光ケーブル用簡易クロージャ

【課題】光ファイバを一旦接続してもその接続を解除できる光ケーブル用簡易クロージャを提供する。
【解決手段】光ケーブル用簡易クロージャ40は、筒状のクロージャ筐体41を備えている。クロージャ筐体41は、内部に、アダプタ33を戴置する戴置部47を有しており、戴置部47は、クロージャ筐体41の長手方向略中点付近に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ケーブル用簡易クロージャに関し、特に、アダプタを介してコネクタ接続された光ファイバの一部が収容可能な光ケーブル用簡易クロージャに関する。
【背景技術】
【0002】
情報を伝送する方法としては、従来では、マイクロ波中継方式・衛生通信方式などの電気通信による伝送方法が用いられていたが、現在では、大容量の情報を高速に伝送可能な光ファイバ通信による伝送方法が普及しつつある。
【0003】
光ファイバ通信は、光信号化された情報が光ファイバ内を伝送することにより行われる通信方式である。そのため、電柱間に光ドロップケーブルなどの光ケーブルを架設させて発信元と受信先とを接続することにより、光ファイバ通信による通信を行うことができる。そして、発信元や受信先が新たに増える場合には、既に電柱間に架設されている光ケーブルの端部を光ファイバ部と被覆部とに分離させ、その光ファイバ部と別に用意した光ドロップケーブルの光ケーブル部とを接続し、接続された光ドロップケーブルを発信元または受信先に接続すればよい。
【0004】
光ファイバ間の接続方法については、例えば、特許文献1及び2等に開示されているように、融着接続方法やメカニカルスプライス接続方法などが用いられる場合が多い。しかし、この接続方法では、例えば、違う光ケーブルと誤って接続させてしまった場合には、接続箇所付近で光ケーブルを切断するなどの方法をとらなければ、正しい光ケーブルと接続させることができない。また、通信上の不具合等が発生した場合であっても、同様に、接続箇所付近を一旦切断してから不具合などの原因を探求しなければならない。以上より、光ドロップケーブル間の接続は解除可能であることが好ましい。
【0005】
一方、特許文献3には、コネクタ接続された光ドロップケーブルを保護する光ケーブル接続用クロージャが開示されている。光ファイバ同士をコネクタ接続すれば、コネクタ同士の接続状態を解除することにより、光ファイバ間の接続を解除することができる。
【特許文献1】特開2004−29499号公報
【特許文献2】特開2004−212912号公報
【特許文献3】特開2004−61713号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献3に記載の光ケーブル接続用クロージャでは、ケーブル導入部がクロージャの一端側にしか設置されていない。そのため、第1コネクタ付き光ファイバは、ケーブル導入部から導入されて第1コネクタがアダプタに固定されるのに対して、第2コネクタ付き光ファイバは、ケーブル導入部から導入されて第2コネクタが第1コネクタと対向するようにアダプタに固定される。従って、大がかりな光ファイバ余長処理手段を必要とする。そのため、クロージャの小型化を図ることはできない。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、光ファイバ間の接続が解除可能であるクロージャを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の光ケーブル用簡易クロージャは、第1コネクタ付き光ファイバと第2コネクタ付き光ファイバとの接続箇所を収容するクロージャである。光ケーブル用簡易クロージャは、筒状であり、第1コネクタ付き光ファイバが挿通可能に封じられた第1端面と第2コネクタ付き光ファイバが挿通可能に封じられた第2端面とを有するクロージャ筐体と、クロージャ筐体の内面に設けられ、第1コネクタと第2コネクタとを連結して第1コネクタ付き光ファイバと第2コネクタ付き光ファイバとを接続するアダプタを戴置する戴置部とを備えている。
【0009】
このような構成により、光ファイバが光ケーブル用簡易クロージャ内でコネクタ接続されるため、光ファイバ間の接続を容易に解除することができる。
【0010】
