説明

健康促進用器具

【課題】本発明は、極めて商品価値の高い画期的な健康促進用器具を提供することを目的とする。
【解決手段】健康を促進するための健康促進用器具であって、器具本体1に高電位物質3及び低電位物質4を配して成る微電流発生部2が設けられたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康促進用器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、健康に対する関心が益々高まり、健康の促進を目的とした健康促進用器具が種々提案される中、例えば実用新案登録第3071466号や実用新案登録第3060234号に開示される枕(以下、従来例という。)が提案されている。
【0003】
この従来例は、枕本体内に炭を充填したものであり、頭を載せるだけで炭が持つ遠赤外線による血行促進効果が得られるように構成されたものである。
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3071466号公報
【特許文献2】実用新案登録第3060234号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来例は、前述した炭による効果を十分に得るためには多量の炭が必要であり、よって、例えば外出の際に持ち運ぼうとすると、重くて大型である為、非常に不便である。枕が変わると眠れない人など、枕を持ち運びたいという人は増えているが、前述した問題点を理由に持ち運び出来ないのが現状である。
【0006】
本発明は、前述した問題点を解決したもので、極めて商品価値の高い画期的な健康促進用器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
健康を促進するための健康促進用器具であって、器具本体1に高電位物質3及び低電位物質4を配して成る微電流発生部2が設けられていることを特徴とする健康促進用器具に係るものである。
【0009】
また、請求項1記載の健康促進用器具において、前記微電流発生部2は、前記高電位物質3の周囲に前記低電位物質4が囲繞状態で配され、この高電位物質3と低電位物質4との間には導電体7が設けられた構成であることを特徴とする健康促進用器具に係るものである。
【0010】
また、請求項1記載の健康促進用器具において、前記微電流発生部2は、前記低電位物質4の周囲に前記高電位物質3が囲繞状態で配され、この低電位物質4と高電位物質3との間には導電体7が設けられた構成であることを特徴とする健康促進用器具に係るものである。
【0011】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の健康促進用器具において、前記高電位物質3として、炭素、珪素、チタン若しくはトルマリンを採用したことを特徴とする健康促進用器具に係るものである。
【0012】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の健康促進用器具において、前記低電位物質4として、カルシウム若しくはマグネシウムを採用したことを特徴とする健康促進用器具に係るものである。
【0013】
また、請求項1〜5いずれか1項に記載の健康促進用器具において、前記器具本体1は適度な弾性を有する板状体であることを特徴とする健康促進用器具に係るものである。
【0014】
また、請求項1〜6いずれか1項に記載の健康促進用器具において、前記健康促進用器具は枕であることを特徴とする健康促進用器具に係るものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は上述のように構成したから、良好な血行促進効果が得られ、しかも、軽量コンパクト化が確実に達成されて持ち運びに非常に便利であるなど極めて商品価値の高い画期的な健康促進用器具となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
好適と考える本考案の実施形態を、図面に基づいて本考案の作用を示して簡単に説明する。
【0017】
器具本体1に設けられる微電流発生部2に人体を当てると、電位差により高電位物質3から低電位物質4へ流れる微電流が人体に流れ(図6参照)、この微電流により血行が促進される。
【0018】
