説明

光ファイバジャイロスコープにおける限られた電源品質でジャイロスコープ誤差を低減するシステム

【課題】光ファイバジャイロスコープにおける限られた電源品質でジャイロスコープ誤差を低減するシステムを提供する。
【解決手段】光ファイバジャイロスコープは、光源と、光源と光通信し、光源から光信号を受信するように構成された光結合器と、光結合器と光通信する光変調器とを備える。復調器は、光変調器と光通信する光ファイバコイル、光結合器から光信号を受信し、該光信号を電気信号に変換するように構成される。ループクロージャ電子機器モジュールは、復調器から電気信号を受信するように構成される。バイアス変調器は、ループクロージャ電子機器モジュールからの出力に応答し、光変調器に変調信号を出力するように構成される。第1のクロストークフィルタネットワークは、復調器に動作可能に結合され、第2のクロストークフィルタネットワークは、バイアス変調器に動作可能に結合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバジャイロスコープにおける限られた電源品質でジャイロスコープ誤差を低減するシステムに関する。
[連邦政府による資金提供を受けた研究開発に関する記載]
この発明は、空軍研究所によって与えられた契約番号第FA9453−08−C−0263号に基づく政府支援でなされたものである。政府は、この発明に一定の権利を有する。
【背景技術】
【0002】
干渉光ファイバジャイロスコープ(IFOG)は、光ファイバコイル内を対向伝播する電磁波を利用してコイルのまわりの回転を検知するものであるが、電子雑音の影響を受けやすい可能性がある。このような光ファイバジャイロスコープは、バイアス変調を使用して、インターフェログラムの速度検知部に対してジャイロスコープをバイアスする。バイアス変調周波数は、復調回路部内へ結合して、バイアスオフセット及び不感帯の増加を引き起こす可能性がある。例えば、復調アナログ/デジタル変換器に存在するどのコヒーレント(同相)雑音もエラー源であり、バイアス安定性、バイアスオフセット、及びジャイロスコープ不感帯のサイズに影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のIFOG電子機器は、電源雑音及び内部雑音を十分にフィルタリング除去するが、このようなIFOG電子機器は、電源の基準として雑音の少ない低インピーダンスのシャーシ接地接続を有する接地方式を必要とする。この手法は、ジャイロスコープが、電力伝送及びデータ伝送用にスリップリングを使用して回転されるジンバル化球(gimbaled sphere)で機能するが、次世代慣性基準システムは、スリップリングを使用せず、その代わり、データ伝送及び電力伝送の双方に無線技術を用いる。この無線手法は、シャーシ(アース)接地接続を除去し、電子機器が、フローティング電源基準に起因した雑音の影響を受けやすくなる可能性がある。
【0004】
バイアス変調回路部用及び対応する復調回路部用に別々の電源を使用することが可能であるが、これは、サイズ及び電力消耗が増加することから大部分実用的ではない。外部電源及び複数の分離された電源からの内部回路部の双方のサイズは法外なものになる。その上、複数の電源からの余分な電力消耗も、通常は小さなシステム電力バジェットに負担となる。加えて、慣性基準システムが非常に低いリップル電圧でジャイロスコープに電力を提供することを必要とすることは、常に実用的であるとは限らない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
光ファイバジャイロスコープは、光源と、光源と光通信し、光源から光信号を受信するように構成される光結合器と、光結合器と光通信する光変調器と、光変調器と光通信する光ファイバコイルとを備える。復調器は、光結合器から光信号を受信し、該光信号を電気信号に変換するように構成される。ループクロージャ電子機器モジュールは、復調器から電気信号を受信するように構成される。バイアス変調器は、ループクロージャ電子機器モジュールからの出力に応答し、光変調器に変調信号を出力するように構成される。第1のクロストークフィルタネットワークは、復調器に動作可能に結合され、第2のクロストークフィルタネットワークは、バイアス変調器に動作可能に結合される。
【0006】
図面は、本発明の代表的な実施形態のみを描写し、範囲を限定するものとみなされるべきではない。これらの実施形態は、参照図面を使用して以下の説明でさらに具体的且つ詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】一実施形態に従って実施される光ファイバジャイロスコープのブロック図である。
【図2】一実施形態による図1の光ファイバジャイロスコープのフィルタリング/接地方式のブロック図である。
【図3】図1の光ファイバジャイロスコープにおいて実施できる一実施形態によるフィルタ回路を示す図である。
