栄養摂取のうちの1つに関するユーザのデータを獲得し、次いで、そのデータをデータ収集モジュール14に送信することができる。データが特定のユーザから取得されたことを確認するために、認証タグが送信データに組み込まれ、それにより、データ管理モジュール16は、受信データを特定のユーザプロファイルに結び付け、そのデータの解析を実行することができる。このように、健康およびウェルネス管理システム10のモジュール12、14、16、18、および使用可能装置22によって可能にされる上記の認証手順は、複数のユーザが使用可能装置22を利用することを可能にし、ここで、取得/受信データを特定のユーザに結び付けるために、データは使用可能装置およびモジュール12、14、16、18によって識別可能である。
【0026】
上述のように使用可能装置22からデータを自動的に受信することによってデータを収集するのに加えて、ユーザは、健康およびウェルネス管理システム10に、様々な生命活動に関係するデータを定期的に手作業で与えることもできる。システムの形態が、専用装置、コンピュータに格納されたプログラム、またはリモートサーバに格納されたウェブでアクセス可能なプログラムであるかどうかを問わず、ユーザは、そうしたデータを健康およびウェルネス管理システム10に直接入力することができる。一実施形態によれば、個別ユーザが、中央サーバによって保持されるウェブサイトにアクセスでき、そして、自由にテキストを入力することによって、または、ウェブサイトの提示する質問に答えることによって、または、ウェブサイトの提示するダイアログボックスを通してクリックすることによって、健康およびウェルネス管理システム10に情報を直接入力することができる。そのような手作業で入力されるデータとしては、生理学的データ、身体活動データ、栄養データなどがある。
【0027】
健康およびウェルネス管理システム10に入力できる身体活動および生理学的データの一例として、血圧が、使用可能装置22によって測定され、健康およびウェルネス管理システム10に自動的に入力されうる。また、使用可能エクササイズ装置(例えば、トレッドミル)からのデータにより、例えば、呼吸速度、燃焼カロリー、最大測定心拍数、身体活動期間のような身体活動パラメータに関する情報を含むデータを、健康およびウェルネス管理システム10に自動的に送信することができる。このような身体活動および生理学的データは、使用可能装置を介して健康およびウェルネス管理システム10に自動的に入力できるが、身体活動および生理学的データは、ユーザによって手作業で入力されてもよいことも理解されよう。ユーザによるデータ入力は、ユーザの全体的身体活動レベルに寄与する種々の肉体労働作業のような、使用可能装置22を介して送信できないユーザの日常的活動に関する他の詳細を含むこともできる。
【0028】
健康およびウェルネス管理システム10に入力できる栄養情報の一例として、1日の過程で消費された食物の量および種類をユーザが入力することができる。ユーザは、1日の過程で消費された食物の種類、例えば、パン、パスタ、シリアル、米、果物、野菜、魚、肉、鳥、乾燥豆、卵、ナッツ、牛乳、ヨーグルト、チーズ、水などを入力することができる。また、ユーザは、1日の過程で消費された食物の各種類のサービング数を入力することもできる。一実施形態によれば、使用可能栄養ソース/装置22が、栄養成分およびユーザの食事の量の追跡を容易にしうるレストランのメニュー、包装された食品、または瓶入り飲料から栄養データおよび/または分量を提供することができる。
【0029】
データ管理モジュール16は、ユーザの健康およびウェルネス状態を評価する際に役立つ情報を提供するために、装置22から受信しまたユーザにより手作業で入力されたデータを集約し解析するようにプログラムされている。健康およびウェルネス管理システム10が受け取った身体活動データに関して、データ管理モジュール16は、例えば、事前設定の期間にわたり、平均、最小または最大の心拍数または呼吸速度を計算するようにプログラムされうる。データ管理モジュール16は、1つまたは複数の生理学的パラメータを示すデータに基づいて、個人の生理学的状態に関係する情報を引き出すことができ、この場合、データ管理モジュール16は、1つまたは複数の生理学的パラメータを示すデータに基づいて、既知の方法を用いて、そのような情報を引き出すようにプログラムされている。健康およびウェルネス管理システム10が受け取った栄養情報データに関しては、データ管理モジュール16は、1日のカロリー摂取量、タンパク摂取量、線維摂取量、脂肪摂取量、炭水化物摂取量、および/または水分消費量を決定するために、データを集約し解析するようにプログラムされうる。
【0030】
使用可能装置22およびユーザからの手動入力を介して生理学的データ、身体活動データ、および栄養データを受け取ると、データ管理モジュール16は、初期に設定された健康およびウェルネス目標に関連したいくつかの成果指標の達成に対するユーザの最近の成績の表示をユーザに提供するために、受け取った情報を解析する。生理学的データ、身体活動データ、および栄養データの解析の1つの出力として、データ管理モジュール16は、事前設定の期間にわたるユーザの健康およびウェルネスの傾向を提供する。すなわち、身体活動および栄養摂取に加え、複数の生理学的パラメータのそれぞれについて、データ管理モジュール16は、値の履歴を提供して、ユーザの健康およびウェルネスの様々な側面について傾向を識別できるようにする。
【0031】
また、受け取った生理学的データ、身体活動データ、および栄養データのデータ管理モジュール16による解析により、いくつかのターゲットパラメータがユーザの健康およびウェルネス目標で描かれるように達成されているかどうかについて決定することが可能になる。データ管理モジュール16は、生理学的パラメータ、身体活動、および栄養摂取量に関するいくつかの指標が、ユーザ目標で示された勧告レベルに従っているかどうかを決定することができる。例えば、データ管理モジュール16は、提案された健康的活動レベルについて、有酸素運動および/または他のライフスタイルの活動を通して、推奨される1日当たりの有酸素運動レベルが達成されているかどうか、または、推奨されるターゲットカロリー数が1日当たりに燃焼されているかどうかを決定することができる。同様に、データ管理モジュール16は、測定した生理学的パラメータが望ましいレベル(例えば、血糖値)であるかどうか、または、1日の食事摂取が、カロリー摂取量および/または種々の栄養レベル(例えば、線維摂取量、水分摂取量、砂糖摂取量など)に関する推奨指針に従っているかどうかを決定することができる。
