説明

値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法

【課題】 作業者が商品を扱う際に値下げのタイミングを自動的に判断可能とし、値下げラベルの発行を適切かつ迅速に行うことができ、現場の作業員および責任者の負担を軽減可能であり、かつ顧客や店員による各種の不正な値下げ行為を防止可能な値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法を提供すること。
【解決手段】 情報読取り器によりバーコードや2次元コードやICタグなどによる既表示情報を商品のラベルから読み取り、その商品がたとえばその加工年月日から何日以上経過している場合には値下げを行うタイミングであると判断し、値下げ情報を表示するラベルを発行可能とすることに着目したもので、商品の価格について値下げのタイミングを判断するために必要な値下げ判断要素を設定可能とし、表示情報読取り器により読み取った既表示情報に関連して、値下げ判断要素をもとに値下げのタイミングを判断するとともに、商品に新たに表示する値下げ情報を印字部によりラベル片に印字可能であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法にかかるもので、とくに小売り店における商品についての値下げ情報をラベル片に印字することができるようにした値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、小売り分野においては商品の販売を促進するために、商品にすでに表示している値段から値下げすることが行われている。値下げの具体的方式としては、値段を表示しているラベルや下げ札などの値札に値下げ金額や値下げ割合などの値下げ情報を新しく表示した値下げラベルを貼り付ける(マークダウンする)方法が一般的である。
【0003】
しかして、値下げのタイミングはもちろん、値下げ金額や値下げ割合をどの程度にするかについては、それぞれの商品に応じてあらかじめ取り決められている基準にもとづき、また、それぞれの商品の売れ行き状況を見ながら、それぞれの売り場の担当者や責任者が判断しているが、より有効な値下げ処理を行うには、実際には季節や曜日および時間帯、天候、商品の種類や特性、賞味期限、加工年月日、在庫量、購買者等々各種の要因がかかわっているため、商品の陳列補充や販売接客を行いながらの値下げラベル発行の作業は、かなりの神経を使うとともに、カンと経験を必要とする作業である。
とくに、店舗内において値下げ処理を必要かつ適切なタイミングで行えば、商品の販売をさらに促進することができ、いつ、どのようなタイミングで、どの商品について、どの売り場で、どの程度の値下げ処理を行うべきかについての判断および迅速な作業は非常に重要である。
【0004】
さらに、スーパーマーケットなど小売り店の生鮮食品コーナーでは一般に、商品は、商品棚の前方側から後方側(奥側)に向かって賞味期限の迫った商品の順に並べてられているが、顧客が、商品棚の後方側に配置されている賞味期限の長い商品を選ぶ傾向にあるため、小売り店の作業員が必要なタイミングで商品棚の整理を再び行い、賞味期限が迫った商品をその商品棚の前面に再配置する商品の並べ替え作業を一定時間ごとに行っている。
商品棚の並べ替え作業時において作業者は、商品一品一品を手に取って並べ替え作業を行うと同時に、賞味期限が迫った商品にはマークダウン(値下げラベルの貼付け作業)を行う必要があるが、このマークダウン用ラベルが何枚必要かを目視確認し、手作業でマークダウン情報をプリンター側に入力する必要があり、非常に手間がかかっていた。しかも、自分で判断困難な商品があるような場合には、値下げを行うか否かの判断は現場における責任者の判断にまかされており、並べ替え作業を直接行うアルバイトなどの作業者にはその権限が与えられていないため、責任者にその都度、判断および了解を求める必要があり、適切なタイミングでのマークダウン処理が行われにくいという問題がある。
また、既述のように、マークダウン時の値下げ金額や値下げ割合なども現場の監督者の経験則による場合が多く、作業者自身が決定するわけにはいかず、同じく適切なタイミングおよび割合で値下げが行われにくいという問題がある。
【0005】
さらに述べると、スーパーマーケットなどでは、「値下げ処理が行われるということ」を利用して、顧客や店員によって各種の不正な値下げ行為が行われて、小売り店に大きな損害を出しているという問題がある。
たとえば、顧客が値下げラベルをある商品から別の商品に貼り替えて、本来値下げ処理を行われる予定ではない商品について値下げ処分を受ける不正行為があるが、当該値下げラベルに表示されるデータには、値下げ処理を行う対象の商品を特定するための情報が含まれていないため、販売レジ(会計レジ)の係員は、この不正行為に気付きにくいという問題がある。
【0006】
また、たとえば、値下げラベルそのものを顧客や店員が何らかの手段により個人的に入手しておき、商品を購入する販売レジに持って行く前に、この値下げラベルを商品に貼り付けるという不正行為もあるが、上述と同様に、当該値下げラベルには値下げ処理を行うという商品の情報を持っていないため、販売レジの係員は、この不正行為に気付きにくいという問題がある。
