説明

光ディスク装置

【課題】光ディスク装置において、ローディング後の光ディスクのミスチャッキングをなくす。
【解決手段】ローディング完了時、固定位置において該光ディスクの外周上の第1の位置の側面に当接し該光ディスクを支持する第1のディスクガイドと、光ディスクの外周上の側面に対向する平面が該側面から退避する方向への移動を阻止された状態で該光ディスクの外周上の第2の位置の側面に当接し該光ディスクを支持する第2のディスクガイドと、ばねにより付勢された状態で該光ディスクの外周上の第3の位置の側面に当接し該光ディスクを支持する第3のディスクガイドと、ばねにより付勢された状態で該光ディスクの外周上の第4の位置の側面に当接し該光ディスクを支持し、該当接位置において該ばねの弾性復元力に抗した方向への変位が阻止される第4のディスクガイドとを備え、該第1〜第4のディスクガイドで支持した光ディスクをクランパでチャッキングする構成。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク装置の構成に係り、特に、光ディスクをクランパにチャッキンッグするときのディスクガイドによる該光ディスクの支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばスロットイン方式の光ディスク装置においては、装置内に挿入された光ディスクは、光ディスクの外周の側面の4つの位置すなわちディスク挿入方向前方の2位置と、ディスク挿入方向後方の1位置と、挿入される光ディスクの横方向の1位置においてディスクガイド部材により支持された状態でその中心孔内にクランパの挿入が開始され、チャッキングされる構成とされている。このうち、特に、ディスク挿入方向のディスク外周の側面の2つの位置で光ディスクを支持する2個のディスクガイド部材は、それぞれが、ばねにより付勢された状態で該光ディスクを支持している。
【0003】
また、本発明に関連した従来技術であって特許文献に記載された技術としては、例えば、特開2005−196908号公報(特許文献1)や、特開2002−352498号公報(特許文献2)や、特開2008−04215号公報(特許文献3)や、特開2005−190553号公報(特許文献4)に記載されたものがある。特開2005−196908号公報には、ディスク装置において、ディスク表面に傷などを生じることなく、さらなる装置の薄型化を可能にするために、トップケースの内面に低摩擦シートを貼付するとしたスロットイン方式のディスク装置の構成が記載され、特開2002−352498号公報には、薄型化と小型化を図るためのディスク装置として、ベース本体と蓋体で構成されたシャーシ外装のリア面にコネクタを配し、ベース本体にトラバースとプリント基板を設け、該トラバースを、シャーシ外装に設けたディスク挿入口側に配し、該プリント基板をコネクタ側に設けるとしたスロットイン方式のディスク装置が記載され、装置内にローディングしたディスクは、ディスクガイド81、ガイド182、ガイド101及びガイド112によって支持する構成とされている。また、特開2008−04215号公報には、スロットイン方式のディスクドライブ装置において、ディスク2のセンタリングを、メインシャーシに対して位置規制された第1のセンタリング部材51と、同第2のセンタリング部材220と、ディスク2をディスク挿脱口19側に付勢するデッキアーム200とにより行うとした構成が記載され、特開2005−190553号公報には、スロットイン方式のディスク装置において、ローディング動作の途中でディスクが強制的に引き抜かれる場合、装置が、ディスクは正常にローディングされたものと認識し、スピンドルモータのクランプヘッドがディスク表面にぶつかって損傷させてしまうことを防ぐために、ディスクの外周部によって駆動され、ディスクがクランプ可能位置に位置したときにはクランプ動作を許可し、クランプ可能位置に位置していないときにはクランプ動作を禁止する安全機構を設けるとした構成が記載され、装置内にローディングしたディスクは、ディスク支持アーム17の先端に取付けられたホルダー18と、誘引アーム50とで支持される構成が記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−196908号公報
【特許文献2】特開2002−352498号公報
【特許文献3】特開2008−04215号公報
【特許文献4】特開2005−190553号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術においては、装置内に挿入され、チャッキング動作を開始可能な位置に位置決めされたディスクは、ディスク外周の側面のディスク挿入方向前方の位置において該ディスクを支持するディスクガイドが、いずれの上記従来技術の場合も、装置に振動や衝撃力が装置に加わった場合や、装置がディスク挿入方向前方側に自重がかかる姿勢にされた場合には、付勢用ばねの弾性復元力に抗してディスク挿入方向前方側に移動変位してしまい、これに伴って、ディスク位置が上記位置決めされた位置からずれてしまうおそれがある。ディスク位置が該位置決めされた位置からずれた場合には、クランパによる正常なチャッキングが行えなくなり、チャッキングミスを引起こす。弾性復元力が弱いばねで付勢されているディスクガイドによる支持位置ほど、上記位置決めされた位置からのずれが大きくなる。
【0006】
本発明の課題点は、上記従来技術の状況に鑑み、光ディスク装置において、チャッキングに先立って位置決めされた光ディスクが、装置に振動や衝撃力などの外力が装置に加わった場合や、装置がディスク挿入方向前方側に自重がかかる姿勢にされた場合にも、上記位置決めされた位置に確実に保持されるようにして、ミスのないチャッキングを行うことができるようにすることである。
本発明の目的は、上記課題点を解決し、動作の信頼性が確保された光ディスク装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題点を解決するために、本発明では、光ディスク装置において、光ディスクのローディング完了時、固定位置において該光ディスクの外周上の第1の位置の側面に当接し該光ディスクを支持する第1のディスクガイドと、光ディスクの外周の側面に対向する平面が、該側面から退避する方向への移動を阻止された状態で、該光ディスクの外周上の第2の位置の側面に当接し該光ディスクを支持する第2のディスクガイドと、ばねにより付勢された状態で該光ディスクの外周上の第3の位置の側面に当接し該光ディスクを支持する第3のディスクガイドと、ばねにより付勢された状態で該光ディスクの外周上の第4の位置の側面に当接して該光ディスクを支持し、かつ、該当接位置において該ばねの弾性復元力に抗した方向への変位が阻止される第4のディスクガイドとを備え、該第1〜第4のディスクガイドで支持した光ディスクの中心孔にクランパを挿入して該光ディスクをチャッキングする構成とする。上記ローディング完了時、光ディスクは、上記第1、第2及び第4のディスクガイドによって、チャッキング可能なセンタリングされた位置に位置決めされる。第2のディスクガイドは、該第2のディスクガイドが設けられた部材が、ローディング完了時に、シャーシ上の支点周りに回動するロックアームとシャーシ平面内の開口とによって係止されることにより、上記側面から退避する方向への移動を阻止された状態とされる。その後、光ディスクのチャッキング時には、上記クランパが該光ディスクの中心孔に挿入された状態において、シャーシに係合されたカム部材が移動変位することにより、上記部材が、上記ロックアームによる上記係止状態を解除され、支点周りに回動変位され、該変位した位置で該カム部材により係止されることにより、上記第2のディスクガイドは、退避位置に移動し、該退避位置で、該光ディスクの外周上の第2の位置の側面から離間した状態で保持される。第4のディスクガイドは、該第4のディスクガイドが設けられたレバー部材上のピンが、ローディング完了時に、シャーシに係合されたカム部材のカム溝の端面に当接することでばねの弾性復元力に抗した方向への移動変位が阻止され、該位置で光ディスクを支持する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、光ディスク装置において、光ディスクのチャッキングに先立って位置決めされた光ディスクを、装置に振動や衝撃力などの外力が加わった場合や、装置がディスク挿入方向前方側に自重がかかる姿勢にされた場合にも、上記位置決めされた位置に確実に保持することができ、ミスのないチャッキングを行うことができる。この結果、装置動作の信頼性が確保される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
