光ディスク記録装置、および、光ディスク記録方法。
【課題】
光ディスクにおいて信号伝送特性の制約などで記録データの再生信号から直接記録品質評価を行うことが困難な場合においても、安定した記録品質評価、およびそれを用いた記録パラメータ調整を可能にする。
【解決手段】
適応等化回路などにより符号間干渉を許容した所定の等化目標へ信号等化を行い、該干渉を規則とした最尤復号回路により2値化を行う信号処理回路を有することにより狭帯域伝送で安定した信号再生を実現するシステムにおいて、記録パラメータ学習、記録信号ベリファイなど該再生系を用いて記録信号の評価を実施する場合に、再生信号により特性の最適化を行う前記適応等化回路などの最適化動作を止めて回路特性を固定することにより、高精度の記録信号品質評価を可能とする。
光ディスクにおいて信号伝送特性の制約などで記録データの再生信号から直接記録品質評価を行うことが困難な場合においても、安定した記録品質評価、およびそれを用いた記録パラメータ調整を可能にする。
【解決手段】
適応等化回路などにより符号間干渉を許容した所定の等化目標へ信号等化を行い、該干渉を規則とした最尤復号回路により2値化を行う信号処理回路を有することにより狭帯域伝送で安定した信号再生を実現するシステムにおいて、記録パラメータ学習、記録信号ベリファイなど該再生系を用いて記録信号の評価を実施する場合に、再生信号により特性の最適化を行う前記適応等化回路などの最適化動作を止めて回路特性を固定することにより、高精度の記録信号品質評価を可能とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザー光を用いて光ディスクに光学的に情報を記録する光ディスク装置、および、その光ディスク装置で用いられる光ディスク記録方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レーザー光を用いて光ディスクへ2値化情報を記録し、光ディスクから2値化情報を再生する光ディスク装置では、データを記録する場合、記録レーザーパルスのパワーおよびタイミング(以下「記録ストラテジ」)を最適に調整する記録パラメータ学習が必要となる。
【0003】
この記録パラメータ学習では、記録したデータの再生品質に基づいて記録品質の評価を行う。このとき、データの記録速度とデータの再生速度が異なると、記録/再生の切り換えの度に回転速度の変更が必要となり、光ディスクを回転させるスピンドルモータのトルク変動に伴う発熱の問題、スピンドルモータの回転数が所望の回転になるまでの待ち時間の発生などの問題が発生する。これを防止するためには、記録パラメータ学習のデータの記録速度と再生速度を等速とすることが好ましい。
【0004】
ここで、光ディスクからの再生光を電気信号に変換する光電変換回路、電気信号伝送回路、処理回路などで形成される再生系の周波数特性は有限である。このため、光ディスクの再生速度が速くなり2値化情報の周波数が高くなるにつれて、信号振幅や信号SN比の低下、または、信号の符号間干渉が発生し、再生時の2値化信号の判定に誤りが発生する。
【0005】
つまり、高速記録時に記録速度と等速度でデータを再生し品質評価しようとすると、信号伝送帯域が不足し波形ひずみが生じる場合がある。記録品質の評価指標の1つとして光ディスクに記録した情報を再生した再生信号のエッジ位置の揺らぎを示すジッタがあるが、再生信号の波形ひずみが生じた場合には、再生信号から正確なジッタを検出することが困難になる。
【0006】
再生時の2値化信号の判定に誤りを改善する方法として、PRML(Partial Response
and Maximum Likelihood)処理が知られている。PRMLは、符号間干渉を許容した既知のPR(Partial Response)クラスになるように光ディスクから再生された信号を適応等化し、PRクラスの等化目標に従ったML(Maximum Likelihood:最尤)復号により、最も確からしい信号系列を推定して2値化判定を行う手法である。そして、PRMLでは、伝送系の周波数特性に類似したPRクラスで等化処理をした後にML復号を行う(以下「PRML処理」)ことにより、再生信号帯域に対して再生系の帯域が低い場合においても、安定した2値化信号再生が可能となる。PRML処理を用いるときの記録品質の判定方法として、PR等化目標に対する誤差値から記録品質を判定する方法が提案されている(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001-183646号公報
【特許文献2】特開2005-339690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
PRML処理では適応等化回路を用いることで再生信号を所望の特性へ等化する。この適応等化回路を用いてジッタの多い記録データ(記録品質の低い記録データ)を再生する場合、適応等化回路はジッタを打ち消して再生信号品質を所望の特性へ等化するように動作する。つまり、記録品質の低いことが識別できなくなるため、特許文献1,2に記載の記録品質の評価方法を学習記録では適切な記録品質評価を行うことができないという問題がある。
【0009】
また、記録品質を評価する状況としては、上述した記録パラメータ学習の他にベリファイ動作がある。ベリファイ動作は、光ディスクのデータ領域に一定の信号記録を行った後、該信号を再生して記録品質評価を行うことにより、一定の記録品質を保証し、異なる光ディスク装置間での信号記録、信号再生互換を確保するものである。このベリファイ動作時においても、前述の記録パラメータ学習と同等の理由から、信号記録倍速と信号再生倍速の等速化が必要となるが、従来例の構成では適切な記録品質評価を行うことができないという問題がある。
【0010】
本発明は上記問題を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記問題点は、特許請求の範囲に記載の発明により解決される。
【発明の効果】
【0012】
本発明により安定した記録品質評価およびそれを用いた記録パラメータ調整を可能となる。これにより高速記録時における記録パラメータ学習処理、および記録ベリファイ動作において、再生時の速度変更によるモーター負荷増加による発熱、および速度変更に伴う回転整定待ち時間の発生を抑えることができ、等速度再生による信頼性の高い高速記録パラメータ学習処理、および高速記録ベリファイ動作処理を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施例の光ディスク装置の構成図
【図2】記録ストラテジと光ディスク上のマーク、スペースおよびその再生波形の関係を示す模式図
【図3】記録パラメータテーブルの一例を示す図
【図4】第1の実施例の位相誤差検出回路の構成を示す図
【図5】波形等化回路への入力波形の例を示す図
【図6】図6の各入力波形に対する等化誤差を示す表
【図7】第1の実施例の適応等化回路のフィルタ構成図
【図8】第1の実施例の記録ストラテジ学習の処理の流れを示す図
【図9】第1の実施例の記録パラメータテーブルの処理の流れを示す図
【図10】第2の実施例の記録ストラテジ学習の処理の流れを示す図
【図11】第3の実施例の光ディスク装置の構成図
【図12】第3の実施例の不揮発性メモリのデータ構成の一例を示す図
【図13】記録パラメータ設定値と等化誤差量の関係を示す模式図
【図14】第4の実施例の記録ストラテジ学習の処理の流れを示す図
【図15】第5の実施例の光ディスク装置の構成図
【図16】第5の実施例の記録ストラテジ学習の処理の流れを示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて本発明を説明する。
【実施例1】
【0015】
まず、図2と図3を用いて記録ストラテジについて説明する。
【0016】
図2は光ディスクに情報を記録するレーザー駆動波形およびマーク形成の例を示す図である。201は記録用のデータパターン(以下「記録データ」)であり、ここではNRZI信号を例示する。202は該記録データを記録するための記録ストラテジであり、この記録ストラテジにより光ディスクの記録膜上にマーク(203、204)およびその間のスペースが形成される。205は記録制御または再生制御用のチャネルクロック、209はマーク203、204の再生波形である。
【0017】
光ディスクにマークを記録するための最適レーザーパワーおよび最適タイミングは、光ディスクの種類または光ディスク装置の組合せの条件により異なる。光ディスクの種類には、CD-R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、DVD+R、DVD+RW、BD−R、BD−RE、HD DVD−R、HD DVD−RW、HD DVD-RAMなどがある。光ディスク装置の条件としては、例えば、レーザーの立ち上がり特性、光ディスク上のレーザースポット径などがある。また、マーク形成時のレーザー光による熱干渉を考慮すれば、記録するマークの長さとマーク前後のスペース長さに応じてもレーザーパワーやレーザーパルスのタイミングを制御する必要がある。
【0018】
そのため、光ディスク装置に光ディスクが装着される度に、光ディスクと光ディスク装置間で最適な記録パラメータ(最適レーザーパワー、最適レーザーパルスタイミング)を求める記録パラメータ学習を行う。
【0019】
書き換え可能な光ディスクに記録を行うときに、学習を行うレーザーパワーのパラメータには記録パワーPw、消去パワーPe、クーリングパワーPcがある。また、学習を行うレーザーパルスタイミングには、所定のクロックエッジから制御するパルスエッジまでのタイミング(206、207)や、レーザーパルスエッジ幅(208)がある。
【0020】
以下ではマークの前エッジを制御するタイミング206の学習を例に挙げ説明するが、タイミング207やレーザーパルスエッジ幅208の記録パラメータの学習も同様に行うことができることは言うまでもない。
【0021】