【0007】
また、たとえば、販売レジの店員がその友人の買い物のときに、値下げ処理の対象商品ではない商品に対しても値下げをするというボタンを押して値下げを行う不正行為があるが、この場合は顧客と店員とが示し合わせて行うものであるため、不正が発覚しにくいという問題がある。
【0008】
【特許文献1】特開2003−16538号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、作業者が商品を扱う際に値下げ処理を自動的に行うことができるようにして、現場の作業員および責任者の負担を軽減可能な値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法を提供することを課題とする。
【0010】
また本発明は、値下げのタイミングを適切に判断可能として、値下げラベルの発行を適切かつ迅速に行うことができるようにした値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法を提供することを課題とする。
【0011】
また本発明は、責任者の指示や了解を得ることなく現場の作業者が、商品棚における商品の並べ替えなど各種の作業のついでに値下げ処理を行うことができるようにした値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法を提供することを課題とする。
【0012】
また本発明は、顧客や店員による各種の不正な値下げ行為を防止可能な値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法を提供することを課題とする。
【0013】
また本発明は、販売レジにおいて不正な値下げ行為を発見可能な値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
すなわち本発明は、たとえば、バーコードリーダーあるいはスキャナーと呼ばれる情報読取り器その他の情報読取り機器によってバーコードや2次元コードやICタグなどによる既表示情報を商品(ないしその包装容器)あるいはそのラベルから読み取り、その商品がたとえばその加工年月日から何日あるいは何時間以上経過している場合には、値下げを行うタイミングであると判断して、またそのタイミングに応じて値下げ情報(値下げ価格、あるいは値下げ率など)を決定し、値下げ情報を表示するラベルを発行可能とすることに着目したもので、第一の発明は、ラベル片に印字を行う印字部と、商品に表示されている既表示情報を読み取り可能な表示情報読取り器と、を有する値下げラベル印字装置であって、上記商品の価格について値下げのタイミングを判断するために必要な値下げ判断要素を設定可能とし、上記表示情報読取り器により読み取った上記既表示情報に関連して、上記値下げ判断要素をもとに値下げのタイミングを判断するとともに、上記商品に新たに表示する値下げ情報を上記印字部により上記ラベル片に印字可能であることを特徴とする値下げラベル印字装置である。
【0015】
上記既表示情報に含まれる上記商品の値下げ判断要素と、設定された上記値下げ判断要素と、を照らし合わせて、上記値下げのタイミングを判断することができる。
【0016】
上記商品の値下げ判断要素はこれを、上記商品の加工年月日、あるいは賞味期限とするとともに、時間の経過を計測可能なクロックを設けることができる。
【0017】
上記商品の値下げ判断要素はこれを、気温あるいは湿度、とするとともに、これら気温あるいは湿度を検出可能な検出器を設けることができる。
【0018】
上記既表示情報は、バーコードあるいは2次元コードあるいはICタグによりこれを表示することができる。
【0019】
上記既表示情報は、上記商品を識別可能なバーコードあるいは2次元コードあるいはICタグによる情報を含むことができる。
【0020】
上記値下げ情報は、この値下げ情報を付与される上記商品を識別可能なデータを含むことができる。
【0021】
第二の発明は、ラベル片に印字を行う印字部と、商品に表示されている既表示情報を読み取り可能な表示情報読取り器と、この表示情報読取り器および上記印字器を制御するとともに、値下げ処理の制御を行う制御部と、を有するラベル印字装置による値下げラベル印字方法であって、上記制御部において、上記商品の価格について値下げのタイミングを判断するために必要な値下げ判断要素を設定し、上記表示情報読取り器により上記既表示情報を読み取り、この読み取った上記既表示情報に関連して、上記値下げ判断要素をもとに値下げのタイミングを上記制御部において判断するとともに、上記商品に新たに表示する値下げ情報を上記印字部により上記ラベル片に印字することを特徴とする値下げラベル印字方法である。
【0022】
上記値下げ情報が、バーコードあるいは2次元コードあるいはICタグによる情報を含むとともに、販売レジにおいてこのバーコードあるいは2次元コードあるいはICタグを読み取ったときのみ値下げ処理を行うようにすることができる。
【0023】
上記値下げ情報が、この値下げ情報を付与される上記商品を識別可能なデータを含むとともに、販売レジにおいてこの商品を特定したときのみ値下げ処理を行うようにすることができる。
