説明

充填物容器反転装置

【課題】簡単な構成で、空になった容器の放出が確実且つスムーズに効率よく行え、騒音、容器の損耗を低減し、包装袋への異物混入を防止する充填物容器反転装置を提供する。
【解決手段】充填物を収容した複数の容器Cを一列にして供給コンベア3で搬送し、先頭の容器を位置決めストッパ21で位置決めする。他方、分離ストッパ13で二番目以降の容器を一端押し戻して先頭の容器から分離する。反転軸27を180度回転させて容器を反転させ、充填物を放出する。次いで容器を解放し、直下の転倒部材47に当て、横向きにして放出シュート57上へ倒れこむようにする。容器は放出シュート上を転がり落ちる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、食品などの自動袋詰め包装機に使用される充填物容器反転装置に関する。さらに詳細に言えば、食品などを包装袋など包装容器に充填する際に、充填物を収容した容器を正立状態から倒立状態に反転させ、充填物を落下させて下方に配置された包装容器に充填し、その後空になった容器を容器回収ラインへ放出する充填物容器反転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許第3517009号公報(特許文献1)或いは特許第4473060号公報(特許文献2)に示されるように、食品などの自動袋詰め包装機に使用される充填物容器反転装置が従来から知られている。
【0003】
ところでこれら公報に記載された反転装置では、充填物を収容した容器を反転して充填物を容器から放出した後、その空になった容器を反転したままの状態で容器の軸線方向に沿って放出している(特許文献1図1のガイド筒84及び回収シュート60、特許文献2図1の容器回収ガイド63参照)。これらの装置では、容器が容器の放出を案内するガイド部材上を滑る形となり、容器とガイド部材との間の摩擦抵抗が大きく、容器がスムーズに移動せず、ガイド部材内で容器が詰まってしまうという問題があった。また特許文献1の場合には、ガイド筒の内面に、落下する充填物の一部が付着し、それが次第に成長するために、これも容器の詰まりの原因となる。
【0004】
一方で、特公平3−56974号公報(特許文献3)、特開2003−200902号公報(特許文献4)に記載されている充填物容器反転装置のように、空の容器を軸方向に滑らせるのではなく、容器を横向きに倒し、ガイド部材上を容器が転がるようにして放出する形式のものもある。
【0005】
しかし、特許文献3の場合、容器を放出するための容器押出し装置11が必要になっているため、構造の複雑化及び製品のコストアップが避けられない。また、容器の反転はロータ12の回転により行われるが、その際に容器はロータの中心位置Bから外周側へ移動しながら反転する。そしてその空になった容器を放出するために、ロータがさらに180度回転して容器を再度反転させて正立状態に戻しながら空の容器を元のロータの中心位置Bへ戻し、次いで次の充填物を収容した容器を容器押出し装置11でロータの位置Bへ送出すと共に空の容器を排出するようになっている。従ってきわめて作業効率が悪い。
【0006】
また、特許文献4では、図2に示されるように最終的には空容器を横向きに倒すが、その手前では特許文献1同様、筒状ガイド15で空の容器をその軸方向に滑らせて放出するので、筒状ガイド内で容器が詰まるという問題がある。また、空容器が横向きに倒れるためには容器全体が筒状ガイドから抜出なければならない。すなわち、筒状ガイドの下端の放出口と空容器を横向きに倒す転倒部材との間の距離は少なくとも容器の丈の長さ以上が必要であり、落差が大きくなる。従って、容器が転倒部材に激しく衝突し、その際に発生する騒音、或いは容器の損耗、容器破片の包装袋内への混入等の問題がある。
【特許文献1】特許第3517009号公報
【特許文献2】特許第4473060号公報
【特許文献3】特公平3−56974号公報
【特許文献4】特開2003−200902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願は上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、簡単な構成でありながら、空になった容器の放出が確実且つスムーズに効率よく行え、さらに従来に比して騒音、容器の損耗を低減し、包装袋への異物混入を防止する充填物容器反転装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本願発明は供給コンベアと、分離ストッパと、位置決めストッパと、反転手段と、転倒部材と、放出シュートを含んでなる充填物容器反転装置を提供する。
