光ビームの拡散と色とを制御する方法と装置
光源(102)からの光ビーム(112)に拡散材料(310)の選択した部分を位置させることができるスクローリング機構(110)に結合された可撓性拡散材料(310)を含む照明器具(100)である。拡散材料(310)の種々の部分(O−T)が種々の量の拡散を提供する。スクローリング機構(110)は光ビームにおいて所望量の拡散を発生させるように遠隔作動ができる。照明器具(100)はまた、光ビーム(112)を所望の色になるように濾過できるよう可撓性のカラーフィルタ材料(306,308)に結合された一つ以上の別のスクローリング機構(106,108)も含みうる。前記の別のスクローリング機構(106,108)は所定の色あるいは彩度の色濾過を発生させるよう遠隔作動しうる。非スクローリングのホログラフィック拡散材料(1206)は可撓性のカラーフィルタ材料に結合されたスクローリング機構(1106)を有する照明器具(1100)に取り外し可能に装着しうる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動照明設備、特に光源からの制御可能な拡散および色(diffusion and color)を提供する装置、システムおよび方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
照明器具(lighting fixture)の広がり、すなわち拡散は従来から光源によって発生する光線の光路にレンズ、すりガラス、あるいはその他の光学要素を位置させることによって制御されてきた。光学要素はガラス、プラスチックあるいはその他の適当な材料からつくりうる。拡散量を制御するためには、レンズを動力化して、光路の軸線に沿った諸々の位置まで動かすか、あるいは光路においてその他の光学要素に対して相対的に動かせばよい。代替的に、光路中へ位置させたり該光路から取り出したりするホイールあるいは信号装置アーム(semaphore arm)に或る選択したレンズ群を装着してもよい。
【0003】
特にそのようなレンズ群が照明器具の出口あるいは口に位置される場合、それらの重量やそれらを動かす機構の重量が照明器具の頭部を不均衡にさせうる。このような不均衡は自動照明器具の動きを更に困難にさせ、照明装置を停止させるとか、あるいはそれを動かしうる最大速度を制限する場合に行き過ぎ(overshoot)を発生させうる。
【0004】
パラボラあるいは近似パラボラ反射板を採用している照明器具は概ね平行の光線からなる光ビーム(light beam)を放射する。その結果、可変の彩度(variable saturation)の光ビームを発生させようとする中で反射板から出てくる光ビームの一部のみがカラーフィルタによってカバーされると、投射される光ビームのある部分は有色で、残りは白色となる。同様に、可変の色(variable color)の光ビームを発生させようとして、反射板から出てくる光ビームの一部のみが第一のカラーフィルタによってカバーされ、残りの光ビームが第二のカラービームによってカバーされると、投射された光ビームのある部分は第一の色を、残りの部分は第二の色を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、自動照明器具において制御可能な拡散を提供するために必要とされる光学要素の重量を最小にする装置、システムおよび方法が必要とされている。更に、パラボラ反射板を採用した照明器具が可変の色および(または)彩度の統合された色(integrated color)を有する光ビームを発生させることができるようにする装置、システムおよび方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は自動照明器具の拡散および色を制御する改良された方法を提供する。照明器具からの光ビームの拡散を制御するための本発明による自動機構は従来の機構よりも重量を軽くできる。本発明による拡散材料を使用することによってもまた、パラボラ反射板を有する照明器具からの部分的に有色の光ビームを混ぜ合わせ、それによって光ビームが該ビームの幅に亘って概ね均等な色を有するようになる。
【0007】
詳しくは、本発明の局面は、可撓性の拡散材料を含み、該拡散材料がその選択された部分を光源からの光ビームに位置させることができるスクローリング機構(scrolling mechanism)に結合される、照明器具あるいは照明装置において見出しうる。この拡散材料の種々の部分が種々の量の光ビームの拡散を提供する。
【0008】
本発明の他の局面は、可撓性のカラーフィルタ材料も有し、該カラーフィルタ材料がその選択された部分を光源からの光ビームの少なくとも一部に位置させることができる第二のスクローリング機構に結合される、照明器具あるいは照明装置において見出しうる。カラー材料の種々の部分が光ビームを濾過して種々の色を発生させうる。照明器具は更に、可撓性のカラーフィルタ材料を備えた第三のスクローリング機構を有しうる。第二の、あるいは第三のスクローリング機構は更に可撓性のパターン発生材料を有してもよい。
【0009】
本発明の更に別の局面は、ホログラフィックディフューザ(holographic diffuser)と可撓性のカラーフィルタ材料とを有し、該カラーフィルタ材料がその選択された部分を光源からの光ビームに位置させることができるスクローリング機構に結合される照明器具において見出しうる。ホログラフィックディフーザは取り外し可能に光源に装着しうるので、所望量の拡散を提供するホロフラフィックディフーザを照明器具に選択的に装着することができる。
【0010】
本発明の局面はまた、スクローリング機構に結合された可撓性の拡散材料を有する照明器具からの光ビームの特性を制御する方法においても見出しうる。本方法の一つの段階は、所定量の拡散を発生させるために拡散材料の第一の領域を光ビームにおいて位置させることである。別の段階は別の所定量の拡散を発生させるために拡散材料の第二の領域を光ビームにおいて位置させことである。
【0011】
照明器具がまた第二のスクローリング機構に結合された可撓性のカラーフィルタ材料も有する場合には、本発明のその他の局面は光ビームの所定量の色濾過(color filtration)を行うためにカラーフィルタ材料の所望部分を光ビームの少なくとも一部に位置させる段階も含む方法において見出しうる。カラーフィルタ材料が有色および無色の双方の材料(colored and clear material)を有している場合には、該カラーフィルタ材料は所定の彩度の色濾過を行うために有色および無色の双方の材料と共に光ビームに位置させればよい。カラーフィルタ材料が二色の材料を有する場合には、所定の色の色濾過を行うために双方の色と共に光ビームに位置させればよい。
【0012】
照明器具が第三のスクローリング機構に結合された第二の可撓性のカラーフィルタ材料を有する場合には、本発明の別の局面は、光ビームの所定の量の色濾過を行うために第二のカラーフィルタ材料の所望の領域を光ビームの少なくとも一部に位置させる段階も含む方法において見出しうる。第一と第二のカラーフィルタ材料が有色および無色の双方の材料を有している場合には、第一と第二のカラーフィルタ材料の各々を、所定の色と彩度の色濾過を行うために有色および無色の双方の材料と共に光ビームに位置させればよい。
【0013】
本発明の更に別の局面は、ホログラフィックディフーザと、スクローリング機構に結合された可撓性のカラーフィルタ材料とを有する照明器具からの光ビームの特性を制御する方法において見出しうる。本方法は、光ビームの所定量の色濾過を行うためにカラーフィルタ材料の所望領域を光ビームの少なくとも一部に位置させる段階を含む。
【0014】
前述の説明は当該技術分野の専門家が以下の本発明の詳細説明をよりよく理解しうるように本発明の特徴および技術的利点をかなり広義に概説してきた。本発明の特許請求の範囲の主体を形成する本発明の更なる特徴や利点は以下詳細に説明される。当該技術分野の専門家は、本発明と同じ目的を実行するためにその他の構造を修正ないしは設計するための基盤として、開示された概念や特定の実施例を直ちに利用できることを認識すべきである。当該技術分野の専門家はまた、そのような均等な構造は最広義の形態において本発明の精神や範囲から逸脱しないことも認識すべきである。
【0015】
以下の本発明の詳細説明を行う前に、本特許明細書を通して使用される用語や語句の定義を説明しておくことが得策であろう。「含む(include)」とか「備える(comprise)」という用語並びにそれらの派生語は限定なしに含むことを意味し、「または(or)」という用語は「および(または)(and/or)の意味も含むものであり、「関連した(associated with)」および「それに関連した(associated therewith)」という語句並びにそれらの派生語は含む、その中に含む、相互に接続される、包含する、その中に包含される、接続される、結合される、連通しうる、協働する、閉じこむ、並置する、近接する、境界を接する、有する、所有する、などを含むことを意味し、「制御装置(controller)」という用語は少なくとも一つの作動を制御するいずれかの装置、システムあるいはそれらの部品を意味し、そのような装置はハードウエアでも、ファームウエアでも、あるいはソフトウエアでも、あるいはそれらの少なくとも二つの何らかの組み合わせにおいても実行しうる。いずれか特定の制御装置に関連した機能性は、局所的に、あるいは遠隔において、集中させる、あるいは分散させることが可能である。本特許明細書を通して或る用語や語句の定義は提供されるが、当該技術分野の専門家は殆どの場合でないとしても多くの場合、そのような定義はそのように定義された用語や語句の従来の用法並びに将来の用法にも適用されることを理解すべきである。
【0016】
本発明およびその利点を更に完全に理解するために、同じ参照数字が同じ対象を指示している添付図面に関連してなされる下記の詳細説明を以下参照する。
【0017】
以下説明する図1から図14までと、本発明の原理を説明するために使用される各種の実施例は例示のみであって、如何なることがあっても本発明の範囲を限定するものと解釈すべきでない。当該技術分野の専門家は本発明の原理は適当に配備された無線通信ネットワークにおいて実施しうることを理解する。
【0018】
図1は本発明による自動照明器具の概略図を示す。ランプ102はパラボラ、あるいは近似パラボラ反射板104の焦点近くに装着されている。スクローリング機構106,108,110がパラボラ反射板104の出口開口を横切って装着されている。この位置において、スクローリング機構106,108,110によって担持されている可撓性材料が電球102によって放射された光線112A−112Cを遮る。光線112Aは直接電球から照明器具100の口まで進むが、光線112Bと112Cとは照明器具100の口から放射される前に反射板104から反射される。
【0019】
スクローリング機構110によって担持される可撓性材料は本発明による可撓性の拡散材料でよい。スクローリング機構106および108によって担持される可撓性材料はカラーフィルタ材料でよい。カラーフィルタ材料は、フィルタによって透過されない周波数での概ね全ての光線が吸収されるのではなく、むしろ反射されるという利点を有する二色性フィルタとしてつくりうる。その結果、フィルタ材料はより冷たい状態に留まり、交換頻度も少なくて済む。代替的に、カラーフィルタ材料は従来のカラーゲルからつくることもできる。
【0020】
照明器具100はパラボラ反射板を備えたものとして説明されているが、本発明によるスクローリングディフューザはまた、楕円形反射板を有するか、あるいは反射板は全く有していない照明器具に使用することもできる。同様に、本発明によるスクローリングディフューザは、例えばLED、フィラメントあるいはアーク光源のような、どのようなタイプの光源を有する照明器具に対しても使用しうる。本発明による照明器具は例えば、劇場、コンサート会場、映画、および建築の照明用にも使用しうる。
【0021】
スクローリング機構110に使用されている可撓性の拡散材料は、例えばカリフォルニア州トーランスのフィジカルオプチックス社(Physical Optics Corporation of Torrance,California)によって製造されているLSD(登録商標)光線形成拡散フィルム(Light Shaping Diffuser Film)のようなホログラフィックディフューザでもよい。本発明の精神および範囲から逸脱することなくその他の可撓性拡散材料を追加して、あるいは代替的に使用してもよい。
【0022】
図2はスクローリング機構110として図1に示す照明器具において使用するのに適したスクローリング機構200の背面図を示す。ハウジング202はスクローリング機構110の構成要素のための機械的支持を提供しうる。ハウジング202における開口204は(光線112A−112Cを含む)光源102からの光ビームがハウジング202および可撓性拡散材料210を通過できるようにする。
【0023】
拡散材料210は両端においてローラ206および208を周って巻きつけられている。モータ212がベルト214およびプーリ216,218を介してローラ206を駆動する。ローラ208はローラ206と208との間で拡散材料210を緊張状態に保持するようにばねで負荷をかけてもよい。モータ212は、拡散材料210の所望領域を、開口204を横切って、従って光源102からの光線ビームを横切って位置させるためにローラ206の周りで拡散材料210を巻きつけたり、あるいは解いたりするように当該技術分野の専門家には既知の技術によって遠隔制御しうる。
【0024】
図3は照明器具100のスクローリング機構において使用しうるカラーフィルタと拡散材料(またはストリング(strings))を示している。カラーフィルタのストリング306および308はそれぞれスクローリング機構106および108において設置しうる。拡散材料のストリング310はスクローリング機構110に設置しうる。図4から図6までに関して説明する要領で、スクローリング機構106および108はそれぞれカラーフィルタのストリング306および308の選択された領域を位置させるように作動可能であり、スクローリング機構110は拡散材料のストリング310の選択された領域を、反射板104の出口を横切って、光源102および反射板104からの光ビームに位置させるように作動可能である。
【0025】
