説明

優先呼制御方法及び呼制御装置

【課題】優先呼識別子が設定されたINVITEを着信した着信端末が、発信端末に対するSIPリクエストの優先呼識別子を設定しない場合であっても、当該SIPリクエストに係る呼の優先制御を行うことを可能とする。
【解決手段】本発明の優先呼制御方法は、発信端末(2)から発信された着信端末(3)に対するINVITEを受信する工程と、優先呼識別子が設定されたINVITEが受信された場合、該INVITEに設定されている呼識別子を少なくとも記憶する工程と、前記優先呼識別子が設定されているINVITEを着信した着信端末(3)から発信端末(2)に対するSIPリクエストを受信する工程と、受信した前記SIPリクエストに、記憶された前記呼識別子と同一の呼識別子が設定されていて、かつ、前記SIPリクエストに優先呼識別子が設定されていない場合に、前記SIPリクエストに優先呼識別子を設定する工程と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発信端末と着信端末との間の呼の優先制御を行う優先呼制御方法及び呼制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP国際標準では、IPベースのマルチメディア通信サービスを提供することを目的として、IPマルチメディアサブシステム(IMS:IP Multimedia Subsystem)が検討されている。IMSでは、SIP(Session Initiation Protorocl)を用いた呼制御が行なわれる。また、IMSでは、特定のユーザに対して優先制御を行うeMPS(Enhanced Multimedia Priority Service)の提供も検討されている。
【0003】
図7は、eMPSにおける優先制御を説明するための図である。図7において、発信側のユーザ端末(以下、発信端末という)は、優先制御を必要とする優先加入者端末であり、着信側のユーザ端末(以下、着信端末という)は、優先制御を必要としない一般加入者端末であるものとする。
【0004】
図7に示すように、発信端末は、着信端末との間の呼の設定を要求するINVITEを発信する。eMPSでは、発信端末が優先加入者端末である場合、発信側のP−CSCF(Proxy Call Session Control Function)は、発信端末からのINVITEに対して優先呼識別子を設定する。これにより、INVITEを着信端末に伝送する各装置(図7における発信側のS−CSCF(Serving CSCF)、AS(Application Server)、着信側のS−CSCF、AS、P−CSCF)では、当該INVITEにより設定される呼の優先制御が行なわれる。
【0005】
また、eMPSでは、着信端末が、優先呼識別子が設定されたINVITEを着信した場合、着信端末から発信端末に対するSIPリクエストに対して優先呼識別子を設定して送信することが規定されている(例えば、非特許文献1)。なお、SIPリクエストとは、発信端末から発信されたINVITEを着信した着信端末が、当該発信端末に対して所定処理を要求する要求信号であり、例えば、通話の保留又は保留解除を要求するINVITEや、呼の設定条件の更新を要求するUPDATEなどがある。
【0006】
このように、eMPSでは、優先呼識別子が設定されたINVITEを着信した着信端末は、自端末が一般加入者端末であっても、発信端末に対するSIPリクエストに対しては優先呼識別子を設定する。これにより、当該SIPリクエストを発信端末に伝送する各装置(図7における着信側のP−CSCF、S−CSCF、AS、発信側のS−CSCF、AS、P−CSCF)では、当該SIPリクエストに係る呼の優先制御が行なわれる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】3GPP TS24.229
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述のeMPSでは、優先呼識別子が設定されたINVITEを着信した着信端末が、発信端末に対するSIPリクエストに優先呼識別子を設定しない場合、当該SIPリクエストに係る呼の優先制御を行うことができないという問題点があった。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、優先呼識別子が設定されたINVITEを着信した着信端末が、発信端末に対するSIPリクエストの優先呼識別子を設定しない場合であっても、当該SIPリクエストに係る呼の優先制御を行うことが可能な優先呼制御方法及び呼制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の優先呼制御方法は、着信端末に対して呼設定要求信号を着信させる呼制御装置における優先呼制御方法であって、発信端末から発信された前記着信端末に対する呼設定要求信号を受信する工程と、優先呼識別子が設定された呼設定要求信号が受信された場合、該呼設定要求信号に設定されている呼識別子を少なくとも記憶する工程と、前記優先呼識別子が設定されている呼設定要求信号を着信した前記着信端末から前記発信端末に対する要求信号を受信する工程と、受信した前記要求信号に、記憶した前記呼識別子と同一の呼識別子が設定されていて、かつ、前記要求信号に優先呼識別子が設定されていない場合に、前記要求信号に優先呼識別子を設定する工程と、を有することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、呼制御装置は、優先呼識別子が設定されている呼設定要求信号が受信された場合、当該呼設定要求信号に設定されている呼識別子を少なくとも記憶する。また、呼制御装置は、着信端末からの発信端末に対する要求信号に記憶した呼識別子と同一の識別子が設定されていて、かつ、当該要求信号に優先呼識別子が設定されていない場合、当該要求信号に優先呼識別子を設定する。このため、優先呼識別子が設定された呼設定要求信号を着信した着信端末が、発信端末に対する要求信号に優先呼識別子を設定しない場合であっても、当該要求信号に係る呼の優先制御を行うことができる。