図1〜図24は本発明の実施例としての光ディスク装置の説明図である。図1は、本発明の実施例としての光ディスク装置の外観図、図2は、図1の光ディスク装置のユニット単位の分解図、図3は、図1の光ディスク装置のローディングユニットの分解斜視図であって、該ローディングユニットを斜め上方から見た場合の状態を示す図、図4は、同じくローディングユニットの分解斜視図であって、該ローディングユニットを斜め下方から見た場合の状態を示す図、図5は、同ローディングユニットの底面側の平面図、図6は、同ローディングユニットの底面側の部品配置を示す平面図、図7は、図1の光ディスク装置のファンクションレバーの斜視図、図8は、図1の光ディスク装置のイジェクトレバー及びイジェクトプレートの斜視図、図9は、図1の光ディスク装置のトップカバーを外したときのディスク載置側の平面図、図10は、図1の光ディスク装置のイニシャル状態時の底面側の平面図であってボトムケースを外したときの図、図11は、同じく図1の光ディスク装置のイニシャル状態時の底面側の平面図であってボトムケース及び制御基板を外したときの図、図12は、図1の光ディスク装置のイニシャル状態時の第2のディスクガイドの状態を示す図、図13は、図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図であって、光ディスクがディスクレバーに接する位置まで挿入されたときの状態を示す図、図14は、図1の光ディスク装置が図13に示すディスク挿入状態にあるときの底面側の平面図、図15は、図1の光ディスク装置においてのディスク載置側の平面図であって、ローディングスイッチがオン状態となる位置まで光ディスクが挿入されたときの状態を示す図、図16は、図15に示すディスク挿入状態における光ディスク装置の底面側の平面図、図17は、図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図であって、ローディングモータの駆動力によって光ディスクが装置内に引き込まれ、位置決めされた状態を示す図、図18は、図17に示すディスク挿入状態における光ディスク装置の底面側の平面図、図19は、図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図であって、光ディスクがクランパにチャッキングされたときの状態を示す図、図20は、図19に示すディスクチャッキング状態における光ディスク装置の底面側の平面図、図21は、記録または再生動作が」可能な状態時の図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図、図22は、図21に示す状態における光ディスク装置の底面側の平面図、図23は、図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図であって、光ディスクが装置内から排出されるときの状態を示す図、図24は、図23に示すディスク排出状態における光ディスク装置の底面側の平面図である。
【0010】
図1において、1は、本発明の実施例としての、直径120×10−3mの光ディスクを記録媒体とする薄型スロットイン方式の光ディスク装置、11は、光ディスク装置1において装置上面側(Z軸方向側)を覆うトップカバー、11aは、トップカバー11の平面内に設けられた孔、11bは、孔11aの周囲の円環状の凹部、12は、装置底面側(−Z軸方向側)を覆うボトムケース、13は、装置前面のフロントパネル、13aは、光ディスク(図示なし)を装置内に挿入(Y軸方向に挿入)したり、装置内から取出したりするためのフロントパネル13の開口、14はイジェクトボタン、15は、装置の動作状態を表示するLED、20は、チャッキング時、光ディスクの中心孔内に挿入され該光ディスクをその半径方向に支持してチャッキングするクランパである。光ディスク装置1内にY軸方向に挿入されたすなわちローディングされた光ディスクは、クランパ20の上方において、該クランパ20が該光ディスクの中心孔に挿入されるときに該中心孔が該クランパ20と同心となるように、位置決めされた状態でその外周の側面上の複数位置で支持される。クランパ20は、Z軸方向に上昇変位して、該支持された光ディスクの中心孔に進入し、さらにZ軸方向に上昇変位して先端側の一部が上記孔11aから突出する。このとき、光ディスクの中心孔の周囲の面が上記凹部11bの−Z軸方向側の面に押し付けられ、この反力で光ディスクの中心孔内にクランパ20が所定位置まで進入した状態となり、該光ディスクはクランパ20にチャッキングされる。チャッキングされるとき、光ディスクは、その外周の側面上の複数位置での支持は解除される。該チャッキング後、光ディスクは、クランパ20とともに−Z軸方向に下降変位され、記録または再生のために回転可能な状態とされる。
以下、説明中で用いる図1の構成における構成要素には、図1の場合と同じ符号を付して用いる。
【0011】
図2は、図1の光ディスク装置1をユニット単位に分解した状態を示す図である。
図2において、22は、光ディスク(図示なし)を回転駆動するスピンドルモータ、20は、スピンドルモータ22の回転部上に同心状に固定されたクランパ、21は、スピンドルモータ22の回転部上にあってクランパ20の周囲に同心状に配され、該クランパ20が光ディスクの中心孔内に挿入された状態で該光ディスクの中心孔周囲の平面部(記録または再生される側の平面部)を支持するターンテーブル、23は、記録または再生時に光ディスクの略半径方向に移動し、光ディスク面にレーザ光を照射する光ピックアップ、24は、上記スピンドルモータ22、上記光ピックアップ23、該光ディスクの略半径方向の移動を行う移動・案内機構部(図示なし)などが固定されるメカデッキ部材、25a、25bは、メカデッキ部材24の外周部に配されたダンパ、200は、メカデッキ部材24、上記クランパ20、上記ターンテーブル21、上記スピンドルモータ22、上記光ピックアップ23、上記移動・案内機構部などを備えて成るトラバースユニットである。該トラバースユニット200は、ダンパ25a、25bの位置を支点位置として光ディスク装置1内の基準面に対して回動変位し、クランパ20をZ軸方向に上昇変位させて光ディスクをチャッキングしたり、該チャッキング後はクランパ20を−Z軸方向に下降変位させて、光ディスクを、記録または再生動作のために回転可能な状態にしたりする。
【0012】
また、320は、装置基盤を構成するシャーシ、320aは、シャーシ20に設けられ、上記トラバースユニット200がはめ込まれる空間部、301は、第1のディスクガイドとしてのインサートローラ、305は、該インサートローラ301が回転可能に取付けられシャーシ320上の支点周りに回動可能な第1のアーム部材としてのインサートアーム、302は、光ディスクの−X軸方向側の側面に対向した平面を有する第2のディスクガイドとしてのディスクガイド部、308は、該ディスクガイド部302が設けられシャーシ320上の支点周りに回動可能な部材としてのディスクガイドL、307は、フロントパネル13の開口13aから装置内に挿入を開始した光ディスクの−X軸方向側の側面を案内するディスクガイドF、303は、第3のディスクガイドとしてのイジェクトローラ、309は、該イジェクトローラ303が回転可能に取付けられシャーシ320上の支点周りに回動可能な第2のアーム部材としてのイジェクトアーム、304は、第4のディスクガイドとしてのディスクローラ、310は、該ディスクローラ304が回転可能に取付けられシャーシ320上の支点周りに回動可能なレバー部材であるディスクレバー、300は、シャーシ320上に、これらの、インサートローラ301、インサートアーム305、ディスクガイド部302、ディスクガイドL308、ディスクガイドF307、イジェクトローラ303、イジェクトアーム309、ディスクローラ304、ディスクレバー310等を備えて成り、光ディスクを装置内に搬入(ローディング)したり、装置内から外部に向かって搬出(アンローディングまたはイジェクト)したりするローディングユニットである。光ディスクがフロントパネル13の開口13aから挿入され、光ディスクの端面がディスクローラ304に当接し、ディスクレバー310がシャーシ320上の支点周りに回動変位すると、ローデングスイッチ(図示なし)がON状態にされてローディングモータ(図示なし)がON状態となり、該ローディングモータの駆動力によってインサートアーム305がシャーシ320上の支点周りに回動変位し、インサートローラ301が光ディスクの端面を押し、光ディスクを装置内に搬入(ローディング)する。この光ディスクのローディング移動のとき、光ディスクの−X軸方向側の側面は、ディスクガイドF307の内面に当接して支持され、ローディング移動が終了する位置の近傍の移動区間ではディスクガイドL308のディスクガイド部302に当接して支持される。40は、スピンドルモータ22やローディングモータなどを駆動するモータ駆動回路や、光ピックアップのレーザダイオードを駆動するレーザ駆動回路や、光ピックアップの反射レーザ光からの再生信号の復調処理などを行う信号処理回路や、これらモータ駆動回路や、レーザ駆動回路や、信号処理回路などの制御を含めた装置全体の制御を行う制御回路や、装置動作を検出する検出スイッチなどが設けられた制御基板である。上記トラバースユニット200は、上記シャーシ320の平面(XY平面)に垂直な平面内で該シャーシ320上の支点周りにすなわちダンパ25a、25bの位置を支点位置として回動変位する。
【0013】
