説明

光ディスク装置、及び光ディスク装置の慣らし動作方法

【課題】光ディスク装置における可動部分の潤滑材の塗りむらを低減するための慣らし動作方法を提供して、装置の信頼性を高めるようにする。
【解決手段】光ディスクのローディング機構や光ピックアップの移動機構を潤滑に移動できるようにするため、組立て完了時に慣らし動作を行う際、これら可動部分の位置を検出するスイッチやセンサの出力に基づき移動の滑らかさを判定して、慣らし動作の時間や回数、慣らし動作自体の必要性を判定する。慣らし動作が正常に終了したか否かを作業者に分かり易く知らせるよう、終了時の構成要素の位置を結果に応じて変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ディスク装置、及び光ディスク装置の慣らし動作方法に係り、特に潤滑材の塗布むらを低減した光ディスク装置、及び光ディスク装置の慣らし動作方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光ディスク装置を製造する際には、光ディスクを移動させるためのトレイやアーム、光ピックアップを移動させるリードスクリューをはじめとする可動部と、その受け部において、移動が潤滑に行われるようにするための潤滑材が塗布される。潤滑材としてはグリスをはじめとする油性の材料が使用されることが多い。潤滑材を塗布して可動部の動作試験を行い、装置としての動作が正常であるか否かを判定している。
特許文献1においては、農業用トラクタにおける故障診断時の慣らし運転の動作を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−304803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した潤滑材を塗布する際には、必要とする場所の全体にむらなく塗布することは難しいことがあり、むらが発生することにより可動部の一部分の動作負荷が大きくなって正常な動作に支障のある場合がある。これに対応して、潤滑材を塗布した後に潤滑材を可動部全体に馴染ませるよう、予め定められた時間または回数だけ作業者が可動部を動かす、慣らし動作を行う方法がある。しかし、慣らし動作が充分に行われたか、或いは慣らし動作が必要な状態にあるかを判定せずに行っているため、問題となるような塗布むらが残り、また反対に不要なまでの時間を使って慣らし動作が行われる問題がある。
本発明の目的は前記した問題に鑑み、潤滑材の塗布むらを低減した光ディスク装置、及び光ディスク装置の慣らし動作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するため本発明は、情報信号を有する光学的記録媒体を着脱させるローディング機構と前記光学的記録媒体に対して前記情報信号を記録再生するための光ピックアップを移動させる移動機構を含む可動部と、該可動部の位置に係る情報を発生する位置検出部を有する光ディスク装置の慣らし動作方法であって、
前記可動部を所定の範囲で繰返し移動させる移動ステップと、該移動ステップによる繰返し移動の動作を所定の時間または回数だけ行ったか否かを判定する第1の判定ステップと、
該第1の判定での判定の結果、前記繰返し移動の動作を所定の時間または回数だけ行っていないと判定された場合には、前記位置検出部が検出した前記可動部が移動のために要する時間に基づき滑らかな動作を得たか否かを判定する第2の判定ステップを有し、
該第2の判定ステップでの判定の結果、滑らかな動作を得たと判定された場合には前記慣らし動作の正常な終了を報知し、前記第2の判定ステップでの判定の結果、滑らかな動作を得ていないと判定された後、前記第1の判定ステップでの再度の判定の結果、前記繰返し移動の動作を所定の時間または回数だけ行ったと判定された場合には、前記慣らし動作の異常な終了を報知することを特徴としている。
【0006】
また本発明は、光学的記録媒体に対して情報信号を記録再生する光ディスク装置であって、
前記光学的記録媒体を前記光ディスク装置に対し移動して着脱するローディング部と、前記光学的記録媒体に対して情報信号を記録再生する光ピックアップと、該光ピックアップの前記光学的記録媒体に対する相対的位置を移動する光ピックアップ移動部と、前記ローディング部により移動される前記光学的記録媒体の位置、及び/又は、前記光ピックアップ移動部により移動される前記光ピックアップの位置を検出して検出信号を生成する位置検出部と、前記光ディスク装置の動作を制御する制御部を有し、
該制御部は、前記ローディング部と光ピックアップ移動部を駆動して得た前記位置検出部における前記検出信号に基づき、前記ローディング部と光ピックアップ移動部を所定の範囲で移動させる慣らし動作を行うよう制御することを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、潤滑材の塗布むらを低減した光ディスク装置、及び光ディスク装置の慣らし動作方法を提供でき、光ディスク装置の信頼性の向上に寄与できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】一実施例における光ディスク装置のブロック図である。
