説明

健康リストバンド

【課題】 多様な使い方ができるゲルマニウム製粒体を備えた健康リストバンドを提供する。
【解決手段】 手首に巻き付ける長さに成形されたゴム製の帯状本体を備え、該帯状体の長さ方向の両側の両端に着脱自在に係止される係止部と被係止部を一体成形で設けると共に、上記帯状体の長さ方向の中央部に収容溝を間隔をあけて複数個設けており、該収容溝の全て或いは任意の収容溝にゲルマニウム製粒体を着脱自在に圧入固定し、ゲルマニウム製粒体の一面を前記収容溝の表面より突出させている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は健康リストバンドに関し、詳しくは、ゲルマニウム製粒体をリストバンドに取り付けるものである。
【背景技術】
【0002】
近時、ゲルマニウムが健康の増進、治療・治癒機能を備えていることより、ゲルマニウムを取り付けた健康装身具が提供されている。
例えば、特開2003−116613号公報(特許文献1)では、ネックレス、ブレスレット、指輪等の装飾品において、図7(A)(B)に示すように、装身具1の内面側に設けられた凹部1aにゲルマニウムチップ2が挿入固定され、ゲルマニウムチップ2の位置便側が内面側に露出した状態とされている。詳細には、装身具1はプレート片1bを帯輪1cにより連結され、プレート片1bに設けられた凹部1aにゲルマニウムチップ2が挿入され、凹部1aの開口周縁を狭めるようにかしめ加工して固定されている。かしめ加工されていることから、プレート片1bは金属片と認められる。
【0003】
【特許文献1】特開2003−116613号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のように、特許文献1に開示された装身具では、ゲルマニウムチップ2が装身具の凹部に嵌合されてかしめ固定されている。
このように、ゲルマニウムチップ2が装身具1に固定されている場合、常に、ゲルマニウムチップ2を身につけて健康増進等を図りたい場合に、常に同一の装身具1を身につけておく必要がある。
しかしながら、装身具のカラーが、着用する衣服等にミスマッチする場合等もある。多数の異なるカラーの装身具を用意しておけば良いが、ゲルマニウムチップは非常に高価であるため、ゲルマニウムチップを固定した装身具は高価となり、多数の色の装身具を用意することは購入費用の点で負担となる。
【0005】
さらに、装身具に取り付けたいゲルマニウムチップの個数もユーザーに応じて相違し、高価なゲルマニウムチップを多数取り付けたい場合もあれば、1個で良い場合もある。即ち、ゲルマニウムチップの取付個数を任意に選択した場合、特許文献1のように、ゲルマニウムチップが装身具に固定されていては選択の余地がない。
【0006】
かつ、ブレスレットの場合、手首の太さは非常に多様である。通常のブレスレットは手首にぴったりと装着する必要はないが、ゲルマニウムチップを取り付けたブレスレット(リストバンド)の場合、ゲルマニウムチップを皮膚に接触させて位置決め保持しておく必要がある。よって、手首の太さが相違しても調節して使用できるリストバンドとする必要がある。
【0007】
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、ゲルマニウムチップの取付個数を選択できると共に、取り付ける装身具も選択でき、しかも手首にぴったりとなるように調節でき、ゲルマニウムチップを皮膚に接触状態で位置決め保持できる健康リストバンドを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決を解決するため、手首に巻き付ける長さに成形されたゴム製の帯状体を備え、該帯状体の長さ方向の両側の両端に着脱自在に係止される係止部と被係止部を一体成形で設けると共に、上記帯状体の長さ方向の中央部に収容溝を間隔をあけて複数個設け、該収容溝の全て或いは任意の収容溝にゲルマニウム製粒体を着脱自在に嵌合固定し、ゲルマニウム製粒体の一面を前記収容溝の表面より突出させていることを特徴とする健康リストバンドを提供している。
【0009】
前記のように、本発明では、ゴム製の帯状体に収容溝を設け、該収容溝にゲルマニウム製粒体を着脱自在に取り付けられるようにしている。其の際、帯状体をゴム製としているため、収容溝内にゲルマニウム製粒体を押し込んで固定することができ、嵌合後において弾性保持させることができる一方、帯状体を折り曲げることにより、収容溝から取り外すことも簡単にできる。
このように、ゲルマニウム製粒体を帯状体に固定しているのではなく、着脱自在に固定できる構成としているため、複数の収容溝の全てにゲルマニウム製粒体を嵌合固定しても良いし、其のうちの1つの収容溝に嵌合固定してもよい。