光ディスク装置1は、トップカバー11、ボトムケース12及びフロントパネル13で覆われた内部に、上記トラバースユニット200や上記ローディングユニット300や上記制御基板40などを備えている。
以下、説明中で用いる図2の構成における構成要素には、図2の場合と同じ符号を付して用いる。
【0014】
図3及び図4は、上記光ディスク装置1のローディングユニット300の分解斜視図である。図3が、該ローディングユニット300を斜め上方から見た場合を示し、図4は、該ローディングユニット300を斜め下方から見た場合を示す。
図3及び図4において、306はアクションレバー、305aは、インサートアーム305の回動支点、306aは、アクションレバー306の回動支点、308aは、ディスクガイドL308の回動支点、309aは、イジェクトアーム309の回動支点、310aは、ディスクレバー310の回動支点、306cは、アクションレバー306に設けられたカム溝(以下、アクションレバー306のカム溝1という)、306bは、アクションレバー306の−Z軸方向に設けられたピン(以下、ピン5という)、305bは、インサートアーム305の−Z軸方向に設けられ、アクションレバー306のカム溝1(306c)と係合するピン(以下、ピン4という)、308pは、ディスクガイドL308の−Z軸方向に設けられた突起部、308b10は、ディスクガイドL308の−Z軸方向に設けられたピン(以下、ピン10という)、309bは、イジェクトアーム309の−Z軸方向に設けられたピン(以下、ピン1という)、309bは、イジェクトアーム309の−Z軸方向に設けられたピン(以下、ピン2という)、309bは、イジェクトアーム309の−Z軸方向に設けられたピン(以下、ピン9という)、310pは、ディスクレバー310の−Z軸方向に設けられた突起部、310bは、ディスクレバー310の−Z軸方向に設けられたピン(以下、ピン3という)、321s、321s、321sはそれぞれ、ばね両端間距離を広げる方向に弾性復元力が働くねじりコイルばね、322は、ディスクガイドL308の突起部308pを係止して固定するロックアーム、322aは、ロックアーム322の回動支点、325aは、ダンパ25aがはめ込まれるシャーシ320上のダンパ用シャフト、325bは、ダンパ25bがはめ込まれるシャーシ320上のダンパ用シャフトである。ダンパ25a、25bは、トラバースユニット200のメカデッキ部材24の外周部において、それぞれ、該ダンパ用シャフト325a、325bにはめ込まれ、該メカデッキ部材24とシャーシ320との間に取付けられる。ロックアーム322は、支点322a周りに回動可能にシャーシ320上に取付けられている。また、上記ディスクガイドL308上において、上記突起部308pは、回動支点308aの位置からの距離が、該回動支点308aの位置からディスクガイド部302までの距離よりも長くされている。
【0015】
また、340は、シャーシ320に係合され、±X軸方向に移動変位するカム部材としてのカムスライダー、340eは、カムスライダー340上に設けられたカム溝であって、光ディスクのチャッキングを行うとき、トラバースユニット200を回動変移させるカム溝e、350は、シャーシ320側に固定され、光ディスクのローディング動作、イジェクト動作、及び、トラバースユニット200の回動動作などを行うための駆動力を発生するローディングモータ、330は、ローディングモータ350をON、OFFするローディングスイッチ(図示なし)を、OFF状態からON状態、またはON状態からOFF状態に切替えるスイッチレバー、360は、複数のギアから成り、ローディングモータ350の駆動力伝達系を構成するギア列、360aはウォームギアである。
【0016】
さらに、370は、ギア列360からローディングモータ350の駆動力を伝達されるファンクションレバー、370rは、ギア列360の最終段ギアと係合するラック、370cは、ファンクションレバー370に設けられたカム溝(以下、ファンクションレバー370のカム溝1という)、370cは、同じくファンクションレバー370に設けられたカム溝(以下、ファンクションレバー370のカム溝2という)である。該ファンクションレバー370は、該ファンクションレバー370に設けられたガイド溝がシャーシ320に設けられたガイドシャフトと係合しており、該シャーシ320の平面に沿って±Y軸方向に移動可能な構成となっている。図7に、該ファンクションレバー370の構成を示す。
【0017】
また、380aはイジェクトレバー、380bは、光ディスクを排出(イジェクト)する駆動力を伝達するイジェクトプレート、380sは圧縮コイルばねである。イジェクトプレート380bは、圧縮コイルばね380sを介してイジェクトレバー380aに係合している。図8に、イジェクトレバー380a及びイジェクトプレート380bの構成を示す。光ディスク装置1が光ディスクを排出する場合、上記ファンクションレバー370が+Y軸方向に移動変位し、イジェクトレバー380aが押され、圧縮コイルばね380sを介して駆動力がイジェクトプレート380bに伝達される。イジェクトプレート380bは該駆動力により移動変位して、該イジェクトプレート380bに設けられた孔とイジェクトアーム309のピン2(309b)とが係合し、該イジェクトアーム309が支点309a周りに回動してイジェクトローラ303が光ディスクを−Y軸方向に押してイジェクト(アンローディング)動作を開始する。
【0018】
スイッチレバー330は、シャーシ320上に形成されたボス部と、該スイッチレバー330に設けられたガイド溝とにより、シャーシ320の平面に沿って移動可能である。該スイッチレバー330上に設けられたカム溝には、ディスクレバー310上の突起部310pが係合している。
【0019】
ねじりコイルばね321sは、シャーシ320とディスクガイドL308との間に弾性復元力を作用させ、ディスクガイド部302を、ローディング完了時の位置にある光ディスクの中心の方向に付勢する。ねじりコイルばね321sは、シャーシ320とイジェクトアーム309上のピン1(309b)との間に弾性復元力を作用させ、イジェクトローラ303を、ローディング完了時の位置にある光ディスクの中心の方向に付勢する。また、ねじりコイルばね321sは、シャーシ320と、ディスクレバー310上のピン3(310b)との間に弾性復元力を作用させ、ディスクローラ304を、ローディング完了時の位置にある光ディスクの中心の方向に付勢する。
【0020】
インサートアーム305は、その上に設けられたピン4(305b)によって、光ディスクを装置内のローディング完了位置まで引き込むための駆動力をアクションレバー306から得る。アクションレバー306から得られた該駆動力は、アクションレバー306のカム溝1(306c)を介してインサートアーム305のピン4(305b)に伝達される。アクションレバー306は、該アクションレバー306上に設けられたピン5(306b)がファンクションレバー370のカム溝1と係合しており、該係合部を介して該ファンクションレバー370から駆動力を伝達される。該ファンクションレバー370は、ローディングモータ350の駆動力を、ウォームギア360a、ギア列360を介して伝達される。
【0021】
ディスクレバー310上の突起部310pは、スイッチレバー330のカム溝と係合しているため、光ディスクが装置内にユーザの手によって挿入され、光ディスクの外周の側面がディスクローラ304に当接して該ディスクローラ304をY軸方向に押したとき、ディスクレバー310が支点310a周りに回動変位し、突起部310pによってスイッチレバー330が−X軸方向に移動変位される。スイッチレバー330の該移動変位により、ローディングスイッチがOFF状態からON状態にされ、ローディングモータ350がONされて、ローディングモータ350が回転を開始する。このローディングモータ350の回転駆動力は、ウォームギア360a、ギア列360を介してファンクションレバー370に伝達される。ファンクションレバー370は、そのカム溝1(370c)(図7)と係合しているピン5(306b)を介して駆動力をアクションレバー306に伝達する。アクションレバー306は、そのカム溝1(306c)に係合しているピン4(305b)を介して駆動力をインサートアーム305に伝達する。インサートアーム305は、伝達された駆動力をインサートローラ301に作用させ、光ディスクの外周の側面を押させて、該光ディスクを装置内に引き込む(=ローディングする)。
【0022】
第1のディスクガイドとしての上記インサートローラ301は、光ディスクのローディング時に、第1のアーム部材としてのインサートアーム305に伝えられた上記ローディングモータ350の駆動力により該光ディスクの外周上の側面を押して該光ディスクを光ディスク装置1の内側方向に挿入移動させ、また、ローディング完了時には、上記シャーシ320上の固定位置において該光ディスクの外周上の第1の位置(図17中の位置P)の側面に当接し該光ディスクを支持する。
【0023】
