説明

充電ポート

【課題】充電時のいたずらを防止する。
【解決手段】充電ポート10は、フードに対して回動可能に設けられ、該フードに開設されて内側に充電口が臨むポート開口を開閉可能に塞ぐリッド12と、リッドに配設されたカバー体14とを備えている。カバー体14は、リッド12の開放姿勢でフードとリッド12との間にあく開放部分を、電口に接続された充電パドルを通過不能に遮蔽可能で、リッド12の閉成姿勢でポート開口内に収容可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気自動車等において充電口が設けられる充電ポートに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気自動車などの電気を動力源とする車両には、外部電源から車載バッテリーに充電するために充電ポートが設けられている(例えば、特許文献1参照)。充電ポートは、車載バッテリーに接続された充電口と、この充電口を開閉可能に覆うリッドとを備え、リッドを開放することで、車体内に設置された充電口に外部電源に繋がった充電パドルを差し込み可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−318004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の充電ポートは、充電パドルを充電口に差し込んだ充電時に、リッドが開放されたままになるため、充電パドルを抜かれたりする等のいたずらを受けるおそれがある。
【0005】
すなわち本発明は、従来の技術に係る充電ポートに内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、充電時のいたずらを防止できる充電ポートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明の充電ポートは、
車体に対して回動可能に設けられ、該車体に開設されて内側に充電口が臨む車体開口を開閉可能に塞ぐリッドと、
前記車体側および前記リッドの少なくとも一方に配設されたカバー体とを備え、
前記カバー体は、前記リッドの開放姿勢で車体とリッドとの間にあく開放部分を、前記充電口に接続された充電パドルを通過不能に遮蔽可能で、リッドの閉成姿勢で前記車体開口内に収容可能に構成されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、開放されたリッドと車体との間にあく開放部分をカバー体で遮蔽できるから、リッドおよびカバー体によって充電口に接続した充電パドルを囲って該充電パドルに対する外部からのアクセスを防止できる。また、開放したリッドおよび前記開放部分を覆うカバー体によって車体の外側に車体開口を囲う空間が画成されるので、充電時に充電パドルを収容するスペースを車体の内側に大きく確保する必要はなく、充電ポートをコンパクトにすることができる。しかも、リッドを閉じた際にカバー体を車体開口に収容し得る構成であるので、カバー体を充電時に着脱する必要はなく、充電作業の手間を増やさない。
【0007】
請求項2に係る発明では、前記カバー体は、前記リッドの裏側に互いに対向するように配設され、該リッドの回動と共に変位される一対の固定カバー部と、該一対の固定カバー部の間に位置して前記リッドに対して変位可能に配設された可変カバー部とを備え、
前記可変カバー部は、前記リッドの裏側に近接させた収容姿勢と、該リッドの開放により外方に臨む一対の固定カバー部の間を塞ぐ遮蔽姿勢とに変位するよう構成されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、可変カバー部が変位可能に構成されているので、リッドを閉じた際に邪魔になり難く、充電口に対する充電パドルの挿脱時に可変カバー部を変位して退避させることもできる。
【0008】
請求項3に係る発明では、前記リッドは、車体側に設けられたロック装置によって前記車体開口を閉じた閉成姿勢で開放規制され、
前記可変カバー部には、前記遮蔽姿勢において車体側に臨む端縁に、前記ロック装置に係脱可能な係合部が設けられ、
前記可変カバー部は、前記ロック装置に前記係合部が係合して前記遮蔽姿勢で保持されると共に、該可変カバー部に支持されて前記リッドが開放姿勢で保持されることを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、リッドを開放規制するロック装置を可変カバー部を位置決め保持するのに用いているので、外部からのアクセスをより行い難くすることができると共に、部品を兼用して部品点数を少なくすることができる。
【0009】
