説明

光ファイバケーブル及び組立体並びにその性能

コア領域及びコア領域を包囲したクラッド領域を備えた少なくとも1本の曲げ性能光ファイバを有する光ファイバジャンパ組立体(15)であって、クラッド領域が、非周期的に配置された穴と、少なくとも1本の曲げ性能光ファイバに被せて設けられた保護被覆材(10)と、少なくとも1本の曲げ性能光ファイバの各端部に取り付けられた少なくとも1本のコネクタとを有する、光ファイバジャンパ組立体。約6mm直径の構造体に5回巻き付けた場合のデルタ減衰率が1625nmの基準波長で0.00dBである微細構造化ファイバを有する予備コネクタ接続光ファイバジャンパ組立体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、光ファイバケーブル及びジャンパ組立体並びにその性能に関する。例を挙げると、本発明は、例えば従来達成できなかった光学性能特性を実現可能にする少なくとも1本の曲げ性能光ファイバを有する光ファイバジャンパのような組立体に関する。
【0002】
〔関連出願の説明〕
本願は、本願と同日に出願され、コーニング・ケーブル・システムズ・エルエルシー(Corning Cable Systems LLC)に譲渡された米国特許出願(発明の名称:HIGH DENSITY FIBER OPTIC HARDWARE)を参照により引用し、この米国特許出願の記載内容を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
FTTP(“Fiber-to-the-Premises ”:ファイバ・トゥ・ザ・プレミシズ)の構築の増大と共に光ファイバケーブル、ケーブル組立体及び一般にネットワークコンポーネントの性能、管理のしやすさ、取り扱いやすさ及び柔軟性(フレキシビリィティ)を増大させる要望が生じている。屋外布設環境に関し、容易に相互接続され、例えば架空布設環境のような環境中で又は小径導管を通って布設されるケーブル、ケーブル組立体及び他のネットワークコンポーネントが開発途上にある。屋内環境及び高層住居ユニットに関し、布設上の美観を向上させると共に増加している加入者の相互接続を取り扱うためのケーブル、ケーブル組立体、接続端子及び他のネットワークコンポーネントが開発途上にある。両方の環境内において、良好に働き、布設応力に対して柔軟性があり、頑丈且つ長持ちし、時間及びコストを節約するコンポーネントを開発することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来型ケーブル、ケーブル組立体、光ファイバハードウエア及び他のネットワークコンポーネントは、典型的には、これらの中に収納される光ファイバの物理的特性に対応し、部分的にこのような物理的特性によって制限される構造体を構成する。換言すると、光ファイバの物理的制約及び性能上の制約は、ケーブル組立体の製造と関連した組み立て構造及び方法を定める。光ファイバは、光ファイバネットワークの進展における1つの制限要因である。
【0005】
したがって、従来型ケーブル及び組立体と比較して向上した曲げ性能特性を有する曲げ性能光ファイバを収容した光ファイバケーブル及びジャンパ組立体が要望されている。それほどロスを生じないでスタンドアロンで又はネットワーク構造体回りにかなり曲げることができ又は巻き付けることができるケーブル及びジャンパ組立体を提供することが望ましい。曲げ性能光ファイバを納めたこのようなケーブル及び組立体は、損傷無く取り扱いが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的及び他の目的を達成するため、具体化されると共に本明細書において広義に説明する本発明の目的に従って、本発明は、少なくとも一部分内に曲げ性能光ファイバを収容した光ファイバケーブル、ジャンパ及び他の組立体の種々の実施形態を提供する。本発明は更に、光ファイバケーブル、光ファイバハードウエア及び他の組立体に用いるのに適した曲げ性能光ファイバを提供し、このような曲げ性能光ファイバは、コンポーネントサイズの減少に役立ち、性能を劣化させないで厳しい曲げ半径公差を実現し、光ファイバの引き回し及び取り扱い要件を緩和する或る特定の物理的及び性能上の特性を有する。
【0007】
一実施形態では、本発明の曲げ性能光ファイバは、コア領域及びこのコア領域を包囲したクラッド領域を有する微細構造化光ファイバであり、クラッド領域は、非周期的に配置された穴又はボイドで構成されている環状穴付き領域を有し、このような光ファイバは、1つ又は2つ以上の動作波長範囲内の1つ又は2つ以上の波長でシングルモード伝搬を行うことができるようになっている。非周期的に配置された穴は、光ファイバの一部分を横切ってランダムに又は非周期的に分布して配置されている。穴は、光ファイバの長さに(即ち、全体として長手方向軸線に平行な方向に)沿って延伸可能である(細長くなることができる)が、典型的な長さの伝送ファイバについてはファイバ1本の全長にわたって延びることはない。
【0008】
