充電式映像表示装置
【課題】装置本体のデザイン上の制約を小さくすることができる充電式映像表示装置を提供すること。
【解決手段】装置本体2と充電台3を有して構成される充電式映像表示装置としてのテレビ1であって、前記装置本体2が、二次電池12を内蔵し後部に受電端子15を有する筐体部4と、前記充電台3に取り付けられる脚部5を有し、前記筐体部4の背面側に、前記脚部5を回動軸X回りに回動可能に設け、この回動軸X上に前記受電端子15を設け、前記充電台3が給電端子32を有すると共に、前記脚部5の基端側である基軸部18に一対の第一掛部22を設け、前記脚部5の先端側に第二掛部24を設け、前記充電台3の正面である前壁27Aに、前記各第一掛部22を上方から受ける第一受部29及び前記第二掛部24を上方から受ける第二受部34を設けたことで、前記装置本体2の背面から前記脚部5を後方に突出させる必要をなくすことができる。
【解決手段】装置本体2と充電台3を有して構成される充電式映像表示装置としてのテレビ1であって、前記装置本体2が、二次電池12を内蔵し後部に受電端子15を有する筐体部4と、前記充電台3に取り付けられる脚部5を有し、前記筐体部4の背面側に、前記脚部5を回動軸X回りに回動可能に設け、この回動軸X上に前記受電端子15を設け、前記充電台3が給電端子32を有すると共に、前記脚部5の基端側である基軸部18に一対の第一掛部22を設け、前記脚部5の先端側に第二掛部24を設け、前記充電台3の正面である前壁27Aに、前記各第一掛部22を上方から受ける第一受部29及び前記第二掛部24を上方から受ける第二受部34を設けたことで、前記装置本体2の背面から前記脚部5を後方に突出させる必要をなくすことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、比較的小型の充電式テレビやモニタ等の映像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の充電式映像表示装置としては、充電池(二次電池)が収容された液晶テレビ(装置本体)を充電器(充電台)に載置し、前記液晶テレビの被充電端子(受電端子)を前記充電器の充電端子(給電端子)に当接させることで、前記充電池を充電する小型テレビ受像機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。そして、このような小型テレビ受像機は、前記液晶テレビを前記充電器に載置した状態であっても視聴可能に構成されている。
【0003】
しかしながら、このような充電式映像表示装置は、装置本体と充電台の位置関係が固定されるので、充電台に装置本体を取り付けた状態で視聴する場合、画面を見る方向が固定されてしまうという問題があった。この問題を解決するものとして、本出願人は、二次電池と受電端子が設けられた装置本体と、給電端子が設けられた充電台とを有し、前記装置本体の筐体部に、回動軸回りに回動可能で且つ前記充電台に取り付けられる脚部を設けると共に、この脚部の回動軸の軸線上に前記受電端子を設けた充電式映像表示装置を出願している(特許文献2参照。)。そして、この充電式映像表示装置は、前記充電台に溝部を形成し、前記装置本体の脚部の案内部を、前記溝部の上方から挿入することで、前記装置本体を前記充電台に取り付けられるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平09−121317号公報
【特許文献2】実用新案登録第3155187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような充電式映像表示装置は、前記装置本体の脚部の案内部を前記充電台の溝部に挿入する必要があるため、前記脚部が前記筐体部から後方に突出する構造にしなければならない。このため、前記装置本体は、奥行き寸法が大きくなってしまうばかりでなく、デザイン上の制約を受けるという問題があった。また、このような充電式映像表示装置は、前記脚部の案内部を前記溝部に挿入する構造のため、前記装置本体の前記充電台への取付方向が制限されることになり、前記装置本体を前記充電台に取り付けにくいという問題もあった。更に、このような充電式映像表示装置は、前記溝部から前記脚部の案内部を取り出さなければ、前記装置本体が前記充電台から取り外されないため、前記充電台から前記装置本体を取り外す際に、この装置本体を大きく動かさなければならず、前記充電台から前記装置本体から取り外しにくいという問題もあった。
【0006】
本発明は以上の問題点を解決し、装置本体のデザイン上の制約を小さくすることができる充電式映像表示装置を提供することを第一の目的とする。また、充電台に対する装置本体の着脱性を向上させることができる充電式映像表示装置を提供することを第二の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に記載の充電式映像表示装置は、二次電池及び受電端子が設けられた装置本体と、給電端子が設けられた充電台とを有し、前記装置本体が、筐体部と、この筐体部に対して回動軸回りに回動可能で且つ前記充電台に取り付けられる脚部を有すると共に、この脚部の回動軸の軸線上に前記受電端子を設けた充電式映像表示装置において、前記筐体部の背面側に前記脚部及び受電端子を設け、前記脚部の基端側に第一掛部を設け、前記脚部の先端側に第二掛部を設けると共に、前記充電台の正面に、前記第一掛部を上方から受ける第一受部、及び前記第二掛部を上方から受ける第二受部を設けたものである。
【0008】
また、本発明の請求項2に記載の充電式映像表示装置は、請求項1において、前記筐体部の背面側に凹部を設けると共に、この凹部に、前記脚部及び受電端子を設けたものである。
【0009】
また、本発明の請求項3に記載の充電式映像表示装置は、請求項1において、前記第一掛部を、前記脚部の回動軸と同軸となるように設けたものである。
【0010】