【図2】一実施例におけるローディング部の第1の平面図である。
【図3】一実施例におけるローディング時のスイッチ信号の波形図である。
【図4】一実施例におけるローディング部の第2の平面図である。
【図5】一実施例におけるローディング時のスイッチ信号の波形図である。
【図6】一実施例におけるイジェクト時のスイッチ信号の波形図である。
【図7】一実施例における光ディスク装置の慣らし動作方法の第1のフロー図である。
【図8】一実施例における光ディスク装置の慣らし動作方法の第2のフロー図である。
【図9】一実施例における光ディスク装置の慣らし動作方法の第3のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例につき図面を用いて説明する。
本実施例においては、光ディスク装置の製造時をはじめとして前記した慣らし動作を行う際には、予め定められた時間や回数だけ作業者が行うのではなく、光ディスク装置自体が判定して行うことに一つの特徴がある。また、光ディスク装置による判定には、慣らし動作が必要であるか否かの判定、終了して良いか否かの判定が含まれて良い。
【0010】
図1は、本発明の一実施例における光ディスク装置1のブロック図である。図1を用いて光ディスク装置全体の動作につき、特に本実施例が関わる構成要素を示しながら説明する。
光ディスク101は、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)やBD(Blu-ray Disc)をはじめとする、光学的に情報信号を記録するための記録媒体である。ユーザが光ディスク101を光ディスク装置1に装着する際には、後記するように光ディスク101は、ローディングモータ100の回転に伴い光ディスク装置1の内部に搬送され、スピンドルモータ105のシャフト上の固定部に取付けられる。装着された光ディスク101は、スピンドルモータ105により所定の回転速度(例えば、データを記録再生する位置において所定の線速度となる回転速度)で回転駆動される。そのためのスピンドルモータ制御信号は、DSP(Digital Signal Processor)109が含むサーボ部113で生成されて、スピンドルモータ105に供給される。なお、サーボ部113が前記スピンドルモータ制御信号を生成するために、回転数検出回路106が設けられており、回転数検出回路106が発生するスピンドルモータ105の回転数を示す信号がDSP109に供給されている。
【0011】
光ピックアップ102は対物レンズ104を介して、内蔵するレーザ光源(図示せず)で発生されたレーザ光束を光ディスク101の記録面に照射し、データを記録または再生する。
光ピックアップ102は、スレッド機構に搭載されており、スレッドモータ103の回転に伴い、光ディスク101上の半径方向に移動して所定のトラック位置においてデータの記録再生を行う。このためのスレッドモータ制御信号はサーボ部113で生成されて、スレッドモータ103に供給される。
なお、対物レンズ104は電磁力を用いたアクチュエータ(図示せず)に搭載されており、サーボ部113から供給されるアクチュエータ制御信号に基づき、光ディスク101上の記録トラックに対して高精度にフォーカスを合わせてトラッキング(トラックトレース)するよう制御されている。
【0012】
光ピックアップ102が含む光検出器121は、前記レーザ光束の光ディスク101からの反射光を検出し、光ディスク101に記録されていた情報信号を検出して電気信号に変換する。検出された情報信号は信号処理部107に供給される。信号処理部107は、AFE(Analog Front End)回路とも呼ばれる回路を含み、AFE回路は前記情報信号を演算処理して、例えばトラッキング制御信号とフォーカス制御信号を生成し、DSP109が含むサーボ部113に供給する。サーボ部113は、供給されたトラッキング制御信号とフォーカス制御信号に基づき、前記したアクチュエータ制御信号を生成して光ピックアップ102に供給する。前記したように光ピックアップ102は、該制御信号に基づき、光ディスク101上の記録トラックに対して高精度にフォーカスを合わせてトラックトレースする。
【0013】
また信号処理部107は、光ディスク101に対してデータを記録再生した際の振幅や位相の周波数特性を等化したうえで、等化されたデータをDSP109が含むデコーダ部112に供給する。デコーダ部112は、光ディスク101に記録されていた情報信号の再生処理を行う。例えば、光ディスク101に記録する以前に情報信号に施されたデータ圧縮処理とは逆の伸張処理を行い、元の情報信号をデコードする。なお、先の信号処理部107は、DSP109と同じ半導体チップ上に集積されることがある。
