説明

光ファイバの2つのグループを着脱可能に接続する方法と、該方法を実行するプラグインコネクタ

それぞれの境界が面によって画成されており、かつ軸線に垂直に位置している平面において終了している個々の平行なファイバ(12,12’)の2つのグループを着脱可能に接続する方法が開示されている。この方法によると、互いにペアをなしているすべてのファイバ(12,12’)の面が互いに当たるまで、2つのグループのファイバ(12,12’)の面が軸線方向に互いの方に動かされる。2つのグループの互いにペアをなしているファイバ(12,12’)は、互いに当たる前に、ペアで互いに位置合わせされ、ファイバ(12,12’)が互いに当たった後、ファイバ(12,12’)を弾性的に変形させることによって、個々のファイバ(12,12’)の長さの差異が補正される。このような方法では、ファイバ(12,12’)を軸線方向に圧縮することによってファイバ(12,12’)の長さが本質的に補正されるため、ファイバの曲げに関連する欠点を排除することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバによる情報伝送の分野に関する。本発明は、請求項1の特徴記載部分による、光ファイバの2つのグループを着脱可能に接続する方法と、該方法を実行するプラグインコネクタとに関する。
【0002】
そのような方法は、例えば、米国特許第6,582,134号明細書から公知である。
【背景技術】
【0003】
グラスファイバケーブルによる光情報伝送の分野には、統合度を高める理由から、フェルールを備えていない、実装密度の高い光ファイバ用プラグインコネクタが望まれている。そのようなコネクタの用途として、例えば、光インターコネクト(ラック−ラック、バックプレーン)、光分配器、ファイバ管理システムが挙げられる。これらのシステムにおける光接続部の数が今後増大する見込みであるため、統合度をさらに高める必要性が増しており、その結果、接続手法に求められる条件もますます高まっている。
【0004】
現在、すでに利用できる解決策は、ほとんどが、単体のフェルールプラグインコネクタを小型化した変形形態か、または、いわゆるMTフェルール(MT=機械的伝送(mechanical transfer))あるいは互換手法に基づいている。
【0005】
現在のファイバ分配システムにおいては、プラグインコネクタが設けられている細長い分配器が、必要な空間全体のうちの大きな割合を占めている。
【0006】
単一フェルールの変形形態では、試行および試験により高い品質および信頼性が提供され、しばしば「現場で」簡単に設定することができる。しかしながら、さらに小型化したり、製造コストを下げる可能性は限られている。また、複数のフェルールによってプラグイン接続部においてマルチファイバケーブルを互いに接続することが、すでに提案されている(米国特許第5,436,993号明細書)。しかしながら、1つのフェルールを有するマルチプラグインコネクタの構造は複雑であり、結果的にプラグインの力が比較的高い。
【0007】
MTフェルールに基づくコネクタ(例えば、冒頭で引用した米国特許第6,582,134号明細書の図7を参照)の場合には、高い実装密度(packing density)が得られるが、性能および信頼性は、通常ではマルチモード動作(MM)において十分に確保されるのみである。ただし、このタイプのコネクタは、特にMMトランシーバモジュールの場合、現在ほぼ標準として確立されている。シングルモード(SM)の変形形態も利用できるが、非常に高度な製造技術が要求され、結果的に製造コストが比較的高い。さらに、MTフェルールの成形(通常は射出成形)部品によって達成できる、ファイバの位置決めにおける高い精度が、ファイバに対して比較的大きな寸法で作製されているガイドピンにおける累積公差によって、ある程度低下する。これらのガイドピンが埋め込まれているフェルールは、通常は熱可塑性材料から作製されており、フェルールの抜き差しが繰り返されたり温度変動を受けると、フェルールに大きな機械的負荷がかかる。さらには、接触面積が大きいため、複数のファイバ接続部の機能が異物粒子によって損なわれることがあり、これらの点は、信頼性にとって重大なリスクである。
【0008】
上記の2つの手法以外では、フェルールを備えていないプラグインコネクタ(フェルールレスコネクタ、またはベアファイバ(BF)コネクタ)の例もすでに存在している。具体的には、3M社のVolition(商標)シリーズ(例えば、米国特許第5,381,498号明細書を参照)、Deutsch社のOptoClip(登録商標)コネクタのほか、特に、NTT社のファイバPC(FPC)コネクタ(「漏斗穴(funnel hole)」センタリング(centering)要素を備えており、例えば、M.Kobayashiらの論文「ファイバ弾性によって物理的接触を達成する射出成形プラスチックマルチファイバコネクタ(Injection Molded Plastic Multifiber Connector Realizing Physical Contact with Fiber Elasticity)」(IEEE J. Selected Topics in Quantum Electronics, Vol.5, No.5 p1271−1277(1999))と、冒頭で引用した米国特許第6,582,134号明細書の図8A,8Bを参照)が挙げられる。これらの例のいずれも、ファイバがS字形状に曲がり(「座屈」)、個々のファイバを個別に位置合わせする方式に基づいている。しかしながら、NTT社の解決策だけは、最初から高い実装密度が確保される。FPCコネクタのさらなる発展形態(欧州特許出願公開第1,241,500号明細書)では、漏斗穴の代わりにV形状の輪郭を持つ開口を使用し、この開口において、挿入されたファイバが、挿入時に生じる曲がりによって壁に押し付けられ、これによって正確に位置合わせされる。国際公開第02/056060号パンフレットにおいても、「座屈」に基づくこれに類似する方式が達成されている。冒頭で引用した米国特許第6,582,134号明細書においては、挿入時に個々のファイバペアをV溝によって位置合わせすることと「座屈」とを組み合わせている。
