説明

充電機能を有する電池のキャリングケース

【課題】充電される規格電池をセットした状態で便利に持ち運びする。電池への熱による悪影響を防止する。
【解決手段】電池のキャリングケースは、充電される電池1を脱着自在にセットできる脱着装着部23を有し、かつ送電コイル95を内蔵し電磁誘導作用で電力を搬送して充電するための充電台90に載せられる平面状の底プレート22Aを有するケーシング2と、このケーシング2の脱着装着部23にセットしている電池1を充電する充電回路30を実装する回路基板4と、この回路基板4の充電回路30に接続され、充電台90の送電コイル95に電磁結合されて送電コイル95から電力を受け取る受電コイル5とを備える。キャリングケースは、充電台90に載せられる状態で、受電コイル5が送電コイル95に電磁結合されて、送電コイル95の電力を受電コイル5で受け取り、受電コイル5に誘導される電力でもって充電回路30が電池1を充電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電できる電池を持ち運びするキャリングケースであって、電池を収納する状態で充電することもできる充電機能を有する電池のキャリングケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の充電器は、電池を充電するために設計されたものであって、充電された電池をセットした状態で持ち運ぶキャリングケースとして利用できない。それは、電池の充電器が大き過ぎることに加えて、太くて長い電源コードを連結しているので、かさばって便利に持ち運びできないからである。充電器が大きくなるのは、商用電源を直流に変換する回路や、さらに直流を所定の電圧に降圧するDC/DCコンバータなどの充電回路を内蔵するからである。ところで、内蔵電池と充電回路とを内蔵している充電器が開発されている。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−98861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この充電器は、内蔵電池を備えるので、内蔵電池で外部に電力を供給できる。すなわち、充電できる電池と同じように使用できる。この充電器は、送電コイルを内蔵する充電台に載せられて、充電台の送電コイルから電力を受け取る受電コイルを内蔵しており、この受電コイルに誘導される電力で内蔵電池を充電する。この充電器は、磁気誘導作用で充電台から電力を受け取って内蔵電池を充電するので、長い電源コードを必要とせず、便利に持ち運びできる。ただ、この充電器は、単3電池や単4電池等の規格電池を充電できないので、用途が制限される欠点がある。
【0005】
さらに、この充電器200は、図1の断面図に示すように、ケーシング202に受電コイル205と内蔵電池201とを積層するように収納するので、内蔵電池201が受電コイル205の発熱の悪影響を受ける欠点がある。とくに、内蔵電池201を速やかに充電するためには、受電コイル205の電流を大きくする必要があって、受電コイル205の発熱が大きくなる。また、内蔵電池201も満充電に近づくにしたがって温度が上昇する。したがって、この状態では温度上昇した内蔵電池201を、発熱した受電コイル205が加温する状態となるので、電池への熱による悪影響、たとえば劣化などを有効に防止できない欠点がある。
【0006】
さらに、この充電器は、図2のブロック図に示すように、内蔵電池201を充電する充電回路203に加えて、内蔵電池201の出力を安定化するためのDC/DCコンバータ206等の出力回路204も内蔵するので、充電回路203や出力回路204を小さく、安価にできない欠点がある。
【0007】
本発明は、さらに以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、単3電池や単4電池などの規格電池を脱着できるようにセットして充電できると共に、全体をコンパクトにして充電される電池をセットした状態で便利に持ち運びできる充電機能を有する電池のキャリングケースを提供することにある。
さらに、本発明の他の大切な目的は、セットされた電池への熱による悪影響を防止しながら速やかに充電できる充電機能を有する電池のキャリングケースを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0008】
本発明の充電機能を有する電池のキャリングケースは、送電コイル95を内蔵し、電磁誘導作用で電力を搬送して充電するための充電台90に載置されて、充電台90から電力を受け取り、受け取った電力で脱着自在にセットしている電池1を充電する。電池のキャリングケースは、充電される電池1を脱着自在にセットできる脱着装着部23を有し、かつ充電台90に載せられる平面状の底プレート22Aを有するケーシング2と、このケーシング2の脱着装着部23にセットしている電池1を充電する充電回路30を実装する回路基板4と、この回路基板4の充電回路30に接続され、充電台90の送電コイル95に電磁結合されて送電コイル95から電力を受け取る受電コイル5とを備えている。キャリングケースは、充電台90に載せられる状態で、受電コイル5が送電コイル95に電磁結合されて、送電コイル95の電力を受電コイル5で受け取り、受電コイル5に誘導される電力でもって充電回路30が電池1を充電する。
【0009】
