説明

健康食

【課題】本発明は、従来問題となっていた人体に悪影響を与えるおそれのある食品を改良し、食品の表面に加工処理することなく、また、蒸したり加熱することなく食することにより健康な体を作るための健康食を提供することを課題とするものである。
【解決手段】本発明は、米類、穀類、雑穀類または豆類をそのまま、またはこれらの乾燥したもの若しくは粉末を、水につけて加熱、水炊き、蒸すの加工処理を施すことなくベータ澱粉の状態で丸ごと食することを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体の疾病を改善し、健康な身体を造る健康食品に関する。特に、糖尿病などの難病を抑制する身体を作る健康食に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、健康食品として種々のものが提案されている。例えば、特許第3019261号公報「生野菜健康食」(特許文献1)には生野菜と生玄米を組み合わせて食塩を添加する健康食が開示されている。
また、特に、難病とされている糖尿病は動脈硬化性血管障害等の合併症を惹起することが多く、糖尿病の治療においては、良好な栄養状態と健康状態を維持し、各種の病気に対する抵抗力をつける必要がある。このような健康食品として次のようなものが最近提案されている。
例えば、特開2003−189803号公報(特許文献2)に記載されるものは玄米などの表面に薬効成分を有する健康薬剤を塗布した薬膳米とし、これを通常方法で炊き上げたご飯が提案されている。また、特開平9−40566号公報(特許文献3)には米糠、玄米の粉末の混合物から得られた乳酸菌発酵物が知られている。特許文献4として玄米の胚芽を基質とし、これに霊芝を混合して加熱処理して種菌を入れて培養したものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3019261号公報第1頁
【特許文献2】特開2003−189803号公報第1頁
【特許文献3】特開平9−40566号公報第1頁
【特許文献4】特開2002−29994号公報第1頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、通常の土壌において一般的に栽培した生野菜や玄米を食するものであるが、土壌から吸収される窒素成分を充分に摂取することが出来ない。
特許文献2の薬膳米は、玄米等の表面に健康成分を塗布して炊き上げて食するもので、玄米の加工が面倒であった。また、特許文献3に記載のものは玄米などの米に乳酸菌発酵物を添加したもので、免疫増強剤に関するものである。更に、特許文献4は玄米などを蒸し、これに種菌を添加して、霊芝などを混合するもので、玄米等を加工するものある。
【0005】
本発明は、従来問題となってい人体に悪影響を与えるおそれのある穀類などの食品を改良し、健康な体を作るための健康食を提供することを課題とするものである。
特に、本発明は、米類(玄米、水稲、陸稲、古代米、香り米など)、麦類(小麦、大麦、燕麦など)の穀類や、粟、黍、蕎麦、玉蜀黍、稗、コーン、スイートコーンの雑穀類若しくはごま、大豆、黒豆、小豆、隠元豆の豆類、サツマイモ、ジャガイモ、菊芋、黒芋、長芋、里芋、大和芋、白甘藷の芋類、根葉類、水果類、果菜類、根菜類、柑橘類、果実類、等の表面を加工処理することなく、これらを蒸したり加熱することなく食することを主眼とする健康食を提供することを目的とする。
本発明は、小腸内で消化吸収されるのではなく、小腸内で消化されたものが大腸内で分解され、身体内に吸収されるような健康食を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、生の穀類、雑穀類、豆類、または殻なしのこれら食品などを加熱したり蒸したりの工程を経ることなく、身体に好適な健康食を提供することを目的とし、特に糖尿病に最適である健康食を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、米類、穀類、雑穀類または類をそのまま、またはこれらの乾燥したもの若しくは粉末を、水につけて加熱、水炊き、蒸すの加工処理を施すことなくベータ澱粉の状態で食することを特徴とする健康食を提供する。
