説明

光ファイバ接続システム、制御装置、被制御装置および光ファイバ接続システム監視制御方法

【課題】上位装置の制御装置に光ファイバで接続された遠方の被制御装置が正常に起動できない場合でも、制御装置からの制御が可能で、且つ、制御装置からの監視も可能な被制御装置を安易な構成で実現可能な光ファイバ接続システムを提供する。
【解決手段】制御装置100の監視制御部1が監視制御信号線11により光モジュール3を直接制御し、制御装置100から被制御装置101に対する各制御信号としてあらかじめ取り決めたそれぞれのパルス幅で光断させることにより、各制御信号に相当する光断続信号を光ファイバ102を介して被制御装置101に送信し、被制御装置101は、送信されてきた前記制御信号に相当する光断続信号を光モジュール4によって受信した際に、CPU7を介することなく、光モジュール4から監視制御信号線12によりPLD6に直接転送し、PLD6にて制御装置100からの光断続信号に応じた制御信号を生成して各回路へ送出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ接続システム、制御装置、被制御装置および光ファイバ接続システム監視制御方法に関し、特に、光ファイバで接続した被制御装置を正常に起動することができない場合であっても、上位装置の制御装置から被制御装置を制御することができ、且つ、監視することができる光ファイバ接続システム、制御装置、被制御装置および光ファイバ接続システム監視制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線基地局装置において、光ファイバで接続された遠方の無線装置は、通常、無線制御装置からの信号を光モジュールで光/電気変換した後に、シリアル/パラレル変換部にてパラレルに変換し、しかる後、FPGA(Field Programmable Gate Array)等によりベースバンド信号と制御信号とに分離した後に、CPUで制御信号を受け取って、各制御信号に基づいて制御するという構成が採用されている。
【0003】
また、無線装置から無線制御装置への応答・監視報告は、CPUで作成し、FPGA等によりベースバンド信号と制御信号(応答・監視報告)とを合成し、しかる後、パラレル/シリアル変換部にてシリアルに変換した後に、光モジュールで電気/光変換された後、無線基地局装置に通知される。
【0004】
無線装置のCPUやソフトが故障や起動に失敗した場合は、無線制御装置と通信することができないという問題があった。そこで、無線装置のCPU等の異常により無線制御装置と無線装置との間の通信ができなくなった場合、特許文献1の特開2005−252507号公報「無線基地局システムおよびその無線送受信部の制御方法」においては、無線制御装置はヘルスチェックに対する無線装置からの応答がないことを検知した場合光ファイバの出力を制御することによって、無線装置が光ファイバの出力が制御されていることを検知して、無線装置内の各回路をリセットするようにしている。
【0005】
あるいは、例えば、無線基地局の無線制御装置と無線装置との間のプロトコル・インタフェースを標準化しているCPRI(Common Public Radio Interface)規格では、CPUを介さない「LIリセット」を具備し、光モジュールやシリアル/パラレル変換部やFPGAが動作すれば、無線装置にリセットがかけられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−252507号公報(第4−7頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述のような光ファイバの出力状態の検知や「LIリセット」を用いる場合であっても、シリアル/パラレル変換部やFPGAが正常に起動できない場合はリセットをかけることができない。したがって、無線制御装置から遠方にあり、尚且つ、アンテナ設置位置等の作業のし難い環境に設置されている無線装置の場所まで修理員が出向いて、手動でリセットをかけるという場合が依然として残っていた。このために、サービス中断時間が長く、かつ、作業もし難いというデメリットがあった。
【0008】
また、FPGAをゲートアレイ化することにより、CPUが起動できなかった場合であっても電源さえ投入されていれば、「LIリセット」をかけられる構成も可能である。しかし、ゲートアレイやシリアル/パラレル変換部の起動失敗時には矢張りリセットがかけられないという問題は避けられず、実際は、CPRI規格の見直しが頻繁に行われる可能性がある。かくのごとき規格の変更に対して柔軟に対応するために、FPGAを採用している場合が多い。
【0009】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、上位装置の制御装置に光ファイバで接続された遠方の被制御装置において、正常に起動できない場合であっても、上位装置の制御装置からの制御が可能で、且つ、上位装置の制御装置からの監視も可能な被制御装置を安易な構成で提供することが可能な光ファイバ接続システム、制御装置、被制御装置および光ファイバ接続システム監視制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の課題を解決するため、本発明による光ファイバ接続システムは、次のような特徴的な構成を採用している。
【0011】
(1)制御装置と被制御装置とを光ファイバによって接続してなる光ファイバ接続システムにおいて、前記制御装置から前記被制御装置に対する制御信号として、前記制御装置と前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いる光ファイバ接続システム。
【発明の効果】
【0012】
本発明の光ファイバ接続システム、制御装置、被制御装置および光ファイバ接続システム監視制御方法によれば、上位装置の制御装置と被制御装置との間の制御信号・応答信号(通知信号)・監視信号として、それぞれの種類に応じてあらかじめ定めたパルス幅で断続する光断続信号を取り決め、該光断続信号を制御信号・応答信号(通知信号)・監視信号として光ファイバを介してやり取りする構成を採用しているので、以下のような効果を奏することができる。
【0013】
