説明

光ファイバケーブル構造のインラインプラズマ処理

【課題】光ファイバケーブル構造の表面を処理する。
【解決手段】光ファイバケーブル構造を処理するために、光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体を、インラインプラズマ処理システムに通す。光ファイバケーブル構造がインラインプラズマ処理システムを通って移動する際に、光ファイバケーブル構造の表面はプラズマに連続的に晒される。光ファイバケーブル構造の表面をプラズマに晒すことによって、光ファイバケーブル構造の表面のターゲット材料へ付着する能力が向上するように、光ファイバケーブル構造の表面の特性が変わる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバケーブル構造のインラインプラズマ処理に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の異なる物理パラメータの測定に、光学的な干渉センサを使用することができる。例えば、干渉センサを、測定したい領域に展開させた光ファイバと共に使用することができる。光がファイバ内に入ると、センサ(又は反射器)が後方反射される光の放射を戻し、これは知りたいパラメータ、例えば圧力、温度、歪みなどの変化を決定するために分析される。このようなセンサは、種々の応用、例えば炭化水素の製造、ダウンホール(downhole)における種々の特性(圧力、振動、温度、流体特性など)の特定及び決定のための応用などにおいて有用であることが証明されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
油井にけるダウンホールへの応用では、高温ポリマー(例えば、ポリイミド)などの保護用材料で光ファイバをコーティングすることができる。この高温ポリマーによって、油井によくある高い温度やその他の厳しい条件のもとでも光ファイバが耐えることができる。しかしながら、光がファイバをポリマーでコーティングする場合の問題として、複合センサアセンブリを形成するために光ファイバに接続される他の構造物を高い信頼性でコーティングするのがしばしば難しいということがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一般的に、一実施形態によれば、光ファイバケーブル構造の表面を処理する方法には、光ファイバケーブル構造の長さ全体をインライン(inline)プラズマ処理システムの中を通して実質的に移動させることが含まれる。光ファイバケーブル構造がインラインプラズマ処理システムの中を移動すると、光ファイバケーブル構造の表面がプラズマに対して連続的に晒される。光ファイバケーブル構造の表面をプラズマに晒すことによって、光ファイバケーブル構造の表面のターゲット材料に付着する(adhere)能力が向上するよう、光ファイバケーブル構造の特性を変えることができる。
【0005】
その他の特徴については、以下の説明、添付図面、及び特許請求の範囲から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】一実施形態に係る光ファイバケーブル構造の処理のための例示のシステムの概略図である。
【図2A】他の実施形態に係る光ファイバケーブル構造の処理のための例示のシステムの概略図である。
【図2B】他の実施形態に係る光ファイバケーブル構造の処理のための例示のシステムの概略図である。
【図3】本発明のいくつかの実施形態に係る光ファイバ複合構造の部分の断面図である。
【図4】本発明のいくつかの実施形態に係る光ファイバ複合構造の部分の断面図である。
【図5】一実施形態に係る光ファイバアセンブリを製造するプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明のいくつかの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0008】
以下において、いくつかの実施形態によって、表面がターゲット材料に付着する能力が向上する、光ファイバケーブル構造の表面を処理する技術又はメカニズムが提示される。光ファイバケーブル構造は、表面が保護用のクラッド層(cladding layer)で包囲された光ファイバを含んでいる。いくつかの実施形態において、このクラッド層は、ポリイミドなどのポリマーによって形成することができる。例えば、光ファイバをポリマーの層(又は複数の層)でコーティングする(あるいは付着させる)ことができる。他の例として、クラッド層として、別の種類の保護材料を使用することができる。
【0009】
光ファイバを油井のダウンホールに展開させる応用にあっては、光ファイバを包囲するポリマーの層は、油井の穴の中の高温、腐食性流体といった相対的に厳しい条件で光ファイバを保護する。光ファイバを含むアセンブリを油井内へ展開する場合について説明するが、光ファイバを含む他のアセンブリを別の環境で使用できることは注目される。
【0010】
一つの具体例では、処理された光ファイバケーブル構造を、1又は2以上のパラメータの検知を実行するための光ファイバセンサアセンブリの一部として使用することができる。ダウンイールへの応用では、光ファイバセンサアセンブリを、油井内の温度、圧力、歪み等を検出するのに使用できる。