【図4】図1の光ファイバジャイロスコープにおいて実施できる別の実施形態によるフィルタ回路を示す図である。
【図5】図1の光ファイバジャイロスコープにおいて実施できるさらなる実施形態によるフィルタ回路を示す図である。
【図6】光ファイバジャイロスコープのさまざまな接地構成の比較を示すグラフプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明では、当業者が本発明を実施できるように、実施形態が十分詳細に説明される。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用できることが理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定する意味に解釈されるべきではない。
【0009】
干渉光ファイバジャイロスコープ(IFOG)等の光ファイバジャイロスコープにおいて限られた電源品質でジャイロスコープ誤差を低減するシステムが、本明細書で説明される。バイアス変調駆動から復調回路部に結合するコモン(共通)モード雑音及び差動雑音を低減又は除去するために、フィルタリング/接地方式が、光ファイバジャイロスコープで実施される。
【0010】
本システムは、部分回路部のフィルタリングを追加して、変調回路を復調回路から隔離する。このフィルタリングは、コモンモード及び差動モードの双方とすることができる。最低でも、復調回路部への電源入力は、フィルタリング方式を有する。本技法によって、電源電圧の雑音がより多くなることが許容され、電源リップルがジャイロスコープデータ内へ結合することがはるかに困難になる。
【0011】
本手法は、サイズの巨大化も電力消耗の不利益もなく、光ファイバジャイロスコープへのフローティング電源又は有雑音電源の入力及び雑音の少ないシャーシ接地基準の欠如の問題を解決する。したがって、高性能IFOGセンサは、シャーシ接地接続を欠いた有雑音スイッチング電源又は有雑音シャーシ接地接続を有する有雑音スイッチング電源を使用して動作させることができる。この手法の結果、IFOGセンサにおけるコヒーレント結合が低減され、バイアスオフセット及びジャイロ不感帯の性能が改善される。
【0012】
本システムのさらに詳細な内容は、図面を参照して以下で説明される。
図1は、一実施形態による干渉FOG等の光ファイバジャイロスコープ(FOG)100を示す。FOG100は、一般に、光源102、光結合器104、光変調器106、光ファイバコイル116、復調器118、ループクロージャ電子機器モジュール124、及びバイアス変調器130を含む。加えて、クロストークフィルタネットワーク142が復調器118に結合され、クロストークフィルタネットワーク152がバイアス変調器130に結合される。これらのコンポーネントのそれぞれは、次の通りにさらに詳細に論述される。
【0013】
光源102は、電磁波を、FOG100を通って伝播させるための任意の適した光源とすることができる。例えば、光源102は、ポンプレーザとすることができる。光源102は、光ファイバ等の適した光路を使用することによって光結合器104と光通信する。
【0014】
光結合器104は、4つのポートA、B、C、及びDの間に延びる光伝送媒体を有する。ポートAは光源102に接続され、ポートBは復調器118に接続され、ポートCは光変調器106に接続される。一般に、光結合器104が、自身のポートのいずかにおいて電磁波を受信したとき、光結合器104は、送信された光のおよそ半分が入来ポートの反対端部における2つのポートのそれぞれに現れるように波を送信する。同時に、電磁波は、入来ポートと同じ端部にあるポートへは実質的に送信されない。例えば、ポートAにおいて受信された光は、ポートC及びDへは送信されるが、ポートBへは実質的に送信されない。同様に、ポートCにおいて受信された光は、ポートA及びBへは送信されるが、ポートDへは送信されない。
【0015】
動作中、光源102は、光結合器104のポートAへ光を送信する。光結合器104は、送信された光を分割し、ポートC及びDに光を提供する。ポートCへ送信された光は、光ファイバ又は他の適したメカニズムを介して光変調器106へさらに送信される。
【0016】
光変調器106は、集積光チップとすることができ、Y接合部108及び一対の導波路110、112を含む。加えて、光変調器106は、導波路110、112と統合された複数の光位相変調器電極114を含む。光が光変調器106へ送信されたとき、光は、Y接合部108においてさらに分割され、導波路110、112に供給される。導波路110の光は、光ファイバコイル116へ送信され、光ファイバコイル116において、光は、光ファイバコイル116の長さに沿って時計回りに伝播し、導波路112に戻る。同様に、導波路112の光は、光ファイバコイル116へ送信され、光ファイバコイル116において、光は、光ファイバコイル116の長さに沿って時計回り及び反時計回りの双方に伝播し、光結合器106内の導波路110に戻る。