他の実施形態では、本発明の曲げ性能光ファイバは、光ファイバケーブル、光ファイバケーブル組立体、ネットワーク接続端子、光ファイバハードウエア又は少なくとも1本の光ファイバを収納維持し、収納した状態で又は貫通した状態で引き回した任意他の光ファイバネットワークコンポーネントの少なくとも一部を構成するのが良い。
【0009】
本発明の追加の特徴及び利点は、以下の詳細な説明に記載されており、本明細書から当業者には或る程度は容易に明らかであり、或いは以下の詳細な説明、特許請求の範囲及び添付の図面を含む本願に開示された本発明を実施することにより認識される。
【0010】
上述の概要説明と以下の詳細な説明の両方は、本発明の例示且つ説明上の実施形態を提供し、特許請求の範囲に記載された本発明の性質及び特性を理解するための概観又は枠組みを提供するようになっていることは理解されるべきである。添付の図面は、本発明の一層の理解が達成されるように本明細書に組み込まれてその一部をなす。図面は、本発明の種々の例示の実施形態を記載しており、本明細書と一緒になって、本発明の原理及び作用を説明するのに役立つ。
【0011】
本発明の上記特徴、観点及び利点並びに他の特徴、観点及び利点は、添付の図面を参照して本発明の以下の詳細な説明を読むと一層良く理解さる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の例示の実施形態に利用可能な曲げ性能光ファイバの断面を示す略図である。
【図2】非周期的に配置された穴で構成されている環状穴付き領域を示す微細構造化曲げ性能光ファイバの断面想像図である。
【図2a】図1の微細構造化曲げ性能光ファイバを本発明に従って用いる別の光ファイバケーブルの断面想像図である。
【図2b】図1の微細構造化曲げ性能光ファイバを本発明に従って用いる別の光ファイバケーブルの断面想像図である。
【図2c】最小曲げ半径を示すために大胆に曲げられている図2aの光ファイバケーブルの平面図である。
【図3】小径構造体に約1回巻き付けた図1の微細構造化曲げ性能光ファイバを用いる光ファイバジャンパ組立体の一実施形態を示す図である。
【図4】構造体に多数回巻き付けた図3の光ファイバジャンパ組立体を示す図である。
【図5】結び目で結ばれた状態で示された図3の光ファイバジャンパ組立体を示す図である。
【図6】一般的なネットワーク構造体回りに約90°曲げられた曲げ性能光ファイバを有する光ファイバジャンパ組立体の一部分を示す図である。
【図7】一般的なネットワーク構造体回りに約180°曲げられた曲げ性能光ファイバを有する光ファイバジャンパ組立体の一部分を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の例示の実施形態が示されている添付の図面を参照して本発明を詳細に説明する。しかしながら、本発明は、多くの種々の形態で実施でき、本明細書において説明する実施形態に限定されるものと解されてはならない。これら例示の実施形態は、本明細書が徹底すると共に完全であり、本発明の範囲を完全に開示し、当業者が本発明を構成し、利用し、そして実施することができるようにするよう提供されている。種々の図において、同一の参照符号は、同一の要素を示している。
【0014】
図1は、本発明の光ファイバケーブル、ケーブル組立体、光ファイバハードウエア及び他のネットワークコンポーネントに用いられるのに適した曲げ性能光ファイバ1の略図である。本発明は、本発明が大胆な曲げ/布設手段を備えた組立体の実現を可能にする一方で、光減衰度が極めて低いままであるようにするので有利である。図示のように、曲げ性能光ファイバ1は、曲げ性能光ファイバは、コア領域及びこのコア領域を包囲したクラッド領域を有する微細構造化光ファイバであり、クラッド領域は、非周期的に配置された穴又はボイドで構成されている環状穴付き領域を有し、この光ファイバは、1つ又は2つ以上の動作波長範囲内の1つ又は2つ以上の波長でシングルモード伝搬を行うことができるようになっている。コア領域及びクラッド領域は、向上した曲げ抵抗をもたらすと共に好ましくは1500nm以上、幾つかの実施形態では約1310nm以上、他の実施形態では1260nm以上の波長でシングルモード動作をもたらす。光ファイバは、1310nmの波長で好ましくは8.0ミクロンよりも大きく、より好ましくは約8.0〜10.0ミクロンのモードフィールドをもたらす。好ましい実施形態では、本明細書において開示する光ファイバは、シングルモード伝搬光ファイバである。
【0015】
幾つかの実施形態では、本明細書において開示する微細構造化光ファイバは、長手方向中心線回りに設けられたコア領域及びコア領域を包囲したクラッド領域を有し、クラッド領域は、非周期的に配置された穴で構成されている環状穴付き領域を有し、環状穴付き領域は、12ミクロン未満の最大半径方向幅を有し、環状穴付き領域は、約30パーセント以下の局所ボイド面積パーセントを有し、非周期的に配置された穴は、1550nm未満の平均直径を有する。
【0016】
