光デバイスウエーハの加工方法
【課題】裏面に反射膜を積層したサファイア基板の内部にストリートに沿って改質層を形成することができ、かつ反射膜をストリートに沿って切断することができるサファイア基板の加工方法を提供する。
【解決手段】表面に複数の光デバイスが格子状のストリート22で区画形成されたサファイア基板20をストリートに沿って分割するサファイア基板の加工方法であって、基板に対して透過性を有する波長のレーザー光を裏面側から基板の内部に集光点を位置付けてストリートに沿って照射し、ストリートに沿って改質層を形成する工程と、基板の裏面に反射膜210を積層する工程と、裏面に積層された反射膜側から反射膜に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をストリートに沿って照射し、反射膜をストリートに沿って切断する工程と、基板に外力を付与して基板を変質層が形成されたストリートに沿って破断し、個々の光デバイスに分割する工程とを含む。
【解決手段】表面に複数の光デバイスが格子状のストリート22で区画形成されたサファイア基板20をストリートに沿って分割するサファイア基板の加工方法であって、基板に対して透過性を有する波長のレーザー光を裏面側から基板の内部に集光点を位置付けてストリートに沿って照射し、ストリートに沿って改質層を形成する工程と、基板の裏面に反射膜210を積層する工程と、裏面に積層された反射膜側から反射膜に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をストリートに沿って照射し、反射膜をストリートに沿って切断する工程と、基板に外力を付与して基板を変質層が形成されたストリートに沿って破断し、個々の光デバイスに分割する工程とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サファイア基板の表面に格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域に光デバイスが形成された光デバイスウエーハをストリートに沿って分割する光デバイスウエーハの分割方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光デバイス製造工程においては、略円板形状であるサファイア基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体からなる光デバイス層が積層され格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域に発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスを形成して光デバイスウエーハを構成する。そして、光デバイスウエーハをストリートに沿って切断することにより光デバイスが形成された領域を分割して個々の光デバイスを製造している。
【0003】
上述した光デバイスウエーハのストリートに沿った切断は、通常、ダイサーと呼ばれている切削装置によって行われている。この切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削するための切削手段と、チャックテーブルと切削手段とを相対的に移動せしめる切削送り手段とを具備している。切削手段は、回転スピンドルと該スピンドルに装着された切削ブレードおよび回転スピンドルを回転駆動する駆動機構を含んでいる。切削ブレードは円盤状の基台と該基台の側面外周部に装着された環状の切れ刃からなっており、切れ刃は例えば粒径3μm程度のダイヤモンド砥粒を電鋳によって基台に固定し厚さ20μm程度に形成されている。
【0004】
しかるに、光デバイスウエーハを構成するサファイア基板はモース硬度が高いため、上記切削ブレードによる切断は必ずしも容易ではない。更に、切削ブレードは20μm程度の厚さを有するため、デバイスを区画するストリートとしては幅が50μm程度必要となる。このため、ストリートの占める面積比率が高くなり、生産性が悪いという問題がある。
【0005】
上述した問題を解消するために、光デバイスウエーハをストリートに沿って分割する方法として、ウエーハに対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線をストリートに沿って照射することにより破断の起点となるレーザー加工溝を形成し、この破断の起点となるレーザー加工溝が形成されたストリートに沿って外力を付与することにより割断する方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【0006】
しかるに、光デバイスウエーハを構成するサファイア基板の表面に形成されたストリートに沿ってレーザー光線を照射してレーザー加工溝を形成すると、発光ダイオード等の光デバイスの外周がアブレーションされてデブリと呼ばれる溶融物が付着するため輝度が低下し、光デバイスの品質が低下するという問題がある。このような問題を解消するために、光デバイスウエーハを個々の光デバイスに分割する前にエッチングによりデブリを除去する工程が必要となり生産性が悪いという問題がある。
【0007】
このような問題を解消するために、光デバイス層としての発光層(エピ層)が形成されていないサファイア基板の裏面側からサファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線を集光点を内部に位置付けてストリートに沿って照射し、サファイア基板の内部にストリートに沿って改質層を形成することにより、サファイア基板を改質層が形成されたストリートに沿って分割する加工方法が下記特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−305420号公報
【特許文献2】特許第3408805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
サファイア基板の表面に光デバイス層が形成された光デバイスウエーハとして、光デバイス層から発光された光を反射して光の取り出し効率を向上させるために、サファイア基板の裏面に金、アルミニウム等からなる反射膜を積層する技術が提案されている。
しかるに、サファイア基板の裏面に金、アルミニウム等からなる反射膜が積層された光デバイスウエーハは、反射膜がレーザー光線の妨げとなりサファイア基板の裏面側からレーザー光線を照射することができないという問題がある。
【0010】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、サファイア基板の裏面に反射膜を積層してもサファイア基板の裏面側からサファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線を内部に集光点を位置付けてストリートに沿って照射し、サファイア基板の内部にストリートに沿って改質層を形成することができるとともに、サファイア基板の裏面に積層された反射膜をストリートに沿って切断することができる光デバイスウエーハの加工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、サファイア基板の表面に光デバイス層が積層され格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域に光デバイスが形成された光デバイスウエーハをストリートに沿って個々の光デバイスに分割する光デバイスウエーハの加工方法であって、
サファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線をサファイア基板の裏面側からサファイア基板の内部に集光点を位置付けてストリートに沿って照射し、サファイア基板にストリートに沿って改質層を形成する変質層形成工程と、
該変質層形成工程が実施されたサファイア基板の裏面に反射膜を積層する反射膜積層工程と、
サファイア基板の裏面に積層された反射膜側から反射膜に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をストリートに沿って照射し、反射膜をストリートに沿って切断する反射膜切断工程と、
該反射膜切断工程が実施された光デバイスウエーハに外力を付与して光デバイスウエーハを変質層が形成されたストリートに沿って破断し、個々の光デバイスに分割するウエーハ分割工程と、を含む、
ことを特徴とする光デバイスウエーハの加工方法が提供される。
【0012】
上記反射膜は、金属膜からなり厚みが0.5〜2μmに設定されている。