実際に本発明者が試してみたところ、微電流発生部2に当てた人体の部位がぽかぽかと暖かくなった。また、微電流発生部2を構成する高電位物質3及び低電位物質4が少量であっても十分な血行促進効果が得られる(従来例で必要とされる炭の量に比して少量(軽量)の物質で従来例と同等の血行促進効果が得られる)ことを確認している。これは、人体に電流を積極的に流す構造としたからと考える。
【0019】
従って、良好な血行促進効果が得られ、しかも、前述した従来例と異なり、血行を促進する部位(微電流発生部2)が少量の物質で構成される構造であるから、軽量コンパクト化が確実に達成されて持ち運びに非常に便利なものとなる。
【実施例】
【0020】
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0021】
本実施例は、器具本体1の所定位置に高電位物質3及び低電位物質4を配して成る微電流発生部2を設けたものである。尚、本実施例は枕として構成しているが、本実施例の特性を発揮する構成であれば適宜採用し得るものである。
【0022】
具体的には、器具本体1は、図1〜4に図示したように基材1Aと、この基材1Aの表面を被覆する表材1Bとで構成されている。
【0023】
基材1Aは、板状部材5と、この板状部材5の上下面に配されるクッション材6と、この各クッション材6の表面に配されるメッシュ材7とで構成されている。
【0024】
板状部材5は、図2〜4に図示したように適度な弾性を有する合成樹脂製の部材(ゴム部材)で形成したものであり、樹脂内には粒状の炭素8が混入されている。
【0025】
従って、板状部材5の弾性により枕として良好な使用感が得られ、しかも、炭素8により遠赤外線効果が得られることになる。尚、板状部材5を構成する部材としては合成樹脂製の部材に限らず、例えば適度な弾性及び多孔質性を具備したコルクでも良いなど本実施例の特性を発揮するものであれば適宜採用し得るものである。
【0026】
また、板状部材5の中央部位には平面視円形状の貫通部5aが一つ形成され、板状部材の左右部位には前記貫通部5aよりも径小である平面視円形状の貫通部5bが二つずつ形成されている。この各貫通部5a,5bは後述する微電流発生部2を構成する部位となる。
【0027】
クッション材6は、図2〜4に図示したように適度な弾性を有する生地で形成した面状体であり、前述した板状部材5に合致する平面形状に構成されている。
【0028】
従って、このクッション材6の弾性により、より一層枕として良好な使用感が得られることになる。
【0029】
メッシュ部材7は、図2〜4に図示したように炭素で形成した面状体であり、前述した板状部材5に合致する平面形状に構成されている。
【0030】
このメッシュ部材7は、後述する微電流発生部2における高電位物質3と低電位物質4との間に配さる導電体7としての機能を発揮する。
【0031】
従って、このメッシュ部材7により微電流発生部2の微電流を通電する機能が発揮され、しかも、このメッシュ部材7を構成する炭素によっても遠赤外線効果が得られることになる。
【0032】
本実施例では、器具本体1に微電流発生部2を設けている。
【0033】
具体的には、微電流発生部2は、図1〜5に図示したように前述した器具本体1に設けた計五つの貫通部5a,5bに高電位物質3(プラス電極)及び低電位物質4(マイナス電極)を配して構成されている。尚、本明細書で言う高電位物質3(プラス電極)及び低電位物質4(マイナス電極)とは、互いに比較した際に電位差のある物質(プラス電極とマイナス電極になり得る2種類の異なる物質)を示すもので、電位の高い物質を高電位物質3(プラス電極)と言い、該高電位物質3(プラス電極)よりも電位の低い物質を低電位物質4(マイナス電極)と言う。
【0034】
本実施例では、高電位物質3としては炭素を採用している。具体的には、粒状の炭素3aを結合材3b(糊材)を介して結合したもの(後に硬化する適度な粘度を有する流状物)を貫通部5a、5bに配している。
【0035】
また、低電位物質4としては、カルシウムを採用している。具体的には、カルシウムを円柱状に成形したもの(カルシウムを適宜な結合材を介して結合したもの)を貫通部5a,5bに配している。
【0036】
尚、高電位物質3としては炭素に限らず、例えば珪素やチタンやトルマリンなどでも良く、また、低電位物質4としてはカルシウムに限らず、例えばマグネシウムでも良く、本実施例の特性を発揮するものであれば適宜採用し得るものである。
【0037】
表材1Bは、図1〜3に図示したように適宜な生地で形成したものであり、前述した基材1Aの周面を被覆して縫製することで器具本体1として構成されている。
【0038】