供給コンベアは充填物を収容した複数の容器を一列にして一側終端へ搬送する。
分離ストッパは供給コンベア上の先頭から2番目の容器に当接し、該2番目以降の容器の移動を阻止する当接位置と、該当接位置から後退し、前記2番目以降の容器の移動を許容する後退位置との間で移動する。
位置決めストッパは供給コンベアの一側終端近傍に設けられ、供給コンベア上の先頭の容器に当接し、該先頭の容器の移動を阻止し、位置決めする。
反転手段は、供給コンベアの一側終端近傍に配置され、容器を保持する保持部材と、保持部材を垂直面内において略180度の角度範囲で往復動させる反転機構を備える。
転倒部材は、反転した容器の下端に近接して位置するように配置され、保持部材から解放された容器の下端の一側部分のみが当接する。
放出シュートは転倒部材により横向きに転倒した容器を横向き状態のまま受止める受入れ部を備え、容器を横向きのまま該容器の軸心回りに回転させながら放出する。
反転手段の保持部材は位置決めストッパより上側に配置され、この保持部材は、容器の一側において容器の外周に当接する本体部と、本体部側へ向かって進退自在で、進出したときに容器の外周に本体部と反対側において当接し、本体部と協働して容器を保持する押圧部とで構成することができる。
保持部材の本体部は、容器の外周面に沿う平面視円弧状の形状を備え、容器の搬送方向前方側外周面に当接し、押圧部は、それぞれ進退自在で、進出したときに容器の搬送方向後方側外周面に当接し押圧する2つの押圧片で構成することができる。
転倒部材は二股状の水平な板状部材で構成し、二股部の先端上面に段部が形成され、その段部に反転手段により反転させられた容器の下端の一部が嵌るようにすることができる。
シュートの受入れ部は、容器が放出される方向に延びる垂直面内において放出方向前方側が後方側より低くなる円弧状の形に形成し、該円弧の径が容器の半径より大きくなるように形成することができる。
【発明の効果】
【0009】
上記のとおり、反転された容器の直下に転倒部材を、そして転倒部材に隣り合わせてわずか下方の位置に放出シュートを配置するという簡単な構成により、反転後の容器が横向きの状態で放出シュートの上へ倒れ、そのままシュート上を転がり落ちるようにすることができる。従って、容器が放出シュート上を滑動する場合と異なり、容器の放出が確実且つスムーズに効率よく行われる。また、反転後の容器と転倒部材との間の落差、転倒部材と放出シートとの落差をわずかなものにできるので、容器が転倒部材に当接したとき、或いは放出シュート上へ倒れこむ際の衝撃はきわめて小さく、従来に比して騒音を低減し、容器の損傷、包装容器内への異物混入などを防止することができる。
反転手段の保持部材を上記のとおり本体部と押圧部とで構成し、容器を押圧部で本体部へ向けて押し付ける構成とすることにより、簡単な構成で確実に容器を保持することができる。
上記のとおり保持部材の本体部に容器の外周面に沿って当接する当接面を設けることにより、容器を容器の外周に面接触した状態で保持できるので、保持がきわめて強固なものとなり、容器を反転させる際に容器が保持部材から外れたり或いは位置がずれたりすることがない。
上記のとおり、転倒部材を二股状に形成し、その二股の先端部に段部を設け、その段部に反転させられた容器の下端の一部が嵌るようにすると、容器の転倒方向のズレを防止し、転倒する際の姿勢を安定させることができる。
上記のとおり、シュートの受入れ部を容器が放出される方向に延びる垂直面内において放出方向前方側が後方側より低くなる円弧状の形に形成し、該円弧の径を容器の半径より大きくすることにより、容器が放出シュート上を速やかに転がり落ちるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本願発明の一実施の形態に係る充填物容器反転装置を示す正面図であり、充填物を収容した先頭の容器を保持部材で保持した状態を示す。
【図2】図1の充填物容器反転装置の平面図である。
【図3】図1の充填物容器反転装置の左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下図面を参照して本願発明の実施形態に係る充填物容器反転装置(以下「反転装置」という。)について説明する。図1は、反転装置を示す正面図、図2は平面図、図3は左側面図である
