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充填ノズル
説明

充填ノズル

【課題】単純な構造で、液垂れ抑制効果を高めつつ、吐出される液体の流れの乱れを抑制する整流効果を担保し、高速に充填することが可能な充填ノズルを提供すること。
【解決手段】先端に吐出孔103を有する液体流路110と、該吐出孔103の上流に隣接して先端網状体120を有する充填ノズル100であって、前記吐出孔103が、直径が徐々に減少する減径部111と、直径が一定となる先端円筒部112とを有すること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速で容器内に飲料等の液体を充填する充填ノズルに関し、特に、複数の容器を搬送しながら吐出、停止を繰り返してそれぞれの容器に飲料等の液体を充填する液体充填装置に好適に用いられる充填ノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、飲料等の液体を容器に充填する液体充填装置に用いられる充填ノズルにあっては、高速に充填することが求められている。
しかしながら、充填ノズルから高速に液体を吐出することにともなって、吐出される液体の流れの乱れが大きくなり、容器外に飛散したり、容器内の液面上に大量の泡が発生するため、これらを抑制するために整流機能を有する充填ノズルが用いられている。
また、吐出停止時の液垂れも問題となるため、液垂れ抑制機能を有する充填ノズルが用いられている。
例えば、整流に関して、充填ノズルに整流部材を設け、吐出される液体の流れの乱れを抑制するものが公知であり、整流部材として液体が通過する網目状の網状体を充填ノズルの液体流路中に設けたものや、網状体を充填ノズルの先端の吐出孔の外側に設けたものが公知である(例えば特許文献1乃至3等参照。)。
【0003】
また、吐出停止時の液垂れを抑制するため、液体の供給・停止のための弁の動作を確実・高速に行い、また、弁を可能な限り吐出孔の近くに設けて、停止後に残留する弁より下流の液体を減らすことが一般的に求められるが、これをゼロにすることは不可能であるため、充填ノズルを、残留する液体を表面張力によって保持できる構造とすることが行われている。
例えば、整流部材として使用する網状体や別途設けた網状体の網目や、整流部材の最下部と充填ノズル内面との間の角部に、液体を表面張力によって保持できる構造が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4058947号公報(全頁、全図)
【特許文献2】特許第4453246号公報(全頁、全図)
【特許文献3】特許第4173486号公報(全頁、全図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
液体を高速で充填するためには、整流部材による流路抵抗の増加を抑制することが望ましい一方、整流部材として使用する網状体や、別途設けた網状体の網目の表面張力によって液体を保持して液垂れ抑制効果を高めるためには、網目を細かくしたり、網状体の枚数を増やす必要があり、流路抵抗が増加する要因となるという問題があった。
例えば、特許文献1に記載された公知の充填ノズルのように、吐出孔の近傍に別途細かい網目の網状体(液垂れ防止部材)を設けるものは、流路抵抗がその分大きくなるため、高速充填の支障となるという問題があった。
また、整流部材の最下部と充填ノズル内面との間の角部に表面張力によって液体を保持する液垂れ抑制効果を高めるためには、充填ノズルの吐出孔から所定の区間に整流部材が存在しない部分を設ける必要があり、吐出孔付近での液体の流れの乱れを抑制できず、整流効果が低下するという問題があった。
特許文献2に記載された公知の充填ノズルのように、吐出孔に一番近い部分の網状体を下方に突出する凸形状とすることで、整流部材が存在しない部分を少なくすることも考えられるが、この場合でも、流路の外周部は整流できず、整流効果はやはり低下するという問題があった。
また、網状体で保持される液体と角部で保持される液体が分離することとなり、全体として表面張力による液体の保持量が減少し、液垂れ抑制効果が低下するという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、前述した公知の充填ノズルの問題を解決するものであって、単純な構造で、液垂れ抑制効果を高めつつ、吐出される液体の流れの乱れを抑制する整流効果を呈し、飲料等の液体を高速で充填することが可能な充填ノズルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本請求項1に係る発明は、先端に吐出孔を有する液体流路と、該吐出孔の上流に隣接する先端網状体とを有する充填ノズルであって、前記吐出孔が、所定の位置まで直径が徐々に減少する減径部と、該減径部から先端まで直径が一定となる先端円筒部とを有することにより、前記課題を解決するものである。
【0008】