【0012】
本発明の呼制御装置は、着信端末に対して呼設定要求信号を着信させる呼制御装置であって、発信端末から発信された前記着信端末に対する呼設定要求信号を受信する第1受信部と、前記第1受信部で優先呼識別子が設定された呼設定要求信号が受信された場合、該呼設定要求信号に設定されている呼識別子を少なくとも記憶する記憶部と、前記優先呼識別子が設定された呼設定要求信号を着信した前記着信端末から前記発信端末に対する要求信号を受信する第2受信部と、前記第2受信部で受信された前記要求信号に前記記憶部で記憶された呼識別子と同一の呼識別子が設定されていて、かつ、前記要求信号に優先呼識別子が設定されていない場合、前記要求信号に優先呼識別子を設定する設定部と、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、優先呼識別子が設定されたINVITEを着信した着信端末が、発信端末に対するSIPリクエストの優先呼識別子を設定しない場合であっても、当該SIPリクエストに係る呼の優先制御を行うことが可能な優先呼制御方法及び呼制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態に係る呼制御システムの概略構成図である。
【図2】本実施の形態に係るP−CSCFの機能構成図である。
【図3】本実施の形態に係る呼制御システムにおける優先呼制御動作の一例を示すシーケンス図である。
【図4】本実施の形態に係るP−CSCFの動作を示すフローチャートである。
【図5】本実施の形態に係るP−CSCFの動作を示すフローチャートである。
【図6】本実施の形態に係る呼制御システムにおける優先呼制御動作の他の例を示すシーケンス図である。
【図7】従来技術に係る呼の優先制御を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態に係る呼制御システムの概略構成図である。図1に示すように、呼制御システム1は、発信側のユーザ端末(以下、発信端末という)2と着信側のユーザ端末(以下、着信端末という)3との間の呼制御(例えば、呼の設定、切断、更新など)を行うネットワークシステムである。呼制御システム1は、発信端末2の呼制御やサービス制御を行うIMSネットワーク4、着信端末3の呼制御やサービス制御を行うIMSネットワーク5から構成される。なお、以下では、呼制御システム1は、SIPを用いて呼制御を行うものとするが、他の呼制御プロトコルが用いられても良い。
【0017】
発信側のIMSネットワーク4は、P−CSCF41、S−CSCF42、AS43を含む。P−CSCF41は、発信側で呼制御を行う呼制御装置であり、端末間インタフェース(例えば、Gmインタフェースなど)を介して発信端末2と接続される。具体的には、P−CSCF41は、不図示のIP移動伝達ネットワーク(例えば、EPC(Evolved Packet Core)ネットワークなど)及びアクセスネットワーク(例えば、UTRAN(UMTS Terrestrial Radio Access Network)、E−UTRAN(Evolved UTRAN))、Wimaxなど)などを介して、発信端末2とSIP信号を送受信する。また、P−CSCF41は、S−CSCF42とSIP信号を送受信する。
【0018】
また、P−CSCF41は、発信端末2が優先制御を必要とする優先加入者端末である場合、発信端末2からの着信端末3に対するINVITEに対して優先呼識別子を設定する。ここで、発信端末2からの着信端末3に対するINVITEは、発信端末2から着信端末3に対して呼の設定を要求する呼設定要求信号である。具体的には、P−CSCF41は、発信端末2のユーザ情報(例えば、ユーザプロファイルなど)に基づいて、発信端末2が優先加入者端末であるか否かを判定する。かかるユーザ情報は、発信端末2のIMSネットワーク4に対する登録処理において不図示のHSS(Home Subscriver Server)から取得される。
【0019】
S−CSCF42は、発信側で呼制御を行う呼制御装置であり、P−CSCF41、AS43、着信側のS−CSCF52に接続される。具体的には、S−CSCF42は、P−CSCF41から受信したSIP信号を、AS43を経由して着信側のS−CSCF52に転送する。また、S−CSCF42は、着信側のS−CSCF52から受信したSIP信号を、AS43を経由してP−CSCF41に転送する。なお、S−CSCF42は、AS43を経由せずにSIP信号を転送してもよい。また、S−CSCF42は、不図示のI−CSCF(Interogating−CSCF)を介して着信側のS−CSCF52とSIP信号を送受信してもよい。
【0020】
AS43は、発信側でサービス制御(例えば、課金処理など)を行うアプリケーションサーバである。
【0021】
着信側のIMSネットワーク5は、P−CSCF51、S−CSCF52、AS53を含む。P−CSCF51は、着信側で呼制御を行う呼制御装置であり、端末間インタフェース(例えば、Gmインタフェースなど)を介して着信端末3と接続される。具体的には、P−CSCF51は、不図示のIP移動伝達ネットワーク(例えば、EPCネットワークなど)及びアクセスネットワーク(例えば、UTRAN、E−UTRAN、Wimaxなど)などを介して、着信端末3とSIP信号を送受信する。また、P−CSCF51は、S−CSCF52とSIP信号を送受信する。