「非周期的に配置され」又は「非周期的分布」という用語は、光ファイバの断面(例えば、長手方向軸線に垂直な断面)を取ったときに、非周期的に配置されている穴が光ファイバの一部を横切ってランダムに又は非周期的に分布して設けられていることを意味する。光ファイバの長さに沿う種々の箇所で取った同様な断面は、互いに異なる断面穴パターンを示し、即ち、種々の断面は、互いに異なる穴パターンを有し、穴の分布状態及び穴のサイズは、一致していない。即ち、穴は、非周期的であり、即ち、穴は、光ファイバ構造体内に周期的に配置されてはいない。これらの穴は、光ファイバの長さに(即ち、全体として長手方向軸線に平行な方向に)沿って延伸可能である(細長くなることができる)が、典型的な長さの伝送ファイバについてはファイバ1本の全長にわたって延びることはない。
【0017】
種々の用途に関し、穴は、穴の約95%以上、好ましくは全てが光ファイバの被覆に見受けられる1550nm未満、より好ましくは775nm未満、最も好ましくは390nm未満の平均穴サイズを示すよう形成されることが望ましい。同様に、光ファイバの穴の最大直径は、7000nm未満、より好ましくは2000nm未満、更により好ましくは1550nm未満、最も好ましくは775nm未満であることが好ましい。幾つかの実施形態では、光ファイバの垂直断面が所与の場合、本明細書において開示する光ファイバは、5000個未満の穴、幾つかの実施形態では1000個未満の穴を有し、他の実施形態では、穴の総数が、500個未満である。当然のことながら、最も好ましい光ファイバは、これら特性の組み合わせを示す。例えば、光ファイバの特に好ましい一実施形態は、光ファイバに設けられた200個未満の穴を示し、これらの穴の最大直径は、1550nm未満であり、平均直径が775nm未満である。ただし、これよりも多い数の穴を用いて有用且つ曲げ抵抗のある光ファイバを達成することができる。穴の数、平均直径、最大直径及び穴の全ボイド面積パーセントは全て、約800Xの倍率の走査型電子顕微鏡及び画像分析ソフトウエア、例えば米国メリーランド州シルバースプリング所在のメディア・サイバーネティックス・インコーポレイテッド(Media Cybernetics, Inc.)から入手できるImageProを用いて計算可能である。
【0018】
本明細書において開示する光ファイバは、光ファイバのコア及び(又は)被覆の屈折率を調節するためのゲルマニア又はフッ素を含んでも良く又は含まなくても良いが、これらドーパントを中間環状領域では回避しても良く、その代わり、穴(穴の中に入れることができる1種類又は複数種類の任意のガスと組み合わせ状態で)を用いて光を光ファイバのコア沿いに下流側に案内する仕方を調節することができる。穴付き領域は、屈折率の減少を達成するために非ドープ(純粋な)シリカから成るのが良く、それにより穴付き領域にドーパントの使用が完全に回避され、或いは、穴付き領域は、複数個の穴を備えたドープシリカ、例えばフッ素をドープしたシリカから成るのが良い。
【0019】
1組の実施形態では、コア領域は、純粋なシリカに対して正の屈折率を提供するようドープシリカ、例えばゲルマニアをドープしたシリカから成る。コア領域には、好ましくは、穴が設けられていない。図1に示されているように、幾つかの実施形態では、コア領域170は、純粋シリカΔ1に対して%で表わされた正の最大屈折率をもつ単一のコアセグメントを有し、この単一コアセグメントは、中心線から半径R1まで延びている。1組の実施形態では、0.30%<Δ1<0.4%であって3.0μm<R1<5.0μmである。幾つかの実施形態では、単一コアセグメントは、アルファの形をした屈折率プロフィールを有し、アルファは、6以上であり、幾つかの実施形態では、アルファは、8以上である。幾つかの実施形態では、内側の穴が設けられていない環状の領域182は、コア領域から半径R2まで延び、内側の穴の設けられていない環状領域は、R2−R1に等しい半径方向幅W12を有し、W12は、1μmよりも大きい。半径R2は、好ましくは、5μmよりも大きく、より好ましくは6μmよりも大きい。中間の環状穴付き領域184は、R2から半径方向外方に半径R3まで延び、R3−R2に等しい半径方向幅W23を有している。外側環状領域186は、R3から半径方向外方に半径R4まで延びている。半径R4は、光ファイバのシリカ部分の最も外側の半径である。1つ又は2つ以上の被膜が、R4のところ、光ファイバのガラス部分の最も外側の直径又は最も外側の周囲で始まって光ファイバのシリカ部分の外面に被着されるのが良い。コア領域170及びクラッド領域180は、好ましくは、シリカで構成される。コア領域170は、好ましくは、1種類又は2種類以上のドーパントをドープしたシリカである。好ましくは、コア領域170には穴が設けられていない。穴付き領域184は、20μm以下の内側半径R2を有している。幾つかの実施形態では、R2は、10μm以上、20μm以下である。他の実施形態では、R2は、10μm以上、18μm以下である。他の実施形態では、R2は、10μm以上、14μm以下である。この場合も又、任意特定の幅には限定されないが、穴付き領域184は、0.5μm以上の半径方向幅W23を有する。幾つかの実施形態では、W23は、0.5μm以上、20μm以下である。他の実施形態では、W23は、2μm以上、12μm以下である。他の実施形態では、W23は、2μm以上、10μm以下である。