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載された充填ノズルの構成に加えて、前記減径部が、流路方向と8°乃至70°の角度θの傾斜を有し、前記減径部の流路方向の長さaが0.5mm乃至2.5mmであり、前記減径部の流路方向の長さaと先端円筒部の流路方向の長さbとの合計が、1.0〜3.0mmであり、前記先端円筒部の直径cが5mmから30mmであることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載された充填ノズルの構成に加えて、前記先端網状体の上流に、円筒スペーサー部材を介して少なくとも1つの中間網状体が設けられていることより、前記課題を解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項3に記載された充填ノズルの構成に加えて、前記中間網状体が、前記先端網状体と同一形状で同一の目の粗さであることにより、前記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0009】
本請求項1に係る発明の充填ノズルによれば、液体の吐出停止時に先端網状体自体及び先端網状体と液体流路の吐出孔の角部によって表面張力による液体の保持を行い、液垂れを効果的に防止できるとともに、液体流路の先端の吐出孔を、減径部と先端円筒部とすることで、先端網状体より下流で整流して吐出孔での液体の流れの乱れと液垂れを抑制することが可能となる。
また、充填ノズルを単純な構造とし、かつ、流路抵抗を増加させることなく、液垂れ抑制効果を高めつつ整流効果を呈し、高速で充填することが可能となる。
【0010】
本請求項2に記載の構成によれば、吐出孔における整流効果、液垂れ抑制効果をより高めることが可能となる。
本請求項3に記載の構成によれば、先端網状体と中間網状体とによって、整流効果をより高めることが可能となり、また、先端網状体、中間網状体を単純な構造で組立・分解・再組立が容易となり、液体の粘度や吐出量、吐出圧等の条件に応じた中間網状体の枚数の変更や、メンテナンス等を容易に行うことが可能となる。
本請求項4に記載の構成によれば、同一の網状体を使用することが可能となり、製造時に設計すべき部材の種類を増加させる必要がなく、組立が容易で、製造コストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の整流効果の説明図。
【図2】本発明の1実施形態である充填ノズルの断面図。
【図3】図2の吐出孔近傍の拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の充填ノズルは、先端に吐出孔を有する液体流路と、該吐出孔の上流に隣接する先端網状体を設けた充填ノズルであって、
前記吐出孔が、所定の位置まで直径が徐々に減少する減径部と、該減径部から先端まで直径が一定となる先端円筒部とを有するものであって、単純な構造で、液垂れ抑制効果を高めつつ、吐出される液体の流れの乱れを抑制する整流効果を呈し、飲料等の液体を高速で充填することが可能なものであれば、その具体的な実施形態は如何なるものであっても良い。
【0013】
まず、本発明における液体流路110の先端に吐出孔103を有し、この吐出孔103を減径部111と先端円筒部112で構成したことによる整流効果について、図1に基づいて説明する。
先端網状体220の下流の吐出孔203を、直径が一定の先端円筒部212とした場合、液垂れ防止のためには所定の長さが必要となるため、図1の従来例1に示すように、液流の外周が先端円筒部212の内周との流体抵抗により減速されて、図示の矢印で示すように、吐出孔203から吐出する液流は下方に拡散するという現象が生じ、整流効果が低下する。
拡散する液流は、充填時に容器外に散逸する可能性があるため、液流自体を細くしたり、連続して移動する容器に充填する場合はその移動速度を低下させる必要があり、充填の効率が低下すると原因となる。
【0014】
この現象を防止するため、図1の従来例2に示すように、先端網状体220の下流の吐出孔203を、直径が徐々に減少する減径部211のみを設ける(本図では、液流の状態を解りやすくするため吐出孔203の直径が徐々に減少するものとした)ことも考えられるが、吐出孔203から吐出する液流は1点に向かうものとなり、液流の拡散の問題はある程度解決するが、ノズル効果で液流が高速となるため、容器に充填する際の泡立ちや飛沫の飛散という問題が発生するため、吐出量を低下させて流速を抑制する必要があり、従来例1と同様に充填の効率が低下するという問題がある。
【0015】
本発明では、吐出孔103が、直径が徐々に減少する減径部111と、その下流側に、先端まで直径が一定となる先端円筒部112とを有することで、減径部111で液流の外周の流速をやや高めて、先端円筒部112における液流の外周の減速分を相殺することが可能となり、図1の本発明の説明図で示すように、吐出孔103から吐出する液流を一様な直径の整流された形態とすることが可能となる。
【実施例】
【0016】
次に、本発明の1実施形態である充填ノズル100の構成について図面に基づいて説明する。
なお、図面は本発明の特徴を説明したものであり、実際の寸法関係や具体的な形状は適宜変更可能であり、図面のものに特定するものではない。