更に、本発明の請求項4に記載の充電式映像表示装置は、請求項1において、前記第一受部の上部に、後方ほど高くなる傾斜部を有する上向き爪部を設けると共に、前記第一掛部に、前記第一受部の爪部と係合する下向き爪部を設けたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1に記載の充電式映像表示装置は、以上のように構成することにより、前記装置本体を前記充電台に取り付けるために、前記脚部を突出させる必要がなくなるので、前記装置本体のデザイン上の制約を小さくすることができる。
【0012】
また、前記筐体部の背面側に凹部を設け、この凹部に前記脚部及び受電端子を設けたことで、前記装置本体を小型化することができる。
【0013】
また、前記第一掛部を、前記脚部の回動軸と同軸となるように設けたことにより、前記充電台に取り付けられた状態の前記装置本体の仰角を調節する際に、前記第一掛部と第一受部との係合を解除する力が過大に加わらないため、前記装置本体の仰角の調節を容易に行うことができる。
【0014】
更に、前記第一受部の上部に、後方ほど高くなる傾斜部を有する上向き爪部を設けると共に、前記第一掛部に、前記第一受部の爪部と係合する下向き爪部を設けたことにより、前記第二掛部を第二受部に乗せた状態で、前記装置本体を後方に回動させることで、前記第一掛部の下向き爪部が前記第一受部の傾斜部に当接して摺動した後、前記上向き爪部と係合するので、前記装置本体を充電台に対して容易に取り付けることができるばかりでなく、前記上向き爪部と下向き爪部の係合が解除できる程度に前記装置本体を持ち上げることで、前記装置本体を前記充電台から容易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例を示す充電式映像表示装置全体の正面図である。
【図2】同、A−B−C−D断面図である。
【図3】同、装置本体を回動軸回りに回動させた状態の断面図である。
【図4】同、装置本体の正面図である。
【図5】同、装置本体の背面図である。
【図6】同、装置本体の右側面図であり、(a)は脚部を畳んだ状態、(b)は脚部を起こして設置面上に設置した状態である。
【図7】同、充電台の正面図である。
【図8】同、充電台の右側面図である。
【図9】同、装置本体の充電台への取り付けを説明する説明図である。
【図10】同、装置本体の充電台への取り付けを説明する説明図である。
【図11】同、装置本体の充電台への取り付けを説明する説明図である。
【図12】同、装置本体の充電台からの取り外しを説明する説明図である。
【図13】同、装置本体の充電台からの取り外しを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図13に基づいて説明する。なお、図5における切断線A’−B’−C’−D’は、図1の切断線A−B−C−Dが、装置本体2の背面視でどこに対応するのかを示すものであり、A’がAに、B’がBに、C’がCに、D’がDに対応する。1は本考案の充電式映像表示装置としてのテレビである。なお、本実施形態は、受信機を有するテレビであるが、他の映像ソースからの映像信号を表示するモニタ、或いは映像の再生装置を内蔵した再生機であっても良い。前記テレビ1は、装置本体2と、充電台3とを有して構成される。そして、前記装置本体2は、図示しない受信機によって放送電波を受信し、表示する。また、前記充電台3は、図示しない外部電源に接続されると共に、前記装置本体2に電力を供給する。
【0017】
前記装置本体2は、筐体部4と脚部5とを有して構成される。前記筐体部4は、外殻体6を有する。そして、前記外殻体6の正面側に設けられた窓部7には、LCD(液晶ディスプレイ)ユニット8が設けられる。なお、本例ではLCDユニット8を用いたが、有機ELディスプレイユニット等、あらゆる種類のディスプレイユニットを用いることができる。また、前記外殻体6の正面側の左右には、それぞれ開口部9が設けられる。そして、これらの開口部9には、それぞれスピーカグリル10が設けられる。更に、これらのスピーカグリル10の内側には、それぞれ図示しないスピーカが設けられる。一方、前記外殻体6の背面側下部には、電池室11が設けられ、この電池室11内に二次電池12が収容される。なお、前記電池室11は、電池蓋13によって閉塞される。また、前記外殻体6の背面側には、凹部14が設けられ、この凹部14に前記脚部5が収容される。そして、前記脚部5は、図示しない軸受部によって、回動軸Xを中心に回動可能に軸支される。また、前記外殻体6の凹部14には、一対の受電端子15が設けられる。なお、これらの受電端子15は、前記脚部5の基端部である基軸部18間で且つ前記回動軸線X上に設けられる。また、前記外殻体6の下部の左右両端近傍には、一対のゴム足16が設けられる。更に、前記外殻体6の背面側には、前記装置本体2を把持する際に指を掛けるための凹部17が設けられる。
【0018】
前記脚部5は、左右一対の基軸部18と、左右一対の脚19と連結部20と左右一対の接地部21とを有して構成される。前記各基軸部18は、間隔を空けて設けられる。そして、前記各基軸部18は、それぞれ前記回動軸Xに沿って同軸的に設けられる。また、前記各脚19は、それぞれ前記各基軸部18から直交して伸びる。また、前記連結部20は、前記各脚19の先端部同士を連結するように、水平に設けられる。更に、前記各接地部21は、前記各脚19の先端部に設けられる。なお、前記脚部5を構成する前記各基軸部18、各脚19、連結部20及び各接地部21は、合成樹脂によって一体に構成される。そして、前記各基軸部18には、互いに向かい合うように、それぞれ第一掛部22が設けられる。これらの第一掛部22は、それらの後部にそれぞれ下向き爪部23を有する。そして、前記各第一掛部22間には、前記脚部5を構成する要素が存在しない。このため、前記凹部14における前記各第一掛部22間は、後方に開放した凹空間14Aとなる。そして、この凹空間14Aは、前記充電台3の後述する突出部28が挿入可能な幅寸法を有する。また、前記受電端子15は、前記凹空間14Aに位置する。一方、前記連結部20の中央部には、第二掛部24が設けられる。この第二掛部24は、前記連結部20における他の部分よりも細く形成される。更に、前記各接地部21には、それぞれゴム足25が設けられる。なお、前記脚部5は、その可動範囲内において、摩擦抵抗によって任意の角度で保持できるように構成される。また、前記脚部5を畳んだ状態において、その脚19は、前記LCDユニット8の画面とほぼ平行になるように構成される。