【0009】
上記のすべての手法は、座屈方式に基づいており、関連するコネクタコンポーネントの準備若しくは異なる熱膨張、またはその両方に起因する、ファイバ端部の非常に大きな直線公差(linear tolerance)(絶対的な公差、およびファイバ間の公差)を補正する必要があることを前提としている。熱膨張の影響は、特に、プラスチックの射出成形に標準的なポリマーが使用されるときに現れる。
【0010】
この点において、座屈方式では、明らかな利点として、±50〜100μmのオーダーまでの直線公差を何らの問題なく補正することが可能であり、座屈したファイバの2つの端部の間の押圧力(pressing pressure)は実質的に一定のままである。
【0011】
しかしながら、ファイバの変形が比較的大きいことによって、重大な欠点もある。第一に、付加的な光学的損失(および具体的には偏光に依存する損失)を回避するため、座屈は最小曲げ半径を超えない。この結果として、プラグインコネクタの最小全長が制限される。第二に、曲げ応力によってファイバ破損の危険性が増し、その結果として、信頼性が高くない。第三に、ファイバの座屈時に、ファイバの中心軸線に対して半径方向に非対称の応力状態が発生し、これによって光伝送挙動が永久的に変化することがある。これらの問題には、曲げ耐性(bending resistance)が大きい特殊なファイバや特殊コーティングを施したグラスファイバを使用することによって対処する試みがなされているが、そのような追加の対策によって製造コストが増し、ユーザに受け入れられにくくなる。
【0012】
さらに、米国特許第6,371,661号明細書には、例えば上述したMTプラグインコネクタなど、マルチファイバプラグインコネクタの提案がなされている。このコネクタにおいては、ファイバの弾性を利用してファイバの端面を良好な品質で互いに接触させる目的で、接続するファイバがそれぞれの場合において共通のフェルールのボアに固定され、フェルールの前の側面を超えるファイバのオーバーハングが5〜100μmと大きい。米国特許第4,907,335号明細書を参照し、この文書の第2欄、第29〜32行に記載されている説明から結論することができるように、この解決策によって達成できる良好な接触は、明らかに、ファイバの長いオーバーハング領域に起こる「座屈」によるものである。
【発明の概要】
【0013】
本発明の目的は、光ファイバの2つのグループを着脱可能に接続する方法であって、公知の解決策の欠点と、特に、ファイバの「座屈」または曲がりに伴う欠点とを回避し、それと同時に、すべてのファイバペアを正確に位置合わせし、かつ光学的に高い品質で接触させることを可能にする方法を提供することと、この方法を実行する安価に製造できるプラグインコネクタを提供することである。
【0014】
この目的は、請求項1および請求項11の特徴によって全体が達成される。本発明の中心的な概念は、挿入動作時に、接続するファイバペアを、端面が互いに接触する前に個別に正確に位置合わせし、次いで、ファイバの長さの公差を補正し、軸方向におけるファイバの大きな弾性圧縮によって、ファイバペアの必要な押圧力をもたらすことである。
【0015】
本発明による方法の好ましい改良によると、前記2つのグループの前記個々のファイバは、所定の自由長にわたり、可動状態に支持されており、位置合わせ時に自由長の大部分にわたり横方向に固定される。前記横方向に固定することによって、ファイバの自由長の実質的にすべてを弾性圧縮に利用することができ、従って、公差の補正に伴う圧縮応力が、ファイバの自由長にわたり均一に分布し、結果的に弾性変形が小さく維持される。
【0016】
好ましくは、ファイバの各グループに、保持要素としてファイバブロックが割り当てられ、各グループは、関連付けられているファイバブロックに、前記ファイバブロックの後部においてしっかりと結合、具体的には接着接合または成型され(cast)、各ファイバは、位置合わせの前に、前記自由長にわたり、前記関連付けられているファイバブロック上に可動状態に置かれている。前記ファイバブロックのそれぞれは、前記ファイバ軸線に対して直角を向いた端面を有する。前記ファイバブロック上に置かれている前記ファイバは、前記ファイバブロックの前記端面に対するオーバーハングを有するように切断される。前記2つのグループのファイバを接続する目的で、前記オーバーハングを有するファイバが軸線方向に圧縮されるように、前記2つのファイバブロックが、端面が互いに密着した状態で押し付けられる。前記ファイバブロックの前記端面を超える前記ファイバの前記オーバーハングは、好ましくは数μmであり、好ましくは5〜20μmである。
【0017】
前記ファイバブロックの前記端面の前記形状は、本明細書に示したような単純な平面である必要はなく、例えば、差込み状態に接続する2つのファイバブロックを横方向に相互にセンタリングすることを目的として、くぼみあるいは適切な構造を含んでいることができる。