図3はタイミング206のタイミング学習テーブルの例を示したものである。同図において、「当該Mark」は光ディスク装置が記録しようとするマークの長さを示し、「先行Space」は当該マークに先行するスペースの長さを示す。テーブルの各数値は、当該マーク、先行スペースの組合せに対応するマークの前エッジの基準位置からのずらし量(以下「制御量」)を示す。この制御量はあらかじめディスクメーカーなどから提供されており、図3を用いて図2のタイミング206の制御量を決定することができる。しかし、ディスクメーカーなどから提供された図3のタイミング206の制御量は如何なる光ディスク装置に対しても最適なタイミングであるわけではないため調整が必要となる。
【0022】
タイミング206の制御量の最適値は再生波形209のチャネルクロックに対する時間ずれ210が最小になる値であるため、時間ずれ210が最小となる値を目標値として「当該Mark」「先行Space」の組合せに応じて制御すれば、記録マーク形成時の熱干渉などの影響によるエッジ位置ずれに対するマージンを大きくすることができる。本実施例では、光ディスクが光ディスク装置に装着されると「当該Mark」「先行Space」の組合せ別に記録データの再生品質評価を行ってタイミング206の制御量を記録パラメータ学習することで、その光ディスクとその光ディスク装置の組合せでの制御量を決定する。
【0023】
次に、図1を用いて第一の実施例の光ディスク装置の構成を示す。レーザー108より出射されたレーザー光はコリメートレンズ105、対物レンズ103を通して、光ディスク101上の指定半径位置に照射される。レーザー光の反射光はビームスプリッタ104を介して集光レンズ106で集光されて光電変換素子107で電気信号(以下「信号」)に変換される。得られた信号はアンプ109で増幅変換、電圧変換などされ、適応等化回路1301に入力される。
【0024】
適応等化回路1301は、等化誤差検出回路116の出力である等化誤差信号153に基づいて、PRML復号処理が最適等化特性になるように等化特性(具体的には適応等化時のタップ係数)を適応させる。適応等化回路1301の出力である等化信号151は最尤復号回路111へ入力される。最尤復号回路111はあらかじめ波形等化回路1301で与えられる等化特性に従って等化信号151から2値化信号152を生成する。2値化信号152は復調回路112で情報信号に復調され、マイコン114を介して上位ホスト115に送られる。
【0025】
また、等化誤差信号153は位相誤差検出回路117にも入力される。位相誤差検出回路117は等化誤差信号153の値を2値化信号152の種類別に分類し、位相誤差情報に変換して記録ストラテジ生成回路118に送る。変調回路120は、上位ホスト115から送信される記録情報を変調し記録データ154を出力する。記録ストラテジ生成回路118では、入力された位相誤差情報と、記録データ154に基づいて、レーザーパルスを制御するための記録ストラテジの生成を行う。
【0026】
レーザードライバ113は入力される記録ストラテジに従って生成したレーザー駆動電流パルス119をレーザー108に供給する。マイコン114は上述の回路およびスピンドルモータ102の制御を行う。
【0027】
図4に位相誤差検出回路117の構成の一例を示す。パターン検出回路1000は、2値化信号152からエッジ点と該エッジを形成するスペース、マークのチャネルクロック単位の長さからデータパターンを判定し、仕分け処理回路1001へ、エッジ検出タイミング情報とパターン情報を送る。
【0028】
仕分け処理回路1001はパターン検出回路1000から送られたパターン検出情報(たとえばマーク前エッジの誤差情報)に従って、エッジタイミングでの等化誤差信号153の値を等化誤差量テーブル1004に示すように「当該mark」と「先行space」の組合せ毎に仕分ける。位相誤差変換回路1003は、等化誤差量テーブル1004から、位相誤差テーブル1002を生成する。位相誤差変換回路1003における等化誤差量テーブル1004から位相誤差テーブル1002への変換処理の詳細は後述する。
【0029】
図5に適応等化回路1301への入力波形を示す。また、図6に適応等化回路1301への入力波形をPR(1,2,2,1)で等化した出力を示す。なお、図5の801は目標波形であり、波形803は波形801に対して波形エッジが時間軸前方に大きくずれた場合の波形である。このときの目標波形801のゼロクロス点802と波形803のゼロクロス点804との差804が位相誤差量である。波形805は位相誤差が小さい前方ずれの波形であり、波形806は位相誤差が大きい後方ずれの波形を示す。
【0030】
図5で紹介した4種類の入力波形の等化出力値を図6に示す。図6の(1)は目標波形801に対応し、(2)は波形803に対応し、(3)は波形805に対応し、(4)は波形806に対応する等化出力である。各々の等化出力の等化誤差は目標波形(1)の等化出力0に対するずれで示され、波形803の等化誤差は1.2、波形805の等化誤差は0.4、波形806の等化誤差は-1.2である。ここに示されるように、位相誤差の大きさと等化誤差の大きさには比例関係があり、位相誤差の極性と等化誤差の正負の極性では極性が保存されることが分かる。位相誤差変換回路1003はこの関係を用いて等化誤差から位相誤差への変換を行う。
【0031】
適応等化回路1301の構成の例を図7に示す。C0〜CNは等化処理に用いるタップ係数である。1401はマイコン114がデータパス121を介して制御するスイッチである。各タップ係数の演算処理へ入力する等化誤差をスイッチ1401で等化誤差信号153とゼロ値1402とに切り替えることができる。スイッチ1401、ゼロ値1402の詳細は後述する。
【0032】
トランスバーサルフィルタの任意の時刻における各タップ係数は、各時刻のタップ出力と等化誤差、および該時刻の一時刻前のタップ係数から算出される。算出方法としては、最小自乗法、最尤降下法などを適用することができるが、これらは公知の技術であるため説明を省略する。
【0033】
適応等化回路1301では光ディスクの接線および半径方向の傾き(チルト)などの要因によって光ディスクからの再生波形にひずみが生じた場合、等化特性がひずみを打ち消す特性となるように各タップの係数が収束する。これにより適応等化回路1301への入力波形特性に関わらず、等化出力が常に期待等化特性(例えばPR(1,2,2,1)の特性)となるように制御される。このように、適応等化回路1301を用いることにより、再生波形ひずみに対する再生性能(再生マージン)を拡大することができる。
【0034】
しかし、光ディスクへの二値化信号の記録時に位相誤差が生じても、適応等化回路は位相誤差の影響とチルトの影響を合成した影響が小さくなるようにタップ係数を収束させて二値化信号を再生するため、記録された二値化信号の位相誤差の大きさに起因するタップ係数の変動を知ることができないという問題、すなわち、二値化信号の記録品質の単独での観測ができないという問題が生じる。
【0035】
この問題を解消する処理方法として、本実施例の記録ストラテジ学習処理を図8と図9を用いて説明する。なお、図9は図8の処理における記録パラメータテーブルを示す。図9において、テーブル1201は記録ストラテジ学習処理前の記録パラメータテーブル、1002は位相誤差テーブル、1202は学習後の記録パラメータテーブルである。記録ストラテジ学習開始(1101)後、適応等化回路1301の各タップ係数を所定の値に設定し、等化誤差出力によるタップ係数適応処理を停止する(1501)。タップ係数学習処理を停止させる方法としては、図7のスイッチ1401を等化誤差入力からゼロ値入力に切り替えて制御値である誤差入力をゼロにしてタップ係数値を固定する方法がある。
【0036】
次にピックアップヘッドを光ディスク上の記録ストラテジ学習実行領域に移動する(1102)。記録ストラテジ学習実行領域において、光ディスクの変調規則に沿ったランダムパターンデータを記録する(1103)。その後、記録終了後にランダムパターンデータを記録した領域を再生し、位相誤差検出回路117により所望の各マーク、スペースの組合せに対する位相誤差テーブル1002を生成する(1104)。
【0037】
生成した位相誤差テーブル1002のうち位相誤差量が所定値以上の部分(例えば位相誤差量が3以上となる図9の網掛けの部分)では、記録パラメータテーブル1202の値を位相誤差量テーブル1002に従って補正し(1106)、再びランダムパターンの記録を行う(1103)。
【0038】
位相誤差テーブル1002の全位相誤差量が所定の位相誤差量以下となると(1105)、図7のスイッチ1401を等化誤差信号153の入力に戻してタップ係数制御を開始し(1502)、記録ストラテジ学習を終了する(1107)。これにより、記録ストラテジ学習後のデータ再生処理には適応等化を用いることができる。
【0039】
上記手順を用いれば、高速記録に対する記録パラメータ学習時に、光ディスクに記録した信号を等速で再生し評価するためにPRML処理するときでも、タップ係数をホールドすることで再生性能を固定した状態で記録データの再生信号品質を評価することができる。これにより、PRML処理を記録パラメータ学習に適用した場合であっても、記録パラメータテーブルに示すすべてのマーク、スペースの組合せにおいて、高精度な記録パラメータ学習値を取得することができる。
【0040】
なお、本実施例ではピックアップヘッドからの再生波形に依存した回路特性制御の例として適応等化回路を用いたが、再生波形に依存してパラメータ値を制御する他の波形処理回路についても、同様に記録ストラテジ学習処理中にパラメータ値の制御を停止させることにより、記録ストラテジ学習のための再生波形位相誤差を精度よく検出でき、安定した記録ストラテジ学習を実現できる。
【実施例2】
【0041】
次に本発明の第2の実施例における光ディスク装置の動作について説明する。
【0042】
第1の実施例では、図8の処理1501においてタップ係数値を例えばPR(1,2,2,1)を満たす係数値に固定する手法を述べた。しかし、適応等化回路ではピックアップヘッドからの再生信号に依存してタップ係数値を学習するため、再生信号の特性によっては、PR(1,2,2,1)を満たす係数が最適等化値でないことがある。このような場合に適応等化回路の最適タップ係数を取得して記録ストラテジ学習を実施する処理の流れを図10に示す。同図において、図8における処理と同様の処理について同様の図番を付してあり、ここでは説明を省略する。
【0043】