上位装置の制御装置と光ファイバで接続された遠方の被制御装置において、当該被制御装置が正常に起動できない場合であっても、上位装置の制御装置からの制御が可能で、且つ、上位装置の制御装置からの監視も可能な被制御装置を、安易な構成で、低価格、且つ、高信頼性を確保する形態で提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る光ファイバ接続システムの一構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一例として図1に示す無線制御装置と無線装置との間で授受される光断続信号の一例を示す説明図である。
【図3】本発明に係る光ファイバ接続システムの他の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の他の例として図3に示す無線制御装置と無線装置との間で授受される光断続信号の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明による光ファイバ接続システム、制御装置、被制御装置および光ファイバ接続システム監視制御方法の好適な実施例について添付図を参照して説明する。
【0016】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、上位装置(光ファイバ接続制御装置)と光ファイバで接続された遠方の下位装置(光ファイバ接続被制御装置)において、正常に、当該光ファイバ接続被制御装置が起動できない場合であっても、前記上位装置(光ファイバ接続制御装置)からの制御が可能で、且つ、当該下位装置(光ファイバ接続被制御装置)からの応答信号(通知信号)や監視信号の返送が可能で、上位装置(光ファイバ接続制御装置)において下位装置(光ファイバ接続被制御装置)の監視が可能な構成を実現している。
【0017】
(実施形態の構成例)
次に、本発明の光ファイバ接続システムの構成例について説明する。図1は、本発明に係る光ファイバ接続システムの―構成例を示すブロック図であり、無線基地局装置を例にとって、上位装置(光ファイバ接続制御装置)としての無線制御装置100が遠方に設置した下位装置(光ファイバ接続被制御装置)としての無線装置101と光ファイバ102によって接続されている構成例を示している。
【0018】
図1において、無線制御装置100内では、監視制御部1は、シリアル/パラレル変換部2と接続され、シリアル/パラレル変換部2は光モジュール3と接続されている。また、監視制御部1は、監視制御信号線11を介して光モジュール3に接続されている。
【0019】
また、無線制御装置100の光モジュール3は、光ファイバ102を介して、遠方の無線装置101の光モジュール4と接続されている。無線装置101内において、光モジュール4は、シリアル/パラレル変換部5と接続されている。また、光モジュール4は、監視制御信号線12を介してPLD(Programmable Logic Device)9に接続されている。シリアル/パラレル変換部5は、FPGA6と接続されている。FPGA6の一方はCPU7と接続され、他方はベースバンド処理部8と接続されている。尚、FPGA6は、リセット制御信号を出力しており、PLD9に入力される。また、PLD9は、各種の信号を各回路に分配するものであり、例えば、リセット制御信号をCPU7、ベースバンド処理部8、他デバイス部10に分配している。
【0020】
(実施形態の動作の説明)
次に、無線基地局装置を例にとって図1に示す光ファイバ接続システムの動作について、その一例を説明する。無線制御装置100は、無線装置101と光ファイバ102を経由して、相互に通信をしている。例えば、無線制御装置100と無線装置101との間の通信方法の一例としてCPRI(Common Public Radio Interface)規格に準拠したプロトコル・インタフェースが挙げられる。
【0021】
CPRI規格を用いる場合、無線制御装置100が無線装置101を制御する場合は、監視制御部1にて、制御信号をU−Planeデータと時分割多重した後に、シリアル/パラレル変換部2にてシリアル変換し、さらに、光モジュール3にて電気から光信号に変換して、光信号として、光ファイバ102に出力する。
【0022】
次に、光ファイバ102を経由して無線装置101に送信されてきた光信号は、無線装置101の光モジュール4に入力され、光から電気信号に変換された後に、シリアル/パラレル変換部5に入力されて、パラレル信号に変換される。さらに、パラレル信号は、FPGA6に入力されて、制御信号とU−Planeデータとに分離される。
【0023】
次に、分離された制御信号は、CPU7に入力され、CPU7において、無線制御装置100から通知された制御信号を処理することができる。一方、U−Planeデータは、ベースバンド処理部8に出力され、無線データに変換されてアンテナから外部へ出力される。
【0024】
また、無線装置101においては、無線制御装置100からの制御信号に基づいて、CPU7にて制御した後の制御完了通知を示す応答信号(通知信号)や、CPU7にて取得した当該無線装置101のアラームやエラーの監視信号を、無線制御装置100へ通知する。
【0025】
応答信号や監視信号の通知方法としては、まず、応答信号や監視信号をCPU7からFPGA6へ入力する。FPGA6では、応答信号や監視信号をU−Planeデータと時分割多重した後に、シリアル/パラレル変換部5にてシリアル変換し、さらに、光モジュール4にて電気から光信号に変換した後に、光ファイバ102に出力する。
【0026】
次に、無線装置101から出力された光信号は、光ファイバ102を経由して、無線制御装置100の光モジュール3に入力され、光から電気信号に変換された後に、シリアル/パラレル変換部2に入力され、パラレル信号に変換される。
【0027】
次いで、パラレル信号は、監視制御部1に入力され、応答信号や監視信号とU−Planeデータとに分離されることにより、無線制御装置100は、無線装置101から通知されてきた応答信号や監視信号を処理することができる。
【0028】