第2のディスクガイドとしてのディスクガイド部302は、光ディスクのローディング時に、光ディスクの外周上の側面に対向する平面が、ディスクガイドL308に係合されたねじりコイルばね321sの弾性復元力により該光ディスクの側面側に付勢されて該光ディスクの外周上の第2の位置(図17中の位置P)の側面に当接し、ローディング完了時には、該平面が、該第2の位置の側面から退避する方向への移動を阻止された状態で、該第2の位置の側面に当接し該光ディスクを支持する。
【0024】
第3のディスクガイドとしてのイジェクトローラ303は、光ディスクのローディング完了時に、第2のアーム部材としてのイジェクトアーム309に係合されたねじりコイルばね321sの弾性復元力により該光ディスクの側面側に付勢された状態で該光ディスクの外周上の第3の位置(図17中の位置P)において側面に当接して該光ディスクを支持し、該光ディスクのイジェクト時には、該イジェクトアーム309に伝えられた上記ローディングモータ350の駆動力により該光ディスクの外周上の該第3の位置及びその近傍の側面を押して該光ディスクを当該光ディスク装置1の外側方向に排出移動させる。
【0025】
第4のディスクガイドとしてのディスローラ304は、光ディスクのローディング時に、レバー部材としてのディスクレバー310に係合されたねじりコイルばね321sの弾性復元力により該光ディスクの中心方向に付勢されて該光ディスクの外周上の側面に当接し、ローディング完了時には、該付勢された状態で該光ディスクの外周上の第4の位置(図17中の位置P)の側面に当接し該光ディスクを支持するとともに、シャーシ320側に対して係止され上記ねじりコイルばね321sの弾性復元力に抗した方向への移動変位を阻止される。
【0026】
光ディスクのチャッキング時には、ローディングモータ350によりトラバースユニット200を回動変位させてクランパ20を上昇移動させ、上記インサートローラ301、上記ディスクガイド部302、上記イジェクトローラ303及び上記ディスローラ304により支持された光ディスクの中心孔にクランパ20を挿入する。該支持された光ディスクは、該支持された位置に位置決めされている。該位置決めされた位置は、ミスチャッキングがなく、チャッキングが正確に行われるように光ディスクがセンタリングされている位置である。
以下、説明中で用いる図3及び図4の構成における各構成要素には、図3及び図4の場合と同じ符号を付して用いる。
【0027】
図5は、光ディスク装置1のローディングユニット300の底面側の平面図、図6は、同ローディングユニット300の底面側の部品配置を示す平面図である。
図5及び図6において、320bは、シャーシ320上に設けられたガイドピン1、320bは、シャーシ320上に設けられたガイドピン2、320bは、シャーシ320上に設けられたガイドピン3、322hは、ロックアーム322のフック部、322bは、ロックアーム322上に−Z軸方向に設けられたピン(以下、ピン8という)、340aは、カムスライダー340上に設けられたカム溝a、340bは、カムスライダー340上に設けられたカム溝b、340cは、カムスライダー340上に設けられたカム溝c、340dは、カムスライダー340上に設けられたカム溝d、340gは、カムスライダー340上に設けられ上記ガイドピン1(320b)と係合されるガイド溝1、340gは、カムスライダー340上に設けられ上記ガイドピン2(320b)と係合されるガイド溝2、340gは、カムスライダー340上に設けられ上記ガイドピン3(320b)と係合されるガイド溝3、323は、カムスライダー340を駆動するためのコントロールアーム、323aは、コントロールアーム323の回動支点、323bは、コントロールアーム323上に設けられたピン(以下、ピン6という)、323bは、同じくコントロールアーム323上に設けられたピン(以下、ピン7という)、330gは、スイッチレバー330上に設けられたガイド溝1、330gは、スイッチレバー330上に設けられたガイド溝2、3201a、3201b、3201cはそれぞれ、シャーシ320上に設けられたボス、3202aは、シャーシ320上に設けられたガイド溝a、3202bは、同じくシャーシ320上に設けられたガイド溝b、340tは、カムスライダー340の−X軸方向の端面である。コントロールアーム323上において、ピン6(323b)とピン7(323b)は、支点323aの両側に分けて配されている。上記シャーシ320上のガイド溝a(3202a)には、ディスクガイドL308のピン10(308b10)が係合され、ガイド溝b(3202b)には、ディスクガイドL308の突起部308pが係合されている。
【0028】
ロックアーム322は、支点322a周りに回動可能にシャーシ320に取付けられている。該ロックアーム322上のピン8(322b)は、カムスライダー340のカム溝c(340c)と係合している。カムスライダー340のカム溝d(340d)には、イジェクトアーム309のピン9(309b)が係合されている。
【0029】
カムスライダー340は、そのガイド溝1(340g)が、シャーシ320上のガイドピン1(320b)と係合され、そのガイド溝2(340g)が、シャーシ320上のガイドピン2(320b)と係合され、そのガイド溝3(340g)が、シャーシ320上のガイドピン3(320b)と係合されており、シャーシ320の平面に沿って±X軸方向に移動変位可能な構成である。該カムスライダー340のカム溝b(340b)には、ディスクレバー310に設けられたピン3(310b)が係合され、同カム溝c(340c)には、ロックアーム322に設けられたピン8(322b)が係合され、同カム溝d(340d)には、イジェクトアーム309に設けられたピン9(309b)が係合され、これらディスクレバー310、ロックアーム322及びイジェクトアーム309はそれぞれ、カムスライダー340が移動変位するとき、それぞれの支点周りの回動変位の位置を、カム溝b(340b)、カム溝c(340c)及びカム溝d(340d)の溝形状に従って規制される。また、カムスライダー340の−X軸方向の端面340tは、該カムスライダー340の移動変位によって、ロックアーム322がディスクガイドL308のロック状態を解除した時、該ディスクガイドL308上のピン10(308b10)と当接するようにされている。
【0030】
カムスライダー340を駆動するコントロールアーム323上のピン7(323b)は、カムスライダー340のカム溝a(340a)に係合し、コントロールアーム323上のピン6(323b)は、ファンクションレバー370のカム溝2(370c)に係合している。
【0031】
光ディスクのローディング時、ローディングモータ350の回転駆動力がファンクションレバー370に伝達され、該ファンクションレバー370が−Y軸方向に変位して、該ファンクションレバー370のカム溝1(370c)とアクションレバー306のピン5(306b)を介して該アクションレバー306を回動変位させる。アクションレバー306の回動変位は、該アクションレバー306のカム溝1(306c)とインサートアーム305のピン4(305b)とを介し該インサートアーム305の回動変位に変換される。インサートアーム305は、該回動変位により、先端部にあるインサートローラ301に光ディスクの外周の側面を押させ、該光ディスクを光ディスク装置1内に引き込む(=ローディングする)。上記ファンクションレバー370の−Y軸方向への変位はまた、該ファンクションレバー370のカム溝2(370c)とコントロールアーム323上のピン6(323b)とを介して該コントロールアーム323を支点323a周りに回動変位させる。コントロールアーム323の該回動変位は、コントロールアーム323上のピン7(323b)とカムスライダー340のカム溝a(340a)とを介し該カムスライダー340を−X軸方向に移動変位させる。カムスライダー340の該移動変位は、該カムスライダー340のカム溝b(340b)にピン3(310b)が係合されたディスクレバー310の支点310a周りの回動変位の位置を、該カム溝b(340b)の形状に従って規制し、該カムスライダー340のカム溝c(340c)にピン8(322b)が係合されたロックアーム322の支点322a周りの回動変位の位置を、該カム溝c(340c)の形状に従って規制し、該カムスライダー340のカム溝d(340d)にピン9(309b)が係合されたイジェクトアーム309の支点309a周りの回動変位の位置を、該カム溝d(340d)の形状に従って規制し、かつ、該カムスライダー340のカム溝e(340e)に昇降機構部が係合されたトラバースユニット200を、ダンパ25a、25bの位置を支点位置として、クランパ20やスピンドルモータ22が光ディスクのチャッキングのためにZ軸方向に上昇移動するように、回動変位させる。
【0032】