【0022】
S−CSCF52は、着信側で呼制御を行う呼制御装置であり、P−CSCF51、AS53、発信側のS−CSCF42に接続される。具体的には、S−CSCF52は、発信側のS−CSCF42から受信したSIP信号を、AS53を経由してP−CSCF51に転送する。また、P−CSCF51から受信したSIP信号を、AS53を経由して発信側のS−CSCF42に転送する。なお、S−CSCF52は、AS53を経由せずにSIP信号を転送してもよい。
【0023】
AS53は、着信側でサービス制御(例えば、課金処理など)を行うアプリケーションサーバである。
【0024】
以下では、図1に示すように、発信端末2と着信端末3とが発信側のIMSネットワーク4、着信側のIMSネットワーク5に接続する場合を説明する。本実施の形態では、説明を省略するが、呼制御システム1は、同じIMSネットワークに接続する発信端末2と着信端末3との呼制御を行うことも可能である。なお、発信端末2及び着信端末3の種類は限定されず、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、携帯型パーソナルコンピュータ、固定電話機、据置型パーソナルコンピュータなどの任意のユーザ端末を用いてよい。
【0025】
次に、本実施の形態に係る呼制御システムの詳細機能構成について説明する。なお、呼制御システム1を構成する装置は、通信インタフェース、プロセッサ、メモリ、送受信回路などを含むハードウェアを有しており、メモリには、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールが記憶されている。呼制御システム1の機能構成は、上述のハードウェアによって実現されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実現されてもよいし、両者の組み合わせによって実現されてもよい。
【0026】
図2は、本実施の形態に係る着信側のP−CSCFの詳細機能構成図である。なお、ここでは、P−CSCF51が着信側として機能する場合の機能構成を中心に説明するが、発信側として機能する場合の機能構成を備えてもよいことはもちろんである。
【0027】
図2に示すように、P−CSCF51は、CSCFインタフェース511(第1受信部)、端末インタフェース512(第2受信部)、判定部513、記憶部514、設定部515を具備する。
【0028】
CSCFインタフェース511は、呼制御装置間のインタフェース(例えば、Mwインタフェースなど)を介して、S−CSCF52とSIP信号を送受信する。具体的には、CSCFインタフェース511は、着信端末3に対するINVITEをS−CSCF52から受信する。また、CSCFインタフェース511は、着信端末3から発信端末2に対するSIPリクエスト(後述)をS−CSCF52に送信する。
【0029】
端末インタフェース512は、端末間インタフェース(例えば、Gmインタフェースなど)を介して、着信端末3とSIP信号を送受信する。具体的には、端末インタフェース512は、発信端末2からのINVITEを着信端末3に送信する。また、端末インタフェース512は、着信端末3から発信端末2に対するSIPリクエスト(後述)を着信端末3から受信する。
【0030】
ここで、SIPリクエストとは、発信端末2からのINVITE(呼設定要求信号)を着信した着信端末3が、発信端末2に対して所定処理を要求する要求信号である。SIPリクエストには、例えば、発信端末2からのINVITEにより設定される呼による音声通信の停止(すなわち、保留)を要求する保留要求信号や、当該呼による音声通信の再開(すなわち、保留解除)を要求する保留解除要求信号や、当該呼の設定条件の更新を要求する更新要求信号が含まれる。
【0031】
なお、保留要求信号及び保留解除要求信号としては、例えば、INVITEが用いられる。上述のように、INVITEは、発信端末2から着信端末3に対する呼設定要求信号としても用いられる。このため、着信端末3から発信端末2に対する保留要求信号及び保留解除要求信号としてINVITEを用いる場合、当該INVITE内に保留を識別する情報(例えば、a=sendonlyなど)や保留解除を識別する情報(例えば、a=sendrecvなど)が付加されてもよい。また、上記更新要求信号としては、例えば、UPDATEが用いられる。
【0032】
判定部513は、CSCFインタフェース511で受信されたINVITEに優先呼識別子が設定されているか否かを判定する。また、判定部513は、端末インタフェース512で受信されたSIPリクエストに記憶部514に記憶された呼識別子(後述)が設定されているか否かを判定する。また、判定部513は、端末インタフェース512で受信されたSIPリクエストに記憶部514に記憶された呼識別子が設定されていると判定した場合、当該SIPリクエストに優先呼識別子が設定されているか否かを判定する。
【0033】