次に、無線制御装置100が無線装置101をリセットする場合の動作を説明する。無線装置101に対するリセット制御は、先に説明した制御信号によって実現することも可能であるが、起動失敗等でソフトウェアが動作不可能な場合もある。したがって、CPU7を介することなく、ハードウェアのみでリセット動作を実現することが可能なリセット機能(すなわちハードウェアリセット機能)も、前述したように、CPRI規格として用意されている。
【0029】
かくのごときハードウェアのみによるハードウェアリセット機能の場合は、無線制御装置100の監視制御部1において、光インタフェースのCPRI規格としてあらかじめ決まったフォーマットに基づいて、リセット制御情報(つまり、L1レイヤのリセットを行う「L1リセット」)を作成して、シリアル/パラレル変換部2、光モジュール3、光ファイバ102を介して、無線装置101に送信する。
【0030】
無線制御装置100からの「L1リセット」を受信した無線装置101の光モジュール4は、シリアル/パラレル変換部5を介して、FPGA6に転送する。「L1リセット」を受信したFPGA6は、受信した信号が「L1リセット」であった場合には、CPU7を介することなく、PLD9に直接リセット制御情報を出力する。つまり、「L1リセット」は、CPU7を経由することなく、FPGA6からPLD9に出力される。
【0031】
FPGA6からのリセット制御情報を受信したPLD9では、通常のCPU7からの制御信号に基づくリセット動作の場合と同様に、各デバイスの仕様や各デバイス間の立ち上げ順を考慮して、CPU7やベースバンド処理部8や他デバイス部10に対してリセット信号を分配する。
【0032】
次に、シリアル/パラレル変換部5やFPGA6やCPU7が起動に失敗した場合やソフトウェアが正常動作を行うことができず、FPGA6のコンフィギュレーション(Configuration:構成)ができなかった場合のリセット制御方法についてさらに説明する。
【0033】
かかる場合の無線装置101については、無線制御装置100からは、通常の制御信号によるリセットも、また、「L1リセット」によるリセットもかけることができないため、無線制御装置100の監視制御部1は、監視制御信号線11を介して、光モジュール3に対して、リセット制御信号としてあらかじめ取り決めたパルス幅の光断続信号を送出する。該光断続信号は、光ファイバ102を介して、無線装置101の光モジュール4に送信される。該光断続信号を受信した光モジュール4は、監視制御信号線12を介して、シリアル/パラレル変換部5、FPGA6、CPU7を介することなく、直接、PLD9に対してリセット制御信号を出力する。
【0034】
ここで、光モジュール3,4は、通常、電気/光変換する機能以外の機能として、受信側の光断監視機能、送信側の光断制御機能、送信側の光送信異常監視機能を具備している。したがって、無線装置101から無線制御装置100への応答がない場合等において制御信号や応答信号や監視信号として使用することを可能とするために、無線制御装置100の光モジュール3と無線装置101の光モジュール4との間の光信号の断続を、リセット制御信号等の制御信号や該リセット制御信号に対する応答等の応答信号やアラーム等の通報用の監視信号を示す光断続信号として、無線制御装置100と無線装置101との間であらかじめ取り決めておき、例えば、無線制御装置100からの光断続信号の一つであるリセット制御信号の場合には、光断続パルスのパルス幅として1sec間隔で2回光断する等のように、あらかじめ取り決めたパルス幅の光断続信号を用いることとする。
【0035】
かくのごとき光断続信号を用いることによって、シリアル/パラレル変換部5やFPGA6やCPU7が起動に失敗した場合やソフトウェアが正常動作を行うことができず、FPGA6のコンフィギュレーション(Configuration)ができなかった場合であっても、無線装置101に対するリセット制御信号の授受を行うことができ、無線装置101のリセットを実施することができる。
【0036】
例えば、図2に示すように、無線制御装置100から無線装置101に送信するリセット制御信号を示す光断続信号として、1sec間隔で、2回光断する仕様としておけば、無線制御装置100から無線装置101に対してリセットをかける場合は、監視制御部1から、監視制御信号線11を介して、光モジュール3に対して、光断制御として、1secの間ON、1secの間OFF、1secの間ON、しかる後はOFFとする制御を行うことにより、無線装置101に対して、リセット制御信号を送信することができる。
【0037】
なお、図2は、本発明の一例として図1に示す無線制御装置100と無線装置101との間で授受される光断続信号の一例を示す説明図であり、無線制御装置100から無線装置101へのリセット制御信号、無線装置101から無線制御装置100へのリセット完了通知を示す応答信号として利用される光断続信号の例を示している。
【0038】
該リセット制御信号を受け取る無線装置101の光モジュール4の光断監視機能は、1secの間ON、1secの間OFF、1secの間ON、しかる後はOFFを検出して出力する。したがって、監視制御信号線12を介して光モジュール4の光断監視機能の出力を受け取るPLD9に、光断続の変化を検出する光断続検出回路を設けることにすれば、PLD9は、光モジュール4からのリセット制御信号を受け取って、CPU7やベースバンド処理部8や他デバイス部10にリセットをかけることができる。
【0039】
また、光断続信号によるリセット制御信号を受信した無線装置101から無線制御装置100に対して送信するリセット完了通知用の応答信号を示す光断続信号として、例えば、図2に示すように、リセット制御信号の場合と同様、1sec間隔で、2回光断する仕様としておけば、たとえ、CPU7やFPGA6やシリアル/パラレル変換部5が正常に動作しない場合であっても、無線装置101から無線制御装置100に対してリセット完了通知を示す応答信号を返送することができる。
【0040】
すなわち、無線装置101から無線制御装置100に対してリセット制御情報に対するリセット完了通知を返送する場合は、PLD9から、監視制御信号線12を介して、光モジュール4に対して、光断制御として、1secの間ON、1secの間OFF、1secの間ON、しかる後はOFFとする制御を行うことにより、無線制御装置100に対して、リセット完了通知を返送することができる。