【0020】
このような光ファイバは、光ファイバカットオフが1400nm未満、より好ましくは1310nm未満であり、20mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて1dB/巻(ターン)未満、好ましくは0.5dB/巻未満、更により好ましくは0.1dB/巻未満、更により好ましくは0.05dB/巻未満、より好ましくは0.03dB/巻未満、更により好ましくは0.02dB/巻未満であり、12mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて5dB/巻未満、好ましくは1dB/巻未満、より好ましくは0.5dB/巻未満、更により好ましくは0.2dB/巻未満、更により好ましくは0.01dB/巻未満、更により好ましくは、0.05dB/巻未満であり、8mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて5dB/巻未満、好ましくは1dB/巻未満、より好ましくは0.5dB/巻未満、更により好ましくは0.2dB/巻未満、更により好ましくは0.1dB/巻未満であるように作られるのが良い。
【0021】
適当なファイバの一例が、図2に示されている。図2のファイバは、クラッド領域によって包囲されたコア領域を有し、クラッド領域は、ランダムに配置されたボイドを有し、これらボイドは、コアから間隔を置いた環状領域に設けられると共に光をコア領域に沿って案内することができるよう位置決めされている。本発明では、他の光ファイバ及び微細構造化ファイバを用いることができる。本発明に用いられる微細構造化ファイバの追加の説明が、2006年10月18日に出願された係属中の米国特許出願第11/583,098号明細書、2006年6月30日に出願された米国特許仮出願第60/817,863号明細書、2006年6月30日に出願された同第60/817,721号明細書、2006年8月31日に出願された同第60/841,458号明細書及び2006年8月31日に出願された同第60/841,490号明細書に見られ、これら出願は、コーニング・インコーポレイテッドに譲渡されており、これら技術文献の全てを参照により引用し、これらの記載内容を本明細書の一部とする。
【0022】
本発明の光ファイバケーブルは、光ファイバを損傷させると共に(或いは)破断させる曲げ半径を禁止した状態で、例えば布設、余長収納等のための大胆な曲げを可能にする。図2aは、ほぼ被覆材8内に収納された光ファイバ1を有する説明対象の光ファイバケーブル100の断面図である。一般的に言って、光ファイバ1は、少なくとも1つの保護被覆材、例えばバッファ層及び(又は)ジャケット内に維持され、これを本明細書では「光ファイバケーブル」と呼ぶ。図示のように、保護被覆材8は、光ファイバ1の周りに設けられたバッファ層8a及びジャケット8bを有する。さらに、光ファイバケーブル100は、バッファ層8aとジャケット8bとの間に設けられた複数のオプションとしての抗張力体14を更に有する。抗張力体14は又、光ファイバケーブルに沿う水の移動を止める吸水膨張性コンポーネントを有するのが良い。図2bは、光ファイバケーブル100に類似した別の光ファイバケーブル100′を示しているが、この光ファイバケーブル100′は、抗張力体を備えておらず、その結果、ジャケットの肉厚が同一のままである場合、小さな外径、例えば約4ミリメートルの外径を有する。さらに、抗張力体が省かれているので、バッファ層及びジャケットを単一ステップで光ファイバケーブルから除去することができる。他の光ファイバケーブル及び(又は)他の組み立て設計例も又、本発明の技術的思想に従って可能である。一例を挙げると、光ファイバケーブル100,100′の変形例は、プラグアンドプレイ接続性が得られるようコネクタがあらかじめ接続されているのが良い。例えば、光ファイバケーブルは、硬化プラグアンドコネクタ、例えば、ノースカロライナ州ヒッコリー所在のコーニング・ケーブル・システムズ(Corning Cable Systems)社から入手できるOpti‐Tap又はOpti‐Tipを有するのが良い。
【0023】
保護被覆材8は、光ファイバケーブルを小さな曲げ半径の状態に曲げたときの光ファイバの損傷及び(又は)破断を禁止することにより光ファイバを保護する一方で、柔軟性の高い光ファイバケーブル設計をもたらす曲げ半径制御機構を用いている。換言すると、曲げ半径制御機構は、損傷及び(又は)破断が回避されるよう光ファイバの最小曲げ半径を維持する。一例を挙げると、光ファイバケーブル100は、極めて低い光減衰度を有する状態で結び目で結束可能であり、小径構造体回りに曲げ可能等であるが、光ファイバケーブルは、これらの布設中、光ファイバの損傷及び(又は)破断を依然として阻止すべきである。以前においては、従来型光ファイバケーブルは、光減衰度が高くなり又は光ファイバの破断が懸念される前に暗くなり、光学性能を保つために小さな曲げ半径を用いる技術が回避された。本発明の一利点は、光ファイバケーブル設計が、技術者と未熟な人の両方による粗っぽい布設作業に適しているということにある。
