説明

充電設備探索システム、及び充電設備探索装置

【課題】必要なときに現在位置周辺の充電設備を新設の充電設備を含めてユーザに通知可能とし、なおかつ充電設備の情報を簡単かつ低コストに取得可能にする。
【解決手段】車載バッテリ7の電力を動力源に走行する車両2の前記車載バッテリ7を充電する充電設備4と、前記充電設備4を探索する充電設備探索部32と、を備えた充電設備探索システム1であって、前記充電設備探索部32は、前記充電設備4と相互に直接に無線通信する無線通信部42を備え、応答を要求する無線プローブ信号を前記無線通信部42から送出し、当該無線プローブ信号に応答した前記充電設備4と相互に直接に無線通信して当該充電設備4の位置情報を取得する構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車や電動二輪車、電動アシスト自転車といった、電動機を動力源とする車両を充電する充電設備の位置をユーザに通知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車が広く普及しつつあるが、電気自動車の車両バッテリの充電に供する充電設備等のインフラが十分に行き届いていないのが現状である。このため、運転者は、出先で車両バッテリの充電切れによる走行不能状態に陥ることが無いように、走行前に予め充電設備の場所を把握し、また車両バッテリの残量に注意しながら走行する必要があり、負担となっていた。
そこで、従来、車載ナビゲーションシステムにおいて、充電設備の場所を検索可能にするシステムや、充電設備の場所を考慮した走行ルートを案内するシステム、車両バッテリの蓄電残量によって充電を促す案内等を行うシステムなどが提案されている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−175492号公報
【特許文献2】特開2001−215124号公報
【特許文献3】特開2003−262525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、充電設備の場所を考慮して予め想定したルートを走行した場合でも、渋滞等により著しく電気を消耗し、当初想定していた充電設備へたどり着くことが困難になる場合がある。また電気自動車の需要の増大に対応して、充電設備の配備が急速に進められてはいるが、新たに配備された充電設備の情報がナビゲーションシステムのデータベースに反映されるまでにはタイムラグがあることから、データベースに反映されていない充電設備についてはナビゲーションのルート検索に反映されない。よって、自車位置付近に新設された近隣充電設備が存在していても、データベースに反映されていないため運転者が発見できないという難点があった。
【0005】
さらに、所望の充電設備が使用中かどうか等の情報を車載ナビゲーションシステムでリアルタイムに取得するには、当該充電設備の使用状況などを中枢的に管理する管理センタ等にアクセスし、この管理センタ等で管理された情報を入手する必要があった。また、この場合、充電設備を設置する側としては、電気自動車へ情報を提供するためには管理センタ等による情報管理が必要となるため、充電設備を設置する側に管理コストが発生する等の問題があった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、必要なときに現在位置周辺の充電設備を新設の充電設備を含めてユーザに通知可能とし、なおかつ充電設備の情報を簡単かつ低コストに取得できる充電設備探索システム、及び充電設備探索装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、車載バッテリの電力を動力源に走行する車両の前記車載バッテリを充電する充電設備と、前記充電設備を探索する充電設備探索手段と、を備えた充電設備探索システムであって、前記充電設備探索手段は、前記充電設備と相互に直接に無線通信する無線通信手段を備え、応答を要求する無線プローブ信号を前記無線通信手段から送出し、当該無線プローブ信号に応答した前記充電設備と相互に直接に無線通信して当該充電設備の位置情報を取得することを特徴とする。
【0008】
また本発明は、上記充電設備探索システムにおいて、前記充電設備探索手段は、前記車載バッテリの残量に応じて前記無線プローブ信号の送出を開始することを特徴とする。
【0009】