また、上記反射膜は、酸化膜からなり厚みが0.5〜2μmに設定されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明による光デバイスウエーハの加工方法においては、サファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線をサファイア基板の裏面側からサファイア基板の内部に集光点を位置付けてストリートに沿って照射し、サファイア基板にストリートに沿って改質層を形成する変質層形成工程と、変質層形成工程が実施されたサファイア基板の裏面に反射膜を積層する反射膜積層工程と、サファイア基板の裏面に積層された反射膜側から反射膜に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をストリートに沿って照射し、反射膜をストリートに沿って切断する反射膜切断工程とを含んでいるので、サファイア基板の裏面に反射膜を積層してもサファイア基板の内部にストリートに沿って改質層を形成することができるとともに、サファイア基板の裏面に積層された反射膜をストリートに沿って切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による光デバイスウエーハの加工方法によって個々の光デバイスに分割される光デバイスウエーハの斜視図。
【図2】図1に示す光デバイスウエーハの表面に保護テープを貼着した状態を示す斜視図。
【図3】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける変質層形成工程を実施するためのレーザー加工装置の要部斜視図。
【図4】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける変質層形成工程の説明図。
【図5】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける反射膜積層工程の説明図。
【図6】図5に示す反射膜積層工程が実施された光デバイスウエーハの斜視図。
【図7】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける反射膜切断工程を実施するために反射膜積層工程が実施された光デバイスウエーハをレーザー加工装置のチャックテーブルに護持した状態を示す斜視図。
【図8】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける反射膜切断工程の説明図。
【図9】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おけるウエーハ支持工程および保護テープ剥離工程を示す説明図。
【図10】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける分割工程を実施するためのテープ拡張装置の斜視図。
【図11】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける分割工程を示す説明図。
【図12】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おけるピックアップ工程を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明による光デバイスウエーハの加工方法について添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0016】
図1には、本発明による光デバイスウエーハの加工方法によって個々の光デバイスに分割される光デバイスウエーハの斜視図が示されている。図1に示す光デバイスウエーハ2は、例えば直径が150mm、厚みが120μmのサファイア基板20の表面20aにn型窒化物半導体層およびp型窒化物半導体層とからなる光デバイス層(エピ層)21が例えば5μmの厚みで積層されている。そして、光デバイス層(エピ層)21が格子状に形成された複数の分割予定ライン22によって区画された複数の領域に発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイス23が形成されている。
【0017】
上述した光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aには、光デバイス23を保護するために図2に示すように保護テープ3を貼着する(保護テープ貼着工程)。
【0018】
保護テープ貼着工程を実施したならば、サファイア基板20に対して透過性を有する波長のレーザー光線をサファイア基板20の裏面20b側からサファイア基板20の内部に集光点を位置付けてストリート22に沿って照射し、サファイア基板20のストリート22に沿って改質層を形成する変質層形成工程を実施する。この変質層形成工程は、図3に示すレーザー加工装置4を用いて実施する。図3に示すレーザー加工装置4は、被加工物を保持するチャックテーブル41と、該チャックテーブル41上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段42と、チャックテーブル41上に保持された被加工物を撮像する撮像手段43を具備している。チャックテーブル41は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない加工送り手段によって図3において矢印Xで示す方向に加工送りされるとともに、図示しない割り出し送り手段によって図3において矢印Yで示す方向に割り出し送りされるようになっている。
【0019】
上記レーザー光線照射手段42は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング421の先端に装着された集光器422からパルスレーザー光線を照射する。また、上記レーザー光線照射手段42を構成するケーシング421の先端部に装着された撮像手段43は、顕微鏡やCCDカメラ等の光学手段からなっており、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。
【0020】
上述したレーザー加工装置4を用いて実施する変質層形成工程について、図3および図4を参照して説明する。
この変質層形成工程を実施するには、図3に示すレーザー加工装置4のチャックテーブル41上に上述した光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに貼着された保護テープ3側を載置し、図示しない吸引手段を作動してチャックテーブル41上に光デバイスウエーハ2を吸引保持する。従って、チャックテーブル41上に保持された光デバイスウエーハ2は、サファイア基板20の裏面20bが上側となる。このようにして光デバイスウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41は、図示しない加工送り手段によって撮像手段43の直下に位置付けられる。
【0021】
チャックテーブル41が撮像手段43の直下に位置付けられると、撮像手段43および図示しない制御手段によって光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22に沿ってレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段43および図示しない制御手段は、サファイア基板20の所定方向に形成されているストリート22と、該ストリート22に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段42の集光器422との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、サファイア基板20に所定方向に形成されているストリート22と直交する方向に形成されている複数のストリート22に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
【0022】