本発明の光ケーブル用簡易クロージャでは、戴置部と第1端面とで挟まれた領域内に設けられ、第1コネクタ付き光ファイバのファイバ余長を処理する余長処理部を更に備えている。そして、余長処理部には、複数の突起が、各々、クロージャ筐体の内面から伸びており、第1コネクタ付き光ファイバは、少なくとも1つの突起に掛けられて余長処理される。このような構成では、余長処理部には複数の突起が設けられており、コネクタ付き光ファイバは複数の突起により余長処理が行われる。そのため、余長処理部の構成は比較的簡便である。よって、光ケーブル用簡易クロージャの小型化を図ることができる。
【0011】
本発明の光ケーブル用簡易クロージャでは、複数の突起のうちの一部の突起は、第1コネクタ付き光ファイバが第1端面に挿通される部分からクロージャ筐体の長手方向へ伸びる直線に関して、複数の突起のうちの残りの突起とは反対側に配置されていることが好ましく、後述の好ましい実施形態では、隣り合う突起が、直線に関して、互いに反対側に配置されている。
【0012】
また、本発明の光ケーブル用簡易クロージャでは、クロージャ筐体は、外面に、第1コネクタ付き光ファイバ内を伝播する信号をやりとりする第1接続先と第2コネクタ付き光ファイバ内を伝播する信号をやりとりする第2接続先とを表示する接続先表示手段を有していることが好ましい。このような構成により、光ケーブル用簡易クロージャが電線に吊り下げられた後であっても、電柱に昇ることなく第1接続先及び第2接続先がわかる。
【0013】
また、本発明の光ケーブル用簡易クロージャでは、クロージャ筐体は、少なくともアダプタを視認可能とする透明部を有していることが好ましい。このような構成により、光ケーブル用簡易クロージャが電線に吊り下げられた後であっても、電柱に昇ることなくアダプタに連結された第1及び第2コネクタの形状や種類がわかる。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、光ファイバ間の接続を容易に解除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されない。
【0016】
《発明の実施形態1》
実施形態1では、電柱に架設された光ドロップケーブルに取り付けられるクロージャを例に挙げ、図1乃至図5を用いて、第1及び第2光ドロップケーブル10,20の構成、光ケーブル用簡易クロージャ40の構成及び光ケーブル用簡易クロージャ40の設置方法を示す。なお、以下において、「前方側」とは各図面における左側を意味し、「後方側」とは各図面における右側を意味する。また、「手前側」とは各図面の紙面よりも手前を意味し、「奥側」とは各図面の紙面よりも奥を意味する。
【0017】
まず、図1を用いて、第1及び第2光ドロップケーブル10,20の構成を示す。図1は、第1及び第2光ドロップケーブル10,20の横断面図である。
【0018】
第1及び第2光ドロップケーブル10,20は、各々、図1に示すように、第1及び第2ケーブル本体部11,21と、第1及び第2支持線部12,22と、第1及び第2首部13,23とで構成されており、第1及び第2ケーブル本体部11,21と第1及び第2支持線部12,22とは、各々、互いに長手方向を揃えて、第1及び第2首部13,23を介して連結されている。第1及び第2ケーブル本体部11,21は、各々、1本の第1及び第2光ファイバ心線14,24と、第1及び第2テンションメンバ15,25と、第1及び第2共通被覆16,26とで構成されている。第1及び第2テンションメンバ15,25は、各々、第1及び第2光ファイバ心線14,24から所定距離隔てた上下に配置され、第1及び第2ケーブル本体部11,21における張力を保つ。第1及び第2共通被覆16,26は、各々、第1及び第2光ファイバ心線14,24と第1及び第2テンションメンバ15,25との外周に施されている。また、第1及び第2支持線部12,22は、各々、第1及び第2吊線17,27と、第1及び第2被覆18,28とで構成されており、第1及び第2吊線17,27の外周の各々に第1及び第2被覆18,28が施されている。
【0019】
次に、図2を用いて、光ケーブル用簡易クロージャ40の使用例を示す。図2は、光ケーブル用簡易クロージャ40が電線に取り付けられた様子を示す斜視図である。
【0020】