【0024】
光ファイバケーブル設計の頑丈さは、この光ファイバケーブル内の光ファイバの座屈を阻止するために保護被覆材と適当に結合することによって達成される。さらに、ジャケット8bと抗張力体14の結合を維持することにより、光ファイバ1への引張力の伝達が阻止される。結合は、圧力押出法を用いて達成され、このような結合は、適当な結合レベルを維持しながら光ファイバケーブルの大胆な曲げを可能にする。それ故、結合の結果として、抗張力体に関する構造的延伸が非常に僅かであり又は全く無くなる。本明細書で用いる構造的延伸という表現は、引張力を光ファイバケーブルに加えたときにケーブルコンポーネントの全てが同時には引き伸ばされないことを意味する。例を挙げると、構造的延伸を生じる光ファイバケーブルは、代表的には、当初加えられる引張力を支持するジャケット及び光ファイバを有するが、抗張力体は、そうではない。この結果、ジャケット及び光ファイバを抗張力体の弛みが除去される程度まで引き伸ばすと、抗張力体も又、荷重を支持し始める。この構造的延伸は、問題であるが、その理由は、この構造的延伸により、光ファイバが歪を生じ、それにより光ファイバケーブルの極限引張強さが制限されるからである。さらに、引張力を光ファイバケーブルから除いた後、ジャケットは、光ファイバよりも前に引き伸ばされ、それにより光学的損失(ロス)を生じさせる場合のある光ファイバケーブル内の光ファイバの座屈及び(又は)圧縮が生じる場合がある。所望の構成及び特性に応じて、保護被覆材8につき任意適当な種類の材料、例えば、ポリウレタン(PU)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、UV硬化性材料等を用いることができる。さらに、保護被覆材8は、当該技術分野において知られている難燃材料、例えば難燃性PVC等を用いるのが良い。望ましくは、本発明の光ファイバケーブルは、最小曲げ半径を維持しながらケーブルの大胆な曲げを可能にする柔軟性が高く且つ頑丈な設計を用いる。
【0025】
具体的に説明すると、光ファイバケーブル100は、これが高い柔軟性を有し、大胆に曲げられたときに光ファイバの破断を阻止する最小曲げ寸法を維持し、保護被覆材8内の光ファイバの座屈を阻止するのに十分な保護被覆材8と光ファイバ1との結合具合を有するよう設計されている。一例を挙げると、光ファイバケーブル100は、外径が約900ミクロンのプレナム等級のバッファ層8aを備えた光ファイバ1を有する。また、バッファ層について別の種類の材料、寸法、形状等が可能である。しかる後、4つの抗張力体14を、ジャケット8bが施される前にバッファ付き光ファイバ回りに平行な形態で(即ち、非撚り状態で)設けた。また、抗張力体14の撚りを無くすことは、これによりライン速度を増大させることができるので有利である。ジャケット8bは、ハンツマン(Huntsman)社から商標名Irogran A78 P 4766で入手できるPU材料を用いて圧力押し出しした。用いたジャケット材料は、DIN53504(独国測定規格)に従って測定して比較的高い極限伸び(即ち、破断前の伸び)を有しており、それにより、柔軟性の高い光ファイバケーブルの設計が提供される。本発明の光ファイバケーブル用のジャケットは、約500%以上、例えば約600%以上、それどころか約700%以上の極限伸びを有する。用いたPUジャケット材料は、約8.0MPaの300%引張弾性率と共に約800%の極限伸びを有していた。さらに、ジャケット8bは、約5ミリメートルの外径及び約1.7ミリメートルの内径を有していた。その結果、光ファイバケーブル100は、例えば大胆に曲げられたとき、例えば、光ファイバケーブルを図2cに示すようにヘアピンのように曲げたときでも光ファイバの破断を依然として阻止しながら優れた柔軟性を有していた。曲げ半径制御機構は、ジャケット8bによりその結合特性と共に提供される。換言すると、ジャケット8bの曲げ半径制御機構は、図2cに示されているように曲げられたときに光ファイバの破断を阻止するために約5ミリメートル(例えば、光ファイバケーブルの半径の約2倍)の最小曲げ半径を提供する。また、曲げ半径制御機構を用いることにより、光ファイバケーブルの圧潰性能が向上する。さらに、大胆な曲げ中における光ファイバケーブル100の光学性能は、従来型光ファイバケーブルと比較して感心するほど高い。
【0026】
光ファイバケーブル100の光学性能を試験するため、以下に説明するようにかど曲がり試験(corner bend test)を行った。かど曲がり試験では、光ファイバケーブル100の一部分を90°のエッジ上でこれに沿って引き回し(即ち、ほぼゼロの曲げ半径)、光ファイバケーブルから重りを吊り下げて曲げ部に一定の力を及ぼす一方で、1625ナノメートルの基準波長で、加えた力に起因するデルタ減衰度(例えば、減衰度の変化)を測定した。かど曲がり試験では、光ファイバケーブル100及びコーニング・インコーポレイテッドから入手できるSMF28‐e光ファイバを用いた同様な光ファイバケーブル設計を用いた。かど曲がり試験の結果は、以下の表1にまとめられている。