【0024】
上記値下げ情報は、具体的な値下げ後の価格、表示価格(値下げ前価格)から値下げする価格あるいは割合などを意味し、値下げの対象となる商品を特定することができるように商品の名称あるいはその品番を含むようにして不正な値下げ行為を防止可能とすることが望ましい。
なお、上記値下げ判断要素として、たとえば加工年月日や賞味期限、および、気温や湿度などを基準として、値下げのタイミングを判断した場合に、加工年月日や賞味期限からの経過日数あるいは予定日数、および気温や湿度の数値の任意の関数として、値下げ情報を演算し、またこれらの日数や数値に応じて段階的あるいは可変的な数値として演算することもできる。
【発明の効果】
【0025】
本発明による値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法においては、商品の価格について値下げのタイミングを判断するために必要な値下げ判断要素をあらかじめ設定可能とし、表示情報読取り器により読み取った既表示情報に関連して、この値下げ判断要素をもとに値下げのタイミングを判断するようにし、商品に表示されている既表示情報を読み取ることにより値下げのタイミングを自動的に判断可能として値下げラベルを発行可能としたので、作業者は、マークダウン用の印字データをその都度入力する必要もなく、
現場の責任者の指示や了解を得ることなく、商品に新たに表示する値下げ情報を印字部によりラベル片に印字発行して、マークダウン作業を実行可能である。
具体例で述べると、既表示情報(たとえばバーコードや2次元コードやICタグなどにより表示されている加工年月日)を印字したラベルを貼り付けた生鮮食料品について、このバーコードや2次元コードやICタグ内の所定の情報(すなわち加工年月日)をトリガーとして、値下げを行うようにしたので、値下げタイミングの自動的な判断、および迅速な値下げラベル発行を行うことができる。
【0026】
とくに第一の発明によれば、作業者は、商品棚に陳列されている商品のバーコードや2次元コードやICタグなどによる既表示情報を読み取るだけで、値下げ処理が必要な商品について値下げラベルが自動的に発行されてくるので、これをその商品に貼り付ければよく、値下げ処理の作業性を向上することができる。
【0027】
とくに第二の発明によれば、第一の発明と同様に、自動的な値下げ処理を実行可能であるとともに、発行する値下げ情報の内容を適切に選択することにより、顧客や店員による不正な値下げ行為を防止可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明は、商品に表示されている既表示情報に関連して、あらかじめ設定した値下げ判断要素をもとに値下げのタイミングを判断するようにしたので、自動的かつ効率的なマークダウン処理を実行可能とした値下げラベル印字装置および値下げラベル印字方法を実現した。
【実施例】
【0029】
つぎに本発明の第1の実施例による値下げラベル印字装置を含む値下げ表示処理システム1(表示変更処理システム)および値下げラベル印字方法を図1ないし図7にもとづき説明する。
図1は、値下げ表示処理システム1(表示変更処理システム)の概略全体説明図であって、値下げ表示処理システム1は、中央処理部2と、ポスレジスター3(販売レジ)と、中央処理部2およびポスレジスター3とは別体の携帯式とした当該値下げラベル印字装置4と、を有する。
【0030】
中央処理部2は、所定容量のサーバーおよび情報処理部を有するパソコンなどの情報処理装置であって、ポスレジスター3からの販売データを受けて、商品の在庫管理を行う。
また中央処理部2は、必要に応じて、値下げラベル印字装置4からの値下げラベル発行の情報を受けるとともに、値下げラベル印字装置4に必要な印字データを作成し、供給する。
【0031】
ポスレジスター3は、それぞれの売り場の勘定台に設置された売上げ処理機であって、各商品の販売データをリアルタイムで、あるいはバッチ処理の上、中央処理部2に供給する。
なお、中央処理部2と値下げラベル印字装置4との間のデータ伝送は、各種方式の無線でこれを行うことが望ましいが、中央処理部2とポスレジスター3との間のデータ伝送は、無線あるいは有線のいずれであってもよい。
【0032】
値下げラベル印字装置4は、通常の値札ラベルの発行および貼付けとともに、値下げラベルの発行および貼付けを行うもので、制御ユニット5および貼付けユニット6を有し、制御ユニット5が中央処理部2との間でリアルタイムで、あるいはバッチ処理の上、各種データの送受信を行う。
制御ユニット5および貼付けユニット6は互いに別体であって、作業者がともにこれを携帯するものとし、たとえば制御ユニット5を常に腰に携帯し、貼付けユニット6を手に把持してこれを操作する。
なお、制御ユニット5と貼付けユニット6との間のデータ伝送は、無線あるいは有線のいずれであってもよいが、無線LAN、ブルートゥース方式、あるいは、赤外線によるIrDA方式その他各種方式の無線でこれを行うことが望ましい。
【0033】