【0019】
また、前記充電台3は、基部26と、起立部27とを有して構成される。前記起立部27の前壁27Aの上部には、前方に突出した突出部28が設けられる。そして、この突出部28は、前記凹空間14Aに挿入可能な幅寸法を有する。また、前記突出部28の左右には、前記各第一掛部22に対応して、一対の第一受部29が形成される。これらの第一受部29は、それらの上部に、後方ほど高くなる傾斜部30Aを有する上向き爪部30を有する。また、前記突出部28には、前記受電端子15を案内するための一対の溝部31が形成されており、これらの溝部31内には、それぞれ給電端子32が設けられる。なお、前記各給電端子32の接点部33は、前記充電台3に前記装置本体2が取り付けられた状態において、前記回動軸X上に設けられる。また、前記起立部27の前壁27Aの中央よりもやや下方には、第二受部34が前方に突出して設けられる。そして、この第二受部34の前端部には、上向き爪部35が形成される。なお、この上向き爪部35の上方への突出高さは、前記第一掛部22の下向き爪部23の下方への突出高さよりも小さい。また、前記起立部27の背面には、図示しないACアダプタのプラグが接続される。更に、前記基部26の底部には、複数のゴム足36が設けられる。
【0020】
次に、本実施形態の作用について説明する。まず、使用者は、前記テレビ1を使用するにあたって、前記装置本体2の二次電池12を予め充電する。即ち、図示しない前記ACアダプタを前記充電台3に接続し、前記ACアダプタを同じく図示しない外部電源に接続した後、前記充電台3に前記装置本体2を接続する。
【0021】
前記装置本体2を前記充電台3に取り付けるに当たり、まず使用者は、図9に示すように、前記装置本体2の脚部5の第二掛部24を前記第二受部34に乗せて、前記上向き爪部35に掛ける。この際、前記第二掛部24は、前記第二受部34に乗った状態で、前記上向き爪部35に掛かってさえいれば良い。また、この際、前記脚部5は、前記筐体部4に対し、畳まれた状態でも起こされた状態でも良い。即ち、前記装置本体2は、前記充電台3に対する取り付け姿勢の自由度が高い。この状態から、前記第二掛部24の下端における前記第二受部34との接触部を支点として、矢印Rの方向に前記装置本体2を回動させると、図10に示すように、前記第一掛部22の下向き爪部23が前記第一受部29に当接する。更に、前記装置本体2を矢印R方向に回動させると、前記下向き爪部23は、図11に示すように、前記第一受部29の傾斜部30Aに沿って上方に移動する。即ち、この際、前記装置本体2は、上方に持ち上げられる。そして、前記第二掛部24が前記第二受部34から離れるので、前記装置本体2の支点は、前記下向き爪部23の先端部となる。そして、前記下向き爪部23が前記上向き爪部30の上端を乗り越えると、前記下向き爪部23、ひいては前記装置本体2が重力によって下降する。これによって、前記第一掛部22の下向き爪部23は、図2に示すように、前記第一受部29の上向き爪部30と係合する。
【0022】
なお、前記装置本体2を充電台3に取り付ける過程において、前記装置本体2が上方に持ち上げられると、前記第二掛部24は前記第二受部34から離れる。そして、前記第一掛部22の下向き爪部23が前記第一受部29の上向き爪部30の上端近傍に達すると、前記第二掛部24の下端が前記第二受部34の上向き爪部35の上端よりも高い位置となる。即ち、前記第二掛部24は、前記第二受部34から外れた状態となる。しかしながら、前述した通り、前記下向き爪部23の先端が支点となると、この支点の前方が支点の後方よりも常に重いので、前記第二掛部24は、その後方にある前記起立部27の前壁27Aに当接して支えられる。そして、前記下向き爪部23が前記上向き爪部30の上端を乗り越えて、前記装置本体2が重力によって下降すると、前記第二掛部24は再び前記第二受部34に上方から掛けられる。即ち、前記第一掛部22は、前記第一受部29に上方から掛けられると共に、前記第二掛部24は、前記第二受部34に上方から掛けられる。このようにして、前記装置本体2は前記充電台3に取り付けられる。
【0023】
前記装置本体2が前記充電台3に取り付けられると、前記各受電端子15が、前記充電台3に形成された前記各溝部31に挿入される。そして、前記各受電端子15が前記各溝部31に挿入されると、これらの溝部31に設けられた給電端子32の接点部33が、それぞれ前記各受電端子15に接触する。このように、前記各給電端子32の接点部33と前記各受電端子15が接触することで、前記装置本体2内に収容された前記二次電池12に電力が供給されるので、この二次電池12が充電される。
【0024】
このように、前記二次電池12が充電されると、前記装置本体2を前記充電台3から取り外して使用することが可能となる。前述した通り、前記装置本体2は、その第一掛部22が前記第一受部29に上方から掛けられると共に、その第二掛部24が前記第二受部34に上方から掛けられることで、前記充電台3に取り付けられているので、上方に持ち上げることで、前記充電台3から取り外すことができる。即ち、前記装置本体2は、図12に示すように、上方に持ち上げた後、図13に示すように、前方に移動させることで、前記充電台3から容易に取り外される。なお、前記装置本体2は、前記下向き爪部23が上向き爪部30から外れる程度に持ち上げさえすれば、水平に前方に移動させても、斜め前方に移動させても、前記充電台3から取り外すことができる。即ち、前記装置本体2は、前記充電台3に対する取り外し姿勢の自由度が高い。そして、前記充電台3から取り外された前記装置本体2は、前記脚部5を任意の角度まで起こした後、前記外殻体6のゴム足16と前記接地部21のゴム足25が設置面Sに接するように、この設置面Sに載置される。そして、起こされた前記脚部5の角度によって、前記装置本体2に設けられたLCDユニット7、即ち画面の角度が調節される。この状態で、前記装置本体2は、放送電波を受信し、前記LCDユニット7の画面に映像を表示することができる。
【0025】