【0027】
【表1】

【0028】
表1に記載されているように、従来型ケーブルは、荷重が0.6キログラムの状態で、全ての波長についてデルタ減衰度のレベルが増大していた。さらに、デルタ減衰度は、荷重が1キログラムよりも大きい場合、非常に高いので、測定が行われなかった。他方、光ファイバケーブル100は、荷重が最高10キログラムまでの場合、デルタ減衰度の値が低かった。一例を挙げると、光ファイバケーブル100は、荷重が1キログラム、基準波長が1625ナノメートルのかど曲がり試験について、デルタ減衰度が約0.1dB以下であった。また、他の試験、例えば、比較目的で従来型光ファイバケーブルと一緒に、所与の直径のマンドレル回りに光ファイバケーブル100を曲げる試験を実施した。具体的に説明すると、光ファイバケーブルを所与の直径のマンドレルに所定回数巻き付けた後(即ち、一巻又は各ターンは、約360°である)、光学的損失に関するデルタ減衰度(dB)を測定した。
【0029】
【表2】

【0030】
表2に記載されているように、従来型ケーブルは、これを15ミリメートルマンドレルに巻き付けたとき、デルタ減衰度のレベルが増大した。さらに、デルタ減衰度は、15ミリメートルよりも小径のマンドレルについては、非常に大きいので測定が行われなかった。他方、光ファイバケーブル100は、15ミリメートルマンドレルを用いるとデルタ減衰度の量が2桁以上低かった。例を挙げて説明すると、光ファイバケーブル100のデルタ減衰度は、7.5ミリメートルマンドレルへの3回巻き付けの場合、1625ナノメートルの基準波長において約0.33dB以下であった。
【0031】
本発明の技術的思想に有用な組立体の別の例は、一般的に言って、相互接続目的のための構造体内で用いられる光ファイバジャンパ組立体である。図3〜図5は、光ファイバ1を用いた説明対象の光ファイバジャンパ組立体15(以下、「ジャンパ組立体」と呼ぶ)を示しており、この光ファイバジャンパ組立体は、本発明の技術的思想に従って組立体の物理的及び性能上の能力を示すために種々の形態で示されている。さらに、ジャンパ組立体15によって表わされたジャンパ組立体を光学性能について試験し、以下に与えられるように従来型ジャンパ組立体と比較した。本発明のジャンパ組立体では、例えばマクロベンディングの際、光減衰度が従来構成で以前達成できなかったレベルまで低く保たれる。
【0032】
図示のように、ジャンパ組立体15は、各端部が、SCコネクタ12、例えばノースカロライナ州ヒッコリー所在のコーニング・ケーブル・システムズから入手できるSCコネクタを用い、当該技術分野において知られている技術の利用によってあらかじめコネクタ接続されている。当然のことながら、ジャンパ組立体は、光ネットワーク内において相互接続を実施することができる任意長さの光ファイバケーブル、任意種類のコネクタ及び(又は)任意本数の光ファイバを有することができる。ジャンパ組立体は、各端部が同種又は異種のコネクタ形式、とりわけ例えばLC、FC、MT、MTPを用いてコネクタ接続されるのが良いことが想定される。例えば布設、余長収納及び引回しのために減衰度をそれほど損なわないで且つ光ファイバの損傷及び(又は)破断を生じさせないでジャンパ組立体15をスタンドアロンで又はネットワーク構造体回りに大胆に曲げることができる。少なくとも1本の光ファイバ1は、保護被覆材10、例えば被膜、バッファ又はジャケット(これらには限定されない)内に位置している。一例では、光ファイバ1は、約500μm又は約900μmまでジャケットが施されるのが良い。ジャンパ組立体は、当該技術分野において通常知られているように、抗張力体、例えばアラミド抗張力体を更に有するのが良い。また、本発明の技術的思想に従って、他の光ファイバジャンパ組立体が可能である。
【0033】
保護被覆材10は、ジャンパ組立体を小さな曲げ半径の状態に曲げたときの光ファイバの損傷及び(又は)破断を禁止することにより光ファイバを保護する一方で、柔軟性の高いジャンパ設計を依然としてもたらす曲げ半径制御特性を有する材料で作られるのが良い。一例を挙げると、ジャンパ組立体15は、極めて低い光減衰度を有する状態で結び目で結束可能であり、小径構造体回りに曲げ可能等であるのが良い。
【0034】
特に図3を参照すると、ジャンパ組立体15は、マンドレル14に1ターン又は一巻き巻き付けられた状態で示されている。マンドレル14は、ジャンパ組立体15を構造体の回りに曲げるガイドとなるよう示されており、一般に、マンドレル14は、ジャンパ組立体が布設されるネットワーク構造の一部分(例えば、ネットワークインタフェース装置(NID)、キャビネット、引き回しガイド、コネクタハウジング、コネクタポート等)を表わしている。マンドレル14は、直径を有し、例えば、この直径は、約10ミリメートル又は約6ミリメートルであるが、他の寸法が可能である。特に図4を参照すると、ジャンパ組立体15は、マンドレル14に巻き付けられ、約5回のターンが行われた状態で示されている。特に図5を参照すると、ジャンパ組立体15は、結び目で結ばれた状態で示されている。
【0035】