図2に示すように、第1光ドロップケーブル10と第2光ドロップケーブル20とは互いに逆方向に延びて架設されている。第1光ドロップケーブル10の先端付近では、第1ケーブル本体部11が第1支持線部12から分離されており、その分離点には分離防止テープ1が巻かれている。同様に、第2光ドロップケーブル20の先端付近では、第2ケーブル本体部21が第2支持線部22から分離されており、その分離点には分離防止テープ1が巻かれている。また、第1支持線部12の先端と第2支持線部22の先端とは、互いに重なり合っており、金具5,5を用いてネジ止めして固定されている。そして、各テープ5よりも分岐点寄りには、光ケーブル用簡易クロージャ40が吊下具3,3を介して吊り下げられている。
【0021】
続いて、図2及び図3を用いて、光ケーブル用簡易クロージャ40の構成を示す。図3は、光ケーブル用簡易クロージャ40の内部を示す斜視図である。
【0022】
光ケーブル用簡易クロージャ40は、図2に示すように、クロージャ筐体41を備えている。
【0023】
クロージャ筐体41の外面には、図2に示すように、接続先表示手段Aが施されている。接続先表示手段Aは、第1接続先と第2接続先とを表示する手段である。第1接続先は、第1コネクタ付き光ファイバ19内を伝播される信号がやりとりを行う先であり、第1コネクタ付き光ファイバ19は、第1ケーブル本体部11の端部に第1コネクタ31が取り付けられてなる。第2接続先は、第2コネクタ付き光ファイバ29内を伝播される信号がやりとりを行う先であり、第2コネクタ付き光ファイバ29は、第2ケーブル本体部21の端部に第2コネクタ32が取り付けられてなる。例えば、信号が第1接続先から第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29内を伝播して第2接続先へ送信された場合、第1接続先は送信元であり、第2接続先は受信先である。そして、具体的には、クロージャ筐体41の長手方向略中点よりも前方側のクロージャ筐体41の外面には第1色が付けられており、クロージャ筐体41の長手方向略中点よりも後方側のクロージャ筐体41の外面には第2色がつけられている。これにより、クロージャ筐体41を開けなくても、光ケーブル用簡易クロージャ40を視認すれば第1及び第2接続先を知ることができる。
【0024】
また、クロージャ筐体41は、図3に示すように、第1部材42と第2部材43とを備えている。第1及び第2部材42,43は、各々、プラスチック製またはFRP(fiber reinforced plastics)製等腐食しない材質であり、円筒部材を長手方向に沿って2分して形成されており、互いに長手方向を揃え且つ円筒状を形成するように配置されている。そして、蝶番部44が、第1部材42と第2部材43とを長手方向において連結している。これにより、クロージャ筐体41は、蝶番部44を介して開閉自在に形成されており、閉じた状態では円筒状である。また、図2に示すように、前方側の端面(第1端面もしくは第2端面)41aには、第1コネクタ付き光ファイバ19が挿通可能となるように弾性体45が封じられており、後方側の端面(第2端面もしくは第1端面)41bには、第2コネクタ付き光ファイバ29が挿通可能となるように弾性体45が封じられている。
【0025】
第1部材42の内面には、図3に示すように、戴置部47と第1及び第2余長処理部48,49が形成されている。
【0026】
戴置部47は、第1部材42の内面であって長手方向略中点に形成されている。後述のように、戴置部47には、アダプタ33が戴置される。
【0027】
第1余長処理部48は、戴置部47よりも前方側に形成されており、3本のピン(突起)51,52,53が取り付けられている。以下において、戴置部47から前方側へ向かう方向に従って、順に、第1ピン51、第2ピン52及び第3ピン53と記す。
【0028】
第1ピン51、第2ピン52及び第3ピン53は、第1コネクタ付き光ファイバ19が前方側の端面41aに挿通される部分からクロージャ筐体41の長手方向と略平行に延びる仮想的な直線に関して、互いに反対側に配置されている。具体的には、その仮想的な直線に関して、第1ピン51は左側に配置され、第2ピン52は右側に配置され、第3ピン53は左側に配置されている。
【0029】