なお、前記装置本体2は、前記充電台3に取り付けられた状態のまま使用することもできる。即ち、前記装置本体2は、前記各受電端子15及び各給電端子32が接続されたまま、放送電波を受信し、前記LCDユニット7の画面に映像を表示することができる。この際、前記各給電端子32及び各受電端子15を介して供給される電力は、前記二次電池12には供給されない。
【0026】
そして、このように前記装置本体2が前記充電台3に取り付けられた状態で、前記脚部5に対して前記回動軸Xを中心に前記筐体部4を回動させることで、前記装置本体2は、そのLCDユニット7の画面の仰角を調節することができる。この際、前述したように、前記各受電端子15が、前記脚部5の回動軸X上に設けられると共に、前記各給電端子32の接点部33も、おおよそ前記回動軸X上に位置するので、前記脚部5に対して前記回動軸Xを中心に前記筐体部4を回動させたとしても、前記各受電端子15と各給電端子32の接点部33との位置関係は殆ど変化しない。従って、前記LCDユニット7の画面の角度(仰角)を調節しても、前記各受電端子15と前記各給電端子32の接点部33は接触し続ける。なお、図示しないが、前記装置本体2は、前記LCDユニット7の画面の仰角がマイナスとなるように伏せることもできる。従って、前記充電台3を使用者の視点よりも高い位置に置いても、前記装置本体2は、その画面に表示される映像を視聴しやすいようにすることができる。
【0027】
なお、前記第一掛部22を、前記脚部5の脚19に設けることも、理論的には可能である。しかしながら、この位置に前記第一掛部22が設けられると、前記装置本体2の筐体部4を回動させる場合、作用点である前記第一掛部22が、支点となる前記第二掛部24に近く、力点となる筐体部4の上部から離れるので、前記第一掛部22と第一受部29との係合箇所に過大な力が加わり、これらの係合が外れる虞がある。しかしながら、本実施形態では、作用点である前記第一掛部22を、可能な限り支点となる前記第二掛部24から離し、力点となる筐体部4の上部に近付けたので、前記第一掛部22と第一受部29との係合箇所に過大な力が加わらず、これらの係合が外れにくくすることができる。
【0028】
以上のように、本発明は、装置本体2と充電台3を有して構成される充電式映像表示装置としてのテレビ1であって、前記装置本体2が、二次電池12を内蔵すると共に後部に受電端子15を有した筐体部4と、この筐体部4の背面側に、回動軸X回りに回動可能で且つ前記充電台3に取り付けられる脚部5を有し、前記回動軸X上に前記受電端子15を設け、前記充電台3が給電端子32を有すると共に、前記脚部5の基端側に第一掛部22を設け、前記脚部5の先端側に第二掛部24を設け、前記充電台3の起立部27の正面である前壁27Aに、前記第一掛部22を上方から受ける第一受部29及び前記第二掛部24を上方から受ける第二受部34を設けたことで、前記装置本体2を前記充電台3に取り付けるために、前記脚部5を後方に突出させる必要がなくなるので、前記装置本体2のデザイン上の制約を小さくすることができるものである。
【0029】
また、本発明は、前記筐体部4の背面側に凹部14を設け、この凹部14に前記脚部5及び受電端子15を設けたことで、前記脚部5を後方に突出させないようにして、前記装置本体2を小型化することができるものである。
【0030】
また、本発明は、前記第一掛部22を、前記脚部5の回動軸Xと同軸となるように設けたことにより、前記充電台3に取り付けられた状態の前記装置本体2の仰角を調節する際に、前記第一掛部22と第一受部29との係合を解除する力が過大に加わらないため、前記装置本体2の仰角の調節を容易に行うことができるものである。
【0031】
更に、本発明は、前記第一受部29の上部に、後方ほど高くなる傾斜部30Aを有する上向き爪部30を設けると共に、前記第一掛部22に、前記第一受部29の爪部30と係合する下向き爪部23を設けたことにより、前記第二掛部24を第二受部34に乗せた状態で、前記装置本体2を後方に回動させることで、前記下向き爪部23が前記傾斜部30Aに当接して摺動した後、前記上向き爪部30と係合するので、前記装置本体2を充電台3に対して容易に取り付けることができるばかりでなく、前記上向き爪部30と下向き爪部23の係合が解除できる程度に前記装置本体2を持ち上げることで、前記装置本体2を前記充電台3から容易に取り外すことができるものである。
【0032】
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施形態では、脚部が装置本体の背面側に設けられた凹部に収容されるが、前記脚部を前記装置本体の背面から突出させた構造に対して適用することも可能である。また、上記実施形態では、第二掛部を第二受部に掛けた後、装置本体を回動させて、第一掛部を第一受部に掛けるように構成したが、第一掛部を第一受部に掛けた後、装置本体を逆方向に回動させて、第二掛部を第二受部に掛けるように構成しても良い。更に、係合が保てるのであれば、前記第一掛部を前記脚部の回動軸以外の部分に設けても良い。
【符号の説明】
【0033】
1 テレビ(充電式映像表示装置)
2 装置本体
3 充電台
4 筐体部
5 脚部
12 二次電池
14 凹部
15 受電端子
18 基軸部(基端部)
22 第一掛部
23 下向き爪部
24 第二掛部
27A 前壁(充電台正面)
29 第一受部
30 上向き爪部
30A 傾斜部
32 給電端子
34 第二受部
35 上向き爪部
X 回動軸
【技術分野】
【0001】
本発明は、比較的小型の充電式テレビやモニタ等の映像表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の充電式映像表示装置としては、充電池(二次電池)が収容された液晶テレビ(装置本体)を充電器(充電台)に載置し、前記液晶テレビの被充電端子(受電端子)を前記充電器の充電端子(給電端子)に当接させることで、前記充電池を充電する小型テレビ受像機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。そして、このような小型テレビ受像機は、前記液晶テレビを前記充電器に載置した状態であっても視聴可能に構成されている。
【0003】