【0017】
光ファイバコイル116は、通常、検知される回転の軸を中心にしてコアのまわりに巻きつけられる。光ファイバコイル116は、光が対向する方向で伝播し、最終的には、復調器118における検出器に衝突する閉光路を提供する。検知軸を中心にした一方向の回転によって、一方の方向に対する光路長の有効な増加が引き起こされ、他方の方向において光路長の減少が引き起こされる。この光路長の差によって、サニャック効果として知られている結果である光波間の位相シフトが引き起こされる。
【0018】
光波は、光ファイバコイル116から送信され、それらの各導波路を通過した後、Y接合部108において結合され、光結合部104へ伝播する。結合された光波は、その後、分割され、復調器118へ出力される。復調器118における検出器は、光波の光信号を電気信号に変換する適切なフォトダイオード及び適した増幅器等の光検出器、又は他の適した検出器とすることができる。この検出器は、電気信号を出力し、この電気信号は、検出器に衝突する2つの光波の強度に比例する。
【0019】
復調器118から出力された電気信号は、ループクロージャ電子機器モジュール124に渡される。一般に、ループクロージャ電子機器モジュール124は、検出器から電流を受信し、インターフェロメータの2つの測定値の強度の差を0に保つのに必要とされるフィードバック位相シフトに光変調器106を駆動する。したがって、回転速度測定値は、フィードバック位相から計算することができ、出力126として配信することができる。
【0020】
2つの対向伝播する波が検出器に衝突したとき、検出器からの出力は、2つの波の間の位相差の余弦に従う。2つの波の間の位相差は、バイアス変調器130で変調される。バイアス変調器130は、光変調器106の入来波及び出行波に位相シフトを印加することによって位相バイアス変調を引き起こす。この変調は、光変調器106における電極114間に変調電圧を印加することによって達成される。この電圧の印加によって、有効光路長は伸長又は短縮され、それによって、印加電圧に比例した光位相シフトが引き起こされる。
【0021】
バイアス変調によって、検出器がインターフェロメータの最も高い点で強度をもはや測定するのではなく、2つのオフセット点で強度を測定するように、インターフェロメータにおける検出点がシフトされる。検出器において測定された回転速度は、したがって、2つのオフセット点における放出強度の差に比例する。対向伝播する波が、光変調器106に戻るときに出行波と逆の変調に遭遇するように、バイアス変調信号の周期は、コイルを通る光のループ通過時間の2分の1にチューニング可能である。このような変調方式は、実施されると、2つの波がY接合部108で結合されたときに干渉するように、入来波の位相を進め、出行波の位相を遅らせる。
【0022】
バイアス変調信号の周波数は、チューニング可能なバイアス変調クロックジェネレータ132によって制御される。バイアス変調クロックジェネレータ132は、対向伝播する波の一方の変調が他方の変調と180度の位相ずれとなるように構成された周波数を有するクロック信号を提供する。バイアス変調クロックジェネレータ132によって、周波数を正確に調整して、光ファイバの長さの変動及び光ファイバの等価な屈折率の変動を補償することが可能になる。
【0023】
上述したように、復調器118における検出器は、光結合器104から波を受信し、2つの波の強度に比例した出力電流を提供する。復調器118の出力は、ループクロージャ電子機器124に渡される。ループクロージャ電子機器124は、復調器118の出力をサンプリングして、2つの波の強度を求める。復調器118の出力のサンプリングは、サンプリングクロックによって制御される。サンプリングクロックは、サンプリングクロックジェネレータ134によって作成される。サンプリングクロックは、バイアス変調クロックの半周期当たりのサンプル数が結果として所望の個数となる周波数を有するように選択される。
【0024】
フィルタリング/接地方式は、FOG100において実施されて、バイアス変調回路部から復調回路部へ並びに電源から復調回路部及びバイアス変調回路部へ結合するコモンモード雑音及び差動モード雑音を低減又は除去する。このフィルタリング方式は、クロストークフィルタネットワーク142が復調器118に動作可能に結合され、クロストークフィルタネットワーク152がバイアス変調器130に動作可能に結合されることで実施される。図1に示すように、電源電圧及び電源リターンは、クロストークフィルタネットワーク142及び152にも印加される。
【0025】