以上のようにしてチャックテーブル41上に保持された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22を検出し、レーザー光線照射位置のアライメントが行われたならば、図4の(a)で示すようにチャックテーブル41をレーザー光線照射手段42の集光器422が位置するレーザー光線照射領域に移動し、所定のストリート22の一端(図4の(a)において左端)をレーザー光線照射手段42の集光器422の直下に位置付ける。そして、集光器422から照射されるパルスレーザー光線の集光点Pを光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20b(上面)から例えば60μmの位置に合わせる。次に、集光器422からサファイア基板20に対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル41を図4の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、図4の(b)で示すようにレーザー光線照射手段42の集光器422の照射位置にストリート22の他端(図4の(b)において右端)が達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル41の移動を停止する。この結果、光デバイスウエーハ2のサファイア基板20には、厚み方向中間部にストリート22に沿って改質層200が形成される。この改質層200は、溶融再固化層として形成される。
【0023】
上記改質層形成工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
光源 :LD励起QスイッチNd:YVO4レーザー
波長 :1064nmのパルスレーザー
繰り返し周波数 :100kHz
平均出力 :0.1〜0.4W
集光スポット径 :φ1μm
加工送り速度 :300〜800mm/秒
【0024】
上記加工条件においては、サファイア基板20に形成される改質層200の厚みは、30μm程度である。
上述したように、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の所定方向に形成された全てのストリート22に沿って上記改質層形成工程を実施したならば、光デバイスウエーハ2を保持したチャックテーブル41を90度回動した位置に位置付ける。そして、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の上記所定方向と直交する方向に形成された全てのストリート22に沿って上記改質層形成工程を実施する。
【0025】
上述したように改質層形成工程を実施したならば、改質層形成工程が実施されたサファイア基板20の裏面20bに反射膜を積層する反射膜積層工程を実施する。この反射膜形成工程は、図5に示すスパッタ装置5を用いて実施する。図5に示すスパッタ装置5は、スパッタチャンバー51を形成するハウジング52と、該ハウジング52のスパッタチャンバー51内に配設され被加工物を保持する陽極となる静電吸着式の保持テーブル53と、該保持テーブル53と対向して配設され積層する金属(例えば金、アルミニウム)または酸化物(例えばSiO2、TiO2、ZnO)からなるターゲット54を取り付ける陰極55と、ターゲット54を励磁する励磁手段56と、陰極55に高周波電圧を印加する高周波電源57とからなっている。なお、ハウジング52には、スパッタチャンバー51内を図示しない減圧手段に連通する減圧口521と、スパッタチャンバー51内を図示しないスパッタガス供給手段に連通する導入口522が設けられている。
【0026】
上記のように構成されたスパッタ装置5を用いて上述した反射膜積層工程を実施するには、保持テーブル53上に上述した改質層形成工程が実施された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに貼着された保護テープ3側を載置し、静電吸着保持する。従って、保持テーブル53上に静電吸着保持された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bが上側となる。次に、励磁手段56を作動してターゲット54を励磁するとともに、陰極55に高周波電源57から例えば40kHzの高周波電圧を印加する。そして、図示しない減圧手段を作動してスパッタチャンバー51内を10−2Pa〜10−4Pa程度に減圧するとともに、図示しないスパッタガス供給手段を作動してスパッタチャンバー51内にアルゴンガスを導入してプラズマを発生させる。従って、プラズマ中のアルゴンガスが陰極55に取り付けられた金、アルミニウム等の金属またはSiO2、TiO2、ZnO等の酸化物からなるターゲット54に衝突し、この衝突によって飛散する金属粒子または酸化物粒子は光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bに金属層または酸化物層が堆積する。この結果、図6に示すようにサファイア基板20の裏面20bには、金属膜または酸化膜からなる反射膜210が形成される。この金属膜または酸化膜からなる反射膜210は、厚みが0.5〜2μmに設定されている。
【0027】
上述した反射膜積層工程を実施したならば、サファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210側から反射膜210に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をストリート22に沿って照射し、反射膜210をストリート22に沿って切断する反射膜切断工程を実施する。この反射膜切断工程は、反射膜210がSiO2等の酸化膜のように透明体によって形成されている場合には、上記図3に示すレーザー加工装置4と同様のレーザー加工装置を用いて実施することができる。即ち、反射膜切断工程を実施するには、図7に示すようにレーザー加工装置4のチャックテーブル41上に上述した反射膜積層工程が実施された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに貼着されている保護テープ3側を載置し、図示しない吸引手段を作動してチャックテーブル41上に光デバイスウエーハ2を吸引保持する。従って、チャックテーブル41上に保持された光デバイスウエーハ2は、サファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210が上側となる。このようにして光デバイスウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41は、図示しない加工送り手段によって撮像手段43の直下に位置付けられる。
【0028】
チャックテーブル41が撮像手段43の直下に位置付けられると、撮像手段43および図示しない制御手段によって光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22に沿ってレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段43および図示しない制御手段は、サファイア基板20の所定方向に形成されているストリート22と、該ストリート22に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段42の集光器422との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、サファイア基板20に所定方向に形成されているストリート22と直交する方向に形成されている複数のストリート22に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。なお、反射膜210が金等の金属膜によって形成されている場合には、レーザー加工装置の被加工物を保持するチャックテーブルの保持部を透明体で形成し、該保持部の下側から保持部に保持された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22を撮像して上述したアライメントを実施する。
【0029】
以上のようにしてチャックテーブル41上に保持された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22を検出し、レーザー光線照射位置のアライメントが行われたならば、図8の(a)で示すようにチャックテーブル41をレーザー光線照射手段42の集光器422が位置するレーザー光線照射領域に移動し、所定のストリート22の一端(図8の(a)において左端)をレーザー光線照射手段42の集光器422の直下に位置付ける。そして、集光器422から照射されるパルスレーザー光線の集光点Pを光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210の上面に合わせる。次に、集光器422からサファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210に対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル41を図8の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、図8の(b)で示すようにレーザー光線照射手段42の集光器422の照射位置にストリート22の他端(図8の(b)において右端)が達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル41の移動を停止する。この結果、サファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210は、所定のストリート22に沿って切断される。