光ピックアップ102と信号処理部102の間、信号処理部107とDSP109の間は、双方向の矢印で結線されているように、光ディスク装置1は、光ディスク101に記録された情報信号の再生処理動作だけでなく、外部(例えば後記するホストコンピュータ2)から供給された情報信号を光ディスク101に記録するための、記録処理動作を有して良い。
【0014】
以上述べた光ディスク装置1の動作は、例えばマイコン(マイクロコンピュータ)による制御部111が生成する制御信号に基づいて行われる。なお、図示するように制御部111もDSP109と同じ半導体チップ上に集積されることがある。また、メモリ114は制御部111が動作するためのアプリケーションや、光ディスク装置1の動作状態を示すフラグをはじめとする情報を記憶するための記憶部である。メモリ114はDSP109に対して外付けされていても良い。
なお、例えばユーザからの動作指令の多くは、光ディスク装置1の上位装置が有するホストコンピュータ2で生成される。ホストコンピュータ2で生成された指令信号は、DSP109が含むI/F(インタフェース)部110が上位装置と光ディスク装置1の間の通信を仲介することで伝達される。また、前記したデコーダ部112で再生処理された情報信号は、I/F部110を介してホストコンピュータ2に供給される。
【0015】
ここで前記した潤滑材の塗布むらが問題となる構成要素は、特にローディングモータ100やスレッドモータ103で駆動される可動部分である。これらは、例えばスピンドルモータ105のように駆動される構成要素(光ディスク101)を直接駆動するのではなく、光ディスク101や光ピックアップ102を、ギヤやリードスクリューをはじめとする他の可動部分を介して駆動している。このため、潤滑材に塗布むらがあると正常な動作に支障が出る場合がある。これを解消するための慣らし動作が行われる。この際に、慣らし動作を予め決められた時間または回数だけ画一的に行う方法もあるが、慣らし動作をする必要性の有無や、慣らし動作を終了して良いか否かを適切に判定する方法が重要である。
【0016】
次に、ローディングモータ100を動作させて、光ディスク101をトレイに搭載してロード(インサート)し、またイジェクト(アンロード)する動作について述べる。
図2は、本発明の一実施例におけるローディング部の第1の平面図であり、トレイ式のローディングを行う例を示している。光ディスク装置1はディスクトレイ131を有する。ディスクトレイ131は略中心部に光ディスク101を搭載する凹部を有する。ユーザは、例えばディスクトレイ131の手前側の一辺を軽く押すことによりローディングの指示を行う。これに応じて制御部111がサーボ部113に指示してローディングモータ100を起動させ、動力がギヤ機構(図示せず)を介してディスクトレイ131に伝えられる。これにより、ディスクトレイ131は、光ディスク装置1の内部に向け図中の矢印で示す方向に進行する。ディスクトレイ131は図中の破線で示す位置まで進んで位置決めされ、光ディスク101はスピンドルモータ105に対して装着される。
【0017】
光ディスク装置1は、ディスクトレイ131の位置を示す論理信号を発生するためのスイッチを例えば2個有する。一つは、ユーザが前記したようにディスクトレイ131の一辺を押したことにより、僅かにディスクトレイ131が内部に移動した際に切替るスイッチで、以下ではディスクインサートスイッチと呼ぶ。残る一つは、ディスクトレイ131が図2の破線で示した所定位置に達した際に切替るスイッチで、以下ではプレイスイッチと呼ぶ。これらのスイッチは、前記した構成要素の位置検出部であり、また該構成要素が移動する際のタイミング検出部でもある。
【0018】
図3は、図2で示した一実施例におけるローディング時のスイッチ信号の波形図である。図の左端では、ディスクトレイ131は光ディスク装置1の外部に突出した状態にある。この時、一例としてディスクインサイトスイッチとプレイスイッチはともにOFF状態であり、Highの論理信号を発生しているとする。ユーザがディスクトレイ131の一辺を軽く押してディスク挿入を指示すると、ディスクインサートスイッチが直ちにON状態に切替り、論理信号はLowとなる。ディスクインサートスイッチの切替りに伴い、直ちに先のサーボ部113は、ローディングモータ100を正方向に駆動する駆動信号を発生する。これにより、ディスクトレイ131は光ディスク装置1の内部に向けて進行する。
【0019】
ディスクトレイ131が前記した光ディスク装置1の内部における所定位置に達すると、プレイスイッチがON状態に切替り、論理信号がLowとなる。プレイスイッチの切替りに伴い、直ちにサーボ部113はローディングモータ100に与える駆動信号を停止する。この時点を図中にはX1と記したが、先のディスクインサイトスイッチがLowとなった時点からのX1までの時間差TAは、ディスクトレイ131が潤滑に移動できるよう可動部に潤滑材が塗布されているか否かを、制御部111が判定するうえでの情報となる。
【0020】