【0018】
本発明による方法の別の好ましい改良によると、前記ファイバを位置合わせして固定する位置合わせ要素が使用され、前記要素は、接続するファイバペアの両方のファイバの実質的に自由長にわたり軸線方向に延在しており、前記軸線方向に延びておりかつ好ましくは軸方向に一様であるガイド輪郭をファイバペアそれぞれに対して有する。
【0019】
本発明の別の好ましい改良においては、ファイバが、前記対応するガイド輪郭にペアで収まり横方向に固定されるまで、前記ファイバを位置合わせして固定する前記位置合わせ要素が、相対的な動きにおいて、前記軸線方向に直角に前記ファイバブロックに下げられ、前記ファイバブロックに対する前記位置合わせ要素の動きが、前記ファイバブロックの相互の前記相対的な動きに連動して起こり、前記ファイバブロックの前記動きと、前記位置合わせ要素の前記動きの前記連動が、前記ファイバブロックの側面のガイド形状と、前記ガイド形状と一緒に作用する、前記位置合わせ要素の側面ガイドとによって起こることを特徴とする。この結果として、ファイバペアの単純かつ信頼性の高い位置合わせおよび固定を達成することができる。当然ながら、ファイバブロックの動きと位置合わせ要素の動きを連動させる手段は、本発明の範囲内で、別の構造を有する、あるいは、プラグイン接続部の別の位置に配置することができる。
【0020】
この場合、前記位置合わせ要素のガイド輪郭が、深さがガイド方向に対して垂直に増すにつれて狭くなり、特にV形状に形成されており、位置合わせして固定するときに、ファイバペアが、前記ファイバブロックに取り付けられている弾性的に変形可能な手段によって前記ガイド輪郭に押し込まれるならば、特に有利である。
【0021】
本発明によるプラグイン接続部の好ましい改良は、前記カップリングにおける前記位置合わせ手段が、前記ファイバブロックに対して、軸線方向に直角に動くことができる状態で支持されている位置合わせ要素であって、前記軸線方向に一様であるガイド輪郭を、前記ファイバに面する側に、前記ファイバペアのそれぞれに対して有する前記位置合わせ要素を備えていることを特徴とする。
【0022】
特に前記ファイバブロックのそれぞれは、前記ファイバ軸線に対して直角を向いた端面を有し、前記ファイバブロック上に置かれている前記ファイバは、前記ファイバブロックの前記端面に対するオーバーハングを有するように切断され、前記ファイバブロックの前記端面を超える前記ファイバの前記オーバーハングは、数μmであり、好ましくは5〜20μmである。
【0023】
挿入時に位置合わせして固定する、信頼性の高い所定の動作手順を達成する目的で、前記コネクタ部分がカップリングに挿入されるときに、前記位置合わせ要素が、前記ファイバブロックの相互の前記相対的な動きに連動している、前記軸線方向に直角の相対的な動きを行うように、プラグイン接続部が形成されており、特に前記ファイバブロックの前記動きと前記位置合わせ要素の前記動きとを連動させる連動手段が設けられており、好ましくは、前記ファイバブロックが、前記縦の側面における前記軸線方向に延びているガイド形状、特に高さが変化しているガイドレールであって、前記コネクタ部分が挿入されるときにガイドするように前記位置合わせ要素と相互作用する、前記ガイドレール、を連動要素として有する。
【0024】
前記位置合わせ要素の前記ガイド輪郭は、V形状の溝として形成されていることが好ましく、前記ファイバブロックは、前記ガイド輪郭との相互作用において前記ファイバを位置合わせして横方向に固定する手段を備えており、前記位置合わせして固定する手段が、特に前記軸線方向に直角に弾性変形することのできる、軸線方向に延びるファイバ溝、または要素のいずれかを備えており、要素は、特に可撓性の膜、弾性層、個別のばね要素、または可撓性の構造要素の形である。
【0025】
前記ファイバのグループが前記ファイバブロックに接着接合され、各グループの前記ファイバが、前記ファイバブロックに形成されているファイバ保持櫛部であって、前記接着接合を前記軸線方向に限定し、前記ファイバの自由長を決める、前記ファイバ保持櫛部、によってガイドされるならば、前記プラグインコネクタの構造と事前組立ては単純化される。
【0026】
前記ファイバブロックは、熱膨張率において前記ファイバに適合する寸法的に安定な材料、特にセラミックから成ることが好ましい。特に、これらの材料は、端面を研磨しておくことができる。これとは対照的に、前記位置合わせ要素は、特に射出成形工程によってプラスチックから作製されることが好ましい。前記対応するガイド輪郭の表面硬度を高め、前記表面に対する前記ファイバのすべり摩擦を減少させる目的で、前記位置合わせ要素は、誘電材料または金属材料、あるいは複合材料によってコーティングすることができる。
【0027】
以下では、模範的な実施形態に基づいて、添付の図面を参照しながら本発明についてさらに詳しく説明する。
【発明の詳細】
【0028】
本発明の解決策においては、従来の意味におけるフェルールを使用しない。この解決策は、以下の要件を満たすように設計されている。
・ モノモードおよびマルチモードに適している
・ 挿入損失が小さい
・ 温度範囲:−40〜85℃
・ プラグ接続の信頼性が高い
・ 機械的な安定性が高い
・ (好ましくは8本または12本のシングルファイバを有する)マルチファイバケーブル、または任意の本数のシングルファイバを接続する
・ ファイバの任意の間隔および任意の直径(好ましくはファイバ直径125μm、250μmの等間隔)とに対応するプラグインコネクタ
【0029】