【0012】
反転装置1は、包装袋など包装容器に充填する充填物を収容した容器Cを順次搬送する供給コンベア3(以下単に「コンベア3」という。)を備えている。コンベア3上には、図示しない前工程で充填物を内部に収容した容器Cが一列に連続して載置され、コンベア3の一側(図1,2において左側)終端へ向けて搬送される。符合5はコンベア3より上側で、コンベア3に沿って所定の範囲で伸び、容器Cを両側から案内するガイド棒である。
【0013】
符合7は反転部フレームであり、図示しない反転装置のメインフレームに取付けられている。反転部フレーム7は天板8と、天板8の左右(図2において上下)の縁部から下方へ延びる左右側板9L,9Rと、天板8の前側(図2において左側)縁部から下方へ延びる前板10とを備え、天板8は、コンベア3の終端側が入り込めるように後側縁部から前側へ伸びる切欠11が形成されている。
【0014】
符合13は、コンベア3上の先頭から2番目以降の容器Cの移動を制限する分離ストッパであり、図2に示されるようにコンベア3を挟んで左右(図2に於いて上下)にそれぞれ設けられている。分離ストッパ13は、反転部フレーム7の天板8上に固定された取付けブロック14上に、容器Cの移動方向に対して平面視で斜めに傾けて取付けられたエアシリンダ15と、それぞれのエアシリンダ15のロッド16の先端に取付けられる当接片17とを備えている。この分離ストッパ13は、コンベア3上の先頭から二番目以降の容器Cの移動を制限する。すなわち、コンベア3上の容器Cは一列に連続して搬送されているが、後述するように先頭の容器Cが位置決めストッパ21に当接するまではエアシリンダ15のロッド16は後退し、当接片17が後退位置に位置して容器Cの移動経路外に位置して容器Cの移動を妨げない。しかし、先頭の容器Cが後述の位置決めストッパ21に当接してそれ以上の前進を妨げられると、ロッド16が伸びて、当接片17が前進して当接位置へ移動し、先頭の容器Cにほぼ接する形で図2に二点鎖線で示す位置まで前進してきた二番目の容器Cに当接し、これを実線に示す位置まで押し戻し、それ以上の前進を妨げる。3番目以降の容器Cも同時に押し戻され、停止させられる。この動作は、二番目の容器Cを先頭の容器Cから離して、後述する容器Cの反転動作を妨げないようにするためである。そして先頭の容器Cの反転動作が行われるとロッド16は格納され、当接片17が後退し、二番目以降の容器Cは再度コンベア3により前方へ搬送される。
【0015】
符合21は、先頭の容器Cを所定の位置に位置決めして停止させる位置決めストッパである。位置決めストッパ21は、反転部フレーム7の天板8上に切欠11を挟んで左右(図2において上下)に取付けられた脚部22と、その上に取付けられた当接片23とを備えている。当接片23は容器Cに向い合う側に容器Cの外周に当接する当接面24を備え、この当接面24がコンベア3上に載って進んでくる先頭の容器Cにその下部外周面において当接し、容器Cの移動を阻止し、その位置に位置決めする。当接面24は容器Cの半径に略等しい径の円弧状に形成されているので、停止された先頭の容器Cは前後方向のみでなく、左右方向でも位置がずれることがない。
【0016】
符合27は反転軸であり、一端側(図2に於いて下端側)を反転部フレーム7の左側板9Lの外側面に取付けられた軸支持板28により回転可能に支持され、天板8の上側で左右方向に伸びている。反転フレーム7の右側板9Rの外側面にはモータ取付け板29が取付けられ、この取付け板29にサーボモータ30が取付けられ、その出力軸31はモータ取付け板29を貫いて伸び、カップリング32を介して反転軸27の他端に連結されている。
【0017】
符合35は容器Cを保持する保持部材である。保持部材35は本体部36を備え、本体部36は反転軸27に一体回転するように取付けられた基部37と、基部37から図2において右側へ延びる二股部38とを備えている。二股部38の根元内面側には、位置決め位置に位置決めされた容器Cの搬送方向前側外周に当接する当接面39が形成され、その形状は、容器Cの外周に沿う円弧状になっている。二股部38の先端部側は、当接面39が形成されている部分からさらに図2において右側へ伸び、先頭の容器C1からは離れている。その二つの先端部はそれぞれエアシリンダ取付け部44となっている。
【0018】