請求項4に係る発明では、前記リッドは、車体側に回動可能に軸支された前記一対の固定カバー部によって回動可能に支持されることを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、部品を兼用して部品点数をより少なくすることができる。
【0010】
請求項5に係る発明では、前記カバー体は、前記車体に対して前記リッドを支持する軸の軸線方向に離間して前記一対の固定カバー部が配設され、該リッドの自由端側に前記可変カバー部が回動可能に軸支され、
開放された前記リッドおよび前記カバー体の間に、前記充電口に接続した充電パドルを収容し得る遮蔽空間が画成されると共に、充電パドルが通過不能で、該充電パドルに繋がるコードが通過可能なスリットが前記可変カバー部に形成されることを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、可変カバー部を回動させることができるので、充電口に対する充電パドルの着脱時に可変カバー部が邪魔になり難い。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る充電ポートによれば、充電時のいたずらを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の好適な実施例に係る充電ポートを示す概略斜視図であって、リッドが閉成姿勢にある。
【図2】実施例の充電ポートを示す概略斜視図であって、リッドが開放姿勢にあると共に可変カバー部が収容姿勢にある。
【図3】実施例の充電ポートを示す概略斜視図であって、リッドが開放姿勢にあると共に可変カバー部が遮蔽姿勢にある。
【図4】実施例の充電ポートを示す概略斜視図であって、車体とリッドとの間の開放部分の遮蔽状態を示す。
【図5】実施例のリッドの要部拡大図である。
【図6】実施例の保持手段を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る充電ポートにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、以下の実施例において、車両を基準として前後左右上下を指称する。
【実施例】
【0014】
図1に示すように、実施例の充電ポート10は、車両前部に設けられたモータールームの上側を覆うフード(車体)Fに配設されている。図2〜図4に示すように、充電ポート10は、フードFに対して回動可能に配設されて、該フードFに開設された図示しないポート開口(車体開口)を開閉可能に塞ぐリッド12と、リッド12の開放時にフードFとの間にあく開放部分を遮蔽可能で、かつリッド12の閉成時にポート開口内に収容可能なカバー体14とを備えている。ここで、フードFには、箱状の収容体16がその箱口16aをポート開口に合わせて配設され、この収容体16に配設された1つの充電口Cがポート開口の内側に臨むようになっている。なお、収容体16は、フードFの裏側においてモータールーム側のスペースを利用して配設されている。充電ポート10は、リッド12の開放時に車載バッテリーに接続された充電口Cに対して外方からアクセス可能となる。そして、充電ポート10には、フードFとリッド12との間の開放部分をカバー体14によって塞いだ遮蔽状態において、収容体16、開放されたリッド12およびカバー体14の間に充電口Cに接続した充電パドル(図示せず)を収容し得る遮蔽空間10aが画成される。
【0015】
前記リッド12は、ポート開口に合わせて形成された略矩形状の板状体であって、カバー体14における後述する一対の固定カバー部18,18に支持されている(図2〜図4参照)。リッド12は、その開閉時にフードFに対して後端側と比べて前端側が大きく変位するよう構成され、後端を擬似的な回動支点とすると共に前端を自由端とした開き戸のような開閉動作を行う。そして、リッド12は、開放姿勢において後側から前側に向かうにつれてフードFから離間するように立ち上がるようになっている。すなわち、充電ポート10は、リッド12の開放姿勢において、フードFとリッド12との間の開放部分前側が大きくあくと共に、該開放部分横側が後側から前側に向かうにつれて大きくなるようにあいている。なお、充電ポート10は、リッド12の開放姿勢において、リッド12の後端とフードFとの間に指先が入るような隙間があかないように設定されている。充電ポート10は、リッド12の前端側に設けられたリッドストライカー13が、フードF側に設けられたロック装置の係合爪R(図4参照)に係合保持されて、リッド12がポート開口を塞いだ閉成姿勢で開放規制される(図1参照)。なお、ロック装置は、乗員室内に設けられた解除スイッチの操作によって係合爪Rがリッドストライカー13から外れ、リッド12の閉成に伴ってリッドストライカー13を係合爪Rに押し当てると、該係合爪Rが一旦退避してリッドストライカー13を乗り越えた後に該リッドストライカー13に引っ掛かるように構成されている。