図2は、一実施形態による光ファイバジャイロスコープのフィルタリング/接地方式200のさらに詳細な内容を示す。このフィルタリング/接地方式200は、クロストークフィルタネットワークを実施する。復調器118に結合されたクロストークフィルタネットワークは、一対のコモンモードフィルタネットワーク204及び差動モードフィルタネットワーク206を含む。同様に、バイアス変調器130に結合されたクロストークフィルタネットワークは、一対のコモンモードフィルタネットワーク214及び差動モードフィルタネットワーク216を含む。電源222は、正の電圧を提供し、フィルタネットワーク204及びフィルタネットワーク214に動作可能に結合される。電源224は、負の電圧を提供し、フィルタネットワーク206及びフィルタネットワーク216に結合される。これらフィルタネットワークのそれぞれは、コモン接地(GND)基準230にも接続され、フィルタリングされた接地を復調器118又はバイアス変調器130に出力する。フィルタネットワーク204、206は、それぞれ正の電圧及び負の電圧を復調器118に出力する。同様に、フィルタネットワーク214及び216は、それぞれ正の電圧及び負の電圧をバイアス変調器130に出力する。
【0026】
コモンモードフィルタネットワーク及び差動モードフィルタネットワークは、図3〜図5に示すように、さまざまな構成で実施することができる。例えば、図3は、光ファイバジャイロスコープのフィルタネットワークにおいて実施できる、一実施形態によるフィルタ回路300を示す。フィルタ回路300は、第1のキャパシタ306に結合される一対の入力線302、304を含む。入力線302及び304は、第1のコモンモードチョーク308にも結合される。コモンモードチョーク308からの出力線312は、第2のキャパシタ314に結合され、コモンモードチョーク308からの出力線316も、キャパシタ314に結合される。加えて、出力線312及び316は、負荷とも通信する。
【0027】
図4は、光ファイバジャイロスコープのフィルタネットワークにおいて実施できる、別の実施形態によるフィルタ回路400を示す。フィルタ回路400は、一対の入力線402、404を含む。これらの入力線402、404は、第1のキャパシタ406に結合される。入力線402及び404は、コモンモードチョーク408にも結合される。コモンモードチョーク408からの第1の出力線410は、第1のインダクタ414に結合される。コモンモードチョーク408からの第2の出力線412は、第2のインダクタ416に結合される。第1のインダクタ414からの第1の出力線418は、第2のキャパシタ420及び第3のキャパシタ424に結合される。第2のインダクタ416からの第2の出力線422は、第2のキャパシタ420及び抵抗器426に結合される。第3のキャパシタ424は、抵抗器426に結合される。出力線418及び422は、負荷とも通信する。
【0028】
図5は、光ファイバジャイロスコープのフィルタネットワークにおいて実施できる、さらなる実施形態によるフィルタ回路500を示す。フィルタ回路500は、一対の入力線502、504を含む。これらの入力線502、504は、第1のキャパシタ506に結合される。入力線502及び504は、コモンモードチョーク508にも結合される。コモンモードチョーク508からの第1の出力線510は、第1のインダクタ514に結合される。コモンモードチョーク508からの第2の出力線512は、第2のインダクタ516に結合される。第1のインダクタ514からの第1の出力線518は、第1の抵抗器519に結合され、第2のインダクタ516からの第2の出力線522は、第2の抵抗器521に結合される。第1の抵抗器519からの第1の出力線523は、第2のキャパシタ520及び第3のキャパシタ524に結合される。第2の抵抗器521からの第2の出力線525は、第2のキャパシタ520及び第3の抵抗器526に結合される。第3のキャパシタ524も、第3の抵抗器526に結合される。出力線523及び525は、負荷とも通信する。
【0029】
前述したように、光ファイバジャイロスコープのフィルタネットワークのそれぞれは、コモン接地基準に接続される。2つの回路がコモン接地を共有するとき、各回路の接地電圧は、他方の回路の接地電流による影響を受ける。電源が、安定した接地基準(例えば、アース接地)に接続されたとき、各フィルタ回路のリターン電流は、非常に小さなコモンインピーダンスを共有する。この場合、電源ハイサイド(power supply high side)上のローパスフィルタを使用して、コヒーレント雑音がフィルタ回路間で結合することを防止することができる。
【0030】
いくつかの状況において、安定した接地基準が利用可能でないとき(例えば、航海中の船舶又は飛行中の航空機)、光ファイバジャイロスコープは、フローティング電源で実施される。電源が、フローティング電源のように、安定した基準に接続されていない場合、各フィルタ回路のリターン電流は、より大きなコモンインピーダンスを共有する。このシナリオでは、コヒーレント雑音が、共有されたリターンを通じてフィルタ回路間で結合することが、電源ハイサイド上のローパスフィルタによって防止されない。