図10における図8と異なる処理について以下説明する。記録ストラテジ学習開始後、光ディスク内の既記録データの有無を確認する(1601)。既記録データ有りの場合は該データ領域を再生して適応等化回路のタップ係数の学習を行う(1602)。学習の結果、タップ係数の変動および等化誤差出力値などによりタップ係数制御の収束が確認できれば、学習結果値でタップ係数を固定してタップ係数制御を停止する(1603)。光ディスク内に既記録データが無い場合は、第1の実施例と同様にタップ係数を所定値に固定し、タップ係数制御を停止する(1501)。これ以降の学習処理については、第1の実施例と同様である。
【0044】
本実施例の処理を用いることにより、ピックアップヘッドなどの適応等化回路前段の回路特性による波形ひずみなどを抑圧して記録ストラテジ学習を行うことが可能となり、各光ディスク装置の再生回路特性に依存しない互換性の高い記録ストラテジ学習、およびマーク、スペースによる情報記録を実現することができる。
【実施例3】
【0045】
第2の実施例では既記録データの指定はとくに行っていないが、適応等化回路のタップ係数を回路特性吸収のために正しく収束させるには、高品質の記録データであることが必要である。そのため、タップ係数の学習を行うための再生データとしては、光ディスクメーカー保有、もしくはそれに順ずる性能を有する標準の光ディスク装置などで記録した記録データなどを用いることが望ましい。
【0046】
上記を考慮した例として、図11に本発明の第3の実施例における光ディスク装置の構成を示す。図11において図1と同様の機能を有するブロック、素子については同様の図番を付してあり、ここでの説明は省略する。
【0047】
1701はEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等のように電気的に内容を書き換えることが可能な不揮発性メモリである。1702は媒体判別回路であり、再生信号から得られる情報、例えばサーボ情報などから光ディスクの種類、例えばCD、DVD、BDなどの判別を行う。1703は速度判別回路であり、再生波形、もしくは再生波形から生成されるチャネルクロック周波数などの情報と、媒体判別回路1702の判別結果から光ディスク再生速度を判定する。
【0048】
図12にメモリ1701のデータ構成の一例を示す。メモリ1701には図のように光ディスクの種類、および再生速度による適応等化タップ値の収束値を格納する領域を持つ。各領域には、例えば光ディスク出荷時の検査などの段階で、標準の光ディスク装置で記録を行った複数種類の光ディスクを挿入して、媒体判別回路1702から得られる媒体情報と速度情報取得回路1703から得られる再生速度情報、およびタップ係数収束値を格納する。記録パラメータ学習については、第1および第2の実施例と同様であるが、例えば第1の実施例における処理1502でのタップ値の所定値として、媒体判別回路1702と速度判別回路1703の出力から、図12のテーブルに格納されているタップ値を選択する。
【0049】
本実施例による光ディスク装置では、記録パラメータ学習の際に適応等化回路のタップ係数を各媒体および再生速度に対応して個別に設定することにより、各条件に対応した最適な等化特性を設定することができ、記録パラメータ学習の精度を向上させることができる。
【実施例4】
【0050】
上記第1から第3の実施例では等化誤差出力から記録パラメータ制御量を導出したが、これらは等化誤差の検出感度に依存する。これに対して、記録パラメータ制御では、等化誤差の検波感度に関わらず等化誤差出力を最小とする記録パラメータを探索できればよい。本方法を実現するための記録パラメータ学習方法を第4の実施例とし、図13、14を用いて説明する。本実施例を実現する光ディスク装置については、第1の実施例で示した図1の構成で実現可能であり、ここでは説明を省略する。
【0051】
図13は記録パラメータ設定量と等化誤差値の関係を示す図である。第1の実施例において図5、6を用いて説明したように、エッジ点近傍における波形等化回路への入力波形の位相誤差とその等化誤差出力は単調増加および、極性保持の関係にある。よって記録パラメータを変化させて入力波形の位相誤差を変化させた場合は、記録パラメータ設定値と等化誤差量についても同様の関係が成立する。
【0052】
図14は本実施例での記録パラメータ学習処理の流れを示す図である。図14において、図8と同様の処理については同様の図番を付してあり、ここでは説明を省略する。記録ストラテジ学習開始(1101)後、適応等化回路1301の各タップ係数を所定の値に設定し、等化誤差出力によるタップ係数適応処理を停止する(1501)。次にピックアップヘッドを所定の位置に移動(1102)させた後、学習対象パラメータPを含むデータパターンの記録準備を行う(2201)。ここでの記録準備とは、具体的には記録データを生成する変調回路、図1の120に所定のデータパターンを生成できるように設定を行うことである。次に記録学習対象パラメータPを、図13に示す所定値P0からP1まで所定のステップPstep幅で変化させながら記録と再生を行い、各パラメータ設定での記録領域に対する再生時の等化誤差を取得する(2202)。取得した等化誤差値群から図21に示す関係を取得し、等化誤差が最小となる記録パラメータ値P2を探索する(2204)。該探索が完了したら、記録パラメータ値P2をパラメータPにセットし(2204)、適応等化回路におけるタップ係数適応処理を再開して(1502)記録ストラテジ学習を終了する(1107)。
【0053】
本実施例によれば、波形等化回路への入力データパターンなどにより等化誤差と位相誤差の感度が変化する場合においても、安定した記録パラメータ値の最適値学習を行うことができる。
【0054】
なお、本実施例での光ディスク装置として第1の実施例で用いた図1の構成を用いたが、第2、第3の実施例までの光ディスク装置の構成を用いても、同様の効果を得られることは言うまでもない。
【0055】
上記第1から第4までの実施例では、記録レーザーパルスの記録パラメータとしてマークの前エッジ記録を決定するパルスタイミングの制御の例を示したが、同様にマークの後エッジ記録を決定するパルスタイミングなど、すべてのレーザーパルスタイミング制御について、上記第1から第4までの実施例に適用可能である。
【0056】
さらに、本実施例では記録パラメータ値の学習目標として再生時の位相誤差最小、即ちジッタ最小条件探索により時間軸誤差量のパルスタイミングパラメータを求める例を示したが、これに限らず再生品質に関わるすべての記録パラメータ、例えば記録パワー、消去パワーなどのレーザーパワーパラメータ、ストラテジ生成時のデータパターンマーク、スペース判別用の記録クロックと該データパターンの位相、などの学習においても、同様の手法で学習を行うことができる。
【実施例5】
【0057】
次に、本発明を記録ベリファイ動作に適用した光ディスク装置の一例を図15に示す。同図において図1と同様の機能を持つ回路ブロック、および素子については同様の図番を付してあり、ここでは説明を省略する。2401は記録品質判定回路であり、記録後のデータ再生時において等化誤差検出回路116で検出される等化誤差信号153の値、もしくは位相誤差検出回路117から出力される位相誤差値2403から記録データ品質判定を行い、その品質が後述する所定の基準値以下の場合はマイコン114などを介してオーバーライト(記録のやり直し)動作を行うとともに、ストラテジ生成回路2402に対して、位相誤差値2403に基づいて記録パラメータ値の変更を実施するように指示を行う。本図と図16を用いて、本実施例の動作を以下に説明する。
【0058】
図16は本実施例におけるデータ記録時の処理の流れを示す図である。同図において、本発明の第1の実施例における図15と同様の処理については同様の図番を付してある。
【0059】
上位ホストからの指示により記録動作開始後(2501)、データ記録処理の前に適応等化回路のタップ係数の所定値への固定と適応等化制御停止処理を行う(1501)。本処理の後、上位ホストから指示される光ディスク上の所定の領域にデータを記録する(2502)。次に同領域を再生して第1の実施例と同様に各所定のパターンに対する位相誤差テーブルを作成する(2503)。該テーブルの位相誤差分布からジッタ値を算出し、記録中の光ディスクの規格で規定されているジッタ値、もしくは該光ディスク装置で定める所定のジッタ値(これらを目標ジッタ値とする)との比較を行う(2504)。その結果、算出ジッタ値が目標ジッタ値以上の場合は、第2の実施例と同様に位相誤差テーブルに従って記録パラメータの変更を行い(1106)、再度同じ領域に記録を行う(2502)。算出ジッタ値が目標ジッタ値以下の場合、第一の実施例と同様に適応等化制御の再開処理を実施した後、記録を終了する(2505)。
【0060】
以上の処理により、光ディスクにおける高速記録時における記録ベリファイ処理において、PRMLなどの最尤復号回路を用いた等速度再生による高精度な記録品質評価を可能とし、再生速度変更に伴う回転数変更によるモータートルク熱発生および回転整正待ち時間を低減させて、記録動作の安定性と記録処理時間の低減を実現することができる。
【0061】
なお、実施例1から5では処理1501で適応等化回路のタップ係数の固定値設定と制御停止処理を行っているが、同様に再生波形に依存してパラメータ値を制御する他の波形処理回路についても、上記適応等化回路のタップ係数と同様に記録パラメータ学習、およびベリファイ動作中に制御を停止させることにより、上記同様安定した記録品質評価を実施できる。
【0062】
また、実施例1から5では最尤復号回路に対する等化特性としてPR(1,2,2,1)を用いていたが、例えばPR(1,2,2,2,1)など他のPR特性、およびそれに対応した等化回路、最尤復号回路などにおいても、同様に等化誤差を取得することにより本発明の適用は可能であり、PRクラス(PR特性)に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0063】