【0032】
さらに、受け取った生理学的データ、身体活動データ、および栄養データのデータ管理モジュール16による解析により、異なるデータタイプ間の相関を取ることが可能になる。例えば、受け取った生理学的データ、身体活動データ、および栄養データのデータ管理モジュール16による解析により、ユーザの気分が、ユーザの体重レベルおよび睡眠パターンと関連しうることが示されることがある。この識別された相関に基づいて、データ管理モジュール16はさらに、ユーザの身体活動レベル、食事摂取、または現在の投薬に対する変更に関して、ユーザにフィードバックまたは勧告を提供することができる。この例を使用して、データ管理モジュール16は、ユーザの気分および健康およびウェルネス全体の改善を促進するように、睡眠レベルを向上し食事摂取を管理することを勧告することが可能である。
【0033】
生理学的パラメータ、身体活動、および栄養摂取量に関する受信データを解析することにより、データ管理モジュール16は、ユーザの個人別健康およびウェルネス状態を生成し、この健康およびウェルネス状態をユーザに伝達することができる。本発明のいくつかの実施形態によれば、データ管理モジュール16は、数多くの媒体のいずれか1つを介し、様々な量のデータおよび解析を含む数多くの形態のいずれか1つで、個人別健康およびウェルネス状態をユーザに伝達することができる。すなわち、様々なセンサ手段を介して、個人別健康およびウェルネス状態をユーザに伝達することができる。例えば、測定した生理学的パラメータが所定の許容される閾値範囲から外れたと決定されたとき、または、ユーザが特定の活動(例えば、薬の服用、血圧の検査など)を行うためのリマインダとして、データ管理モジュール16は、例えば、専用の健康およびウェルネス管理装置またはユーザのモバイルデバイスから警報音を発生させるなど、警報を生成することができる。代替として、視覚的表示をユーザに提供することもでき、これにより、受け取った生理学的データ、身体活動データ、および栄養データの傾向、初期健康およびウェルネス目標のコンプライアンス、ならびに/または、行動変化に関する勧告を表示する。代替として、触覚アクチュエータにより、ユーザが自身の望ましい行動に従って活動するために、イベントが起きようとしているかまたは起きていることを通知してもよい。
【0034】
本発明の一例示的実施形態によれば、データ管理モジュール16は、ユーザにフィードバックを提供することができる健康およびウェルネス管理システム10のための個人用健康ダッシュボードを生成するように構成される。このフィードバックは、データ傾向、初期健康およびウェルネス目標のコンプライアンス、ならびに行動変化に関する勧告を含むことができる。健康ダッシュボードは、ユーザの現在の健康およびウェルネス状態と、健康およびウェルネス管理システム10が示した目標の達成に向けての進捗とをユーザに通知する目的で、健康およびウェルネス管理システム10の表示画面24(例えば、専用装置またはコンピュータディスプレイの表示画面)上に表示することができる。
【0035】
本発明の一実施形態による例示的な個人用健康ダッシュボード26を図2に示す。健康ダッシュボード26は、健康およびウェルネス管理システム10が取得したデータから生成される様々なタイプおよび形態のデータをユーザに提供する。これらのデータは、生理学的パラメータ、身体活動、および栄養情報、ならびに、生理学的パラメータ、身体活動、および栄養情報から導き出される計算された健康、ウェルネス、およびライフスタイルの指標を示す。例えば、ユーザが入力したユーザの食べた食物に関係するデータに基づいて、カロリー、タンパク、脂肪、炭水化物、およびある種のビタミンの量などを計算することができる。別の例としては、心拍数、脈拍数、呼吸速度、中核体温、血圧、および酸素消費量を、ユーザの生理学的状態の指標をユーザに提供するために使用することができる。
【0036】
種々のタイプおよび形態のデータを表示するために、複数のグラフィックおよびテキストユーティリティが健康ダッシュボード上に配置され、それにより、ユーザの実績に関するユーザへのフィードバック、ならびに、健康およびウェルネス管理システム10が提案した健康的な日課をユーザが達成した程度が提供される。図2の実施形態によれば、生理学的パラメータ、身体活動、および食事摂取についての測定された指標値を、ユーザにグラフィック領域28を通してグラフィック表示することができる。複数のタブ30、32、34は、グラフィック領域28が、ユーザに示される特定のタイプのデータを制御するために提供されるもので、例えば、健康タブ30、エネルギータブ32、および目標タブ34である。図2に示すように、健康タブ30が選択されると、複数のグラフ36が、種々の生理学的パラメータ、身体活動、および食事摂取を表示するために提供され、これらのグラフは、受信データの具体的な測定量/値を識別するために多数の値をグラフに関連付けることができる。グラフ36は、データの直線タイプの追跡として表示されているが、例えば、棒グラフや円グラフのような他の適切なグラフ/チャートを使用してもよい。グラフ36は、パラメータの個々の測定量に対応する複数の別個のデータ点38を表示している。一実施形態によれば、健康ダッシュボード26は、ユーザがグラフ36を制御して、ユーザの選択可能な時間間隔、例えば、過去24時間、過去1週間などの間の生理学的パラメータ、身体活動、および食事摂取を表示することを可能にする。
【0037】
本発明の一実施形態によれば、グラフ36はまた、グラフに含まれる傾向線40によって、データの傾向を表し表示する。測定された生理学的パラメータごとに、既知の統計的解析を用いて傾向変化を検出でき、これらの傾向は線40で示されている。また、身体活動または食事摂取のようなユーザ行動の傾向も、傾向線40によって識別することができる。また、複数のパラメータに対する複数のグラフ36の表示により、ユーザが、栄養摂取、身体活動、および測定された生理学的パラメータの間の相関を視覚化することができる。したがって、ユーザは、体重、気分、血圧などの測定された生理学的パラメータに対する栄養摂取および身体活動の影響を確認することができる。