【0011】
光ファイバセンサアセンブリには、高感度、電磁的干渉(EMI)に対する耐性、電気的な不活性、多重送受信可能性(multiplexability)、相対的に高い信頼性、相対的に低いコストといった種々の利点がある。しかしながら、ポリマー層は接合性又は付着性が乏しいために、光ファイバの周囲のポリマー層によって過酷な高温環境での光ファイバセンサアセンブリの使用は制限される。
【0012】
光ファイバセンサアセンブリは通常、光ファイバ、光ファイバの周囲のクラッド層、このクラッド層に添付される構造などを含むいくつかの材料の複合的な構成によって形成される。例えば、光ファイバを、型をベースとした樹脂トランスファ成形(resin transfer molding:RTM)複合構造に組み込むことができる。
【0013】
光ファイバの周囲のクラッド層にポリマーを使用することの問題は、一般にポリマー表面を何かに付着させるが難しいということである。ポリマーの熱的及び機械的な安定性、頑丈さ、溶剤の吸収性(solvent absorption)、機械的抵抗力といった相対的に優れたバルク特性が、接合の容易さ損なう。さらに、ポリマーは相対的に表面エネルギーが低く、湿潤性が乏しく、したがって相対的に接合特性が乏しい。
【0014】
ダウンホールへの応用又は長距離にわたる通信線としての光ファイバの使用といったいくつかの応用では、光ファイバケーブル構造の長さが相対的に長くなる(例えば、1キロメートルを超える)。表面の接合特性を向上させるためにこのように長い光ファイバケーブル構造の表面を処理することは、困難を伴う。一つの部分を処理するためには、その前に各部分を個別に処理する必要があるので、一つ一つの部分をバッチ処理して光ファイバケーブル構造を処理するシステムは、処理に長い時間がかかる。場合によっては、付着特性を向上させるために処理されたクラッド層の表面でも、このような付着特性がある限られた時間しか得られないことがある。相対的に長い光ファイバケーブル構造のすべての目標部分を処理するために長い時間を要するプロセスでは、クラッド層の表面が処理されたある部分の付着特性が、時間が経過するに従って劣化することがあり得る。
【0015】
本発明のいくつかの実施形態によって、光ファイバを包囲するクラッド層の表面などの光ファイバケーブル構造の表面のインライン処理を可能にする技術又はメカニズムを提供する。光ファイバケーブル構造の表面のインライン処理には、インラインプラズマ処理システムを使用する。ここで、光ファイバケーブル構造の表面がインラインプラズマ処理システムにおいて生成されるプラズマに連続的に晒されるよう、光ファイバケーブル構造はインラインプラズマ処理システムを通過するよう移動される。光ファイバケーブル構造の表面をプラズマに晒すことによって、光ファイバケーブル構造の表面のターゲット構造(例えば、光ファイバセンサアセンブリの一部である別の構造物)への付着能力が向上するように、光ファイバケーブル構造の表面(クラッド層の表面など)の特性を変える。
【0016】
光ファイバケーブル構造の表面のインラインプラズマ処理によって、光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体の、インラインの連続的なプラズマ処理を可能にする。光ファイバケーブル構造の異なるセグメントを一度に一つのセグメントしか処理できないバッチ的に処理する場合に比べて、光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体をインラインでプラズマ処理する場合では、短い時間で処理を完了することができる。ここで、「光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体」という表現は、光ファイバケーブル構造の長さ全体の50%よりも多い場合を指す。より具体的には、「光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体」は、光ファイバケーブル構造の長さ全体の75%より多い場合、80%より多い場合、85%より多い場合、90%より多い場合、又は95%より多い場合を指すものとする。
【0017】
光ファイバケーブル構造の表面のプラズマ処理が素早く完了することによって、光ファイバケーブル構造の表面の向上した付着特性を、光ファイバケーブル構造を含むアセンブリの製造の次のステップにおいて維持することができる。いくつかの実施形態において、付着層(例えば、ポッティング化合物(potting compound)など)を、クラッド層のプラズマ処理された表面上に塗布することができる。クラッド層の表面に付着層を形成することによって、クラッド層に信頼性高く結合される構造を可能とする。
【0018】
図1は、光ファイバケーブル構造101(クラッド層によって包囲された光ファイバを含む)が、インラインプラズマ処理システム100のチャンバ110を通って引き出される、インラインプラズマ処理システムの一例の概略図である。チャンバ110は、インラインプラズマ処理システム100の外部の環境からチャンバ110を隔離する密閉されたチャンパとすることができる。