2本のファイバをPC(physical contact:物理的接触)状態に効果的に光学的接続するための基本的な物理的条件は、横方向の相互のセンタリングが十分に良好であること、ファイバ端面の表面の品質が最大限良好であること、軸方向の最小の押力がファイバあたり約0.4Nのオーダーであることである(例えば、M.Kobayashiらの論文「ファイバ弾性によって物理的接触を達成する射出成形プラスチックマルチファイバコネクタ(Injection Molded Plastic Multifiber Connector Realizing Physical Contact with Fiber Elasticity)」(IEEE J. Selected Topics in Quantum Electronics, Vol.5, No.5 p1271−1277(1999))を参照)。上記の滑らかな表面と押圧力は、特に、(減衰値によって与えられる)後方反射を最小にする効果がある。これらの条件は、温度範囲全体にわたり、かつ動作期間全体にわたり満たされることが極めて重要である。
【0030】
本発明によるプラグイン接続部の機能方式は、アレイの個々のファイバをそれぞれの相手ファイバに対して個別にセンタリングすることに基づく。このセンタリングは、機械的な複雑さが過度に増すことなく単に2つの基準面によって2本のファイバが互いに位置合わせされる、軸方向のV溝に類似する構造において(包括的に言えば、ファイバの軸線方向において一様であるガイド輪郭において)、行われることが好ましい。
【0031】
接続するファイバがガイド輪郭の表面に最適に置かれているという条件下では、位置決めの公差を決める唯一の要因は、コアの偏心率と、ファイバの外径の楕円率および公差である。
【0032】
重要な点として、軸線方向におけるファイバの直線的な弾性圧縮によって、ファイバの相互の必要な押圧力が確保される。この(直線的な)圧縮は、加工および熱膨張とに起因する直線公差を補正できるだけの十分な大きさでなければならない。その一方で、できる限り、ファイバの曲がりに関する上限の力を超えてはならない。これにより、座屈方式の問題が未然に防止され、幾何学的条件を可能な限り単純に維持することができる。さらに、この方法においては、ファイバの望ましくない異方性荷重(anisotropic load)の大部分を回避することができる。理想的な圧縮(中心に力がかかり、最初の曲げモーメントが0)の場合、等方性応力のみが生じ、これはファイバの信頼性にはほとんど影響しない。結果的に、この手法においては、ファイバの加工の精度と材料の選択に関して特殊な条件が求められる。
【0033】
以下では、本発明の好ましい模範的な実施形態について、新規のプラグイン接続部の主要な要素と、挿入動作時におけるそれら主要要素の相互作用を中心に説明する。プラグインコネクタの全体的な構成および設計についてと、必要なハウジング、係合装置および係合解除装置、張力除去装置(tension relief)、ねじ接続部、その他については、発明全体を明確にする目的で説明を省略した。当業者は、これらを適切な方法で加えることができるであろう。
【0034】
本発明による、プラグイン接続部の好ましい模範的な実施形態の中心的な要素は、図7および図8に示してある。プラグイン接続部10は、マルチファイバケーブルのファイバのグループの保持要素(ファイバブロック13,13’と称する)をそれぞれが有する2つのコネクタ部分S1,S2(図9)と、カップリングKにおけるセンタリング要素または位置合わせ要素20とを備えている。
【0035】
ファイバブロック13,13’は、それぞれ、マルチファイバケーブル11,11’のファイバ12,12’のグループを(フェルールに類似する方式で)受け入れる役割を果たす。しかしながら、フェルールの場合とは異なり、個々のファイバ12,12’は、ファイバブロック13,13’の前部においてはゆるく乗っており、ファイバブロック13,13’の表面上であらかじめほぼセンタリングされ、ファイバブロック13,13’の前縁(端面17)を超える数μm、特に5〜20μmの所定のオーバーハングを有する。ファイバ12,12’の圧縮は、このオーバーハングによって設定される。直径が例えば125μmであるファイバをゆるく支持する部分の長さは、異なる熱膨張率に起因する長さの変化を最小に維持する一方で、必要な圧縮力を小さく(ファイバあたり数N以下に)維持することを目的として、数mmのオーダーであることが好ましい。
【0036】
ファイバブロック13,13’および位置合わせ要素20の縦の外面に配置されている「軌道状の」ガイドと、高さが変化しているガイドレール14,14’と、側面ガイド22,22’(図3)は、ガイド方向に対して垂直に深さが増すにつれて狭くなっているガイド輪郭21と協働して、プラグ接続の動作時、位置決めの公差を段階的に減少させる(図9の手順を参照)。しかしながら、このように挿入動作に関連して公差を減少させることを、何らかの別の方法によって、例えば、幅が変化しているコンポーネントを使用することによって、あるいは、ファイバブロック13,13’の外面上の輪郭によって達成することも考えられる。同様に、ガイドレール14,14’および側面ガイド22,22’の代わりに、別のガイド手段をプラグイン接続部の別の位置に形成することも考えられる。
【0037】