【0041】
該リセット完了通知を示す応答信号を受け取る無線制御装置100の光モジュール3の光断監視機能は、1secの間ON、1secの間OFF、1secの間ON、しかる後はOFFを検出して出力する。したがって、監視制御信号線11を介して光モジュール3の光断監視機能の出力を受け取る監視制御部1に、光断続の変化を検出する光断続検出回路を設けることにすれば、監視制御部1は、光モジュール3からのリセット完了通知を受け取って、当該無線制御装置100から光断続信号として送信したリセット制御信号に基づいて、無線装置101が正常にリセットされたことを確認することができる。
【0042】
(本実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本実施形態においては、以下に記載するような効果を得ることができる。上位装置の制御装置の一例である無線制御装置100と被制御装置の一例である無線装置101との間の制御信号・応答信号(通知信号)・監視信号として、それぞれの種類に応じてあらかじめ定めたパルス幅で断続する光断続信号を取り決め、該光断続信号を制御信号・応答信号(通知信号)・監視信号として光ファイバを介してやり取りする構成を採用しているので、以下のような効果を奏することができる。
【0043】
上位装置の制御装置の一例である無線制御装置100と光ファイバ102で接続された遠方の被制御装置の一例である無線装置101とにおいて、当該被制御装置一例である無線装置101が正常に起動できない場合であっても、上位装置の制御装置の一例である無線制御装置100からの制御が可能で、且つ、上位装置の制御装置の一例である無線制御装置100からの監視も可能な被制御装置の一例である無線装置101を、安易な構成で、低価格、且つ、高信頼性を確保する形態で提供することが可能である。
【0044】
(本発明の他の実施形態)
本発明の他の実施形態として、その基本的構成は、前述した実施形態の通りであるが、上位の制御装置である無線制御装置100の光モジュール3と下位の被制御装置である無線装置101の光モジュール4との間で授受する光断続信号として、前述のリセット制御信号やリセット完了通知を示す応答信号の場合のみに限らず、本実施形態においては、光断続信号のパルス幅を適宜変化させることにより、複数の制御信号、応答信号、監視信号の通信を行うことも可能としている場合について説明する。
【0045】
図3は、本発明に係る光ファイバ接続システムの他の構成例を示すブロック図であり、図1と基本的な構成は同じであるが、図1の場合と異なり、無線装置101のPLD9には、さらに、外部装置103が接続されている例を示している。また、図4は、本発明の他の例として図3に示す無線制御装置100と無線装置101との間で授受される光断続信号の一例を示す説明図であり、図4(A)の光断続信号が、図2に示したリセット制御信号とリセット完了通知の例を示し、図4(B)の光断続信号が、外部装置103の一例であるエアコンに対して設定温度を低下させるための温度調整信号すなわち温度ダウン制御信号とその応答信号の例を示し、図4(C)の光断続信号が、外部装置103の一例であるエアコンに対して設定温度を上昇させるための温度調整信号すなわち温度アップ制御信号とその応答信号の例を示している。
【0046】
被制御装置の無線装置101を正常に起動することができない理由の1つに、当該無線装置101の設置環境が要因になっている場合がある。例えば、電子部品の正常な動作温度範囲を超えて、設置環境の温度が高温になったり、逆に、低温になったりする場合である。
【0047】
そこで、無線装置101の設置場所に外部装置103としてエアコン設備が備えられていて、PLD9からエアコンの設定温度を調整する温度調整指示を送信することが可能な場合、無線制御装置100から無線装置101に送信するエアコン温度調整信号として、図2に示したリセット情報(リセット制御信号)の場合とは異なる仕様のパルス幅からなる光断続信号を用いることにより、無線装置101の設置環境を当該無線装置101の動作可能な温度範囲に調整することができる。
【0048】
例えば、無線装置101が正常に動作できないほど無線装置101設置場所が高温になった場合には、図4(B)に示すように、無線制御装置100から無線装置101に送信するエアコン温度低下用の温度調整信号を示す光断続信号として、図2や図4(A)に示したリセット制御信号の場合とは異なり、500msec間隔で、4回光断する仕様とすれば、無線制御装置100から無線装置101に対して外部装置103のエアコンの設定温度を低下させる制御を行う場合は、監視制御部1から、監視制御信号線11を介して、光モジュール3に対して、光断制御として、500msec間隔で4回光断とする制御を行うことにより、無線装置101に対して、エアコン温度低下用の温度調整信号を送信することができる。
【0049】
該エアコン温度低下用の温度調整信号を受け取る無線装置101の光モジュール4の光断監視機能は、500msec間隔で4回光断を検出して出力する。したがって、監視制御信号線12を介して光モジュール4の光断監視機能の出力を受け取るPLD9に、光断続の変化を検出する光断続検出回路を設けることにすれば、PLD9は、光モジュール4からのエアコン温度低下用の温度調整信号を受け取って、外部装置103のエアコンに対して設定温度を低下させる温度調整指示を送信することができる。
【0050】
逆に、無線装置101が正常に動作できないほど無線装置101設置場所が低温になった場合には、図4(C)に示すように、無線制御装置100から無線装置101に送信するエアコン温度上昇用の温度調整信号を示す光断続信号として、図2(図4(A))、図4(B)に示したリセット制御信号やエアコン温度低下用の温度調整信号の場合とは異なり、250msec間隔で、8回光断する仕様とすれば、無線制御装置100から無線装置101に対して外部装置103のエアコンの設定温度を上昇させる制御を行う場合は、監視制御部1から、監視制御信号線11を介して、光モジュール3に対して、光断制御として、250msec間隔で8回光断とする制御を行うことにより、無線装置101に対して、エアコン温度上昇用の温度調整信号を送信することができる。
【0051】