以上の電池のキャリングケースは、単3電池や単4電池などの規格電池を脱着できるようにセットして充電できると共に、全体をコンパクトにして充電される電池をセットした状態で便利に持ち運びできる特徴がある。それは、以上の電池のキャリングケースが、充電される電池を脱着自在にセットできる脱着装着部を有するケーシングに、充電回路を実装する回路基板と、充電台の送電コイルから電力を受け取る受電コイルとを備えており、充電台の送電コイルに電磁結合される受電コイルに誘導される電力で電池を充電するからである。このキャリングケースは、内蔵される受電コイルで充電台から搬送される電力を受け取るので、コネクター等の外部接続体を設ける必要がなく、ケーシングの表面を、外部接続体を設けるための凹凸がないすっきりとした外観にできる。さらに、このキャリングケースは、外部接続体を必要としないので、従来の外部接続体を備えるキャリングケースのように、外部接続体に外部から侵入する水分による腐食や埃による接触不良等の弊害を皆無にしながら、安心して電池を充電できると共に、電池をセットした状態で、そのまま電池を携行、キャリングすることができる。
【0010】
本発明の充電機能を有する電池のキャリングケースは、ケーシング2が、脱着装着部23と底プレート22Aとの間に回路基板4を配置すると共に、回路基板4と底プレート22Aとの間であって底プレート22Aに接近して受電コイル5を配置して、受電コイル5と回路基板4との間に、受電コイル5と回路基板4との間を熱遮断する熱遮断隙間26を設けることができる。
以上の電池のキャリングケースは、セットされた電池を熱による悪影響を防止しながら速やかに充電できる特徴がある。それは、以上のキャリングケースが、電池の脱着装着部とケーシングの底プレートとの間に回路基板を配置すると共に、この回路基板と底プレートとの間であって、底プレートに接近して受電コイルを配置して、受電コイルと回路基板との間に熱遮断隙間を設けているからである。このキャリングケースは、受電コイルと回路基板との間に設けた熱遮断隙間によって、受電コイルの発熱による悪影響を有効に防止できる。
【0011】
本発明の充電機能を有する電池のキャリングケースは、受電コイル5と回路基板4との間にクッション材7を配置して、このクッション材7でもって、受電コイル5を底プレート22Aに向かって弾性的に押して底プレート22Aに密着させることができる。
以上の電池のキャリングケースは、受電コイルと回路基板との間に配置したクッション材でもって、受電コイルを底プレートに密着させるので、受電コイルと回路基板との間に所定の熱遮断隙間を設けながら、受電コイルを確実に底プレートに密着できる。
【0012】
本発明の充電機能を有する電池のキャリングケースは、回路基板4が、受電コイル5に対向する面の反対側に発熱部品18を固定することができる。
以上の電池のキャリングケースは、発熱部品を電池側の反対側である受電コイル5側に固定しているので、発熱部品の発熱を回路基板で遮断できる。このため、発熱部品が電池を加温することがなく、電池をより好ましい温度条件で速やかに急速充電できる。
【0013】
本発明の充電機能を有する電池のキャリングケースは、ケーシング2が、脱着装着部23を開閉する開閉蓋20を有し、開閉蓋20を閉じる状態で脱着装着部23に通風する通風隙間24を設けることができる。
以上の電池のキャリングケースは、脱着装着部の開閉蓋を閉じて、電池が脱着装着部から外れるのを防止しながら、通風隙間で電池を冷却して温度上昇を防止できる。
【0014】
本発明の充電機能を有する電池のキャリングケースは、脱着装着部23にセットされる電池1を、単3電池1Aと単4電池1Bとすることができる。
【0015】
本発明の充電機能を有する電池のキャリングケースは、脱着装着部23にセットされる電池1をニッケル水素電池とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本出願人が先に出願した携帯電子機器の充電装置の垂直断面図である。
【図2】本出願人が先に出願した携帯電子機器の充電装置のブロック回路図である。
【図3】本発明の一実施例にかかる充電機能を有する電池のキャリングケースの斜視図である。
【図4】図3に示す電池のキャリングケースのIV−IV線断面斜視図である。
【図5】図3に示す電池のキャリングケースのV−V線断面図である。
【図6】図3に示す電池のキャリングケースに電池を収納する状態を示す斜視図である。
【図7】図3に示す電池のキャリングケースの分解斜視図である。
【図8】図7に示す電池のキャリングケースを下側から見た分解斜視図である。
【図9】図3に示す電池のキャリングケースに単3電池をセットした状態を示す断面図である。
【図10】図3に示す電池のキャリングケースに単4電池をセットした状態を示す断面図である。
【図11】電池装着部に単3電池をセットした状態の検出接点を示す拡大断面図である。
【図12】電池装着部に単4電池をセットした状態の検出接点を示す拡大断面図である。
【図13】図3に示すキャリングケースを充電台にセットする状態を示す分解斜視図である。
【図14】図3に示すキャリングケースを充電台にセットした状態を示す分解斜視図である。
【図15】図13に示すキャリングケースと充電台のXV−XV線断面図である。