【0016】
図2〜図4に示すように、前記カバー体14は、リッド12の裏側に互いに対向するように配設されて、リッド12の回動と共に変位される一対の固定カバー部18,18と、該一対の固定カバー部18,18の間に位置してリッド12に対して変位可能に配設された可変カバー部20とを備えている。各固定カバー部18は、後部下側に設けられたアーム19が収容体16に対して左右方向に延在する軸線回りに回動可能に軸支され、ポート開口を介して上端部がリッド12の裏面に接続されている。 一対の固定カバー部18は、左右方向(リッド12を支持する支軸19a(図4参照)の軸線方向)に離間して、リッド12の側縁に沿って前後に延在するように形成されている。一対の固定カバー部18,18は、リッド12の開放変位につれてポート開口から上方へ延出して、開放されたリッド12の側縁とポート開口の側縁との間を塞ぎ、リッド12の閉成変位につれて収容体16の側部に沿ってフードFの裏側に没入するようになっている(図4の二点鎖線参照)。
【0017】
前記可変カバー部20は、左右の側面における一端部に外側方に突出するように形成された軸部20aを有し、この軸部20aが固定カバー部18の前端側の上部(リッド12側)に開設された軸孔18aに支持される(図2参照)。これにより、可変カバー部20は、一対の固定カバー部18,18の間における上部で、かつリッド12の前端(自由端)側に支持されて、左右方向(リッド12を支持する支軸19aの軸線方向)に延在する軸線回りに回動可能になっている。そして、可変カバー部20は、リッド12の裏側に沿わせるように近接させた収容姿勢(図2参照)と、リッド12の開放によりポート開口の外方に臨む一対の固定カバー部18,18の前端間を塞ぐ遮蔽姿勢(図3または図4参照)とに回動される。なお、可変カバー部20は、一対の固定カバー部18,18に対する軸支部分に配設されたトーションばね等の付勢手段(図示せず)によって、収容姿勢から遮蔽姿勢へ向けて弾力的に付勢されている。
【0018】
前記可変カバー部20は、リッド12から上下方向に吊り下がった遮蔽姿勢において中間部分が前方へ膨らむように形成された前板部22と、この前板部22の両側縁から遮蔽姿勢において後方へ延出するように形成された側板部24,24とを有している(図4参照)。可変カバー部20は、前方に膨出した前板部22によって遮蔽空間10aにおける充電パドルの収容スペースをより大きく確保し得ると共に、両側板部24,24によって固定カバー部18の前端と前板部22の側縁との間を塞ぐようになっている。また、可変カバー部20の前板部22には、充電パドルの外形寸法よりも小さく、充電パドルと外部電源とを繋ぐコードよりも大きいスリット21が形成され、このスリット21は、充電パドルが通過不能で、かつ充電パドルよりも小径なコードを通過可能に設定されている。スリット21は、可変カバー20の中途部位から自由端に開放するように延在し、該中途位置から自由端側に向かうにつれて左右方向に広がるように形成されている(図4参照)。
【0019】
前記可変カバー部20には、各側板部24の後端に外側方に延出する係止片(図示せず)が設けられ、この係止片が、各固定カバー部18の前端に内側方に延出するよう形成されたフランジ18b(図2参照)に遮蔽姿勢において引っ掛かり、遮蔽姿勢を越えた前方への回動が規制されるようになっている。また、可変カバー部20は、収容姿勢においてリッド12の前端に設けられたリッドストライカー13から退避して、リッドストライカー13を外方に臨ませる一方(図2参照)、遮蔽姿勢においてリッドストライカー13を覆うように構成されている(図3参照)。
【0020】
前記可変カバー部20には、遮蔽姿勢においてフードF側に臨む自由端(端縁)に、前記ロック装置の係合爪Rに解脱可能に係合するカバーストライカー(係合部)26が設けられている。なお、カバーストライカー26は、リッドストライカー13と同一形状に形成されている。可変カバー部20は、図4に示す前記開放部分の遮蔽状態においてロック装置の係合爪Rにカバーストライカー26が係合保持されて、収容姿勢側およびリッド12の開放方向への移動が規制されて遮蔽姿勢で保持される。この際、リッド12は、可変カバー部20によって閉成姿勢に向けた回動が規制されるように支持されて、開放姿勢で保持される。カバーストライカー26は、リッドストライカー13と同様に、乗員室内に設けられた解除スイッチの操作によって係合爪Rによる規制状態が解除される。
【0021】