本発明の1実施形態である充填ノズル100は、図2に示すように、断面円形の液体流路110に設けられた弁座101に弁102を離接することにより、先端に設けられた吐出孔103から液体を吐出、停止させて、容器に飲料等の液体を充填するものである。
液体流路110の先端に設けられた吐出孔103の上流に隣接して載置部131が設けられ、載置部131には吐出する液体を整流するための先端網状体120が設けられ、先端網状体120の上流に複数の中間網状体121が設けられている。
【0017】
吐出孔103をさらに具体的に説明すると、図2、図3(断面のハッチングは省略した。)に示すように、液体流路110の先端に設けられた吐出孔103は、所定の位置まで直径が徐々に減少するよう形成された減径部111と、該減径部111から先端まで直径が一定となるように形成された先端円筒部112とを有している。
【0018】
そして、前述した複数の中間網状体121は、先端網状体120の上流に円筒スペーサー部材132を介して設けられ、先端網状体120、中間網状体121及び円筒スペーサー部材132が、上流側に位置する円筒カラー部材133、円筒カラー押え部材134及び止め輪135によって固定される。
【0019】
なお、中間網状体121の数やその目の粗さ、円筒スペーサー部材132の流路方向の長さ(各網状体の間隔を規定する)等は、充填する液体の粘度や吐出量、吐出圧等の条件に応じて適宜選択すればよく、上記構造であるため、容易に変更が可能である。
さらに、先端網状体120及び中間網状体121を、同一形状で同一の目の粗さの網状体とすることで、製造時に準備すべき部品の種類を減少させることが可能であり、流路方向の長さの異なる円筒カラー部材133を複数準備し、中間網状体121の数や間隔を変更することで、様々な設計変更が可能となる。
また、先端網状体120或いは中間網状体121を、円筒スペーサー部材132、円筒カラー部材133と一体化することで、分解、組立の作業がさらに容易になる。
【0020】
そして、前述した液体流路110の先端に設けた吐出孔103の減径部111及び先端円筒部112は、液垂れ抑制効果を高めつつ、先端網状体120より下流の吐出孔103での液流の乱れを抑制するために設けられるものであり、減径部111の流路方向との角度θ、流路方向の長さa、先端円筒部112の流路方向の長さb、及び先端円筒部112の直径cは、液垂れ抑制効果を高めつつ、整流効果を向上させるための所定の値に設計される。
発明者らの実験によれば、例えば、70°≧θ≧8°、2.5mm≧a≧0.5mm、30mm≧c≧5mm、3.0mm≧a+b≧1.0mmとした時に、液垂れ抑制効果を高めつつ、大きな整流効果が得られた。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明の充填ノズルは、飲料等の液体を充填する液体充填装置に好適に用いられるが、特にその用途を限定するものではなく、吐出、停止を繰り返しても、液垂れがなく、高速に整流された液体を吐出することが好ましい用途であれば、いかなる用途にも利用可能である。
【符号の説明】
【0022】
100 ・・・充填ノズル
101 ・・・弁座
102 ・・・弁
103 ・・・吐出孔
110 ・・・液体流路
111、211 ・・・減径部
112、212 ・・・先端円筒部
120、220 ・・・先端網状体
121 ・・・中間網状体
130 ・・・外筒部
131 ・・・載置部
132 ・・・円筒スペーサー部材
133 ・・・円筒カラー部材
134 ・・・円筒カラー押え部材
135 ・・・止め輪

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端に吐出孔を有する液体流路と、該吐出孔の上流に隣接する先端網状体とを有する充填ノズルであって、
前記吐出孔が、所定の位置まで直径が徐々に減少する減径部と、該減径部から先端まで直径が一定となる先端円筒部とを有することを特徴とする充填ノズル。
【請求項2】
前記減径部が、流路方向と8°乃至70°の角度θの傾斜を有し、
前記減径部の流路方向の長さaが0.5mm乃至2.5mmであり、
前記減径部の流路方向の長さaと先端円筒部の流路方向の長さbとの合計が、1.0〜3.0mmであり、
前記先端円筒部の直径cが5mmから30mmであることを特徴とする請求項1に記載の充填ノズル。
【請求項3】
前記先端網状体の上流に、円筒スペーサー部材を介して少なくとも1つの中間網状体が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の充填ノズル。
【請求項4】
前記中間網状体が、前記先端網状体と同一形状で同一の目の粗さであることを特徴とする請求項3に記載の充填ノズル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−112355(P2013−112355A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258418(P2011−258418)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】