また本発明は、上記充電設備探索システムにおいて、前記充電設備探索手段は、前記充電設備が使用中か否かを示す空き状況を当該充電設備から取得することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上記充電設備探索システムにおいて、前記充電設備探索手段の現在位置を地図に表示するナビゲーション手段を備え、前記ナビゲーション手段は、前記充電設備探索手段によって取得された前記充電設備の位置情報を前記地図に表示することを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上記充電設備探索システムにおいて、前記ナビゲーション手段は、前記空き状況に基づいて、現在使用可能な充電設備を案内することを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上記目的を達成するために、車載バッテリの電力を動力源に走行する車両の前記車載バッテリを充電する充電設備を探索する充電設備探索装置であって、前記充電設備と相互に直接に無線通信する無線通信手段を備え、応答を要求する前記無線プローブ信号を送出し、当該無線プローブ信号に応答した前記充電設備と相互に直接に無線通信して当該充電設備の位置情報を取得することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、無線プローブ信号を送出して応答を求めることで、通信エリア内の充電設備を、その新旧を問わずに特定することができる。さらに、これらの充電設備と相互に直接に無線通信することで、各充電設備の情報を管理サーバ等を介さずに取得できるため、最新の情報を低コスト、簡単、かつリアルタイムに取得できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る充電設備探索システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】充電設備側機器の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】車載機器の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】充電設備探索システムの探索動作を示すシーケンス図である。
【図5】探索結果表示の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る充電設備探索システム1の構成を模式的に示す図である。
充電設備探索システム1は、車両2に搭載された車載機器3と、複数の充電設備4のそれぞれに設けられ、車載機器3と通信する充電設備側機器5とを備えている。車両2は、電動機6を動力源として走行駆動される、いわゆる電気自動者であり、電動機6を駆動する電力を蓄える車載バッテリ7を備えている。充電設備4は、車載バッテリ7を充電する充電装置8を備えた設備であり、例えば駐車場や商業施設、ガソリンスタンド等に設けられている。充電設備4には、任意数の充電装置8が設けられており、充電装置8の設置数に応じて同時に充電可能な車両2の台数が充電設備4ごとに増減する。
【0016】
図2は、充電設備側機器5の機能的構成を示すブロック図である。
充電設備側機器5は、充電装置管理部10と、無線通信部12とを備えている。充電装置管理部10は、充電装置8のそれぞれの使用状況を管理する。また、この充電装置管理部10は、充電設備4の位置情報、及び充電料金情報を含む充電設備情報14を記憶する設備情報記憶部16を備えている。
【0017】
無線通信部12は、車載機器3とアドホックモードで無線通信するものであり、当該無線通信を通じて充電装置8が充電に使用中か否か(空き状況)を示す空き情報を上記充電設備情報14に含めて車載機器3に送信する。アドホックモードとは、専用の基地局やアクセスポイントを介さずに、無線通信部12と車載機器3とが一時的に直接的に相互接続して無線通信する通信方式である。このアドホックモードには、任意の無線接続方式を用いることができるが、通信半径が広いほど遠方の車両2の車載機器3と通信ができ、また走行中の車両2の車載機器3と通信する状況を考慮して、本実施形態では、例えばIEEE 802.16といった、通信半径が数百メートル〜数キロメートルの無線接続方式を用いることとしている。
無線通信部12と車載機器3との無線通信は、車載機器3が通信エリア内に送出した後述する無線プローブ信号を充電設備側機器5が受信することで開始され、上記充電設備情報14が無線通信部12から送信された後に終了する。
【0018】
図3は、車載機器3の機能的構成を示すブロック図である。
車載機器3は、大別すると、ナビゲーション部30と、充電設備探索部32と、表示部34とを備える。
ナビゲーション部30は、車両2の現在位置を地図上に表示して経路を案内するナビゲーション機能を実現する機能ブロックであり、車両2の現在位置を取得する位置取得部36と、地図データを記憶する地図データ記憶部38とを備え、位置取得部36により取得した車両2の現在位置に基づいて、当該現在位置を含む地図データを地図データ記憶部38から読み出し、車両2の現在位置を地図上に表示する表示データを生成して表示部34に表示する。なお、ナビゲーション部30は、現在位置、或いは出発地から目的地までの経路を探索する機能といった、一般的なナビゲーション装置が備える機能も備えている。
【0019】
充電設備探索部32は、車両2の現在位置の周辺に存在する充電設備4を探索し地図上に充電設備4を充電設備情報14とともに表示する充電設備探索機能を実現する機能ブロックであり、制御部40と、無線通信部42と、バッテリ残量取得部44と、探索設定記憶部46とを備えている。