位置合わせ要素20とファイバブロック13,13’の連動した相対的な動きは、個々のファイバ12,12’が、位置合わせ要素20の下面の平坦部23に設けられているガイド輪郭または溝21(図3)に所定の様式ですべり込むことも可能にする。このすべり込みは、接続するファイバが接触する直前に起こるのみであるため、ガイド輪郭21の長い距離にわたってファイバ12,12’に摩擦が生じることが回避される。さらに、個々のファイバ12,12’は、残存している位置決め公差を個別の位置合わせによって補正することができる。ファイバ12,12’がガイド輪郭21の側壁に完全に密着しており、その結果として必要な垂直保持力が存在しているとき、ファイバ12,12’は、関連するファイバブロックの端面が互いに接触するまで縦方向に圧縮される。
【0038】
図1に示したファイバブロック13は、ファイバのグループ(本例においては12本のファイバ12を有する)のファイババンドルまたはファイバアレイを受け入れる役割を果たす。ファイバ12は、ファイバ保持櫛部16までファイバブロック13の後部15の所定の場所に接着剤で固定)される(図2も参照)。ファイバブロック13の前部においては、ファイバ12は、ファイバをガイドする目的で設けられているファイバ溝におおまかにガイドされた状態で置かれる。ファイバ溝18は、ファイバ12をあらかじめおおまかに位置決めする役割を果たし、ファイバ溝18の形状は、(例えば直径125μmの)ファイバが±10μmのオーダーだけ横に動くことができるようなものである。
【0039】
ファイバ溝18の代替として、以下の変形形態を下側の面として使用することもできる(図10)。
・ 平らで構造化されていない基部領域(図示していない)
・ くぼみ25が設けられており、上に弾性膜が配置されている、構造化された基部領域(図10a)
・ 適切な材料の薄い弾性層26を有する、構造化されていない基部領域(図10b)
・ くぼみ28が設けられており、ばね要素27がブロックに直接形成されている、構造化された基部領域(図10c)
・ 例えば、米国特許第6,132,105号明細書における別の接続部に提案されているように、可撓性の構造要素29がくぼみ30に嵌め込まれている(図10d)
【0040】
ファイバ保持櫛部16,16’の幾何学形状は、ファイバ12,12’を容易に挿入できるようにすることと、ファイバブロック13,13’の前部から接着接合位置を隔てることを意図している(図6)。従って、ファイバ保持櫛部16,16’は、接着剤の仕切り(キャピラリーバリア)としての横に延びている溝状の凹部(図3)19に隣接している。
【0041】
ファイバ12,12’は、ファイバブロック13,13’に接着剤で固定されるか、または、接着剤で固定した後、ファイバブロック13,13’の端面17を超えるファイバ端部の正確なオーバーハングが得られるように加工される。このオーバーハングは、プラグイン接続部10の挿入状態における圧縮に対応する。
【0042】
ファイバブロック13,13’の材料を選択するうえでの主たる決定的要因は、機械的な安定性と、寸法精度と、特に熱膨張率である。ファイバのオーバーハングの温度依存性を最小限に維持する(従ってファイバ間の所望の押力が確保される)ことができるように、ファイバブロック13,13’およびグラスファイバ12,12’の熱膨張率は、できるだけ適合するものでなければならない。適切な材料の候補として、特にセラミックが挙げられる。
【0043】
位置合わせ要素20(図3には裏返した状態で示してある)は、V溝の形の対応するガイド輪郭21によって、挿入状態におけるファイバ12,12’を最終的に位置合わせまたは位置決めを行う役割を果たす。V溝は、任意の望ましい角度(例:60度)で対称的に形成されている。ガイド輪郭21またはV溝の長さは、挿入状態においてファイバ12,12’の自由長の約3/4がファイバブロック13,13’の溝に置かれるように選択される(図4)。
【0044】
軸方向における、すなわち、ガイド輪郭21の方向における位置合わせ要素20の熱膨張は、プラグインコネクタ10の機能に大きくは影響しない。横方向においては、ガイドブロック13,13’に対する数μmの膨張差は許容することができ、なぜなら、ファイバ12,12’が個別に位置合わせされるためである。しかしながら、過度なせん断力を回避するため、接着位置(ファイバ保持櫛部16,16’または凹部19)とガイド輪郭21の先頭との間には十分な距離を維持しなければならない。
【0045】
すでに述べたように、挿入動作時、ファイバブロック13,13’と位置合わせ要素20は、プラグイン接続部10において機械的に連動している相対的な動きを行い、これにより、ファイバ12,12’を位置合わせ要素20のガイド輪郭21の中に段階的に配置することができる。このような相対的な動きの機械的な連動は、模範的な実施形態においては、ファイバブロック13,13’の縦の側面に配置されている、高さが変化しているガイドレール14,14’によって表されている適切な連動手段によって達成される。ガイドレール14,14’は、高い位置にある水平部14bと、2つの傾斜部14a,14cとを備えている。挿入時、図9に示したように、位置合わせ要素20の下面に形成されている側面ガイド22,22’が、これらのガイドレール14,14’の上を「通過」する。
【0046】
図9aは、開始時における配置構成を示しており、この場合、ファイバブロック13,13’は、コネクタ部分S1,S2において互いに離れており、位置合わせ要素20は持ち上がっている。
【0047】
コネクタ部分S1,S2がカップリングKに挿入されると、最初の接触時に位置合わせ要素20がファイバブロック13,13’の前傾斜部14cの上に乗るように、相対的な動きにおいて位置合わせ要素20が下げられる(図9b)。
【0048】