例えば、TAが設計上は最大でも3秒を超えない場合に実際には3秒以上かかるならば、潤滑材をむらなく塗り広げるための慣らし動作が必要と判定して、所定の回数の慣らし動作を起動する。3秒以内となれば、慣らし動作は不要と判定して先の工程に進む。慣らし動作を所定の時間または回数だけ繰返しても3秒以上かかるならば、構成要素や組立て工程に不具合があるものと判定して詳しい不良原因を調査すると良い。これにより、必要性を判定したうえで慣らし動作を行い、動作が潤滑になった後に終了することができる。慣らし動作だけでは解決しない不具合があれば、作業者は不具合があることを知ることができる。また、不必要なほど慣らし動作を行って時間を浪費するような不都合を解消できる。
【0021】
なお、ディスク挿入を指示する際に、ディスクトレイ131の一辺を押す方法のほか、例えば別に設けられた押しボタンスイッチ(図示せず)をユーザが押して指示する方法もある。この場合は、前記押しボタンスイッチが図3のディスクインサートスイッチを兼ねるようにすれば、前記と同様の動作をすることができる。
【0022】
図4は、本発明の一実施例におけるローディング部の第2の平面図であり、スリムスロット式のローディングを行う例を示している。即ち、図2とは異なりディスクトレイを使用せず、光ディスク装置1の側面に設けられた細いスロット132からユーザが光ディスク101を挿入する場合を示す。挿入された光ディスク101は、ローディングモータ100の回転に伴い内部へ移動される。
【0023】
光ディスク装置1の内部には、光ディスク101の周辺を保持するローラが設けられており、該ローラはレバーやアームに搭載され、光ディスク101の位置に応じて場所を移動される。ディスクローラ133は、可動部であるディスクレバー133Aに搭載されており、光ディスク101が光ディスク装置1の外部にある時は実線で示した位置にあるが、光ディスク101が挿入されると図中の矢印で示すように移動する。ローディングが完了すると破線で示すように向かって右奥側で光ディスク101を支持する。インサートローラ134は、可動部であるインサートアーム134Aに搭載されており、光ディスク101が挿入されると図中の矢印で示すように移動する。ローディングが完了すると向かって右手前側で光ディスク101を支持する。イジェクトローラ135は、可動部であるイジェクトアーム135Aに搭載されている。ローディング時には殆ど移動しないが、ローディングが完了すると向かって左奥側で光ディスク101を支持する。
【0024】
光ディスク装置1は、各々のローラを搭載するレバーやアームの位置に応じた論理信号を発生するためのスイッチを複数有する。一つは、光ディスク101をユーザがスロット132から挿入することで、ディスクローラ133が僅かに奥側に移動した際に切替るスイッチで、以下ではディスクインサートスイッチと呼ぶ。一つは、インサートローラ134が図4における破線で示す位置に達する際に切替るスイッチで、以下ではプレイスイッチと呼ぶ。このほか、イジェクトローラ135が図4の手前側に移動した際に切替るイジェクトスイッチもあるが、ローディング時には切替らないので、ここでは説明を省略する。
【0025】
図5は、図4で示した一実施例におけるローディング時のスイッチ信号の波形図である。図3で述べた場合と同様に、プレイスイッチがON状態に切替り、論理信号がLowとなる時点を図中にX1と記したが、先のディスクインサイトスイッチがLowとなった時点からの時間差TAは、光ディスク101が潤滑に移動できるよう可動部に潤滑材が塗布されているか否かを、制御部111が判定するうえでの情報となる。
また、スリムスロット式の場合は、プレイスイッチがON状態となった後、所定時間後にローディングモータ100を所定時間だけ逆方向に回転させ、その後さらに正方向に回転させる動作を行うことが多い。これは、光ディスク101を精度良く位置させるよう、短い距離を往復して移動させるための動作である。この際には、ローディングモータ100を逆方向に回転させた後、プレイスイッチがOFF状態になる(図中のY1)までの時間TB、再度ローディングモータ100を正方向に回転させた後、プレイスイッチがON状態になる(図中のZ1)までの時間TCも前記TAと同様に、光ディスク101が潤滑に移動できるよう可動部に潤滑材が塗布されているか否かを判定するうえでの情報となる。即ち、制御部111はTA、TB、TCの全て、またはそのうちの一つか二つを用いて前記した判定をすることができる。
【0026】
図6は、図4で示した一実施例におけるイジェクト時のスイッチ信号の波形図である。これまでと異なり光ディスク101をイジェクトする際のスイッチ動作から、光ディスク101が潤滑に移動できるよう潤滑材が塗布されているか否かを判定する場合を示す。ユーザが例えば押しボタン操作によりイジェクトを指示すると、制御部111はサーボ部113に指示して、ローディングモータ100に逆方向に回転するための駆動信号を与え、これにより光ディスク101は装置の外部に向けて移動を始める。この際、イジェクトローラ135が光ディスク101とともに図4の手前方向に移動し、所定の位置に到ると前記したイジェクトスイッチがON状態に切替る。ここで、ローディングモータの起動時点からイジェクトスイッチが切替る時点の時間差TDを用いて、制御部111は光ディスク101が潤滑に移動できるよう可動部に潤滑材が塗布されているか否かを判定することができる。