制御部40は、充電設備探索部32の各部を中枢的に制御するものであり、また無線通信部42は、制御部40の制御の下、充電設備側機器5とアドホックモードで無線通信する。
【0020】
バッテリ残量取得部44は、車載バッテリ7の蓄電残量を取得して制御部40に出力する。
探索設定記憶部46は、充電設備4の探索に関する各種の設定情報を記憶する。この設定情報には、充電設備4の探索開始の条件を規定した探索タイミング設定情報47が含まれている。この探索タイミング設定情報47には、探索開始の条件として、探索開始時間、探索開始走行距離、及び探索開始蓄電残量が規定されている。
探索開始時間は、一定時間の経過ごとに充電設備4の探索を開始するための設定であり、例えば3時間ごと、半日ごと、1日ごとといった設定がされる。
探索開始走行距離は、一定距離の走行ごとに充電設備4の探索を開始するための設定であり、例えば20kmごと、50kmごと、といった設定がされる。
探索開始蓄電残量は、ナビゲーション部30による案内経路中に存在し、或いは、立ち寄りが予定されている充電設備4までの現在地点からの距離を走行するには車載バッテリ7の蓄電残量が十分でない場合に充電設備4の探索を開始するための設定である。この探索開始蓄電残量は、制御部40によって自動で設定される。すなわち、制御部40は、ナビゲーション部30で自動、或いは運転者等のユーザにより手動で立ち寄りが設定された充電設備4までの現在位置からの距離に基づいて、当該距離の走行に要する電力量を算出し、この電力量にマージンを加えた電力量を蓄電残量の設定値として設定する。
なお、探索開始蓄電残量として、例えば蓄電残量が満充電の20%以下になったとき、といったように、満充電に対する相対値を更に設定しても良い。
【0021】
制御部40は、探索タイミング設定情報47に規定されている探索開始のいずれかの条件が成立するごとに、周辺の充電設備4の探索を開始し、探索された充電設備4の充電設備側機器5から取得した上記充電設備情報14に基づいて、充電設備4の位置や空き状況、充電料金を表示部34の地図上に表示する。
【0022】
図4は、充電設備探索システム1の探索動作を示すシーケンス図である。
充電設備側機器5は、車載機器3からの無線プローブ信号の受信状態で当該無線プローブ信号を受信するまで待機する(ステップS1、ステップS2:N)。
一方、車載機器3では、充電設備探索部32の制御部40が探索タイミング設定情報47に基づいて、充電設備4の探索開始のいずれかの条件の成立を監視し(ステップS3)、いずれかの条件が成立した場合には(ステップS3:Y)、探索を開始すべく次の処理を実行する。
すなわち、制御部40は、応答を要求する無線プローブ信号を無線通信部42から送出し(ステップS4)、この無線プローブ信号を受信した充電設備側機器5からの応答(Ack)を待つ(ステップS5)。制御部40は、この無線プローブ信号の送出動作を充電設備側機器5から応答(Ack)が得られるまで繰り返し行う(ステップS5:N)。
【0023】
一方、充電設備側機器5では、車載機器3からの無線プローブ信号を受信すると(ステップS2:Y)、この無線プローブ信号を正常に受信できた旨の応答(Ack)を車載機器3に返信する(ステップS6)。
車載機器3では、充電設備探索部32が少なくとも1つ以上の充電設備側機器5から応答(Ack)を受信すると(ステップS5:Y)、この応答(Ack)に含められた情報に基づいて、応答(Ack)した充電設備側機器5の通信宛先(Ack情報)を全てデータベース化する(ステップS7)。これにより、車載機器3の通信エリア内に存在する充電設備側機器5との通信に要する情報が全て集められてデータベース化される。このとき、応答(Ack)を返信したものの、車両2の走行に伴い通信エリアから外れてしまった充電設備側機器5についてはデータベース化されることがなく、確実に通信できる充電設備側機器5だけが収集される。
【0024】
そして、車載機器3の充電設備探索部32は、データベースに登録された各充電設備側機器5に対して順次アドホックモードで無線通信し、上記充電設備情報14の送信を要求する(ステップS8)。
充電設備側機器5では、充電設備情報14の送信要求を受信すると(ステップS9:Y)、充電設備4の位置情報を含めて充電設備情報14を車載機器3に送信する(ステップS10)。なお、充電設備側機器5は、ステップS6で応答(Ack)を返信した後、一定時間が経過するまでに、充電設備情報14の送信要求を受信しなかった場合には(ステップS9:N)、再度、ステップS1に戻って、無線プローブ信号の受信状態で待機する。
【0025】