図5または図6に示すように、前記充電ポート10は、前記付勢具による付勢に抗して可変カバー部20を収容姿勢で保持する保持手段28を有している。保持手段28は、リッド12の裏側後部に揺動可能に配設された保持爪30と、この保持爪30を前方(可変カバー部20の軸部20a側)に向けて付勢するコイルばね等の付勢体32と、保持爪30を付勢体32の付勢に抗して後方(可変カバー部20の軸部20aから離れる側)に揺動する操作片34とを備えている。保持爪30は、リッド12に対して左右方向に延在する軸線回りに揺動するよう構成される。保持爪30は、鉤状に形成された先端部によって、自由端をリッド12の回動支点側に向けて一対の固定カバー部18,18の間に収容された収容姿勢にある可変カバー部20のカバーストライカー26を係合保持するようになっている。保持手段28は、一方(右側)の固定カバー部18の外側に臨む操作片34の操作により保持爪30がカバーストライカー26から退避するように揺動され、可変カバー部20の遮蔽姿勢側への回動を許容するようになっている。
【0022】
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係る充電ポート10の作用について説明する。リッド12を閉じた状態では、一対の固定カバー部18,18が充電口Cを挟んだ横側でフードFの裏側に没入すると共に、リッド12の裏側に沿わせた収容姿勢にある可変カバー部20が、収容体16における充電口Cの上側に収容される。この際、リッドストライカー13がロック装置で保持されて、リッド12が開放規制されている。充電する際には、乗員室内の解除スイッチを操作してロック装置を解除し、リッド12を持ち上げてポート開口を開放する。リッド12は、可変カバー部20のカバーストライカー26をロック装置と係合し得る遮蔽状態(図4参照)よりも大きく開放するよう構成され(図3参照)、この開放位置において姿勢を維持できるようになっている。保持手段28の操作片34を操作して、カバーストライカー26から保持爪30を外すことで、付勢具の付勢によって可変カバー部20が収容姿勢から遮蔽姿勢へ向けて回動して、可変カバー部20の係止片がフランジ18bに引っ掛かって遮蔽姿勢で位置規制される。充電口Cに充電パドルを接続した後に、リッド12を閉じる方向へ回動し、可変カバー部20のカバーストライカー26をロック装置の係合爪Rに係合することで、リッド12とフードFとの間にあいた開放部分がカバー体14によって塞がれる。なお、充電口Cに接続された充電パドルに繋がるコードは、可変カバー部20のスリット21を介して外方にでる。
【0023】
このように、充電ポート10は、開放されたリッド12とフードFとの間にあく開放部分がカバー体14に覆われて、リッド12およびカバー体14によって囲われた遮蔽空間10aが画成される。充電時に充電口Cに接続した充電パドルは、遮蔽空間10aに収容されるので、リッド12およびカバー体14に阻まれて外方から充電パドルを挿脱する等のアクセスを行うことができない。すなわち、充電ポート10によれば、充電時に充電パドルが引き抜かれたりする等のいたずらを防止することができる。また、充電ポート10は、遮蔽状態においてリッドストライカー26がロック装置に保持されて、リッド12の開閉および可変カバー部20の回動が規制されるので、遮蔽空間10aに収容した充電パドルに対するアクセスをより確実に阻むことができる。しかも、ロック装置は、乗員室内の解除スイッチによってロック解除する構成であるから、外部でロック解除することができず、より好適にいたずらを防止することができる。ここで、リッド12を閉成姿勢で保持するロック装置を、可変カバー部20を保持する手段として兼用しているので、部品点数を少なくすることができる。
【0024】
前記充電ポート10は、フードFの外側に立ち上がるように開放されたリッド12および該リッド12とフードFとの間の開放部分を覆うカバー体14によって、フードFの外側に張り出すように遮蔽空間10aが画成される。すなわち、充電時に充電パドルを収容するスペースを、フードFの外側に確保し得るから、充電パドルを収容するスペースをフードFの内側に大きく確保する必要はなく、収容体16の内部空間を小さく設定することが可能となり、収容体16をコンパクトにできる。このように、充電ポート10をコンパクトにすることができるので、フードFの内側のスペースを圧迫しない。
【0025】