即ち、高価なゲルマニウム製粒体を1個ずつ別売りすることができ、ユーザーにとって入手しやすいものとすることができる。
さらに、帯状体の長さ調節も可能としているため、手首の太さが相違しても、調節して手首に取り付けることができ、常にゲルマニウム製粒体を手首の皮膚に接触させた状態で位置決め保持できる。
かつ、ゴム製の帯状体に係止部と被係止部とを成形時に設けているため、別部材の留具を取り付ける必要もなく、帯状体を安価に設けることができる。
【0010】
前記ゲルマニウム製粒体は、ゲルマニウムと同等以上の硬度を有する金属製で且つ一面開口の短尺円筒形状の保護枠内に固定し、該保護枠体の開口からゲルマニウム製粒体の円弧面を突出させている一方、
前記保護枠内に固定したゲルマニウム製粒体を圧入固定する前記収容溝は、円形溝とすると共に、開口端の周縁より鍔部を内周側へと突出させた形状とし、
前記収容溝にゲルマニウム製粒体が圧入固定された状態で、その円弧面が鍔部の周縁より突出される状態とする事が好ましい。
【0011】
前記保護枠体は、例えば、ステンレス等より形成している。このように、保護枠体でゲルマニウム製粒体を保護すると、高価なゲルマニウム製粒体が損傷を受けないように保護することができる。
また、前記にように、ゴム製の帯状体の収容溝を前記形状とすると、ゲルマニウム製粒体を固定した保護枠体を収容溝に押し込むだけで簡単に嵌合固定して弾性保持できる。
【0012】
前記帯状体は、同一厚さで同一素材からなる3枚のシートから形成して接着して一体化し、長尺な本体シートの一面の中央部に、第一シートを固着し、該第一シートに前記収容溝を設けていると共に、該第一シートの反対側に本体シートを挟んで第二シートを固着し、該第二シートの表面に所要の文字あるいは/および図形を付していることが好ましい。
【0013】
即ち、帯状体の本体シートと収容溝を設けるシートとを別シートにすると、本体シートを厚くする必要がなく、帯状体の全体が厚くなるのを防止できる。また、デザイン用の第二シートを別とすると、本体シートと収容溝を設けたシートは共用して一体化し、これにデザインの異なる第二シートを取り付けることができ、デザインの異なる多種類のリストバンドを容易に設けることができる。
【0014】
前記帯状体の長さ調節用として、その一端側に設ける係止部は長さ方向に間隔をあけて突設した少なくとも2個以上の突起係止部を設け、これら突起係止部に小径軸部の先端に大径頭部を設けている一方、他端側に設ける被係止部は長さ方向に間隔をあけて穿設した4個以上の係止穴を設け、これら係止穴の内径は前記係止突起部の大径頭部の外径よりも小とすると共に、該係止穴の周縁より前記大径頭部を内嵌する筒部を突設した構成とし、前記係止突起を挿入係止する前記係止穴を選択してリストバンドを手首に巻き付け保持できる構成としている事が好ましい。
【0015】
また、前記帯状体として異色の帯状体を複数個設けておき、任意の色の帯状体に前記ゲルマニウム製粒体を取り付けることができる構成としている事が好ましい。
このように、多色の帯状体を用意しておくと、着用する衣服に応じてマッチする色のリストバンドを装着することができる。
【発明の効果】
【0016】
上述したように、本発明に係わる健康リストバンドは、ゴム製の帯状体の収容溝に別体としたゲルマニウム製粒体を着脱自在に嵌合固定できる構成としているため、取り付けるゲルマニウム製粒体の個数および取り付け位置を任意に選択することができる。
また、使用後にゲルマニウム製粒体を帯状体から取り外して保存管理しておくと、帯状体を紛失しても、高価なゲルマニウム製粒体は保存しておくことができ、別の帯状体に取り付けて利用することができる。
特に、帯状体はゴムからなる一体成形品であるため、比較的安価に製造することができる。よって、多数色の帯状体を用意しておくと、衣服に合わせて適宜な色の帯状体にゲルマニウム製粒体を取り付けて装着することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図1乃至図6の図面を参照して説明する。
図1および図2に示すように、本発明の健康リストバンド10は、シリコーンゴム製の帯状体11に設けられている収容溝20にゲルマニウム製粒体30を着脱自在に嵌合固定している。
【0018】
前記シリコーンゴム製の帯状体11は、同一厚さとしたシリコーンゴム製の3枚のシートから形成している。本体シート12は最も長尺とし、その中央部の一面側に収容溝20を設けた第一シート13を接着剤で固着し、他面側に第二シート14を接着剤で固着している。本体シート12は比較的太い手首にも巻き付けることができる長さとし、第二シート14は第一シート13より長尺としている。