挿入が進行するにつれて、相対的な動きにおいて位置合わせ要素20が前傾斜部14cの上を通過するときに位置合わせ要素20が持ち上がり、従って、ファイバ12,12’の前端部は、位置合わせ要素20の縁部に当たることはない(図9c)。
【0049】
位置合わせ要素20がファイバブロック13,13’の後ろ傾斜部14aに達すると(図9d)、相対的な動きにおいて位置合わせ要素20がゆっくりと下がり、従って、ファイバ12,12’が位置合わせ要素20のガイド輪郭21(V溝)の中にすべり込む。
【0050】
ファイバブロック13,13’の端面が接触する少し前に(図9e)、V溝においてファイバペアの最終的な横方向の位置合わせが行われる。
【0051】
ファイバブロック13,13’を完全に押し付けることによって(図9f)、ファイバペアが接続され、オーバーハングのため軸方向に圧縮され、必要な押圧力が形成される。
【0052】
ファイバブロック13,13’と位置合わせ要素20の材料および製造方法は、以下のように特徴付けることができる。
【0053】
ファイバブロック:
ファイバブロックは、ファイバ12,12’との熱膨張率(CTE)の差ができるだけ小さいものとすべきである。その一方で、ブロックの製造は、安価かつ容易に行うことができる必要がある。従って、候補として以下の材料が挙げられる。
・ ガラス/石英:熱膨張率に関して最も良好に適合する。ウェハ分野におけるエッチング技術によって加工する。
・ シリコン:熱膨張率に関して良好に適合する。ウェハ分野におけるエッチング技術によって加工する。
・ Foturan(登録商標):感光性(photosensitive)ガラスセラミックであり、ウェハ分野におけるリソグラフィーおよびエッチング方法によって加工できる。熱膨張率に関して比較的良好に適合する。
・ 酸化ジルコニアまたは酸化アルミニウムセラミック:射出成形工程が可能である。柔軟に成形することができる。熱膨張率に関して比較的良好に適合する。焼結の前後に従来の機械加工を行うことができる。
【0054】
位置合わせ要素:
位置合わせ要素20は、必ずしも熱膨張率に関して適合している必要はない。しかしながら、ファイバペアの位置合わせが正確に行われるようにする目的で、表面構造の精度は高くなければならない。材料および製造工程の候補として以下が挙げられる。
・ PPSまたはLCPなどの高品質ポリマーを使用しての射出成形工程。寸法精度が高い。熱的安定性が高い。耐磨耗性が比較的良好である。プラズマコーティングが可能である。射出成形の金型は高い精度で作製しなければならない。
・ シリコン:ウェハ分野におけるエッチング技術によって加工する。高い精度を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の好ましい模範的な実施形態による、プラグイン接続部のファイバブロックの側面斜視図を示している。
【図2】ファイバ溝と、ファイバ保持櫛部と、接着剤の仕切りとして作用する溝状の凹部とを有する図1のファイバブロックの、接合されていない状態での平面斜視図を詳しく示している。
【図3】一例としてのプラグイン接続部における、ファイバを位置合わせして横方向に固定する位置合わせ要素の側面斜視図を示している。
【図4】一例としてのプラグイン接続部における、ファイバブロックと位置合わせ要素の相互作用の側面斜視図を示している。
【図5】図4に示した配置構成における、ファイバの自由長の領域での横断面を示している。
【図6】図4に示した配置構成における、ファイバ保持櫛部の後ろの溝状の凹部の領域での横断面を示している。
【図7】一例としてのプラグイン接続部の挿入状態における、2つのファイバブロックの配置を示しており、見やすくするため位置合わせ要素が持ち上がった状態で示してある。
【図8】一例としてのプラグイン接続部の挿入状態における、2つのファイバブロックと位置合わせ要素の実際の配置を示している。
【図9】一例としてのプラグイン接続部の場合における挿入動作のいくつかの段階を、複数の部分図(図9a−9f)に示している。
【図10】位置合わせ要素のV形状のガイド輪郭においてファイバを弾性的に固定するさまざまな実施形態を、複数の部分図(図10a−10d)に示している。
【符号の説明】
【0056】
10 プラグイン接続部
11,11’ マルチファイバケーブル
12,12’ ファイバ
13,13’ ファイバブロック
14,14’ ガイドレール
14a,14c 傾斜部
14b 水平部(ガイドレール)
15 後部
16,16’ ファイバ保持櫛部
17 端面(ファイバブロック)
18 ファイバ溝
19 凹部(接着剤の仕切りとして)
20 位置合わせ要素
21 ガイド輪郭(軸線方向に一様、例えばV溝)
22,22’ 側面ガイド
23 平坦部(位置合わせ要素)
24 膜(可撓性)
25,28,30 くぼみ
26 弾性層
27 ばね要素
29 構造要素(可撓性)
K カップリング
S1,S2 コネクタ部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個々の光ファイバ(12,12’)の2つのグループを着脱可能に接続する方法であって、
前記個々の光ファイバが、平行に配置されており、前記ファイバの軸線に直角をなす平面において終了しており、それぞれの境界が端面によって画成されており、
前記2つのグループの前記ファイバ(12,12’)が、前記2つのグループの互いにペアをなしている前記ファイバ(12,12’)のすべてが、前記端面において互いに密着するまで、前記端面が前記軸線方向にある状態で互いの方向に動かされ、前記2つのグループの互いにペアをなしている前記ファイバ(12,12’)が、互いに密着する前に、ペアで互いに位置合わせされ、前記個々のファイバ(12,12’)が互いに密着した後の前記個々のファイバ(12,12’)の長さが、前記ファイバ(12,12’)の弾性変形によって補正される、前記方法において、