【0030】
上記反射膜切断工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
光源 :LD励起QスイッチNd:YVO4レーザー
波長 :355nmのパルスレーザー
繰り返し周波数 :100kHz
平均出力 :0.5〜1.0W
集光スポット径 :φ1μm
加工送り速度 :200mm/秒
【0031】
上記加工条件においては、サファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210は切断されるが、サファイア基板20をアブレーション加工することはない。
上述したように、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の所定方向に形成された全てのストリート22に沿って上記反射膜切断工程を実施したならば、光デバイスウエーハ2を保持したチャックテーブル41を90度回動した位置に位置付ける。そして、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の上記所定方向と直交する方向に形成された全てのストリート22に沿って上記反射膜切断工程を実施する。この結果、図8の(c)に示すようにサファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210には、全てのストリート22に沿って切断溝211が形成される。
【0032】
上述した反射膜切断工程を実施したならば、サファイア基板20の裏面20bに反射膜210が積層された光デバイスウエーハ2の裏面を環状のフレームに装着された粘着テープに貼着するウエーハ支持工程を実施する。即ち、図9に示すように環状のフレーム6の開口部を覆うように外周部が装着された粘着テープ60の表面に光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bを貼着する。そして、サファイア基板20の表面20aに貼着されている保護テープ3を剥離する(保護テープ剥離工程)。
【0033】
次に、反射膜積層工程が実施された光デバイスウエーハ2(サファイア基板20の厚み方向中間部にストリート22に沿って改質層200が形成されている)に外力を付与して光デバイスウエーハ2を改質層200が形成されたストリート22に沿って破断し、個々の光デバイス23に分割するウエーハ分割工程を実施する。この分割工程は、図10に示すウエーハ分割装置7を用いて実施する。図10に示すウエーハ分割装置7は、上記環状のフレーム6を保持するフレーム保持手段71と、該フレーム保持手段71に保持された環状のフレーム6に装着された粘着テープ60を拡張するテープ拡張手段72を具備している。フレーム保持手段71は、環状のフレーム保持部材711と、該フレーム保持部材711の外周に配設された固定手段としての複数のクランプ712とからなっている。フレーム保持部材711の上面は環状のフレーム6を載置する載置面711aを形成しており、この載置面711a上に環状のフレーム6が載置される。そして、載置面711a上に載置された環状のフレーム6は、クランプ712によってフレーム保持部材711に固定される。このように構成されたフレーム保持手段71は、テープ拡張手段72によって上下方向に進退可能に支持されている。
【0034】
上記テープ拡張手段72は、上記環状のフレーム保持部材711の内側に配設される押圧部材としての円筒状の拡張ドラム721を具備している。この拡張ドラム721は、環状のフレーム6の内径より小さく該環状のフレーム6に装着された粘着テープ60に貼着される光デバイスウエーハ2の外径より大きい内径および外径を有している。また、拡張ドラム721は、下端に支持フランジ722を備えている。図示の実施形態におけるテープ拡張手段72は、上記環状のフレーム保持部材711を上下方向に進退可能な支持手段73を具備している。この支持手段73は、上記支持フランジ722上に配設された複数のエアシリンダ731からなっており、そのピストンロッド732が上記環状のフレーム保持部材711の下面に連結される。このように複数のエアシリンダ731からなる支持手段73は、環状のフレーム保持部材711を載置面711aが拡張ドラム721の上端と略同一高さとなる基準位置と、拡張ドラム721の上端より所定量下方の拡張位置の間を上下方向に移動せしめる。従って、複数のエアシリンダ731からなる支持手段73は、拡張ドラム721とフレーム保持部材711とを上下方向に相対移動する拡張移動手段として機能する。
【0035】
以上のように構成されたウエーハ分割装置7を用いて実施する分割工程について図11を参照して説明する。即ち、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20(サファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22に沿って変質層200が形成されている)の裏面20bが貼着されている粘着テープ60が装着された環状のフレーム6を、図11の(a)に示すようにフレーム保持手段71を構成するフレーム保持部材711の載置面711a上に載置し、クランプ712によってフレーム保持部材711に固定する。このとき、フレーム保持部材711は図11の(a)に示す基準位置に位置付けられている。次に、テープ拡張手段72を構成する支持手段73としての複数のエアシリンダ731を作動して、環状のフレーム保持部材711を図11の(b)に示す拡張位置に下降せしめる。従って、フレーム保持部材711の載置面711a上に固定されている環状のフレーム6も下降するため、図11の(b)に示すように環状のフレーム6に装着された粘着テープ60は、光デバイスウエーハ2と環状のフレーム6の内周との間の環状領域が押圧部材としての円筒状の拡張ドラム721の上端縁に接して押圧され拡張せしめられる。この結果、粘着テープ60に貼着されている半導体ウエーハ2には放射状に引張力が作用するため、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20は変質層200が形成されることによって強度が低下せしめられたストリート22に沿って破断され個々のデバイス22に分割される。このとき、サファイア基板20の裏面20bに積層されている反射膜210もストリート22に沿って破断される。
【0036】
上述したように分割工程を実施したならば、図12に示すようにピックアップ機構8を作動しピックアップコレット81によって所定位置に位置付けられた光デバイス23をピックアップ(ピックアップ工程)し、図示しないトレーまたはダイボンディング工程に搬送する。
【符号の説明】
【0037】
2:光デバイスウエーハ
20:サファイア基板
21:光デバイス層
22:ストリート
23:光デバイス
200:改質層
210:反射膜
3:保護テープ
4:レーザー加工装置
41:チャックテーブル
42:レーザー光線照射手段
422:集光器
5:スパッタ装置
51:スパッタチャンバー
53:保持テーブル
54:ターゲット
6:環状のフレーム
60:粘着テープ
7:ウエーハ分割装置
71:フレーム保持手段
72:テープ拡張手段
721:拡張ドラム
【技術分野】
【0001】
本発明は、サファイア基板の表面に格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域に光デバイスが形成された光デバイスウエーハをストリートに沿って分割する光デバイスウエーハの分割方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光デバイス製造工程においては、略円板形状であるサファイア基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体からなる光デバイス層が積層され格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域に発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスを形成して光デバイスウエーハを構成する。そして、光デバイスウエーハをストリートに沿って切断することにより光デバイスが形成された領域を分割して個々の光デバイスを製造している。