101 …光ディスク、102 …スピンドルモータ、103 …対物レンズ、104 …ビームスプリッタ、105 …コリメータレンズ、106 …集光レンズ、107 …光電変換素子、108…レーザー、109…IV変換素子、110…波形等化回路、111…最尤復号回路、112…復調回路、114…マイコン、115…上位ホスト、116…等化誤差検出回路、117…位相誤差検出回路、118…記録ストラテジ生成回路、119…レーザードライバ、120…変調回路、121…データバス、201…データパターン、202…記録ストラテジ、209…再生データ波形、1000…パターン検出回路、1001…仕分け処理回路、1003…等化誤差、位相誤差変換回路、1301…適応等化回路、1401…スイッチ、1402…固定値(ゼロ値)出力回路、1701…EEPROM、1702…媒体判別回路、1703…速度情報取得回路、1901、1903…波形等化回路出力波形、2101…振幅検出回路、2401…記録品質判定回路
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザー光を用いて光ディスクに光学的に情報を記録する光ディスク装置、および、その光ディスク装置で用いられる光ディスク記録方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レーザー光を用いて光ディスクへ2値化情報を記録し、光ディスクから2値化情報を再生する光ディスク装置では、データを記録する場合、記録レーザーパルスのパワーおよびタイミング(以下「記録ストラテジ」)を最適に調整する記録パラメータ学習が必要となる。
【0003】
この記録パラメータ学習では、記録したデータの再生品質に基づいて記録品質の評価を行う。このとき、データの記録速度とデータの再生速度が異なると、記録/再生の切り換えの度に回転速度の変更が必要となり、光ディスクを回転させるスピンドルモータのトルク変動に伴う発熱の問題、スピンドルモータの回転数が所望の回転になるまでの待ち時間の発生などの問題が発生する。これを防止するためには、記録パラメータ学習のデータの記録速度と再生速度を等速とすることが好ましい。
【0004】
ここで、光ディスクからの再生光を電気信号に変換する光電変換回路、電気信号伝送回路、処理回路などで形成される再生系の周波数特性は有限である。このため、光ディスクの再生速度が速くなり2値化情報の周波数が高くなるにつれて、信号振幅や信号SN比の低下、または、信号の符号間干渉が発生し、再生時の2値化信号の判定に誤りが発生する。
【0005】
つまり、高速記録時に記録速度と等速度でデータを再生し品質評価しようとすると、信号伝送帯域が不足し波形ひずみが生じる場合がある。記録品質の評価指標の1つとして光ディスクに記録した情報を再生した再生信号のエッジ位置の揺らぎを示すジッタがあるが、再生信号の波形ひずみが生じた場合には、再生信号から正確なジッタを検出することが困難になる。
【0006】
再生時の2値化信号の判定に誤りを改善する方法として、PRML(Partial Response
and Maximum Likelihood)処理が知られている。PRMLは、符号間干渉を許容した既知のPR(Partial Response)クラスになるように光ディスクから再生された信号を適応等化し、PRクラスの等化目標に従ったML(Maximum Likelihood:最尤)復号により、最も確からしい信号系列を推定して2値化判定を行う手法である。そして、PRMLでは、伝送系の周波数特性に類似したPRクラスで等化処理をした後にML復号を行う(以下「PRML処理」)ことにより、再生信号帯域に対して再生系の帯域が低い場合においても、安定した2値化信号再生が可能となる。PRML処理を用いるときの記録品質の判定方法として、PR等化目標に対する誤差値から記録品質を判定する方法が提案されている(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001-183646号公報
【特許文献2】特開2005-339690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
PRML処理では適応等化回路を用いることで再生信号を所望の特性へ等化する。この適応等化回路を用いてジッタの多い記録データ(記録品質の低い記録データ)を再生する場合、適応等化回路はジッタを打ち消して再生信号品質を所望の特性へ等化するように動作する。つまり、記録品質の低いことが識別できなくなるため、特許文献1,2に記載の記録品質の評価方法を学習記録では適切な記録品質評価を行うことができないという問題がある。
【0009】
また、記録品質を評価する状況としては、上述した記録パラメータ学習の他にベリファイ動作がある。ベリファイ動作は、光ディスクのデータ領域に一定の信号記録を行った後、該信号を再生して記録品質評価を行うことにより、一定の記録品質を保証し、異なる光ディスク装置間での信号記録、信号再生互換を確保するものである。このベリファイ動作時においても、前述の記録パラメータ学習と同等の理由から、信号記録倍速と信号再生倍速の等速化が必要となるが、従来例の構成では適切な記録品質評価を行うことができないという問題がある。
【0010】
本発明は上記問題を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記問題点は、特許請求の範囲に記載の発明により解決される。
【発明の効果】
【0012】
本発明により安定した記録品質評価およびそれを用いた記録パラメータ調整を可能となる。これにより高速記録時における記録パラメータ学習処理、および記録ベリファイ動作において、再生時の速度変更によるモーター負荷増加による発熱、および速度変更に伴う回転整定待ち時間の発生を抑えることができ、等速度再生による信頼性の高い高速記録パラメータ学習処理、および高速記録ベリファイ動作処理を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施例の光ディスク装置の構成図
【図2】記録ストラテジと光ディスク上のマーク、スペースおよびその再生波形の関係を示す模式図
【図3】記録パラメータテーブルの一例を示す図
【図4】第1の実施例の位相誤差検出回路の構成を示す図
【図5】波形等化回路への入力波形の例を示す図
【図6】図6の各入力波形に対する等化誤差を示す表
【図7】第1の実施例の適応等化回路のフィルタ構成図
【図8】第1の実施例の記録ストラテジ学習の処理の流れを示す図
【図9】第1の実施例の記録パラメータテーブルの処理の流れを示す図
【図10】第2の実施例の記録ストラテジ学習の処理の流れを示す図
【図11】第3の実施例の光ディスク装置の構成図
【図12】第3の実施例の不揮発性メモリのデータ構成の一例を示す図
【図13】記録パラメータ設定値と等化誤差量の関係を示す模式図
【図14】第4の実施例の記録ストラテジ学習の処理の流れを示す図
【図15】第5の実施例の光ディスク装置の構成図
【図16】第5の実施例の記録ストラテジ学習の処理の流れを示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて本発明を説明する。
【実施例1】
【0015】
まず、図2と図3を用いて記録ストラテジについて説明する。
【0016】
図2は光ディスクに情報を記録するレーザー駆動波形およびマーク形成の例を示す図である。201は記録用のデータパターン(以下「記録データ」)であり、ここではNRZI信号を例示する。202は該記録データを記録するための記録ストラテジであり、この記録ストラテジにより光ディスクの記録膜上にマーク(203、204)およびその間のスペースが形成される。205は記録制御または再生制御用のチャネルクロック、209はマーク203、204の再生波形である。
【0017】
光ディスクにマークを記録するための最適レーザーパワーおよび最適タイミングは、光ディスクの種類または光ディスク装置の組合せの条件により異なる。光ディスクの種類には、CD-R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、DVD+R、DVD+RW、BD−R、BD−RE、HD DVD−R、HD DVD−RW、HD DVD-RAMなどがある。光ディスク装置の条件としては、例えば、レーザーの立ち上がり特性、光ディスク上のレーザースポット径などがある。また、マーク形成時のレーザー光による熱干渉を考慮すれば、記録するマークの長さとマーク前後のスペース長さに応じてもレーザーパワーやレーザーパルスのタイミングを制御する必要がある。
【0018】
そのため、光ディスク装置に光ディスクが装着される度に、光ディスクと光ディスク装置間で最適な記録パラメータ(最適レーザーパワー、最適レーザーパルスタイミング)を求める記録パラメータ学習を行う。
【0019】
書き換え可能な光ディスクに記録を行うときに、学習を行うレーザーパワーのパラメータには記録パワーPw、消去パワーPe、クーリングパワーPcがある。また、学習を行うレーザーパルスタイミングには、所定のクロックエッジから制御するパルスエッジまでのタイミング(206、207)や、レーザーパルスエッジ幅(208)がある。
【0020】
以下ではマークの前エッジを制御するタイミング206の学習を例に挙げ説明するが、タイミング207やレーザーパルスエッジ幅208の記録パラメータの学習も同様に行うことができることは言うまでもない。
【0021】
図3はタイミング206のタイミング学習テーブルの例を示したものである。同図において、「当該Mark」は光ディスク装置が記録しようとするマークの長さを示し、「先行Space」は当該マークに先行するスペースの長さを示す。テーブルの各数値は、当該マーク、先行スペースの組合せに対応するマークの前エッジの基準位置からのずらし量(以下「制御量」)を示す。この制御量はあらかじめディスクメーカーなどから提供されており、図3を用いて図2のタイミング206の制御量を決定することができる。しかし、ディスクメーカーなどから提供された図3のタイミング206の制御量は如何なる光ディスク装置に対しても最適なタイミングであるわけではないため調整が必要となる。
【0022】
タイミング206の制御量の最適値は再生波形209のチャネルクロックに対する時間ずれ210が最小になる値であるため、時間ずれ210が最小となる値を目標値として「当該Mark」「先行Space」の組合せに応じて制御すれば、記録マーク形成時の熱干渉などの影響によるエッジ位置ずれに対するマージンを大きくすることができる。本実施例では、光ディスクが光ディスク装置に装着されると「当該Mark」「先行Space」の組合せ別に記録データの再生品質評価を行ってタイミング206の制御量を記録パラメータ学習することで、その光ディスクとその光ディスク装置の組合せでの制御量を決定する。