【0027】
なお、イジェクト時にも前記したような光ディスク101を往復移動させる動作が有る場合には、その動作時間から同様な判定をすることができる。また、ディスクトレイ式におけるイジェクト時においては、ローディングモータの起動時点からディスクインサートスイッチが切替る時点の時間差に基づき、同様な判定をすることができる。
【0028】
以上述べた事項は、光ディスク101をローディングやイジェクトする際の動作時間から慣らし動作の要否を判定する例であるが、次に光ピックアップ102が移動する際の動作時間から慣らし動作の要否を判定する例を述べる。
前記したように光ピックアップ102は、スレッドモータ103の回転がギヤやリードスクリューを介して伝えられて、光ディスク101の半径方向に移動する。スレッドモータ103は、ステップモータ、パルスモータとも呼ばれ、サーボ部113から供給されるパルス信号に応じて光ピックアップ102を精度良く位置決めすることができる。
【0029】
例えば、光ピックアップ102が光ディスク101の最内周側の一端にあることを示す論理信号と、最外周側の一端にあることを示す論理信号を、スイッチを用いて生成する。光ピックアップ102が前記したいずれか一端にある状態で、残る一端まで移動するためのパルス信号をサーボ部113がスレッドモータ103に与える。この際、前記した二つの論理信号が切替る時間の差を制御部111が検出し、設計上の値と比較することにより、光ピックアップ102が潤滑に移動できるよう可動部に潤滑材が塗布されているか否かを判定することができる。
なお、前記とは異なり光ピックアップ102を移動させるためのモータが直流モータである場合には、直流モータのシャフトに回転状態を検出するための光学スリットを用いたセンサが取付けられることが多い。この場合は、該センサの出力を検出することにより、光ピックアップ102が潤滑に移動できるよう可動部に潤滑材が塗布されているか否かを判定することができる。
【0030】
次に、前記したようにスイッチやセンサが発生する信号を用いた慣らし動作につき、実施方法をさらに詳しく説明する。慣らし動作は、製造工程において組立てが完了した後、電源を投入するだけで実施可能な方法が望ましい。
例えば、実際にデータを記録再生する以前の段階では、I/F部110にはSATA(Serial Advanced Technology Attachment)ケーブルをはじめとするインタフェース用のケーブルを接続する必要はない。そこでインタフェース用のケーブルが接続されない状態で電源が投入された場合に、必要性の判定を含めて慣らし動作を起動する方法がある。慣らし動作は、制御部111が装置の状態を判定したうえでサーボ部113に指示することで起動される。
【0031】
また光ディスク装置1は、I/F部110にインタフェース用のケーブルを接続しない状態で行う自己診断モードを有することが多い。自己診断モードでは、一例として所定のデータを記録された光ディスクから該データを正しく読取れるかをテストする。この際に、自己診断モードの最初に慣らし動作を起動する方法がある。
また、慣らし動作を起動させるための所定の信号が記録された光ディスクを作成し、該光ディスクが挿入された時に慣らし動作を起動する方法がある。
【0032】
電源が投入されたにもかかわらず、光ディスクが挿入されない場合に慣らし動作を起動する方法がある。
さらに、制御部111がメモリ114の所定のアドレスに慣らし動作を行ったことを示すフラグを記録するようにし、該フラグが記録されていない場合に慣らし動作を起動する方法がある。
【0033】
前記したような状況のタイミングでは、可動部を実際に移動させる慣らし動作を必ず行っても良いが、前記したようにスイッチやセンサで検出した検出信号に基づいて制御部111が慣らし動作の必要性を判定し、必要な場合のみ所定の時間または回数だけ可動部を移動させても良い。これにより、慣らし動作の必要性の有無を光ディスク装置自身が判定することができる。可動部を所定の時間または回数だけ移動させた後は、直ちに慣らし動作を終了する方法もあるが、前記検出信号が、まだ慣らし動作が充分でないと判定した場合には、改めて所定の時間または回数だけ可動部を移動させても良い。これにより、慣らし動作を終了して良いか否かを光ディスク装置自身が判定することができる。所定時間または回数以上、慣らし動作を行っても充分な結果が得られない場合には製造時の不具合があるものとして、それ以上の慣らし動作を停止しても良い。
従って、予め定められた時間だけ作業者が慣らし動作を行う場合と比較して、有効な慣らし動作の効果を得ることができ、また光ディスク装置自体により自動的な馴らし動作を行うことができる。
【0034】