【0003】
上述した光デバイスウエーハのストリートに沿った切断は、通常、ダイサーと呼ばれている切削装置によって行われている。この切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削するための切削手段と、チャックテーブルと切削手段とを相対的に移動せしめる切削送り手段とを具備している。切削手段は、回転スピンドルと該スピンドルに装着された切削ブレードおよび回転スピンドルを回転駆動する駆動機構を含んでいる。切削ブレードは円盤状の基台と該基台の側面外周部に装着された環状の切れ刃からなっており、切れ刃は例えば粒径3μm程度のダイヤモンド砥粒を電鋳によって基台に固定し厚さ20μm程度に形成されている。
【0004】
しかるに、光デバイスウエーハを構成するサファイア基板はモース硬度が高いため、上記切削ブレードによる切断は必ずしも容易ではない。更に、切削ブレードは20μm程度の厚さを有するため、デバイスを区画するストリートとしては幅が50μm程度必要となる。このため、ストリートの占める面積比率が高くなり、生産性が悪いという問題がある。
【0005】
上述した問題を解消するために、光デバイスウエーハをストリートに沿って分割する方法として、ウエーハに対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線をストリートに沿って照射することにより破断の起点となるレーザー加工溝を形成し、この破断の起点となるレーザー加工溝が形成されたストリートに沿って外力を付与することにより割断する方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【0006】
しかるに、光デバイスウエーハを構成するサファイア基板の表面に形成されたストリートに沿ってレーザー光線を照射してレーザー加工溝を形成すると、発光ダイオード等の光デバイスの外周がアブレーションされてデブリと呼ばれる溶融物が付着するため輝度が低下し、光デバイスの品質が低下するという問題がある。このような問題を解消するために、光デバイスウエーハを個々の光デバイスに分割する前にエッチングによりデブリを除去する工程が必要となり生産性が悪いという問題がある。
【0007】
このような問題を解消するために、光デバイス層としての発光層(エピ層)が形成されていないサファイア基板の裏面側からサファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線を集光点を内部に位置付けてストリートに沿って照射し、サファイア基板の内部にストリートに沿って改質層を形成することにより、サファイア基板を改質層が形成されたストリートに沿って分割する加工方法が下記特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−305420号公報
【特許文献2】特許第3408805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
サファイア基板の表面に光デバイス層が形成された光デバイスウエーハとして、光デバイス層から発光された光を反射して光の取り出し効率を向上させるために、サファイア基板の裏面に金、アルミニウム等からなる反射膜を積層する技術が提案されている。
しかるに、サファイア基板の裏面に金、アルミニウム等からなる反射膜が積層された光デバイスウエーハは、反射膜がレーザー光線の妨げとなりサファイア基板の裏面側からレーザー光線を照射することができないという問題がある。
【0010】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、サファイア基板の裏面に反射膜を積層してもサファイア基板の裏面側からサファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線を内部に集光点を位置付けてストリートに沿って照射し、サファイア基板の内部にストリートに沿って改質層を形成することができるとともに、サファイア基板の裏面に積層された反射膜をストリートに沿って切断することができる光デバイスウエーハの加工方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、サファイア基板の表面に光デバイス層が積層され格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域に光デバイスが形成された光デバイスウエーハをストリートに沿って個々の光デバイスに分割する光デバイスウエーハの加工方法であって、
サファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線をサファイア基板の裏面側からサファイア基板の内部に集光点を位置付けてストリートに沿って照射し、サファイア基板にストリートに沿って改質層を形成する変質層形成工程と、
該変質層形成工程が実施されたサファイア基板の裏面に反射膜を積層する反射膜積層工程と、
サファイア基板の裏面に積層された反射膜側から反射膜に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をストリートに沿って照射し、反射膜をストリートに沿って切断する反射膜切断工程と、
該反射膜切断工程が実施された光デバイスウエーハに外力を付与して光デバイスウエーハを変質層が形成されたストリートに沿って破断し、個々の光デバイスに分割するウエーハ分割工程と、を含む、
ことを特徴とする光デバイスウエーハの加工方法が提供される。
【0012】
上記反射膜は、金属膜からなり厚みが0.5〜2μmに設定されている。
また、上記反射膜は、酸化膜からなり厚みが0.5〜2μmに設定されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明による光デバイスウエーハの加工方法においては、サファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線をサファイア基板の裏面側からサファイア基板の内部に集光点を位置付けてストリートに沿って照射し、サファイア基板にストリートに沿って改質層を形成する変質層形成工程と、変質層形成工程が実施されたサファイア基板の裏面に反射膜を積層する反射膜積層工程と、サファイア基板の裏面に積層された反射膜側から反射膜に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をストリートに沿って照射し、反射膜をストリートに沿って切断する反射膜切断工程とを含んでいるので、サファイア基板の裏面に反射膜を積層してもサファイア基板の内部にストリートに沿って改質層を形成することができるとともに、サファイア基板の裏面に積層された反射膜をストリートに沿って切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による光デバイスウエーハの加工方法によって個々の光デバイスに分割される光デバイスウエーハの斜視図。
【図2】図1に示す光デバイスウエーハの表面に保護テープを貼着した状態を示す斜視図。
【図3】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける変質層形成工程を実施するためのレーザー加工装置の要部斜視図。
【図4】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける変質層形成工程の説明図。
【図5】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける反射膜積層工程の説明図。
【図6】図5に示す反射膜積層工程が実施された光デバイスウエーハの斜視図。
【図7】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける反射膜切断工程を実施するために反射膜積層工程が実施された光デバイスウエーハをレーザー加工装置のチャックテーブルに護持した状態を示す斜視図。
【図8】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける反射膜切断工程の説明図。
【図9】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おけるウエーハ支持工程および保護テープ剥離工程を示す説明図。