前記ファイバ(12,12’)の前記長さの補正が、前記軸線方向における前記ファイバ(12,12’)の圧縮によって実質的に行われることを特徴とする前記方法。
【請求項2】
前記2つのグループの前記個々のファイバ(12,12’)が、所定の自由長にわたり、可動状態に支持されていることと、
前記ファイバ(12,12’)が、位置合わせ時に、自由長の大部分にわたり横方向に固定されることと、
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記2つのグループのそれぞれに、保持要素としてのファイバブロック(13,13’)が割り当てられ、各グループが、関連付けられているファイバブロックにしっかり結合される、特に、接着接合または成型されることと、
前記ファイバ(12,12’)のそれぞれが、位置合わせ前に、前記自由長にわたり、前記関連付けられているファイバブロック(13,13’)上に可動状態に置かれていることと、
を特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ファイバブロック(13,13’)のそれぞれが、前記ファイバ軸線に対して直角を向いた端面(17)を有することと、
前記ファイバブロック上に置かれている前記ファイバ(12,12’)が、前記ファイバブロック(13,13’)の前記端面(17)に対するオーバーハングを有するように切断されることと、
前記2つのグループのファイバ(12,12’)を接続する目的で、前記2つのファイバブロック(13,13’)が、前記オーバーハングを有する前記ファイバ(12,12’)が前記軸線方向に圧縮されるように、それぞれの端面において互いに押し付けられることと、
を特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ファイバブロック(13,13’)の前記端面(17)を超える前記ファイバ(12,12’)の前記オーバーハングが、数μmであり、好ましくは5〜20μmであることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ファイバ(12,12’)を位置合わせして固定する位置合わせ要素(20)であって、接続するファイバペア(12,12’)の両方のファイバの実質的に自由長にわたり前記軸線方向に延在しており、前記軸線方向に延びておりかつ好ましくは軸線方向に一様であるガイド輪郭(21)を前記ファイバペアのそれぞれに対して有する、前記位置合わせ要素(20)、が使用されことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記ファイバ(12,12’)を位置合わせして固定する前記位置合わせ要素(20)が、前記ファイバ(12,12’)が対応する前記ガイド輪郭(21)にペアで収まり横方向に固定されるまで、相対的な動きにおいて、前記軸線方向に直角に前記ファイバブロック(13,13’)に下げられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ファイバブロック(13,13’)に対する前記位置合わせ要素(20)の前記動きが、前記ファイバブロック(13,13’)の相互の前記相対的な動きに連動して起こることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ファイバブロック(13,13’)の前記動きと、前記位置合わせ要素(20)の前記動きの前記連動が、前記ファイバブロック(13,13’)の側面のガイド形状(14,14’)と、前記ガイド形状と一緒に作用する、前記位置合わせ要素(20)の側面ガイド(22,22’)とによって起こることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記位置合わせ要素(20)の前記ガイド輪郭(21)が、深さがガイド方向に対して垂直に増すにつれて狭くなり、特にV形状に形成されていることと、
位置合わせして固定するときに、前記ファイバペア(12,12’)が、前記ファイバブロック(13,13’)に取り付けられている弾性的に変形可能な手段(24,26,27,29)によって前記ガイド輪郭(21)に押し込まれることと、
を特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法を実行するプラグイン接続部(10)であって、
カップリング(K)と、
2つのコネクタ部分(S1,S2)であり、対向する2つの側から前記カップリング(K)に挿入することができ、それぞれ、ファイバ(12,12’)のグループが収容される、前記2つのコネクタ部分(S1,S2)と、
を備えている、前記プラグイン接続部(10)において、
各グループの前記ファイバ(12,12’)が、前記コネクタ部分(S1,S2)が前記カップリング(K)に挿入されるときに前記ファイバ(12,12’)が軸線方向に圧縮されるように、所定の自由長にわたり、前記コネクタ部分(S1,S2)における関連付けられているファイバブロック(13,13’)上に可動状態に支持されていることと、