一方、車載機器3の充電設備探索部32は、各充電設備側機器5から充電設備情報14を受信した場合(ステップS11:Y)、この充電設備情報14に基づいて表示部34の地図上に充電設備4の位置と、空き状況及び充電料金とを表示する(ステップS12)。これにより、例えば図5に示すように、車両2の現在位置の周辺(すなわち車載機器3の通信エリア内)の充電設備4(図中では充電設備A)の位置が、それぞれの充電設備4の空き状況や充電料金等の情報とともにユーザに通知されることとなる。このとき、図5に示すように、ナビゲーション部30の地図データに予め登録されている充電設備4(図中では充電設備B)についても地図上に表示される。
なお、ステップS11において、一定時間が経過しても、いずれの充電設備側機器5からも充電設備情報14が受信できなかった場合(ステップS11:N)、充電設備探索部32は、再度、周辺の充電設備4を探索すべく、処理手順をステップS4に戻して無線プローブ信号を送信する。
【0026】
ところで、上記ステップS3において、充電設備4の探索開始の条件として成立した条件が探索開始蓄電残量であった場合、そのまま案内経路に沿って走行を継続すると、途中で蓄電残量が足りなくなる可能性が高い。そこで、この場合には、車載機器3は、周辺の充電設備4を経由地にした案内経路に変更して経路案内を行うこととしている。
すなわち、充電設備探索部32は、充電設備4の探索開始の成立条件が探索開始蓄電残量であった場合(ステップS13:Y)、周辺の充電設備4の中から利用状況にある空きのある充電設備4があるか否かを判定する(ステップS14)。空いている充電設備4がある場合には(ステップS14:Y)、充電設備探索部32は、当該充電設備4の位置情報をナビゲーション部30に出力し、ナビゲーション部30が案内中の経路を、当該充電設備4を経由地にした案内経路に変更して当該充電設備4を案内する(ステップS15)。これにより、図5に示すように、案内経路が充電設備4(図中では充電設備A)を経由する経路に変更され、車両2をスムーズに使用可能な充電設備4に案内できる。
【0027】
なお、利用状況にある空きがある充電設備4が複数ある場合には、例えば充電料金が最も安い、現在位置から最も近い、或いは、経路の変更距離が最も短い等の所定の選定基準に基づいて選定される。このとき、ナビゲーション部30が記憶する地図データに予め登録されている充電設備4(図5の充電設備Bに相当)がある場合には、当該充電設備4も経由地の候補に含めて選定を行うことで、より効率的に充電設備4に案内することができる。
【0028】
一方、利用状況にある空きがある充電設備4がない場合(ステップS14:N)、充電設備探索部32は、目的地到着までに蓄電残量が足りなくなる旨の警報を表示や音等で発し運転者等のユーザに通知し、注意を促すこととなる(ステップS16)。
【0029】
このように、本実施形態によれば、車両2の車載機器3が充電設備4とアドホックモードで通信することで相互に直接に無線通信する無線通信部42を備え、応答を要求する無線プローブ信号を無線通信部42から送出し、当該無線プローブ信号に応答した充電設備4と相互に直接に無線通信して当該充電設備4の位置情報を取得する構成とした。
この構成により、車載機器3は、無線プローブ信号に対する応答に基づいて、通信エリア内の充電設備4を特定することができる、周辺の充電設備4を把握できる。
さらに、車載機器3が、これらの充電設備4と相互に直接に無線通信するため、各充電設備4の位置情報等を、インターネット等の通信網や管理サーバ等を介さずに充電設備4から直接取得できることから、最新の情報を低コスト、簡単、かつリアルタイムに得ることができる。
【0030】
また、充電設備4では、管理センタ等への情報登録を必要としないため、充電設備の設置にあたるコストが軽減される。
特に、充電設備4が民家に設置されている場合、充電設備4にて、車載機器3からの無線プローブ信号に応答するか否かを切り換えるだけで、自身の車載機器3への通知を簡単に停止することができる。
これにより、例えば、太陽光発電装置を民家が、余剰電力を利用して充電設備4を運営するような場合に、民家は電気を発電し過ぎた場合にだけ充電設備4を車両2の充電に使用させるといったように、そのときの状況に応じて、近隣を走行する車両2へ充電設備4を提供するか否かを簡単に決定することができる。
【0031】
また本実施形態によれば、車載機器3の充電設備探索部32は、車載バッテリ7の蓄電残量に応じて無線プローブ信号の送出を開始して充電設備4の探索を開始するため、蓄電残量の不足により走行不能に陥ることを防止できる。
特に本実施形態では、目的地までに到達するのに要する電力量を蓄電残量が下回り得る場合に、充電設備4の探索を開始するため、蓄電残量の不足により目的地に到達できない、といった事態を防止できる。
【0032】
また本実施形態によれば、車載機器3の充電設備探索部32は、充電設備4が使用中か否かを示す空き状況を充電設備4から取得するため、運転者等のユーザが空き状況に応じて、立ち寄る充電設備4を選ぶことができる。
また、かかる空き状況を充電設備4から直接取得できるため、リアルタイムに空き状況を把握できる。
【0033】