しかしながら、このような充電式映像表示装置は、装置本体と充電台の位置関係が固定されるので、充電台に装置本体を取り付けた状態で視聴する場合、画面を見る方向が固定されてしまうという問題があった。この問題を解決するものとして、本出願人は、二次電池と受電端子が設けられた装置本体と、給電端子が設けられた充電台とを有し、前記装置本体の筐体部に、回動軸回りに回動可能で且つ前記充電台に取り付けられる脚部を設けると共に、この脚部の回動軸の軸線上に前記受電端子を設けた充電式映像表示装置を出願している(特許文献2参照。)。そして、この充電式映像表示装置は、前記充電台に溝部を形成し、前記装置本体の脚部の案内部を、前記溝部の上方から挿入することで、前記装置本体を前記充電台に取り付けられるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平09−121317号公報
【特許文献2】実用新案登録第3155187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような充電式映像表示装置は、前記装置本体の脚部の案内部を前記充電台の溝部に挿入する必要があるため、前記脚部が前記筐体部から後方に突出する構造にしなければならない。このため、前記装置本体は、奥行き寸法が大きくなってしまうばかりでなく、デザイン上の制約を受けるという問題があった。また、このような充電式映像表示装置は、前記脚部の案内部を前記溝部に挿入する構造のため、前記装置本体の前記充電台への取付方向が制限されることになり、前記装置本体を前記充電台に取り付けにくいという問題もあった。更に、このような充電式映像表示装置は、前記溝部から前記脚部の案内部を取り出さなければ、前記装置本体が前記充電台から取り外されないため、前記充電台から前記装置本体を取り外す際に、この装置本体を大きく動かさなければならず、前記充電台から前記装置本体から取り外しにくいという問題もあった。
【0006】
本発明は以上の問題点を解決し、装置本体のデザイン上の制約を小さくすることができる充電式映像表示装置を提供することを第一の目的とする。また、充電台に対する装置本体の着脱性を向上させることができる充電式映像表示装置を提供することを第二の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に記載の充電式映像表示装置は、二次電池及び受電端子が設けられた装置本体と、給電端子が設けられた充電台とを有し、前記装置本体が、筐体部と、この筐体部に対して回動軸回りに回動可能で且つ前記充電台に取り付けられる脚部を有すると共に、この脚部の回動軸の軸線上に前記受電端子を設けた充電式映像表示装置において、前記筐体部の背面側に前記脚部及び受電端子を設け、前記脚部の基端側に第一掛部を設け、前記脚部の先端側に第二掛部を設けると共に、前記充電台の正面に、前記第一掛部を上方から受ける第一受部、及び前記第二掛部を上方から受ける第二受部を設けたものである。
【0008】
また、本発明の請求項2に記載の充電式映像表示装置は、請求項1において、前記筐体部の背面側に凹部を設けると共に、この凹部に、前記脚部及び受電端子を設けたものである。
【0009】
また、本発明の請求項3に記載の充電式映像表示装置は、請求項1において、前記第一掛部を、前記脚部の回動軸と同軸となるように設けたものである。
【0010】
更に、本発明の請求項4に記載の充電式映像表示装置は、請求項1において、前記第一受部の上部に、後方ほど高くなる傾斜部を有する上向き爪部を設けると共に、前記第一掛部に、前記第一受部の爪部と係合する下向き爪部を設けたものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1に記載の充電式映像表示装置は、以上のように構成することにより、前記装置本体を前記充電台に取り付けるために、前記脚部を突出させる必要がなくなるので、前記装置本体のデザイン上の制約を小さくすることができる。
【0012】
また、前記筐体部の背面側に凹部を設け、この凹部に前記脚部及び受電端子を設けたことで、前記装置本体を小型化することができる。
【0013】
また、前記第一掛部を、前記脚部の回動軸と同軸となるように設けたことにより、前記充電台に取り付けられた状態の前記装置本体の仰角を調節する際に、前記第一掛部と第一受部との係合を解除する力が過大に加わらないため、前記装置本体の仰角の調節を容易に行うことができる。
【0014】
更に、前記第一受部の上部に、後方ほど高くなる傾斜部を有する上向き爪部を設けると共に、前記第一掛部に、前記第一受部の爪部と係合する下向き爪部を設けたことにより、前記第二掛部を第二受部に乗せた状態で、前記装置本体を後方に回動させることで、前記第一掛部の下向き爪部が前記第一受部の傾斜部に当接して摺動した後、前記上向き爪部と係合するので、前記装置本体を充電台に対して容易に取り付けることができるばかりでなく、前記上向き爪部と下向き爪部の係合が解除できる程度に前記装置本体を持ち上げることで、前記装置本体を前記充電台から容易に取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例を示す充電式映像表示装置全体の正面図である。
【図2】同、A−B−C−D断面図である。
【図3】同、装置本体を回動軸回りに回動させた状態の断面図である。
【図4】同、装置本体の正面図である。
【図5】同、装置本体の背面図である。
【図6】同、装置本体の右側面図であり、(a)は脚部を畳んだ状態、(b)は脚部を起こして設置面上に設置した状態である。
【図7】同、充電台の正面図である。
【図8】同、充電台の右側面図である。
【図9】同、装置本体の充電台への取り付けを説明する説明図である。
【図10】同、装置本体の充電台への取り付けを説明する説明図である。
【図11】同、装置本体の充電台への取り付けを説明する説明図である。
【図12】同、装置本体の充電台からの取り外しを説明する説明図である。