カラーフィルタのストリング306はパネルAからパネルMまでを有するものとして示されている。パネルAおよびパネルMはカラーフィルタのストリング306をスクローリング機構106のローラに取り付けるために使用される先導部の材料(leader material)を含む。パネルC,パネルE,パネルG,パネルIおよびパネルKは光源102からの光ビームを彩色しない無色の材料からなる。パネルB,パネルD,パネルF,パネルH,パネルJおよびパネルLは諸々の色のフィルタ材料を含む。例えば、パネルB,パネルD,パネルF,パネルH,パネルJおよびパネルLはそれぞれ赤色(red)、緑色(green)、青色(blue)、青緑色(cyan)、黄色(yellow)、および赤紫色(magenta)のフィルタを含む。パネルBからパネルLまでは垂直方向および水平方向の寸法が反射板104の口の径と概ね等しい(あるいはそれより僅かに大きい)寸法を有し、概ね四角である。このように、スクローリング機構106はパネルBからパネルLのいずれかを反射板104の口を完全に横切って位置させるように作動可能であり、その結果光源102からの光ビームは完全に彩色されるか、あるいは無色となる。
【0026】
代替的に、スクローリング機構106はカラーフィルタのストリング306のいずれかの所望する領域を反射板104の口を横切って位置させるよう作動可能である。例えば、有色のパネル(例えばパネルF)の一部と隣接する無色のパネル(パネルEまたはGのいずれか)の一部は反射板104の口を横切って位置しうる。このように、光ビームの一部は有色で、残りは無色のまま留まる。
【0027】
図示のように、カラーフィルタのストリング308はカラーストリング306と類似の要領でつくりうる。同様に、スクローリング機構108はカラーフィルタのストリング308のいずれかの所望の領域を反射板104の口を横切って位置させるために使用しうる。このように、カラーフィルタのストリング306からのいずれかの所望の有色あるいは無色の区画(あるいはその一部)およびカラーフィルタのストリング308からのいずれかの所望の有色あるいは無色の区画(あるいはその一部)は反射板104から出てくる光ビームにおいて組み合わせることができる。図4から図6までに関して説明する要領で、このように照明器具100によって発生する光ビームの色と彩度を制御する。
【0028】
図3に示すカラーのストリング306および308はカラーのストリングの側部に対して垂直であるパネルの間での明確な境界を示している。しかしながら、本発明の精神と範囲とから逸脱することなくパネル間のその他の境界も使用しうることが理解される。例えば、パネルの対角方向の境界とかパネルに対する鋸歯状の縁部も使用しうる。
【0029】
実際に、カラーストリング306および308のいずれかははっきりした境界が全くなくてつくることができる。カラーフィルタと無色の領域との間(あるいは図10に関連して示すように、異なるカラーフィルタを有する隣接の領域の間)での漸次の遷移(gradual transition)は、例えばカラーフィルタ材料の結合した領域が点在した無色の材料のまだらの領域(disjoint area)のパターンとしてつくることができる。無色の領域の濃度は、ある点において無色の材料の領域が結合され、カラーフィルタ材料の領域がまだらになるまで増大しうる。次いで、カラーフィルタの領域の密度は、カラーフィルタから無色の領域までの漸次の遷移が完了するまで減少しうる。当該技術分野において知られているその他の技術を用いて有色から無色まで、あるいは一つの色から別の色までの漸次の遷移をつくることができる。
【0030】
拡散/パターンのストリング310がパネルNからパネルZを有するものとして示されている。パネルNとパネルZは拡散/パターンのストリング310をスクローリング機構110のローラに取り付けるために使用される先導部分の材料を含む。パネルOからパネルTは例えば、カリフォルニア州トーランスのフィジカルオプティックス社(Physical Optics Corporation of Torrance,California)によって製造されているLSD(登録商標)光線形成拡散フィルム(Light Shaping Diffuser Film)のようなホログラフィックレンズ材料を含みうる。パネルOからパネルRは、全方向拡散の増大する段階的順序を提供し、拡散度の増す丸形ビームを発生させるように選択された材料を含みうる。パネルSとパネルTは、水平方向および垂直方向において異なる量の発散を提供し、種々の発散角度の矩形ビームを発生させる材料を含みうる。
【0031】
パネルVからパネルYの中の一つ以上は、ビデオあるいはフィルムの照明に必要とされる電球102の色温度を修正するために選択された「色修正」カラーフィルタ材料を含みうる。パネルVからパネルYの中のその他のパネルはパターンを発生させる材料を含みうる。この材料は無色の基板に接着された不透明な、あるいは有色の材料の選択された部分を含みうる。そのようなパターン発生材料が反射板104の口を横切って位置されると、白色と暗色のパターンあるいは有色のセグメントを備えた光ビームがつくられる。パネルUは拡散もパターンのいずれも発生させない無色の材料を含み、それによってパラボラ反射板104によってつくられるような概ね平行の光線を備えた光ビームを透過させることができる。
【0032】
このように、スクローリング機構110はパネルOからパネルYのいずれかを反射板104の口を横切って位置させるよう作動しうる。パネルOからパネルTは前述のようにスクローリング機構106および108によって発生した部分的に有色の光ビームを統合して、所定の発散度まで前記光ビームを拡散させるよう作動しうる。パネルUは前述のように、光ビームがスクローリング機構110を通過するにつれて光ビームを不変のままとしうる。パネルVからパネルは前述のように、光ビームを色修正するとか、あるいは光ビームにパターンを導入するよう作動しうる。
【0033】
カラーフィルタのストリング306および308に関して前述したように、拡散/パターンのストリング310は図3に示すはっきりした、垂直の境界以外のパネルの間の遷移(transitions)を持つようにつくることができる。そのような漸次の遷移あるいは非垂直の境界は一方の量の拡散から別の量の拡散まで、あるいは一方のパターンから別のパターンまでの変化を滑らかにするよう作用しうる。図8に関して説明するように、単一のパターンが実際に、図3に示す2個以上のパネルのサイズである拡散/パターンのストリング310の領域を横切って延在しうる。
【0034】
図4から図6までは図1に示す本発明の実施例を作動状態で示している。図4においては、スクローリング機構406,408および410はそれぞれスクローリング機構106,108および110と類似である。スクローリング機構406および408は光ビーム420を横切ってカラーフィルタのストリングを位置させるよう作動し、スクローリング機構410は光ビームを横切って拡散/パターンのストリングを位置させるよう作動する。
【0035】
図4は色を加法混色的に色を混ぜたり(to mix colors additively)、光ビームの色と彩度とを個々に制御するという本発明の実施例の能力を示す。スクローリング機構406は白色光ビーム420の一部を横切って赤色のフィルタ材料(406Aで示す部分)を位置させたり、光ビーム420の残りの部分に亘って無色の材料(406Bで示す部分)を位置させるよう作動している。その結果、光ビームの一部422は赤色に彩色され、一方424の部分は白色のままである。
【0036】
スクローリング機構408は光ビームの部分422をカバーするように無色の材料(408Aの部分)を位置させ、青色のフィルタ材料(408Bの部分)を光ビームの部分424に亘って位置させるように作動している。その結果、光ビームの426の部分は赤色のままであり、一方光ビームの428の部分は今や青色になっている。スクローリング機構410は光ビームを横切って拡散材料を位置させるよう作動しており、その結果光ビームの赤色と青色の部分を混合して赤紫色の光ビーム430にしている。
【0037】
スクローリング機構406および408が406Aと408Aの部分によってカバーされる光ビームの部分を増大させ、それによって406Bと408Bの部分によってカバーされる光ビームの部分を減少させることに関連して作動したとすれば、その結果光ビーム430の色を変化させることになる。光ビームの色は赤色が多くなり、青色が少なくなり、その結果淡紅色(rose color)となる。代替的に、もしも406Aと408Aの部分によってカバーされる光ビームの部分が減少し、406Bと408Bの部分によってカバーされる部分がそれに対応して増大するとすれば、光ビーム430は青色がより多くなり、赤色がより少なくなってその結果ラベンダー色となる。このように、スクローリング機構406と408は照明器具100によって発生する光ビームの色を変えるように作動しうる。
【0038】
代替的に、スクローリング機構406は白色光ビーム420を完全に横切るように無色の材料を位置させるよう作動しうる。このような状況においては、406Aと406Bの双方の部分が無色の材料からなり、光ビームの422と424の双方の部分は白色のままである。もしも、スクローリング機構408が再度無色の材料(408Aの部分)を光ビームの一部に亘り位置させ、青色のフィルタ材料(408Bの部分)を光ビームの残りの部分に亘り位置させるよう作動するとすれば、光ビームの426の部分は白色のままで、一方光ビームの428の部分は青色となる。スクローリング機構410によって光ビームに亘って位置された拡散材料は次いで多色光ビームを統合し、光ビーム430は薄い青色となる。
【0039】
もしもスクローリング機構408が光ビームを横切って多少の青色フィルタ材料408Bを位置させるよう作動したとすれば、その結果光ビーム430は多少飽和した青色となる。このように、スクローリング機構406および408は照明器具100によって発生する光ビームの彩度を変えるように作動しうる。
【0040】
図5は光ビームの色と彩度の双方を制御できる本発明の実施例の能力を示すものである。スクローリング機構506が赤色のフィルタ材料(506Aの部分)を白色光ビーム520の一部に亘って位置させ、無色の材料(506Bの部分)を白色光ビーム520の残りの部分に亘って位置させるよう作動している。その結果、光ビームの522の部分は赤色となり、一方524の部分は白色のままである。
【0041】
スクローリング機構508が光ビームの522の部分と光ビームの524の部分の細部分(subpart)とをカバーするために無色の材料(508Aの区画)を位置させ、光ビームの524の部分の残りの部分に亘って青色のフィルタ材料(508Bの区画)を位置させるように作動している。その結果、光ビームの526の部分は赤色であり、光ビームの528の部分は白色のままであり、光ビームの530の部分は青色である。
【0042】
スクローリング機構510が再度光ビームを横切って拡散材料を位置させるように作動していると、その結果光ビームの赤色、白色および青色の部分を混合して薄い赤紫色の光ビーム532にする。白色の光線を光ビームの赤色と青色の部分と共に含めることによって図4に示す構成によって発生するものよりも彩度の低い色を発生させる。
【0043】
図4に関連して説明したように、スクローリング機構506および508は526,528および530の部分の相対サイズを制御するために独立して、あるいは関連して作動することができる。そうすることによって、光ビーム532において多少赤色、白色および青色の光線を混合して多少飽和した色を発生させるとか、淡紅色から赤紫色を通ってラベンダ色に及ぶ色を発生させることができる。このように、スクローリング機構506および508は照明器具100によって発生する光ビームの色と彩度を同時に変えるように作動しうる。
【0044】
図6は減法混色的に色を混ぜたり(to mix colors subtractively)、光ビームの色と彩度とを個々にあるいは同時に制御する本発明の実施例の能力を示す。スクローリング機構606は赤紫色のフィルタ材料(606Aの区画)を白色光ビーム620の一部分に亘って、無色の材料(606Bの区画)を光ビーム620の残りの部分に亘って位置させるよう作動している。赤紫色のフィルタは緑色を除去し、赤色と青色を通すので、そのため光ビームの622の部分は赤紫色となり、一方光ビームの624の部分は白色のままである。
【0045】
スクローリング機構608は光ビームの622の部分をカバーするように黄色の材料(608Aの区画)を位置させ、光ビームの624の部分に亘って無色のフィルタ材料(608Bの区画)を位置させるように作動している。黄色のフィルタは青色を除去し、緑色と赤色を通す。光ビームの622の部分は赤色と青色のみを有しているので、黄色のフィルタを通過した後、光ビームの626の部分は赤色となる。光ビームの628の部分は白色のままである。スクローリング機構610が再度、光ビームを横切って拡散材料を位置させるように作動しており、その結果光ビームの赤色と白色の部分を混合して薄い赤色の光ビーム630にする。
【0046】
光ビーム630の彩度は、白色光ビーム620を横切って赤紫色のフィルタ606Aを多少位置させるようスクローリング機構606を作動させることによって制御されてもよく、それによってそれぞれ白色の光線を多少通す。もしもスクローリング機構608が光ビームの622の部分を全て黄色のフィルタ608Aでカバーし続けるように関連して作動されるとすれば、混合された光ビーム630は赤色に留まり、一方彩度をそれぞれ増減させる。
【0047】
代替実施例として、もしもスクローリング機構608が光ビームの622の部分の細部分のみを黄色のフィルタ608Aでカバーするように独自に作動するとすれば、三部分からなる光ビームが形成される。赤紫色と黄色のフィルタの双方を通過する光ビームの部分は赤色光線のみを含んでおり、赤紫色のフィルタのみを通過する部分は赤色と青色の光線を含み、いずれのフィルタも通過しない部分は白色のままである。このように、スクローリング機構606および608は混合された光ビーム630において所望する相対量の赤色、青色および白色の光線を含むように独自に作動しうる。図5に関連して説明したように、照明器具100によって発生した光ビームの色と彩度はこのようにして制御することができる。
【0048】
赤色と青色の光線を混合することによる加法混色(active color mixing)および赤紫色と黄色のフィルタを組み合わせることによる減法混色(subtractive color mixing)が示されたが、本発明の精神と範囲とから逸脱することなく加法混色において標準的なRGBの加法混色の原色のいずれの組み合わせも、あるいは減法混色においてCYMの減法混色の原色のいずれの組み合わせも使用しうることが理解される。更に、CYMセットからのフィルタとの減法組み合わせにおけるRGBセットからのフィルタを使用するか、あるいはRGBセットからのフィルタとの加法組み合わせにおけるCYMセットからのフィルタを使用することによって、ハイブリッドカラーを創り出すことができる。例えば、RGBセットからの青色フィルタはCYMセットからの赤紫色と減法混色に使用して極めて深い、紫外線に近い色(near−ultraviolet color)を発生させることができる。代替的に、RGBセットからの赤色フィルタと当接させてCYMセットからの赤紫色のフィルタを使用し、それらを前記二色のフィルタの逆比例的に変動する比率で共に動かすことによって広範囲の桃色や淡紅色を創り出すことができる。