制御部111が、スイッチやセンサで検出した検出信号に基づいて、慣らし動作が充分に行われたと判定した場合、或いは、慣らし動作を行っても充分な結果を得ず製造時の不具合が考えられる場合には、これを作業者が容易に知ることができる方法が望まれる。
前者の場合は、制御部111がサーボ部113に指示することにより、慣らし動作で移動させた光ピックアップ102とディスクトレイ131を、所定の位置に戻して動作を終了すると良い。例えば、光ピックアップ102は前記した最内周の位置に、ディスクトレイ131は閉じた位置、即ち、光ディスク装置1の内部に挿入された状態で終了すると良い。
後者の場合は、所定の位置とは異なる位置に置いて動作を終了すると良い。例えば、光ピックアップ102は前記した最内周の位置とするが、ディスクトレイ131は開いた位置、即ち、光ディスク装置1の内部から突出された状態で終了すると良い。
【0035】
このようにすれば必要な慣らし動作を行えたか否かを、作業者が光ディスク装置101の外観を見るだけで容易に知ることが出来る。また、前記したように慣らし動作は、特に光ディスク101と光ピックアップ102の移動機構に対して行われるが、これら二つのうち光ピックアップ102の移動機構だけに不具合があったとしても、ディスクトレイ131を開いた位置として終了すると良い。
なお、ディスクトレイを使用しないスリムスロット式の装置においては、例えば制御部111が既存のLEDを点滅させるようにすれば同様な効果を得ることができる。当然ながら、この方法はディスクトレイ式の装置にも適用することができる。
【0036】
慣らし動作の必要性は、光ディスクの移動機構と光ピックアップの移動機構とで異なる場合がある。これは前記したような例えばスイッチの切替えタイミングから推定することができる。従って、潤滑材の塗り方にむらの多い方の構成要素に対して動作の回数を多く重ねるようにすれば、慣らし動作に要する時間を低減することができる。
前記したスイッチやセンサを用いた判定手段が無い装置においては、一定の時間または回数を定めて状況によらず決まった回数の慣らし動作を行っても良い。
【0037】
図7は、本発明の一実施例における光ディスク装置の慣らし動作方法の第1のフロー図である。これに基づいて動作フローを説明する。ここではディスクトレイ式の装置を例にとって述べる。
光ディスク装置1が組立てられ、例えばI/F部110にインタフェースケーブルが接続されない状態で、電源が供給されることによりフローが開始される。
【0038】
ステップS71で、制御部111はサーボ部113に指示して、可動部分を慣らし動作の開始位置に移動させる。例えば、ディスクトレイ131を光ディスク装置1の内部に挿入された位置に、光ピックアップ102を前記した最内周の位置に移動させる。
ステップS72でサーボ部113は、ローディングモータ100とスレッドモータ103を起動して慣らし動作を起動し、ディスクトレイ131と光ピックアップ102を可動範囲全体にわたり往復させる。
【0039】
ステップS73で制御部111は、所定の動作時間(または回数でも良い。以下同様)だけの動作が終了したか否かを判定する。
ステップS73での判定の結果、所定の動作時間だけの動作が終了していないと判定された場合には(図中のNO)、ステップS74で制御部111は、例えば前記したスイッチやセンサで生成された信号が切替る時間に基づき、滑らかな動作を行っているか否かを判定する。
【0040】
ステップS74での判定の結果、既に滑らかな動作を行っていると判定された場合には(図中のYES)、慣らし動作の効果を充分に得ているため、ステップS75でサーボ部113は、可動部分を慣らし動作の正常終了位置まで移動させてフローを終了する。例えば、ディスクトレイ131を光ディスク装置1の内部に挿入された位置に、光ピックアップ102を前記した最内周の位置に移動させてフローを終了する。
【0041】
ステップS74での判定の結果、まだ滑らかな動作を行っていないと判定された場合には(図中のNO)、ステップS73に戻り、慣らし動作を継続する。
しかし、慣らし動作を継続中にステップS73で制御部111が、所定の動作時間だけの動作が終了したと判定した場合には(図中のYES)、慣らし動作を続けても解決できない製造時の不具合が考えられるため、ステップS76でサーボ部113は、可動部分を慣らし動作の異常終了位置まで移動させてフローを終了する。例えば、不具合のある可動部がいずれであるかに係らず、ディスクトレイ131を光ディスク装置1の外部に突出した位置に移動させてフローを終了する。
図7のフローによれば、滑らかな動作とするうえで必要な時間だけ慣らし動作を行うことができ、不必要なまでの時間を浪費することはないという効果がある。
【0042】
図8は、本発明の一実施例における光ディスク装置の慣らし動作方法の第2のフロー図である。図8は図7に対して、さらにステップS81が追加されている点が異なる。