【0038】
グラッフィックス領域28に加えて、テキスト領域42も健康ダッシュボード26に設けられる。テキスト領域42は、特定のユーザ活動と特定の測定された生理学的パラメータの間の識別された相関を示し、また、身体フィットネス活動、食事摂取、投薬レベルなどの変更のようなユーザの行動に対する変更または更新を提案する、テキスト表示である。図2に示すように、例えば、ユーザの体重、睡眠パターン、およびユーザの気分の間の識別された相関に基づいて、データ管理モジュール16は、ユーザの日常の身体活動レベルおよび食事摂取に対する変更に関するフィードバックまたは勧告をユーザに提供することができる。すなわち、テキスト領域42は、気分および健康およびウェルネス全体の改善を促進するためにユーザがその睡眠レベルを上昇し食事摂取を管理するための、そして、そのようなユーザの日課に対する変更を行うようにリマインダを設定するための勧告を表示する。
【0039】
本発明の一実施形態によれば、テキスト領域42はまた、健康およびウェルネス管理システム10に対する任意の潜在的な更新に関する情報を提供することができる。例えば、テキスト領域42は、例えば、生理学的パラメータをモニタするために新しい装置がユーザにより入手されたことを示すことができる。そして、テキスト領域42は、そのような装置の使用可能化が望ましいかどうかをユーザに尋ねることにより、健康およびウェルネス管理システム10に対する装置の登録または使用可能化を促進することができる。
【0040】
健康タブ30が、測定された生理学的パラメータ、身体活動、および食事摂取のユーザデータを表示しているが、エネルギータブ32が、ある期間にユーザが経験するエネルギーの一般的レベルに関する情報を表示してもよい。また、エネルギータブ32は、消費カロリー、燃焼カロリー、活動レベル、睡眠量、またはユーザのエネルギーレベルの全体的感覚に寄与する他の任意の要因などの情報を表示してもよい。いくつかの生理学的パラメータ、身体活動、および食事摂取についてのグラフを複数のタブ上に表示してもよいことは理解されよう。
【0041】
目標タブ34については、測定された生理学的パラメータ、身体活動、および食事摂取と、健康およびウェルネス管理システム10が提示したユーザ目標の示す生理学的パラメータ、身体活動、および食事摂取を相互に関係させる推奨レベルとの間の関係を示すデータをユーザに表示することができる。生理学的パラメータ、身体フィットネス活動、および栄養摂取の測定レベルとターゲット目標レベルを比較することにより、消費者が、事前設定の健康およびウェルネス目標の充足に鑑みて、その成績を効率的に追跡することが可能になる。こうして、ユーザは、どの日常活動をターゲット目標に達成するために変更する必要があるか、そして、それが、栄養摂取、身体活動、または他の日常の活動であるかを視覚化することができる。
【0042】
個別ユーザにデータを表示するとともに、健康およびウェルネス管理システム10は、ユーザに関係する様々なヘルスケア提供者、ヘルスコーチ、または身体トレーナと患者の健康およびウェルネスデータを共有するようにも構成される。図1を再び参照すると、そのようなユーザと指定された個人の間のデータ共有を行うためのデータ共有モジュール20が、健康およびウェルネス管理システム10に含まれている。データ管理モジュール16がデータを受け取り解析した後、データは、様々な周知の方法のいずれか1つに従ってデータ共有モジュール20により圧縮されて暗号化され、次いで、ローカルまたはグローバル電子ネットワーク、好ましくはインターネットを介して、指定された個人に(例えば、電子メールによって)直接送られるか、または、指定された個人がアクセス可能な中央サーバにアップロードされることが可能である。ユーザに関する健康およびウェルネスデータをタイムリーに所望の個人と共有することにより、こうした個人が、ユーザの健康およびウェルネス目標の達成に鑑みてユーザの成績を評価する、健康およびウェルネス管理システム10により検出された潜在的に健康に害のある生理学的測定値または傾向を診断する、あるいは、ユーザの身体活動レベル、食事摂取、または現在の投薬に対する変更を勧告することができる。
【0043】
一実施形態によれば、データ共有モジュール20は、対象の患者に関係しユーザがデータを共有したいと望む第三者の受信者の個人プロファイルを設定し管理するように構成される。例えば、図1に示すように、データ共有モジュール20は、医師の診療所、ヘルスコーチもしくはフィットネストレーナ、および栄養士についてのプロファイルを設定することができる。次いで、データ共有モジュール20は、ユーザについて受信した生理学的データ、栄養データ、および身体活動データに関するサマリレポートを生成し、所望の第三者の受信者に関連付けられたプロファイルを介して所望の第三者の受信者とサマリレポートを共有する。サマリレポートは、電子メール、第三者の受信者によるパスワード保護されたウェブサイトへのログイン、または安全な暗号化されたデータ送信を含めて様々な方法により、第三者の受信者と共有することができる。
【0044】
サマリレポートによって提供される健康およびウェルネスデータは、多くの方法で有用でありうる。例えば、ユーザの医師にサマリレポートを送信することにより、医師が健康およびウェルネスデータを検査して、例えば、患者の慢性疾患をモニタし、または、潜在的な病状の早期発見を容易にすることが可能になる。ユーザのヘルスコーチ/フィットネストレーナにサマリレポートを送信することにより、ヘルスコーチ/フィットネストレーナは、例えば、ユーザの身体活動レベルをモニタし、個人用の運動プログラムを設定し、その運動プログラムにユーザが従っていることを追跡することができる。ユーザの栄養士にサマリレポートを送信することにより、栄養士は、健康およびウェルネスデータを検査して、例えば、ユーザの日常の食事摂取をモニタし、ユーザの目標栄養レベルを設定し、ユーザのためにその目標栄養レベルを満たす日常の食事の計画を立てることができる。
【0045】