【0049】
図7は本発明に使用するパターン発生具(pattern generator)700を示す。不透明な区画704は無色のゲル材料に塗布した反射性のマイラー材料(reflective Mylar material)によって無色の基板702上につくることができる。このように、12個の暗いセグメントによって「分裂された」光ビームが形成されうる。分離された不透明の区画704が図7に示されているが、代替例においては、無色の基板702と同じサイズの反射性のマイラーのシートの切り抜き704をつくり、基板に接着することによってつくりうる。このように、12個の光線セグメントから構成されたビームを形成することができる。
【0050】
図8は、数個の隣接するパネル、例えば図3に関連して説明した拡散/パターンのストリング310のパネルV−Yをカバーするパターン発生具800を示す。この例においては、パターンは正の(明るい)所望する光ビームの形状を表している切り抜き804と光ビームの所望する部分を塞ぐようにされた負の(暗い)パターンを表しているマイラーの面802とを用いて薄い鏡のような反射性のマイラーから切り抜かれる。次いで、マイラーは拡散/パターンのストリング310の所定数の順次のパネルに接着される。次いで、スクローリング機構110は反射板104の口を横切ってパターン発生具のいずれかの所定の領域を位置させるよう作動し、それによって所望のパターンを有する照明器具100からの光ビームを発生させることができる。
【0051】
代替的に、スクローリング機構110はパネルVとYとの間で前後に、すなわちパターン発生具800を横切って前後に拡散/パターンのストリング310をスクロールするように作動しうる。反射板104の口を横切ってパターン発生具800をそのように連続的にスクロールすることによって、変化するあるいは活気づいたパターンを有する照明器具100からの光ビームを発生させる。
【0052】
図7および図8に示すパターン発生具700および800に関して、パターンが接着される無色のゲル基板は単一のカラーフィルタによって替えてよく、あるいは所望する切り抜き(正)区画あるいはパターンの区画に塗布されたモザイク状の色区画を備えた無色の材料としてもよく、それによって多色のビームを発生させる。反射性のマイラー以外の他の材料を追加して、あるいは代替的に使用してパターン発生具を形成することができる。部分的に反射性の材料を使用して単に明るいとかあるいは暗いセグメントでなく、むしろグレイのセグメントを備えたパターンを発生させることができる。
【0053】
図3、図7および図8を参照してパターン発生具を照明器具100のスクローリング機構110に設置したものとして説明してきたが、パターン発生具のパネルはスクローリング機構106あるいは108に追加して、あるいは代替的に設置してもよい。このように、カラー、パターンおよび拡散パネルは所望する組み合せで一緒に使用することができる。
【0054】
本発明の別の実施例が図9に示されている。図1に示す実施例と同様に、照明器具900はパラボラ反射板904の概ね焦点に装着されている光源902を含みうる。光源902から放射された光線912A−912Cは相互に対して概ね平行に反射板904の口から出てくる。スクローリング機構908は図10に示すカラーフィルタのストリングを担持している。スクローリング機構910は例えば拡散/パターンのストリング310のような拡散ストリングを担持している。
【0055】
図10に示すカラーフィルタのストリング1000は図9に示す本発明の実施例に使用しうる。先導部材料(leader material)のパネル1002および1004はカラーフィルタのストリング1000をスクローリング機構908のローラに取り付けるために使用しうる。パネルCLRは照明器具900が白色の光ビームを放射できるようにする無色のフィルタ材料を含みうる。パネルCC1とCC2とはビデオあるいはフィルム用に使用するために光ビームを適当に彩色させるための色修正フィルタでよい。パネルC1からパネルC5は種々の色のカラーフィルタ材料としうる。
【0056】
もしもスクローリング機構908が反射板904の口をC1が完全に覆うようにカラーフィルタのストリング1000を位置させるように作動するとすれば、照明器具900からの光ビームはパネルC1を含むカラーフィルタ材料の色となる。次いで、スクローリング機構910は、光ビームにおいて所望量の拡散を発生させるように、光ビームを横切ってそれが担持している拡散材料の所望の領域を位置させるように作動しうる。スクローリング機構908がその後パネルC1を光ビームの外へ動かし、パネルC2を光ビームの中へ動かすように作動するにつれて、拡散材料の混色作用が光ビームの色をパネルC1の色から パネルC2の色まで滑らかに変化させる。
【0057】
本発明による照明器具は可撓性の材料を担持した単一のスクローリング機構のみを有することも可能であることが理解される。前記の可撓性の材料は単に拡散材料でよく、該材料の種々の領域が照明器具からの光ビームにおいて種々の量の拡散を発生させる。代替的に、前記の可撓性材料はまた、光ビームの色濾過を追加して、あるいは代わりに行うその他の領域を含みうる。
【0058】
同様に、本発明による照明器具は第四のスクローリング機構を有しうる。この機構によって担持される可撓性材料は、拡散材料のみを担持する1個のスクローリング機構とカラーフィルタ材料のみを担持する他の2個のスクローリング機構とに組み合わせるための、パターン発生パネルのみを含みうる。スクローリング機構によって担持される可撓性拡散材料と、カラーフィルタ材料と、パターン発生材料とのその他の組み合わせも本発明の精神と範囲内で想定することが可能である。
【0059】
更に、図1および図9に示す照明器具のスクローリング機構は光ビームの同じ側にそれらのローラを位置させているが、スクローリング機構は光ビームの長手方向軸線の周りで90度回転させうることも理解される。更に、可撓性拡散材料あるいはカラーフィルタ材料は図11のスクローリング機構において示されているように、光源に最近接させてローラの側部の間で延在するようにローラの周りに巻くことができる。このように、2個のスクローリング機構のローラは同じ平面に来るように位置させることによって、本発明による照明器具の長さを短くすることができる。
【0060】
本発明による照明器具によって放射される光ビームの色濾過を行うスクローリング機構を本明細書において示してきたが、所定の色になるように光ビームを選択的に濾過するためのその他の機構も本発明の精神と範囲を逸脱することなく使用しうることも理解される。例えば、照明器具は、反射板から出てくる光ビームが可撓性の拡散材料を通過する前にホイールの所望のセグメントを通過するように、種々のカラーフィルタを有する個別のセグメントを装着しているホイールを含むことができる。
【0061】
本発明の更に別の実施例が図11に示されている。照明器具1100は反射板1104に装着された光源1102を含む。前記照明器具1100のハウジングは反射板1104の口を越えて延在し、スクローリング機構1106を囲み、装着ブラケット1112を形成している。本実施例においては、拡散装置1110は、拡散材料を装着ブラケット1112中へ滑り込ませることによって照明器具に取り外し可能に装着されている。
【0062】
代替的に、スクローリング機構1106は図2に示すように、個別のハウジングに位置させ、ハウジングを照明器具1100に装着しうる。そのような実施例において、拡散装置1110はスクローリング機構1106のハウジングに取り外し可能に装着することができる。図11に示す本発明の実施例は拡散装置1110を装着ブラケット1112中へ滑り込ませることによって照明器具1100に取り外し可能に装着させるが、例えば迅速解除固定具あるいはねじのようなその他の技術も代わりに使用しうる。
【0063】
スクローリング機構1106は無色の材料、カラーフィルタ、あるいはパターン発生具を含む可撓性材料を担持しうる。拡散装置1110はホログラフィックディフューザでよいが、本発明によるこの実施例においては、この材料は可撓性である必要はない。
【0064】
もしもスクローリング機構1106が無色の材料とカラーフィルタとを含む可撓性材料を担持するとすれば、図4から図6までに関して説明したように、種々の色の部分を有する、あるいは白色部分および有色の部分を有する光ビームを発生させるように位置させればよい。そのような場合、拡散装置1110は光ビームの種々の色の部分を混色するように作動する。このように、図11に示す本発明の実施例は所望の色あるいは彩度を有する均一に彩色された光ビームを発生させることができる。
【0065】
図12Aから図12Cまでは図11に示す本発明の実施例に使用する装着装置1200を示しており、そこでは拡散材料は可撓性である。フレーム1202は光源1102および反射板1104からの光ビームを通過させうる開口1204を有している。可撓性の拡散材料1206がフレーム1202内に保持され、開口1204を横切って延在している。フレーム1202と拡散材料1206を共に固定するために無頭釘1208を使用しうる。
【0066】
図12Aは装着装置1200正面図を示し、一方図12Bと図12Cはぞれぞれ開放形態と閉鎖形態での本装置の上面図を示す。図12Bにおいては、フレーム1202は一縁部に沿ってヒンジによって相互に取り付けられている二つの部分を有しうることが明らかである。前記フレームの部分が広げられると、図12Bに示すように、拡散材料1206は前記部分の間に位置しうる。一旦前記フレームの部分が相互に閉鎖されると、それらは拡散材料1206をそれらの間で捕まえる。
【0067】
前記のフレーム部分はヒンジあるいはその他の閉鎖力の作用によって閉鎖位置に留まりうる。フレーム部分と拡散材料1206との間の摩擦は拡散材料1206がフレーム1202から滑り落ちるのを阻止するのに十分であればよい。代替的に、前記のフレーム部分を相互に保持し、あるいは拡散材料1206がフレーム1202から滑り落ちるのを阻止するためにフレーム1202と拡散材料1206を貫通して1個以上の無頭釘1208を位置させてもよい。
【0068】
拡散装置1110は、たとえ拡散材料が可撓性でないとしてもフレームと拡散材料を含みうる。例えば、拡散材料が繊細であるとか、脆い場合、拡散材料を損傷させることなく、該拡散材料を装着ブラケット1112へ挿入するとか、あるいはそこから取り外せるようにするためにフレームを使用しうる。同様に、例えばテンションをかけた状態で可撓性の拡散媒体1206を保持するケーシングとか、あるいはその上に可撓性の拡散媒体1206が装着される無色の非可撓性のパネルのような、可撓性の拡散媒体1206を支持するためのフレーム1202以外のその他の機構を使用することができる。
【0069】
図11に示す本発明の実施例により、拡散材料を備えた多数の拡散装置1110を準備して、種々の量の拡散を光ビームにおいて発生させることができる。このように、所望量の拡散を発生させるために拡散装置1110を選択し、そして照明器具1100に装着することができる。
【0070】
図13は図9に示す照明器具のスクローリング機構908あるいは図11に示す照明器具のスクローリング機構1106の代わりに使用する代替的なカラースクローリング機構1300を示す。図2に示すスクローリング機構200に関して説明したように、ハウジング1302は2個のスクローリング機構1300Aおよび1300Bの構成要素に対する機械的支持を提供し、開口1304がハウジング1302およびカラーフィルタ材料1310A、1310Bを光ビームが通過できるようにする。
【0071】
スクローリング機構1300Aにおいては、カラーフィルタ材料1310Aはローラ1306Aおよび1308Aの周りで両端において巻き付けられている.スクローリング機構200に関連して説明したように、モータ1312Aがローラ1306Aを駆動し、一方ローラ1308Aはローラ1306Aと1308Aとの間でカラーフィルタ材料1310Aを緊張状態に保持している。モータ1312Aは開口1304の上半分を横切ってカラーフィルタ材料1310Aの所望領域を位置させるように作動しうる。同様に、スクローリング機構1300Bにおいては、カラーフィルタ材料1310Bはローラ1306Bと1308Bとの周りで両端において巻きつけられ、モータ1312Bは開口1304の下半分を横切ってカラーフィルタ材料1310Bを位置させるようにローラ1306Bを駆動する。
【0072】
図13に示すカラースクローリング装置1300において、カラーフィルタ材料1310Aと1310Bの隣接する縁部の間に空隙1320が存在している。前記空隙1320は、開口1304のそれぞれの半分を完全に彩色するためにカラーフィルタ材料1310Aと1310Bの双方が位置しているときでさえも該開口1304を白色光線が通過しうるようにする。代替的なスクローリング装置においては、2片のカラーフィルタ材料を担持しているローラが前記空隙1320を減少させるか、あるいは排除するために相互に対してずれるようにしうる。別の代替例においては、白色光線が前記空隙1320を通過するのを遮るために開口1304を横切って不透明材料の帯片を位置させることができる。
【0073】
図14は、加法混色的に色を混ぜたり、かつ光ビームの色と彩度とを共に制御するとか、あるいは色の彩度を独立して制御する、図13に示すカラースクローリング装置1300の能力を示している。モータ1312Aは開口1304の一部に亘って赤色のフィルタ材料(1422の部分)を、開口1304の残りの部分に亘って無色の材料(1424の部分)を位置させるよう作動している。同様に、モータ1312Bは開口1304の一部に亘って青色のフィルタ材料(1428の部分)を、開口1304の残りの部分に亘って無色の材料(1426の部分)を位置させるように作動している。その結果、光ビームの一部は赤色で、別の部分は青色で、残りの部分は白色のままである。
【0074】
もしも光ビームが例えば図9に示すスクローリング機構910によって、あるいは図11に示す拡散装置1110によってカラースクローリング機構1300を通過した後、拡散材料が光ビームを横切って位置されているとすれば、光ビームの赤色、白色および青色の部分は混合されて薄い赤紫色の光ビームとなる。もしもモータ1306Aが1422の部分の大きさを大きくするように作動するとし、一方1426および1428の部分が不変のままであり、それによって光ビームにおける赤色フィルタ材料の量を増し、白色光線の量を減少させるとすれば、その結果としてのビームの色は淡紅色に向って移行し、更に飽和される。同様に、もしもモータ1306Bが1428の部分の大きさを大きくするように作動し、一方1422と1424の部分が不変のままであって、それによって光ビームにおける青色のフィルタ材料の量を増し、白色光線の量を減少させるとすれば、その結果としてのビームの色はラベンダ色に向って移行し、更に飽和される。