記憶部514は、優先呼情報を記憶する。具体的には、判定部513によってCSCFインタフェース511で受信されたINVITEに優先呼識別子が含まれると判定された場合、記憶部514は、当該INVITEに含まれる呼識別子と優先呼識別子とを関連付けて、を優先呼情報として記憶する。ここで、呼識別子は、当該INVITEにより設定される呼を識別するものであり、当該呼を制御するための全SIP信号に含まれる。呼識別子としては、例えば、SIPヘッダの「Call ID」が用いられる。「Call ID」は、発信端末2で付与され、発信端末2からのINVITE内に設定される。なお、呼識別子としては、優先制御すべき呼を識別可能であれば、上記「Call ID」以外の情報が用いられてもよい。また、優先呼識別子とは、優先制御されるべき呼であることを示すものである。優先呼識別子としては、例えば、SIPヘッダの「Resource−Priority Header Field」が用いられる。例えば、CSCFインタフェース511で受信されたINVITEにおいて「CALL ID=xxxxx」、「Resource−Priority Header Field=aaaaa」が設定されている場合、記憶部514は、“xxxxx”と”aaaaa”とを関連付けて記憶する。なお、優先呼識別子が各優先呼に固有のものでない場合(例えば、1(優先呼)、0(一般呼)などの単なるビット情報である場合)、記憶部514は、受信されたINVITEに含まれる呼識別子を少なくとも記憶すればよく、必ずしも呼識別子と優先呼識別子とを関連付けて記憶しなくともよい。
【0034】
設定部515は、判定部513によって、端末インタフェース512で受信されたSIPリクエストに記憶部514に記憶された呼識別子と同一の呼識別子が設定されており、かつ、当該SIPリクエストに優先呼識別子が設定されていないと判定された場合に、当該SIPリクエストに、当該呼識別子に関連付けて記憶部514に記憶していた優先呼識別子を設定する。例えば、端末インタフェース512で受信されたSIPリクエストにおいて「CALL ID=xxxxx」が設定されていて、かつ、当該SIPリクエストに優先呼識別子が設定されていない場合、設定部515は、当該SIPリクエストに、記憶部514でCALL ID”xxxxx”に関連付けて記憶されている”aaaaa”をResource−Priority Header Fieldに設定する。なお、優先呼識別子が各優先呼に固有のものでない場合(例えば、1(優先呼)、0(一般呼)などの単なるビット情報である場合)、設定部515は、必ずしも記憶部514に記憶していた優先呼識別子を設定しなくともよい。
【0035】
次に、以上のように構成された実施の形態に係る呼制御システムにおける優先呼制御動作について説明する。
【0036】
図3は、本実施の形態に係る呼制御システムにおける優先呼制御動作の一例を示すシーケンス図である。また、図4及び5は、本実施の形態に係る着信側のP−CSCFの動作を示すフローチャートである。なお、図3では、発信端末2が優先加入者端末であり、着信端末3が一般加入者端末であるものとする。また、図3では、発信端末2から発信されたINVITE(呼設定要求信号)を着信した着信端末3が、発信端末2に対する保留要求信号と保留解除要求信号を送信する場合を説明する。すなわち、図3乃至5において、上述のSIPリクエストは、保留要求信号と保留解除要求信号である。
【0037】
図3に示すように、呼設定動作において、発信端末2は、着信端末3に対するINVITEをP−CSCF41に送信する(ステップST101)。当該INVITEは、発信端末2からの着信端末3に対する呼設定要求信号である。
【0038】
P−CSCF41は、発信端末2が優先加入者端末である場合、発信端末2からのINVITEに優先呼識別子を設定する(ステップST102)。ここで、発信端末2は優先加入者端末であるので、P−CSCF41は、発信端末2からのINVITEに優先呼識別子を設定する。
【0039】
P−CSCF41は、優先呼識別子が設定されたINVITEを、S−CSCF42、S−CSCF52を介して着信側のP−CSCF51に転送する(ステップST103)。なお、INVITEは、図示しないI−CSCFやAS43、AS53などを経由して転送されてもよい。
【0040】
P−CSCF51は、着信端末3に対するINVITE(呼設定要求信号)をS−CSCF52から受信した場合、優先呼判定処理を行う(ステップST104)。
【0041】
具体的には、図4に示すように、P−CSCF51は、受信したINVITEに優先呼識別子が設定されているか否かを判定する(ステップST201)。受信したINVITEに優先呼識別子が設定されている場合(ステップST201;Yes)、P−CSCF51は、当該INVITEに含まれる呼識別子と優先呼識別子とを関連付けて、優先呼情報として記憶部514に記憶する(ステップS202)。ここでは、受信したINVITEには優先呼識別子が設定されているので、P−CSCF51は、受信したINVITEに含まれる呼識別子と優先呼識別子とを関連付けて記憶する。
【0042】
一方、受信したINVITEに優先呼識別子が設定されてない場合(ステップST201;No)、P−CSCF51は、当該INVITEに含まれる呼識別子を優先呼情報として記憶部514に記憶しない。当該INVITEは優先呼に係るものではないためである。
【0043】
図4に示す優先呼判定処理が終了すると、図3に示すように、P−CSCF51は、S−CSCF52から受信したINVITEを着信端末3に転送する(ステップST105)。
【0044】
着信端末3は、発信端末2からのINVITEの受信に応じてユーザの呼び出し処理を行うとともに、180 Ringingを送信する(ステップST106)。ここで、180 Ringingは、ユーザの呼び出し処理中であることを示す応答信号である。かかる180 Ringingは、P−CSCF51、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41を介して発信端末2に伝送される。
【0045】