【図13】同、装置本体の充電台からの取り外しを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図13に基づいて説明する。なお、図5における切断線A’−B’−C’−D’は、図1の切断線A−B−C−Dが、装置本体2の背面視でどこに対応するのかを示すものであり、A’がAに、B’がBに、C’がCに、D’がDに対応する。1は本考案の充電式映像表示装置としてのテレビである。なお、本実施形態は、受信機を有するテレビであるが、他の映像ソースからの映像信号を表示するモニタ、或いは映像の再生装置を内蔵した再生機であっても良い。前記テレビ1は、装置本体2と、充電台3とを有して構成される。そして、前記装置本体2は、図示しない受信機によって放送電波を受信し、表示する。また、前記充電台3は、図示しない外部電源に接続されると共に、前記装置本体2に電力を供給する。
【0017】
前記装置本体2は、筐体部4と脚部5とを有して構成される。前記筐体部4は、外殻体6を有する。そして、前記外殻体6の正面側に設けられた窓部7には、LCD(液晶ディスプレイ)ユニット8が設けられる。なお、本例ではLCDユニット8を用いたが、有機ELディスプレイユニット等、あらゆる種類のディスプレイユニットを用いることができる。また、前記外殻体6の正面側の左右には、それぞれ開口部9が設けられる。そして、これらの開口部9には、それぞれスピーカグリル10が設けられる。更に、これらのスピーカグリル10の内側には、それぞれ図示しないスピーカが設けられる。一方、前記外殻体6の背面側下部には、電池室11が設けられ、この電池室11内に二次電池12が収容される。なお、前記電池室11は、電池蓋13によって閉塞される。また、前記外殻体6の背面側には、凹部14が設けられ、この凹部14に前記脚部5が収容される。そして、前記脚部5は、図示しない軸受部によって、回動軸Xを中心に回動可能に軸支される。また、前記外殻体6の凹部14には、一対の受電端子15が設けられる。なお、これらの受電端子15は、前記脚部5の基端部である基軸部18間で且つ前記回動軸線X上に設けられる。また、前記外殻体6の下部の左右両端近傍には、一対のゴム足16が設けられる。更に、前記外殻体6の背面側には、前記装置本体2を把持する際に指を掛けるための凹部17が設けられる。
【0018】
前記脚部5は、左右一対の基軸部18と、左右一対の脚19と連結部20と左右一対の接地部21とを有して構成される。前記各基軸部18は、間隔を空けて設けられる。そして、前記各基軸部18は、それぞれ前記回動軸Xに沿って同軸的に設けられる。また、前記各脚19は、それぞれ前記各基軸部18から直交して伸びる。また、前記連結部20は、前記各脚19の先端部同士を連結するように、水平に設けられる。更に、前記各接地部21は、前記各脚19の先端部に設けられる。なお、前記脚部5を構成する前記各基軸部18、各脚19、連結部20及び各接地部21は、合成樹脂によって一体に構成される。そして、前記各基軸部18には、互いに向かい合うように、それぞれ第一掛部22が設けられる。これらの第一掛部22は、それらの後部にそれぞれ下向き爪部23を有する。そして、前記各第一掛部22間には、前記脚部5を構成する要素が存在しない。このため、前記凹部14における前記各第一掛部22間は、後方に開放した凹空間14Aとなる。そして、この凹空間14Aは、前記充電台3の後述する突出部28が挿入可能な幅寸法を有する。また、前記受電端子15は、前記凹空間14Aに位置する。一方、前記連結部20の中央部には、第二掛部24が設けられる。この第二掛部24は、前記連結部20における他の部分よりも細く形成される。更に、前記各接地部21には、それぞれゴム足25が設けられる。なお、前記脚部5は、その可動範囲内において、摩擦抵抗によって任意の角度で保持できるように構成される。また、前記脚部5を畳んだ状態において、その脚19は、前記LCDユニット8の画面とほぼ平行になるように構成される。
【0019】
また、前記充電台3は、基部26と、起立部27とを有して構成される。前記起立部27の前壁27Aの上部には、前方に突出した突出部28が設けられる。そして、この突出部28は、前記凹空間14Aに挿入可能な幅寸法を有する。また、前記突出部28の左右には、前記各第一掛部22に対応して、一対の第一受部29が形成される。これらの第一受部29は、それらの上部に、後方ほど高くなる傾斜部30Aを有する上向き爪部30を有する。また、前記突出部28には、前記受電端子15を案内するための一対の溝部31が形成されており、これらの溝部31内には、それぞれ給電端子32が設けられる。なお、前記各給電端子32の接点部33は、前記充電台3に前記装置本体2が取り付けられた状態において、前記回動軸X上に設けられる。また、前記起立部27の前壁27Aの中央よりもやや下方には、第二受部34が前方に突出して設けられる。そして、この第二受部34の前端部には、上向き爪部35が形成される。なお、この上向き爪部35の上方への突出高さは、前記第一掛部22の下向き爪部23の下方への突出高さよりも小さい。また、前記起立部27の背面には、図示しないACアダプタのプラグが接続される。更に、前記基部26の底部には、複数のゴム足36が設けられる。
【0020】
次に、本実施形態の作用について説明する。まず、使用者は、前記テレビ1を使用するにあたって、前記装置本体2の二次電池12を予め充電する。即ち、図示しない前記ACアダプタを前記充電台3に接続し、前記ACアダプタを同じく図示しない外部電源に接続した後、前記充電台3に前記装置本体2を接続する。
【0021】
前記装置本体2を前記充電台3に取り付けるに当たり、まず使用者は、図9に示すように、前記装置本体2の脚部5の第二掛部24を前記第二受部34に乗せて、前記上向き爪部35に掛ける。この際、前記第二掛部24は、前記第二受部34に乗った状態で、前記上向き爪部35に掛かってさえいれば良い。また、この際、前記脚部5は、前記筐体部4に対し、畳まれた状態でも起こされた状態でも良い。即ち、前記装置本体2は、前記充電台3に対する取り付け姿勢の自由度が高い。この状態から、前記第二掛部24の下端における前記第二受部34との接触部を支点として、矢印Rの方向に前記装置本体2を回動させると、図10に示すように、前記第一掛部22の下向き爪部23が前記第一受部29に当接する。更に、前記装置本体2を矢印R方向に回動させると、前記下向き爪部23は、図11に示すように、前記第一受部29の傾斜部30Aに沿って上方に移動する。即ち、この際、前記装置本体2は、上方に持ち上げられる。そして、前記第二掛部24が前記第二受部34から離れるので、前記装置本体2の支点は、前記下向き爪部23の先端部となる。そして、前記下向き爪部23が前記上向き爪部30の上端を乗り越えると、前記下向き爪部23、ひいては前記装置本体2が重力によって下降する。これによって、前記第一掛部22の下向き爪部23は、図2に示すように、前記第一受部29の上向き爪部30と係合する。