【0075】
もしもモータ1306Aと1306Bとがそれぞれ1422および1428の部分のサイズを同時に増減するように関連して作動するとすれば、光ビームの色は赤紫色のままであり、同時に彩度を増減させる。このように、モータ1306Aと1306Bとは光ビームの色と彩度とを共に変えるとか、あるいは光ビームの彩度を独立して変えるように作動しうる。
【0076】
本発明を詳細に説明してきたが、当該技術分野の専門家は最広義の形態での本発明の精神と範囲とから逸脱することなく各種の変更、代替および改変が可能であることを理解するはずである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明による自動照明器具の概略図を示す。
【図2】図1に示す照明器具に使用するスクローリング機構の背面図である。
【図3】図1に示す本発明の実施例において使用しうる色および拡散のストリングを示す。
【図4】図1に示す本発明の実施例の作用を概略図示する。
【図5】図1に示す本発明の実施例の作用を概略図示する。
【図6】図1に示す本発明の実施例の作用を概略図示する。
【図7】本発明の実施例において使用しうるパターン発生具を示す。
【図8】本発明の実施例において使用しうるパターン発生具を示す。
【図9】本発明による別の自動照明器具を示す。
【図10】図9に示す本発明の実施例において使用しうる色のストリングを示す。
【図11】本発明の別の実施例を示す。
【図12A】図11に示す本発明の実施例に使用する可撓性拡散材料のフレームを示す。
【図12B】図11に示す本発明の実施例に使用する可撓性拡散材料のフレームを示す。
【図12C】図11に示す本発明の実施例に使用する可撓性拡散材料のフレームを示す。
【図13】図9または図11に示す照明器具に使用する本発明によるスクローリング機構の背面図である。
【図14】図13に示すスクローリング機構の作用の概略図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は自動照明設備、特に光源からの制御可能な拡散および色(diffusion and color)を提供する装置、システムおよび方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
照明器具(lighting fixture)の広がり、すなわち拡散は従来から光源によって発生する光線の光路にレンズ、すりガラス、あるいはその他の光学要素を位置させることによって制御されてきた。光学要素はガラス、プラスチックあるいはその他の適当な材料からつくりうる。拡散量を制御するためには、レンズを動力化して、光路の軸線に沿った諸々の位置まで動かすか、あるいは光路においてその他の光学要素に対して相対的に動かせばよい。代替的に、光路中へ位置させたり該光路から取り出したりするホイールあるいは信号装置アーム(semaphore arm)に或る選択したレンズ群を装着してもよい。
【0003】
特にそのようなレンズ群が照明器具の出口あるいは口に位置される場合、それらの重量やそれらを動かす機構の重量が照明器具の頭部を不均衡にさせうる。このような不均衡は自動照明器具の動きを更に困難にさせ、照明装置を停止させるとか、あるいはそれを動かしうる最大速度を制限する場合に行き過ぎ(overshoot)を発生させうる。
【0004】
パラボラあるいは近似パラボラ反射板を採用している照明器具は概ね平行の光線からなる光ビーム(light beam)を放射する。その結果、可変の彩度(variable saturation)の光ビームを発生させようとする中で反射板から出てくる光ビームの一部のみがカラーフィルタによってカバーされると、投射される光ビームのある部分は有色で、残りは白色となる。同様に、可変の色(variable color)の光ビームを発生させようとして、反射板から出てくる光ビームの一部のみが第一のカラーフィルタによってカバーされ、残りの光ビームが第二のカラービームによってカバーされると、投射された光ビームのある部分は第一の色を、残りの部分は第二の色を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、自動照明器具において制御可能な拡散を提供するために必要とされる光学要素の重量を最小にする装置、システムおよび方法が必要とされている。更に、パラボラ反射板を採用した照明器具が可変の色および(または)彩度の統合された色(integrated color)を有する光ビームを発生させることができるようにする装置、システムおよび方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は自動照明器具の拡散および色を制御する改良された方法を提供する。照明器具からの光ビームの拡散を制御するための本発明による自動機構は従来の機構よりも重量を軽くできる。本発明による拡散材料を使用することによってもまた、パラボラ反射板を有する照明器具からの部分的に有色の光ビームを混ぜ合わせ、それによって光ビームが該ビームの幅に亘って概ね均等な色を有するようになる。
【0007】
詳しくは、本発明の局面は、可撓性の拡散材料を含み、該拡散材料がその選択された部分を光源からの光ビームに位置させることができるスクローリング機構(scrolling mechanism)に結合される、照明器具あるいは照明装置において見出しうる。この拡散材料の種々の部分が種々の量の光ビームの拡散を提供する。
【0008】
本発明の他の局面は、可撓性のカラーフィルタ材料も有し、該カラーフィルタ材料がその選択された部分を光源からの光ビームの少なくとも一部に位置させることができる第二のスクローリング機構に結合される、照明器具あるいは照明装置において見出しうる。カラー材料の種々の部分が光ビームを濾過して種々の色を発生させうる。照明器具は更に、可撓性のカラーフィルタ材料を備えた第三のスクローリング機構を有しうる。第二の、あるいは第三のスクローリング機構は更に可撓性のパターン発生材料を有してもよい。
【0009】
本発明の更に別の局面は、ホログラフィックディフューザ(holographic diffuser)と可撓性のカラーフィルタ材料とを有し、該カラーフィルタ材料がその選択された部分を光源からの光ビームに位置させることができるスクローリング機構に結合される照明器具において見出しうる。ホログラフィックディフーザは取り外し可能に光源に装着しうるので、所望量の拡散を提供するホロフラフィックディフーザを照明器具に選択的に装着することができる。
【0010】
本発明の局面はまた、スクローリング機構に結合された可撓性の拡散材料を有する照明器具からの光ビームの特性を制御する方法においても見出しうる。本方法の一つの段階は、所定量の拡散を発生させるために拡散材料の第一の領域を光ビームにおいて位置させることである。別の段階は別の所定量の拡散を発生させるために拡散材料の第二の領域を光ビームにおいて位置させことである。
【0011】
照明器具がまた第二のスクローリング機構に結合された可撓性のカラーフィルタ材料も有する場合には、本発明のその他の局面は光ビームの所定量の色濾過(color filtration)を行うためにカラーフィルタ材料の所望部分を光ビームの少なくとも一部に位置させる段階も含む方法において見出しうる。カラーフィルタ材料が有色および無色の双方の材料(colored and clear material)を有している場合には、該カラーフィルタ材料は所定の彩度の色濾過を行うために有色および無色の双方の材料と共に光ビームに位置させればよい。カラーフィルタ材料が二色の材料を有する場合には、所定の色の色濾過を行うために双方の色と共に光ビームに位置させればよい。
【0012】
照明器具が第三のスクローリング機構に結合された第二の可撓性のカラーフィルタ材料を有する場合には、本発明の別の局面は、光ビームの所定の量の色濾過を行うために第二のカラーフィルタ材料の所望の領域を光ビームの少なくとも一部に位置させる段階も含む方法において見出しうる。第一と第二のカラーフィルタ材料が有色および無色の双方の材料を有している場合には、第一と第二のカラーフィルタ材料の各々を、所定の色と彩度の色濾過を行うために有色および無色の双方の材料と共に光ビームに位置させればよい。
【0013】
本発明の更に別の局面は、ホログラフィックディフーザと、スクローリング機構に結合された可撓性のカラーフィルタ材料とを有する照明器具からの光ビームの特性を制御する方法において見出しうる。本方法は、光ビームの所定量の色濾過を行うためにカラーフィルタ材料の所望領域を光ビームの少なくとも一部に位置させる段階を含む。
【0014】
前述の説明は当該技術分野の専門家が以下の本発明の詳細説明をよりよく理解しうるように本発明の特徴および技術的利点をかなり広義に概説してきた。本発明の特許請求の範囲の主体を形成する本発明の更なる特徴や利点は以下詳細に説明される。当該技術分野の専門家は、本発明と同じ目的を実行するためにその他の構造を修正ないしは設計するための基盤として、開示された概念や特定の実施例を直ちに利用できることを認識すべきである。当該技術分野の専門家はまた、そのような均等な構造は最広義の形態において本発明の精神や範囲から逸脱しないことも認識すべきである。
【0015】
以下の本発明の詳細説明を行う前に、本特許明細書を通して使用される用語や語句の定義を説明しておくことが得策であろう。「含む(include)」とか「備える(comprise)」という用語並びにそれらの派生語は限定なしに含むことを意味し、「または(or)」という用語は「および(または)(and/or)の意味も含むものであり、「関連した(associated with)」および「それに関連した(associated therewith)」という語句並びにそれらの派生語は含む、その中に含む、相互に接続される、包含する、その中に包含される、接続される、結合される、連通しうる、協働する、閉じこむ、並置する、近接する、境界を接する、有する、所有する、などを含むことを意味し、「制御装置(controller)」という用語は少なくとも一つの作動を制御するいずれかの装置、システムあるいはそれらの部品を意味し、そのような装置はハードウエアでも、ファームウエアでも、あるいはソフトウエアでも、あるいはそれらの少なくとも二つの何らかの組み合わせにおいても実行しうる。いずれか特定の制御装置に関連した機能性は、局所的に、あるいは遠隔において、集中させる、あるいは分散させることが可能である。本特許明細書を通して或る用語や語句の定義は提供されるが、当該技術分野の専門家は殆どの場合でないとしても多くの場合、そのような定義はそのように定義された用語や語句の従来の用法並びに将来の用法にも適用されることを理解すべきである。
【0016】
本発明およびその利点を更に完全に理解するために、同じ参照数字が同じ対象を指示している添付図面に関連してなされる下記の詳細説明を以下参照する。
【0017】
以下説明する図1から図14までと、本発明の原理を説明するために使用される各種の実施例は例示のみであって、如何なることがあっても本発明の範囲を限定するものと解釈すべきでない。当該技術分野の専門家は本発明の原理は適当に配備された無線通信ネットワークにおいて実施しうることを理解する。
【0018】
図1は本発明による自動照明器具の概略図を示す。ランプ102はパラボラ、あるいは近似パラボラ反射板104の焦点近くに装着されている。スクローリング機構106,108,110がパラボラ反射板104の出口開口を横切って装着されている。この位置において、スクローリング機構106,108,110によって担持されている可撓性材料が電球102によって放射された光線112A−112Cを遮る。光線112Aは直接電球から照明器具100の口まで進むが、光線112Bと112Cとは照明器具100の口から放射される前に反射板104から反射される。
【0019】
スクローリング機構110によって担持される可撓性材料は本発明による可撓性の拡散材料でよい。スクローリング機構106および108によって担持される可撓性材料はカラーフィルタ材料でよい。カラーフィルタ材料は、フィルタによって透過されない周波数での概ね全ての光線が吸収されるのではなく、むしろ反射されるという利点を有する二色性フィルタとしてつくりうる。その結果、フィルタ材料はより冷たい状態に留まり、交換頻度も少なくて済む。代替的に、カラーフィルタ材料は従来のカラーゲルからつくることもできる。
【0020】
照明器具100はパラボラ反射板を備えたものとして説明されているが、本発明によるスクローリングディフューザはまた、楕円形反射板を有するか、あるいは反射板は全く有していない照明器具に使用することもできる。同様に、本発明によるスクローリングディフューザは、例えばLED、フィラメントあるいはアーク光源のような、どのようなタイプの光源を有する照明器具に対しても使用しうる。本発明による照明器具は例えば、劇場、コンサート会場、映画、および建築の照明用にも使用しうる。
【0021】
スクローリング機構110に使用されている可撓性の拡散材料は、例えばカリフォルニア州トーランスのフィジカルオプチックス社(Physical Optics Corporation of Torrance,California)によって製造されているLSD(登録商標)光線形成拡散フィルム(Light Shaping Diffuser Film)のようなホログラフィックディフューザでもよい。本発明の精神および範囲から逸脱することなくその他の可撓性拡散材料を追加して、あるいは代替的に使用してもよい。
【0022】
図2はスクローリング機構110として図1に示す照明器具において使用するのに適したスクローリング機構200の背面図を示す。ハウジング202はスクローリング機構110の構成要素のための機械的支持を提供しうる。ハウジング202における開口204は(光線112A−112Cを含む)光源102からの光ビームがハウジング202および可撓性拡散材料210を通過できるようにする。
【0023】
拡散材料210は両端においてローラ206および208を周って巻きつけられている。モータ212がベルト214およびプーリ216,218を介してローラ206を駆動する。ローラ208はローラ206と208との間で拡散材料210を緊張状態に保持するようにばねで負荷をかけてもよい。モータ212は、拡散材料210の所望領域を、開口204を横切って、従って光源102からの光線ビームを横切って位置させるためにローラ206の周りで拡散材料210を巻きつけたり、あるいは解いたりするように当該技術分野の専門家には既知の技術によって遠隔制御しうる。