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の健康食において、米類、穀類、雑穀類または豆類は、発芽状態にあることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の健康食において、さらに、野菜類、果実類、きのこ類、麹菌類、種麹菌、乳酸菌類、納豆菌類、海藻類、苔類、野草類、茶葉、柿葉、小魚、発酵食品類、蜂蜜、黒糖のうち1又は複数を添加混合してなることを特徴とする。
【0007】
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の健康食において、野菜類、果実類、きのこ類、麹菌類、種麹菌、乳酸菌類、納豆菌類、海藻類、苔類、野草類、茶葉、柿葉、びわ葉、小魚、発酵食品類は食塩により味付けしたことを特徴とする。
【0008】
本発明の健康食は、従来の食品に対する考え方を大幅に転換したものである。すなわち、少量の食品によって病原菌に対して抵抗力のある身体に健康維持できる健康食である。特に、生でそのまま食して、小腸内で消化され、大腸内で分解吸収されることが重要である。
本発明において、丸ごと食するとは野菜類の場合は、葉部は勿論のこと茎、根部分を含んだ全体を食することである。例えば、ナスの場合は、蔓、へた実の全体を食することである。これら全体を食することによりバランスのよい栄養分を摂取することができる。
【0009】
穀類、雑穀類、豆類、芋類、柑橘類、果実類、水果類、葉菜類、果菜類、根菜類などを自然界の状態で、無機農薬などを使用しない土壌によって生産栽培することが最低条件である。
生の穀類、雑穀類、豆類をそのまま粒状態で食することは口の中でよく噛むことにより、顎を丈夫にし、脳の活性化につながることはよく知られるところである。また、発芽前後の穀類、雑穀類の場合はガンマーアミノ酪酸(ギャバ)が増加し、健康な身体を作るといわれている。
本発明の前記穀類、豆類、野菜類、柑橘類、果実類、水果類、葉菜類、果菜類、根菜類などを生で食することができない場合は、粉末にして水に分散して食するとよい。また、雑穀ジュースやスープにして一種類に限らず、複数の穀類などを混ぜて食すると美味しく食べることができる。
【0010】
本発明の健康食に使用できる食品は、前記水稲、陸稲、古代米、香り米などの米類や小麦、大麦、燕麦の麦類の穀類、または粟、黍、蕎麦、玉蜀黍、稗の雑穀類若しくはごま、大豆、黒豆、小豆、隠元豆の豆類、サツマイモ、ジャガイモ、菊芋、黒芋の芋類、柑橘類、果実類、水果類、葉菜類、果菜類、若しくは根菜類に限ることなく多くの食品が使用できる。
例えば、前記水稲、陸稲、古代米、香り米の米類や小麦、大麦、燕麦の麦類の穀類の籾殻付き、籾殻なしの穀類、
粟、稗、黍、蕎麦、玉蜀黍、コーン、スイートコーンの雑穀類、若しくは種子類の胡桃、ごま、大豆、黒豆、小豆、隠元豆、グリーンピース、そら豆などの豆類、
サツマイモ、ジャガイモ、菊芋、里芋、長芋、大和芋、白甘藷、タロ芋の芋類
野菜類としてはねぎ、大葉、しそ、グリーンアスパラ、パセリ、モチクサ、アブラナ、ニッキなど、
青梗菜、小松菜、韮、ほうれん草、モロヘア、レタス、白菜、キャベツ、などの葉菜類、
大根、レンコン、かぶ、たまねぎ、ごぼう、みょうが、甜菜、人参、らっきょ、わさび、などの根菜類、
かぼちゃ、瓜、きゅうり、ナスなどの果菜類
リンゴ、びわ、桃、柿、ぶどうなどの果実類、
みかん、キンカン、レモン、カボスなど柑橘類、
スイカ、マクワウリ、メロンなどの水果類、
地衣類、蘚類、苔類などの苔、
コンブ、ひじき、などの海藻類、