着信端末3は、ユーザが呼び出しに応じると、200 OKを送信する(ステップST107)。ここで、200 OKは、ユーザが呼び出しに応じたことを示す応答信号である。かかる200 OKは、P−CSCF51、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41を介して発信端末2に伝送される。
【0046】
発信端末2は、着信端末3からの200 OKを受信すると、ACKを送信する(ステップST108)。ACKは、INVITEに応じた呼設定の完了確認信号である。かかるACKは、P−CSCF41、S−CSCF42、S−CSCF52、P−CSCF51を介して着信端末3に伝送される。ACKが着信端末3に受信されると、発信端末2と着信端末3との間の呼が設定される。
【0047】
以上のように設定された呼を用いて、発信端末2と着信端末3との間では音声通信が行なわれる(ステップST109)。なお、かかる音声通信には、例えば、RTP(Real‐time Transport Protocol)が用いられる。
【0048】
以上の呼設定動作では、ステップST102でINVITEに設定される優先呼識別子に基づいて優先呼であることが認識可能である。このため、ステップST103〜ST109の呼設定動作では、それぞれ、優先制御が行なわれる。
【0049】
また、図3の保留動作において、着信端末3は、発信端末2に対するINVITEをP−CSCF51に送信する(ステップST110)。当該INVITEは、着信端末3からの発信端末2に対する保留要求信号であり、保留を要求する情報(例えば、a=sendonlyなど)を含む。また、当該INVITEには、保留の対象となる呼の呼識別子(すなわち、ステップST108で設定された呼の呼識別子)が設定される。
【0050】
P−CSCF51は、着信端末3からINVITE(保留要求信号)を受信した場合、優先呼判定処理を行う(ステップST111)。
【0051】
具体的には、図5に示すように、P−CSCF51は、記憶部514に優先呼情報として記憶された呼識別子と同一の呼識別子がINVITE(保留要求信号)に設定されているか否かを判定する(ステップST301)。
【0052】
記憶部514に記憶された呼識別子と同一の呼識別子がINVITE(保留要求信号)に設定されている場合(ステップST301;Yes)、P−CSCF51は、当該INVITEに優先呼識別子が設定されているか否かを判定する(ステップST302)。
【0053】
優先呼識別子がINVITE(保留要求信号)に設定されていない場合(ステップST302;Yes)、P−CSCF51は、当該INVITEに、当該呼識別子に関連付けて記憶部514に記憶していた優先呼識別子を設定する(ステップST303)。P−CSCF51が当該INVITEに優先呼識別子を設定しない場合、当該INVITEは優先呼についての保留要求信号であるにも関わらず、以降の保留動作において優先制御が行なわれなくなるためである。
【0054】
一方、INVITE(保留要求信号)に優先呼識別子が設定されている場合(ステップST302;No)、以降の保留処理において優先制御が行なわれるため、P−CSCF51は、当該INVITEに優先呼識別子を再度設定する必要はない。
【0055】
また、記憶部514に記憶された呼識別子と同一の呼識別子がINVITE(保留要求信号)に設定されていない場合(ステップST301;No)、当該INVITEは優先呼についての保留要求信号ではないと判断される。このため、P−CSCF51は、当該INVITEには優先呼識別子を設定しない。
【0056】
図5に示す優先呼判定処理が終了すると、図3に示すように、P−CSCF51は、INVITE(保留要求信号)を、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41を介して発信端末2に転送する(ステップST112)。ここでは、P−CSCF51は、図5のステップST303で優先呼識別子が設定されたINVITE(保留要求信号)を発信端末2に転送する。
【0057】
発信端末2は、着信端末3からの保留要求に応じることを示す応答信号として、200 OKを送信する(ステップST113)。かかる200 OKは、P−CSCF41、S−CSCF42、S−CSCF52、P−CSCF51を介して着信端末3に伝送される。
【0058】
発信端末2は、着信端末3に対する200 OKを送信すると、着信側のS−CSCF52との間でAnnouncement処理を行う(ステップST114)。
【0059】
着信端末3は、発信端末2からの200 OKを受信すると、ACKを送信する(ステップST115)。ACKは、INVITE(保留要求信号)に応じた保留の完了確認信号である。かかるACKは、P−CSCF51、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41を介して発信端末2に伝送される。ACKが発信端末2に受信されると、発信端末2と着信端末3との間の呼を用いた音声通信が停止される(ステップST116)。
【0060】
以上の保留動作では、ステップST111でINVITE(保留要求信号)に設定される優先呼識別子に基づいて優先呼であることが認識可能である。このため、ステップST112〜ST116の保留動作では、それぞれ、優先制御が行なわれる。このように、着信端末3が、ステップST110において発信端末2に対するINVITE(保留要求信号)に優先呼識別子を設定しない場合でも、P−CSCF51による優先呼識別子の設定により、保留動作における優先制御が可能となる。また、着信端末3とのインタフェースとなるP−CSCF51がINVITE(保留要求信号)に優先呼識別子を設定することで、当該INVITEを発信端末2に伝送するより多くの装置(ここでは、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41)での優先制御が可能となる。