【0024】
図3は照明器具100のスクローリング機構において使用しうるカラーフィルタと拡散材料(またはストリング(strings))を示している。カラーフィルタのストリング306および308はそれぞれスクローリング機構106および108において設置しうる。拡散材料のストリング310はスクローリング機構110に設置しうる。図4から図6までに関して説明する要領で、スクローリング機構106および108はそれぞれカラーフィルタのストリング306および308の選択された領域を位置させるように作動可能であり、スクローリング機構110は拡散材料のストリング310の選択された領域を、反射板104の出口を横切って、光源102および反射板104からの光ビームに位置させるように作動可能である。
【0025】
カラーフィルタのストリング306はパネルAからパネルMまでを有するものとして示されている。パネルAおよびパネルMはカラーフィルタのストリング306をスクローリング機構106のローラに取り付けるために使用される先導部の材料(leader material)を含む。パネルC,パネルE,パネルG,パネルIおよびパネルKは光源102からの光ビームを彩色しない無色の材料からなる。パネルB,パネルD,パネルF,パネルH,パネルJおよびパネルLは諸々の色のフィルタ材料を含む。例えば、パネルB,パネルD,パネルF,パネルH,パネルJおよびパネルLはそれぞれ赤色(red)、緑色(green)、青色(blue)、青緑色(cyan)、黄色(yellow)、および赤紫色(magenta)のフィルタを含む。パネルBからパネルLまでは垂直方向および水平方向の寸法が反射板104の口の径と概ね等しい(あるいはそれより僅かに大きい)寸法を有し、概ね四角である。このように、スクローリング機構106はパネルBからパネルLのいずれかを反射板104の口を完全に横切って位置させるように作動可能であり、その結果光源102からの光ビームは完全に彩色されるか、あるいは無色となる。
【0026】
代替的に、スクローリング機構106はカラーフィルタのストリング306のいずれかの所望する領域を反射板104の口を横切って位置させるよう作動可能である。例えば、有色のパネル(例えばパネルF)の一部と隣接する無色のパネル(パネルEまたはGのいずれか)の一部は反射板104の口を横切って位置しうる。このように、光ビームの一部は有色で、残りは無色のまま留まる。
【0027】
図示のように、カラーフィルタのストリング308はカラーストリング306と類似の要領でつくりうる。同様に、スクローリング機構108はカラーフィルタのストリング308のいずれかの所望の領域を反射板104の口を横切って位置させるために使用しうる。このように、カラーフィルタのストリング306からのいずれかの所望の有色あるいは無色の区画(あるいはその一部)およびカラーフィルタのストリング308からのいずれかの所望の有色あるいは無色の区画(あるいはその一部)は反射板104から出てくる光ビームにおいて組み合わせることができる。図4から図6までに関して説明する要領で、このように照明器具100によって発生する光ビームの色と彩度を制御する。
【0028】
図3に示すカラーのストリング306および308はカラーのストリングの側部に対して垂直であるパネルの間での明確な境界を示している。しかしながら、本発明の精神と範囲とから逸脱することなくパネル間のその他の境界も使用しうることが理解される。例えば、パネルの対角方向の境界とかパネルに対する鋸歯状の縁部も使用しうる。
【0029】
実際に、カラーストリング306および308のいずれかははっきりした境界が全くなくてつくることができる。カラーフィルタと無色の領域との間(あるいは図10に関連して示すように、異なるカラーフィルタを有する隣接の領域の間)での漸次の遷移(gradual transition)は、例えばカラーフィルタ材料の結合した領域が点在した無色の材料のまだらの領域(disjoint area)のパターンとしてつくることができる。無色の領域の濃度は、ある点において無色の材料の領域が結合され、カラーフィルタ材料の領域がまだらになるまで増大しうる。次いで、カラーフィルタの領域の密度は、カラーフィルタから無色の領域までの漸次の遷移が完了するまで減少しうる。当該技術分野において知られているその他の技術を用いて有色から無色まで、あるいは一つの色から別の色までの漸次の遷移をつくることができる。
【0030】
拡散/パターンのストリング310がパネルNからパネルZを有するものとして示されている。パネルNとパネルZは拡散/パターンのストリング310をスクローリング機構110のローラに取り付けるために使用される先導部分の材料を含む。パネルOからパネルTは例えば、カリフォルニア州トーランスのフィジカルオプティックス社(Physical Optics Corporation of Torrance,California)によって製造されているLSD(登録商標)光線形成拡散フィルム(Light Shaping Diffuser Film)のようなホログラフィックレンズ材料を含みうる。パネルOからパネルRは、全方向拡散の増大する段階的順序を提供し、拡散度の増す丸形ビームを発生させるように選択された材料を含みうる。パネルSとパネルTは、水平方向および垂直方向において異なる量の発散を提供し、種々の発散角度の矩形ビームを発生させる材料を含みうる。
【0031】
パネルVからパネルYの中の一つ以上は、ビデオあるいはフィルムの照明に必要とされる電球102の色温度を修正するために選択された「色修正」カラーフィルタ材料を含みうる。パネルVからパネルYの中のその他のパネルはパターンを発生させる材料を含みうる。この材料は無色の基板に接着された不透明な、あるいは有色の材料の選択された部分を含みうる。そのようなパターン発生材料が反射板104の口を横切って位置されると、白色と暗色のパターンあるいは有色のセグメントを備えた光ビームがつくられる。パネルUは拡散もパターンのいずれも発生させない無色の材料を含み、それによってパラボラ反射板104によってつくられるような概ね平行の光線を備えた光ビームを透過させることができる。
【0032】
このように、スクローリング機構110はパネルOからパネルYのいずれかを反射板104の口を横切って位置させるよう作動しうる。パネルOからパネルTは前述のようにスクローリング機構106および108によって発生した部分的に有色の光ビームを統合して、所定の発散度まで前記光ビームを拡散させるよう作動しうる。パネルUは前述のように、光ビームがスクローリング機構110を通過するにつれて光ビームを不変のままとしうる。パネルVからパネルは前述のように、光ビームを色修正するとか、あるいは光ビームにパターンを導入するよう作動しうる。
【0033】
カラーフィルタのストリング306および308に関して前述したように、拡散/パターンのストリング310は図3に示すはっきりした、垂直の境界以外のパネルの間の遷移(transitions)を持つようにつくることができる。そのような漸次の遷移あるいは非垂直の境界は一方の量の拡散から別の量の拡散まで、あるいは一方のパターンから別のパターンまでの変化を滑らかにするよう作用しうる。図8に関して説明するように、単一のパターンが実際に、図3に示す2個以上のパネルのサイズである拡散/パターンのストリング310の領域を横切って延在しうる。
【0034】
図4から図6までは図1に示す本発明の実施例を作動状態で示している。図4においては、スクローリング機構406,408および410はそれぞれスクローリング機構106,108および110と類似である。スクローリング機構406および408は光ビーム420を横切ってカラーフィルタのストリングを位置させるよう作動し、スクローリング機構410は光ビームを横切って拡散/パターンのストリングを位置させるよう作動する。
【0035】
図4は色を加法混色的に色を混ぜたり(to mix colors additively)、光ビームの色と彩度とを個々に制御するという本発明の実施例の能力を示す。スクローリング機構406は白色光ビーム420の一部を横切って赤色のフィルタ材料(406Aで示す部分)を位置させたり、光ビーム420の残りの部分に亘って無色の材料(406Bで示す部分)を位置させるよう作動している。その結果、光ビームの一部422は赤色に彩色され、一方424の部分は白色のままである。
【0036】
スクローリング機構408は光ビームの部分422をカバーするように無色の材料(408Aの部分)を位置させ、青色のフィルタ材料(408Bの部分)を光ビームの部分424に亘って位置させるように作動している。その結果、光ビームの426の部分は赤色のままであり、一方光ビームの428の部分は今や青色になっている。スクローリング機構410は光ビームを横切って拡散材料を位置させるよう作動しており、その結果光ビームの赤色と青色の部分を混合して赤紫色の光ビーム430にしている。
【0037】
スクローリング機構406および408が406Aと408Aの部分によってカバーされる光ビームの部分を増大させ、それによって406Bと408Bの部分によってカバーされる光ビームの部分を減少させることに関連して作動したとすれば、その結果光ビーム430の色を変化させることになる。光ビームの色は赤色が多くなり、青色が少なくなり、その結果淡紅色(rose color)となる。代替的に、もしも406Aと408Aの部分によってカバーされる光ビームの部分が減少し、406Bと408Bの部分によってカバーされる部分がそれに対応して増大するとすれば、光ビーム430は青色がより多くなり、赤色がより少なくなってその結果ラベンダー色となる。このように、スクローリング機構406と408は照明器具100によって発生する光ビームの色を変えるように作動しうる。
【0038】
代替的に、スクローリング機構406は白色光ビーム420を完全に横切るように無色の材料を位置させるよう作動しうる。このような状況においては、406Aと406Bの双方の部分が無色の材料からなり、光ビームの422と424の双方の部分は白色のままである。もしも、スクローリング機構408が再度無色の材料(408Aの部分)を光ビームの一部に亘り位置させ、青色のフィルタ材料(408Bの部分)を光ビームの残りの部分に亘り位置させるよう作動するとすれば、光ビームの426の部分は白色のままで、一方光ビームの428の部分は青色となる。スクローリング機構410によって光ビームに亘って位置された拡散材料は次いで多色光ビームを統合し、光ビーム430は薄い青色となる。
【0039】
もしもスクローリング機構408が光ビームを横切って多少の青色フィルタ材料408Bを位置させるよう作動したとすれば、その結果光ビーム430は多少飽和した青色となる。このように、スクローリング機構406および408は照明器具100によって発生する光ビームの彩度を変えるように作動しうる。
【0040】
図5は光ビームの色と彩度の双方を制御できる本発明の実施例の能力を示すものである。スクローリング機構506が赤色のフィルタ材料(506Aの部分)を白色光ビーム520の一部に亘って位置させ、無色の材料(506Bの部分)を白色光ビーム520の残りの部分に亘って位置させるよう作動している。その結果、光ビームの522の部分は赤色となり、一方524の部分は白色のままである。
【0041】
スクローリング機構508が光ビームの522の部分と光ビームの524の部分の細部分(subpart)とをカバーするために無色の材料(508Aの区画)を位置させ、光ビームの524の部分の残りの部分に亘って青色のフィルタ材料(508Bの区画)を位置させるように作動している。その結果、光ビームの526の部分は赤色であり、光ビームの528の部分は白色のままであり、光ビームの530の部分は青色である。
【0042】
スクローリング機構510が再度光ビームを横切って拡散材料を位置させるように作動していると、その結果光ビームの赤色、白色および青色の部分を混合して薄い赤紫色の光ビーム532にする。白色の光線を光ビームの赤色と青色の部分と共に含めることによって図4に示す構成によって発生するものよりも彩度の低い色を発生させる。
【0043】
図4に関連して説明したように、スクローリング機構506および508は526,528および530の部分の相対サイズを制御するために独立して、あるいは関連して作動することができる。そうすることによって、光ビーム532において多少赤色、白色および青色の光線を混合して多少飽和した色を発生させるとか、淡紅色から赤紫色を通ってラベンダ色に及ぶ色を発生させることができる。このように、スクローリング機構506および508は照明器具100によって発生する光ビームの色と彩度を同時に変えるように作動しうる。
【0044】
図6は減法混色的に色を混ぜたり(to mix colors subtractively)、光ビームの色と彩度とを個々にあるいは同時に制御する本発明の実施例の能力を示す。スクローリング機構606は赤紫色のフィルタ材料(606Aの区画)を白色光ビーム620の一部分に亘って、無色の材料(606Bの区画)を光ビーム620の残りの部分に亘って位置させるよう作動している。赤紫色のフィルタは緑色を除去し、赤色と青色を通すので、そのため光ビームの622の部分は赤紫色となり、一方光ビームの624の部分は白色のままである。
【0045】
スクローリング機構608は光ビームの622の部分をカバーするように黄色の材料(608Aの区画)を位置させ、光ビームの624の部分に亘って無色のフィルタ材料(608Bの区画)を位置させるように作動している。黄色のフィルタは青色を除去し、緑色と赤色を通す。光ビームの622の部分は赤色と青色のみを有しているので、黄色のフィルタを通過した後、光ビームの626の部分は赤色となる。光ビームの628の部分は白色のままである。スクローリング機構610が再度、光ビームを横切って拡散材料を位置させるように作動しており、その結果光ビームの赤色と白色の部分を混合して薄い赤色の光ビーム630にする。
【0046】
光ビーム630の彩度は、白色光ビーム620を横切って赤紫色のフィルタ606Aを多少位置させるようスクローリング機構606を作動させることによって制御されてもよく、それによってそれぞれ白色の光線を多少通す。もしもスクローリング機構608が光ビームの622の部分を全て黄色のフィルタ608Aでカバーし続けるように関連して作動されるとすれば、混合された光ビーム630は赤色に留まり、一方彩度をそれぞれ増減させる。
【0047】
代替実施例として、もしもスクローリング機構608が光ビームの622の部分の細部分のみを黄色のフィルタ608Aでカバーするように独自に作動するとすれば、三部分からなる光ビームが形成される。赤紫色と黄色のフィルタの双方を通過する光ビームの部分は赤色光線のみを含んでおり、赤紫色のフィルタのみを通過する部分は赤色と青色の光線を含み、いずれのフィルタも通過しない部分は白色のままである。このように、スクローリング機構606および608は混合された光ビーム630において所望する相対量の赤色、青色および白色の光線を含むように独自に作動しうる。図5に関連して説明したように、照明器具100によって発生した光ビームの色と彩度はこのようにして制御することができる。