【図16】図15に示すキャリングケースと充電台のブロックである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための充電機能を有する電池のキャリングケースを例示するものであって、本発明は電池のキャリングケースを以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0018】
図3ないし図12に示す本発明の一実施の形態に係る充電機能を有する電池のキャリングケースは、充電できる電池1を脱着できるようにセットして持ち運びする。さらに、キャリングケース100は、電池1を充電するときに充電台に載せられて、充電台からは無接点で電力を受け取り、受け取った電力で、セットしている電池1を充電する。
【0019】
充電台90は、図13ないし図16に示すように、キャリングケース100に磁気誘導作用で電力を供給する送電コイル95を内蔵している。キャリングケース100は、この送電コイル95に電磁結合される受電コイル5と、この受電コイル5に誘導される交流を直流に変換して電池1を充電する充電機能3を備えている。
【0020】
図13ないし図16に示す充電台90は、送電コイル95に交流電力を供給する交流電源93と、この交流電源93と送電コイル95とを内蔵する外装ケース92とを備えている。外装ケース92は、キャリングケース100を脱着自在に載せる平面状の載せプレート96を上面に設けている。図13と図14に示す充電台90は、載せプレート96の外形をキャリングケース100の外形よりも大きくしている。この充電台90は、キャリングケース100を安定して載せプレート96の上にセットできる。充電台90は、載せプレート96の下面に送電コイル95を配置している。送電コイル95は、載せプレート96の下面に沿うように固定され、あるいは、載せプレート96の下面に沿って移動するように配置される。
【0021】
送電コイル95を固定している外装ケース92は、送電コイル95の位置、いいかえると、キャリングケース100をセットする位置を表示して、送電コイル95から受電コイル5に効率よく磁気誘導作用で電力を搬送する。図13の載せプレート96は、キャリングケース100を載せる位置を示すセット位置を図形97で表示して、キャリングケース100を正常なセット位置に配置するようにしている。図13の外装ケース92は、載せプレート96の上面に、キャリングケース100の外形を示す図形97を印刷してセット位置を表示している。この充電台90は、図形97の外形に合わせてキャリングケース100をセットして、正常なセット位置に配置できる。さらに、図13に示す載せプレート96は、複数種のキャリングケースを正しいセット位置に配置できるように、複数のセット位置を図形97で印刷して表示している。この充電台90は、種々のキャリングケースを、正確な位置にセットできる特長がある。
【0022】
送電コイルが載せプレートの下面に沿って移動する充電台は、図示しないが、載せプレートの上にセットされるキャリングケースの充電機能である受電コイルの位置を検出して、受電コイルに接近するように送電コイルを移動させる。この構造の充電台は、キャリングケースをセットする位置を特定しない。載せプレートのあらゆる位置にセットされるキャリングケースの受電コイルに送電コイルを接近して効率よく磁気誘導作用で電力搬送できるからである。
【0023】
送電コイル95は、載せプレート96の下に水平に配置できるように、渦巻き状に巻かれた平面状のコイルとしている。送電コイルは、プラスチック製の載せプレートにインサート成形して固定することができる。送電コイルを載せプレートにインサート成形する充電台は、全体を薄くできる。また、送電コイルをしっかりと外装ケースに固定しながら、載せプレートの表面に接近するように送電コイルを配置して、受電コイル5との間隔を狭くして、効率よく交流電力を受電コイル5に伝送できる。送電コイル95のインダクタンスは、交流電力の周波数により最適値に設定される。たとえば、供給される交流電力の周波数を100kHz〜500kHzとする送電コイルは、インダクタンスを数十μHないし数mHとする。ただし、充電台は、送電コイルに供給する交流電力の周波数をこの範囲には特定しない。送電コイルには、100kHzよりも低く、あるいは500kHzよりも高い周波数の交流電力を供給して、キャリングケースに磁気誘導作用で電力搬送できるからである。送電コイルのインダクタンスは、交流電力の周波数が高くなると小さく、周波数が低くなると大きくして、磁気誘導作用で効率よく受電コイルに電力搬送できる。
【0024】
交流電源93は、入力される電力を送電コイル95に供給する周波数の交流に変換して出力する。交流電源93は、ACアダプタ99から直流が入力され、あるいはUSBコネクタなどのコネクタから直流が入力される。また、交流電源93は、交流の商用電源を入力して、これを送電コイル95に供給する周波数の交流に変換して出力することもできる。交流電源93は、入力される直流や交流を所定の周波数と電圧の交流に変換して、送電コイル95に出力する。ACアダプタ99やコネクタから直流電力を入力する交流電源93は、DC/ACインバータで直流を交流に変換して出力する。商用電源の交流を入力する交流電源は、交流を整流回路で直流に変換し、整流回路から出力される直流をDC/ACインバータで交流に変換して送電コイルに出力する。
【0025】