該エアコン温度上昇用の温度調整信号を受け取る無線装置101の光モジュール4の光断監視機能は、250msec間隔で8回光断を検出して出力する。したがって、監視制御信号線12を介して光モジュール4の光断監視機能の出力を受け取るPLD9は、光モジュール4からのエアコン温度上昇用の温度調整信号を受け取って、外部装置103のエアコンに対して設定温度を上昇させる温度調整指示を送信することができる。
【0052】
また、無線装置101を正常に起動することができない場合であっても、無線装置101から無線制御装置100に対して監視信号を送信することができる。例えば、エアコン温度低下用やエアコン温度上昇用の温度調整信号のエアコンへの送信完了通知を示す応答信号を、光断続信号として、図4(B)、(C)に示すように、500msec間隔で4回光断する仕様や250msec間隔で8回光断する仕様としておけば、たとえ、CPU7やFPGA6やシリアル/パラレル変換部5が正常に動作しない場合であっても、PLD9から光モジュール4に対して500msec間隔で4回光断するパルス幅の光断続信号や250msec間隔で8回光断するパルス幅の光断続信号を送出することにより、無線装置101から無線制御装置100に対してエアコンへの送信完了通知を示す応答信号として返送することができる。
【0053】
さらに、無線装置101のシリアル/パラレル変換部5やFPGA6やCPU7の故障部位に応じてそれぞれに異なるパルス幅の光断続信号を、故障を検知したことを示す監視信号として、無線制御装置100と無線装置101との間で取り決めておけば、正常に動作しないシリアル/パラレル変換部5やFPGA6やCPU7から起動不可信号をPLD9に送出し、PLD9において、起動不可信号を送信してきた故障部位に応じたパルス幅の光断続信号を故障検知信号(監視信号)としてPLD9から光モジュール4に対して送出することにより、無線装置101から無線制御装置100に対して故障部位を示す監視信号を送信することができる。
【0054】
同様に、例えば、外部装置103からの温度異常を示す信号の検知や火災の検知や無線装置101設置場所のドアの開閉等の検知を行うセンサを備えていけば、たとえ、CPU7やFPGA6やシリアル/パラレル変換部5が正常に動作しない場合であっても、前記センサそれぞれで検知した異常状態の種類に応じて、PLD9から光モジュール4に対してそれぞれで異なるパルス幅の光断続信号を送出することにより、それぞれのセンサが検知した警報情報を無線装置101から無線制御装置100に対して監視信号として返送することができる。
【0055】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。例えば、本発明の実施態様は、課題を解決するための手段における構成(1)に加えて、次のような構成として表現できる。
(2)前記制御装置から前記被制御装置に対する前記制御信号として少なくとも前記被制御装置のリセットを指示するリセット制御信号を含み、前記被制御装置は該リセット制御信号を受信した際にリセット動作を実行する上記(1)の光ファイバ接続システム。
(3)前記被制御装置の設置場所に設置されたエアコンの設定温度を調整する温度調整指示を当該被制御装置から前記エアコンに送信することができる場合、前記制御装置から前記被制御装置に対する前記制御信号として、前記エアコンの設定温度を上下させるための温度調整信号を含み、前記被制御装置は該温度調整信号を受信した際に前記エアコンに対して前記温度調整指示を送信する上記(1)または(2)の光ファイバ接続システム。
(4)前記制御装置は、前記被制御装置を監視し制御する監視制御部が前記光ファイバに光信号を送信する光モジュールを直接制御して前記制御信号として取り決めたパルス幅で光断させることにより、当該制御信号に相当する光断続信号を、前記光ファイバを介して、前記被制御装置に送信する上記(1)ないし(3)のいずれかの光ファイバ接続システム。
(5)前記被制御装置は、前記制御装置から前記光ファイバを介して送信されてきた前記制御信号に相当する光断続信号を光モジュールによって受信した際に、該光モジュールから、当該被制御装置の各回路へ制御信号を分配するPLD(Programmable Logic Device)に直接転送し、該PLDにおいて前記制御装置からの光断続信号に応じた制御信号を生成して、各回路へ送出する上記(4)の光ファイバ接続システム。
(6)前記被制御装置から前記制御装置に対する応答信号および/または監視信号として、前記制御装置と前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いる上記(1)ないし(5)のいずれかの光ファイバ接続システム。
(7)前記被制御装置から前記制御装置に対する前記応答信号として少なくとも前記制御装置からのリセット制御信号に基づいて実行したリセットが完了した旨を通知するリセット完了通知を含む上記(6)の光ファイバ接続システム。
(8)前記被制御装置の設置場所に設置されたエアコンの設定温度を調整する温度調整指示を当該被制御装置から前記エアコンに送信することができる場合、前記被制御装置から前記制御装置に対する前記応答信号として少なくとも前記制御装置からの前記エアコンの温度調整信号に基づいて実行した前記エアコンの温度調整動作を完了した旨を通知する温度調整完了通知を含む上記(6)または(7)の光ファイバ接続システム。
(9)前記被制御装置から前記制御装置に対する前記監視信号として少なくとも前記被制御装置の故障部位に応じて異なるパルス幅の故障検知信号を含む上記(6)ないし(8)のいずれかの光ファイバ接続システム。
(10)前記被制御装置の設置場所の温度異常、前記被制御装置の設置場所のドアの開閉、前記被制御装置の設置場所の火災の発生のいずれか1ないし複数の異常状態を検知するセンサを前記被制御装置に備えている場合、前記被制御装置から前記制御装置に対する前記監視信号として少なくとも前記センサで検知した異常状態の種類に応じて異なるパルス幅の異常状態検知信号を含む上記(6)ないし(9)のいずれかの光ファイバ接続システム。