図2は、制御ユニット5の概略回路図であって、制御ユニット5は、バッテリー7と、電源スイッチ8と、CPU9と、ROM10と、RAM11と、中央処理部2および貼付けユニット6との間でそれぞれデータの送受信を行うための通信インターフェース12と、液晶ディスプレイ13(表示部)と、テンキー14(入力部)と、音声あるいは振動などによる警報器15と、を有する。
制御ユニット5は、貼付けユニット6との間で印字データの伝送を可能であり、この制御ユニット5において、通信インターフェース12を介して中央処理部2からの印字データを受信するか、あるいはテンキー14により物品に関する印字データの入力を行うとともに、液晶ディスプレイ13においてそれらの表示を行う。
とくに制御ユニット5は、商品の価格について値下げのタイミングを判断するために必要な値下げ判断要素(たとえば、加工年月日、賞味期限、気温、湿度など、後述する)をテンキー14によりあらかじめ設定可能とする。もちろん、この値下げ判断要素の設定は、中央処理部2においてこれを行い、値下げラベル印字装置4(制御ユニット5)に供給するとともに、値下げのタイミングの判断も中央処理部2においてこれを行うこともできる。
さらに、この制御ユニット5の液晶ディスプレイ13において、値下げ情報(たとえば、値下げ用印字データ)を作業者に対して表示し、必要であれば、値下げラベルを発行する際に警報器15における音声あるいは振動により注意を促す。
なお、制御ユニット5と貼付けユニット6との間のデータ伝送を無線で行うように構成すれば、作業者は貼付け作業以外の一般的な作業時には制御ユニット5のみを携帯し、より重量のある貼付けユニット6を常時携行する必要がなく、ラベル印字作業および値下げ作業時のみに貼付けユニット6を手に持てばよいとともに、有線接続による構成の場合に比較して、貼付けユニット6を操作する手作業についてその可動範囲をより広く、かつ融通性を持たせることができる。
【0034】
図3は、貼付けユニット6の概略構成図であり、貼付けユニット6は、一体のグリップ16および本体ハウジング17を有するもので、ラベル保持部18と、印字部19と、剥離部20と、貼付け部21と、を有する。
グリップ16は、作業者がこれを把持して貼付けユニット6を各売り場に携帯し、情報の読取り、印字および貼付けなどの操作を行う。
本体ハウジング17には、ラベル保持部18、印字部19、剥離部20および貼付け部21を備えるとともに、必要な回路構成を内蔵する。
ラベル保持部18は、ラベル連続体Lを保持するもので、ラベル連続体Lは、帯状の台紙L1上に複数のラベル片L2を有する。
印字部19は、サーマルヘッド22およびプラテンローラー23を有し、移送用モーター24によりプラテンローラー23を所定ピッチで回転するとともに、サーマルヘッド22には必要な印字データを供給して、この間に挟んで移送されるラベル片L2に印字を行う。
剥離部20は、転向ピン25を有し、台紙L1のみを転向ピン25において転向して、印字されたラベル片L2を台紙L1から剥離する。
貼付け部21は、本体ハウジング17の最先端部に位置し、貼付けローラー26を有し、剥離されたラベル片L2を所定の物品に貼り付ける。
【0035】
さらに貼付けユニット6は、その回路構成として、バッテリー27と、電源スイッチ28と、CPU29(制御部)と、ROM30と、RAM31と、制御ユニット5との間のデータ送受信を行うための通信インターフェース32と、スキャナー33(表示情報読取り器)と、スキャナーボタン34と、印字ボタン35と、貼付けセンサー36と、稼動識別部37と、上記サーマルヘッド22および移送用モーター24と、を有する。
【0036】
CPU29は、貼付けユニット6全体の制御、および制御ユニット5との間のデータの送受信を行うとともに、クロック38を設けている。このクロック38は、商品の値下げ判断要素を商品の加工年月日あるいは賞味期限などとしたときに、時間の経過を計測可能であって、値下げのタイミングを判断可能とする。
なお、商品の値下げ判断要素として、気温あるいは湿度を採用する場合には、これらを検出可能な検出器(検出器41、仮想線、後述)を設けるものとする。
【0037】
スキャナー33は、貼付けユニット6における貼付け部21とは異なる部位、たとえば図示の例では、貼付けユニット6におけるグリップ16の端部にこれを取り付ける。
さらに、スキャナー33としては、貼付けユニット6に対してこれを出没可能に取り付けることにより、貼付け部21による貼付け操作あるいはその他の操作の邪魔にならないようにすることができる。
このスキャナー33は、物品もしくはその包装容器に直接的に、あるいはラベル片などを介して間接的に表示されている既表示情報を読み取り可能な任意の機器を採用することができる。
【0038】
図4は、既表示情報(値下げ前価格)を表示している値下げ前ラベル片L3の一例を示す説明図であって、この値下げ前ラベル片L3には、商品名、単価、既情報バーコード39(既表示情報)、その他必要な事項を印字してある。
既情報バーコード39としては、バーコードにより直接的に価格を表示するか、各小売店の販売システムに応じてPLU方式(プライスルックアップ方式)の場合には商品ないしその名称を特定するための商品番号などを表示しており、この既情報バーコード39をスキャナー33が読み取ることにより、値下げのための新しい値下げ情報(値下げ後価格、あるいは値下げ割合、および値下げにかかる商品の名称)を作成可能とする。