ステップS71で、制御部111がサーボ部113に指示して、可動部分を慣らし動作の開始位置に移動させる際に、例えば前記したスイッチやセンサで生成された信号が切替る時間を取得する。必要な場合は、可動部分を所定の範囲で移動させて信号が切替る時間を取得した後に、前記開始位置に移動させると良い。
【0043】
ステップS81で制御部111は、ステップS71で取得した前記時間に基づき、慣らし動作が必要か否かを判定する。
ステップS81で慣らし動作が必要と判定された場合には(図中のYES)、ステップS72に到り、先に図7を用いて説明した慣らし動作を行う。その内容は既に述べたので、ここでは繰返さない。
ステップS81で慣らし動作が不要と判定された場合には(図中のNO)、ステップS75に到り、先に図7を用いて説明した終了動作を行ってフローを終了する。もちろん、ステップS71での可動部分の開始位置とS75での可動部分の正常終了位置が一致するならば、ステップS75を経ずにフローを終了して良い。
図8のフローによれば図7のフローに加えて、慣らし動作が不要な場合に省略することができ、不必要な時間を浪費するような不都合を解消できるという効果がある。
【0044】
図7と図8では主に、ディスクトレイ131や光ピックアップ102をはじめとする可動部分を可動範囲全体にわたり往復させることで、慣らし動作をする例を説明した。しかし、場合によっては、可動範囲の一部だけで可動部分を移動させれば良いこともある。可動部分が滑らかに移動できるよう潤滑材が塗布されていない範囲が、可動範囲の一部である場合がこれに相当する。
【0045】
先に、スリムスロット式のローディングにおいて、光ディスク101を精度良く位置させるよう、短い距離を往復して移動させるための動作があることを述べた。この際、制御部111は可動範囲の全体を移動する時間TAのほか、その一部を移動する時間TBとTCを知ることができる。これらの値を設計値と比較することで制御部111は、慣らし動作を必要とする範囲が一部の限られた範囲であるか否か、或いは一部であるならば、いずれの範囲であるのかを知ることができる。
また、光ピックアップ102を移動させるモータのシャフトに、回転状態を検出するための光学スリットを用いたセンサを設ける例を述べた。この際、制御部111はセンサ出力のパルス信号の周期をモニタすることにより、慣らし動作を必要とする範囲が一部の限られた範囲であるか否か、或いは一部であるならば、いずれの範囲であるのかを知ることができる。
【0046】
場合に応じて、慣らし動作を行う範囲を可動範囲の一部とすれば、慣らし動作のために不必要なまでの時間を浪費することなく、必要最小限の時間で動作を終了することができる。この場合の実施例を図9に基づいて用いて説明する。
図9は、一実施例における光ディスク装置の慣らし動作方法の第3のフロー図である。図9は図7と比較して、ステップS91とS92が加えられている点が異なる。このため、主にステップS91とS92について述べる。
【0047】
ステップS74での判定の結果、まだ滑らかな動作を行っていないと判定された場合には(図中のNO)、ステップS91に到り制御部111は、ステップS72からS73の間で得た前記スイッチやセンサで検出した検出信号に基づいて、滑らかな動作を行えない範囲が可動範囲の一部であるか否かを判定する。即ち、前記可動範囲の一部のみを重点的に慣らし動作するか否かを判定する。
【0048】
ステップS91での判定の結果、可動範囲の全般にわたり慣らし動作をすると判定された場合には(図中のNo)、ステップS73にも戻る。即ち、図7と同様の動作が継続される。
ステップS91での判定の結果、可動範囲の一部のみを重点的に慣らし動作すると判定された場合には(図中のYes)、ステップS92に到り、前記スイッチやセンサで検出された検出信号に基づき、該当する可動範囲の一部のみを重点的に慣らし動作する。これにより、必要としない範囲まで慣らし動作を行い、時間を浪費する問題を解消することができる。
【0049】
以上述べたように本発明の実施例によれば、潤滑材の塗布むらを低減した光ディスク装置、及び光ディスク装置の慣らし動作方法を提供でき、光ディスク装置の信頼性の向上に寄与できる。慣らし動作を正常に終了できたか否かを作業者に分かり易い方法で知らせることができる。慣らし動作を必要とする時間、或いは可動範囲の一部だけ行うことができ、また不要な場合には省略して時間の浪費を解消することができるという効果がある。さらには、慣らし動作が不足することもなくなる。以上述べたような慣らし動作を行うために、新たな構成要素を必要とせず、価格を上昇させる要因は特に見当たらないという長所もある。
ここまで示した実施形態は一例であって、本発明を限定するものではない。本発明の趣旨に基づきながら異なる実施形態を考えられるが、いずれも本発明の範疇にある。
【符号の説明】
【0050】