前記コネクタ部分(S1,S2)が前記カップリング(K)に挿入されるときに、前記2つのグループの前記ファイバ(12,12’)をペアで位置合わせし、前記ファイバ(12,12’)の自由長の大部分にわたり前記ファイバ(12,12’)を横方向に固定する位置合わせ手段(20,21)、が前記カップリング(K)に設けられていることと、
を特徴とするプラグイン接続部(10)。
【請求項12】
前記カップリング(K)における前記位置合わせ手段が、
前記ファイバブロック(13,13’)に対して、前記軸線方向に直角に動くことができる状態で支持されている位置合わせ要素(20)であって、前記軸線方向に延びておりかつ好ましくは前記軸線方向に一様であるガイド輪郭(21)を、前記ファイバ(12,12’)に面する側に、前記ファイバペア(12,12’)のそれぞれに対して有する、前記位置合わせ要素(20)を備えている、
ことを特徴とする請求項11に記載のプラグイン接続部。
【請求項13】
前記ファイバブロック(13,13’)のそれぞれが、前記ファイバ軸線に対して直角を向いた端面(17)を有することと、
前記ファイバブロック(13,13’)上に置かれている前記ファイバ(12,12’)が、前記ファイバブロック(13,13’)の前記端面(17)に対するオーバーハングを有するように切断されることと、
を特徴とする請求項11または12のいずれかに記載のプラグイン接続部。
【請求項14】
前記ファイバブロック(13,13’)の前記端面(17)を超える前記ファイバ(12,12’)の前記オーバーハングが、数μmであり、好ましくは5〜20μmであることを特徴とする請求項13に記載のプラグイン接続部。
【請求項15】
前記プラグイン接続部(10)が、
前記コネクタ部分(S1,S2)が前記カップリング(K)に挿入されるときに、前記位置合わせ要素(20)が、前記ファイバブロック(13,13’)の前記相対的な動きに連動している、前記軸線方向に直角の相対的な動きを行うように形成されている、
ことを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載のプラグイン接続部。
【請求項16】
前記ファイバブロック(13,13’)の前記動きと前記位置合わせ要素(20)の前記動きとを連動させる連動手段(14,14’)が設けられていることを特徴とする請求項15に記載のプラグイン接続部。
【請求項17】
前記位置合わせ要素の前記ガイド輪郭(21)が、V形状の溝として形成されていることと、
前記ファイバブロック(12,12’)が、前記ガイド輪郭(21)と協働して前記ファイバ(12,12’)を位置合わせして横方向に固定する手段(18,24,26,27,29)を備えていることと、
を特徴とする請求項12〜16のいずれか1項に記載のプラグイン接続部。
【請求項18】
前記位置合わせして固定する手段が、軸線方向に延びているファイバ溝(18)を備えていることを特徴とする請求項17に記載のプラグイン接続部。
【請求項19】
前記位置合わせして固定する手段が、前記軸線方向に直角に弾性変形することのできる要素(24,26,27,29)、特に可撓性の膜(24)、弾性層(26)、個別のばね要素(27)、または可撓性の構造要素(29)の形における要素、を備えていることを特徴とする請求項17に記載のプラグイン接続部。
【請求項20】
前記ファイバ(12,12’)のグループが前記ファイバブロック(13,13’)に接着接合され、各グループの前記ファイバ(12,12’)が、前記ファイバブロック(13,13’)に形成されているファイバ保持櫛部(16,16’)であって、前記接着接合を前記軸線方向に限定し、かつ前記ファイバ(12,12’)の自由長を決める、前記ファイバ保持櫛部、によってガイドされることを特徴とする請求項11〜19のいずれか1項に記載のプラグイン接続部。
【請求項21】
前記ファイバブロック(13,13’)が、熱膨張率において前記ファイバに適合する寸法的に安定な材料、特にセラミックから成り、前記端面(17)において適切な方法によって切断されており、特に研磨されている、ことを特徴とする請求項11〜20のいずれか1項に記載のプラグイン接続部。
【請求項22】
前記位置合わせ要素が、射出成形工程によってプラスチックから作製されることを特徴とする請求項12に記載のプラグイン接続部。
【請求項23】
横に延びている溝状の凹部(19)が、接着剤の仕切りとして、プラグ接続方向におけるファイバ保持櫛部(16,16’)のそれぞれの後ろに設けられていることを特徴とする請求項20に記載のプラグイン接続部。
【請求項24】
前記ファイバブロック(13,13’)が、縦の側面における前記軸線方向に延びているガイド形状、特に高さが変化しているガイドレール(14,14’)であって、前記コネクタ部分(S1,S2)が挿入されるときにガイドするように前記位置合わせ要素(20)と相互作用する、前記ガイドレール、を連動手段として有することを特徴とする請求項16に記載のプラグイン接続部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−500861(P2007−500861A)
【公表日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521362(P2006−521362)
【出願日】平成16年6月8日(2004.6.8)
【国際出願番号】PCT/CH2004/000347
【国際公開番号】WO2005/010584
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(506034307)フーバー ウント ズーナー アクチェンゲゼルシャフト (2)
【Fターム(参考)】