このような第三者の受信者による勧告は、健康およびウェルネス管理システム10によるフィードバックとして実施することができる。すなわち、様々な第三者の受信者からのフィードバックは、データ取得モジュール14を介して健康およびウェルネス管理システム10に送り返すことができ、それによって、データ管理モジュール16は、フィードバックに基づいて初期健康およびウェルネス目標を更新するように機能することができる。初期健康およびウェルネス目標に関連したターゲットとする生理学的パラメータレベル、栄養摂取、および身体フィットネス活動レベルのうちの少なくとも1つを、第三者のフィードバックに基づいて、改訂版の健康およびウェルネス目標を策定することができるように変更することができる。
【0046】
次に図3を参照すると、健康およびウェルネスデータの収集し追跡するための、またそれらのデータの解析および共有を通して健康およびウェルネスを在宅管理するための技術44が示されており、技術44は、健康およびウェルネス管理システム10によって実装することができる。技術44は、健康およびウェルネス管理システムによってユーザ(すなわち、対象の患者)に関してユーザプロファイルが生成されるステップ46から開始する。ユーザプロファイルは、例えば、健康およびウェルネスデータのユーザによる手作業の入力、または使用可能装置からの初期データ取得を経て、健康およびウェルネス管理システムに入力された患者固有データに基づいて、設定することができる。ユーザプロファイルを生成すると、ステップ48で、そのユーザについて、ユーザプロファイルに結び付けられた初期健康およびウェルネス目標が設定され、この初期健康およびウェルネス目標には、ユーザ特有のターゲットとする生理学的パラメータレベル、栄養摂取レベル、および身体フィットネス活動レベルが関連付けられている。初期健康およびウェルネス目標は、ユーザに関連付けられた1人または複数の健康専門家(例えば、医師、フィットネストレーナ、栄養士など)による入力から得ることができ、また、ユーザプロファイルの作成中に健康およびウェルネス管理システムに入力されたユーザ基本データの解析から部分的に得ることもできる。
【0047】
初期健康およびウェルネス目標が設定された後、生理学的パラメータレベル、栄養摂取レベル、および身体フィットネス活動レベルをモニタし追跡できるように、ステップ50で、健康およびウェルネスデータは、ある期間にわたって健康およびウェルネス管理システムによって収集されるまたは受け取られる。ユーザについての生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータは、健康およびウェルネス管理システムに登録された複数の使用可能装置/センサにより収集することができ、または、ユーザにより手作業でシステムに入力することもできる。健康およびウェルネス管理システムが受け取った生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータは、ユーザの生理学的パラメータレベル、栄養摂取レベル、および身体フィットネス活動レベルに関する情報を提供するものであり、こうした情報は、ユーザの現在の健康の詳細な全体像を描くために、ステップ52で解析される。すなわち、ユーザの健康およびウェルネスにおける傾向、ならびに、栄養摂取レベル、身体フィットネス活動レベル、および取得した生理学的データの間の相関を、受け取ったデータの解析に基づいて決定することができる。次いで、受け取った生理学的データ、栄養データ、および身体活動データと、初期健康およびウェルネス目標に関連した生理学的パラメータレベル、栄養摂取レベル、および身体フィットネス活動レベルとの比較をステップ54で行って、初期健康およびウェルネス目標で示された指標の遵守に関するユーザの達成について決定する。
【0048】
ステップ52および54で実行された解析および比較(複数可)により、個人用の視覚的健康ダッシュボード表示が、健康およびウェルネス管理システムによってステップ56で生成できるようになる。個人用健康ダッシュボードは、健康およびウェルネス管理システムの実施形態に応じて、専用装置上の表示画面、あるいは別個のコンピュータまたはモバイルデバイスの表示画面によって、ユーザへ表示することができる。個人用健康ダッシュボードは、解析された生理学的データ、栄養摂取データ、および身体フィットネス活動データを示すグラフィック表示、テキスト表示、および数値表示のうちの少なくとも1つをユーザに提供する。例えば、グラフィック表示は、患者についての生理学的パラメータ、栄養摂取、または身体活動の傾向を図示することができ、テキスト表示は、初期健康およびウェルネス目標を満たすための栄養摂取および身体フィットネス活動レベルに関する対象の患者に対する勧告を提示することができる。
【0049】
ステップ52および54で解析および比較(複数可)を実行した後、健康およびウェルネス管理システムはまた、ステップ58で、ユーザの健康およびウェルネスの傾向と、栄養摂取レベル、身体フィットネス活動レベル、および取得した生理学的データの間の相関と、初期健康およびウェルネス目標で示された指標の遵守に関するユーザの達成とを示すサマリレポートを生成する。サマリレポートは、ユーザに関連する医師、個人フィットネストレーナ、栄養士、ライフコーチなどの資格のある健康専門家と共有することが可能なユーザの健康およびウェルネスの簡潔な全体像を提供する。したがって、ステップ60で、健康およびウェルネス管理システムは、対象とするサマリレポートの第三者の受信者についてのプロファイルを生成し、サマリレポートを各対象とする受信者に送信する。
【0050】
そうしたサマリレポートを受信した後、ユーザの医師、個人フィットネストレーナ、および/または栄養士が、ユーザの初期健康およびウェルネス目標に対する変更が望ましいことがあると判断する可能性があることは理解されよう。したがって、ステップ62で、健康およびウェルネス管理システムは、ユーザの初期健康およびウェルネス目標に対する任意の望ましい変更に関する指示を与える医師、個人フィットネストレーナ、および/または栄養士から、フィードバックを受け取る。健康およびウェルネス管理システムは、そうしたフィードバックを解析し、それに応答して、ステップ64で、健康専門家が提案した初期健康およびウェルネス目標に対する変更/更新を反映して更新した健康およびウェルネス目標を決定する。次いで、更新された健康およびウェルネス目標は、健康およびウェルネス管理システムで維持されるとともに、最適なレベルでユーザが自身の健康およびウェルネスを積極的に管理する能力を与えるのをさらに支援するために、ユーザに提供される。