【0023】
次に、図1を用いて第一の実施例の光ディスク装置の構成を示す。レーザー108より出射されたレーザー光はコリメートレンズ105、対物レンズ103を通して、光ディスク101上の指定半径位置に照射される。レーザー光の反射光はビームスプリッタ104を介して集光レンズ106で集光されて光電変換素子107で電気信号(以下「信号」)に変換される。得られた信号はアンプ109で増幅変換、電圧変換などされ、適応等化回路1301に入力される。
【0024】
適応等化回路1301は、等化誤差検出回路116の出力である等化誤差信号153に基づいて、PRML復号処理が最適等化特性になるように等化特性(具体的には適応等化時のタップ係数)を適応させる。適応等化回路1301の出力である等化信号151は最尤復号回路111へ入力される。最尤復号回路111はあらかじめ波形等化回路1301で与えられる等化特性に従って等化信号151から2値化信号152を生成する。2値化信号152は復調回路112で情報信号に復調され、マイコン114を介して上位ホスト115に送られる。
【0025】
また、等化誤差信号153は位相誤差検出回路117にも入力される。位相誤差検出回路117は等化誤差信号153の値を2値化信号152の種類別に分類し、位相誤差情報に変換して記録ストラテジ生成回路118に送る。変調回路120は、上位ホスト115から送信される記録情報を変調し記録データ154を出力する。記録ストラテジ生成回路118では、入力された位相誤差情報と、記録データ154に基づいて、レーザーパルスを制御するための記録ストラテジの生成を行う。
【0026】
レーザードライバ113は入力される記録ストラテジに従って生成したレーザー駆動電流パルス119をレーザー108に供給する。マイコン114は上述の回路およびスピンドルモータ102の制御を行う。
【0027】
図4に位相誤差検出回路117の構成の一例を示す。パターン検出回路1000は、2値化信号152からエッジ点と該エッジを形成するスペース、マークのチャネルクロック単位の長さからデータパターンを判定し、仕分け処理回路1001へ、エッジ検出タイミング情報とパターン情報を送る。
【0028】
仕分け処理回路1001はパターン検出回路1000から送られたパターン検出情報(たとえばマーク前エッジの誤差情報)に従って、エッジタイミングでの等化誤差信号153の値を等化誤差量テーブル1004に示すように「当該mark」と「先行space」の組合せ毎に仕分ける。位相誤差変換回路1003は、等化誤差量テーブル1004から、位相誤差テーブル1002を生成する。位相誤差変換回路1003における等化誤差量テーブル1004から位相誤差テーブル1002への変換処理の詳細は後述する。
【0029】
図5に適応等化回路1301への入力波形を示す。また、図6に適応等化回路1301への入力波形をPR(1,2,2,1)で等化した出力を示す。なお、図5の801は目標波形であり、波形803は波形801に対して波形エッジが時間軸前方に大きくずれた場合の波形である。このときの目標波形801のゼロクロス点802と波形803のゼロクロス点804との差804が位相誤差量である。波形805は位相誤差が小さい前方ずれの波形であり、波形806は位相誤差が大きい後方ずれの波形を示す。
【0030】
図5で紹介した4種類の入力波形の等化出力値を図6に示す。図6の(1)は目標波形801に対応し、(2)は波形803に対応し、(3)は波形805に対応し、(4)は波形806に対応する等化出力である。各々の等化出力の等化誤差は目標波形(1)の等化出力0に対するずれで示され、波形803の等化誤差は1.2、波形805の等化誤差は0.4、波形806の等化誤差は-1.2である。ここに示されるように、位相誤差の大きさと等化誤差の大きさには比例関係があり、位相誤差の極性と等化誤差の正負の極性では極性が保存されることが分かる。位相誤差変換回路1003はこの関係を用いて等化誤差から位相誤差への変換を行う。
【0031】
適応等化回路1301の構成の例を図7に示す。C0〜CNは等化処理に用いるタップ係数である。1401はマイコン114がデータパス121を介して制御するスイッチである。各タップ係数の演算処理へ入力する等化誤差をスイッチ1401で等化誤差信号153とゼロ値1402とに切り替えることができる。スイッチ1401、ゼロ値1402の詳細は後述する。
【0032】
トランスバーサルフィルタの任意の時刻における各タップ係数は、各時刻のタップ出力と等化誤差、および該時刻の一時刻前のタップ係数から算出される。算出方法としては、最小自乗法、最尤降下法などを適用することができるが、これらは公知の技術であるため説明を省略する。
【0033】
適応等化回路1301では光ディスクの接線および半径方向の傾き(チルト)などの要因によって光ディスクからの再生波形にひずみが生じた場合、等化特性がひずみを打ち消す特性となるように各タップの係数が収束する。これにより適応等化回路1301への入力波形特性に関わらず、等化出力が常に期待等化特性(例えばPR(1,2,2,1)の特性)となるように制御される。このように、適応等化回路1301を用いることにより、再生波形ひずみに対する再生性能(再生マージン)を拡大することができる。
【0034】
しかし、光ディスクへの二値化信号の記録時に位相誤差が生じても、適応等化回路は位相誤差の影響とチルトの影響を合成した影響が小さくなるようにタップ係数を収束させて二値化信号を再生するため、記録された二値化信号の位相誤差の大きさに起因するタップ係数の変動を知ることができないという問題、すなわち、二値化信号の記録品質の単独での観測ができないという問題が生じる。
【0035】
この問題を解消する処理方法として、本実施例の記録ストラテジ学習処理を図8と図9を用いて説明する。なお、図9は図8の処理における記録パラメータテーブルを示す。図9において、テーブル1201は記録ストラテジ学習処理前の記録パラメータテーブル、1002は位相誤差テーブル、1202は学習後の記録パラメータテーブルである。記録ストラテジ学習開始(1101)後、適応等化回路1301の各タップ係数を所定の値に設定し、等化誤差出力によるタップ係数適応処理を停止する(1501)。タップ係数学習処理を停止させる方法としては、図7のスイッチ1401を等化誤差入力からゼロ値入力に切り替えて制御値である誤差入力をゼロにしてタップ係数値を固定する方法がある。
【0036】
次にピックアップヘッドを光ディスク上の記録ストラテジ学習実行領域に移動する(1102)。記録ストラテジ学習実行領域において、光ディスクの変調規則に沿ったランダムパターンデータを記録する(1103)。その後、記録終了後にランダムパターンデータを記録した領域を再生し、位相誤差検出回路117により所望の各マーク、スペースの組合せに対する位相誤差テーブル1002を生成する(1104)。
【0037】
生成した位相誤差テーブル1002のうち位相誤差量が所定値以上の部分(例えば位相誤差量が3以上となる図9の網掛けの部分)では、記録パラメータテーブル1202の値を位相誤差量テーブル1002に従って補正し(1106)、再びランダムパターンの記録を行う(1103)。
【0038】
位相誤差テーブル1002の全位相誤差量が所定の位相誤差量以下となると(1105)、図7のスイッチ1401を等化誤差信号153の入力に戻してタップ係数制御を開始し(1502)、記録ストラテジ学習を終了する(1107)。これにより、記録ストラテジ学習後のデータ再生処理には適応等化を用いることができる。
【0039】
上記手順を用いれば、高速記録に対する記録パラメータ学習時に、光ディスクに記録した信号を等速で再生し評価するためにPRML処理するときでも、タップ係数をホールドすることで再生性能を固定した状態で記録データの再生信号品質を評価することができる。これにより、PRML処理を記録パラメータ学習に適用した場合であっても、記録パラメータテーブルに示すすべてのマーク、スペースの組合せにおいて、高精度な記録パラメータ学習値を取得することができる。
【0040】
なお、本実施例ではピックアップヘッドからの再生波形に依存した回路特性制御の例として適応等化回路を用いたが、再生波形に依存してパラメータ値を制御する他の波形処理回路についても、同様に記録ストラテジ学習処理中にパラメータ値の制御を停止させることにより、記録ストラテジ学習のための再生波形位相誤差を精度よく検出でき、安定した記録ストラテジ学習を実現できる。
【実施例2】
【0041】
次に本発明の第2の実施例における光ディスク装置の動作について説明する。
【0042】
第1の実施例では、図8の処理1501においてタップ係数値を例えばPR(1,2,2,1)を満たす係数値に固定する手法を述べた。しかし、適応等化回路ではピックアップヘッドからの再生信号に依存してタップ係数値を学習するため、再生信号の特性によっては、PR(1,2,2,1)を満たす係数が最適等化値でないことがある。このような場合に適応等化回路の最適タップ係数を取得して記録ストラテジ学習を実施する処理の流れを図10に示す。同図において、図8における処理と同様の処理について同様の図番を付してあり、ここでは説明を省略する。
【0043】
図10における図8と異なる処理について以下説明する。記録ストラテジ学習開始後、光ディスク内の既記録データの有無を確認する(1601)。既記録データ有りの場合は該データ領域を再生して適応等化回路のタップ係数の学習を行う(1602)。学習の結果、タップ係数の変動および等化誤差出力値などによりタップ係数制御の収束が確認できれば、学習結果値でタップ係数を固定してタップ係数制御を停止する(1603)。光ディスク内に既記録データが無い場合は、第1の実施例と同様にタップ係数を所定値に固定し、タップ係数制御を停止する(1501)。これ以降の学習処理については、第1の実施例と同様である。
【0044】
本実施例の処理を用いることにより、ピックアップヘッドなどの適応等化回路前段の回路特性による波形ひずみなどを抑圧して記録ストラテジ学習を行うことが可能となり、各光ディスク装置の再生回路特性に依存しない互換性の高い記録ストラテジ学習、およびマーク、スペースによる情報記録を実現することができる。