例えばカバー体をリッドに着脱する構成であると、外出時にカバー体を忘れたり、紛失したり、取り外したカバー体を保管するスペースを要する等の問題がある。カバー体をリッドに着脱する構成は、カバー体を保持するための構成が複雑になってしまう。実施例の充電ポート10によれば、カバー体14がリッド12に配設されているので、カバー体14を充電時に着脱する必要はなく、構成を簡易にでき、前述した問題は生じない。また、実施例の充電ポート10は、リッド12を閉じた際にカバー体14をポート開口に収容し得る構成であるので、乗員室や荷室等にカバー体14を保管するためのスペースを要さず、邪魔にならない。ここで、カバー体14は、可変カバー部20をリッド12に近接させた収容姿勢にたたんでポート開口内に収容しているので、カバー体14を収容するためのスペースを最小限に抑えることができる。しかも、実施例の充電ポート10は、カバー体14を着脱する手間が発生しないので、充電作業を簡易に行い得る。
【0026】
前記充電ポート10は、可変カバー部20が回動可能に構成されているので、充電口Cに対する充電パドルの挿脱時に可変カバー部20を回動することで、退避させることができ、充電口Cに対する充電パドルの着脱時に可変カバー部20が邪魔になり難い。また、固定カバー部18,18は、リッド12の開閉と共にリッド12とフードFとの開放部分を塞いだり、ポート開口内に没入する構成であるので、固定カバー部18,18を操作する手間がかからない。固定カバー部18によってリッド12を支持する構成であるので、部品を兼用して部品点数をより少なくすることができる。
【0027】
(変更例)
前述した実施例の構成に限定されず、例えば以下のようにも変更可能である。
(1)充電ポートの配設場所は、車体前部に限られず、車体の側面や後部であってもよい。
(2)実施例では、1つの充電口がポート開口内に臨む構成であるが、急速充電用や通常充電用など、複数の充電口を配設してもよい。
(3)リッドを固定カバー部で支持する構成を例示したが、リッドが車体側に対して直接支持される構成あるいは、カバー体とは別のアームで支持する構成であってもよい。
(4)カバー体の配設対象は、リッドに限られず、収容体等の車体側であってもよい。
【符号の説明】
【0028】
10a 遮蔽空間,12 リッド,14 カバー体,18 固定カバー部,
19a 支軸(軸),20 可変カバー部,21 スリット,
28 カバーストライカー(係合部),C 充電口,F 車体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に対して回動可能に設けられ、該車体に開設されて内側に充電口が臨む車体開口を開閉可能に塞ぐリッドと、
前記車体側および前記リッドの少なくとも一方に配設されたカバー体とを備え、
前記カバー体は、前記リッドの開放姿勢で車体とリッドとの間にあく開放部分を、前記充電口に接続された充電パドルを通過不能に遮蔽可能で、リッドの閉成姿勢で前記車体開口内に収容可能に構成された
ことを特徴とする充電ポート。
【請求項2】
前記カバー体は、前記リッドの裏側に互いに対向するように配設され、該リッドの回動と共に変位される一対の固定カバー部と、該一対の固定カバー部の間に位置して前記リッドに対して変位可能に配設された可変カバー部とを備え、
前記可変カバー部は、前記リッドの裏側に近接させた収容姿勢と、該リッドの開放により外方に臨む一対の固定カバー部の間を塞ぐ遮蔽姿勢とに変位するよう構成された請求項1記載の充電ポート。
【請求項3】
前記リッドは、車体側に設けられたロック装置によって前記車体開口を閉じた閉成姿勢で開放規制され、
前記可変カバー部には、前記遮蔽姿勢において車体側に臨む端縁に、前記ロック装置に係脱可能な係合部が設けられ、
前記可変カバー部は、前記ロック装置に前記係合部が係合して前記遮蔽姿勢で保持されると共に、該可変カバー部に支持されて前記リッドが開放姿勢で保持される請求項2記載の充電ポート。
【請求項4】
前記リッドは、車体側に回動可能に軸支された前記一対の固定カバー部によって回動可能に支持される請求項2または3記載の充電ポート。
【請求項5】
前記カバー体は、前記車体に対して前記リッドを支持する軸の軸線方向に離間して前記一対の固定カバー部が配設され、該リッドの自由端側に前記可変カバー部が回動可能に軸支され、
開放された前記リッドおよび前記カバー体の間に、前記充電口に接続した充電パドルを収容し得る遮蔽空間が画成されると共に、充電パドルが通過不能で、該充電パドルに繋がるコードが通過可能なスリットが前記可変カバー部に形成される請求項2〜4の何れか一項に記載の充電ポート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−91354(P2013−91354A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233210(P2011−233210)
【出願日】平成23年10月24日(2011.10.24)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】