これらを1種類に限らず数種類などを前記食物と混合して生で食するとよい結果が現れる。
【0011】
本発明の健康食は、穀類、雑穀、豆類などをそのまま食してもよいが、なれない人によっては粉末にして水に分散して食するとよい。これらの穀類などは、加熱するとビタミン、酵素が壊れ、蛋白質は変成し、脂肪は酸化され、小腸でブドウ糖に分解されて体内に吸収されるので太る原因になる。
前記穀類などは発芽状態または発芽前後の状態のものを食すると身体内での発芽玄米の分解サイクルは、図1に示されるように澱粉、へミセルロースなどはヘキソース→ピルビン酸となり大腸で腸内細菌によって分解されて体内の栄養成分となっている。
【0012】
大腸内における酵素や細菌によって発酵分解が行われ、短鎖脂肪酸に分解される。この工程については甲田光雄氏の説によると、図1に示されるようになるといわれている。
短鎖脂肪酸の流れは、穀類などの澱粉、セルローズ、へミセルロースがヘキソース、ペントースとなり、ビルピン酸を経て酢酸、酪酸、プロピオン酸、吉草酸の短鎖脂肪酸になり、腸内細菌叢の発育に利用される。大腸においては吸収されてエネルギーになる。インドール、スカトールは大便中にて排泄される。一方、発生する水素ガス、メタンガス、炭酸ガスは排泄されるが一部血液中に吸収されて吸気へ出る。このように短鎖脂肪酸になると体内でエネルギーがつくられるため体が大幅に持続する。
【0013】
本発明の健康食は、腹8分または腹6分がよい。腹が空腹時には、腸内の蠕動運動を活発にするとモチリンという消化ホルモンが腸の内容物を排泄するためのホルモンとして空腹時に出て、腸の蠕動運動を活発にすることになり、腸内の内容物や宿便の排泄を促進することで癌の発生率が著しく減る。
【0014】
本発明の健康食によれば、ご飯を食した後、一般的に体内で増加傾向にある血糖値やインシュリンの量は、玄米を含有する本発明の健康食を食することにより時間の経過と共に血糖値が減少の傾向にある(特に宿便は解消される。)。
【0015】
このことにより糖尿病の患者に対しても本発明の健康食を与えることにより、血糖値の増加は見られない。
【0016】
一般に雑穀類は、加熱したり蒸したり炊いたりした時はベータ澱粉からアルファ澱粉に転換され小腸で吸収されるようになっている。
しかしこれらからの食事は大腸で吸収し、健康にすることである。ベータ澱粉は小腸では分解されず、大腸において消化液で分解され腸内の細菌類によって発酵分解される。この発酵分解は、後述する短鎖脂肪酸のサイクルによるものと推定される。
【0017】
本発明の健康食は、従来の土壌による生産では栽培することは出来ない。すなわち、通常の土壌では、図1に示すような残留窒素のサイクルが行われ不適切である。
これに対して、本発明の健康食を栽培する土壌は、表3に示すような成分であるから残留窒素の含有量が半減した。
【0018】
残留窒素 残留窒素
小松菜 スーパー購入 150mg 本発明の土壌栽培 75mg
ほうれん草 同上 750mg 同 上 300mg
しろ菜 同上 750mg 同 上 300mg
この残留窒素量計測方法について、
葉っぱ5gをすり潰し、蒸留水145ccを加えてよくかき混ぜる。これをろ紙でろ過して得られたろ液中に試験紙を浸して、1秒間経過した後、測定器で測定した。計測値を3倍にして100g中の残留窒素量とする。
【0019】
今まで肥料として使用されてきたものは、穀類などの植物には的確ではなく、美味しさを追求するあまり、身体に悪い穀類を製造している。特に、加熱や水炊きなどの加工処理によって、アルファ澱粉が摂取されていた。
また、使用する肥料も、農薬、抗生物質、病虫害の駆除する目的の化合物は、人体に悪い影響をあたえ、病気に対して抵抗力のない体を作っている。
【0020】
本発明の健康食を栽培する土壌は、表3に示すような条件を整えたものである。特に、中心値に近いほど好ましい。