1:光ディスク装置、100:ローディングモータ、101:光ディスク、102:光ピックアップ、103:スレッドモータ、110:I/F部、111:制御部、113:サーボ部、114:メモリ、131:ディスクトレイ、132:スロット、133:ディスクローラ、133A:ディスクレバー、134:インサートローラ、134A:インサートアーム、135:イジェクトローラ、135A:イジェクトアーム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報信号を有する光学的記録媒体を着脱させるローディング機構と前記光学的記録媒体に対して前記情報信号を記録再生するための光ピックアップを移動させる移動機構を含む可動部と、該可動部の位置に係る情報を発生する位置検出部を有する光ディスク装置の慣らし動作方法であって、
前記可動部を所定の範囲で繰返し移動させる移動ステップと、
該移動ステップによる繰返し移動の動作を所定の時間または回数だけ行ったか否かを判定する第1の判定ステップと、
該第1の判定での判定の結果、前記繰返し移動の動作を所定の時間または回数だけ行っていないと判定された場合には、前記位置検出部が検出した前記可動部が移動のために要する時間に基づき滑らかな動作を得たか否かを判定する第2の判定ステップを有し、
該第2の判定ステップでの判定の結果、滑らかな動作を得たと判定された場合には前記慣らし動作の正常な終了を報知し、
前記第2の判定ステップでの判定の結果、滑らかな動作を得ていないと判定された後、前記第1の判定ステップでの再度の判定の結果、前記繰返し移動の動作を所定の時間または回数だけ行ったと判定された場合には、前記慣らし動作の異常な終了を報知することを特徴とする光ディスク装置の慣らし動作方法。
【請求項2】
請求項1に記載の光ディスク装置の慣らし動作方法において、前記移動ステップに先立ち前記可動部を所定の初期位置に位置させる初期位置設定ステップと、該初期位置設定ステップにおいて前記位置検出部が検出した前記可動部が移動のために要する時間に基づき前記慣らし動作の必要性を判定する第3の判定ステップを有し、該第3の判定ステップでの判定結果に基づき前記慣らし動作を行うか否かを決定することを特徴とする光ディスク装置の慣らし動作方法。
【請求項3】
請求項1に記載の光ディスク装置の慣らし動作方法において、前記慣らし動作の正常な終了は前記可動部を正常な終了を報知するための第1の所定位置に位置させ、前記慣らし動作の異常な終了は前記可動部を異常な終了を報知するための第2の所定位置に位置させて報知することを特徴とする光ディスク装置の慣らし動作方法。
【請求項4】
請求項3に記載の光ディスク装置の慣らし動作方法において、前記正常な終了を報知するための第1の所定位置は、前記ローディング機構が前記光学的記録媒体の前記光ディスク装置への装着を完了する位置であり、前記異常な終了を報知するための第2の所定位置は、前記ローディング機構が前記光学的記録媒体の前記光ディスク装置からの排出を完了する位置であることを特徴とする光ディスク装置の慣らし動作方法。
【請求項5】
請求項1に記載の光ディスク装置の慣らし動作方法において、該慣らし動作は前記光ディスク装置が外部の装置に接続されない状態において起動されることを特徴とする光ディスク装置の慣らし動作方法。
【請求項6】
請求項1に記載の光ディスク装置の慣らし動作方法において、前記第2の判定ステップでの判定の結果、滑らかな動作を得ていないと判定された場合には、前記位置検出部が検出した前記可動部が移動のために要する時間に基づき、前記慣らし動作を一部の範囲で重点的に行うか否かを判定する第4の判定ステップを有し、
該第4の判定ステップでの判定の結果、前記慣らし動作を一部の範囲で重点的に行う場合には、前記位置検出部が検出した前記可動部が移動のために要する時間に基づき慣らし動作をする範囲を定めて慣らし動作を行った後、前記第1の判定ステップでの再度の判定を行うことを特徴とする光ディスク装置の慣らし動作方法。
【請求項7】
光学的記録媒体に対して情報信号を記録再生する光ディスク装置であって、
前記光学的記録媒体を前記光ディスク装置に対し移動して着脱するローディング部と、
前記光学的記録媒体に対して情報信号を記録再生する光ピックアップと、
該光ピックアップの前記光学的記録媒体に対する相対的位置を移動する光ピックアップ移動部と、
前記ローディング部により移動される前記光学的記録媒体の位置、及び/又は前記光ピックアップ移動部により移動される前記光ピックアップの位置を検出して検出信号を生成する位置検出部と、
前記光ディスク装置の動作を制御する制御部を有し、
該制御部は、前記ローディング部と光ピックアップ移動部を駆動して得た前記位置検出部における前記検出信号に基づき、前記ローディング部と光ピックアップ移動部を所定の範囲で移動させる慣らし動作を行うよう制御することを特徴とする光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−174286(P2012−174286A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31927(P2011−31927)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【Fターム(参考)】