【0061】
保留解除動作において、着信端末3は、発信端末2に対するINVITEをP−CSCF51に送信する(ステップST117)。当該INVITEは、着信端末3からの発信端末2に対する保留解除要求信号であり、保留解除を要求する情報(例えば、a=sendrevなど)を含む。また、当該INVITEには、保留解除の対象となる呼の呼識別子(すなわち、ステップST108で設定された呼の呼識別子)が設定される。
【0062】
P−CSCF51は、着信端末3からINVITE(保留解除要求信号)を受信した場合、優先呼判定処理を行う(ステップST118)。なお、当該優先呼判定処理は、ステップST111と同様であるため説明を省略する。
【0063】
図5に示す優先呼判定処理が終了すると、図3に示すように、P−CSCF51は、INVITE(保留解除要求信号)を、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41を介して発信端末2に転送する(ステップST119)。ここでは、P−CSCF51は、図5のステップST303で優先呼識別子が設定されたINVITE(保留解除要求信号)を発信端末2に転送する。
【0064】
発信端末2は、着信端末3からの保留解除要求に応じることを示す応答信号として、200 OKを送信する(ステップST120)。かかる200 OKは、P−CSCF41、S−CSCF42、S−CSCF52、P−CSCF51を介して着信端末3に伝送される。
【0065】
着信端末3は、発信端末2からの200 OKを受信すると、ACKを送信する(ステップST121)。ACKは、INVITE(保留解除要求信号)に応じた保留解除の完了確認信号である。かかるACKは、P−CSCF51、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41を介して発信端末2に伝送される。ACKが発信端末2に受信されると、発信端末2と着信端末3との間の呼を用いた音声通信が再開される(ステップST122)。
【0066】
以上の保留解除動作では、ステップST118でINVITE(保留解除要求信号)に設定される優先呼識別子に基づいて優先呼であることが認識可能である。このため、ステップST119〜ST122の保留解除動作では、それぞれ、優先制御が行なわれる。このように、着信端末3が、ステップST117において発信端末2に対するINVITE(保留解除要求信号)に優先呼識別子を設定しない場合でも、P−CSCF51による優先呼識別子の設定により、保留解除動作における優先制御が可能となる。また、着信端末3とのインタフェースとなるP−CSCF51がINVITE(保留解除要求信号)に優先呼識別子を設定することで、当該INVITEを発信端末2に伝送するより多くの装置(ここでは、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41)での優先制御が可能となる。
【0067】
また、呼解放処理において、着信端末3は、発信端末2に対するBYEをP−CSCF51に送信する(ステップST123)。ここで、BYEは、着信端末3から発信端末2に対して呼の解放を要求する呼解放要求信号である。かかるBYEは、P−CSCF51、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41を介して発信端末2に伝送される。
【0068】
発信端末2は、着信端末3からの呼解放要求に応じることを示す応答信号として、200 OKを送信する(ステップST124)。かかる200 OKは、P−CSCF41、S−CSCF42、S−CSCF52、P−CSCF51を介して着信端末3に伝送される。これにより、発信端末2と着信端末3との間に設定された呼が解放される。
【0069】
図6は、本実施の形態に係る呼制御システムにおける優先呼制御動作の他の例を示すシーケンス図である。なお、図6では、発信端末2が優先加入者端末であり、着信端末3が一般加入者端末であるものとする。また、図6では、発信端末2からのINVITE(呼設定要求信号)を着信した着信端末3が、発信端末2に対する呼の設定条件の更新要求信号を送信する場合を説明する。すなわち、図4乃至6において、上述のSIPリクエストは、更新要求信号である。
【0070】
図6の呼設定動作におけるステップST401〜ST406は、図3のステップST101〜ST106と同様の処理である。ただし、図6のステップST401において、発信端末2は、着信端末3に対するINVITE(呼設定要求信号)に呼設定条件情報を含める。ここで、呼設定条件情報とは、例えば、IPアドレスや、ポート番号、メディア種別など呼の設定条件を示す情報である。呼設定条件情報は、例えば、offerとしてINVITE内に設定される。また、図6のステップST406において、着信端末3は、受信したINVITEに設定された呼設定条件情報に同意することを示す同意情報を180 Ringingに設定する。同意情報は、例えば、Anserとして180 Ringing内に設定される。
【0071】
発信端末2は、同意情報を含む180 Ringingを受信すると、PRACKを送信する(ステップST407)。ここで、PRACKは、暫定応答である180 Ringingの送達確認信号である。かかるPRACKは、P−CSCF41、S−CSCF42、S−CSCF52、P−CSCF51を介して着信端末3に伝送される。
【0072】