すなわち、値下げ判断要素を制御ユニット5において設定可能とし、スキャナー33により読み取った既表示情報に関連して、値下げ判断要素をもとに値下げのタイミングを判断するとともに(貼付ユニット6がこの判断を行うこともできる)、商品に新たに表示する値下げ情報を印字部19により新しいラベル片L2に印字可能とする。
具体的には、貼付けユニット6の印字部19によりラベル片L2に印字し、既情報バーコード39と同様のバーコードによる新情報バーコード40を印字された新しいラベル片L2を貼付け部21によって既情報バーコード39上に重ね合わせるように貼り付け(図4中仮想線を参照)、既情報バーコード39による値下げ前の価格に代わって新情報バーコード40による値下げ価格を表示することができる。この新情報バーコード40による値下げ情報は、この値下げ情報を付与される商品を識別可能なデータを含むことが望ましい。
なお、既情報バーコード39および新情報バーコード40のバーコードという形態以外にも、2次元コードやICタグなどによる情報表示手段を用いて既表示情報および値下げ情報を表示することもできる。
【0039】
その他の値下げ処理方法として、スキャナー33により読み取った既情報バーコード39による既表示情報を制御ユニット5を介して中央処理部2に伝送し、中央処理部2においてはこの既表示情報に応じて、およびポスレジスター3からの販売データおよび他の諸条件にもとづいて、この商品について値下げ情報としての新情報バーコード40を作成して、制御ユニット5に供給し、貼付けユニット6の印字部19によりラベル片L2に印字することもできる。
なお、値下げラベルの種類(表示内容)によっては、ラベル片L2に上記新情報バーコード40を印字せず、購買者の目で直接視認することができる通常の文字あるいは数字による値下げ価格あるいは値下げ率を印字したものであってもよく、この場合には、新しいラベル片L2を既情報バーコード39上ではなく、物品の任意の部分に貼り付けることができる。
【0040】
貼付ユニット6の具体的操作としては、グリップ16に設けたスキャナーボタン34および印字ボタン35のうち、まずスキャナーボタン34を押しながら値下げ前ラベル片L3上の既情報バーコード39をスキャニングすれば、既情報バーコード39を読み取ることができ、ついで印字ボタン35を押すことにより、ラベル片L2に新情報バーコード40を印字することができる。
この新情報バーコード4を印字する際に、制御ユニット5の警報器15を作動させ、作業者に値下げラベル(ラベル片L2)を印字する準備が整ったこと、あるいは印字する必要があることを知らせるようにすることができる。
【0041】
貼付けセンサー36は、貼付け部21におけるラベル片L2の有無を検出可能であって、貼付け部21によるラベル片L2の物品あるいは値下げ前ラベル片L3への貼付けを確認することができるもので、この確認後、つぎの読取りあるいは印字動作に移行可能である。
【0042】
稼動識別部37は、貼付けユニット6がどの動作状態にあるかをそれぞれのランプにより表示して作業者に知らせるもので、たとえば、「スキャナー」、「印字」、「通信」などの表示部分にランプが点灯することにより識別可能とする。
【0043】
こうした構成の値下げ表示処理システム1(表示変更処理システム)および値下げラベル印字装置4による値下げ処理について、図5にもとづき説明する。
値下げ処理を行わない一般的な印字貼付け処理は、値下げラベル印字装置4の制御ユニット5においてテンキー14から印字データを入力するか、あるいは中央処理部2からあらかじめ作成された印字データの供給を制御ユニット5が受けて、これを貼付けユニット6に送信し、貼付けユニット6の印字ボタン35を操作することにより印字部19による印字および移送を行い、剥離部20で剥離したラベル片L2を貼付け部21の貼付けローラー26で所定の商品に貼り付けることができる。
【0044】
図5は、本発明における基本的な値下げ処理の手順を示すフローチャート図であって、ステップS1において、制御ユニット5により値下げ判断要素(値下げ条件)をあらかじめ設定するとともに、この値下げ判断要素に対応した値下げラベルのフォーマットを設定し、貼付けユニット6に送信する。
【0045】
ステップS2において、商品に貼り付けられている値下げ前ラベル片L3の既情報バーコード39を貼付けユニット6のスキャナー33によりスキャンして読み取る。なお、値下げ前ラベル片L3によらず、値下げ対象商品の包装箱などに既情報バーコード39などが直接印刷されている場合も同様である。
【0046】
ステップS3において、既情報バーコード39内のデータに、ステップS1において設定した値下げ判断要素に関連するものがあるか否かを判断する。
データ中に値下げ判断要素に関連したものがあれば、ステップS4において、この値下げ判断要素に対応したデータ、ないしはこの値下げ判断要素の設定条件にもとづいて値下げのタイミングであると判断し、印字部19により値下げラベル(ラベル片L2)を印字発行し、貼付け部21により値下げ前ラベル片L3に貼り付ける。ただし、図4の仮想線に示すように、既情報バーコード39を覆い隠すように、かつ他の必要な表示情報は隠さないようにする。