すなわち、殺虫剤、殺菌剤、抗生物質の農薬類や合成食品、合成添加物、化学肥料などの無機物の合成物質の残留が少ない土壌で基本的には残留しない土壌とし、菌類、微生物類、昆虫類が食物連鎖と共存できる土壌とし、前記農薬類などは使用しない有機肥料を添加した土壌である。
化学肥料、農薬による発芽しない雑穀類はDNAがこわれ、死んだ物質である酸性の高い自己免疫の高い植物はアミノ酸濃度が高くなり、害虫に強い植物ができる。
【0021】
有機肥料として光合成細菌体を土壌中に混入するとより効果的である。この光合成細菌体の添加により、稲作などの病原菌である糸状菌の繁殖を抑制して放射菌を増殖し、この放射菌が糸状菌を殺菌する働きがある。
【0022】
本発明の健康食に使用する玄米等は、植物活性酵素「アクアゲン」(日本パック株式会社の商標)を使用することにより、より好ましい玄米を製造することができる。この「アクアゲン」は天然素材を基に開発した植物発酵調味液で、こうじ菌で発酵させた植物が本来持っている力を引き出し、「光合成をより活性化」させると、植物の免疫力を高め、アミノ酸濃度が高くなり、植物本来の風味がでる。免疫力を高めていくと、植物が病虫害に強くなり、再生細胞も強化され、植物が虫に食べられてもその部分が再生する
【0023】
また、キチン質は植物の細胞壁を通って特異タンパク質に結合し、核DNAに伝達され、休眠中のDNAが働く、mRNA・RNA、蛋白質の合成が多くなり、免疫が高くなり、病原菌や害虫が接触しても細胞を守るためキチナーゼを分泌し、免疫細胞が外部からの侵入を防ぐことになる。
更に、DNAに変換していると免疫力の物質を植物から摂取し、昆虫類が共有できると共にウイルスが植物に入らない体質の植物になる。従って、従来の農薬や、化学肥料を使用せずに、適切な植物を栽培することができる。
このように植物の光合成が増進されて高品質の植物の増収が見込まれる。
【0024】
本発明の健康食に用いる米麦などの穀類や、雑穀類などはアミノ酸を高濃度含む土壌によって栽培されるのであるが、これにこれら植物の生育中にキトサンを散布すると害虫に対する抵抗力が高まり、更に、再生効率もよい。
また、土壌に散布する水として強電解水が好ましい。この強電解水は殺菌効果に優れている。この強電解水は、水に食塩またはカリウムを添加し、この食塩水を電気分解して陽極電極側から強酸性電解水が採集され、一方、陰極側からは強アルカリ性水が生成する。
この強電解水は、強酸性水pH3以下(実質的には2.7以下)、強アルカリ水pH11.5(実質的には12以上)があり、これら強電解水は殺菌剤として農薬の代替品ではない。どちらかというと予防薬であり、病害が発生している時は有効ではない。
【0025】
地球上の稲作米文化圏の場合は温度が一定以上あり、だいたい3ヶ月以上が36℃であり降水量が多くある地域である。この地域の植物の水の吸収が70%位で人間の体内の水分70%に適応している。これに対してヨーロッパなどの麦文化圏は温度と降水量が稲文化圏に劣り、この麦文化圏の植物の水分は30%といわれている。この自然現象にその地域の植物が適応している。これにより人間の方が植物に適応して現在の食文化がある。又、食物は必要な水がないと光合成ができないから良い食物が育たない。そのため免疫力が低下し害虫に弱い。
【発明の効果】
【0026】
本発明の健康食によれば、穀類、雑穀類などを生のまま食するから食べ易く、消化しやすくするために粉末にして生のまま食することができるから簡易に食卓に提供することができる。また、この穀類などの粉末を水に分散してジュース、スープにして食することができる。
生食にすることにより、大腸において腸内細菌によって発酵分解され、吸収されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】体内における短鎖脂肪酸のサイクルの説明図である
【図2】野菜等から摂取される残留窒素のサイクルの説明図である
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明に係る健康食について説明する。