【0019】
チャンバ110の中には、1又は2以上のプラズマディスペンサ105が設けられている。光ファイバケーブル構造101の異なる側面をカバーできるように、複数の(2又はそれ以上の)プラズマディスペンサ105を設けることができる。各プラズマディスペンサ105は、プラズマのジェット106を生成し、これは光ファイバケーブル構造101の表面に向けられる。
【0020】
プラズマは部分的にイオン化されたガスであり、一定割合の電子は、原子又は分子に束縛されていない自由な電子である。プラズマディスペンサ105は、処理すべき表面に向かって加速される荷電粒子を方向付ける。荷電粒子は、処理される表面の結合エネルギー(bond energy)と同程度又はこれを超えるエネルギーまで加速される。処理される表面にぶつかると、各荷電粒子は、反射される、表面から電子又は原子の放出を起こす、表面に捕捉される、構造的な再配置を促す或いは化学的な変化を促進する衝突する、といった現象のうちの1又は2以上の現象を生じる。
【0021】
インラインプラズマ処理システムの1つのタイプは、誘電バリア放電(dielectric barrier discharge)システムであり、これは、使用されるチャンバ110が、大気チャンバである。誘電バリア放電システムは、アルゴン、アンモニア、窒素、酸素、空気などのうちの1又は2以上のプラズマガスを生成することができる。大気プラズマ(atmospheric plasma)システムは、無線周波数(RF)高電圧生成器、及び、図1に示したディスペンサ105のような複数のプラズマディスペンサを含んでいる。プラズマは、プラズマディスペンサ105の本体内で生成され、プラズマの一部を分離し、この分離したプラズマ部分をプラズマディスペンサ105のノズルを通して処理すべき表面へ輸送するめに、方向付けされた空気(又は別のガス)の流れが放電セクションに沿って与えられる。
【0022】
方向付けされた大気プラズマ(窒素又は酸素大気プラズマなど)は、以下の1又は2以上の効果を生じさせる。クリーニング効果は、処理すべき表面から微小な物体を追い払う空気の流れを含む。イオン化されたガスは、高い反応性を持ったフリーラジカルを含み、これは有機汚染物質と反応して水の蒸気、一酸化炭素、二酸化炭素などの不安定な化合物(volatile compounds)を生成する。この不安定な化合物は、処理表面から移動して離れる。大気プラズマのその他の可能な効果は、大気プラズマは、処理すべき表面上の長いポリマーチェーンを分解する。大気プラズマは、表面の酸素−炭素比(oxygen-carbon ratio)を増大させる。さらに、アブレーション(ablation)/除去(removal)がその他の効果として考えられ、長く延びた処理はクラッド層の厚さを薄くする。処理された表面は、有機汚染物質が除去され、したがって湿潤性及び結合特性が改善される。
【0023】
光ファイバケーブル構造101を含む複合アセンブリの形成を可能にするために、図1において回転可能な巻き取り回転軸(winding mandrel)である可動構造103によって、インラインプラズマ処理システム100のチャンバ110を通して光ファイバケーブル構造101が引き出される。回転軸103が回転すると、光ファイバケーブル構造101は回転軸103に巻き取られる。回転軸103による光ファイバケーブル構造101の巻き取りによって、回転軸103上にはコイル104が形成される。
【0024】
光ファイバケーブル構造101がインラインプラズマ処理システム100のチャンバ110を通って引き出される際に、プラズマディスペンサ105は、光ファイバケーブル構造101の表面を処理するための連続的なプラズマジェット106を生成する。
【0025】
図1に示す実施形態において、接着剤ディスペンサ107もまたチャンバ110の内部に設けられている。接着剤ディスペンサ107は、プラズマディスペンサ105によるプラズマ処理の直後に、接着剤を、光ファイバケーブル構造101の処理された表面に吐出する。したがって、図1の実施形態によれば、光ファイバケーブル構造101の表面への付着層の吐出は、プラズマ処理と直列的(inline)に実行される、効率的なプロセスである。
【0026】
接着剤ディスペンサ107によって吐出される接着剤は、次のうちの1又は2以上とすることができる:シアン酸エステル、ポリエステル・ベース又はエステルベースの樹脂、エポキシ、ポリイミド、ポリウレタン、又はゴム(例えば、加硫ゴム又はシリコンゴム)。
【0027】
あるいはまた、図2A、図2Bに示すように、接着剤ディスペンサ107をインラインプラズマ処理システム100の内部に設ける代わりに、接着剤ディスペンサ107を別の場所に設けることもできる。図2Aのインラインプラズマ処理システム100Aは、接着剤ディスペンサ107を除いて、図1のシステム100と同じ部品を含んでいる。図2Aでは、チャンバ110を通して光ファイバケーブル構造101を引き出すために、回転軸103が光ファイバケーブル構造101を回転軸103上に巻き取る。光ファイバケーブル構造の表面のプラズマ処理が完了した後、光ファイバケーブル構造101は回転可能な回転軸103上にコイル状に巻かれる。
【0028】