【実施例3】
【0045】
第2の実施例では既記録データの指定はとくに行っていないが、適応等化回路のタップ係数を回路特性吸収のために正しく収束させるには、高品質の記録データであることが必要である。そのため、タップ係数の学習を行うための再生データとしては、光ディスクメーカー保有、もしくはそれに順ずる性能を有する標準の光ディスク装置などで記録した記録データなどを用いることが望ましい。
【0046】
上記を考慮した例として、図11に本発明の第3の実施例における光ディスク装置の構成を示す。図11において図1と同様の機能を有するブロック、素子については同様の図番を付してあり、ここでの説明は省略する。
【0047】
1701はEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等のように電気的に内容を書き換えることが可能な不揮発性メモリである。1702は媒体判別回路であり、再生信号から得られる情報、例えばサーボ情報などから光ディスクの種類、例えばCD、DVD、BDなどの判別を行う。1703は速度判別回路であり、再生波形、もしくは再生波形から生成されるチャネルクロック周波数などの情報と、媒体判別回路1702の判別結果から光ディスク再生速度を判定する。
【0048】
図12にメモリ1701のデータ構成の一例を示す。メモリ1701には図のように光ディスクの種類、および再生速度による適応等化タップ値の収束値を格納する領域を持つ。各領域には、例えば光ディスク出荷時の検査などの段階で、標準の光ディスク装置で記録を行った複数種類の光ディスクを挿入して、媒体判別回路1702から得られる媒体情報と速度情報取得回路1703から得られる再生速度情報、およびタップ係数収束値を格納する。記録パラメータ学習については、第1および第2の実施例と同様であるが、例えば第1の実施例における処理1502でのタップ値の所定値として、媒体判別回路1702と速度判別回路1703の出力から、図12のテーブルに格納されているタップ値を選択する。
【0049】
本実施例による光ディスク装置では、記録パラメータ学習の際に適応等化回路のタップ係数を各媒体および再生速度に対応して個別に設定することにより、各条件に対応した最適な等化特性を設定することができ、記録パラメータ学習の精度を向上させることができる。
【実施例4】
【0050】
上記第1から第3の実施例では等化誤差出力から記録パラメータ制御量を導出したが、これらは等化誤差の検出感度に依存する。これに対して、記録パラメータ制御では、等化誤差の検波感度に関わらず等化誤差出力を最小とする記録パラメータを探索できればよい。本方法を実現するための記録パラメータ学習方法を第4の実施例とし、図13、14を用いて説明する。本実施例を実現する光ディスク装置については、第1の実施例で示した図1の構成で実現可能であり、ここでは説明を省略する。
【0051】
図13は記録パラメータ設定量と等化誤差値の関係を示す図である。第1の実施例において図5、6を用いて説明したように、エッジ点近傍における波形等化回路への入力波形の位相誤差とその等化誤差出力は単調増加および、極性保持の関係にある。よって記録パラメータを変化させて入力波形の位相誤差を変化させた場合は、記録パラメータ設定値と等化誤差量についても同様の関係が成立する。
【0052】
図14は本実施例での記録パラメータ学習処理の流れを示す図である。図14において、図8と同様の処理については同様の図番を付してあり、ここでは説明を省略する。記録ストラテジ学習開始(1101)後、適応等化回路1301の各タップ係数を所定の値に設定し、等化誤差出力によるタップ係数適応処理を停止する(1501)。次にピックアップヘッドを所定の位置に移動(1102)させた後、学習対象パラメータPを含むデータパターンの記録準備を行う(2201)。ここでの記録準備とは、具体的には記録データを生成する変調回路、図1の120に所定のデータパターンを生成できるように設定を行うことである。次に記録学習対象パラメータPを、図13に示す所定値P0からP1まで所定のステップPstep幅で変化させながら記録と再生を行い、各パラメータ設定での記録領域に対する再生時の等化誤差を取得する(2202)。取得した等化誤差値群から図21に示す関係を取得し、等化誤差が最小となる記録パラメータ値P2を探索する(2204)。該探索が完了したら、記録パラメータ値P2をパラメータPにセットし(2204)、適応等化回路におけるタップ係数適応処理を再開して(1502)記録ストラテジ学習を終了する(1107)。
【0053】
本実施例によれば、波形等化回路への入力データパターンなどにより等化誤差と位相誤差の感度が変化する場合においても、安定した記録パラメータ値の最適値学習を行うことができる。
【0054】
なお、本実施例での光ディスク装置として第1の実施例で用いた図1の構成を用いたが、第2、第3の実施例までの光ディスク装置の構成を用いても、同様の効果を得られることは言うまでもない。
【0055】
上記第1から第4までの実施例では、記録レーザーパルスの記録パラメータとしてマークの前エッジ記録を決定するパルスタイミングの制御の例を示したが、同様にマークの後エッジ記録を決定するパルスタイミングなど、すべてのレーザーパルスタイミング制御について、上記第1から第4までの実施例に適用可能である。
【0056】
さらに、本実施例では記録パラメータ値の学習目標として再生時の位相誤差最小、即ちジッタ最小条件探索により時間軸誤差量のパルスタイミングパラメータを求める例を示したが、これに限らず再生品質に関わるすべての記録パラメータ、例えば記録パワー、消去パワーなどのレーザーパワーパラメータ、ストラテジ生成時のデータパターンマーク、スペース判別用の記録クロックと該データパターンの位相、などの学習においても、同様の手法で学習を行うことができる。
【実施例5】
【0057】
次に、本発明を記録ベリファイ動作に適用した光ディスク装置の一例を図15に示す。同図において図1と同様の機能を持つ回路ブロック、および素子については同様の図番を付してあり、ここでは説明を省略する。2401は記録品質判定回路であり、記録後のデータ再生時において等化誤差検出回路116で検出される等化誤差信号153の値、もしくは位相誤差検出回路117から出力される位相誤差値2403から記録データ品質判定を行い、その品質が後述する所定の基準値以下の場合はマイコン114などを介してオーバーライト(記録のやり直し)動作を行うとともに、ストラテジ生成回路2402に対して、位相誤差値2403に基づいて記録パラメータ値の変更を実施するように指示を行う。本図と図16を用いて、本実施例の動作を以下に説明する。
【0058】
図16は本実施例におけるデータ記録時の処理の流れを示す図である。同図において、本発明の第1の実施例における図15と同様の処理については同様の図番を付してある。
【0059】
上位ホストからの指示により記録動作開始後(2501)、データ記録処理の前に適応等化回路のタップ係数の所定値への固定と適応等化制御停止処理を行う(1501)。本処理の後、上位ホストから指示される光ディスク上の所定の領域にデータを記録する(2502)。次に同領域を再生して第1の実施例と同様に各所定のパターンに対する位相誤差テーブルを作成する(2503)。該テーブルの位相誤差分布からジッタ値を算出し、記録中の光ディスクの規格で規定されているジッタ値、もしくは該光ディスク装置で定める所定のジッタ値(これらを目標ジッタ値とする)との比較を行う(2504)。その結果、算出ジッタ値が目標ジッタ値以上の場合は、第2の実施例と同様に位相誤差テーブルに従って記録パラメータの変更を行い(1106)、再度同じ領域に記録を行う(2502)。算出ジッタ値が目標ジッタ値以下の場合、第一の実施例と同様に適応等化制御の再開処理を実施した後、記録を終了する(2505)。
【0060】
以上の処理により、光ディスクにおける高速記録時における記録ベリファイ処理において、PRMLなどの最尤復号回路を用いた等速度再生による高精度な記録品質評価を可能とし、再生速度変更に伴う回転数変更によるモータートルク熱発生および回転整正待ち時間を低減させて、記録動作の安定性と記録処理時間の低減を実現することができる。
【0061】
なお、実施例1から5では処理1501で適応等化回路のタップ係数の固定値設定と制御停止処理を行っているが、同様に再生波形に依存してパラメータ値を制御する他の波形処理回路についても、上記適応等化回路のタップ係数と同様に記録パラメータ学習、およびベリファイ動作中に制御を停止させることにより、上記同様安定した記録品質評価を実施できる。
【0062】
また、実施例1から5では最尤復号回路に対する等化特性としてPR(1,2,2,1)を用いていたが、例えばPR(1,2,2,2,1)など他のPR特性、およびそれに対応した等化回路、最尤復号回路などにおいても、同様に等化誤差を取得することにより本発明の適用は可能であり、PRクラス(PR特性)に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0063】
101 …光ディスク、102 …スピンドルモータ、103 …対物レンズ、104 …ビームスプリッタ、105 …コリメータレンズ、106 …集光レンズ、107 …光電変換素子、108…レーザー、109…IV変換素子、110…波形等化回路、111…最尤復号回路、112…復調回路、114…マイコン、115…上位ホスト、116…等化誤差検出回路、117…位相誤差検出回路、118…記録ストラテジ生成回路、119…レーザードライバ、120…変調回路、121…データバス、201…データパターン、202…記録ストラテジ、209…再生データ波形、1000…パターン検出回路、1001…仕分け処理回路、1003…等化誤差、位相誤差変換回路、1301…適応等化回路、1401…スイッチ、1402…固定値(ゼロ値)出力回路、1701…EEPROM、1702…媒体判別回路、1703…速度情報取得回路、1901、1903…波形等化回路出力波形、2101…振幅検出回路、2401…記録品質判定回路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、