【0022】
なお、前記装置本体2を充電台3に取り付ける過程において、前記装置本体2が上方に持ち上げられると、前記第二掛部24は前記第二受部34から離れる。そして、前記第一掛部22の下向き爪部23が前記第一受部29の上向き爪部30の上端近傍に達すると、前記第二掛部24の下端が前記第二受部34の上向き爪部35の上端よりも高い位置となる。即ち、前記第二掛部24は、前記第二受部34から外れた状態となる。しかしながら、前述した通り、前記下向き爪部23の先端が支点となると、この支点の前方が支点の後方よりも常に重いので、前記第二掛部24は、その後方にある前記起立部27の前壁27Aに当接して支えられる。そして、前記下向き爪部23が前記上向き爪部30の上端を乗り越えて、前記装置本体2が重力によって下降すると、前記第二掛部24は再び前記第二受部34に上方から掛けられる。即ち、前記第一掛部22は、前記第一受部29に上方から掛けられると共に、前記第二掛部24は、前記第二受部34に上方から掛けられる。このようにして、前記装置本体2は前記充電台3に取り付けられる。
【0023】
前記装置本体2が前記充電台3に取り付けられると、前記各受電端子15が、前記充電台3に形成された前記各溝部31に挿入される。そして、前記各受電端子15が前記各溝部31に挿入されると、これらの溝部31に設けられた給電端子32の接点部33が、それぞれ前記各受電端子15に接触する。このように、前記各給電端子32の接点部33と前記各受電端子15が接触することで、前記装置本体2内に収容された前記二次電池12に電力が供給されるので、この二次電池12が充電される。
【0024】
このように、前記二次電池12が充電されると、前記装置本体2を前記充電台3から取り外して使用することが可能となる。前述した通り、前記装置本体2は、その第一掛部22が前記第一受部29に上方から掛けられると共に、その第二掛部24が前記第二受部34に上方から掛けられることで、前記充電台3に取り付けられているので、上方に持ち上げることで、前記充電台3から取り外すことができる。即ち、前記装置本体2は、図12に示すように、上方に持ち上げた後、図13に示すように、前方に移動させることで、前記充電台3から容易に取り外される。なお、前記装置本体2は、前記下向き爪部23が上向き爪部30から外れる程度に持ち上げさえすれば、水平に前方に移動させても、斜め前方に移動させても、前記充電台3から取り外すことができる。即ち、前記装置本体2は、前記充電台3に対する取り外し姿勢の自由度が高い。そして、前記充電台3から取り外された前記装置本体2は、前記脚部5を任意の角度まで起こした後、前記外殻体6のゴム足16と前記接地部21のゴム足25が設置面Sに接するように、この設置面Sに載置される。そして、起こされた前記脚部5の角度によって、前記装置本体2に設けられたLCDユニット7、即ち画面の角度が調節される。この状態で、前記装置本体2は、放送電波を受信し、前記LCDユニット7の画面に映像を表示することができる。
【0025】
なお、前記装置本体2は、前記充電台3に取り付けられた状態のまま使用することもできる。即ち、前記装置本体2は、前記各受電端子15及び各給電端子32が接続されたまま、放送電波を受信し、前記LCDユニット7の画面に映像を表示することができる。この際、前記各給電端子32及び各受電端子15を介して供給される電力は、前記二次電池12には供給されない。
【0026】
そして、このように前記装置本体2が前記充電台3に取り付けられた状態で、前記脚部5に対して前記回動軸Xを中心に前記筐体部4を回動させることで、前記装置本体2は、そのLCDユニット7の画面の仰角を調節することができる。この際、前述したように、前記各受電端子15が、前記脚部5の回動軸X上に設けられると共に、前記各給電端子32の接点部33も、おおよそ前記回動軸X上に位置するので、前記脚部5に対して前記回動軸Xを中心に前記筐体部4を回動させたとしても、前記各受電端子15と各給電端子32の接点部33との位置関係は殆ど変化しない。従って、前記LCDユニット7の画面の角度(仰角)を調節しても、前記各受電端子15と前記各給電端子32の接点部33は接触し続ける。なお、図示しないが、前記装置本体2は、前記LCDユニット7の画面の仰角がマイナスとなるように伏せることもできる。従って、前記充電台3を使用者の視点よりも高い位置に置いても、前記装置本体2は、その画面に表示される映像を視聴しやすいようにすることができる。
【0027】
なお、前記第一掛部22を、前記脚部5の脚19に設けることも、理論的には可能である。しかしながら、この位置に前記第一掛部22が設けられると、前記装置本体2の筐体部4を回動させる場合、作用点である前記第一掛部22が、支点となる前記第二掛部24に近く、力点となる筐体部4の上部から離れるので、前記第一掛部22と第一受部29との係合箇所に過大な力が加わり、これらの係合が外れる虞がある。しかしながら、本実施形態では、作用点である前記第一掛部22を、可能な限り支点となる前記第二掛部24から離し、力点となる筐体部4の上部に近付けたので、前記第一掛部22と第一受部29との係合箇所に過大な力が加わらず、これらの係合が外れにくくすることができる。
【0028】
以上のように、本発明は、装置本体2と充電台3を有して構成される充電式映像表示装置としてのテレビ1であって、前記装置本体2が、二次電池12を内蔵すると共に後部に受電端子15を有した筐体部4と、この筐体部4の背面側に、回動軸X回りに回動可能で且つ前記充電台3に取り付けられる脚部5を有し、前記回動軸X上に前記受電端子15を設け、前記充電台3が給電端子32を有すると共に、前記脚部5の基端側に第一掛部22を設け、前記脚部5の先端側に第二掛部24を設け、前記充電台3の起立部27の正面である前壁27Aに、前記第一掛部22を上方から受ける第一受部29及び前記第二掛部24を上方から受ける第二受部34を設けたことで、前記装置本体2を前記充電台3に取り付けるために、前記脚部5を後方に突出させる必要がなくなるので、前記装置本体2のデザイン上の制約を小さくすることができるものである。
【0029】
また、本発明は、前記筐体部4の背面側に凹部14を設け、この凹部14に前記脚部5及び受電端子15を設けたことで、前記脚部5を後方に突出させないようにして、前記装置本体2を小型化することができるものである。
【0030】
また、本発明は、前記第一掛部22を、前記脚部5の回動軸Xと同軸となるように設けたことにより、前記充電台3に取り付けられた状態の前記装置本体2の仰角を調節する際に、前記第一掛部22と第一受部29との係合を解除する力が過大に加わらないため、前記装置本体2の仰角の調節を容易に行うことができるものである。
【0031】
更に、本発明は、前記第一受部29の上部に、後方ほど高くなる傾斜部30Aを有する上向き爪部30を設けると共に、前記第一掛部22に、前記第一受部29の爪部30と係合する下向き爪部23を設けたことにより、前記第二掛部24を第二受部34に乗せた状態で、前記装置本体2を後方に回動させることで、前記下向き爪部23が前記傾斜部30Aに当接して摺動した後、前記上向き爪部30と係合するので、前記装置本体2を充電台3に対して容易に取り付けることができるばかりでなく、前記上向き爪部30と下向き爪部23の係合が解除できる程度に前記装置本体2を持ち上げることで、前記装置本体2を前記充電台3から容易に取り外すことができるものである。
【0032】
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施形態では、脚部が装置本体の背面側に設けられた凹部に収容されるが、前記脚部を前記装置本体の背面から突出させた構造に対して適用することも可能である。また、上記実施形態では、第二掛部を第二受部に掛けた後、装置本体を回動させて、第一掛部を第一受部に掛けるように構成したが、第一掛部を第一受部に掛けた後、装置本体を逆方向に回動させて、第二掛部を第二受部に掛けるように構成しても良い。更に、係合が保てるのであれば、前記第一掛部を前記脚部の回動軸以外の部分に設けても良い。
【符号の説明】
【0033】
1 テレビ(充電式映像表示装置)
2 装置本体
3 充電台
4 筐体部
5 脚部
12 二次電池
14 凹部
15 受電端子
18 基軸部(基端部)
22 第一掛部
23 下向き爪部
24 第二掛部
27A 前壁(充電台正面)
29 第一受部
30 上向き爪部
30A 傾斜部
32 給電端子
34 第二受部
35 上向き爪部
X 回動軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池及び受電端子が設けられた装置本体と、給電端子が設けられた充電台とを有し、前記装置本体が、筐体部と、この筐体部に対して回動軸回りに回動可能で且つ前記充電台に取り付けられる脚部を有すると共に、この脚部の回動軸の軸線上に前記受電端子を設けた充電式映像表示装置において、
前記筐体部の背面側に前記脚部及び受電端子を設け、前記脚部の基端側に第一掛部を設け、前記脚部の先端側に第二掛部を設けると共に、前記充電台の正面に、前記第一掛部を上方から受ける第一受部、及び前記第二掛部を上方から受ける第二受部を設けたことを特徴とする充電式映像表示装置。
【請求項2】
前記筐体部の背面側に凹部を設けると共に、この凹部に、前記脚部及び受電端子を設けたことを特徴とする請求項1記載の充電式映像表示装置。
【請求項3】
前記第一掛部を、前記脚部の回動軸と同軸となるように設けたことを特徴とする請求項1記載の充電式映像表示装置。
【請求項4】
前記第一受部の上部に、後方ほど高くなる傾斜部を有する上向き爪部を設けると共に、前記第一掛部に、前記第一受部の爪部と係合する下向き爪部を設けたことを特徴とする請求項1記載の充電式映像表示装置。
【請求項1】
二次電池及び受電端子が設けられた装置本体と、給電端子が設けられた充電台とを有し、前記装置本体が、筐体部と、この筐体部に対して回動軸回りに回動可能で且つ前記充電台に取り付けられる脚部を有すると共に、この脚部の回動軸の軸線上に前記受電端子を設けた充電式映像表示装置において、
前記筐体部の背面側に前記脚部及び受電端子を設け、前記脚部の基端側に第一掛部を設け、前記脚部の先端側に第二掛部を設けると共に、前記充電台の正面に、前記第一掛部を上方から受ける第一受部、及び前記第二掛部を上方から受ける第二受部を設けたことを特徴とする充電式映像表示装置。
【請求項2】
前記筐体部の背面側に凹部を設けると共に、この凹部に、前記脚部及び受電端子を設けたことを特徴とする請求項1記載の充電式映像表示装置。
【請求項3】
前記第一掛部を、前記脚部の回動軸と同軸となるように設けたことを特徴とする請求項1記載の充電式映像表示装置。
【請求項4】
前記第一受部の上部に、後方ほど高くなる傾斜部を有する上向き爪部を設けると共に、前記第一掛部に、前記第一受部の爪部と係合する下向き爪部を設けたことを特徴とする請求項1記載の充電式映像表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−119966(P2012−119966A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−268244(P2010−268244)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【出願人】(000109325)ツインバード工業株式会社 (176)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【出願人】(000109325)ツインバード工業株式会社 (176)
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