回転可能な回転軸103は、例えば接着剤ディスペンサ107が設けられた接着剤ディスペンスシステム200の位置などの別の場所に移すことができる。ここで回転軸103は、光ファイバケーブル構造101を巻き出すように回転することができ、これによって光ファイバケーブル構造101は接着剤ディスペンスシステム200のチャンバ202を通して引き出される。チャンバ202内の接着剤ディスペンサ107は、光ファイバケーブル構造101が回転軸103から巻き出されチャンバ202を通して引き出されるときに、接着剤を光ファイバケーブル構造101のプラズマ処理された表面に吐出することができる。
【0029】
図3は、光ファイバ300、クラッド層302及び接着層304を含むアセンブリの断面図である(図1のインラインプラズマ処理システム100又は図2A、図2Bのインラインプラズマ処理システム100A及び接着剤ディスペンスシステム200による処理の後)。図3において、光ファイバ300は、クラッド層302(例えばポリマー層)によって包囲(例えばコーティング)されている。さらに、クラッド層302の外側表面のプラズマ処理の後に、クラッド層302の外側表面に接着層304が設けられる。
【0030】
図4は、図3に示したアセンブリに対してさらなる構造402を付着したものを示している。構造402は、接着層304を用いて図3のアセンブリに付着されている。構造402は、チューブ又は型をベースとしたRTM複合材の一部とすることができる。
【0031】
図5は、一実施形態に係る光ファイバアセンブリを製造するプロセスのフロー図である。光ファイバアセンブリは、光ファイバ及びこの光ファイバを包囲するクラッド層を有する光ファイバケーブル構造からからスタートして、形成される。光ファイバ構造は、システム(例えば図1のシステム100又は図2Aのシステム100A)のチャンバを通して引き出される(ステップ502)。1又は2以上のプラズマディスペンサ105(図1又は図2A)が駆動され、光ファイバケーブル構造がチャンバを通って引き出される際に、光ファイバケーブル構造の表面が連続的にプラズマ処理に晒される。
【0032】
光ファイバケーブル構造の表面のプラズマ処理後に、光ファイバケーブル構造のプラズマ処理された表面に接着剤を吐出するために、接着剤ディスペンサ(図1又は図2Bの107)が駆動される(ステップ506)。接着剤ディスペンサ107によるこの接着剤の吐出は、プラズマ処理(図1のシステム100による)と直列的に実行することができるし、プラズマ処理(図2Bのシステム200による)の完了後に実行することもできる。
【0033】
光ファイバケーブル構造の上への接着層の形成に続いて、接着層にさらなる構造(1又は2以上)を結合させて(ステップ508)、光ファイバアセンブリを形成することができる。これはいくつかの例では光ファイバセンサアセンブリとすることができる。
【0034】
これまでの説明において、本発明の理解のために種々の詳細が記載された。しかしながら、本発明はこのような詳細がなかったとしても実施できることは当業者によって理解される。本発明は限られた数の実施形態に関して開示されたが、これらから種々の変形や変更が導かれることは、当業者によって理解される。これらの変形や変更が、添付した特許請求の範囲によって本発明の技術的思想の範囲としてカバーされることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバケーブル構造の表面を処理する方法であって、
光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体をインラインプラズマ処理システムを通して移動させるステップと、
光ファイバケーブル構造がインラインプラズマ処理システムを通って移動しているときに光ファイバケーブル構造の表面をプラズマに晒すステップと、
を備え、
光ファイバケーブル構造の表面をプラズマに晒すステップは、光ファイバケーブル構造の表面の特性を変えて、光ファイバケーブル構造の表面のターゲット材料へ付着する能力を向上させ、
光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体の表面がプラズマに晒される方法。
【請求項2】
さらに、光ファイバケーブル構造の表面にターゲット材料を付着させるステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲット材料を付着させるステップは、光ファイバケーブル構造の表面に接着層を付着させるステップを含んでいる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記接着層は、シアン酸エステル、樹脂、エポキシ、ポリイミド、ポリウレタン、及びゴムからなる群から選択された材料を含むものである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲット材料を付着させるステップは、ターゲット材料のディスペンサを使って、光ファイバケーブル構造の表面にターゲット材料を吐出するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲット材料のディスペンサを使うステップは、インラインプラズマ処理システムの一部であるターゲット材料のディスペンサを使うものである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲット材料のディスペンサを使うステップは、インラインプラズマ処理システムから分離したターゲット材料のディスペンサを使うものである、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体をインラインプラズマ処理システムを通して移動させるステップは、巻き取り回転軸に光ファイバケーブル構造を巻き取ることを含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記光ファイバケーブル構造の表面をプラズマに晒すステップは、光ファイバケーブル構造の表面を大気プラズマに晒すものである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記光ファイバケーブル構造の表面をプラズマに晒すステップは、光ファイバを包囲するクラッド層の表面を晒すものである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記光ファイバケーブル構造の表面を処理するステップは、光信号を伝送するための光ファイバケーブル構造の表面を処理することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
1又は2以上のプラズマディスペンサと、
光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体を前記1又は2以上のプラズマディスペンサを通して移動させるよう構成された可動構造と、を備えたシステムであって、
前記1又は2以上のプラズマディスペンサは、光ファイバケーブル構造が前記1又は2以上のプラズマディスペンサを通して移動しているときに、光ファイバのターゲット材料へ付着する能力を向上させるために、光ファイバケーブル構造の表面を処理するよう構成されており、
前記1又は2以上のプラズマディスペンサを通しての前記光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体の移動は、光ファイバケーブル構造の実質的に長さ全体の表面に、1又は2以上のプラズマディスペンサによって生成されたプラズマによる処理を受けさせるものである、システム。
【請求項13】
前記可動構造は、巻き取り回転軸を含んでいる、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
さらに、前記光ファイバケーブル構造のプラズマ処理された表面にターゲット材料を吐出するターゲット材料ディスペンスシステムを含んでいる、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記ターゲット材料は接着剤である、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
光ファイバアセンブリを製造する方法であって、
光ファイバ及び当該光ファイバを包囲するクラッド層を含む構造体をインラインプラズマ処理システムに通すステップと、
前記クラッド層の表面を前記インラインプラズマ処理システムにおいて生成されたプラズマに晒すステップと、
プラズマに晒した後に前記クラッド層の表面にターゲット材料を吐出して当該ターゲット材料を前記クラッド層の表面に付着させるステップと、を備え、
インラインプラズマ処理システムを使用して、前記クラッド層の実質的に長さ全体がプラズマに晒される方法。
【請求項17】
ターゲット材料の吐出は、前記クラッド層の表面をプラズマに晒すのと直列的に実行される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ターゲット材料の吐出は、前記クラッド層の実質的に長さ全体をプラズマに晒した後に実行される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記クラッド層はポリマーを含んでいる、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記ターゲット材料は接着剤である、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記接着剤の上にさらなる構造を吐出して、光ファイバ、クラッド層、前記さらなる構造を含む、光ファイバアセンブリを形成する、請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−18402(P2012−18402A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−163648(P2011−163648)
【出願日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【出願人】(500177204)シュルンベルジェ ホールディングス リミテッド (51)
【氏名又は名称原語表記】Schlnmberger Holdings Limited
【Fターム(参考)】