第2余長処理部49は、戴置部47よりも後方側に形成されており、3本のピン(突起)54,55,56が取り付けられている。以下において、戴置部47から後方側へ向かう方向に従って、順に、第4ピン54、第5ピン55及び第6ピン56と記す。
【0030】
第4ピン54、第5ピン55及び第6ピン56は、第2コネクタ付き光ファイバ29が後方側の端面41bに挿通される部分からクロージャ筐体41の長手方向と略平行に延びる仮想的な直線に関して、互いに反対側に配置されている。具体的には、その仮想的な直線に関して、第4ピン54は右側に配置され、第5ピン55は左側に配置され、第6ピン56は右側に配置されている。
【0031】
第2部材43には、図2及び図3に示すように、透明部46が形成されている。透明部46は、第2部材43の長手方向中点付近に形成されており、そのため、クロージャ筐体41を閉じても戴置部47を視認可能である。すなわち、図2に示すように、透明部46を通してクロージャ筐体41の内部を見ればアダプタ33を見ることができ、その結果、第1及び第2コネクタ31,32の形状や種類がわかる。
【0032】
また、第2部材43の内面には6本のピン57,57,…が取り付けられている。6本のピン57,57,…は、各々、クロージャ筐体41を閉じたときに、頭部が第1から第6ピン51,52,…,55,56の頭部と当接可能となるように配置されている。
【0033】
続いて、図4を用いて、光ケーブル用簡易クロージャ40に第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29が収容された様子を示す。図4は、使用時における光ケーブル用簡易クロージャ40の内部を示す斜視図である。
【0034】
アダプタ33が戴置部47に戴置されており、第1コネクタ31が前方側からアダプタ33に連結され、第2コネクタ32が後方側からアダプタ33に連結されている。これにより、第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29は、アダプタ33を介して互いにコネクタ接続されている。
【0035】
第1コネクタ付き光ファイバ19は、第1ピン51よりも奥側に配置された後、緩やかなカーブを描いて第2ピン52よりも手前側に配置され、その後、第3ピン53よりも奥側に配置されて、余長処理されている。同様に、第2コネクタ付き光ファイバ29は、第4ピン54よりも手前側に配置された後、緩やかなカーブを描いて第5ピン55よりも奥側に配置され、その後、第6ピン56よりも手前側に配置されて、余長処理されている。
【0036】
続いて、図5を用いて、第1及び第2光ドロップケーブル10,20を光ケーブル用簡易クロージャ40に収容する方法を示す。図5は、第1及び第2光ドロップケーブル10,20を光ケーブル用簡易クロージャ40に収容する方法を示す工程図である。
【0037】
まず、作業員は、電柱(不図示)に昇る。そして、図5(A)に示すように、第1光ドロップケーブル10を第1ケーブル本体部11と第1支持線部12とに分離させ、第2光ドロップケーブル20を第2ケーブル本体部21と第2支持線部22とに分離させ、各分離点に分離防止テープ1を巻く。そして、第1支持線部12と第2支持線部22とを重ね合わせて、金具5,5を用いてネジ止めして固定する。また、第1ケーブル本体部11の端部から第1光ファイバ心線14を露出させ、第2ケーブル本体部21の端部から第2光ファイバ心線24を露出させる。
【0038】
次に、図5(B)に示すように、光ケーブル用簡易クロージャ40の吊り下げ位置を決め、吊下具3,3を用いて第1及び第2支持線部12,22に光ケーブル用簡易クロージャ40を仮止めする。そして、光ケーブル用簡易クロージャ40を開ける。
【0039】
続いて、図5(C)に示すように、第1光ファイバ心線14の端部に第1コネクタ31を装着して第1コネクタ付き光ファイバ19とし、第2光ファイバ心線24の端部に第2コネクタ32を装着して第2コネクタ付き光ファイバ29とする。そして、第1及び第2コネクタ31,32をアダプタ33に接続して、第1コネクタ付き光ファイバ19と第2コネクタ付き光ファイバ29とをコネクタ接続する。
【0040】