【0019】
本体シート12の長さ方向の一端の内側面に、長さ方向に間隔をあけて2個の突起係止部15を設けている。これら突起係止部15は小径軸部15aの先端に大径頭部15bからなり、かつ、係止突起部15と対応する外側面には押圧用の小突起15dを設けている。本体シート12の長さ方向の他端には長さ方向に間隔をあけて被係止部とする係止穴16を4個設けている。これら係止穴16の内径は係止突起部15の大径頭部15bの外径よりも小とすると共に、係止穴16の周縁より大径頭部を内嵌する筒部17を突設している。
取り付ける手首の太さに合わせて、係止突起15を挿入係止する係止穴16を選択して、挿入係止し、リストバンド10を手首にぴったりと巻き付ける事ができるようにしている。
【0020】
第一シート13に設ける収容溝20は円形溝とし、開口端20aの周縁より鍔部20bを内周側へと突出させた形状としている。また、円形溝の底面の中央に微小な段状凸部20cを設けている。
一方、ゲルマニウム製粒体30は、ゲルマニウムと同等以上の硬度を有する金属製で且つ一面開口の短尺円筒形状の保護枠31内に固定し、該保護枠体31の開口からゲルマニウム製粒体30の円弧面30aを突出させている。
保護枠体31として、本実施形態ではステンレスを用い、該保護枠体31内にゲルマニウム製粒体30は圧入して強固に固定している。このようにゲルマニウム製粒体30を高硬度のステンレス製保護枠体31で保護していることにより、収容溝20から取り出す際に脱落して外部干渉物と接触しても、保護枠体31で覆われているため、高価なゲルマニウム製粒体30に損傷や割れが発生しない構成としている。
【0021】
前記収容溝20に対して、保護枠体31に圧入固定したゲルマニウム製粒体30は、図5に示すように、収容溝20の開口端20aから押し込むと、鍔部20bをめくる状態で挿入され、挿入状態で鍔部20bが保護枠体31の周縁をカバーするように被覆する。よって、保護枠体31に固定したゲルマニウム製粒体30は収容溝20の底面と鍔部20bとの間に弾性狭持された状態となり、着用時に離脱することなく確実に保持できる構成としている。さらに、収容溝20の底面中央の微小な凸部20cが保護枠体31の底面に密着され保持力が高められる。
この収容溝20内に保護枠体31に嵌合固定したゲルマニウム製粒体30を取り付けた状態で、ゲルマニウム製粒体30の円弧面30aが鍔部20bの周縁より滑らかな円弧面に突出し、皮膚に接触するゲルマニウム製粒体30にエッジが無い状態としている。
保護枠体31内に固定されたゲルマニウム製粒体30を収容溝20より取り出す時は、収容溝20の位置で帯状体11を屈曲させると、ゲルマニウム製粒体30は収容溝20より飛び出すように簡単に取り出すことができる。
【0022】
前記第二シート14の表面は、手首に装着した状態で外面側に位置するため、文字や図形14aを印刷で付して、デザイン性を高めている。
【0023】
前記構成からなる健康リストバンド10は、帯状体11の収容溝20にゲルマニウム製粒体30が着脱自在に取り付けることができるため、例えば、図6(A)に示すように、両側の収容溝20−1、20−2に嵌合固定し、中央部の収容溝20−3には取り付けない状態とすることができる。あるいは図6(B)に示すように、中央の収容溝20−3にのみ嵌合固定し、両側の収容溝20−1、20−2に取り付けない状態とすることができる。
【0024】
また、図6(A)の帯状体11−1は赤色とし、図6(B)の帯状体11−2は黄色としておくと、着用する衣類の色に応じて、装着するリストバンド10の色を変えることができる。
【0025】
このように、ゲルマニウム製粒体30の個数および帯状体11の色を使用者毎に選択可能としているため、高価なゲルマニウム製粒体30を必要以上に購入しなくてもよく、多様な使い方ができる。
【0026】
本発明の健康用リストバンドは、その帯状体11を本体シート12、第一シート13、第二シート13をシリコンゴム等の同一素材で形成し、且つ同一厚さで成形し、これらを接着剤で固着している単純な構造であるので、製造コストを削減でき、帯状体11自体を安価とすることができる。
これに対してゲルマニウム製粒体30は高価であるが、帯状体11の収容溝20に嵌合固定する個数を任意に選択できるため、必要個数を購入すれば良い。
このように、ゴム製の帯状体11とゲルマニウム製粒体30の組み合わせからなるリストバンド10は、取り付けるゲルマニウム製粒体30の個数を任意とすることができるため、ユーザーにとって選択の余地がある製品とすることができる。
【0027】