着信端末3は、発信端末2からのPRACKを受信したことを示す応答信号として、200 OKを送信する(ステップST408)。かかる200 OKは、P−CSCF51、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41を介して発信端末2に伝送される。
【0073】
着信端末3は、既に同意した呼設定条件情報の変更を要求する場合、発信端末2に対するUPDATEをP−CSCF51に送信する(ステップST409)。ここで、UPDATEは、呼設定条件情報の変更を要求する変更要求信号である。当該UPDATEには、変更された呼設定条件情報が含められる。
【0074】
P−CSCF51は、着信端末3からUPDATE(更新要求信号)を受信した場合、優先呼判定処理を行う(ステップST410)。なお、当該優先呼判定処理は、図3のステップST111と同様であるため説明を省略する。
【0075】
図5に示す優先呼判定処理が終了すると、図6に示すように、P−CSCF51は、UPDATEを、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41を介して発信端末2に転送する(ステップST411)。ここでは、P−CSCF51は、図5のステップST303で優先呼識別子が設定されたUPDATE(更新要求信号)を発信端末2に転送する。
【0076】
発信端末2は、受信したUPDATEに設定された呼設定条件情報に同意することを示す同意情報を200 OKに設定して送信する(ステップST412)。かかる200 OKは、P−CSCF41、S−CSCF42、S−CSCF52、P−CSCF51を介して着信端末3に伝送される。
【0077】
ステップST411及びST412の呼設定条件の更新動作では、ステップST410でUPDATE(更新要求信号)に設定される優先呼識別子に基づいて優先呼であることが認識可能である。このため、ステップST411及びST412の呼設定条件の更新動作では、それぞれ、優先制御が行なわれる。このように、着信端末3が、ステップST409において発信端末2に対するUPDATE(更新要求信号)に優先呼識別子を設定しない場合でも、P−CSCF51による優先呼識別子の設定により、呼設定条件の更新要求動作における優先制御が可能となる。また、着信端末3とのインタフェースとなるP−CSCF51がUPDATE(更新要求信号)に優先呼識別子を設定することで、当該UPDATEを発信端末2に伝送するより多くの装置(ここでは、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41)での優先制御が可能となる。
【0078】
ここで、着信端末3は、ステップST405のINVITE(呼設定要求信号)に応じてユーザの呼び出し処理を行っている。かかる呼び出しにユーザが応じると、着信端末3は、200 OKを送信する(ステップST413)。かかる200 OKは、P−CSCF51、S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41を介して発信端末2に伝送される。
【0079】
発信端末2は、着信端末3からの200 OKを受信すると、ACKを送信する(ステップST414)。かかるACKは、呼設定の完了確認信号であり、当該ACKが着信端末3に受信されると、発信端末2と着信端末3との間の呼が設定される。
【0080】
以上のように設定された呼を用いて、発信端末2と着信端末3との間では音声通信が行なわれる(ステップST415)。ここで、当該音声通信で用いられる呼は、ステップST409〜ST412の更新処理で更新されたものであるため、着信端末3からのUPDATE(更新要求信号)に優先呼識別子が設定されていない場合は、当該呼は優先呼として扱わない。しかしながら、本動作においては、ステップST410において、着信端末3からのUPDATEに優先呼識別子が設定されるため、当該呼が優先呼として扱われ、ステップST415における音声通信においても優先制御が行なわれる。
【0081】
図6のステップST416、ST417は、図3のステップST123、ST124と同様であるため、説明を省略する。
【0082】
本実施の形態に係る呼制御システム1によれば、P−CSCF51は、優先呼識別子が設定されているINVITE(呼設定要求信号)を受信した場合に、当該INVITEに設定されている呼識別子と優先呼識別子とを関連付けて記憶する。また、P−CSCF51は、着信端末3からの発信端末2に対するSIPリクエスト(要求信号)に記憶した呼識別子と同一の識別子が設定されていて、かつ、当該SIPリクエストに優先呼識別子が設定されていない場合、当該SIPリクエストに、当該呼識別子に関連付けて記憶していた優先呼識別子を設定する。このため、優先呼識別子が設定されたINVITEを着信した着信端末3が、発信端末2に対するSIPリクエストに優先呼識別子を設定しない場合であっても、当該SIPリクエストに係る呼の優先制御を行うことができる。
【0083】
また、本実施の形態に係る呼制御システム1によれば、着信端末3に端末間インタフェースを介して接続されるP−CSCF51が、着信端末3から受信したSIPリクエストに優先呼識別子を設定する。このため、当該SIPリクエストを発信端末2に伝送する各装置(S−CSCF52、S−CSCF42、P−CSCF41など)では、当該SIPリクエストに係る呼の優先制御が可能となる。
【0084】
上述の実施の形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。
【0085】