(11)前記被制御装置は、当該被制御装置の各回路へ制御信号を分配するPLD(Programmable Logic Device)が前記光ファイバに光信号を送信する光モジュールを直接制御して前記応答信号および/または前記監視信号として取り決めたパルス幅で光断させることにより、当該応答信号および/または当該監視信号に相当する光断続信号を、前記光ファイバを介して、前記制御装置に送信する上記(6)ないし(10)のいずれかの光ファイバ接続システム。
(12)前記制御装置は、前記被制御装置から前記光ファイバを介して送信されてきた前記応答信号および/または前記監視信号に相当する光断続信号を光モジュールによって受信した際に、該光モジュールから、前記被制御装置を監視し制御する監視制御部に直接転送し、該監視制御部において前記被制御装置からの光断続信号に応じた前記応答信号および/または前記監視信号を判別する上記(11)の光ファイバ接続システム。
(13)下位装置の被制御装置と光ファイバによって接続してなる光ファイバ接続システムにおける制御装置において、前記被制御装置に対する制御信号として、前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いる制御装置。
(14)前記被制御装置を監視し制御する監視制御部が前記光ファイバに光信号を送信する光モジュールを直接制御して前記制御信号として取り決めたパルス幅で光断させることにより、当該制御信号に相当する光断続信号を、前記光ファイバを介して、前記被制御装置に送信する上記(13)の制御装置。
(15)前記被制御装置からの応答信号および/または監視信号として、前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いる上記(13)または(14)の制御装置。
(16)前記被制御装置から前記光ファイバを介して送信されてきた前記応答信号および/または前記監視信号に相当する光断続信号を光モジュールによって受信した際に、該光モジュールから、前記被制御装置を監視し制御する監視制御部に直接転送し、該監視制御部において前記被制御装置からの光断続信号に応じた前記応答信号および/または前記監視信号を判別する上記(15)の制御装置。
(17)上位装置である制御装置と光ファイバによって接続してなる光ファイバ接続システムにおける被制御装置において、前記制御装置からの制御信号として、前記制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いる被制御装置。
(18)前記制御装置から前記光ファイバを介して送信されてきた前記制御信号に相当する光断続信号を光モジュールによって受信した際に、該光モジュールから、当該被制御装置の各回路へ制御信号を分配するPLD(Programmable Logic Device)に直接転送し、該PLDにおいて前記制御装置からの光断続信号に応じた制御信号を生成して、各回路へ送出する上記(17)の被制御装置。
(19)前記制御装置に対する応答信号および/または監視信号として、前記制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いる上記(17)または(18)の被制御装置。
(20)当該被制御装置の各回路へ制御信号を分配するPLD(Programmable Logic Device)が前記光ファイバに光信号を送信する光モジュールを直接制御して前記応答信号および/または前記監視信号として取り決めたパルス幅で光断させることにより、当該応答信号および/または当該監視信号に相当する光断続信号を、前記光ファイバを介して、前記制御装置に送信する上記(19)の被制御装置。
(21)制御装置と被制御装置とを光ファイバによって接続してなる光ファイバ接続システムを監視制御する光ファイバ接続システム監視制御方法であって、前記制御装置から前記被制御装置に対する制御信号として、前記制御装置と前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いる光ファイバ接続システム監視制御方法。
(22)前記制御装置から前記被制御装置に対する前記制御信号として少なくとも前記被制御装置のリセットを指示するリセット制御信号を含み、前記被制御装置は該リセット制御信号を受信した際にリセット動作を実行する上記(21)の光ファイバ接続システム監視制御方法。
(23)前記被制御装置の設置場所に設置されたエアコンの設定温度を調整する温度調整指示を当該被制御装置から前記エアコンに送信することができる場合、前記制御装置から前記被制御装置に対する前記制御信号として、前記エアコンの設定温度を上下させるための温度調整信号を含み、前記被制御装置は該温度調整信号を受信した際に前記エアコンに対して前記温度調整指示を送信する上記(21)または(22)の光ファイバ接続システム監視制御方法。
(24)前記被制御装置から前記制御装置に対する応答信号および/または監視信号として、前記制御装置と前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いる上記(21)ないし(23)のいずれかの光ファイバ接続システム監視制御方法。
(25)前記被制御装置から前記制御装置に対する前記応答信号として少なくとも前記制御装置からのリセット制御信号に基づいて実行したリセットが完了した旨を通知するリセット完了通知を含む上記(24)の光ファイバ接続システム監視制御方法。
(26)前記被制御装置の設置場所に設置されたエアコンの設定温度を調整する温度調整指示を当該被制御装置から前記エアコンに送信することができる場合、前記被制御装置から前記制御装置に対する前記応答信号として少なくとも前記制御装置からの前記エアコンの温度調整信号に基づいて実行した前記エアコンの温度調整動作を完了した旨を通知する温度調整完了通知を含む上記(24)または(25)の光ファイバ接続システム監視制御方法。
(27)前記被制御装置から前記制御装置に対する前記監視信号として少なくとも前記被制御装置の故障部位に応じて異なるパルス幅の故障検知信号を含む上記(24)ないし(26)のいずれかの光ファイバ接続システム監視制御方法。
(28)前記被制御装置の設置場所の温度異常、前記被制御装置の設置場所のドアの開閉、前記被制御装置の設置場所の火災の発生のいずれか1ないし複数の異常状態を検知するセンサを前記被制御装置に備えている場合、前記被制御装置から前記制御装置に対する前記監視信号として少なくとも前記センサで検知した異常状態の種類に応じて異なるパルス幅の異常状態検知信号を含む上記(24)ないし(27)のいずれかの光ファイバ接続システム監視制御方法。
