説明

光ディスク装置

【課題】本発明は光ディスク装置に関するもので、生産コストを低減することを目的とするものである。
【解決手段】そして、この目的を達成するために本発明は、前記光ディスク挿入検出器6は、フォトLED7とフォトトランジスタ8を、所定間隔をおいて対向配置した構成とし、制御回路11には、光ディスク挿入検出器6の動作閾値を記録した動作閾値メモリー12と、温度センサー13を接続し、前記動作閾値メモリー12には、本体ケース1外から動作閾値の書き換えを行う入力線16を接続した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両などに搭載される光ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種、光ディスク装置の構成は、以下のようになっていた。
【0003】
すなわち、前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けた光ディスク駆動モータと、前記前面開口部から本体ケース内に挿入された光ディスクを、前記光ディスク駆動モータ部分に移動させるローディングモータと、前記本体ケースの前面開口部後方に配置された光ディスク挿入検出器と、前記ディスク駆動モータ、ローディングモータ、光ディスク挿入検出器に接続された制御回路とを備え、前記光ディスク挿入検出器は、フォトLEDとフォトトランジスタを、所定間隔をおいて対向配置した構成としていた。
【0004】
つまり、光ディスクが、本体ケースの前面開口部から、この本体ケース内に挿入されたことを、光ディスク挿入検出器によって検出し、これによってローディングモータを駆動して、前記光ディスクを光ディスク駆動モータ部分に移動させるようになっていた。
【0005】
また、前記光ディスク挿入検出器は、フォトLEDとフォトトランジスタを、所定間隔をおいて対向配置した構成としていたが、フォトLEDやフォトトランジスタの特性は、温度によって大きく変動するので、常にその状態を検出し、動作を安定するようにしている(例えば、下記特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平3−261219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記従来例における課題は、回路構成が複雑となり、生産コストが高くなるということであった。
すなわち、フォトLEDやフォトトランジスタの特性を常に監視し、フィードバック制御を行うためには、フォトLEDやフォトトランジスタの特性を常に検出する検出器と、この検出器によるフィードバック制御を行う制御器が必要となり、その結果として生産コストが高くなるのであった。
【0008】
そこで、本発明は、生産コストを低減することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そしてこの目的を達成するために本発明は、前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けた光ディスク駆動モータと、前記前面開口部から本体ケース内に挿入された光ディスクを、前記光ディスク駆動モータ部分に移動させるローディングモータと、前記本体ケースの前面開口部後方に配置された光ディスク挿入検出器と、前記ディスク駆動モータ、ローディングモータ、光ディスク挿入検出器に接続された制御回路とを備え、前記光ディスク挿入検出器は、フォトLEDとフォトトランジスタを、所定間隔をおいて対向配置した構成とし、前記制御回路には、光ディスク挿入検出器の動作閾値を記録した動作閾値メモリーと温度センサーを接続し、前記動作閾値メモリーには、本体ケース外から動作閾値の書き換えを行う入力線を接続し、これにより所期の目的を達成するものであ
る。
【発明の効果】
【0010】
以上のように本発明は、前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けた光ディスク駆動モータと、前記前面開口部から本体ケース内に挿入された光ディスクを、前記光ディスク駆動モータ部分に移動させるローディングモータと、前記本体ケースの前面開口部後方に配置された光ディスク挿入検出器と、前記ディスク駆動モータ、ローディングモータ、光ディスク挿入検出器に接続された制御回路とを備え、前記光ディスク挿入検出器は、フォトLEDとフォトトランジスタを、所定間隔をおいて対向配置した構成とし、前記制御回路には、光ディスク挿入検出器の動作閾値を記録した動作閾値メモリーと温度センサーを接続し、前記動作閾値メモリーには、本体ケース外から動作閾値の書き換えを行う入力線を接続したものであるので、生産コストを低減することができる。
【0011】
すなわち、本発明においては、制御回路に光検出器の動作閾値を記録した動作閾値メモリーと温度センサーを接続し、前記動作閾値メモリーには、本体ケース外から動作閾値の書き換えを行う入力線を接続したものであり、事前に確認した温度による動作閾値を動作閾値メモリーに記録することで、温度変動に対応して動作閾値を変更することができるので、動作の信頼性を向上することができる。
【0012】
また、フォトLEDやフォトトランジスタの特性を常に検出する検出器と、この検出器によるフィードバック制御を行う制御器が不要となるので、生産コストを低減することができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる光ディスク装置の斜視図
【図2】同光ディスク装置の制御ブロック図
【図3】同光ディスク装置の光ディスク挿入検出器を示す回路図
【図4】同光ディスク挿入検出器の動作を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1において、1は前面開口部2を有する本体ケースで、この本体ケース1内には光ディスク駆動モータ3と、前記前面開口部2から本体ケース1内に挿入された光ディスク4を、前記光ディスク駆動モータ3部分に移動させるローディングモータ(図2の5)が配置されている。