該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、
該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、
前記光ディスクから再生した信号に対し可変する複数のタップ係数を用いて適応等化した等化信号を出力する適応等化回路と、
該等化信号を入力とし二値化信号を出力とする最尤復号回路と、
前記光ディスクの所定の領域にデータを試し書きし、試し書きしたデータを再生することで最適な記録ストラテジを決定する学習制御回路と、
前記学習制御回路により学習制御がされている間は前記適応等化回路のタップ係数を固定するように制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
請求項1の光ディスク装置において、
前記制御回路は、学習制御中は前記タップ係数を固定し、学習制御中以外は前記タップ係数を可変にすることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項3】
請求項1の光ディスク装置において、
さらに、前記適応等化回路の等化誤差を検出する等化誤差検出回路と、
該等化誤差信号またはゼロ値を切り替えて前記適応等化回路に供給するスイッチと、を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項4】
請求項3の光ディスク装置において、
前記制御回路は、学習制御中はゼロ値を供給し、学習制御中以外は前記等化誤差信号を供給するよう前記スイッチを制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項5】
請求項1の光ディスク装置において、
前記学習制御回路は、学習制御中に観測される位相誤差が所定の値を超えるときに再度学習制御を実施することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項6】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、
該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、
該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、
前記光ディスクから再生した信号に対し可変する複数のタップ係数を用いて適応等化した等化信号を出力する適応等化回路と、
該等化信号を入力とし二値化信号を出力とする最尤復号回路と、
前記光ディスクにデータを記録し当該データを再生することで記録データの品質を評価するベリファイ処理を行い最適な記録ストラテジを決定するベリファイ処理回路と、
前記ベリファイ処理回路により学習制御がされている間は前記適応等化回路のタップ係数を固定するように制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項7】
請求項6の光ディスク装置において、
前記制御回路は、ベリファイ処理中は前記タップ係数を固定し、ベリファイ処理中以外は前記タップ係数を可変にすることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項8】
請求項6の光ディスク装置において、
さらに、前記適応等化回路の等化誤差を検出する等化誤差検出回路と、
該等化誤差信号またはゼロ値を切り替えて前記適応等化回路に供給するスイッチと、を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項9】
請求項8の光ディスク装置において、
前記制御回路は、ベリファイ処理中はゼロ値を供給し、ベリファイ処理中以外は前記等化誤差信号を供給するよう前記スイッチを制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項10】
請求項6の光ディスク装置において、
前記ベリファイ処理回路は、ベリファイ処理中に観測される位相誤差が所定の値を超えるときに再度データを記録することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項11】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、前記光ディスクから再生した信号に対し可変する複数のタップ係数を用いて適応等化した等化信号を出力する適応等化回路と、該等化信号を入力とし二値化信号を出力とする最尤復号回路と、を備えた光ディスク装置の記録方法であって、
前記光ディスクの所定の位置にデータを試し書きし、試し書きしたデータを再生することで最適な記録ストラテジを決定する学習制御時に、前記適応等化回路のタップ係数を固定することを特徴とする光ディスク装置の記録方法。
【請求項12】
請求項11の記録方法において、
前記光ディスク装置は、さらに、前記適応等化回路の等化誤差を検出する等化誤差検出回路と、該等化誤差信号またはゼロ値を切り替えて前記適応等化回路に供給するスイッチと、を具備しており、
学習制御中はゼロ値を供給し、学習制御中以外は前記等化誤差信号を供給するよう前記スイッチを制御することを特徴とする記録方法。
【請求項13】
請求項11の記録方法において、
学習制御中に観測される位相誤差が所定の値を超えるときに再度学習制御を実施することを特徴とする記録方法。
【請求項14】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、前記光ディスクから再生した信号に対し可変する複数のタップ係数を用いて適応等化した等化信号を出力する適応等化回路と、該等化信号を入力とし二値化信号を出力とする最尤復号回路と、を備えた光ディスク装置の記録方法であって、
前記光ディスクにデータを記録し当該データを再生することで記録データの品質を評価するベリファイ処理を行い最適な記録ストラテジを決定するベリファイ処理時に、前記適応等化回路のタップ係数を固定することを特徴とする光ディスク装置の記録方法。
【請求項15】
請求項14の記録方法において、
前記光ディスク装置は、さらに、前記適応等化回路の等化誤差を検出する等化誤差検出回路と、該等化誤差信号またはゼロ値を切り替えて前記適応等化回路に供給するスイッチと、を具備しており、
ベリファイ処理中はゼロ値を供給し、学習制御中以外は前記等化誤差信号を供給するよう前記スイッチを制御することを特徴とする記録方法。
【請求項16】
請求項14の記録方法において、
学習制御中に観測される位相誤差が所定の値を超えるときに再度データを記録することを特徴とする記録方法。
【請求項17】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、
該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、
該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、
前記光ディスクから再生した信号に対して伝送特性および二値化判定におけるパラメータを最適に制御する再生波形処理手段と、
前記光ディスクの所定の領域にデータを試し書きし、試し書きしたデータを再生することで最適な記録ストラテジを決定する学習制御回路と、
前記学習制御回路により学習制御がされている間は前記再生波形処理手段の制御を停止するように制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項18】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、
該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、
該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、
前記光ディスクから再生した信号に対して伝送特性および二値化判定におけるパラメータを最適に制御する再生波形処理手段と、
前記光ディスクにデータを記録し当該データを再生することで記録データの品質を評価するベリファイ処理を行い最適な記録ストラテジを決定するベリファイ処理回路と、
前記ベリファイ処理回路により学習制御がされている間は前記再生波形処理手段の制御を停止するように制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項19】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、前記光ディスクから再生した信号に対して伝送特性および二値化判定におけるパラメータを最適に制御する再生波形処理手段と、を備えた光ディスク装置の記録方法であって、
前記光ディスクの所定の位置にデータを試し書きし、試し書きしたデータを再生することで最適な記録ストラテジを決定する学習制御時に、前記再生波形処理手段の制御を停止することを特徴とする光ディスク装置の記録方法。
【請求項20】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、前記光ディスクから再生した信号に対して伝送特性および二値化判定におけるパラメータを最適に制御する再生波形処理手段と、を備えた光ディスク装置の記録方法であって、
前記光ディスクにデータを記録し当該データを再生することで記録データの品質を評価するベリファイ処理を行い最適な記録ストラテジを決定するベリファイ処理時に、前記再生波形処理手段の制御を停止することを特徴とする光ディスク装置の記録方法。
【請求項1】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、
該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、
該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、
前記光ディスクから再生した信号に対し可変する複数のタップ係数を用いて適応等化した等化信号を出力する適応等化回路と、
該等化信号を入力とし二値化信号を出力とする最尤復号回路と、