【0051】
図4および5に、個人用健康およびウェルネス目標を設定するために健康およびウェルネス管理システム10および技術44を実装する例を示す。健康およびウェルネス管理システム10は、設定された健康およびウェルネス目標を達成するために健康およびウェルネスデータの収集、追跡、および管理を行うとともに、健康およびウェルネス目標を達成するために、個人用の指針を受け取ることを可能にする。
【0052】
まず図4を参照すると、第1の例として、2型糖尿病を有する消費者が健康およびウェルネス管理システム10を使用する例が示されている。この消費者は、糖尿病の症状の制御を継続し、生活の質を維持することに関する健康目標を持っている。これらの目標を達成するために、消費者の主要な健康管理上の要件は、服薬コンプライアンス、血糖値モニタリング、健康的な食事(例えば、無糖食、カロリー摂取量)、および身体活動に関係する。
【0053】
これらの健康目標および要件に取り組むために、消費者に関連する医療専門家は、(1)血糖計、スケール、血圧測定装置などのような医療/生体モニタ装置、(2)トレッドミル、エリプティカル、バイク、またはランニングモニタ装置(例えば、走行を追跡するためのNike iPhone(商標)アプリケーション)のようなフィットネス装置、ならびに、(3)ウェブベースの栄養追跡ツール(例えば、www.foodcalc.com)のような栄養データを追跡するための装置またはソリューションを含む装置を実装することを提案する。
【0054】
動作中、健康およびウェルネス管理システム10は、消費者がその健康目標に取り組むために使用する装置を登録し使用可能にする。したがって、医療/生体モニタ装置、フィットネス装置、ならびに栄養装置またはソリューションは、健康およびウェルネス管理システム10に登録することができ、データをこれらの装置から健康およびウェルネス管理システム10へ自動的に転送することができるようにする。自動的に使用可能装置から健康およびウェルネス管理システム10へ特定の生理学的、身体フィットネス、および栄養データを転送する以外に、消費者によって手作業でそのようなデータを健康およびウェルネス管理システム10に入力してもよいことも理解されよう。
【0055】
健康およびウェルネス管理システム10による生理学的、身体フィットネス、および栄養データの受信により、消費者は、その栄養摂取および身体活動についての成績を効率的に追跡することが可能になり、また、消費者の糖尿病の症状の制御を継続し生活の質を維持することに関連する体重、血糖値、および他の健康パラメータなどの測定された生理学的パラメータに対する、栄養摂取や身体活動の影響を見ることが可能になる。取得された健康データおよび消費者が決定した事前設定の目標は、健康およびウェルネス管理システム10によって生成された個人用健康管理ダッシュボードによって消費者に表示され、また、他の資格のある健康管理専門家(例えば、医師、フィットネストレーナ、および栄養士)に送られたサマリレポートによって、こうした個人と共有される。健康管理ダッシュボードは、時間プロットおよび他の視覚化手段を用いて、取得された健康データと事前設定の目標を統合することができ、これにより、消費者は、消費者の糖尿病の症状の制御の継続および生活の質の維持という事前設定の健康目標の達成、ならびに、提案された身体活動および食事摂取のレベルの充足について、自身の進捗を追跡できるようになる。
【0056】
進捗を追跡することに加え、健康およびウェルネス管理システム10は、消費者がその糖尿病をより良く管理するのを支援しうる戦略の更新を実現することもできる。すなわち、取得された生理学的データ、身体フィットネスデータ、および栄養データ、ならびに、健康およびウェルネス管理システム10により提供されたこれらのパラメータに関する推奨指針と取得データとの比較に基づいて、消費者のための健康専門家(例えば、医師、フィットネストレーナ、栄養士)が、身体フィットネス活動、食事摂取、および投薬レベルなどに関する戦略および推奨指針/指標に対する変更または更新を提案することができる。健康専門家は、消費者の健康目標を達成するための身体フィットネスおよび栄養データに関する戦略および推奨指針を更新するために充分なデータを健康専門家に提供するサマリレポートを、いくつかの安全な媒体のうちの1つを介して健康およびウェルネス管理システム10から受け取る。
【0057】
次に図5を参照すると、第2の例として、大学の運動選手が健康およびウェルネス管理システム10を使用する例が示されている。この運動選手は、その身体フィットネス能力を維持および向上し、スポーツに関連する傷害および過度のストレスを避けて健康を維持し、筋肉量を増強することに関する健康目標を持っている。これらの目標を達成するために、運動選手の主要な健康目標の要件は、フィットネス能力の追跡、身体能力を支持する適切な食事および健康全般の維持、および、生体モニタリングに関係する。
【0058】
これらの健康目標および要件に取り組むために、運動選手に関連する医療専門家は、(1)スケール、パルス酸素濃度計、心拍数モニタ、体脂肪率計などのような医療/生体モニタ装置、(2)トレッドミル、エリプティカル、バイク、またはランニングモニタ装置(例えば、走行を追跡するためのNike iPhoneアプリケーション)のようなフィットネス装置、ならびに、(3)タンパク摂取量および総カロリー摂取量を追跡するためのウェブベースの栄養追跡ツール(例えば、www.foodcalc.com)のような栄養データを追跡するための装置またはソリューションなどの装置を実装することを提案する。
【0059】
動作中、健康およびウェルネス管理システム10は、運動選手がその健康目標に取り組むために使用する装置を登録し使用可能にする。したがって、医療/生体モニタ装置、フィットネス装置、ならびに栄養装置またはソリューションは、健康およびウェルネス管理システム10に登録することができ、データをこれらの装置から健康およびウェルネス管理システム10へ自動的に転送することができるようにする。自動的に使用可能装置から健康およびウェルネス管理システム10へ特定の生理学的、身体フィットネス、および栄養データを転送する以外に、運動選手またはその関係者(例えば、コーチ)によって、そのようなデータを健康およびウェルネス管理システム10に手作業で入力してもよいことも理解されよう。