なお、この値下げラベルの発行履歴(貼付けユニット6により値下げ情報を発行した旨の表示変更情報発行データ)を記憶するとともに、値下げラベル印字装置4の制御ユニット5が中央処理部2に上記値下げラベル発行履歴を送信する。
【0047】
さらに、ステップS5において作業終了かを判断する。
ステップS4において値下げ判断要素に関連したものがなければ、ステップS5に移行する。作業が終了していなければ、ステップS2に戻って、つぎの商品についてスキャナー33による既情報バーコード39の読み取りに入る。
【0048】
かくして、値下げ前ラベル片L3により所定の物品に表示されている既表示情報(既情報バーコード39)に応じて、印字部19により新しい値下げ情報をラベル片L2に印字し、貼付け部21により簡単に貼り付けることができる。
【0049】
なお、貼付けユニット6の貼付け部21によりラベル片L2を商品ないし値下げ前ラベル片L3に貼り付けるのではなく、手で剥がして貼り付けるような構成とする場合には、貼付けユニット6に剥離部20および貼付け部21を設けることなく、貼付けユニット6を印字のみの印字ユニットとして構成することもできる。
【0050】
つぎに、値下げ判断要素として加工年月日を設定した場合を例に取って、より具体的に説明する。
すなわち図6は、値下げ判断要素として加工年月日を設定した場合における値下げ処理の手順を示すフローチャート図であって、ステップS11において、商品を加工した年月日からどれだけの日数が経過したら値下げを行うか、という値下げ判断要素の設定(値下げ日時設定)を制御ユニット5において行う。
つぎのステップS12において、制御ユニット5においてさらに値下げラベル(ラベル片L2)のフォーマットを設定し、貼付けユニット6に送信する。
【0051】
ステップS13において、商品に貼り付けられている値下げ前ラベル片L3の既情報バーコード39を貼付けユニット6のスキャナー33によりスキャンして読み取る。
【0052】
ステップS14において、貼付けユニット6のクロック38による現在の日時と、値下げ前ラベル片L3の既情報バーコード39内に記載されている加工日時との差を演算し、この差をもとに、ステップS15において、この加工年月日から設定された日数ないし日時がすでに経過しているかを判断する。
ステップS15における判断により、経過していればステップS16において値下げのタイミングであると判断して、値下げラベル(ラベル片L2)を印字発行し、貼付け部21により値下げ前ラベル片L3に貼り付ける。
【0053】
さらに、ステップS17において作業終了かを判断する。
ステップS15において、設定した日数がまだ経過していなければ、ステップS17に移行する。作業が終了していなければ、ステップS13に戻って、つぎの商品についてスキャナー33による既情報バーコード39の読み取りに入る。
【0054】
なお、値下げラベル(ラベル片L2)に印字する値下げ情報が、バーコード(新情報バーコード40)を含むようにしておき、ポスレジスター3(販売レジ)においてこのバーコードを読み取ったときのみ値下げ処理を行うようにすれば、顧客がバーコード印字のラベルを別途準備することが困難であるため、不正な値下げ行為を防止可能である。
さらに、値下げ情報が、この値下げ情報を付与される商品を識別可能なデータ(商品名称ないしは商品番号など)を含むとともに、ポスレジスター3においてこの商品を特定したときのみ値下げ処理を行うようにすれば、顧客あるいは店員による、ある商品から別の商品へのラベル貼り替えによる、あるいは会計時の値下げボタンなどによる不正な値下げ行為を防止可能である。
【0055】
かくして、作業者は、たとえば商品棚における商品の並べ替え作業の際に、ひとつひとつ商品を取り扱う作業とともに、その商品の既情報バーコード39をスキャナー33により読み取ることによって、貼付けユニット6のCPU29が、既表示情報に含まれる商品の値下げ判断要素と、設定された値下げ判断要素と、を照らし合わせて値下げのタイミングを自動的に判断するとともに、ラベル片L2を印字発行するので、これを値下げ前ラベル片L3の既情報バーコード39を隠すように貼り付けるだけでよく、従来のように、現場の責任者に問い合わせたり、了解を得る必要なく、作業性良好かつ迅速に値下げ処理を行うことができる。
【0056】
なお、値下げ判断要素としては、上述の加工年月日のほかに、賞味期限などクロック38により時間の経過が計測可能なものを採用し、値下げ前ラベル片L3上のデータと比較して自動的な値下げタイミングの判断に利用することができる。
【0057】
なお、加工年月日および時間をより細かく設定して、値下げ情報をより適切に発行することもできる。
たとえば、加工日時から「4時間が経過していたら表示価格から10%引き」とし、「5時間が経過したら15%引き」などとすることができる。
また、クロック38による時刻と連動させて、「午後5時以降で、加工日時から4時間が経過していたら、表示価格から10%引き」とし、「5時間が経過したら15%引き」などとすることにより、すなわち、「午後5時以降」などという時間的あるいはその他の前提条件を付加することにより、値下げ作業を早すぎる時間に行ってしまうという作業ミスを防止することができる。他の前提条件としては、「午後3時から3時半の間」という条件を付加して、加工日時から「4時間が経過していたら50円引き」とし、「5時間が経過したら80円引き」などとすることもできる。