また、帯状体は弾性力の高いシリコーンゴムで形成し、かつ、手首の太さに応じて長さ調節して手首にぴったりと巻き付けることができる構成としているため、ゲルマニウム製粒体を皮膚に密着させた状態で位置決め保持できる。かつ、ゲルマニウム製粒体30は収容溝20の鍔部20bの周縁より滑らかな曲面で露出しているため、皮膚にエッジが当たることもなく、違和感なく装着できる。
このように、ゲルマニウム製粒体30を皮膚に接触することで、ゲルマニウムの効能、即ち、生体電流の乱れを整え、肩、首のこりや腰やひざの痛み等を緩和されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の健康リストバンドを示す斜視図である。
【図2】図1に示す健康リストバンドの6面図であって、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図である。
【図3】図1の帯状体の係止部を示し、(A)突起係止部の断面図、(B)は係止穴の断面図である。
【図4】ゲルマニウム製粒体と収容溝とを示す分解断面図である。
【図5】ゲルマニウム製粒体を収容溝に嵌合固定した状態を示す断面図である。
【図6】(A)(B)は使用形態を示す図面である。
【図7】(A)(B)は従来例を示す図面である。
【符号の説明】
【0029】
10 健康リストバンド
11 帯状体
12 本体シート
13 第一シート
14 第二シート
15 係止突起
16 係止穴
20 収容溝
20b 鍔部
30 ゲルマニウム製粒体
31 保護枠部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手首に巻き付ける長さに成形されたゴム製の帯状体を備え、該帯状体の長さ方向の両側の両端に着脱自在に係止される係止部と被係止部を一体成形で設けると共に、上記帯状の長さ方向の中央部に収容溝を間隔をあけて複数個設け、該収容溝の全て或いは任意の収容溝にゲルマニウム製粒体を着脱自在に嵌合固定し、ゲルマニウム製粒体の一面を前記収容溝の表面より突出させていることを特徴とする健康リストバンド。
【請求項2】
前記ゲルマニウム製粒体は、ゲルマニウムと同等以上の硬度を有する金属製で且つ一面開口の短尺円筒形状の保護枠内に固定し、該保護枠体の開口からゲルマニウム製粒体の円弧面を突出させている一方、
前記保護枠内に固定したゲルマニウム製粒体を嵌合固定する前記収容溝は、円形溝とすると共に、開口端の周縁より鍔部を内周側へと突出させた形状とし、
前記収容溝にゲルマニウム製粒体が嵌合固定された状態で、その円弧面が前記鍔部の周縁より突出される構成としている請求項1に記載の健康リストバンド。
【請求項3】
前記帯状体は、同一厚さで同一素材からなる3枚のシートから形成して接着して一体化し、長尺な本体シートの一面の中央部に、第一シートを固着し、該第一シートに前記収容溝を設けていると共に、該第一シートの反対側に本体シートを挟んで第二シートを固着し、該第二シートの表面に所要の文字あるいは/および図形を付している請求項1または請求項2に記載の健康リストバンド。
【請求項4】
前記帯状体の一端側に設ける係止部は長さ方向に間隔をあけて突設した少なくとも2個以上の突起係止部からなり、これら突起係止部に小径軸部の先端に大径頭部を設けている一方、他端側に設ける被係止部は長さ方向に間隔をあけて穿設した4個以上の係止穴からなり、これら係止穴の内径は前記係止突起部の大径頭部の外径よりも小とすると共に、該係止穴の周縁より前記大径頭部を内嵌する筒部を突設しており、前記係止突起を挿入係止する前記係止穴を選択して帯状体を手首に巻き付け保持できる構成としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の健康リストバンド。
【請求項5】
前記帯状体として異色の帯状体を複数個設けておき、任意の色の帯状体に前記ゲルマニウム製粒体を取り付けることができる構成としている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の健康リストバンド。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2006−288484(P2006−288484A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−109944(P2005−109944)
【出願日】平成17年4月6日(2005.4.6)
【出願人】(504118276)株式会社遊気創健美倶楽部 (4)
【出願人】(505126883)株式会社チェススポーツ (1)
【Fターム(参考)】