光ディスクのローディング時、ディスクローラ304が光ディスクの外周の側面により押されディスクレバー310が支点310a周りに回動変位し、かつカムスライダー340が−X軸方向に移動変位して、すなわち、ディスクレバー310の光ディスクの挿入による回動変位とカムスライダー340の−X軸方向への移動変位との相対的変位により、該ディスクレバー310上のピン3(310b)が、カムスライダー340のカム溝b(340b)内においてB位置(図5)にきたとき、該ピン3(310b)は、カム溝b(340b)のY軸方向側の側面(カム溝bを形成しているカムスライダー340の側面のうち、Y軸方向側の側面をいう)に当接してねじりコイルばね321sの弾性復元力に抗した方向への移動変位が規制される。これにより、ディスクレバー310の回動が規制され、第4のディスクガイドとしてのディスクローラ304のねじりコイルばね321sの弾性復元力に抗した方向への移動変位が規制される。すなわち、第4のディスクガイドとしてのディスクローラ304は該位置に位置決めされる。ディスクローラ304が該位置に位置決めされるとき、光ディスクのローディング動作も完了する。また、ローディング時、イジェクトローラ303が光ディスクの外周の側面により押され、イジェクトアーム309が支点309a周りに回動変位し、かつカムスライダー340が上記のように−X軸方向に移動変位して、すなわち、イジェクトアーム309の光ディスクの挿入による回動変位とカムスライダー340の−X軸方向への移動変位との相対的変位により、該イジェクトアーム309のピン9(309b)は、カムスライダー340のカム溝d(340d)内をD位置側(図5)に移動する。また、ローディング時、カムスライダー340が上記のように−X軸方向に移動変位するとき、ロックアーム322上のピン8(322b)はカム溝c(340c)内を相対移動し、C位置(図5)にきたとき、該ピン8(322b)は、カム溝c(340c)のY軸方向側の側面(カム溝cを形成しているカムスライダー340の側面のうち、Y軸方向側の側面をいう)に当接してY軸方向への移動変位が規制される。これにより、ロックアーム322の支点322a周りの回動が規制され、該ロックアーム322のフック部322hが、シャーシ320上のガイド溝3202b内において、ディスクガイドL308の突起部308pを、該ガイド溝3202bの側面との間に挟み込んだ状態で係止し拘束する。これによって、ディスクガイドL308の支点308a周りの回動が規制され、該ディスクガイドL308上にある第2のディスクガイドとしてのディスクガイド部302がそのときの位置に位置決めされる。ディスクガイド部302が該位置に位置決めされるとき、光ディスクのローディング動作も完了する。
以下、説明中で用いる図5〜図8の構成における各構成要素には、該図5〜図8の場合と同じ符号を付して用いる。
【0033】
図9〜図12は、光ディスクが挿入されていない状態(以下、イニシャル状態という)時の光ディスク装置1の構成を示す。図9は、トップカバー11を外したときの光ディスク装置1のイニシャル状態時のディスク載置側(Z軸方向側)の構成を示す平面図、図10は、光ディスク装置1のイニシャル状態時の底面側(−Z軸方向側)の構成を示す平面図であってボトムケース12を外したときの状態を示す図、図11は、同じく光ディスク装置1のイニシャル状態時の底面側の構成を示す平面図であってボトムケース12及び制御基板40を外したときの状態を示す図である。また、図12は、光ディスク装置1がイニシャル状態にあるときのディスクガイドL308の状態を示す図であって、(a)は、ディスク載置側(Z軸方向側)におけるディスクガイドL308の周辺の構成を示す斜視図、(b)は、底面側(−Z軸方向側)におけるロックアーム322の周辺の構成を示す斜視図、(c)は、ロックアーム322によるロック構造の拡大図である。
【0034】
図10において、26は、表面にねじが形成され、回転により光ピックアップ23を光ディスクの略半径方向に移動させるリードスクリュー、27は、リードスクリュー26を回転駆動するスライドモータ、28a、28bは、光ピックアップ23の移動を案内するガイド部材である。リードスクリュー26、スライドモータ27及びガイド部材28a、28bは、光ピックアップ23の移動と案内を行う移動・案内機構部を構成する。また、324は、ローディングモータ350をON、OFFするローディングスイッチ、325は、ファンクションレバー370がイジェクト位置に移動したことを検出するイジェクトスイッチ、326は、ファンクションレバー370が装置のプレイ可能位置(記録または再生可能な位置)に移動したことを検出するメカモードスイッチである。これらローディングスイッチ324、イジェクトスイッチ325及びメカモードスイッチ326は、制御基板40上に設けられている。本実施例では、メカモードスイッチ326には2接点構造のものを用いているため、該1個のメカモードスイッチ326で2つのメカモードを検出可能である。
【0035】
イニシャル状態時の光ディスク装置1においては、図12に示すように、ディスクガイドL308は、ねじりコイルばね321sによって付勢され、突起部308pがガイド溝3202b内でX軸方向の端部に押し付けられ、ロックアーム322のフック部322hで係止(ロック)されている。また、該イニシャル状態においては、メカモードスイッチ326は、ファンクションレバー370がプレイ位置に移動していないことを示し、ローディングスイッチ324及びイジェクトスイッチ325はOFF状態にある。
以下、説明中で用いる上記図9〜図12の構成における各構成要素には、該図9〜図12の場合と同じ符号を付して用いる。
【0036】
図13及び図14は、ユーザにより、光ディスクがフロントパネル13の開口13aから光ディスク装置1内に挿入され始めたときの状態を示す。図13は、光ディスク装置1のディスク載置側(Z軸方向側)の平面図、図14は、底面側(−Z軸方向側)の平面図である。
図13及び図14において、2は光ディスクである。図13及び図14において、光ディスク2は、その平面部の約半分が、フロントパネル13の開口13aから装置内に挿入されている。該挿入状態においては、光ディスク2は、Y軸方向の外周の側面が、第3のディスクガイドとしてのイジェクトローラ303と第4のディスクガイドとしてのディスクローラ304に当接し、X軸方向の外周の側面が、第1のディスクガイドとしてのインサートローラ301に当接し、−X軸方向の外周の側面が、ディスクガイドFの内面に当接している。イジェクトローラ303には、ねじりコイルばね321s(図4)の弾性復元力によりディスク挿入に抗する方向(−Y軸方向)の付勢力が働き、ディスクローラ304には、ねじりコイルばね321s(図4)の弾性復元力により、同じくディスク挿入に抗する方向(−Y軸方向)の付勢力が働いている。図13及び図14の状態では、未だ、スイッチレバー330は移動変位されず、ローディングモータ350はON状態にされていないため、光ディスク2の自動引き込みは行われない。
【0037】
図15及び図16は、光ディスク装置1において、ローディングモータ350がONされたときの状態を示す図である。図15は、光ディスク装置1のディスク載置側(Z軸方向側)の平面図、図16は、底面側(−Z軸方向側)の平面図である。
図15及び図16の状態においては、ディスクレバー310の回動変位により、該ディスクレバー310上の突起部310pがスイッチレバー330を−X軸方向に移動変位させ、ローディングスイッチ324をON状態にする。これによって、ローディングモータ350がONされ、ローディングモータ350が回転を開始する。ローディングモータ350の回転駆動力は、ウォームギア360a、ギア列360及びラック370rを介してファンクションレバー370に伝達され、ファンクションレバー370は、−Y軸方向に移動変位して、そのカム溝1(370c)(図7)と係合しているピン5(306b)を介して駆動力をアクションレバー306に伝達する。アクションレバー306は、そのカム溝1(306c)に係合しているピン4(305b)を介して駆動力をインサートアーム305に伝達する。インサートアーム305は、伝達された駆動力をインサートローラ301に作用させ、光ディスクの外周の側面を押させて、該光ディスクを装置内に引き込む(=ローディングする)。すなわち、ローディングモータ350の回転駆動力に基づいた光ディスク2の自動引き込みが開始される。上記ファンクションレバー370の−Y軸方向への移動変位はまた、該ファンクションレバー370のカム溝2(370c)とコントロールアーム323上のピン6(323b)とを介して該コントロールアーム323を支点323a周りに回動変位させる。コントロールアーム323の該回動変位は、コントロールアーム323上のピン7(323b)とカムスライダー340のカム溝a(340a)とを介し該カムスライダー340を−X軸方向に移動変位させる。各部分がかかる動作をしながら光ディスク2のローディングが進行する。
【0038】
図17及び図18は、光ディスク装置1において、光ディスク2のローディングが完了したときの状態すなわち光ディスク2がチャッキングに先立つ位置決めをされたときの状態(以下、ローディング完了状態という)を示す。図17は、光ディスク装置1のディスク載置側(Z軸方向側)の構成を示す平面図、図18は、底面側(−Z軸方向側)の構成を示す平面図である。
【0039】