表3は、1625ナノメートルの基準波長における種々の光ファイバケーブル設計について光学性能データを列挙している。具体的に説明すると、光ファイバケーブルを所与の直径のマンドレルに所定回数巻き付けた後(即ち、一巻又は各ターンは、約360°である)、ロスに関するデルタ減衰度(dB)を測定した。表3は、試験を行ったジャンパ組立体の一部分として用いられた2つの互いに異なるシングルファイバケーブル(SFC)設計(即ち、2.0ミリメートルSFC及び2.9ミリメートルSFC)に関する結果を列挙している。SFC設計の各々は、従来型光ファイバ及び微細構造化曲げ性能光ファイバを用い、その結果、試験用の4種類のジャンパ組立体が得られた。さらに、本発明のジャンパ組立体に2つの互いに異なる微細構造化曲げ性能光ファイバを用いてタイプI及びタイプII曲げ性能光ファイバとして以下の表に一覧表示された性能を比較した。従来型ジャンパ組立体に用いられた従来型光ファイバは、ニューヨーク州コーニング所在のコーニング・インコーポレイテッドから入手できるSMF‐28e光ファイバであった。2.0ミリメートルSFC設計例と2.9SFC設計例の両方は、900ミクロンバッファ層が被着された光ファイバを有しており、この900ミクロンバッファ層は、複数のアラミド抗張力体及びジャケットによって包囲されていた。2.0ミリメートルSFCと2.9ミリメートルSFCの差は、ジャケット肉厚(例えば、それぞれ、約0.33ミリメートル及び約0.45ミリメートル)及び用いたアラミドの量を含む。
【0036】
【表3】

【0037】
表3に記載されているように、従来型SFCジャンパは、両方の直径のマンドレル回りの全てのターンのところのデルタ減衰度のレベルが高くなった。これと比較して、タイプIとタイプIIの両方の光ファイバを有するジャンパ組立体は、デルタ減衰度が数桁低く、タイプII曲げ性能ファイバを有するジャンパ組立体に関し、各直径のマンドレル回りの全てのターンについてデルタ減衰度はゼロであった。さらに、従来型ジャンパ組立体とタイプI及びタイプIIジャンパ組立体の両方を90°曲げ部回りに曲げ、例えばこれにかど曲がり試験を実施すると、曲げ性能ファイバを有するジャンパ組立体は、従来型ジャンパよりも性能が優れていた。例を挙げて説明すると、曲げ性能光ファイバを有するジャンパ組立体15は、90°曲げ試験に関し、デルタ減衰度が1625ナノメートルの基準波長において約0.03dB以下であった。
【0038】
本発明の曲げ性能光ファイバを種々の形式のケーブル及びケーブル組立体内に設けると、柔軟性の高いケーブルを達成し、布設を容易にすると共に取り扱いの際に必要な熟練度を低くすることができる。本明細書において説明したケーブル及びケーブル組立体を光ファイバハードウエア、例えば、高層ユニット用の局所収束箇所、クロスコネクトフレーム及びモジュール、小さな寸法及び高い密度を示す表面、パッド及びポール取り付け局所収束箇所内に布設することができる。図6及び図7を参照すると、保護被覆材10を備えたジャンパ組立体の一部が、包括的なネットワーク構造体20に巻き付けられた状態で示されている。角度シータ22は、包括的構造体20回りの1ターンの一部分に相当している。包括的構造体20としては、光ファイバケーブル組立体、ハードウエア、スプール、貫通穴、コネクタポート、引き回しガイド、キャビネットの構造体又はネットワーク内の任意他の構造体が挙げられるが、これらには限定されない。
【0039】
上記のことは、例示としてのみ与えられている本発明の種々の実施形態の説明である。曲げ性能光ファイバを少なくとも一部分内に収容した光ファイバケーブル及びジャンパ組立体を好ましい実施形態及びその実施例に関して説明したが、他の実施形態及び実施例は、ほぼ同じ機能を実行すると共に(或いは)ほぼ同じ結果を達成することができる。このような全ての均等実施形態及び実施例は、本発明の精神及び範囲に含まれ、特許請求の範囲に記載された本発明に含まれるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバジャンパ組立体であって、
コア領域及び前記コア領域を包囲したクラッド領域を備える少なくとも1本の曲げ性能光ファイバを有し、前記クラッド領域は、非周期的に配置された穴で構成されている環状の穴付き領域を有し、
前記少なくとも1本の曲げ性能光ファイバに被せて設けられた保護被覆材を有し、
前記少なくとも1本の曲げ性能光ファイバの各端部に取り付けられた少なくとも1つのコネクタを有する、ジャンパ組立体。
【請求項2】
前記ジャンパ組立体は、約10mm直径の構造体に1回巻き付けた場合のデルタ減衰率が1625nmの基準波長で0.11dB以下である、請求項1記載のジャンパ組立体。
【請求項3】
前記ジャンパ組立体は、約10mm直径の構造体に5回巻き付けた場合のデルタ減衰率が1625nmの基準波長で0.93dB以下である、請求項1記載のジャンパ組立体。
【請求項4】
前記ジャンパ組立体は、約6mm直径の構造体に1回巻き付けた場合のデルタ減衰率が1625nmの基準波長で0.46dB以下である、請求項1記載のジャンパ組立体。
【請求項5】