【0060】
健康およびウェルネス管理システム10による生理学的、身体フィットネス、および栄養データの受信により、運動選手は、その栄養摂取および身体活動についての成績を効率的に追跡することが可能になり、また、体重、血中酸素濃度、最大および安静時心拍数、ならびに体脂肪率などの測定された生理学的パラメータに対する栄養摂取や身体活動の影響を見ることが可能になる。取得された健康データおよび運動選手が設定した事前設定の目標は、健康およびウェルネス管理システム10によって生成された個人用健康管理ダッシュボードによって、運動選手に表示され、また、他の資格のある個人(例えば、コーチ、フィットネストレーナ、栄養士)と共有される。健康管理ダッシュボードは、時間プロットおよび他の視覚化手段を用いて、取得された健康データと事前設定の目標を統合することができ、これにより、運動選手は、その身体フィットネス能力を向上し、スポーツに関連する傷害および過度のストレスを避けて健康を維持し、筋肉量を増強するという事前設定の健康目標の達成、ならびに、提案された身体活動および食事摂取のレベルの充足について、自身の進捗を追跡できるようになる。
【0061】
進捗を追跡することに加え、健康およびウェルネス管理システム10は、運動選手がその目標の運動能力をよりよく達成するのを支援しうる戦略の更新を実現することもできる。すなわち、取得された生理学的データ、身体フィットネスデータ、および栄養データ、ならびに、健康およびウェルネス管理システム10により提供されたこれらのパラメータに関する推奨指針と取得データとの比較に基づいて、運動選手に関連するコーチ、フィットネストレーナ、栄養士などの個人が、身体フィットネス活動、栄養摂取、および、体重、脈拍、睡眠レベルのような生体値に関する戦略および推奨指針/指標に対する変更または更新を提案することができる。コーチやフィットネストレーナなどは、健康管理ダッシュボードへのアクセスを、いくつかの安全な媒体のうちの1つを介して健康およびウェルネス管理システム10から受け取る。健康管理ダッシュボードは、そうした個人に、例えば、運動選手のフィットネス能力の目標および健康目標を達成するための身体フィットネスおよび栄養データに関する戦略および推奨指針を更新するために充分なデータを提供する。
【0062】
本発明の実施形態は、コンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体とインターフェースし、それによって制御されうることは当業者には理解されよう。コンピュータ可読記憶媒体には、複数のコンポーネント、例えば、電子部品、ハードウェアコンポーネント、および/またはコンピュータソフトウェアコンポーネントのうちの1つまたは複数が含まれる。これらのコンポーネントは、系列の1つまたは複数の実装または実施形態の1つまたは複数の部分を実行するためのソフトウェア、ファームウェア、および/またはアセンブリ言語などの命令を一般に格納する1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。これらのコンピュータ可読記憶媒体は、一般に、非一時的かつ/または有形である。そのようなコンピュータ可読記憶媒体の例としては、コンピュータおよび/または記憶装置の記録可能なデータ記憶媒体がある。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気的、電気的、光学的、生物学的、かつ/または原子的データ記憶媒体のうちの1つまたは複数を利用することができる。さらに、かかる媒体は、例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスクドライブ、および/または電子メモリの形態をとることができる。列挙されていない他の非一時的かつ/または有形のコンピュータ可読記憶媒体の形態が、本発明の実施形態とともに使用されてもよい。
【0063】
複数の上述のようなコンポーネントを、システムの実装において組み合わせたり分割することができる。さらに、そうしたコンポーネントは、当業者には理解されるように、複数のプログラミング言語のいずれかで書かれるまたは実装される一組かつ/または一連のコンピュータ命令を含むことができる。したがって、そのような命令を含むプロセッサまたは一連のモジュールは、指定された健康目標を達成するために患者の健康およびウェルネスを収集、追跡、および管理する目的で、上述のシステムおよび方法に従って実装することができる。
【0064】
開示した方法および装置の技術的貢献は、健康およびウェルネスデータを収集し追跡し、データの解析および共有を介した健康およびウェルネスの在宅管理を実現するコンピュータに実装されるシステムおよび方法を提供することである。
【0065】
したがって、一実施形態によれば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、命令を含むコンピュータプログラムを格納しており、命令は、コンピュータによって実行されたとき、コンピュータに、当該のユーザのユーザプロファイルを生成するために入力を受け取らせる。このユーザプロファイルには、ターゲット生理学的パラメータレベル、栄養摂取、および身体フィットネス活動を含む初期健康状態目標が関連付けられている。命令はさらに、コンピュータに、ある期間にわたって、当該のユーザについての生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータを受け取らせ、生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータのそれぞれを解析させる。これらの生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータはそれぞれ、当該のユーザについての複数の測定された生理学的パラメータ、食事摂取、および身体活動を対象とする。命令はさらに、コンピュータに、生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータのそれぞれを、初期健康状態目標に関連した生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体フィットネス活動と比較させ、解析された生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータ、ならびに、解析された生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータと、初期健康状態目標に関連した生理学的パラメータレベル、栄養摂取、および身体フィットネス活動との比較に基づく、個人用の健康およびウェルネス状態の更新を、当該のユーザに伝達させる。