交流電源93は、キャリングケース100がセットされたことを検出し、あるいはユーザーが電源スイッチ(図示せず)をオンに切り換えて、送電コイル95に交流電力を出力する。キャリングケース100を検出する交流電源93は、キャリングケース100に設けている受電コイル5の検出回路(図示せず)を備えている。さらに、交流電源93は、キャリングケース100の電池1が満充電されたことを検出して、送電コイル95の交流電力の出力を停止する。交流電源93は、送電コイル95の電流変化を検出して、電池1の満充電を検出する。キャリングケース100の電池1が満充電されると、受電コイル5が無負荷となって受電コイル5の電流がほぼ遮断された状態となる。受電コイル5の電流がほぼ遮断されると、送電コイル95の電流も減少する。したがって、交流電源93は送電コイル95の電流が設定値よりも小さくなったことを検出して、キャリングケース100の電池1が満充電されたことを検出できる。
【0026】
電池のキャリングケース100は、充電される電池1を脱着自在にセットできる脱着装着部23を有し、充電台90に載せられる平面状の底プレート22Aを有するケーシング2と、このケーシング2の脱着装着部23にセットしている電池1を充電する充電機能3とを備える。充電機能3は、充電台90の送電コイル95に電磁結合されて送電コイル95から電力を受け取る受電コイル5と、この受電コイル5に誘導される交流を直流に変換して電池1を充電する充電回路30とを備える。充電回路30は、回路基板4に実装されて、ケーシング2の底部に内蔵される。
【0027】
ケーシング2は、図6に示すように、その上面に、電池1を脱着できるようにセットする脱着装着部23を設けており、この脱着装着部23の開口部を開閉するように開閉蓋20を設けている。図3ないし図8のケーシング2は、脱着装着部23にセットしている電池1を閉めた状態で外部から確認できるように、透明ないし半透明のプラスチックを成形している開閉蓋20と、この開閉蓋20を開閉できるように連結しているプラスチック製の上ケース21と、この上ケース21を連結しているプラスチック製の下ケース22とからなる。
【0028】
上ケース21は、上面に脱着装着部23を設けている。脱着装着部23は、規格電池である単3電池1Aを2列に並べてセットできる2列の縦溝23Aを設けている。縦溝23Aの両端には、ここにセットされる電池1のプラスとマイナスの電極に接触する充電端子10を配置している。図のキャリングケース100は、単3電池1Aと単4電池1Bの両方を充電できるように、一方の充電端子10Aを回転端子11としている。回転端子11は、水平姿勢と垂直姿勢に90度回転されて、単3電池1Aと単4電池1Bの電極に接触するようにしている。この回転端子11は、図9に示すように、垂直姿勢に起こされる状態で単3電池1Aの電極に接触し、図10に示すように、水平姿勢に倒される状態で単4電池1Bの電極に接触する。
【0029】
この回転端子11は、図7ないし図10に示すように、脱着装着部23の一端に垂直面内で回動できるように配設している回転体12と、この回転体12の表面に固定されて電池1の電極に接触する接触端子13とを備えている。図のキャリングケース100は、2本の電池1を装着して充電するので、回転体12には2個の接触端子13を設けている。2つの接触端子13は、2列の縦溝23Aに対向して互いに平行に配置している。
【0030】
回転体12は、図7に示すように、水平姿勢と垂直姿勢とに90度回転できるように、両側の回転軸12Xを介して上ケース21に連結している。上ケース21は、脱着装着部23の一端に、回転体12を配置するセット凹部21Sを設けており、このセット凹部21Sの両側の内面に、回転体12の回転軸12Xを挿入する軸孔21Xを設けている。回転体12は、垂直姿勢に起こす状態で電池装着部23に単3電池1Aを収納でき、水平姿勢に倒す状態で電池装着部23に端4電池1Bを収納できる形状と大きさとしている。
【0031】
接触端子13は、図7と図8に示すように、金属板を回転体12の表面に沿う形状に成形している。図の接触端子13は、断面形状を略コ字状とする形状、正確には、接触窓21T側に配置される端部を円弧状とする形状に加工している。この接触端子13は、図9ないし図12に示すように、回転体12の先端面(図9及び図11において上端面)と、一方の側面(図9及び図11において右側面)と、後端面(図9及び図11において下端面)とに配置される。この回転端子11は、図9に示す垂直姿勢において、側面に位置する接触端子13に単3電池1Aの電極を接触させて単3電池1Aを充電し、図10に示す水平姿勢において、先端面に位置する接触端子13に単4電池1Bの電極を接触させて単4電池1Bを充電する。
【0032】
さらに、回転端子11は、垂直姿勢と水平姿勢において、接触端子13を回路基板4に接続するために、回路基板4に固定される弾性接点14を接触端子13に接続している。図の上ケース21は、回転体12に固定される接触端子13を弾性接点14に接続するために、上ケース21を貫通する接触窓21Tをセット凹部21Sの底面に開口している。回転端子11は、この接触窓21Tにおいて、回路基板4に固定された弾性接点14を接触端子13に弾性的に接触させて、接触端子13を回路基板4に接続している。
【0033】
さらに、図に示す回転端子11は、垂直姿勢と水平姿勢とに節度のある状態で停止できるようにしている。図4と図15に示す上ケース21は、回転体12の後端部を弾性的に押圧する弾性アーム21Uを一体的に成形しており、この弾性アーム21Uの先端部には、係止フック21Yを設けている。さらに、回転体12の後端部には、係止フック21Yで位置決めされる係止凸部12Yを設けている。この回転体12は、垂直姿勢と水平姿勢において、弾性アーム21Uで押圧される係止フック21Yを係止凸部12Yに係止させて、正確な姿勢に停止される。