本発明に係る健康食に使用する穀類、雑穀類、豆類、芋類、葉菜類、果菜類、柑橘類、水果類、果実類、根葉類、根菜類、海藻類、種子類または苔は、殺虫剤、殺菌剤、抗生物質の農薬類や合成食品、合成添加物、化学肥料などの無機物の合成物質が残留が少ない土壌で基本的には残留のない土壌とし、菌類、微生物類、昆虫類が食物連鎖と共存できる土壌とし、前記農薬類などは使用しない有機肥料を使用して栽培するものである。
【0029】
特に、本発明の健康食の穀類、雑穀類、豆類、芋類、葉菜類、果菜類、柑橘類、水果類、果実類、根葉類、根菜類、苔、海藻類または種子類の栽培に使用するに土壌は、自然界の腐葉土を主成分とする土壌が好適である。このような土壌で生育させた穀類などは含有する澱粉などが従来の澱粉と異なり、体内の糖の分解に優れたものである。
加熱加工など行わない穀類、雑穀類、豆類に含有する澱粉はベータ澱粉であるから大腸で腸内細菌によって分解され、らく酸、吉草酸などの短鎖脂肪酸になって吸収されてエネルギー源となっている。例えば、図4に示すようにである。
【0030】
このような土壌で栽培したあきたこまちの発芽玄米とについて従来方法による発芽玄米の発育度合いを測定した結果以下の表1に示す。
この表1は従来の土壌によるとあきたこまちは発芽玄米器(水温32℃)での発芽しない粒が72時間経過しても21粒あった。
これに対して本発明の表3に示す土壌成分によるとひとめぼれ米の場合同じ発芽玄米器(水温32℃)での結果、72時間経過した場合は発芽しない粒は1つも無かった。すなわち全ての玄米が発芽した。
【0031】
【表1−1】


【表1−2】

【0032】
この表1−1および表1−2に示されるように従来の土壌による栽培に比較して、本発明の健康食を栽培する土壌は病害に強い稲を栽培することが明らかである。
また、一般の白米、発芽玄米、と本発明の土壌による発芽玄米との成分の分析結果(財団法人日本食品分析センターによる)について以下に示す。
【0033】
【表2】

【0034】
本発明の健康食の穀類などを栽培する土壌は、従来の土壌には期待できない作用を奏するのである。
この土壌の養分の適正域成分の範囲(土壌100g)は次のようになっている。
【0035】
【表3】

【0036】
この表3に示される成分を含有する土壌によって本発明の穀類などを栽培することにより、健康食を摂取することが出来る。
本発明の土壌によって栽培した穀類の葉には残留窒素が300mg以内では正常である。
しかし、従来の方法による無機化学肥料、農薬を使用した土壌で栽培したとき、ほうれん草の場合残留窒素は800〜1600mgであった。
残留窒素は人体に悪影響を及ぼすといわれており、少ないほどよいのである。植物の葉の残留窒素は硝酸塩に変化し、人の口の中で亜硝酸(発ガン性物質)になり、胃の中でニトロソアミン(発ガン性物質)になり、このニトロソアミンは血液中に吸収されるとメトへログロビンになり赤血球に結合し、酸素の運搬が出来なくなる。インシュリンの生成が抑制され、糖尿病になりやすくなる。赤血球による酸素の運搬が減少すると酸欠状態となり、子供は唇が紫色になる。
【0037】
この残留窒素量の測定方法は以下のようにして行った。
葉5グラムをすり潰して蒸留水145ccを入れ、ろ紙でろ過して濾液中に試験紙1秒浸して、クロマトグラフィーで測定して出た数字を3倍にして100グラム中の残留窒素量とした。
【0038】
本発明の穀類の中でも、発芽玄米について説明すると、前述のような土壌栽培によると、天然の有機物で核酸ベースとし、太陽光で光合成によりアミノ酸が強化され、眠っていた酵素を活性化し、発芽した部分に、ガンマーアミノ酸(GABA)が蓄積され、玄米の有効成分が増加し発芽していない玄米よりタイ栄養素を含みます。このGABAは血液の流れを活発にし、代謝機能を促進する働きがあるものとして知られています。
【0039】