【0058】
さらに、他の値下げ判断要素としては、気温あるいは湿度を選択することもできる。
すなわち、商品の種類によっては、外部の気温や湿度の高低によって販売戦略を変更する必要があるものがあり、貼付けユニット6に気温あるいは湿度の検出器41(図2、仮想線)を設けて、上述と同様に、この検出器41による気温あるいは湿度の高低に応じて、必要なタイミングで必要な値下げ処理を行い、このような商品についても、値下げ判断要素のデータおよびその設定条件にもとづいて、値下げのタイミングを自動的に判断可能とすることができる。
【0059】
さらに、値下げ判断要素としては上記したものの他にも、各種の要素ないし条件を採用可能である。
たとえば、商品の単位時間あたりの売上げ速度ないし加速度の場合には、値下げラベル印字装置4の制御ユニット5において所定レベルの売上げ速度あるいは加速度を設定しておくとともに、値下げ表示処理システム1におけるポスレジスター3からの販売データをもとに中央処理部2により売上げ速度あるいは加速度について必要な演算を行って、これが設定された売上げ速度あるいは加速度になったときに必要な値下げのタイミングと判断して、値下げ処理を行うものとする。
商品の在庫量の場合も同様に、値下げ表示処理システム1におけるポスレジスター3からの販売データをもとに中央処理部2から値下げラベル印字装置4に対して必要な値下げ判断および制御を行うことができる。
【0060】
なお、値下げ判断要素として、商品の価格、商品に付されたブランド名、商品の設置場所、商品が販売される季節や曜日、天候、チラシ広告の有無(セール期間であるか否か)、他小売り店の販売戦略、あるいは各種イベントの開催有無、などの場合には、中央処理部2、あるいは値下げラベル印字装置4の制御ユニット5においてこれらの値下げ判断要素につき必要な設定をあらかじめ行っておくことにより、値下げラベル印字装置4の貼付けユニット6を取り扱う作業者に対して必要な値下げのタイミングを自動的に知らせて、値下げ処理を行うことができる。
また、所定の商品について逆に値下げを行わないことを設定することができる。たとえば、衣服についての売り場において、所定の値下げ判断要素にもとづき値下げするとしても、紳士物のワイシャツなど指定した商品についてのみは値下げを行わず、それ以外は値下げを行うように制御することもできる。
【0061】
なお、本発明においては、値下げラベル印字装置4としては、図2および図3にもとづき既述した制御ユニット5および貼付けユニット6以外にも任意の形態を採用することができる。もちろん、中央処理部2に有線あるいは無線により接続する形態を取ることもできるし、他のシステム構成を採用することもできる。
たとえば、図7は、本発明の第2の実施例による値下げラベル印字装置50を示す概略説明図であって、値下げラベル印字装置50は、プリンターユニット51と、スキャナー52と、を有する。
【0062】
プリンターユニット51は、基本的には前述した制御ユニット5および貼付けユニット6を併せ持つ構成であり、図7においては、その制御部53と、テンキーなどの入力部54と、表示部55と、を描いてあり、ラベル連続体L(ラベル片L2)に印字可能である。
【0063】
スキャナー52は、前記スキャナー33に相当するものであるが、プリンターユニット51にケーブル56によりこれを接続し、値下げ前ラベル片L3(図4)の既情報バーコード39を機械的に読み取り可能である。
【0064】
こうした構成の値下げラベル印字装置50においても、プリンターユニット51の入力部54により所定の値下げ判断要素をあらかじめ設定しておき、スキャナー52により値下げ前ラベル片L3の既情報バーコード39を読み取るとともに、プリンターユニット51の制御部53において既述のように値下げのタイミングを判断し、さらに、ラベル片L2を印字発行して、図4において示したような貼付け作業(ただし手貼り作業でもかまわない)を実行可能で、上述したと同様な自動的かつ適切なタイミングの値下げ処理を行うことができる。
【0065】
なお、スキャナー52に十分な容量があれば、値下げ判断要素の設定および値下げのタイミングの判断については、このスキャナー52部分でこれを行うように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の第1の実施例による値下げラベル印字装置4を含む値下げ表示処理システム1(表示変更処理システム)の概略全体説明図である。
【図2】同、制御ユニット5の概略回路図である。
【図3】同、貼付けユニット6の概略構成図である。
【図4】同、既表示情報(値下げ前価格)を表示している値下げ前ラベル片L3の一例を示す説明図である。
【図5】同、本発明における基本的な値下げ処理の手順を示すフローチャート図である。
【図6】同、値下げ判断要素として加工年月日を設定した場合における値下げ処理の手順を示すフローチャート図である。