【0034】
開閉蓋20は、一端に回転軸20Eを一体的に成形して設けて、この回転軸20Eを介して上ケース21に傾動できるように連結している。開閉蓋20は、トッププレート20Aの両側に側壁20Bを、一端には端壁20Cを設けて、内部に電池1を配置できるようにしている。トッププレート20Aの両側の側壁20Bは、その一端を上ケース21に向かって延長する延長部20Dを有し、この延長部20Dには内側に突出する回転軸20Eを設けている。上ケース21は、この回転軸20Eを回転できるように挿入する軸受凹部21Eと、延長部20Dを案内する凹部21Dとを端部に設けている。回転軸20Eを軸受部21Eに案内して、開閉蓋20は開閉できるように上ケース21に連結している。
【0035】
さらに、開閉蓋20は、両側の側壁20Bの下縁に切欠部20Fを設けて、この切欠部20Fでもって、閉じる状態で脱着装着部23に通風する通風隙間24を設けている。図3の開閉蓋20は、側壁20Bの両端部を除く領域に切欠部20Fを設けている。さらに、図3ないし図8のケーシング2は、上ケース21に設けている縦溝23Aの外側の外側壁21Bにも、低く成形する段差部21Fを設けている。このケーシング2は、上ケース21の段差部21Fと、開閉蓋20の切欠部20Fとで上下幅の広い通風隙間24を設けて、電池1をより効率よく冷却する。上ケース21の段差部21Fと、開閉蓋20の切欠部20Fは、上下に対向して同じ位置に設けられて、通風隙間24を広くしている。
【0036】
下ケース22は、平面状の底プレート22Aの周囲に周壁22Bを設けて、周壁22Bを上ケース21の周囲に連結している。図5と図7の下ケース22は、周壁22Bの上端部の内面に係止フック22Gを設けており、上ケース21は、この係止フック22Gを案内する係止部21Gを、係止フック22Gに対向して設けている。下ケース22と上ケース21は、係止フック22Gを係止部21Gに案内して係止構造で連結している。さらに、図5と図15示す上ケース21と下ケース22は、中央部を止ネジ19で連結して固定している。止ネジ19をねじ込んで連結するために、下ケース22は、底プレート22Aの内面に突出して、止ネジ19を挿通する挿入ボス22Hを一体的に成形して設けて、上ケース21は、底プレート22Aの内面に突出するように、止ネジ19をねじこむ連結ボス21Hを一体的に成形して設けている。止ネジ19は、下ケース22の下面に設けた挿入凹部22Jから挿入ボス22Hに挿入されて、下ケース22を貫通し、連結ボス21Hにねじ込まれて、上ケース21と下ケース22を連結する。さらに、下ケース22の表面には、ラベル(図示せず)を付着して止ネジ19を挿入する挿入凹部22Jを外側から見えなくできる。
【0037】
下ケース22と上ケース21は、互いに連結されて内部に閉鎖された収納スペース25を設けている。収納スペース25には、回路基板4と受電コイル5が内蔵される。ケーシング2の収納スペース25は、上ケース21に設けている脱着装着部23と、下ケース22の底プレート22Aとの間に、回路基板4を配置して、回路基板4と底プレート22Aとの間に受電コイル5を配置している。さらに、図のキャリングケース100は、受電コイル5の回路基板4側にシールドプレート6を積層している。シールドプレート6は、受電コイル5に誘導される交流磁界から回路基板4をシールドする。図7の下ケース22は、底プレート22Aに配置する受電コイル5の外形を大きくできるように、底プレート22Aの内面に、受電コイル5を収納できる円形凹部22Kを設けている。したがって、下ケース22は、図8に示すように、下面中央部の両側に、この円形凹部22Kの外形の沿う形状に湾曲された円形突出部22Lを設けている。この円形突出部22Lは、内側に受電コイル5が配置されるので、キャリングケース100を充電台90にセットする時の受電コイル5の位置を表示する目印ともなる。
【0038】
受電コイル5は、線材を平面に渦巻き状に巻いた平面コイルである。この平面コイルの受電コイル5は、渦巻きを1層又は複数層に巻いて、全体の形状を円板状として外形を円形としている。
【0039】
回路基板4は、受電コイル5に積層するように配設されて、回路基板4と受電コイル5との間には、シールドプレート6を配置している。シールドプレート6は、受電コイル5に誘導される交流磁界から回路基板4をシールドする。シールドプレート6と受電コイル5は、接着材あるいは両面テープ等により、固定される。
【0040】
回路基板4は、図16に示すように、受電コイル5に誘導される交流を直流に変換して電池1を充電する充電回路30を実装している。充電回路30は、受電コイル5に誘導される交流を整流して直流に変換する整流回路31と、この整流回路31で整流された脈流を平滑化する平滑回路の平滑コンデンサー32とを備えている。充電回路30は、脱着装着部23にセットされる電池1を好ましい電流と電圧で充電する。脱着装着部23にセットされる規格電池をニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池等のアルカリ電池とするキャリングケース100は、充電回路30が電池1を一定の電流で充電する定電流回路33を備える。定電流回路33は、たとえば、完全に放電された単3電池1Aを、約3時間で急速充電する電流に充電電流を設定している。脱着装着部23にセットされる規格電池が、単3電池1Aと単4電池1Bとでは満充電容量が異なる。したがって、定電流回路33は、単3電池1Aと単4電池1Bとを異なる電流で充電する切換回路34を備えている。切換回路34は、回転端子11の回転位置を検出して、単3電池1Aと単4電池1Bを検出して、充電電流を最適電流に設定する。