【0066】
別の実施形態によれば、当該のユーザに関する健康およびウェルネスを管理するための方法は、ユーザ入力に応答して健康およびウェルネス管理システム上で当該のユーザについてのユーザプロファイルを生成するステップと、当該のユーザについてのユーザプロファイルに関連付けられた初期健康およびウェルネス目標を設定するステップとを含み、初期健康およびウェルネス目標は、ターゲット生理学的パラメータレベル、栄養摂取レベル、および身体フィットネス活動レベルを初期健康およびウェルネス目標に関連付ける。この方法はまた、健康およびウェルネス管理システムによって、ある期間にわたって、当該のユーザについての生理学的データ、栄養摂取データ、および身体フィットネス活動データを取得し追跡するステップと、ユーザの健康およびウェルネスにおける傾向と、初期健康およびウェルネス目標に関連した生理学的パラメータレベル、栄養摂取レベル、および身体フィットネス活動レベルのコンプライアンスと、栄養摂取レベル、身体フィットネス活動レベル、および取得した生理学的データの間の相関とのうちの少なくとも1つを決定するために、健康およびウェルネス管理システムを使用して、生理学的データ、栄養摂取データ、および身体フィットネス活動データのそれぞれを解析するステップとを含む。この方法はさらに、生理学的データ、栄養摂取データ、および身体フィットネス活動データの解析に基づいて、個人用の健康およびウェルネス状態の更新を当該のユーザに伝達するステップを含む。
【0067】
さらに他の実施形態によれば、健康およびウェルネス管理システムは、健康およびウェルネスデータをユーザに表示するように構成された表示画面と、プロセッサとを含む。プロセッサは、ターゲット生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体活動レベルを含む当該のユーザに固有の初期健康およびウェルネス目標を策定し、ある期間にわたって、複数の使用可能装置から当該のユーザについての生理学的パラメータ、食事摂取、および身体活動に関するデータを自動的に受け取り、受け取った生理学的パラメータ、食事摂取、および身体活動のそれぞれについてのデータを解析するようにプログラムされている。プロセッサはさらに、生理学的パラメータ、食事摂取、および身体活動に関する解析データを示す表示画面上の個人用健康ダッシュボードを生成するようにプログラムされている。この個人用健康ダッシュボードは、ユーザの生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体活動レベルの傾向表と、初期健康およびウェルネス目標のコンプライアンスと、初期健康およびウェルネス目標を満たすための栄養摂取および身体フィットネス活動レベルについての当該のユーザに対する勧告とのうちの少なくとも1つを表示する。
【0068】
本書は、最良の形態を含めて本発明を開示するために、また、任意の装置またはシステムを作製し使用すること、および任意の組み込まれた方法を実施することを含めて、本発明を当業者が実施することを可能にするために、例を用いている。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義されており、当業者に想到される他の例を含むことができる。そうした他の例は、特許請求の範囲の文字通りの言葉から逸脱しない構造要素を有する場合、または、特許請求の範囲の文字通りの言葉と実質的な違いのない等価な構造要素を含む場合、特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
【符号の説明】
【0069】
10 健康およびウェルネス管理システム
12 ユーザ管理モジュール
14 データ収集モジュール
16 データ管理モジュール
18 使用可能化モジュール
20 データ共有モジュール
22 使用可能装置
26 個人用健康ダッシュボード
28 グラフィック領域
30 健康タブ
32 エネルギータブ
34 目標タブ
36 グラフ
42 テキスト領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
命令を含むコンピュータプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)であって、前記命令は、コンピュータ(10)によって実行されたとき、前記コンピュータに、
ターゲット生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体フィットネス活動を含む初期健康状態目標が関連付けられた、当該のユーザのユーザプロファイルを生成するために入力を受け取らせ、
前記当該のユーザの複数の測定された生理学的パラメータ、食事摂取、および身体活動をそれぞれ対象とする、前記当該のユーザについての生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータを、ある期間にわたって受け取らせ、
前記生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータのそれぞれを解析させ、
前記生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータのそれぞれを、前記初期健康状態目標に関連した前記生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体フィットネス活動と比較させ、