ローディング完了状態にある光ディスク装置1においては、図17に示すように、第1のディスクガイドとしてのインサートローラ301は、光ディスク2のフロントパネル13に近い外周上の第1の位置Pの側面に当接して該光ディスク2を支持し、第2のディスクガイドとしてのディスクガイド部302は、光ディスク2の−X軸方向の外周上の第2の位置Pの側面に当接して該光ディスク2を支持し、第3のディスクガイドとしてのイジェクトローラ303は、光ディスク2の外周上の第3の位置Pの側面に当接して該光ディスク2を支持し、第4のディスクガイドとしてのディスクローラ304は、光ディスク2の外周上の第4の位置Pの側面に当接して該光ディスク2を支持している。このとき、上記ディスクローラ304は、当該ディスクローラ304が設けられたディスクレバー310が、カムスライダー340によって拘束されることにより、ねじりコイルばね321sの弾性復元力に抗した方向への移動変位を阻止された状態にあり、また、上記ディスクガイド部302は、ディスクガイドL308が、シャーシ320上の支点322a周りに回動するロックアーム322によって係止されて拘束されることにより、上記第2の位置Pの側面から退避する方向への移動を阻止された状態で光ディスクを支持している。すなわち、ローディング完了時、ディスクレバー310上のピン3(310b)は、カムスライダー340のカム溝b(340b)内のB位置にあり、該カム溝b(340b)のY軸方向側の側面(カム溝bを形成しているカムスライダー340の側面のうち、Y軸方向側の側面をいう)に当接してY軸方向への移動を規制されている。これにより、ディスクレバー310の回動が規制され、ディスクローラ304(第4のディスクガイド)の、光ディスク外周の第4の位置Pの側面からの後退が規制されている。すなわち、第4のディスクガイドとしてのディスクローラ304は、光ディスク2の該第4の位置Pの側面から後退しないようにされた状態で、ねじりコイルばね321sの弾性復元力で付勢されて該側面に当接している。また、ロックアーム322上のピン8(322b)は、カム溝c(340c)内のC位置にあり、該カム溝c(340c)のY軸方向側の側面(カム溝cを形成しているカムスライダー340の側面のうち、Y軸方向側の側面をいう)に当接してY軸方向への移動が規制されている。これにより、ロックアーム322の支点322a周りの回動が規制され、該ロックアーム322のフック部322hが、シャーシ320上のガイド溝3202b内において、ディスクガイドL308の突起部308pを、該ガイド溝3202bの側面との間に挟み込んで拘束している。これによって、ディスクガイドL308の支点308a周りの回動が規制され、該ディスクガイドL308上にある第2のディスクガイドとしてのディスクガイド部302は、光ディスク外周の第2の位置Pの側面からの後退が規制されている。すなわち、第2のディスクガイドとしてのディスクガイド部302は、光ディスク2の該第2の位置Pの側面から後退しないようにされた状態で、ねじりコイルばね321sの弾性復元力で付勢されて該側面に当接している。また、イジェクトアーム309のピン9(309b)は、カムスライダー340のカム溝d(340d)内のD位置側に移動し、該移動した位置でねじりコイルばね321sの弾性復元力で付勢され、第3のディスクガイドとしてのイジェクトローラ303が、光ディスク外周の第3の位置Pの側面に当接している。
【0040】
上記ローディング完了状態においては、光ディスク2の外周上の第1の位置Pの側面に当接している第1のディスクガイドとしてのインサートローラ301と、光ディスク2の外周上の第2の位置Pの側面に当接している第2のディスクガイドとしてのディスクガイド部302と、光ディスク2の外周上の第4の位置Pの側面に当接している第4のディスクガイドとしてのディスクローラ304とが、光ディスク2を、ミスのないチャッキングが可能な位置に位置決めしている。
【0041】
光ディスク装置1は、上記ローディング完了状態からさらに、上記位置決めされた光ディスク2をチャッキングする動作に移行する。
【0042】
図19及び図20は、光ディスク装置1において、クランパ20に光ディスク2がチャッキングされたときの状態(以下、チャッキング状態という)を示す。図19は、光ディスク装置1のディスク載置側(Z軸方向側)の構成を示す平面図、図20は、底面側(−Z軸方向側)の構成を示す平面図である。
【0043】
光ディスク2がチャッキングされるとき、ローディングモータ350が回転して、その回転駆動力がファンクションレバー370に伝達され、該ファンクションレバー370の移動変位が、コントロールアーム323を介してカムスライダー340のさらなる−X軸方向の移動変位に変換され、カムスライダー340の該移動変位によって、該カムスライダー340上のカム溝e(340e)に昇降機構部が係合されたトラバースユニット200が、ダンパ25a、25bの位置を支点位置として回動変位される。トラバースユニット200の該回動変位によりクランパ20がZ軸方向側に上昇移動され、上記位置決めされている光ディスク2の中心孔に、クランパ20が位置ずれのない状態で挿入される。クランパ20は上昇移動して先端側の一部がトップカバー11の孔11a(図1)から突出する。このとき、光ディスク2の中心孔の周囲の面がトップカバー11の凹部11b(図1)の−Z軸方向側の面に押し付けられ、この反力で光ディスク2の中心孔内にクランパ20が所定位置まで進入してターンテーブル21上に載置され、該光ディスク2はクランパ20にチャッキングされる。このようにして光ディスク2がチャッキングされるとき、クランパ20が光ディスク2の中心孔に挿入された状態において、カム部材としてのカムスライダー340が移動変位することにより、ディスクガイドL308が、ロックアーム322による係止状態を解除され、ねじりコイルばね321sの弾性復元力に抗して支点308a周りに回動変位され、該変位位置で該カムスライダー340により係止されることにより、ディスクガイド部302(第2のディスクガイド)は、退避位置に移動し、該退避位置で、光ディスクの外周上の第2の位置(図17中の位置P)の側面から離間した状態で保持される。すなわち、光ディスク2のチャッキング時、上記カムスライダー340のさらなる−X軸方向の移動変位により、ロックアーム322上のピン8(322b)は、カム溝c(340c)内においてC位置よりもX軸方向側に相対移動し、Y軸方向への移動規制が解除される。これにより、ロックアーム322は支点322a周りの回動が可能となり、該カムスライダー340によって回動される。該ロックアーム322の回動により、該ロックアーム322のフック部322hは、ディスクガイドL308の突起部308pの、シャーシ320上のガイド溝3202b内における係止状態が解除され、ディスクガイドL308の支点308a周りの回動規制が解除され、該ディスクガイドL308上にあるディスクガイド部302(第2のディスクガイド)は、光ディスク外周の第2の位置Pの側面からの後退が可能となる。カムスライダー340の上記さらなる移動変位によっては、上記拘束(係止)を解除されたディスクガイド部302の、光ディスク外周の該第2の位置Pの側面からの後退移動が行われる。すなわち、カムスライダー340が上記のようにさらに−X軸方向に移動変位すると、該カムスライダー340の−X軸方向の端面340tは、ディスクガイドL308のピン10(308b10)に当接してこれを押す。これによって、ディスクガイドL308が支点308a周りに、ねじりコイルばね321sの弾性復元力に抗して回動変位し、ディスクガイド部302を、光ディスク外周の該第2の位置Pの側面から離間させて退避位置に移動させる。ディスクガイド部302が該退避位置に移動した後も、カムスライダー340の該端面340tは、ディスクガイドL308のピン10(308b10)への当接を継続する。このため、ディスクガイド部302は該退避位置に保持される。
【0044】
光ディスク2の外周上の第3の位置Pの側面に当接しているイジェクトローラ303や、光ディスク2の外周上の第4の位置Pの側面に当接しているディスクローラ304も、カムスライダー340の上記さらなる移動変位により、それぞれが当接された光ディスク2の側面から離間されて退避位置に移動される。すなわち、カムスライダー340が上記のようにさらに−X軸方向に移動変位すると、イジェクトアーム309上のピン9(309b)は、カム溝d(340d)内においてD位置(図18)からD'位置に相対移動し、これによって、イジェクトアーム309が該移動変位に対応して支点309a周りに、ねじりコイルばね321sの弾性復元力に抗して回動変位し、イジェクトローラ303を、光ディスク2の外周上の第3の位置Pの側面から離間させて退避位置に移動させる。また、ディスクレバー310上のピン3(310b)は、カム溝b(340b)内においてB位置(図18)からB'位置に相対移動し、これによって、ディスクレバー310が該移動変位に対応して支点310a周りに、ねじりコイルばね321sの弾性復元力に抗して回動変位し、ディスクローラ304を、光ディスク2の外周上の第4の位置Pの側面から離間させて退避位置に移動させる。図19及び図20は、ディスクガイド部302、イジェクトローラ303及びディスクローラ304がそれぞれの退避位置に移動されているときの状態を示す。
【0045】