【0031】
光ファイバジャイロスコープのためのフローティング接地は、アグレッサ回路(aggressor circuit)(例えば、集積光チップ及びメインデジタル回路)への電力を差動フィルタリングすることにより、又は検知回路(例えば、レート/入力インピーダンス(RIN))への電力を差動フィルタリングすることにより管理することができる。
【0032】
コモンモードチョークは、安定した接地が利用可能でないとき、バイアス変調ドライブから復調回路部へ結合するコモンモード雑音及び差動雑音を低減又は除去するのに使用することができる。コモンモードチョークは、リターン電流を別々の経路に保ち、コモンリターンを通じて結合することを防止する。コモンモードチョークは、安定した接地性能と同等の雑音性能も提供する。
【0033】
図6は、ソリッド接地、フローティング接地、シングルステージチョーク、及びデュアルステージチョークを含む、光ファイバジャイロスコープのためのさまざまな接地構成の比較を示すグラフプロットである。「シングルステージチョーク」は、バイアス変調器電力又は復調器電力のいずれかをフィルタリングすることを指し、双方をフィルタリングすることを指さない。「デュアルステージチョーク」は、バイアス変調器電力及び復調器電力の双方に対するフィルタリングを指す。プロットに示すように、20kHzでは、ソリッド接地が、フローティング接地と比較して30デシベル(dB)、雑音を低減することができる。シングルステージチョークは、フローティング接地で受ける20kHzの雑音を約15dBカットすることができる。デュアルステージチョークは、20kHzの雑音を、フローティング接地の雑音よりも下方に45dBカットすることができ、ソリッド接地の雑音よりも下方に15dBカットすることができる。
【0034】
本発明は、その本質的な特徴から逸脱することなく、他の具体的な形態で実施することができる。説明した実施形態は、すべての点において、単に例示とみなされるべきであり、制限的とみなされるべきではない。したがって、本発明の範囲は、上記説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味及び特許請求の範囲の均等なものの範囲内に入るすべての変更は、特許請求の範囲の範囲内に包含されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源と光通信し、前記光源から光信号を受信するように構成される光結合器と、
前記光結合器と光通信する光変調器と、
前記光変調器と光通信する光ファイバコイルと、
前記光結合器から光信号を受信し、該光信号を電気信号に変換するように構成される復調器と、
前記復調器から前記電気信号を受信するように構成されるループクロージャ電子機器モジュールと、
前記ループクロージャ電子機器モジュールからの出力に応答し、前記光変調器に変調信号を出力するように構成されるバイアス変調器と、
前記復調器に動作可能に結合された第1のクロストークフィルタネットワークと、
前記バイアス変調器に動作可能に結合された第2のクロストークフィルタネットワークと
を備える光ファイバジャイロスコープ。
【請求項2】
前記第1のクロストークフィルタネットワーク及び前記第2のクロストークフィルタネットワークは、
第1のキャパシタ及びコモンモードチョークに結合される第1の入力線と、
前記第1のキャパシタ及び前記コモンモードチョークに結合される第2の入力線と、
第2のキャパシタに結合される前記コモンモードチョークからの第1の出力線と、
前記第2のキャパシタに結合された前記コモンモードチョークからの第2の出力線と を備える少なくとも1つのフィルタ回路を含む請求項1に記載の光ファイバジャイロスコープ。
【請求項3】
前記第1のクロストークフィルタネットワーク及び前記第2のクロストークフィルタネットワークは、
第1のキャパシタ及びコモンモードチョークに結合される第1の入力線と、
前記第1のキャパシタ及び前記コモンモードチョークに結合される第2の入力線と、
第1のインダクタに結合される前記コモンモードチョークからの第1の出力線と、
第2のインダクタに結合される前記コモンモードチョークからの第2の出力線と、
第2のキャパシタ及び第3のキャパシタに結合される前記第1のインダクタからの第1の出力線と、
前記第2のキャパシタ及び抵抗器に結合される前記第2のインダクタからの第2の出力線であって、前記第3のキャパシタは前記抵抗器に結合される、第2の出力線と
を備える少なくとも1つのフィルタ回路を含む請求項1に記載の光ファイバジャイロスコープ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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