生玄米などはミキサーによって粉末にして食するようにしてもよいが、粒状のまま1〜4粒を毎回食することでもよい。粒状の食事に慣れたら徐々に増加して一日に一食生玄米を食してもよい。
【実施例1】
【0040】
玄米と生玄米からなるご飯と従来の白米のご飯とを食したときの血糖値の増加を測定した。
比較実験として、午前10時の空腹時に白米飯、玄米飯及び生玄米飯を100グラム食した後の血糖値、インシュリンを測定した。数10分経過した時の変化について測定した結果は次のようであった。
【0041】
【表4】

このように生玄米によると血糖値の低下が見られた。
これによると生玄米の場合の血糖値の増加、インシュリンの著しい増加はほとんどみられなかった。
【実施例2】
【0042】
生発芽玄米100gをミキサーにかけて粉末にして、そのままで食するか、または塩で味付けして食する。
【実施例3】
【0043】
本発明の健康食に使用する玄米等の食物を栽培するにあたり、従来の化学肥料、有機肥料を使用した土壌による栽培と前述のアクアゲン種子(日本パック株式会社商標)を使用した土壌による栽培との比較実験した。
例1
通常の植物に必要な化学肥料や農薬を散布した土壌、坪65株前後の稲株を植えつけ、一時的病害対策を施しながら栽培した。
密植のために光合成が不十分で、パラ米がでやすい。その結果、この米を食するときにはバランスのよい食事が必要となる。
【0044】
例2
アミノ酸濃度が高い高品質、アクアゲン種子を使用して植物の生育に必要な分の有機肥料、無農薬栽培による土壌に坪30〜40株前後の苗を植えて、光り合成が活発になり、バラ米ができ難く、病虫害にかかりにくい。土壌中の好気性発酵微生物(細菌、放射菌、酵母菌、糸状菌)を主体とし、乳酸菌などが発生し酵母菌が多くなり、高級アルコールができ、低分子化養分を吸収し、アミノサン濃度が増加した。残留窒素が300mg以下の植物を栽培した。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の健康食は、光熱費を必要とせずに、穀類、雑穀類などを加工処理することなく、生で食するので蒸したりする手間がかからない。生のまま食するのが困難な時は、粉末にして、水と混合してジュース、スープ状にして簡易に食することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
米類、穀類、雑穀類または類をそのまま、またはこれらの乾燥したもの若しくは粉末を、水につけて加熱、水炊き、蒸すの加工処理を施すことなくベータ澱粉の状態で丸ごと食することを特徴とする健康食。
【請求項2】
請求項1に記載の健康食において、
前記米類、穀類、雑穀類または豆類は、発芽状態にあることを特徴とする健康食。
【請求項3】
請求項1に記載の健康食において、
さらに、野菜類、果実類、きのこ類、麹菌類、種麹菌、乳酸菌類、納豆菌類、海藻類、苔類、野草類、茶葉、柿葉、小魚、発酵食品類、蜂蜜、黒糖のうち1又は複数を添加混合してなることを特徴とする健康食。
【請求項4】
請求項3に記載の健康食において、
前記野菜類、果実類、きのこ類、麹菌類、種麹菌、乳酸菌類、納豆菌類、海藻類、苔類、野草類、茶葉、柿葉、びわ葉、小魚、発酵食品類は食塩により味付けしたことを特徴とする健康食。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−29700(P2012−29700A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−251527(P2011−251527)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【分割の表示】特願2004−207261(P2004−207261)の分割
【原出願日】平成16年7月14日(2004.7.14)
【出願人】(591049413)日本パック株式会社 (5)
【Fターム(参考)】