インサートローラ301は、光ディスク装置1が光ディスク2のチャッキング動作を行うとき、ローディングモータ350によって駆動されるファンクションレバー370の移動変位に基づき、アクションレバー306を介してインサートアーム305が支点305a周りに回動変位されることで、光ディスク2の外周上の第1の位置Pの側面から離間されて退避位置に移動される。図19及び図20は、インサートローラ301も退避位置に移動されているときの状態を示す。
【0046】
図21及び図22は、光ディスク装置1において、記録または再生動作が可能にされたときの状態(以下、プレイ可能状態という)を示す図である。図21は、光ディスク装置1のディスク載置側(Z軸方向側)の構成を示す平面図、図22は、底面側(−Z軸方向側)の構成を示す平面図である。
【0047】
光ディスク装置1は、上記図19及び図20のチャッキング状態から、さらにローディングモータ350が回転してファンクションレバー370が−Y軸方向にさらに移動変位し、光ディスク装置1がプレイ可能となる位置に該ファンクションレバー370が移動したことをメカモードスイッチ326が検出したとき、光ディスク装置1はプレイ可能状態となる。該プレイ可能状態とされるとき、カムスライダー340は、上記図19及び図20のチャッキング状態時よりもさらに−X軸方向側に移動変位され、ファンクションレバー370は、該チャッキング状態時よりもさらに−Y軸方向側に移動変位されるが、退避状態にあるディスクガイド部302、イジェクトローラ303、ディスクローラ304及びインサートローラ301は、チャッキング状態時とほぼ同じ状態に保持される。
【0048】
図23及び図24は、光ディスク装置1において、ユーザによりイジェクトボタン14が押され、光ディスク2が装置内から排出されるときの状態を示す図である。図23は、光ディスク装置1のディスク載置側(Z軸方向側)の構成を示す平面図、図24は、底面側(−Z軸方向側)の構成を示す平面図である。
【0049】
イジェクトボタン14が押されると、制御基板40上の制御回路に電気信号が入力され、該制御回路によってモータ駆動回路が制御され、スピンドルモータ22の回転が停止され、その後、ローディングモータ350が、ローディング動作の場合とは逆の方向に回転駆動される。該ローディングモータ350の駆動力はファンクションレバー370をY軸方向に移動変位させる。該ファンクションレバー370のY軸方向への移動変位により、光ディスク装置1は、カムスライダー340を含めたメカ部品が、ローディング時とは逆方向に作動する。ファンクションレバー370がY軸方向に移動変位してイジェクト位置に達すると、イジェクトスイッチ325がこれ(ファンクションレバー370がイジェクト位置に移動したこと)を検出し、該検出信号が制御回路に入力され、該制御回路によってモータ駆動回路が制御されてローディングモータ350の回転が停止される。また、ファンクションレバー370がY軸方向に移動変位してイジェクト位置に達したとき、イジェクトレバー380aが押され、圧縮コイルばね380sを介して駆動力がイジェクトプレート380bに伝達される。イジェクトプレート380bは該駆動力により移動変位してイジェクトアーム309と係合され、該イジェクトアーム309を支点309a周りにディスク排出方向に回動させる。イジェクトアーム309の該回動によりイジェクトローラ303が光ディスク2を−Y軸方向に押す。これによって、光ディスク2が光ディスク装置1から排出される。
【0050】
本発明の実施例としての上記光ディスク装置1によれば、チャッキング前のローディング完了時に、光ディスク2が、固定位置にあるインサートローラ301と、退避する方向への移動を阻止され固定状態とされたディスクガイド部302と、ねじりコイルばね321sの弾性復元力で光ディスクの中心方向に付勢されるとともに該ねじりコイルばね321sの弾性復元力に抗した方向への移動変位を阻止されたディスクローラ304とによって位置決めされるため、当該光ディスク装置1に振動や衝撃力などの外力が加わった場合や、当該光ディスク装置1がディスク挿入方向前方側に自重がかかる姿勢にされた場合にも、該ローディング完了時には該光ディスクを、上記位置決めされた位置に確実に保持することができる。この結果、ミスのないチャッキングが可能となり、装置動作の信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施例としての光ディスク装置の外観図である。
【図2】図1の光ディスク装置のユニット単位の分解図である。
【図3】図1の光ディスク装置のローディングユニットの分解図であって上方斜視図である。
【図4】図1の光ディスク装置のローディングユニットの分解図であって下方斜視図である。
【図5】図1の光ディスク装置のローディングユニットの底面側の平面図である。
【図6】図1の光ディスク装置のローディングユニットの部品配置を示す平面図である。
【図7】図1の光ディスク装置のファンクションレバーの斜視図である。
【図8】図1の光ディスク装置のイジェクトレバーおよびイジェクトプレートの斜視図である。
【図9】図1の光ディスク装置のイニシャル状態時のディスク載置側の平面図であってトップカバーを外したときの図である。
【図10】図1の光ディスク装置のイニシャル状態時の底面側の平面図であってボトムケースを外したときの図である。
【図11】図1の光ディスク装置のイニシャル状態時の底面側の平面図であってボトムケース及び制御基板を外したときの図である。
【図12】イニシャル状態の図1の光ディスク装置における第2のディスクガイドの状態を示す図である。
【図13】図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図であって、光ディスクがディスクレバーに接する位置まで挿入されたときの図である。
【図14】図13に示すディスク挿入状態における図1の光ディスク装置の底面側の平面図である。
【図15】図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図であって、ローディングスイッチがオン状態となる位置まで光ディスクが挿入されたときの図である。
【図16】図15に示すディスク挿入状態における光ディスク装置の底面側の平面図である。
【図17】図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図であって、ローディングモータの駆動力によって光ディスクが装置内に引き込まれ、位置決めされた状態を示す図である。
【図18】図17に示すディスク挿入状態における光ディスク装置の底面側の平面図である。
【図19】図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図であって、光ディスクがクランパにチャッキングされたときの図である。
【図20】図19に示すディスクチャッキング状態における光ディスク装置の底面側の平面図である。
【図21】記録または再生が可能な状態時の図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図である。
【図22】図21に示す状態における光ディスク装置の底面側の平面図である。
【図23】図1の光ディスク装置のディスク載置側の平面図であって、光ディスクが装置内から排出されるときの図である。
【図24】図23に示すディスク排出状態における光ディスク装置の底面側の平面図である。
【符号の説明】
【0052】
1…光ディスク装置、
2…光ディスク、
11…トップカバー、
11a…孔、
11b…凹部、
12…ボトムケース、
13…フロントパネル、
13a…開口、
14…イジェクトボタン、
15…LED、
200…トラバースユニット、
20…クランパ、
21…ターンテーブル、
22…スピンドルモータ、
23…光ピックアップ、
24…メカデッキ部材、
25a、25b…ダンパ、
26…リードスクリュー、
27…スライドモータ、
28a、28b…ガイド部材、
300…ローディングユニット、
301…インサートローラ、
302…ディスクガイド部、
303…イジェクトローラ、
304…ディスクローラ、
305…インサートアーム、
305a、306a、308a、309a、310a、322a、323a…回動支点、
306…アクションレバー、
306c、370c、370c…カム溝、
307…ディスクガイドF、
308…ディスクガイドL、
308p、310p…突起部、
309…イジェクトアーム、
309b、309b、310b、305b、306b、323b、323b、322b、309b、308b10…ピン、
310…ディスクレバー、
320…シャーシ、
320a…空間部、
320b、320b、320b…ガイドピン、
3201a、3201b、3201c…ボス、
3202a、3202b、330g、330g、340g、340g、340g…ガイド溝、
321s、321s、321s…ねじりコイルばね、
322…ロックアーム、
322h…フック部、
323…コントロールアーム、
324…ローディングスイッチ、
325…イジェクトスイッチ、
326…メカモードスイッチ、