【0015】
また、前記本体ケース1の前面開口部2後方には光ディスク挿入検出器(図2の6)が配置されている。
【0016】
前記光ディスク挿入検出器6は、前記本体ケース1の前面開口部2後方において、図2、図3に示すようにフォトLED7とフォトトランジスタ8を、所定間隔をおいて対向配置した構成としており、フォトLED7とフォトトランジスタ8間に光ディスク4が介在し、フォトLED7からフォトトランジスタ8に向かう光を遮ると、フォトトランジスタ8の検出ポイント9の電位が上昇し、これによって光ディスク4の挿入を検出するようにしている。
【0017】
また、検出ポイント9の電位はAD変換器10を介して制御回路11に供給されるようになっている。
【0018】
さらに、制御回路11には、前記光ディスク駆動モータ3、ローディングモータ5、光ディスク挿入検出器6以外に、光ディスク挿入検出器6の動作閾値を記録した動作閾値メモリー12と、温度センサー13を接続している。
【0019】
動作閾値メモリー12には、図4のごとく、温度の変動に応じて設定を変更した動作閾値15が、本体ケース1外から入力線16を介して入力部17から入力されるようになっている。
【0020】
つまり、図4において、18は本体ケース1の前面開口部2に光ディスク4が挿入されていない状態での、検出ポイント9の電位の検出基準値を示しており、また19は本体ケース1の前面開口部2に光ディスク4が挿入された状態での、検出ポイント9の電位の検出基準値を示している。
【0021】
この図4からも理解されるように、検出基準値18、19は低温(例えばマイナス20度)、高温(例えば70度)で、常温時に比べ大きく変動する。
【0022】
したがって、動作閾値15を低温から高温までフラットな状態としておくと、動作閾値15を検出基準値18、19の少なくとも一方の一部分が越えてしまい、その結果として光ディスク駆動モータ3、ローディングモータ5の動作不良が発生してしまう。
【0023】
そこで、本実施形態では、あらかじめ測定した検出基準値18、19に基づき設定した動作閾値15を、入力部17によって、本体ケース1外から入力線16を介して動作閾値メモリー12に記録しておくこととしたものである。
【0024】
その結果、制御回路11は温度センサー13によって検出した温度に応じて動作閾値を変動することができるようになり、これにより光ディスク駆動モータ3、ローディングモータ5などの動作不良が発生することの無いものとすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
以上のように本発明は、前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けた光ディスク駆動モータと、前記前面開口部から本体ケース内に挿入された光ディスクを、前記光ディスク駆動モータ部分に移動させるローディングモータと、前記本体ケースの前面開口部後方に配置された光ディスク挿入検出器と、前記ディスク駆動モータ、ローディングモータ、光ディスク挿入検出器に接続された制御回路とを備え、前記光ディスク挿入検出器は、フォトLEDとフォトトランジスタを、所定間隔をおいて対向配置した構成とし、前記制御回路には、光ディスク挿入検出器の動作閾値を記録した動作閾値メモリーと温度センサーを接続し、前記動作閾値メモリーには、本体ケース外から動作閾値の書き換えを行う入力線を接続したものであるので、生産コストを低減することができる。
【0026】
すなわち、本発明においては、制御回路に光検出器の動作閾値を記録した動作閾値メモリーと温度センサーを接続し、前記動作閾値メモリーには、本体ケース外から動作閾値の書き換えを行う入力線を接続したものであり、事前に確認した温度による動作閾値を動作閾値メモリーに記録することで、温度変動に対応して動作閾値を変更することができるので、動作の信頼性を向上することができる。
【0027】
また、フォトLEDやフォトトランジスタの特性を常に検出する検出器と、この検出器によるフィードバック制御を行う制御器が不要となるので、生産コストを低減することができるものとなる。
【0028】
したがって、光ディスク装置としての活用が期待されるものとなる。
【符号の説明】
【0029】
1 本体ケース
2 前面開口部
3 光ディスク駆動モータ
4 光ディスク
5 ローディングモータ
6 光ディスク挿入検出器
7 フォトLED
8 フォトトランジスタ
9 検出ポイント
10 AD変換器
11 制御回路
12 動作閾値メモリー
13 温度センサー
15 動作閾値
16 入力線
17 入力部
18 検出基準値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面開口部を有する本体ケースと、この本体ケース内に設けた光ディスク駆動モータと、前記前面開口部から本体ケース内に挿入された光ディスクを、前記光ディスク駆動モータ部分に移動させるローディングモータと、前記本体ケースの前面開口部後方に配置された光ディスク挿入検出器と、前記ディスク駆動モータ、ローディングモータ、光ディスク挿入検出器に接続された制御回路とを備え、前記光ディスク挿入検出器は、フォトLEDとフォトトランジスタを、所定間隔をおいて対向配置した構成とし、前記制御回路には、光ディスク挿入検出器の動作閾値を記録した動作閾値メモリーと、温度センサーを接続し、前記動作閾値メモリーには、本体ケース外から動作閾値の書き換えを行う入力線を接続した光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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