【図7】本発明の第2の実施例による値下げラベル印字装置50を示す概略説明図である。
【符号の説明】
【0067】
1 値下げ表示処理システム(表示変更処理システム)(図1)
2 中央処理部
3 ポスレジスター(販売レジ)
4 値下げラベル印字装置(第1の実施例、図1)
5 制御ユニット(図2)
6 貼付けユニット(図3)
7 バッテリー(図2)
8 電源スイッチ
9 CPU
10 ROM
11 RAM
12 通信インターフェース
13 液晶ディスプレイ(表示部)
14 テンキー(入力部)
15 警報器
16 グリップ(図3)
17 本体ハウジング
18 ラベル保持部
19 印字部
20 剥離部
21 貼付け部
22 サーマルヘッド
23 プラテンローラー
24 移送用モーター
25 転向ピン
26 貼付けローラー
27 バッテリー
28 電源スイッチ
29 CPU
30 ROM
31 RAM
32 通信インターフェース
33 スキャナー(表示情報読取り器)
34 スキャナーボタン
35 印字ボタン
36 貼付けセンサー
37 稼動識別部
38 クロック
39 既情報バーコード(既表示情報)
40 新情報バーコード(値下げ情報)
41 気温あるいは湿度の検出器(図2)
50 値下げラベル印字装置(第2の実施例、図7)
51 プリンターユニット
52 スキャナー
53 制御部
54 テンキーなどの入力部
55 表示部
56 ケーブル
L ラベル連続体
L1 ラベル連続体Lの台紙
L2 ラベル連続体Lのラベル片(値下げラベル)
L3 既表示情報を表示している値下げ前ラベル片(図4)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラベル片に印字を行う印字部と、
商品に表示されている既表示情報を読み取り可能な表示情報読取り器と、を有する値下げラベル印字装置であって、
前記商品の価格について値下げのタイミングを判断するために必要な値下げ判断要素を設定可能とし、
前記表示情報読取り器により読み取った前記既表示情報に関連して、前記値下げ判断要素をもとに値下げのタイミングを判断するとともに、
前記商品に新たに表示する値下げ情報を前記印字部により前記ラベル片に印字可能であることを特徴とする値下げラベル印字装置。
【請求項2】
前記既表示情報に含まれる前記商品の値下げ判断要素と、
設定された前記値下げ判断要素と、を照らし合わせて、
前記値下げのタイミングを判断することを特徴とする請求項1記載の値下げラベル印字装置。
【請求項3】
前記商品の値下げ判断要素はこれを、前記商品の加工年月日、あるいは賞味期限とするとともに、
時間の経過を計測可能なクロックを設けることを特徴とする請求項1記載の値下げラベル印字装置。
【請求項4】
前記商品の値下げ判断要素はこれを、気温あるいは湿度、とするとともに、
これら気温あるいは湿度を検出可能な検出器を設けることを特徴とする請求項1記載の値下げラベル印字装置。
【請求項5】
前記既表示情報は、バーコードあるいは2次元コードあるいはICタグによりこれを表示することを特徴とする請求項1記載の値下げラベル印字装置。
【請求項6】
前記既表示情報は、前記商品を識別可能なバーコードあるいは2次元コードあるいはICタグによる情報を含むことを特徴とする請求項1記載の値下げラベル印字装置。
【請求項7】
前記値下げ情報は、この値下げ情報を付与される前記商品を識別可能なデータを含むことを特徴とする請求項1記載の値下げラベル印字装置。
【請求項8】
ラベル片に印字を行う印字部と、
商品に表示されている既表示情報を読み取り可能な表示情報読取り器と、
この表示情報読取り器および前記印字器を制御するとともに、値下げ処理の制御を行う制御部と、を有するラベル印字装置による値下げラベル印字方法であって、
前記制御部において、前記商品の価格について値下げのタイミングを判断するために必要な値下げ判断要素を設定し、
前記表示情報読取り器により前記既表示情報を読み取り、
この読み取った前記既表示情報に関連して、前記値下げ判断要素をもとに値下げのタイミングを前記制御部において判断するとともに、
前記商品に新たに表示する値下げ情報を前記印字部により前記ラベル片に印字することを特徴とする値下げラベル印字方法。
【請求項9】
前記値下げ情報が、バーコードあるいは2次元コードあるいはICタグによる情報を含むとともに、
販売レジにおいてこのバーコードあるいは2次元コードあるいはICタグを読み取ったときのみ値下げ処理を行うようにすることを特徴とする請求項8記載の値下げラベル印字方法。
【請求項10】
前記値下げ情報が、この値下げ情報を付与される前記商品を識別可能なデータを含むとともに、
販売レジにおいてこの商品を特定したときのみ値下げ処理を行うようにすることを特徴とする請求項8記載の値下げラベル印字方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−30886(P2007−30886A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−212443(P2005−212443)
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】