【符号の説明】
【0056】
1 監視制御部
2 シリアル/パラレル変換部
3 光モジュール
4 光モジュール
5 シリアル/パラレル変換部
6 FPGA
7 CPU
8 ベースバンド処理部
9 PLD
10 他デバイス部
11 監視制御信号線
12 監視制御信号線
100 無線制御装置
101 無線装置
102 光ファイバ
103 外部装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御装置と被制御装置とを光ファイバによって接続してなる光ファイバ接続システムにおいて、前記制御装置から前記被制御装置に対する制御信号として、前記制御装置と前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いることを特徴とする光ファイバ接続システム。
【請求項2】
前記制御装置から前記被制御装置に対する前記制御信号として少なくとも前記被制御装置のリセットを指示するリセット制御信号を含み、前記被制御装置は該リセット制御信号を受信した際にリセット動作を実行することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ接続システム。
【請求項3】
前記被制御装置の設置場所に設置されたエアコンの設定温度を調整する温度調整指示を当該被制御装置から前記エアコンに送信することができる場合、前記制御装置から前記被制御装置に対する前記制御信号として、前記エアコンの設定温度を上下させるための温度調整信号を含み、前記被制御装置は該温度調整信号を受信した際に前記エアコンに対して前記温度調整指示を送信することを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ接続システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記被制御装置を監視し制御する監視制御部が前記光ファイバに光信号を送信する光モジュールを直接制御して前記制御信号として取り決めたパルス幅で光断させることにより、当該制御信号に相当する光断続信号を、前記光ファイバを介して、前記被制御装置に送信することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光ファイバ接続システム。
【請求項5】
前記被制御装置は、前記制御装置から前記光ファイバを介して送信されてきた前記制御信号に相当する光断続信号を光モジュールによって受信した際に、該光モジュールから、当該被制御装置の各回路へ制御信号を分配するPLD(Programmable Logic Device)に直接転送し、該PLDにおいて前記制御装置からの光断続信号に応じた制御信号を生成して、各回路へ送出することを特徴とする請求項4に記載の光ファイバ接続システム。
【請求項6】
前記被制御装置から前記制御装置に対する応答信号および/または監視信号として、前記制御装置と前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の光ファイバ接続システム。
【請求項7】
前記被制御装置から前記制御装置に対する前記応答信号として少なくとも前記制御装置からのリセット制御信号に基づいて実行したリセットが完了した旨を通知するリセット完了通知を含むことを特徴とする請求項6に記載の光ファイバ接続システム。
【請求項8】
前記被制御装置の設置場所に設置されたエアコンの設定温度を調整する温度調整指示を当該被制御装置から前記エアコンに送信することができる場合、前記被制御装置から前記制御装置に対する前記応答信号として少なくとも前記制御装置からの前記エアコンの温度調整信号に基づいて実行した前記エアコンの温度調整動作を完了した旨を通知する温度調整完了通知を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の光ファイバ接続システム。
【請求項9】
前記被制御装置から前記制御装置に対する前記監視信号として少なくとも前記被制御装置の故障部位に応じて異なるパルス幅の故障検知信号を含むことを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の光ファイバ接続システム。
【請求項10】
前記被制御装置の設置場所の温度異常、前記被制御装置の設置場所のドアの開閉、前記被制御装置の設置場所の火災の発生のいずれか1ないし複数の異常状態を検知するセンサを前記被制御装置に備えている場合、前記被制御装置から前記制御装置に対する前記監視信号として少なくとも前記センサで検知した異常状態の種類に応じて異なるパルス幅の異常状態検知信号を含むことを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の光ファイバ接続システム。
【請求項11】
前記被制御装置は、当該被制御装置の各回路へ制御信号を分配するPLD(Programmable Logic Device)が前記光ファイバに光信号を送信する光モジュールを直接制御して前記応答信号および/または前記監視信号として取り決めたパルス幅で光断させることにより、当該応答信号および/または当該監視信号に相当する光断続信号を、前記光ファイバを介して、前記制御装置に送信することを特徴とする請求項6ないし10のいずれかに記載の光ファイバ接続システム。
【請求項12】
前記制御装置は、前記被制御装置から前記光ファイバを介して送信されてきた前記応答信号および/または前記監視信号に相当する光断続信号を光モジュールによって受信した際に、該光モジュールから、前記被制御装置を監視し制御する監視制御部に直接転送し、該監視制御部において前記被制御装置からの光断続信号に応じた前記応答信号および/または前記監視信号を判別することを特徴とする請求項11に記載の光ファイバ接続システム。
【請求項13】
下位装置の被制御装置と光ファイバによって接続してなる光ファイバ接続システムにおける制御装置において、前記被制御装置に対する制御信号として、前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いることを特徴とする制御装置。