また、上述の実施の形態では、着信端末3に接続されるP−CSCF51が、着信端末3から受信したSIPリクエストに優先呼識別子を設定するものとした。しかしながら、当該SIPリクエストを発信端末2に伝送する他の装置(例えば、S−CSCF52など)で優先呼識別子が設定されてもよい。かかる場合、当該他の装置が、発信端末2からのINVITE(呼設定要求信号)に優先呼識別子が設定されている場合、当該INVITEに設定されている呼識別子と優先呼識別子とを関連付けて記憶する。
【0086】
以上のように、本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0087】
1…呼制御システム
2…発信端末
3…着信端末
4…IMSネットワーク
5…IMSネットワーク
41…P−CSCF
42…S−CSCF
43…AS
51…P−CSCF
52…S−CSCF
53…AS
511…CSCFインタフェース
512…端末インタフェース
513…判定部
514…記憶部
515…設定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着信端末に対して呼設定要求信号を着信させる呼制御装置における優先呼制御方法であって、
発信端末から発信された前記着信端末に対する呼設定要求信号を受信する工程と、
優先呼識別子が設定された呼設定要求信号が受信された場合、該呼設定要求信号に設定されている呼識別子を少なくとも記憶する工程と、
前記優先呼識別子が設定されている呼設定要求信号を着信した前記着信端末から前記発信端末に対する要求信号を受信する工程と、
受信した前記要求信号に、記憶した前記呼識別子と同一の呼識別子が設定されていて、かつ、前記要求信号に優先呼識別子が設定されていない場合に、前記要求信号に優先呼識別子を設定する工程と、
を有することを特徴とする優先呼制御方法。
【請求項2】
前記記憶する工程において、前記呼設定要求信号に設定されている前記呼識別子と前記優先呼識別子とを関連付けて記憶し、
前記設定する工程において、前記要求信号に、前記呼識別子に関連付けて記憶していた前記優先呼識別子を設定することを特徴とする請求項1に記載の優先呼制御方法。
【請求項3】
前記呼制御装置は、前記着信端末に端末間インタフェースを介して接続されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の優先呼制御方法。
【請求項4】
前記要求信号は、前記呼識別子で識別される呼における音声通信の停止を要求する保留要求信号であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の優先呼制御方法。
【請求項5】
前記要求信号は、前記呼識別子で識別される呼における音声通信の再開を要求する保留解除要求信号であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の優先呼制御方法。
【請求項6】
前記要求信号は、前記呼識別子で識別される呼の設定条件の更新を要求する更新要求信号であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の優先呼制御方法。
【請求項7】
着信端末に対して呼設定要求信号を着信させる呼制御装置であって、
発信端末から発信された前記着信端末に対する呼設定要求信号を受信する第1受信部と、
前記第1受信部で優先呼識別子が設定された呼設定要求信号が受信された場合、該呼設定要求信号に設定されている呼識別子を少なくとも記憶する記憶部と、
前記優先呼識別子が設定された呼設定要求信号を着信した前記着信端末から前記発信端末に対する要求信号を受信する第2受信部と、
前記第2受信部で受信された前記要求信号に前記記憶部で記憶された呼識別子と同一の呼識別子が設定されていて、かつ、前記要求信号に優先呼識別子が設定されていない場合、前記要求信号に優先呼識別子を設定する設定部と、
を具備することを特徴とする呼制御装置。
【請求項8】
前記記憶部は、前記呼設定要求信号に設定されている前記呼識別子と前記優先呼識別子とを関連付けて記憶し、
前記設定部は、前記要求信号に、前記呼識別子に関連付けて前記記憶部に記憶していた前記優先呼識別子を設定することを特徴とする請求項7に記載の呼制御装置。
【請求項9】
前記呼制御装置は、前記着信端末に端末間インタフェースを介して接続されることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の呼制御装置。
【請求項10】
前記要求信号は、前記呼識別子で識別される呼における音声通信の停止を要求する保留要求信号であることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の呼制御装置。
【請求項11】
前記要求信号は、前記呼識別子で識別される呼における音声通信の再開を要求する保留解除要求信号であることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の呼制御装置。
【請求項12】
前記要求信号は、前記呼識別子で識別される呼の設定条件の更新を要求する更新要求信号であることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の呼制御装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−98844(P2013−98844A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241246(P2011−241246)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】