エアシリンダ取付け部44には、それぞれ保持部材の押圧部40を形成するエアシリンダ41が、そのロッド42が容器Cの搬送方向に対して平面視で傾いて取付けられている。ロッド42の先端には押圧片43がそれぞれ取付けられている。先頭の容器Cが位置決めストッパ21に当接して位置決めされ、さらに本体部の当接面39が容器Cに当接すると、エアシリンダ41のロッド42が伸長され、押圧片43が当接面39の略反対側で容器Cの外周面に当接、押圧し、本体部36と協働して容器Cをしっかりと保持する。そして後述するように反転軸27が図1において反時計方向へ略180度回転し、停止する。この時容器Cの中の充填物は下方へ放出される。この状態の容器Cは図2において二点鎖線で示され符号C1が付されている。次いでロッド42が収縮し、容器C1を解放するようになっている。
【0019】
符合47は反転部フレーム7の前板10の外面に取付けられた転倒部材であり、反転し、保持部材35から解放された内部が空になった容器Cを横向きに転倒させる部材である。転倒部材47は反転停止した容器の下端(開口側)より僅かに下方に、近接して位置するように配置されている。すなわちこの転倒部材は容器Cを横向きにするために設けるものであるので、反転して停止する容器Cが衝突しない程度離れていれば足り、その距離は例えば1〜2mmとするのが好ましい。転倒部材47は前板10に取付けられる取付け部48と、該取付け部から平らに伸びる二股部49とを備え、二股部49のそれぞれの先端部において、上面側を浚って段部50が形成されている。図に示されるように、反転して停止した容器Cの開口部の一部分が、二股部49の両方の腕の内側の空スペース51内に位置し、その部分の両端部分が段部50に浅く嵌っている。但し、この状態では容器Cの下端は段部50の底に当たってはいない。なお、段部50は、容器Cの下端を受入れて容器Cが所定の方向へ倒れるようにガイドするものであるので、その深さは容器Cの下端側の僅かな丈の部分だけ受入れられる寸法で足りる。また、空きスペース51は十分に広く、容器Cから下方へ放出される充填物の落下を妨げないようになっている。図示の反転停止したC1の状態において保持部材35の当接片43が後退すると、容器Cが解放され、わずかに下方へ落下し、図から判るとおりその開口部の片側部分において段部50の底に当たる。すると容器Cは図1において符合C2の状態を経てC3の状態となって横向きに倒れ、後述する放出シュート57の受入れ部59の上へ横向きになって倒れこむこととなる。
【0020】
符合53は反転した容器Cの下方に位置し、容器Cから放出される充填物をガイドして、さらに下方で保持されている包装容器に入るようにするガイド用ホッパである。
【0021】
符合57は放出シュートであり、図示しないブラケットを介して反転部フレーム7に取付けられている。放出シュート57は、図3において右側の水平に伸びる上部平坦部58、それに続く左下がりの円弧状に形成された受入れ部59、さらにそれに続く下部平坦部60を備えている。図に示されるとおり、受入れ部59の上部平坦部58に近い部分が転倒部材47のすぐ隣に位置し、反転された容器Cがその受入れ部59の上側に位置している。従って、転倒部材47により倒された容器Cは横向きの状態で受入れ部59の上に倒れこみ、容器Cはそのまま回転しながら受入れ部59から下部平坦部60上を移動し、図示しない容器回収ラインへ放出される。なお受入れ部59の上部平坦部58に近い部分は、転倒部材47により横向きに倒される容器Cが図1で符号C3で示される状態になったときに容器Cを受止めるような高さ位置になっているので、容器Cを受止める際の衝撃がきわめて少ない。なお、受入れ部59には反転された容器Cの下側において切欠部61が設けられており、容器Cから放出される充填物の落下を妨げないようになっている。
【0022】
次に上記構成を備えた充填物容器反転装置の作用について説明する。充填物を収容した複数の容器Cが一列に連続した状態でコンベア3によりコンベア3の一側終端へ向けて搬送される。この時、分離ストッパ13の当接片17は後退しており、容器Cの移動の妨げとならない。そして先頭の容器Cが位置決めストッパ21に当接して位置決めされると、分離ストッパ13が作動し、ロッド16が伸張して当接片17が二番目の容器Cに当接し、二番目以降の容器Cを僅かの距離だけ押し戻す。これにより二番目の容器Cは先頭の容器Cから切離される。一方、保持部材35の本体部36の当接面39が先頭の容器Cに当接し、次いで押圧部40のエアシリンダ41が作動し、押圧片43が前進して容器Cに当接、押圧し、本体部36と協働して容器Cを把持する。
【0023】