【図10】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける分割工程を実施するためのテープ拡張装置の斜視図。
【図11】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おける分割工程を示す説明図。
【図12】本発明による光デバイスウエーハの加工方法おけるピックアップ工程を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明による光デバイスウエーハの加工方法について添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0016】
図1には、本発明による光デバイスウエーハの加工方法によって個々の光デバイスに分割される光デバイスウエーハの斜視図が示されている。図1に示す光デバイスウエーハ2は、例えば直径が150mm、厚みが120μmのサファイア基板20の表面20aにn型窒化物半導体層およびp型窒化物半導体層とからなる光デバイス層(エピ層)21が例えば5μmの厚みで積層されている。そして、光デバイス層(エピ層)21が格子状に形成された複数の分割予定ライン22によって区画された複数の領域に発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイス23が形成されている。
【0017】
上述した光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aには、光デバイス23を保護するために図2に示すように保護テープ3を貼着する(保護テープ貼着工程)。
【0018】
保護テープ貼着工程を実施したならば、サファイア基板20に対して透過性を有する波長のレーザー光線をサファイア基板20の裏面20b側からサファイア基板20の内部に集光点を位置付けてストリート22に沿って照射し、サファイア基板20のストリート22に沿って改質層を形成する変質層形成工程を実施する。この変質層形成工程は、図3に示すレーザー加工装置4を用いて実施する。図3に示すレーザー加工装置4は、被加工物を保持するチャックテーブル41と、該チャックテーブル41上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段42と、チャックテーブル41上に保持された被加工物を撮像する撮像手段43を具備している。チャックテーブル41は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない加工送り手段によって図3において矢印Xで示す方向に加工送りされるとともに、図示しない割り出し送り手段によって図3において矢印Yで示す方向に割り出し送りされるようになっている。
【0019】
上記レーザー光線照射手段42は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング421の先端に装着された集光器422からパルスレーザー光線を照射する。また、上記レーザー光線照射手段42を構成するケーシング421の先端部に装着された撮像手段43は、顕微鏡やCCDカメラ等の光学手段からなっており、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。
【0020】
上述したレーザー加工装置4を用いて実施する変質層形成工程について、図3および図4を参照して説明する。
この変質層形成工程を実施するには、図3に示すレーザー加工装置4のチャックテーブル41上に上述した光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに貼着された保護テープ3側を載置し、図示しない吸引手段を作動してチャックテーブル41上に光デバイスウエーハ2を吸引保持する。従って、チャックテーブル41上に保持された光デバイスウエーハ2は、サファイア基板20の裏面20bが上側となる。このようにして光デバイスウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41は、図示しない加工送り手段によって撮像手段43の直下に位置付けられる。
【0021】
チャックテーブル41が撮像手段43の直下に位置付けられると、撮像手段43および図示しない制御手段によって光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22に沿ってレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段43および図示しない制御手段は、サファイア基板20の所定方向に形成されているストリート22と、該ストリート22に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段42の集光器422との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、サファイア基板20に所定方向に形成されているストリート22と直交する方向に形成されている複数のストリート22に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
【0022】
以上のようにしてチャックテーブル41上に保持された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22を検出し、レーザー光線照射位置のアライメントが行われたならば、図4の(a)で示すようにチャックテーブル41をレーザー光線照射手段42の集光器422が位置するレーザー光線照射領域に移動し、所定のストリート22の一端(図4の(a)において左端)をレーザー光線照射手段42の集光器422の直下に位置付ける。そして、集光器422から照射されるパルスレーザー光線の集光点Pを光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20b(上面)から例えば60μmの位置に合わせる。次に、集光器422からサファイア基板20に対して透過性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル41を図4の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、図4の(b)で示すようにレーザー光線照射手段42の集光器422の照射位置にストリート22の他端(図4の(b)において右端)が達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル41の移動を停止する。この結果、光デバイスウエーハ2のサファイア基板20には、厚み方向中間部にストリート22に沿って改質層200が形成される。この改質層200は、溶融再固化層として形成される。
【0023】
上記改質層形成工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
光源 :LD励起QスイッチNd:YVO4レーザー
波長 :1064nmのパルスレーザー
繰り返し周波数 :100kHz
平均出力 :0.1〜0.4W
集光スポット径 :φ1μm
加工送り速度 :300〜800mm/秒
【0024】
上記加工条件においては、サファイア基板20に形成される改質層200の厚みは、30μm程度である。
上述したように、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の所定方向に形成された全てのストリート22に沿って上記改質層形成工程を実施したならば、光デバイスウエーハ2を保持したチャックテーブル41を90度回動した位置に位置付ける。そして、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の上記所定方向と直交する方向に形成された全てのストリート22に沿って上記改質層形成工程を実施する。
【0025】
上述したように改質層形成工程を実施したならば、改質層形成工程が実施されたサファイア基板20の裏面20bに反射膜を積層する反射膜積層工程を実施する。この反射膜形成工程は、図5に示すスパッタ装置5を用いて実施する。図5に示すスパッタ装置5は、スパッタチャンバー51を形成するハウジング52と、該ハウジング52のスパッタチャンバー51内に配設され被加工物を保持する陽極となる静電吸着式の保持テーブル53と、該保持テーブル53と対向して配設され積層する金属(例えば金、アルミニウム)または酸化物(例えばSiO2、TiO2、ZnO)からなるターゲット54を取り付ける陰極55と、ターゲット54を励磁する励磁手段56と、陰極55に高周波電圧を印加する高周波電源57とからなっている。なお、ハウジング52には、スパッタチャンバー51内を図示しない減圧手段に連通する減圧口521と、スパッタチャンバー51内を図示しないスパッタガス供給手段に連通する導入口522が設けられている。