【0041】
切換回路34は、回転端子11の回転位置を検出するために、図7、図11、及び図12に示すように、回路基板4に検出接点35を固定している。検出接点35は、弾性線材で、一端を回路基板4に固定している。回転端子11は、水平姿勢で検出接点35に接触して、垂直姿勢では検出接点35に接触しない検出端子36を設けている。図の検出端子36は、電池1のプラス側の電極に接触する金属端子である接触端子13を併用している。この切換回路34は、回転端子11を垂直姿勢として単3電池1Aを充電する状態では、検出接点35が検出端子36に接触せず、回転端子11を水平姿勢として単4電池1Bを充電する状態では、検出接点35が検出端子36に接触する。したがって、切換回路34は、検出接点35が検出端子36に接触する状態では、単4電池1Bと判定して、定電流回路33の充電電流を単4電池1Bの充電電流とし、検出接点35が検出端子36に接触しない状態では、単3電池1Aと判定して、定電流回路33の充電電流を単3電池1Aの充電電流とする。
【0042】
さらに、充電回路30は、電池1の満充電を検出して充電電流を遮断する。規格電池をニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池とする充電回路30は、充電される電池1の電圧を検出して満充電を検出する。電池1が満充電されると、電池1の電圧がピーク電圧に上昇し、またピーク電圧からΔV低下するので、充電回路30は、電池1のピーク電圧やピーク電圧からのΔV低下を検出して満充電を検出する。
【0043】
回路基板4は、受電コイル5に対向する面の反対側に、充電回路30の発熱部品18を固定している。発熱部品18は、受電コイル5の電流が流れる素子や、電池1の充電電流が流れる素子である。受電コイル5の電流が流れる素子は、整流回路31のダイオードや、同期整流回路を実現するFET等である。また、電池1の充電電流が流れる素子は、定電流回路33を実現するFETやトランジスタ等の半導体素子である。
【0044】
回路基板4は、下ケース22の周壁22Bの内側に嵌着される大きさの細長い四角形で、下ケース22の周壁22Bの内側に固定される。図7の回路基板4は、下ケース22の定位置に配置するために、四隅に位置決め切欠部4Mを設けている。下ケース22は、この位置決め切欠部4Mに嵌合する位置決め凸部22Mを、四隅部に一体的に成形して設けている。この構造は、回路基板4の位置決め切欠部4Mに下ケース22の位置決め凸部22Mを案内して、回路基板4をケーシング2の定位置に配置できる。さらに、図7の回路基板4は、正しい向きで下ケース22に配置できるように、一端部に位置決め凹部4Nを設けている。下ケース22は、周壁22Bの内側に突出するように、回路基板4の位置決め凹部4Nを案内される位置決めリブ22Nを一体的に成形して設けている。この構造は、下ケース22の位置決めリブ22Nを回路基板4の位置決め凹部4Nに案内して、回路基板4を正しい向きでケーシング2の定位置に配置できる。さらに、回路基板4は、中央部に上ケース21に設けた連結ボス21Hを貫通させる貫通孔4Hを設けている。
【0045】
さらに、下ケース22の定位置に配置される回路基板4は、図4に示すように、下ケース22の底プレート22Aとの間に、所定空間ができるように、底プレート22Aから所定の間隔離して配置している。図4と図7に示す下ケース22は、回路基板4の下面を支持する複数の支持部22Pを外周部に設けている。さらに、下ケース22は、図4と図5に示すように、挿入ボス22Hの上面においても、回路基板4の中央部に設けた貫通孔4Hの周縁部の下面を支持している。したがって、下ケース22は、挿入ボス22Hと支持部22Pの上端面が同一平面上となるように、挿入ボス22Hと支持部22Pを一体的に成形している。以上の下ケース22は、挿入ボス22Hと支持部22Pの上端面で回路基板4の下面を支持して、回路基板4と底プレート22Aとの間に所定空間を設けている。
【0046】
さらに、回路基板4は、下ケース22の内側の定位置に配置される状態で、下ケース22に上ケース21が連結されて定位置に固定される。すなわち、回路基板4は、図5に示すように、下ケース22と上ケース21とに挟着されて収納スペース25の定位置に固定される。図7の上ケース21は、図5と図8に示すように、回路基板4の上面を押圧する複数の押圧凸部21P、21Qを内面に突出して設けている。図に示す上ケース21は、外側壁21Bの内面の中央部に押圧凸部21Pを設けると共に、脱着装着部23の縦溝23Aの下面にも複数の押圧凸部21Qを設けている。さらに、上ケース21は、図5に示すように、連結ボス21Hの周囲に設けた押圧リブ21Rによっても、回路基板4の中央部に設けた貫通孔4Hの周縁部の上面を押圧する。したがって、上ケース21は、押圧凸部21P、21Qと押圧リブ21Rの下端面が同一平面上となるように、これらを一体的に成形して設けている。回路基板4は、図5に示すように、下ケース22と上ケース21とを連結する状態で、下面が支持部22Pと挿入ボス22Hで支持されると共に、上面が押圧凸部21P、21Qと押圧リブ21Rで押圧されて定位置に固定される。ただ、回路基板は、止ネジ等の連結具を介して、あるいは係止構造で下ケースまたは上ケースに固定することもできる。