【0048】
赤色と青色の光線を混合することによる加法混色(active color mixing)および赤紫色と黄色のフィルタを組み合わせることによる減法混色(subtractive color mixing)が示されたが、本発明の精神と範囲とから逸脱することなく加法混色において標準的なRGBの加法混色の原色のいずれの組み合わせも、あるいは減法混色においてCYMの減法混色の原色のいずれの組み合わせも使用しうることが理解される。更に、CYMセットからのフィルタとの減法組み合わせにおけるRGBセットからのフィルタを使用するか、あるいはRGBセットからのフィルタとの加法組み合わせにおけるCYMセットからのフィルタを使用することによって、ハイブリッドカラーを創り出すことができる。例えば、RGBセットからの青色フィルタはCYMセットからの赤紫色と減法混色に使用して極めて深い、紫外線に近い色(near−ultraviolet color)を発生させることができる。代替的に、RGBセットからの赤色フィルタと当接させてCYMセットからの赤紫色のフィルタを使用し、それらを前記二色のフィルタの逆比例的に変動する比率で共に動かすことによって広範囲の桃色や淡紅色を創り出すことができる。
【0049】
図7は本発明に使用するパターン発生具(pattern generator)700を示す。不透明な区画704は無色のゲル材料に塗布した反射性のマイラー材料(reflective Mylar material)によって無色の基板702上につくることができる。このように、12個の暗いセグメントによって「分裂された」光ビームが形成されうる。分離された不透明の区画704が図7に示されているが、代替例においては、無色の基板702と同じサイズの反射性のマイラーのシートの切り抜き704をつくり、基板に接着することによってつくりうる。このように、12個の光線セグメントから構成されたビームを形成することができる。
【0050】
図8は、数個の隣接するパネル、例えば図3に関連して説明した拡散/パターンのストリング310のパネルV−Yをカバーするパターン発生具800を示す。この例においては、パターンは正の(明るい)所望する光ビームの形状を表している切り抜き804と光ビームの所望する部分を塞ぐようにされた負の(暗い)パターンを表しているマイラーの面802とを用いて薄い鏡のような反射性のマイラーから切り抜かれる。次いで、マイラーは拡散/パターンのストリング310の所定数の順次のパネルに接着される。次いで、スクローリング機構110は反射板104の口を横切ってパターン発生具のいずれかの所定の領域を位置させるよう作動し、それによって所望のパターンを有する照明器具100からの光ビームを発生させることができる。
【0051】
代替的に、スクローリング機構110はパネルVとYとの間で前後に、すなわちパターン発生具800を横切って前後に拡散/パターンのストリング310をスクロールするように作動しうる。反射板104の口を横切ってパターン発生具800をそのように連続的にスクロールすることによって、変化するあるいは活気づいたパターンを有する照明器具100からの光ビームを発生させる。
【0052】
図7および図8に示すパターン発生具700および800に関して、パターンが接着される無色のゲル基板は単一のカラーフィルタによって替えてよく、あるいは所望する切り抜き(正)区画あるいはパターンの区画に塗布されたモザイク状の色区画を備えた無色の材料としてもよく、それによって多色のビームを発生させる。反射性のマイラー以外の他の材料を追加して、あるいは代替的に使用してパターン発生具を形成することができる。部分的に反射性の材料を使用して単に明るいとかあるいは暗いセグメントでなく、むしろグレイのセグメントを備えたパターンを発生させることができる。
【0053】
図3、図7および図8を参照してパターン発生具を照明器具100のスクローリング機構110に設置したものとして説明してきたが、パターン発生具のパネルはスクローリング機構106あるいは108に追加して、あるいは代替的に設置してもよい。このように、カラー、パターンおよび拡散パネルは所望する組み合せで一緒に使用することができる。
【0054】
本発明の別の実施例が図9に示されている。図1に示す実施例と同様に、照明器具900はパラボラ反射板904の概ね焦点に装着されている光源902を含みうる。光源902から放射された光線912A−912Cは相互に対して概ね平行に反射板904の口から出てくる。スクローリング機構908は図10に示すカラーフィルタのストリングを担持している。スクローリング機構910は例えば拡散/パターンのストリング310のような拡散ストリングを担持している。
【0055】
図10に示すカラーフィルタのストリング1000は図9に示す本発明の実施例に使用しうる。先導部材料(leader material)のパネル1002および1004はカラーフィルタのストリング1000をスクローリング機構908のローラに取り付けるために使用しうる。パネルCLRは照明器具900が白色の光ビームを放射できるようにする無色のフィルタ材料を含みうる。パネルCC1とCC2とはビデオあるいはフィルム用に使用するために光ビームを適当に彩色させるための色修正フィルタでよい。パネルC1からパネルC5は種々の色のカラーフィルタ材料としうる。
【0056】
もしもスクローリング機構908が反射板904の口をC1が完全に覆うようにカラーフィルタのストリング1000を位置させるように作動するとすれば、照明器具900からの光ビームはパネルC1を含むカラーフィルタ材料の色となる。次いで、スクローリング機構910は、光ビームにおいて所望量の拡散を発生させるように、光ビームを横切ってそれが担持している拡散材料の所望の領域を位置させるように作動しうる。スクローリング機構908がその後パネルC1を光ビームの外へ動かし、パネルC2を光ビームの中へ動かすように作動するにつれて、拡散材料の混色作用が光ビームの色をパネルC1の色から パネルC2の色まで滑らかに変化させる。
【0057】
本発明による照明器具は可撓性の材料を担持した単一のスクローリング機構のみを有することも可能であることが理解される。前記の可撓性の材料は単に拡散材料でよく、該材料の種々の領域が照明器具からの光ビームにおいて種々の量の拡散を発生させる。代替的に、前記の可撓性材料はまた、光ビームの色濾過を追加して、あるいは代わりに行うその他の領域を含みうる。
【0058】
同様に、本発明による照明器具は第四のスクローリング機構を有しうる。この機構によって担持される可撓性材料は、拡散材料のみを担持する1個のスクローリング機構とカラーフィルタ材料のみを担持する他の2個のスクローリング機構とに組み合わせるための、パターン発生パネルのみを含みうる。スクローリング機構によって担持される可撓性拡散材料と、カラーフィルタ材料と、パターン発生材料とのその他の組み合わせも本発明の精神と範囲内で想定することが可能である。
【0059】
更に、図1および図9に示す照明器具のスクローリング機構は光ビームの同じ側にそれらのローラを位置させているが、スクローリング機構は光ビームの長手方向軸線の周りで90度回転させうることも理解される。更に、可撓性拡散材料あるいはカラーフィルタ材料は図11のスクローリング機構において示されているように、光源に最近接させてローラの側部の間で延在するようにローラの周りに巻くことができる。このように、2個のスクローリング機構のローラは同じ平面に来るように位置させることによって、本発明による照明器具の長さを短くすることができる。
【0060】
本発明による照明器具によって放射される光ビームの色濾過を行うスクローリング機構を本明細書において示してきたが、所定の色になるように光ビームを選択的に濾過するためのその他の機構も本発明の精神と範囲を逸脱することなく使用しうることも理解される。例えば、照明器具は、反射板から出てくる光ビームが可撓性の拡散材料を通過する前にホイールの所望のセグメントを通過するように、種々のカラーフィルタを有する個別のセグメントを装着しているホイールを含むことができる。
【0061】
本発明の更に別の実施例が図11に示されている。照明器具1100は反射板1104に装着された光源1102を含む。前記照明器具1100のハウジングは反射板1104の口を越えて延在し、スクローリング機構1106を囲み、装着ブラケット1112を形成している。本実施例においては、拡散装置1110は、拡散材料を装着ブラケット1112中へ滑り込ませることによって照明器具に取り外し可能に装着されている。
【0062】
代替的に、スクローリング機構1106は図2に示すように、個別のハウジングに位置させ、ハウジングを照明器具1100に装着しうる。そのような実施例において、拡散装置1110はスクローリング機構1106のハウジングに取り外し可能に装着することができる。図11に示す本発明の実施例は拡散装置1110を装着ブラケット1112中へ滑り込ませることによって照明器具1100に取り外し可能に装着させるが、例えば迅速解除固定具あるいはねじのようなその他の技術も代わりに使用しうる。
【0063】
スクローリング機構1106は無色の材料、カラーフィルタ、あるいはパターン発生具を含む可撓性材料を担持しうる。拡散装置1110はホログラフィックディフューザでよいが、本発明によるこの実施例においては、この材料は可撓性である必要はない。
【0064】
もしもスクローリング機構1106が無色の材料とカラーフィルタとを含む可撓性材料を担持するとすれば、図4から図6までに関して説明したように、種々の色の部分を有する、あるいは白色部分および有色の部分を有する光ビームを発生させるように位置させればよい。そのような場合、拡散装置1110は光ビームの種々の色の部分を混色するように作動する。このように、図11に示す本発明の実施例は所望の色あるいは彩度を有する均一に彩色された光ビームを発生させることができる。
【0065】
図12Aから図12Cまでは図11に示す本発明の実施例に使用する装着装置1200を示しており、そこでは拡散材料は可撓性である。フレーム1202は光源1102および反射板1104からの光ビームを通過させうる開口1204を有している。可撓性の拡散材料1206がフレーム1202内に保持され、開口1204を横切って延在している。フレーム1202と拡散材料1206を共に固定するために無頭釘1208を使用しうる。
【0066】
図12Aは装着装置1200正面図を示し、一方図12Bと図12Cはぞれぞれ開放形態と閉鎖形態での本装置の上面図を示す。図12Bにおいては、フレーム1202は一縁部に沿ってヒンジによって相互に取り付けられている二つの部分を有しうることが明らかである。前記フレームの部分が広げられると、図12Bに示すように、拡散材料1206は前記部分の間に位置しうる。一旦前記フレームの部分が相互に閉鎖されると、それらは拡散材料1206をそれらの間で捕まえる。
【0067】
前記のフレーム部分はヒンジあるいはその他の閉鎖力の作用によって閉鎖位置に留まりうる。フレーム部分と拡散材料1206との間の摩擦は拡散材料1206がフレーム1202から滑り落ちるのを阻止するのに十分であればよい。代替的に、前記のフレーム部分を相互に保持し、あるいは拡散材料1206がフレーム1202から滑り落ちるのを阻止するためにフレーム1202と拡散材料1206を貫通して1個以上の無頭釘1208を位置させてもよい。
【0068】
拡散装置1110は、たとえ拡散材料が可撓性でないとしてもフレームと拡散材料を含みうる。例えば、拡散材料が繊細であるとか、脆い場合、拡散材料を損傷させることなく、該拡散材料を装着ブラケット1112へ挿入するとか、あるいはそこから取り外せるようにするためにフレームを使用しうる。同様に、例えばテンションをかけた状態で可撓性の拡散媒体1206を保持するケーシングとか、あるいはその上に可撓性の拡散媒体1206が装着される無色の非可撓性のパネルのような、可撓性の拡散媒体1206を支持するためのフレーム1202以外のその他の機構を使用することができる。
【0069】
図11に示す本発明の実施例により、拡散材料を備えた多数の拡散装置1110を準備して、種々の量の拡散を光ビームにおいて発生させることができる。このように、所望量の拡散を発生させるために拡散装置1110を選択し、そして照明器具1100に装着することができる。
【0070】
図13は図9に示す照明器具のスクローリング機構908あるいは図11に示す照明器具のスクローリング機構1106の代わりに使用する代替的なカラースクローリング機構1300を示す。図2に示すスクローリング機構200に関して説明したように、ハウジング1302は2個のスクローリング機構1300Aおよび1300Bの構成要素に対する機械的支持を提供し、開口1304がハウジング1302およびカラーフィルタ材料1310A、1310Bを光ビームが通過できるようにする。
【0071】
スクローリング機構1300Aにおいては、カラーフィルタ材料1310Aはローラ1306Aおよび1308Aの周りで両端において巻き付けられている.スクローリング機構200に関連して説明したように、モータ1312Aがローラ1306Aを駆動し、一方ローラ1308Aはローラ1306Aと1308Aとの間でカラーフィルタ材料1310Aを緊張状態に保持している。モータ1312Aは開口1304の上半分を横切ってカラーフィルタ材料1310Aの所望領域を位置させるように作動しうる。同様に、スクローリング機構1300Bにおいては、カラーフィルタ材料1310Bはローラ1306Bと1308Bとの周りで両端において巻きつけられ、モータ1312Bは開口1304の下半分を横切ってカラーフィルタ材料1310Bを位置させるようにローラ1306Bを駆動する。
【0072】
図13に示すカラースクローリング装置1300において、カラーフィルタ材料1310Aと1310Bの隣接する縁部の間に空隙1320が存在している。前記空隙1320は、開口1304のそれぞれの半分を完全に彩色するためにカラーフィルタ材料1310Aと1310Bの双方が位置しているときでさえも該開口1304を白色光線が通過しうるようにする。代替的なスクローリング装置においては、2片のカラーフィルタ材料を担持しているローラが前記空隙1320を減少させるか、あるいは排除するために相互に対してずれるようにしうる。別の代替例においては、白色光線が前記空隙1320を通過するのを遮るために開口1304を横切って不透明材料の帯片を位置させることができる。
【0073】