前記光ディスクの所定の領域にデータを試し書きし、試し書きしたデータを再生することで最適な記録ストラテジを決定する学習制御回路と、
前記学習制御回路により学習制御がされている間は前記適応等化回路のタップ係数を固定するように制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
請求項1の光ディスク装置において、
前記制御回路は、学習制御中は前記タップ係数を固定し、学習制御中以外は前記タップ係数を可変にすることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項3】
請求項1の光ディスク装置において、
さらに、前記適応等化回路の等化誤差を検出する等化誤差検出回路と、
該等化誤差信号またはゼロ値を切り替えて前記適応等化回路に供給するスイッチと、を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項4】
請求項3の光ディスク装置において、
前記制御回路は、学習制御中はゼロ値を供給し、学習制御中以外は前記等化誤差信号を供給するよう前記スイッチを制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項5】
請求項1の光ディスク装置において、
前記学習制御回路は、学習制御中に観測される位相誤差が所定の値を超えるときに再度学習制御を実施することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項6】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、
該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、
該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、
前記光ディスクから再生した信号に対し可変する複数のタップ係数を用いて適応等化した等化信号を出力する適応等化回路と、
該等化信号を入力とし二値化信号を出力とする最尤復号回路と、
前記光ディスクにデータを記録し当該データを再生することで記録データの品質を評価するベリファイ処理を行い最適な記録ストラテジを決定するベリファイ処理回路と、
前記ベリファイ処理回路により学習制御がされている間は前記適応等化回路のタップ係数を固定するように制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項7】
請求項6の光ディスク装置において、
前記制御回路は、ベリファイ処理中は前記タップ係数を固定し、ベリファイ処理中以外は前記タップ係数を可変にすることを特徴とする光ディスク装置。
【請求項8】
請求項6の光ディスク装置において、
さらに、前記適応等化回路の等化誤差を検出する等化誤差検出回路と、
該等化誤差信号またはゼロ値を切り替えて前記適応等化回路に供給するスイッチと、を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項9】
請求項8の光ディスク装置において、
前記制御回路は、ベリファイ処理中はゼロ値を供給し、ベリファイ処理中以外は前記等化誤差信号を供給するよう前記スイッチを制御することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項10】
請求項6の光ディスク装置において、
前記ベリファイ処理回路は、ベリファイ処理中に観測される位相誤差が所定の値を超えるときに再度データを記録することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項11】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、前記光ディスクから再生した信号に対し可変する複数のタップ係数を用いて適応等化した等化信号を出力する適応等化回路と、該等化信号を入力とし二値化信号を出力とする最尤復号回路と、を備えた光ディスク装置の記録方法であって、
前記光ディスクの所定の位置にデータを試し書きし、試し書きしたデータを再生することで最適な記録ストラテジを決定する学習制御時に、前記適応等化回路のタップ係数を固定することを特徴とする光ディスク装置の記録方法。
【請求項12】
請求項11の記録方法において、
前記光ディスク装置は、さらに、前記適応等化回路の等化誤差を検出する等化誤差検出回路と、該等化誤差信号またはゼロ値を切り替えて前記適応等化回路に供給するスイッチと、を具備しており、
学習制御中はゼロ値を供給し、学習制御中以外は前記等化誤差信号を供給するよう前記スイッチを制御することを特徴とする記録方法。
【請求項13】
請求項11の記録方法において、
学習制御中に観測される位相誤差が所定の値を超えるときに再度学習制御を実施することを特徴とする記録方法。
【請求項14】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、前記光ディスクから再生した信号に対し可変する複数のタップ係数を用いて適応等化した等化信号を出力する適応等化回路と、該等化信号を入力とし二値化信号を出力とする最尤復号回路と、を備えた光ディスク装置の記録方法であって、
前記光ディスクにデータを記録し当該データを再生することで記録データの品質を評価するベリファイ処理を行い最適な記録ストラテジを決定するベリファイ処理時に、前記適応等化回路のタップ係数を固定することを特徴とする光ディスク装置の記録方法。
【請求項15】
請求項14の記録方法において、
前記光ディスク装置は、さらに、前記適応等化回路の等化誤差を検出する等化誤差検出回路と、該等化誤差信号またはゼロ値を切り替えて前記適応等化回路に供給するスイッチと、を具備しており、
ベリファイ処理中はゼロ値を供給し、学習制御中以外は前記等化誤差信号を供給するよう前記スイッチを制御することを特徴とする記録方法。
【請求項16】
請求項14の記録方法において、
学習制御中に観測される位相誤差が所定の値を超えるときに再度データを記録することを特徴とする記録方法。
【請求項17】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、
該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、
該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、
前記光ディスクから再生した信号に対して伝送特性および二値化判定におけるパラメータを最適に制御する再生波形処理手段と、
前記光ディスクの所定の領域にデータを試し書きし、試し書きしたデータを再生することで最適な記録ストラテジを決定する学習制御回路と、
前記学習制御回路により学習制御がされている間は前記再生波形処理手段の制御を停止するように制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項18】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、
該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、
該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、
前記光ディスクから再生した信号に対して伝送特性および二値化判定におけるパラメータを最適に制御する再生波形処理手段と、
前記光ディスクにデータを記録し当該データを再生することで記録データの品質を評価するベリファイ処理を行い最適な記録ストラテジを決定するベリファイ処理回路と、
前記ベリファイ処理回路により学習制御がされている間は前記再生波形処理手段の制御を停止するように制御する制御回路と、
を具備することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項19】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、前記光ディスクから再生した信号に対して伝送特性および二値化判定におけるパラメータを最適に制御する再生波形処理手段と、を備えた光ディスク装置の記録方法であって、
前記光ディスクの所定の位置にデータを試し書きし、試し書きしたデータを再生することで最適な記録ストラテジを決定する学習制御時に、前記再生波形処理手段の制御を停止することを特徴とする光ディスク装置の記録方法。
【請求項20】
光ディスクにレーザー光を照射するレーザーと、該レーザーにレーザー駆動電流を供給するレーザードライバと、該レーザードライバに記録ストラテジを示す情報を供給する記録ストラテジ生成回路と、前記光ディスクから再生した信号に対して伝送特性および二値化判定におけるパラメータを最適に制御する再生波形処理手段と、を備えた光ディスク装置の記録方法であって、
前記光ディスクにデータを記録し当該データを再生することで記録データの品質を評価するベリファイ処理を行い最適な記録ストラテジを決定するベリファイ処理時に、前記再生波形処理手段の制御を停止することを特徴とする光ディスク装置の記録方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−210371(P2011−210371A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−166188(P2011−166188)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【分割の表示】特願2006−308543(P2006−308543)の分割
【原出願日】平成18年11月15日(2006.11.15)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【分割の表示】特願2006−308543(P2006−308543)の分割
【原出願日】平成18年11月15日(2006.11.15)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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