続いて、コネクタ接続された第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29をクロージャ筐体41に収容する。このとき、アダプタ33を戴置部47に戴置する。また、第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29を各々緩やかなカーブを描いてクロージャ筐体41に収容させる。具体的には、第1コネクタ付き光ファイバ19を第1ピン51よりも奥側に配置して、緩やかなカーブを描いて第2ピン52よりも手前側に配置して、その後、第3ピン53よりも奥側に配置する。また、第2コネクタ付き光ファイバ29を第4ピン54よりも手前側に配置して、緩やかなカーブを描いて第5ピン55よりも奥側に配置して、その後、第6ピン56よりも手前側に配置する。これにより、図4に示すように、第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29をクロージャ筐体41に収容することができる。
【0041】
続いて、不図示であるが、クロージャ筐体41を閉じてクロージャ筐体41の端面41a,41bに弾性体45,45を圧入して、空気中の粉塵等がクロージャ筐体41内に混入されてしまうことを阻止する。そして、第1及び第2支持線部12,22にクロージャ筐体41を固定する。これにより、光ケーブル用簡易クロージャ40を第1及び第2支持線部12,22に吊り下げることができる。
【0042】
以上より、本実施形態の光ケーブル用簡易クロージャ40は、第1及び第2余長処理部48,49を備えており、第1及び第2余長処理部48,49には、各々、3本のピン51〜53,54〜56が上述のように配置されている。そのため、第1コネクタ付き光ファイバ19は、第1から第3ピン51,52,53を介して緩やかなカーブを描くように収容されて余長処理され、第2コネクタ付き光ファイバ29は、第4から第6ピン54,55,56を介して緩やかなカーブを描くように収容されて余長処理される。そのため、第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29の余長処理を比較的簡便に行うことができる。また、第1及び第2余長処理部48,49には各々3本のピン51〜53,54〜56が設けられているだけであるため、第1及び第2余長処理部48,49を設けるために大きなスペースを必要とすることはなく、その結果、光ケーブル用簡易クロージャ40の小型化を図ることができる。
【0043】
また、第2部材43に設けられた6本のピン57,57,…の頭部は、各々、光ケーブル用簡易クロージャ40が閉じられた状態において、第1部材42に設けられた6本のピン51,52,…,55,56の頭部と当接されるように配置されている。これにより、第1部材42を第2部材43に密着させてクロージャ筐体41を閉じておくことができる。
【0044】
また、光ケーブル用簡易クロージャ40は戴置部47を備えているため、第1コネクタ付き光ファイバ19と第2コネクタ付き光ファイバ29とをコネクタ接続することができる。そのため、光ファイバ接続の解離を容易に行うことができる。これにより、誤って異なる光ファイバ心線と接続させてしまった場合であっても、その接続を解除して正しい光ファイバ心線と接続させることができる。また、光通信等に不具合が生じた場合に、その接続を解除して各光ファイバ心線における通信異常を調べることができる。また、特に、ユーザ宅内に入所することなく不具合箇所の判定が容易にできるため、迅速に異常箇所を特定できる。また、ユーザの要望等により通信事業者を変更する場合、ユーザ宅内の光ファイバを張り替えることなく通信事業者の変更を行うことができ、容易に通信事業者の変更を行うことができる。
【0045】
また、第1及び第2コネクタ31,32は、各々、アダプタ33に連結されているため、形状が異なってもアダプタ33を介して連結可能であるとともに、クロージャ筐体41内でがたつくことなく収容される。
【0046】
また、クロージャ筐体41の外面には、接続先表示手段A及び透明部46が形成されている。そのため、図2に示すように、第1及び第2支持線部12,22に吊り下げられた後であっても、光ファイバの接続先やコネクタ31,32の種類及び形状等を視認することができ、電柱に昇ってクロージャ筐体41を開けることなく光ファイバの接続先やコネクタ31,32の種類及び形状等を視認できる。そのため、作業効率の向上を図ることができる。