図14は、加法混色的に色を混ぜたり、かつ光ビームの色と彩度とを共に制御するとか、あるいは色の彩度を独立して制御する、図13に示すカラースクローリング装置1300の能力を示している。モータ1312Aは開口1304の一部に亘って赤色のフィルタ材料(1422の部分)を、開口1304の残りの部分に亘って無色の材料(1424の部分)を位置させるよう作動している。同様に、モータ1312Bは開口1304の一部に亘って青色のフィルタ材料(1428の部分)を、開口1304の残りの部分に亘って無色の材料(1426の部分)を位置させるように作動している。その結果、光ビームの一部は赤色で、別の部分は青色で、残りの部分は白色のままである。
【0074】
もしも光ビームが例えば図9に示すスクローリング機構910によって、あるいは図11に示す拡散装置1110によってカラースクローリング機構1300を通過した後、拡散材料が光ビームを横切って位置されているとすれば、光ビームの赤色、白色および青色の部分は混合されて薄い赤紫色の光ビームとなる。もしもモータ1306Aが1422の部分の大きさを大きくするように作動するとし、一方1426および1428の部分が不変のままであり、それによって光ビームにおける赤色フィルタ材料の量を増し、白色光線の量を減少させるとすれば、その結果としてのビームの色は淡紅色に向って移行し、更に飽和される。同様に、もしもモータ1306Bが1428の部分の大きさを大きくするように作動し、一方1422と1424の部分が不変のままであって、それによって光ビームにおける青色のフィルタ材料の量を増し、白色光線の量を減少させるとすれば、その結果としてのビームの色はラベンダ色に向って移行し、更に飽和される。
【0075】
もしもモータ1306Aと1306Bとがそれぞれ1422および1428の部分のサイズを同時に増減するように関連して作動するとすれば、光ビームの色は赤紫色のままであり、同時に彩度を増減させる。このように、モータ1306Aと1306Bとは光ビームの色と彩度とを共に変えるとか、あるいは光ビームの彩度を独立して変えるように作動しうる。
【0076】
本発明を詳細に説明してきたが、当該技術分野の専門家は最広義の形態での本発明の精神と範囲とから逸脱することなく各種の変更、代替および改変が可能であることを理解するはずである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明による自動照明器具の概略図を示す。
【図2】図1に示す照明器具に使用するスクローリング機構の背面図である。
【図3】図1に示す本発明の実施例において使用しうる色および拡散のストリングを示す。
【図4】図1に示す本発明の実施例の作用を概略図示する。
【図5】図1に示す本発明の実施例の作用を概略図示する。
【図6】図1に示す本発明の実施例の作用を概略図示する。
【図7】本発明の実施例において使用しうるパターン発生具を示す。
【図8】本発明の実施例において使用しうるパターン発生具を示す。
【図9】本発明による別の自動照明器具を示す。
【図10】図9に示す本発明の実施例において使用しうる色のストリングを示す。
【図11】本発明の別の実施例を示す。
【図12A】図11に示す本発明の実施例に使用する可撓性拡散材料のフレームを示す。
【図12B】図11に示す本発明の実施例に使用する可撓性拡散材料のフレームを示す。
【図12C】図11に示す本発明の実施例に使用する可撓性拡散材料のフレームを示す。
【図13】図9または図11に示す照明器具に使用する本発明によるスクローリング機構の背面図である。
【図14】図13に示すスクローリング機構の作用の概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
第一のスクローリング機構に結合された第一の可撓性材料であって、該第一のスクローリング機構は光源からの光ビームが前記第一の可撓性材料の選択された領域を通過するように該第一の可撓性材料の選択された領域を位置させるように作動可能な第一の可撓性材料を含み、
前記の第一の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の拡散を発生させる第一と第二の領域を備えることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記第一の可撓性材料はパネルを含み、各パネルは前記光ビームの特有の量の拡散を発生させることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
第二のスクローリング機構に結合された第二の可撓性材料であって、該第二のスクローリング機構が、前記光ビームの少なくとも一部は前記第二の可撓性材料の選択された領域を通過するように、該第二の可撓性材料の選択された領域を位置させるよう作動可能である第二の可撓性材料を更に含み、
前記第二の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の色濾過を行う第一と第二の領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項4】
第三のスクローリング機構に結合された第三の可撓性材料であって、該第三のスクローリング機構が、前記光ビームの少なくとも一部は前記第三の可撓性材料の選択された領域を通過するように該第三の可撓性材料の選択された領域を位置させるよう作動可能である第三の可撓性材料を更に含み、
前記第三の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の色濾過を行う第一と第二の領域を含むことを特徴とする請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記第二の可撓性材料の前記第一と第二の領域の一方および前記第三の可撓性材料の第一と第二の領域が二色性フィルタを含むことを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記第一、第二および第三の可撓性材料の中の一つがパターン発生具をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項7】
光源と、第一のスクローリング機構に結合された第一の可撓性材料を含む照明器具に使用する方法であって、光源からの前記光ビームの特性を制御する方法において、
前記第一の可撓性材料の第一の領域が前記光ビームの対応する第一の所定の量の拡散を発生させるように前記光ビームに前記第一の可撓性材料の第一の領域を位置させる段階と、
前記第一の可撓性材料の第二の領域が前記光ビームの対応する第二の所定の量の拡散を発生させるように前記光ビームに前記第一の可撓性材料の第二の領域を位置させる段階を含むことを特徴とする光ビームの特性を制御する方法。
【請求項8】
前記第一の可撓性材料がパネルを含み、各パネルが前記光ビームの特有の量の拡散を発生させることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法において、前記照明器具が第二のスクローリング機構に結合された第二の可撓性材料を更に含んでいて、前記方法が、
前記第二の可撓性材料の第一の領域が前記光ビームの対応する第一の所定の量の色濾過を行うように前記第二の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階と、
前記第二の可撓性材料の第二の領域が前記光ビームの対応する第二の所定の量の色濾過を行うように前記第二の可撓性材料の第二の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記第二の可撓性材料の第一の領域が無色の可撓性材料と有色の可撓性材料を含み、前記第二の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部において位置させる段階が、所定の彩度の色濾過を行うために前記無色の可撓性材料の所定の部分と前記有色の可撓性材料の対応する部分とを前記光ビームに位置させる段階を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第二の可撓性材料の第一の領域が第一と第二の色の有色可撓性材料を含み、前記第二の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階が、所定の色の色濾過を行うために前記第一の色の可撓性材料の所定の部分と前記第二の色の可撓性材料の対応する部分を前記光ビームに位置させる段階を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記照明器具が第三のスクローリング機構に結合された第三の可撓性材料を更に含み、前記方法が
前記第三の可撓性材料の第一の領域が前記光ビームの対応する第一の所定の量の色濾過を行うように前記第三の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階と、
前記第三の可撓性材料の第二の領域が前記光ビームの対応する第二の所定の量の色濾過を行うように前記第三の可撓性材料の第二の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階を更に含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第二の可撓性材料の第一と第二の領域の一方および前記第三の可撓性材料の第一と第二の領域が二色性フィルタを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第一と、第二と、第三の可撓性材料の中の一つが更にパターン発生具を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法において、
前記第二の可撓性材料の第一の領域が無色の可撓性材料と第一の色の有色の可撓性材料を含み、かつ
前記第三の可撓性材料の第一の領域が無色の可撓性材料と第二の色の有色の可撓性材料を含んでいて、
前記第二の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階が前記第一の色の有色の可撓性材料の所定の部分と前記無色の可撓性材料の対応する部分を前記光ビームに位置させる段階を含み、かつ
前記第三の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階が、前記第二の色の有色の可撓性材料の所定の部分と前記無色の可撓性材料の対応する部分を前記光ビームに位置させる段階を含み、
それによって前記第二の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階と、前記第三の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階とが、所定の色および所定の彩度の一つの色濾過を行うことを特徴とする方法。
【請求項16】
光ビームの特性を制御する装置において、
第一のスクローリング機構に結合された第一の可撓性材料であって、前記第一のスクローリング機構は、前記第一の可撓性材料の選択された領域を前記光ビームが通過するように前記第一の可撓性材料の選択された領域を位置させるように作動可能である、第一の可撓性材料を含み、
前記第一の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の拡散を発生させる第一と第二の領域を含むことを特徴とする光ビームの特性を制御する装置。
【請求項17】
第二のスクローリング機構に結合された第二の可撓性材料であって、前記第二のスクローリング機構は、前記第二の可撓性材料の選択された領域を前記光ビームの少なくとも一部が通過するように、前記第二の可撓性材料の選択された領域を位置させるように作動可能である、第二の可撓性材料をさらに含み、
前記第二の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の色濾過を行う第一と第二の領域を含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
第三のスクローリング機構に結合された第三の可撓性材料であって、前記第三のスクローリング機構が、前記第三の可撓性材料の選択された領域を前記光ビームの少なくとも一部が通過するように、前記第三の可撓性材料の選択された領域を位置させるように作動可能である、第三の可撓性材料をさらに含み、
前記第三の可撓性材料が、前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の色濾過を行う第一と第二の領域を含むことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第二の可撓性材料の第一と第二の領域の中の一つと前記第三の可撓性材料の第一と第二の領域は二色性フィルタを含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記第一と、第二と、第三の可撓性材料の中の一つが更にパターン発生具を含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
光源と、
ホログラフィックディフューザと、
第一のスクローリング機構に結合された第一の可撓性材料であって、前記第一のスクローリング機構が、前記光源からの光ビームの少なくとも一部が前記第一の可撓性材料の選択された領域を通過するように、前記第一の可撓性材料の選択された領域を位置させるように作動可能である、第一の可撓性材料と、を含み、
前記第一の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の色濾過を行う第一と第二の領域を含むことを特徴とする照明器具。
【請求項22】
前記ホログラフィックディフューザが前記照明器具に取り外し可能に装着され、
そのため所望量の拡散を提供するホログラフックディフューザが選択的に前記照明器具に装着できることを特徴とする請求項21に記載の照明器具。
【請求項23】
前記第一の可撓性材料の第一と第二の領域の中の一方が二色性フィルタを含むことを特徴とする請求項21に記載の照明器具。
【請求項24】
前記第一の可撓性材料がパターン発生具を含むことを特徴とする請求項21に記載の照明器具。
【請求項25】
光源と、ホログラフィックディフューザと、第一のスクローリング機構に結合された第一の可撓性材料とを含む照明器具に使用する方法であって、前記光源からの光ビームの色を制御する方法において、
第一の可撓性材料の第一の領域が前記光ビームの対応する第一の所定の量の色濾過を行うように、前記光ビームの少なくとも一部に前記第一の可撓性材料の第一の領域を位置させる段階と、
前記第一の可撓性材料の第二の領域が前記光ビームの対応する第二の所定の量の色濾過を行うように、前記光ビームの少なくとも一部に前記第一の可撓性材料の第二の領域を位置させる段階を含むことを特徴とする光ビームの色を制御する方法。