また、本実施例では、器具本体1の中央部位と左右部位とに種類の異なる微電流発生部2を設けている。
【0039】
即ち、器具本体1の中央部位に設けられる一つの微電流発生部2は、図2,5に図示したように高電位物質3を内側に配するとともに、この高電位物質3の周囲に低電位物質4を囲繞状態で配している。
【0040】
従って、器具本体1の中央部位に設けられる微電流発生部2は、メッシュ部材7を導電体として内側の高電位物質3から外側の低電位物質4へ微電流が流れることになる。
【0041】
また、左右部位に設けられる計四つの微電流発生部2は、図3,5に図示したように低電位物質4を内側に配するとともに、この低電位物質4の周囲に高電位物質3を囲繞状態で配している。
【0042】
従って、器具本体1の中央部位に設けられる微電流発生部2は、メッシュ部材7を導電体として外側の高電位物質3から内側の低電位物質4へ微電流が流れることになる。
【0043】
本発明者は、高電位物質3の周囲に低電位物質4を囲繞状態で配した構成の微電流発生部2に比し、低電位物質4の周囲に高電位物質3を囲繞状態で配した構成の微電流発生部2がより強い電流が生じることを確認しており、更に、器具本体1の中央部位にして図1中の二点鎖線Xで示した部位は、頭部を載置する部位として最適な部位であることも確認している。
【0044】
本実施例は上述のように構成したから、図6に図示したように器具本体1の所定位置に設けられる微電流発生部2に頭部を当てると、微電流発生部2における高電位物質3から低電位物質4へ流れる微電流が人体に流れ、この微電流により血行が促進される。
【0045】
よって、本実施例によれば、良好な血行促進効果や脳細胞活性効果が得られ、しかも、前述した従来例と異なり、血行を促進する部位(微電流発生部2)が少量の物質で構成される構造であるから、軽量コンパクト化が確実に達成されて持ち運びに非常に便利なものとなる。
【0046】
また、本実施例は枕として構成されており、本実施例の使用(睡眠時での使用)により健康のバロメーターと言われる快眠、快食、快便のうちの快眠を助長し得るものである。
【0047】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】本実施例の分解斜視図である。
【図5】本実施例の製造状態説明図である。
【図6】本実施例の使用状態説明図である。
【符号の説明】
【0049】
1 器具本体
2 微電流発生部
3 高電位物質
4 低電位物質
7 導電体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
健康を促進するための健康促進用器具であって、器具本体に高電位物質及び低電位物質を配して成る微電流発生部が設けられていることを特徴とする健康促進用器具。
【請求項2】
請求項1記載の健康促進用器具において、前記微電流発生部は、前記高電位物質の周囲に前記低電位物質が囲繞状態で配され、この高電位物質と低電位物質との間には導電体が設けられた構成であることを特徴とする健康促進用器具。
【請求項3】
請求項1記載の健康促進用器具において、前記微電流発生部は、前記低電位物質の周囲に前記高電位物質が囲繞状態で配され、この低電位物質と高電位物質との間には導電体が設けられた構成であることを特徴とする健康促進用器具。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか1項に記載の健康促進用器具において、前記高電位物質として、炭素、珪素、チタン若しくはトルマリンを採用したことを特徴とする健康促進用器具。
【請求項5】
請求項1〜3いずれか1項に記載の健康促進用器具において、前記低電位物質として、カルシウム若しくはマグネシウムを採用したことを特徴とする健康促進用器具。
【請求項6】
請求項1〜5いずれか1項に記載の健康促進用器具において、前記器具本体は適度な弾性を有する板状体であることを特徴とする健康促進用器具。
【請求項7】
請求項1〜6いずれか1項に記載の健康促進用器具において、前記健康促進用器具は枕であることを特徴とする健康促進用器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−237307(P2008−237307A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−78856(P2007−78856)
【出願日】平成19年3月26日(2007.3.26)
【出願人】(502197600)
【Fターム(参考)】