【0047】
また、クロージャ筐体41は、蝶番部44を介して開閉自在に形成されている。そのため、支持部材などを用いることなく、クロージャ筐体41の開状態を維持することができ、作業時間の短縮を図ることができる。
【0048】
また、クロージャ筐体41の端面41a,41bには、弾性体45,45が圧入されている。そのため、空気中の水分や粉塵がクロージャ筐体41内へ侵入してしまうことを阻止できる。
【0049】
《発明の実施形態2》
実施形態2では、図6を用いて、光ケーブル用簡易クロージャ70の構成を示す。図6は、光ケーブル用簡易クロージャ70の内部を示す斜視図である。なお、本実施形態の光ケーブル用簡易クロージャ70では、ピンが取り付けられているのではなく、第1余長処理部78に第1溝81が形成され、第2余長処理部79に第2溝82が形成されている。
【0050】
図6に示すように、第1溝81は第1余長処理部78に蛇行して形成されており、第2溝82は第2余長処理部89に蛇行して形成されている。これにより、光ケーブル用簡易クロージャ70は、上記実施形態1の光ケーブル用簡易クロージャ40と同様に、第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29に対して余長処理を施して収容可能に形成されている。
【0051】
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態1について、以下のような構成としてもよい。
【0052】
クロージャ筐体41は、円筒状であるとしたが、筒状であれば外形には限定されない。
【0053】
接続先表示手段Aは、クロージャ筐体41の外面に異なる色が付けられているとしたが、この手法に限定されない。例えば、光ケーブル用簡易クロージャ40の外面に、第1発信元や第2発信元を表す文字が記載されていてもよく、光ケーブル用簡易クロージャ40を電線に吊り下げた後に地面から光ケーブル用簡易クロージャ40を視認したときに発信元がわかれば、光ケーブル用簡易クロージャ40を開けることなく発信元がわかるため好ましい。
【0054】
第1及び第2余長処理部48,49には、各々、3本のピン51〜53,54〜56が取り付けられているとしたが、ピンに限定されることはなく、第1部材42の内面から延びてなる突起であればよい。また、ピン51,52,…,55,56の配置、形状及び本数が限定されないのは言うまでもない。また、第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29の余長処理を行わないピン(ダミーピン)が設けられていてもよい。
【0055】
アダプタ33は、第1部材42の戴置部47に戴置するとしたが、第1部材42に予め接着固定されていてもよい。すなわち、光ケーブル用簡易クロージャ40は、アダプタ付きクロージャであってもよい。
【0056】
第1及び第2光ドロップケーブル10,20を光ケーブル用簡易クロージャ40に収容する際、第1及び第2支持線部12,22に光ケーブル用簡易クロージャ40を仮止め後、コネクタ接続された第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29をクロージャ筐体41に収容するとしたが、逆の手順であってもよい。すなわち、コネクタ接続された第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29をクロージャ筐体41に収容後、第1及び第2支持線部12,22に光ケーブル用簡易クロージャ40を取り付けてもよい。
【0057】
本発明は、上記実施形態2について、以下のような構成としてもよい。
【0058】
第1及び第2溝81,82は、各々、図6に示す形状に限定されず、少なくともカーブ部分が形成されていてなる溝であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0059】
以上説明したように、本発明は、光ケーブル用簡易クロージャについて有用であり、特に、アダプタを介してコネクタ接続されたコネクタ付き光ファイバの一部が収容されるクロージャについて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】光ドロップケーブルの横断面である。