次にサーボモータ30が作動することにより反転軸27が図1において反時計方向に略180度回転されて停止する。容器Cは倒立し、図2において符合C1で示された二点鎖線の状態となる。この反転動作により、容器Cに収容されていた充填物は下方へ放出され、ホッパ53にガイドされて図示しない包装容器に充填される。一方、容器の反転動作が開始されると、適宜なタイミングで分離ストッパ13のロッド16が収縮し、二番目以降の容器Cが移動を再開し、ここで先頭になった容器Cが位置決めストッパ21に当接すると、分離ストッパが再度作動して、前述の動作を行う。
【0024】
容器Cが反転され、瞬時停止した後、保持部材35の押圧部40のエアシリンダ41が作動して押圧片43を後退させて容器Cを解放する。保持部材35は反転軸27が今度は時計方向に180度回転することにより、元の位置へ復帰し、位置決めストッパ21により位置決めされている次の容器Cの外周に本体部36の当接面39が当接し、押圧部40が作動してその容器Cを把持する。
【0025】
一方、保持部材35から解放された容器Cは前述のとおり僅かに落下して転倒部材47に当たり、横向きに転倒され、放出シュート57の受入れ部59の上へ横向きに倒れ込み、その横向きのまま放出シュートの上を転がり落ち、容器回収ラインへ引き渡されることとなる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填物を収容した複数の容器を一列にして一側終端へ搬送する供給コンベアと、
供給コンベア上の先頭から2番目の容器に当接し、該2番目以降の容器の移動を阻止する当接位置と、該当接位置から後退し、前記2番目以降の容器の移動を許容する後退位置との間で移動する分離ストッパと、
前記供給コンベアの前記一側終端近傍に設けられ、前記供給コンベア上の先頭の容器に当接し、該先頭の容器の移動を阻止し、位置決めする位置決めストッパと、
前記供給コンベアの前記一側終端近傍に配置され、前記容器を保持する保持部材と、前記保持部材を垂直面内において略180度の角度範囲で往復動させる反転機構を備える反転手段と、
反転した容器の下端に近接して位置するように配置され、前記保持部材から解放された容器の下端の一側部分のみが当接する転倒部材と、
前記転倒部材により横向きに転倒した容器を横向き状態のまま受止める受入れ部を備え、前記容器を横向きのまま該容器の軸心回りに回転させながら放出する放出シュートと、
を備えてなることを特徴とする、充填物容器反転装置。
【請求項2】
請求項1記載の充填物容器反転装置において、前記反転手段の前記保持部材は前記位置決めストッパより上側に配置され、前記保持部材は、前記容器の一側において前記容器の外周に当接する本体部と、前記本体部側へ向かって進退自在で、進出したときに前記容器の外周に前記本体部と反対側において当接し、前記本体部と協働して前記容器を保持する押圧部とを備えていることを特徴とする、充填物容器反転装置。
【請求項3】
請求項2記載の充填物容器反転装置において、前記本体部は、前記容器の外周面に沿う平面視円弧状の形状を備え、前記容器の搬送方向前方側外周面に当接し、前記押圧部は、それぞれ進退自在で、進出したときに前記容器の搬送方向後方側外周面に当接し押圧する2つの押圧片を備えていることを特徴とする、充填物容器反転装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1に記載の充填物容器反転装置において、前記転倒部材は二股状の水平な板状部材からなり、二股部の先端上面に段部が形成され、前記反転手段により反転させられた容器の下端の一部が前記段部に嵌るようになっていることを特徴とする、充填物容器反転装置。
【請求項5】
前記シュートの受入れ部は、前記容器が放出される方向に延びる垂直面内において放出方向前方側が後方側より低くなる円弧状の形に形成され、該円弧の径が前記容器の半径より大きく形成されていることを特徴とする、充填物容器反転装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−86918(P2012−86918A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233265(P2010−233265)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(000222727)東洋自動機株式会社 (91)
【Fターム(参考)】