【請求項14】
前記被制御装置を監視し制御する監視制御部が前記光ファイバに光信号を送信する光モジュールを直接制御して前記制御信号として取り決めたパルス幅で光断させることにより、当該制御信号に相当する光断続信号を、前記光ファイバを介して、前記被制御装置に送信することを特徴とする請求項13に記載の制御装置。
【請求項15】
前記被制御装置からの応答信号および/または監視信号として、前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いることを特徴とする請求項13または14に記載の制御装置。
【請求項16】
前記被制御装置から前記光ファイバを介して送信されてきた前記応答信号および/または前記監視信号に相当する光断続信号を光モジュールによって受信した際に、該光モジュールから、前記被制御装置を監視し制御する監視制御部に直接転送し、該監視制御部において前記被制御装置からの光断続信号に応じた前記応答信号および/または前記監視信号を判別することを特徴とする請求項15に記載の制御装置。
【請求項17】
上位装置である制御装置と光ファイバによって接続してなる光ファイバ接続システムにおける被制御装置において、前記制御装置からの制御信号として、前記制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いることを特徴とする被制御装置。
【請求項18】
前記制御装置から前記光ファイバを介して送信されてきた前記制御信号に相当する光断続信号を光モジュールによって受信した際に、該光モジュールから、当該被制御装置の各回路へ制御信号を分配するPLD(Programmable Logic Device)に直接転送し、該PLDにおいて前記制御装置からの光断続信号に応じた制御信号を生成して、各回路へ送出することを特徴とする請求項17に記載の被制御装置。
【請求項19】
前記制御装置に対する応答信号および/または監視信号として、前記制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いることを特徴とする請求項17または18に記載の被制御装置。
【請求項20】
当該被制御装置の各回路へ制御信号を分配するPLD(Programmable Logic Device)が前記光ファイバに光信号を送信する光モジュールを直接制御して前記応答信号および/または前記監視信号として取り決めたパルス幅で光断させることにより、当該応答信号および/または当該監視信号に相当する光断続信号を、前記光ファイバを介して、前記制御装置に送信することを特徴とする請求項19に記載の被制御装置。
【請求項21】
制御装置と被制御装置とを光ファイバによって接続してなる光ファイバ接続システムを監視制御する光ファイバ接続システム監視制御方法であって、前記制御装置から前記被制御装置に対する制御信号として、前記制御装置と前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いることを特徴とする光ファイバ接続システム監視制御方法。
【請求項22】
前記制御装置から前記被制御装置に対する前記制御信号として少なくとも前記被制御装置のリセットを指示するリセット制御信号を含み、前記被制御装置は該リセット制御信号を受信した際にリセット動作を実行することを特徴とする請求項21に記載の光ファイバ接続システム監視制御方法。
【請求項23】
前記被制御装置の設置場所に設置されたエアコンの設定温度を調整する温度調整指示を当該被制御装置から前記エアコンに送信することができる場合、前記制御装置から前記被制御装置に対する前記制御信号として、前記エアコンの設定温度を上下させるための温度調整信号を含み、前記被制御装置は該温度調整信号を受信した際に前記エアコンに対して前記温度調整指示を送信することを特徴とする請求項21または22に記載の光ファイバ接続システム監視制御方法。
【請求項24】
前記被制御装置から前記制御装置に対する応答信号および/または監視信号として、前記制御装置と前記被制御装置との間で任意に取り決めたパルス幅の光断続信号を用いることを特徴とする請求項21ないし23のいずれかに記載の光ファイバ接続システム監視制御方法。
【請求項25】
前記被制御装置から前記制御装置に対する前記応答信号として少なくとも前記制御装置からのリセット制御信号に基づいて実行したリセットが完了した旨を通知するリセット完了通知を含むことを特徴とする請求項24に記載の光ファイバ接続システム監視制御方法。
【請求項26】
前記被制御装置の設置場所に設置されたエアコンの設定温度を調整する温度調整指示を当該被制御装置から前記エアコンに送信することができる場合、前記被制御装置から前記制御装置に対する前記応答信号として少なくとも前記制御装置からの前記エアコンの温度調整信号に基づいて実行した前記エアコンの温度調整動作を完了した旨を通知する温度調整完了通知を含むことを特徴とする請求項24または25に記載の光ファイバ接続システム監視制御方法。
【請求項27】
前記被制御装置から前記制御装置に対する前記監視信号として少なくとも前記被制御装置の故障部位に応じて異なるパルス幅の故障検知信号を含むことを特徴とする請求項24ないし26のいずれかに記載の光ファイバ接続システム監視制御方法。
【請求項28】
前記被制御装置の設置場所の温度異常、前記被制御装置の設置場所のドアの開閉、前記被制御装置の設置場所の火災の発生のいずれか1ないし複数の異常状態を検知するセンサを前記被制御装置に備えている場合、前記被制御装置から前記制御装置に対する前記監視信号として少なくとも前記センサで検知した異常状態の種類に応じて異なるパルス幅の異常状態検知信号を含むことを特徴とする請求項24ないし27のいずれかに記載の光ファイバ接続システム監視制御方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−278774(P2010−278774A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−129462(P2009−129462)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】