【請求項26】
前記第一の可撓性材料の第一の領域が無色の可撓性材料と有色の可撓性材料を含み、前記第一の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階が、所定の彩度の色濾過を行うために、前記無色の可撓性材料の所定の部分と前記有色の可撓性材料の対応する部分とを前記光ビームに位置させる段階を含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第一の可撓性材料の第一の領域が第一の色と第二の色の有色の可撓性材料を含み、前記第一の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階が、前記第一の色の可撓性材料の所定の部分と前記第二の色の可撓性材料の対応する部分を、所定の色の色濾過を行うために前記光ビームに位置させる段階を含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記第一の可撓性材料の第一と第二の領域の一方が二色性フィルタを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項1】
光源と、
第一のスクローリング機構に結合された第一の可撓性材料であって、該第一のスクローリング機構は光源からの光ビームが前記第一の可撓性材料の選択された領域を通過するように該第一の可撓性材料の選択された領域を位置させるように作動可能な第一の可撓性材料を含み、
前記の第一の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の拡散を発生させる第一と第二の領域を備えることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記第一の可撓性材料はパネルを含み、各パネルは前記光ビームの特有の量の拡散を発生させることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
第二のスクローリング機構に結合された第二の可撓性材料であって、該第二のスクローリング機構が、前記光ビームの少なくとも一部は前記第二の可撓性材料の選択された領域を通過するように、該第二の可撓性材料の選択された領域を位置させるよう作動可能である第二の可撓性材料を更に含み、
前記第二の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の色濾過を行う第一と第二の領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
【請求項4】
第三のスクローリング機構に結合された第三の可撓性材料であって、該第三のスクローリング機構が、前記光ビームの少なくとも一部は前記第三の可撓性材料の選択された領域を通過するように該第三の可撓性材料の選択された領域を位置させるよう作動可能である第三の可撓性材料を更に含み、
前記第三の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の色濾過を行う第一と第二の領域を含むことを特徴とする請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記第二の可撓性材料の前記第一と第二の領域の一方および前記第三の可撓性材料の第一と第二の領域が二色性フィルタを含むことを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記第一、第二および第三の可撓性材料の中の一つがパターン発生具をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
【請求項7】
光源と、第一のスクローリング機構に結合された第一の可撓性材料を含む照明器具に使用する方法であって、光源からの前記光ビームの特性を制御する方法において、
前記第一の可撓性材料の第一の領域が前記光ビームの対応する第一の所定の量の拡散を発生させるように前記光ビームに前記第一の可撓性材料の第一の領域を位置させる段階と、
前記第一の可撓性材料の第二の領域が前記光ビームの対応する第二の所定の量の拡散を発生させるように前記光ビームに前記第一の可撓性材料の第二の領域を位置させる段階を含むことを特徴とする光ビームの特性を制御する方法。
【請求項8】
前記第一の可撓性材料がパネルを含み、各パネルが前記光ビームの特有の量の拡散を発生させることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法において、前記照明器具が第二のスクローリング機構に結合された第二の可撓性材料を更に含んでいて、前記方法が、
前記第二の可撓性材料の第一の領域が前記光ビームの対応する第一の所定の量の色濾過を行うように前記第二の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階と、
前記第二の可撓性材料の第二の領域が前記光ビームの対応する第二の所定の量の色濾過を行うように前記第二の可撓性材料の第二の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記第二の可撓性材料の第一の領域が無色の可撓性材料と有色の可撓性材料を含み、前記第二の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部において位置させる段階が、所定の彩度の色濾過を行うために前記無色の可撓性材料の所定の部分と前記有色の可撓性材料の対応する部分とを前記光ビームに位置させる段階を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第二の可撓性材料の第一の領域が第一と第二の色の有色可撓性材料を含み、前記第二の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階が、所定の色の色濾過を行うために前記第一の色の可撓性材料の所定の部分と前記第二の色の可撓性材料の対応する部分を前記光ビームに位置させる段階を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記照明器具が第三のスクローリング機構に結合された第三の可撓性材料を更に含み、前記方法が
前記第三の可撓性材料の第一の領域が前記光ビームの対応する第一の所定の量の色濾過を行うように前記第三の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階と、
前記第三の可撓性材料の第二の領域が前記光ビームの対応する第二の所定の量の色濾過を行うように前記第三の可撓性材料の第二の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階を更に含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第二の可撓性材料の第一と第二の領域の一方および前記第三の可撓性材料の第一と第二の領域が二色性フィルタを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第一と、第二と、第三の可撓性材料の中の一つが更にパターン発生具を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項15】
請求項12に記載の方法において、
前記第二の可撓性材料の第一の領域が無色の可撓性材料と第一の色の有色の可撓性材料を含み、かつ
前記第三の可撓性材料の第一の領域が無色の可撓性材料と第二の色の有色の可撓性材料を含んでいて、
前記第二の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階が前記第一の色の有色の可撓性材料の所定の部分と前記無色の可撓性材料の対応する部分を前記光ビームに位置させる段階を含み、かつ
前記第三の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階が、前記第二の色の有色の可撓性材料の所定の部分と前記無色の可撓性材料の対応する部分を前記光ビームに位置させる段階を含み、
それによって前記第二の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階と、前記第三の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階とが、所定の色および所定の彩度の一つの色濾過を行うことを特徴とする方法。
【請求項16】
光ビームの特性を制御する装置において、
第一のスクローリング機構に結合された第一の可撓性材料であって、前記第一のスクローリング機構は、前記第一の可撓性材料の選択された領域を前記光ビームが通過するように前記第一の可撓性材料の選択された領域を位置させるように作動可能である、第一の可撓性材料を含み、
前記第一の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の拡散を発生させる第一と第二の領域を含むことを特徴とする光ビームの特性を制御する装置。
【請求項17】
第二のスクローリング機構に結合された第二の可撓性材料であって、前記第二のスクローリング機構は、前記第二の可撓性材料の選択された領域を前記光ビームの少なくとも一部が通過するように、前記第二の可撓性材料の選択された領域を位置させるように作動可能である、第二の可撓性材料をさらに含み、
前記第二の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の色濾過を行う第一と第二の領域を含むことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
第三のスクローリング機構に結合された第三の可撓性材料であって、前記第三のスクローリング機構が、前記第三の可撓性材料の選択された領域を前記光ビームの少なくとも一部が通過するように、前記第三の可撓性材料の選択された領域を位置させるように作動可能である、第三の可撓性材料をさらに含み、
前記第三の可撓性材料が、前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の色濾過を行う第一と第二の領域を含むことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第二の可撓性材料の第一と第二の領域の中の一つと前記第三の可撓性材料の第一と第二の領域は二色性フィルタを含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記第一と、第二と、第三の可撓性材料の中の一つが更にパターン発生具を含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
光源と、
ホログラフィックディフューザと、
第一のスクローリング機構に結合された第一の可撓性材料であって、前記第一のスクローリング機構が、前記光源からの光ビームの少なくとも一部が前記第一の可撓性材料の選択された領域を通過するように、前記第一の可撓性材料の選択された領域を位置させるように作動可能である、第一の可撓性材料と、を含み、
前記第一の可撓性材料が前記光ビームの対応する第一と第二の所定の量の色濾過を行う第一と第二の領域を含むことを特徴とする照明器具。
【請求項22】
前記ホログラフィックディフューザが前記照明器具に取り外し可能に装着され、
そのため所望量の拡散を提供するホログラフックディフューザが選択的に前記照明器具に装着できることを特徴とする請求項21に記載の照明器具。
【請求項23】
前記第一の可撓性材料の第一と第二の領域の中の一方が二色性フィルタを含むことを特徴とする請求項21に記載の照明器具。
【請求項24】
前記第一の可撓性材料がパターン発生具を含むことを特徴とする請求項21に記載の照明器具。
【請求項25】
光源と、ホログラフィックディフューザと、第一のスクローリング機構に結合された第一の可撓性材料とを含む照明器具に使用する方法であって、前記光源からの光ビームの色を制御する方法において、
第一の可撓性材料の第一の領域が前記光ビームの対応する第一の所定の量の色濾過を行うように、前記光ビームの少なくとも一部に前記第一の可撓性材料の第一の領域を位置させる段階と、
前記第一の可撓性材料の第二の領域が前記光ビームの対応する第二の所定の量の色濾過を行うように、前記光ビームの少なくとも一部に前記第一の可撓性材料の第二の領域を位置させる段階を含むことを特徴とする光ビームの色を制御する方法。
【請求項26】
前記第一の可撓性材料の第一の領域が無色の可撓性材料と有色の可撓性材料を含み、前記第一の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階が、所定の彩度の色濾過を行うために、前記無色の可撓性材料の所定の部分と前記有色の可撓性材料の対応する部分とを前記光ビームに位置させる段階を含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第一の可撓性材料の第一の領域が第一の色と第二の色の有色の可撓性材料を含み、前記第一の可撓性材料の第一の領域を前記光ビームの少なくとも一部に位置させる段階が、前記第一の色の可撓性材料の所定の部分と前記第二の色の可撓性材料の対応する部分を、所定の色の色濾過を行うために前記光ビームに位置させる段階を含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記第一の可撓性材料の第一と第二の領域の一方が二色性フィルタを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2008−546143(P2008−546143A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513694(P2008−513694)
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/020186
【国際公開番号】WO2006/127872
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(507387239)オムニカラー、エル.ピー. (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/020186
【国際公開番号】WO2006/127872
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(507387239)オムニカラー、エル.ピー. (2)
【Fターム(参考)】
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