【図2】光ケーブル用簡易クロージャが支持線部に取り付けられた様子を示す斜視図である。
【図3】実施形態1における光ケーブル用簡易クロージャ40の内部を示す斜視図である。
【図4】実施形態1における光ケーブル用簡易クロージャ40の内部に第1及び第2コネクタ付き光ファイバ19,29が収容された様子を示す斜視図である。
【図5A】光ケーブル用簡易クロージャを支持線部に取り付ける方法の1工程を示す図である。
【図5B】光ケーブル用簡易クロージャを支持線部に取り付ける方法の1工程を示す図である。
【図5C】光ケーブル用簡易クロージャを支持線部に取り付ける方法の1工程を示す図である。
【図6】実施形態2における光ケーブル用簡易クロージャ70の内部を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0061】
19 第1コネクタ付き光ファイバ
29 第2コネクタ付き光ファイバ
31 第1コネクタ
32 第2コネクタ
33 アダプタ
40,70 光ケーブル用簡易クロージャ
41,71 クロージャ筐体
41a 前方側の端面
41b 後方側の端面
46 透明部
47 戴置部
48,78 第1余長処理部
49,79 第2余長処理部
51,52,…,55,56 ピン(突起)
A 接続先表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コネクタ付き光ファイバと第2コネクタ付き光ファイバとの接続箇所を収容する光ケーブル用簡易クロージャであって、
筒状であり、前記第1コネクタ付き光ファイバが挿通可能に封じられた第1端面と前記第2コネクタ付き光ファイバが挿通可能に封じられた第2端面とを有するクロージャ筐体と、
前記クロージャ筐体の内面に設けられ、第1コネクタと第2コネクタとを連結して前記第1コネクタ付き光ファイバと前記第2コネクタ付き光ファイバとを接続するアダプタを戴置する戴置部と
を備えていることを特徴とする光ケーブル用簡易クロージャ。
【請求項2】
請求項1に記載の光ケーブル用簡易クロージャにおいて、
さらに、前記戴置部と前記第1端面とで挟まれた領域内に設けられ、前記第1コネクタ付き光ファイバのファイバ余長を処理する余長処理部を備え、
前記余長処理部には、複数の突起が、各々、前記クロージャ筐体の内面から伸びており、
前記第1コネクタ付き光ファイバは、少なくとも1つの前記突起に掛けられて余長処理されることを特徴とする光ケーブル用簡易クロージャ。
【請求項3】
請求項2に記載の光ケーブル用簡易クロージャにおいて、
前記複数の突起のうちの一部の該突起は、前記第1コネクタ付き光ファイバが前記第1端面に挿通される部分から前記クロージャ筐体の長手方向へ伸びる直線に関して、該複数の突起のうちの残りの該突起とは反対側に配置されていることを特徴とする光ケーブル用簡易クロージャ。
【請求項4】
請求項3に記載の光ケーブル用簡易クロージャにおいて、
隣り合う前記突起が、前記直線に関して、互いに反対側に配置されていることを特徴とする光ケーブル用簡易クロージャ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つに記載の光ケーブル用簡易クロージャにおいて、
前記クロージャ筐体は、外面に、前記第1コネクタ付き光ファイバ内を伝播する信号をやりとりする第1接続先と前記第2コネクタ付き光ファイバ内を伝播する信号をやりとりする第2接続先とを表示する接続先表示手段を有していることを特徴とする光ケーブル用簡易クロージャ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一つに記載の光ケーブル用簡易クロージャにおいて、
前記クロージャ筐体は、少なくとも前記アダプタを視認可能とする透明部を有していることを特徴とする光ケーブル用簡易クロージャ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−212506(P2007−212506A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−29402(P2006−29402)
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,430)
【Fターム(参考)】