【0047】
さらに、回路基板4は、その両端に、充電端子10Bと、回転端子11に弾性的に押圧して接触する弾性接点14とを固定している。充電端子10Bと弾性接点14は弾性変形する金属板である。充電端子10Bは、先端部をU曲すると共に、このU曲部を山形に折曲して弾性接触部を設けている。この充電端子10Bは、上ケース21の縦溝23Aの一端に開口された端子窓21Vに配置されており、弾性接触部を電池装着部23に向かって突出させている。この充電端子10Bは、弾性接触部を電池1の電極に弾性的に押圧させて、電池1の電極に電気接続される。
【0048】
弾性接点14は、図7ないし図10に示すように、金属板をU曲しており、一端を回路基板4に固定して、他端を回転端子11の下端に接触させている。したがって、弾性接点14は、回転端子11の下方に位置して回路基板4に固定している。正確には、弾性接点14は、上ケース21に開口された接触窓21Tから表出する回転端子11の接触端子13を、U曲された先端部で弾性的に押圧できるように配置している。この弾性接点14は、図9と図10に示すように、回転端子11を垂直姿勢ないし水平姿勢とする状態において、回転体12の後端面に配置される接触端子13の湾曲部13Aに先端部を摺動させて、接触端子13を弾性接点14に低抵抗な状態で電気接続する。
【0049】
さらに、回路基板4は、下面である底プレート22Aとの対向面に、クッション材7を介して受電コイル5を連結して、回路基板4と受電コイル5との間を熱遮断する熱遮断隙間26を設けている。クッション材7は、弾性変形する絶縁材で、好ましくはプラスチック発泡体である。クッション材7は、所定の厚さの直方体で、受電コイル5に接着されて、これを回路基板4に固定している。直方体のクッション材7は、その厚さで回路基板4と受電コイル5との間の熱遮断隙間26を調整する。クッション材7は、厚さを約3mmとして、受電コイル5を回路基板4から約3mm離して、約3mmの熱遮断隙間26を設けている。ただ、クッション材7は、受電コイル5を下ケース22の底プレート22Aに弾性的に押圧して密着させるので、ケーシング2に収納される状態では、圧縮しない状態よりも薄くなって、熱遮断隙間26はクッション材7の圧縮しない厚さよりもわずかに狭くなる。
【0050】
クッション材7は、上面を回路基板4の下面に、下面をシールドプレート6を介して受電コイル5に接着されて、受電コイル5を回路基板4に固定している。上面にシールドプレート6を積層している受電コイル5は、シールドプレート6にクッション材7を接着して、回路基板4に固定される。外形を円形とする平面コイルの受電コイル5は、複数点をクッション材7で回路基板4に固定される。図7と図8の受電コイル5は、3カ所にクッション材7を接着して、クッション材7で回路基板4に固定している。ただ、クッション材は、受電コイルと回路基板の間の1または2ヶ所に配置することも、4ヶ所以上に配置することもできる。
【0051】
以上のキャリングケースは、回路基板4の下面に、クッション材7を介して受電コイル5を固定した状態で、回路基板4を下ケース22の定位置にセットすることで、クッション材7で受電コイル5を底プレート22Aに向かって押圧して、受電コイル5を底プレート22Aに密着状態で配置しながら、回路基板4と受電コイル5との間に熱遮断隙間26を形成できる。この構造は、受電コイル5及びシールドプレート6を回路基板4に固定することにより一体化し、この受電コイル5及びシールドプレート6が一体化された回路基板4を下ケース22内に配置することで、受電コイル5とシールドプレート6とをケーシング2内の定位置に能率良く配置できるので、組立性が良く、生産性を向上して安価に多量生産できる特徴が実現できる。
【0052】
ただ、キャリングケースは、必ずしも回路基板と受電コイルとの間にクッション材を設ける必要はない。回路基板は、クッション材を介することなく、底プレートの内面に接着して固定することもできる。このキャリングケースは、接着材あるいは両面テープ等により受電コイルを底プレートに密着させて固定すると共に、この状態において、上述のように、回路基板と底プレートとの間には所定空間を設けているので、受電コイルと回路基板との間に熱遮断隙間を形成できる。さらに、キャリングケースは、受電コイルを底プレートにインサートすることもできる。このキャリングケースは、充電台にセットする状態で、ケーシングに内蔵される受電コイルを、充電台の送電コイルに最も効果的に接近させることができる。
【0053】
以上の充電機能を有する電池のキャリングケース100は、図6に示すように、開閉蓋20を開いて脱着装着部23に規格電池をセットし、図3に示すように、開閉蓋20を閉じた状態で持ち運びする。また、電池1を充電するときは、図14に示すように、電池1を収納する状態で充電台90の上に載せる。充電台90に載せられたキャリングケース100は、送電コイル95に電磁結合される受電コイル5に電力を誘導し、誘導される電力を充電回路30で電池1を充電する直流に変換して電池1を充電する。電池1が満充電されると、充電回路30が電池1の充電電流を遮断する。充電電流が遮断されると、受電コイル5の電流が遮断されて、送電コイル95の負荷が変化するので、充電台90は送電コイル95の負荷変動で電池1の満充電を検出して、送電コイル95への交流電力の供給を停止する。キャリングケースは、電池の満充電を検出し、検出した満充電信号を充電台に無線伝送して、充電台の充電を停止することもできる。このキャリングケースは、満充電信号を送信する送信器を備え、充電台は送信器から送信される満充電信号を受信する受信器を備える。