330…ローディングスイッチ、
340…カムスライダー、
340a、340b、340c、340d、340e…カム溝、
340t…端面、
350…ローディングモータ、
360…ギア列、
360a…ウォームギア、
370…ファンクションレバー、
370r…ラック、
380a…イジェクトレバー、
380b…イジェクトプレート、
380s…圧縮コイルばね。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクをローディング後クランパにチャッキングして回転させ、情報を記録または再生する光ディスク装置であって、
装置基盤としてのシャーシと、
上記光ディスクのローディング完了時、上記シャーシ上の固定位置において該光ディスクの外周上の第1の位置の側面に当接して該光ディスクを支持する第1のディスクガイドと、
上記光ディスクのローディング完了時、上記光ディスクの側面に対向する平面が、該側面から退避する方向への移動を阻止された状態で、該光ディスクの外周上の第2の位置の側面に当接して該光ディスクを支持する第2のディスクガイドと、
上記光ディスクのローディング完了時、ばねの弾性復元力により付勢された状態で該光ディスクの外周上の第3の位置の側面に当接して該光ディスクを支持する第3のディスクガイドと、
上記光ディスクのローディング完了時、ばねの弾性復元力により付勢された状態で該光ディスクの外周上の第4の位置の側面に当接し該光ディスクを支持するとともに、該当接位置において上記ばねの弾性復元力に抗した方向への移動変位を阻止される第4のディスクガイドと、
を備え、
上記第1、第2、第3及び第4のディスクガイドにより支持された上記光ディスクの中心孔に、上記クランパを挿入して該光ディスクをチャッキングする構成としたことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
光ディスクをローディング後クランパにチャッキングし、スピンドルモータにより回転させ、光ピックアップからレーザ光を照射して情報を記録または再生する光ディスク装置であって、
装置基盤としてのシャーシと、
上記スピンドルモータ、上記光ピックアップ、及び、該光ピックアップを上記光ディスクの略半径方向に移動させる機構を備えて成り、該光ディスクのチャッキングのために上記シャーシの平面に略垂直な平面内で該シャーシ上の支点周りに回動変位可能なトラバースユニットと、
上記シャーシ側に固定され、上記光ディスクのローディング、イジェクト、及び、チャッキングのための上記トラバースユニットの回動変位を行わせる駆動力を発生するローディングモータと、
上記シャーシ上の支点周りに回動可能な第1のアーム部材上に設けられ、上記光ディスクのローディング時に、該第1のアーム部材に伝えられた上記ローディングモータの駆動力により該光ディスクの外周上の側面を押して該光ディスクを当該光ディスク装置の内側方向に挿入移動させ、ローディング完了時には、該シャーシ上の固定位置において該光ディスクの外周上の第1の位置の側面に当接し該光ディスクを支持する第1のディスクガイドと、
上記シャーシ上の支点周りに回動可能な部材上に設けられ、上記光ディスクの外周上の側面に対向する平面を有し、該光ディスクのローディング時に、該平面が、該部材に係合されたばねの弾性復元力により該光ディスクの側面側に付勢されて該光ディスクの外周上の第2の位置の側面に当接し、ローディング完了時には、該平面が、該第2の位置の側面から退避する方向への移動を阻止された状態で、該第2の位置の側面に当接し該光ディスクを支持する第2のディスクガイドと、
上記シャーシ上の支点周りに回動可能な第2のアーム部材上に設けられ、上記光ディスクのローディング完了時に、該第2のアーム部材に係合されたばねの弾性復元力により該光ディスクの側面側に付勢された状態で該光ディスクの外周上の第3の位置において側面に当接して該光ディスクを支持し、該光ディスクのイジェクト時には、該第2のアーム部材に伝えられた上記ローディングモータの駆動力により該光ディスクの外周上の該第3の位置及びその近傍の側面を押して該光ディスクを当該光ディスク装置の外側方向に排出移動させる第3のディスクガイドと、
上記シャーシ上の支点周りに回動可能なレバー部材上に設けられ、上記光ディスクのローディング時に、該レバー部材に係合されたばねの弾性復元力により該光ディスクの中心方向に付勢されて該光ディスクの外周上の側面に当接し、ローディング完了時には、該付勢された状態で該光ディスクの外周上の第4の位置の側面に当接し該光ディスクを支持するとともに、上記シャーシ側に対して係止され上記ばねの弾性復元力に抗した方向への移動変位を阻止される第4のディスクガイドと、
を備え、
上記光ディスクのチャッキング時、上記ローディングモータにより上記トラバースユニットを回動変位させて上記クランパを上昇移動させ、上記第1、第2、第3及び第4のディスクガイドにより支持された上記光ディスクの中心孔に、該クランパを挿入する構成としたことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項3】
上記第2のディスクガイドは、該第2のディスクガイドが設けられた部材が、上記ローディング完了時に、上記シャーシ上の支点周りに回動するロックアームによって係止されて拘束されることにより、上記側面から退避する方向への移動を阻止された状態で上記光ディスクを支持し、その後、該光ディスクのチャッキング時、上記クランパが該光ディスクの中心孔に挿入された状態において、上記シャーシに係合されたカム部材が移動変位することにより、上記部材が、上記ロックアームによる上記係止状態を解除され、上記ばねの弾性復元力に抗して上記支点周りに回動変位され、該変位位置で該カム部材により係止されることにより、上記第2のディスクガイドは、退避位置に移動し、該退避位置で、該光ディスクの外周上の第2の位置の側面から離間した状態で保持される構成である請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項4】
上記第4のディスクガイドは、当該第4のディスクガイドが設けられたレバー部材が、上記ローディング完了時に、上記シャーシに係合されたカム部材によって拘束されることにより、上記ばねの弾性復元力に抗した方向への移動変位を阻止される構成である請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項5】
上記第2のディスクガイドは、該第2のディスクガイドが設けられた上記部材が、上記ローディング完了時に、上記シャーシ上の支点周りに回動するロックアームと上記シャーシの平面内の開口とによって係止されて拘束されることにより、上記第2の位置の側面から退避する方向への移動を阻止された状態で上記光ディスクを支持し、その後、該光ディスクのチャッキング時、上記クランパが該光ディスクの中心孔に挿入された状態において、上記シャーシに係合されたカム部材が移動変位することにより、上記部材が、上記ロックアームによる上記係止状態を解除され、上記ばねの弾性復元力に抗して上記支点周りに回動変位され、該変位位置で該カム部材により係止されることにより、上記第2のディスクガイドは、退避位置に移動し、該退避位置で、光ディスクの外周上の第2の位置の側面から離間した状態で保持される構成である請求項2に記載の光ディスク装置。
【請求項6】
上記第4のディスクガイドは、該第4のディスクガイドが設けられた上記レバー部材上のピンが、上記ローディング完了時に、上記シャーシに係合されたカム部材のカム溝の端面に当接し、上記ばねの弾性復元力に抗した方向への移動変位を阻止される構成である請求項2に記載の光ディスク装置。
【請求項7】
上記ローディング完了時、上記光ディスクは、ディスク平面内の位置を、上記第1、第2及び第4のディスクガイドによって位置決めされる構成である請求項1または請求項2に記載の光ディスク装置。
【請求項8】
上記第2のディスクガイドが設けられた上記部材は、該部材上に設けられた突起部が、上記開口内に挿入された状態で、上記ローディング完了時に、上記ロックアームのフック部と該開口とによって係止されて拘束され、その後、光ディスクのチャッキング時には、上記クランパが該光ディスクの中心孔に挿入された状態において、上記カム部材が、上記ローディングモータの駆動力に基づく移動変位により上記ロックアームを上記支点周りに回動させ、上記突起部の係止状態を解除する構成である請求項5に記載の光ディスク装置。
【請求項9】
上記部材上に設けられた突起部は、該部材上において、上記シャーシ上の支点位置からの距離が、該支点位置から上記第2のディスクガイドまでの距離よりも長くされている請求項8に記載の光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2009−277297(P2009−277297A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−128062(P2008−128062)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【Fターム(参考)】