【0026】
上記のように構成されたスパッタ装置5を用いて上述した反射膜積層工程を実施するには、保持テーブル53上に上述した改質層形成工程が実施された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに貼着された保護テープ3側を載置し、静電吸着保持する。従って、保持テーブル53上に静電吸着保持された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bが上側となる。次に、励磁手段56を作動してターゲット54を励磁するとともに、陰極55に高周波電源57から例えば40kHzの高周波電圧を印加する。そして、図示しない減圧手段を作動してスパッタチャンバー51内を10−2Pa〜10−4Pa程度に減圧するとともに、図示しないスパッタガス供給手段を作動してスパッタチャンバー51内にアルゴンガスを導入してプラズマを発生させる。従って、プラズマ中のアルゴンガスが陰極55に取り付けられた金、アルミニウム等の金属またはSiO2、TiO2、ZnO等の酸化物からなるターゲット54に衝突し、この衝突によって飛散する金属粒子または酸化物粒子は光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bに金属層または酸化物層が堆積する。この結果、図6に示すようにサファイア基板20の裏面20bには、金属膜または酸化膜からなる反射膜210が形成される。この金属膜または酸化膜からなる反射膜210は、厚みが0.5〜2μmに設定されている。
【0027】
上述した反射膜積層工程を実施したならば、サファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210側から反射膜210に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をストリート22に沿って照射し、反射膜210をストリート22に沿って切断する反射膜切断工程を実施する。この反射膜切断工程は、反射膜210がSiO2等の酸化膜のように透明体によって形成されている場合には、上記図3に示すレーザー加工装置4と同様のレーザー加工装置を用いて実施することができる。即ち、反射膜切断工程を実施するには、図7に示すようにレーザー加工装置4のチャックテーブル41上に上述した反射膜積層工程が実施された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに貼着されている保護テープ3側を載置し、図示しない吸引手段を作動してチャックテーブル41上に光デバイスウエーハ2を吸引保持する。従って、チャックテーブル41上に保持された光デバイスウエーハ2は、サファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210が上側となる。このようにして光デバイスウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41は、図示しない加工送り手段によって撮像手段43の直下に位置付けられる。
【0028】
チャックテーブル41が撮像手段43の直下に位置付けられると、撮像手段43および図示しない制御手段によって光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22に沿ってレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段43および図示しない制御手段は、サファイア基板20の所定方向に形成されているストリート22と、該ストリート22に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段42の集光器422との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する。また、サファイア基板20に所定方向に形成されているストリート22と直交する方向に形成されている複数のストリート22に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。なお、反射膜210が金等の金属膜によって形成されている場合には、レーザー加工装置の被加工物を保持するチャックテーブルの保持部を透明体で形成し、該保持部の下側から保持部に保持された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22を撮像して上述したアライメントを実施する。
【0029】
以上のようにしてチャックテーブル41上に保持された光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22を検出し、レーザー光線照射位置のアライメントが行われたならば、図8の(a)で示すようにチャックテーブル41をレーザー光線照射手段42の集光器422が位置するレーザー光線照射領域に移動し、所定のストリート22の一端(図8の(a)において左端)をレーザー光線照射手段42の集光器422の直下に位置付ける。そして、集光器422から照射されるパルスレーザー光線の集光点Pを光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210の上面に合わせる。次に、集光器422からサファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210に対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル41を図8の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、図8の(b)で示すようにレーザー光線照射手段42の集光器422の照射位置にストリート22の他端(図8の(b)において右端)が達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル41の移動を停止する。この結果、サファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210は、所定のストリート22に沿って切断される。
【0030】
上記反射膜切断工程における加工条件は、例えば次のように設定されている。
光源 :LD励起QスイッチNd:YVO4レーザー
波長 :355nmのパルスレーザー
繰り返し周波数 :100kHz
平均出力 :0.5〜1.0W
集光スポット径 :φ1μm
加工送り速度 :200mm/秒
【0031】
上記加工条件においては、サファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210は切断されるが、サファイア基板20をアブレーション加工することはない。
上述したように、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の所定方向に形成された全てのストリート22に沿って上記反射膜切断工程を実施したならば、光デバイスウエーハ2を保持したチャックテーブル41を90度回動した位置に位置付ける。そして、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の上記所定方向と直交する方向に形成された全てのストリート22に沿って上記反射膜切断工程を実施する。この結果、図8の(c)に示すようにサファイア基板20の裏面20bに積層された反射膜210には、全てのストリート22に沿って切断溝211が形成される。
【0032】
上述した反射膜切断工程を実施したならば、サファイア基板20の裏面20bに反射膜210が積層された光デバイスウエーハ2の裏面を環状のフレームに装着された粘着テープに貼着するウエーハ支持工程を実施する。即ち、図9に示すように環状のフレーム6の開口部を覆うように外周部が装着された粘着テープ60の表面に光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bを貼着する。そして、サファイア基板20の表面20aに貼着されている保護テープ3を剥離する(保護テープ剥離工程)。
【0033】