【符号の説明】
【0054】
100…キャリングケース
1…電池
1A…単3電池
1B…単4電池
2…ケーシング
3…充電機能
4…回路基板
4H…貫通孔
4M…位置決め切欠部
4N…位置決め凹部
5…受電コイル
6…シールドプレート
7…クッション材
10…充電端子
10A…充電端子
10B…充電端子
11…回転端子
12…回転体
12X…回転軸
12Y…係止凸部
13…接触端子
13A…湾曲部
14…弾性接点
18…発熱部品
19…止ネジ
20…開閉蓋
20A…トッププレート
20B…側壁
20C…端壁
20D…延長部
20E…回転軸
20F…切欠部
21…上ケース
21B…外側壁
21D…凹部
21E…軸受凹部
21F…段差部
21G…係止部
21H…連結ボス
21P…押圧凸部
21Q…押圧凸部
21R…押圧リブ
21S…セット凹部
21T…接触窓
21U…弾性アーム
21V…端子窓
21X…軸孔
21Y…係止フック
22…下ケース
22A…底プレート
22B…周壁
22G…係止フック
22H…挿入ボス
22J…挿入凹部
22K…円形凹部
22L…円形突出部
22M…位置決め凸部
22N…位置決めリブ
22P…支持部
23…脱着装着部
23A…縦溝
24…通風隙間
25…収納スペース
26…熱遮断隙間
30…充電回路
31…整流回路
32…平滑コンデンサー
33…定電流回路
34…切換回路
35…検出接点
36…検出端子
90…充電台
92…外装ケース
93…交流電源
95…送電コイル
96…載せプレート
97…図形
99…ACアダプタ
200…充電器
201…内蔵電池
202…ケーシング
203…充電回路
204…出力回路
205…受電コイル
206…DC/DCコンバータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電される電池(1)を脱着自在にセットできる脱着装着部(23)を有し、かつ送電コイル(95)を内蔵し電磁誘導作用で電力を搬送して充電するための充電台(90)に載せられる平面状の底プレート(22A)を有するケーシング(2)と、このケーシング(2)の脱着装着部(23)にセットしている電池(1)を充電する充電回路(30)を実装する回路基板(4)と、この回路基板(4)の充電回路(30)に接続され、前記充電台(90)の送電コイル(95)に電磁結合されて送電コイル(95)から電力を受け取る受電コイル(5)とを備え、
前記充電台(90)に載せられる状態で、受電コイル(5)が送電コイル(95)に電磁結合されて、送電コイル(95)の電力を受電コイル(5)で受け取り、受電コイル(5)に誘導される電力でもって充電回路(30)が電池(1)を充電するようにしてなる充電機能を有する電池のキャリングケース。
【請求項2】
前記ケーシング(2)が、前記脱着装着部(23)と前記底プレート(22A)との間に前記回路基板(4)を配置すると共に、前記回路基板(4)と前記底プレート(22A)との間であって前記底プレート(22A)に接近して前記受電コイル(5)を配置しており、
前記受電コイル(5)と前記回路基板(4)との間に、受電コイル(5)と回路基板(4)との間を熱遮断する熱遮断隙間(26)を設けてなる請求項1に記載される充電機能を有する電池のキャリングケース。
【請求項3】
前記受電コイル(5)と前記回路基板(4)との間にクッション材(7)が配置されており、このクッション材(7)でもって、前記受電コイル(5)が前記底プレート(22A)に向かって弾性的に押されて前記底プレート(22A)に密着されてなる請求項2に記載される充電機能を有する電池のキャリングケース。
【請求項4】
前記回路基板(4)が、受電コイル(5)に対向する面の反対側に発熱部品(18)を固定している請求項2または3に記載される充電機能を有する電池のキャリングケース。
【請求項5】
前記ケーシング(2)が、脱着装着部(23)を開閉する開閉蓋(20)を有し、開閉蓋(20)を閉じる状態で脱着装着部(23)に通風する通風隙間(24)を設けている請求項1ないし4のいずれかに記載される充電機能を有する電池のキャリングケース。
【請求項6】
前記脱着装着部(23)にセットされる電池(1)が、単3電池(1A)と単4電池(1B)である請求項1ないし5のいずれかに記載される充電機能を有する電池のキャリングケース。
【請求項7】
前記脱着装着部(23)にセットされるニッケル水素電池である請求項1ないし6のいずれかに記載される充電機能を有する電池のキャリングケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−221853(P2012−221853A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88616(P2011−88616)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】