また本実施形態によれば、車両2(充電設備探索部32を備える車載機器3)の現在位置を地図に表示するナビゲーション部30が、充電設備探索部32によって取得された充電設備4の位置情報を地図に表示する構成とした。
これにより、ナビゲーション部30が備える地図データに未登録の充電設備4も含めて周辺の充電設備4を把握できる。
【0034】
特に本実施形態によれば、ナビゲーション部30は、空き状況に基づいて、現在使用可能な充電設備4を経由する経路を案内する構成としたため、車両2をスムーズに使用可能な充電設備4に案内できる。
【0035】
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示するものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び応用が可能である。
【0036】
例えば上述した実施形態では、探索タイミング設定情報47で設定された条件が成立したときに充電設備4の探索を開始する構成を例示したが、これに限らず、運転者等のユーザが指示したときに探索を開始する構成としても良い。これにより、ユーザが知りたいときに速やかに周辺の充電設備4を把握できる。
【0037】
また例えば、上述した実施形態では、ナビゲーション部30、及び充電設備探索部32を備えて1つの車載機器3を構成したが、これに限らず、ナビゲーション部30をナビゲーション装置として構成し、このナビゲーション装置と別体に、充電設備4を探索する機器として上記充電設備探索部32を備える車載機器を構成しても良い。
【0038】
また例えば、上述した実施形態では、充電設備4を探索する機器として車載機器3を例示したが、これに限らない。すなわち、充電設備4を探索する充電設備探索装置を、例えば電動自転車や電動自動二輪車を運転するユーザが携帯する携帯型機器として構成しても良い。この携帯型機器の具体的態様としては、携帯電話機やポータブルナビゲーションデバイス(PND)等が挙げられ、特に、現在位置の周辺地図を表示可能な機器を好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0039】
1 充電設備探索システム
2 車両
3 車載機器
4 充電設備
5 充電設備側機器
7 車載バッテリ
10 充電装置管理部
12 無線通信部
14 充電設備情報
30 ナビゲーション部(ナビゲーション手段)
32 充電設備探索部(充電設備探索手段)
34 表示部
40 制御部
42 無線通信部(無線通信手段)
44 バッテリ残量取得部
47 探索タイミング設定情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載バッテリの電力を動力源に走行する車両の前記車載バッテリを充電する充電設備と、前記充電設備を探索する充電設備探索手段と、を備えた充電設備探索システムであって、
前記充電設備探索手段は、
前記充電設備と相互に直接に無線通信する無線通信手段を備え、
応答を要求する無線プローブ信号を前記無線通信手段から送出し、当該無線プローブ信号に応答した前記充電設備と相互に直接に無線通信して当該充電設備の位置情報を取得する
ことを特徴とする充電設備探索システム。
【請求項2】
前記充電設備探索手段は、前記車載バッテリの残量に応じて前記無線プローブ信号の送出を開始することを特徴とする請求項1に記載の充電設備探索システム。
【請求項3】
前記充電設備探索手段は、前記充電設備が使用中か否かを示す空き状況を当該充電設備から取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の充電設備探索システム。
【請求項4】
前記充電設備探索手段の現在位置を地図に表示するナビゲーション手段を備え、
前記ナビゲーション手段は、前記充電設備探索手段によって取得された前記充電設備の位置情報を前記地図に表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の充電設備探索システム。
【請求項5】
前記ナビゲーション手段は、前記空き状況に基づいて、現在使用可能な充電設備を案内することを特徴とする請求項4に記載の充電設備探索システム。
【請求項6】
車載バッテリの電力を動力源に走行する車両の前記車載バッテリを充電する充電設備を探索する充電設備探索装置であって、
前記充電設備と相互に直接に無線通信する無線通信手段を備え、
応答を要求する前記無線プローブ信号を送出し、当該無線プローブ信号に応答した前記充電設備と相互に直接に無線通信して当該充電設備の位置情報を取得する
ことを特徴とする充電設備探索装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−155642(P2012−155642A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−16059(P2011−16059)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】