次に、反射膜積層工程が実施された光デバイスウエーハ2(サファイア基板20の厚み方向中間部にストリート22に沿って改質層200が形成されている)に外力を付与して光デバイスウエーハ2を改質層200が形成されたストリート22に沿って破断し、個々の光デバイス23に分割するウエーハ分割工程を実施する。この分割工程は、図10に示すウエーハ分割装置7を用いて実施する。図10に示すウエーハ分割装置7は、上記環状のフレーム6を保持するフレーム保持手段71と、該フレーム保持手段71に保持された環状のフレーム6に装着された粘着テープ60を拡張するテープ拡張手段72を具備している。フレーム保持手段71は、環状のフレーム保持部材711と、該フレーム保持部材711の外周に配設された固定手段としての複数のクランプ712とからなっている。フレーム保持部材711の上面は環状のフレーム6を載置する載置面711aを形成しており、この載置面711a上に環状のフレーム6が載置される。そして、載置面711a上に載置された環状のフレーム6は、クランプ712によってフレーム保持部材711に固定される。このように構成されたフレーム保持手段71は、テープ拡張手段72によって上下方向に進退可能に支持されている。
【0034】
上記テープ拡張手段72は、上記環状のフレーム保持部材711の内側に配設される押圧部材としての円筒状の拡張ドラム721を具備している。この拡張ドラム721は、環状のフレーム6の内径より小さく該環状のフレーム6に装着された粘着テープ60に貼着される光デバイスウエーハ2の外径より大きい内径および外径を有している。また、拡張ドラム721は、下端に支持フランジ722を備えている。図示の実施形態におけるテープ拡張手段72は、上記環状のフレーム保持部材711を上下方向に進退可能な支持手段73を具備している。この支持手段73は、上記支持フランジ722上に配設された複数のエアシリンダ731からなっており、そのピストンロッド732が上記環状のフレーム保持部材711の下面に連結される。このように複数のエアシリンダ731からなる支持手段73は、環状のフレーム保持部材711を載置面711aが拡張ドラム721の上端と略同一高さとなる基準位置と、拡張ドラム721の上端より所定量下方の拡張位置の間を上下方向に移動せしめる。従って、複数のエアシリンダ731からなる支持手段73は、拡張ドラム721とフレーム保持部材711とを上下方向に相対移動する拡張移動手段として機能する。
【0035】
以上のように構成されたウエーハ分割装置7を用いて実施する分割工程について図11を参照して説明する。即ち、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20(サファイア基板20の表面20aに形成されたストリート22に沿って変質層200が形成されている)の裏面20bが貼着されている粘着テープ60が装着された環状のフレーム6を、図11の(a)に示すようにフレーム保持手段71を構成するフレーム保持部材711の載置面711a上に載置し、クランプ712によってフレーム保持部材711に固定する。このとき、フレーム保持部材711は図11の(a)に示す基準位置に位置付けられている。次に、テープ拡張手段72を構成する支持手段73としての複数のエアシリンダ731を作動して、環状のフレーム保持部材711を図11の(b)に示す拡張位置に下降せしめる。従って、フレーム保持部材711の載置面711a上に固定されている環状のフレーム6も下降するため、図11の(b)に示すように環状のフレーム6に装着された粘着テープ60は、光デバイスウエーハ2と環状のフレーム6の内周との間の環状領域が押圧部材としての円筒状の拡張ドラム721の上端縁に接して押圧され拡張せしめられる。この結果、粘着テープ60に貼着されている半導体ウエーハ2には放射状に引張力が作用するため、光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20は変質層200が形成されることによって強度が低下せしめられたストリート22に沿って破断され個々のデバイス22に分割される。このとき、サファイア基板20の裏面20bに積層されている反射膜210もストリート22に沿って破断される。
【0036】
上述したように分割工程を実施したならば、図12に示すようにピックアップ機構8を作動しピックアップコレット81によって所定位置に位置付けられた光デバイス23をピックアップ(ピックアップ工程)し、図示しないトレーまたはダイボンディング工程に搬送する。
【符号の説明】
【0037】
2:光デバイスウエーハ
20:サファイア基板
21:光デバイス層
22:ストリート
23:光デバイス
200:改質層
210:反射膜
3:保護テープ
4:レーザー加工装置
41:チャックテーブル
42:レーザー光線照射手段
422:集光器
5:スパッタ装置
51:スパッタチャンバー
53:保持テーブル
54:ターゲット
6:環状のフレーム
60:粘着テープ
7:ウエーハ分割装置
71:フレーム保持手段
72:テープ拡張手段
721:拡張ドラム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サファイア基板の表面に光デバイス層が積層され格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域に光デバイスが形成された光デバイスウエーハをストリートに沿って個々の光デバイスに分割する光デバイスウエーハの加工方法であって、
サファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線をサファイア基板の裏面側からサファイア基板の内部に集光点を位置付けてストリートに沿って照射し、サファイア基板にストリートに沿って改質層を形成する変質層形成工程と、
該変質層形成工程が実施されたサファイア基板の裏面に反射膜を積層する反射膜積層工程と、
サファイア基板の裏面に積層された反射膜側から反射膜に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をストリートに沿って照射し、反射膜をストリートに沿って切断する反射膜切断工程と、
該反射膜切断工程が実施された光デバイスウエーハに外力を付与して光デバイスウエーハを変質層が形成されたストリートに沿って破断し、個々の光デバイスに分割するウエーハ分割工程と、を含む、
ことを特徴とする光デバイスウエーハの加工方法。
【請求項2】
該反射膜は、金属膜からなり厚みが0.5〜2μmに設定されている、請求項1記載の光デバイスウエーハの加工方法。
【請求項3】
該反射膜は、酸化膜からなり厚みが0.5〜2μmに設定されている、請求項1記載の光デバイスウエーハの加工方法。
【請求項1】
サファイア基板の表面に光デバイス層が積層され格子状に形成された複数のストリートによって区画された複数の領域に光デバイスが形成された光デバイスウエーハをストリートに沿って個々の光デバイスに分割する光デバイスウエーハの加工方法であって、
サファイア基板に対して透過性を有する波長のレーザー光線をサファイア基板の裏面側からサファイア基板の内部に集光点を位置付けてストリートに沿って照射し、サファイア基板にストリートに沿って改質層を形成する変質層形成工程と、
該変質層形成工程が実施されたサファイア基板の裏面に反射膜を積層する反射膜積層工程と、
サファイア基板の裏面に積層された反射膜側から反射膜に対して吸収性を有する波長のレーザー光線をストリートに沿って照射し、反射膜をストリートに沿って切断する反射膜切断工程と、
該反射膜切断工程が実施された光デバイスウエーハに外力を付与して光デバイスウエーハを変質層が形成されたストリートに沿って破断し、個々の光デバイスに分割するウエーハ分割工程と、を含む、
ことを特徴とする光デバイスウエーハの加工方法。
【請求項2】
該反射膜は、金属膜からなり厚みが0.5〜2μmに設定されている、請求項1記載の光デバイスウエーハの加工方法。
【請求項3】
該反射膜は、酸化膜からなり厚みが0.5〜2μmに設定されている、請求項1記載の光デバイスウエーハの加工方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−105847(P2013−105847A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247771(P2011−247771)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000134051)株式会社ディスコ (2,397)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000134051)株式会社ディスコ (2,397)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]