前記解析された生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータ、ならびに、前記解析された生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータと前記初期健康状態目標に関連した前記生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体フィットネス活動との比較に基づく、個人用の健康およびウェルネス状態の更新を、前記当該のユーザに伝達させる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)。
【請求項2】
前記命令はさらに、前記コンピュータ(10)に、
前記当該のユーザに関連した第三者の受信者のプロファイルを設定し管理させ、
前記当該のユーザについて受け取った前記生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータに関するサマリレポートを生成させ、
前記第三者の受信者に関連した前記プロファイルを介して前記サマリレポートを前記第三者の受信者と共有させる、請求項1記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)。
【請求項3】
前記命令はさらに、前記コンピュータ(10)に、安全な暗号化されたデータ送信を介して前記サマリレポートを前記第三者の受信者と共有させる、請求項2記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)。
【請求項4】
前記命令はさらに、前記コンピュータ(10)に、
前記第三者の受信者からフィードバックを受け取らせ、
前記第三者のフィードバックに基づいて、前記初期健康状態目標に関連した前記ターゲット生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体フィットネス活動レベルのうちの少なくとも1つを更新させる、請求項2記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)。
【請求項5】
前記命令はさらに、前記コンピュータ(10)に、
生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータを取得するように構成された複数の使用可能装置(22)を登録させ、
前記複数の使用可能装置(22)から前記生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータを自動的に受け取らせる、請求項1記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)。
【請求項6】
前記命令はさらに、前記コンピュータ(10)に、
それぞれがユーザプロファイルを有する複数のユーザの登録を可能にさせ、
前記複数の使用可能装置(22)から受け取った生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータを、前記対象ユーザ、または他の複数のユーザのうちの一人からのものとして識別するために、前記複数の使用可能装置(22)から受け取った前記生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータを、前記当該のユーザからのものとして認証させる、請求項5記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)。
【請求項7】
前記命令によりさらに、前記コンピュータ(10)が、前記使用可能装置(22)に前記生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータを共通の送信可能データフォーマットで送信させる、請求項5記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)。
【請求項8】
前記命令はさらに、前記コンピュータ(10)に、前記生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータ、ならびに、前記生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータと前記初期健康状態目標に関連した前記生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体フィットネス活動との比較に関して、視覚的健康ダッシュボード表示(26)を前記当該のユーザに提供させ、前記視覚的健康ダッシュボード表示(26)が、グラフィック表示、テキスト表示、および数値表示のうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)。
【請求項9】
前記命令はさらに、前記コンピュータ(10)に、
前記生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータのそれぞれを解析させて、それぞれのデータのセットにおける傾向を識別し、
前記受け取った生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータ、ならびに経時的なそれぞれのデータのセットにおける前記傾向を示す、前記視覚的健康ダッシュボード表示(26)上のグラフィック表示(28)を提供させる、請求項8記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)。
【請求項10】
前記命令はさらに、前記コンピュータ(10)に、前記生理学的データ、栄養データ、および身体フィットネスデータと前記初期健康状態目標に関連した前記生理学的パラメータ、栄養摂取、および身体フィットネス活動との比較に基づいて、前記初期健康状態目標を更新させる、請求項1記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(11)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−59264(P2012−59264A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193427(P2011−193427)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】