前記ジャンパ組立体は、約6mm直径の構造体に5回巻き付けた場合のデルタ減衰率が1625nmの基準波長で3.12dB以下である、請求項1記載のジャンパ組立体。
【請求項6】
前記少なくとも1本の曲げ性能光ファイバは、12mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて0.1dB/巻き未満の微細構造化ファイバである、請求項1記載のジャンパ組立体。
【請求項7】
前記少なくとも1本の曲げ性能光ファイバは、12mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて0.05dB/巻き未満の微細構造化ファイバである、請求項1記載のジャンパ組立体。
【請求項8】
前記少なくとも1本の曲げ性能光ファイバは、8mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて0.2dB/巻き未満の微細構造化ファイバである、請求項1記載のジャンパ組立体。
【請求項9】
前記少なくとも1本の曲げ性能光ファイバは、8mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて0.1dB/巻き未満の微細構造化ファイバである、請求項1記載のジャンパ組立体。
【請求項10】
約6mm直径の構造体に5回巻き付けた場合のデルタ減衰率が1625nmの基準波長で0.00dBの微細構造化ファイバを有する、予備コネクタ接続光ファイバジャンパ組立体。
【請求項11】
前記微細構造化ファイバは、コア領域と、前記コア領域を包囲したクラッド領域とを有し、前記クラッド領域は、非周期的に配置された穴で構成されている環状穴付き領域を有する、請求項10記載の予備コネクタ接続ジャンパ組立体。
【請求項12】
前記微細構造化ファイバは、12mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて0.1dB/巻き未満である、請求項11記載の予備コネクタ接続ジャンパ組立体。
【請求項13】
前記微細構造化ファイバは、12mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて0.05dB/巻き未満である、請求項11記載の予備コネクタ接続ジャンパ組立体。
【請求項14】
前記微細構造化ファイバは、8mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて0.2dB/巻き未満である、請求項11記載の予備コネクタ接続ジャンパ組立体。
【請求項15】
前記微細構造化ファイバは、8mmマクロベンドにより生じるロスが1550nmにおいて0.1dB/巻き未満である、請求項11記載の予備コネクタ接続ジャンパ組立体。
【請求項16】
光ファイバネットワーク内で相互接続を行うための光ファイバ組立体であって、
少なくとも1本の曲げ性能光ファイバと、
前記少なくとも1本の曲げ性能光ファイバの少なくとも一部分を包囲した保護被覆材と、
前記少なくとも1本の曲げ性能光ファイバの各端部のうちの少なくとも一方に取り付けられた少なくとも1つのコネクタとを有する、光ファイバ組立体。
【請求項17】
前記少なくとも1本の曲げ性能光ファイバは、クラッド領域によって包囲されたコア領域を有する微細構造化ファイバであり、前記クラッド領域は、前記コアから間隔を置いて位置する環状領域に設けられると共に前記コア領域に沿って光を案内することができるよう位置決めされたランダムに配置されている被覆材料ボイドを有する、請求項16記載の光ファイバ組立体。
【請求項18】
前記光ファイバ組立体は、約10mm直径の構造体に1回巻き付けた場合のデルタ減衰率が1625nmの基準波長で0.11dB以下である、請求項16記載の光ファイバ組立体。
【請求項19】
前記光ファイバ組立体は、約6mm直径の構造体に1回巻き付けた場合のデルタ減衰率が1625nmの基準波長で0.46dB以下である、請求項16記載の光ファイバ組立体。
【請求項20】
前記光ファイバ組立体は、約6mm直径の構造体に5回巻き付けた場合のデルタ減衰率が1625nmの基準波長で0.00dBである、請求項16記載の光ファイバ組立体。

【図1】
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【図2】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−513951(P2010−513951A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541393(P2009−541393)
【出願日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/025599
【国際公開番号】WO2008/076355
【国際公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(501209863)コーニング ケーブル システムズ リミテッド ライアビリティ カンパニー (65)
【Fターム(参考)】